説明

測位システム、端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】測位サーバと通信できないときに生成したすべての測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができる測位システム等を提供すること。
【解決手段】端末装置50は、情報提供装置20から、補助情報を受信する補助情報受信手段と、補助情報に基づいて、位置関連信号S1等を受信する信号受信手段と、位置関連信号S1等に基づいて、測位装置20が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成手段と、測位基礎情報を保存する測位基礎情報保存手段と、端末装置50の位置が、測位装置20と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断手段と、測位装置通信範囲内外判断手段の判断結果に基づいて、測位基礎情報保存手段が保存したすべての測位基礎情報を測位装置20に送信する測位基礎情報送信手段と、測位装置から測位位置情報を受信する測位位置情報受信手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報衛星からの位置関連信号に基づく測位システム、端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、位置情報衛星を使用する衛星航法システムである例えば、GPS(Global Positioning System)を利用してGPS受信機の現在位置を測位する測位システムが実用化されている。このような測位システムには、GPS受信機が、外部のアシストサーバからGPS衛星からの衛星信号を受信するためのアシストデータを取得し、そのアシストデータを使用して受信した衛星信号に基づいて測位計算の基礎となる情報(以後、測位基礎情報と呼ぶ)を生成し、その測位基礎情報を外部の測位サーバに送信して、測位サ−バが行った測位結果を受信する方式(以後、サーバ測位型と呼ぶ)がある(例えば、特許文献1)。
このようなサーバ測位型の測位システムにおいては、GPS受信機の内部で測位計算をする必要がないため、端末の設計が容易であり、また、生産コストを低くすることができるという利点がある。
【特許文献1】特開2000−131415号公報(図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、サーバ測位型の測位システムにおいては、測位サーバと通信できない場合には、生成した測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができない場合があるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、測位サーバと通信できないときに生成したすべての測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができる測位システム、端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的は、第1の発明によれば、位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置と、前記端末装置に対して、前記位置関連信号の受信のための補助情報を提供する情報提供装置と、前記端末装置の現在位置の測位計算を行う測位装置と、を有する測位システムであって、前記情報提供装置は、前記端末装置が前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記端末装置に対して前記補助情報を送信する補助情報送信手段を有し、前記端末装置は、前記情報提供装置から前記補助情報を受信する補助情報受信手段と、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信手段と、前記位置関連信号に基づいて、前記測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成手段と、前記測位基礎情報を保存する測位基礎情報保存手段と、前記端末装置の位置が前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断手段と、前記測位装置通信範囲内外判断手段の判断結果に基づいて、前記測位基礎情報保存手段が保存したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信手段と、を有し、前記測位装置は、前記端末装置から前記測位基礎情報を受信する測位基礎情報受信手段と、前記測位基礎情報に基づいて、前記端末装置の位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位位置情報生成手段と、前記測位位置情報を前記端末装置に送信する測位位置情報送信手段と、を有することを特徴とする測位システムにより達成される。
【0006】
第1の発明の構成によれば、前記情報提供装置は前記補助情報送信手段によって、前記情報提供装置通信範囲内において、前記端末装置に対して前記補助情報を送信することができる。
このため、前記端末装置は、前記情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を取得することができる。ここで、前記補助情報は例えば、上述のアシストデータである。
このため、アシストデータを取得できないことによる問題を未然に防止することができる。
【0007】
また、前記端末装置は前記測位基礎情報保存手段によって、前記測位装置と通信できないときに生成した前記測位基礎情報を保存することができる。そして、前記端末装置は前記測位装置通信範囲内外判断手段によって、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内か否かを判断することができ、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断した場合には前記測位基礎情報送信手段によって、前記測位基礎情報格納手段に格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信することができる。
すなわち、前記端末装置は、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲外であるときには、生成した前記測位基礎情報を保存することができるから、前記測位装置と通信不可能なのにもかかわらず、前記測位基礎情報を送信し、電力を無駄に消費することを防止することができる。
一方、前記端末装置は、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときには、保存しているすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信することができるから、前記測位装置から、前記測位装置と通信不可能なときに生成した前記測位基礎情報に対応する前記測位位置情報を取得することができる。
これにより、測位サーバと通信できないときに生成したすべての測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができる。
【0008】
前記目的は、第2の発明によれば、位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置であって、前記端末装置は、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置、及び、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置と通信するための通信手段と、前記情報提供装置から、前記端末装置が前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信手段と、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信手段と、前記位置関連信号に基づいて、前記測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成手段と、前記測位基礎情報を保存する測位基礎情報保存手段と、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断手段と、前記測位装置通信範囲内外判断手段の判断結果に基づいて、前記測位基礎情報保存手段が保存したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信手段と、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信手段と、を有することを特徴とする端末装置によって達成される。
【0009】
第2の発明の構成によれば、第1の発明の構成と同様に、測位サーバと通信できないときに生成したすべての測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができる。
【0010】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記測位基礎情報を生成した時刻を示す測位基礎情報生成時刻情報を生成する測位基礎情報生成時刻情報生成手段を有し、
前記測位基礎情報保存手段は、前記測位基礎情報に前記測位基礎情報生成時刻情報を付加して保存することを特徴とする。
【0011】
第3の発明の構成によれば、前記測位基礎情報保存手段は、前記測位基礎情報に前記測位基礎情報生成時刻情報を付加して保存するから、前記測位装置も、前記測位基礎情報生成時刻を付加した前記測位位置情報を生成することができる。
したがって、前記端末装置は、前記測位装置から、前記測位基礎情報生成時刻を付加した前記測位位置情報を取得することができる。
これにより、前記端末装置は、特定の前記時刻に対応する前記測位位置情報をその使用者等に提供することができる。
【0012】
第4の発明は、第3の発明の構成において、地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記測位装置から受信した前記測位位置情報と前記地図情報に基づいて、前記端末装置の経路を示す経路情報を生成する経路情報生成手段と、
を有することを特徴とする。
【0013】
第4の発明の構成によれば、前記端末装置は前記経路情報生成手段によって、前記経路情報を生成することができる。前記測位位置情報は前記測位基礎情報生成時刻情報を付加して生成されているから、前記測位基礎情報生成時刻情報に示される時刻の順に、前記測位位置情報に示される位置を配置していくことによって、前記経路情報を生成することができるのである。
これにより、前記端末装置は、前記測位装置と通信ができない間の経路を示す前記経路情報をその使用者等に提供することができる。
【0014】
第5の発明は、第2の発明乃至第4の発明のいずれかの構成において、前記測位装置通信範囲内外判断手段は、前記端末装置が前記測位装置と通信可能か否かによって、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内か否かを判断する構成となっていることを特徴とする。
【0015】
第5の発明の構成によれば、前記測位装置通信範囲内外判断手段は、前記端末装置が前記測位装置と通信可能か否かによって、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内か否かを判断することができるから、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内か否かを確実に判断することができる。
【0016】
前記目的は、第6の発明の構成によれば、位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、を有することを特徴とする端末装置の制御方法によって達成される。
【0017】
前記目的は、第7の発明によれば、コンピュータに、位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムによって達成される。
【0018】
前記目的は、第8の発明によれば、コンピュータに、位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態の測位システム10を示す概略図である。
測位システム10は、測位システムの一例である。
図1に示すように、測位システム10は、位置情報衛星である例えば、GPS衛星12a,12b,12c及び12dから位置関連信号である例えば、信号S1,S2,S3及びS4を受信する端末装置である例えば、端末50を有する。
【0021】
図1に示すように、測位システム10はまた、端末50に対して信号S1等の受信のための補助情報である例えば、後述のサーバ側アシストデータ154(図4参照)を提供する情報提供装置である例えば、GPSサーバ20を有する。このGPSサーバ20は、端末50の現在位置の測位計算も行う。すなわち、GPSサーバ20は、測位装置の一例でもある。
端末50は、通信基地局である例えば、基地局45、及び、通信網である例えば、インターネット網40を介して、GPSサーバ20と通信可能な構成になっている。端末50は、基地局45のカバー範囲であるGPSサーバ通信圏R内に位置する場合に、GPSサーバ20と通信可能である。すなわち、GPSサーバ通信圏Rは、情報提供通信範囲の一例であり、測位装置通信範囲の一例でもある。
【0022】
なお、端末50は例えば、携帯電話機、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistance等であるが、これらに限らない。
なお、本実施の形態とは異なり、GPS衛星12a等は4個に限らず例えば、5個以上でもよい。
また、本実施の形態とは異なり、端末50、基地局45及びGPSサーバ20の数は、それぞれ複数でもよい。
【0023】
(GPSサーバ20の主なハードウエア構成について)
図2はGPSサーバ20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図2に示すように、GPSサーバ20は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス22を有する。
このバス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26、外部記憶装置28等が接続されている。記憶装置26は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。外部記憶装置28は例えば、HD(Hard Disk)等である。
また、このバス22には、各種情報等を入力するための入力装置30、端末50(図1参照)等と通信するためのサーバ通信装置32、GPS衛星12a等(図1参照)から信号S1等を受信するためのサーバGPS装置34、及び、各種情報を表示するためのサーバ表示装置36が接続されている。
【0024】
(端末50の主なハードウエア構成について)
図3は端末50の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図3に示すように、端末50は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス52を有する。
このバス52には、CPU54、記憶装置56等が接続されている。
また、このバス52には、各種情報等を入力するための入力装置58、GPSサーバ20等と通信するための端末通信装置60、GPS衛星12a等(図1参照)からの信号S1等を受信するための端末GPS装置62、各種情報を表示するための端末表示装置64、及び時計66が接続されている。
【0025】
(GPSサーバ20の主なソフトウエア構成について)
図4はGPSサーバ20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図4に示すように、GPSサーバ20は、各部を制御するサーバ制御部100、サーバ通信装置32(図2参照)に対応するサーバ通信部102、サーバGPS装置34(図2参照)に対応するサーバGPS部104等を有する。
GPSサーバ20はまた、各種プログラムを格納するサーバ第1記憶部110、各種情報を予め格納するサーバ第2記憶部130、GPSサーバ20が取得又は生成した情報を格納するサーバ第3記憶部150を有する。
【0026】
図4に示すように、GPSサーバ20は、サーバ第1記憶部110にアシストデータ生成プログラム112を格納している。アシストデータ生成プログラム112は、サーバ制御部100が、サーバ第2記憶部130に格納している衛星情報132及び、サーバ第3記憶部150に格納している端末概位置情報152に基づいて、サーバ側アシストデータ154を生成するための情報である。
衛星情報132は、GPSサーバ20が例えば、GPS衛星12a等からの信号S1等(図1参照)に基づいて生成した情報であり、各GPS衛星12a等の軌道情報等を含む情報である。端末概位置情報152は、GPSサーバ20が端末50との通信によって取得した情報であり例えば、端末50と接続中の基地局45の位置を示す情報である。
サーバ側アシストデータ154は、端末50がGPS衛星12a等からの信号S1等を受信するために使用する情報であり例えば、端末50が観測可能な各GPS衛星12a等の識別符号及び仰角等を含む情報である。このサーバ側アシストデータ154は、補助情報の一例である。
サーバ制御部100は、生成したサーバ側アシストデータ154をサーバ第3記憶部150に格納する。
【0027】
図4に示すように、GPSサーバ20は、サーバ第1記憶部110に端末通信圏離脱タイミング判断プログラム114を格納している。端末通信圏離脱タイミング判断プログラム114は、サーバ制御部100が、端末50がGPSサーバ通信圏Rを離脱するタイミングか否かを判断するための情報である。
【0028】
図5は、端末通信圏離脱タイミング判断プログラム114の説明図である。
図5に示すように、サーバ制御部100は端末通信圏離脱タイミング判断プログラム114に基づいて、GPSサーバ通信圏Rの通信圏境界Raと、離脱領域Rbを規定する。そして、測位によって算出した端末50の現在位置が、離脱領域Rbであれば、端末50がGPSサーバ通信圏Rを離脱するタイミングであると判断する。
【0029】
図4に示すように、GPSサーバ20は、サーバ第1記憶部110にアシストデータ送信プログラム116を格納している。アシストデータ送信プログラム116は、サーバ制御部100が、端末50がGPSサーバ通信圏Rを離脱するタイミングであると判断したときに、サーバ側アシストデータ154を端末50に送信するための情報である。すなわち、アシストデータ送信プログラム116とサーバ制御部100は、補助情報送信手段の一例である。
【0030】
図4に示すように、GPSサーバ20は、サーバ第1記憶部110に測位位置情報生成プログラム118を格納している。測位位置情報生成プログラム118は、サーバ制御部100が、端末50から取得した後述の測位基礎情報に基づいて、端末50の位置の測位計算を行って端末50の位置を示すサーバ側測位位置情報158を生成するための情報である。すなわち、測位位置情報生成プログラム118とサーバ制御部100は、測位位置情報生成手段の一例である。
GPSサーバ20は、サーバ通信部102によって、端末50から後述の端末側測位基礎情報254aを受信し、サーバ側測位基礎情報156としてサーバ第3記憶部150に格納している。すなわち、サーバ通信部102は、測位基礎情報受信手段の一例である。 サーバ制御部100は、生成したサーバ側測位位置情報158をサーバ第3記憶部150に格納する。
【0031】
図4に示すように、GPSサーバ20は、サーバ第1記憶部110に測位位置情報送信プログラム120を格納している。測位位置情報送信プログラム120は、サーバ制御部100が、サーバ側測位位置情報158を端末50に送信するための情報である。すなわち、測位位置情報送信プログラム120とサーバ制御部100は、測位位置情報送信手段の一例である。
【0032】
(端末50の主なソフトウエア構成について)
図6は、端末50の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図6に示すように、端末50は、各部を制御する端末制御部200、端末通信装置60(図3参照)に対応する端末通信部202、端末GPS装置62(図3参照)に対応する端末GPS部204、時計66(図3参照)に対応する端末計時部206等を有する。
端末通信部202は、GPSサーバ20と通信するための通信手段の一例であり、また、GPSサーバ20からサーバ側アシストデータ154(図4参照)を受信する補助情報受信手段の一例であり、さらに、GPSサーバ20からサーバ側測位位置情報158を受信する測位位置情報受信手段の一例でもある。
【0033】
端末50はまた、各種プログラムを格納する端末第1記憶部210、各種情報を予め格納する端末第2記憶部230、端末50が取得又は生成した情報を格納する端末第3記憶部250を有する。
【0034】
端末制御部200は、端末通信部によってGPSサーバ20から受信したサーバ側アシストデータ154を端末側アシストデータ252として端末第3記憶部250に格納する。
そして、端末制御部200は、端末側アシストデータ252に基づいて、端末GPS部204によって、GPS衛星12a等から信号S1等(図1参照)を受信する。すなわち、端末制御部200と端末GPS部204は、信号受信手段の一例である。
【0035】
図6に示すように、端末50は、端末第1記憶部210に測位基礎情報生成プログラム212を格納している。測位基礎情報生成プログラム212は、端末制御部200が、信号S1等に基いて、GPSサーバ20が測位計算を行うために使用する端末側測位基礎情報254aを生成するための情報である。すなわち、測位基礎情報生成プログラム212と端末制御部200は、測位基礎情報生成手段の一例である。
端末制御部200は、生成した端末側測位基礎情報254aを端末第3記憶部250の測位基礎情報データベース254に保存する。すなわち、測位基礎情報データベース254は、測位基礎情報保存手段の一例である。
【0036】
図6に示すように、端末50は、端末第1記憶部210に測位基礎情報生成時刻情報生成プログラム214を格納している。測位基礎情報生成時刻情報生成プログラム214は、端末制御部200が、端末側測位基礎情報254aを生成した時刻を示す測位基礎情報生成時刻情報254bを生成するための情報である。すなわち、測位基礎情報生成時刻情報生成プログラム214と端末制御部200は、測位基礎情報生成時刻情報生成手段の一例である。
端末制御部200は、生成した測位基礎情報生成時刻情報254bを端末第3記憶部250の測位基礎情報データベース254に格納する。
【0037】
図7は、測位基礎情報データベース254の一例を示す図である。
図7に示すように、測位基礎情報データベース254は、端末側測位基礎情報254aに測位基礎情報生成時刻情報254bを対応させて保存している。具体的には、各端末側測位基礎情報254a1等は対応する測位基礎情報生成時刻情報254b1等が付加して保存されている。
このため、GPSサーバ20も、測位基礎情報生成時刻情報254bを付加したサーバ側測位位置情報158(図4参照)を生成することができる。
したがって、端末50は、GPSサーバ20から、測位基礎情報生成時刻を付加したサーバ側測位位置情報158を取得して端末側測位位置情報256として保存することができ、特定の時刻に対応する端末側測位位置情報256をその使用者等に提供することができる。
【0038】
図6に示すように、端末50は、端末第1記憶部210に通信圏内外判断プログラム218を格納している。通信圏内外判断プログラム218は、端末制御部200が、端末50の位置がGPSサーバ通信圏R(図1参照)内か否かを判断するための情報である。すなわち、通信圏内外判断プログラム218と端末制御部200は、測位装置通信範囲内外判断手段の一例である。
【0039】
端末制御部200は通信圏内外判断プログラム218に基づいて例えば、端末50がGPSサーバ20と通信可能か否かによってGPSサーバ通信圏R内か否かを判断する。
このため、端末50の位置がGPSサーバ通信圏R内か否かを確実に判断することができる。
【0040】
図6に示すように、端末50は、端末第1記憶部210に測位基礎情報送信プログラム220を格納している。測位基礎情報送信プログラム220は、端末制御部200が通信圏内外判断プログラム218による判断結果に基づいて、測位基礎情報データベース254に保存したすべての端末側測位基礎情報254aをGPSサーバ20へ送信するための情報である。なお、端末制御部200は、測位基礎情報生成時刻情報254bも、端末側測位基礎情報254aとともに、GPSサーバ20へ送信する。
【0041】
図1のGPSサーバ20は、端末側測位基礎情報254a及び測位基礎情報生成時刻情報254bを受信すると、上述の測位位置情報生成プログラム118に基づいて測位計算を行ってサーバ側測位位置情報158(図4参照)を生成する。
【0042】
図8は、サーバ側測位位置情報158の一例を示す図である。
図8に示すように、サーバ側測位位置情報158は、時刻t1等に対応する位置P1等を示す情報である。この時刻t1等は、端末50から取得した測位基礎情報生成時刻情報254bに示される情報であり、位置P1等は測位基礎情報生成時刻情報254bに対応する端末側測位基礎情報254aに基づく測位計算によって算出された位置である。
すなわち、GPSサーバ20のサーバ制御部100は測位位置情報生成プログラム118に基づいて、時刻の順に端末50の位置の測位計算を実施し、時刻順に整理された一連の位置P1等を示すサーバ側測位位置情報158を生成する。
【0043】
端末50は、GPSサーバ20からサーバ側測位位置情報158を取得し、端末側測位位置情報256として端末第3記憶部250(図6参照)に格納する。
【0044】
図6に示すように、端末50は、端末第1記憶部210に経路情報生成プログラム222を格納している。経路情報生成プログラム222は、端末制御部200が、GPSサーバ20から受信した端末側測位位置情報256と端末第2記憶部230に格納している地図情報232に基づいて、端末50の経路を示す経路情報258を生成するための情報である。地図情報232を格納している端末第2記憶部230は地図情報格納手段の一例である。そして、経路情報生成プログラム222と端末制御部200は、経路情報生成手段の一例である。
【0045】
図9は、経路情報258の一例を示す図である。
図9に示すように、経路情報258は、時刻t1等に対応する位置P1等によって特定される経路Tを示す情報である。道路情報を示す地図情報232と、複数の位置P1等によって経路Tを特定することがでる。そして、経路Tにおける位置P1等が時刻t1等と対応して示されているから、端末50はその使用者(図示せず)に対して例えば、過去1時間の経路を示す情報を提供することができる。
【0046】
以上のように、測位システム10において、端末50は、端末50の位置がGPSサーバ通信圏R外であるときには、生成した端末側測位基礎情報254a及び測位基礎情報生成時刻情報254bを保存することができるから、GPSサーバ20と通信不可能なのにもかかわらず、端末側測位基礎情報254a等を送信し、電力を無駄に消費することを防止することができる。
一方、端末50は、端末50の位置がGPSサーバ通信圏R内であると判断したときには、保存しているすべての端末側測位基礎情報254a等をGPSサーバ20に送信することができるから、GPSサーバ20から、GPSサーバ20と通信不可能なときに生成した端末側測位基礎情報254aに対応するサーバ側測位位置情報158を取得し、端末側測位位置情報256として格納することができる。
これにより、GPSサーバ20と通信できないときに生成したすべての端末側測位基礎情報254aに対応する測位結果を取得することができる。
【0047】
以上が本実施の形態に係る測位システム10の構成であるが、以下、測位システム10の動作例を主に図10を使用して説明する。
【0048】
図10は、測位システム10の動作例を示す概略フローチャートである。
まず、端末50は、GPSサーバ通信圏R内を離脱する直前に、GPSサーバ20からサーバ側アシストデータ154(図4参照)を受信する(ステップST1)。このステップST1は、補助情報受信ステップの一例である。端末50は受信したサーバ側アシストデータ154を端末側アシストデータ252として端末第3記憶部250に格納する。
ステップST1の終了後、端末50が現在はGPSサーバ通信圏R1外に位置するという前提で、ステップST2以下を説明する。
【0049】
続いて、端末50は、端末側アシストデータ252に基づいて、GPS衛星12a等から信号S1等(図1参照)を受信する(ステップST2)。このステップST2は、信号受信ステップの一例である。
【0050】
続いて、端末50は、ステップST2において受信した信号S1等に基いて、端末側測位基礎情報254aを生成する(ステップST3)。このステップST5は、測位基礎情報生成ステップの一例である。
なお、端末50は、ステップST3において、測位基礎情報生成時刻情報254bも生成している。
【0051】
続いて、端末50は、ステップST3において生成した端末側測位基礎情報254aを端末第3記憶部250の測位基礎情報データベース254を測位基礎情報生成時刻情報254bに示される生成時刻順に格納する(ステップST4)。このステップST4は、測位基礎情報格納ステップの一例である。
【0052】
続いて、端末50は、端末50の位置が、GPSサーバ通信圏R(図1参照)内か否かを判断する(ステップST5)。このステップST5は、測位装置通信範囲内外判断ステップの一例である。
【0053】
ステップST5において、端末50がGPSサーバ20と通信可能であれば、端末50は現在位置がGPSサーバ通信圏R内であると判断し、保存しているすべての端末側測位基礎情報254a及び測位基礎情報生成時刻情報254bをGPSサーバ20へ送信する(ステップST6)。このステップST6は、測位基礎情報送信ステップの一例である。
【0054】
続いて、端末50は、GPSサーバ20から、ステップST6において送信した端末側測位基礎情報254a及び測位基礎情報生成時刻情報254bに対応するサーバ側測位位置情報158(図4参照)を受信する(ステップST7)。このステップST7は、測位位置情報受信ステップの一例である。
端末50は受信したサーバ側測位位置情報158を端末側測位位置情報256として端末第3記憶部250に格納する。
【0055】
ステップST7に続いて、端末50は、GPS衛星12a等から信号S1等の受信を継続するか否かを判断し(ステップST8)、信号S1等の受信を継続しない場合には、端末GPS部204の駆動を終了する。
【0056】
なお、上述のステップST5において、端末50がGPSサーバ20と通信可能ではない場合には、端末50は現在位置がGPSサーバ通信圏R外であると判断し、ステップST2乃至ステップST4を繰り返し実行し、生成した端末側測位基礎情報256を測位基礎情報データベース254(図6参照)に保存する。
【0057】
以上で説明したように、端末50は、GPSサーバ20と通信できないときに生成したすべての測位基礎情報に対応する測位結果を取得することができる。
例えば、端末50の使用者(図示せず)が人口が少ない山岳地帯において登山するような場合には、端末50はGPSサーバ通信圏R(図1参照)外である場合が多い。この場合、登山の前に端末50が端末側アシストデータ252(図6参照)を取得して信号S1等(図1参照)を受信しても、GPSサーバ20と通信できない。しかし、端末50は、GPSサーバ通信圏R外において生成した端末側測位基礎情報254a(図6参照)を保存しており、登山の終了後にGPSサーバ通信圏R内に入ったときに、保存していたすべての端末側測位基礎情報254aをGPSサーバ20に送信して、GPSサーバ20からサーバ側測位位置情報158(256)を受信することができる。そして、例えば、端末50の使用者が帰宅後に、端末50は経路情報258を生成し、端末50の使用者がGPSサーバ通信圏R外における登山ルートの確認を行うための情報を提供することができるのである。
【0058】
(プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等について)
コンピュータに上述の動作例の補助情報受信ステップと、信号受信ステップと、測位基礎情報生成ステップと、測位基礎情報格納ステップと、測位装置通信範囲内外判断ステップと、測位基礎情報送信ステップと、測位位置情報受信ステップ等を実行させるための端末装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような端末装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
【0059】
これら端末装置の制御プログラム等をコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられるプログラム格納媒体は、例えばフロッピー(登録商標)のようなフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−Rewriterble)、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリ、磁気ディスクあるいは光磁気ディスクなどで実現することができる。
【0060】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態の測位システムを示す概略図である。
【図2】GPSサーバの主なハードウエア構成を示す概略図である。
【図3】端末の主なハードウエア構成を示す概略図である。
【図4】GPSサーバの主なソフトウエア構成を示す概略図である。
【図5】端末通信圏離脱タイミング判断プログラムの説明図である。
【図6】端末の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
【図7】測位基礎情報データベースの一例を示す図である。
【図8】測位位置情報の一例を示す図である。
【図9】経路情報の一例を示す図である。
【図10】測位システムの動作例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
10・・・測位システム、12a,12b,12c,12d・・・GPS衛星、20・・・GPSサーバ、40・・・インターネット網、45・・・基地局、50・・・端末、112・・・アシストデータ生成プログラム、114・・・端末通信圏離脱タイミング判断プログラム、116・・・アシストデータ送信プログラム、118・・・測位位置情報生成プログラム、120・・・測位位置情報送信プログラム、212・・・測位基礎情報生成プログラム、214・・・測位基礎情報生成時刻情報生成プログラム、216・・・測位基礎情報保存プログラム、218・・・通信圏内外判断プログラム、220・・・測位基礎情報送信プログラム、222・・・経路情報生成プログラム、254・・・測位基礎情報データベース、254a・・・測位基礎情報、254b・・・測位基礎情報生成時刻情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置と、
前記端末装置に対して、前記位置関連信号の受信のための補助情報を提供する情報提供装置と、
前記端末装置の現在位置の測位計算を行う測位装置と、
を有する測位システムであって、
前記情報提供装置は、前記端末装置が前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記端末装置に対して前記補助情報を送信する補助情報送信手段を有し、
前記端末装置は、
前記情報提供装置から前記補助情報を受信する補助情報受信手段と、
前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信手段と、
前記位置関連信号に基づいて、前記測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成手段と、
前記測位基礎情報を保存する測位基礎情報保存手段と、
前記端末装置の位置が前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断手段と、
前記測位装置通信範囲内外判断手段の判断結果に基づいて、前記測位基礎情報保存手段が保存したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信手段と、
を有し、
前記測位装置は、
前記端末装置から前記測位基礎情報を受信する測位基礎情報受信手段と、
前記測位基礎情報に基づいて、前記端末装置の位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位位置情報生成手段と、
前記測位位置情報を前記端末装置に送信する測位位置情報送信手段と、
を有することを特徴とする測位システム。
【請求項2】
位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置であって、
前記端末装置は、
前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置、及び、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置と通信するための通信手段と、
前記情報提供装置から、前記端末装置が前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信手段と、
前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信手段と、
前記位置関連信号に基づいて、前記測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成手段と、
前記測位基礎情報を保存する測位基礎情報保存手段と、
前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断手段と、
前記測位装置通信範囲内外判断手段の判断結果に基づいて、前記測位基礎情報保存手段が保存したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信手段と、
前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項3】
前記測位基礎情報を生成した時刻を示す測位基礎情報生成時刻情報を生成する測位基礎情報生成時刻情報生成手段を有し、
前記測位基礎情報保存手段は、前記測位基礎情報に前記測位基礎情報生成時刻情報を付加して保存することを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記測位装置から受信した前記測位位置情報と前記地図情報に基づいて、前記端末装置の経路を示す経路情報を生成する経路情報生成手段と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記測位装置通信範囲内外判断手段は、前記端末装置が前記測位装置と通信可能か否かによって、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内か否かを判断する構成となっていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の端末装置。
【請求項6】
位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、
前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、
を有することを特徴とする端末装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、
前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
位置情報衛星からの位置関連信号を受信する端末装置が、前記位置関連信号の受信のための補助情報を送信する情報提供装置から、前記情報提供装置と通信可能な情報提供装置通信範囲内において、前記補助情報を受信する補助情報受信ステップと、
前記端末装置が、前記補助情報に基づいて、前記位置関連信号を受信する信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記位置関連信号に基づいて、前記端末装置の現在位置の測位計算を行って測位位置情報を生成する測位装置が測位計算を行うために使用する測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位基礎情報を格納する測位基礎情報格納ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置の位置が、前記測位装置と通信可能な測位装置通信範囲内か否かを判断する測位装置通信範囲内外判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置通信範囲内外判断ステップにおいて、前記端末装置の位置が前記測位装置通信範囲内であると判断したときに、前記測位基礎情報格納ステップにおいて格納したすべての前記測位基礎情報を前記測位装置に送信する測位基礎情報送信ステップと、
前記端末装置が、前記測位装置から前記測位位置情報を受信する測位位置情報受信ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−84230(P2006−84230A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−267200(P2004−267200)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】