説明

測位衛星信号の捕捉方法及び測位装置

【課題】無線通信網が圏外などの理由で現在位置が不明な場合においても迅速に測位を行うことができる測位衛星信号の捕捉方法及び測位装置を提供する。
【解決手段】照度計測部11によって現在地が昼か夜かを推定し、更にリアルタイムクロック発生部1031からの時間情報から地球上の概位置を検出する。そして、サーチ衛星決定部13が時間情報、航法衛星データ、概位置の緯度経度情報を基に移動通信端末1の天空にある複数の衛星の衛星番号を導出し、これら衛星番号とあわせて衛星サーチを実施するためのサーチ情報(各衛星の周波数情報・位相情報)を受信制御部1034に与え、これが各衛星番号とGPS信号受信部1035が衛星をサーチ・捕捉を実施するための周波数、位相制御信号を与え、GPS信号受信部1035がGPSアンテナ104を通じて複数の衛星からの測位衛星信号を複数のチャンネルで受信し、測位衛星信号の周波数・位相サーチを実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星測位システム(SPS:Satellite Positioning System)の測位衛星信号を捕捉する測位衛星信号捕捉方法及び該測位衛星信号捕捉方法を用いた測位装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System)を代表とする衛星測位システムの測位衛星信号を捕捉する測位装置を搭載した車載用ナビゲーション装置や測位衛星信号を受信して測位を行う測位機能を有する移動通信端末(例えば、携帯電話)が実用化されている。これらの装置では、地球から約2万キロメートル離れた複数の衛星から送信される測位衛星信号を受信して各衛星との疑似距離を求め、各衛星との疑似距離と各衛星の位置とから自装置の位置を求める(測位する)ものである。
【0003】
ところで、測位機能を有する移動通信端末は、短時間に高精度で測位することが重要である。このため、測位に必要な情報として各衛星の軌道情報(Ephemeris、エフェメリス)、衛星群の情報(Almanac、アルマナック)(以後、エフェメリス、アルマナックを包含して衛星航法データとする)を衛星から直接受信せずに、無線通信網などを用いて受信することで短時間での測位を実現している(特許文献1参照)。
【0004】
図4は、測位機能を有する一般的な移動通信端末の概略構成を示すブロック図である。同図において、移動通信端末100は、無線通信送受信部101と、無線通信アンテナ102と、GPS受信部(測位装置に対応する)103と、GPSアンテナ104とから構成される。無線通信送受信部101は、無線通信アンテナ102を介して無線基地局110と通信を行い、測位に必要な衛星航法データと無線基地局110の位置等に基づく移動通信端末100の概位置緯度経度と時間情報(現在時刻)とを取得し、それらをGPS受信部103に入力する。GPS受信部103は、入力された衛星航法データ、概位置緯度経度及び時間情報を基に測位開始時点での天空のGPS衛星120を推測し、GPSアンテナ104にて受信した複数の測位衛星信号から4つ以上のGPS衛星120との疑似距離を計測することで移動通信端末100の位置を算出し、測位結果として出力する。図6は、4つのGPS衛星(A,C,F,H)120からの測位衛星信号を受信する例を示す図である。なお、この図において、符号130は地球である。
【0005】
図5は、移動通信端末100のGPS受信部103の詳細な構成を示すブロック図である。同図において、GPS受信部103は、リアルタイムクロック発生部1031と、記憶部1032と、サーチ衛星決定部1033と、受信制御部1034と、GPS信号受信部1035と、測位演算部1036とから構成される。リアルタイムクロック発生部1031は時間情報(現在時刻)を出力する。記憶部1032は、航法衛星データと概位置緯度経度を記憶している。航法衛星データ、概位置緯度経度及び時間情報は、無線通信送受信部101を通じて測位開始前に更新される。なお、これらの情報は移動通信端末100が保持していることもある。
【0006】
サーチ衛星決定部1033は、航法衛星データ、概位置緯度経度及び時間情報を基に移動通信端末100の天空にある複数の衛星の衛星番号を導出する。そして、これら衛星番号と、衛星サーチを実施するためのサーチ情報(各衛星の周波数情報・位相情報)を受信制御部1034に入力する。受信制御部1034は、GPS信号受信部1035に、該GPS信号受信部1035が衛星をサーチ・捕捉を実施するための周波数・位相制御信号を入力する。GPS信号受信部1035は、受信制御部1034から入力された周波数・位相制御信号を基にGPSアンテナ104を通じて複数のGPS衛星120からの測位衛星信号を複数のチャンネルで受信し、受信信号の周波数・位相サーチを実施する。そして、周波数・位相サーチ経過及び結果(すなわち、各GPS衛星120と移動通信端末100との間の疑似距離)を受信制御部1034に入力する。
【0007】
受信制御部1034は、サーチ衛星決定部1033に、各衛星120のサーチ経過情報(各GPS衛星でのサーチ完了・未完了、あるいは受信状態など)を入力する。サーチ衛星決定部1033は、各衛星120のサーチ経過情報を基にサーチ衛星番号の変更が必要であるかを判断し、必要であれば(例えば長時間サーチしてもサーチできない場合)、サーチする衛星番号を変更し、新しい衛星番号でのサーチ衛星番号及びサーチ情報を受信制御部1034に入力する。
【0008】
測位演算部1036は、GPS信号受信部1035から入力される周波数・位相サーチ結果(疑似距離)を基に現在位置を算出する。なお、ここでは概要を説明するために省略しているが、測位演算部1036には別途、記憶部1032から航法衛星データと想定位置(概位置)緯度経度が提供されており、またリアルタイムクロック発生部1031から時間情報が提供されている。
【0009】
ところで、サーチ衛星決定部1033に提供される情報のうち、時間情報と衛星航法データについては移動通信端末100内で保持することが可能であるが、概位置緯度経度情報については、無線通信網から取得する必要がある。しかしながら、無線通信網が圏外などの理由で凡その現在位置が分からない場合はサーチすべき衛星が不明であるため、衛星航法データと時間情報を基に移動通信端末100の天空にある衛星を推定する必要がある。すなわち、どの衛星が天空にあるかが不明であるため、各衛星を順にサーチする必要がある。また、目的とする衛星をサーチできない場合には別の衛星をサーチするなどの方法で4衛星以上をサーチする必要がある。このように、概位置緯度経度情報が得られない場合は、測位完了するまでの時間が大幅に長くなってしまう。
【0010】
この課題に対する方策として、現在位置が不明な場合、GPS衛星の同一軌道上の180度ずれた衛星の組を複数サーチするようにした提案がある(例えば、特許文献2参照)。同一軌道上で180度ずれた衛星のいずれか一方は天空にあるため、4軌道分の8衛星以上をサーチすれば、そのうち4つの衛星は天空にあるため測位ができる。
【0011】
また、現在位置が不明な場合、ラジオの受信状態(周波数情報など)を基に現在位置を推定し、GPS衛星のサーチを実施する提案もある(例えば、特許文献3参照)。上述した提案のいずれも、現在位置が不明な場合にGPS衛星のサーチを効率的に行って測位時間の短縮を図ったものである。
【0012】
【特許文献1】特開平11−83975号公報
【特許文献2】特開平10−31059号公報
【特許文献3】特開平10−38994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上述した特許文献2及び3で開示された技術においては、以下に示す問題がある。
【0014】
特許文献2で開示されている技術では、天空にない衛星も同時にサーチすることになるので、測位時間が長くなる可能性がある。また、衛星とGPS受信部の間に遮蔽物があった場合、十分に測位できる衛星数が得られ難くなり、衛星サーチを繰り返す可能性がある。当然ながらこの場合も測位時間が長くなる可能性がある。
【0015】
特許文献3で開示されている技術では、ラジオのチューニングに時間がかかるため、測位時間の短縮化が困難である。
【0016】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、無線通信網が圏外などの理由で現在位置が不明な場合においても迅速に測位を行うことができる測位衛星信号の捕捉方法及び測位装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の測位衛星信号の捕捉方法は、測位衛星から送信される衛星測位信号を捕捉する衛星測位信号の捕捉方法において、測位を実施する環境の照度を計測する照度計測工程と、前記照度計測工程の照度計測結果により凡その位置を推定し、その位置情報を用いて衛星測位信号の捕捉を行う衛星測位信号捕捉工程と、を備えたものである。
【0018】
上記方法によれば、照度計測工程で得られた照度計測結果から凡その位置を推定するので、その位置情報と、衛星航法データと、現在時刻とに基づいて測位装置上の天空上衛星を予測して、該衛星からの衛星測位信号を捕捉することができる。
【0019】
また、本発明の測位装置は、測位衛星から送信される衛星測位信号を受信して測位を行う測位装置において、測位を実施する環境の照度を計測する照度計測手段と、航法衛星データを記憶する記憶手段と、前記照度計測手段の照度計測結果と現在時刻に基づいて地球上の概位置を検出する概位置検出手段と、前記概位置検出手段で検出された前記概位置と前記記憶手段が記憶している衛星航法データと現在時刻とに基づいて前記測位装置上の天空にある確率の高い衛星を予測し、予測した前記衛星からの衛星測位信号を捕捉する衛星測位信号捕捉手段と、を備えたものである。
【0020】
上記構成によれば、照度計測手段で得られた照度計測結果から現在地が昼か夜かを推定し、更に現在時刻から地球上の概位置を検出し、検出した概位置と衛星航法データと現在時刻とを基に測位装置上の天空にある確率の高い衛星を予測し、予測した衛星からの衛星測位信号を捕捉するので、現在位置が不明の場合においても迅速に測位が可能となる。
【0021】
また、上記構成において、前記照度計測手段は、フォトトランジスタ、CDSを含む光電変換素子を有する。
【0022】
上記構成によれば、フォトトランジスタ、CDSを含む光電変換素子で照度を計測するので、精度の良い計測が可能となる。なお、本装置を適用する電子機器(例えば移動通信端末)が上記光電変換素子を有する場合には、それを利用することで、照度計測手段が光電変換素子を持つ必要がなくなり、その分、コストダウンが図れる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、無線通信網が圏外などの理由で測位装置の現在位置が不明な場合においても迅速に測位を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施の形態に係る移動通信端末のGPS受信部の概略構成を示すブロック図である。なお、図1において、前述した図5と共通する部分には同一の符号を付けている。
【0026】
本実施の形態の移動通信端末1は、図4の従来の移動通信端末100と同様に測位機能を有するものであるが、GPS受信機能に違いがある。すなわち、本実施の形態のGPS受信部10は照度検出機能と概位置検出機能を有し、更にこれらの機能を用いてサーチ衛星を決定する機能を有している。なお、GPS受信部10は測位装置に対応する。
【0027】
記憶部1032には航法衛星データが記憶されている。本発明では主に無線通信が行えない環境での測位時間を改善することを目的としているため、時間情報(現在時刻)と衛星航法データは移動通信端末1が保持している。照度計測機能を実現する照度計測部11は、フォトトランジスタやCDS(Cadmium Cell)等の光電変換素子を有し、測位を実施する環境の照度を計測し照度情報を出力する。なお、フォトトランジスタは、一般的な携帯電話等では表示用液晶画面のバックライト制御用として、またデジタルカメラ機能を有する携帯電話等では自動露出調整用として既に備わっており、それと兼用することで新たに照度計測部にフォトトランジスタを設ける必要がない。その分、コストダウンが図れる。
【0028】
概位置検出部12は、照度検出部11からの照度情報から現在地が昼か夜かを推定し、更にリアルタイムクロック発生部1031からの時間情報(現在時刻)を基に地球上の概位置を検出し、概位置緯度経度情報を出力する。ここで、「地球上の概位置」とは、例えば地球を昼側と夜側に地軸方向に2分割した場合のどちら側で測位衛星信号を受信するかという位置を指している。図2は、昼側にある4つのGPS衛星(A,B,E,F)からの測位衛星信号を受信する例を示す図である。
【0029】
サーチ衛星決定部13は、航法衛星データと概位置緯度経度情報と時間情報とを基に移動通信端末上の天空にある複数の衛星の衛星番号を導出する。また、これら衛星番号とあわせて衛星サーチを実施するためのサーチ情報(各衛星の周波数情報・位相情報)を受信制御部1034に入力する。受信制御部1034は、GPS信号受信部1035が衛星をサーチ、捕捉を実施するための周波数・位相制御信号をGPS信号受信部1035に入力する。GPS信号受信部1035は、GPSアンテナ104を通じて複数の衛星からの測位衛星信号を複数のチャンネルで受信し、測位衛星信号の周波数・位相サーチを実施する。そして、周波数・位相サーチ経過情報及び結果情報(すなわち各GPS衛星と移動通信端末間の疑似距離)を受信制御部1034に入力する。
【0030】
受信制御部1034は、サーチ衛星決定部13にサーチ経過情報(各衛星でのサーチ完了・未完了、あるいは受信状態など)を入力する。サーチ衛星決定部13は、サーチ経過情報を基にサーチ衛星番号の変更が必要であるかを判断し、必要であれば(例えば長時間サーチしてもサーチできない場合は)、サーチする衛星番号を変更し、新しい衛星番号でのサーチ衛星番号やサーチ情報を受信制御部1034に入力する。測位演算部1036は、GPS信号受信部1035からの周波数・位相サーチ結果(疑似距離)を基に現在位置を算出する。なお、ここでは概要を説明ために省略しているが、測位演算部1036には別途、記憶部1032から航法衛星データが提供され、またリアルタイムクロック発生部1031から時間情報(現在時刻)が提供されている。
【0031】
次に、上記構成のGPS受信部10の動作について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。測位開始後、照度を計測し、現在位置が地球の昼間側が夜側かのどちら側の半球かの概位置を検出する(ステップST10)。次いで、衛星航法データと時間情報を基に現在地の天空にある衛星を導出し、初期サーチ衛星を決定する(ステップST11)。そして、決定した衛星をサーチ(周波数捕捉、位相捕捉)する(ステップST12、このサーチは、受信制御部1034及びGPS信号受信部1035が行う)。このサーチを一定時間(例えば数十秒)継続し、サーチが完了した衛星があるかどうか判定し(ステップST13)、サーチが完了した衛星があれば、測位演算を実施する(ステップST14)。そして、測位可否を判定し(ステップST15)、測位可能な条件(衛星数、衛星受信レベル、DOP(Dilution Of Precision)値)であれば測位完了となる。
【0032】
一方、サーチ完了衛星がない場合、もしくはサーチ完了衛星があるものの測位が不可能な場合にはサーチ衛星再設定要否判断を行う(ステップST16、この判断はサーチ衛星決定部13が行う)。ここでは、(1)天空上の一方向のみの衛星のサーチ完了している場合は天空配置が想定したものとずれていると判定し、サーチ完了した半球側の衛星をサーチ衛星に設定する。(2)全くサーチができない場合(例えば実際は昼夜の判定を逆にしていた場合などを想定し)はサーチ衛星が異なっていると判断し、サーチ衛星をこれまでと全く異なる衛星に設定(逆半球面側衛星)したり、一部の衛星のみ変更することでサーチ衛星を変更したりする動作を行う(ステップST17)。これらの動作により、本実施の形態の移動通信端末1の位置が分からない場合に、天空にある確率の高い衛星からサーチすることで迅速な測位が可能となる。
【0033】
このように本実施の形態の移動通信端末1によれば、測位を実施する環境の照度を計測する照度計測部11によって現在地が昼か夜かを推定し、更にリアルタイムクロック発生部1031からの時間情報(現在時刻)から地球上の概位置を検出する。そして、サーチ衛星決定部13が時間情報、航法衛星データ、概位置の緯度経度情報を基に移動通信端末1の天空にある複数の衛星の衛星番号を導出し、更にこれら衛星番号とあわせて衛星サーチを実施するためのサーチ情報(各衛星の周波数情報・位相情報)を受信制御部1034に与え、受信制御部1034が各衛星番号とGPS信号受信部1035が衛星をサーチ・捕捉を実施するための周波数、位相制御信号をGPS信号受信部1035に与え、GPS信号受信部1035がGPSアンテナ104を通じて複数の衛星からの測位衛星信号を複数のチャンネルで受信し、測位衛星信号の周波数・位相サーチを実施する。したがって、移動通信端末1の凡その現在位置が不明な場合においても、サーチする衛星の周波数を天空にある確率の高い衛星からサーチするので、迅速に測位を行うことが可能となる。
【0034】
なお、昼夜の判定が困難な場合には、測位に使用される確率が昼間の方が多いと想定されるため、測位位置を昼として検出することで、使用される場面も含めてトータルでサーチする衛星が天空にある確率を高めることも可能である。
【0035】
また、照度についても晴天時には数万ルクス以上、曇りでも数千ルクス以上になる一方、夜間では本を読める程度の繁華街等での明るさでも数百ルクス以下であり、昼夜の判定は容易にできる。
【0036】
また、照度計測部11の代わりにデジタルカメラ機能を使用することも可能である。具体的には測位開始前にデジタルカメラ機能による撮像を取得し、(1)照度の計測手段として使用し照度を計測する、(2)撮像が昼間と想定される場合(照度だけでなく青、白、灰色等が一定面積以上ある場合等)に昼間と判定する、などによって昼夜を判定する。これらの構成によって照度計測部11を用いた場合と同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、無線通信網が圏外などの理由で現在位置が不明な場合においても迅速に測位を行うことができるといった効果を有し、測位装置を搭載した車載ナビゲーション装置や測位機能を有する携帯電話のみならず、測位衛星信号を利用する電子機器に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施の形態に係る移動通信端末のGPS受信部の概略構成を示すブロック図
【図2】図1のGPS受信部が昼側にある4つのGPS衛星(A,B,E,F)からの測位衛星信号を受信する例を示す図
【図3】図1のGPS受信部における衛星サーチから測位までの動作を説明するためのフローチャート
【図4】従来の測位機能を有する移動通信端末の概略構成を示すブロック図
【図5】図4のGPS受信部の詳細な構成を示すブロック図
【図6】図4のGPS受信部が4つのGPS衛星(A,C,F,H)からの測位衛星信号を受信する例を示す図
【符号の説明】
【0039】
1 移動通信端末
10 GPS受信部
11 照度計測部
12 概位置検出部
13 サーチ衛星決定部
104 GPSアンテナ
120 GPS衛星
130 地球
1031 リアルタイムクロック発生部
1032 記憶部
1034 受信制御部
1035 GPS信号受信部
1036 測位演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位衛星から送信される衛星測位信号を捕捉する衛星測位信号の捕捉方法において、
測位を実施する環境の照度を計測する照度計測工程と、
前記照度計測工程の照度計測結果により凡その位置を推定し、その位置情報を用いて衛星測位信号の捕捉を行う衛星測位信号捕捉工程と、
を備えた衛星測位信号の捕捉方法。
【請求項2】
測位衛星から送信される衛星測位信号を受信して測位を行う測位装置において、
測位を実施する環境の照度を計測する照度計測手段と、
航法衛星データを記憶する記憶手段と、
前記照度計測手段の照度計測結果と現在時刻に基づいて地球上の概位置を検出する概位置検出手段と、
前記概位置検出手段で検出された前記概位置と前記記憶手段が記憶している衛星航法データと現在時刻に基づいて前記測位装置上の天空にある確率の高い衛星を予測し、予測した前記衛星からの衛星測位信号を捕捉する衛星測位信号捕捉手段と、
を備えた測位装置。
【請求項3】
前記照度計測手段は、フォトトランジスタ、CDSを含む光電変換素子を有する請求項2に記載の測位装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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