説明

混合装置内での着色剤の合成

一般式(Ia)、(Ib)若しくは(Ic)の着色剤、又はこれらの混合物の製造方法であって、この際、(a)テトラカルボン酸又はその官能性誘導体を、b)i.脂肪族アミン、ii.芳香族アミン、iii.脂肪族ジアミン、iv.芳香族ジアミンから選択される少なくとも1つの化合物と、(c)選択的にさらなる添加剤の存在下で、(d)選択的に湿潤剤の存在下で反応させ、かつこの際、前記反応を混合装置内で行う製造方法。天然由来及び合成由来の、高分子性有機材料及び無機材料を着色するための当該着色剤の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色剤の製造方法に関する。本発明はさらに、天然由来及び合成由来の、高分子性有機材料及び無機材料を着色するための、当該着色剤の使用に関する。更に、本発明の実施態様は、特許請求の範囲、明細書及び実施例から確認することができる。本発明による対象の前述の特徴及び以下でなお説明されるべき特徴は、その都度具体的に記載された組み合わせにおいて使用可能であるだけでなく、本発明の範囲から離れることなく、別の組み合わせにおいても使用可能である。
【0002】
周知のように、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸(ペリレンテトラカルボン酸)若しくはナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン酸(ナフタリンテトラカルボン酸)、又はこれらの誘導体と、アンモニア又は第一級脂肪族又は芳香族アミンとの反応により、植物繊維や動物繊維を赤い色調に着色するバット染料が得られる。これらの物質は、1913年(ペリレン)若しくは1924年(ペリノン)以来、公知である。この製造は、有機溶剤中、又は水性媒体中で行うことができるが、また希釈剤の不存在下で作製することもできる(DE 386057, US 2,543,747, US 2,715,127)。
【0003】
これに対してペリノン顔料とペリレン顔料は、約50年来、塗料、プラスチック、及び印刷インキの着色に使用されている。同様に、ナフタリンテトラカルボン酸若しくはペリレンテトラカルボン酸、又はこれらの誘導体と、第一級脂肪族又は芳香族アミンとの反応によって有機媒体中で粗顔料が得られ、これを通常1つ又は複数の粉砕工程若しくは結晶化工程で企図する適用媒体に適合させる(DE 10 55 156, DE 10 67 157, DE 10 67 548, DE 10 67 951 , DE 10 67 952, DE 10 67 953, DE 10 70 317)。通常は、溶剤を高過剰量で用いて作製する。
【0004】
DE 24 51 780は例えば、黒色染料としてのペリレンテトラカルボン酸ジイミドの製造及び使用を記載している。これらの化合物は、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物(ペリレンテトラカルボン酸二無水物)及びn−プロピルアミンの反応により、水性媒体中、130℃で製造される。染料化合物は有利には、塗料、プラスチックの着色のため、及び水性調製物(顔料調剤)として使用される。
【0005】
WO 2005/085364 A1からは、「オールインワン反応器」、混練機、及びパドル式乾燥機内での、有機顔料とその前駆体の製造が公知である。明示的には、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、及びキノフタロン顔料の製造が記載されている。
【0006】
WO 2004/0764570 A1には、1,4−ジケトピロロ[3,4−c]ピロールの溶剤不使用合成、並びにとりわけ塗料、インク、及びプラスチックを着色するためのその適用が記載されている。
【0007】
本発明の課題は、溶剤が僅かな量で足り、かつコスト的に有利に行うことができる着色剤、とりわけペリノン染料若しくはペリレン染料、又はペリノン顔料若しくはペリレン顔料の製造方法を開発することであった。本発明のさらなる課題は、可能な限り僅かな装置コストで着色剤を製造することができる方法を発見することであった。さらに本発明の課題は、工程生成物を可能な限り直接さらに加工可能である、着色剤の製造方法を提供することであった。
【0008】
これらの課題及び他の課題は、本発明の開示内容から明らかなように、この先に記載している本発明による方法の様々な実施態様によって解決される。
【0009】
これに相応して、一般式(Ia)、(Ib)若しくは(Ic)
【化1】

[式中、
1とR2は相互に独立して、同一であるか又は異なって、フェニレン、ナフチレン、ピリジレン
【化2】

であり、この際、R1とR2はそれぞれ一回又は複数回、C1〜C22−アルキル、C3〜C22−アルケニル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよく、
3とR4は相互に独立して、同一であるか又は異なって、水素、C1〜C22−アルキル、アリール、C1〜C22−アラルキル
【化3】

であり、この際、R3とR4はそれぞれ、一回又は複数回、C1〜C22−アルキル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよく、
xは相互に独立して、同一であるか又は異なって、ハロゲンであり、
n、pは相互に独立して、0、1、2、3、又は4であり、
mは0、1、2、3、又は4である]
の着色剤、又はこれらの混合物の製造が判明し、この際、
(a)テトラカルボン酸又はその官能性誘導体を、
(b)i.脂肪族アミン、
ii.芳香族アミン、
iii.脂肪族ジアミン、
iv.芳香族ジアミン
から選択される少なくとも1つの化合物と、
(c)選択的にさらなる添加剤の存在下で、
(d)選択的に湿潤剤の存在下で
反応させ、
かつこの際、前記反応を混合装置内で行う。
【0010】
有利な混合装置は、固体物質又は高粘性懸濁液、いわゆる混練物又は粉砕物(粉砕材料)を混練又は粉砕するための装置である。従って混練物若しくは粉砕物とは、混練工程若しくは粉砕工程が行われる物質である。
【0011】
ここで"混合物"という用語は、物理的な混合物、例えば化合物(Ia)、(Ib)、及び/又は(Ic)の固溶体(混晶)も含む。
【0012】
a〜Cbという形の表現は、この発明の範囲内で、ある一定数の炭素原子を有する化学化合物又は置換基を表す。炭素原子の数は、a及びbを含めた、aからbの範囲全体から選択され得、aは少なくとも1であり、かつbは常にaより大きい。該化学化合物又は該置換基は、さらにCa〜Cb−Vという形の表現によって詳しく説明される。この場合、Vは、化学化合物種又は置換基種、例えばアルキル化合物又はアルキル置換基を表す。
【0013】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、好適にはフッ素、塩素又は臭素、特に有利には塩素又は臭素を表わす。
【0014】
詳細には、様々な置換基について記載される集合名は、次の意味を有する:
1〜C22−アルキル:炭素原子を最大22個有する直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基、有利にはC1〜C12−アルキル、例えばC1〜C10−アルキル又はC11〜C22−アルキル、さらに有利にはC1〜C10−アルキル、例えばC1〜C3−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、又はC4〜C6−アルキル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、2−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル又はC7〜C10−アルキル、例えばヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチルペンチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニル又はデシル並びにそれらの異性体。
【0015】
3〜C22−アルケニル:炭素原子3〜22個及び1つの二重結合を任意の位置で有する直鎖状又は分岐鎖状の不飽和炭化水素基、例えばC3〜C10−アルケニル又はC11〜C22−アルケニル、有利にはC3〜C10−アルケニル、例えばC3〜C4−アルケニル、例えば1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル又はC5〜C6−アルケニル、例えば1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル又は1−エチル−2−メチル−2−プロペニル、並びにC7〜C10−アルケニル、例えばヘプテニル、オクテニル、ノネニル又はデセニルの異性体。
【0016】
1〜C22−アルコキシ:酸素原子(−O−)を介して結合されている、炭素原子1〜22個を有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基(上記基)、例えばC1〜C10−アルコキシ又はC11〜C22−アルコキシ、有利にはC1〜C10−アルキルオキシ、とりわけ有利にはC1〜C6−アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシを意味する。
【0017】
アリール:6〜14の炭素員環を含む単核〜三核の芳香族環構造、例えばフェニル、ナフチル、又はアントラセニル、有利には単核〜二核のものである。
【0018】
1〜C22−アラルキル:1つの水素原子がアリールによって置き換えられている、1〜22個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基(前述のもの)、例えばC1〜C10−アラルキル又はC11〜C22−アラルキル、有利にはC1〜C10−アラルキル、とりわけ有利にはC1〜C6−アラルキル。
【0019】
複素環式化合物:5〜12員環の、有利には5〜9員環の、特に有利には5〜6員環の、酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子、場合により複数の環を有する環系、例えばフリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル、ジフルオロピリジル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニル又はt−ブチルチオフェニル。例えばまた、ピペリジニル又はピロリジニル。
【0020】
ヘタリール:形式的にはアリール基から誘導され、1つ又は複数のメチン基(C=)及び/又はビニレン基(−CH=CH−)が三価又は二価のヘテロ原子によって置き換えられる、複素環式置換基。ヘテロ原子として有利なのは、酸素、窒素、及び/又は硫黄である。特に有利なのは、窒素及び/又は酸素である。
【0021】
3〜C12−シクロアルキル:炭素環員3〜12個を有する単環式の飽和炭化水素基、有利にはC3〜C8−シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル。
【0022】
1〜C22−アルキレン:1〜22個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素基、例えばC2〜C10−アルキレン、又はC11〜C22−アルキレン、有利にはC2〜C10−アルキレン、とりわけメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、又はヘキサメチレン。
【0023】
ヘテロ原子:有利なのは、酸素、窒素、硫黄、又はリンである。
【0024】
"ペリレンテトラカルボン酸"とは、ペリレン−3,4:9,10−テトラカルボン酸と解される。
【0025】
"ナフタリンテトラカルボン酸"とは、ナフタリン−1,4:5,8−テトラカルボン酸と解される。
【0026】
"テトラカルボン酸"若しくはその無水物とは例えば、ナフタリンテトラカルボン酸、又はペリレンテトラカルボン酸、若しくはこれらの(ビス)無水物、及び一般式(II)若しくは(III)
【化4】

[式中、記号と指数は一般式(Ia)、(Ib)、又は(Ic)の化合物に対して記載した意味を有する]
の一般的な化合物と解される。
【0027】
本発明による方法の範囲内で使用されるテトラカルボン酸又はその官能性誘導体は、商業的に入手可能であるか、又は当業者に公知の方法に従って製造できるか(W.Herbst,K.Hunger,"Industrielle organische Pigmente",1987,VCH Verlag,Weinheim,S.473ff)のいずれかである。
【0028】
テトラカルボン酸の"官能性誘導体"とは、本発明による方法の反応条件下でアミン若しくはジアミンと反応して着色剤になり得るような化合物と解される。とりわけ、ここでテトラカルボン酸無水物(ビス無水物)、テトラカルボン酸クロリド、又はテトラカルボン酸の塩を挙げることができる。有利には、ビス無水物を使用する。
【0029】
ペリレンテトラカルボン酸又はその官能性誘導体、とりわけビス無水物は、出発物質として本発明による方法において、乾燥された粗原料の、予備粉砕された粗原料の形で、又は有利には合成に際して生じる水湿性プレスケーキとして使用することができる(W.Herbst,K.Hunger,"Industrielle organische Pigmente",1987,VCH Verlag,Weinheim,473pp)。
【0030】
脂肪族アミン:任意の第一級脂肪族アミンH2N−Ralk、ここでRalkは、H、C1〜C22−アルキル、C3〜C22−アルケニル、又はC3〜C12−シクロアルキルであってよく、かつこの際Ralkはそれぞれ、一回又は複数回、好ましくは5回未満、極めて有利には3回未満、任意の位置でハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はアリールによって置換されていてよく、そして有利には最大1回、上記の基で置換されていてよい。Ralkは有利には、H、又は置換された若しくは非置換のC1〜C22−アルキルに相応する。特に有利には、脂肪族アミンとは、NH3、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、又はヒドロキシプロピルアミンと解される。従ってまた、"脂肪族アミン"はこの関連で、アンモニア(NH3)を含む。
【0031】
脂肪族ジアミン:2つの第一級アミン基を有する任意の脂肪族アミンH2N−Rdiamin−NH2、ここでRdiaminは1つの化学結合、C1〜C22−アルキレンであってよく、かつこの際Rdiaminはそれぞれ、一回又は複数回、好ましくは5回未満、極めて有利には3回未満、任意の位置でハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜C22−アルキル、及び/又はアリールによって置換されていてよく、これらの置換基は同様に最大二回、有利には最大1回、上記の基で置換されていてよい。Rdiaminは有利には、1つの化学結合、メチレン、ジメチレン、又はトリメチレンである。脂肪族ジアミンとは特に有利には、置換された、又は非置換のヒドラジンと解される。
【0032】
芳香族アミン:任意の第一級芳香族アミン、H2N−Rarom、ここでRaromはそれぞれ、一回又は複数回、好ましくは5回未満、極めて有利には3回未満、任意の位置でC1〜C22−アルキル、C1〜C22−アルコキシ、C3〜C22−アルケニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はアリールによって置換されていてよく、かつこれらの置換基は同様に最大2回、有利には最大1回、上記の基で置換されていてよい。有利なのは、Rarom置換された、又は非置換のフェニルである。特に有利には、芳香族アミンとは、キシリジン、メトキシアニリン、エトキシアニリンのすべての異性体と解される。さらに芳香族アミンとは、Raromが以下の構造
【化5】

を有する化合物と解される。ここでRaromとして有利なのは、
【化6】

である。
【0033】
芳香族ジアミン:2つの第一級アミン基を有する任意の芳香族アミン、H2N−Rardiamin−NH2、ここでRardiaminは、アリーレン又はヘタリーレンであってよく、かつこの際Rardiaminはそれぞれ、一回又は複数回、好ましくは5回未満、極めて有利には3回未満、任意の位置で、C1〜C22−アルキル、C3〜C22−アルケニル、ハロゲン、ヒドロキシ、SO3H、SO3R’(R’=メチル、エチル、フェニル)、及び/又はニトロによって置換されていてよく、かつこれらの置換基は同様に、最大二回、有利には最大1回、上記の基で置換されていてよい。有利なのは、Rardiamin置換された、又は非置換のフェニレンである。芳香族ジアミンとは、本発明の範囲内で特に有利には、次のオルト−又はペリ−ジアミンと解される:1,2−ジアミノベンゼン、2,3−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、4,5−ジアミノピリミジン、1,8−ジアミノナフタリン、4,5−ジアミノキノリン、4,5−ジアミノイソキノリン、1,8−ジアミノイソキノリン。極めて特に有利には、1,2−ジアミノベンゼン、又は1,8−ジアミノナフタリンを芳香族ジアミンとして使用する。
【0034】
脂肪族及び芳香族アミン若しくはジアミンはしばしば、市販で手に入る。
【0035】
有利には、本発明による方法を用いて一般式(Ia)及び(Ib)の着色剤を製造し、この際、R1とR2は相互に独立してフェニレン又はナフチレンであり、これらはそれぞれ1回又は複数回、C1〜C22−アルキル、C3〜C22−アルケニル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよい。極めて有利には、R1とR2は両方とも、同一であり、かつ置換されていない。
【0036】
有利には本発明による方法を用いて同様に一般式(Ic)の着色剤を製造し、この際にR3とR4は相互に独立して水素、C1〜C22−アルキル、アリール、又は
【化7】

であり、この際R3とR4はそれぞれ、C1〜C22−アルキル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよい。極めて特に有利には、R3とR4は相互に独立してC1〜C20−アルコキシフェニル、メチル、プロピル、2,4−ジメチルフェニル、又は水素である。極めて有利には、R3とR4は両方とも、同一であり、かつ置換されていない。
【0037】
式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中の指数nとpは有利には、相互に独立して0、1、又は2であり、そして極めて有利にはnとpは0である。
【0038】
式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中の指数mは有利には、相互に独立して0、1、又は2であり、そして極めて有利にはmは0又は1である。
【0039】
有利であるか、若しくは特に有利なのは、置換基R1、R2、R3、R4、及びX、並びに指数n、p、及びmが、それらの有利な、若しくは特に有利な意味を有している、本発明による方法の実施態様である。
【0040】
所望の場合には、本発明による製造方法の実施態様において、様々な脂肪族及び/又は芳香族アミン(i)、(ii)、及び/又はジアミン(iii)、(iv)、の混合物を、成分(b)として使用することができる。この混合物の組成は、着色剤の所望の特性に応じて、幅広い範囲にわたって可変である。有利には、この場合、2つの異なるアミン及び/又はジアミンから成る混合物も使用される。有利には、この場合、第一のアミン及び/又はジアミンの最大10質量%、特に有利には最大5質量%が、変性された特性を有する着色剤を得るために、第二のアミン及び/又はジアミンと置き換えられる。
【0041】
本発明による方法の範囲で有利には、脂肪族アミン(i)のみ、又は芳香族アミン(ii)のみを成分(b)として使用する。
【0042】
同様に本発明による方法の範囲で有利には、脂肪族ジアミン(iii)のみ、又は芳香族ジアミン(iv)のみを成分(b)として使用する。
【0043】
成分(b)((i)、(ii)、(iii)、及び(iv)−アミン及びジアミン総計)対、テトラカルボン酸又はその官能性誘導体(a)、とりわけビス無水物のモル比は通常、1.8:1〜4:1、有利には1.9:1〜3:1、特に有利には1.9:1〜2.5:1である。
【0044】
テトラカルボン酸又はその官能性誘導体、とりわけビス無水物の過剰量を用いて作製する場合、本発明による方法の実施態様では、反応を行った後、無機の塩基性塩、有利には炭酸カリウム又は水酸化カリウムを添加することができる。
【0045】
アミン又はジアミンの過剰量を用いて作製する場合、本発明による方法の実施態様では、反応を行った後、無機酸若しくは有機酸、有利には酢酸を添加することができ、かつ/又は後処理の際に無機酸若しくは有機酸で洗浄することができる。
【0046】
一般式(Ia)、(Ib)、若しくは(Ic)の着色剤の製造、又はこれらの混合物の製造は、本発明に従ってテトラカルボン酸又はその官能性誘導体(a)と、(b)アミン(i)、(ii)、若しくはジアミン(iii)、(iv)との反応により、混合装置内で行う。この反応は少なくとも時々、混合装置を稼働させながら行う。有利には混合装置は全反応の間、稼働させ、とりわけ全反応の間、混練又は粉砕を行う。この際に有利には、粗顔料が生成する。粗顔料とは、その合成後には物理的特性(とりわけ結晶の大きさと結晶の形)が原因で、適用媒体、例えば塗料又はプラスチックに直接混入できない着色剤と解される。
【0047】
本発明による方法の実施態様では、成分(c)として添加剤を使用する。
【0048】
これらの添加剤は有利には、反応のための触媒として使用する。有利な添加剤は、第二級又は第三級アミンである。この場合、第二級アミン又は第三級アミンは、反応のための触媒の役割を持つと推測され、かつ一般的に顔料一次粒子の粒径及び粒子形態に影響を及ぼし得る。それゆえ使用に応じて、選択された第二級アミン又は第三級アミン次第で、特殊な着色剤粒子を製造することができる。
【0049】
適切な第二級又は第三級アミンは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、又は複素環式の、第二級又は第三級アミンであり、これらはたいてい市販で手に入る。
【0050】
一般的に適切な第二級アミンは、式R’R’’NHを有し、この際R’、R’’は同一であるか又は異なって、C1〜C22−アルキル、C3〜C12−シクロアルキル、アリール、又は複素環式化合物であってよく、ここでR’、R’’はヒドロキシ基、C1〜C6−アルコキシ基、C1〜C6−アルキル基、C1〜C6−アルキルアミノ基、又はアリール基によって置換されていてよく、又はR’とR’’は、R’R’’NHからの窒素原子と共に五員環又は六員環の複素環を形成し、この環はまたさらなるヘテロ原子を含むことができる。有利には、R’、R’’が同一であるか又は異なって、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、アリールであり、これらは前述のように置換されていてよい。さらに有利には、R’とR’’は窒素原子と一緒に五員環又は六員環の複素環を形成し、この環はさらにもう1つの窒素原子を含んでいてよい。
【0051】
特に有利な第二級アミンは、イミダゾール、ピペラジン、N−シクロヘキシルメチルアミン、及びN−シクロヘキシルエチルアミンである。
【0052】
一般的に適切な第三級アミンは、式R’R’’NR’’’を有し、この際、R’、R’’は同一であるか又は異なって、C1〜C22−アルキル、C3〜C12シクロアルキル、アリール、又は複素環化合物であってよく、ここで、R’、R’’はヒドロキシ基、C1〜C6−アルコキシ基、C1〜C6−アルキル基、C1〜C6−アルキルアミノ基、又はアリール基によって置換されていてよく、又はR’とR’’は、R’R’’NR’’’からの窒素原子と共に五員環又は六員環の複素環を形成し、この環はまたさらなるヘテロ原子を含むことができる。有利には、R’、R’’が同一であるか又は異なって、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、アリールであり、これらは前述のように置換されていてよい。さらに有利にはR’とR’’は、窒素原子と共にさらにもう1つの窒素原子を含む、五員環又は六員環の複素環を形成する。特に有利なのは、N−メチルイミダゾール、ピリジン、及びピリミジンである。
【0053】
R’’’はC1〜C22−アルキル、又はアリールであり、この際R’’’はヒドロキシ基、C1〜C6−アルコキシ基、C1〜C6−アルキル基、C1〜C6−アルキルアミノ基、又はアリール基によって置換されていてよい。有利にはR’’’は、C1〜C6−アルキル又はアリールである。
【0054】
有利な第二級又は第三級アミンは、ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、ジエタノールアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−エチルピペラジン、N−メチルシクロヘキシルアミン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール又はピロリジンである。極めて有利な第二級アミンは、ピペラジン、N−メチルシクロヘキシルアミンである。極めて有利な第三級アミンは、N−メチルイミダゾールである。
【0055】
第二級又は第三級アミン対テトラカルボン酸又はその官能性誘導体、とりわけビス無水物のモル比は、一般的に0.5:1〜2:1、有利には0.8:1〜1.3:1である。
【0056】
さらに適切な選択的な添加剤(c)は、ルイス酸である。有利には、ルイス酸としてAlCl3、ZnCl2、又はSnCl4を使用する。ルイス酸対テトラカルボン酸又はその官能性誘導体、とりわけビス無水物のモル比は、一般的に0.1:1〜2:1、有利には0.5:1〜1.5:1である。
【0057】
添加剤(c)としてはまた、顔料相乗剤(Pigmentsynergist)を使用することもできる。有利には顔料相乗剤として、置換されたペリレンテトラカルボン酸、又は化合物(Ia)〜(Ic)に相応するペリレンテトラカルボン酸イミド誘導体、又はスルホン酸置換された銅フタロシアニン誘導体(例えばLuprizol社の選択されたSolsperse(R))を使用することができる。顔料相乗剤対テトラカルボン酸又はその官能性誘導体、とりわけビス無水物は一般的に、0.01:1〜0.3:1、有利には0.02:1〜0.1:1である。
【0058】
さらに添加剤(c)としてはまた、表面活性物質を使用することができる。表面活性物質として、基本的にイオン性界面活性剤又は非イオン性(高分子)界面活性剤が適している。本発明による方法においてさらなる加工で添加剤として使用することのできる表面活性物質のための例は、非イオン変性又はアニオン変性されていてよいポリエーテル、例えば長鎖アルコールのエトキシル化生成物又はアルキルフェノールのエトキシル化生成物である。
【0059】
従って、様々な非イオン性表面活性物質のみならず、様々なイオン性の、とりわけアニオン性の表面活性物質並びに非イオン性表面活性物質とイオン性の、とりわけアニオン性の表面活性物質との混合物も存在していてよい。
【0060】
その際、アニオン性表面活性物質のための例は、上述の変性されたポリエーテル及び/又はそれらの塩の酸性のリン酸エステル、ホスホン酸エステル、硫酸エステル及び/又はスルホン酸エステルである。
【0061】
ポリエーテルをベースとする上述の非イオン性表面活性物質(非イオン変性ポリエーテル)は、ポリアルキレンオキシド、又はアルキレンオキシドとアルコール、アミン、脂肪族カルボン酸又は脂肪族カルボン酸アミドとの反応生成物である。その際、本発明により、アルキレンオキシドという用語は、アリール置換アルキレンオキシド、とりわけフェニル置換エチレンオキシドとも解される。
【0062】
その際、極めて特に適しているのは、ポリプロピレンオキシドブロック及びポリエチレンオキシドブロック、又はポリ(フェニルエチレンオキシド)ブロック及びポリエチレンオキシドブロックを有するブロックコポリマーである。それらは純粋なポリアルキレンオキシドのように、これらのアルキレンオキシドと開始剤化合物(Starterverbindungen)、例えば飽和又は不飽和の脂肪族及び芳香族のアルコール、飽和又は不飽和及び脂肪族及び芳香族のアミン、飽和又は不飽和の脂肪族のカルボン酸及びカルボン酸アミドとの重付加によって得られる。エチレンオキシド及びプロピレンオキシドが使用される場合、これらの開始剤化合物は、まずエチレンオキシドと、次いでプロピレンオキシドと反応し、又は好適には、まずプロピレンオキシドと、次いでエチレンオキシドと反応する。これらのブロックポリマーに関するさらなる詳細は、WO2004/009688A2(7p,20行目〜9p,26行目)から読み取ることができ、該文献は、この関連において明示的に引用される。
【0063】
添加剤(c)として表面活性物質を使用する場合、その使用量は一般的に、成分(a)及び(b)の全量に対して0.1〜99質量%、とりわけ2〜30質量%である。
【0064】
同様に、天然樹脂や合成樹脂を有する添加剤(c)が可能である。コロホニウム樹脂、及びその誘導体が、特に適している。この際、使用量は一般的に、成分(a)と(b)の全量に対して1質量%〜50質量%、有利には5質量%〜30質量%である。
【0065】
本発明による方法の範囲内での反応の反応条件は、一般的に、例えば使用されるアミン若しくはジアミンに依存して、幅広い範囲にわたって変化してよい。反応は有利には、0〜250℃の温度、特に有利には0〜220℃、極めて特に有利には10〜210℃の温度で起こる。この反応は有利には、0〜22barの圧力、特に有利には0〜20barの圧力で起こる。反応時間は、変換された物質の性質に明白に依存して変化し、かつ一般的に2〜40時間までである。
【0066】
本発明による方法のさらに有利な実施態様では、成分(a)、(b)((i)、(ii)、(iii)、及び/又は(iv))及び選択的に(c)の反応は、湿潤剤(d)の存在下で行うことができる。
【0067】
湿潤剤(d)の含有率は、成分(a)、(b)、及び選択的に(c)の全混合物に対して最高500質量%、有利には200質量%、及びとりわけ100質量%である。極めて有利には、湿潤剤の含有率は、90質量%未満、とりわけ80質量%未満である。湿潤剤としては例えば、高沸点性の有機化合物が使用される。湿潤剤として有利には、グリコール、脂肪アルコール、芳香族アルコール、スルホン、又はスルホキシドが挙げられる。極めて有利なのは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピペリドン、酢酸ブチル、グリセリントリアセテート、スルホラン、及びジメチルスルホキシドである。もちろんまた、湿潤剤混合物の使用も可能である。
【0068】
適切には、混練可能な、又は粉砕可能な材料が生成する量で湿潤剤(d)を使用する。
【0069】
本発明による方法における反応は、成分(a)、(b)((i)、(ii)、(iii)、及び/又は(iv))、及び選択的に(c)、及び/又は(d)の混合をもたらす装置(混合装置)内で行い、とりわけこれらの成分は有利には、相互に混練又は粉砕される。
【0070】
とりわけ有利な混合装置は、混練タイプの反応器、単数部材又は複数部材の混練機、単軸又は多軸の混練機、押出機、パドル式反応器、混合機、又は粉砕機である。極めて特に有利なのは、単軸又は多軸の混練機である。
【0071】
有利には、本発明による方法は同様に、混合装置としての溶融混合アッセンブリで行う。このような溶融混合アッセンブリは例えば、スクリュー式混練機、例えば単軸混練機(同時混練機、単軸スクリュー式押出機、とりわけ混合部材及び剪断部材を有するもの)、二軸混練機(例えばZSK又はZE型のコンビプラスト(Kombiplast)押出機、二軸スクリュー式混練混合機MPC、二段階混合機FCM、混練スクリュー押出機KEX、重ローラ押出機)である。同様にプランジャのある、又はプランジャのない混練機、槽型混練機(Trogkenter)、及びバンバリー混合機も適している。詳細について当業者は例えば、Saechtling (Hg.), Kunststoff-Taschenbuch, 27. Ausgabe, Carl Hanser Verlag Muenchen 1998, p202-211で見ることができる。
【0072】
本発明による方法の有利な実施態様では、付加的な方法工程において、選択的に(c)及び/又は選択的に(d)の存在下で成分(a)及び(b)の反応が基本的に終了した後、例えばこの粗顔料を同じ反応器の中でさらに加工して市販の製品にする。さらなる加工の有利な方法は、いわゆる塩混練、又は塩粉砕であり、例えばWO 2006/114403 A2(p7, 14行目〜p.8, 23行目)に記載されている。通常は、結晶性無機塩が混練塩又は粉砕塩として使用される。塩混練及び塩粉砕に通常の塩、又は塩混合物を使用することができる。この際に無機塩として適しているのは、水溶性の塩、とりわけ例えば塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムである。通常は、事前にミクロン化された、又はミクロン化されていない工業塩が使用される。これらの塩は有利には、平均粒径が5〜200μm、特に有利には10〜50μmである。さらにこれらの塩は適切には、選択的な湿潤剤(d)での溶解性が、≦100mg/l、とりわけ≦10mg/l(その都度20℃で)でしかなく、有利には、これらの塩はその中にほとんど不溶性である。塩対反応生成物の質量比は、最大12:1であり、かつ好適には3:1〜9:1である。
【0073】
本発明による方法の有利な実施態様では、選択的な湿潤剤(d)を基本的に反応終了後、しかしながらまたさらなる加工前、又はその間に、とりわけ塩混練又は塩粉砕によって、反応生成物に添加する。特に有利なのは、さらなる加工前の湿潤剤の添加である。通常は塩100gに対して、約10〜45mlの湿潤剤が必要となる。
【0074】
通常、塩混練又は塩粉砕のための混練物又は粉砕物は、反応生成物1gにつき、例えば粗顔料1gにつき、0.5〜2g、好適には0.6〜1gの湿潤剤(d)、及び1〜10g、とりわけ3〜8gの無機塩を含む。
【0075】
塩混練若しくは塩粉砕の前、又はその間に選択的に使用される湿潤剤(d)は、有利には水中で少なくとも10g/100mlの溶解性を有し、かつ好適には中性であり、この際に酸性又は塩基性の不純物は邪魔にならない。
【0076】
無機塩及び選択的な湿潤剤(d)は、混練後に水で洗浄することができる。
【0077】
混練時間又は粉砕時間は通常、0.5〜24時間、とりわけ1〜16時間である。
【0078】
本発明による塩混練は、0℃〜220℃の温度で、冷却又は加熱しながら行うことができる。有利な混練温度は、80℃〜200℃である。混練装置として適しているのはとりわけ、既に前述の単軸及び二軸の混練機及びエッジミル(Koller)である。回転速度は、混練物が均質に、かつ均一な剪断下で行われるように、適切に選択する。得られる混練材料の後処理は、水中への撹拌導入、濾別、水による洗浄、及び乾燥により行うことができる。適切には、乾燥された生成物を、例えばピンミル、ロータミル、又はジェットミルで脱アグロメレート粉砕に供することができる。代替的には水性フィルターケークを、凍結乾燥、又はスプレー乾燥することもできる。
【0079】
塩粉砕は連続的に、又は非連続的に行われるボールミル粉砕、揺動式粉砕、又は磨砕機で通常の粉砕ビーズ及び/又は場合によりビーターバー(Schlagstange)を用いて行うことができる。
【0080】
本発明による塩粉砕は好適には、有機溶剤の不存在下で行う。しかしながら個々のケースでは、反応生成物に対して約0.1質量%〜10質量%の量で有機溶剤を添加することが有利であり得る。適切な溶剤として挙げられるのは例えば、キシロール又はフタル酸ジアルキルエステル、例えばフタル酸ジメチルエステルである。
【0081】
粉砕温度は一般的に、室温〜130℃、好適には40℃〜110℃である。
【0082】
粉砕所要時間はその都度、使用される粉砕装置に合わせる。
【0083】
本発明による粉砕は、空気下で行うことができるが、しかしながら有利には不活性ガス下で行う。
【0084】
得られる被粉砕体は、塩混練の際に記載されたように後処理することができる。
【0085】
一実施態様において、一般式(Ia)、(Ib)、又は(Ic)の着色剤の本発明による製造方法は複数の方法工程から成り、該方法工程は、時間的に連続して、又は同時に進行してもよい。本発明による方法は例えば、以下の方法工程(I)〜(IX)を含む:
(I)成分(a)の添加、
(II)成分(b)((i)、(ii)、(iii)、及び/又は(iv))の添加、
(III)選択的に、成分(c)の添加、
(IV)選択的に、成分(d)の添加、
(V)混合装置内での、熱による反応
(VI)冷却、
(VII)選択的に、無機塩基性塩、又は無機酸若しくは有機酸の添加、
(VIII)選択的に、さらなる加工、とりわけ塩混練によるさらなる加工、
(IX)選択的に、後処理、例えば水の添加、濾過、乾燥による後処理。
【0086】
工程(I)〜(IV)での個々の成分の添加を、連続式にも、バッチ式にも行ってよいことは自明の事である。さらに、熱による反応(V)に際して、温度を、該温度の最終値にまで、連続式にも、段階的にも上昇させてよい。同様のことが冷却(VI)にも当てはまる。方法工程(VII)と(VIII)はまた、入れ替えてもよい。工程(III)における添加剤(c)の添加はまた、反応(V)の後、又はさらなる加工(VIII)の前、若しくはその間に行うことができる。既に記載したように、工程(IV)における湿潤剤(d)の添加はまた、反応(V)の後、又はさらなる加工(VIII)の前、若しくはその間に行うことができる。
【0087】
本発明のさらなる対象は、天然由来及び合成由来の高分子性有機材料及び無機材料を着色するための、本発明により製造される着色剤の使用である。
【0088】
有利なのは、プラスチック、塗料、又は印刷インキを着色するための使用である。
【0089】
本発明による方法に従って製造される着色剤のプラスチック中への導入は、全ての公知の方法に従って、例えば同時押出、圧延、混練、圧縮又は粉砕によって行うことができ、その際、ペリレン顔料を含有するプラスチックを、プラスチック成形体、連続異形材、プレート、シート、繊維、フィルム及びコーティングへと加工することができる。
【0090】
高分子量の無機材料中で使用するための、さらなる加工可能性は、WO2005/078023、p.15,22行目〜p.18,6行目に記載されており、該文献は、この関連において明示的に引用される。
【0091】
本発明による着色剤は、天然由来及び合成由来の高分子性有機材料及び無機材料の着色のために際立って適している。
【0092】
さらなる適用可能性は、WO2005/078023、p.15,22行目〜p.18,6行目に記載されており、該文献は、この関連において内容全体が引用される。それに伴って、この文献箇所は、本発明の開示内容に取り入れられる。さらに、光起電力(Photovoltaik)における活性成分としての本発明により製造される着色剤の使用が可能である。
【0093】
高分子量の合成有機材料のための例として、以下のものが挙げられる:
ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン及びポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリオレフィンコポリマー、例えばLuflexen(R)(Basell)、Nordel(R)(Dow)及びEngage(R)(DuPont)、シクロオレフィンコポリマー、例えばTopas(R)(Celanese)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン−コポリマー(ETFE)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ポリビニルクロリド(PVC)、ポリビニリデンクロリド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、例えばポリビニルアセテート、ビニルエステルコポリマー、例えばエチレン/ビニルアセテート−コポリマー(EVA)、ポリビニルアルカナール、例えばポリビニルアセタール及びポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルケタール、ポリアミド、例えばNylon(R)[6]、Nylon[12]及びNylon[6,6](DuPont)、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボネート−コポリマー及びポリカーボネートとアクリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル−コポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンテレフタレートとの物理的ブレンド、ポリエスエル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)及びポリエチレンナフタレート(PEN)、前述のポリアルキレンテレフタレート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリルのコポリマー、エステル交換反応生成物及び物理的混合物(ブレンド)、ポリ(メタ)アクリレート/ポリビニリデンジフルオリド−ブレンド、ポリウレタン、ポリスチレン、スチレンコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン−コポリマー、スチレン/−アクリロニトリル−コポリマー(SAN)、スチレン/エチルメタクリレート−コポリマー、スチレン/ブタジエン/エチルアクリレート−コポリマー、スチレン/アクリロニトリル/メタクリレート−コポリマー、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン−コポリマー(ABS)及びメタクリレート/ブタジエン/−スチレン−コポリマー(MBS)、ポリエーテル、例えばポリフェニレンオキシド、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリグリコール、例えばポリオキシメチレン(POM)、ポリアリール、例えばポリフェニレン、ポリアリーレンビニレン、シリコーン、イオノマー、熱可塑性ポリウレタン及び熱硬化性ポリウレタン並びにそれらの混合物。
【0094】
高分子性合成無機材料の例として挙げられるのは:低融点のホウケイ酸ガラスフリット、場合により有機変性されたケイ酸塩ゾル及びケイ酸塩ゲル、ゾル−ゲル法により製造される、場合によりドープされたケイ酸塩−、アルミン酸塩−、ジルコン酸塩−及びアルミノケイ酸塩コーティング及び層状ケイ酸塩である。
【0095】
同様に有利なのは、ポリマー又はポリマーブレンド、1つ又は1つより多いポリオレフィンワックス又はそれからの混合物をベースとする、前もって別個に製造された着色剤調製物を、低融点ポリマー(例えば、最も慣用的なポリオレフィン)又は低い溶融粘度を有するポリマー(例えば、可塑化されたPVC及びPVB並びにブロー成形可能なPET)の場合に、均一な、高強度の着色を達成するために使用することである。ポリマーベースの顔料調製物("マスターバッチ"、"コンパウンド")の場合に使用されるキャリアポリマー(ブレンド)が、一般的に、着色されるべき高分子量の合成有機材料と同一である一方で、ポリオレフィンワックスをベースとする着色剤調製物の製造のために、キャリア材料として、とりわけホモポリマー及びコポリマーのPEワックス及びPPワックス、例えばLuwax(R)A(エチレン−ホモポリマー;BASF)、Luwax EVA(エチレン−ビニルアセテート−コポリマー;BASF)又はLicowax(R)PP230(プロピレン−ホモポリマー;Clariant)が使用される。
【0096】
本発明による方法は、着色剤の効率的な製造を可能にする。本発明による方法の範囲内では、溶媒の使用を大量に省くことができる。反応と、方法全体におけるさらなる加工工程との組み合わせにより、市販の生成物を直接製造することができる。この際に溶剤合成と比較して、基本的に高い濃度で作製することができる。比較的僅かな温度での反応は、エネルギー節約型で、かつ材料に優しい製造方法を可能にする。とりわけビス無水物と、様々なアミン若しくはジアミンとの反応は、穏やかな反応条件下で可能になる。
【0097】
本発明による方法の前記実施態様及び後続の実施例は、例示的に本発明を明確に示す。しかしながら、本方法のさらなる多数の変法及び本発明による方法の特徴の組み合わせは、特許請求の範囲から逸れることなく当業者において考えられ得る。
【0098】
実施例:
実施例1
【化8】

【0099】
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物78g(198mmol)、ピペラジン16g(186mmol)、1,8−ジアミノナフタリン61g(386mmol)、及びテトラグリコール55gを装入し、混練しながら1時間以内に200℃に加熱し、そしてこの温度で4時間、反応させた。
【0100】
室温に冷却後、混練物を2%の炭酸カリウム溶液に入れ、そして70℃で2時間撹拌した。
【0101】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄した。80℃で乾燥した後、理論量の98%に相当する、黒色ペリレン顔料121gを黒色粉末の形で得た。
【0102】
実施例2
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物34g(87mmol)、ピペラジン7g(81mmol)、1,8−ジアミノナフタリン27g(173mmol)、及びテトラグリコール35gを装入し、混練しながら4時間以内に180℃に加熱し、そしてこの温度で8時間、反応させた。
【0103】
室温に冷却後、硫酸ナトリウム158g、及びテトラグリコール25gをさらに添加し、混練しながら180℃に加熱し、そして8時間さらに加工した。60℃に冷却後、反応物を水1000mlに入れ、炭酸カルシウム3gを添加し、そして70℃で1時間撹拌した。
【0104】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄した。110℃で乾燥した後、理論量の97%に相当する、黒色ペリレン顔料54gを黒色粉末の形で得た。
【0105】
実施例3
【化9】

【0106】
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物80g(205mmol)、4−メトキシベンジルアミン64g(466mmol)、及びトリグリコール50gを装入し、混練しながら90分以内に135℃に加熱し、そして5時間この温度で反応させた。
【0107】
室温に冷却後、硫酸ナトリウム158g、及びテトラグリコール25gをさらに添加し、撹拌しながら180℃に加熱し、そして8時間さらに加工した。60℃に冷却後、反応物を水1000mlに入れ、炭酸カルシウム3gを添加し、そして70℃で1時間撹拌した。
【0108】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄した。110℃で乾燥した後、理論量の97%に相当する、黒色ペリレン顔料54gを黒色粉末の形で得た。
【0109】
MS (MALDI): m/z (%): 630 (100) [M]-, 510 (5) [M(半イミド)]-。
【0110】
実施例4
【化10】

【0111】
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物85g(217mmol)、4−エトキシアニリン60g(438mmol)、及びトリグリコール40gを装入し、混練しながら6時間、180℃に加熱し、そして8時間この温度で反応させた。
【0112】
室温に冷却後、反応物を1.5リットルの水に懸濁させて70℃に加熱し、そして1時間撹拌した。炭酸カルシウム2gの添加後、さらに1時間80℃で撹拌した。この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄した。
【0113】
110℃で乾燥した後、理論量の67%に相当する、黒色ペリレン顔料87gを赤茶色の粉末の形で得た。
【0114】
MS (MALDI): m/z (%): 631 (100) [M+H]+, 653 (2) [M+Na]+。
【0115】
実施例5
【化11】

【0116】
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物85g(217mmol)、プロピルアミン29g(491mmol)、及びトリグリコール36gを装入し、混練しながら5時間、25℃で反応させた。
【0117】
この混練物を水1400mlから成る装入物に入れ、硫酸でpH6に調整し、そしてヌッチェを介して濾過する。乾燥後、着色剤88g(86%)が、赤茶色の粉末の形で得られる。
【0118】
実施例6
【化12】

【0119】
Ika社のDuplex混練機内で、1,4,5,8−ナフチレンテトラカルボン酸二無水物76g、1,8−ジアミノナフタリン93g、及びトリグリコール33gを装入し、混練しながら6時間、160℃で反応させた。1リットルの水に懸濁させた後、1時間80℃で撹拌し、この生成物を濾過後に単離し、そして120℃で乾燥させた。ペリノン顔料119g(すなわち、理論量で79%)が、黒色粉末の形で得られた。
【0120】
MS (MALDI): m/z (%): 512 (100) [M]+, 535 (5) [M+Na]+。
【0121】
実施例7
60個の鋼球(直径2.5cm)を有する揺動ミル内で、ペリレンビス無水物78g(198mmol)、ピペラジン16g(186mmol)、1,8−ジアミノナフタリン61g(386mmol)、及びテトラグリコール55gを装入し、粉砕しながら1時間以内に180℃に加熱し、そしてこの温度で8時間、反応させる。
【0122】
室温に冷却後、粉砕物を2%の炭酸カリウム溶液に入れ、そして70℃で2時間撹拌する。
【0123】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄する。80℃で乾燥後、ペリレン顔料が黒色粉末の形で得られる。
【0124】
実施例8
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物78g(198mmol)、ピペラジン16g(186mmol)、化合物A、化合物B、及びテトラグリコール55gを装入し、混練しながら1時間以内に200℃に加熱し、そしてこの温度で4時間、反応させる。
【0125】
室温に冷却後、混練物を2%の炭酸カリウム溶液に入れ、そして70℃で2時間混練する。
【0126】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄する。80℃で乾燥後、黒色ペリレン顔料が粉末の形で得られる。
【表1】

【0127】
試験9
Ika社のDuplex混練機内で、ペリレンビス無水物39g、1,4,5,8−ナフチレンテトラカルボン酸二無水物36g、ピペラジン16g、1,8−ジアミノナフタリン61g、及びテトラグリコール55gを装入し、混練しながら1時間以内に200℃に加熱し、そしてこの温度で4時間、反応させる。
【0128】
室温に冷却後、混練物を2%の炭酸カリウム溶液に入れ、そして70℃で2時間撹拌する。
【0129】
この懸濁液を濾別し、連続して水、10%の酢酸、そして水で洗浄する。80℃で乾燥後、黒色ペリレン顔料が粉末の形で得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(Ia)、(Ib)若しくは(Ic)、
【化1】

[式中、
1とR2は相互に独立して、同一であるか又は異なって、フェニレン、ナフチレン、ピリジレン、
【化2】

であり、この際、R1とR2はそれぞれ一回又は複数回、C1〜C22−アルキル、C3〜C22−アルケニル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよく、
3とR4は相互に独立して、同一であるか又は異なって、水素、C1〜C22−アルキル、アリール、C1〜C22−アラルキル、
【化3】

であり、この際、R3とR4はそれぞれ、一回又は複数回、C1〜C22−アルキル、C1〜C22−アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、及び/又はハロゲンによって置換されていてよく、
xは相互に独立して、同一であるか又は異なって、ハロゲンであり、
n、pは相互に独立して、0、1、2、3、又は4であり、
mは0、1、2、3、又は4である]
の着色剤、又はこれらの混合物の製造方法であって、この際、
(a)テトラカルボン酸又はその官能性誘導体を、
(b)i.脂肪族アミン、
ii.芳香族アミン、
iii.脂肪族ジアミン、
iv.芳香族ジアミン
から選択される少なくとも1つの化合物と、
(c)選択的にさらなる添加剤の存在下で、
(d)選択的に湿潤剤の存在下で
反応させ、
かつこの際、前記反応を混合装置内で行う、製造方法。
【請求項2】
前記混合装置が、混練型の反応器、単数部材又は複数部材/単軸又は複軸の混練機、押出機、パドル式乾燥機、混合機、又は粉砕機に相応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
付加的な工程で、生成した粗顔料を同じ装置内でさらに加工する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
さらなる加工を塩混練によって行う、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
さらなる加工を添加剤の存在下で行う、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記反応を、付加的に湿潤剤の存在下、又は湿潤剤混合物の存在下で行う、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
1とR2が同一であり、かつ非置換のフェニレン又はナフチレンに相応する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
3とR4が同一であり、かつアルコキシフェニル、メチル、プロピル、2,4−ジメチルフェニル、水素、又は
【化4】

に相応する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
天然由来及び合成由来の、高分子性有機材料及び無機材料を着色するための、請求項1から9までのいずれか1項に従って製造される着色剤の使用。
【請求項10】
プラスチック、塗料、又は印刷インキを着色するための、請求項1から9までのいずれか1項に従って製造される着色剤の使用。

【公表番号】特表2011−506660(P2011−506660A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537387(P2010−537387)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066788
【国際公開番号】WO2009/074504
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】