濾過機
【課題】 本発明は粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストをブレードで効率よくフィルターへ押し付けて、効率よく濾過させることができるとともに、既存の濾過機も容易に改造することができる濾過機を得るにある。
【解決手段】 透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とで濾過機を構成している。
【解決手段】 透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とで濾過機を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストに含まれる不純物を除去する濾過機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のペーストを濾過する濾過機はフィルターを設けた濾過容器内にフィルターよりペーストを押し出すブレードを回転可能に取付けた構造になっている。
このため、濾過容器内に収納されたペーストは、濾過時にブレードによってフィルター上を回転し、高粘度のペーストを効率よく濾過させることができないという欠点があった。
このため、ブレードを固定し、ペーストが収納された濾過容器を回転させるように構成した濾過機が考えられているが、このような濾過機でも効率よく濾過させることができないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3014411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストをブレードで効率よくフィルターへ押し付けて、効率よく濾過させることができるとともに、既存の濾過機も容易に改造することができる濾過機を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とで濾過機を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、ブレード振動装置によってブレードを振動させることができる。
したがって、濾過容器のフィルターより濾過物を効率よく濾過することができる。
(2)前記(1)により、ブレードの底面に平坦部が形成されているので、ブレードを振動させても、ブレードとフィルターの摺動およびブレードのフィルターへの押し圧力で濾過容器内の濾過物を濾過させることができる。
(3)前記(1) により、ブレードを振動させるブレード振動装置を設置するとともに、底面に平坦部が形成されたブレードを用いればよいので、既存の装置も容易に改造することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、濾過容器内へ濾過物を無造作に投入しても、ブレードの上面に位置した濾過物を自動的にフィルター上へ移動させることができる。
したがって、濾過容器内への濾過物の投入作業を容易に行なうことができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、濾過容器を回転させ、ブレードを停止させて濾過させるので、従来のブレードで濾過物を押しながら回転させるものに比べ、濾過物をブレードによって効率よくフィルター上へ押し付け、濾過させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の正面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図4】図2の4−4線に沿う要部断面図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の濾過容器の説明図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態のブレードの説明図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の回転駆動装置の説明図。
【図8】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図12】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図14】本発明を実施するための第4の形態の正面図。
【図15】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図16】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1ないし図7に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は本発明の粉体やスクリーン印刷等で使用されるペースト等の濾過物2に含まれる不純物を除去する濾過機で、この濾過機1は上面ほぼ中央部に透孔3が形成された支持板4を備える支持台5と、この支持台5の支持板4の透孔3部にフィルター6が位置するように、該支持板4上に取付けられた濾過容器7と、この濾過容器7内に収納された濾過物2を、前記フィルター6を通過させて排出させることができるブレード8と、前記濾過容器7を回転駆動させる回転駆動装置9と、前記ブレード8を振動させるブレード振動装置10とで構成されている。
【0011】
前記支持台5は支持板4の透孔3部より落下してくる、濾過された濾過物2を収納する収納容器11を収納する容器収納室12、この容器収納室12の下部に収納室13が形成された長方体状の支持台本体14と、この支持台本体14の四隅部の底面に取付けられたキャスター15、15、15、15とで構成されている。
【0012】
前記濾過容器7は図5に示すように、ステンレス材等で円筒状に形成された濾過容器本体16と、この濾過容器本体16の上下面に外方へ突出するように形成された上部より下部が大径の上下部フランジ部17、18と、この下部フランジ部18の底面に形成された係合部19としてのリング状の溝20と、このリング状の溝20と係合する係合突片21としてのリング状の突片22で固定されるリング状のフィルター固定具23と、このフィルター固定具23と前記下部フランジ部18との間で外周部が前記リング状の溝20とリング状の突片22とで、外周方向の張力が加えられた状態で固定されるフィルター6と、前記フィルター固定具23の底面に形成された支持凹部24とで構成されている。
【0013】
前記回転駆動装置9は前記支持台5の支持板4の透孔3の周縁部に形成された円筒状のフランジ部25の外周部に取付けられたベアリング26と、このベアリング26に取付けられたリング状の回転体としてのリング状歯車27と、このリング状歯車27に複数本のボルト28で固定された、前記濾過容器7のフィルター固定具23の支持凹部24に入り込む係合部29が形成された、該濾過容器7を支持するリング状のベース板30と、前記回転体としてのリング状歯車27と噛み合うピニオン31を駆動軸32に取付けた、前記支持台5に取付けられたモータ33とで構成されている。
【0014】
前記ブレード8は底面に平坦部34が形成された棒状のブレード本体35と、このブレード本体35の中央部に固定された上方へ突出する軸36と、前記ブレード本体35の濾過物が当接する当接面に形成された濾過物2をフィルター方向へ押し圧することができる傾斜面37、37と、前記ブレード本体35の上面に形成された濾過物2を容易に落下させるための傾斜面38、38とで構成されている。
【0015】
前記ブレード振動装置10は前記支持台5に立設するように固定された支柱39と、この支柱39の上部に固定された前記ブレード本体35に固定された軸36を着脱可能に固定する軸取付具40と、この軸取付具40に取付けられたエアーバイブレータ41と、このエアーバイブレータ41にエアーを供給するコンプレッサー42に接続されたレギュレーター43とで構成されている。
なお、44は前記フランジ部25に係止されるフランジ45が形成されたロートである。
【0016】
上記構成の濾過機1は容器収納室12にロート44より落下する、濾過された濾過物2を収納できるように収納容器11を位置させ、濾過容器7内へ濾過物2を投入し、回転駆動装置9のモータ33を駆動させ、駆動軸32、ピニオン31、回転体としてのリング状歯車27、濾過容器7を回転させるとともに、ブレード振動容器10を作動させてブレード8を振動させると、濾過物2はブレード8の傾斜面37、37に押し当てられフィルター6へ押し付けられ、かつブレード8の振動によって濾過物2はフィルター6によって効率よく濾過され、ロート44を介して収納容器11内へ導かれて濾過される。
【0017】
この時、ブレード8の上面に載った濾過物2はブレード8の傾斜面38、38と、ブレード8に加えられる振動によってフィルター6上へ自動的に落下するとともに、フィルター6上の濾過物2は濾過容器7が回転し、ブレード8が停止しているため、濾過物2がブレード8の傾斜面37、37に衝突し、下方のフィルター6方向へ押し下げられるため、ブレードが回転するもののように濾過物2がブレード8で押し付けられて回転するものに比べ、効率よく濾過させることができる。
【0018】
濾過作業が終了すると、軸取付具40より軸36を外してブレード8、濾過容器7およびロート44を取り外して洗浄作業を行なう。
【0019】
この時、軸取付具40より軸36を容易に着脱できるため、気軽に洗浄作業を行なうことができる。
【0020】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図8ないし図16に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図8ないし図10に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、軸36の上端部にエアーバイブレータ41を着脱可能に取付けるとともに、軸36を上下移動可能になるように軸取付具40Aで取付けた点で、このように構成した濾過機1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
また、洗浄作業時にはエアーバイブレータ41を軸36より取り外して行なう。
【0022】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、支持台5に濾過容器7を回転不能に支持させるとともに、該濾過容器7内で回転するブレード8Aを、該ブレード8Aに固定された軸36、この軸36の上端部をチャック46を介して取付けられたスプライン軸47、このスプライン軸47を上下移動可能に回転駆動させるウオームとウオーム歯車、傘歯車、冠歯車と小歯車等の、従来から一般に使用されている動力伝達機構48が介装され、かつ高さ調整機構53を備えた台54に取付けられたモータ33、前記スプライン軸47を所定位置に保持できるように、前記動力伝達機構48の上下部に介装されたスプリング49、49とで構成された回転駆動装置9Aと、前記スプライン軸47の上端部にロータリージョイント50を介して設けられたエアーバイブレータ41、このエアーバイブレータ41が回転するのを阻止する、該エアーバイブレータ41を前記モータ33に止め具51によって止められたブレード振動装置10Aを用いた点で、このようにブレード8Aを回転させる濾過機1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0023】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、スプライン軸47の上端部にエアーバイブレータ41を固定し、エアーバイブレータ41にエアーを、ロータリージョイント50を介してエアーホース52を接続したブレード振動装置10Bを用いた点で、このようなブレード振動装置10Bを用いて構成した濾過機1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストに含まれる不純物を除去する濾過機を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0025】
1、1A、1B、1C:濾過機、2:濾過物、
3:透孔、 4:支持板、
5:支持台、 6:フィルター、
7:濾過容器、 8、8A:ブレード、
9、9A:回転駆動装置、
10、10A、10B:ブレード振動装置、
11:収納容器、 12:容器収納室、
13:収納室、 14:支持台本体、
15:キャスター、 16:濾過容器本体、
17:上部フランジ部、 18:下部フランジ部、
19:係合部、 20:リング状の溝、
21:係合突片、 22:リング状の突片、
23:リング状のフィルター固定具、
24:支持凹部、 25:フランジ部、
26:ベアリング、
27:回転体としてのリング状歯車、
28:ボルト、 29:係合部、
30:リング状のベース板、 31:ピニオン、
32:駆動軸、 33:モータ、
34:平坦部、 35:ブレード本体、
36:軸、 37:傾斜面、
38:傾斜面、 39:支柱、
40、40A:軸取付具、 41:エアーバイブレータ、
42:コンプレッサー、 43:レギュレーター、
44:ロート、 45:フランジ、
46:チャック、 47:スプライン軸、
48:動力伝達機構、 49:スプリング、
50:ロータリージョイント、 51:止め具、
52:エアーホース、 53:高さ調整機構、
54:台。
【技術分野】
【0001】
本発明は粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストに含まれる不純物を除去する濾過機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のペーストを濾過する濾過機はフィルターを設けた濾過容器内にフィルターよりペーストを押し出すブレードを回転可能に取付けた構造になっている。
このため、濾過容器内に収納されたペーストは、濾過時にブレードによってフィルター上を回転し、高粘度のペーストを効率よく濾過させることができないという欠点があった。
このため、ブレードを固定し、ペーストが収納された濾過容器を回転させるように構成した濾過機が考えられているが、このような濾過機でも効率よく濾過させることができないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3014411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストをブレードで効率よくフィルターへ押し付けて、効率よく濾過させることができるとともに、既存の濾過機も容易に改造することができる濾過機を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とで濾過機を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、ブレード振動装置によってブレードを振動させることができる。
したがって、濾過容器のフィルターより濾過物を効率よく濾過することができる。
(2)前記(1)により、ブレードの底面に平坦部が形成されているので、ブレードを振動させても、ブレードとフィルターの摺動およびブレードのフィルターへの押し圧力で濾過容器内の濾過物を濾過させることができる。
(3)前記(1) により、ブレードを振動させるブレード振動装置を設置するとともに、底面に平坦部が形成されたブレードを用いればよいので、既存の装置も容易に改造することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、濾過容器内へ濾過物を無造作に投入しても、ブレードの上面に位置した濾過物を自動的にフィルター上へ移動させることができる。
したがって、濾過容器内への濾過物の投入作業を容易に行なうことができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、濾過容器を回転させ、ブレードを停止させて濾過させるので、従来のブレードで濾過物を押しながら回転させるものに比べ、濾過物をブレードによって効率よくフィルター上へ押し付け、濾過させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の正面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図4】図2の4−4線に沿う要部断面図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の濾過容器の説明図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態のブレードの説明図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の回転駆動装置の説明図。
【図8】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図12】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図14】本発明を実施するための第4の形態の正面図。
【図15】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図16】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1ないし図7に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は本発明の粉体やスクリーン印刷等で使用されるペースト等の濾過物2に含まれる不純物を除去する濾過機で、この濾過機1は上面ほぼ中央部に透孔3が形成された支持板4を備える支持台5と、この支持台5の支持板4の透孔3部にフィルター6が位置するように、該支持板4上に取付けられた濾過容器7と、この濾過容器7内に収納された濾過物2を、前記フィルター6を通過させて排出させることができるブレード8と、前記濾過容器7を回転駆動させる回転駆動装置9と、前記ブレード8を振動させるブレード振動装置10とで構成されている。
【0011】
前記支持台5は支持板4の透孔3部より落下してくる、濾過された濾過物2を収納する収納容器11を収納する容器収納室12、この容器収納室12の下部に収納室13が形成された長方体状の支持台本体14と、この支持台本体14の四隅部の底面に取付けられたキャスター15、15、15、15とで構成されている。
【0012】
前記濾過容器7は図5に示すように、ステンレス材等で円筒状に形成された濾過容器本体16と、この濾過容器本体16の上下面に外方へ突出するように形成された上部より下部が大径の上下部フランジ部17、18と、この下部フランジ部18の底面に形成された係合部19としてのリング状の溝20と、このリング状の溝20と係合する係合突片21としてのリング状の突片22で固定されるリング状のフィルター固定具23と、このフィルター固定具23と前記下部フランジ部18との間で外周部が前記リング状の溝20とリング状の突片22とで、外周方向の張力が加えられた状態で固定されるフィルター6と、前記フィルター固定具23の底面に形成された支持凹部24とで構成されている。
【0013】
前記回転駆動装置9は前記支持台5の支持板4の透孔3の周縁部に形成された円筒状のフランジ部25の外周部に取付けられたベアリング26と、このベアリング26に取付けられたリング状の回転体としてのリング状歯車27と、このリング状歯車27に複数本のボルト28で固定された、前記濾過容器7のフィルター固定具23の支持凹部24に入り込む係合部29が形成された、該濾過容器7を支持するリング状のベース板30と、前記回転体としてのリング状歯車27と噛み合うピニオン31を駆動軸32に取付けた、前記支持台5に取付けられたモータ33とで構成されている。
【0014】
前記ブレード8は底面に平坦部34が形成された棒状のブレード本体35と、このブレード本体35の中央部に固定された上方へ突出する軸36と、前記ブレード本体35の濾過物が当接する当接面に形成された濾過物2をフィルター方向へ押し圧することができる傾斜面37、37と、前記ブレード本体35の上面に形成された濾過物2を容易に落下させるための傾斜面38、38とで構成されている。
【0015】
前記ブレード振動装置10は前記支持台5に立設するように固定された支柱39と、この支柱39の上部に固定された前記ブレード本体35に固定された軸36を着脱可能に固定する軸取付具40と、この軸取付具40に取付けられたエアーバイブレータ41と、このエアーバイブレータ41にエアーを供給するコンプレッサー42に接続されたレギュレーター43とで構成されている。
なお、44は前記フランジ部25に係止されるフランジ45が形成されたロートである。
【0016】
上記構成の濾過機1は容器収納室12にロート44より落下する、濾過された濾過物2を収納できるように収納容器11を位置させ、濾過容器7内へ濾過物2を投入し、回転駆動装置9のモータ33を駆動させ、駆動軸32、ピニオン31、回転体としてのリング状歯車27、濾過容器7を回転させるとともに、ブレード振動容器10を作動させてブレード8を振動させると、濾過物2はブレード8の傾斜面37、37に押し当てられフィルター6へ押し付けられ、かつブレード8の振動によって濾過物2はフィルター6によって効率よく濾過され、ロート44を介して収納容器11内へ導かれて濾過される。
【0017】
この時、ブレード8の上面に載った濾過物2はブレード8の傾斜面38、38と、ブレード8に加えられる振動によってフィルター6上へ自動的に落下するとともに、フィルター6上の濾過物2は濾過容器7が回転し、ブレード8が停止しているため、濾過物2がブレード8の傾斜面37、37に衝突し、下方のフィルター6方向へ押し下げられるため、ブレードが回転するもののように濾過物2がブレード8で押し付けられて回転するものに比べ、効率よく濾過させることができる。
【0018】
濾過作業が終了すると、軸取付具40より軸36を外してブレード8、濾過容器7およびロート44を取り外して洗浄作業を行なう。
【0019】
この時、軸取付具40より軸36を容易に着脱できるため、気軽に洗浄作業を行なうことができる。
【0020】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図8ないし図16に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図8ないし図10に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、軸36の上端部にエアーバイブレータ41を着脱可能に取付けるとともに、軸36を上下移動可能になるように軸取付具40Aで取付けた点で、このように構成した濾過機1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
また、洗浄作業時にはエアーバイブレータ41を軸36より取り外して行なう。
【0022】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、支持台5に濾過容器7を回転不能に支持させるとともに、該濾過容器7内で回転するブレード8Aを、該ブレード8Aに固定された軸36、この軸36の上端部をチャック46を介して取付けられたスプライン軸47、このスプライン軸47を上下移動可能に回転駆動させるウオームとウオーム歯車、傘歯車、冠歯車と小歯車等の、従来から一般に使用されている動力伝達機構48が介装され、かつ高さ調整機構53を備えた台54に取付けられたモータ33、前記スプライン軸47を所定位置に保持できるように、前記動力伝達機構48の上下部に介装されたスプリング49、49とで構成された回転駆動装置9Aと、前記スプライン軸47の上端部にロータリージョイント50を介して設けられたエアーバイブレータ41、このエアーバイブレータ41が回転するのを阻止する、該エアーバイブレータ41を前記モータ33に止め具51によって止められたブレード振動装置10Aを用いた点で、このようにブレード8Aを回転させる濾過機1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0023】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、スプライン軸47の上端部にエアーバイブレータ41を固定し、エアーバイブレータ41にエアーを、ロータリージョイント50を介してエアーホース52を接続したブレード振動装置10Bを用いた点で、このようなブレード振動装置10Bを用いて構成した濾過機1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は粉体やスクリーン印刷等で使用されるペーストに含まれる不純物を除去する濾過機を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0025】
1、1A、1B、1C:濾過機、2:濾過物、
3:透孔、 4:支持板、
5:支持台、 6:フィルター、
7:濾過容器、 8、8A:ブレード、
9、9A:回転駆動装置、
10、10A、10B:ブレード振動装置、
11:収納容器、 12:容器収納室、
13:収納室、 14:支持台本体、
15:キャスター、 16:濾過容器本体、
17:上部フランジ部、 18:下部フランジ部、
19:係合部、 20:リング状の溝、
21:係合突片、 22:リング状の突片、
23:リング状のフィルター固定具、
24:支持凹部、 25:フランジ部、
26:ベアリング、
27:回転体としてのリング状歯車、
28:ボルト、 29:係合部、
30:リング状のベース板、 31:ピニオン、
32:駆動軸、 33:モータ、
34:平坦部、 35:ブレード本体、
36:軸、 37:傾斜面、
38:傾斜面、 39:支柱、
40、40A:軸取付具、 41:エアーバイブレータ、
42:コンプレッサー、 43:レギュレーター、
44:ロート、 45:フランジ、
46:チャック、 47:スプライン軸、
48:動力伝達機構、 49:スプリング、
50:ロータリージョイント、 51:止め具、
52:エアーホース、 53:高さ調整機構、
54:台。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とからなることを特徴とする濾過機。
【請求項2】
ブレードは底面に平坦部が形成され、濾過物の当接面はフィルター方向へ押し圧できる傾斜面に形成され、かつ上面は濾過物の落下を容易にできる傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の濾過機。
【請求項3】
回転駆動装置は支持板の透孔の外周部に回転可能に取付けられ、かつ濾過容器が固定されたリング状の回転体と、このリング状の回転体を回転駆動させる回転体回転装置とで構成されたものを用いるとともに、濾過容器内のブレードは支持台に固定されたブレード固定金具で固定され、該ブレード固定金具にはブレード振動装置が取付けられていることを特徴とする請求項1、請求項2いずれかに記載の濾過機。
【請求項1】
透孔が形成された支持板を備える支持台と、前記支持板の透孔部にフィルターが位置するように、該支持板上に取付けられた濾過容器と、この濾過容器内に収納された濾過物を、前記フィルターを通過させて排出させることができる底面に平坦部が形成されたブレードと、このブレードあるいは前記濾過容器を、該濾過容器内の濾過物を濾過できるように回転駆動させる回転駆動装置と、前記ブレードを振動させるブレード振動装置とからなることを特徴とする濾過機。
【請求項2】
ブレードは底面に平坦部が形成され、濾過物の当接面はフィルター方向へ押し圧できる傾斜面に形成され、かつ上面は濾過物の落下を容易にできる傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の濾過機。
【請求項3】
回転駆動装置は支持板の透孔の外周部に回転可能に取付けられ、かつ濾過容器が固定されたリング状の回転体と、このリング状の回転体を回転駆動させる回転体回転装置とで構成されたものを用いるとともに、濾過容器内のブレードは支持台に固定されたブレード固定金具で固定され、該ブレード固定金具にはブレード振動装置が取付けられていることを特徴とする請求項1、請求項2いずれかに記載の濾過機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−45511(P2012−45511A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191861(P2010−191861)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(500069781)株式会社プロテック (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(500069781)株式会社プロテック (5)
【Fターム(参考)】
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