説明

湿式スープ濃縮物

開封するとパッケージから現れ、及び、(1.9:1〜2.5:1の水/濃縮物希釈率で)沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈して、少なくとも55℃(好ましくは60〜65℃)及び400ml(250〜300ml)の目標体積の、塊のない、すぐに飲めるスープ形態とする、(約70〜100g内容物の)加熱加圧液状スープ濃縮物パッケージ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、熱く供給できる形態に容易に変換することができる市販製品に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
食品の製造での簡便性に関する重要性が増している。これは、スープ製品についても当てはまる。
【0003】
乾燥粉末型のスープは公知である。これらは、(i)冷水と混合し、その後加熱する、又は(ii)熱水と混合する、ことが必要なことが多い。得られる製品中に塊のない、ある程度の濃度を保証するためには、(ii)の場合には、特に、注意が必要である。
【発明の開示】
【0004】
我々は、内容物の少なくともいくらか(及び好ましくはほとんど)が、インラインでピューレ又はブイヨンとして得られる包装湿式スープ形態が最高であることを理解している。かかる湿式スープ型製品は、ほとんど必要がないか又はライン製造ステップからは逸脱する天然成分から作られるものとして市販されると、予測されてきた。
【0005】
我々が考えるこのような包装湿式濃縮製品(即席乾燥粉末スープ製品形態を除く)は、好ましくは、電子レンジ等の加熱面での最終加熱ステップを必要としない。我々は、このような製品について、沸騰水等で希釈してパックから取り出し、熱いままの供給形態とすることができることから利点があると考える。
【0006】
本発明は、従って、提供の好ましさを理解でき、そして、好ましくは、熱い湯で希釈して容器から取り出し、即席の、熱いまま「すぐ供給できる」形態とすることができるという、スープ濃縮物を含む液体の提供することを目的とする。
【0007】
発明の簡単な説明
【0008】
本発明は、1つの特徴において、熱い湯で希釈して再構成して即席スープを提供することができる、容器に含まれる湿式スープに関連する。実施例は、マグカップ内で沸騰水を加えて再構成して飲める又は供給できる熱いスープを作ることができる、70〜100gの湿式スープ袋(例えばフォイル袋)を含む。
【0009】
本明細書で用いる用語「及び/又は」は、「及び」又は「又は」又はいずれも好適である場合を意味する。
【0010】
本明細書で用いる用語「(複数)」は、単数又は複数が好適であることを意味する名詞、又はその名詞の両方である。
【0011】
本明細書用いる用語「すぐ供給できる」又は「すぐ飲める」は、消費できる状態のスープを意味する。
【0012】
本明細書で用いる用語「インライン」は、野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝からなる群の1以上から得られる食品及び/又は食品風味の点で、通常の開始から調理の終了までの過程と類似した方法を意味し、すなわち、乾燥粉末形態に加工されることを含まない。例えば(場合により、少なくとも水の添加により)、野菜及び果物の場合には、総体的に乾燥されてないピューレの調製を含み、肉、魚及び貝の場合には、総体的に乾燥されてないブイヨンの調製を含み得る。各々の場合に、場合により水量の減少お及び/又は水吸収がないこと、及び/又は他の粘性処理及び/又は感知される粘性処理は、好適な温度範囲で好適な容器に充填することができ(熱水で満たされている場合に任意の粘性剤及び/又は粘性増加剤(複数)が容器内で過度に濃くなる場合には、冷やされ又は冷却されることが望ましい)、密閉され、そして、後、沸騰水で希釈されて、いくらかの目標とする粘性又は感知される粘性を達成する。
【0013】
他の特徴では、本発明は、
密閉容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈されてすぐに供給できるスープ形態とするに適したスープ濃縮物を含む液体
を含む又は含有するスープ濃縮物製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに容器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にする、前記製品である。
【0014】
好ましくは、当該濃縮物は、ピューレ及び/又はブイヨンであり、又はこれらを含む。
【0015】
好ましくは、当該濃縮物は、(例えば周囲温度(複数)で)冷やされ又は冷却され、密閉する前に容器に充填される。
【0016】
好ましくは、濃縮物の密閉容器は、容器の密閉の後に加熱加圧される。
【0017】
好ましくは、容器は、沸騰水(ほぼ沸騰水)で容器内容物を希釈してこのようなスープを提供する指示書を有する。
【0018】
好ましくは、濃縮物は、少なくとも(i)好適なデンプン及び/又はデンプン誘導体及び(ii)好適な果物及び/又は野菜繊維の繊維剤(texturiser)及び/又は増粘剤を有する。
【0019】
好ましくは、濃縮物は水を含む(添加されている)。
【0020】
好ましくは、加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある濃縮物は、必要であれば、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、少なくとも55℃の温度で200〜350 mlの範囲内の、実質的に塊のない目標スープ体積が得られる。
【0021】
好ましくは、濃縮物は、デンプン及び/又はデンプン誘導体封入体を有し、及び加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体の体積よりも過剰体積の沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にする。
【0022】
好ましくは、濃縮物は、70g〜100g(より好ましくは80g〜90g) (最も好ましくは約85g)の重量である。
【0023】
好ましくは、水の濃縮物に対する希釈比率は、1.5:1以上の範囲にある。好ましくは、水の濃縮物に対する比率は、5を越えない。
【0024】
好ましくは、水の濃縮物に対する希釈比率は、少なくとも1.9:1である。
【0025】
好ましくは、水の濃縮物に対する希釈比率は、1.9:1〜2.5:1の範囲にある。
【0026】
好ましくは、沸騰水を用いる目標体積の温度は、少なくとも60℃(より好ましくは60〜65℃)であろう。
【0027】
別の特徴としては、本発明は、
密閉容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈されるに適した濃縮物を含む、水及び搾りかす、搾りかす繊維又は搾りかす繊維誘導体
を含む又は含有する加熱加圧スープ製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに容器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にする、前記製品である。
【0028】
更に別の特徴では、本発明は、
密閉容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈されるに適した濃縮物を含む、水及び搾りかす、搾りかす繊維誘導体
を含む又は含有する加熱加圧スープ製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに容器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積になり、及び
当該容器は、沸騰水(又は沸騰水)で容器内容物を希釈し、そのようなスープを提供する指示書を含む、前記製品である。
【0029】
別の特徴では、本発明は、包装及びされた湿式食品及び加熱加圧濃縮物であって、
当該濃縮物自体が、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されてすぐに供給できるスープ形態になり、
当該濃縮物が、
野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝から成る群の1以上から選ばれる、食料品及び/又は食料品香料、
(任意の成分に添加されるか及び/又は最初から含まれている)水
粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類、
場合により、充填成分及び/又は繊維(texturiser)成分又は成分類、
場合により、香料又は香料類、
場合により、懸濁剤又は懸濁剤類、
場合により、保存料又は保存料類、
場合により、着色剤又は着色剤類、
場合により、安定剤又は安定剤類、及び
場合により、pH調整剤又はpH調整剤類
を含む又は含有する、前記湿式食品及び加熱加圧濃縮物である。
【0030】
更に別の特徴では、本発明は、包装及び加熱加圧された湿式食品濃縮物であって、
当該濃縮物自体が、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されてすぎに供給できるスープ形態になり、
当該濃縮物が、
野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝から成る群の1以上からインラインで選ばれる、食料品及び/又は食料品香料、
(任意の成分に添加されるか及び/又はもとから含まれている)水
粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類、
場合により、充填成分及び/又は繊維(texturiser)成分又は成分類、
場合により、香料又は香料類、
場合により、懸濁剤又は懸濁剤類、
場合により、保存料又は保存料類、及び
場合により、着色剤又は着色剤類
を含む又は含有する、前記湿式食品及び加熱加圧濃縮物である。
【0031】
別の特徴では、本発明は、包装及び加熱加圧された湿式食品濃縮物であって、
当該濃縮物自体が、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されてすぐに供給できるスープ形態になり、
当該濃縮物が、
野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝から成る群の1以上からインラインで選ばれる、食料品及び/又は食料品香料、
(任意の成分に添加されるか及び/又はもとから含まれている)水
粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類、
場合により、充填成分及び/又は繊維(texturiser)又は成分類、
場合により、香料又は香料類、
場合により、懸濁剤又は懸濁剤類、
場合により、保存料又は保存料類、及び
場合により、着色剤又は着色剤類
を含む又は含有する、前記湿式食品及び加熱加圧濃縮物である。
【0032】
好ましくは水の濃縮物に対する希釈比率は、1.5:1〜5:1、最も好ましくは1.9:1〜2.5:1の範囲にある。
【0033】
好ましくは、濃縮物は加熱加圧されている。
【0034】
好ましくは、当該包装湿式食品濃縮物において、当該食品及び/又は食品風味は、粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類とは異なる。しかし、いくつかの形態、特にトマトピューレによる形態では、同一の成分はこれらの要求をいずれも満足することができる。
【0035】
好ましくは、当該濃縮物は、スープであり、パッケージ中の濃縮物量は、100g未満未満(最も好ましくは約85 g)である。
【0036】
本発明のいくつかの形態では、好ましくは、保存料又は保存料類及び/又は好適なpH調整剤又は調整剤類の含有に因り、実質的に殺菌形態にある、包装された湿式食品濃縮物は、加熱加圧しなくてよい。
【0037】
好ましくは、濃縮物の形態が何れであれ、濃縮物は好ましくは、パッケージの充填及び続くその密閉を可能にする包装時期での粘性、周囲温度(例えば10〜30℃を含む)での濃縮物の開封及び出現、及び/又はその希釈形態にある粘性がその種類のスープに望ましいようなスープ濃度になるように、濃縮物の熱水による希釈を含む。
【0038】
粘性剤及び/又は感知粘性増加剤(複数)は、好ましくは以下から選ばれる:
デンプン類:天然、物理的に変性、化学的に変性、小麦、ジャガイモ、コーン、蝋状トウモロコシ、タピオカ由来
ガム等:ローカストビーンガム、ペクチン(種々の製造会社の種類)、MCC、CMC、グアーガム
その他:柑橘類繊維、豆粉末、カボチャ粉末、他の乾燥繊維(シリアル、野菜及び/又は果実)、脂質模倣体、湿式野菜ピューレ。
【0039】
これらの選択の中には、充填剤及び/又は繊維(texturising)剤及び/又は水なし吸収剤として働くものもある。
【0040】
本発明のいくつかの形態では、粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類は、濃縮物の水を吸収するのみ適した成分を含み、感知される粘性増加効果を与える。そのような物質の例は、乾燥柑橘類繊維(例えば、任意の1以上のレモン及び/オレンジ)又はトマト繊維の繊維類である。
【0041】
しかしながら、他の形態では、物質は、直接的又は間接的に粘性及び/又は感知される粘性に影響を与える、ゲル又は他の形成特性による濃縮物の物理的形態を変更するものでよい。
【0042】
このようなゲル提供剤としては、好適なデンプンを含むことができる。これは、容器の充填及び密閉前に、及び/又はかかる充填及び密閉後に、容器が現れるもしくは容器への注入の前に又は他には容器から除く前に、過剰のゲル又は増粘剤を形成しない方法で用いることができる。
【0043】
熱水と混合する前に容器を空にすることが望ましいが、それほど好ましくない形態では、必要であれば、容器は容器が現れる前に完全又は部分的な希釈量を受け、容器中の完全に又は部分的に希釈された製品に注入されるか又は当該製品を取り出される。好ましくは、粘性パラメーターは、本明細書に記載のいずれでもよい。
【0044】
好ましくは、粘性パラメーターは、本明細書で後述する任意のパラメーターである。
【0045】
我々は、容器(例えば、加熱加圧容器例えば加熱加圧パウチパック)から、スープ用の濃縮物を出し又は取り出し、直ちに沸騰水又はほぼ沸騰水でカップ、ボール、ジャグ中で希釈し、ほとんど塊が生成しないで最終的な即席製品を提供できることが望ましいと考えられる、ことを理解されたい。
【0046】
我々は、希釈するための水に捕獲される合理的加熱とは別の更なる加熱を必要としないという利点を認識しているため、濃縮物量に移動する合理的加熱は、好ましくは希釈製品を消費温度に到達する必要がある。
【0047】
我々が考える、このようなすぐに飲めるスープに理想的温度は、少なくとも55℃、最も好ましくは60〜65℃の範囲である。濃縮物を含む沸騰水及び水を用いて、(及び周囲温度でカップ又は他のそうような容器への熱損失があり得ることを考慮して)、沸騰水又はほぼ沸騰水の濃縮物に対する比率は、重量基準による重量で、少なくとも1.9:1でなければならない、と考える。
【0048】
我々は、所望の供給サイズは、スープを提供する場合には、250〜300 mlの範囲であると決定し、最適供給温度での希釈については、濃縮物の好ましい量は約85 gのオーダーであると考える。
【0049】
更に別の特徴では、本発明は、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、熱いまま、すぐに供給できるスープ形態にする、容器入り濃縮物のインライン製造法であって、以下のステップ:
以下:
(i) 野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝、及び場合により、
(ii) 1以上の粘性剤及び/又は感知粘性増加剤、
の成分又は成分類からなる、希釈可能な湿式濃縮物ピューレ及び/又はブイヨンを調製するステップ、並びに
多量の希釈可能湿式濃縮物を好適な容器に充填し及び密閉するステップ、(及び場合により、濃縮物を密閉された容器を加熱加圧するステップ)、このステップは、以下:
(ii) 当該容器内の当該濃縮物量は、70〜100 g (好ましくは約85 g)であり、
(iii) 当該濃縮物は、冷やされ又は冷却されて、密閉前に当該容器に充填され、
(iv) 加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、スープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にし、及び
(v) パックに指示された希釈は、かかるスープに好適な温度及び粘性の供給可能なスープを少なくとも提供し、及び/又は
(vi) 当該密閉濃縮物は加熱加圧されている、
の任意の1以上により更に特徴付けられる、前記方法である。
【0050】
更に別の特徴では、本発明は、前記方法によって作られた製品にある。
【0051】
更なる特徴では、本発明は、本発明に従う任意の形態の製品及び/又は濃縮物の使用、例えば沸騰水又はほぼ沸騰水での希釈を含む使用にある。
【0052】
理想的には、かかる使用は、沸騰水を用い、カップ、ボール、ジャグ等の容器はその温度を提供する加熱板を使用しない。その温度は提供される沸点以下でもよいが、熱水は最初は、沸点又は沸点の10以内の温度が好ましく、最も好ましくは沸点の数度である。
【0053】
本発明の好ましい形態は、添付図面を参考に述べる。
【0054】
発明の詳細な説明
本発明の好ましい形態では、容器は、他の容器形態よりも加熱加圧パウチ型パックである。従って、容器が缶等でもよいことは本発明の範囲内にある。
【0055】
好適な加熱加圧用パウチパックは、Greenseas Pouchとして公知であるが、好ましくは、開封(例えば切る、引き裂くなど)後の製品の取り出しを容易にするために形状を変更する。
【0056】
本発明の濃縮物は、指示された体積の沸騰水を加えることにより、正確な希釈及び温度に容易に再構成される(例えば、パッケージには、カップを空にし、沸騰水を加えて攪拌しながら充填する指示がある)。
【0057】
パックサイズは、70 g〜100 g(約85 g)の範囲であろう。その範囲で、(好ましくは200〜350 ml(例えば300 ml)の沸騰水の供給により、少なくとも55℃及び好ましくは約65℃の所望の温度に近づく。
【0058】
我々は、この種の製品用の好適な粘性を提供するためにトマトベースの濃縮物を発見した。トマトペーストは、塊を生じることなく熱水又は冷で容易に希釈するので、これを適用する。それは、また温度に非常に安定である。
【0059】
そのような粘性及び組織特性を与えるために好適な別の内容物は、果物(例えばトマト)の及び野菜繊維の使用である。かかる製品は、飲料及び食品組成物に一般的に用いられる。その性質は、温度及び酸性度にはある程度無関係である。これらの繊維は、商業的調製物として又は食品用くずから直接に得られるものとして利用可能である。かかる内容物は、単独で又は慣用的増粘剤、例えばデンプン及びゴム(又は任意の他の好適な手段)と組み合わせて、製品が求める組織特性及び口あたり特性を提供することができる。
【0060】
我々の発明製品の目的を満たすように開発された任意の製品は、消費者によって加えられる大量の水のため、製造中にほとんど水の添加を行う必要がない。レシピで水のコントロールを省く1方法は、繊維的利点の提供は柑橘類繊維の添加である。
【0061】
添付図面(図1)に関して、本方法についての以下の考察に留意されたい。
【0062】
分野留意事項:
1.成分:
(A)全般
着色剤/香料送達
粘度与える効果
ケトル段階前の調製の要件。
【0063】
(B)機能性成分:
前の過程で粘張剤に過ぎないデンプンの存在
水分供与(rententive)剤としての柑橘類繊維
いくつかの風味成分も機能的である(例えばトマトペースト)
水利用性を可能にする場合には、デンプン及び他の乾燥物をスラリーにする必要がある
高デンプン濃度は、再構成に関して問題を引き起こす
機能性成分は、感覚刺激への反応性により使用を控えることができる。
【0064】
2.ケトルに関しては:
調理に必要な成分はどれか(少量の酵素香料)
壊れや易い及び最後に加える/混合速度を遅くする必要のある成分はどれか
成分はどのくらい蓄積されるか(脂肪/集合/沈殿/流動)
各添加後に混合物はどのくらいの濃度になるか(増粘を遅らせる)
スラリー/スキップの洗浄/ポンプ用の薄い混合物にするために水を使用するか
熱は機能性/他の成分にどのような効果を及ぼすか
最終粘性はどのくらいか(任意の所与の温度で、我々はポンプで汲み上げられるか)
維持時間に制限はあるか(粘性/わずかな安定性/香料/着色剤)
移送中の温度維持
デンプンが使用する場合には濃度が十分であり、60℃未満のケトル温度を維持する必要がある。
【0065】
3.充填剤に関しては:
デンプンを使用する場合には濃度であり、60℃未満の温度で充填剤を維持する必要がある
粒子懸濁
製品分離/増粘
最高維持時間(ケトルでの)
包装形式によって課される制限
ヘッドスペース
重量管理
充填中の温度維持
工場製造/移送能力の粘性限度内に作業しなければならない。
【0066】
4.熱処理:
初期温度
初期粘度
最終粘度
製品品質の保護
商業的殺菌の実行(酸性度/成分の初期ローディングに依拠)。
【0067】
5.再構成/消費:
高デンプン濃度は再構成に関して問題を引き起こす
沸騰水による各再構成
混合により均一にする(塊なし)
好適な最終温度を製品:沸騰水の最小比1:1.9で達成する
香料/繊維/着色剤等
パウチからの取り出しは、最終製品の固さが決定因子であることが多い。
【0068】
図2は、チキン及び野菜スープの好ましい流れ図を示す。図1及び2の内容は、参考として本明細書に含む。
【実施例】
【0069】
実施例1 トマトスープ
成分: 濃縮トマト(85%) (394 gのトマト/100 gを含む)、糖類、タマネギ、塩、(バジルを含む)ハーブ、バター、酸度調整剤(炭酸ナトリウム)、黒胡椒、スパイス。
【0070】
容器に含まれる(他の実施例に関する)指示書は、好ましくは、
1. 袋の圧縮内容物をゆっくりと300 mlマグカップに移す
2. 沸騰水を添加、マグカップを半分満たし、10〜15秒攪拌する
3. 更に沸騰水を上まで満たし、再度攪拌して飲む。
【0071】
【表1】

【0072】
実施例2 クリーム状コーン及びチキン
成分:コーン(39%)、水、チキン(7%)、赤胡椒、チキン風味(麦、牛乳、風味促進剤(621)を含む)、タピオカ粘張剤(1442)、糖類、塩、パセリ。
【0073】
【表2】

【0074】
実施例3 スパイシータイヌードルスープ
成分:水、野菜(タマネギ、ニンジン、豆、赤胡椒、ジャガイモ)、小麦パスタ(24%)、ハーブ(レモングラス、コリアンダー、パセリ)、赤唐辛子、チキン風味(牛乳、ゴマ油、風味促進剤(621、627、631)を含む)、食物繊維(柑橘類繊維)、酵母抽出物、塩、糖類、天然タマネギ風味、白胡椒、着色剤(160、101)、醤油、少量の卵及び大麦少量)。
【0075】
【表3】

【0076】
実施例4 ミネストローネ
成分:濃縮トマト、小麦パスタ、ニンジン、ジャガイモ、グリーンピース、糖類、塩、ハーブ、酵母抽出物、ホウレン草、白ワインビネガー、チーズ、酸度調整剤(炭酸ナトリウム)、少量の魚、卵及び大麦。
【0077】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の方法の一般的流れ図である。
【図2】図2は、チキン及び野菜スープの方法の一例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈してすぐに供給できるスープ形態に適した、スープ濃縮物含有液体
を含む又は含有するスープ濃縮物製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに容器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、スープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にさせ得る、前記製品。
【請求項2】
前記濃縮物が、ピューレ及び/又はブイヨンである又はこれらを含む、請求項1記載の製品。
【請求項3】
前記濃縮物が、(例えば、周囲温度に)冷やされ又は冷却されて、密封前に前記容器に充填される、請求項1又は2記載の製品。
【請求項4】
前記容器の密封後に、加熱加圧されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の製品。
【請求項5】
前記容器が、沸騰水(又はほぼ沸騰水)で当該容器内容物を希釈してかかるスープを提供する指示書を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の製品。
【請求項6】
(i)好適なデンプン及び/又はデンプン誘導体、及び(ii)好適な果物及び/又は野菜繊維の少なくとも1つの繊維剤(texturiser)及び/又は粘張剤を有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の製品。
【請求項7】
前記濃縮物が水を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の製品。
【請求項8】
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある前記濃縮物は、必要であれば、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、実質的に塊のない目標スープ体積を、少なくとも55℃の温度で200〜350 mlの範囲内に達成する、前記製品。
【請求項9】
前記濃縮物が、デンプン及び/又はデンプン誘導体封入体を有し、及び加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体の体積よりも過剰体積の沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にする、請求項1〜8のいずれか1項記載の製品。
【請求項10】
前記濃縮物が、70 g〜100 gの重量である、請求項1〜9のいずれか1項記載の製品。
【請求項11】
前記重量が、80 g〜90 gである、請求項10記載の製品。
【請求項12】
前記重量が、約85 gである、請求項11記載の製品。
【請求項13】
水の濃縮物に対する希釈率が、1.5:1以上である、請求項1〜12のいずれか1項記載の製品。
【請求項14】
水の濃縮物に対する希釈率が、5:1を越えない、請求項13記載の製品。
【請求項15】
水の濃縮物に対する希釈率が、少なくとも1.9:1である、請求項14記載の製品。
【請求項16】
水の濃縮物に対する希釈率が、1.9:1〜2.5:1である、請求項1〜15のいずれか1項記載の製品。
【請求項17】
沸騰水を用いる目標体積における温度が、少なくとも60℃である、請求項1〜16のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項18】
前記温度が、60〜65℃である、請求項31記載の製品又は濃縮物。
【請求項19】
密閉容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈されるに適した濃縮物を含む、水及び搾りかす、搾りかす繊維又は搾りかす繊維誘導体
を含む又は含有する加熱加圧スープ製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに容器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、実質的に塊のないスープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にする、前記製品。
【請求項20】
密閉容器、
沸騰水又はほぼ沸騰水によって希釈されるに適したスープ濃縮物を含む、水及び柑橘類繊維
を含む又は含有する加熱加圧スープ製品であって、
当該濃縮物は、当該容器内に存在し、
ここで、当該濃縮物は、開封されると直ちに器から現れ、注がれ又は取り出され、及び
加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、スープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にし、及び
前記容器は、沸騰水(又はほぼ沸騰水)で当該容器内容物を希釈してかかるスープを提供する指示書を含む、前記製品。
【請求項21】
包装された湿式食品及び加熱加圧濃縮物であって、
当該濃縮物自体が、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、すぐに供給できるスープ形態になり、
当該濃縮物が、
野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝から成る群の1以上から選ばれる、食料品及び/又は食料品香料、
(任意の成分に添加されるか及び/又は最初から含まれている)水
粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類、
場合により、充填成分及び/又は繊維成分又は成分類、
場合により、香料又は香料類、
場合により、懸濁剤又は懸濁剤類、
場合により、保存料又は保存料類、
場合により、着色剤又は着色剤類、
場合により、安定剤又は安定剤類、及び
場合により、pH調整剤又はpH調整剤類
を含む又は含有する、前記湿式食品及び加熱加圧濃縮物。
【請求項22】
包装及び加熱加圧された湿式食品濃縮物であって、
当該濃縮物自体が、沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されてすぐに供給できるスープ形態になり、
当該濃縮物が、
野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝から成る群の1以上からインラインで選ばれる、食料品及び/又は食料品香料、
(任意の成分に添加されるか及び/又はもとから含まれている)水
粘性成分及び/又は感知粘性増加成分又は成分類、
場合により、充填成分及び/又は繊維成分又は成分類、
場合により、香料又は香料類、
場合により、懸濁剤又は懸濁剤類、
場合により、保存料又は保存料類、
場合により、着色剤又は着色剤類、
場合により、安定剤又は安定剤類、及び
場合により、pH調整剤又はpH調整剤類
を含む又は含有する、前記湿式食品及び加熱加圧濃縮物。
【請求項23】
水の濃縮物に対する重量基準での希釈率が、少なくとも1.5:1である、請求項21又は22記載の製品又は濃縮物。
【請求項24】
前記比率が、少なくとも1.9:1である、請求項23記載の製品又は濃縮物。
【請求項25】
前記比率が、少なくとも5:1以下である、請求項23又は24記載の製品又は濃縮物。
【請求項26】
前記比率が、1.5:1〜2.5:1である、請求項25記載の製品又は濃縮物。
【請求項27】
目標希釈体積が、200〜350mlである、請求項21〜16のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項28】
前記目標体積が、250〜300 mlである、請求項23記載の濃縮物又は濃縮物。
【請求項29】
前記の濃縮物が、70 g〜100 gの重量である、請求項21〜28のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項30】
前記の濃縮物が、80g〜90gの重量である、請求項29のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項31】
前記重量が約85gである、請求項30記載の製品又は濃縮物。
【請求項32】
前記濃縮物が、冷やされ又は冷却されて、その密封前に容器に充填される、請求請21〜31のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項33】
前記、密封容器が加圧加熱されている、請求項21〜32のいずれか1項記載の製品。
【請求項34】
好適なデンプン又はデンプン誘導体が存在する、請求項1〜33のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項35】
好適な果実及び/又は野菜繊維が存在する、請求項21〜34のいずれか1項記載の製品又は濃縮物。
【請求項36】
存在する前記繊維が、(a)乾燥柑橘類繊維、(b)トマトの繊維及び/又は(c)野菜繊維の少なくとも1つである、請求項35記載の製品又は濃縮物。
【請求項37】
以下:
天然デンプン又はデンプン類、
物理的に変性したデンプン又はデンプン類、
化学的に変性したデンプン又はデンプン類、
麦、ジャガイモ、トウモロコシ、蝋状トウモロコシ及びタピオカ
ローカストビーンガム、
ペクチン類(製造会社が異なる種)、
MCC、
CMC、
グアーガム、
柑橘類繊維、
豆粉末、
カボチャ粉末、
乾燥繊維(シリアル、野菜及び/又は果実)、
脂質模倣体
リンゴ搾りかす、及び
湿式野菜ピューレ
の1以上から選ばれる、粘性剤及び/又は感知粘性増加剤(複数)が存在する、請求項1〜36のいずれか1項記載の製品。
【請求項38】
沸騰水又はほぼ沸騰水で希釈されて、熱いまま供給できるスープ形態にすることができる、容器入り濃縮物のインライン製造法であって、以下のステップ:
以下:
(i) 野菜、果物、キノコ、哺乳動物及び家禽の肉、魚及び貝、及び場合により、
(ii) 1以上の粘性剤及び/又は感知粘性増加剤、
の成分又は成分類からなる、希釈可能な湿式濃縮物ピューレ及び/又はブイヨンを調製するステップ、並びに
多量の希釈可能湿式濃縮物を好適な容器に充填し及び密閉するステップ、(及び場合により、濃縮物を密閉された容器を加熱加圧するステップ)、このステップは、以下:
(ii) 当該容器内の当該濃縮物量は、70〜100 g (好ましくは約85 g)であり、
(iii) 当該濃縮物は、冷やされ又は冷却されて、密閉前に当該容器に充填され、
(iv) 加熱することなくかつ10〜30℃の範囲内の周囲温度にある当該濃縮物は、必要であれば、濃縮物を含む液体体積に対して過剰体積の沸騰水で希釈されて、スープを、少なくとも55℃の温度で400 ml未満の目標体積にし、及び
(v) パックに指示された希釈は、かかるスープに好適な温度及び粘性の供給可能なスープを少なくとも提供し、及び/又は
(vi) 当該密閉濃縮物は加熱加圧されている、
の任意の1以上により更に特徴付けられる、前記方法。
【請求項39】
請求項38の方法によって製造される製品。
【請求項40】
構成される前記希釈が、1.5:1〜5:1の範囲外でない、請求項39記載の製品。
【請求項41】
構成される前記希釈が、約1.9:1〜約2.5:1の範囲内にある、請求項39記載の製品。
【請求項42】
沸騰水又はほぼ沸騰水での希釈を含む、請求項1〜37、39、40又は41のいずれか1項記載の製品の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−501010(P2007−501010A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522520(P2006−522520)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000147
【国際公開番号】WO2005/013726
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(506042151)ハインツ ワッティーズ リミティド (1)
【Fターム(参考)】