説明

濾過装置

【課題】簡単な構成でありながら液体の流れを遮断することなくフィルタユニットのメンテナンスを行え、液体の漏れも最小限に止めることができる濾過装置を得ることにある。
【解決手段】濾過装置は、液体が流入する入口および液体が流出する出口が設けられた本体と、本体の内部に入口および出口に連通された収容室を規定するとともに、本体の外に開口されたフィルタ挿入口を有するシリンダ部と、収容室に収容されたフィルタユニットと、を備えている。フィルタユニットは、筒状のフィルタケース、フィルタケースに設けられたシール部材およびフィルタエレメントを有する。フィルタケースは、フィルタ挿入口を通じて本体の外から収容室に取り出し可能に挿入されるとともに、液体が通過するように構成されている。シール部材は、シリンダ部の内面に摺動可能に接することでシリンダ部とフィルタケースとの間を液密にシールする。フィルタエレメントは、フィルタケースを通過する前記液体を濾過する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えば冷却液のような液体中に含まれる不純物を除去する濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地上波デジタル放送用のテレビ送信機では、例えば電力増幅器(以下、PAと称する)のような発熱する構成要素を水冷式の冷却装置を用いて強制的に冷却することが行われている。
【0003】
この種の冷却装置では、テレビ送信機とラジエータとの間で冷却水を循環させることにより、PAの熱をラジエータに移送している。冷却水の中に例えば錆やスラッジのような固形状の不純物が混入した場合、不純物が冷却水の流れを妨げたり、冷却水の漏れを引き起こす要因となることがあり得る。
【0004】
そのため、従来の冷却装置は、冷却水が流れる配管の途中にストレーナのような濾過装置を装備している。濾過装置は、冷却水を濾過して不純物を取り除くフィルタエレメントを有している。フィルタエレメントは、定期的に洗浄又は交換を行えるように濾過装置のケースに取り外し可能に収容されている。
【0005】
さらに、フィルタエレメントのメンテナンスを実行する際に、冷却水の漏れを防止したり、冷却水の流れを遮断することなくフィルタエレメントのメンテナンス作業を可能とした濾過装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−83490号公報
【特許文献2】特開2004−286188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
冷却水の流れを遮断することなくフィルタエレメントのメンテナンスを可能とした従来の濾過装置は、冷却水の漏れを防止する操作弁やフィルタエレメントを冷却水の流路を外れた位置に移動させる操作手段を内蔵している。
【0008】
このような濾過装置によると、濾過装置の内部に数多くの可動要素を組み込む必要がある。この結果、濾過装置の構成が複雑化し、濾過装置のコストが上昇したり、濾過装置が大型化するのを避けられない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態によれば、濾過装置は、液体が流入する入口および液体が流出する出口が設けられた本体と、前記本体に設けられ、前記本体の内部に前記入口および前記出口に連通された収容室を規定するとともに、前記本体の外に開口されたフィルタ挿入口を有するシリンダ部と、前記収容室に収容されたフィルタユニットと、を備えている。
【0010】
前記フィルタユニットは、筒状のフィルタケース、前記フィルタケースに設けられたシール部材および前記フィルタケースに設けられたフィルタエレメントを有している。前記フィルタケースは、前記フィルタ挿入口を通じて前記本体の外から前記収容室に取り出し可能に挿入されるとともに、前記液体が通過するように構成されている。前記シール部材は、前記シリンダ部の内面に摺動可能に接することで前記シリンダ部と前記フィルタケースとの間を液密にシールする。前記フィルタエレメントは、前記フィルタケースを通過する前記液体を濾過する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態に係るテレビ送信機用の冷却システムを概略的に示す系統図。
【図2】第1の実施形態に係る濾過装置の断面図。
【図3】第1の実施形態において、本体からフィルタユニットを引き上げた状態を示す濾過装置の断面図。
【図4】第2の実施形態に係る濾過装置の断面図。
【図5】第3の実施形態に係る濾過装置の断面図。
【図6】第3の実施形態において、既存の第1のフィルタユニットを新たな第2のフィルタユニットを用いて本体から下向きに押し出した状態を示す濾過装置の断面図。
【図7】第4の実施形態において、既存の第1のフィルタユニットを新たな第2のフィルタユニットを用いて本体から上向きに押し出した状態を示す濾過装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について、図1ないし図3を参照して説明する。
【0013】
図1は、例えば地上波デジタル放送用のテレビ送信機1を強制的に冷却する水冷式の冷却システム2を開示している。
【0014】
図1に概略的に示すように、テレビ送信機1は、複数のPA3により構成されている。PA3は、動作中に発熱を伴うため、適切な動作を保証するために冷却を必要としている。第1の実施形態によると、PA3は、例えばトランジスタ等の発熱体が熱的に接続されたコールドプレートを有し、コールドプレート内の水路がテレビ送信機1の水冷配管5に接続されている。
【0015】
図1に示す冷却システム2は、冷却水が流れる循環経路7を備えている。冷却水は、液体の一例であって、例えば不凍液、純水を用いることができる。循環経路7は、第1ないし第3の配管8,9,10を有している。
【0016】
第1の配管8は、テレビ送信機1の水冷配管5とラジエータ11との間を接続している。第2の配管9は、ラジエータ11とリザーブタンク12との間を接続している。第3の配管10は、リザーブタンク12とテレビ送信機1の水冷配管5との間を接続している。
【0017】
ポンプ13が第3の配管10に設けられている。ポンプ13は、リザーブタンク12に蓄えられた冷却水をPA3のコールドプレートに供給する。コールドプレートに供給された冷却水は、コールドプレートを通過する過程でPA3内の発熱体の熱を吸収する。
【0018】
PA3のコールドプレートで熱交換された冷却水は、テレビ送信機1の水冷配管5から第1の配管8を介してラジエータ11に導かれる。ラジエータ11に導かれた冷却水は、ラジエータ11を通過する過程で冷却された後、第2の配管9を介してリザーブタンク12に戻される。
【0019】
したがって、冷却水は、テレビ送信機1とラジエータ11との間で循環することにより、PA3が発する熱をラジエータ11に移送する。ラジエータ11に移送された熱は、ラジエータ11から大気中に放出される。
【0020】
図1に示すように、濾過装置15が第3の配管10に設けられている。濾過装置15は、第3の配管10を流れる冷却水を濾過することにより、例えば錆やスラッジのような固形状の不純物を冷却水中から除去するためのものであって、第1の実施形態では、ポンプ13とテレビ送信機1との間に位置されている。
【0021】
図2および図3は、濾過装置15の詳細を示している。濾過装置15は、本体16とフィルタユニット17とで構成されている。
【0022】
本体16は、ケース18、天板19および底板20を備えている。ケース18は、例えば中空の円筒形であり、鉛直方向に沿う中心軸線O1を有している。ケース18の内部は、仕切り壁21によって第1の室22aと第2の室22bとに仕切られている。第1の室22aは、仕切り壁21の上側に位置されている。第2の室22bは、仕切り壁21の下側に位置されている。
【0023】
冷却水が流入する入口24および冷却水が流出する出口25がケース18の外周部に一体に形成されている。入口24は、ケース18の外周部からケース18の中心軸線O1と直交するように水平に突出されている。入口24は、第1の室22aに開口されているとともに、第3の配管10の上流部分に接続されている。
【0024】
出口25は、ケース18の外周部からケース18の中心軸線O1と直交するように水平に突出されている。出口25は、ケース18の中心軸線O1に対し入口24の反対側に位置されている。さらに、出口25は、第2の室22bに開口されているとともに、第3の配管10の下流部分に接続されている。
【0025】
図2に示すように、円筒状のシリンダ部26がケース18の内部に一体に形成されている。シリンダ部26は、ケース18の中心軸線O1と同軸状に形成されて、仕切り壁21の中央部、第1の室22aの中央部および第2の室22bの中央部を連続して貫通している。このため、シリンダ部26は、入口24と出口25との間で入口24および出口25が開口する方向と直交する方向に延びている。
【0026】
さらに、シリンダ部26は、ケース18の内部に収容室27を規定している。収容室27は、ケース18の中心軸線O1に沿ってケース18の鉛直方向に延びている。
【0027】
第1の連通孔28aがシリンダ部26の上部に形成されている。第1の連通孔28aは、第1の室22aおよび収容室27に開口されている。第1の実施形態では、第1の連通孔28aがケース18の内部で入口24と向かい合っているが、必ずしも入口24と向かい合う必要はない。
【0028】
第2の連通孔28bがシリンダ部26の下部に形成されている。第2の連通孔28bは、第2の室22bおよび収容室27に開口されている。第1の実施形態では、第2の連通孔28bがケース18の内部で出口25と向かい合っているが、必ずしも出口25と向かい合う必要はない。
【0029】
そのため、第1の連通孔28aおよび第2の連通孔28bは、シリンダ部26に対しシリンダ部26の径方向に沿って開口されている。
【0030】
図2に示すように、本体16の天板19は、ケース18の上端部に固定されて、第1の室22aの開放端を液密に塞いでいる。本体16の底板20は、ケース18の下端部に固定されて、第2の室22bの開放端および収容室27の下端を液密に塞いでいる。
【0031】
天板19は、円形のフィルタ挿入口29を有している。フィルタ挿入口29は、天板19を貫通してシリンダ部26の上端に同軸状に連通されている。シリンダ部26の上端は、シリンダ部26の軸方向に沿う一端に位置されている。このため、収容室27の上端は、フィルタ挿入口29を介して本体16の外に開口されている。
【0032】
さらに、第1の実施形態では、フィルタ挿入口29の内径がシリンダ部26の内径と同一となっている。したがって、フィルタ挿入口29の内面は、シリンダ部26の内面に対し段差を生じることなく面一に連続されている。
【0033】
一方、前記フィルタユニット17は、本体16の収容室27に取り外し可能に収容されている。フィルタユニット17は、フィルタケース31、キャップ32およびフィルタエレメント33を備えている。
【0034】
フィルタケース31は、フィルタ挿入口29から収容室27に出し入れ可能な中空の円筒状である。フィルタケース31は、開口部34を有している。開口部34は、フィルタ挿入口29の反対側であるフィルタケース31の下端に位置されている。フィルタケース31の上端は、端板35によって一体的に閉塞されている。
【0035】
取っ手36が端板35の上面に取り付けられている。取っ手36は、フィルタユニット17を収容室27から本体16の外に取り出す際に、作業者が手の指先又は工具で掴む部分であって、フィルタ挿入口29を通じて本体16の外に露出されている。
【0036】
流入口37がフィルタケース31の外周面の上部に形成されている。流入口37は、第1の連通孔28aを介してケース18の第1の室22aに通じている。流出口38がフィルタケース31の外周面の下部に形成されている。流出口38は、第2の連通孔28bを介してケース18の第2の室22bに通じている。流入口37および流出口38は、フィルタケース31の軸方向に互いに離れている。
【0037】
前記キャップ32は、フィルタケース31の下端の開口部34に例えばねじ込み等の手段により取り外し可能に固定されている。キャップ32は、フィルタケース31と一体化されて、フィルタケース31の一部を構成している。キャップ32は、収容室27の底に位置されているとともに、底板20の内面に突き当てられている。
【0038】
前記フィルタケース31は、第1の端部40、第2の端部41および中間部42を有している。第1の端部40は、フィルタケース31の上端を閉塞する端板35の外周部に位置されている。第2の端部41は、キャップ32の外周部に位置されて、第1の端部40に対しフィルタケース31の軸方向に沿う反対側に位置されている。中間部42は、第1の端部40と第2の端部41との間に位置されている。
【0039】
第1の端部40、第2の端部41および中間部42の外周面に夫々嵌合溝43が形成されている。嵌合溝43は、フィルタケース31の周方向に連続されている。
【0040】
各嵌合溝43にOリング44が装着されている。Oリング44は、シール部材の一例であって、フィルタケース31の外周面から僅かに張り出している。フィルタケース31を本体16のフィルタ挿入口29から収容室27に挿入すると、Oリング44の外周面がシリンダ部26の外周面に摺動可能に接触する。
【0041】
前記フィルタエレメント33は、フィルタケース31の開口部34からフィルタケース31の内側に取り外し可能に嵌合されている。フィルタエレメント33は、例えば金網あるいはパンチングメタルにより中空の円筒状に形成されている。フィルタエレメント33は、流出口38から流出する冷却水を濾過するようにフィルタケース31の流出口38の内側に位置されている。
【0042】
図2は、フィルタユニット17が収容室27の定位置に収容された状態を示している。フィルタユニット17が収容室27に収容されると、フィルタケース31の端板35がフィルタ挿入口29よりも下方に位置されるとともに、キャップ32が収容室27の底で底板20に突き当たる。
【0043】
さらに、フィルタケース31の外周面から張り出したOリング44がシリンダ部26の内面に摺動可能に押し付けられ、フィルタケース31とシリンダ部26の内面との間を液密に密封する。
【0044】
具体的には、フィルタケース31の第1の端部40に位置されたOリング44は、フィルタ挿入口29に隣接した収容室27の上端でフィルタケース31とシリンダ部26の内面との間を液密に密封する。
【0045】
キャップ32の外周面に位置されたOリング44は、収容室27の底でフィルタケース31とシリンダ部26の内面との間を液密に密封する。フィルタケース31の中間部42に位置されたOリング44は、フィルタケース31の流入口37と流出口38との間でフィルタケース31とシリンダ部26の内面との間を液密に密封する。
【0046】
したがって、フィルタユニット17は、Oリング44とシリンダ部26の内面との間の接触部分に生じた密着力により収容室27の定位置に保持されている。それとともに、フィルタ挿入口29は、フィルタケース31の第1の端部40に位置されたOリング44によって液密に閉塞されている。
【0047】
このような第1の実施形態によると、リザーブタンク12からテレビ送信機1の水冷配管5に向けて流れる冷却水は、本体16の入口24から第1の室22a、第1の連通孔28aおよび流入口37を通じてフィルタケース31の上部に流入する。フィルタケース31の上部に流入した冷却水は、図2に矢印Aで示すように、フィルタケース31の軸方向に沿うように下向きに流れて、フィルタエレメント33の内側に導かれる。
【0048】
冷却水は、フィルタエレメント33を通過した後、流出口38および第2の連通孔28bを通じて第2の室22bに導かれる。冷却水がフィルタエレメント33を通過する際に、冷却水中に含まれる錆やスラッジのような固形状の不純物がフィルタエレメント33によって捕捉される。
【0049】
不純物が取り除かれた冷却水は、第2の室22bから出口25および第3の配管10を介してテレビ送信機1の水冷配管5に供給される。
【0050】
ところで、フィルタユニット17は、濾過性能を維持するために定期的に交換したり、フィルタエレメント33を清掃するメンテナンス作業を必要とする。
【0051】
フィルタユニット17のメンテナンスを実行するに当たっては、フィルタユニット17の上端の取っ手36を工具又は手の指先で掴み、フィルタユニット17を本体16から引き上げる。図3に示すように、フィルタユニット17のキャップ32がシリンダ部26の上端部に達したならば、フィルタユニット17の引き上げ作業を停止し、キャップ32のOリング44でキャップ32とシリンダ部26の内面との間の液密を保つ。この結果、フィルタ挿入口29がフィルタユニット17のキャップ32でシールされ、フィルタ挿入口29から冷却水が漏洩することはない。
【0052】
フィルタケース31を本体16から引き上げると、フィルタケース31の多くが本体16の外に露出されている。そのため、フィルタケース31に対するキャップ32のねじ込みが解除される方向にフィルタケース31を周方向に回転させる。これにより、キャップ32をシリンダ部26の上端部に残したまま、フィルタケース31をフィルタ挿入口29から本体16の外に取り出すことができる。
【0053】
フィルタケース31を本体16の外に取り出した状態では、フィルタケース31の開口部34が開放されている。そのため、不純物により汚染されたフィルタエレメント33を開口部34からフィルタケース31の外に取り出すことができる。
【0054】
フィルタエレメント33を清掃した後、不純物が除去されたフィルタエレメント33を開口部34からフィルタケース31の内部に挿入する。さらに、開口部34を先頭にした姿勢でフィルタケース31をフィルタ挿入口29に挿入し、シリンダ部26の上端部に残っているキャップ32にフィルタケース31の開口部34をねじ込む。
【0055】
引き続いて、キャップ32がねじ込まれたフィルタケース31を下向きに押圧し、フィルタケース31を収容室27に導く。
【0056】
このことにより、一連のフィルタユニット17のメンテナンス作業が完了する。
【0057】
第1の実施形態では、フィルタケース31の外周面の三か所にOリング44が設けられている。Oリング44は、フィルタケース31の軸方向に離れた位置で収容室27を規定するシリンダ部26の内面に摺動可能に接触し、フィルタケース31とシリンダ部26の内面との間を液密に密封している。
【0058】
特にキャップ32の外周面に設けられたOリング44は、フィルタケース31がフィルタ挿入口29から本体16の外に引き上げられた時点でもシリンダ部26の内面に接触し、フィルタ挿入口29を液密に密封した状態を維持している。
【0059】
したがって、フィルタユニット17を本体16から引き上げる際に、冷却水の流れを一時的に遮断する必要はなく、冷却水の流れを止めることなくフィルタユニット17のメンテナンス作業を実行することができる。
【0060】
さらに、フィルタ挿入口29は、本体16の第1の連通孔28aよりも上方でキャップ32のOリング44により密封されている。そのため、フィルタユニット17を本体16から引き上げた時に、フィルタケース31に付着した冷却水が本体16の外に流れ出たとしても、流れ出る冷却水の量は微々たるものとなる。
【0061】
よって、冷却水の漏れを最小限に止めることができ、冷却水の補給やエアー抜きのような面倒な作業が不要となる。
【0062】
加えて、Oリング44の存在により、冷却水の漏れを防止する専用の弁装置が不要となるとともに、フィルタユニット17を冷却水の流れから外れた位置まで移動させる複雑な構成要素を省略することができる。そのため、濾過装置15の構成を簡略化して、濾過装置15の部品点数を削減することができる。
【0063】
よって、濾過装置15のコストを低減しつつ、濾過装置15のコンパクト化や軽量化が可能となるといった利点がある。
【0064】
第1の実施形態では、キャップ32をシリンダ部26の上端部に残してフィルタケース31を単独で本体16の外に取り出しているが、例えば濾過装置15を通過する冷却水の水量が少ない場合、キャップ32をフィルタケース31と一緒に本体の外に取り出すようにしてもよい。
【0065】
さらに、フィルタエレメントをフィルタケースと一体化し、フィルタユニットを使い捨ての形態としてもよい。
【0066】
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態を開示している。第2の実施形態は、フィルタユニット17の脱着性を高めるための構成が第1の実施形態と相違しており、それ以外の濾過装置15の構成は、基本的に第1の実施形態と同様である。このため、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
第2の実施形態に係る濾過装置15は、フィルタユニット17をメンテナンスする際に使用するアダプター51を備えている。アダプター51は、ガイド部52とフランジ部53とで構成されている。
【0068】
ガイド部52は、フィルタユニット17のフィルタケース31が挿通可能な円筒状であり、フィルタ挿入口29に連続する第1の開口部52aと、ガイド部52の先端に開口された第2の開口部52bとを有している。第2の開口部52bは、第1の開口部52aに対しガイド部52の軸方向に沿う反対側に位置されている。ガイド部52の内径は、フィルタ挿入口29の内径と同一となっている。
【0069】
フランジ部53は、ガイド部52の第1の開口部52aの開口端からガイド部52の軸方向と直交する方向に張り出している。フランジ部53は、ガイド部52の周方向に連続する円盤状であり、本体16の天板19の上面に重ね合わされている。フランジ部53は、例えば複数のボルトで天板19に取り外し可能に固定されている。
【0070】
フランジ部53を天板19に固定した状態では、ガイド部52の第1の開口部52aがフィルタ挿入口29に同軸状に連通されている。さらに、第2の実施形態では、ガイド部52の内径がフィルタ挿入口29の内径と同一となっているので、ガイド部52の内面は、フィルタ挿入口29の内面に対し段差を生じることなく面一に連続されている。
【0071】
図4に示すように、アダプター51は、冷却水を受け止める受け部55をさらに備えている。受け部55は、底壁56と周壁57とで構成されている。底壁56は、ガイド部52の周方向に連続するように、ガイド部52の軸方向に沿う中間部の外周面からガイド部52と直交する方向に水平に張り出している。
【0072】
周壁57は、底壁56の外周縁から上向きに延出されて、ガイド部52を同軸状に取り囲んでいる。このため、周壁57の先端縁は、ガイド部52の第2の開口部52bの周囲に位置されている。
【0073】
第2の実施形態によると、アダプター51は、フィルタユニット17を本体16の収容室27から取り外す際に本体16の天板19の上面に固定される。この固定により、アダプター51のガイド部52がフィルタ挿入口29を通じて収容室27に同軸状に連通される。
【0074】
この状態で、ガイド部52の第2の開口部52bに例えばプライヤー等の工具を挿入し、この工具でフィルタユニット17の取っ手36を掴んでフィルタユニット17を引き上げる。
【0075】
これにより、収容室27の内部のフィルタユニット17が、フィルタ挿入口29からアダプター51のガイド部52の内側に導かれる。そのため、フィルタユニット17をガイド部52の第2の開口部52bを通じて本体16の外に取り出すことができる。
【0076】
フィルタユニット17のメンテナンスが完了したら、キャップ32を先頭にした姿勢でフィルタケース31を第2の開口部52bからガイド部52の内側に挿入する。さらに、フィルタケース31の取っ手36をプライヤー等の工具を用いてガイド部52の下方に向けて押し込むことにより、フィルタケース31をフィルタ挿入口29から収容室27に導く。
【0077】
第2の実施形態によると、アダプター51のガイド部52は、フィルタ挿入口29および収容室27と内径が同一であるとともに、フィルタ挿入口29を通じて収容室27に同軸状に連通されている。このため、フィルタユニット17を収容室27から取り出す場合に、ガイド部52と収容室27との同軸度を維持したまま、フィルタユニット17を収容室27から本体16の外に引き出すことができる。
【0078】
さらに、メンテナスを終了したフィルタユニット17を収容室27に収容する場合においても、収容室27とフィルタユニット17とを本体16の外で同軸状に位置合わせした状態で、フィルタユニット17を収容室27に導くことができる。
【0079】
したがって、収容室27からフィルタユニット17を引き抜く作業および収容室27にフィルタユニット17を導く作業を円滑に行うことができる。
【0080】
さらに、第2の実施形態によると、アダプター51は、第2の開口部52bの周囲にガイド部52を同軸状に取り囲む受け部55を有している。このため、フィルタユニット17をガイド部52の第2の開口部52bから引き抜く時に、例えばフィルタユニット17に付着した冷却水が第2の開口部52bから溢れ出たとしても、溢れ出た冷却水を受け部55で受け止めることができる。
【0081】
このため、冷却水が濾過装置15の周囲に飛散するのを防止できる。
【0082】
第2の実施形態では、フィルタユニット17のメンテナンスを実行する時に、本体16の天板19にアダプター51を固定したが、本体16の天板19に常時アダプター51を固定するようにしてもよい。
【0083】
さらに、アダプター51を天板19に固定する手段はボルトに限らない。例えば専用のアタッチメントを用いてアダプター51のフランジ部53を天板19に取り外し可能に固定してもよい。
【0084】
[第3の実施形態]
図5および図6は、第3の実施形態を開示している。第3の実施形態は、収容室27に収容された既存のフィルタユニット17を、新たなフィルタユニット61で本体16の収容室27から押し出すようにした点が第1の実施形態と相違しており、これ以外の濾過装置15の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。そのため、第3の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0085】
新たなフィルタユニット61は、収容室17に収容された既存のフィルタユニット17と互換性を有している。そのため、新たなフィルタユニット61については、既存のフィルタユニット17と同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。さらに、第3の実施形態では、既存のフィルタユニット17が第1のフィルタユニットを構成し、新たなフィルタユニット61が第2のフィルタユニットを構成している。
【0086】
図5に示すように、本体16の底板20は、収容室27の底に開口されたフィルタ取り出し62を有している。フィルタ取り出し口62は、収容室27に同軸状に連通されているとともに、シリンダ部26と同一の内径を有している。そのため、フィルタ取り出し口62の内面は、シリンダ部26の内面に対し段差を生じることなく面一に連続されている。
【0087】
さらに、フィルタ取り出し口62は、フィルタユニット17のメンテナンス時を除き取り外し可能なプラグ63で液密に塞がれている。
【0088】
図6に示すように、濾過装置15は、既存のフィルタユニット17を収容室27から取り出す際に使用する第1のアダプター65を備えている。第1のアダプター65は、ガイド部66とフランジ部67とで構成されている。
【0089】
ガイド部66は、フィルタユニット17,61のフィルタケース31が挿通可能な円筒状であり、フィルタ挿入口29に連続する第1の開口部66aと、ガイド部66の先端に開口された第2の開口部66bとを有している。第2の開口部66bは、第1の開口部66aに対しガイド部66の軸方向に沿う反対側に位置されている。ガイド部66の内径は、フィルタ挿入口29の内径と同一となっている。
【0090】
フランジ部67は、ガイド部66の第1の開口部66aの開口端からガイド部66の軸方向と直交する方向に水平に張り出している。フランジ部67は、ガイド部66の周方向に連続する円盤状であり、本体16の天板19の上面に重ね合わされている。フランジ部67は、例えば複数のボルトで天板19に取り外し可能に固定されている。
【0091】
フランジ部67を天板19に固定した状態では、ガイド部66の第1の開口部66aがフィルタ挿入口29に同軸状に連通されている。さらに、第3の実施形態では、ガイド部66の内径がフィルタ挿入口29の内径と同一となっているので、ガイド部66の内面は、フィルタ挿入口29の内面に対し段差を生じることなく面一に連続されている。
【0092】
第3の実施形態によると、既存のフィルタユニット17を新たなフィルタユニット61と交換するに当たっては、本体16の天板19の上面に第1のアダプター65を固定する。さらに、プラグ63を本体16の底板20から取り外し、フィルタ取り出し口62を開放する。
【0093】
この際、既存のフィルタユニット17の下端に位置されたキャップ32がフィルタ取り出し口62の開口端と隣り合うとともに、キャップ32に装着されたOリング44がシリンダ部26の内面に密接している。このため、フィルタ取り出し口62は、キャップ32のOリング44で液密に閉塞された状態に保たれており、冷却水がフィルタ取り出し口62から漏洩することはない。
【0094】
キャップ32を取り外した後、第1のアダプター65の第2の開口部66bに新たなフィルタユニット61を挿入する。図6に示すように、新たなフィルタユニット61は、キャップ32を先頭にした姿勢で第2の開口部66bからガイド部66の内側に挿入される。
【0095】
これにより、新たなフィルタユニット61は、ガイド部66の内面に沿ってフィルタ挿入口29に導かれるとともに、新たなフィルタユニット61のキャップ32が収容室27の上端に到達する。
【0096】
新たなフィルタユニット61をさらにガイド部66に挿入すると、新たなフィルタユニット61のキャップ32が既存のフィルタユニット17の端板35の上面に突き当たる。これにより、既存のフィルタユニット17がフィルタ取り出し口62から本体16の下方に押し出される。
【0097】
既存のフィルタユニット17がフィルタ取り出し口62から押し出されるまでの期間中は、既存のフィルタユニット17の上端に位置されたOリング44がシリンダ部26の内面およびフィルタ取り出し口62の内面に連続的に接触する。
【0098】
それとともに、既存のフィルタユニット17の上端がフィルタ取り出し口62に達した時点では、新たなフィルタユニット61のキャップ32に装着されたOリング44がシリンダ部26の下端の内面に接触する。
【0099】
このため、フィルタ取り出し口62は、フィルタユニット17,61のOリング44によって密封された状態に維持される。よって、既存のフィルタユニット17がフィルタ取り出し口62から押し出される時に、冷却水がフィルタ取り出し口62から漏洩することはない。
【0100】
新たなフィルタユニット61がフィルタ挿入口29を通じて収容室27に導かれた時点で、フィルタ取り出し口62にプラグ63を装着し、プラグ63でフィルタ取り出し口62を液密に閉塞する。
【0101】
第3の実施形態によれば、新たなフィルタユニット61を利用して収容室27に収容された既存のフィルタユニット17を本体16の下方に押し出すことができる。したがって、既存のフィルタユニット17が収容室27から取り出されるのと同期して、新たなフィルタユニット61を収容室27に収容することができ、フィルタユニット17,61の交換作業を容易に行うことができる。
【0102】
さらに、新たなフィルタユニット61は、第1のアダプター65を介して収容室17に挿入される。このため、新たなフィルタユニット61と収容室27とを本体16の外で同軸状に位置合わせした状態で、新たなフィルタユニット61を収容室27に導くことができる。
【0103】
よって、収容室27に新たなフィルタユニット61を導く作業を円滑に行うことができる。
【0104】
[第4の実施形態]
図7は、第4の実施形態を開示している。第4の実施形態は、既存のフィルタユニット17を新たなフィルタユニット61で本体16の上方に押し出すようにした点が第3の実施形態と相違しており、それ以外の濾過装置15の基本的な構成は、第3の実施形態と同様である。そのため、第4の実施形態において、第3の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0105】
第4の実施形態によると、フィルタ取り出し口71が本体16の天板19に形成されている。フィルタ取り出し口71は、収容室27に同軸状に連通されているとともに、シリンダ部26と同一の内径を有している。フィルタ取り出し口71は、第1のアダプター65のガイド部66に同軸状に連通されている。
【0106】
さらに、フィルタ挿入口72が本体16の底板20に形成されている。フィルタ挿入口72は、収容室27に同軸状に連通されているとともに、シリンダ部26と同一の内径を有している。そのため、フィルタ取り出し口71およびフィルタ挿入口72は、シリンダ部26の内面に対し段差を生じることなく面一に連続されている。
【0107】
なお、フィルタ挿入口72は、濾過装置15のメンテナンス時を除き取り外し可能なプラグ(図示せず)で液密に閉塞されている。
【0108】
第4の実施形態に係る濾過装置15は、既存のフィルタユニット17を収容室27から取り出す際に使用する第2のアダプター73を備えている。第2のアダプター73は、ガイド部74とフランジ部75とで構成されている。
【0109】
ガイド部74は、新たなフィルタユニット61のフィルタケース31が挿通可能な円筒状であり、フィルタ挿入口72に連続する第1の開口部74aと、ガイド部74の先端に開口された第2の開口部74bとを有している。第2の開口部74bは、第1の開口部74aに対しガイド部74の軸方向に沿う反対側に位置されている。ガイド部74の内径は、フィルタ挿入口72の内径と同一となっている。
【0110】
フランジ部75は、ガイド部74の第1の開口部74aの開口端からガイド部74の軸方向と直交する方向に水平に張り出している。フランジ部75は、ガイド部74の周方向に連続する円盤状であり、本体16の底板20の下面に重ね合わされている。フランジ部75は、例えば複数のボルトで底板20に取り外し可能に固定されている。フランジ部75を底板20に固定した状態では、ガイド部74の第1の開口部74aがフィルタ挿入口72に同軸状に連通されている。
【0111】
第4の実施形態によると、収容室27に収容された既存のフィルタユニット17を新たなフィルタユニット61と交換するに当たっては、本体16の天板19の上面に第1のアダプター65を固定する。さらに、本体16の底板20からプラグを取り外してプラグ挿入口72を開放するとともに、底板20の下面に第2のアダプター73を固定する。
この状態で、第2のアダプター73の第2の開口部74bに本体16の下方から新たなフィルタユニット61を挿入する。フィルタユニット61は、端板35を先頭にした姿勢で第2の開口部74bからガイド部74の内側に挿入される。
【0112】
この挿入により、新たなフィルタユニット61は、ガイド部74の内面に沿ってフィルタ挿入口72に導かれるとともに、新たなフィルタユニット61の端板35が収容室27の下端に到達する。
【0113】
新たなフィルタユニット61をさらにガイド部74に挿入すると、新たなフィルタユニット61の端板35が既存のフィルタユニット17のキャップ32の下面に突き当たる。これにより、既存のフィルタユニット17がフィルタ取り出し口71から第1のアダプター65のガイド部66の内側に押し上げられる。
【0114】
新たなフィルタユニット61がフィルタ挿入口72を通じて収容室27に導かれた時点で、既存のフィルタユニット17のフィルタケース31の上端部がガイド部66の第2の開口部66bから第1のアダプター65の外に押し出される。
【0115】
そのため、第2の開口部66bから押し出されたフィルタケース31の上端部を例えば手の指先で掴んで引き上げることにより、既存のフィルタユニット17を本体16の外に取り出すことができる。
【0116】
第4の実施形態によれば、新たなフィルタユニット61を利用して収容室27に収容された既存のフィルタユニット17を本体16の上方に押し出すことができる。したがって、既存のフィルタユニット17が収容室27から取り出されるのと同期して、新たなフィルタユニット61を収容室27に収容することができ、フィルタユニット17,61の交換作業を容易に行うことができる。
【0117】
さらに、新たなフィルタユニット61は、第2のアダプター73を介して収容室27に導かれる。このため、新たなフィルタユニット61と収容室27とを本体16の外で同軸状に位置合わせした状態で、新たなフィルタユニット61を収容室27に導くことができる。
【0118】
加えて、既存のフィルタユニット17にしても、第1のアダプター65を介して収容室17から本体16の外に押し出されるので、既存のフィルタユニット17と収容室27とを同軸状に保持したまま、既存のフィルタユニット17を収容室27の外に引き出すことができる。
【0119】
したがって、収容室27に新たなフィルタユニット61を導く作業および収容室27から既存のフィルタユニット17を引き抜く作業を円滑に行うことができる。
【0120】
第1ないし第4の実施形態では、本体のガイド部を鉛直方向に沿って配置したが、ガイド部の向きは鉛直方向に限らない。例えば、ガイド部を水平に配置したり、鉛直線に対し交差する方向に傾斜させてもよい。
【0121】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0122】
15…濾過装置、16…本体、17,61…フィルタユニット(第1のフィルタユニット、ダイ2ノフィルタユニット)、24…入口、25…出口、26…シリンダ部、27…収容室、29,72…フィルタ挿入口、31…フィルタケース、33…フィルタエレメント、44…シール部材(Oリング)、62,71…フィルタ取り出し口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が流入する入口および液体が流出する出口が設けられた本体と、
前記本体に設けられ、前記本体の内部に前記入口および前記出口に連通された収容室を規定するとともに、前記本体の外に開口されたフィルタ挿入口を有するシリンダ部と、
前記収容室に収容されたフィルタユニットと、を具備し、
前記フィルタユニットは、
前記フィルタ挿入口を通じて前記本体の外から前記収容室に取り出し可能に挿入され、前記液体が通過するように構成された筒状のフィルタケースと、
前記フィルタケースに設けられ、前記シリンダ部の内面に摺動可能に接することで前記シリンダ部と前記フィルタケースとの間を液密に密封するシール部材と、
前記フィルタケースに設けられ、前記フィルタケースを通過する前記液体を濾過するフィルタエレメントと、
を含む濾過装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記シリンダ部は、前記本体内で前記入口と前記出口との間に位置されるとともに、前記入口および前記出口が開口する方向とは交差する方向に延びる濾過装置。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記フィルタ挿入口は、前記シリンダ部の軸方向に沿う一端で前記本体の外に開口された濾過装置。
【請求項4】
請求項1の記載において、前記フィルタケースは、前記入口から前記収容室に向かう液体が通過する流入口と、前記フィルタエレメントで濾過された前記液体が通過する流出口と、を有し、前記流入口および前記流出口は、前記フィルタケースの軸方向に互いに離間された濾過装置。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記フィルタケースは、前記フィルタ挿入口とは反対側の端部に開口部を有し、当該開口部が取り外し可能なキャップで塞がれる濾過装置。
【請求項6】
請求項5の記載において、前記フィルタエレメントは、前記開口部を通じて前記フィルタケースの内側に取り出し可能に収容される濾過装置。
【請求項7】
請求項1の記載において、前記フィルタケースは、軸方向に沿う一端に位置された第1の端部と、前記第1の端部とは反対側の他端に位置された第2の端部と、を有し、前記シール部材は、前記第1の端部および前記第2の端部に位置されるとともに、前記フィルタケースの周方向に連続するリング形である濾過装置。
【請求項8】
請求項1の記載において、前記フィルタ挿入口に連続するように前記本体に取り外し可能に支持されたアダプターをさらに備えており、前記アダプターは、前記フィルタユニットが通過可能な筒状のガイド部を有し、当該ガイド部は、前記フィルタ挿入口を介して前記収容室に同軸状に連通される濾過装置。
【請求項9】
請求項8の記載において、前記アダプターは、前記フィルタユニットが出し入れされるように前記ガイド部の先端に開口された開口部と、前記ガイド部に設けられ、前記開口部を取り囲む受け部と、を備える濾過装置。
【請求項10】
液体が流入する入口および液体が流出する出口が設けられた本体と、
前記本体に設けられ、前記本体の内部に前記入口および前記出口に連通された収容室を規定するとともに、前記収容室の一端で前記本体の外に開口されたフィルタ挿入口と、前記フィルタ挿入口の反対側で前記本体の外に開口されたフィルタ取り出し口と、を有する筒状のシリンダ部と、
前記収容室に収容される第1のフィルタユニットと、
前記第1のフィルタユニットと交換して前記収容室に収容される第2のフィルタユニット、を具備し、
前記第1のフィルタユニットおよび前記第2のフィルタユニットは、
前記フィルタ挿入口を通じて前記本体の外から前記収容室に取り出し可能に挿入され、前記液体が通過するように構成された筒状のフィルタケースと、
前記フィルタケースに設けられ、前記シリンダ部の内面に摺動可能に接することで前記シリンダ部と前記フィルタケースとの間を液密に密封するシール部材と、
前記フィルタケースに設けられ、前記フィルタケースを通過する前記液体を濾過するフィルタエレメントと、を夫々備え、
前記第2のフィルタユニットは、前記フィルタ挿入口から前記収容室に挿入されるとともに、前記収容室に収容された前記第1のフィルタユニットに突き当たることで前記第1のフィルタユニットを前記収容室から前記フィルタ取り出し口を通じて前記本体の外に押し出す濾過装置。
【請求項11】
請求項10の記載において、前記フィルタ挿入口に連続するように前記本体に取り外し可能に支持された第1のアダプターをさらに備え、前記第1のアダプターは、前記第1および第2のフィルタユニットが通過可能な筒状のガイド部を有し、当該ガイド部は、前記フィルタ挿入口を介して前記収容室に同軸状に連通される濾過装置。
【請求項12】
請求項10又は請求項11の記載において、前記フィルタ取り出し口に連続するように前記本体に取り外し可能に支持された第2のアダプターをさらに備え、前記第2のアダプターは、前記第1および第2のフィルタユニットが通過可能な筒状のガイド部を有し、当該ガイド部は、前記フィルタ取り出し口を介して前記収容室に同軸状に連通される濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−63373(P2013−63373A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202384(P2011−202384)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】