説明

濾過装置

【課題】二次側への固形物の移動を規制するフィルタの交換が容易な濾過装置を提供すること。
【解決手段】 濾過装置1は、第1濾過タンク20内の底面に積層された第1砂利層Hと、第1砂利層H上に積層される除マンガン用濾過材Iと、除マンガン用濾過材I上に積層される除鉄用濾過材Jとを有する第1濾過槽10、及び、第1濾過槽10の二次側に接続され、その内部に着脱が可能なフィルタ37を有するフィルタ部29が蓋部34に設けられた第2濾過槽12を備え、フィルタ37は第2濾過槽12の蓋部34を取り外すことで交換可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタを有する濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、井戸等から井戸水(原水)をポンプにより増圧して供給することで、家庭用の生活水や工場の工業用水として使用されている。このような原水には、例えば鉄分やマンガン等の不純物が溶存している。このため、鉄やマンガンを濾過材により原水を濾過することで不純物を除去して、原水を使用していることがある。
【0003】
このような除鉄、除マンガンが可能な濾過装置は、例えば、筒状をなした濾過槽を有している。この濾過槽の底部には、外部に接続される吐出口が設けられる。また、濾過槽の内部には、吐出口の集水口に、通水口を有するフィルタが設けられ、このフィルタを埋没させて複数の濾過材が積層されている。これら複数の濾過材としては、例えば、他の濾過材を支持する砂利が積層された砂利層上部に積層される除マンガン用の濾過材と、除マンガン用濾過材に積層され、酸化処理がなされた原水を除鉄する濾過材とが用いられる。
【0004】
また、このような濾過装置であって、洗浄運転などの切換動作を円滑に行なうために、六方切換弁を用いた濾過装置も知られている(例えば引用文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−269630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような濾過装置では、次のような問題があった。即ち、この濾過槽に設けられるフィルタは、通水口を大きくすると、通水抵抗が低減するが、砂利層が流出する虞があるため、砂利の最小粒径より小さい(目の細かい)フィルタとすることが望ましい。しかし、不織布等の材質で形成された目の細かいフィルタを用いた場合、濾過材粉末や不純物等が不織布に固着してしまい、フィルタの目詰まりが発生する。このような目詰まりが発生すると、通水時の圧力が増大し、フィルタが破損する虞がある。フィルタが破損すると、濾過材が濾過槽の二次側に流出する虞がある。
【0006】
このような濾過材の流出を防止するために、細かい砂利や逆洗時に発生する濾過材粉末の流出を許容する程度の大きさの通水口を有するフィルタを用いて、通水時の圧力の増加を防止することも考えられる。しかし、このようなフィルタを用いても、鉄・マンガン酸化の為の薬品の注入量の調整不良が発生すると、濾過されなかった鉄・マンガンが溶存酸素等により酸化され、フィルタの通水口を少しずつ閉塞し、濾過流量(通水量)の減少や通水時の圧力の増大を招く虞もある。
【0007】
これらの問題が発生した場合には、閉塞や破損したフィルタを交換する必要があるが、濾過槽底部に設けられたフィルタを取り出して交換するには、濾過槽内部の濾過材を排出する必要がある。しかし、これら濾過材は濾過槽内一杯に設けられており、また、濾過槽の容量が大きくなるにつれて増大するため、フィルタの交換作業の作業量が多く、作業時間もかかる。また、フィルタは濾過槽の底部に設けられているため、着脱の作業性は悪い。
【0008】
また、フィルタ交換時に一度排出した濾過材は混在する。このため、排出した濾過材を再充填した場合、所定の濾過性能が保持できなくなり、使用することができない。このため、フィルタ交換時には、併せて新品の濾過材を充填する必要があり、再充填に係る消耗品及び作業コストも増大する。
【0009】
そこで本発明は、フィルタの交換が容易な濾過装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の濾過装置は次のように構成されている。
【0011】
供給された原水に含まれる不純物を濾過する濾過材をその内部に有する第1濾過槽と、この第1濾過槽により濾過された前記原水を通過させるとともに、前記濾過材の流出を防止する着脱自在なフィルタを有し、前記第1濾過槽の二次側に接続された第2濾過槽と、を備えることを特徴とする。
【0012】
筒状の第1濾過タンクを有し、この第1濾過タンク底部に積層された砂利、及び、この砂利上に積層され、原水中のマンガン及び鉄分の少なくとも一方を除去可能な濾過材を具備する第1濾過槽と、前記第1濾過槽の底部に設けられた第1吐出管と、この第1吐出管に接続され、有底筒状の胴部及びこの胴部の開口を閉塞する蓋部により形成された第2濾過タンク、及び、この第2濾過タンク内に着脱自在に配設され、通水孔が形成されたフィルタを有する第2濾過槽と、前記第2濾過槽に接続され、前記フィルタの通水孔を通過した前記原水を吐出する第2吐出管と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、二次側への固形物の移動を規制するフィルタを有する濾過装置であっても、フィルタの交換を容易とし、フィルタの交換によるコストを低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明の一実施の形態に係る濾過装置1を用いた濾過ユニット100の構成を模式的に示す説明図、図2は同濾過装置1の構成を示す断面図、図3は同濾過装置1の構成を示す下面図である。なお、図1中Bはボルトを、Dは排水部を、Hは第1砂利層を、Iは除マンガン用濾過材を、Jは除鉄用濾過材Jを、Kは第2砂利層を、Sは信号線を、Wは水源(井戸)を、Xは通常運転時の水の流れを、Yは逆洗運転時の水の流れを、Zは洗浄運転時の水の流れを、それぞれ示している。
【0015】
図1に示すように、濾過装置1は、例えば、家庭等で用いられる濾過ユニット100の構成要素の一として用いられる。濾過装置1は、井戸W等の原水をポンプ装置110により揚水された水(原水)内に含まれた鉄、マンガン及び固形物等の不純物の濾過に用いられる。
【0016】
濾過ユニット100は、濾過装置1と、濾過装置1の上流側(一次側)に砂濾し器105及び第1三方弁106を介して接続され、原水を増圧させることで下流(二次側)に供給するポンプ装置110を備えている。なお、砂濾し器105は、例えば砂質地盤の井戸等の原水を用いる際に設けることが多いが、原水に砂等が含有されない場合には、砂濾し器105を有さなくともよい。
【0017】
また、濾過ユニット100は、濾過装置1の下流に接続された第2三方弁115と、この第2三方弁115に接続された除菌器120と、この除菌器120に接続された第3三方弁125と、ストレーナ130及び第1仕切弁131を介して第3三方弁125に接続された水槽135と、を備えている。濾過ユニット100は、水槽135の排出部135aに第2仕切弁140を介して接続された逆洗用の逆洗ポンプ150を備えており、この逆洗ポンプ150は、第2三方弁115に接続されている。
【0018】
濾過ユニット100は、第1三方弁106の1つのポートに、逆洗時に濾過装置1からの逆洗水を排水する排水部Dが接続され、第3三方弁125の1つのポートに、洗浄時に洗浄水を排水する排水部Dに接続されている。また、濾過ユニット100は、濾過装置1、第1三方弁106、第2三方弁115、除菌器120、第3三方弁125、及び、逆洗ポンプ150に接続された制御部155を備えている。
【0019】
第1三方弁106、第2三方弁115及び第3三方弁125は、信号線Sを介して制御部155に接続されており、制御部155又は手動により切換可能に形成されている。第1三方弁106、第2三方弁115及び第3三方弁125は、例えば、通常状態では、実線の矢印Xに示すように、ポンプ装置110から濾過装置1及び除菌器120を介して水槽135まで流路を形成可能なそれぞれのポートが開に形成されている。
【0020】
即ち、第1〜第3三方弁106、115、125は、例えば、矢印Xに示す水の流れ(流路)方向が通常開位置でのポートの開状態に形成されている。第1〜第3三方弁106、115、125は、ポートの切換が制御部155又は手動により行なわれた場合、矢印Y、Zに示す水の流れ方向となるようにポートが切換可能に形成されている。なお、第1三方弁106、第2三方弁115及び第3三方弁125は、矢印X、Y、Zに示す各水の流れ方向に流路を形成可能であればよく、その詳細な構成は省略する。
【0021】
ポンプ装置40は、例えば水中ポンプが用いられる。ポンプ装置40は、信号線Sを介して制御部155に接続され、制御部155によりポンプ装置40の駆動・停止が可能に形成されている。
【0022】
除菌器120は、薬液槽120aを有しており、濾過装置1から供給された浄化水を除菌するための薬液が貯留可能に形成されている。なお、薬液槽に貯留される薬液は、例えば次亜塩素酸ナトリウムが用いられる。また、除菌器120は、貯留された薬液を他構成へ圧送可能な圧送手段を備えており、濾過装置1の一次側に薬液が圧送可能に形成されている。
【0023】
逆洗ポンプ150は、制御部155により逆洗の指示が成されると、制御部155によりポートが切り替えられた第2三方弁125を介して水槽135の水を濾過装置1に圧送可能に形成されている。
【0024】
制御部155は、次の機能を少なくとも有している。
(1)各三方弁106、115、125の各ポートの開閉を切り換える切換機能。
(2)原水の濾過を行い、水槽135へ水を貯留する通常運転を行なう通常運転機能。
(3)逆洗ポンプ150により、濾過ユニット100の濾過装置1を所定の通常運転時間毎に洗浄する逆洗運転を行なう逆洗運転機能。
(4)ポンプ装置40により逆洗運転後の水の流路内を洗浄する洗浄運転を行なう洗浄運転機能。
(5)濾過ユニット100の運転の時間をカウント可能なタイマ機能。
(6)通常運転、逆洗運転、及び、洗浄運転を切り換える運転切換機能。
【0025】
なお、制御部155は、例えば、上記各機能(1)〜(6)以外の機能として、第1圧力検出器13及び第2圧力検出器15の圧力や、濾過ユニット100内の流量を報知可能な報知手段等を有しているが、ここではその説明は省略する。
【0026】
図2に示すように、濾過装置1は、ポンプ装置110の供給配管110aに砂濾し器105を介して接続された第1三方弁106に接続されている。濾過装置1は、第1三方弁106に接続された薬液注入器5と、薬液注入器5に接続された第1濾過槽10と、第1濾過槽10に接続された第1吐出管(吐出管)11と、を備えている。
【0027】
また、濾過装置1は、第1吐出管11に接続され、第1圧力検出器13を有する第2濾過槽12と、第2濾過槽12に接続された第2吐出管14と、第2吐出管14に接続された第2圧力検出器15と、を備えている。なお、第2圧力検出器15は第2三方弁115と接続されている。ここで、図2に示す第2濾過槽12の二次側には、第1三方弁106が接続されて記載されているが、第2濾過槽12は、第1三方弁106内に形成された切換されない流路に接続されているだけであり、第2濾過槽12の二次側(下流)の延長上には、第2三方弁115が配置される。
【0028】
第1三方弁106は、上述にもあるように、通常時に、ポンプ装置110側から第1濾過槽10へと流路を形成するポート間が開となり、制御部155又は手動による切換指示により、第1濾過槽10と排水部Dとの間の流路を形成可能に構成されている。
【0029】
薬液注入器5は、ポンプ装置110から圧送された原水に薬液、ここでは、原水内に不純物として溶存する鉄を酸化可能な薬液を注入可能に形成されている。例えば、薬液注入器5は、除菌器120に接続されており、除菌器120から圧送された薬液を原水に注入可能に形成されている。
【0030】
この薬液は、除菌器120に用いられる次亜塩素酸ナトリウムが用いられている。次亜塩素酸ナトリウムは、原水中に注入されると、原水中の鉄イオンFe2+を瞬時に酸化させ、原水中に水酸化第二鉄Fe(OH)として析出させる。なお、薬液は、除菌器120と共用しなくてもよく、また、原水中の鉄イオンFe2+を析出可能であって、使用用途に対して悪影響を与えない薬品であれば適宜使用可能である。
【0031】
第1濾過槽10は、内部に濾過材を積層させる第1濾過タンク20と、第1三方弁106から第1濾過タンク20内部への原水の流路を形成する内部配管21と、を備えている。第1濾過槽10は、第1濾過タンク20の底部に第1吐出管11が接続される。
【0032】
第1濾過槽10は、第1濾過タンク20内の底面に積層された第1砂利層Hと、濾過材である第1砂利層H上に積層される除マンガン用濾過材I、及び、除マンガン用濾過材I上に積層される除鉄用濾過材Jと、を備えている。
【0033】
第1砂利層Hは、例えば、除マンガン用濾過材I及び除鉄用濾過材Jを支持する支持層であり、複数、例えば2種類の異なる粒径の砂利を積層させることで形成されている。なお、第1砂利層Hは、支持層だけでなく、原水に含まれる固形物を濾過する機能も有している。なお、各濾過材I,Jを支持可能であれば、固形物の濾過が行なえなくとも良い。
【0034】
第1砂利層Hは、第1濾過タンク20内の底面にその粒径が略一定の砂利が積層された下段砂利層Hと、下段砂利層Hに積層され、その粒径が略一定、且つ、下段砂利層Hの砂利とは異なる粒径の砂利が積層された上段砂利層Hとを備えている。
【0035】
なお、ここで下段砂利層Hは、上段砂利層Hに用いられる砂利よりも大粒径の砂利が積層されることで形成されている。即ち、下段砂利層Hは、上段砂利層Hに比べ、大粒径の砂利が積層されることで、その通水面積が広い(目が粗い)層に形成されており、第1砂利層Hの上段砂利層H〜除鉄用濾過材Jを二次側への流出を防止可能、且つ、支持可能に形成されている。なお、下段砂利層Hと上段砂利層Hとには、除マンガン用濾過材I及び除鉄用濾過材Jの各濾過材の粒径よりも大きい粒径の砂利が用いられる。
【0036】
除マンガン用濾過材Iは、原水中のマンガンイオンに接触することで、マンガンイオンを酸化させる、所謂マンガンイオンの接触酸化が可能に形成されている。除鉄用濾過材Jは、原水中の鉄イオンが析出され固形物(フロック)となった鉄分(水酸化第二鉄Fe(OH))を捕捉可能に形成されている。
【0037】
第1濾過タンク20は、各濾過材H〜Jが積層されるとともに、底面部中央に第1吐出管11が接続される有底筒状の濾過槽22と、この濾過槽22の上部開口を覆う蓋体23と、濾過槽22底部に設けられ、第1濾過タンク20を支持する複数の脚部24と、を備えている。
【0038】
第1濾過タンク20は、濾過槽22上端部及び蓋体23下端部にそれぞれフランジ部22a、23aが形成され、これらフランジ部22a、23aがボルトBにより着脱自在に結合されることで形成されている。
【0039】
濾過槽22には、その側面に一部開口する濾過材排出部26が設けられ、この濾過材排出部26を閉塞する排出部蓋27がボルトB等により着脱可能に固定されている。なお、排出部蓋27を濾過材排出部26から脱離することで、濾過材排出部26から各濾過材H〜Jを排出可能に形成されている。
【0040】
蓋体23は、その頭頂部に設けられた手動排気弁23bを有しており、第1濾過タンク20内の空気や、内部圧を外部に逃すことで、エア抜き及び減圧が可能に形成されている。
【0041】
内部配管21は、濾過槽22の上方側面から内部に配設されるとともに、濾過槽22の中央付近から蓋体23に向ってベント(湾曲)するベント部21aを有している。即ち、内部配管21は、ポンプ装置110から圧送された原水を、蓋体23に向って吐出することで、吐出された原水を除鉄用濾過材J上に均一に拡散可能に形成されている。
【0042】
第1吐出管11は、第1濾過層10及び第2濾過槽12に着脱可能に接続されている。また、第1吐出管11は、例えば、その内部に第1砂利層Hの下段砂利層Hの砂利の粒径以上の粒径の砂利が第2濾過槽12まで充填されている。なお、第1吐出管11内に、砂利を充填しなくとも良く、例えば、第1濾過槽10に設けられた各濾過材H〜Jの第1濾過槽10の二次側への移動を規制可能であればよい。
【0043】
第2濾過槽12は、第1吐出管11がその側面に接続される第2濾過タンク28と、第2濾過タンク28内に配置されたフィルタ部29と、第2濾過タンク28に設けられ、フィルタ部29が固定された吐出口部30と、を備えている。また、第2濾過槽12は、第2濾過タンク28内であって、フィルタ部29を覆うように、第2砂利層Kが設けられている。なお、第2砂利層Kは、第1吐出管11内に充填された砂利と同一の粒径を有する砂利が積層されることで形成されている。この第2砂利層Kは、第1吐出管11内から第2濾過タンク28まで充填された砂利と同一の粒径で連続しており、各濾過材H〜Jの二次側への移動を規制可能(塞止め可能)に設けられている。
【0044】
第2濾過タンク28は、所定の圧力に対して耐圧可能な形状、例えば、側面が円筒、且つ、底面が半球状に突起する有底筒状に形成され、側面に第1吐出管11が接続される胴部33と、この胴部33の上部開口を覆う蓋部34と、を備えている。
【0045】
第2濾過タンク28は、胴部33の上端部及び蓋部34の下端部にそれぞれフランジ部33a、34aが形成されており、これらフランジ部33a、34aがボルトBにより着脱自在に結合されることで形成されている。
【0046】
胴部33は、その内部に第2砂利層K及びフィルタ部29が配置されており、フィルタ部29が、第2砂利層K内に配置されている。
【0047】
蓋部34には、第2濾過槽12内部の圧力を検出可能な第1圧力検出器13が設けられている。
【0048】
図2,3に示すように、フィルタ部29は、第1濾過槽10から第2濾過槽12の第2砂利層Kを介して移動した水を通過させる複数のフィルタ37と、これらフィルタ37に設けられ、各フィルタ37を通過した原水を合流させる合流管部38と、を備えている。
【0049】
フィルタ37は、例えば、合流管部38に4箇所に設けられている。フィルタ37は、通水孔を有している。例えば、フィルタ37は、目の細かいメッシュ状に形成されており、このメッシュ状の通水孔を原水が通過する。なお、フィルタ37は、その通水孔が、少なくとも各濾過材H〜K最小粒径よりも小さい通水孔を有して形成されている。なお、フィルタ37は、メッシュ状でなく、編み上げにより通水孔を有するものであっても、パンチ孔を有するものであってもよい。即ち、フィルタ37は、二次側への固形物の移動を規制し、各濾過材H〜Kが二次側へ流出することを防止できる形状であればよい。
【0050】
合流管部38は、各フィルタ37からの水を合流可能に形成されている。また、合流管部38は、吐出口部30に固定されるとともに、第2吐出管14等の配管を接続可能に形成されている。
【0051】
第2吐出管14は、例えば、可撓性を有する(フレキシブルな)ホース等の可撓管が用いられる。第2吐出管14は、その二次側(下流)の延長上に第2三方弁115が接続されている。
【0052】
このように構成された濾過装置1を用いた濾過ユニット100によれば、通常使用による通常運転、濾過装置1を洗浄する逆洗運転及び濾過ユニット100内の不純物を除去する洗浄運転が行なわれる。
【0053】
先ず、濾過装置1を用いた濾過ユニット100の通常運転の説明を行なう。この通常運転は、井戸等の水源Wの原水を水槽135へと水を供給する上で、原水内の不純物を濾過するための運転である。
【0054】
先ず、濾過ユニット100の管理者は、通常運転として、制御部155を起動し、濾過ユニット100の通常運転の指示を入力する。制御部155は、この指示に基いてポンプ装置110を駆動させるとともに、通常運転の運転時間をタイマ機能によりカウントする。
【0055】
駆動されたポンプ装置110は、井戸Wの原水を増圧させるとともに、原水を供給配管110aを介してポンプ装置110の二次側へ揚水する。このとき、制御部155は、通常運転として、第1三方弁106、第2三方弁115及び第3三方弁125を図1に示す水の流れXとなるように、第1三方弁106のポートを開閉する。
【0056】
ポンプ装置110により揚水された原水は、砂濾し器105及び第1三方弁106を介して濾過装置1の第1濾過槽10に移動することとなる。なお、ポンプ装置110により井戸Wから揚水された原水は、砂濾し器105を通過する際に、原水に含有する砂が除去されることとなる。
【0057】
また、第1三方弁106を通過した原水は、第1濾過槽10へ移動する前に、薬液注入器5により薬液(次亜塩素酸ナトリウム)が注入される。ここで、原水は、薬液注入器5から注入された次亜塩素酸ナトリウムにより、原水中の鉄イオンFe2+が瞬時に酸化し、原水中に水酸化第二鉄Fe(OH)が析出する。
【0058】
水酸化第二鉄Fe(OH)が析出した原水は、内部配管21から拡散しながら吐出される。第1濾過槽10内の原水は、まず、除鉄用濾過材J上に均一に拡散しながら下方へと移動する。この際、原水は、原水中に析出された水酸化第二鉄Fe(OH)が除鉄用濾過材Jにより除去(除鉄)される。
【0059】
除鉄された原水は、除鉄用濾過材Jを通過後、除マンガン用濾過材Iを通過する。このとき、原水中に含まれるマンガンは、原水が除マンガン用濾過材Iに接触することで、接触酸化し、除マンガン用濾過材Iによりマンガンが除去(除マンガン)される。
【0060】
除鉄用濾過材J及び除マンガン用濾過材Iにより除鉄及び除マンガンされた原水は、第1砂利層Hの上段砂利層Hと下段砂利層Hとを順次通過する。このとき、第1砂利層Hにより、除マンガン用濾過材I及び除鉄用濾過材Kとの二次側への移動が規制される。
【0061】
各濾過材H〜Jを通過した原水は、第1濾過タンク20の底部に接続された第1吐出管11から吐出され、第2濾過槽12へと移動する。このとき、原水は、第1吐出管11内の砂利を通過して、第2濾過槽12へと移動することとなる。
【0062】
第2濾過槽12へと移動した原水は、第2濾過槽12内に設けられた第2砂利層Kを通過して、フィルタ部29のフィルタ37及び合流管部38を介して第2吐出管14から吐出される。
【0063】
図1に示すように、第2濾過槽12から吐出され、濾過装置1により濾過がなされた原水は、濾過がなされた処理水として、水の流れXに示すように、第2三方弁115を介して除菌器120へと移動する。処理水は、除菌器120にて、その流量を例えば除菌器120に設けられた流量計で計測され、次亜塩素酸ナトリウムの注入力が自動調整されるとともに、第3三方弁125、ストレーナ130及び第1仕切弁131を介して水槽135へと移動し、水槽135に処理水が貯水されることとなる。なお、処理水は、ストレーナ130により、最終的に処理水中に含まれる各濾過材H〜K等の微細な粉末等の不純物が濾過される。このようにして、原水が濾過装置1により濾過され、水槽135に貯水される。
【0064】
次に、濾過装置1を用いた濾過ユニット100の逆洗運転の説明を行なう。この逆洗運転は、原水の濾過により、濾過装置1の各濾過材H〜K及びフィルタ37に捕捉された鉄、マンガン及び固形物等の不純物を、洗浄して外部に排出する運転である。
【0065】
例えば、このような逆洗運転は、通常運転の運転時間が所定時間経過後、制御部155により運転が切り換えられることで行なわれる。なお、所定時間とは、各濾過材H〜Kの劣化具合や、濾過装置1の能力等により適宜設定可能である。なお、管理者が制御部155を操作することで、逆洗運転可能に形成されていてもよい。
【0066】
制御部155により、濾過ユニット100の運転が逆洗運転に切り換えられたら、制御部155は、ポンプ装置110を停止させ、逆洗ポンプ150を駆動するとともに、逆洗運転の運転時間をタイマ機能によりカウントする。また、制御部155は、第1三方弁106及び第2三方弁115を、図1中水の流れYに示すように、ポートを開閉して切り換える。
【0067】
駆動された逆洗ポンプ150は、水槽135の排出部135aから第2仕切弁140を介して逆洗ポンプ150に位置する水槽135に貯水された処理水を増圧し、逆洗ポンプ150の二次側へ吐出(移動)させる。逆洗ポンプ150から吐出された処理水は、第2三方弁115を介して第2濾過槽12へと移動する。
【0068】
第2濾過槽12へと移動した処理水は、フィルタ37を介して第2濾過タンク28内へ移動する際に、フィルタ37に付着した固形物をフィルタ37から脱離(除去)する。次に、処理水は、固形物を含有させた状態で、第2砂利層Kを通過する。このとき、処理水は、第2砂利層Kの固形物も第2砂利層Kから脱離させて移動する。
【0069】
即ち、第2濾過槽12を処理水が通過する際に、処理水は、第2濾過槽12内の固形物等の不純物を捕らえることで、第2濾過槽12を洗浄しながら第2濾過槽12を移動する。
【0070】
第2濾過槽12内を通過した処理水は、第1吐出管11内を洗浄しながら第1濾過槽10内へと移動する。第1濾過槽10内へ移動した処理水は、第1砂利層Hの下段砂利層H、上段砂利層H、、除マンガン用濾過材I及び除鉄用濾過材Jを順次通過することで、下段砂利層H、上段砂利層H、除マンガン用濾過材I及び除鉄用濾過材Jに付着された固形物、マンガン及び水酸化第二鉄Fe(OH)を除去(脱離)させて移動する。
【0071】
このように、処理水は、第1濾過槽10内の各不純物を除去するとともに、内部配管21から第1三方弁106まで移動する。第1三方弁106は、制御部155により、水の流れYとなるようにポートが切り替えられているため、第1濾過槽10及び第2濾過槽12内の不純物を含有した処理水は、第1三方弁106を介して、排水路等の排水部Dから排水されることとなる。このように、逆洗運転により、濾過装置1が洗浄されることとなる。
【0072】
次に、濾過装置1を用いた濾過ユニット100の洗浄運転の説明を行なう。この洗浄運転は、処理水による濾過装置1の洗浄後に、濾過ユニット100内に残存する逆洗時の各不純物を含有する処理水を、濾過ユニット100の外部に排出する運転である。
【0073】
例えば、このような洗浄運転は、逆洗運転の運転時間が所定時間経過後、制御部155により運転が切り換えられることで行なわれる。ここで、所定時間とは、濾過装置1の能力や通常運転及び逆洗運転の運転時間等により適宜設定可能である。なお、管理者が制御部155を操作することで、洗浄運転可能に形成されていてもよい。
【0074】
制御部155は、濾過ユニット100の運転を逆洗運転から洗浄運転への切換として、ポンプ装置110を駆動させ、逆洗ポンプ150を停止させる。また、制御部155は、洗浄運転の運転時間をタイマ機能によりカウントする。制御部155は、第1三方弁106、第2三方弁115及び第3三方弁125を、図1中水の流れZに示すように、ポートを開閉して切り換える。
【0075】
駆動されたポンプ装置110は、井戸Wからの原水を増圧させるとともに、原水を供給配管110aを介して二次側へ揚水する。ポンプ装置110により揚水された原水は、砂濾し器105及び第1三方弁106を介して濾過装置1の第1濾過槽10に移動することとなる。
【0076】
第1濾過槽10へ移動した原水は、内部配管21から吐出される。第1濾過槽10内の原水は、各濾過材H〜Jを通過するとともに、第1濾過タンク20の底部接続された第1吐出管11から吐出され、第2濾過槽12へと移動する。
【0077】
第2濾過槽12へと移動した原水は、第2濾過槽12内に設けられた第2砂利層Kを通過し、フィルタ37及び合流管部38を介して第2吐出管14から吐出される。
【0078】
第2濾過槽12から吐出された処理水は、水の流れZに示すように、第2三方弁115及び除菌器120を介して第3三方弁125へと移動する。第3三方弁125は、制御部155により、除菌器120側から排水部Dへ処理水が流れるように、ポートの開閉が行なわれている。このため、第3三方弁125を通過した処理水は、排水部Dへ移動し、排水されることとなる。
【0079】
このように、洗浄運転は、逆洗運転後の濾過ユニット100内に残存する逆洗時の各不純物を含有する処理水を、排水部Dから排出することで、濾過ユニット100内の洗浄が行なわれることとなる。
【0080】
濾過ユニット100は、これら通常運転、逆洗運転及び洗浄運転を行なうことで、濾過ユニット100の機能を一定に維持しながら、原水を濾過処理することとなる。
【0081】
このような原水の濾過処理を一定時間行なうことで、濾過ユニット100のフィルタ37は、逆洗運転及び洗浄運転では洗浄できない不純物の付着や目詰まり等による機能低下が発生する。このときには、フィルタ37を交換する必要がある。次に、このようなフィルタ37の交換作業について説明する。
【0082】
なお、フィルタ37の交換時期としては、例えば、第2濾過槽12に設けられた第1圧力検出器13の圧力が通常使用時の圧力よりも高圧となった場合、濾過ユニット100の使用時間が予め設定されたフィルタ37交換の時間を経過した場合、又は、一定期間毎(例えば、数ヶ月毎等)に行う。
【0083】
先ず、制御部155で検出した第1圧力検出器13の圧力が所定の値より高圧となった場合、濾過ユニット100の使用時間が所定時間経過後、又は、一定期間経過後にフィルタ37を交換する場合には、先ず、制御部155を操作し、濾過ユニット100の運転を停止させる。
【0084】
次に、第2濾過タンク28の胴部33と蓋部34とを締結しているボルトBを螺脱させる。ボルトBを螺脱後、蓋部34を胴部33と離間させることで、フィルタ部29、第2吐出管32及び第2吐出管14が接続された蓋部34となる。この状態で、フィルタ部29のフィルタ37を取り外し、交換するフィルタ37を取付ける。なお、蓋部34は、可撓性を有する第2吐出管14に接続されていることから、第2吐出管14と接続した状態で胴部33と離間させることが可能となる。
【0085】
フィルタ37交換後、胴部33と蓋部34とを接続させ、フィルタ部29を第2砂利層K内へと配置させる。次に、胴部33及び蓋部34を係合させ、フランジ部33a、34aをあわせると共に、ボルトBにより胴部33及び蓋部34を締結させる。このようにフィルタ37の交換を行なう。
【0086】
なお、フィルタ37の交換の際に、第2濾過タンク28内の第2砂利層Kを交換してもよい。この場合、蓋部34を取り外したあと、胴部33内の第2砂利層Kを排出させ、交換する第2砂利層Kを胴部33内に入れて交換すればよい。また、フィルタ37を交換しない場合であって、第2砂利層Kを交換する場合にも、同様に、胴部33及び蓋部34とを離間させて、胴部33内の第2砂利層Kを交換すればよい。
【0087】
このように構成された濾過ユニット100によれば、通常運転を行なうことで、原水の濾過が可能になるとともに、逆洗運転及び洗浄運転を行なうことで、濾過ユニット100の機能の低下を防止することが可能となる。
【0088】
また、フィルタ部29を、第1濾過槽10とは別体に設けられた第2濾過槽12に設けることで、フィルタ部29の交換の際に、第2濾過槽12の蓋部34を胴部33から取り外すだけで交換が可能となる。このため、フィルタ部29の交換が容易となる。
【0089】
詳しく述べると、フィルタ部29は、濾過装置1の下流側に設ける必要がある。即ち、フィルタ部29は、各濾過材H〜Kで濾過した処理水を通過させるとともに、各濾過材H〜Kの流出を防止するものであり、このため、濾過装置1の下流に設ける必要がある。
【0090】
例えば、本発明の構成とは異なる構成として、第2濾過槽12を設けずに、第1濾過槽10内部の例えば第1吐出管11の接続部に設けても濾過装置1の機能を得ることは可能となる。
【0091】
第1濾過槽10内にフィルタ部を設ける構成とした場合には、フィルタ部を交換する際に、先ず、排出部蓋27を濾過材排出部26から取り外す。排出部蓋27を取り外して、濾過材排出部26を開口させたら、第1濾過タンク20内に積層された各濾過材H〜Jを取り出して、フィルタ部を露出させる。この状態で、フィルタ部を取り外し、交換するフィルタ部を取付ける。このようにしてフィルタ部を交換する必要がある。
【0092】
しかし、第1濾過槽10内にフィルタ部を配置させた場合には、各濾過材H〜Jを取り出すが、この際、各濾過材H〜Jは混在してしまうため、再使用することができなくなる。また、第1濾過槽10内にフィルタ部を配置させた場合には、フィルタ部は、第1濾過槽10の下面中央に位置することとなる。このため、濾過材排出部26からフィルタ部までの距離は、第1濾過槽10の形状が大きくなるほど遠くなるため、作業性が悪い。
【0093】
しかし、本発明のフィルタ部29のように、第2濾過槽12内にフィルタ部29を配置させることで、フィルタ37の交換は、蓋部34を取り外すことで可能となるため、作業性を向上させることが可能となる。
【0094】
また、フィルタ部29の交換時に、各濾過材H〜Jを取り出す必要が無い。また、第2濾過槽12内の第2砂利層Kは、フィルタ37の交換時に取り出した後、再度第2濾過槽12内に積層させれば再利用が可能となる。
【0095】
このように、フィルタ37の交換時の、第2砂利層Kの再利用が可能、且つ、各濾過材H〜Jの維持が可能となり、フィルタ37の交換によるコストを低減することが可能となる。
【0096】
上述したように、本実施の形態に係る濾過ユニット100によれば、各濾過材H〜Jが内部に積層された第1濾過槽10の二次側に別体に設けられた第2濾過槽12にフィルタ部29を設けたため、フィルタ37の交換は、第2濾過槽12で行えばよい。また、第2濾過槽12の蓋部34は、可撓性を有する第2吐出管14に接続されているため、フィルタ37の交換時においては、蓋部34を胴部33から取り外すだけでフィルタ部29が外部に露出する。このため、フィルタ部29の作業性の向上、及び、交換時のコストの低減となる。
【0097】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、第1濾過槽10の二次側に第2濾過槽12が設けられている、との説明のみしたが、例えば、第1濾過槽10の脚部24間内に配置させてもよい。このように第2濾過槽12を第1濾過槽10の脚部24間内に配置させることで、濾過装置1の設置は、第1濾過槽10の外形状の設置面積があれば設置可能となるため、設置効率が向上する。また、上述した例では、薬液注入器5は、ポンプ装置110から圧送された原水に注入する薬液を、除菌器120から圧送された薬液を用いるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、除菌器120ではなく、別に、薬液注入器5に薬液を注入する注入装置を設けてもよい。
【0098】
また、上述した例では、第2濾過槽12内に第2砂利層Kを積層させるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、第1吐出管11と第2濾過槽12との接続部に、第1吐出管11内の砂利の、第2濾過槽12への移動を規制する規制部を設ければ、第2濾過槽12内には、フィルタ部29だけ設ける構成としてもよい。また、第1吐出管11内に、砂利を設けず、第1吐出管11内に着脱自在に規制部を設けてもよい。これらの構成とすることにより、第1濾過層10からの各濾過材H〜Jの移動を規制可能とするとともに、規制部の交換は、第1濾過槽10内に設けられた各濾過材H〜Jを第1濾過タンク20から取り出すことなく、交換することが可能となる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の一実施の形態に係る濾過装置を用いた濾過ユニットの構成を模式的に示す説明図。
【図2】同濾過装置の構成を示す断面図。
【図3】同濾過装置1の構成を示す下面図。
【符号の説明】
【0100】
1…濾過装置、5…薬液注入器、10…第1濾過槽、11…吐出管、12…第2濾過槽、13…圧力検出器、14…吐出管、15…圧力検出器、20…第1濾過タンク、21…内部配管、21a…ベント部、22…第2濾過槽、22a.23a…フランジ部、23…蓋体、23b…手動排気弁、24…脚部、26…濾過材排出部、27…排出部蓋、28…第2濾過タンク、29…フィルタ部、30…吐出口部、32…吐出管、33…胴部、33a.34a…フランジ部、34…蓋部、37…フィルタ、38…合流管部、40…ポンプ装置、100…濾過ユニット、105…砂濾し器、106…第1三方弁、110…ポンプ装置、110a…供給配管、115…第2三方弁、120…除菌器、120a…薬液槽、125…第3三方弁、130…ストレーナ、131…仕切弁、135…水槽、135a…排出部、140…仕切弁、150…逆洗ポンプ、155…制御部、B…ボルト、D…排水部、H…第1砂利層、H…下段砂利層、H…上段砂利層、I…除マンガン用濾過材、J…除鉄用濾過材、K…第2砂利層、S…信号線、W…井戸(水源)、X〜Z…水の流れ方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給された原水に含まれる不純物を濾過する濾過材をその内部に有する第1濾過槽と、
この第1濾過槽により濾過された前記原水を通過させるとともに、前記濾過材の流出を防止する着脱自在なフィルタを有し、前記第1濾過槽の二次側に接続された第2濾過槽と、
を備えることを特徴とする濾過装置。
【請求項2】
前記第2濾過槽は、有底筒状の胴部及びこの胴部の開口を閉塞する蓋部を有する第2濾過タンクを具備し、
前記フィルタは、前記第2濾過タンク内に配設されることを特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
【請求項3】
筒状の第1濾過タンクを有し、この第1濾過タンク底部に積層された砂利、及び、この砂利上に積層され、原水中のマンガン及び鉄分の少なくとも一方を除去可能な濾過材を具備する第1濾過槽と、
前記第1濾過槽の底部に設けられた第1吐出管と、
この第1吐出管に接続され、有底筒状の胴部及びこの胴部の開口を閉塞する蓋部により形成された第2濾過タンク、及び、この第2濾過タンク内に着脱自在に配設され、通水孔が形成されたフィルタを有する第2濾過槽と、
前記第2濾過槽に接続され、前記フィルタの通水孔を通過した前記原水を吐出する第2吐出管と、
を備えることを特徴とする濾過装置。
【請求項4】
前記砂利は、前記濾過材及び前記濾過材の粒径以上の粒径で形成されており、
前記濾過材は、前記原水中のマンガンイオンを接触酸化させて捕捉する除マンガン用濾過材、及び、前記原水に析出された固形物の鉄分を捕捉する除鉄用濾過材の少なくとも一方であることを特徴とする請求項3に記載の濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−155196(P2010−155196A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334606(P2008−334606)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000148209)株式会社川本製作所 (161)
【Fターム(参考)】