説明

測定手段を用いて血液中および血液生成物中の汚染物質を光還元するための装置

血液或いは血液生成物内の汚染物質を減少するため、好ましくは紫外光或いは可視光を血液或いは血液生成物に照射する装置。複数の光統合チャンバーを有する非固定型の放射計は、測定される装置の放射特性を認識するため、光強度を検出する。制御回路は、この測定値を用いて、バッグ或いは容器内の血液或いは血液生成物に照射する効果的な線量をコントロールする。放射計内の1つ或いは複数の光統合光チャンバーは、全ての領域を横切る光を検出するための単一の光センサーを許す。照射装置内のサーミスター或いは放射計或いは両方は、光センサーの温度を検出する。制御回路は、光センサーの出力における温度依存変化を補正する。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
この出願は、血液中或いは血液生成物中の汚染物質を減らすように、好ましくは紫外光或いは可視光を血液或いは血液生成物に照射するための装置について説明する。複数の光積分チャンバーを有する非固定型の放射計は、光強度を検出して、装置の放射特性を測定する。制御回路は、この測定結果を用いて、バッグ或いは容器内の血液或いは血液生成物への光の有効線量の照射をコントロールする。上記放射計内の1つ或いは複数の光積分チャンバーは、単一の光センサーとして、全領域を横切る光を検出する。
【0002】
背景
HIV、肝炎や他のウィルス、またはバクテリアなどの感染性の微生物による全血或いは血液生成物の汚染は、全血の輸血を受ける必要がある人や、血小板、赤血球、血漿、第VIII因子、プラスミノゲン、フィブロネクチン、アンチトロンビンIII、寒冷沈降物、ヒト血漿蛋白分画、アルブミン、免疫血清グロブリン、プロトロンビン複合血漿成長ホルモン、血液から分離された他の成分などの血液成分や種々の血液生成物の投与を受ける必要がある人にとって、深刻な健康上の障害をもたらす。病原性の汚染を見落とす可能性のある血液スクリーニング、および細胞血液成分を傷つけないで感染性のウィルスや他の微生物の全てを効果的に不活性化する殺菌は、今まで利用できなかった。
【0003】
ある状況において、一定の血液成分は、所望する血液生成物に対して、それ自体が有害になる。例えば、ドナーの免疫システムの一部である白血球は、赤血球生成物の受血者において有害な反応を引き起こす場合がある。多くの白血球は、遠心分離によって所望する赤血球から分離されるが、そのうちのいくらかは通常赤血球と混合されて残る。このような不所望な白血球は、所望される比較的純粋な赤血球生成物に関して、“汚染物質”或いは“病原体”と考えられる場合がある。このような白血球は、感染性のウィルスや微生物として、いくつかの方法で不活性化される。
【0004】
決められた波長の光を吸収して吸収したエネルギーをエネルギー受容体へ移す一定の光増感剤や化合物を含む病原体不活性剤の使用は、血液生成物や血液生成物を含む流体内にある微生物の不活性化のために提案されている。このような光増感剤は、上記血液を含む流体或いは血液生成物に加えられて光を照射される。
【0005】
この発明で使用される光増感剤は、微生物の不活性化に便利なものとして知られているあらゆる光増感剤を含む。“光増感剤”は、1つ或いはそれ以上の決められた波長で照射される光を吸収し、吸収したエネルギーを化学工程の実行に使用する化合物として決められている。血液或いは血液生成物内における病原体の減少のために使用される光増感剤の例は、ポルフィリン、ソラレン、ニュートラルレッドなどの色素、メチレンブルー、アクリジン、トルイジン、フラビン(塩酸アクリフラビン)およびフェノチアジン誘導体、クマリン、キノロン類、キノン、およびアントロキノンを含む。
【0006】
光増感剤を添加して、或いは添加しないで流体中の病原体に光を照射するための多くのシステムや方法が知られている。例えば、米国特許No.5,762,867には、体液中にある光活性剤を発光ダイオード(LED)を用いて活性化するためのシステムについて開示されている。
【0007】
米国特許No.5,527,704には、メチレンブルーを含有した流体の活性化に使用されるLEDを備えた装置について開示されている。
【0008】
米国特許No.5,868,695は、赤血球を不活性化するベンゾポルフィリン誘導光増感剤と共同して、赤色を有するとともに690nmの波長の光を放出するLEDを用いることを開示している。この特許で説明されているように、690nmの波長で、赤血球は、実質的に光を透過し、ベンゾポルフィリン誘導体がこの波長で光を吸収して活性化される。また、この特許には、血小板を不活性化するため青色のピーク波長が425nmの光を放出するLEDを使用することが開示されている。
【0009】
米国特許No.5,658,722は、365nm近くの発光ピークを有するUVA1光を血小板に照射することを開示している。この特許は、血小板へのダメージが345nmより短いUVAによって引き起こされることを教示しており、本願発明と異なり、345nmより下の波長のUVAを除外することを要求している。
【0010】
洗浄された血小板生成物中でウィルスを不活性化するため光増感剤の添加なしに308nmの波長で不定に拍動される光の使用は、Prodouz等による文献(血液性生物中のウィルスの不活性化のためのレーザーUVの使用;Kristina Prodouz、Joseph Fratantoni、Elizabeth Boone、およびRobert Bonner;血液、Vol70、No.2)に開示されている。この文献は、ウィルスを死滅させるため、光と共同する光増感剤の添加について、教示或いは示唆していない。
【0011】
米国特許6、843、961には、内因性の光増感剤と共同してピーク波長を有する光を用いた血液或いは血液生成物中にある病原体の減少について開示されている。
【0012】
光増感剤が使用されようがされまいが、血液或いは血液生成物へ照射される光の照射線量が正確にコントロールされることが重要である。従って、照射装置の適切な測定が必要である。
【0013】
発明の要約
本発明は、照射された光を正確に測定するための放射計を有する、血液生成物および病原体を含有した流体に光を照射するための装置を提供する。この装置は、光を放出する少なくとも1つの放射光源と、光が照射される血液細胞或いは血液成分を含む流体を保持する支持台と、上記放射光源をコントロールする制御ユニットと、この制御ユニットに電気的に接続しているとともに、上記光の少なくとも一部を受け入れる開口部を有する第1の光チャンバー、およびこの光チャンバー内に受け入れた光に反応する光センサーを有する非固定型の放射計と、を有する処理チャンバーを有する。光チャンバーは、その長手軸と平行に延びたスロットとして形成された開口部を有する延長された空洞すなわちシリンダーを有する。この開口部は、石英ガラスのような光伝達材料によってカバーされ或いはこのような材料によって満たされても良い。光チャンバーの内面は“光学的にラフ”であり、乱反射やランバート反射を生出する。この内面は、テフロン(登録商標)或いは他の適した材料によって被覆され或いはこのような材料から形成される。
【0014】
光センサーは、ヒートシンクを介して、サーミスターに接続される。光センサーの出力は、検出された温度に相互に関係し、それにより、照度のより正確な測定結果が得られる。
【0015】
照射器に関するこの発明のさらなる形態において、照射器内の光センサーは、放射源によって放出された放射光に反応し、制御ユニットへ信号を伝達する。サーミスターは、温度変化を検出し、温度信号に関する光センサー信号に相互に関連する信号を制御ユニットへ伝達する。光センサー信号が受光した光および温度の双方の関数であること、および照射器が光ダイオードの温度を検出する場合、実際の照度がより正確にコントロール可能であることが見い出される。さらに、この照射器は、複数の光源および複数の光ダイオードを有し、少なくともいくつかの光ダイオードは、ヒートシンク内に配置される。サーミスターは、ヒートシンクに組み合わされる。
【0016】
この発明の他の形態によると、放射計は、第2のスロットである開口によって第1の光チャンバーに結合された第1の統合チャンバーをさらに有する。この第2のスロットは、第1の光チャンバーの対称の軸に関して第1のスロットと大体直交する。2つ或いはそれ以上結合された光チャンバーがある場合、センサーは、好ましくは、最後のチャンバー、例えば、第1の統合チャンバー内に配置される。
【0017】
この発明のさらなる形態において、センサーは、光チャンバーの内面から離れて埋設されている。このことは、遮光板の使用を排除する。この凹所は、“アポダイズされ”すなわち、光学的鋭角或いは不連続が除去される。このセンサーは、第2のスロットから第1の光チャンバーを横切って正反対に設けられている。
【0018】
この装置は、光を放出する第2の放射光源も有し、放射計が第1の放射光源と第2の放射光源との間に設けられている。この放射計は、第2の放射光源から放射された光の少なくとも一部を受け入れるための第3の開口部を有する第2の光チャンバー、および第3の光チャンバー内に受け入れた光に反応する第2の光センサーをさらに有する。
【0019】
この発明の他の実施例において、この装置は、開口によって第1の光チャンバーへ結合された第1の統合チャンバー、および他の開口によって第2の光チャンバーへ結合された第2の統合チャンバーを有する。これら光チャンバーは、実質的に平行な対称の長軸を有する平行に延長されたシリンダーであり、上記開口部および開口はスロットであり、これらスロットは対称の軸と実質的に平行である。
【0020】
この発明の上述した特徴および他の特徴は、図面を参照した以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明で使用される照射器内の処理チャンバーの断面図である。
【図2】図2は、他の処理チャンバーの断面図である。
【図3】図3は、照射装置、すなわち処理チャンバーを備えた照射器の斜視図である。
【図4】図4は、測定放射計を有する処理チャンバーの構成要素の平面図である。
【図5】図5は、図4の線5−5に沿った、図4の構成要素の断面図である。
【図6】図6は、図4の線6−6に沿った、図4の構成要素の断面図である。
【図7】図7は、放射計の斜視図である。
【図8】図8は、図7の放射計のさらなる斜視図である。
【図9】図9は、4−チャンバー放射計の分解斜視図である。
【図10】図10は、上記放射計で使用される増幅器の概略図である。
【0022】
詳細な説明
以下に使用される言葉“血液生成物”は、上述したように血液からもたらされる蛋白質を含む治療に役立つ蛋白質混合物や、全ての血液要素、すなわち血液成分を含む。これら血液からもたらされる蛋白質とは別に、生物学的活性蛋白質を含む流体も、この発明の方法および装置によって処理される。
【0023】
光増感剤は、ヌクレイン酸に優先的に吸着する混合物を含み、その光力学的な効果を微生物やウィルスに僅かに集束させ、周りにある細胞や蛋白質には効果を奏さない。一重項酸素依存機構で使用されるような他のタイプの光増感剤も、この発明において有用である。
【0024】
最も好ましい光増感剤は、内因性の光増感剤である。“内因性”という言葉の意味は、人間或いは哺乳類の体に自然に見い出されるという意味で、体内での合成、実質的な栄養素(例えば、ビタミン)としての摂取、代謝産物の形成、および/或いは生体内での副生成物の結果として現れる。このような内因性の光増感剤の例は、7,8−ジメチル−10−リビチルイソアロキサジン(リボフラビン)、7,8,10−トリメチルイソアロキサジン(ルミフラビン)、7,8−ジメチルアロキサジン(ルミクロム)、イソアロキサジン−アデニンジヌクレオチド(フラビンアデニンジヌクレオチド[FAD])、アロキサジンモノヌクレオチド(フラビンモノヌクレオチド[FMN]やリボフラビン−5−リン酸としても知られている)、ビタミンKs、ビタミンL、それらの代謝産物や前駆物質、および、ナフトキノン、ナフタリン、ナフトール、および、二次元の単純な構成の立体配座を有するそれらの誘導体のような、アロキサジンである。“アロキサジン”という言葉は、イソアロキサジンを含む。内因性に基づく誘導光増感剤は、光増感剤からもたらされる低(1−5)アルキル或いはハロゲンを有し或いは持たず、機能を保つとともに実質的に毒性を持たない、合成によりもたらされた内因性光増感剤の類似体および相同体を含む。内因性の光増感剤が使用されると、特に、このような光増感剤が本質的に有毒ではなく或いは光の放射の後で有毒な光生成物を生まない場合、汚染を除去した後の除去ステップ或いは浄化ステップを必要とせずに、さらなるプロセスを必要としないで、処理された生成物を直接的に患者の体に戻すことができ、その治療効果を必要とする患者へ投与される。血液生成物内の病原体を不活性化するための内因性光増感剤の使用は、米国特許No.6,843,961、No.6,258,577、およびNo.6,277,337に開示されており、その矛盾しない全量が参考としてここに組み込まれている。米国特許No.6,843,961において、実施例で使用された光増感剤は、7,8−ジメチル−10−リビチルイソアロキサジン(リボフラビン)である。米国特許No.6,268,120に開示されたように内因性構造に基づく内因性ではない光増感剤は、本発明にて使用されても良く、ここでは参考として組み込まれている。特定波長の光に光増感剤を晒すことで、この光増感剤が光エネルギーを吸収し、この光増感剤の光分解を生じ、核酸がこの光増感剤へ結合する。
【0025】
病原体不活性剤を用いて絶滅或いは不活性化された微生物或いは病原体、或いは光増感剤は、以下に限定されることなく、ウィルス(細胞外および細胞内の両方)、バクテリア、バクテリアファージ、真菌、血液が伝達された寄生体、および原生動物亜界を含む。ウィルスの例は、後天性の免疫欠損(HIV)ウィルス、A型、B型、C型肝炎ウィルス、シンドビスウィルス、サイトメガロウィルス、水疱性口内炎ウィルス、単純疱疹ウィルス、例えば、タイプIおよびII、ヒトTリンパ球向性ウィルス、HTLV−III、リンパ節腫関連ウィルスLAV/IDAV、パルボウィルス、輸血により伝染された(TT)ウィルス、エプスタインーバーウィルス、および他の公知のウィルスを含む。バクテリオファージは、ΦX174、Φ6、λ、R17、T、およびTを含む。バクテリアの例は、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、リステリア症の原因菌、大腸菌、肺炎桿菌、およびセラチア菌を含むがこれに限定されない。
【0026】
病原体が不活性化される流体は、加えられた光増感剤を有し、結果的な流体混合物は、生物成分への重大な非特定損傷を生じ、或いは流体内にある他の蛋白質の生物学上の活動を実質的に妨げるより少なく、光増感剤を活性化するための適切なピーク波長および量の光放射に晒される。従って、流体へ与えられる放射量の正確なコントロールは重要である。
【0027】
ここで規定したピーク波長という言葉は、光が特定のピーク強度を有する波長を中心にした狭い範囲で放出されることを意味する。病原体減少のための可視光は、約470nmの波長を中心に約470nmで最大強度を有する。他の実施例において、この光は、紫外光の狭い範囲で約302nmの波長を中心に約302nmで最大強度を有する。ここで規定した光源或いは放射源という言葉は、放射エネルギーの放出素子を意味し、以下にさらに説明するように、このエネルギーは、可視および/或いは紫外領域を含む。
【0028】
光増感剤は、病原体が不活性化される流体へ直接加えられ、或いは処理される流体から分離された光が透過可能な容器内へ流され、或いは光が透過可能な処理容器内へ流体を置く前に流体へ加えられる。この光増感剤は、処理容器の殺菌の前或いは殺菌の後で光が透過可能な容器へ加えられても良い。
【0029】
光増感剤を含んだ流体は、光を照射するため、流通タイプのシステムを用いて、光を透過可能な容器内へ流されて流通されても良い。代りに、処理される流体は、バッチ処理タイプのシステムにおいて、微生物を実質的に不活性化するのに十分な時間で攪拌および光を放射される光を透過可能な容器内に置かれる。
【0030】
“容器”という言葉は、閉塞された或いは開放された空間のことを言い、硬い材料或いは変形可能な材料で形成され、例えば、バッグ、或いは箱、或いは槽である。この容器は、その頂部が閉塞或いは開放され、その両側、例えば、チューブの両端に開口を有し、内部を流体が流通することを許容する。キュベットは、流体流通システムを含むこの発明の例示する1つの実施例で使用される。ガンブロ社(f/k/a Cobe Laboratories社、レイクウッド、コロンビア、USA)のTrimaおよび/或いはSpectra(登録商標)語頭音消失システムで使用されるような収集バッグは、流体のバッチ処理を含む例示した他の実施例で使用される。
【0031】
“光を透過可能”という言葉は、処理容器の材質が、光増感剤を活性化するための適切な波長の光放射を十分に透過することを意味する。流体流通システムにおいて、この容器は、光放射が容器に十分に浸透することを許容して、光源からの全ての距離で光増感剤分子に放射光が到達するのに十分な深さ(光放射源から放射の方向に計られた寸法)で、且つ汚染が除去される病原体の不活性化を保証する深さを有し、光放射における流体の十分な露光時間を確保するのに十分な長さ(流体の流れ方向の寸法)を有する。このような容器を作るための材料は、容器の深さや長さに加えて、当業者によって容易に決定される。また、それとともに、容器を通る流体の流量、光放射の強度、および、例えば、血漿、血小板、赤血球などの流体成分の吸光性が、流体が光放射に晒されるべき時間量を決定する。使用される容器は、光が照射される流体を保持するための公知のいかなる容器であっても良く、血液バッグ、キュベット、チューブなどに限定されない。一例として、これに限定されるものではないが、この容器として、ガンブロBCT社から入手可能な寿命延長された血漿バッグ(ELP)が使用されても良い。適した容器の他の例は、Sangewaldバッグ(Sangewald Verpackungen GmbH & Co.KGから入手可能)である。
【0032】
処理の後、血液或いは血液生成物は、後の患者への輸血のため貯蔵され、濃縮されて、患者へ直接注射され、或いは最終的な使用のため別な方法で処理される。
【0033】
図1は、本発明で使用される装置の1つのタイプの放射或いは処理チャンバーの内部を断面図として示す。図1に示す処理チャンバーは、バッチ方式システムで使用されるが、同様の構成部材が流体流通システムでも使用される。この発明の説明を通して、同様の構成要素には同様の番号を与える。病原体を含む流体の不活性化のために使用されるこの装置10は、少なくとも1つの照射源14を有する照射チャンバー12を有する。1つの好適な実施例(図1)によると、この照射チャンバーは、第2の照射源16を有する。図2に示すような単一の光源も使用される。各照射源14、16は、それぞれ、複数の不連続な照射放出要素18、30を含むように描かれている。この照射チャンバー12は、さらに、光を照射される流体を収容した流体容器22を支持するための支持台20、および制御ユニット24を有する。
【0034】
上述したように、2つの照射源は、照射チャンバー12内に示されている。照射源14は、光を照射される流体を保持或いは収容した容器22の上方で照射チャンバー12の頂部に沿って配置されている。一方、照射源16は、容器22の下方で照射チャンバー12の底部に沿って配置されている。図示していないが、複数の照射源が、容器22と直交する照射チャンバー12のいくつかの或いは全ての側壁に沿って配置されても良い。この照射チャンバー12は、代りに、単一の照射源を照射チャンバー内のいかなる位置に配置しても良く、本発明の要旨および範囲に従う。
【0035】
上方の照射源14は、その上に複数の不連続な照射放出要素、すなわち不連続な光源(一例として不連続な光源18を示す)を搭載して支持した上方の支持基材26を有する。図1にさらに描かれているように、下方の照射源16は、複数の不連続な照射放出要素、すなわち不連続な光源(他の例として不連続な光源30を示す)を支持した下方の支持基材28を有する。下方の支持基材28は、好ましくは、支持台20と平行に延設される。支持基材26、28は、実質的に図示のように平らであり、或いはアーチ形であり、或いはアーチ形とは別の形であり、この発明の要旨および範囲から外れることのない形である。
【0036】
上記支持基材は、反射面を有し、或いは反射面を持たない。さらなる代わりの形態において、上記反射面は、いかなる光源をも持たない。このように光源を持たない反射面(図示せず)は、照射チャンバー12内で照射源と反対側に配置される。上記支持台20は、反射面32を有する。支持台20上のこの反射面32は、照射チャンバー内で他の反射面の代りに或いは他の反射面に加えて設けられる。反射面は、照射チャンバー内に全く無くても良い。
【0037】
これら反射面の実施例のいずれにおいても、反射面は、光が照射される流体によって照射光が好適且つ完全に吸収されるまで、光源から放出された光を反射して処理チャンバーを通して行き来させるように設けられた高反射材によってコーティングされても良い。この反射面の高い反射特性は、光強度の最小の減衰を伴って、放出された光を反射して、流体で満たされたバッグ或いは容器22へ戻す。
【0038】
図1において、支持台20は、照射チャンバー12内に配置されている。この支持台20は、(図1に示すように)照射チャンバーの実質的に中央に配置され、或いは、処理チャンバーの頂部或いは底部の近くに配置されても良い。この支持台20は、光が照射される流体を収容した容器22を支持している。加えて或いは代りに、この支持台20は、光を透過できる材料で形成され、光源によって放出された照射光が支持台を介して容器22内に収容された流体を通るように伝達可能である。この支持台は、最大の光の透過率を実現するため、ワイヤーや他の同様なメッシュ状の材料であっても良い。
【0039】
この支持台20は、照射チャンバー12内であらゆる方向へ移動可能であることが好ましい。使用された攪拌システムの1つのタイプは、ヘルマーグループ(ノーブルズヒル、インディアナ州、USA)から入手可能なヘルマーフラットベッド攪拌システムと同様である。このタイプの攪拌器は、振動を与える。他のタイプの攪拌器は、容器22内に収容されている流体へ動きの範囲を与えるように使用される。例えば、支持台は、光基材26、28を垂直方向に延設することを伴って、垂直方向に延設されても良い。この支持台20は、代りに、0°から360°の範囲で角度を変えて照射チャンバー内で複数の可能な方向に回転しても良い。支持台20は、同一平面に沿って前後或いは左右に振動しても良い。さらなる代替として、1つ或いはそれ以上の光源が、支持台の移動と同様の方法で移動しても良い。このような振動或いは回転は、まだ光に晒されていないバッグの他の部分から光の照射領域で光が照射された流体の連続的な再配置によって、容器内に収容された大多数の光増感剤や流体が、不連続な照射源(例えば、不連続な光源18、30)のそれぞれから放出された光に晒されることを可能にする。このような混合は、光に晒される新たな流体の面に継続的に引き起こされる。支持台20および/或いは照射源14、16の動きは、制御ユニット24によってコントロールされる。この制御ユニット24は、光の放出割合もコントロールする。
【0040】
好適な実施例によると、不連続な光源18および30は、バッグ22内に収容された流体に照射するための1つのピーク波長の光を放出する。不連続な光源それぞれによって放出された光のピーク波長は、病原体不活性化プロセスにおいて両方の光増感剤を活性化するのに十分な強度の光を照射するとともに、光が照射される血液或いは血液生成物への重大な損傷を引き起こすことなく、光が照射される特定の流体内へ光が十分に浸透するように、選択される。好適な光増感剤はリボフラビンである。赤血球およびリボフラビンを含む流体に光を照射するため、不連続な光源18および30は、それぞれ、ピーク波長が約302nmの光を放出するように選択される。代りに、470nmの光を使用することもできる。470nmの光は、光分解リボフラビンのため、および光による赤血球を含む流体への重大な浸透を可能にするための光の最適な波長に近い。
【0041】
もし所望するなら、光源18および30は、発光ダイオードであり、パルス光を発する。パルス間で光源への給電をOFFにすることを許容すると、光源によって生出される光の強度が劇的に増大されることから、パルス光は効果的である。パルス光を高強度で発光させると、光を照射される流体内への光の極めて深い浸透をも許容し、各光パルスによって光が照射されるより厚い流体を許容する。
【0042】
図3に示す光源18は、照射チャンバーの長手方向に延びた蛍光管或いは白熱管であり、或いはチャンバーの長手方向および幅方向に延びた単一の光源(図示せず)であっても良い。この実施例において、LEDを用いても良い。図3に示すように、支持台20は、ひきだし34の中に配置され、および/或いはひきだし34の一部を構成しても良い。支持台20は、複数のギャップを透過して、光が照射される流体を収容した容器22内へ直接光が照射されることを許容するため、台20内に複数のギャップ、或いは複数の孔、或いは複数の空間を有しても良い。
【0043】
冷却システムが選択的に含まれても良い。少なくとも1つのファン38を使用する空冷が好適であるが、他の良く知られたシステムも使用可能である。図3に示していないが、この方法は、光が照射される流体内の所望される蛋白や血液成分が破壊される温度より低い温度に保持するのに必要な温度センサーおよび他の冷却機構の使用も含む。好ましくは、この温度は、約0℃と約45℃との間に保持され、より好ましくは、約4℃と約37℃との間、最も好ましくは約28℃に保持される。
【0044】
本発明は、血液バッグ22の一般的な形を有する非固定型の放射計40を有する。支持台20上に置かれてコントローラー24に電気的に接続されると、この放射計40は、入射光、好ましくは紫外光の強度を検出し、装置10の測定を許容する。一度測定されると、コントローラー24は、血液バッグやその内容物へ所望する照射線量を与えるための、照射時間や光強度の調整が可能となる。図4、5、および6に示すように、支持台、すなわちプラテン20は、放射計40を、紫外蛍光光源18と平行に後方および前方に運ぶ。このストローク距離は、放射計の検出装置(後述する)が光源18、30を“見る”ように許容する。光源18、30のそれぞれは、コントローラー24に電気的に接続した対応する光センサー42、44(図6)を有する。測定中、コントローラー24は、光センサー42、44からの信号を放射計40の出力と相互に関連させる。放射計40が除去されて血液バッグに置き換えられると、コントローラー24は、光センサー42、44から受信した測定された信号に基づいて、血液バッグによって受けられる照射線量をコントロールする。
【0045】
光センサー42、44は、ヒートシンク110、112内に搭載される。サーミスター114、116は、ヒートシンク110、112の温度として示された光センサー42、44の温度を検出し、コントローラー24へ信号を伝える。光センサーの出力信号が、光センサーによって受光された入射光のみならず、その温度に依存し、すなわち、増加された温度が、入射光の強度の増加として、光センサーの出力を上昇させる。サーミスターおよび光センサーの両方からの信号に基づいて、コントローラーは、血液バッグおよびその内容物によって受光される照射線量をより正確にコントロールする。
【0046】
放射計40は、少なくとも1つの長くされた円筒形の光チャンバーを有する。光が一方の側から、例えば上方のランプ18からのみ供給される場合、第1の、すなわち上方開口光チャンバー46が設けられる。このチャンバー46は、複数本のチューブ18およびプラテン20の往復運動の方向に対して直交する方向に延びている。放射計40の上面48は、光チャンバー46の長軸と平行なスロット50を有する。このスロット50は、複数本のランプ18からの光が光チャンバー内へ入ることを許容する。このスロット50の両側のエッジ52は、複数本のランプの長さの殆どから光をチャンバー46内に受け入れ可能なように、好ましくは面取りされている。プラテン20の往復運動は、チャンバー46から見た各ランプの両端の長さの追加を引き起こす。従って、スロット50を通して受光される照射光は、スロットの位置で直線に沿って血液サンプルおよびサンプルバッグによって受光される照射光に近付く。チャンバーが複数本のランプ18によって放出された不均一な光を“平均化”するため、この線上の露光は、上記サンプルによって受光される全露光線量の測定に使用することができる。
【0047】
上記光チャンバー46の内面54は、光学的にラフであり、テフロン材料のような適した物質によってコーティング、或いは形成され、チャンバー内のいかなる点においても光が平均化されるような方法で、チャンバー内に受け入れた光をチャンバー内で反射させることを許容する。スロット50から垂直に内面54内に搭載された単一の光センサー56は、スロットの全長に沿って受光した照射光の強度を検出可能である。好ましくは、この光センサー56は、内面54から離れて埋設され、チャンバーの内面54で少なくとも1度も反射されることなく、複数本のランプ18からの光ビーム或いは照射光
が光センサー56上に直接的に入射する見込みを減少する。複合光センサーも使用される。
【0048】
下方の複数本のランプ30の列を有する実施例では、放射計40は、好ましくは、第2の下向き開口光チャンバー58を有する。この第2の光チャンバー58は、上記第1の光チャンバー46と平行に指向され、放射計40の下面62内のスロット60を有する。このスロット60は、第2の光チャンバー58の長軸と平行であるが、第1のチャンバー46内のスロット50と反対方向に指向され、複数本の下方のランプ30からの光が第2の光チャンバー58内に入ることを許容する。このスロット60の両側のエッジ64は、好ましくは、上述したように面取りされ、プラテン20の往復運動が下方のチャンバー58から見て下方の複数本のランプの両端における長さの追加を生出する。光チャンバー58の内面66は、光学的にラフであり、テフロン材料のように適した材料によってコーティング、或いは形成される。上記のように説明したように、スロット60から垂直に内面66内に搭載された単一の光センサー68は、この内面66から離れて埋設されている。各光チャンバー内にそれぞれ単一の光センサーを設けることが好ましいが、複数の光センサーを用いても良い。
【0049】
上記放射計40は、上側シェル71および下側シェル70を有する。図7および図8に示すように、下側シェル70は、底面72および周壁74を有し、この周壁は、上記照射器10で使用されるであろうタイプの血液バッグの一般的な形状を有する。上側シェル71は、頂面48および合致する周壁78(図5および図6に示す)を有し、上記下側シェル70の周壁74に一致対向して取り付けられる。上記のように説明したように、第1および第2の光チャンバー46、58が設けられる。これら2つのチャンバー46、58は、下側シェル70内に半分のシリンダー80、82を有するとともに、上側シェル71内に上方の半分のシリンダーを有する。図7および図8に示す実施例では、これら2つのチャンバー46、58は、下部分120および上部分122を有する内部ボックス118内にある。ヒートシンク132、134は、上記ボックス118の外側で2つの光ダイオード56、68をカバーする。ヒートシンク132、134に熱的に接触したサーミスター136、134は、光ダイオード56、68の温度をも指し示すヒートシンクの温度に反応する。光ダイオードの出力は、入射光の関数であるばかりか光ダイオードの温度の関数でもある。従って、光ダイオードの温度が上昇するにつれ、照射光量が一定であるにもかかわらず、光ダイオードの出力電流も上昇する。照度を正確に計測するため(照射器による正確な照射線量と同様に)、制御回路24は、測定の間の照射計内の光ダイオードの温度を補正するとともに、ウィルスの不活性化の間の照射器内の光ダイオードの温度を補正する。電気的接続ワイヤー(図示せず)は、2つのシェル70、71とボックス118との間のギャップ124、126を通って配線され、光ダイオード56、68、増幅回路128、130、サーミスター136、138、および制御ユニット24間の電機的な接続を与える。これら複数本のワイヤーは、2つの互いに合致する半分の部分142、144を有するブロック140をケーブルとして通り、下側の半分142は、図7および図8に示す。バネ板146、148は、上記下側シェル70および上側シェル71の両方で上記ブロックに近接して設けられ、照射器上の位置に血液バッグを保持するクランプ(図示せず)によって係合される。
【0050】
各光センサー56、68は、それぞれ、トランスインピーダンス増幅器128、130へ電気的に接続される。これら増幅器128、130は、さらに、伝達ケーブルを介して制御ユニット24へ電気的に接続される。装置の測定のため放射器を制御ユニット24へ選択的に接続し、そして通常動作のため除去するように、オスおよびメスプラグ(図示せず)が設けられる。図10に示すように、上記トランスインピーダンス増幅器は、光センサー102からの入力を受ける演算増幅器100を有する。入出力割合は、手動の可変抵抗器104、およびデジタル可変抵抗器106の両方によってコントロールされる。そして、信号は、制御ユニット24へ伝えられる前に、第2の演算増幅器108へ供給される。これら可変抵抗器が、初めに、標準化された光源と比較して調整され、病原体不活性化装置と関連して使用されたとき、さらなる調整の必要が無いことが予想される。
【0051】
活性化装置内の病原体を測定するため、上記放射計40は、血液バッグと取り換えられて装置内の同じ位置を占領し、血液或いは血液成分を収容する血液バッグとして一般的な同じ形を有する。この放射計は、制御ユニット24に電気的に接続され、選択された時間間隔で複数本のランプ18、30から照射される光に晒される。好ましくは、血液サンプルが装置内で処理されるとき、プラテン20は、同様の方法で放射計を攪拌する。放射計の出力は、制御ユニット24に所望する照射線量が測定可能な単位時間あたりの露光強度の基準を与える。装置の測定の後、血液或いは血液成分の複数の単位が、適切な半透明或いは透明なバッグに収容されて、病原体不活性化装置内に置かれ、制御された量の照射に晒される。
【0052】
他の実施例の放射計40’が図9に図示されている。この実施例において、第1の光チャンバー46は、第3のスロット86を介して、第1の延長された円筒形の統合チャンバー84に接続されている。この第1の統合チャンバー84の複数の壁も光学的にラフであり、好ましくは、テフロン材料から形成され、或いはテフロンによってコーティングされている。この実施例において、光センサー56は、上記第1の光チャンバーの内壁ではなく、上記第1の統合チャンバーの内壁90内に搭載されている。
【0053】
同様に、第2の延長された円筒形の統合チャンバー92は、第4のスロット94を介して、第2の光チャンバー58に接続されている。上記のように、光センサー68は、第2の光チャンバー58の内面66ではなく、第2の統合チャンバー92の内壁96内に搭載されている。この内壁96も光学的にラフであり、好ましくは、テフロン材料から形成され、或いはテフロンによってコーティングされている。これら追加の第1および第2の統合チャンバー84、92は、受光した照明をさらに統合し、絶対的な強度の減少で、それぞれの光センサーにおけるより典型的な計測を与える。
【0054】
この発明の要旨或いは範囲から外れることなく、この発明の構造および方法に対して、種々の変更や修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。むしろ、この発明は、以下の特許請求の範囲およびそれに相当するものの範囲内における修正や変更をカバーするように指向されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を放出する少なくとも1つの放射光源と、
この放射光源をコントロールする制御ユニットと、
この制御ユニットに電気的に接続しているとともに、上記光の少なくとも一部を受け入れる開口部を有する第1の光チャンバー、およびこの光チャンバー内に受け入れた光に反応する光センサーを有する放射計と、
を有する、血液成分を含む流体内の病原体や白血球を不活性化するための照射装置。
【請求項2】
上記放射計の上記光チャンバーは、延長された空洞を有する請求項1の照射装置。
【請求項3】
上記光チャンバーの上記開口は、スロットを有する請求項2の照射装置。
【請求項4】
上記スロットは、上記光チャンバーの長手方向に沿って平行に延びている請求項3の照射装置。
【請求項5】
上記光チャンバーは、シリンダーを有する請求項4の照射装置。
【請求項6】
上記光チャンバーの内面は、光学的にラフである請求項5の照射装置。
【請求項7】
上記内面は、テフロンである請求項6の照射装置。
【請求項8】
開口によって上記第1の光チャンバーに結合された第1の統合チャンバーをさらに有する請求項1の照射装置。
【請求項9】
上記第1の光チャンバーおよび上記第1の統合チャンバーは離隔され、上記開口部は第1のスロットであり、上記開口は第2のスロットである請求項8の照射装置。
【請求項10】
上記第2のスロットは、上記第1の光チャンバー対称の軸に関する上記第1スロットと大体直交する請求項9の照射装置。
【請求項11】
上記センサーは、上記第1の統合チャンバー内にある請求項10の照射装置。
【請求項12】
上記センサーは、上記第1の統合チャンバーの内面から離れて埋設されている請求項11の照射装置。
【請求項13】
上記センサーは、上記第2のスロットから上記第1の統合チャンバーを横切って正反対に設けられている請求項11の照射装置。
【請求項14】
光を放出する第2の放射光源をさらに有し、
上記放射計は、上記1つの放射光源と上記第2の放射光源との間に配置され、上記放射計は、上記第2の放射光源から放射された光の少なくとも一部を受け入れるための第2の開口部を有する第2の光チャンバー、およびこの第2の光チャンバー内に受け入れた光に反応する第2の光センサーをさらに有する請求項1の照射装置。
【請求項15】
上記第1および第2の光チャンバーは、平行なシリンダーを有する請求項14の照射装置。
【請求項16】
上記第1および第2の開口部は、上記各光チャンバーのスロットと対称の長軸と実質的に平行に延びたスロットを有する請求項15の照射装置。
【請求項17】
上記複数の光センサーは、それぞれ対称の軸に関して各スロットと実質的に垂直に各チャンバー内に配置されている請求項16の照射装置。
【請求項18】
上記複数の光センサーは、それぞれの光チャンバーの内壁から離れて埋設されている請求項17の照射装置。
【請求項19】
第1の開口によって上記第1の光チャンバーに結合された第1の統合チャンバーと、
第2の開口によって上記第2の光チャンバーに結合された第2の統合チャンバーと、
をさらに有する請求項14の照射装置。
【請求項20】
上記第1および第2の光チャンバーは、対称の実質的に平行な長軸を有する平行に延長されたシリンダーであり、上記開口部および上記開口はスロットであり、これらスロットは、上記対称の軸と実質的に平行である請求項19の照射装置。
【請求項21】
上記第1および第2の統合チャンバーの上記スロットは、上記第1および第2の光チャンバーそれぞれの対称の上記軸に関して、上記第1および第2の光チャンバーそれぞれの上記スロットと実質的に垂直である請求項20の照射装置。
【請求項22】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバー内にあり、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバー内にある請求項21の照射装置。
【請求項23】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバーの内壁から離れて埋設され、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバーの内壁から離れて埋設されている請求項22の照射装置。
【請求項24】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバー内の上記スロットから上記第1の統合チャンバーを正反対に横切って設けられ、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバー内の上記スロットから上記第2の統合チャンバーを正反対に横切って設けられている請求項23の照射装置。
【請求項25】
上記放射計は、上記光センサーと熱的に接続し且つ上記制御ユニットと電気的に接続したサーミスターをさらに有し、上記制御ユニットは、上記サーミスターの出力に応答して上記光センサーの出力の変化を補正するために設けられている請求項1の照射装置。
【請求項26】
ヒートシンクが上記光センサーを上記サーミスターに接続する請求項25の照射装置。
【請求項27】
上記放射光源と光学的に接続した少なくとも1つの光ダイオード、および上記光センサーと熱的に接続し且つ上記制御ユニットと電気的に接続したサーミスターをさらに有し、上記制御ユニットは、上記サーミスターの出力に応答して上記光センサーの出力の変化を補正するために設けられている請求項1の照射装置。
【請求項28】
ヒートシンクが上記光センサーを上記サーミスターに接続する請求項27の照射装置。
【請求項29】
照射光の少なくとも一部を受け入れるための開口部を有する第1の光チャンバーと、
この光チャンバー内に配置され、上記受け入れた照射光に反応する光センサーと、
を有する放射計。
【請求項30】
上記光チャンバーは、延長された空洞を有する請求項29の放射計。
【請求項31】
上記光チャンバーの上記開口部は、スロットを有する請求項30の放射計。
【請求項32】
上記スロットは、上記光チャンバーの長手軸と平行に延びている請求項31の放射計。
【請求項33】
上記光チャンバーは、シリンダーを有する請求項32の放射計。
【請求項34】
上記光チャンバーの内面は、光学的にラフである請求項33の放射計。
【請求項35】
上記内面はテフロンである請求項34の放射計。
【請求項36】
開口によって上記第1の光チャンバーに結合された第1の統合チャンバーをさらに有する請求項29の放射計。
【請求項37】
上記第1の光チャンバーおよび上記第1の統合チャンバーは離隔され、上記開口部は第1のスロットであり、上記開口は第2のスロットである請求項36の放射計。
【請求項38】
上記第2のスロットは、上記第1の光チャンバー対称の軸に関する上記第1スロットと大体直交する請求項37の放射計。
【請求項39】
上記センサーは、上記第1の統合チャンバー内にある請求項38の放射計。
【請求項40】
上記センサーは、上記第1の統合チャンバーの内面から離れて埋設されている請求項39の放射計。
【請求項41】
上記センサーは、上記第2のスロットから上記第1の統合チャンバーを横切って正反対に設けられている請求項39の放射計。
【請求項42】
放射光の少なくとも一部を受け入れるための第2の開口部を有する第2の光チャンバーと、
この第2の光チャンバー内に受け入れた上記放射光に反応する第2の光センサーと、
をさらに有する請求項29の放射計。
【請求項43】
上記第1および第2の光チャンバーは、平行なシリンダーを有する請求項42の放射計。
【請求項44】
上記第1および第2の開口部は、上記各光チャンバーのスロットと対称の長軸と実質的に平行に延びたスロットを有する請求項43の放射計。
【請求項45】
上記複数の光センサーは、それぞれ対称の軸に関して各スロットと実質的に垂直に各チャンバー内に配置されている請求項44の放射計。
【請求項46】
上記複数の光センサーは、それぞれの光チャンバーの内壁から離れて埋設されている請求項45の放射計。
【請求項47】
第1の開口によって上記第1の光チャンバーに結合された第1の統合チャンバーと、
第2の開口によって上記第2の光チャンバーに結合された第2の統合チャンバーと、
をさらに有する請求項42の放射計。
【請求項48】
上記第1および第2の光チャンバーは、対称の実質的に平行な長軸を有する平行に延長されたシリンダーであり、上記開口部および上記開口はスロットであり、これらスロットは、上記対称の軸と実質的に平行である請求項47の放射計。
【請求項49】
上記第1および第2の統合チャンバーの上記スロットは、上記第1および第2の光チャンバーそれぞれの対称の上記軸に関して、上記第1および第2の光チャンバーそれぞれの上記スロットと実質的に垂直である請求項48の放射計。
【請求項50】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバー内にあり、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバー内にある請求項49の放射計。
【請求項51】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバーの内壁から離れて埋設され、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバーの内壁から離れて埋設されている請求項50の放射計。
【請求項52】
上記第1のセンサーは、上記第1の統合チャンバー内の上記スロットから上記第1の統合チャンバーを正反対に横切って設けられ、上記第2のセンサーは、上記第2の統合チャンバー内の上記スロットから上記第2の統合チャンバーを正反対に横切って設けられている請求項51の放射計。
【請求項53】
上記放射計は、上記光センサーと熱的に接続し且つ上記制御ユニットと電気的に接続したサーミスターをさらに有し、上記制御ユニットは、上記サーミスターの出力に応答して上記光センサーの出力の変化を補正するために設けられている請求項29の放射計。
【請求項54】
ヒートシンクが上記光センサーを上記サーミスターに接続する請求項53の放射計。
【請求項55】
光を放出する少なくとも1つの放射光源と、
この放射光源をコントロールする制御ユニットと、
この制御ユニットに電気的に接続し、上記放射光源に反応する光センサーと、
この光センサーと熱的に接続し且つ上記制御ユニットと電気的に接続したサーミスターと、を有し、
上記制御ユニットは、上記サーミスターの出力に応答して上記光センサーの出力の変化を補正するために設けられている、血液成分を含む流体内の病原体を不活性化するための照射装置。
【請求項56】
ヒートシンクが上記光センサーを上記サーミスターに接続する請求項55の照射装置。
【請求項57】
上記受け入れた光に反応する上記光センサーは、上記開口部から入った光が上記光センサーによって直接受光できないように、上記光チャンバー内に配置されている請求項29の放射計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−532214(P2010−532214A)
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514888(P2010−514888)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/054219
【国際公開番号】WO2009/005853
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(506313866)カリディアンビーシーティ バイオテクノロジーズ,エルエルシー (9)
【Fターム(参考)】