説明

清掃装置

【課題】より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供すること。
【解決手段】清掃装置100は、被清掃面SFを清掃する、被清掃面SFと交差する回転軸10Xを有する回転ブラシ10と、回転ブラシ10を支持するフレーム20と、回転ブラシ10による被清掃面SFの清掃中に被清掃面SFに対してフレーム20が回転するのを防止する回転防止機構30と、被清掃面SFに回転ブラシ20が接触するよう被清掃面SF上でフレーム20を支持する支持体30と、被清掃面SF上でフレーム20を移動させる移動機構30と、移動機構30を制御する制御部40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転ブラシを有する清掃装置に関し、特に、被清掃面と交差する回転軸を有する回転ブラシを備えた清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ジンバル機構を介してロボット本体に取り付けられる二つの回転ブラシを備えた全方向移動床磨きロボットが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
この床磨きロボットは、電動モータを用いてそれら二つの回転ブラシの回転方向とそれぞれの回転軸の床面に対する傾斜角とを制御し、その回転方向とその傾斜角とに応じて変化するそれら二つの回転ブラシと床面との間の摩擦反力を利用することによって床面を磨きながら所望の方向に移動することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】布施 嘉裕、外2名、「全方向移動床磨きロボットへの非干渉PID制御の適用」、2009年7月、日本ロボット学会誌、Vol.27 No.6 p.679-684
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、非特許文献1の床磨きロボットは、二つの回転ブラシのみでロボット本体を支持するため、姿勢が不安定になりやすいという問題がある。
【0006】
また、非特許文献1の床磨きロボットは、二つの回転ブラシと床面との間の摩擦反力のみを利用することによって移動するため、回転ブラシの消耗度合い、床面の凹凸(例えば、点字ブロックやタイルの溝である。)、及び床面の摩擦係数等の変化の影響を受け易く、走行制御性が悪いという問題がある。
【0007】
上述の問題に鑑み、本発明は、より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係る清掃装置は、被清掃面を清掃する、該被清掃面と交差する回転軸を有する回転ブラシと、前記回転ブラシを支持するフレームと、前記回転ブラシによる前記被清掃面の清掃中に前記被清掃面に対して前記フレームが回転するのを防止する回転防止機構と、前記被清掃面に前記回転ブラシが接触するよう前記被清掃面上で前記フレームを支持する支持体と、前記被清掃面上で前記フレームを移動させる移動機構と、
前記移動機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上述の手段により、本発明は、より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第一実施例に係る清掃装置の概略図である。
【図2】オムニホイールの典型例を示す図である。
【図3】図1の清掃装置の機能ブロック図である。
【図4】移動制御部による清掃装置の移動の例を示す図(その1)である。
【図5】移動制御部による清掃装置の移動の例を示す図(その2)である。
【図6】図1の清掃装置を特定の方向に移動させる際の移動機構による推進力、及び、清掃装置の移動速度の推移を説明する図である。
【図7】第二実施例に係る清掃装置の概略図である。
【図8】メカナムホイールの典型例を示す図である。
【図9】第三実施例に係る清掃装置の概略図である。
【図10】第四実施例に係る清掃装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の第一実施例に係る清掃装置100の概略図であり、図1(A)は、上面図を示し、図1(B)は、図1(A)の矢印IB方向から見た側面図を示し、図1(C)は、図1(A)の矢印IC方向から見た側面図を示す。なお、図1(B)及び図1(C)における斜線ハッチングで表される部分は、後述の傾斜軸23X、24Xを含む鉛直面での部分的な断面を示す。
【0013】
清掃装置100は、主に、回転ブラシ10、フレーム20、支持体30、及び制御部40で構成される。
【0014】
回転ブラシ10は、被清掃面(床面)SFを清掃する部材であり、被清掃面SFと交差する回転軸10Xを有する。また、回転ブラシ10は、主に、ブラシ部11、ブラシ保持部12、及び回転駆動部13で構成される。
【0015】
本実施例において、ブラシ部11は、上面視で円形であり、例えば、天然繊維、化学繊維、スポンジ、ゴム等で形成される。なお、ブラシ部11の上面視は、矩形、楕円形、多角形等の他の形状であってもよい。
【0016】
ブラシ保持部12は、ブラシ部11を保持するための部材であり、ブラシ部11と共に回転する。
【0017】
回転駆動部13は、ブラシ保持部12を回転させるための部材であり、例えば電動モータを含み、その駆動軸がブラシ保持部12に結合され、その非回転部(本体部)がフレーム20に接続される。
【0018】
フレーム20は、回転ブラシ10を支持する部材であり、主に、内側リング部21、外側リング部22、第一シャフト部23、第二シャフト部24、及び支持体取付部25で構成される。
【0019】
内側リング部21、外側リング部22、第一シャフト部23、及び第二シャフト部24は、傾斜機構としてのジンバル機構を構成し、回転ブラシ10の回転軸10Xと床面SFの垂線(鉛直軸)との間の角度を変化させることができる。
【0020】
内側リング部21は、第一シャフト部23を介して回転ブラシ10の本体部に接続され、傾斜軸23X周りに回転ブラシ10を傾斜させることができる。
【0021】
外側リング部22は、第二シャフト部24を介して内側リング部21に接続され、傾斜軸24X周りに内側リング部21ひいては回転ブラシ10を傾斜させることができる。
【0022】
このようにして、ジンバル機構は、傾斜軸23X周りの傾斜と傾斜軸24X周りの傾斜とを組み合わせ、鉛直軸に対して回転ブラシ10の回転軸10Xを任意の角度に傾斜させることができる。
【0023】
本実施例において、フレーム20は、上面視で円形であり、円の中心が回転ブラシ10の回転軸10Xの位置と一致する。
【0024】
支持体30は、床面SFに回転ブラシ10のブラシ部11が接触するよう床面SF上でフレーム20を支持する部材である。
【0025】
本実施例において、支持体30は、回転ブラシ10の周りに、回転ブラシ10の回転軸10Xを中心とする円の円周上に等間隔(120度間隔)に3つ配置されるオムニホイール31−1、31−2、31−3の形をとる。なお、オムニホイール31−1、31−2、31−3は、以下では、集合的にオムニホイール31としても参照される。
【0026】
「オムニホイール」とは、ホロノミックな全方向移動を可能にするホイールであり、例えば、回転方向に沿って複数のフリーローラが配置されたホイールがある。
【0027】
図2は、オムニホイールの典型例を示す図であり、図2(A)がオムニホイールWHの回転軸WX方向から見た図を示し、図2(B)が図2(A)の矢印IIB方向から見た図を示す。
【0028】
図2(A)及び図2(B)で示すように、オムニホイールWHは、2つ1組のホイールを有し、それら2つのホイールのそれぞれには、矢印AR1で示す回転方向に沿って円周上に6つの樽型のフリーローラFRが等間隔(60度間隔)に配置される。また、一方のホイールにおけるフリーローラFRの配置と他方のホイールにおけるフリーローラFRの配置との間には30度の位相差が存在する。なお、フリーローラFRのそれぞれの回転軸FXは、オムニホイールWHの回転軸WXに垂直である。
【0029】
この構成により、オムニホイールWHは、自身が回転することによって、矢印AR1で示す回転方向の回転力を床面SFに伝達するが、フリーローラFRが回転する方向に力が加えられた場合には、床面SFからの摩擦反力を受けることがない。そのため、オムニホイールWHは、その回転軸方向にも抵抗なく移動することができる。
【0030】
なお、本実施例では、オムニホイール31は、回転方向に沿って円周上に3つのフリーローラを有する。
【0031】
本実施例では、支持体30は、回転ブラシ10による床面SFの清掃中に床面SFに対してフレーム20が回転するのを防止する回転防止機構としても機能する。
【0032】
具体的には、支持体30は、回転ブラシ10と床面SFとの間の摩擦反力によってフレーム20が床面SFに対して回転ブラシ10の回転方向とは反対の方向に回転するのを防止するように、支持体30を構成するオムニホイール31の少なくとも一つで回転駆動力を発生させる。
【0033】
また、本実施例では、支持体30は、床面SF上でフレーム20を移動させる移動機構としても機能する。
【0034】
具体的には、支持体30を構成するオムニホイール31のそれぞれは、フレーム20及び回転ブラシ10を所望の方向に移動させるように回転駆動力を発生させる。
【0035】
このように、本実施例における移動機構は、オムニホイール31のそれぞれと回転ブラシ10とで構成される。そのため、清掃装置100は、回転ブラシ10で床面SFを磨きながら、支持体30を構成するオムニホイール31のそれぞれが発生させる床面SFからの摩擦反力と、回転ブラシ10が発生させる床面SFからの摩擦反力とを利用して所望の方向に移動可能である。
【0036】
制御部40は、清掃装置100の動きを制御するための部材であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータである。
【0037】
制御部40は、例えば、入力部(図示せず。)を介して入力される操作者の指示に応じた方向に清掃装置100を進行させるために、或いは、各種情報に基づいて自動的に導き出した方向に清掃装置100を進行させるために、移動機構による移動を制御する。
【0038】
具体的には、制御部40は、回転ブラシ10の回転方向、回転駆動力、傾斜方向、及び傾斜度を制御することによって回転ブラシ10が床面SFから受ける摩擦反力を制御し、また、オムニホイール31のそれぞれの回転方向及び回転駆動力を制御することによってオムニホイール31のそれぞれが床面SFから受ける摩擦反力を制御する。
【0039】
ここで、図3を参照しながら、制御部40の詳細について説明する。なお、図3は、清掃装置100の機能ブロック図の一例であり、制御部40は、移動機構としての回転ブラシ10、移動機構としてのオムニホイール31−1、31−2、31−3、並びに、傾斜機構としての第一シャフト部23及び第二シャフト部24のそれぞれに有線又は無線で接続される。
【0040】
制御部40は、移動制御部41及び記憶部42を備え、移動制御部41に対応するプログラムをROMから読み出してRAM上に展開し、記憶部42に記憶された情報に基づいて、移動制御部41に対応する処理をCPUに実行させる。
【0041】
記憶部42は、各種情報を記憶するための装置であり、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体であって、清掃対象となる床面SFの形状や大きさ等を記憶する清掃マップ420を記憶する。
【0042】
清掃マップ420は、好適には、清掃対象となる床面SFに応じて記憶部42に予め記憶される情報であるが、レーザセンサ等を用いて清掃装置100が清掃開始前或いは清掃中に自動的に生成するものであってもよい。
【0043】
回転ブラシ10、オムニホイール31−1、31−2、31−3はそれぞれ、回転モータRM0〜RM3、回転検出器RS0〜RS3を有する。
【0044】
また、第一シャフト部23及び第二シャフト部24はそれぞれ、傾斜モータTM1、TM2、傾斜検出器TS1、TS2を有する。
【0045】
回転検出器RS0は、回転モータRM0による回転ブラシ10の回転の状態(回転方向、回転角度、回転速度等である。)を検出するための装置である。
【0046】
同様に、回転検出器RS1〜RS3は、回転モータRM1〜RM3によるオムニホイール31−1、31−2、31−3の回転の状態(回転方向、回転角度、回転速度等である。)を検出するための装置である。
【0047】
傾斜検出器TS1は、傾斜モータTM1による第一シャフト部23の傾斜の状態(回転ブラシ10の内側リング部21に対する傾斜方向、傾斜角度、傾斜速度等である。)を検出するための装置である。
【0048】
同様に、傾斜検出器TS2は、傾斜モータTM2による第二シャフト部24の傾斜の状態(内側リング部21の外側リング部22に対する傾斜方向、傾斜角度、傾斜速度等である。)を検出するための装置である。
【0049】
回転検出器RS0〜RS3、傾斜検出器TS1、TS2は、例えば、レゾルバ、エンコーダ等であって、その検出値を回転状態情報、傾斜状態情報として所定のサンプリング周期で繰り返し制御部40に対して出力する。
【0050】
移動制御部41は、清掃装置100を自律的に動作させるための機能要素である。移動制御部41は、記憶部42から読み出した清掃マップ420と逆運動学とに基づいて、回転ブラシ10、オムニホイール31―1、31−2、31−3のそれぞれの目標回転状態(目標回転速度、目標回転方向等)、及び、第一シャフト部23、第二シャフト部24のそれぞれの目標傾斜状態(目標傾斜角度、目標傾斜方向等)を決定する。そして、移動制御部41は、決定した目標回転状態及び目標傾斜状態に関する情報を含む制御信号を回転ブラシ10、オムニホイール31―1、31−2、31−3、第一シャフト部23、第二シャフト部24(以下、「制御対象」とする。)のそれぞれに対して出力する。
【0051】
また、移動制御部41は、制御対象のそれぞれが出力する回転状態情報及び傾斜状態情報を所定のサンプリング周期で受信し、制御対象のそれぞれが目標回転状態及び目標傾斜状態となるよう、制御対象のそれぞれを独立にフィードバック制御する。
【0052】
図4及び図5は、移動制御部41による清掃装置100の移動の例を示す図であり、図4は、清掃装置100を図の下方向に移動させる際の状態を示し、図5は、清掃装置100を図の左方向に移動させる際の状態を示す。なお、図4(A)は、図1(A)の矢印IB方向から見た清掃装置100の部分側面図であり、図5(A)は、図1(A)の矢印IC方向から見た清掃装置100の部分側面図である。また、図4(A)及び図5(A)の斜線ハッチングで表される部分は、傾斜軸23X、24Xを含む鉛直面での部分的な断面を示す。また、図4(B)及び図5(B)は、清掃装置100の概略上面図を示す。
【0053】
図4(A)及び図4(B)で示されるように、図の下方向に清掃装置100を移動させる場合、移動制御部41は、回転ブラシ10及び第一シャフト部23のそれぞれに対して制御信号を出力し、回転ブラシ10を回転軸10Xの周りで所定の回転速度で反時計回りに回転させながら、回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜軸23Xの周りで角度αだけ傾斜させる。その結果、移動機構の一部としての回転ブラシ10は、その外側の一部と床面SFとの間に高摩擦領域HF1を形成し、その高摩擦領域HF1のところでその回転方向(反時計回り)と反対向き(時計回り)の摩擦反力を局所的に発生させることによって図の下方向を向く推進力を発生させる。なお、回転ブラシ10は、傾斜させられた場合であっても、少なくとも回転ブラシ10の底面の大部分が床面SFと接触しているものとし、少なくとも回転ブラシ10の底面の大部分で床面SFを磨くことができるものとする。また、高摩擦領域HF1のところで発生する摩擦反力は、基本的には、回転ブラシ10の回転軸10Xの傾斜軸23X周りの傾斜角が大きくなるにつれて増大する。一方で、回転ブラシ10の回転は、その傾斜角の変化による影響をほとんど受けることはない。高摩擦領域HF1のところで発生する摩擦反力が増大する分、高摩擦領域HF1以外の領域のところで発生する摩擦反力が減少するためである。
【0054】
また、移動制御部41は、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR2で示す方向にオムニホイール31−1を回転させ、また、AR3で示す方向にオムニホイール31−1と同じ回転速度でオムニホイール31−3を回転させる。一方で、移動制御部41は、オムニホイール31−2を回転させないようにする。その結果、移動機構の一部としてのオムニホイール31−1、31−2、31−3は、全体として図の下方向を向く推進力を発生させる。なお、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100の進行方向(図の下方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100が移動する際の抵抗となることはない。
【0055】
また、図5(A)及び図5(B)で示されるように、図の左方向に清掃装置100を移動させる場合、移動制御部41は、回転ブラシ10及び第二シャフト部24のそれぞれに対して制御信号を出力し、回転ブラシ10を回転軸10Xの周りで所定の回転速度で反時計回りに回転させながら、回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜軸24Xの周りで角度βだけ傾斜させる。その結果、移動機構の一部としての回転ブラシ10は、その外側の一部と床面SFとの間に高摩擦領域HF2を形成し、その高摩擦領域HF2のところでその回転方向(反時計回り)と反対向き(時計回り)の摩擦反力を局所的に発生させることによって図の左方向を向く推進力を発生させる。なお、高摩擦領域HF2のところで発生する摩擦反力は、基本的には、回転ブラシ10の回転軸10Xの傾斜軸24X周りの傾斜角が大きくなるにつれて増大する。
【0056】
また、移動制御部41は、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR4で示す方向にオムニホイール31−1を回転させ、AR6で示す方向にオムニホイール31−1と同じ回転速度でオムニホイール31−3を回転させる。また、移動制御部41は、矢印AR5で示す方向に所定の速度でオムニホイール31−2を回転させる。その結果、移動機構の一部としてのオムニホイール31−1、31−2、31−3は、全体として図の左方向を向く推進力を発生させる。なお、オムニホイール31−1、31−3のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100の進行方向(図の左方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100が移動する際の抵抗となることはない。
【0057】
清掃装置100を他の方向に移動させる場合も同様に、移動制御部41は、回転ブラシ10、オムニホイール31、第一シャフト部23、及び第二シャフト部24のそれぞれに対して制御信号を出力し、高摩擦領域のところで発生する摩擦反力と、オムニホイール31が発生させる摩擦反力とを組み合わせて、清掃装置100を移動させるための推進力を発生させる。
【0058】
ここで、図6を参照しながら、清掃装置100を特定の方向に移動させる際の移動機構による推進力、及び、清掃装置100の移動速度の推移について説明する。
【0059】
図6(A)は、縦軸に推進力、横軸に時間軸を配し、移動機構による推進力の推移を点線で示す。また、図6(A)の斜線ハッチング部分は、回転ブラシ10が床面SFから受ける摩擦反力による推進力を表し、図6(A)の縦縞ハッチング部分は、オムニホイール31が床面SFから受ける摩擦反力による推進力を表す。
【0060】
図6(B)は、縦軸に移動速度、横軸に時間軸を配し、清掃装置100の移動速度の推移を実線で示す。なお、図6(B)の時間推移は、図6(A)の時間推移に対応する。
【0061】
図6(A)及び図6(B)で示すように、制御部40の移動制御部41は、時刻t1において、清掃装置100を特定の方向に移動させるために、所定の推進力を発生させる。
【0062】
具体的には、移動制御部41は、清掃装置100の目標移動速度Vtを達成するために必要なオムニホイール31のそれぞれの目標回転方向及び目標回転速度を決定する。
【0063】
また、移動制御部41は、回転ブラシ10の回転軸10Xを鉛直軸に対して傾斜させ、高摩擦領域のところで回転ブラシ10が床面SFから受ける摩擦反力による推進力を発生させる。なお、回転ブラシ10が発生させる推進力の方向は、清掃装置100の移動方向と同じ方向である。
【0064】
その後、移動制御部41は、オムニホイール31のそれぞれの現在の回転方向及び回転速度を取得して目標回転方向における目標回転速度との差を算出し、オムニホイール31のそれぞれの目標回転速度を達成するために必要な回転駆動力をオムニホイール31のそれぞれについて算出する。このように、移動制御部41は、オムニホイール31のそれぞれに対して速度制御に基づくトルク制御を実行する。なお、支持体30としてのオムニホイール31を回転防止機構として機能させる場合、移動制御部41は、オムニホイール31のそれぞれに対して零速度指令を実行し、回転ブラシ10が受ける摩擦反力を打ち消す回転駆動力を発生させるようにする。
【0065】
その後、移動制御部41は、目標回転速度を達成するために必要な回転駆動力に関する情報を含む制御信号をオムニホイール31のそれぞれに対して送信し、オムニホイール31のそれぞれでその回転駆動力を発生させるようにする。
【0066】
このように、移動制御部41は、清掃装置100を目標移動速度Vtで移動させるために必要な移動機構による推進力と回転ブラシ10による推進力との差に相当する推進力を、オムニホイール31で発生させるようにする。すなわち、オムニホイール31による推進力は、移動機構による所望の推進力を発生させる際に回転ブラシ10による推進力のみでは不足する場合のその不足分を補う補完的な推進力である。
【0067】
その結果、清掃装置100の移動速度は、時刻t1で上昇を開始し、時刻t2で目標移動速度Vtに達する。
【0068】
移動制御部41は、時刻t1から時刻t2にかけて移動機構による推進力を所定の割合で上昇させ、時刻t2において、目標移動速度Vtに達した清掃装置100を定速移動させるために必要な推進力F1まで、移動機構による推進力を減少させる。清掃装置100を定速移動させる際に必要な移動機構による推進力は、清掃装置100を加速させる際に必要な移動機構による推進力よりも小さくて済むからである。具体的には、移動制御部41は、例えば、回転ブラシ10の回転軸10Xの鉛直軸に対する傾斜を小さくすることによって、移動機構による推進力を減少させる。
【0069】
その後、移動制御部41は、時刻t3に至るまで移動機構による推進力を推進力F1のレベルで維持し、時刻t3において、これまでとは逆向きの推進力(制動力)を発生させる。清掃装置100を減速させながら停止させるためである。具体的には、移動制御部41は、例えば、回転ブラシ10の回転軸10Xをこれまでとは逆の方向に傾斜させ、高摩擦領域のところで回転ブラシ10が床面SFから受ける摩擦反力による推進力(制動力)を発生させる。この場合、回転ブラシ10が発生させる推進力(制動力)の方向は、清掃装置100の移動方向とは逆の方向である。
【0070】
その後、移動制御部41は、時刻t3から時刻t4にかけて移動機構による逆向きの推進力(制動力)を所定の割合で上昇させ、時刻t4において、移動機構による推進力(制動力)を値ゼロまで瞬時に減少させる。
【0071】
その結果、清掃装置100の移動速度は、時刻t3で下降を開始し、時刻t4でゼロに達する。
【0072】
以上の構成により、清掃装置100は、オムニホイール31による推進力をアシストする推進力として回転ブラシ10による推進力を利用しながら移動するので、回転ブラシ10を回転させるための回転駆動力を有効に活用でき、エネルギーの効率的な利用を図ることができる。その結果、清掃装置100がバッテリ(図示せず。)で駆動される場合、その連続駆動時間を長くできる。
【0073】
また、清掃装置100は、オムニホイール31による推進力によって、回転ブラシ10及びオムニホイール31を含む移動機構による推進力を高精度に制御するので、高い走行性御性を実現できる。具体的には、清掃装置100は、回転ブラシ10による推進力のみで移動する場合に比べ、推進力をより線形的に制御でき、また、移動に対する応答性が高く、ブラシ部11の消耗による影響を吸収でき、床面SFの凹凸や摩擦係数の変化による影響を受けにくい。
【0074】
また、清掃装置100は、オムニホイール31のそれぞれの回転状態情報を取得するので、オドメトリを用いて自己位置を逐次推定することができる。
【0075】
また、清掃装置100は、支持体30を用いてフレーム20を支持するので、回転ブラシ10のみでフレーム20を支持する場合に比べ、姿勢が安定しやすく、ブラシ部11に過度の負担をかけることもない。
【0076】
また、清掃装置100は、1つの回転ブラシ10を利用する構成であるため、複数の回転ブラシを利用する構成に比べ小型、軽量、低コストであり、また、電力消費を低減させることができる。
【0077】
また、清掃装置100は、オムニホイール31によるホロノミックな全方位移動が可能なため、二つのオムニホイールの間の部分を壁に接近又は接触させながら壁際に沿って移動することができ、壁際の清掃を行うのに有利となる。
【0078】
なお、清掃装置100は、本実施例では、清掃マップ420に基づいて自律的に移動しながら床面SFの清掃を行うロボット型の清掃装置であるが、フレーム20等から延びるコードに取り付けられた操作部を用いて操作者が手動で操作するものであってもよく、無線通信を介して操作者が遠隔操作するものであってもよい。
【0079】
また、清掃装置100は、本実施例では、直交する2つの傾斜軸23X、24Xのそれぞれに対して回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜可能な構成を採用するが、1つの傾斜軸のみに対して回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜可能な構成であってもよい。この場合、移動制御部41は、回転ブラシ10による推進力の方向が清掃装置100の移動方向に一致するように、オムニホイール31を駆動して回転ブラシ10の向きを変えるようにする。さらに、清掃装置100は、回転ブラシ10を傾斜不能とする構成であってもよい。この場合、移動制御部41は、回転ブラシ10による推進力を利用することなく、専らオムニホイール31による推進力を利用して清掃装置100を移動させる。
【実施例2】
【0080】
次に、図7及び図8を参照しながら、本発明の第二実施例に係る清掃装置100Aについて説明する。
【0081】
清掃装置100Aは、矩形の外側リング部22Aと、外側リング部22Aに取り付けられる4つのメカナムホイール31A−1〜31A−4の形をとる支持体30Aとを備える点で、円形の外側リング部22と、3つのオムニホイール31とを備える清掃装置100と相違するが、その他の点で共通する。
【0082】
そのため、第一実施例と同じ構成要素を同じ参照番号を用いて参照しながら、上述の相違点を詳細に説明する。
【0083】
なお、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、以下では、集合的にメカナムホイール31Aとしても参照される。
【0084】
図8は、メカナムホイールの典型例を示す図であり、図8(A)がメカナムホイールMWHの回転軸MWX方向から見た図を示し、図8(B)が図8(A)の矢印VIIIB方向から見た図を示す。
【0085】
図8(A)及び図8(B)で示すように、メカナムホイールMWHは、矢印AR7で示す回転方向に沿って円周上に12個の樽型のフリーローラMFRが等間隔(30度間隔)に配置される。また、フリーローラMFRのそれぞれの回転軸MFXは、メカナムホイールMWHの回転軸MWXとの間に45度の角度を形成する。
【0086】
この構成により、メカナムホイールMWHは、自身が回転することによって、矢印AR7で示す回転方向の回転力を床面SFに伝達するが、フリーローラMFRが回転する方向に力が加えられた場合には、床面SFからの摩擦反力を受けることがない。そのため、メカナムホイールMWHは、その回転軸MWXと45度の角度を形成する方向にも大きな抵抗なく移動することができる。
【0087】
以上の構成により、清掃装置100Aは、メカナムホイール31A−1〜31A−4のそれぞれの回転を制御することで、清掃装置100と同様の効果を実現することができる。
【実施例3】
【0088】
次に、図9を参照しながら、本発明の第三実施例に係る清掃装置100Bについて説明する。
【0089】
図9は、本発明の第三実施例に係る清掃装置100Bの概略図であり、図9(A)は、上面図を示し、図9(B)は、図9(A)の矢印IXB方向から見た側面図を示し、図9(C)は、図9(A)の矢印IXC方向から見た側面図を示す。なお、図9(C)における斜線ハッチングで表される部分は、後述の傾斜軸23BXを含む鉛直面での部分的な断面を示す。
【0090】
清掃装置100Bは、フレーム20Bが、リング部21B、シャフト部23B、及び支持体取付部25Bで構成され、リング部21B及びシャフト部23Bが1自由度の傾斜機構を構成する点で、2自由度の傾斜機構であるジンバル機構を含むフレーム20を有する清掃装置100と相違する。具体的には、リング部21Bは、シャフト部23Bを介して回転ブラシ10の本体部に接続され、傾斜軸23BX周りに回転ブラシ10を傾斜させる。
【0091】
また、清掃装置100Bは、リング部21Bに取り付けられる2つの駆動輪31B−1、31B−3と、2つの従動輪31B−2、31B−4とで構成される支持体30Bを備える点で、3つのオムニホイール31で構成される支持体30を備える清掃装置100と相違する。具体的には、支持体30Bは、回転ブラシ10の周りに、回転ブラシ10の回転軸10Xを中心とする円の円周上に等間隔(90度間隔)に順番に4つ配置される駆動輪31B−1、従動輪31B−2、駆動輪31B−3、及び従動輪31B−4の形をとる。なお、2つの駆動輪31B−1、31B−3と、2つの従動輪31B−2、31B−4とは、集合的に車輪31Bとしても参照される。
【0092】
なお、清掃装置100Bは、その他の点で清掃装置100と共通する。そのため、第一実施例と同じ構成要素を同じ参照番号を用いて参照しながら、上述の相違点を詳細に説明する。
【0093】
駆動輪31B−1、31B−3は、回転ブラシ10の回転軸10Xを挟んで対称的に配置され、個別の回転モータ(図示せず。)によって独立に回転駆動される。
【0094】
従動輪31B−2、31B−4は、回転ブラシ10の回転軸10Xを挟んで対称的に配置されるキャスターであり、フレーム20Bの移動方向又は回転方向に合わせて向きを変えることができ、駆動輪31B−1、31B−3によるフレーム20Bの移動、及び、回転軸10X周りの超信地旋回等を補助する。
【0095】
また、傾斜軸23BXは、駆動輪31B−1、31B−3の回転軸と上面視で直交するように配置される。回転ブラシ10を傾斜させたときの回転ブラシ10による推進力の方向が、駆動輪31B−1、31B−3による推進力の方向と平行になるようにするためである。
【0096】
このようにして、支持体30Bは、回転防止機構及び移動機構を兼ねる差動2輪機構を構成し、非ホロノミックな全方位移動を可能にする。
【0097】
制御部40の移動制御部41は、制御対象である回転ブラシ10、シャフト部23B、駆動輪31B−1、31B−3のそれぞれが出力する回転状態情報及び傾斜状態情報を所定のサンプリング周期で受信し、制御対象のそれぞれが目標回転状態及び目標傾斜状態となるよう、制御対象のそれぞれを独立にフィードバック制御する。
【0098】
以上の構成により、清掃装置100Bは、ホロノミックな全方向移動が可能な点を除き、清掃装置100と同様の効果を実現することができる。
【0099】
また、清掃装置100Bは、回転ブラシ10、シャフト部23B、駆動輪31B−1、31B―3のそれぞれを駆動する4つの電動モータを用いて構成されるので、6つの電動モータを用いる清掃装置100よりも単純な構造を実現できる。
【実施例4】
【0100】
次に、図10を参照しながら、本発明の第四実施例に係る清掃装置100Cについて説明する。
【0101】
図10は、本発明の第四実施例に係る清掃装置100Cの概略図であり、図10(A)は、上面図を示し、図10(B)は、図10(A)の矢印XB方向から見た側面図を示し、図10(C)は、図10(A)の矢印XC方向から見た側面図を示す。
【0102】
清掃装置100Cは、フレーム20Cが、リング部21C及び支持体取付部25Cで構成され、傾斜機構を省略した点で、2自由度の傾斜機構であるジンバル機構を含むフレーム20を有する清掃装置100と相違する。具体的には、リング部21Cは、回転ブラシ10の本体部に直接的に接続され、回転ブラシ10を傾斜不能とする。
【0103】
また、清掃装置100Cは、リング部21Cに取り付けられる2つの駆動輪31C−1、31C−3と、2つの従動輪31C−2、31C−4とで構成される支持体30Cを備える点で、3つのオムニホイール31で構成される支持体30を備える清掃装置100と相違する。具体的には、支持体30Cは、回転ブラシ10の周りに、回転ブラシ10の回転軸10Xを中心とする円の円周上に等間隔(90度間隔)に順番に4つ配置される駆動輪31C−1、従動輪31C−2、駆動輪31C−3、及び従動輪31C−4の形をとる。なお、2つの駆動輪31C−1、31C−3と、2つの従動輪31C−2、31C−4とは、集合的に車輪31Cとしても参照される。
【0104】
なお、清掃装置100Cは、その他の点で清掃装置100と共通する。そのため、第一実施例と同じ構成要素を同じ参照番号を用いて参照しながら、上述の相違点を詳細に説明する。
【0105】
駆動輪31C−1、31C−3は、回転ブラシ10の回転軸10Xを挟んで対称的に配置され、個別の回転モータ(図示せず。)によって独立に回転駆動される。
【0106】
従動輪31C−2、31C−4は、回転ブラシ10の回転軸10Xを挟んで対称的に配置されるキャスターであり、フレーム20Cの移動方向又は回転方向に合わせて向きを変えることができ、駆動輪31C−1、31C−3によるフレーム20Cの移動、及び、回転軸10X周りの超信地旋回等を補助する。
【0107】
このようにして、支持体30Cは、回転防止機構及び移動機構を兼ねる差動2輪機構を構成し、非ホロノミックな全方位移動を可能にする。
【0108】
制御部40の移動制御部41は、制御対象である回転ブラシ10、駆動輪31C−1、31C−3のそれぞれが出力する回転状態情報を所定のサンプリング周期で受信し、制御対象のそれぞれが目標回転状態となるよう、制御対象のそれぞれを独立にフィードバック制御する。
【0109】
以上の構成により、清掃装置100Cは、ホロノミックな全方向移動が可能な点、及び、車輪31Cによる推進力をアシストする推進力として回転ブラシ10による推進力を利用する点を除き、清掃装置100と同様の効果を実現することができる。
【0110】
また、清掃装置100Cは、回転ブラシ10、駆動輪31B−1、31B―3のそれぞれを駆動する3つの電動モータを用いて構成されるので、6つの電動モータを用いる清掃装置100よりも単純な構造を実現できる。
【0111】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0112】
例えば、上述の実施例において、清掃装置は、回転防止機構及び移動機構を兼ねる支持体を備えるが、回転防止機構を兼ねる支持体と移動機構とを別々に備えるようにしてもよく、移動機構を兼ねる支持体と回転防止機構とを別々に備えるようにしてもよく、支持体と回転防止機構と移動機構とを別々に備えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0113】
10・・・回転ブラシ 10X・・・回転軸 11・・・ブラシ部 12・・・ブラシ保持部 13・・・回転駆動部 20・・・フレーム 21・・・内側リング部 21B、21C・・・リング部 22、22A・・・外側リング部 23・・・第一シャフト部 23B・・・シャフト部 23X、23BX・・・傾斜軸 24・・・第二シャフト部 24X・・・傾斜軸 25、25B、25C・・・支持体取付部 30、30A、30B、30C・・・支持体 31・・・オムニホイール 31A・・・メカナムホイール 31B、31C・・・車輪 40・・・制御部 41・・・移動制御部 42・・・記憶部 100、100A、100B、100C・・・清掃装置 420・・・清掃マップ RM0〜RM3・・・回転モータ RS0〜RS3・・・回転検出器 SF・・・床面 TM1、TM2・・・傾斜モータ TS1、TS2・・・傾斜検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被清掃面を清掃する、該被清掃面と交差する回転軸を有する回転ブラシと、
前記回転ブラシを支持するフレームと、
前記回転ブラシによる前記被清掃面の清掃中に前記被清掃面に対して前記フレームが回転するのを防止する回転防止機構と、
前記被清掃面に前記回転ブラシが接触するよう前記被清掃面上で前記フレームを支持する支持体と、
前記被清掃面上で前記フレームを移動させる移動機構と、
前記移動機構を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする清掃装置。
【請求項2】
前記回転ブラシの回転軸と前記被清掃面との間の角度を変化させる傾斜機構を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項3】
前記支持体は、前記移動機構を兼ねる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃装置。
【請求項4】
前記支持体は、前記回転防止機構を兼ねる、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の清掃装置。
【請求項5】
前記支持体は、車輪である、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の清掃装置。
【請求項6】
前記移動機構の推進力は、前記回転ブラシが前記被清掃面から受ける反力と、前記支持体としての前記車輪が前記被清掃面から受ける反力とを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の清掃装置。
【請求項7】
前記車輪は、メカナムホイール又はオムニホイールである、
ことを特徴とする請求項5に記載の清掃装置。
【請求項8】
前記傾斜機構は、ジンバル機構である、
ことを特徴とする請求項2に記載の清掃装置。
【請求項9】
前記オムニホイールは、一の円の円周上で等間隔に3つ以上配置される、
ことを特徴とする請求項7に記載の清掃装置。
【請求項10】
前記メカナムホイールは、4つ以上配置される、
ことを特徴とする請求項7に記載の清掃装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−81659(P2013−81659A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224191(P2011−224191)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】