説明

減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法及びその方法に使用するユニット式装置

【課題】熱分解処理機を設置している区画を減圧状態にして、被処理物の投入排出を連続して出来る、減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法を提供する。
【解決手段】第2区画22を減圧し、第1区画21の受入ホッパ9に被処理物を入れ、第1区画21を減圧し、第2区画22の内部投入口4の扉を開けて被処理物を第2区画22の投入タンク11に移送し、投入タンク11内の被処理物を減圧無酸素熱分解処理機1に移送し、減圧無酸素熱分解処理機1の被処理物を熱分解処理し、被処理物を、減圧無酸素熱分解処理機1の螺旋溝によって移動させて第2区画22に設けた排出タンク16に移送し、第3区画23を減圧し、被処理物を第3区画23の排出ホッパ18に移送し、第3区画23の減圧を解除し、排出ホッパ18の被処理物を排出口7の扉を開けて排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、焼却灰、医療廃棄物、石綿及び汚染土壌に含まれている有害物質を、密封減圧状態の箱体の内部に設置した装置内の坩堝で熱分解して当該被処理物を無害化処理するための減圧無酸素加熱分解処理に関するもので、特に、連続処理が出来る装置を箱体内に収納した減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法及びその方法に使用するユニット式装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、焼却灰、医療廃棄物、石綿及び汚染土壌に含まれているPCBやダイオキシン類等や重金属類の有害物質を除去する有害物質除去装置が種々存在する。従来既知の有害物質除去装置のうち、有害物質を含む被処理物を高温で焼成して被処理物から有害物質を気化して取り出す高温ガス化溶融炉装置や電気プラズマ溶融炉装置が、安全で確実に有害物質を除去出来、しかも周辺機器に優れた装置を装備していることが知られている。このことから、被処理物を高温で焼成する高温気化溶融炉装置が、焼却炉メーカーや自治体及び最終処理業者に関心が寄せられている。
【0003】
ところが、従来既知の有害物質除去装置、高温ガス化溶融炉装置及び電気プラズマ溶融炉装置では、何れも有酸素状態で被処理物を加熱するため、処理中に大量の二酸化炭素が発生してその二酸化炭素を外部に放出すると言う欠点があった。また、高温ガス化溶融炉装置や電気プラズマ溶融炉装置は被処理物を高温で処理するので、炉内の耐火煉瓦等の損傷が激しく、しかも装置そのものが大型になるので、メンテナンスに手間が掛かり、これによるランニングコスト等が高くなると言う欠点があった。
【0004】
一方、被処理物を密封減圧状態の坩堝の中で加熱処理する事で、二酸化炭素を発生しないようにした技術が特許文献1、2及び3に記載されている。この中の特許文献1は、被処理物を収容するスペースを有し、遠赤外線を発生する熱伝導率の高い素材により形成した坩堝を、支持部以外の坩堝の外周との間に間隙を有するように炉本体内に支持して設け、前記坩堝の開口部を炉本体の開口部の内側に位置させ、これらの開口部を同時に塞ぐ開閉蓋を設け、前記坩堝内を前記開閉蓋を閉めて真空状態にし、かつ被処理物を熱分解する際に発生する気体を坩堝内から導出する吸引管を設け、前記開口部から被処理物を投入及び排出すると言うものである。
【0005】
また、前記特許文献2は、るつぼ内に被処理物を入れてるつぼ内を真空にし、当該るつぼを加熱させて被処理物を熱分解する装置において、枠体の両側で、回転炉の両側を回転自在に支持し、この回転炉の中心部の軸方向に筒状のるつぼを設け、このるつぼは被処理物を収容する中空部の内周に軸方向に螺旋溝が設けられ、このるつぼの開口両端部は前記枠体に支持された投入口部及び排出口部により塞がれ、前記回転炉内に、るつぼ内部を加熱する電熱式の加熱装置を設け、前記投入口部内及び排出口部内には夫々二重の遮断装置を設け、前記排出口部には、るつぼ内を真空状態にし、かつ被処理物を分解する際に発生する気体をるつぼ内から導出する吸引管を設け、前記回転炉を回転させる駆動装置を設けたと言うものである。
【0006】
さらに、前記特許文献3は、有害物質を含む被処理物を収容するための坩堝と、その坩堝内を加熱して被処理物に含まれる有害物質を気化させるための加熱手段と、吸引力を発生させる吸引手段と、気化した有害物質を液化して捕集するためのものであって前記吸引手段と前記坩堝との間に備えられるもので気化した気体を液化させる冷却装置と、前記坩堝の内部と連絡して被処理物を坩堝に出し入れするための移送手段と、外部と気密的に遮断可能な状態で被処理物を前記移送手段に投入するための上方導入部材と、外部と気密的に遮断可能な状態で被処理物を前記移送手段から排出するための下方排出部材と、前記坩堝内に窒素を投入するための窒素投入手段とを有し、前記坩堝と前記冷却装置と前記吸引手段との間を閉鎖状態に連絡し、前記吸引手段による吸引力を前記冷却装置を介して前記坩堝内に及ぼすようにし、前記坩堝を中心として被処理物の投入用移送手段と排出用移送手段とを反対側に配置すると共に、前記坩堝を中心として前記投入用移送手段の反対側に前記吸引手段を配置するというものである。
【特許文献1】特公平7−34902号公報
【特許文献2】特許第3266591号公報
【特許文献3】特許第4093451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献1では、一定時間の加熱後に被処理物を取り出すと言った作業の繰り返しで手間の掛かる作業となっていた。また、特許文献2では、被処理物を投入し、処理する毎に坩堝を開閉すると言う断続的な開閉なので坩堝内の温度が低下し、処理効率が悪いと言う欠点があった。また、被処理物を加熱して抽出した気体を吸引装置によって外部に取り出そうとしても、気体を坩堝から取り出すのに時間がかかると言う問題があった。
【0008】
さらに、前記特許文献3は、前記真空状態の坩堝内に被処理物を投入する際の温度の低下を防ぎ、前記坩堝内に窒素を投入することで坩堝内から抽出する気体の排出の際の時間短縮が出来るが、被処理物の量が大量処理の際は、装置そのものを多数設置しなければならないと言う欠点があった。さらに、大掛かりな設備になるのでメンテナンス等に多大な費用がかかっていた。
【0009】
この発明は、これらの点に鑑みて為されたもので、減圧無酸素熱分解処理機を設置している区画を常に減圧又は真空状態にしておくことが出来、被処理物の投入排出を連続して出来る、減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法及びその方法に使用するユニット式装置を提供して前記課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、箱体の内部を、夫々減圧自在な第1区画、第2区画及び第3区画に分け、前記第2区画には、長筒状で、回転自在な、内側に螺旋溝を設けた坩堝を有し、両端に開閉自在な扉を設けた減圧無酸素熱分解処理機を設置し、被処理物は、前記第1区画、第2区画及び第3区画内を順次移送されて処理され、前記各区画には前記移送路を開閉する扉を夫々設けたユニット式減圧無酸素熱分解処理装置において、前記第1区画、第2区画及び第3区画内の各扉を夫々閉じて前記第2区画を減圧し、前記第1区画の被処理物投入口の扉を開けて当該第1区画に設けた受入ホッパ内に外部から被処理物を投入し、当該受入ホッパ内に被処理物を充填し、前記被処理物投入口の扉を閉じて当該第1区画を減圧し、前記第2区画の内部投入口の扉を開けると共に前記受入ホッパ内の被処理物を当該第2区画に設けた投入タンク内に移送する。
【0011】
そして、前記投入タンク内に被処理物を充填し、前記第2区画の内部投入口の扉を閉じ、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を開くと共に前記投入タンク内の被処理物を前記減圧無酸素熱分解処理機内に移送し、その後、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を閉じ、当該減圧無酸素熱分解処理機内の被処理物を減圧無酸素状態で熱分解処理し、当該被処理物を、回転する減圧無酸素熱分解処理機内の螺旋溝によって移動させて当該減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を開放して当該第2区画に設けた排出タンク内に移送し、当該排出タンク内に被処理物を充填し、前記減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を閉じ、前記第3区画を減圧し、当該第3区画の搬出口の扉を開けて前記排出タンク内の被処理物を前記第3区画に設けた排出ホッパ内に移送し、当該排出ホッパ内に被処理物を充填し、前記第3区画の搬出口の扉を閉じ、当該第3区画内の減圧を解除すると共に前記排出ホッパ内の被処理物を当該第3区画の排出口の扉を開けて当該排出口から外部に排出する減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法とした。
【0012】
請求項2の発明は、箱体の内部を、夫々減圧自在な第1区画、第2区画及び第3区画に分け、前記第2区画には、長筒状で、回転自在な、内側に螺旋溝を設けた坩堝を有し、両端に開閉自在な扉を設けた減圧無酸素熱分解処理機を設置し、前記第1区画において、外側面に設けた被処理物投入口に一端を接続し、他端を前記第1区画と第2区画の間の第1隔壁に設けた内部投入口に接続した一定長の受入管を設け、当該受入管の途中から一定幅を有する有底な管を設けて受入ホッパを形成し、当該受入ホッパは内部の被処理物を移送する手段を設ける。
【0013】
そして、前記第2区画において、前記第1隔壁の内部投入口に、有底な管の開口した一端を接続して投入タンクを形成し、当該投入タンクは内部の被処理物を移送する手段を設け、当該投入タンクの一端付近から別途管を延ばして前記減圧無酸素熱分解処理機の一端に接続し、当該減圧無酸素熱分解処理機の他端付近から管を延ばして、別途設けた有底な管の開口した一端付近に接続し、前記有底な管の開口した一端を前記第2区画と第3区画の間の第2隔壁に設けた搬出口に接続し、当該管は内部の被処理物を移送する手段を設けた排出タンクを形成し、前記第3区画において、前記第2隔壁の搬出口に一端を接続し、他端を第3区画の外側面に設けた排出口に接続した一定長の排出管を設け、当該排出管の途中から一定幅を有する有底の管を設けて、当該管は内部の被処理物を移送する手段を設けた排出ホッパを形成し、前記第1区画、第2区画及び第3区画を減圧又は真空にする手段を設けた前記請求項1に記載の減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法において使用するユニット式装置とした。
【0014】
請求項3の発明は、被処理物を密封状態で移送する被処理物投入口及び第1隔壁の内部投入口に被処理物の通過量を感知するセンサを夫々設け、前記第1区画に設置した受入ホッパの移送手段と前記第2区画の投入タンクの移送手段とが連動して作動するように構成した前記請求項2に記載のユニット式装置とした。
【0015】
また、請求項4の発明は、前記減圧又は真空手段によって前記第2区画に設けた投入タンク内を当該第2区画内と同等以下の減圧状態にし、前記投入タンクの内部に電熱ヒータを挿入して被処理物を加熱処理する構成とした前記請求項2又は3に記載のユニット式装置とした。
【0016】
請求項5の発明は、前記ユニット式装置と接続した冷却装置、トラップ、加熱消臭装置を夫々設け、前記減圧無酸素熱分解処理機、前記投入タンク又は前記排出ホッパの少なくとも一つから排出される排出気体は、前記冷却装置、トラップ、加熱消臭装置を経て外部に排出される構成とした前記請求項2、3又は4の何れかに記載のユニット式装置とした。
【0017】
請求項6の発明は、前記加熱消臭装置は、少なくともセラミック耐熱チェッカー加熱炉及び抗菌セラミック活性炭フィルターから成り、前記排出気体はこれらを経て外部に排出される構成とした前記請求項5に記載のユニット式装置とした。
【発明の効果】
【0018】
請求項1及び2の各発明によれば、第1区画及び第3区画を随時、減圧又は真空状態にし、又はこれを解除することにより、減圧無酸素熱分解処理機を設置している第2区画を常に減圧又は真空状態にしておくことが出来るので、被処理物の投入、処理及び排出が連続して出来るようになり、被処理物の大量な処理が出来、極めて使い勝手の良いものである。
【0019】
また、請求項2の発明によれば、減圧無酸素熱分解処理機の連続した処理が出来る装置としてコンパクトに設けたので、装置として、必要以上に場所を取ることが無い。その結果、装置の移送や設置が容易に出来、熱分解処理装置の採用に大きく貢献するものである。
【0020】
請求項3の発明によれば、被処理物を密封状態で搬送する被処理物投入口及び内部投入口に被処理物の通過量を感知するセンサを夫々設け、前記第1区画に設置した受入ホッパと前記第2区画の投入タンクとが連動して作動するようにしたので、受入ホッパと投入タンクが無駄無く作動出来、より合理的に熱分解処理を行うことが出来、便利である。
【0021】
請求項4の発明によれば、前記第2区画に設けた投入タンクの内部に電熱ヒータを挿入して被処理物を加熱して前処理した後、減圧無酸素熱分解処理機で処理することとしたので、被処理物の処理がより円滑に行うことが出来、処理時間の短縮が出来る。
【0022】
請求項5の発明によれば、前記減圧無酸素熱分解処理機等から発生する排出気体は、冷却装置で液化され、トラップにて捕集され、加熱消臭装置で処理される構成としたので、前記熱分解処理によって発生する有害な分解気化物質を安全かつ確実に捕集することが出来、安心して熱分解処理が出来るものである。
【0023】
請求項6の発明によれば、前記加熱消臭装置は、少なくともセラミック耐熱チェッカー加熱炉及び抗菌セラミック活性炭フィルターから成り、前記排出気体はこれらを経て外部に排出されることとしたので、排出気体を無臭にすることが出来、より環境保全に適した熱分解処理が出来るものである。
【0024】
請求項7の発明によれば、前記抗菌セラミック活性炭フィルターは、一定の成分、一定時間、一定の温度で焼成して形成したので、排出気体をよりきれいなものとすることが出来、より安心して熱分解処理が出来るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明は、箱体の内部を、夫々減圧自在な第1区画、第2区画及び第3区画に分け、前記第2区画には、長筒状で、回転自在な、内側に螺旋溝を設けた坩堝を有し、両端に開閉自在な扉を設けた減圧無酸素熱分解処理機を設置し、被処理物は、前記第1区画、第2区画及び第3区画内を順次移送されて処理され、前記各区画には前記移送路を開閉する扉を夫々設けたユニット式減圧無酸素熱分解処理装置において、前記第1区画、第2区画及び第3区画内の各扉を夫々閉じて前記第2区画を減圧し、前記第1区画の被処理物投入口の扉を開けて当該第1区画に設けた受入ホッパ内に外部から被処理物を投入し、当該受入ホッパ内に被処理物を充填し、前記被処理物投入口の扉を閉じて当該第1区画を減圧し、前記第2区画の内部投入口の扉を開けると共に前記受入ホッパ内の被処理物を当該第2区画に設けた投入タンク内に移送する。
【0026】
そして、前記投入タンク内に被処理物を充填し、前記第2区画の内部投入口の扉を閉じ、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を開くと共に前記投入タンク内の被処理物を前記減圧無酸素熱分解処理機内に移送し、その後、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を閉じ、当該減圧無酸素熱分解処理機内の被処理物を減圧無酸素状態で熱分解処理し、当該被処理物を、回転する減圧無酸素熱分解処理機内の螺旋溝によって移動させて当該減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を開放して当該第2区画に設けた排出タンク内に移送し、当該排出タンク内に被処理物を充填し、前記減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を閉じ、前記第3区画を減圧し、当該第3区画の搬出口の扉を開けて前記排出タンク内の被処理物を前記第3区画に設けた排出ホッパ内に移送し、当該排出ホッパ内に被処理物を充填し、前記第3区画の搬出口の扉を閉じ、当該第3区画内の減圧を解除すると共に前記排出ホッパ内の被処理物を当該第3区画の排出口の扉を開けて当該排出口から外部に排出することとした。
【0027】
これにより、第1区画及び第3区画を随時、減圧又は真空状態にし、又はこれを解除することにより、減圧無酸素熱分解処理機を設置している第2区画を常に減圧又は真空状態にしておくことが出来るので、被処理物の投入、処理及び排出が連続して出来るようになったものである。
【実施例1】
【0028】
以下、この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置A及び連続処理方法を図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の一部断面正面図である。図2は、同ユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置を収めた箱体と、冷却装置等を収納した他の箱体等を並べて配置した状態の一部断面平面図である。図3は、同ユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第1区画の受入管及び受入ホッパを示す一部断面図である。図4は、同ユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第2区画の投入タンク及び減圧無酸素加熱分解処理装置を示す一部省略断面平面図である。
【0029】
まず、扁平な直方体形状の箱体を、図2に示すように、大小3個用意する。この中の1個の箱体26の内部を、隔壁によって、図1及び図2に示すように、第1区画21、第2区画22及び第3区画23に分け、後述する箱体27の真空ポンプ31によって、各区画毎に減圧乃至真空にすることが出来るようになっている。第1区画21及び第3区画23は、小スペースであるが、第2区画22は大スペースとなっている。この第2区画22の長手方向の一側には、減圧無酸素熱分解処理機1を基台24の上に設置している。被処理物は、前記第1区画、第2区画及び第3区画内に設けた装置内を順次移送されて処理される。
【0030】
図3に示すように、前記第1区画21において、外側面の上部に被処理物を投入する、開閉自在な扉付の被処理物投入口2を設け、前記第1区画21と第2区画22の間の第1隔壁3の上部に、開閉自在な扉付の内部投入口4を設け、図1に示すように、第2区画22と第3区画23の間の第2隔壁5の上部に、開閉自在な扉付の搬出口6を設け、第3区画23の外側面の上部に、開閉自在な扉付の排出口7を設けている。
【0031】
前記第1区画21において、図3に示すように、前記被処理物投入口2に一端を接続し、他端を内部投入口4に接続した一定長の受入管8を設ける。この受入管8の途中から下方に向けて一定幅を有する有底の管を垂下させて受入ホッパ9を設ける。この受入ホッパ9の内部には、サーボモーター(図示省略)によって正逆回転自在なスクリューコンベア9aを備え、また、この受入ホッパ9内に充填される被処理物の量を感知するセンサ9bを当該受入ホッパ9内に設けている。さらに、前記受入管8において、前記受入ホッパ9の上部の開口部の前後には開閉自在な扉を設けており、前記被処理物投入口2側の扉を第1扉10a、前記内部投入口4側の扉を第2扉10bとする。
【0032】
前記第2区画22において、図4に示すように、前記第1隔壁3の上部にある内部投入口4に、有底な管の開口した一端を接続し、他端を下にして傾斜させて形成した投入タンク11を設けている。この投入タンク11の一端付近から、開閉自在な第3扉12を介して別途管13を斜め方向に延ばして前記減圧無酸素熱分解処理機1の一端に接続している。前記投入タンク11内部には、外部のサーボモーター(図示省略)によって正逆回転自在なスクリューコンベア11aを設けている。
【0033】
また、この投入タンク11のスクリューコンベア11aとして、耐熱セラミックスクリューを使用し、この耐熱セラミックスクリューの内部に電熱ヒータを挿入して被処理物を加熱処理出来るようにしている(図示省略)。
【0034】
前記減圧無酸素熱分解処理機1は、図1、4及び5に示すように、長筒状で内側に螺旋溝1dを設けた坩堝1cを有し、両端に開閉自在な扉1a、1bを設け、前記坩堝1cは両端で支持されて、外部のサーボモーター(図示省略)によって回転駆動自在に設けられている。ここで使用する減圧無酸素熱分解処理機1としては、前記特許文献2の特許第3266591号公報に記載された断続流動式熱分解装置及び前記特許文献3の特許第4093451号公報に記載された有害物質除去装置を基にしたものである。また、この減圧無酸素熱分解処理機1からは、熱分解処理によって発生した分解気化物質(排出気体、以下同じ)を抽出して運ぶ管(図示省略)が取出口25まで設けられており、図2に示す様に、この取出口25からは前記排出気体を運ぶ配管25aが延されて、箱体27の冷却装置29に接続され、その後、捕集トラップ30を経て、箱体33内に設けられた、前記排出気体を処理する加熱消臭装置として、排出口に抗菌セラミック活性炭フィルター28aを設けたセラミック耐熱チェッカー加熱炉28と接続されている。
【0035】
図5は、この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第2区画の減圧無酸素加熱分解処理装置及び排出タンクを示す一部省略断面平面図である。図6は、同ユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第3区画の排出管及び排出ホッパを示す一部縦断面図である。
【0036】
前記減圧無酸素熱分解処理機1の他端に、管14の一端を接続し、この管14の他端を、別途設けた有底な管から成る排出タンク16の開口した一端付近に開閉自在な第4扉15を介して接続し、この有底な管の開口した一端を第2隔壁5の上部に設けた搬出口6に接続して排出タンク16を設ける。この排出タンク16の内部には、外部のサーボモーター(図示省略)によって正逆回転自在なスクリューコンベア16aを設けている。
【0037】
前記第3区画23において、図6に示すように、前記第2隔壁5の搬出口6に一端を接続し、他端を第3区画23の外側面に設けた排出口7に接続した一定長の排出管17を設ける。この排出管17の途中から下方に向けて一定幅を有する有底の管を垂下させて排出ホッパ18を設ける。この排出ホッパ18の内部には、外部のサーボモーター(図示省略)によって正逆回転自在なスクリューコンベア18aを備えている。
【0038】
さらに、前記排出管17において、前記排出ホッパ18の上部の開口部の前後には開閉自在な扉を設けており、前記搬出口6側の扉を第5扉19a、前記排出口7側の扉を第6扉19bとしている。また、図2に示すように、この排出管17からは前記排出気体を運ぶ配管25aが延されて、箱体27の冷却装置29に接続され、その後、捕集トラップ30を経て、箱体33内に設けられた、前記排出気体を処理する加熱消臭装置として、排出口に抗菌セラミック活性炭フィルター28aを設けたセラミック耐熱チェッカー加熱炉28と接続されている。
【0039】
前記抗菌セラミック活性炭フィルターは、活性炭20%〜50%、カオリン30%〜60%、木節粘土10%〜40%をベースにして、葉長石1%〜10%、銀0.1%〜0.5%、チタン0.5%〜1%を混入して、無酸素状態で10時間〜18時間、1,000℃〜1,260℃で焼成して形成した。
【0040】
図2に示すように、箱体27には、冷却装置29、捕集トラップ30(2連)、真空ポンプ31(2基、冷却装置付)及び窒素発生装置32が設置されている。箱体33には、水冷煙道28bを備え、排出口に抗菌セラミック活性炭フィルター28aを設けたセラミック耐熱チェッカー加熱炉28が収められている。また、前記箱体26、箱体33とこの箱体27とは配管25aや配線25bで接続されている。これらの配管25aや配線25bによって、前記投入タンク11、前記減圧無酸素熱分解処理機1等と真空ポンプ31等とが接続され、減圧又は真空制御される構成となっている。
【0041】
次に、この実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置Aを使用する手順を説明する。前記第1区画21、第2区画22及び第3区画23の各口2、4、6、7、各扉1a、1b、10a、10b、19a、19bを夫々閉じて前記第2区画22を真空ポンプ31により減圧する。被処理物の処理中、第2区画内は、常時、減圧又は真空状態にある。前記第1区画21の被処理物投入口2及び第1扉10aを開けて被処理物を、受入ホッパ9内に投入する。この時、処理効率を高めるためにセンサ9bにより受入ホッパ9の許容量まで被処理物を投入することとする。前記受入ホッパ9のスクリューコンベア9aを正回転させて被処理物を当該受入ホッパ9内に圧縮充填する。そして、前記被処理物投入口2及び第1扉10aを閉じ、同時に第1区画21内を真空ポンプ31により減圧する。
【0042】
そして、前記第2扉10b及び第1隔壁3の内部投入口4を開くと共に前記スクリューコンベア9aを逆回転させて内部の被処理物を、前記投入タンク11内に移送する。
【0043】
前記投入タンク11内のスクリューコンベア11aを回転させて被処理物を当該投入タンク11内に圧縮充填する。その後、これらの第2扉10b及び第1隔壁3の内部投入口4を閉じ、前記第3扉12及び前記減圧無酸素熱分解処理機1の扉1aを開くと共に前記スクリューコンベア11aを逆回転させて投入タンク11内の被処理物を、前記減圧無酸素熱分解処理機1内に移送する。そして、前記第3扉12及び前記減圧無酸素熱分解処理機1の一方の扉1aを閉じる。
また、前記スクリューコンベア11aを正逆回転させる時、投入タンク11内を真空ポンプ31で当該第2区画22内と同等以下の減圧状態にし、前記投入タンク11の耐熱セラミックスクリュー内部の電熱ヒータによって被処理物を200℃〜400℃に加熱して、前記減圧無酸素熱分解処理機1における処理の前処理を行う。
【0044】
前記減圧無酸素熱分解処理機1内の被処理物を減圧無酸素状態で熱分解処理し、当該被処理物(灰など)を、減圧無酸素熱分解処理機1を回転させて当該減圧無酸素熱分解処理機1内の螺旋溝1dによって先端まで移送する。
【0045】
前記減圧無酸素熱分解処理機1で被処理物を処理することにより発生した分解気化物質及び前記投入タンク11の加熱処理によって発生した分解気化物質は、箱体27の冷却装置29で液化され、捕集トラップ30にて捕集された後、箱体33の前記セラミック耐熱チェッカー加熱炉28に送られて電熱又は石油バーナーによって800℃〜1,100℃に加熱処理される。
【0046】
そして、この減圧無酸素熱分解処理機1の他方の扉1b及び第4扉15を開放して前記排出タンク16内に被処理物(灰など)を移送する。その際、当該排出タンク16のスクリューコンベア16aを回転させて被処理物を当該排出タンク16内に圧縮充填する。
【0047】
その後、前記他方の扉1b及び第4扉15を閉じて、第3区画23を真空ポンプ31により減圧し、第2隔壁5に設けた搬出口6及び第5扉19aを開くと共に前記スクリューコンベア16aを逆回転させて排出タンク16内部の被処理物を前記排出ホッパ18内に移送する。
【0048】
続いて、この排出ホッパ18のスクリューコンベア18aを回転させて被処理物をこの排出ホッパ18内に圧縮充填し、その後、当該搬出口6及び第5扉19aを閉じ、当該第3区画23の減圧を解除する。第3区画23の外側面の排出口7及び第6扉19bを開くと共に前記スクリューコンベア18aを逆回転させて排出ホッパ18内の被処理物を前記排出口7から装置A外に排出する。
【0049】
この時、排出ホッパ18から排出される排出気体を配管25aを通して箱体27の冷却装置29等に運び、当該冷却装置29で液化し、捕集トラップ30にて捕集した後、箱体33のセラミック耐熱チェッカー加熱炉28に送り、ここで炉内温度を800℃〜1,100℃に設定し、排出気体を水冷煙道28b内を通して冷却し、その後、前記抗菌セラミック活性炭フィルター28aを通してクリーンなものとして外部に排出することが出来る。
【0050】
この様に、この発明の実施例1では、第1区画及び第3区画を随時、減圧又は真空状態にし、又はこれを解除することにより、減圧無酸素熱分解処理機を設置している第2区画を常に減圧又は真空状態にしておくことが出来るので、被処理物の連続した処理が可能となり、被処理物の大量な処理が出来るようになったものである。
【0051】
前記実施例1において、受入ホッパ9内に充填される被処理物の量を感知するセンサ9bを当該受入ホッパ9内に設けているが、被処理物投入口2及び内部投入口4に被処理物の通過量を感知するセンサを夫々設けて、前記第1区画21に設置した受入ホッパ9と前記第2区画22の投入タンク11とが連動して作動し、被処理物が滞り無く、円滑に移行出来るようにすることが出来る。
【0052】
すなわち、被処理物が前記第2区画22の投入タンク11に移行し、第2扉10b及び第1隔壁の内部投入口4を閉じた際、第1区画21の減圧を解き、被処理物投入口2を開放し、当該第1区画の中に新たな被処理物を投入する。そして、受入ホッパ9内に被処理物を充填後、再び第1区画21を減圧し、第2区画22の投入タンク11に被処理物がなくなった後、第2区画22の投入タンク11に被処理物を移行させると言う様に、処理を行う各過程において連携した連続処理を行うことにより、被処理物の処理を極めて円滑に、かつ短時間で行うことが出来る。また、搬出口6及び排出口7においても同様にセンサを設けることにより、前記第2区画22に設置した排出タンク16と前記第3区画23の排出ホッパ18とを連動して作動させ、同様の効果を奏することが出来る。
【0053】
また、第1区画21、第2区画22及び第3区画23を真空ポンプ31により減圧状態又は真空状態にしているが、減圧か真空かはその時々によって、都合のよい方を選択すれば良い。また、前記実施例1では、箱体26、27、33を用いているが、実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置Aとしては、少なくとも箱体26、1個あれば良く、他の箱体27、33についてはその時々で必要な装置等を収納設置すれば良い。
【0054】
また、受入ホッパ9、投入タンク11、排出タンク16及び排出ホッパ18を密封するのに各扉10a、10b、12、15、19a、19bを夫々用いているが、これらの各扉は必ずしも必要と言うものでは無く、処理過程における減圧又は減圧解除をより効果的に行うことを目的としたものである。前記各装置を密封する構成は、本願発明が効果を奏することが出来るものであるならば、他の構成のものでも良い
【0055】
また、受入ホッパ9、投入タンク11、排出タンク16及び排出ホッパ18等の動力として、外部のサーボモーターを使用しているが、動力としては、これに限らず、もちろん他のものでも良い。さらに、受入ホッパ9、投入タンク11、排出タンク16及び排出ホッパ18において、正逆回転自在なスクリューコンベア9a、11a、16a、18aを使用したが、これらのスクリューコンベアに換えて、前記ホッパやタンクを形成する管の内周面に螺旋溝を設け、これらの管自体を回転させるようにすることも出来る。また、前記抗菌セラミック活性炭フィルターとして、具体的な構成を記載しているが、これらの構成に限定するものでは無い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の一部断面正面図である。
【図2】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置を収めた箱体と、冷却装置等を収納した他の箱体等を並べて配置した状態の一部断面平面図である。
【図3】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第1区画の受入管及び受入ホッパを示す一部縦断面図である。
【図4】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第2区画の投入タンク及び減圧無酸素加熱分解処理装置を示す一部省略断面平面図である。
【図5】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第2区画の減圧無酸素加熱分解処理装置及び排出タンクを示す一部省略断面平面図である。
【図6】この発明の実施例1のユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置の第3区画の排出管及び排出ホッパを示す一部縦断面図である。
【符号の説明】
【0057】
A ユニット式減圧無酸素加熱分解処理装置
1 減圧無酸素加熱分解処理装置 2 被処理物投入口
3 第1隔壁 4 内部投入口 5 第2隔壁
6 搬出口 7 排出口 8 受入管
9 受入ホッパ 9a スクリューコンベア
11 投入タンク 11a スクリューコンベア
12 第3扉 13 管 14 管
15 第4扉 16 排出タンク
16a スクリューコンベア 17 排出管
18 排出ホッパ 21 第1区画 22 第2区画
23 第3区画 24 基台 25 取出口
25a 配管 25b 配線 26 箱体
27 箱体 28 セラミック耐熱チェッカー加熱炉
28a 抗菌セラミック活性炭フィルター
28b 水冷煙道 29 冷却装置 30 捕集トラップ
31 真空ポンプ 32 窒素発生装置 33 箱体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体の内部を、夫々減圧自在な第1区画、第2区画及び第3区画に分け、前記第2区画には、長筒状で、回転自在な、内側に螺旋溝を設けた坩堝を有し、両端に開閉自在な扉を設けた減圧無酸素熱分解処理機を設置し、
被処理物は、前記第1区画、第2区画及び第3区画内を順次移送されて処理され、前記各区画には前記移送路を開閉する扉を夫々設けたユニット式減圧無酸素熱分解処理装置において、
前記第1区画、第2区画及び第3区画内の各扉を夫々閉じて前記第2区画を減圧し、前記第1区画の被処理物投入口の扉を開けて当該第1区画に設けた受入ホッパ内に外部から被処理物を投入し、当該受入ホッパ内に被処理物を充填し、前記被処理物投入口の扉を閉じて当該第1区画を減圧し、前記第2区画の内部投入口の扉を開けると共に前記受入ホッパ内の被処理物を当該第2区画に設けた投入タンク内に移送し、
前記投入タンク内に被処理物を充填し、前記第2区画の内部投入口の扉を閉じ、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を開くと共に前記投入タンク内の被処理物を前記減圧無酸素熱分解処理機内に移送し、その後、前記減圧無酸素熱分解処理機の一方の扉を閉じ、
当該減圧無酸素熱分解処理機内の被処理物を減圧無酸素状態で熱分解処理し、当該被処理物を、回転する減圧無酸素熱分解処理機内の螺旋溝によって移動させて当該減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を開放して当該第2区画に設けた排出タンク内に移送し、当該排出タンク内に被処理物を充填し、前記減圧無酸素熱分解処理機の他方の扉を閉じ、前記第3区画を減圧し、当該第3区画の搬出口の扉を開けて前記排出タンク内の被処理物を前記第3区画に設けた排出ホッパ内に移送し、当該排出ホッパ内に被処理物を充填し、前記第3区画の搬出口の扉を閉じ、当該第3区画内の減圧を解除すると共に前記排出ホッパ内の被処理物を当該第3区画の排出口の扉を開けて当該排出口から外部に排出することを特徴とする、減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法。
【請求項2】
箱体の内部を、夫々減圧自在な第1区画、第2区画及び第3区画に分け、前記第2区画には、長筒状で、回転駆動自在な、内側に螺旋溝を設けた坩堝を有し、両端に開閉自在な扉を設けた減圧無酸素熱分解処理機を設置し、
前記第1区画において、外側面に設けた被処理物投入口に一端を接続し、他端を前記第1区画と第2区画の間の第1隔壁に設けた内部投入口に接続した一定長の受入管を設け、当該受入管の途中から一定幅を有する有底な管を設けて受入ホッパを形成し、当該受入ホッパは内部の被処理物を移送する手段を設け、
前記第2区画において、前記第1隔壁の内部投入口に、有底な管の開口した一端を接続して投入タンクを形成し、当該投入タンクは内部の被処理物を移送する手段を設け、当該投入タンクの一端付近から別途管を延ばして前記減圧無酸素熱分解処理機の一端に接続し、
当該減圧無酸素熱分解処理機の他端付近から管を延ばして、別途設けた有底な管の開口した一端付近に接続し、
前記有底な管の開口した一端を前記第2区画と第3区画の間の第2隔壁に設けた搬出口に接続し、当該管は内部の被処理物を移送する手段を設けた排出タンクを形成し、
前記第3区画において、前記第2隔壁の搬出口に一端を接続し、他端を第3区画の外側面に設けた排出口に接続した一定長の排出管を設け、
当該排出管の途中から一定幅を有する有底の管を設けて、当該管は内部の被処理物を移送する手段を設けた排出ホッパを形成し、前記第1区画、第2区画及び第3区画を減圧又は真空にする手段を設けたことを特徴とする、前記請求項1に記載の減圧無酸素熱分解処理機の連続処理方法において使用するユニット式装置。
【請求項3】
被処理物を密封状態で移送する被処理物投入口及び第1隔壁の内部投入口に被処理物の通過量を感知するセンサを夫々設け、前記第1区画に設置した受入ホッパの移送手段と前記第2区画の投入タンクの移送手段とが連動して作動するように構成したことを特徴とする、前記請求項2に記載のユニット式装置。
【請求項4】
前記減圧又は真空手段によって前記第2区画に設けた投入タンク内を当該第2区画内と同等以下の減圧状態にし、前記投入タンクの内部に電熱ヒータを挿入して被処理物を加熱処理する構成としたことを特徴とする、前記請求項2又は3に記載のユニット式装置。
【請求項5】
前記ユニット式装置と接続した冷却装置、トラップ、加熱消臭装置を夫々設け、前記減圧無酸素熱分解処理機、前記投入タンク又は前記排出ホッパの少なくとも一つから排出される排出気体は、前記冷却装置、トラップ、加熱消臭装置を経て外部に排出される構成としたことを特徴とする、前記請求項2、3又は4の何れかに記載のユニット式装置。
【請求項6】
前記加熱消臭装置は、少なくともセラミック耐熱チェッカー加熱炉及び抗菌セラミック活性炭フィルターから成り、前記排出気体はこれらを経て外部に排出される構成としたことを特徴とする、前記請求項5に記載のユニット式装置。
【請求項7】
前記抗菌セラミック活性炭フィルターは、活性炭20%〜50%、カオリン30%〜60%、木節粘土10%〜40%をベースにして、葉長石1%〜10%、銀0.1%〜0.5%、チタン0.5%〜1%を混入して、無酸素状態で10時間〜18時間、1,000℃〜1,260℃で焼成して形成したことを特徴とする、前記請求項6に記載のユニット式装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−88041(P2011−88041A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241800(P2009−241800)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(507259268)株式会社イーデェス (2)
【Fターム(参考)】