混合計量用組合せ秤
【課題】 包装袋等に収納された複数品種の被計量物の各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えるとともに、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握することが可能になる混合計量用組合せ秤を提供する。
【解決手段】 被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパ4,5からなり、投入される被計量物の品種が異なる複数の品種別グループG1〜G3と、制御部11とを備え、制御部11は、各ホッパ4,5内の被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、各品種別グループについて被計量物を排出すべきホッパ4,5の組合せを1つ求める組合せ処理と、組合せ処理で求められた各品種別グループの排出すべきホッパ4,5内の被計量物を集合シュート6を介して包装袋等へ投入し、その際に、被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が包装袋等へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行う。
【解決手段】 被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパ4,5からなり、投入される被計量物の品種が異なる複数の品種別グループG1〜G3と、制御部11とを備え、制御部11は、各ホッパ4,5内の被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、各品種別グループについて被計量物を排出すべきホッパ4,5の組合せを1つ求める組合せ処理と、組合せ処理で求められた各品種別グループの排出すべきホッパ4,5内の被計量物を集合シュート6を介して包装袋等へ投入し、その際に、被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が包装袋等へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の異なる品種の被計量物をミックスし、ミックスした全体の重量がほぼ所定重量となるように計量する、所謂ミックス計量を行う混合計量用組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の混合計量用組合せ秤では、例えば、複数の計量ホッパを各品種に対応するグループに分けて、グループごとに(品種ごとに)被計量物の重量の組合せ計量を行うとともに、全品種を合わせた全体重量についても組合せ計量を行うことにより、全ての品種の各々について排出すべき計量ホッパの組合せを求め、全品種について組合せに選択された計量ホッパのゲートを同時に開閉して全品種の被計量物を同時に排出させ、例えば図13に包装機または図14に示す樹脂製の収納容器へ投入していた。
【特許文献1】特開平7−198466号公報
【特許文献2】特公平6−56313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の混合計量用組合せ秤では、全品種の被計量物が同時に排出され、包装機で製造される1つの袋(包装袋)または収納容器に投入されるので、全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されることになる。
【0004】
このように全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されると、異なる品種の被計量物の味が混ざりあって各品種本来の味が意図しない味に変化してしまうことがある。例えば、スナック菓子等では、素材が同一で、素材の外側に付着させた異なる味剤(フレーバ)によって、味を異ならせた菓子が多い。このようにして味を異ならせた菓子(異なる品種の被計量物)を1つの包装袋または収納容器に投入すると、フレーバどうしが混じりあい、所定の味が意図しない味に変化することがある。そこで、味の異なる品種ごとに個別包装し、さらに個別包装した複数品種の被計量物をミックスして1つの袋で包装する方法もある。しかし、この方法では、包装資材を多量に使い、コスト高になるだけでなく、ミックス品の包装袋が大きくなってかさ高になるという欠点がある。
【0005】
また、1つの包装袋または収納容器に、全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されると、各品種の混合割合が一目ではわからず、どの品種の被計量物がどの程度の量入っているか判別できない。そのため消費者にとって希望する味の被計量物がどの程度入っているかが把握できず、消費者の購買意欲の向上を図るのに不十分であった。
【0006】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、1つの包装袋または収納容器に、被計量物を品種別に異なる層として積層することにより、各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができるとともに、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握することが可能になる混合計量用組合せ秤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の混合計量用組合せ秤は、それぞれ、被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパからなり、投入される被計量物の品種がそれぞれ異なる複数の品種別グループと、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を外部の包装袋または収納容器へ投入する排出手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、それぞれの前記組合せ用ホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、それぞれの前記品種別グループについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを1つ求める組合せ処理と、前記組合せ処理で求められたそれぞれの前記品種別グループにおける前記組合せの前記組合せ用ホッパ内の被計量物を前記排出手段を介して前記包装袋または収納容器へ投入し、その際に、前記包装袋または収納容器に投入された前記被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行うよに構成されている。
【0008】
この構成によれば、1つの包装袋または収納容器に、各品種の被計量物が品種別に異なる層として積層されることにより、味の異なる品種どうしが混ざり合って各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができる。また、品種別に積層されていることにより、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握できるので、消費者は商品(被計量物が収納された包装袋または収納容器)を購入時点で、希望する味の被計量物が所望量入っているかどうかを確認することができる。
【0009】
また、前記排出手段は、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための集合シュートであり、前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成することができる。
【0010】
この場合、前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0011】
あるいは、前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための複数の集合シュートと、それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記集合シュートと対応して前記集合シュートの排出口に設けられ、前記集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための複数の集合ホッパとからなり、前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成することができる。
【0013】
この構成では、各品種別グループの組合せ用ホッパから排出された被計量物はそれぞれの集合シュートを通って一旦それぞれの集合ホッパに溜められ、被計量物が充分に固まった状態で集合ホッパから排出されるので、各集合ホッパから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、全品種の被計量物を排出する排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【0014】
この場合、前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0015】
あるいは、前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0016】
また、前記制御手段は、全ての品種のうちの一部の複数の所定の品種を同一の品種とみなして前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合、同一の品種とみなされた複数の品種の被計量物は、同時に排出されることになり、混ざり合った状態で包装袋または収納容器へ投入され収納される。したがって、上記の複数の所定の品種が混ざり合った層と他の品種の個別の層とが積層された状態で収納することができる。
【0017】
また、前記制御手段は、前記組合せ処理により、全ての前記品種別グループのそれぞれについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めた後で、前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合の計量サイクルは、集合ホッパを設けない構成では、全品種同時に排出する場合に比べて長くなるが、集合ホッパを設けた構成とすれば、計量サイクルが長くなるのを軽減することが可能になる。
【0018】
また、前記制御手段は、それぞれの前記品種別グループについて、順次、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めるようにして前記組合せ処理を行い、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せが求められた前記品種別グループから、順次、前記組合せ用ホッパ内の被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるようにして前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合の計量サイクルは、全品種同時に排出する場合と同じとなり、計量能力は低下しない。
【0019】
また、前記排出手段は、それぞれ、全ての前記品種別グループのうちの任意の1または複数の前記品種別グループの各々と対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための1または複数の第1の集合シュートと、それぞれ、前記任意の品種別グループの各々及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの排出口に設けられ、前記第1の集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための1または複数の集合ホッパと、前記任意の品種別グループ以外の他の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、該組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、前記他の品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させた後、前記任意の品種別グループの各々に対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成してもよい。この構成の場合、全ての品種別グループの各々に対応して集合ホッパを設けた場合に比べ、最初に排出する上記の他の品種別グループの被計量物を集合ホッパに一旦貯留することなく排出できるので、排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【0020】
また、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されていてもよい。
【0021】
また、全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記ブロックと対応して前記ブロック内の前記組合せ用ホッパの下方に配設され、対応する前記ブロック内の前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、全ての前記第1の集合シュートの前記第1の排出口から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成されていてもよい。例えば、品種数が非常に多い場合に、このような構成とすればよい。
【0022】
また、全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの前記第1の排出口に設けられ、前記第1の排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を排出するための複数の集合ホッパと、全ての前記集合ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う構成されていてもよい。例えば、品種数が非常に多い場合に、このような構成とすればよい。また、この構成では、各品種別グループと対応して集合ホッパが設けられているので、前述したように、各集合ホッパから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、全品種の被計量物を排出する排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上に説明した構成を有し、混合計量用組合せ秤において、1つの包装袋または収納容器に、被計量物を品種別に異なる層として積層することにより、各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができるとともに、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握することが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【0026】
本実施の形態の混合計量用組合せ秤は、装置上部の中央に、図示されない外部の供給装置から供給される被計量物を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダ1が設けられている。分散フィーダ1の周囲には、分散フィーダ1から送られてきた被計量物を振動によって各供給ホッパ3に送りこむためのリニアフィーダ2が設けられている。各リニアフィーダ2の下方には、供給ホッパ3、計量ホッパ4及びメモリホッパ5がそれぞれ対応して設けられ、それぞれ円状に配置されている。供給ホッパ3はリニアフィーダ2から送りこまれた被計量物を受け取り、その下方に配置されている計量ホッパ4へ被計量物を投入する。計量ホッパ4にはロードセル等の重量センサ41が取り付けられており、この重量センサ41により計量ホッパ4内の被計量物の重量が計量され、その計量値は制御部11へ送られる。各計量ホッパ4は、その斜め下方に設けられたメモリホッパ5と集合シュート6とへ選択的に被計量物を排出可能な構成である。メモリホッパ5は空になると計量ホッパ4から被計量物が投入される。集合シュート6は、計量ホッパ4及びメモリホッパ5の下方に配設され、計量ホッパ4及びメモリホッパ5から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口6aから排出させる。
【0027】
本実施の形態は、複数の品種の被計量物をミックス計量する組合せ秤であり、ここでは、一例として3つの品種(A、B、C)の被計量物をミックス計量する組合せ秤を説明する。図1(b)に示すように、円状に配置された各10個の計量ホッパ4及びメモリホッパ5が、品種別の組合せ演算の対象となるホッパのグループである複数の品種別グループG1〜G3にグループ分けされている。品種別グループG1とG2は、それぞれ、連続して配置された3個の計量ホッパ4とそれらに対応して下方に配置された3個のメモリホッパ5とからなり、品種別グループG3は、連続して配置された4個の計量ホッパ4とそれらに対応して下方に配置された4個のメモリホッパ5とからなる。これらの各品種別グループG1〜G3には、異なる品種A〜Cの被計量物が供給される。異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、分散フィーダ1上に仕切り板7が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8が配設されている。また、分散フィーダ1上へ被計量物を供給する外部の供給装置は、異なる3品種の被計量物のそれぞれを、分散フィーダ1上の仕切り板7で区画されたそれぞれの対応箇所に供給できるように構成されている。品種別グループG1及びそれに対応する部分(リニアフィーダ2及び供給ホッパ3)には品種Aの被計量物が供給され、同様に、品種別グループG2及びそれに対応する部分には品種Bの被計量物が供給され、品種別グループG3及びそれに対応する部分には品種Cの被計量物が供給される。なお、図1(b)には、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0028】
制御部11には、CPUと、RAM及びROM等のメモリ等とを内蔵している。メモリには、運転用プログラム、多数の運転パラメータの設定データ、その他計量値データ等が記憶される。制御部11では、CPUがメモリに記憶されている運転用プログラムを実行することにより、混合計量用組合せ秤全体の制御を行うとともに、組合せ処理等を行う。組合せ処理では、それぞれの重量センサ41により計量された計量ホッパ4およびメモリホッパ5内の被計量物の重量に基づいて所定の演算を行うことにより、各品種について被計量物を排出すべきホッパ(排出ホッパ)4,5の組合せが求められる。この組合せ処理において用いられるメモリホッパ5内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4において重量センサ41により計量されたときの重量値である。この混合計量用組合せ秤の下方には、例えば図13に示す包装機が設置され、組合せ処理で求められた組合せに該当する排出ホッパ4,5から集合シュート6上へ排出された被計量物は、その排出口6aから、包装機の筒状のチューブ51の上部が広くなっている投入口へ投入されて袋詰めされる。
【0029】
混合計量用組合せ秤の下方に設置される包装機の概略構成を図13に示す。
【0030】
この包装機では、袋を製造しながら、この袋に組合せ秤から排出されてきた被計量物を充填して包装する。この包装機は、包材のロールから引き出されたシート状の包材50が、フォーマ52によってチューブ51に巻かれて筒状に成形され、プルダウンベルト機53により吸着されて下方に送られ、筒状にされた包材50の重ねられた縦の縁が縦シール機54によりシール(溶着による封止)される。そして、混合計量用組合せ秤から排出された被計量物がチューブ51を通って筒状の包材50内に充填され、チューブ51の下方に配置される横シール機55により先行する袋の上端と後続の袋の下端とにまたがって横方向のシール(溶着による封止)が行われる。この横方向のシールが行われることにより、先行する袋は、前回での横方向のシールにより下端は封止されているので上下がシールされた完全な袋となる。そして、横シール機55に内蔵されているカッターにより横方向のシール部分の中央が切断されて、先行する袋と後続の袋とが分離される。
【0031】
次に、本実施の形態の混合計量用組合せ秤の動作を説明する。制御部11により混合計量用組合せ秤全体の動作が制御される。
【0032】
まず、制御部11による組合せ処理について説明する。ここでは、一般的に、第1品種〜第N品種の複数の品種のミックス計量を行う際での組合せ処理の方法として、3つの方法(ここでは、順次補正方式、一括補正方式、総当り方式という)を説明する。いずれの場合も、例えば、第1品種〜第N品種の各品種の目標重量値(品種別目標重量値)及びその目標重量値に対する許容範囲(品種別許容範囲)と、全品種合計の目標重量値(組合せ目標重量値)及びその目標重量値に対する許容範囲(組合せ許容範囲)とを予め決めておく。予め決められている各品種の品種別目標重量値は、それらの全品種についての合計が、組合せ目標重量値に等しいように決められている。なお、後出の組合せ重量値は、それぞれの品種ごとに、各品種で得られる複数の計量値に基づいて組合せ演算を行うことにより、計量値を種々に組合せて求められる、計量値の組合せの合計である。本実施の形態の場合では、品種別グループG1〜G3の各グループにおいて、グループ内の計量ホッパ4およびメモリホッパ5のそれぞれに投入されている被計量物の重量値に基づいて組合せ演算を行うことにより、上記重量値を種々に組合せて求められる、重量値の組合せの合計が組合せ重量値である。
【0033】
順次補正方式では、まず、第1品種について第1品種の品種別許容範囲内にあって第1品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。次に、第1品種について求めた組合せ重量値と第1品種の品種別目標重量値との差を補償するように第2品種の品種別目標重量値を補正し、第2品種について第2品種の品種別許容範囲内にあって補正後の第2品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。この第2品種についての組合せ重量値を求める処理と同様の処理を以下、繰り返すことにより、全ての品種についてそれぞれの組合せ重量値を求める。この各品種について求めた組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。
【0034】
また、一括補正方式は、第1品種から第(N−1)品種について、順次、それぞれの品種別許容範囲内にあってそれぞれの品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求め、これら第1品種から第(N−1)品種について求めた組合せ重量値の合計と第1品種から第(N−1)品種の品種別目標重量値の合計との差を補償するように第N品種の品種別目標重量値を補正し、第N品種について第N品種の品種別許容範囲内にあって補正後の第N品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。この各品種について求めた組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。この場合、補正後の第N品種の品種別目標重量値は、組合せ目標重量値から、第1品種から第(N−1)品種について求めた組合せ重量値の合計を減算して求めてもよい。
【0035】
また、総当り方式は、第1品種から第N品種の各品種についてそれぞれ品種別許容範囲内にある組合せ重量値を全て求め、それらを全て組合せ候補として選択し、組合せ候補として選択した第1品種から第N品種の組合せ重量値を各品種についてそれぞれ1個ずつ選択して組合せ、その組合せた組合せ重量値の合計が組合せ許容範囲内にあり、かつ組合せ目標重量値との差が最も小さい組合せを求める。この組合せに属している各品種の組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。
【0036】
制御部11は、上記のいずれかの組合せ処理を行い、各品種について被計量物を排出すべきホッパ4,5の組合せ(品種別排出組合せ)を決定する。例えば、品種別グループG1,G2については、各グループ内の6個のホッパ4,5のうちのいずれかの例えば3個のホッパ4,5が品種別排出組合せに選択され、品種別グループG3については、各グループ内の8個のホッパ4,5のうちのいずれかの例えば4個のホッパ4,5が品種別排出組合せに選択される。制御部11は、所定のタイミング(詳細は図2、図3を用いて後述)で品種別排出組合せのホッパ4,5のゲートを開閉する。これらのゲートが開閉されたホッパ4,5から被計量物が排出され、集合シュート6上を滑り落ちその排出口6aから包装機へ投入される。制御部11は、被計量物が排出されたメモリホッパ5にはその上方の計量ホッパ4から被計量物が供給されるように該当する計量ホッパ4のゲートを開閉し、メモリホッパ5へ被計量物を供給した計量ホッパ4及び集合シュート6上へ被計量物が排出された計量ホッパ4には、その上方の供給ホッパ3から被計量物が供給されるように該当する供給ホッパ4のゲートを開閉する。また、計量ホッパ4へ被計量物を供給した供給ホッパ3には被計量物が供給されるように、制御部11によりリニアフィーダ2及び分散フィーダ1が制御される。
【0037】
図2は、本実施の形態における第1の動作例を示すタイミングチャートである。図2では、品種Aの品種別グループG1、品種Bの品種別グループG2、品種Cの品種別グループG3のそれぞれに関する投入安定組合せ処理、排出処理において、それぞれの処理が行われる期間をSで示している。投入安定組合せ処理は、供給ホッパ3から空の計量ホッパ4へ被計量物を投入するために供給ホッパ3のゲートの開閉を行う処理と、被計量物が投入された計量ホッパ4に取り付けられている重量センサ41の出力安定待ち処理と、品種別排出組合せを求める組合せ処理とを合わせて示した処理である。排出処理は、品種別排出組合せに選択された計量ホッパ4及びメモリホッパ5(排出ホッパ)から被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行うとともに、対応する計量ホッパ4及びメモリホッパ5において品種別排出組合せに選択されなかった計量ホッパ4から品種別排出組合せに選択されて被計量物が排出されたメモリホッパ5へ被計量物を投入するために計量ホッパ4のゲートの開閉を行う処理である。
【0038】
図2の場合、組合せ処理として、総当り方式、順次補正方式または一括補正方式を用いる。全品種A、B、Cについての投入安定組合せ処理を同時に行い、排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの排出処理期間と品種Bの排出処理期間との間に時間t1の遅れを持たせ、品種Bの排出処理期間と品種Cの排出処理期間との間に時間t2の遅れを持たせている。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、時間t1だけ遅れて品種Bの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、さらに時間t2だけ遅れて品種Cの排出ホッパから被計量物の排出が行われる。この品種Cの排出処理期間の直後には、全品種A、B、Cについて同時に次の投入安定組合せ処理を開始するとともに、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、包装袋の横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルに比べ、品種間の排出遅れ時間t1とt2の合算の分だけ長くなっている。
【0039】
図3は、本実施の形態における第2の動作例を示すタイミングチャートである。図3において、投入安定組合せ処理、排出処理は、図2と同じ内容の処理である。
【0040】
図3の場合、組合せ処理として、順次補正方式または一括補正方式を用い、総当り方式は用いることができない。各品種について投入安定組合せ処理及び排出処理を連続して行い、これらの処理期間を各品種間でずらしている。排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの排出処理期間と品種Bの排出処理期間との間に時間t3の遅れを持たせ、品種Bの排出処理期間と品種Cの排出処理期間との間に時間t4の遅れを持たせ、それに応じて投入安定組合せ期間もずらしている。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、この品種Aの排出処理期間の直後には、品種Aについて次の投入安定組合せ処理を開始する。また、品種Aの排出開始から時間t3だけ遅れて品種Bの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、この品種Bの排出処理期間の直後には、品種Bについて次の投入安定組合せ処理を開始する。品種Bの排出開始から時間t4だけ遅れて品種Cの排出ホッパから被計量物の排出が行われる。この品種Cの排出処理期間の直後には、品種Cについて次の投入安定組合せ処理を開始するとともに、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、包装袋の横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと同じである。
【0041】
上記の図2及び図3のように排出順序を設定すると、図9(a)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種Cの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。図2、図3において、排出順序を品種B、品種C、品種Aの順に設定すると、図9(b)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種B、品種C、品種Aの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0042】
このように本実施の形態では、1つの包装袋に、各品種の被計量物が品種別に異なる層として積層されることにより、味の異なる品種どうしが混ざり合って各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができる。また、品種別に積層されていることにより、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握できるので、消費者は商品(被計量物が収納された包装袋)を購入時点で、希望する味の被計量物が所望量入っているかどうかを確認することができる(ただし、被計量物が収納される包装袋や後述の収納容器が、被計量物の積層状態が見えるように少なくとも一部が透明となっている場合)。したがって、消費者は商品を納得して買うことができ、また消費者の購買意欲を喚起し、購買意欲の向上を図ることもできる。
【0043】
また、品種Aと品種Bとを同時に排出し、その後、所定時間遅れて品種Cを排出するように設定すると、図9(c)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bが混じりあった層の上に、品種Cが積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。
【0044】
その他、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間(図2のt1及びt2、図3のt3及びt4)を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0045】
なお、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、所定のタイミング、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0046】
(実施の形態2)
図4(a)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、図4(b)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【0047】
本実施の形態の混合計量用組合せ秤に備えられている、分散フィーダ1、リニアフィーダ2、供給ホッパ3、重量センサ41が取り付けられた計量ホッパ4及びメモリホッパ5のそれぞれは、実施の形態1と同様のものであり、詳しい説明は省略する。また、実施の形態1と同様に、各10個の計量ホッパ4及びメモリホッパ5が、異なる品種A〜Cの被計量物が供給される品種別グループG1〜G3にグループ分けされ、異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、分散フィーダ1上に仕切り板7(図1(b)参照)が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8(図1(b)参照)が配設されている。なお、図4(b)には、分散フィーダ1、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0048】
本実施の形態では、実施の形態1の集合シュート6に代えて、各品種に対応して3つに分割された集合シュート6A〜6Cが、計量ホッパ4及びメモリホッパ5の下方に設けられ、集合シュート6A〜6Cのそれぞれの排出口に集合ホッパ9A〜9Cが設けられている。集合シュート6A〜6Cは、略逆円錐状のシュート61が仕切り壁62で3つの領域に仕切られて構成されている。3つの集合ホッパ9A〜9Cは、仕切り壁91で3つのホッパ領域に仕切られて一体的に形成され、それぞれのホッパ領域に被計量物を排出するためのゲート92が設けられている。仕切り壁91はシュート61の仕切り壁62の直下に配置される。集合ホッパ9A〜9Cのそれぞれは、ゲート92が外側に開かれることで被計量物が排出される。集合シュート6Aは、品種別グループG1のホッパ4、5から排出される品種Aの被計量物を受けるように品種別グループG1と対応して配置され、集合シュート6Bは、品種別グループG2のホッパ4、5から排出される品種Bの被計量物を受けるように品種別グループG2と対応して配置され、集合シュート6Cは、品種別グループG3のホッパ4、5から排出される品種Cの被計量物を受けるように品種別グループG3と対応して配置されている。各品種別グループG1〜G3のホッパ4、5から排出された被計量物は、その品種別グループG1〜G3と対応する集合シュート6A〜6C上を滑り落ちて各集合ホッパ9A〜9Cに一旦溜められる。
【0049】
制御部11は、実施の形態1の制御部11と同様、混合計量用組合せ秤の全体の動作を制御するとともに組合せ処理を行うが、本実施の形態の場合には、各集合ホッパ9A〜9Cのゲートの開閉動作の制御も行う。この混合計量用組合せ秤の下方にも例えば図13に示す包装機が設置され、集合ホッパ9A〜9Cのそれぞれから排出される被計量物は、包装機の筒状のチューブ51の上部が広くなっている投入口へ投入される。
【0050】
図5は、本実施の形態における第1の動作例を示すタイミングチャートである。図5において、投入安定組合せ処理は、図2と同じ内容の処理である。また、内部排出処理は、図2の排出処理と同じ内容の処理である。外部排出処理は、各品種A〜Cに対応する集合ホッパ9A〜9Cから被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行う処理である
図5の場合、組合せ処理として、前述の総当り方式、順次補正方式または一括補正方式を用いる。全品種A、B、Cについての投入安定組合せ処理及び内部排出処理を連続して同時に行い、集合ホッパからの排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの外部排出処理期間と品種Bの外部排出処理期間との間に時間t5の遅れを持たせ、品種Bの外部排出処理期間と品種Cの外部排出処理期間との間に時間t6の遅れを持たせている。全品種A、B、Cについて同時に投入安定組合せ処理及び内部排出処理を行うとともに、これらの処理が連続して繰り返される。そして、排出ホッパ4,5からの排出等が行われる内部排出処理の期間後に、包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの集合ホッパ9Aから被計量物の排出が行われ(品種Aの外部排出処理)、時間t5だけ遅れて品種Bの集合ホッパ9Bから被計量物の排出が行われ(品種Bの外部排出処理)、さらに時間t6だけ遅れて品種Cの集合ホッパ9Cから被計量物の排出が行われる(品種Cの外部排出処理)。この品種Cの集合ホッパ9Cからの被計量物の排出処理期間の直後には、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、横方向のシール動作等を行う。この場合、図5では、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと略同等になっているが、従来のサイクルより長くなる場合もある(品種数、遅れ時間t5、t6及び外部排出処理期間の長さ等により、計量サイクル及び包装サイクルの長さは変化する)。なお、計量サイクルが連続して行われているとき、全品種A、B、Cの内部排出処理は、最初に外部排出される品種Aの集合ホッパ9Aの排出開始時刻から時間t9遅れて開始するように設定している。
【0051】
図6は、本実施の形態における第2の動作例を示すタイミングチャートである。図6において、投入安定組合せ処理、内部排出処理及び外部排出処理は、図5と同じ内容の処理である。
【0052】
図6の場合、組合せ処理として、前述の順次補正方式または一括補正方式を用い、総当り方式は用いることができない。各品種での投入安定組合せ処理及び内部排出処理を連続して行い、これらの処理期間を各品種間でずらしている。集合ホッパからの排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの外部排出処理期間と品種Bの外部排出処理期間との間に時間t7の遅れを持たせ、品種Bの外部排出処理期間と品種Cの外部排出処理期間との間に時間t8の遅れを持たせている。そして、計量サイクルが連続して行われているとき、品種A、B、Cのそれぞれの内部排出処理は、それぞれの品種A、B、Cの外部排出処理(集合ホッパからの排出処理)の開始時刻から時間t10遅れて開始するように設定している。これにより、排出ホッパ4,5からの排出順序も集合ホッパからの排出順序と同じ品種A、品種B、品種Cの順になる。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの集合ホッパ9Aから被計量物の排出が行われ(品種Aの外部排出処理)、この品種Aの排出開始から時間t7だけ遅れて品種Bの集合ホッパ9Bから被計量物の排出が行われ(品種Bの外部排出処理)、この品種Bの排出開始から時間t8だけ遅れて品種Cの集合ホッパ9Cから被計量物の排出が行われる(品種Cの外部排出処理)。この品種Cの外部排出処理期間の直後には、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと同じである。
【0053】
上記の図5及び図6のように外部排出処理における各品種の排出順序を設定すると、図9(a)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種Cの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。図5、図6において、排出順序を品種B、品種C、品種Aの順に設定すると、図9(b)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種B、品種C、品種Aの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0054】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施の形態では、各品種別グループG1〜G3の排出ホッパ4,5から排出された被計量物はそれぞれの集合シュート6A〜6Cを通って一旦それぞれの集合ホッパ9A〜9Cに溜められ、被計量物が充分に固まった状態で集合ホッパ9A〜9Cから排出されるので、各集合ホッパ9A〜9Cから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、各品種A〜Cの外部排出処理に要する時間を短縮することができ、したがって、全品種の被計量物を外部へ排出する排出時間の短縮も可能になる。なお、実施の形態1の場合には、各品種別グループG1〜G3に対して個別の集合シュート及び集合ホッパを設けていないので、構成が簡単である。
【0055】
また、品種Aと品種Bとを同時に排出し、その後、品種Cを排出するように設定すると、図9(c)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bが混じりあった層の上に、品種Cが積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。このように、被計量物を様々な状態で積層して袋詰めすることができる。
【0056】
その他、外部排出処理における、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間(図5のt5及びt6、図3のt7及びt8)を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0057】
なお、外部排出処理における、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、所定のタイミング、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の外部排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0058】
また、本実施の形態において、図4に示す集合シュート及び集合ホッパに代えて、図7に示すような集合シュート及び集合ホッパを用いてもよい。図7(a)は、図4に示す集合シュート及び集合ホッパに代えて用いられる集合シュート及び集合ホッパを側方から視た概略模式図であり、図7(b)は、図7(a)に示す集合シュート及び集合ホッパを上方から視た概略模式図である。図4では、略逆円錐状のシュート61の中央下部に一体的に形成した3つの集合ホッパ9A〜9Cを設けているが、図7では、略逆円錐状のシュート61の中央近傍の下部に離間して各集合シュート6A〜6Cの排出口を設け、それぞれの排出口に集合ホッパ9a〜9cを設け、さらに、集合ホッパ9a〜9cから排出された被計量物を受けて包装機のチューブ51へ投入するための逆円錐台状の下部シュート63を設けた構成である。3つの集合ホッパ9a〜9cのゲートは周知の供給ホッパ3等と同様にして構成できる。なお、下部シュート63が無くても集合ホッパ9a〜9cから排出される被計量物を包装機のチューブ51へ直接投入できるのであれば下部シュート63は設けなくてもよい。
【0059】
また、各集合シュート(6A〜6C)を分離した構成でもよい。すなわち、各品種別グループに対応する各集合シュートを完全に分離して設け、それらの各集合シュートの下部に集合ホッパ(9a〜9c)を設け、全ての集合ホッパから排出される被計量物を受けて包装機のチューブ(51)へ排出させる下部シュート(63)を設けた構成でもよい。
【0060】
また、本実施の形態において、一部の品種に対応する集合ホッパ及び集合シュートを設けずに、共通の集合シュートを設けた構成としてもよい。例えば、最初に排出される品種Aに対応する集合ホッパ9Aを設けない構成としてもよい。この場合、集合ホッパを設けないのが1品種だけであるので、集合シュート6Aは品種Aのみの集合シュートとなる。図4の構成において、図5に示された動作を実行すると、計量サイクル及び包装サイクルが、全品種同時に排出を行う従来のサイクルより長くなる場合に、上記のように、品種Aの集合ホッパ9Aを設けない構成とすれば、品種A、B、Cが同時に排出ホッパから排出(内部排出処理)されると、品種Aの被計量物は集合シュート6Aからそのまま包装機へ排出されることになり、図5における品種Aの外部排出処理が不要になる。したがって、品種Bの外部排出処理を、図5における品種Aの外部排出処理のタイミングで行い、品種Cの外部排出処理を、図5における品種Bの外部排出処理のタイミングで行うことにより、計量サイクル及び包装サイクルが長くなるのを抑制することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、3品種に対応した構成の混合計量用組合せ秤を説明したが、同様にして例えば4品種(A〜C)に対応した構成の混合計量用組合せ秤を考えた場合、各品種に対応して、4つの品種別グループG1〜G4及び4つの集合ホッパ9A〜9Dを備えた構成となる。ここで、品種Aと品種Bが混ざり合った層の上に、品種Cが積層され、さらにその上に品種Dが積層された状態で包装袋に袋詰めされる場合を考えると、前述のように、例えば、最初に排出される品種Aと品種Bに対応する2つの集合ホッパ9A、9Bを設けない構成としてもよい。この場合、集合ホッパを設けないのが2品種であるので、集合シュート6Aと6Bは品種Aと品種Bに共通の集合シュートとして構成することができる。ここで、集合ホッパ9A、9Bを設けている場合に図5と同様の動作を実行すると、計量サイクル及び包装サイクルが、全品種同時に排出を行う従来のサイクルより長くなる場合に、上記のように、集合ホッパ9A、9Bを設けない構成とすれば、品種A、B、C、Dが同時に排出ホッパから排出(内部排出処理)されると、品種Aと品種Bの被計量物は集合シュート6Aからそのまま包装機へ排出されることになり、品種Aと品種Bの外部排出処理が不要になる。したがって、計量サイクル及び包装サイクルが長くなるのを抑制することができる。
【0062】
(実施の形態3)
図8(a)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図であり、図8(b)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を側方から視た断面の概略模式図である。
【0063】
本実施の形態では、複数の組合せ秤部21,22と、これらの組合せ秤部21,22の下方に配設された下部シュート23とを備えている。図8(a)では簡略化して示しているが、組合せ秤部21,22のそれぞれのハード構成は、メモリホッパ5(図1)を設けていないこと以外は、基本的には図1の混合計量用組合せ秤と同様である。また、メモリホッパ5を設けていないので、計量ホッパ4は集合シュート6上へのみ被計量物を排出可能な構成であればよい。また、下部シュート23は、組合せ秤部21,22のそれぞれの集合シュート6の排出口6aから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口23aから排出させる。この下部シュート23の下方に例えば図13に示す包装機が設置され、下部シュート23から排出される被計量物は包装機へ投入されて袋詰めされる。
【0064】
一方の組合せ秤部21において、円状に配置された計量ホッパ4は、連続して配置された例えば5個の計量ホッパ4を1つの品種別グループとし、全部で15個の計量ホッパ4が3つの品種別グループG1〜G3にグループ分けされている。同様に、他方の組合せ秤部22においても、円状に配置された計量ホッパ4は、連続して配置された例えば5個の計量ホッパ4を1つの品種別グループとし、全部で15個の計量ホッパ4が3つの品種別グループG4〜G6にグループ分けされている。これらの2つの組合せ秤部21,22の各品種別グループG1〜G6には、それぞれ異なる品種の被計量物が供給される。異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、組合せ秤部21,22のそれぞれの分散フィーダ1上に仕切り板7が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8が配設されている。また、それぞれの分散フィーダ1上へ被計量物を供給する外部の供給装置(図示せず)は、異なる品種の被計量物のそれぞれを、分散フィーダ1上の仕切り板7で区画されたそれぞれの対応箇所に供給できるように構成されている。品種別グループG1及びそれに対応する部分(リニアフィーダ2及び供給ホッパ3)には品種Aの被計量物が供給され、同様に、品種別グループG2及びそれに対応する部分には品種Bの被計量物が供給され、品種別グループG3及びそれに対応する部分には品種Cの被計量物が供給される。品種別グループG4及びそれに対応する部分には品種Dの被計量物が供給され、品種別グループG5及びそれに対応する部分には品種Eの被計量物が供給される。品種別グループG6及びそれに対応する部分には品種Fの被計量物が供給される。なお、図8(a)には、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0065】
制御部11は、実施の形態1の場合と同様、混合計量用組合せ秤の全体の動作を制御するとともに組合せ処理等を行う。したがって、制御部11は、実施の形態1で説明した順次補正方式、一括補正方式または総当り方式のいずれかの組合せ処理によって、各品種別グループG1〜G6について被計量物を排出すべき計量ホッパ4の組合せ(品種別排出組合せ)を決定する。また、図2あるいは図3の場合と同様にして、6つの品種A〜品種Fについて、投入安定組合せ処理及び排出処理を行う。なお、本実施の形態では、メモリホッパを設けていないので排出処理は、品種別排出組合せに選択された計量ホッパ4から被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行う処理となる。組合せ秤部21の品種別グループG1〜G3の各グループの計量ホッパ4から排出された被計量物は、その組合せ秤部21の集合シュート6上を滑り落ちた後、さらに下部シュート23上を滑り落ちてその排出口23aから包装機へ投入される。同様に、組合せ秤部22の品種別グループG4〜G6の各グループの計量ホッパ4から排出された被計量物は、その組合せ秤部22の集合シュート6上を滑り落ちた後、さらに下部シュート23上を滑り落ちてその排出口23aから包装機へ投入される。
【0066】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、品種数が多い場合に、本実施の形態のように複数の組合せ秤部21,22を備えた構成とすることで、コンパクトな組合せ秤部21,22を用いて、より多くの品種をミックス計量できる混合計量用組合せ秤を構成することが可能となる。
【0067】
本実施の形態において、品種A、品種B、品種C、品種D、品種E、品種Fの順に排出されるように設定されている場合は、図9(d)に示すように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種C、品種D、品種E、品種Fの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0068】
また、品種Aと品種Bと品種Cを同時に排出し、その後、品種D、品種E、品種Fの順に排出するように設定すると、図9(e)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bと品種Cが混じりあった層の上に、品種D、品種E、品種Fが順に積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bと品種Cとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bと品種Cとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。
【0069】
その他、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0070】
なお、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0071】
なお、各組合せ秤部21、22における品種別グループの数が異なってもよい。また、各品種別グループG1〜G6を構成するホッパの個数(組合せに参加する計量値の個数)が、異なるように構成されてあってもよい。
【0072】
また、組合せ秤部21,22のいずれか一方あるいは両方を、実施の形態2のように全ての品種別グループの各々に対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。また、組合せ秤部21,22のいずれか一方あるいは両方を、一部の品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。また、組合せ秤部21,22のいずれか一方の組合せ秤部の全ての品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設け、他方の組合せ秤部の一部の品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。
【0073】
また、組合せ秤部21,22のような組合せ秤部を3つ以上備えた構成としてもよい。
【0074】
また、制御部11は、実施の形態1〜3において、必ずしも単独の制御装置として構成される必要はなく、複数の制御装置が分散配置されていて、それらが協働して混合計量用組合せ秤の動作を制御するよう構成されていてもよい。
【0075】
なお、以上の実施の形態1〜3では、混合計量用組合せ秤の下方に、例えば図13に示す包装機が設置され、その包装機で製造される袋内へ被計量物が投入されるものとしたが、図14に示すような、プラスチック等の樹脂製の収納容器57へ投入される場合もある。混合計量用組合せ秤から排出された被計量物は収納容器57の開口58へ投入される。この場合、収納容器57が所定間隔をもって連続して複数形成されている収納容器集合体56が、図示されないコンベヤ等の搬送手段に保持され、各収納容器57が順次、混合計量用組合せ秤の排出口(図1の排出口6a、図4の集合ホッパ9A〜9C、図8の排出口23a等)の下で停止するように、矢印59の方向へ間欠的に搬送される。搬送手段は、混合計量用組合せ秤の排出口の下に位置している収納容器57へ被計量物が投入され、混合計量用組合せ秤から例えば前述の排出完了信号を受けると、次の収納容器57を混合計量用組合せ秤の排出口の下へ搬送して停止し、例えば前述の投入指令信号を混合計量用組合せ秤へ送信する。このようにして、各収納容器57に順番に被計量物が投入され、1つの収納容器集合体56の全ての収納容器57に被計量物が投入されると、全ての収納容器57の開口58を蓋するように樹脂製のフィルムが被着された後、個別の収納容器57ごとに切断される。このような収納容器57を用いても、例えば図9(a)〜(e)に示すような状態で被計量物を積層することが可能である。
【0076】
また、実施の形態1〜3では、組合せ処理の方法として、順次補正方式、一括補正方式、総当り方式の3つを例に挙げたが、これらの3つの方法に限られず、他の方法により、品種別排出組合せを求めるようにしてもよい。例えば、前述の総当り方式では、第1品種から第N品種の各品種についてそれぞれ品種別許容範囲内にある組合せ重量値を全て求め、それらを全て組合せ候補として選択するようにしたが、各品種について組合せ候補として選択できる最大個数を予め決めておき、品種別許容範囲内にあるものの中から品種別目標重量値との差が小さいものを優先して選択するようにしてもよい。また、組合せ処理は、これら以外の方法でもよく、全ての品種別グループのホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、被計量物の全品種の合計重量が組合せ許容範囲内にあり、かつ、各品種の合計重量が各品種について定められている品種別許容範囲にある重量値の組合せを1つ求め、その組合せに対応する品種別グループごとのホッパの組合せを品種別排出組合せとする方法であればよい。
【0077】
上記では、実施の形態1及び実施の形態2で、組合せに参加するホッパとして計量ホッパ4とメモリホッパ5を備えた構成とし、実施の形態3で、組合せに参加するホッパとして計量ホッパ4のみを備えた構成を説明したが、組合せに参加するホッパとしては種々変更が可能である。例えば、図10に示すように、計量ホッパ4とメモリホッパ5を備え、各メモリホッパ5を2つの収容室5a,5bを有するものとしてもよい。この場合、計量ホッパ4はメモリホッパ5の収容室5aと収容室5bへ選択的に被計量物を排出可能な構成であり、計量ホッパ4から集合シュート6X(6、6A〜6C)上へは排出されない。メモリホッパ5の2つの収容室5a、5bはそれぞれ別々に被計量物を排出可能な構成である。組合せ演算は、例えば、各メモリホッパ5の収容室5a、5b内の被計量物の重量を用いて行われ、各収容室5a、5bが組合せに参加し、計量ホッパ4は組合せに参加しない。各収容室5a、5b内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4において計量されたときの重量が用いられる。なお、各計量ホッパ4と、それと対応するメモリホッパ5のいずれかの収容室5a,5bとが同時に選択される組合せのみ有効として、計量ホッパ4を組合せに参加させることもできる。例えば、対応する計量ホッパ4とメモリホッパ5の収容室5aとが同時に排出ホッパに選択された場合、計量ホッパ4の被計量物は収容室5aを通過して集合シュート6X上へ排出される。
【0078】
また、図11に示すように、各計量ホッパ4を2つの計量室4a,4bを有するものとしてもよい。この場合、供給ホッパ3は計量ホッパ4の計量室4aと計量室4bへ選択的に被計量物を排出可能な構成であり、計量ホッパ4の2つの計量室4a、4bはそれぞれ別々に被計量物を排出可能な構成である。組合せ演算は、各計量ホッパ4の計量室4a、4b内の被計量物の重量を用いて行われ、各計量室4a、4bが組合せに参加する。2つの計量室4a,4bを有する各計量ホッパ4では、一方の計量室例えば計量室4aのみに被計量物が供給されているときに、計量室4a内の被計量物の重量は重量センサ41により計量される。さらに他方の計量室4bに被計量物が供給されると、2つの計量室4a,4b内の被計量物の合計重量が重量センサ41により計量される。制御部11(図1、図4、図8参照)では、この2つの計量室4a,4b内の被計量物の合計重量から計量室4a内の被計量物の重量を減算することで、計量室4b内の被計量物の重量を算出し、組合せ演算を行う。
【0079】
また、図12に示すように、各計量ホッパ4を2つの計量室4a,4bを有するものとし、さらに各計量ホッパ4の下方に、計量ホッパ4の計量室4a,4bと対応する2つの収容室5a,5bを有するメモリホッパ5を設けてもよい。この場合、供給ホッパ3は計量ホッパ4の計量室4aと計量室4bへ選択的に被計量物を排出可能な構成である。計量ホッパ4の計量室4aの被計量物はメモリホッパ5の収容室5aへ送出され、計量ホッパ4の計量室4bの被計量物はメモリホッパ5の収容室5bへ送出される。組合せ演算は、例えば、各メモリホッパ5の収容室5a,5b内の被計量物の重量を用いて行われ、各収容室5a,5bが組合せに参加し、計量ホッパ4は組合せに参加しない。各収容室5a、5b内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4の各計量室4a,4bにおいて計量及び算出されたときの重量が用いられる。なお、各計量室4a,4bと、それと対応する収容室5a,5bとが同時に選択される組合せのみ有効として、計量ホッパ4の各計量室4a,4bを組合せに参加させることもできる。例えば、対応する計量室4aと収容室5aとが同時に排出ホッパに選択された場合、計量室4aの被計量物は収容室5aを通過して集合シュート6X上へ排出される。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、複数品種の被計量物をミックス計量する混合計量用組合せ秤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1における第1の動作例を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1における第2の動作例を示すタイミングチャートである。
【図4】(a)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【図5】本発明の実施の形態2における第1の動作例を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2における第2の動作例を示すタイミングチャートである。
【図7】(a)は、本発明の実施の形態2の組合せ秤における他の例の集合シュート及び集合ホッパを側方から視た概略模式図であり、(b)は、上記他の例の集合シュート及び集合ホッパを上方から視た概略模式図である。
【図8】(a)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を側方から視た断面の概略模式図である。
【図9】(a)〜(c)は本発明の実施の形態1,2の混合計量用組合せ秤から排出され、包装袋または収納容器に収納された被計量物の状態の例を示す模式図であり、(d)及び(e)は本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤から排出され、包装袋または収納容器に収納された被計量物の状態の例を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図11】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図12】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図13】混合計量用組合せ秤の下方に設置される包装機の概略構成を示す図である。
【図14】混合計量用組合せ秤から排出された被計量物が収納される収納容器を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 分散フィーダ
2 リニアフィーダ
3 供給ホッパ
4 計量ホッパ
5 メモリホッパ
6、6A〜6C 集合シュート
9A〜9C 集合ホッパ
9a〜9c 集合ホッパ
11 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の異なる品種の被計量物をミックスし、ミックスした全体の重量がほぼ所定重量となるように計量する、所謂ミックス計量を行う混合計量用組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の混合計量用組合せ秤では、例えば、複数の計量ホッパを各品種に対応するグループに分けて、グループごとに(品種ごとに)被計量物の重量の組合せ計量を行うとともに、全品種を合わせた全体重量についても組合せ計量を行うことにより、全ての品種の各々について排出すべき計量ホッパの組合せを求め、全品種について組合せに選択された計量ホッパのゲートを同時に開閉して全品種の被計量物を同時に排出させ、例えば図13に包装機または図14に示す樹脂製の収納容器へ投入していた。
【特許文献1】特開平7−198466号公報
【特許文献2】特公平6−56313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の混合計量用組合せ秤では、全品種の被計量物が同時に排出され、包装機で製造される1つの袋(包装袋)または収納容器に投入されるので、全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されることになる。
【0004】
このように全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されると、異なる品種の被計量物の味が混ざりあって各品種本来の味が意図しない味に変化してしまうことがある。例えば、スナック菓子等では、素材が同一で、素材の外側に付着させた異なる味剤(フレーバ)によって、味を異ならせた菓子が多い。このようにして味を異ならせた菓子(異なる品種の被計量物)を1つの包装袋または収納容器に投入すると、フレーバどうしが混じりあい、所定の味が意図しない味に変化することがある。そこで、味の異なる品種ごとに個別包装し、さらに個別包装した複数品種の被計量物をミックスして1つの袋で包装する方法もある。しかし、この方法では、包装資材を多量に使い、コスト高になるだけでなく、ミックス品の包装袋が大きくなってかさ高になるという欠点がある。
【0005】
また、1つの包装袋または収納容器に、全品種の被計量物が混ざり合った状態で収納されると、各品種の混合割合が一目ではわからず、どの品種の被計量物がどの程度の量入っているか判別できない。そのため消費者にとって希望する味の被計量物がどの程度入っているかが把握できず、消費者の購買意欲の向上を図るのに不十分であった。
【0006】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、1つの包装袋または収納容器に、被計量物を品種別に異なる層として積層することにより、各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができるとともに、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握することが可能になる混合計量用組合せ秤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の混合計量用組合せ秤は、それぞれ、被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパからなり、投入される被計量物の品種がそれぞれ異なる複数の品種別グループと、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を外部の包装袋または収納容器へ投入する排出手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、それぞれの前記組合せ用ホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、それぞれの前記品種別グループについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを1つ求める組合せ処理と、前記組合せ処理で求められたそれぞれの前記品種別グループにおける前記組合せの前記組合せ用ホッパ内の被計量物を前記排出手段を介して前記包装袋または収納容器へ投入し、その際に、前記包装袋または収納容器に投入された前記被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行うよに構成されている。
【0008】
この構成によれば、1つの包装袋または収納容器に、各品種の被計量物が品種別に異なる層として積層されることにより、味の異なる品種どうしが混ざり合って各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができる。また、品種別に積層されていることにより、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握できるので、消費者は商品(被計量物が収納された包装袋または収納容器)を購入時点で、希望する味の被計量物が所望量入っているかどうかを確認することができる。
【0009】
また、前記排出手段は、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための集合シュートであり、前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成することができる。
【0010】
この場合、前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0011】
あるいは、前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための複数の集合シュートと、それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記集合シュートと対応して前記集合シュートの排出口に設けられ、前記集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための複数の集合ホッパとからなり、前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成することができる。
【0013】
この構成では、各品種別グループの組合せ用ホッパから排出された被計量物はそれぞれの集合シュートを通って一旦それぞれの集合ホッパに溜められ、被計量物が充分に固まった状態で集合ホッパから排出されるので、各集合ホッパから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、全品種の被計量物を排出する排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【0014】
この場合、前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0015】
あるいは、前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせるように構成されていてもよい。
【0016】
また、前記制御手段は、全ての品種のうちの一部の複数の所定の品種を同一の品種とみなして前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合、同一の品種とみなされた複数の品種の被計量物は、同時に排出されることになり、混ざり合った状態で包装袋または収納容器へ投入され収納される。したがって、上記の複数の所定の品種が混ざり合った層と他の品種の個別の層とが積層された状態で収納することができる。
【0017】
また、前記制御手段は、前記組合せ処理により、全ての前記品種別グループのそれぞれについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めた後で、前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合の計量サイクルは、集合ホッパを設けない構成では、全品種同時に排出する場合に比べて長くなるが、集合ホッパを設けた構成とすれば、計量サイクルが長くなるのを軽減することが可能になる。
【0018】
また、前記制御手段は、それぞれの前記品種別グループについて、順次、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めるようにして前記組合せ処理を行い、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せが求められた前記品種別グループから、順次、前記組合せ用ホッパ内の被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるようにして前記排出処理を行うように構成されていてもよい。この場合の計量サイクルは、全品種同時に排出する場合と同じとなり、計量能力は低下しない。
【0019】
また、前記排出手段は、それぞれ、全ての前記品種別グループのうちの任意の1または複数の前記品種別グループの各々と対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための1または複数の第1の集合シュートと、それぞれ、前記任意の品種別グループの各々及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの排出口に設けられ、前記第1の集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための1または複数の集合ホッパと、前記任意の品種別グループ以外の他の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、該組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、前記他の品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させた後、前記任意の品種別グループの各々に対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成してもよい。この構成の場合、全ての品種別グループの各々に対応して集合ホッパを設けた場合に比べ、最初に排出する上記の他の品種別グループの被計量物を集合ホッパに一旦貯留することなく排出できるので、排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【0020】
また、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されていてもよい。
【0021】
また、全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記ブロックと対応して前記ブロック内の前記組合せ用ホッパの下方に配設され、対応する前記ブロック内の前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、全ての前記第1の集合シュートの前記第1の排出口から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行うように構成されていてもよい。例えば、品種数が非常に多い場合に、このような構成とすればよい。
【0022】
また、全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、前記排出手段は、それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの前記第1の排出口に設けられ、前記第1の排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を排出するための複数の集合ホッパと、全ての前記集合ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う構成されていてもよい。例えば、品種数が非常に多い場合に、このような構成とすればよい。また、この構成では、各品種別グループと対応して集合ホッパが設けられているので、前述したように、各集合ホッパから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、全品種の被計量物を排出する排出処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上に説明した構成を有し、混合計量用組合せ秤において、1つの包装袋または収納容器に、被計量物を品種別に異なる層として積層することにより、各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができるとともに、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握することが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【0026】
本実施の形態の混合計量用組合せ秤は、装置上部の中央に、図示されない外部の供給装置から供給される被計量物を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダ1が設けられている。分散フィーダ1の周囲には、分散フィーダ1から送られてきた被計量物を振動によって各供給ホッパ3に送りこむためのリニアフィーダ2が設けられている。各リニアフィーダ2の下方には、供給ホッパ3、計量ホッパ4及びメモリホッパ5がそれぞれ対応して設けられ、それぞれ円状に配置されている。供給ホッパ3はリニアフィーダ2から送りこまれた被計量物を受け取り、その下方に配置されている計量ホッパ4へ被計量物を投入する。計量ホッパ4にはロードセル等の重量センサ41が取り付けられており、この重量センサ41により計量ホッパ4内の被計量物の重量が計量され、その計量値は制御部11へ送られる。各計量ホッパ4は、その斜め下方に設けられたメモリホッパ5と集合シュート6とへ選択的に被計量物を排出可能な構成である。メモリホッパ5は空になると計量ホッパ4から被計量物が投入される。集合シュート6は、計量ホッパ4及びメモリホッパ5の下方に配設され、計量ホッパ4及びメモリホッパ5から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口6aから排出させる。
【0027】
本実施の形態は、複数の品種の被計量物をミックス計量する組合せ秤であり、ここでは、一例として3つの品種(A、B、C)の被計量物をミックス計量する組合せ秤を説明する。図1(b)に示すように、円状に配置された各10個の計量ホッパ4及びメモリホッパ5が、品種別の組合せ演算の対象となるホッパのグループである複数の品種別グループG1〜G3にグループ分けされている。品種別グループG1とG2は、それぞれ、連続して配置された3個の計量ホッパ4とそれらに対応して下方に配置された3個のメモリホッパ5とからなり、品種別グループG3は、連続して配置された4個の計量ホッパ4とそれらに対応して下方に配置された4個のメモリホッパ5とからなる。これらの各品種別グループG1〜G3には、異なる品種A〜Cの被計量物が供給される。異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、分散フィーダ1上に仕切り板7が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8が配設されている。また、分散フィーダ1上へ被計量物を供給する外部の供給装置は、異なる3品種の被計量物のそれぞれを、分散フィーダ1上の仕切り板7で区画されたそれぞれの対応箇所に供給できるように構成されている。品種別グループG1及びそれに対応する部分(リニアフィーダ2及び供給ホッパ3)には品種Aの被計量物が供給され、同様に、品種別グループG2及びそれに対応する部分には品種Bの被計量物が供給され、品種別グループG3及びそれに対応する部分には品種Cの被計量物が供給される。なお、図1(b)には、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0028】
制御部11には、CPUと、RAM及びROM等のメモリ等とを内蔵している。メモリには、運転用プログラム、多数の運転パラメータの設定データ、その他計量値データ等が記憶される。制御部11では、CPUがメモリに記憶されている運転用プログラムを実行することにより、混合計量用組合せ秤全体の制御を行うとともに、組合せ処理等を行う。組合せ処理では、それぞれの重量センサ41により計量された計量ホッパ4およびメモリホッパ5内の被計量物の重量に基づいて所定の演算を行うことにより、各品種について被計量物を排出すべきホッパ(排出ホッパ)4,5の組合せが求められる。この組合せ処理において用いられるメモリホッパ5内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4において重量センサ41により計量されたときの重量値である。この混合計量用組合せ秤の下方には、例えば図13に示す包装機が設置され、組合せ処理で求められた組合せに該当する排出ホッパ4,5から集合シュート6上へ排出された被計量物は、その排出口6aから、包装機の筒状のチューブ51の上部が広くなっている投入口へ投入されて袋詰めされる。
【0029】
混合計量用組合せ秤の下方に設置される包装機の概略構成を図13に示す。
【0030】
この包装機では、袋を製造しながら、この袋に組合せ秤から排出されてきた被計量物を充填して包装する。この包装機は、包材のロールから引き出されたシート状の包材50が、フォーマ52によってチューブ51に巻かれて筒状に成形され、プルダウンベルト機53により吸着されて下方に送られ、筒状にされた包材50の重ねられた縦の縁が縦シール機54によりシール(溶着による封止)される。そして、混合計量用組合せ秤から排出された被計量物がチューブ51を通って筒状の包材50内に充填され、チューブ51の下方に配置される横シール機55により先行する袋の上端と後続の袋の下端とにまたがって横方向のシール(溶着による封止)が行われる。この横方向のシールが行われることにより、先行する袋は、前回での横方向のシールにより下端は封止されているので上下がシールされた完全な袋となる。そして、横シール機55に内蔵されているカッターにより横方向のシール部分の中央が切断されて、先行する袋と後続の袋とが分離される。
【0031】
次に、本実施の形態の混合計量用組合せ秤の動作を説明する。制御部11により混合計量用組合せ秤全体の動作が制御される。
【0032】
まず、制御部11による組合せ処理について説明する。ここでは、一般的に、第1品種〜第N品種の複数の品種のミックス計量を行う際での組合せ処理の方法として、3つの方法(ここでは、順次補正方式、一括補正方式、総当り方式という)を説明する。いずれの場合も、例えば、第1品種〜第N品種の各品種の目標重量値(品種別目標重量値)及びその目標重量値に対する許容範囲(品種別許容範囲)と、全品種合計の目標重量値(組合せ目標重量値)及びその目標重量値に対する許容範囲(組合せ許容範囲)とを予め決めておく。予め決められている各品種の品種別目標重量値は、それらの全品種についての合計が、組合せ目標重量値に等しいように決められている。なお、後出の組合せ重量値は、それぞれの品種ごとに、各品種で得られる複数の計量値に基づいて組合せ演算を行うことにより、計量値を種々に組合せて求められる、計量値の組合せの合計である。本実施の形態の場合では、品種別グループG1〜G3の各グループにおいて、グループ内の計量ホッパ4およびメモリホッパ5のそれぞれに投入されている被計量物の重量値に基づいて組合せ演算を行うことにより、上記重量値を種々に組合せて求められる、重量値の組合せの合計が組合せ重量値である。
【0033】
順次補正方式では、まず、第1品種について第1品種の品種別許容範囲内にあって第1品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。次に、第1品種について求めた組合せ重量値と第1品種の品種別目標重量値との差を補償するように第2品種の品種別目標重量値を補正し、第2品種について第2品種の品種別許容範囲内にあって補正後の第2品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。この第2品種についての組合せ重量値を求める処理と同様の処理を以下、繰り返すことにより、全ての品種についてそれぞれの組合せ重量値を求める。この各品種について求めた組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。
【0034】
また、一括補正方式は、第1品種から第(N−1)品種について、順次、それぞれの品種別許容範囲内にあってそれぞれの品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求め、これら第1品種から第(N−1)品種について求めた組合せ重量値の合計と第1品種から第(N−1)品種の品種別目標重量値の合計との差を補償するように第N品種の品種別目標重量値を補正し、第N品種について第N品種の品種別許容範囲内にあって補正後の第N品種の品種別目標重量値との差が最も小さい組合せ重量値を求める。この各品種について求めた組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。この場合、補正後の第N品種の品種別目標重量値は、組合せ目標重量値から、第1品種から第(N−1)品種について求めた組合せ重量値の合計を減算して求めてもよい。
【0035】
また、総当り方式は、第1品種から第N品種の各品種についてそれぞれ品種別許容範囲内にある組合せ重量値を全て求め、それらを全て組合せ候補として選択し、組合せ候補として選択した第1品種から第N品種の組合せ重量値を各品種についてそれぞれ1個ずつ選択して組合せ、その組合せた組合せ重量値の合計が組合せ許容範囲内にあり、かつ組合せ目標重量値との差が最も小さい組合せを求める。この組合せに属している各品種の組合せ重量値に対応するホッパの組合せをそれぞれ品種別排出組合せとする。
【0036】
制御部11は、上記のいずれかの組合せ処理を行い、各品種について被計量物を排出すべきホッパ4,5の組合せ(品種別排出組合せ)を決定する。例えば、品種別グループG1,G2については、各グループ内の6個のホッパ4,5のうちのいずれかの例えば3個のホッパ4,5が品種別排出組合せに選択され、品種別グループG3については、各グループ内の8個のホッパ4,5のうちのいずれかの例えば4個のホッパ4,5が品種別排出組合せに選択される。制御部11は、所定のタイミング(詳細は図2、図3を用いて後述)で品種別排出組合せのホッパ4,5のゲートを開閉する。これらのゲートが開閉されたホッパ4,5から被計量物が排出され、集合シュート6上を滑り落ちその排出口6aから包装機へ投入される。制御部11は、被計量物が排出されたメモリホッパ5にはその上方の計量ホッパ4から被計量物が供給されるように該当する計量ホッパ4のゲートを開閉し、メモリホッパ5へ被計量物を供給した計量ホッパ4及び集合シュート6上へ被計量物が排出された計量ホッパ4には、その上方の供給ホッパ3から被計量物が供給されるように該当する供給ホッパ4のゲートを開閉する。また、計量ホッパ4へ被計量物を供給した供給ホッパ3には被計量物が供給されるように、制御部11によりリニアフィーダ2及び分散フィーダ1が制御される。
【0037】
図2は、本実施の形態における第1の動作例を示すタイミングチャートである。図2では、品種Aの品種別グループG1、品種Bの品種別グループG2、品種Cの品種別グループG3のそれぞれに関する投入安定組合せ処理、排出処理において、それぞれの処理が行われる期間をSで示している。投入安定組合せ処理は、供給ホッパ3から空の計量ホッパ4へ被計量物を投入するために供給ホッパ3のゲートの開閉を行う処理と、被計量物が投入された計量ホッパ4に取り付けられている重量センサ41の出力安定待ち処理と、品種別排出組合せを求める組合せ処理とを合わせて示した処理である。排出処理は、品種別排出組合せに選択された計量ホッパ4及びメモリホッパ5(排出ホッパ)から被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行うとともに、対応する計量ホッパ4及びメモリホッパ5において品種別排出組合せに選択されなかった計量ホッパ4から品種別排出組合せに選択されて被計量物が排出されたメモリホッパ5へ被計量物を投入するために計量ホッパ4のゲートの開閉を行う処理である。
【0038】
図2の場合、組合せ処理として、総当り方式、順次補正方式または一括補正方式を用いる。全品種A、B、Cについての投入安定組合せ処理を同時に行い、排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの排出処理期間と品種Bの排出処理期間との間に時間t1の遅れを持たせ、品種Bの排出処理期間と品種Cの排出処理期間との間に時間t2の遅れを持たせている。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、時間t1だけ遅れて品種Bの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、さらに時間t2だけ遅れて品種Cの排出ホッパから被計量物の排出が行われる。この品種Cの排出処理期間の直後には、全品種A、B、Cについて同時に次の投入安定組合せ処理を開始するとともに、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、包装袋の横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルに比べ、品種間の排出遅れ時間t1とt2の合算の分だけ長くなっている。
【0039】
図3は、本実施の形態における第2の動作例を示すタイミングチャートである。図3において、投入安定組合せ処理、排出処理は、図2と同じ内容の処理である。
【0040】
図3の場合、組合せ処理として、順次補正方式または一括補正方式を用い、総当り方式は用いることができない。各品種について投入安定組合せ処理及び排出処理を連続して行い、これらの処理期間を各品種間でずらしている。排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの排出処理期間と品種Bの排出処理期間との間に時間t3の遅れを持たせ、品種Bの排出処理期間と品種Cの排出処理期間との間に時間t4の遅れを持たせ、それに応じて投入安定組合せ期間もずらしている。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、この品種Aの排出処理期間の直後には、品種Aについて次の投入安定組合せ処理を開始する。また、品種Aの排出開始から時間t3だけ遅れて品種Bの排出ホッパから被計量物の排出が行われ、この品種Bの排出処理期間の直後には、品種Bについて次の投入安定組合せ処理を開始する。品種Bの排出開始から時間t4だけ遅れて品種Cの排出ホッパから被計量物の排出が行われる。この品種Cの排出処理期間の直後には、品種Cについて次の投入安定組合せ処理を開始するとともに、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、包装袋の横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと同じである。
【0041】
上記の図2及び図3のように排出順序を設定すると、図9(a)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種Cの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。図2、図3において、排出順序を品種B、品種C、品種Aの順に設定すると、図9(b)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種B、品種C、品種Aの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0042】
このように本実施の形態では、1つの包装袋に、各品種の被計量物が品種別に異なる層として積層されることにより、味の異なる品種どうしが混ざり合って各品種本来の味が意図しない味に変化するのを抑えることができる。また、品種別に積層されていることにより、各品種の被計量物の収納量を外から見て把握できるので、消費者は商品(被計量物が収納された包装袋)を購入時点で、希望する味の被計量物が所望量入っているかどうかを確認することができる(ただし、被計量物が収納される包装袋や後述の収納容器が、被計量物の積層状態が見えるように少なくとも一部が透明となっている場合)。したがって、消費者は商品を納得して買うことができ、また消費者の購買意欲を喚起し、購買意欲の向上を図ることもできる。
【0043】
また、品種Aと品種Bとを同時に排出し、その後、所定時間遅れて品種Cを排出するように設定すると、図9(c)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bが混じりあった層の上に、品種Cが積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。
【0044】
その他、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間(図2のt1及びt2、図3のt3及びt4)を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0045】
なお、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、所定のタイミング、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0046】
(実施の形態2)
図4(a)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、図4(b)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【0047】
本実施の形態の混合計量用組合せ秤に備えられている、分散フィーダ1、リニアフィーダ2、供給ホッパ3、重量センサ41が取り付けられた計量ホッパ4及びメモリホッパ5のそれぞれは、実施の形態1と同様のものであり、詳しい説明は省略する。また、実施の形態1と同様に、各10個の計量ホッパ4及びメモリホッパ5が、異なる品種A〜Cの被計量物が供給される品種別グループG1〜G3にグループ分けされ、異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、分散フィーダ1上に仕切り板7(図1(b)参照)が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8(図1(b)参照)が配設されている。なお、図4(b)には、分散フィーダ1、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0048】
本実施の形態では、実施の形態1の集合シュート6に代えて、各品種に対応して3つに分割された集合シュート6A〜6Cが、計量ホッパ4及びメモリホッパ5の下方に設けられ、集合シュート6A〜6Cのそれぞれの排出口に集合ホッパ9A〜9Cが設けられている。集合シュート6A〜6Cは、略逆円錐状のシュート61が仕切り壁62で3つの領域に仕切られて構成されている。3つの集合ホッパ9A〜9Cは、仕切り壁91で3つのホッパ領域に仕切られて一体的に形成され、それぞれのホッパ領域に被計量物を排出するためのゲート92が設けられている。仕切り壁91はシュート61の仕切り壁62の直下に配置される。集合ホッパ9A〜9Cのそれぞれは、ゲート92が外側に開かれることで被計量物が排出される。集合シュート6Aは、品種別グループG1のホッパ4、5から排出される品種Aの被計量物を受けるように品種別グループG1と対応して配置され、集合シュート6Bは、品種別グループG2のホッパ4、5から排出される品種Bの被計量物を受けるように品種別グループG2と対応して配置され、集合シュート6Cは、品種別グループG3のホッパ4、5から排出される品種Cの被計量物を受けるように品種別グループG3と対応して配置されている。各品種別グループG1〜G3のホッパ4、5から排出された被計量物は、その品種別グループG1〜G3と対応する集合シュート6A〜6C上を滑り落ちて各集合ホッパ9A〜9Cに一旦溜められる。
【0049】
制御部11は、実施の形態1の制御部11と同様、混合計量用組合せ秤の全体の動作を制御するとともに組合せ処理を行うが、本実施の形態の場合には、各集合ホッパ9A〜9Cのゲートの開閉動作の制御も行う。この混合計量用組合せ秤の下方にも例えば図13に示す包装機が設置され、集合ホッパ9A〜9Cのそれぞれから排出される被計量物は、包装機の筒状のチューブ51の上部が広くなっている投入口へ投入される。
【0050】
図5は、本実施の形態における第1の動作例を示すタイミングチャートである。図5において、投入安定組合せ処理は、図2と同じ内容の処理である。また、内部排出処理は、図2の排出処理と同じ内容の処理である。外部排出処理は、各品種A〜Cに対応する集合ホッパ9A〜9Cから被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行う処理である
図5の場合、組合せ処理として、前述の総当り方式、順次補正方式または一括補正方式を用いる。全品種A、B、Cについての投入安定組合せ処理及び内部排出処理を連続して同時に行い、集合ホッパからの排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの外部排出処理期間と品種Bの外部排出処理期間との間に時間t5の遅れを持たせ、品種Bの外部排出処理期間と品種Cの外部排出処理期間との間に時間t6の遅れを持たせている。全品種A、B、Cについて同時に投入安定組合せ処理及び内部排出処理を行うとともに、これらの処理が連続して繰り返される。そして、排出ホッパ4,5からの排出等が行われる内部排出処理の期間後に、包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの集合ホッパ9Aから被計量物の排出が行われ(品種Aの外部排出処理)、時間t5だけ遅れて品種Bの集合ホッパ9Bから被計量物の排出が行われ(品種Bの外部排出処理)、さらに時間t6だけ遅れて品種Cの集合ホッパ9Cから被計量物の排出が行われる(品種Cの外部排出処理)。この品種Cの集合ホッパ9Cからの被計量物の排出処理期間の直後には、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、横方向のシール動作等を行う。この場合、図5では、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと略同等になっているが、従来のサイクルより長くなる場合もある(品種数、遅れ時間t5、t6及び外部排出処理期間の長さ等により、計量サイクル及び包装サイクルの長さは変化する)。なお、計量サイクルが連続して行われているとき、全品種A、B、Cの内部排出処理は、最初に外部排出される品種Aの集合ホッパ9Aの排出開始時刻から時間t9遅れて開始するように設定している。
【0051】
図6は、本実施の形態における第2の動作例を示すタイミングチャートである。図6において、投入安定組合せ処理、内部排出処理及び外部排出処理は、図5と同じ内容の処理である。
【0052】
図6の場合、組合せ処理として、前述の順次補正方式または一括補正方式を用い、総当り方式は用いることができない。各品種での投入安定組合せ処理及び内部排出処理を連続して行い、これらの処理期間を各品種間でずらしている。集合ホッパからの排出順序を品種A、品種B、品種Cの順とし、品種Aの外部排出処理期間と品種Bの外部排出処理期間との間に時間t7の遅れを持たせ、品種Bの外部排出処理期間と品種Cの外部排出処理期間との間に時間t8の遅れを持たせている。そして、計量サイクルが連続して行われているとき、品種A、B、Cのそれぞれの内部排出処理は、それぞれの品種A、B、Cの外部排出処理(集合ホッパからの排出処理)の開始時刻から時間t10遅れて開始するように設定している。これにより、排出ホッパ4,5からの排出順序も集合ホッパからの排出順序と同じ品種A、品種B、品種Cの順になる。包装機から出力される投入指令信号に応答して品種Aの集合ホッパ9Aから被計量物の排出が行われ(品種Aの外部排出処理)、この品種Aの排出開始から時間t7だけ遅れて品種Bの集合ホッパ9Bから被計量物の排出が行われ(品種Bの外部排出処理)、この品種Bの排出開始から時間t8だけ遅れて品種Cの集合ホッパ9Cから被計量物の排出が行われる(品種Cの外部排出処理)。この品種Cの外部排出処理期間の直後には、包装機に対し排出完了信号を送信する。包装機では、この排出完了信号を受けて、横方向のシール動作等を行う。この場合、計量サイクル及び包装サイクルは、全品種同時に排出を行う従来のサイクルと同じである。
【0053】
上記の図5及び図6のように外部排出処理における各品種の排出順序を設定すると、図9(a)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種Cの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。図5、図6において、排出順序を品種B、品種C、品種Aの順に設定すると、図9(b)に示されるように、1つの包装袋には、下から品種B、品種C、品種Aの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0054】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施の形態では、各品種別グループG1〜G3の排出ホッパ4,5から排出された被計量物はそれぞれの集合シュート6A〜6Cを通って一旦それぞれの集合ホッパ9A〜9Cに溜められ、被計量物が充分に固まった状態で集合ホッパ9A〜9Cから排出されるので、各集合ホッパ9A〜9Cから排出される被計量物の長さが短くなるとともにその排出時間も短くなるので、各品種A〜Cの外部排出処理に要する時間を短縮することができ、したがって、全品種の被計量物を外部へ排出する排出時間の短縮も可能になる。なお、実施の形態1の場合には、各品種別グループG1〜G3に対して個別の集合シュート及び集合ホッパを設けていないので、構成が簡単である。
【0055】
また、品種Aと品種Bとを同時に排出し、その後、品種Cを排出するように設定すると、図9(c)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bが混じりあった層の上に、品種Cが積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。このように、被計量物を様々な状態で積層して袋詰めすることができる。
【0056】
その他、外部排出処理における、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間(図5のt5及びt6、図3のt7及びt8)を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0057】
なお、外部排出処理における、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、所定のタイミング、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の外部排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0058】
また、本実施の形態において、図4に示す集合シュート及び集合ホッパに代えて、図7に示すような集合シュート及び集合ホッパを用いてもよい。図7(a)は、図4に示す集合シュート及び集合ホッパに代えて用いられる集合シュート及び集合ホッパを側方から視た概略模式図であり、図7(b)は、図7(a)に示す集合シュート及び集合ホッパを上方から視た概略模式図である。図4では、略逆円錐状のシュート61の中央下部に一体的に形成した3つの集合ホッパ9A〜9Cを設けているが、図7では、略逆円錐状のシュート61の中央近傍の下部に離間して各集合シュート6A〜6Cの排出口を設け、それぞれの排出口に集合ホッパ9a〜9cを設け、さらに、集合ホッパ9a〜9cから排出された被計量物を受けて包装機のチューブ51へ投入するための逆円錐台状の下部シュート63を設けた構成である。3つの集合ホッパ9a〜9cのゲートは周知の供給ホッパ3等と同様にして構成できる。なお、下部シュート63が無くても集合ホッパ9a〜9cから排出される被計量物を包装機のチューブ51へ直接投入できるのであれば下部シュート63は設けなくてもよい。
【0059】
また、各集合シュート(6A〜6C)を分離した構成でもよい。すなわち、各品種別グループに対応する各集合シュートを完全に分離して設け、それらの各集合シュートの下部に集合ホッパ(9a〜9c)を設け、全ての集合ホッパから排出される被計量物を受けて包装機のチューブ(51)へ排出させる下部シュート(63)を設けた構成でもよい。
【0060】
また、本実施の形態において、一部の品種に対応する集合ホッパ及び集合シュートを設けずに、共通の集合シュートを設けた構成としてもよい。例えば、最初に排出される品種Aに対応する集合ホッパ9Aを設けない構成としてもよい。この場合、集合ホッパを設けないのが1品種だけであるので、集合シュート6Aは品種Aのみの集合シュートとなる。図4の構成において、図5に示された動作を実行すると、計量サイクル及び包装サイクルが、全品種同時に排出を行う従来のサイクルより長くなる場合に、上記のように、品種Aの集合ホッパ9Aを設けない構成とすれば、品種A、B、Cが同時に排出ホッパから排出(内部排出処理)されると、品種Aの被計量物は集合シュート6Aからそのまま包装機へ排出されることになり、図5における品種Aの外部排出処理が不要になる。したがって、品種Bの外部排出処理を、図5における品種Aの外部排出処理のタイミングで行い、品種Cの外部排出処理を、図5における品種Bの外部排出処理のタイミングで行うことにより、計量サイクル及び包装サイクルが長くなるのを抑制することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、3品種に対応した構成の混合計量用組合せ秤を説明したが、同様にして例えば4品種(A〜C)に対応した構成の混合計量用組合せ秤を考えた場合、各品種に対応して、4つの品種別グループG1〜G4及び4つの集合ホッパ9A〜9Dを備えた構成となる。ここで、品種Aと品種Bが混ざり合った層の上に、品種Cが積層され、さらにその上に品種Dが積層された状態で包装袋に袋詰めされる場合を考えると、前述のように、例えば、最初に排出される品種Aと品種Bに対応する2つの集合ホッパ9A、9Bを設けない構成としてもよい。この場合、集合ホッパを設けないのが2品種であるので、集合シュート6Aと6Bは品種Aと品種Bに共通の集合シュートとして構成することができる。ここで、集合ホッパ9A、9Bを設けている場合に図5と同様の動作を実行すると、計量サイクル及び包装サイクルが、全品種同時に排出を行う従来のサイクルより長くなる場合に、上記のように、集合ホッパ9A、9Bを設けない構成とすれば、品種A、B、C、Dが同時に排出ホッパから排出(内部排出処理)されると、品種Aと品種Bの被計量物は集合シュート6Aからそのまま包装機へ排出されることになり、品種Aと品種Bの外部排出処理が不要になる。したがって、計量サイクル及び包装サイクルが長くなるのを抑制することができる。
【0062】
(実施の形態3)
図8(a)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図であり、図8(b)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を側方から視た断面の概略模式図である。
【0063】
本実施の形態では、複数の組合せ秤部21,22と、これらの組合せ秤部21,22の下方に配設された下部シュート23とを備えている。図8(a)では簡略化して示しているが、組合せ秤部21,22のそれぞれのハード構成は、メモリホッパ5(図1)を設けていないこと以外は、基本的には図1の混合計量用組合せ秤と同様である。また、メモリホッパ5を設けていないので、計量ホッパ4は集合シュート6上へのみ被計量物を排出可能な構成であればよい。また、下部シュート23は、組合せ秤部21,22のそれぞれの集合シュート6の排出口6aから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口23aから排出させる。この下部シュート23の下方に例えば図13に示す包装機が設置され、下部シュート23から排出される被計量物は包装機へ投入されて袋詰めされる。
【0064】
一方の組合せ秤部21において、円状に配置された計量ホッパ4は、連続して配置された例えば5個の計量ホッパ4を1つの品種別グループとし、全部で15個の計量ホッパ4が3つの品種別グループG1〜G3にグループ分けされている。同様に、他方の組合せ秤部22においても、円状に配置された計量ホッパ4は、連続して配置された例えば5個の計量ホッパ4を1つの品種別グループとし、全部で15個の計量ホッパ4が3つの品種別グループG4〜G6にグループ分けされている。これらの2つの組合せ秤部21,22の各品種別グループG1〜G6には、それぞれ異なる品種の被計量物が供給される。異なる品種の被計量物が混ざらないようにするため、組合せ秤部21,22のそれぞれの分散フィーダ1上に仕切り板7が配設されるとともに、異なるグループに対応するリニアフィーダ2間に仕切り板8が配設されている。また、それぞれの分散フィーダ1上へ被計量物を供給する外部の供給装置(図示せず)は、異なる品種の被計量物のそれぞれを、分散フィーダ1上の仕切り板7で区画されたそれぞれの対応箇所に供給できるように構成されている。品種別グループG1及びそれに対応する部分(リニアフィーダ2及び供給ホッパ3)には品種Aの被計量物が供給され、同様に、品種別グループG2及びそれに対応する部分には品種Bの被計量物が供給され、品種別グループG3及びそれに対応する部分には品種Cの被計量物が供給される。品種別グループG4及びそれに対応する部分には品種Dの被計量物が供給され、品種別グループG5及びそれに対応する部分には品種Eの被計量物が供給される。品種別グループG6及びそれに対応する部分には品種Fの被計量物が供給される。なお、図8(a)には、リニアフィーダ2及び供給ホッパ3等は図示されていない。
【0065】
制御部11は、実施の形態1の場合と同様、混合計量用組合せ秤の全体の動作を制御するとともに組合せ処理等を行う。したがって、制御部11は、実施の形態1で説明した順次補正方式、一括補正方式または総当り方式のいずれかの組合せ処理によって、各品種別グループG1〜G6について被計量物を排出すべき計量ホッパ4の組合せ(品種別排出組合せ)を決定する。また、図2あるいは図3の場合と同様にして、6つの品種A〜品種Fについて、投入安定組合せ処理及び排出処理を行う。なお、本実施の形態では、メモリホッパを設けていないので排出処理は、品種別排出組合せに選択された計量ホッパ4から被計量物を排出するためにそれらのゲートの開閉を行う処理となる。組合せ秤部21の品種別グループG1〜G3の各グループの計量ホッパ4から排出された被計量物は、その組合せ秤部21の集合シュート6上を滑り落ちた後、さらに下部シュート23上を滑り落ちてその排出口23aから包装機へ投入される。同様に、組合せ秤部22の品種別グループG4〜G6の各グループの計量ホッパ4から排出された被計量物は、その組合せ秤部22の集合シュート6上を滑り落ちた後、さらに下部シュート23上を滑り落ちてその排出口23aから包装機へ投入される。
【0066】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、品種数が多い場合に、本実施の形態のように複数の組合せ秤部21,22を備えた構成とすることで、コンパクトな組合せ秤部21,22を用いて、より多くの品種をミックス計量できる混合計量用組合せ秤を構成することが可能となる。
【0067】
本実施の形態において、品種A、品種B、品種C、品種D、品種E、品種Fの順に排出されるように設定されている場合は、図9(d)に示すように、1つの包装袋には、下から品種A、品種B、品種C、品種D、品種E、品種Fの順番に被計量物が積層された状態で袋詰めされる。
【0068】
また、品種Aと品種Bと品種Cを同時に排出し、その後、品種D、品種E、品種Fの順に排出するように設定すると、図9(e)に示されるように、1つの包装袋には、品種Aと品種Bと品種Cが混じりあった層の上に、品種D、品種E、品種Fが順に積層された状態で袋詰めされる。例えば品種Aと品種Bと品種Cとの味が混ざり合いにくい場合等、品種Aと品種Bと品種Cとを混ぜてもよい場合にはこのような状態に袋詰めしても構わない。
【0069】
その他、各品種の排出順序および各品種間の排出処理の遅れ時間を適宜変更することで、様々な状態にして積層することができる。
【0070】
なお、各品種の排出順序と、各品種間の排出処理の遅れ時間とを設定する代わりに、例えば包装機からの投入指令信号の入力時刻(入力タイミング)を基準に、その入力時刻から各品種の排出処理開始までの時間をそれぞれ設定することで、同様の排出動作を行うようにしてもよい。
【0071】
なお、各組合せ秤部21、22における品種別グループの数が異なってもよい。また、各品種別グループG1〜G6を構成するホッパの個数(組合せに参加する計量値の個数)が、異なるように構成されてあってもよい。
【0072】
また、組合せ秤部21,22のいずれか一方あるいは両方を、実施の形態2のように全ての品種別グループの各々に対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。また、組合せ秤部21,22のいずれか一方あるいは両方を、一部の品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。また、組合せ秤部21,22のいずれか一方の組合せ秤部の全ての品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設け、他方の組合せ秤部の一部の品種別グループに対応して集合シュート及び集合ホッパを設けた構成としてもよい。
【0073】
また、組合せ秤部21,22のような組合せ秤部を3つ以上備えた構成としてもよい。
【0074】
また、制御部11は、実施の形態1〜3において、必ずしも単独の制御装置として構成される必要はなく、複数の制御装置が分散配置されていて、それらが協働して混合計量用組合せ秤の動作を制御するよう構成されていてもよい。
【0075】
なお、以上の実施の形態1〜3では、混合計量用組合せ秤の下方に、例えば図13に示す包装機が設置され、その包装機で製造される袋内へ被計量物が投入されるものとしたが、図14に示すような、プラスチック等の樹脂製の収納容器57へ投入される場合もある。混合計量用組合せ秤から排出された被計量物は収納容器57の開口58へ投入される。この場合、収納容器57が所定間隔をもって連続して複数形成されている収納容器集合体56が、図示されないコンベヤ等の搬送手段に保持され、各収納容器57が順次、混合計量用組合せ秤の排出口(図1の排出口6a、図4の集合ホッパ9A〜9C、図8の排出口23a等)の下で停止するように、矢印59の方向へ間欠的に搬送される。搬送手段は、混合計量用組合せ秤の排出口の下に位置している収納容器57へ被計量物が投入され、混合計量用組合せ秤から例えば前述の排出完了信号を受けると、次の収納容器57を混合計量用組合せ秤の排出口の下へ搬送して停止し、例えば前述の投入指令信号を混合計量用組合せ秤へ送信する。このようにして、各収納容器57に順番に被計量物が投入され、1つの収納容器集合体56の全ての収納容器57に被計量物が投入されると、全ての収納容器57の開口58を蓋するように樹脂製のフィルムが被着された後、個別の収納容器57ごとに切断される。このような収納容器57を用いても、例えば図9(a)〜(e)に示すような状態で被計量物を積層することが可能である。
【0076】
また、実施の形態1〜3では、組合せ処理の方法として、順次補正方式、一括補正方式、総当り方式の3つを例に挙げたが、これらの3つの方法に限られず、他の方法により、品種別排出組合せを求めるようにしてもよい。例えば、前述の総当り方式では、第1品種から第N品種の各品種についてそれぞれ品種別許容範囲内にある組合せ重量値を全て求め、それらを全て組合せ候補として選択するようにしたが、各品種について組合せ候補として選択できる最大個数を予め決めておき、品種別許容範囲内にあるものの中から品種別目標重量値との差が小さいものを優先して選択するようにしてもよい。また、組合せ処理は、これら以外の方法でもよく、全ての品種別グループのホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、被計量物の全品種の合計重量が組合せ許容範囲内にあり、かつ、各品種の合計重量が各品種について定められている品種別許容範囲にある重量値の組合せを1つ求め、その組合せに対応する品種別グループごとのホッパの組合せを品種別排出組合せとする方法であればよい。
【0077】
上記では、実施の形態1及び実施の形態2で、組合せに参加するホッパとして計量ホッパ4とメモリホッパ5を備えた構成とし、実施の形態3で、組合せに参加するホッパとして計量ホッパ4のみを備えた構成を説明したが、組合せに参加するホッパとしては種々変更が可能である。例えば、図10に示すように、計量ホッパ4とメモリホッパ5を備え、各メモリホッパ5を2つの収容室5a,5bを有するものとしてもよい。この場合、計量ホッパ4はメモリホッパ5の収容室5aと収容室5bへ選択的に被計量物を排出可能な構成であり、計量ホッパ4から集合シュート6X(6、6A〜6C)上へは排出されない。メモリホッパ5の2つの収容室5a、5bはそれぞれ別々に被計量物を排出可能な構成である。組合せ演算は、例えば、各メモリホッパ5の収容室5a、5b内の被計量物の重量を用いて行われ、各収容室5a、5bが組合せに参加し、計量ホッパ4は組合せに参加しない。各収容室5a、5b内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4において計量されたときの重量が用いられる。なお、各計量ホッパ4と、それと対応するメモリホッパ5のいずれかの収容室5a,5bとが同時に選択される組合せのみ有効として、計量ホッパ4を組合せに参加させることもできる。例えば、対応する計量ホッパ4とメモリホッパ5の収容室5aとが同時に排出ホッパに選択された場合、計量ホッパ4の被計量物は収容室5aを通過して集合シュート6X上へ排出される。
【0078】
また、図11に示すように、各計量ホッパ4を2つの計量室4a,4bを有するものとしてもよい。この場合、供給ホッパ3は計量ホッパ4の計量室4aと計量室4bへ選択的に被計量物を排出可能な構成であり、計量ホッパ4の2つの計量室4a、4bはそれぞれ別々に被計量物を排出可能な構成である。組合せ演算は、各計量ホッパ4の計量室4a、4b内の被計量物の重量を用いて行われ、各計量室4a、4bが組合せに参加する。2つの計量室4a,4bを有する各計量ホッパ4では、一方の計量室例えば計量室4aのみに被計量物が供給されているときに、計量室4a内の被計量物の重量は重量センサ41により計量される。さらに他方の計量室4bに被計量物が供給されると、2つの計量室4a,4b内の被計量物の合計重量が重量センサ41により計量される。制御部11(図1、図4、図8参照)では、この2つの計量室4a,4b内の被計量物の合計重量から計量室4a内の被計量物の重量を減算することで、計量室4b内の被計量物の重量を算出し、組合せ演算を行う。
【0079】
また、図12に示すように、各計量ホッパ4を2つの計量室4a,4bを有するものとし、さらに各計量ホッパ4の下方に、計量ホッパ4の計量室4a,4bと対応する2つの収容室5a,5bを有するメモリホッパ5を設けてもよい。この場合、供給ホッパ3は計量ホッパ4の計量室4aと計量室4bへ選択的に被計量物を排出可能な構成である。計量ホッパ4の計量室4aの被計量物はメモリホッパ5の収容室5aへ送出され、計量ホッパ4の計量室4bの被計量物はメモリホッパ5の収容室5bへ送出される。組合せ演算は、例えば、各メモリホッパ5の収容室5a,5b内の被計量物の重量を用いて行われ、各収容室5a,5bが組合せに参加し、計量ホッパ4は組合せに参加しない。各収容室5a、5b内の被計量物の重量は、その上方の計量ホッパ4の各計量室4a,4bにおいて計量及び算出されたときの重量が用いられる。なお、各計量室4a,4bと、それと対応する収容室5a,5bとが同時に選択される組合せのみ有効として、計量ホッパ4の各計量室4a,4bを組合せに参加させることもできる。例えば、対応する計量室4aと収容室5aとが同時に排出ホッパに選択された場合、計量室4aの被計量物は収容室5aを通過して集合シュート6X上へ排出される。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、複数品種の被計量物をミックス計量する混合計量用組合せ秤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態1の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1における第1の動作例を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1における第2の動作例を示すタイミングチャートである。
【図4】(a)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤の側方から視た断面の概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態2の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図である。
【図5】本発明の実施の形態2における第1の動作例を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2における第2の動作例を示すタイミングチャートである。
【図7】(a)は、本発明の実施の形態2の組合せ秤における他の例の集合シュート及び集合ホッパを側方から視た概略模式図であり、(b)は、上記他の例の集合シュート及び集合ホッパを上方から視た概略模式図である。
【図8】(a)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を上方から視た概略模式図であり、(b)は、本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤を側方から視た断面の概略模式図である。
【図9】(a)〜(c)は本発明の実施の形態1,2の混合計量用組合せ秤から排出され、包装袋または収納容器に収納された被計量物の状態の例を示す模式図であり、(d)及び(e)は本発明の実施の形態3の混合計量用組合せ秤から排出され、包装袋または収納容器に収納された被計量物の状態の例を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図11】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図12】本発明の実施の形態において用いるホッパの他の例を示す概略模式図である。
【図13】混合計量用組合せ秤の下方に設置される包装機の概略構成を示す図である。
【図14】混合計量用組合せ秤から排出された被計量物が収納される収納容器を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 分散フィーダ
2 リニアフィーダ
3 供給ホッパ
4 計量ホッパ
5 メモリホッパ
6、6A〜6C 集合シュート
9A〜9C 集合ホッパ
9a〜9c 集合ホッパ
11 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ、被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパからなり、投入される被計量物の品種がそれぞれ異なる複数の品種別グループと、
前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を外部の包装袋または収納容器へ投入する排出手段と、
制御手段とを備え、
前記制御手段は、
それぞれの前記組合せ用ホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、それぞれの前記品種別グループについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを1つ求める組合せ処理と、
前記組合せ処理で求められたそれぞれの前記品種別グループにおける前記組合せの前記組合せ用ホッパ内の被計量物を前記排出手段を介して前記包装袋または収納容器へ投入し、その際に、前記包装袋または収納容器に投入された前記被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行う混合計量用組合せ秤。
【請求項2】
前記排出手段は、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための集合シュートであり、
前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項3】
前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項2記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項4】
前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項2記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項5】
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための複数の集合シュートと、
それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記集合シュートと対応して前記集合シュートの排出口に設けられ、前記集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための複数の集合ホッパとからなり、
前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項6】
前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項5記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項7】
前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項5記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項8】
前記制御手段は、全ての品種のうちの一部の複数の所定の品種を同一の品種とみなして前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項9】
前記制御手段は、前記組合せ処理により、全ての前記品種別グループのそれぞれについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めた後で、前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項10】
前記制御手段は、それぞれの前記品種別グループについて、順次、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めるようにして前記組合せ処理を行い、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せが求められた前記品種別グループから、順次、前記組合せ用ホッパ内の被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるようにして前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項11】
前記排出手段は、
それぞれ、全ての前記品種別グループのうちの任意の1または複数の前記品種別グループの各々と対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための1または複数の第1の集合シュートと、
それぞれ、前記任意の品種別グループの各々及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの排出口に設けられ、前記第1の集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための1または複数の集合ホッパと、
前記任意の品種別グループ以外の他の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、該組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、前記他の品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させた後、前記任意の品種別グループの各々に対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項12】
全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されている請求項1〜11のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項13】
全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、
各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記ブロックと対応して前記ブロック内の前記組合せ用ホッパの下方に配設され、対応する前記ブロック内の前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、
全ての前記第1の集合シュートの前記第1の排出口から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項14】
全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、
各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、
それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの前記第1の排出口に設けられ、前記第1の排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を排出するための複数の集合ホッパと、
全ての前記集合ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項1】
それぞれ、被計量物が投入される複数の組合せ用ホッパからなり、投入される被計量物の品種がそれぞれ異なる複数の品種別グループと、
前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を外部の包装袋または収納容器へ投入する排出手段と、
制御手段とを備え、
前記制御手段は、
それぞれの前記組合せ用ホッパに投入されている被計量物の重量値に基づいて所定の演算を行うことにより、それぞれの前記品種別グループについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを1つ求める組合せ処理と、
前記組合せ処理で求められたそれぞれの前記品種別グループにおける前記組合せの前記組合せ用ホッパ内の被計量物を前記排出手段を介して前記包装袋または収納容器へ投入し、その際に、前記包装袋または収納容器に投入された前記被計量物の状態が品種別に異なる層として積層されるように、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる排出処理とを行う混合計量用組合せ秤。
【請求項2】
前記排出手段は、全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための集合シュートであり、
前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項3】
前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項2記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項4】
前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項2記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項5】
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための複数の集合シュートと、
それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記集合シュートと対応して前記集合シュートの排出口に設けられ、前記集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための複数の集合ホッパとからなり、
前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項6】
前記制御手段は、予め定められている、各品種の排出順序と各品種間の排出開始の時間間隔とに基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項5記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項7】
前記制御手段は、予め定められている、所定のタイミングから各品種の排出開始までの時間に基づいて、各々の前記集合ホッパから被計量物を排出させるタイミングを異ならせる請求項5記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項8】
前記制御手段は、全ての品種のうちの一部の複数の所定の品種を同一の品種とみなして前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項9】
前記制御手段は、前記組合せ処理により、全ての前記品種別グループのそれぞれについて前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めた後で、前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項10】
前記制御手段は、それぞれの前記品種別グループについて、順次、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せを求めるようにして前記組合せ処理を行い、前記被計量物を排出すべき前記組合せ用ホッパの組合せが求められた前記品種別グループから、順次、前記組合せ用ホッパ内の被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるようにして前記排出処理を行う請求項1〜7のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項11】
前記排出手段は、
それぞれ、全ての前記品種別グループのうちの任意の1または複数の前記品種別グループの各々と対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から排出させるための1または複数の第1の集合シュートと、
それぞれ、前記任意の品種別グループの各々及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの排出口に設けられ、前記第1の集合シュートの排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を外部へ排出するための1または複数の集合ホッパと、
前記任意の品種別グループ以外の他の前記品種別グループの前記組合せ用ホッパの下方に配設され、該組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、前記他の品種別グループの前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させた後、前記任意の品種別グループの各々に対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項12】
全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されている請求項1〜11のいずれかに記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項13】
全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、
各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記ブロックと対応して前記ブロック内の前記組合せ用ホッパの下方に配設され、対応する前記ブロック内の前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、
全ての前記第1の集合シュートの前記第1の排出口から排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、前記品種別グループごとにタイミングを異ならせて前記組合せ用ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【請求項14】
全ての前記品種別グループが複数のブロックに分けられ、
各々の前記ブロックにおいて、前記ブロック内の全ての前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより1列または複数列の円状に列設された組合せ用ホッパ列が構成されるとともに、それぞれの前記品種別グループの前記組合せ用ホッパにより前記1列または複数列の組合せ用ホッパ列が複数に区分されてなる1列または複数列の円弧状のホッパ列が構成されており、
前記排出手段は、
それぞれ、各々の前記品種別グループと対応して前記品種別グループの下方に配設され、対応する前記品種別グループの前記組合せ用ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第1の排出口から排出させるための複数の第1の集合シュートと、
それぞれ、各々の前記品種別グループ及び前記第1の集合シュートと対応して前記第1の集合シュートの前記第1の排出口に設けられ、前記第1の排出口から排出される被計量物を一旦貯留した後、前記被計量物を排出するための複数の集合ホッパと、
全ての前記集合ホッパから排出される被計量物を集合させて下部に設けられた第2の排出口から外部へ排出させるための第2の集合シュートとからなり、
前記制御手段は、各々の前記品種別グループに対応する前記集合ホッパごとにタイミングを異ならせて前記集合ホッパから被計量物を排出させることにより、品種の異なる被計量物が前記包装袋または収納容器へ投入されるタイミングを異ならせる前記排出処理を行う請求項1記載の混合計量用組合せ秤。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−300654(P2006−300654A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121160(P2005−121160)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(505260556)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(505260556)
【Fターム(参考)】
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