説明

測位衛星情報記録再生装置及びベースバンド処理機の開発評価方法

【課題】一度、車両を実際に走行させて測位衛星からの情報を受信すると、後は、室内でも再現できて、ベースバンド処理機の改良・開発・評価を行い得る装置の提供を目的とする。
【解決手段】測位衛星からの情報を受信してディジタル信号I1 に変換するRFチューナに接続される。このディジタル信号I1 を保存可能な形式に変換する処理部Zを有する。ここで変換された保存可能な形式のディジタル信号I2 を記録部Mに記録し、再生して、ベースバンド処理機Eへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測位衛星情報記録再生装置及びベースバンド処理機の開発評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から多種多様な移動体に用いられるGPS等のシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。このようなGPS等の(本体の)ベースバンド処理機の開発・評価を行う場合に、移動体に、RFチューナと(テスト用)ベースバンド処理機等を搭載し、この移動体を所定地域内(特にトンネル等の障害物や測位衛星からの情報が入り難い区域を含んだ地域内)で実際に移動させて、誤差表示を発生しないかどうかを確認したり、如何なる状況下にて誤差表示を発生するか等のテスト(試験)を行う必要があった。
【特許文献1】特許第3372968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のように移動体を所定地域内で移動させ、被テスト用ベースバンド処理機が誤差表示を発生する等の不具合や改良点があるか否かを確認し、評価していたので、極めて多大な労力及び開発時間を要していた。
さらに、異なる時又は異なる場所で、誤差表示を起こす現象を再現することが至難であった。
【0004】
そこで、本発明は、あたかも移動体が移動(車両が走行)しているが如き状況を室内で再現可能であり、(例えば海外等の離れた場所に於ても再現可能であり、)効率良くベースバンド処理機を開発し、評価し、対策を立てて改良することを可能とすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る測位衛星情報記録再生装置は、測位衛星からの情報を受信してディジタル信号に変換するRFチューナに接続分離自在に接続される入力部と、被テスト用ベースバンド処理機に接続分離自在に接続される出力部と、上記入力部に入力されるディジタル信号を保存可能な形式に変換する処理部と、該処理部で変換された保存可能な形式のディジタル信号を記録する記録部と、を具備し、さらに、該記録部に記録された上記保存可能な形式の上記ディジタル信号を再生し、上記出力部に接続される上記ベースバンド処理機に送信可能に構成したものである。
あるいは、上記記録部へ記録のために送信するディジタル信号、及び/又は、上記記録部から再生されるディジタル信号に、所定の特性変更を加える情報変更手段を備えている。
【0006】
また、上記処理部はCPUを備え、上記情報変更手段は、該CPUに接続されるフラッシュメモリ及び入力手段を有する。
また、上記処理部は、クロックに同期して情報の上記記録及び再生を行うように構成されている。
また、上記クロックは、上記RFチューナの発信する第1クロック、標準発信器が発信する第2クロック、及び、上記処理部が内蔵の第3クロックの内から選択的に切換え可能に構成した。
また、上記処理部は、標準発信機をクロック源とするクロックに基づいて上記記録及び再生を行うように構成され、しかも、上記クロック源からの周波数を変更するクロック周波数変更手段を備えている。
【0007】
また、上記処理部は、上記RFチューナから上記入力部に入力されるシリアル伝送データをパラレル伝送データに変換するシリアル・パラレル変換器を有し、かつ、上記記録部から再生した信号のパラレル伝送データをシリアル伝送データに変換して上記出力部に送るパラレル・シリアル変換器を有している。
また、上記情報変更手段は、プログラム上のパラメータ変更により、上記RFチューナから送信されて上記入力部から入力されるディジタル信号に処理を加えることにより、上記RFチューナのハードウェアを変更せずにRFチューナの特性を変更した情報を上記記録部に記録するように構成した。
また、上記情報変更手段は、プログラム上のパラメータ変更により、上記記録部に記録された情報を再生する際に、再生されるディジタル信号に処理を加えることにより、記録された上記情報と異なる特性の情報を上記ベースバンド処理機に送信するように構成している。
【0008】
そして、本発明に係るベースバンド処理機の開発評価方法は、車両に、測位衛星からの情報を受信するRFチューナ、及び、該情報を記録すると共に再生可能な測位衛星情報記録再生装置を、搭載して、所定地域を実際に走行して、上記情報記録再生装置に記録し、その後、上記車両から取外した上記情報記録再生装置に被テスト用ベースバンド処理機を接続した状態で該情報記録再生装置に記録された情報を再生して、ベースバンド処理機に送信し、車両走行せずに、ベースバンド処理機の開発・評価を行う方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一度だけ車両を走行させて所定地域の測位衛星からの情報を受信し、記録部に記録(記憶)すれば、その後は、車両に搭載していない状態で、記録部からベースバンド処理機に、あたかも走行しているが如き状況で、情報を送信することが可能となる。
従って、複数の(多種多様な)ベースバンド処理機の開発・評価等を、室内で再現性良く、実施できることとなり、開発期間の短縮を図り得る。特に、所望の時期に再現性良くベースバンド処理機のテスト(評価)を行い得たり、遠く離れた場所に於ても、再現性良く上記テスト(評価)を行うことが可能となる。
さらに、(前述の)一度だけの車両の走行で得られた測位衛星からの情報に関し、ベースバンド処理機の開発目的等に対応して、容易にその特性変更を行って、ベースバンド処理機へ送信することも可能であり、実用上も優れた機能を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1と図2は本発明の実施の一形態を示し、小文字の符号x,y,zは、相互に接続されて、図1と図2は一つのブロック図を構成する。
2は、GPS衛星,Galileo衛星,GLONASS衛星等の測位衛星であり、一点鎖線のブロックで囲って示すRFチューナTによって測位衛星2からの情報を受信して、ディジタル信号I1 に変換して、外部へ送信する。
このRFチューナTは、(公知の構成であって、)アンテナ4と、アナログRF部3と、A/D変換器5を、具備している。
また、RFチューナTはクロック6を有し、このクロック6を(本発明の説明に於て)第1クロックと呼ぶ場合がある。
【0011】
10は、測位衛星情報記録再生装置であって、上記RFチューナTに接続分離自在に接続される入力部11と、上記RFチューナTからこの入力部11に入力されるディジタル信号I1 を、保存可能な形式に変換する処理部Z(図2では一点鎖線にて囲ったブロック部)と、この処理部Zで変換された保存可能な形式のディジタル信号I2 を記録する記録部(記憶手段)Mと、被テスト用ベースバンド処理機Eに接続分離自在に接続される出力部12と、を具備している。即ち、この記録再生装置10は、入力部11と出力部12と処理部Zと記録部(記憶手段)Mとを備えている。
【0012】
そして、この記録再生装置10は、記録部Mに記録(記憶)された上記保存可能な形式の情報(ディジタル信号I2 )を再生し、記録部Mから信号I2 ′として出力して上記出力部12に接続されたベースバンド処理機Eに送信可能である。
符号I3 にて示した情報(ディジタル信号)が、このように、出力部12からベースバンド処理機Eに送信される。ベースバンド処理機Eから出力した信号I4 は、カーナビ表示装置(ディスプレイ)13へ送られて、車両の現在地表示(地図表示)を行う。
【0013】
そして、処理部Zには、(図2中に破線で囲んで示した)シリアル・パラレル変換器14とCPU(中央演算処理装置)20とパラレル・シリアル変換器15とを具備する。このシリアル・パラレル変換器14は、RFチューナTから入力部11に入力されるシリアル伝送データ(ディジタル信号I1 )をパラレル伝送データに変換する。このパラレル伝送データは矢印I5 にて示すようにCPU20へ送信される。
また、パラレル・シリアル変換器15は、記録部Mから再生した信号I2 ′とCPU20にて処理(演算)して後の信号(データ)I6 を、シリアル伝送データ(ディジタル信号I3 )に変換して出力部12(さらにベースバンド処理機E)へ送る。
【0014】
16はフラッシュメモリであって、CPU20と接続され、かつ、入力手段17に接続される。このようにCPU20に接続されるフラッシュメモリ16及び入力手段17等によって情報変更手段Cが構成される。この情報変更手段Cとは、記録部Mへ記録のために送信するディジタル信号I2 には、予め所定の特性変更を加えるものであり、あるいは、記録部Mから再生されるディジタル信号I2 ′に所定の特性変更を加えるものである。
【0015】
言い換えると、情報変更手段Cの一例としては、プログラム上のパラメータ変更により、RFチューナTから送信されて入力部11から入力されるディジタル信号I1 に処理を加えることにより、RFチューナTのハードウェアを変更せずにRFチューナTの特性を変更した情報を記録部Mに記録する。特性の変更の例を挙げれば、バンド幅の変更,ビット数の増減変更,ノイズの有無や大きさの変更、あるいは、(図1に示すような)インターフェース18の変更等である。パソコンのキーボード等から成る入力手段17から入力して、フラッシュメモリ16を介してCPUのプログラム上のパラメータを変更すれば、複数のRFチューナTを実際に交換せずに、あたかも、多種多様なRFチューナTを使用した場合の情報を、記録部Mに送って記録させることが可能となる。
【0016】
また、情報変更手段Cの他の例としては、プログラム上のパラメータ変更により、記録部Mに記録された情報を再生する際に、再生されるディジタル信号I2 ′に処理を加えることにより、記録された上記情報と異なる特性の情報をベースバンド処理機Eに送信(符号I3 参照)する。記録された情報と異なる特性の情報の例を挙げれば、バンド幅を変更したもの,ビット数を変更したもの,ノイズを付加したものやノイズを増大又は減少したもの等である。
【0017】
パソコンのキーボード等から成る入力手段17から入力して、フラッシュメモリ16を介してCPUのプログラム上のパラメータを変更すれば、車両を多数回にもわたって実際に走行して情報を記録することなく、最小回数(1回)の実際の走行による記録を加工して、多種多様な条件の情報を、ベースバンド処理機Eへ送り得る。
なお、情報変更手段Cによって、記録部Mへ記録するために送信するディジタル信号I2 、及び、記録部Mから再生されるディジタル信号I2 ′の両者に、所定の特性変更を加えるようにしても、好ましい場合がある。
【0018】
以上述べた如く、本発明では、記録の際、及び/又は、再生の際に、処理部Zにてソフトウェア処理を行うことにより、記録する情報、及び/又は、再生する情報が可変である点を特徴としているといえる。
【0019】
次に、図1と図2に於て、RFチューナTには、第1クロック6が設けられていることは既に述べたが、これ以外に、標準発信機が発信する標準クロック(第2クロック)19、及び、処理部Zが内蔵する内部クロック(第3クロック)21を、備えている場合を例示する。
22は、DDS(Digital Direct Synthesizer)等のシンセサイザであり、標準クロック19と内部クロック21と接続される。また、23はクロック切換用スイッチであり、第1クロック6と、第2クロック19と、第3クロック21の内から選択的に切換可能である。なお、図2に於て、30は、(詳細は図示しない)ストローブ信号ST及びコントロール信号を生成する論理回路を示す。
このストローブ信号ST及びコントロール信号は、クロック切換スイッチ23で選択された一つのクロックに基づいて生成される。ストローブ信号STはシリアル・パラレル変換器14又はパラレル・シリアル変換器15のラッチ制御に使用される。コントロール信号は、(図示省略の線で)CPU20に接続されている。コントロール信号は、CPU20でシリアル・パラレル変換器14のラッチ出力I5 をリードする割込制御信号として使用される。あるいは、パラレル・シリアル変換器15のラッチメモリへの出力タイミング用の割込制御信号として使用される。
【0020】
処理部Zは、クロック6,19, 21の内の少なくとも1個に同期して、前記記録及び再生を行うように構成されている。
標準発信機をクロック源とする標準クロック19に基づいて上記記録及び再生を行うことが可能なように構成されているが、この標準発信機(クロック源)からの周波数を変更するクロック周波数変更手段Kを備えている。具体的には、前記DDSから成るシンセサイザ22が、このクロック周波数変更手段Kに相当する。つまり、処理部Zは、標準発信機をクロック源として使う場合に、クロック周波数変更手段Kを用いて、第1クロック6の周波数に合わせることが可能である。
また、図2に於て、記録中や再生中等を示す表示部24がケーシング表面に設けられ、図示省略の配線で各構成要素に接続されている。また、記録再生のためのスイッチ25を備える。
【0021】
次に、上述の測位衛星情報記録再生装置10を使用してベースバンド処理機Eを開発し、又は、評価し、若しくは改良するための方法(開発評価方法)について述べる。
車両に、(図1の)RFチューナTと、(図2に示した)測位衛星情報記録再生装置10、さらに、ベースバンド処理機Eと緯度経度表示装置13を、図1と図2の如く接続して、搭載する。即ち、処理部ZはRFチューナTからの信号I1 を、記録部Mに記録している最中にも、出力部12からベースバンド処理機Eに対し信号(データ)I3 を出力することができ、記録中にも、リアルタイムでベースバンド処理機Eと緯度経度表示装置13の作動を直ちに見ることができる。このようにすれば、所定地域内を実際に走行中に誤差表示を発生した時(場所)を、直ちに確認でき、その後の再生の時に、その誤差表示を発生した時(場所)におけるベースバンド処理機Eの作動を、重点的に効率良く、確認可能となる利点がある。
なお、図2のベースバンド処理機Eと緯度経度表示装置13を接続せず(車両搭載せず)、記録部Mに記録してゆくことも、場合によっては、自由である。なお、緯度経度表示装置13としては、各種の測位情報を表示する装置であっても良い。
【0022】
このように、RFチューナT、情報記録再生装置10等を、車両に搭載して、所定地域を実際に走行させる。この走行中に、情報記録再生装置10によって、測位衛星2からの情報を記録することができる。
その後、車両から情報記録再生装置10を取り外す。
【0023】
次に、テスト用ベースバンド処理機E(車両にベースバンド処理機Eを搭載していた場合には車両から取り外したベースバンド処理機Eそのものを含む)を、情報記録再生装置10に接続した状態で記録部Mから記録されていた情報を再生して、ベースバンド処理機Eに送信し、車両走行せずに、ベースバンド処理機Eの開発・評価を行う。
このように、処理部Zと記録部Mを備えた情報記録再生装置10に、一度の車両の実際走行によって、測位情報を記録(記憶)させれば、異なる場所、及び/又は、異なる時間に、あたかも車両で実際に走行している如く、再現可能である。
【0024】
さらに、(既述の)情報変更手段Cを具備していれば、一度の実際の車両走行によって、測位衛星2からの多種多様な条件下での(仮想の)走行を再現でき、ベースバンド処理機Eの改良・開発・評価を能率良く短期間で行うことが可能となる。
また、海外を含む遠く離れた場所に存在する研究所や工場等へ、記録部Mに記録した(本発明の)情報記録再生装置10を送れば、容易に、室内にて、ベースバンド処理機の改良・開発・評価を行うことが、できる。即ち、GPS等の衛星測位装置の改良・開発等に有効なシュミレーションとして活用できる。また、本発明に係る情報記録再生装置10は、小型(コンパクト)であって、取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の一形態を示すRFチューナのブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示す主要構成部のブロック図である。
【符号の説明】
【0026】
2 測位衛星
6 (第1)クロック
10 測位衛星情報記録再生装置
11 入力部
12 出力部
14 シリアル・パラレル変換器
15 パラレル・シリアル変換器
16 フラッシュメモリ
17 入力手段
19 標準クロック(第2クロック)
20 CPU
21 内部クロック(第3クロック)
C 情報変更手段
E ベースバンド処理機
1 ディジタル信号
2 保存可能な形式のディジタル信号
2 ′信号
K クロック周波数変更手段
M 記録部(記憶手段)
T RFチューナ
Z 処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位衛星(2)からの情報を受信してディジタル信号(I1 )に変換するRFチューナ(T)に接続分離自在に接続される入力部(11)と、被テスト用ベースバンド処理機(E)に接続分離自在に接続される出力部(12)と、上記入力部(11)に入力されるディジタル信号(I1 )を保存可能な形式に変換する処理部(Z)と、該処理部(Z)で変換された保存可能な形式のディジタル信号(I2 )を記録する記録部(M)と、を具備し、さらに、該記録部(M)に記録された上記保存可能な形式の上記ディジタル信号(I2 )を再生し、上記出力部(12)に接続される上記ベースバンド処理機(E)に送信可能に構成したことを特徴とする測位衛星情報記録再生装置。
【請求項2】
測位衛星(2)からの情報を受信してディジタル信号(I1 )に変換するRFチューナ(T)に接続分離自在に接続される入力部(11)と、被テスト用ベースバンド処理機(E)に接続分離自在に接続される出力部(12)と、上記入力部(11)に入力されるディジタル信号(I1 )を保存可能な形式に変換する処理部(Z)と、該処理部(Z)で変換された保存可能な形式のディジタル信号(I2 )を記録する記録部(M)と、を具備し、さらに、該記録部(M)に記録された上記保存可能な形式の上記ディジタル信号(I2 )を再生し、上記出力部(12)に接続される上記ベースバンド処理機(E)に送信可能に構成すると共に、上記記録部(M)へ記録のために送信するディジタル信号(I2 )、及び/又は、上記記録部(M)から再生されるディジタル信号(I2 ′)に、所定の特性変更を加える情報変更手段(C)を備えていることを特徴とする測位衛星情報記録再生装置。
【請求項3】
上記処理部(Z)はCPU(20)を備え、上記情報変更手段(C)は、該CPU(20)に接続されるフラッシュメモリ(16)及び入力手段(17)を有する請求項2記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項4】
上記処理部(Z)は、クロックに同期して情報の上記記録及び再生を行うように構成されている請求項1,2又は3記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項5】
上記クロックは、上記RFチューナ(T)の発信する第1クロック(6)、標準発信機が発信する第2クロック(19)、及び、上記処理部(Z)が内蔵の第3クロック(21)の内から選択的に切換え可能に構成した請求項4記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項6】
上記処理部(Z)は、標準発信機をクロック源とするクロック(19)に基づいて上記記録及び再生を行うように構成され、しかも、上記クロック源からの周波数を変更するクロック周波数変更手段(K)を備えた請求項1,2又は3記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項7】
上記処理部(Z)は、上記RFチューナ(T)から上記入力部(11)に入力されるシリアル伝送データをパラレル伝送データに変換するシリアル・パラレル変換器(14)を有し、かつ、上記記録部(M)から再生した信号のパラレル伝送データをシリアル伝送データに変換して上記出力部(12)に送るパラレル・シリアル変換器(15)を有している請求項1,2,3,4,5又は6記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項8】
上記情報変更手段(C)は、プログラム上のパラメータ変更により、上記RFチューナ(T)から送信されて上記入力部(11)から入力されるディジタル信号(I1 )に処理を加えることにより、上記RFチューナ(T)のハードウェアを変更せずにRFチューナ(T)の特性を変更した情報を上記記録部(M)に記録するように構成した請求項2又は3記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項9】
上記情報変更手段(C)は、プログラム上のパラメータ変更により、上記記録部(M)に記録された情報を再生する際に、再生されるディジタル信号(I2 ′)に処理を加えることにより、記録された上記情報と異なる特性の情報を上記ベースバンド処理機(E)に送信するように構成した請求項2又は3記載の測位衛星情報記録再生装置。
【請求項10】
車両に、測位衛星(2)からの情報を受信するRFチューナ(T)、及び、該情報を記録すると共に再生可能な測位衛星情報記録再生装置(10)を、搭載して、所定地域を実際に走行して、上記情報記録再生装置(10)に記録し、その後、上記車両から取外した上記情報記録再生装置(10)に被テスト用ベースバンド処理機(E)を接続した状態で該情報記録再生装置(10)に記録された情報を再生して、ベースバンド処理機(E)に送信し、車両走行せずに、ベースバンド処理機(E)の開発・評価を行うことを特徴とするベースバンド処理機の開発評価方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−156846(P2009−156846A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338736(P2007−338736)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(501141253)マゼランシステムズジャパン株式会社 (15)
【出願人】(596119179)株式会社コア (4)
【Fターム(参考)】