説明

火災警報器

【課題】電池の電圧低下時には電流制限をかけて警報鳴動を行うようにして電池寿命を実質的に延ばすことが可能な火災警報器を提供する。
【解決手段】各内部回路に電源供給を行う電池1と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路5と、火災現象に基づく環境変化を検出し出力する火災検出回路4と、電池電圧検出回路5の電池電圧検出信号や火災検出回路4の火災検出信号が入力される制御回路3と、制御回路3からの制御によって警報音を出力する音響部を有する音声鳴動回路8と、を備えた火災警報器において、制御回路3は、火災検出回路4からの火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、電池電圧検出回路5からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定し、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低いときには通常鳴動時よりも低い音圧で出力を行うように音声鳴動回路8を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池で駆動する火災警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の火災警報器には、火災検出時や点検異常時(電池電圧低下時やセンサ異常時など)に警報音鳴動を行う警報音鳴動回路が設けられている(特許文献参照)。一般的に、警報音鳴動回路は、警報音を増幅する増幅回路と、増幅された警報音を出力するブザーやスピーカなどの音響部とにより構成され、例えば、火災警報は消防法の規格で定められているように、70dB以上の音圧で出力を行うようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−039829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、警報音の音圧を上げると、それに比例して警報音鳴動時の消費電流が大きくなる。電池は一般的に電池容量を消費するに従い内部抵抗が増大して、電池から取り出せる電流である最大放電電流が減少する。警報器を正常に動作させるためには、電池の最大放電電流よりも警報時等の警報器の最大消費電流が小さい必要がある。よって、警報器の最大消費電流が大きい程、電池容量を使い切る前にシステムが動作できなくなることになり、電池の有効寿命が短くなる。より電池寿命を延ばす(電池の容量を使い切る)ためには、警報器の最大消費電流を減らす必要がある。しかしながら警報音の音圧を高めるには警報鳴動時の消費電流を増やす必要がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、電池の電圧低下時には電流制限をかけて警報鳴動を行うようにして電池寿命を実質的に延ばすことが可能な火災警報器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る火災警報器は、各内部回路に電源供給を行う電池と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路と、火災現象に基づく環境変化を検出し出力する火災検出回路と、電池電圧検出回路からの電池電圧検出信号や火災検出回路からの火災検出信号が入力される制御回路と、制御回路からの制御によって警報音を出力する音響部を有する警報音鳴動回路と、を備えた火災警報器において、制御回路は、火災検出回路からの火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、電池電圧検出回路からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定し、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下しているときには通常鳴動時よりも低い音圧で警報鳴動を行うように警報音鳴動回路を制御するものである。
【0007】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、警報音を増幅する増幅部と、増幅された警報音を出力する音響部と有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、増幅部に電源供給する電流値が制限されるように警報音鳴動回路を制御するものである。
【0008】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、増幅部の定電圧回路側に、並列に接続された抵抗値の異なる抵抗と、各抵抗に一端が直列接続され他端が定電圧回路に接続された各トランジスタとを備え、制御回路が、各トランジスタのオンオフを制御することにより増幅部に電源供給する電流値を制御するものである。
【0009】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、制御回路からのアンプゲインコントロール信号によりアンプゲインを可変可能な増幅部と該増幅部で増幅された警報音を出力する音響部と有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、通常鳴動時よりも低いゲインに制御するアンプゲインコントロール信号を増幅部に出力するものである。
【0010】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、警報音を出力する音響部としてのブザーを有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、ブザーに電源供給する電流値が制限されるように警報音鳴動回路を制御するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る火災警報器は、各内部回路に電源供給を行う電池と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路と、火災現象に基づく環境変化を検出し出力する火災検出回路と、電池電圧検出回路の電池電圧検出信号や火災検出回路の火災検出信号が入力される制御回路と、制御回路からの制御によって警報音を出力する音響部を有する警報音鳴動回路と、を備えた火災警報器において、制御回路は、火災検出回路からの火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、電池電圧検出回路からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定し、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下しているときには通常鳴動時よりも低い音圧で警報鳴動を行うように警報音鳴動回路を制御するようにしたので、電池寿命を延ばすことができる。
【0012】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、警報音を増幅する増幅部と、増幅された警報音を出力する音響部と有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、増幅部に電源供給する電流値が制限されるように警報音鳴動回路を制御するので、すなわち、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下している場合の警報音鳴動に際し、電流値を制限して鳴動するようにしたので、電池寿命を延ばすことができる。
【0013】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、増幅部の定電圧回路側に、並列に接続された抵抗値の異なる抵抗と、各抵抗に一端が直列接続され他端が定電圧回路に接続された各トランジスタとを備え、制御回路が、各トランジスタのオンオフを制御することにより増幅部に電源供給する電流値を制御するので、簡単な構成で増幅部へ電源供給する電流値をコントロールすることができる。
【0014】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、制御回路からのアンプゲインコントロール信号によりアンプゲインを可変可能な増幅部と該増幅部で増幅された警報音を出力する音響部と有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、通常鳴動時よりも低いゲインに制御するアンプゲインコントロール信号を増幅部に出力するので、簡易な構成でアンプゲインをコントロールできる。したがって、警報鳴動が必要で且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下している場合には、アンプゲインを下げることで電流制限をかけ、警報鳴動を行う。これにより、電池寿命を延ばすことが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る火災警報器は、警報音鳴動回路が、警報音を出力する音響部としてのブザーを有し、制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、ブザーに電源供給する電流値が制限されるように前記警報音鳴動回路を制御するので、すなわち、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下している場合の警報音鳴動に際し、電流値を制限して鳴動するようにしたので、電池寿命を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
実施の形態1.
図1は、火災警報器の構成を示すブロック図である。なお、図1において実線は配線を示し、点線は信号の流れを示している。
図1において、1は後述の各内部回路に電源供給を行う、例えば定格電圧DC3.0Vの電池、2は電池電圧から一定の電圧(例えば2.3V)の定電圧電源を供給する定電圧回路、3は火災警報器内の各内部回路の制御を行うワンチップマイクロコンピュータで構成された制御回路、4は火災現象に基づく煙や熱等の環境変化を検出し出力する火災検出回路、5は電池電圧を検出する電池電圧検出回路、6は定電圧回路2の電源電圧を監視する電源電圧異常監視回路、7は点検スイッチ(図示せず)による点検及び音声停止を行う点検・音声停止回路、8は音声アンプ・スピーカによる音声鳴動を行う警報音鳴動回路の一例としての音声鳴動回路、9は複数の発光ダイオード(ここでは例えば赤色発光ダイオードと緑色発光ダイオード)による警報器の状態表示を行う火災・異常表示回路である。
【0017】
火災検出回路4は、火災検出用の赤外発光ダイオードを発光させる昇圧・発光回路4aと、昇圧・発光回路4aの赤外発光ダイオードの発光による散乱光を受光し増幅する受光増幅回路4bとを有している。
【0018】
制御回路3は、各内部回路からの信号を定期的に取り込み、その信号に応じた処理を行っている。具体的には、火災検出回路4の受光増幅回路4bからの信号(火災検出信号)を取り込み、この火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、電池電圧検出回路5からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定する。そして、その判定結果に応じた出力レベルで警報鳴動の音声データを出力するように音声鳴動回路8を制御する。具体的には、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下しているときには、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していない通常鳴動時よりも低い音圧で警報鳴動を行うように警報音鳴動回路8を制御する。なお、音声データは制御回路3から取得したものである。
【0019】
図2は、図1の音声鳴動回路8の構成の一例を示す回路図である。
音声鳴動回路8は、制御回路3からの音声データを入力して増幅するアンプ(増幅部11)と、増幅された音声を出力するスピーカ(音響部12)とを有している。そして、増幅部11と制御回路3とが、増幅部11に電源供給する電流値をコントロールできるように接続されており、電流値をコントロールすることで警報鳴動の音圧レベルを制御するようにしている。
【0020】
以下、増幅部11と制御回路3との接続について説明する。
増幅部11の定電圧回路2側に、抵抗値の異なる抵抗13A(抵抗値小)・14A(抵抗値大)が並列に接続され、そして、各抵抗13A・14Aに各トランジスタ13B・14Bの一端が直列に接続され、各トランジスタ13B・14Bの他端が定電圧回路2に接続されている。また、各トランジスタ13B・14Bと制御回路3とは、各音声増幅制御線13C・14Cで接続されている。各トランジスタ13B・14Bは、制御回路3からLOWレベル信号が入力されることによりオンするものであり、警報鳴動を行わない間はHIレベル信号が入力されてオフ状態となっている。
かかる接続により、制御回路3から音声増幅制御線13C及び音声増幅制御線14Cに出力される信号に応じて、異なる電流値の電流Iが増幅部11に供給される。
また、制御回路3は、音声データを出力するデータ出力線15を介して増幅部11と接続されている。
【0021】
図3は、音声鳴動を行う際の制御回路3の動作を示すフローチャートである。
制御回路3は火災検出回路4からの火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、電池電圧検出回路5からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定する(S1)。そして、電池電圧のレベルが所定のレベル(例えば2.5V)以上であると判定した場合には、通常鳴動すると判断し、音声増幅制御線13Cに出力する信号をHIからLOWにする。これにより、トランジスタ13Bがオンし、定電圧回路2と増幅部11とが、抵抗13Aを介して接続される。また、制御回路3は、データ出力線15を介して、必要な音声データを増幅部11に出力する。これにより、増幅部11に通常鳴動時用の電流が流れ、例えば80dB程度の音圧で通常鳴動が行われる。
【0022】
一方、ステップS1で、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低いと判定した場合には電流制限鳴動すると判定し、音声増幅制御線14Cに出力する信号をHIからLOWにする。これにより、トランジスタ14Bがオンし、定電圧回路2と増幅部11とが、抵抗14Aを介して接続される。また、制御回路3は、データ出力線15を介して、必要な音声データを増幅部11に出力する。この抵抗14Aは抵抗13Aよりも大きいため、増幅部11に流れる電流は通常鳴動時に比べて少なくなる。したがって、電流制限された鳴動が行われ、例えば70dB程度の音圧で鳴動が行われる。
【0023】
このように、本実施の形態1によれば、警報鳴動させる際に電池電圧が低下しているときには、警報鳴動のための消費電流を通常鳴動時に比べて抑えるようにしたため、電池寿命を延ばすことが可能となる。一方、通常時には、警報鳴動時の電流制限を緩和して、より高い音圧を得ることができる。
【0024】
また、音声鳴動回路8は、増幅部11の定電圧回路2側に、並列に接続された抵抗値の異なる抵抗13A・14Aと、各抵抗13A・14Aに一端が直列接続され他端が定電圧回路2に接続された各トランジスタ13B・14Bとを有し、制御回路3から各トランジスタ13B・14Bのオンオフを制御することにより増幅部11へ電源供給する電流値をコントロールする構成としたので、簡単な構成で増幅部11へ電源供給する電流値をコントロールすることができる。
【0025】
なお、本実施の形態1では、警報音鳴動回路として増幅部11で増幅した音声データを音響部12から出力する音声鳴動回路8を示したが、ブザー音響などの音響データとしてもよく、さらには、図4に示すように、ブザー31を鳴動させるようにした音響鳴動回路81としても良い。この構成では、警報鳴動が必要な場合、制御回路3から音響出力制御線32にブザー31の発振周波数(例えば3kHz程度)に合わせてHI信号とLOW信号とが交互に繰り返して出力されて、トランジスタ33がオンオフを交互に繰り返す。これにより、電池電圧が通常時の場合には上記と同様に大きい電流がブザー31に流れて大きく鳴動し、電池電圧が低下している場合には通常時の場合に比べて小さい電流がブザー31に流れ、通常時に比べて小さく鳴動する。
【0026】
実施の形態2.
本実施の形態2の火災警報器は、実施の形態1に示した音声鳴動回路8に代えて、音声鳴動回路82を設けたものである。
【0027】
図5は、実施の形態2の火災警報器に設けられた音声鳴動回路82と制御回路3との接続例を示す図である。図5において図1と同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
実施の形態3の音声鳴動回路82では、増幅部11がトランジスタ21を介して定電圧回路2に接続されており、トランジスタ21は音声出力制御線22を介して制御回路3に接続されている。また、増幅部11は、アンプゲインコントロール線23を介して制御回路3と接続され、制御回路3からのアンプゲインコントロール信号によりアンプゲインを可変可能なものであり、制御回路3からの音声データをアンプゲインコントロール信号に基づいて増幅して音響部12から出力する。
【0028】
このように構成された音声鳴動回路82を有する実施の形態2の火災警報器において制御回路3は、警報鳴動が必要と判断した場合、音声出力制御線22にLOW信号を出力してトランジスタ21をオンし、増幅部11に電源を供給する。そして、通常鳴動すると判定した場合には音声データとこの音声データを高出力で出力するよう制御するアンプゲインコントロール信号をアンプゲインコントロール線23を介して増幅部11に出力する。増幅部11は、制御回路3からのアンプゲインコントロール信号に従って音声データを増幅し、音響部12に出力する。これにより例えば80dB程度の音圧で鳴動が行われる。一方、電流制限鳴動すると判定した場合には、制御回路3は、音声データとこの音声データを通常鳴動時によりも低出力で出力するよう制御するアンプゲインコントロール信号(通常鳴動時よりも低いゲインに制御するアンプゲインコントロール信号)をアンプゲインコントロール線23を介して増幅部11に出力する。増幅部11は、制御回路3からのアンプゲインコントロール信号に従って音声データを増幅し、音響部12に出力する。これにより例えば70dB程度の音圧で鳴動が行われる。
【0029】
このように本実施の形態2によれば、制御回路3からのアンプゲインコントロール信号でアンプゲインを可変可能な増幅部11を用い、増幅部11と制御回路3とをアンプゲインコントロール線で接続したので、簡易な構成でアンプゲインをコントロールできる。したがって、警報鳴動が必要で且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下している場合には、アンプゲインを下げることで電流制限をかけ、警報鳴動を行う。これにより、電池寿命を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】火災警報器の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の音声鳴動回路の構成の一例を示す回路図である。
【図3】音声鳴動を行う際の制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図4】音響鳴動回路を示す図である。
【図5】実施の形態2の火災警報器に設けられた音声鳴動回路と制御回路との接続例を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 電池
2 定電圧回路
3 制御回路
4 火災検出回路
4a 昇圧・発光回路
4b 受光増幅回路
5 電池電圧検出回路
6 電源電圧異常監視回路
7 点検・音圧停止回路
8 音声鳴動回路
9 火災・異常表示回路
11 増幅部
12 音響部
13A 抵抗
13B トランジスタ
13C 音声増幅制御線(音響増幅制御線)
14A 抵抗
14B トランジスタ
14C 音声増幅制御線(音響増幅制御線)
15 データ出力線
21 トランジスタ
22 音声出力制御線
23 アンプゲインコントロール線
32 音響出力制御線
33 トランジスタ
81 音響鳴動回路
82 音声鳴動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各内部回路に電源供給を行う電池と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路と、火災現象に基づく環境変化を検出し出力する火災検出回路と、前記電池電圧検出回路の電池電圧検出信号や前記火災検出回路の火災検出信号が入力される制御回路と、制御回路からの制御によって警報音を出力する音響部を有する警報音鳴動回路と、を備えた火災警報器において、
前記制御回路は、前記火災検出回路からの火災検出信号に基づいて警報鳴動が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には、前記電池電圧検出回路からの電池電圧検出信号に基づき電池電圧のレベルを判定し、電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下しているときには通常鳴動時よりも低い音圧で警報鳴動を行うように前記警報音鳴動回路を制御することを特徴とする火災警報器。
【請求項2】
前記警報音鳴動回路は、警報音を増幅する増幅部と、増幅された警報音を出力する音響部と有し、前記制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、前記増幅部に電源供給する電流値が制限されるように前記警報音鳴動回路を制御することを特徴とする請求項1記載の火災警報器。
【請求項3】
前記警報音鳴動回路は、前記増幅部の定電圧回路側に、並列に接続された抵抗値の異なる抵抗と、各抵抗に一端が直列接続され他端が定電圧回路に接続された各トランジスタとを備え、前記制御回路は、前記各トランジスタのオンオフを制御することにより前記増幅部に電源供給する前記電流値を制御すること特徴とする請求項2記載の火災警報器。
【請求項4】
前記警報音鳴動回路は、前記制御回路からのアンプゲインコントロール信号によりアンプゲインを可変可能な増幅部と該増幅部で増幅された警報音を出力する音響部と有し、前記制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、通常鳴動時よりも低いゲインに制御するアンプゲインコントロール信号を前記増幅部に出力することを特徴とする請求項1記載の火災警報器。
【請求項5】
前記警報音鳴動回路は、警報音を出力する音響部としてのブザーを有し、前記制御回路は、警報鳴動が必要と判断し且つ電池電圧のレベルが所定のレベルよりも低下していると判定した場合、前記ブザーに電源供給する電流値が制限されるように前記警報音鳴動回路を制御することを特徴とする請求項1記載の火災警報器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−265102(P2007−265102A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−90215(P2006−90215)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【出願人】(000190301)新コスモス電機株式会社 (112)
【Fターム(参考)】