説明

減圧、多方向、液体収集キャニスタ

液体収集キャニスタは、少なくとも1つの壁によって画定された液体収集チャンバと、少なくとも1つの壁内に形成された第1気体連通路および第2気体連通路とを有している。第1気体連通路と液体収集チャンバとの間に第1開口部が配置され、液体収集チャンバと第1気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第2気体連通路と液体収集チャンバとの間に第2開口部が配置され、液体収集チャンバと第2気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第1開口部および第2開口部の上にそれぞれ第1液体−空気分離体および第2液体−空気分離体が配置され、液体が第1開口部および第2開口部を流れるのが実質的に防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に援用される、2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,938号明細書の利益を主張する。
【0002】
本発明は、概して、減圧治療システムに関し、より詳細には、多方向における動作を可能にするフィルタを有する減圧、液体収集キャニスタに関する。
【背景技術】
【0003】
臨床研究および臨床診療により、組織部位に近接して減圧を加えると、組織部位における新しい組織の成長が増強しかつ促進されることが示されてきた。この現象の用途は非常に多いが、減圧の1つの特定の用途には、創傷治療がある。この治療(医学界では「負圧創傷療法」、「減圧療法」または「真空療法」と呼ばれることが多い)は、上皮組織および皮下組織の移動、血流の向上および創傷部位における組織の微小変形を含む多くの利点を提供する。同時に、これらの利点により、肉芽組織の成長が促進され治癒時間が短縮化する。通常、減圧は、減圧源によって多孔質パッドまたは他のマニホルド装置を介して組織に加えられる。多くの場合、組織部位からの創傷滲出液および他の液体はキャニスタ内で収集され、液体が減圧源に達するのが防止される。
【発明の概要】
【0004】
既存の減圧システムおよび液体収集キャニスタによって提示される問題は、本明細書に記載する例示的な実施形態のシステムおよび方法によって解決される。減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタは、少なくとも1つの壁によって画定された液体収集チャンバを備えている。第1気体連通路が、少なくとも1つの壁の第1部分によって少なくとも部分的に画定され、第2気体連通路が、少なくとも1つの壁の第2部分によって少なくとも部分的に画定されている。第1気体連通路と液体収集チャンバとの間に第1開口部が配置され、液体収集チャンバと第1気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第2気体連通路と液体収集チャンバとの間に第2開口部が配置され、液体収集チャンバと第2気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第1開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように、第1開口部の上に第1液体−空気分離体が配置され、第2開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように、第2開口部の上に第2液体−空気分離体が配置されている。
【0005】
別の実施形態では、組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタが提供される。キャニスタは、液体収集チャンバを形成する複数の壁と、複数の壁のうちの第1壁の一部と第2壁の一部とによって少なくとも部分的に画定された気体連通路と備えている。気体連通路と液体収集チャンバとの間の第1壁に、第1開口部が配置され、気体連通路と液体収集チャンバとの間の第2壁に、第2開口部が配置されている。液体−空気分離体が、第1開口部および第2開口部の各々を覆っている。
【0006】
別の実施形態では、組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタは、液体収集チャンバを形成する複数の壁を備え、各壁は、内面および外面を有する。複数の壁のうちの第1壁は、その外面に第1凹部が形成されており、複数の壁のうちの第2壁は、その外面に第2凹部が形成されている。第1凹部の上に第1カバーが配置されて、第1空間を形成し、第2凹部の上に第2カバーが配置されて、第2空間を形成している。第1空間および液体収集チャンバを流体連結するように、第1壁に第1開口部が配置されている。第2空間および液体収集チャンバを流体連結するように、第2壁に第2開口部が配置されている。液体収集チャンバからの液体が第1壁の第1開口部から第1空間に入るのを実質的に防止するように、第1液体−空気分離体が配置され、液体収集チャンバからの液体が第2壁の第2開口部から第2空間に入るのを実質的に防止するように、第2液体−空気分離体が配置されている。第1空間および第2空間に減圧ポートが流体連結されている。
【0007】
さらに別の実施形態では、減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタが提供される。キャニスタは、外側シェルと、外側シェル内に配置可能な内側ライナとを有し、内側ライナと外側シェルとの間に少なくとも1つの気体連通路が生成されている。内側ライナは、液体収集チャンバを画定し、液体収集チャンバと気体連通路との間の気体の連通を可能にするように、少なくとも1つの開口部をさらに備えている。液体が開口部を通過するのを実質的に防止するように、少なくとも1つの開口部の上に液体空気分離体が配置されている。
【0008】
さらに別の実施形態では、減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタは、液体収集チャンバを画定する複数の壁を備えている。流体路が、複数の壁のうちの第1壁の一部によって少なくとも部分的に画定され、実質的に第1壁の全幅または全長を横切って延在している。流体路と液体収集チャンバとの間に開口部が配置され、液体−空気分離体が、液体収集チャンバからの液体が流路に入るのを防止するように第1開口部を覆っている。
【0009】
別の実施形態では、組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムは、少なくとも1つの壁によって画定される液体収集チャンバを有するキャニスタを備えている。キャニスタは、少なくとも1つの壁内に形成された第1気体連通路と、少なくとも1つの壁内に形成された第2気体連通路とをさらに備えている。第1気体連通路と液体収集チャンバとの間に第1開口部が配置され、液体収集チャンバと第1気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第2気体連通路と液体収集チャンバとの間に第2開口部が配置され、液体収集チャンバと第2気体連通路との間の気体の連通を可能にする。第1液体−空気分離体が、第1開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように第1開口部の上に配置され、第2液体−空気分離体が、第2開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように第2開口部の上に配置されている。減圧治療システムは、キャニスタと流体連通して、液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源をさらに備えている。本システムはまた、液体収集チャンバと流体連通し、減圧を組織部位に分配するように組織部位に配置されたマニホルドを備えている。
【0010】
さらに別の実施形態では、組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムは、液体収集チャンバを形成する複数の壁を有するキャニスタを備えている。複数の壁のうちの第1壁および第2壁内に、気体連通路が形成されている。第1開口部が、気体連通路と液体収集チャンバとの間の第1壁に配置され、第2開口部が、気体連通路と液体収集チャンバとの間の第2壁に配置されている。液体−空気分離体が、第1開口部および第2開口部の各々を覆っている。本システムは、キャニスタと流体連通して、液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源をさらに備えている。本システムはまた、液体収集チャンバと流体連通し、減圧を組織部位に分配するように組織部位に配置されたマニホルドも備えている。
【0011】
別の実施形態では、減圧源およびマニホルドを有する減圧治療システムを、本明細書に記載するキャニスタのうちのいずれと対にすることも可能である。
【0012】
別の実施形態では、組織部位から液体を収集する方法は、キャニスタの第1側壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えるステップを含む。キャニスタの第2側壁内に配置された第2気体連通路に、減圧が加えられる。キャニスタの液体収集チャンバと第1気体連通路および第2気体連通路との間の気体の流れが可能になり、液体収集チャンバに減圧が送達される。本方法は、液体収集チャンバ内に液体を引き込むステップと、液体が第1気体連通路および第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップとをさらに含む。
【0013】
さらに別の実施形態では、組織部位に減圧治療を施す方法は、キャニスタの第1壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えるステップを含む。キャニスタの第2壁内に配置された第2気体連通路に減圧が加えられる。キャニスタの液体収集チャンバと第1気体連通路および第2気体連通路との間の気体の流れが可能になり、液体収集チャンバに減圧が送達される。液体収集チャンバから組織部位に減圧が伝達される。本方法は、液体収集チャンバ内に組織部位から液体を引き込むステップと、液体が第1気体連通路および第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップと、をさらに含む。
【0014】
例示的な実施形態の他の目的、特徴および利点は、以下の図面および詳細な説明を参照することによって明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、例示的な実施形態による、減圧治療ユニットおよび多方向、液体収集キャニスタを有する減圧治療システムの斜視図を示す。
【図2】図2は、図1の減圧治療ユニットおよび液体収集キャニスタの組立分解斜視図を示す。
【図3】図3は、図1の液体収集キャニスタの組立分解斜視図を示す。
【図4】図4は、図3の液体収集キャニスタの正面斜視図を示し、液体収集キャニスタに関連するカバーおよびフィルタエレメントは取り除かれている。
【図5】図5は、図4の液体収集キャニスタの背面斜視図を示す。
【図6】図6は、図4の液体収集キャニスタの正面図を示す。
【図7】図7は、図4の液体収集キャニスタの背面図を示す。
【図8】図8は、図2の8−8で取り出された液体収集キャニスタの断面斜視図を示す。
【図9】図9は、図4の9−9で取り出された液体収集キャニスタの断面図を示し、図示する液体収集キャニスタは液体を収容している。
【図10】図10は、90度右回りに回転している図9の液体収集キャニスタの断面図を示す。
【図11】図11は、図8のものに類似するが90度右回りに回転している液体収集キャニスタの断面図を示し、図示する液体収集キャニスタは液体を収容している。
【図12】図12は、例示的な実施形態による多方向、液体収集キャニスタを有する減圧治療システムの組立分解斜視図を示し、液体収集キャニスタは外側シェルおよび内側ライナを有している。
【図13】図13は、図12の液体収集キャニスタの組立正面図を示す。
【図14】図14は、図13の14−14で取り出された液体収集キャニスタの側断面図を示す。
【図15】図15は、図14の液体収集キャニスタの側断面図を示し、図示する液体収集キャニスタは液体を収容している。
【図16】図16は、90度右回りに回転している図15の液体収集キャニスタの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
いくつかの例示的な実施形態の以下の詳細な説明において、その一部を形成する添付図面を参照し、図面には、本発明を実施することができる所定の好ましい実施形態が例として示されている。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することができるために十分詳細に説明されており、他の実施形態を利用してもよく、かつ本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく論理構造的変更、機械的変更、電気的変更および化学的変更を行うことができることが理解される。当業者が本明細書に記載の実施形態を実施することができるために必要ではない細部を回避するために、説明は、当業者に既知の一定の情報を省略している場合がある。したがって、以下の詳細な説明は、限定する意味で解釈されるべきではなく、例示的な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【0017】
本明細書で用いる「減圧」という用語は、概して、治療を受けている組織部位の周囲圧力より低い圧力を指す。多くの場合、この減圧は、患者がいる場所の大気圧より低くなる。別法として、減圧は、組織部位において組織に関連する静水圧未満であってもよい。「真空」および「負圧」という用語を、組織部位に加えられる圧力を説明するために用いる場合があるが、組織部位に加えられる実際の圧力低下は、通常完全真空に関連する圧力低下より著しく低い可能性がある。減圧は、最初、組織部位の領域において流体の流れを発生させる可能性がある。組織部位の周囲の静水圧が所望の減圧に近づくに従い、その流れは弱まる可能性があり、その後、減圧が維持される。特に示さない限り、本明細書で述べる圧力の値はゲージ圧である。同様に、減圧の増大と言及する場合、それは、通常、絶対圧の低下を指し、減圧の低減は通常絶対圧の上昇を指す。
【0018】
本明細書で用いる「組織部位」という用語は、限定なしに、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、皮膚組織、血管組織、結合組織、軟骨、腱または靭帯を含む任意の組織の上または中に位置する創傷または欠陥を指す。「組織部位」という用語は、さらに、必ずしも創傷しているかまたは欠陥があるとは限らず、さらなる組織の成長を追加するかまたは促進することが望まれる領域である、任意の組織の領域を指す場合がある。たとえば、ある組織領域において、採取して別の組織位置に移植することができるさらなる組織を成長させるように、減圧組織治療を用いることができる。
【0019】
図1を参照すると、例示的な実施形態による減圧を患者の組織部位101に加える減圧治療システム100は、減圧源108および組織部位101に配置される減圧ドレッシング112と流体連通しているキャニスタ102を有している。減圧ドレッシング112は、導管120によりキャニスタ102の入口に流体連結されている。導管120は、管アダプタ124を介して減圧ドレッシング112と流体連通することができる。
【0020】
本明細書に記載する少なくとも1つの実施形態では、組織部位からの滲出液または他の流体を収集するために用いられるキャニスタは、液体の充填を開始しても、複数の方向で動作することができるように構成されている。キャニスタは、好ましくは、滲出液および他の液体が液体収集チャンバ内に集まる際に、キャニスタの液体収集チャンバとの連続した流体連通を可能にする、保護された気体連通路または乾燥空間を有している。減圧治療システムにおける流体連通の経路は以下の通りである。減圧は、減圧源によってキャニスタの気体連通路に供給される。通常、これは、気体連通路からの空気等の気体状流体を引き込む減圧源によって発生する。気体連通路内の圧力が低下すると、気体は、キャニスタの液体収集チャンバから気体連通路まで流れ、これにより、液体収集チャンバ内の圧力が低下する。液体は、疎水性要素、疎油性要素、または他の何らかのタイプの液体阻止膜もしくは装置によって、気体連通路内に流れるのが防止される。液体収集チャンバ内の減圧は、組織部位のドレッシングに伝達され、それにより、流体(気体および液体両方)が組織部位から液体収集チャンバに流れることができる。液体は、液体収集チャンバ内に集まる。液体収集チャンバと気体連通路との間の複数の流体連通ポートにより、液体収集チャンバが液体で充填されこれらの連通ポートのうちのいくつかを閉塞させても、液体収集チャンバと気体連通路との間の連続した気体連通が可能になる。この構成により、液体収集キャニスタに略完全に液体が充填されるまで、液体収集チャンバへの減圧の連続した供給が可能になる。複数のポートの代りとして、大型の共通ポートを設けることにより、キャニスタが充填される際に、ポートの一部のみが液体によって覆われるかまたは閉塞されるようにすることができる。
【0021】
図1に示す実施形態では、減圧源108は電気駆動式真空ポンプである。別の実施態様では、減圧源108は代りに、電力を必要としない、手動作動式ポンプまたは手動充填式ポンプであってもよい。減圧源108は代りに、他のいかなるタイプの減圧ポンプであってもよく、または別法として、病院および他の医療施設で使用可能なもの等の壁面吸引ポートであってもよい。減圧源108を、減圧治療ユニット140内に収容するか、またはそれと組み合わせて使用することができ、減圧治療ユニット140はまた、減圧治療の組織部位101への適用をさらに容易にする、センサ、処理ユニット、警報器、メモリ、データベース、ソフトウェア、ディスプレイユニットおよびユーザインタフェース110を含むことができる。一例では、減圧源108にまたはその近くにセンサまたはスイッチ(図示せず)を配置して、減圧源108によって生成される源圧を確定することができる。センサは、減圧源108によって送達される減圧を監視し制御する処理ユニットと通信することができる。
【0022】
減圧ドレッシング112は、組織部位101に配置されるように適合された分配マニホルド144と、カバー148またはドレープとを有し、カバー148は、分配マニホルド144の上に配置され、組織部位101においてカバー148の真下の減圧を維持する。カバー148は、組織部位101の外周を超えて延在してもよく、組織部位101に隣接する組織にカバーを固定するようにカバー148の上に接着剤または接合剤を有していてもよい。一実施形態では、カバー148の上に配置された接着剤を用いて組織とカバー148との間を封止し、組織部位101からの減圧の漏れを防止することができる。別の実施形態では、カバー148と組織との間に、たとえばヒドロゲルまたは他の材料等の封止層(図示せず)を配置して、接着剤の封止特性を増大させるかまたは代用することができる。
【0023】
減圧ドレッシング112の分配マニホルド144は、組織部位101と接触するように適合されている。分配マニホルド144は、減圧ドレッシング112によって治療されている組織部位101と部分的にまたは完全に接触することができる。組織部位101が創傷である場合、分配マニホルド114は部分的にまたは完全に創傷を塞ぐことができる。
【0024】
分配マニホルド144は、実施されている治療のタイプまたは組織部位101の特質およびサイズ等、種々の要素に応じていかなるサイズ、形状または厚さであってもよい。たとえば、分配マニホルド144のサイズおよび形状を、組織部位101の特定の部分を覆うように、または組織部位101を塞ぐかあるいは部分的に塞ぐように、使用者がカスタマイズすることができる。分配マニホルド144は、たとえば正方形状であってもよく、または円形、楕円形、多角形、不規則な形状あるいは他の任意の形状であってもよい。
【0025】
1つの例示的な実施形態では、分配マニホルド144はフォーム材料であり、組織部位101とまたはその近くに接触している時に組織部位101に減圧を分配する。フォーム材料は疎水性であっても親水性であってもよい。1つの限定しない例では、分配マニホルド144は、San Antonio、TexasのKinetic Concepts,Inc.から入手可能なGranuFoam(登録商標)ドレッシング等のオープンセル、網状ポリウレタンフォームである。
【0026】
分配マニホルド144が親水性材料から作製される例では、分配マニホルド144はまた、組織部位101から流体を吸い上げる一方で、マニホルドとして組織部位101に減圧を提供し続けるように機能する。分配マニホルド144の吸上げ特性は、毛細管流動または他の吸上げ機構によって組織部位101から流体を引き出す。親水性フォームの一例は、San Antonio、TexasのKinetic Concepts, Inc.から入手可能なV.A.C.WhiteFoam(登録商標)ドレッシング等のポリビニルアルコールのオープンセルフォームである。他の親水性フォームは、ポリエーテルから作製されるものを含むことができる。親水性特性を示すことができる他のフォームには、親水性を提供するように処理されるかまたはコーティングされた疎水性フォームがある。
【0027】
分配マニホルド144はさらに、減圧ドレッシング112を介して減圧が加えられる場合に、組織部位101における肉芽形成を促進することができる。たとえば、分配マニホルド144の表面のいずれかまたはすべてが、不均一な形状、粗い形状またはぎざぎざの形状であってもよく、それにより、分配マニホルド144を介して減圧が加えられた場合に組織部位101における微小歪みおよび応力がもたらされる。これらの微小歪みおよび応力は、新たな組織成長を増大させることが確認されている。
【0028】
一実施形態では、分配マニホルド144を、減圧ドレッシング112を使用した後に患者の身体から除去する必要がない生体吸収性材料から構成することができる。適切な生体吸収性材料は、限定なしに、ポリ乳酸(PLA)およびポリグリコール酸(PGA)のポリマーブレンドを含むことができる。ポリマーブレンドはまた、限定なしに、ポリカーボネート、ポリフマル酸およびカプララクトンを含むことができる。分配マニホルド144はさらに、新たな細胞成長用のスキャフォールドとしての役割を果たすことができ、またはスキャフォールド材料を、分配マニホルド144とともに使用して細胞成長を促進することができる。スキャフォールドは、細胞成長用のテンプレートを提供する3次元多孔質構造等、細胞の成長または組織の形成を高めるかまたは促進するために使用される物質または構造である。スキャフォールド材料の例示的な例として、リン酸カルシウム、コラーゲン、PLA/PGA、コーラルハイドロキシアパタイト、炭酸塩または加工された同種移植片材料が挙げられる。
【0029】
さらに図1を参照するとともに、図2〜図8も参照すると、キャニスタ102は、液体収集チャンバ206(図8参照)を形成する複数の壁202を有している。複数の壁202の各々は、外面210および内面214を有している。一実施形態では、複数の壁202のうちの壁220の外面210に、凹部218が形成されている。凹部218は、実質的にL字型であってもよく、第1脚部226および第2脚部230を有していてもよく、第1脚部226および第2脚部230は頂点領域234において交差している。第1脚部226の頂点領域234とは反対側の端部に、複数の開口部238が配置されており、第2脚部230の頂点領域234とは反対側の端部に、別の複数の開口部242が配置されている。頂点領域234に、複数の開口部246が配置されていてもよい。複数の開口部238、242、246の各々は、4つの開口部を有するものとして描かれているが、単一開口部を含むいかなる数の開口部を設けることも可能であることが留意されるべきである。
【0030】
凹部218は、カバー252によって覆われており、それによりカバー252とキャニスタ102の壁220との間に空間254(図8を参照)を形成することができる。カバー252を、壁220の外面210に直接取り付けることができるが、一実施形態では、カバー252を配置することができる凹部218内に隆起フランジ256を設けることができる。凹部218内にカバー252を配置することにより、カバー252は、カバー252は外面210と同一平面となることができる。カバー252が載ることができる隆起フランジ256を設けることにより、カバー252と壁220との間の空間254が維持されて、壁220内に気体連通路が設けられる。カバー252およびキャニスタ102の壁202を、プラスチック、熱可塑性物質、熱硬化性物質、繊維状材料、セラミック、金属、または減圧の影響下で所望の形状を維持することができ、かつ創傷液または他の液体に晒されていることが可能な他の任意の材料から作製することができる。カバー252を、壁220に、接着接合し、溶接し、または他の任意の好適な方法で取り付けることができる。好ましくは、取付手段は、カバー252と壁220との間に実質的に気体不透過性シールを提供し、それにより、減圧を、カバー252と壁220との間に漏れがあることなく、減圧を、壁220内の気体連通路(すなわち空間254)に送達することができる。凹部218およびカバー252を設けることにより、壁220内に空間254が配置されているが、別の実施形態では、カバー252を使用することなく、壁220内に空間254を一体的に形成してもよい。たとえば、空間254を、キャニスタ102の構築中に壁220内に一体的に成形することができる。本明細書に記載する空間または気体連通路が、壁「内に」形成されているかまたは配置されていると言う場合、空間または気体連通路を、構築中に壁内に一体的に形成し、任意の好適な製造技法により壁の構築後に形成し、または後にカバーによって1つまたは複数の側面に境界が画される凹部または他の窪み内に形成することができることが理解されるべきである。
【0031】
凹部218内に配置される開口部238、242、246は、液体収集チャンバ206と空間254との間の流体連通を可能にする。複数の開口部238、242、246の各々の上に、液体−空気分離体260、264、268が配置されている。1つの例示的な実施形態では、液体−空気分離体は、液体−空気分離体を通る気体の透過を可能にするが液体の透過を実質的に防止する、疎水性膜または材料である。液体−空気分離体は、疎水性材料から作製される代りに、実質的に液体に対して不透過性となるように疎水性物質でコーティングされた気体透過性材料であってもよい。一実施形態では、液体−空気分離体は、プラズマプロセスを用いる化学結合フルオロカーボンモノマーであってもよく、それにより、液体−空気分離体の疎水性が向上する。液体−空気分離体は、疎油性または疎脂性であってもよく、または疎油性物質あるいは疎脂性物質でコーティングされていてもよい。液体−空気分離体の疎油性または疎脂性は、液体−空気分離体に偶発的に液体が接触した場合に、液体−空気分離体が滲出液および他の創傷液を逃がすかまたははじくことができることに寄与する。液体−空気分離体として使用することができるいくつかの例示的な材料には、限定なしに、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTEE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フォーム、スパンガラスファイバ、コットンガーゼ、ポリエステル、ガラスファイバ、ポリプロピレン、マイクロファイバ、多孔質ポリマー膜、または本質的に疎水性、疎油性もしくは疎脂性である他の任意の材料または物質が挙げられる。
【0032】
より詳細に図5、図7および図8を参照すると、複数の壁202のうちの壁520の外面210に凹部518が形成されている。凹部518は、形状が実質的に矩形であってもよく、第1端部526および第2端部520を含んでいてもよい。凹部518の第1端部526に、複数の開口部538が配置されており、凹部518の第2端部530に、複数の開口部542が配置されている。凹部218の開口部238、242、246と同様に、複数の開口部538、542の各々は、4つの開口部を有するように描かれている。しかしながら、単一開口部を含むいかなる数の開口部を設けることも可能であることが留意されるべきである。
【0033】
凹部518をカバー552によって覆うことにより、カバー552とキャニスタ102の壁520との間に空間554(図8を参照)を形成することができる。カバー552を壁520の外面210に直接取り付けることができるが、一実施形態では、カバー552を配置することができる凹部518内に、隆起フランジ556を設けてもよい。凹部518内にカバー552を配置することにより、カバー552は、壁520の外面210と同一平面となることができる。カバー552が載ることができる隆起フランジ556は、カバー552と壁520との間に空間554を維持して、壁520内に気体連通路を提供する。カバー252と同様に、カバー552を、壁520に接着接合し、溶接し、または他の任意の好適な方法で取り付けることができる。好ましくは、取付手段は、カバー552と壁520との間に実質的に気体不透過性のシールを提供し、それにより、カバー552と壁520との間に漏れがあることなく、壁520内の気体連通路(すなわち空間554)を介して減圧を送達することができる。凹部518およびカバー552を設けることにより壁520内に空間554が配置されているが、別法として、成形または他の任意の好適な製造技法等により、壁520に空間554を一体的に形成してもよい。
【0034】
凹部518内に配置された開口部538、542により、液体収集チャンバ206と空間554との間の流体連通が可能になる。複数の開口部538、542の各々の上に液体−空気分離体560、564が配置されている。液体−空気分離体560、564は、液体−空気分離体260、264、268に材料および構造が類似していてもよい。
【0035】
図3〜図5および図8をより詳細に参照すると、複数の壁202のうちの壁610が、壁220と壁520との間に配置されかつそれらに隣接している。壁610の外面210の上方にキャップ620が配置されることにより、壁610の外面210とキャップ620との間にマニホルドチャンバ624(図8を参照)が形成される。キャップは、少なくとも1つの減圧ポート628を含み、それにより、減圧源108とマニホルドチャンバ624との間の流体連通を可能にする。キャップ620に追加のポートを設けることにより、マニホルドチャンバ624との追加の流体連通を提供することができる。一例では、キャニスタ102に関連する圧力の量を測定するために用いられる圧力センサとの連通を可能にするように、第2ポートを含めることができる。キャップ620を、カバー252、552を壁220、520に接合するために用いられるものに類似する手段を用いて、壁610に接合することができる。
【0036】
キャニスタ102は、空間254とマニホルドチャンバ624との間の流体連通を可能にする通路634をさらに有している。同様に、空間554とマニホルドチャンバ624との間の流体連通を可能にするように、通路638が設けられている。通路634、638の各々は、液体収集チャンバ206を貫通することなく壁202内に一体的に形成されている。
【0037】
さらに図3を参照すると、キャニスタ102は、組織部位101から液体収集チャンバ206内に引き込まれて収集される液体を吸収するように、液体収集チャンバ206内に配置されている1つまたは複数の吸収性パッド652をさらに有することができる。吸収性パッド652は、好ましくは、不織ポリプロピレンポーチ内に収容されたセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムを含む。別法として、吸収性パッド652を、いかなる吸収剤、吸着剤、または乾燥剤材料あるいは物質から作製することができる。液体を捕捉することにより、吸収性パッド652は、チャンバ内の液体のはねおよび液体−空気分離体の早期の湿潤を防止する。
【0038】
液体収集チャンバ206内に吸収性パッド652を封入するために、下部蓋664が設けられている。下部蓋を壁202に取外し可能に取り付けることができるが、別の実施形態では、下部蓋は、カバー252、552およびキャップ620を取り付けるために用いられるのと同様の方法で、壁202に永久的に取り付けられる。下部蓋664は、導管120の取付を可能にする入口ポート668を含む。
【0039】
さらに図3を参照し、再び図2も参照すると、キャニスタ102は、減圧治療ユニット140から取外し可能であり得る。キャニスタ102は、キャニスタ102を治療ユニット140内の嵌合戻止めまたはハードウェアに取外し可能に固定する役割を果たす係止クリップ724を有する一対の取付タブ720を有することができる。キャニスタ102の取外しは、同時に取付タブ720に対して内方の力を加え、治療ユニット140からキャニスタ102を引き離すことによって達成される。キャニスタ102の取外しにより、キャニスタ102が組織部位101から収集された創傷滲出液または他の液体で一杯になると、キャニスタ102を新たなキャニスタと交換することができる。
【0040】
キャニスタ102の壁202の形状および位置決めを、治療ユニット140の形状およびサイズに応じて変更することができる。いくつかの実施形態では、治療ユニットには固定されず、導管または他の通路によって治療ユニットまたは減圧源に流体連結されるのみである、独立形のキャニスタを使用することが望まれる場合がある。図2〜図8に示すキャニスタの壁202は、実質的に平面でありかつ隣接する壁に対して実質的に垂直に配置されているが、壁を、代りに非平面とすることができ、いくつかの実施形態では、隣接する壁に対して非垂直角度で配置することができる。別の実施形態では、たとえば、円筒状または球状の壁を含む形態等で、より少ない数の壁を設けることができる。こうした形態では、円筒状または球状の壁に、1つまたは複数の空間または気体連通路を形成することができる。円筒状または球状の壁の1つまたは複数の空間と連通するように、1つまたは複数の開口部を設けることができ、1つまたは複数の開口部を、1つまたは複数の液体−空気分離体によって覆うことができる。
【0041】
図2〜図8に示す実施形態では、空間254、554または気体連通路は壁220、520に示されており、壁220、520は互いに対向している。代替実施形態では、気体連通路を含む壁は互いに隣接していてもよい。不規則な形状のキャニスタの場合、気体連通路を含む壁は、互いに隣接していなくても対向していなくてもよい。図2〜図8では、壁220、520毎に1つの空間254、554しかないように示すが、キャニスタの特定の壁内に、複数の独立した空間または気体連通路を含めることができる。空間の各々は、マニホルドチャンバ624等の共通プレナムと連通することができ、または個々の空間を、共通の導管に別個に、または減圧源108に直接ダクトで通すことができる。図2〜図8に示すキャニスタ102は、空間254、554を有する2つの壁を含む。空間または気体連通路を有する壁の数は限定されない。こうした通路を、1つの壁のみに設けてもよく、またはそれらはキャニスタのすべての壁に存在していてもよい。同様に、気体連通路と液体収集チャンバとの間に流体連通を提供する開口部の数は、厳密には限定されない。いくつかの実施形態では、後により詳細に説明するように、液体収集チャンバのより効率的な収集および利用を可能にするように、気体連通路内に複数の開口部を設け間隔を空けて配置することができる。
【0042】
動作時、組織部位101から減圧源により、創傷滲出液および他の液体が引き出される。液体は、導管120を通り、下部蓋664の入口ポート668を介して液体収集チャンバ206内に入る。キャニスタ102の液体収集チャンバ206は、組織部位101からの液体が収集される第1空間を形成する。空間254、554または気体連通路は、液体−空気分離体260、264、268、560、564によって液体から実質的に保護される乾燥空間である。減圧源108により減圧が加えられると、空間254、554は気体の通過を可能にし、気体が液体収集チャンバ206および組織部位101から引き出される。組織部位101におけるかつ液体収集チャンバ206内の圧力が、治療に必要な所望の量の減圧に近づくに従い、液体収集チャンバ206および空間254、554を通る気体の流れが低減するが、液体は、組織部位101から引き出され液体収集チャンバ206内に収集され続けることができる。
【0043】
図7と同様の向きでキャニスタ102の断面図を表す図9を参照すると、液境界線912は、液体収集チャンバ206内に収集される液体914の上面を表す。液体914は、液体収集チャンバ206を充填すると、壁220内の空間254に入るように液体−空気分離体260、264、268を通過することが実質的に防止される。液境界線912によって表される液体914の表面は、実質的に平面であり、液面918を形成する。液体914がキャニスタ102内で上昇すると、液体−空気分離体260、264、268の液体914の表面より下方のいかなる部分も、液体収集チャンバ206と空間254との間の気体の伝達または流れをそれ以上可能にしない。言い換えれば、減圧は、液体914内で覆われている液体−空気分離体260、264、268の部分を介して、液体収集チャンバ206にそれ以上送達または伝達されない。図9では、液体−空気分離体264のみが液体914の表面の上方にあり、したがって、液体収集チャンバ206と空間254との間の気体伝達は、複数の開口部242のみにおいて発生する。液体−空気分離体264の一部が液体914によって覆われていない限り、液体−空気分離体264は、気体の流れおよび減圧の伝達を可能にし続ける。
【0044】
図9では断面図を示すため、壁520に関連する開口部538、542および液体−空気分離体560、564は示されていない。しかしながら、図9のキャニスタの位置の場合、液体−空気分離体560のみが液体914の表面の上にある。したがって、液体−空気分離体560は、気体が液体収集チャンバ206と空間554との間の開口部538を流れるのを可能にし続ける。液体−空気分離体564は、液体914の表面の下方にあり、この位置では、気体が開口部542を通るのをそれ以上可能にしない。
【0045】
図9と類似するキャニスタ102の断面を表すが、キャニスタが90度右回りに回転している図10を参照すると、液体−空気分離体260は、液体914の表面より下方にあり、したがって、気体を液体収集チャンバ206から空間254に伝達することができない。しかしながら、液体−空気分離体264、268は、ともに液体914の表面より上方にあり、開口部242、246を通る液体収集チャンバ206と空間254との間の気体の流れの連通を可能にし続ける。図10には示さないが、この図におけるキャニスタ102の向きにより、壁520に関連する液体−空気分離体560、564の両方が、液体914の表面の上方に位置している。この向きにより、これらの液体−空気分離体560、564を通る気体連通が可能になる。
【0046】
図11を参照すると、図8に示す断面に類似するが右回りに90度回転している、キャニスタの別の向きが示されている102。この特定の向きでは、壁220に関連する液体−分離体260、264、268はすべて、液体914の表面の下にあり、それにより、開口部238、242、246を通る液体収集チャンバ206と空間254との間の気体の流れが防止される。対照的に、壁520に関連する液体−空気分離体560、564の両方は、液体の表面より上方にあり、したがって、開口部538、542を通る気体の流れを可能にすることができる。
【0047】
図9〜図11に示すキャニスタ102の向きの各々と、図示していないキャニスタ102の追加の向きにおいて、液体−空気分離体の形状、サイズおよび相対位置により、キャニスタ102内の液体914のレベルが、液体が半分満たされている液体収集チャンバ206の容積までかつそれを超えて上昇しても、キャニスタは減圧を伝達し続けることができることが重要である。キャニスタ102のこの多方向機能は、多くの液体収集キャニスタ、特に、単一フィルタエレメントまたはすべて同一平面状に配置されている複数のフィルタエレメントを含むキャニスタでは利用可能ではない。これらのタイプのフィルタでは、フィルタの特定の向き(通常、平面フィルタエレメントがキャニスタの底部に配置されることになる向き)により、わずかな量の液体収集しか可能にならない。液体がフィルタエレメントを完全に覆うため、キャニスタを通る気体の流れ、したがって減圧の伝達が中止する。
【0048】
大量の液体をキャニスタ102のいかなる向きにおいても収集することができるというキャニスタ102の成功は、一部には、キャニスタ102の複数の壁内またはそれらに沿った気体連通路の配置と、それらの壁の各々に少なくとも1つの液体−空気分離体を設けることとによる。キャニスタの各壁に液体−空気分離体があることは必要ではなく、またはコストの理由で望まれない可能性があるが、図3〜図9に示す構成におけるように、キャニスタの対向する壁に液体空気分離体があることにより、液体−空気分離体を含む壁のうちの1つが図11に示すように下方に向けられた場合であっても、大量の液体の効率的な収集が可能になる。液体−空気分離体を含む各壁に複数の液体−空気分離体を設けることにより、液体−空気分離体を含む壁が図9および図10に示すような直立位置に向けられた場合に、より多くの液体を収集する能力が増大する。特定の壁の複数の液体−空気分離体の代りとして、より広い表面積を有する1つまたは複数の開口部を覆う大型の液体−空気分離体を設けることができることが留意されるべきである。しかしながら、これは、液体−空気分離体に使用される場合がある材料に関連するコストが高いため、常に好ましいとは限らない可能性がある。
【0049】
図12〜図14を参照すると、例示的な実施形態による液体収集キャニスタ1202は、外側シェル1206と外側シェル1206内に配置可能な内側シェル1210とを有し、それにより、内側ライナ1210と外側シェル1206との間に気体連通路1214が生成される。図12〜図14に示す実施形態では、内側ライナ1210は、合わせて液体収集チャンバ1224を画定する複数の壁1220を含む。壁1220の少なくとも1つに開口部1230が設けられており、各開口部1230の上に液体−空気分離体1238が配置されることにより、気体の透過が可能になるが、液体−空気分離体を通る液体の透過は実質的に防止される。液体−空気分離体1238は、上述した液体−空気分離体260、264、268、560、564と機能および構造が類似している。
【0050】
内側ライナ1210および外側シェル1206はともに、矩形−角柱形状であってもよく、好ましくはともに一端が開放している。液体収集チャンバ1224内には、複数の吸収性パッド1242を配置することができる。吸収性パッド1242は、上述した吸収性パッド652に機能および構造が類似している。内側ライナ1210が外側シェル1206内に挿入された時に内側ライナ1210および外側シェル1206の両方の開放端部を閉鎖するように蓋1250が設けられている。図1の導管120等の導管への流体連通を可能にするように、蓋1250に入口ポート1254が設けられている。入口ポート1254は、導管と液体収集チャンバ1224との間に流体連通を可能にする。気体連通路1214との流体連通を可能にするように、キャニスタ1202に複数の出口ポート1258(図13および図14を参照)が設けられている。出口ポート1258のうちの1つを、上述した減圧源108等の減圧源に流体連結することができる。出口ポート1258のうちの別のものを、キャニスタ102内の減圧の量を測定する圧力センサに流体連結することができる。
【0051】
内側ライナ1210の壁1220の形状および位置決めを、外側シェル1206の両方の形状およびサイズに応じて変更することができる。いくつかの実施形態では、治療ユニットに固定されていないが、導管または他の通路によって治療ユニットまたは減圧源に流体連結されているのみである、独立形のキャニスタを使用することが望まれる場合がある。図12〜図14に示すキャニスタの壁1220は、実質的に平面であり、隣接する壁に対して実質的に垂直に配置されているが、壁を非平面とすることができ、いくつかの実施形態では、隣接する壁に対して非垂直な角度で配置することができる。別の実施形態では、たとえば円筒形状または球形状の壁を含む形態等で、より少ない壁を設けることができる。こうした形態では、円筒形状または球形状の壁に、1つまたは複数の空間または気体連通路を形成することができる。
【0052】
図12〜図14に示す実施形態では、気体連通路1214は、壁1220の各々と外側シェル1206との間に配置されており、壁1220の各々は、液体−空気分離体1238のうちの少なくとも1つを含む。特定の壁の気体連通路1214は、他の壁からの気体連通路1214と連続していてもよくまたは流体連通していてもよいことが留意されるべきである。別法として、気体連通路1214のうちのいくつかまたはすべてが、互いに独立していてもよい。1つの例示的な実施形態では、気体連通路1214は、内側ライナ1210のすべての壁1220に関連していなくてもよい。他の実施形態では、気体連通路1214は、内側ライナ1210の各壁1220と関連している。壁1220のすべてが気体連通路1214と関連しているとは限らない場合、気体連通路を含む壁1220は、互いに隣接していてもよく、または別法として互いに対向していてもよい。不規則な形状のキャニスタの場合、気体連通路を含む壁は、互いに隣接してなくても対向していなくてもよい。図12〜図14では、壁1220毎に1つの気体連通路1214しかないように示すが、複数の独立した空間または気体連通路を内側ライナ1210の特定の壁1220に関連付けることができる。空間または気体連通路の各々が、マニホルドチャンバ624(図8を参照)等の共通プレナムと連通することができ、または個々の気体連通路を、共通の導管に別個に、または減圧源に直接ダクトによって通すことができる。気体連通路と液体収集チャンバとの間の流体連通を提供する開口部の数は、厳密には限定されない。いくつかの実施形態では、液体収集チャンバのより効率的な収集および利用を可能にするように、気体連通路内に複数の開口部を設け間隔を空けて配置することができる。
【0053】
動作時、液体収集キャニスタ1202を、減圧治療システム100等の減圧治療システムと使用して、減圧源によって組織部位から引き出される創傷滲出液および他の液体を収集することができる。液体は、減圧源とキャニスタ1202との間に接続された導管を通って、蓋1250の入口ポート1254を介して液体収集チャンバ1224に入ることができる。キャニスタ1202の液体収集チャンバ1224は、組織部位からの液体が収集される第1空間を形成する。内側ライン1210と外側シェル1206との間に形成された気体連通路または通路1214は、液体−空気分離体1238によって液体から実質的に保護されている乾燥空間である。気体連路通路1214により、減圧源によって減圧が加えられる際に気体の通過が可能になり、気体は、液体収集チャンバ1224および組織部位から引き出される。組織部位におけるかつ液体収集チャンバ1224内の圧力が、減圧治療または療法に必要な所望の量の減圧に近づくに従い、液体収集チャンバ1224および気体連通路1214を通る気体の流れが低減するが、液体は、組織部位から引き出され液体収集チャンバ1224に収集され続けることができる。
【0054】
図14と同様の向きでキャニスタ1202の断面図を表す図15を参照すると、液境界線1512は、液体収集チャンバ1224内に収集される液体1514の上面を表している。液体1514は、液体収集チャンバ1224を充填すると、内側ライナ1210と外側シェル1206との間の気体連通路1214に入るように液体−空気分離体1238を通過することが実質的に防止される。液境界線1512によって表されている液体1514の表面は、実質的に平面であり、液面1518を形成している。液体1514がキャニスタ1202内で上昇すると、液体1514の表面より下方の液体−空気分離体1248のいかなる部分も、液体収集チャンバ1224と気体連通路1214との間の気体の伝達または流れをそれ以上可能にしない。言い換えれば、減圧は、液体1514内で覆われている液体−空気分離体1238の部分を通って、液体収集チャンバ1224までそれ以上送達も伝達もされない。図15では、液体1514の表面より上方の液体−空気分離体1238の部分のみが、気体の伝達を可能にし続ける。液体−空気分離体1238のその部分が液体1514によって覆われないままである限り、液体−空気分離体1238のその部分は、気体の流れおよび減圧の伝達を可能にし続ける。
【0055】
図16を参照すると、図15に示す断面に類似するが右回りに90度回転したキャニスタ1202の別の向きが示されている。この特定の向きでは、液体1514の表面の下に位置する液体分離体1238は、液体収集チャンバ1224と気体連通路1214との間の気体の流れをそれ以上可能にしない。対照的に、液体の表面より上方に位置する液体−空気分離体(またはその一部)は、気体の流れを可能にすることができる。
【0056】
本明細書に記載する減圧治療システムおよび液体収集キャニスタを、組織部位から液体を収集するプロセスまたは方法の一部として用いることができる。一実施形態では、組織部位から液体を収集する方法は、図1〜図16を参照して説明した液体収集キャニスタ等のキャニスタの第1壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えることを含むことができる。減圧はまた、キャニスタの第2壁内に配置された第2気体連通路にも加えられる。キャニスタの液体収集チャンバと第1気体連通路および第2気体連通路との間の気体の流れが可能になり、それにより、液体収集チャンバに減圧が送達される。液体は、液体収集チャンバ内に引き込まれ、第1気体連通路および第2気体連通路に入ることが実質的に防止される。
【0057】
別の例示的な実施形態では、組織部位の減圧治療を施す方法は、キャニスタの第1壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えることと、キャニスタの第2壁内に配置された第2気体連通路に減圧を加えることとを含む。キャニスタの液体収集チャンバと第1気体連通路および第2気体連通路との間の気体の流れが可能になり、それにより、液体収集チャンバに減圧が送達される。減圧は、液体収集チャンバから組織部位に連通され、液体は、組織部位から液体収集チャンバ内に引き込まれる。液体は、第1気体連通路および第2気体連通路に入ることが実質的に防止される。
【0058】
上述したことから、著しい利点を有している発明が提供されたことが明らかなはずである。本発明を、わずかにいくつかの形態で示すが、本発明は、そのように限定されるものではなく、その趣旨から逸脱することなくさまざまな変形および変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタにおいて、
少なくとも1つの壁によって画定された液体収集チャンバと、
前記少なくとも1つの壁の第1部分によって少なくとも部分的に画定された第1気体連通路と、
前記少なくとも1つの壁の第2部分によって少なくとも部分的に画定された第2気体連通路と、
前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置され、前記液体収集チャンバと前記第1気体連通路との間の気体の連通を可能にする第1開口部と、
前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置され、前記液体収集チャンバと前記第2気体連通路との間の気体の連通を可能にする第2開口部と、
前記第1開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように前記第1開口部の上に配置された第1液体−空気分離体と、
前記第2開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように前記第2開口部の上に配置された第2液体−空気分離体と、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項2】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1気体連通路が、前記少なくとも1つの壁内に形成され、
前記第2気体連通路が、前記少なくとも1つの壁内に形成されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項3】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記少なくとも1つの壁が第1壁を含み、前記第1気体連通路が前記第1壁内に形成され、
前記少なくとも1つの壁が第2壁を含み、前記第2気体連通路が前記第2壁内に形成されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項4】
請求項3に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項5】
請求項3に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項6】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記少なくとも1つの壁が円筒形状であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項7】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1気体連通路が、第1カバーによって覆われた前記少なくとも1つの壁の第1凹部であり、
前記第2気体連通路が、第2カバーによって覆われた前記少なくとも1つの壁の第2凹部であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項8】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に流体連結されたマニホルドチャンバと、
前記マニホルドチャンバに流体連結された減圧ポートと、
をさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項9】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎水性であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項10】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎油性であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項11】
請求項1に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項12】
請求項11に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記吸収性パッドがセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムを含むことを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項13】
請求項12に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記セルロースおよび前記ポリアクリル酸ナトリウムが、不織ポリプロピレンポーチに収容されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項14】
減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタにおいて、
液体収集チャンバを形成する複数の壁と、
前記複数の壁のうちの第1壁の一部と第2壁の一部とによって少なくとも部分的に画定された気体連通路と、
前記気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第1壁に配置された第1開口部と、
前記気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第2壁に配置された第2開口部と、
前記第1開口部および前記第2開口部の各々を覆う液体−空気分離体と、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項15】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記気体連通路が前記第1壁および前記第2壁内に形成されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項16】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項17】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項18】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1気体連通路が、少なくとも1つのカバーによって覆われた前記第1壁および前記第2壁の凹部であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項19】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記気体連通路に流体連結されたマニホルドチャンバと、
前記マニホルドチャンバに流体連結された減圧ポートと、
をさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項20】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎水性フィルタエレメントであることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項21】
請求項14に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎油性フィルタエレメントであることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項22】
前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに具備することを特徴とする、請求項14に記載の液体収集キャニスタ。
【請求項23】
請求項22に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記吸収性パッドがセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムを含むことを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項24】
請求項23に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記セルロースおよび前記ポリアクリル酸ナトリウムが、不織ポリプロピレンポーチに収容されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項25】
減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタにおいて、
液体収集チャンバを形成する複数の壁であって、各々が内面および外面を有する、複数の壁と、
前記外面に第1凹部が形成されている、前記複数の壁のうちの第1壁と、
前記外面に第2凹部が形成されている、前記複数の壁のうちの第2壁と、
第1空間を形成するように、前記第1凹部の上に配置された第1カバーと、
第2空間を形成するように、前記第2凹部の上に配置された第2カバーと、
前記第1空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第1壁に配置された第1開口部と、
前記第2空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第2壁に配置された第2開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第1壁の前記第1開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第1液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第2壁の前記第2開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第2液体−空気分離体と、
前記第1空間および前記第2空間に流体連結された減圧ポートと、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項26】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項27】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項28】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎水性フィルタエレメントであることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項29】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎油性であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項30】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項31】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記吸収性パッドがセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムを含むことを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項32】
請求項31に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記セルロースおよび前記ポリアクリル酸ナトリウムが、不織ポリプロピレンポーチに収容されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項33】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第1壁に配置された第3開口部と、
前記第2空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第2壁に配置された第4開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第1壁の前記第3開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第3液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第2壁の前記第4開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第4液体−空気分離体と、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項34】
請求項33に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1液体−空気分離体および前記第2液体−空気分離体が同一平面上にあり、
前記第2液体−空気分離体および前記第4液体−空気分離体が同一平面上にあることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項35】
請求項25に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1凹部が実質的にL字型であり、前記第1凹部の頂点領域において第2脚部と交差する第1脚部を含み、
前記第1開口部が前記第1凹部の前記頂点領域に配置され、
前記第2凹部が、形状が実質的に矩形であり、第1端部および第2端部を含み、
前記第2開口部が前記第2凹部の前記第1端部に配置され、
前記第1凹部の前記第1脚部の前記頂点領域と反対側に配置された第3開口部と、
前記第1凹部の前記第2脚部の前記頂点領域と反対側に配置された第4開口部と、
前記第2凹部の前記第2端部に配置された第5開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第3開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第3液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第4開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第4液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第5開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第5液体−空気分離体と、
をさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項36】
請求項35に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記第1開口部が、前記第1液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第2開口部が、前記第2液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第3開口部が、前記第3液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第4開口部が、前記第4液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第5開口部が、前記第5液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項37】
減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタにおいて、
外側シェルと、
前記外側シェル内に配置可能な内側ライナであって、それにより、前記内側ライナと前記外側シェルとの間に少なくとも1つの気体連通路が生成され、液体収集チャンバを画定し、前記液体収集チャンバと前記気体連通路との間の気体の連通を可能にするように少なくとも1つの開口部をさらに含む、内側ライナと、
液体が前記開口部を通過するのを実質的に防止するように前記少なくとも1つの開口部の上に配置された液体空気分離体と、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項38】
請求項37に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記内側ライナが複数の壁を含み、前記少なくとも1つの開口部が、前記複数の壁のうちの第1壁の少なくとも1つの開口部と、前記複数の壁のうちの第2壁の少なくとも1つの開口部とをさらに備えることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項39】
請求項37に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記外側シェルが実質的に矩形角柱形状であり、
前記内側ライナが、複数の壁を含み、実質的に矩形角柱形状であり、
前記少なくとも1つの気体連通路が、第1気体連通路および第2気体連通路をさらに備え、前記第1気体連通路が、前記複数の壁のうちの第1壁と前記外側シェルとの間に配置され、前記第2気体連通路が、前記複数の壁のうちの第2壁と前記外側シェルとの間に配置され、
前記少なくとも1つの開口部が、第1開口部および第2開口部をさらに備え、前記第1開口部が、前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第1壁に配置され、前記第1開口部が、前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第2壁に配置されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項40】
請求項39に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項41】
請求項39に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項42】
請求項39に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記少なくとも1つの開口部の上に配置された前記液体空気−分離体が、前記第1開口部の上に配置された第1液体空気−分離体と前記第2開口部の上に配置された第2液体空気分離体とをさらに備えることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項43】
請求項37に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎水性フィルタエレメントであることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項44】
請求項37に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体−空気分離体が疎油性であることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項45】
請求項37に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項46】
請求項45に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記吸収性パッドがセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムを含むことを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項47】
請求項46に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記セルロースおよび前記ポリアクリル酸ナトリウムが、不織ポリプロピレンポーチに収容されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項48】
減圧治療が適用される組織部位から液体を収集する液体収集キャニスタにおいて、
液体収集チャンバを画定する複数の壁と、
前記複数の壁のうちの第1壁の一部によって少なくとも部分的に画定された流体路であって、実質的に前記第1壁の全幅または全長を横切って延在する、流体路と、
前記流体路と前記液体収集チャンバとの間に配置された開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記流路に入るのを防止するように前記第1開口部を覆う液体−空気分離体と、
を具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項49】
請求項48に記載の液体収集キャニスタにおいて、前記流路が、前記第1壁の実質的に前記全幅および前記全長を横切って延在することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項50】
請求項48に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記複数の壁のうちの第2壁の一部によって少なくとも部分的に画定された第2流体路であって、実質的に前記第2壁の全幅または全長を横切って延在する、第2流体路と、
前記第2流体路と前記液体収集チャンバとの間に配置された第2開口部と、
前記液体収集チャンバからの前記液体が前記第2流路に入るのを防止するように前記第2開口部を覆う第2液体−空気分離体と、
をさらに具備することを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項51】
前記流体路が、前記複数の壁のうちの第2壁の一部によってさらに画定されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項52】
請求項48に記載の液体収集キャニスタにおいて、
前記複数の壁が合わせて内側ライナを構成し、
前記内側ライナが、外側シェル内に、前記内側ライナと前記外側シェルとの間に前記流路が形成されるように配置されることを特徴とする液体収集キャニスタ。
【請求項53】
組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムにおいて、
キャニスタであって、
少なくとも1つの壁によって画定される液体収集チャンバと、
前記少なくとも1つの壁内に形成された第1気体連通路と、
前記少なくとも1つの壁内に形成された第2気体連通路と、
前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置され、前記液体収集チャンバと前記第1気体連通路との間の気体の連通を可能にする第1開口部と、
前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置され、前記液体収集チャンバと前記第2気体連通路との間の気体の連通を可能にする第2開口部と、
前記第1開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように前記第1開口部の上に配置された第1液体−空気分離体と、
前記第2開口部内を液体が通過するのを実質的に防止するように前記第2開口部の上に配置された第2液体−空気分離体と、
を備えるキャニスタと、
前記キャニスタと流体連通して、前記液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源と、
前記液体収集チャンバと流体連通し、前記減圧を前記組織部位に分配するように前記組織部位に配置されたマニホルドと、
を具備することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項54】
請求項53に記載の減圧治療システムにおいて、
前記少なくとも1つの壁が第1壁を含み、前記第1気体連通路が前記第1壁内に形成され、
前記少なくとも1つの壁が第2壁を含み、前記第2気体連通路が前記第2壁内に形成されることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項55】
請求項54に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項56】
請求項54に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項57】
請求項53に記載の減圧治療システムにおいて、前記少なくとも1つの壁が円筒形状であることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項58】
請求項53に記載の減圧治療システムにおいて、
前記キャニスタが、
前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に流体連結されたマニホルドチャンバと、
前記マニホルドチャンバに流体連結された減圧ポートと、
をさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項59】
請求項53に記載の減圧治療システムにおいて、前記キャニスタが、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項60】
組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムにおいて、
キャニスタであって、
液体収集チャンバを形成する複数の壁と、
前記複数の壁のうちの第1壁および第2壁内に形成された気体連通路と、
前記気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第1壁に配置された第1開口部と、
前記気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第2壁に配置された第2開口部と、
前記第1開口部および前記第2開口部の各々を覆う液体−空気分離体と、
を備えるキャニスタと、
前記キャニスタと流体連通して、前記液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源と、
前記液体収集チャンバと流体連通し、前記減圧を前記組織部位に分配するように前記組織部位に配置されたマニホルドと、
を具備することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項61】
請求項60に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項62】
請求項60に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項63】
請求項60に記載の減圧治療システムにおいて、前記気体連通路が、カバーによって覆われた前記第1壁および前記第2壁の凹部であることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項64】
請求項60に記載の減圧治療システムにおいて、
前記キャニスタが、
前記気体連通路に流体連結されたマニホルドチャンバと、
前記マニホルドチャンバに流体連結された減圧ポートと、
をさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項65】
請求項60に記載の減圧治療システムにおいて、前記キャニスタが、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項66】
組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムにおいて、
キャニスタであって、
液体収集チャンバを形成する複数の壁であって、各々が内面および外面を有する、複数の壁と、
前記外面に第1凹部が形成されている、前記複数の壁のうちの第1壁と、
前記外面に第2凹部が形成されている、前記複数の壁のうちの第2壁と、
第1空間を形成するように、前記第1凹部の上に配置された第1カバーと、
第2空間を形成するように、前記第2凹部の上に配置された第2カバーと、
前記第1空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第1壁に配置された第1開口部と、
前記第2空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第2壁に配置された第2開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第1壁の前記第1開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第1液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第2壁の前記第2開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第2液体−空気分離体と、
前記第1空間および前記第2空間に流体連結された減圧ポートと、
を備えるキャニスタと、
前記減圧ポートと流体連通して、前記液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源と、
前記液体収集チャンバと流体連通し、前記減圧を前記組織部位に分配するように前記組織部位に配置されたマニホルドと、
を具備することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項67】
請求項66に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に対向することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項68】
請求項66に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1壁が前記第2壁に隣接することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項69】
請求項66に記載の減圧治療システムにおいて、前記キャニスタが、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項70】
請求項66に記載の減圧治療システムにおいて、
前記第1空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第1壁に配置された第3開口部と、
前記第2空間および前記液体収集チャンバを流体連結するように、前記第2壁に配置された第4開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第1壁の前記第3開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第3液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第2壁の前記第4開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第4液体−空気分離体と、
をさらに具備することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項71】
請求項70に記載の減圧治療システムにおいて、
前記第1液体−空気分離体および前記第2液体−空気分離体が同一平面上にあり、
前記第2液体−空気分離体および前記第4液体−空気分離体が同一平面上にあることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項72】
請求項66に記載の減圧治療システムにおいて、
前記第1凹部が実質的にL字型であり、前記第1凹部の頂点領域において第2脚部と交差する第1脚部を含み、
前記第1開口部が前記第1凹部の前記頂点領域に配置され、
前記第2凹部が、形状が実質的に矩形であり、第1端部および第2端部を含み、
前記第2開口部が前記第2凹部の前記第1端部に配置され、
前記キャニスタが、
前記第1凹部の前記第1脚部の前記頂点領域と反対側に配置された第3開口部と、
前記第1凹部の前記第2脚部の前記頂点領域と反対側に配置された第4開口部と、
前記第2凹部の前記第2端部に配置された第5開口部と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第3開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第3液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第4開口部から前記第1空間に入るのを実質的に防止するように配置された第4液体−空気分離体と、
前記液体収集チャンバからの液体が前記第5開口部から前記第2空間に入るのを実質的に防止するように配置された第5液体−空気分離体と、
をさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項73】
請求項72に記載の減圧治療システムにおいて、
前記第1開口部が、前記第1液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第2開口部が、前記第2液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第3開口部が、前記第3液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第4開口部が、前記第4液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであり、
前記第5開口部が、前記第5液体−空気分離体によって覆われた複数の開口部のうちの1つであることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項74】
組織部位に減圧治療を適用する減圧治療システムにおいて、
キャニスタであって、
外側シェルと、
前記外側シェル内に配置可能な内側ライナであって、それにより、前記内側ライナと前記外側シェルとの間に少なくとも1つの気体連通路が生成され、液体収集チャンバを画定し、前記液体収集チャンバと前記気体連通路との間の気体の連通を可能にするように少なくとも1つの開口部をさらに含む、内側ライナと、
液体が前記開口部を通過するのを実質的に防止するように前記少なくとも1つの開口部の上に配置された液体空気分離体と、
を備えるキャニスタと、
前記キャニスタと流体連通して、前記液体収集チャンバに減圧を送達する減圧源と、
前記液体収集チャンバと流体連通し、前記減圧を前記組織部位に分配するように前記組織部位に配置されたマニホルドと、
を具備することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項75】
請求項74に記載の減圧治療システムにおいて、前記内側ライナが複数の壁を含み、前記少なくとも1つの開口部が、前記複数の壁のうちの第1壁の少なくとも1つの開口部と、前記複数の壁のうちの第2壁の少なくとも1つの開口部とをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項76】
請求項74に記載の減圧治療システムにおいて、
前記外側シェルが実質的に矩形角柱形状であり、
前記内側ライナが、複数の壁を含み、実質的に矩形角柱形状であり、
前記少なくとも1つの気体連通路が、第1気体連通路および第2気体連通路をさらに備え、前記第1気体連通路が、前記複数の壁のうちの第1壁と前記外側シェルとの間に配置され、前記第2気体連通路が、前記複数の壁のうちの第2壁と前記外側シェルとの間に配置され、
前記少なくとも1つの開口部が、第1開口部および第2開口部をさらに備え、前記第1開口部が、前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第1壁に配置され、前記第1開口部が、前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間の前記第2壁に配置されることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項77】
請求項76に記載の減圧治療システムにおいて、前記少なくとも1つの開口部の上に配置された前記液体空気−分離体が、前記第1開口部の上に配置された第1液体空気−分離体と前記第2開口部の上に配置された第2液体空気分離体とをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項78】
請求項74に記載の減圧治療システムにおいて、前記キャニスタが、前記液体収集チャンバ内に配置された吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項79】
組織部位から液体を収集する方法であって、
キャニスタの第1側壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えるステップと、
前記キャニスタの第2側壁内に配置された第2気体連通路に減圧を加えるステップと、
前記キャニスタの液体収集チャンバと前記第1気体連通路および前記第2気体連通路との間の気体の流れを可能にして、前記液体収集チャンバに前記減圧を送達するステップと、
前記液体収集チャンバ内に前記液体を引き込むステップと、
前記液体が前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項80】
請求項79に記載の方法において、前記第1側壁が第1内壁および第1カバーを備え、前記第2側壁が第2内壁および第2カバーを備えることを特徴とする方法。
【請求項81】
請求項79に記載の方法において、
前記液体が前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップが、
前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置された第1開口部の上に第1フィルタエレメントを配置するステップと、
前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置された第2開口部の上に第2フィルタエレメントを配置するステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項82】
組織部位に減圧治療を施す方法であって、
キャニスタの第1壁内に配置された第1気体連通路に減圧を加えるステップと、
前記キャニスタの第2壁内に配置された第2気体連通路に減圧を加えるステップと、
前記キャニスタの液体収集チャンバと前記第1気体連通路および前記第2気体連通路との間の気体の流れを可能にして、前記液体収集チャンバに前記減圧を送達するステップと、
前記液体収集チャンバから前記組織部位に前記減圧を伝達するステップと、
前記液体収集チャンバ内に前記組織部位から前記液体を引き込むステップと、
前記液体が前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項83】
請求項82に記載の方法において、
前記液体が前記第1気体連通路および前記第2気体連通路に入るのを実質的に防止するステップが、
前記第1気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置された第1開口部の上に第1フィルタエレメントを配置するステップと、
前記第2気体連通路と前記液体収集チャンバとの間に配置された第2開口部の上に第2フィルタエレメントを配置するステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−515573(P2013−515573A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546163(P2012−546163)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/061633
【国際公開番号】WO2011/079144
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(508268713)ケーシーアイ ライセンシング インコーポレイテッド (125)
【Fターム(参考)】