清掃装置
【課題】像保持体と清掃部材との間を被清掃物が通過しにくくすることができる清掃装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置10は、清掃装置200を有し、清掃装置200は、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材202を有し、清掃部材202は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも上流側で感光体102に対して放電する面210と、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも下流側で感光体102に対して放電を妨げる面212とを有する。面210には電圧が印加され、面212は、面210よりも電気伝導率が低い。
【解決手段】画像形成装置10は、清掃装置200を有し、清掃装置200は、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材202を有し、清掃部材202は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも上流側で感光体102に対して放電する面210と、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも下流側で感光体102に対して放電を妨げる面212とを有する。面210には電圧が印加され、面212は、面210よりも電気伝導率が低い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置において、感光層を有する電子写真感光体と、該電子写真感光体の前記感光層に接触させて配置され、前記感光層を押圧することにより該感光層に付着した付着物を除去する押圧部材と、前記押圧部材によって除去される前記付着物の静電気を除去する静電気除去手段と、を備えている画像形成装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、感光性導電部材よりなり、所定方向に回転する無端状の感光体と、この感光体に接触配置された第1接触子と、この第1接触子に定電流制御した所定極性の第1電圧を印加する第1電源手段とを有し、前記感光体の表面を前記所定極性の所定電位に均一帯電する帯電手段と、この帯電手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、記録すべき画像に応じて前記感光体の表面を部分的に露光して前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、前記静電潜像に応じて前記感光体の表面に現像剤を付着させて前記感光体に現像剤像を形成する現像手段と、この現像手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、前記現像剤像を記録用紙に転写する転写手段と、この転写手段に対して前記感光体の回転方向下流側にて前記感光体に接触配置された第2接触子と、この第2接触子に前記所定極性の第2所定電圧を印加する第2電源手段とを有し、前記感光体の表面を前記所定極性にする極性統一手段と、この極性統一手段に対して前記感光体の回転方向下流側、かつ前記第1接触子に対して前記感光体の回転方向上流側に配置され、前記感光体の表面の電荷を除去する除電手段とを具備した電子写真記録装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、像担持体にブレード状部材を弾性的に接触させて、この像担持体の帯電を行うブレード型帯電装置において、上記ブレード状部材は、少なくとも、バイアス電圧が印加され像担持体に対して放電を行う半導電性部と、上記半導電性部が上記像担持体の表面に対して非接触でかつ微小ギャップを保持するように、像担持体に当接して半導電性部の位置決めを行う絶縁部とを有する帯電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−226185号公報
【特許文献2】特開平6−124037号公報
【特許文献3】特開平9−244345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、像保持体と清掃部材との間を被清掃物が通過しにくくすることができる清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明は、像保持体に接触位置で接触し、前記像保持体を清掃する清掃部材を有し、前記清掃部材は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも上流側で前記像保持体に対して放電する放電部と、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に対して放電を妨げる非放電部とを有する清掃装置である。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記放電部に電圧が印加され、前記非放電部は、前記放電部よりも電気伝導率が低い請求項1記載の清掃装置である。
【0009】
請求項3に係る本発明は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に接触し、前記像保持体を帯電させる帯電部材をさらに有する請求項1記載の清掃装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る本発明によれば、像保持体と清掃部材との間を被清掃物が通過しにくくすることができる清掃装置を提供することができる。
【0011】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明が奏する効果を奏することに加えて、本構成を有しないものと比較して簡単な構成の清掃装置を提供することができる。
【0012】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明が奏する効果を奏することに加えて、帯電部材の汚染を生じにくくすることができる清掃装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置が有する清掃装置を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置が有する清掃装置を示す図である。
【図4】第1の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図5】第2の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図6】第3の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図7】第4の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図8】第5の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図9】第6の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図10】第7の比較例に係る画像形成装置を示す図である。
【図11】第8の比較例に係る画像形成装置を示す図である。
【図12】第1の実施形態と、第2の実施形態と、第1乃至第8の比較例とにおける外添付剤のすり抜け量、帯電ロールの汚染等を比較して示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。図1に示されるように、画像形成装置10は画像形成装置本体12を有し、画像形成装置本体12内に像形成部100と給紙装置300とが設けられている。また、画像形成装置本体12内には、記録媒体として用いられる用紙を搬送するために用いられる搬送路350が形成されている。また、画像形成装置本体12には、用紙を排出するために用いられる排出口14が形成されている。
【0015】
像形成部100は、例えば単色の画像を形成するものであり、電子写真方式が採用されている。像形成部100は、像保持体として用いられ、例えば円筒形状の感光体102と、感光体102を一様に帯電する帯電装置104と、帯電装置104によって帯電された感光体102の表面に光を照射し、感光体102の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置110と、感光体102に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、感光体102の表面に現像剤像を形成する現像装置114と、現像装置114によって感光体102の表面に形成された現像剤像を用紙に転写する転写装置122と、転写装置122によって現像剤像が用紙に転写された後に、感光体102を清掃する清掃装置200と、転写装置122によって用紙に転写された現像剤像を、その用紙に定着する定着装置126とを有する。
【0016】
清掃装置200は、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材202を有する。帯電装置104は、図1中に矢印で示す感光体102の移動方向において接触位置Pよりも下流側で感光体102に接触し、感光体102を帯電させる帯電部材として用いられる帯電ロール106を有する。帯電ロール106には、帯電用の電圧が印加されている。
【0017】
現像装置114は現像装置本体116を有し、現像装置本体116に例えばロール形状の現像剤搬送部材118が装着されている。また、現像装置本体116内には、トナーとキャリアとからなる現像剤が収納されていて、この現像剤中のトナーが現像剤搬送部材118によって感光体102に向けて搬送される。
【0018】
トナーとしては、外添剤が塗布されたトナーが用いられていて、例えば、乳化重合により、乳化樹脂粒子、顔料粒子、ワックス粒子を凝集することにより形成された所謂重合トナーが用いられている。トナーの体積平均粒径は、2μm〜12μmが好ましく、より好ましくは3μm〜10μmであり、4μm〜9μmであることがさらに望ましい。重合トナーを用いることに代えて、混練粉砕法で製造された所謂粉砕トナーを用いても良い。ここで混練粉砕法とは、樹脂、顔料等を溶融し、混練した後に粉砕して、さらに分級することによりトナーを製造する方法である。
【0019】
外添剤とは、トナーの流動性、転写性、帯電量の制御性等を改善するためにトナーの表面に添付される粒子であり、無機粒子であることが好ましく、例えば、SiO2(シリカ)、TiO2(チタニア)、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等を使用することができる。これらのうち、本実施形態では、シリカの粒子が外添剤として用いられている。外添剤の体積平均粒径は、30nm以上500nm以下であることが望ましく、50nm以上200nm以下であることがより好ましい。
【0020】
定着装置126は、内部に熱源を有する加熱ロール128と、加熱ロール128に接触する加圧ロール130とを有し、加熱ロール128と加圧ロール130との接触部で用紙に転写されたトナーを加熱し、加圧して、用紙に像を定着させる。
【0021】
給紙装置300は、像形成部100に用紙を供給する。給紙装置300は、用紙が積層された状態で収容された用紙収納容器302と、用紙収納容器302から用紙を送り出す送り出しロール304とを有する。
【0022】
搬送路350は、給紙装置300から転写装置122に向けて用紙を搬送し、転写装置122から定着装置126に向けて用紙を搬送し、排出口14を通過して画像形成装置本体12内から用紙を排出するように用紙を搬送する搬送路である。用紙搬送路350に沿って、用紙の搬送方向における上流側がら順に、先述の送り出しロール304、搬送ロール354、レジストロール356、先述の転写装置122、先述の定着装置126が配置されている。
【0023】
レジストロール356は、転写装置122に向けて搬送される用紙の先端部の転写装置122側に向けての移動を一時的に停止させ、感光体102に現像剤像が形成されるタイミングと合致するように、用紙の先端部の転写装置122に向けての移動を再開させる。
【0024】
図2には、清掃装置200が示されている。図2に示されるように、清掃装置200は、先述の清掃部材202と、清掃部材202を支持する支持部材230とを有する。支持部材230は例えば金属製であり、支持部材230には電圧印加装置234が取り付けられている。
【0025】
清掃部材202は、線圧が5〜30gf/cmとなるように感光体102に押し付けられていて、硬さが、JIS硬さ(ISO868で特定される条件で測定されショア硬度(Shore hardness))で67〜84度のものを使用することが望ましい。また、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208との2層構成になっており、遠心成形機などで製造される。第1部材204は、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。第2部材208は、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、角の部分が接触位置Pにおいて感光体102と接触している。第1部材204には導電性粒子206が混入されているため、第1部材204の電気伝導率は第2部材208の電気伝導率よりも高く、第2部材208の電気伝導率は第1部材204よりも低い。
【0026】
第1部材204の感光体102に対向する面210は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも上流側で感光体102に対して放電する放電部として用いられている。また、第2部材208の感光体102に対向する面212は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも下流側で感光体102に対して放電を妨げる非放電部として用いられている。面212は、電気伝導率が第1の面よりも低い。
【0027】
以上のように構成された清掃装置200においては、感光体102に残留するトナーや、外添剤や紙粉等が、接触位置Pにおいて清掃部材202に掻き落とされるようにして感光体102の表面から除去される。この際、大部分のトナーや紙粉等は、落下するようにして感光体102の表面から除去されるものの、一部のトナーや外添剤が接触位置Pに残留し、残留したトナーや外添剤の一部が清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける虞がある。ここで、一般に外添剤はトナーや紙粉と比較して小さいため、外添剤はトナーや紙粉と比較して清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける虞が大きい。
【0028】
清掃装置200においては、第1部材204に支持部材230を介して電圧印加装置234から電圧が印加されているため、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と面210とが対向する空間である空間S1に放電が生じ、放電が生じることで空間S1にO3(オゾン)やNOX等の放電生成物が生成される。そして、生成されたO3やNOX等の放電生成物によって、接触位置Pに残留した外添剤の表面エネルギーが上昇し、接触位置Pに残留した外添剤が互いに付着し合い凝集する。そして、外添剤が凝集し大径となることで清掃部材202によって掻き落とされやすくなり、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が減少する。
【0029】
また、清掃装置200においては、第2部材208の電気伝導率は第1部材204よりも低いため、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と面212とが対向する空間である空間S2での放電が妨げられ、空間S2には放電が生じにくい。このため、放電生成物が生成されにくく、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集が生じにくい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなりにくい。
【0030】
また、清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が空間S2において高くなりにくいため、空間S2で空間S1と同様に放電生成物が生成される場合と比較して、帯電ロール106に外添剤が付着しにくく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されにくい。
【0031】
図3には、本発明の第2の実施形態に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、図3に示されるように、この第2の実施形態においては、清掃部材202は1つの、例えばポリウレタン樹脂を主成分とする部材からなる。また、この第2の実施形態においては、清掃装置200は覆い部材216を有する。覆い部材216は、支持部材230の感光体102と逆側の面と、清掃部材202の感光体102と逆側の面とを覆っている。また、覆い部材216は、清掃部材202の、感光体102の接触位置Pよりも上流側と対向する面の一部を覆っている。この第2の実施形態においては、清掃部材202及び覆い部材216が、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材として用いられている。
【0032】
覆い部材216は、第1の実施形態における第1の部材204(図2参照)と同じ材料から形成されていて、例えばポリウレタン樹脂を主成分とし、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入された材料から形成されている。覆い部材216には導電性粒子206が混入されているため、覆い部材216の電気伝導率は、清掃部材202の電気伝導率よりも高い。
【0033】
この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、覆い部材216に支持部材230を介して電圧印加装置234から電圧が印加されているため、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と覆い部材216とが対向する空間である空間S1に放電が生じ、放電が生じることで空間S1にO3(オゾン)やNOX等の放電生成物が生成される。そして、生成されたO3やNOX等の放電生成物によって、接触位置Pに残留した外添剤の表面エネルギーが上昇し、接触位置Pに残留した外添剤が互いに付着し合い凝集する。そして、外添剤が凝集し大径となることで清掃部材202によって掻き落とされやすくなり、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が減少する。
【0034】
また、この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202の電気伝導率は覆い部材216よりも低いため、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2には放電が生じにくい。このため、放電生成物が生成されにくく、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集が生じにくい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなりにくい。
【0035】
また、この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいため、空間S2で空間S1と同様に放電生成物が生成される場合と比較して、帯電ロール106に外添剤が付着しにくく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されにくい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0036】
図4には、第1の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、この第2の実施形態においては、図4に示されるように、清掃部材202は1つの、例えばポリウレタン樹脂を主成分とする部材からなる。また、先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、支持部材230を介して清掃部材202に電圧が印加されていたのに対して、この第1の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202に電圧が印加されていない。
【0037】
第1の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0038】
また、第1の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2に放電が生じない。このため、空間S2において放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0039】
また、第1の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集しにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0040】
図5には、第2の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、この第2の実施形態においては、図5に示されるように、清掃部材202は1つの部材からなり、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている部材からなる。
【0041】
第2の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1に放電が生じる。このため、空間S1で放電生成物が生成され、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しやすく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けにくい。
【0042】
また、第2の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0043】
第2の比較例に係る清掃装置200では、接触位置Pよりも上流側で外添剤が凝集しやすいため、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤は少なくなるものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0044】
図6には、第3の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されていて、第2部材208は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていた。これに対して、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。また、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、第2部材208に電圧印加装置234から電圧が印加されている。
【0045】
また、第3の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0046】
また、第3の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0047】
このため、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0048】
図7には、第4の比較例に係る清掃装置200が示されている。
この第4の比較例に係る清掃装置200は、第1部材204の形状及び第2部材208の形状は先述の第3の比較例に係る清掃装置200(図6参照)とは異なるものの、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。
【0049】
このため、第4の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0050】
また、第4の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0051】
このため、この第4の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0052】
図8には、第5の比較例に係る清掃装置200が示されている。
この第5の比較例に係る清掃装置200は、第1部材204の形状及び第2部材208の形状は先述の第3の比較例に係る清掃装置200(図6参照)とは異なるものの、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。
【0053】
このため、第5の比較例に係る清掃装置200においては第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0054】
また、第5の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0055】
このため、この第5の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0056】
図9には、第6の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200(図2参照)においては、支持部材230には電圧印加装置234が取り付けられていて、支持部材230を介して第1部材204に電圧印加装置234から電圧が印加されていた。これに対して、この第6の比較例に係る清掃装置200においては、支持部材230に電圧印加装置234は取り付けられておらず、支持部材230は接地されている。
【0057】
第6の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1には、感光体の表面電位しだいで、ごく僅かな放電が生じることがある。このため、空間S1で放電が起こったとしても極僅かな放電生成物しか発生しないために、接触位置Pに残留した外添剤はほとんど凝集せず、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0058】
また、第6の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0059】
この第6の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集しにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0060】
図10には、第7の比較例に係る画像形成装置10が示されている。
先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10においては、清掃装置200の清掃部材202は、ポリウレタン樹脂を主成分とする第1の部材204と、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている第2部材208とを有していた(図2参照)。これに対して、この第7の比較例に係る画像形成装置10においては、清掃部材202は、全体がポリウレタン樹脂を主成分としている。
【0061】
また、この第7の比較例に係る画像形成装置10は、ブラシ部材140を有している。ブラシ部材140は、芯金部142と、芯金部142の中心から放射状に広がるように芯金部142に植え付けられた複数の毛体144とを有する。芯金部142と毛体144とは共に導電性であり、芯金部142には電圧印加装置150が取り付けられている。また、ブラシ部材140は、感光体102の転写装置122が接触する位置と接触位置Pとの間に毛体144が接触するように配置されている。ブラシ部材140は、電圧印加装置150によって電圧が印加された状態で感光体102と周速差を持って回転し、感光体102の表面からトナーを除去する。
【0062】
この第7の比較例においては、感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流側に位置するブラシ部材140に電圧が印加されるものの、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1(図2参照)に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0063】
また、この第7の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2(図2参照)には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0064】
このため、第7の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集せず、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くならないものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0065】
図11には、第8の比較例に係る画像形成装置10が示されている。
この第8の比較例に係る画像形成装置10においては、先述の第7の実施形態に係る画像形成装置10と同様に、清掃部材202は全体がポリウレタン樹脂を主成分としている。
【0066】
また、この第8の比較例に係る画像形成装置10は接触部材160を有している。接触部材160は、導電性であり、可撓性を有し、例えばフィルム状であって、一端部側が感光体102の転写装置122が接触する位置と接触位置Pとの間に接触するように配置されている。接触部材160は、電圧印加装置150によって電圧が印加された状態で感光体102の表面からトナーを除去する。
【0067】
この第8の比較例においては、感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流に位置する接触部材160に電圧が印加されるものの、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1(図2参照)に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0068】
また、この第8の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2(図2参照)には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0069】
このため、第8の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集せず、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くならないものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0070】
図12は、第1の実施形態と、第2の実施形態と、第1乃至第8の比較例とにおける外添付剤のすり抜け量、帯電ロールの汚染等を比較して示す図表である。図12における1列目は、それぞれの実施形態等において、清掃部材202、ブラシ部材140、又は接触部材160に電圧が印加されているか否かを示している。図12における2列目は、それぞれの実施形態等において、接触位置P近傍で放電が発生するか否かを示している。図13における3列目は、それぞれの実施形態等において接触位置P近傍における放電が発生する位置を示している。
【0071】
また、図12における4列目は、感光体102の移動にともなって感光体102の移動方向における上流側から下流側に接触位置Pをトナーの外添剤が通過するか否かを示し、「○」は外添剤が接触位置Pをすり抜けないか、すり抜ける量がごく僅かであり形成される画像に悪影響が無視できる程度であることを示し、「×」は、外添剤が接触位置Pをすり抜けることを示している。図12における5列目は、接触位置Pを通過したトナーの外添剤によって帯電ロール106が汚染されるか否かを示し、「○」は帯電ロール106が汚染されないことを示し、「××」は帯電ロール106が汚染されることを示し、「×××」は、帯電ロールが汚染され、「××」で示す場合よりも帯電ロールに付着する外添剤の量が多いことを示している。
【0072】
図12に示すように、第1の実施形態、及び第2の実施形態においては、清掃部材202にバイアスが印加されることにより接触位置P近傍で放電が発生し、その放電の発生場所は感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流側にあたる空間S1であることから、接触位置Pを外添剤がすり抜けないか、接触位置Pを外添剤がすり抜けたとしても、その量がごくわずかであり、帯電ロール106は汚染されない。
【0073】
以上で説明をした各実施形態においては、単色の画像を形成する画像形成装置10に本発明が適用される場合を例として示したが、多色の画像を形成する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。また、以上で説明をした各実施形態においては、像保持体として感光体102が用いられる場合を例として示したが、像保持体として、例えば帯状や円筒形状の中間転写体や、例えば帯状であって用紙を吸着して搬送する搬送体等を像保持体として用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上述べたように、本発明は、少なくとも、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置と、例えばこれらの画像形成装置に適用することができる清掃装置とに利用することができる。
【符号の説明】
【0075】
10・・・画像形成装置
102・・・感光体
106・・・帯電ロール
200・・・清掃装置
202・・・清掃部材
204・・・第1部材
208・・・第2部材
210・・・面
212・・・面
P・・・接触位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置において、感光層を有する電子写真感光体と、該電子写真感光体の前記感光層に接触させて配置され、前記感光層を押圧することにより該感光層に付着した付着物を除去する押圧部材と、前記押圧部材によって除去される前記付着物の静電気を除去する静電気除去手段と、を備えている画像形成装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、感光性導電部材よりなり、所定方向に回転する無端状の感光体と、この感光体に接触配置された第1接触子と、この第1接触子に定電流制御した所定極性の第1電圧を印加する第1電源手段とを有し、前記感光体の表面を前記所定極性の所定電位に均一帯電する帯電手段と、この帯電手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、記録すべき画像に応じて前記感光体の表面を部分的に露光して前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、前記静電潜像に応じて前記感光体の表面に現像剤を付着させて前記感光体に現像剤像を形成する現像手段と、この現像手段に対して前記感光体の回転方向下流側に配置され、前記現像剤像を記録用紙に転写する転写手段と、この転写手段に対して前記感光体の回転方向下流側にて前記感光体に接触配置された第2接触子と、この第2接触子に前記所定極性の第2所定電圧を印加する第2電源手段とを有し、前記感光体の表面を前記所定極性にする極性統一手段と、この極性統一手段に対して前記感光体の回転方向下流側、かつ前記第1接触子に対して前記感光体の回転方向上流側に配置され、前記感光体の表面の電荷を除去する除電手段とを具備した電子写真記録装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、像担持体にブレード状部材を弾性的に接触させて、この像担持体の帯電を行うブレード型帯電装置において、上記ブレード状部材は、少なくとも、バイアス電圧が印加され像担持体に対して放電を行う半導電性部と、上記半導電性部が上記像担持体の表面に対して非接触でかつ微小ギャップを保持するように、像担持体に当接して半導電性部の位置決めを行う絶縁部とを有する帯電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−226185号公報
【特許文献2】特開平6−124037号公報
【特許文献3】特開平9−244345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、像保持体と清掃部材との間を被清掃物が通過しにくくすることができる清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明は、像保持体に接触位置で接触し、前記像保持体を清掃する清掃部材を有し、前記清掃部材は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも上流側で前記像保持体に対して放電する放電部と、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に対して放電を妨げる非放電部とを有する清掃装置である。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記放電部に電圧が印加され、前記非放電部は、前記放電部よりも電気伝導率が低い請求項1記載の清掃装置である。
【0009】
請求項3に係る本発明は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に接触し、前記像保持体を帯電させる帯電部材をさらに有する請求項1記載の清掃装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る本発明によれば、像保持体と清掃部材との間を被清掃物が通過しにくくすることができる清掃装置を提供することができる。
【0011】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明が奏する効果を奏することに加えて、本構成を有しないものと比較して簡単な構成の清掃装置を提供することができる。
【0012】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明が奏する効果を奏することに加えて、帯電部材の汚染を生じにくくすることができる清掃装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置が有する清掃装置を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置が有する清掃装置を示す図である。
【図4】第1の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図5】第2の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図6】第3の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図7】第4の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図8】第5の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図9】第6の比較例に係る清掃装置を示す図である。
【図10】第7の比較例に係る画像形成装置を示す図である。
【図11】第8の比較例に係る画像形成装置を示す図である。
【図12】第1の実施形態と、第2の実施形態と、第1乃至第8の比較例とにおける外添付剤のすり抜け量、帯電ロールの汚染等を比較して示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。図1に示されるように、画像形成装置10は画像形成装置本体12を有し、画像形成装置本体12内に像形成部100と給紙装置300とが設けられている。また、画像形成装置本体12内には、記録媒体として用いられる用紙を搬送するために用いられる搬送路350が形成されている。また、画像形成装置本体12には、用紙を排出するために用いられる排出口14が形成されている。
【0015】
像形成部100は、例えば単色の画像を形成するものであり、電子写真方式が採用されている。像形成部100は、像保持体として用いられ、例えば円筒形状の感光体102と、感光体102を一様に帯電する帯電装置104と、帯電装置104によって帯電された感光体102の表面に光を照射し、感光体102の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置110と、感光体102に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、感光体102の表面に現像剤像を形成する現像装置114と、現像装置114によって感光体102の表面に形成された現像剤像を用紙に転写する転写装置122と、転写装置122によって現像剤像が用紙に転写された後に、感光体102を清掃する清掃装置200と、転写装置122によって用紙に転写された現像剤像を、その用紙に定着する定着装置126とを有する。
【0016】
清掃装置200は、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材202を有する。帯電装置104は、図1中に矢印で示す感光体102の移動方向において接触位置Pよりも下流側で感光体102に接触し、感光体102を帯電させる帯電部材として用いられる帯電ロール106を有する。帯電ロール106には、帯電用の電圧が印加されている。
【0017】
現像装置114は現像装置本体116を有し、現像装置本体116に例えばロール形状の現像剤搬送部材118が装着されている。また、現像装置本体116内には、トナーとキャリアとからなる現像剤が収納されていて、この現像剤中のトナーが現像剤搬送部材118によって感光体102に向けて搬送される。
【0018】
トナーとしては、外添剤が塗布されたトナーが用いられていて、例えば、乳化重合により、乳化樹脂粒子、顔料粒子、ワックス粒子を凝集することにより形成された所謂重合トナーが用いられている。トナーの体積平均粒径は、2μm〜12μmが好ましく、より好ましくは3μm〜10μmであり、4μm〜9μmであることがさらに望ましい。重合トナーを用いることに代えて、混練粉砕法で製造された所謂粉砕トナーを用いても良い。ここで混練粉砕法とは、樹脂、顔料等を溶融し、混練した後に粉砕して、さらに分級することによりトナーを製造する方法である。
【0019】
外添剤とは、トナーの流動性、転写性、帯電量の制御性等を改善するためにトナーの表面に添付される粒子であり、無機粒子であることが好ましく、例えば、SiO2(シリカ)、TiO2(チタニア)、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等を使用することができる。これらのうち、本実施形態では、シリカの粒子が外添剤として用いられている。外添剤の体積平均粒径は、30nm以上500nm以下であることが望ましく、50nm以上200nm以下であることがより好ましい。
【0020】
定着装置126は、内部に熱源を有する加熱ロール128と、加熱ロール128に接触する加圧ロール130とを有し、加熱ロール128と加圧ロール130との接触部で用紙に転写されたトナーを加熱し、加圧して、用紙に像を定着させる。
【0021】
給紙装置300は、像形成部100に用紙を供給する。給紙装置300は、用紙が積層された状態で収容された用紙収納容器302と、用紙収納容器302から用紙を送り出す送り出しロール304とを有する。
【0022】
搬送路350は、給紙装置300から転写装置122に向けて用紙を搬送し、転写装置122から定着装置126に向けて用紙を搬送し、排出口14を通過して画像形成装置本体12内から用紙を排出するように用紙を搬送する搬送路である。用紙搬送路350に沿って、用紙の搬送方向における上流側がら順に、先述の送り出しロール304、搬送ロール354、レジストロール356、先述の転写装置122、先述の定着装置126が配置されている。
【0023】
レジストロール356は、転写装置122に向けて搬送される用紙の先端部の転写装置122側に向けての移動を一時的に停止させ、感光体102に現像剤像が形成されるタイミングと合致するように、用紙の先端部の転写装置122に向けての移動を再開させる。
【0024】
図2には、清掃装置200が示されている。図2に示されるように、清掃装置200は、先述の清掃部材202と、清掃部材202を支持する支持部材230とを有する。支持部材230は例えば金属製であり、支持部材230には電圧印加装置234が取り付けられている。
【0025】
清掃部材202は、線圧が5〜30gf/cmとなるように感光体102に押し付けられていて、硬さが、JIS硬さ(ISO868で特定される条件で測定されショア硬度(Shore hardness))で67〜84度のものを使用することが望ましい。また、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208との2層構成になっており、遠心成形機などで製造される。第1部材204は、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。第2部材208は、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、角の部分が接触位置Pにおいて感光体102と接触している。第1部材204には導電性粒子206が混入されているため、第1部材204の電気伝導率は第2部材208の電気伝導率よりも高く、第2部材208の電気伝導率は第1部材204よりも低い。
【0026】
第1部材204の感光体102に対向する面210は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも上流側で感光体102に対して放電する放電部として用いられている。また、第2部材208の感光体102に対向する面212は、感光体102の移動方向における接触位置Pよりも下流側で感光体102に対して放電を妨げる非放電部として用いられている。面212は、電気伝導率が第1の面よりも低い。
【0027】
以上のように構成された清掃装置200においては、感光体102に残留するトナーや、外添剤や紙粉等が、接触位置Pにおいて清掃部材202に掻き落とされるようにして感光体102の表面から除去される。この際、大部分のトナーや紙粉等は、落下するようにして感光体102の表面から除去されるものの、一部のトナーや外添剤が接触位置Pに残留し、残留したトナーや外添剤の一部が清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける虞がある。ここで、一般に外添剤はトナーや紙粉と比較して小さいため、外添剤はトナーや紙粉と比較して清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける虞が大きい。
【0028】
清掃装置200においては、第1部材204に支持部材230を介して電圧印加装置234から電圧が印加されているため、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と面210とが対向する空間である空間S1に放電が生じ、放電が生じることで空間S1にO3(オゾン)やNOX等の放電生成物が生成される。そして、生成されたO3やNOX等の放電生成物によって、接触位置Pに残留した外添剤の表面エネルギーが上昇し、接触位置Pに残留した外添剤が互いに付着し合い凝集する。そして、外添剤が凝集し大径となることで清掃部材202によって掻き落とされやすくなり、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が減少する。
【0029】
また、清掃装置200においては、第2部材208の電気伝導率は第1部材204よりも低いため、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と面212とが対向する空間である空間S2での放電が妨げられ、空間S2には放電が生じにくい。このため、放電生成物が生成されにくく、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集が生じにくい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなりにくい。
【0030】
また、清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が空間S2において高くなりにくいため、空間S2で空間S1と同様に放電生成物が生成される場合と比較して、帯電ロール106に外添剤が付着しにくく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されにくい。
【0031】
図3には、本発明の第2の実施形態に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、図3に示されるように、この第2の実施形態においては、清掃部材202は1つの、例えばポリウレタン樹脂を主成分とする部材からなる。また、この第2の実施形態においては、清掃装置200は覆い部材216を有する。覆い部材216は、支持部材230の感光体102と逆側の面と、清掃部材202の感光体102と逆側の面とを覆っている。また、覆い部材216は、清掃部材202の、感光体102の接触位置Pよりも上流側と対向する面の一部を覆っている。この第2の実施形態においては、清掃部材202及び覆い部材216が、感光体102に接触位置Pで接触し、感光体102を清掃する清掃部材として用いられている。
【0032】
覆い部材216は、第1の実施形態における第1の部材204(図2参照)と同じ材料から形成されていて、例えばポリウレタン樹脂を主成分とし、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入された材料から形成されている。覆い部材216には導電性粒子206が混入されているため、覆い部材216の電気伝導率は、清掃部材202の電気伝導率よりも高い。
【0033】
この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、覆い部材216に支持部材230を介して電圧印加装置234から電圧が印加されているため、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と覆い部材216とが対向する空間である空間S1に放電が生じ、放電が生じることで空間S1にO3(オゾン)やNOX等の放電生成物が生成される。そして、生成されたO3やNOX等の放電生成物によって、接触位置Pに残留した外添剤の表面エネルギーが上昇し、接触位置Pに残留した外添剤が互いに付着し合い凝集する。そして、外添剤が凝集し大径となることで清掃部材202によって掻き落とされやすくなり、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が減少する。
【0034】
また、この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202の電気伝導率は覆い部材216よりも低いため、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2には放電が生じにくい。このため、放電生成物が生成されにくく、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集が生じにくい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなりにくい。
【0035】
また、この第2の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいため、空間S2で空間S1と同様に放電生成物が生成される場合と比較して、帯電ロール106に外添剤が付着しにくく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されにくい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0036】
図4には、第1の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、この第2の実施形態においては、図4に示されるように、清掃部材202は1つの、例えばポリウレタン樹脂を主成分とする部材からなる。また、先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、支持部材230を介して清掃部材202に電圧が印加されていたのに対して、この第1の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202に電圧が印加されていない。
【0037】
第1の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0038】
また、第1の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2に放電が生じない。このため、空間S2において放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0039】
また、第1の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集しにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0040】
図5には、第2の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、第1部材204と第2部材208とで形成されていたのに対して、この第2の実施形態においては、図5に示されるように、清掃部材202は1つの部材からなり、例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている部材からなる。
【0041】
第2の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1に放電が生じる。このため、空間S1で放電生成物が生成され、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しやすく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けにくい。
【0042】
また、第2の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすい。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0043】
第2の比較例に係る清掃装置200では、接触位置Pよりも上流側で外添剤が凝集しやすいため、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤は少なくなるものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0044】
図6には、第3の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200においては、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されていて、第2部材208は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていた。これに対して、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。また、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、第2部材208に電圧印加装置234から電圧が印加されている。
【0045】
また、第3の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0046】
また、第3の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0047】
このため、この第3の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0048】
図7には、第4の比較例に係る清掃装置200が示されている。
この第4の比較例に係る清掃装置200は、第1部材204の形状及び第2部材208の形状は先述の第3の比較例に係る清掃装置200(図6参照)とは異なるものの、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。
【0049】
このため、第4の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0050】
また、第4の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0051】
このため、この第4の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0052】
図8には、第5の比較例に係る清掃装置200が示されている。
この第5の比較例に係る清掃装置200は、第1部材204の形状及び第2部材208の形状は先述の第3の比較例に係る清掃装置200(図6参照)とは異なるものの、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、清掃部材202は、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において上流側で感光体102と対向する部分を有する第1部材204と、接触位置Pよりも感光体102の移動方向において下流側で感光体102と対向する部分を有する第2部材208とを有し、第1部材204は例えばポリウレタン樹脂を主成分としていて、第2部材208は、ポリウレタン樹脂を主成分としていて、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている。
【0053】
このため、第5の比較例に係る清掃装置200においては第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と第1部材204とが対向する空間である空間S1には放電が生じにくい。このため、空間S1において放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0054】
また、第5の比較例に係る清掃装置200においては、第3の比較例に係る清掃装置200と同様に、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と第2部材208とが対向する空間である空間S2に放電が生じる。このため、空間S2において放電生成物が生成され、放電生成物の作用によって、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集する。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなる。
【0055】
このため、この第5の比較例に係る清掃装置200においては、清掃部材202と感光体102との間を外添剤がすり抜けやすく、しかも、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤が凝集しやすく、ぬれ性が高くなりやすいため、第1の比較例に係る清掃装置200(図4参照)、及び第2の比較例に係る清掃装置200(図5参照)以上に、帯電ロール106に外添剤が付着しやすく、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0056】
図9には、第6の比較例に係る清掃装置200が示されている。
先述の第1の実施形態に係る清掃装置200(図2参照)においては、支持部材230には電圧印加装置234が取り付けられていて、支持部材230を介して第1部材204に電圧印加装置234から電圧が印加されていた。これに対して、この第6の比較例に係る清掃装置200においては、支持部材230に電圧印加装置234は取り付けられておらず、支持部材230は接地されている。
【0057】
第6の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1には、感光体の表面電位しだいで、ごく僅かな放電が生じることがある。このため、空間S1で放電が起こったとしても極僅かな放電生成物しか発生しないために、接触位置Pに残留した外添剤はほとんど凝集せず、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0058】
また、第6の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0059】
この第6の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集しにくく、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くなりにくいものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106(図1参照)が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0060】
図10には、第7の比較例に係る画像形成装置10が示されている。
先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10においては、清掃装置200の清掃部材202は、ポリウレタン樹脂を主成分とする第1の部材204と、ポリウレタン樹脂の内部に例えば金属製の導電性粒子206が多数混入されている第2部材208とを有していた(図2参照)。これに対して、この第7の比較例に係る画像形成装置10においては、清掃部材202は、全体がポリウレタン樹脂を主成分としている。
【0061】
また、この第7の比較例に係る画像形成装置10は、ブラシ部材140を有している。ブラシ部材140は、芯金部142と、芯金部142の中心から放射状に広がるように芯金部142に植え付けられた複数の毛体144とを有する。芯金部142と毛体144とは共に導電性であり、芯金部142には電圧印加装置150が取り付けられている。また、ブラシ部材140は、感光体102の転写装置122が接触する位置と接触位置Pとの間に毛体144が接触するように配置されている。ブラシ部材140は、電圧印加装置150によって電圧が印加された状態で感光体102と周速差を持って回転し、感光体102の表面からトナーを除去する。
【0062】
この第7の比較例においては、感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流側に位置するブラシ部材140に電圧が印加されるものの、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1(図2参照)に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0063】
また、この第7の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2(図2参照)には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0064】
このため、第7の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集せず、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くならないものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0065】
図11には、第8の比較例に係る画像形成装置10が示されている。
この第8の比較例に係る画像形成装置10においては、先述の第7の実施形態に係る画像形成装置10と同様に、清掃部材202は全体がポリウレタン樹脂を主成分としている。
【0066】
また、この第8の比較例に係る画像形成装置10は接触部材160を有している。接触部材160は、導電性であり、可撓性を有し、例えばフィルム状であって、一端部側が感光体102の転写装置122が接触する位置と接触位置Pとの間に接触するように配置されている。接触部材160は、電圧印加装置150によって電圧が印加された状態で感光体102の表面からトナーを除去する。
【0067】
この第8の比較例においては、感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流に位置する接触部材160に電圧が印加されるものの、感光体102の移動方向における接触位置Pより上流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S1(図2参照)に放電は生じない。このため、空間S1で放電生成物が生成されず、接触位置Pに残留した外添剤が凝集しにくく、接触位置Pに残留した外添剤が感光体102と清掃部材202との間をすり抜けやすい。
【0068】
また、この第8の比較例に係る清掃装置200においては、感光体102の移動方向における接触位置Pより下流側の空間であり、感光体102と清掃部材202とが対向する空間である空間S2(図2参照)には放電が生じない。このため、放電生成物が生成されず、放電生成物の作用による清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤の凝集は生じない。また、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が、放電生成物の作用で高くなることがない。
【0069】
このため、第8の比較例に係る清掃装置200では、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤は凝集せず、清掃部材202と感光体102との間をすり抜けた外添剤のぬれ性が高くならないものの、清掃部材202と感光体102との間をすり抜ける外添剤の量が多いため、帯電ロール106が汚染されやすい。尚、先述の第1の実施形態に係る画像形成装置10及び清掃装置200との共通部分についての説明は省略する。
【0070】
図12は、第1の実施形態と、第2の実施形態と、第1乃至第8の比較例とにおける外添付剤のすり抜け量、帯電ロールの汚染等を比較して示す図表である。図12における1列目は、それぞれの実施形態等において、清掃部材202、ブラシ部材140、又は接触部材160に電圧が印加されているか否かを示している。図12における2列目は、それぞれの実施形態等において、接触位置P近傍で放電が発生するか否かを示している。図13における3列目は、それぞれの実施形態等において接触位置P近傍における放電が発生する位置を示している。
【0071】
また、図12における4列目は、感光体102の移動にともなって感光体102の移動方向における上流側から下流側に接触位置Pをトナーの外添剤が通過するか否かを示し、「○」は外添剤が接触位置Pをすり抜けないか、すり抜ける量がごく僅かであり形成される画像に悪影響が無視できる程度であることを示し、「×」は、外添剤が接触位置Pをすり抜けることを示している。図12における5列目は、接触位置Pを通過したトナーの外添剤によって帯電ロール106が汚染されるか否かを示し、「○」は帯電ロール106が汚染されないことを示し、「××」は帯電ロール106が汚染されることを示し、「×××」は、帯電ロールが汚染され、「××」で示す場合よりも帯電ロールに付着する外添剤の量が多いことを示している。
【0072】
図12に示すように、第1の実施形態、及び第2の実施形態においては、清掃部材202にバイアスが印加されることにより接触位置P近傍で放電が発生し、その放電の発生場所は感光体102の移動方向において接触位置Pよりも上流側にあたる空間S1であることから、接触位置Pを外添剤がすり抜けないか、接触位置Pを外添剤がすり抜けたとしても、その量がごくわずかであり、帯電ロール106は汚染されない。
【0073】
以上で説明をした各実施形態においては、単色の画像を形成する画像形成装置10に本発明が適用される場合を例として示したが、多色の画像を形成する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。また、以上で説明をした各実施形態においては、像保持体として感光体102が用いられる場合を例として示したが、像保持体として、例えば帯状や円筒形状の中間転写体や、例えば帯状であって用紙を吸着して搬送する搬送体等を像保持体として用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上述べたように、本発明は、少なくとも、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置と、例えばこれらの画像形成装置に適用することができる清掃装置とに利用することができる。
【符号の説明】
【0075】
10・・・画像形成装置
102・・・感光体
106・・・帯電ロール
200・・・清掃装置
202・・・清掃部材
204・・・第1部材
208・・・第2部材
210・・・面
212・・・面
P・・・接触位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像保持体に接触位置で接触し、前記像保持体を清掃する清掃部材を有し、
前記清掃部材は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも上流側で前記像保持体に対して放電する放電部と、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に対して放電を妨げる非放電部とを有する清掃装置。
【請求項2】
前記放電部に電圧が印加され、前記非放電部は、前記放電部よりも電気伝導率が低い請求項1記載の清掃装置。
【請求項3】
前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に接触し、前記像保持体を帯電させる帯電部材をさらに有する請求項1記載の清掃装置。
【請求項1】
像保持体に接触位置で接触し、前記像保持体を清掃する清掃部材を有し、
前記清掃部材は、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも上流側で前記像保持体に対して放電する放電部と、前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に対して放電を妨げる非放電部とを有する清掃装置。
【請求項2】
前記放電部に電圧が印加され、前記非放電部は、前記放電部よりも電気伝導率が低い請求項1記載の清掃装置。
【請求項3】
前記像保持体の移動方向における前記接触位置よりも下流側で前記像保持体に接触し、前記像保持体を帯電させる帯電部材をさらに有する請求項1記載の清掃装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−53385(P2012−53385A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197570(P2010−197570)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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