説明

潜水用懐中電灯

【課題】水面にて仕事をするユーザは容易にピックアップすることができ、そして水に沈下するユーザは遭難信号を容易に発することができる潜水用懐中電灯を提供する。
【解決手段】前蓋と、コップ形状反射具と、円筒と、スイッチユニットと、後蓋と、を含む潜水用懐中電灯であって、前蓋は、先端の内縁に押付縁が形成され、その内部に防水ワッシャと透光レンズが嵌合され、その内面の端部に螺旋段が形成され、コップ形状反射具は、中央に発光子が設けられ、その底部には、発光子に対応する導電子が設けられ、円筒の先端には、外側へ徐々に拡径するチェンバーが設けられ、チェンバーにコップ形状反射具が収容され、スイッチユニットの外端に防水パッキンが設けられ、後蓋の内面の前段には、円筒の底端の外縁に設けられた螺旋段に対応する円筒螺旋段が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜水用懐中電灯に関し、特に、水に落下するときに沈むことがないため、水面にて仕事をするユーザは容易にピックアップすることができ、そして水に沈下するユーザは遭難信号を容易に発することができる潜水用懐中電灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の懐中電灯の構造は、本体と、笠台と、底蓋と、を組合せて構成され、前記本体の上端に発光部材が設けられ、前記発光部材の電源が電池を利用し、前記発光部材のオン/オフ状態がスイッチ部によって制御し、前記本体内にある前記電池が前記底蓋によって閉鎖し、前記笠台は、前記発光部材を覆い、前記本体の上端に組み付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これは次のような欠点があった。
(1)従来の懐中電灯は防水構造を有さず、外部の水が懐中電灯に侵入すると、懐中電灯の内部にある電子回路が損壊し、懐中電灯の内部にある金属導電片が錆び易い。
(2)従来の懐中電灯は防水構造を有さず、且つ水面に浮かないため、水に落下する場合には、懐中電灯が即時に沈む。そうすると、水面にて仕事をするユーザは、水に落下する懐中電灯を即時にピックアップすることができない。
(3)従来の懐中電灯の電灯のオン/オフ状態の制御は、本体の側面に設けられる制御スイッチによって施し、又は本体と笠台または底蓋の締結の緊迫状態を調整することによって施し、電灯のオン/オフ状態を制御する上記のような制御構成に防水耐圧構造が設けられないため、従来の懐中電灯は水中に使用することができない。
【0004】
本発明の主な目的は、水に落下するときに沈むことがないため、水面に仕事をするユーザは容易にピックアップすることができ、そして水に沈下するユーザは遭難信号を容易に発することができる潜水用懐中電灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の潜水用懐中電灯は、前蓋と、コップ形状反射具と、円筒と、スイッチユニットと、後蓋と、を含む潜水用懐中電灯であって、前記前蓋は、先端の内縁に押付縁が形成され、その内部に防水ワッシャと透光レンズが嵌合され、その内面の端部に螺旋段が形成され、前記コップ形状反射具は、中央に発光子が設けられ、その底部には、前記発光子に対応する導電子が設けられ、前記円筒は、その先端には、外側へ徐々に拡径するチェンバーが設けられ、前記チェンバーに前記コップ形状反射具が収容され、前記チェンバーの外面の端部には、前記前蓋の前記螺旋段に対応する螺旋段が形成され、前記円筒の前記螺旋段の端部に防水ワッシャが嵌め設けられ、前記円筒の底端の外縁に螺旋段が形成され、前記円筒の底端の外縁に設けられた前記螺旋段の端部に防水ワッシャが嵌め設けられ、前記スイッチユニットは、その外端に防水パッキンが設けられ、前記後蓋は、その内面の前段には、前記円筒の底端の外縁に設けられた前記螺旋段に対応する円筒螺旋段が設けられ、前記後蓋の内部に前記スイッチユニットが固定され、前記後蓋の後端には、前記スイッチユニットの前記防水パッキンに対応する貫通孔が設けられることを特徴とする。
【0006】
本発明の潜水用懐中電灯は、前記スイッチユニットにコントローラが組み付けられ、前記コントローラは、外端面に導電子が設けられ、内端面に制御スイッチが設けられ、内側面に螺旋段が形成され、その内端面に定位リングが設けられ、前記コントローラの制御スイッチに応じて、弾性子と、押圧具と、が設けられ、前記押圧具に応じて押圧具用定位ブッシュが設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの中心には、前記押圧具を挿通可能な貫通孔が設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの外周面に螺旋段が設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの外端部に応じて防水パッキンが設けられ、前記後蓋の内周面の後段には、前記スイッチユニットの前記コントローラと前記押圧具用定位ブッシュとの前記螺旋段に応じてスイッチユニット螺旋段が設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の潜水用懐中電灯によれば、次のような効果がある。
(1)円筒と前蓋の間に防水ワッシャが設けられ、円筒と後蓋の間に防水ワッシャが設けられ、且つ後蓋の貫通孔とスイッチユニットの間に防水パッキンが設けられるため、水が懐中電灯に侵入できず、懐中電灯の内部の部品の水分による損壊が発生しない。
(2)円筒と前蓋の間に防水ワッシャが設けられ、円筒と後蓋の間に防水ワッシャが設けられ、且つ後蓋の貫通孔とスイッチユニットの間に防水パッキンが設けられるため、水が懐中電灯に侵入できず、且つ気密効果もある。気密効果により空気が潜水用懐中電灯の円筒の先端に設けられるチェンバーに保持されるため、水に落下するときには、潜水用懐中電灯が沈まず、水面に仕事をするユーザは容易にピックアップすることができ、そして水に沈下するユーザは遭難信号を容易に発することができる。
(3)本発明に係るスイッチユニットは大きい水圧を受けることができるため、深海に作業をしても、潜水用懐中電灯は損壊しない。潜水作業中に潜水作業者が遭難しているときには、本発明の潜水用懐中電灯を点滅状態にして、潜水用懐中電灯と潜水作業者を長い縄で繋いで、潜水用懐中電灯を放して、潜水用懐中電灯の内部に保持される空気による浮力により潜水用懐中電灯が水面に浮き上がり、水面に浮き上がった潜水用懐中電灯からの点滅している光線により、救援者は遭難者の位置を特定することができ、救援時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の組合済み状態の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の使用状態を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯により遭難信号を発する状態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照する。図1は本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の分解斜視図である。本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯は、前蓋1と、コップ形状反射具2と、円筒3と、スイッチユニット4と、後蓋5と、を含む。
【0010】
前蓋1は、先端の内縁に押付縁11が形成され、その内部に防水ワッシャ12と透光レンズ13が嵌合され、押付縁11により防水ワッシャ12と透光レンズ13が定位され、前蓋1の内面の端部に螺旋段14が形成される。
【0011】
コップ形状反射具2は、内面に光学鏡21が設けられ、中央に発光子22が設けられ、コップ形状反射具2の底部には、発光子22に対応する導電子23が設けられる。
【0012】
円筒3は、その先端には、外側へ徐々に拡径するチェンバー31が設けられ、円筒3の先端にあるチェンバー31から円筒3の後端までの円筒3の内周面に収容空間32が設けられ、収容空間32に導電片321が係止され、チェンバー31の内側縁に導電リング33が嵌め設けられ、チェンバー31にコップ形状反射具2が収容され、チェンバー31の外面の端部には、前蓋1の螺旋段14に対応する螺旋段34が形成され、円筒3の螺旋段34の端部に防水ワッシャ35が嵌め設けられ、円筒3の底端の内縁に導電リング36が嵌め設けられ、円筒3の底端の外縁に螺旋段37が形成され、螺旋段37の端部に防水ワッシャ38が嵌め設けられる。
【0013】
前記スイッチユニット4にコントローラ41が組み付けられ、コントローラ41は、外端面に導電子411が設けられ、内端面に制御スイッチ412が設けられ、内側面に螺旋段413が形成され、その内端面に定位リング42が設けられ、コントローラ41の制御スイッチ412に応じて、弾性子43と、押圧具44と、が設けられる。押圧具44を内側へ押圧すると、押圧具44が弾性子43を介して制御スイッチ412を押圧する。なお、押圧具44を内側へ押圧さないときには、弾性子43の弾力により押圧具44が元位置に戻る。押圧具44に応じて押圧具用定位ブッシュ45が設けられ、押圧具用定位ブッシュ45の中心には、押圧具44を挿通可能な貫通孔451が設けられ、押圧具用定位ブッシュ45の外周面に螺旋段452が設けられ、押圧具用定位ブッシュ45の外端部に応じて防水パッキン46が設けられる。
【0014】
後蓋5の内面の前段には、円筒3の底端の外縁に設けられた螺旋段37に対応する円筒螺旋段51が設けられ、後蓋5の内面の後段には、スイッチユニット4のコントローラ41と押圧具用定位ブッシュ45との螺旋段413、452に応じてスイッチユニット螺旋段52が設けられる。後蓋5の後端には、スイッチユニット4の防水パッキン46に対応する貫通孔53が設けられる。
【0015】
次に、図2及び図3を参照しながら本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の組付方法を説明する。円筒3の先端に設けられたチェンバー31にコップ形状反射具2を入れて、チェンバー31の外周面に設けられた螺旋段34に、前蓋1に設けられた螺旋段14を螺合して、前蓋1に設けられた透光レンズ13にコップ形状反射具2の先端の縁部を押付けて、円筒3の内部に電池6を入れて、スイッチユニット4のコントローラ41と押圧具用定位ブッシュ45との螺旋段413、452に、後蓋5に設けられたスイッチユニット螺旋段52を螺合することにより、スイッチユニット4と後蓋5を結合して、円筒3の底端の外縁に設けられた螺旋段37に、後蓋5の内面の前段に設けられた円筒螺旋段51を螺合する。そうすると、本発明の一実施形態の潜水用懐中電灯の組付作業が完成する。
【0016】
このように、円筒3と前蓋1の間に防水ワッシャ35が設けられ、円筒3と後蓋5の間に防水ワッシャ38が設けられ、且つ後蓋5の貫通孔53とスイッチユニット4の間に防水パッキン46が設けられるため、水が懐中電灯に侵入できず、懐中電灯の内部の部品の水分による損壊が発生しない。且つ空気が潜水用懐中電灯の円筒3の先端に設けられるチェンバー31内に保持されるため、水に落下しても、潜水用懐中電灯が沈まない。
【0017】
また、本発明に係るスイッチユニット4が後蓋5に設けられ、後蓋5の貫通孔53とスイッチユニット4の間に防水パッキン46が設けられるため、水が貫通孔53から懐中電灯に侵入することができない。そしてスイッチユニット4は、押圧具44によりコントローラ41の内端面に設けられた制御スイッチ412を押圧し、押圧具用定位ブッシュ45に保護されるため、スイッチユニット4のコントローラ41は大きい水圧を受けることができる。
【符号の説明】
【0018】
1:前蓋、2:コップ形状反射具、3:円筒、4:スイッチユニット、5:後蓋、6:電池、11:押付縁、12:防水ワッシャ、13:透光レンズ、14:螺旋段、21:光学鏡、22:発光子、23:導電子、31:チェンバー、32:収容空間、33:導電リング、34:螺旋段、35:防水ワッシャ、36:導電リング、37:螺旋段、38:防水ワッシャ、41:コントローラ、42:定位リング、43:弾性子、44:押圧具、45:押圧具用定位ブッシュ、46:防止パッキン、51:円筒螺旋段、52:スイッチユニット螺旋段、53:貫通孔、321:導電片、411:導電子、412:制御スイッチ、413:螺旋段、451:貫通孔、452:螺旋段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前蓋と、コップ形状反射具と、円筒と、スイッチユニットと、後蓋と、を含む潜水用懐中電灯であって、
前記前蓋は、先端の内縁に押付縁が形成され、その内部に防水ワッシャと透光レンズが嵌合され、その内面の端部に螺旋段が形成され、
前記コップ形状反射具は、中央に発光子が設けられ、その底部には、前記発光子に対応する導電子が設けられ、
前記円筒は、その先端には、外側へ徐々に拡径するチェンバーが設けられ、前記チェンバーに前記コップ形状反射具が収容され、前記チェンバーの外面の端部には、前記前蓋の前記螺旋段に対応する螺旋段が形成され、前記円筒の前記螺旋段の端部に防水ワッシャが嵌め設けられ、前記円筒の底端の外縁に螺旋段が形成され、前記円筒の底端の外縁に設けられた前記螺旋段の端部に防水ワッシャが嵌め設けられ、
前記スイッチユニットは、その外端に防水パッキンが設けられ、
前記後蓋は、その内面の前段には、前記円筒の底端の外縁に設けられた前記螺旋段に対応する円筒螺旋段が設けられ、前記後蓋の内部に前記スイッチユニットが固定され、前記後蓋の後端には、前記スイッチユニットの前記防水パッキンに対応する貫通孔が設けられることを特徴とする、
潜水用懐中電灯。
【請求項2】
前記スイッチユニットにコントローラが組み付けられ、前記コントローラは、外端面に導電子が設けられ、内端面に制御スイッチが設けられ、内側面に螺旋段が形成され、その内端面に定位リングが設けられ、前記コントローラの制御スイッチに応じて、弾性子と、押圧具と、が設けられ、前記押圧具に応じて押圧具用定位ブッシュが設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの中心には、前記押圧具を挿通可能な貫通孔が設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの外周面に螺旋段が設けられ、前記押圧具用定位ブッシュの外端部に応じて防水パッキンが設けられ、前記後蓋の内周面の後段には、前記スイッチユニットの前記コントローラと前記押圧具用定位ブッシュとの前記螺旋段に応じてスイッチユニット螺旋段が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の潜水用懐中電灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−150923(P2011−150923A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−11990(P2010−11990)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(510240077)廣東正飛移動照明有限公司 (5)
【Fターム(参考)】