説明

液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手

【課題】
管継手に使用するための耐久性に優れ、CIP洗浄時の水流により通常パッキンのある配管の接合部の異物をパッキン無しで完全に洗浄できるノンパッキンガスケットを提供する。
【解決手段】
円形状のフェルール状のノンパッキンガスケットであって、その円形の中心軸Xとノンパッキンガスケット表面の法線の成す角度αが45±8°となるテーパー部を有し、このノンパッキンガスケットは、配管接続部に液状食品成分の付着を防ぐために配管接続部分に当たる凹部を形成できるようにテーパー部を加工し、一方をガスケットのテーパー先端部で配管の接合部に凹部にして液体部分が乱流をおこさせる構造を形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の端部同士を接合する管継手において、その継手部分をシール(密封)するために使用される金属製のノンパッキンガスケットであって、特に液状食品や、粘性の低い流体物を流す配管の接続部に、流体食品物の異物成分の汚れ及び付着を防止することと、継手の着脱を相対的頻繁に行ってCIP洗浄用として、管内清掃等のメンテナンスを容易にすることができる配管の接続継手部にパッキン類を必要としない継手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般には管の端部同士を接合する配管用継手ガスケット継手が環状対向溝を持った図2のようなゴムパッキン用として広く使用されている環状対向溝を使用することでガスケットの接触面積を増やし、止水の効果を上げているが、経済的にも優れている事から採用されている。
【0003】
図2に示すようにガスケット継手3とガスケット継手3の先端部を双方のガスケットフランジ部分ガスケット同士の間に接合力を付与することにより接合しているものである。ガスケットフランジ部分にシール用として使用されている、ゴムパッキンを、メタルパッキンへの交換を可能にした。接合力の付与手段としては環状対向溝バンドもしくは双方フランジガスケットに複数のボルトを通してナット止めする方法の他、接合バンドで固定する方法が一般的である(特許文献1参照)。
【0004】
食品会社ではゴム製、テフロン(登録商標)、ステンレス製等のパッキンではなく、配管継手にシールとしてのパッキンの介入なく、パッキン無しの継手が安全管理上求められていた。
このような問題を解消するために、パッキン類を使用せずに配管の継手を構築する技術がすでに実用化されている。
【0005】
この技術、図1は接合する一方の管の端部にテーパー13を設け、そのテーパー部に環状対向入口角縁、双方のガスケットフランジ管の端部を環状対向締付バンド等により、押し当てる構造とすることによって、両者が金属同士の線接触によって密封されるようにしたものである。
【0006】
このような管継手の構造により、パッキンを使用せずに優れたシール性が実現される従来のゴム類でなくステンレス鋼のため、熱に大変強く、耐薬品性に強いことなどを特徴としたノンパッキンガスケット継ぎ手が要望されている。(特許文献3参照)
【0007】
本発明者は、継手部分に核フランジガスケット対抗面の一方に形成してある環状対向溝と、これに対抗する環状突起で配管の中心軸Xとの面の法線とのなす角度αが45±8°となるテーパー部を備えた金属パッキンによって、上記継手部を止水する管継手を提案されている。(特許文献6参照)。
【0008】
また、ネジで押付けることによって気密性を高める考案がなされている(特許文献4,5参照)。しかしながら何れもパッキングを介在したためその老化による変形漏出が避けられず、かつ機構が複雑化されている。
【0009】
【特許文献1】WO2004/109174号
【特許文献2】特許第3386750号公報
【特許文献3】特開2004−225917号公報
【特許文献4】実公平3−15897号公報
【特許文献5】特開平11−230436号公報
【特許文献6】特願平2004−142078
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
継手においては内部からの流体の漏洩や外部からの異物混入を防止するため、シール性を確保する手段を設ける必要がある。一般的にはゴム等の弾性体を双方のガスケットフランジ部分に介在させてシールする手法として、図2が最も簡便な方法として広く普及している。
【0011】
ゴムパッキン4は継手において重要な役割を果たしているが、それ自体強度が弱く、劣化しやすい部品である。食品工業をはじめ、特に衛生環境の管理が重視される工業分野では、このゴムパッキンの劣化や汚染は重大なトラブルを引き起こす要因になりやすい。
【0012】
管継手の劣化したゴムパッキン部分から食品の中へゴム、テフロン(登録商標)などの異物が混入するトラブル、又はゴムパッキンに商品の臭いが付着して次の商品に臭いが混じるというトラブル、劣化したゴムパッキンの切れ端が食品中に混入するトラブルなどが生じやすい。
【0013】
食品会社からゴムパッキンからの異物混入の問題解決が出来ないかと相談あり、メタルパッキンを開発できたことから、商品化し、食品会社から大変喜ばれている。従来のゴムパッキンを使用している箇所へ入れ替えるだけで使用できるステンレス製のメタルパッキンが完成し、衛生管理、品質管理、作業性の向上等で大変好評を得ている。
【0014】
液状食品の製造配管において食品成分が配管の継ぎ目に付着して、配管の清掃に問題を起こしている。とくに流動性の高い液体では配管とパッキンの隙間に食品成分の異物が付着して、清掃にて取り除く作業に困難をきたしている。この異物付着を防止することが液体食品の製造における配管の接続用ガスケットフランジに要望されている。
【0015】
金属同士の線接触によってシール性を確保するタイプのノンパッキンガスケットは、従来のゴムパッキンで問題になっていた種々のトラブルを回避するうえで極めて有利なものである。
一般に清掃などで配管ガスケット継手の着脱作業を繰り返し行うと、損傷を受けやすく、またパッキンの隙間に入り込み食品成分が付着して清掃を困難にしていた。
【0016】
本発明は、図5に示すように、金属同士の線18と面13の接触によってシール性を確保するタイプのノンパッキンガスケットにおいて、耐久性を向上させ、配管の接続部分で食品の異物の付着を防止できるノンパッキンガスケットを開発し提供しようというものである。
【0017】
本発明者は、先にパッキンを使用しないで、一方のノンパッキンガスケット2と一般用のガスケット3を組み合わせ、CIP洗浄時に、凹部に乱流を起こし配管内を完全に洗浄する配管継ぎ手のシステムを完成させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
液状食品の製造装置用配管において、上記配管の継手部を止水させるために、二方からなる接続継手部の一方に形成した環状対向溝と、これに対抗する環状突起で上記突起のテーパー部を備え、傾斜面と上記溝の入口角縁とを圧着で切る形状である。
【0019】
液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手である。液状食品としては水分が80%以上のものであり、ジュース類飲料、お茶類飲料、コーヒー類飲料、コーラー類飲料、などの清涼飲料、スープ類、ビール類、清酒類、焼酎類、ウイスキー類のアルコール飲料、青汁などの健康飲料などである。
【0020】
配管の接続継手部に食品成分の付着を防ぐために配管の接続継手部に当たるノンパッキンガスケットの当該テーパー部のみで、テーパー部先端にあたる配管のノンパッキンガスケット先端部分のα角度において、配管の中心軸Xとの面の法線とのなす角度が45±8°となるテーパー部に加工されている。
【0021】
食品用使用のオーステナイト系ステンレス鋼ノンパッキンガスケット継手間2mmの隙間に入り込んだ液体が、長い間に汚れとして残ってしまう問題があった。
【0022】
飲料用継手の隙間汚れ問題を解決するために、あえて隙間を限りなくテーパー角度、37°、45°、53°までCIP洗浄時に隙間を洗浄できるように広げた結果、いずれの角度も漏れはなく乱流が発生し汚れも完全に排除できたが、乱流の発生は45度が一番安定していた。
【0023】
配管接続継手部におけるノンパッキンガスケットの先端部を取り除き、配管の接続部で凹部分になるようにして、前記凹部分での乱流の発生によって液状食品の残留物を除去できるような継手の接合状態になっている。
【0024】
ノンパッキンガスケットはオーステナイト系ステンレス鋼からなり、CIP洗浄方式で配管内部を完全に洗浄できるようにしている液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手である。
【0025】
発明者らは詳細な検討の結果、上記目的である液状食品製造装置用配管における一般用及びサニタリー管継手一方を活用し、一般用に即応した形成をした、突起のテーパー部を備え、傾斜面と上記溝の入口角縁とを圧着させることによって、上記継手部を止水することができるノンパッキンガスケット配管継手である。
【0026】
配管の端部同士を接合する管継手において、その継手部分をシール(密封)するために使用される金属製のノンパッキンガスケットであって、特に液状食品や、粘性の低い流体物を流す配管の接続部に、流体食品物の異物成分の汚れ及び付着を防止することができて、継手の着脱を相対的頻繁に行ってCIP洗浄用として、管内清掃等のメンテナンスを容易にすることができ、作業性の効率が一層向上した。
【0027】
配管接続部分に当たるガスケット先端部の角度もノンパッキンガスケットと同様の45±8°へ加工して、配管の接続部下に凹部分を形成し、前記凹部分で乱流を起こしえるような接合になるノンパッキンガスケットで液状食品製造装置用配管継手である。作業終了後CIP洗浄に於いて秒速1.5〜2mの流速にて前記凹部分で残留している液状食品に乱流を起こし、完全に洗浄できる。
【0028】
本発明では、管継手の一方にシール面を設けたパッキン無し継手であって、ノンパッキンガスケットの中心軸X表面の法線との成す角度αが37〜53°(45±8°)となるテーパー部を有し、前記テーパー部は、中心軸Xを含む平面で切断したノンパッキンガスケット配管継手である。
【0029】
本発明における当該テーパーの先端状態である、配管接続継手部におけるノンパッキンガスケットの先端部を取り除き、配管の接続部で凹部分になるようにして、前記凹部分での乱流の発生によって液状食品の残留物を除去できるような継手の接合状態になっている。
【0030】
ノンパッキンガスケットはオーステナイト系ステンレス鋼からなり、CIP洗浄方式で配管内部を完全に洗浄できるようにしている液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手である。
【発明の効果】
【0031】
ノンパッキンガスケットの素材として、液体食品工業で一般的なISO、IDFに対応したサニタリー使用のオーステナイト系ステンレス鋼が使用でき、パッキンの無い配管が完成した。
【0032】
その結果、配管の端部同士を接合する管継手において、その継手部分をシール(密封)するために使用される金属製のノンパッキンガスケットであって、特に液状食品や、粘性の低い流体物を流す配管の接続部に、流体食品物の異物成分の汚れ及び付着を防止することができる。
【0033】
継手の着脱を相対的頻繁に行ってCIP洗浄用として、管内清掃等のメンテナンスを容易にすることができ、作業性の効率が一層向上した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
下記に関連するノンパッキンガスケットついて実施例を持って示す
図1は、ノンパッキンガスケットの全体組図である。図3は、継手全体の断面図。
【0035】
ガスケット10にはテーパー部13がテーパー角度45度に切削加工形成されており、環状対向溝の入口角縁18が、ノンパッキンガスケット2のテーパー部13、と環状溝形締付バンドにより圧着しパッキン無しの継手が完成する。
【0036】
図5の法線N、が当該リング状ノンパッキンガスケット2の中心軸Xと角度αで交わる方向に向いている。ここでαは中心軸Xと法線Nとのなす角度のうち、0〜90°の範囲にある値で表される。
【0037】
図5においては、ノンパッキンガスケット2の両面にテーパー部13が形成されており、両面での前記αが同一の角度である場合が例示されているが、両面での角度αは後述の適正範囲内にある限り必ずしも同一である必要はない。
【0038】
管1、1’とノンパッキンガスケット2は、環状対向溝12の入口角縁18がテーパー部13に当接してメタルの線と面の接触の接合形態で接合されている。その接合力を付与するための手段としている。
【0039】
接合バンド5に替えて、管1、1’のフランジ同士をボルト・ナットにより接合する手段を採用することもできる。これらの接合手段により接合力が付与されると、環状角部12、とテーパー部13、は共に中心軸Xを中心に持つ円周上で線接触により密着し、シール性が確保される。
【0040】
図1に、液状食品製造装置用配管継手及びノンパッキンガスケットを示す。ガスケット10との間にノンパッキンガスケット2が介在しガスケット図3の接触の接合形態が実現され、シール性が確保される。
【0041】
ノンパッキンガスケット2を45±8°のままテーパー部を延長させ、ガスケット3の先端部分に45±8°を加工して凹部7を作り出しCIP洗浄時秒速1m以上の流速により、凹部7に乱流6を発生させることにより、汚れを完全に洗浄除去することが出来るようにした。
【0042】
図2に示したような従来の継手の締結に使用されている接合バンド5を用いて得られる接合力で線18と面13接触によるシール性を安定して確保するためには、αは45±8°の範囲とすることが好ましい。αがこの範囲を外れると、従来ゴムパッキンを使用していた継手の代替用途として十分な信頼性を確保することが難しい場合がある。

【実施例1】
【0043】
お茶の製造ラインの飲料工場での装置にて、お茶飲料の搬送量毎分100Lの配管、1,5インチ外径38,1mm、配管内径35,7mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図1に示す3と5で継手を5のように圧着した。
【0044】
接続部としてオーステナイト系のステンレスのノンパッキンガスケットであり、その接続部のテーパー角度を45度にしたものを使用して接続部にV型の凹部を形成させた。このノンパッキンガスケット接続配管を持つ装置をお茶の製造運転に使用した。運転は毎分100Lの流速で連続36時間稼働させた。
【0045】
お茶製造の作業終了時にCIP洗浄を、秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。この場合洗浄液の液漏れもなく、CIPで使用する薬品にも強く、熱にも強く、またゴムパッキンの欠損による異物がないために、安心して作業が出来た。
【0046】
洗浄後配管部を分解したが、接続部付近のパッキンガスケットには異物、汚れは全くなく、すぐに他品種の飲料を製造することができた。
【実施例2】
【0047】
缶コーヒー用コーヒーの製造ラインの飲料工場での装置にて、コーヒー飲料の搬送量毎分200Lの配管、2.5インチ外径63.5mm、配管内径59.5mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図1に示す3と5で継手を5のように圧着した。
【0048】
接続部としてオーステナイト系のステンレスのノンパッキンガスケット2であり、その接続部のテーパー角度を52度にしたものを使用して接続部にV型の凹部を形成させた。このノンパッキンガスケット接続配管を持つ装置をコーヒーの製造運転に使用した。
【0049】
運転は毎分200Lの流速で連続72時間稼働させた。コーヒー製造の作業終了時にCIP洗浄を秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。この場合洗浄液の液漏れもなく、CIPで使用する薬品にも強く、熱にも強く、またゴムパッキン、および金属等の異物もないために、安心して作業が出来た。
【0050】
洗浄後配管部を分解したが、接続部付近のパッキンガスケットには異物、汚れは全くなく、すぐに他品種の飲料を製造することができた。またステンレス製のために、コーヒーの強い匂いも付かず洗浄が簡単であった。
【実施例3】
【0051】
オレンジ果実のジュース製造ラインの飲料工場の装置で、オレンジジュース飲料の搬送量毎分100Lの配管、1,5インチ外径38,1mm、配管内径35,7mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図1に示す3と5で継手を5のように圧着した。
【0052】
接続部としてオーステナイト系のステンレスのノンパッキンガスケット2であり、その接続部のテーパー角度を45度にしたものを使用して接続部にV型の凹部を形成させた。
【0053】
このノンパッキンガスケット接続配管を持つ装置をオレンジジュースの製造運転に使用した。運転は毎分100Lの流速で連続72時間稼働させた。オレンジジュース製造の作業終了時にCIP洗浄を秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。
【0054】
この場合洗浄液の液漏れもなく、CIPで使用する薬品にも強く、熱にも強く、またゴムパッキンの異物がないために、安心して作業が出来た。洗浄後配管部を分解したが、接続部付近のパッキンガスケットには異物、汚れは全くなく、すぐに他品種の飲料を製造することができた。また清掃も簡単にできた。

【実施例4】
【0055】
青汁の製造ラインの飲料工場での装置にて、青汁健康飲料の搬送量毎分150Lの配管、1,5インチ外径38,1mm、配管内径35,7mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図1に示す3と5で継手を5のように圧着した。
【0056】
接続部としてオーステナイト系のステンレスのノンパッキンガスケット2であり、その接続部のテーパー角度を45度にしたものを使用して接続部にV型の凹部を形成させた。
【0057】
このノンパッキンガスケット接続配管を持つ装置を青汁の製造運転に使用した。運転は毎分150Lの流速で連続24時間稼働させた。お茶製造の作業終了時にCIP洗浄を秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。
【0058】
この場合洗浄液の液漏れもなく、CIPで使用する薬品にも強く、熱にも強く、またゴムパッキンの欠損による異物がないために、安心して作業が出来た。洗浄後配管部を分解したが、接続部付近のパッキンガスケットには異物、汚れは全くなく、すぐに他品種の飲料を製造することができた。
「比較例1」
【0059】
お茶の製造ラインの飲料工場での装置にて、お茶飲料の搬送量毎分100Lの配管、1,5インチ外径38,1mm、配管内径35,7mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図7に示すように圧着した。
【0060】
接続部としてノンパッキンガスケットを使用せず、接続部に凹構造をとらず、この通常のパッキンガスケット接続配管を持つ装置をお茶の製造運転に使用した。運転は毎分100Lの流速で連続36時間稼働させた。
【0061】
お茶製造の作業終了時にCIP洗浄を秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。洗浄後配管部を分解したが、接続部付近のパッキンガスケットには異物、汚れは若干付着していた。
「比較例2」
【0062】
青汁の製造ラインの飲料工場での装置にて、青汁健康飲料の搬送量毎分150Lの配管、1,5インチ外径38,1mm、配管内径35,7mm、配管肉厚1,2mm配管に管長50mmで溶接し組み込み、図1に示すように圧着した。
【0063】
接続部としてオーステナイト系のステンレスのノンパッキンガスケット2であり、その接続部のテーパー角度を30度にしたものを使用して接続部に若干V型の凹部を形成させた。このノンパッキンガスケット接続配管を持つ装置を青汁の製造運転に使用した。
【0064】
運転は毎分150Lの流速で連続24時間稼働させた。お茶製造の作業終了時にCIP洗浄を秒速2m以上の水量で乱流を発生させるようにして洗浄させた。この場合製品の青汁の漏れと洗浄液の液漏れがあった。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ノンパッキンガスケット継手の組図を示した図
【図2】一般的なゴムパッキンを使用した管継手の断面構造を模式的に例示した図。
【図3】本発明のノンパッキンガスケットを使用した管継手の模式図。
【図4】本発明のノンパッキンガスケットを使用し管継手の断面構造に乱流の発生を示した図。
【図5】中心軸Xを含む平面で切断したノンパッキンガスケット断面の詳細形状を示した図。
【図6】環状溝形締付バンド
【図7】食品用のノンパキンフェルールの隙間の汚れの箇所図
【符号の説明】
【0066】
1、1’ 管
2 ノンパッキンガスケット。管長50mm
3 ガスケット継手 一般ゴムパッキン用
4 ゴムパッキン
5 環状溝形締付バンド(クランプバンド)
6 乱流発生箇所
7 凹部分
8 水流方向
9 隙間の汚れ箇所
10 食品用ノンパッキンガスケット
12 環状対向溝
13 テーパー部
16 環状突起
18 環状対向入口角縁
19 圧着箇所
N 法線
X 中心軸
α 中心軸Xとの面の法線とのなす角度



【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状食品の製造装置用配管において、上記配管の継手部を止水させるために、二方からなる接続継手部の一方に形成した環状対向溝と、これに対抗する環状突起で上記突起のテーパー部を備え、傾斜面と上記溝の入口角縁とを圧着で切る形状であることを特徴とする液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手。
【請求項2】
配管の接続継手部に食品成分の付着を防ぐために配管の接続継手部に当たるノンパッキンガスケットの当該テーパー部のみで、テーパー部先端にあたる配管のノンパッキンガスケット先端部分のα角度において、配管の中心軸Xとの面の法線とのなす角度が45±8°となるテーパー部に加工されていることを特徴とする液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手。
【請求項3】
請求項1において、配管接続継手部におけるノンパッキンガスケットの先端部を取り除き、配管の接続部で凹部分になるようにして、前記凹部分での乱流の発生によって液状食品の残留物を除去できるような継手の接合状態になっていることを特徴とする液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手。
【請求項4】
請求項1において、ノンパッキンガスケットはオーステナイト系ステンレス鋼からなり、CIP洗浄方式で配管内部を完全に洗浄できるようにしていることを特徴とする液状食品製造装置用ノンパッキンガスケット付配管継手。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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