説明

温浴関連施設における給排湯システム及び給排湯方法

【課題】浴槽を含む温浴エリアから排出される排湯の余熱を利用して温浴エリアに供給すべき湯を効率良く生成し、以って温浴関連施設の省エネルギー化を推進する。
【解決手段】浴槽2を含む温浴エリア1に対し、受水槽4内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備7を備えた温浴関連施設における給排湯システムである。温浴エリア1からの排湯を貯留する排湯回収槽10と、受水槽4内の浄水を排湯回収槽10内の排湯からの熱伝達により加温する熱交換器21,22とを備える。排湯回収槽10は、回収槽11,12から成る。回収槽12は、浴槽2からオーバーフローした排湯を流入せしめる上流槽12Aと、上流槽12Aに底部が連通する下流槽12Bとに仕切られ、回収槽11と上流槽12Bとの内部に熱交換器21,22が配置される。そして、熱交換器21,22と受水槽4との間で浄水の循環が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大衆浴場や温泉旅館といった温浴関連施設における給排湯システム、及び給排湯方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大衆浴場や温泉旅館などの温浴関連施設には、大型の浴槽やサウナを備えた大浴場が設けられるが、一度に大人数が入浴する大浴場では、浴槽内の湯(浴湯)の交換を行わないと、入浴者の皮脂などにより汚濁してしまう。この点、天然温泉であれば、これを浴槽内に連続供給して浴湯をオーバーフローさせるので清浄に保てるが、浴槽にボイラによる沸かし湯を供給する場合には、ボイラを常時フル稼働させなければならず、膨大な燃料を消費してしまう。このため、浴湯に沸かし湯を用いる温浴関連施設では、一般に浴湯を循環濾過し、ボイラの負荷を軽減するようにしている。
【0003】
例えば、浴槽からオーバーフローした湯をオーバーフロー槽に回収し、これを濾過器に通して循環しながらボイラにより加熱して浴槽に返送するようにした温浴システムが知られる(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−233468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されるような温浴システムによれば、浴湯を循環使用している間はボイラの負荷を軽減して消費燃料を節減することができるものの、浴湯を長らく循環使用すると、循環系の濾過能力が失われ、雑菌も繁殖することになる。このため、浴湯を定期的に交換する必要があるが、この場合、特許文献1では、上水や井戸水をボイラにより直接加熱し、その加熱水を上述のオーバーフロー槽を通じて浴槽に供給するようにしており、洗い場のカランなどに対しても、ボイラにより上水などを直接加熱し、これを貯湯槽から供給するようにしているので、ボイラにかかる負荷が高く、消費燃料も莫大になる。
【0006】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その主たる目的は浴槽を含む温浴エリアから排出される排湯の余熱を利用して温浴エリアに供給すべき湯を効率良く生成し、以って温浴関連施設の省エネルギー化を推進することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するため、以下に記載するような給排湯システム及び給排湯方法を提供する。
(1)浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記温浴エリアからの排湯を貯留する排湯回収槽と、
前記受水槽内の浄水を前記排湯回収槽内の排湯からの熱伝達により加温する予熱手段と、
を有することを特徴とする温浴関連施設における給排湯システム。
(2)上記(1)に関し、前記排湯回収槽は、前記浴槽の底部から排出される排湯を貯留する第1回収槽と、前記浴槽からオーバーフローした排湯を貯留する第2回収槽とを有し、
前記第2回収槽は、前記浴槽からオーバーフローした排湯を流入せしめる上流槽と、この上流槽に底部が連通する下流槽とに仕切られ、
前記第1回収槽と前記第2回収槽の上流槽との内部に前記予熱手段が配置され、その予熱手段と前記受水槽との間で浄水の循環が行われる構成とされていることを特徴とする温浴関連施設における給排湯システム。
(3)上記(1)、(2)に関し、前記排湯回収槽内に塩素を供給する塩素供給手段を有することを特徴とする温浴関連施設における給排湯システム。
(4)浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記温浴エリアから排出された排湯を所定の容積を有する排湯回収槽に貯留し、前記受水槽内の浄水を前記排湯回収槽内の排湯との熱交換により加温すると共に、排湯との熱交換により加温された浄水を更に前記給湯設備を通じて加熱して前記温浴エリアに供給することを特徴とする温浴関連施設における給排湯方法。
(5)上記(4)に関し、前記浄水との熱交換により温度低下した排湯を前記排湯回収槽から外部排出し、当該排湯の外部排出前において前記排湯回収槽内に適量の塩素を加えることを特徴とする温浴関連施設における給排湯システム。
(6)浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記浴槽の底部から排出された排湯を所定の容積を有する第1回収槽に貯留すると共に、前記浴槽からオーバーフローした排湯を、当該排湯が流入する上流槽と該上流槽に底部が連通する下流槽とに仕切られた2槽構造の第2回収槽に貯留し、
前記受水槽内の浄水を前記第1回収槽と前記第2回収槽の上流槽との内部に配置される熱交換器との間で循環させて加温する一方、
前記第1、第2回収槽内の排湯との熱交換により加温された浄水を更に前記給湯設備を通じて加熱して前記温浴エリアに供給することを特徴とする温浴関連施設における給排湯方法。
(7)上記(6)に関し、前記浄水との熱交換により温度低下した排湯を前記第1、第2回収槽から外部排出し、当該排湯の外部排出前において前記第1、第2回収槽内に適量の塩素を加えることを特徴とする温浴関連施設における給排湯方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、浴槽などから排出される排湯の余熱を利用して受水槽内に蓄えられる浄水を加温し、その浄水を更に給湯設備を通じて加熱昇温して温浴エリアに供給するようにしているので、給湯設備(ボイラなど)の負荷を軽減し、その稼働にかかる消費燃料を節減することが可能となり、しかも排湯の温度が低下するため、これを海洋や河川に放流して自然環境に悪影響を与えない。
【0009】
又、浴槽底部からの排湯とオーバーフローした排湯を別個に回収するようにしているので、温浴エリアの利用時間帯などにおいて、浴槽底部から第1回収槽に対して排湯が流入されない間でも第2回収槽に流入するオーバーフロー排湯を利用して浄水を加温でき、温浴エリア内の清掃時などに際しては、第1回収槽に流入する浴槽底部からの排湯を利用して浄水を加温することができる。特に、第2回収槽が底部連通する横並びの2槽構造とされ、その2槽のうちオーバーフロー排湯が流入する上流槽内に受水槽との間で浄水の循環が行われる予熱手段(熱交換器)が配置されることから、高温の排湯を上流槽の上部に留めて浄水への熱伝達を良好に行うことができる。
【0010】
更に、排湯回収槽(第1、第2回収槽)内に塩素を供給する塩素供給手段を有することから、排湯中にアンモニア性窒素が含まれている場合でも、排湯を槽外排出する前に不連続点塩素処理を施して脱窒し、高濃度の窒素を含んだ排湯が海洋や河川に流出することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係る温浴関連施設における給排湯システムの具体例を示す。図1において、1は温浴関連施設の主要なエリアである温浴エリア(浴室、特に十人〜数十人が一度に入浴可能な大浴場)であり、この温浴エリア1には複数の浴槽2(図1には一つのみ示される)やその周辺に広がる洗い場3のほか、図示せぬサウナや露天風呂などが設けられる。特に、本例において、浴槽2は源泉から引き込まれるアンモニア含有の天然温泉で満たされる。
【0012】
又、4は温浴エリア1(特に洗い場3)で使用される浄水を蓄える受水槽であり、この受水槽4に対し、濾過器5を介して水源6からポンプP1で引き込まれる浄水(例えば、井戸水)が適宜供給されるようになっている。
【0013】
7は受水槽4に蓄えられた浄水を60℃程度の湯にして温浴エリア1に供給するための給湯設備であり、この給湯設備7は受水槽4から供給される浄水を加熱するボイラ7Aをはじめ、ボイラ7Aにより得た湯を貯留する給湯槽7B、および給湯槽7Bに配管接続される給湯ヘッダ7Cなどから構成される。そして、受水槽4内の浄水がポンプP2によりボイラ7Aに送られ、このボイラ7Aにより60℃程度まで加熱された後、給湯槽7Bに貯留され、これがポンプP3により給湯槽7Bから給湯ヘッダ7Cに供給されるようになっている。又、給湯ヘッダ7Cには、洗い場3の壁面に沿って配列する複数の混合栓7D(給湯槽からの湯と図示せぬ給水系からの水を混合するカラン)が取り付けられ、その各混合栓7Dの開放により温浴エリア1(洗い場3)への給湯が可能とされる。
【0014】
ここで、温浴エリア1内の浴槽2内には、上記のように源泉から天然温泉が供給されるが、この浴槽2内に給湯設備7から加熱した浄水(沸かし湯)を供給し、これをボイラ7A及び図示せぬ濾過装置を介して循環するようにしてもよい。尚、浴槽2内の湯は当該浴槽2の底部に設けられる排水口2aを通じて清掃時などに全て排出することができ、浴槽2からオーバーフローした排湯は浴槽2の外周縁に沿って設けられる回収樋2bを通じて回収され、洗い場3で使用された湯においては当該洗い場3に設けられるピット3aから温浴エリア1外に随時排出されるようになっている。
【0015】
10は温浴エリア1からの排湯を貯留する排湯回収槽であり、この排湯回収槽10は浴槽2の底部から排出された排湯を貯留する回収槽11(第1回収槽)と、浴槽2からオーバーフローした排湯及び洗い場3から排出される排湯を貯留する回収槽12(第2回収槽)とにより構成される。
【0016】
回収槽11は、浴槽2の容積と同じか、それ以上の容積を有する耐熱構造物であり、その内部は配管L1を介して浴槽2の排水口2aと連通されている。一方、回収槽12も回収槽11と同程度の容積を有する耐熱構造物であり、その内部は配管L2を介して回収樋2b及び洗い場3のピット3aと連通されている。特に、回収槽12は、隔壁Wによって内部が2つに仕切られており、その一方は浴槽2からのオーバーフロー排湯及び洗い場3からの排湯を流入せしめる上流槽12Aとして当該上流槽12A内に配管L2の一端が開口され、他方は隔壁Wを介して上流槽12Aに隣接する下流槽12Bとされている。尚、上流槽12Aと下流槽12Bとを仕切る隔壁Wと、回収槽12の底面との間は連通路12Cとして開放されている。つまり、上流槽12Aと下流槽12Bはその底部が連通し、上流槽12Aに流入した排湯が連通路12Cを通じて下流槽12Bにも流入可能とされている。
【0017】
そして、本発明によれば、排湯回収槽10に貯留した排湯の余熱を利用してボイラ7Aに供給する浄水を予め加温し、ボイラ7Aで使用される燃料を節減しながら、排湯回収槽10内の排湯を低温にして河川や海洋に排出できるようにしている。
【0018】
図1において、21,22は、受水槽4内の浄水を加温する予熱手段としての熱交換器(本例において、チタン製のパイプを螺旋状に巻いたコイル型)である。図1から明らかなように、熱交換器21,22は、排湯回収槽10を構成する回収槽11内と回収槽12の上流槽12A内とに配置され、それぞれ排湯中に浸けられるようになっている。そして、熱交換器21,22と受水槽4との間で浄水の循環が行われ、その浄水が熱交換器21,22内を通過するときに排湯との熱交換により加温される構成とされている。
【0019】
23は受水槽4と熱交換器21,22との間で浄水を循環させる循環管路であり、この循環管路23には循環ポンプP4のほか、回収槽11側の熱交換器21と回収槽12側の熱交換器22とに対する浄水の流路を切り換える制御弁V1,V2が介在されている。つまり、一方の制御弁V1を開放して他方の制御弁V2を閉鎖したとき、熱交換器21と受水槽4との間で浄水の循環が行われ、上記とは逆に一方の制御弁V1を閉鎖して他方の制御弁V2を開放したときには、熱交換器22と受水槽4との間で浄水の循環が行われる。
【0020】
尚、回収槽11,12内の排湯は、浄水との熱交換により温度低下すると、回収槽11,12の底部に接続する排水管24を通じて外部排出されるが、排湯の外部排出前において回収槽11,12内には適量の塩素が加えられる。これによれば、排湯中にアンモニアが含まれている場合でも、不連続点塩素処理により排湯中からアンモニア及び窒素を除去することができ、細菌類も死滅させることができる。
【0021】
25は回収槽11,12内に加える塩素(塩素水)を貯留する塩素貯留タンクであり、その貯留塩素がポンプP5により回収槽11,12に注入される構成とされている。尚、排水管24内には脱窒後の排湯から残留塩素を除去するべく、中和剤タンク26からポンプP6によって中和剤(消石灰など)が注入される。
【0022】
ここで、以上のように構成される本願システムの作用を説明すると、浴槽2には天然温泉が連続的に供給され、浴槽2からオーバーフローした排湯、及び洗い場3で使用された排湯は、それぞれ回収樋2b及びピット3aから配管L2を通じて回収槽12に回収される。
【0023】
一方、受水槽4内には、ポンプP1により水源から濾過器5を通じて浄水が供給されており、これが受水槽4と熱交換器22との間で循環される。これにより、浄水は加温(例えば、15℃から21℃に昇温)され、その反対に回収槽12内の排湯は温度低下(例えば、40℃から25℃に低下)する。尚、回収槽12において、その上流槽12A側、特にその上部は浴槽2及び洗い場3から連続的に供給される排湯により高温状態に保たれ、浄水との熱交換により低温となった排湯は下流槽12B側に移行する。又、回収槽12の底部からは低温となった排湯が断続的に排出され、且つその排出前においてその都度塩素が供給される。
【0024】
他方、上記のようにして加温された浄水は、受水槽4からボイラ7Aに送られて更に所定温度(例えば、60℃)まで加熱昇温され、これが給湯槽7Bに一時的に貯留され、この給湯槽7Bから給湯ヘッダ7Cを通じて温浴エリア1に供給され、洗い場3のシャワーなどとして使用される。そして、洗い場3で使用された湯も、排湯として配管L2から回収槽12に回収され、浄水の加温用に供される。
【0025】
次に、温浴エリア1内の清掃時(例えば、午前2時〜5時)において、浴槽2内への給湯は停止され、浴槽2内の湯が全て排水口2aから排出され、これが回収槽11に回収される。そして、浄水の循環が熱交換器22側から熱交換器21側に切り換えられ、受水槽4と熱交換器21との間で浄水の循環が行われ、温浴エリア1内の清掃が終了するまでの間に、回収槽11内に貯留した排湯の熱が回収される。尚、浄水との熱交換により温度低下した回収槽11内の排湯は、排水管24を通じて一度に外部排出されるが、その排出前においても回収槽11内に塩素が加えられ、排湯の脱窒や殺菌が行われる。
【0026】
以上、本発明について説明したが、給湯槽7Bや排湯回収槽10は地下ピットを利用して温浴関連施設の躯体と一体に構築することが好ましい。特に、図2のようにFRP板(繊維強化プラスチック板)などから成る断熱パネル30をコンクリート型枠として用い、その断熱パネル30をそのまま給湯槽7Bや排湯回収槽10の内壁とすることが好ましく、これによれば大容量、高断熱の給湯槽7B、排湯回収槽10を低コストで容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る温浴関連施設における給排湯システムを示す概念図
【図2】同システムを構成する給湯槽及び排湯回収槽の断面図
【符号の説明】
【0028】
1 温浴エリア
2 浴槽
3 洗い場
4 受水槽
7 給湯設備
10 排湯回収槽
11 第1回収槽
12 第2回収槽
12A 上流槽
12B 下流槽
21 熱交換器(予熱手段)
22 熱交換器(予熱手段)
25 塩素貯留タンク(塩素供給手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記温浴エリアからの排湯を貯留する排湯回収槽と、
前記受水槽内の浄水を前記排湯回収槽内の排湯からの熱伝達により加温する予熱手段と、
を有することを特徴とする温浴関連施設における給排湯システム。
【請求項2】
前記排湯回収槽は、前記浴槽の底部から排出される排湯を貯留する第1回収槽と、前記浴槽からオーバーフローした排湯を貯留する第2回収槽とを有し、
前記第2回収槽は、前記浴槽からオーバーフローした排湯を流入せしめる上流槽と、この上流槽に底部が連通する下流槽とに仕切られ、
前記第1回収槽と前記第2回収槽の上流槽との内部に前記予熱手段が配置され、その予熱手段と前記受水槽との間で浄水の循環が行われる構成とされていることを特徴とする請求項1記載の温浴関連施設における給排湯システム。
【請求項3】
前記排湯回収槽内に塩素を供給する塩素供給手段を有することを特徴とする請求項1、又は2記載の温浴関連施設における給排湯システム。
【請求項4】
浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記温浴エリアから排出された排湯を所定の容積を有する排湯回収槽に貯留し、前記受水槽内の浄水を前記排湯回収槽内の排湯との熱交換により加温すると共に、排湯との熱交換により加温された浄水を更に前記給湯設備を通じて加熱して前記温浴エリアに供給することを特徴とする温浴関連施設における給排湯方法。
【請求項5】
前記浄水との熱交換により温度低下した排湯を前記排湯回収槽から外部排出し、当該排湯の外部排出前において前記排湯回収槽内に適量の塩素を加えることを特徴とする請求項4記載の温浴関連施設における給排湯システム。
【請求項6】
浴槽を含む温浴エリアに対し、受水槽内に蓄えられた浄水を加熱して供給する給湯設備を備えた温浴関連施設において、
前記浴槽の底部から排出された排湯を所定の容積を有する第1回収槽に貯留すると共に、前記浴槽からオーバーフローした排湯を、当該排湯が流入する上流槽と該上流槽に底部が連通する下流槽とに仕切られた2槽構造の第2回収槽に貯留し、
前記受水槽内の浄水を前記第1回収槽と前記第2回収槽の上流槽との内部に配置される熱交換器との間で循環させて加温する一方、
前記第1、第2回収槽内の排湯との熱交換により加温された浄水を更に前記給湯設備を通じて加熱して前記温浴エリアに供給することを特徴とする温浴関連施設における給排湯方法。
【請求項7】
前記浄水との熱交換により温度低下した排湯を前記第1、第2回収槽から外部排出し、当該排湯の外部排出前において前記第1、第2回収槽内に適量の塩素を加えることを特徴とする請求項6記載の温浴関連施設における給排湯方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−127596(P2010−127596A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306305(P2008−306305)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(392035972)株式会社ヤマト (21)
【Fターム(参考)】