災害復旧支援方法及びシステム
【課題】 災害における復旧工事に必要な現地調査や設計書の作成作業を省力化ないし自動化することで、迅速な復旧作業の実現を可能とする復旧支援方法及びシステムの提供。
【解決手段】 災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援方法。
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、記号付き平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システム。
【解決手段】 災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援方法。
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、記号付き平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元計測画像データを用いた災害復旧支援方法及びシステムに関し、特に土砂災害における災害箇所を特定し、被害状況を計測することができる災害復旧支援方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
降雨による土砂災害や地震による災害は突発的に発生し、警戒・避難・救助といった最も緊迫した時間が長々と続くという特徴がある。そのため、災害時の情報の収集と発信を担う国県の関係機関及び市町村役場に設けられる災害対策本部において、迅速な状況把握と的確な対応が責務となっている。
【0003】
災害を引き起こすであろうと予想される現象が及ぼす影響範囲を検討し、現象別の土砂移動予測図を作成するためのシステムとしては、技術者の個人差による影響をできるだけ排除すること、実現象に近い氾濫の最大範囲や時間的な推移を予想すること、実現象に近い砂防施設等の効果を評価することを可能とする土砂災害の氾濫解析システムが提言されている(特許文献1)。
【0004】
ところで、広範な地形・地物のデータを短時間に取得するための手法として、地理情報を航空三角測量により測量すること(非特許文献1)、航空レーザにより測量すること(非特許文献2)は従来から行われている。また、複数のデジタルカメラ画像に基づく測量や三次元レーザースキャナによる測量も行われている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−244947号公報
【非特許文献1】解析写真測量(日本写真測量学会)
【非特許文献2】航空レーザ測量ハンドブック(日本測量調査技術協会)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
災害発生時の災害復旧は官民連携のもと、図1に示す流れで行われる。図1のSTEP2の作業をより詳細に示したものが図2である。現地調査及び設計書作成作業は、図2に示すAないしEの作業により行われる。このSTEP2の作業が最も労力を要する作業であり、且つ、短期間に行わなくてはならない作業であるが、足場の悪い現地での調査が必要であることや多大な設計書の作成が必要となることから、災害の規模が大きい場合には復旧作業のボトルネックとなるという問題があった。
また、技術者個人の主観により判断される部分が大きく、復旧計画の内容が担当者により差異が生じるという問題があった。
災害復旧事業費の決定後に再調査(STEP8)を行うこととなるが、この際にSTEP2の作業成果を利用して作業を省力化することも解決すべき課題である。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、災害における復旧工事に必要な現地調査や設計書の作成作業を省力化ないし自動化することで、迅速な復旧作業の実現を可能とする復旧支援方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、発明者はXYZ情報を持たせた三次元計測画像データ上で測量作業を行うことにより、足場の悪い被災地での実測を省力化ないし省略することを可能とした。
【0009】
すなわち、本発明は次の第1ないし3の災害復旧支援方法を要旨とする。
第1の発明は、災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する第3のステップからなる災害復旧支援方法である。
第2の発明は、第1の発明において、災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出することを特徴とする。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データであることを特徴とする。
第4の発明は、第1又は2の発明において、前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は次の第5ないし8の災害復旧支援システムを要旨とする。
第5の発明は、災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、前記平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システムである。
第6の発明は、第5の発明において、災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出することを特徴とする。
第7の発明は、第5又は6の発明において、前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データであることを特徴とする。
第8の発明は、第5又は6の発明において、前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、災害復旧時の現地調査及び再調査における測量作業の省力化を図ることができる。
また、本発明は、現地調査に基づいて行われる設計書作成作業の省力化ないし自動化を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、入力装置と出力装置に接続されたパーソナルコンピュータ上にて実行される。入力装置は、デジタイザやスキャナ等の図面データ等の入力機器である。出力装置は、ドットプリンタ、レーザープリンタ及びインクジェットプロッタ等の出力機器である。パーソナルコンピュータは、GISとデータベースソフト、CADソフト、表計算ソフト及び測量ソフトと、それらを連携するための積算プログラムとから構成される。積算プログラムは、Microsoft社のVisualBasic(登録商標)等の汎用的な開発言語で作成されたプログラムである。また、それ以外のソフトは市販の汎用的なソフトウェアである。
なお、ネットワークや電子記憶媒体等によるデータのやり取りが可能である場合には、入力装置及び出力装置の双方がなくとも本発明は成立する。
【0013】
本発明の土砂災害復旧に係る現地調査及び設計書作成作業は、以下に詳述する手順(図3参照)で行われる。
(A’原形施設のデータ化)
原形施設の図面データとしては、1)三次元計測画像、2)記号付き平面図、3)縦断図、4)横断図をシステム(GISやCAD)に取り込む。三次元計測画像としては、高価であるが大規模災害に適したオルソ画像や航空レーザ測量によるものの他、安価で小規模災害に適したデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータなどがある。記号付き平面図としては、例えば河川工事の場合、護岸工、舗装工、側溝等があるが、これらは施設毎に作成するのが好ましい。また、これらの図面データと数量・単価データ(構造物情報とその数量・金額等)をリンクさせることにより、積算プログラムによる事業量・工事費の自動積算を行うことを可能としている。この際、好ましくは後述の出来高管理モデルを用いることにより、工事費の積算をより容易且つ正確に行うことが可能となる。
上記の電子情報が無い場合にはスキャナ等で読み込み、ラスタデータとして保存する。なお、原形施設のデータ化は災害の発生前に行うことが望ましい。
【0014】
(B’災害後三次元計測画像の取得)
本発明においては必要最低限の実測により復旧工事の設計を行うことを可能とすべく、災害後の三次元計測画像を取得する。災害前の三次元計測画像を取得し、災害後の原形施設データを比較することにより、復旧作業量(例えば土砂の堆積量)を算出する。
【0015】
(B踏査)
災害後の三次元計測画像に記号付き平面図を重畳して積算制御図を作成し、踏査を行うことで正確・迅速な踏査ができる。復旧対象区間を明確にするために、起終点の杭打ちを行う。なお、踏査についても三次元計測画像を用いて行うこともできるため、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には、踏査を省略することもできる。
【0016】
(C概算工事費積算)
従来は査定設計書を作成するため多くの日数を必要としていたため、緊急に災害規模を把握する必要から概算工事費積算するのが通常である。本発明によればこの概算工事費を積算するための測量・設計作業を大幅に省力化することができるため、当該作業を省略するか必要最低限で行えば良い。
【0017】
(D測量)
三次元計測画像データを用いることにより、大部分の作業項目を省略又は省力化することができる。
1)杭打
通常は定測点(例えば、20m間隔)にセンター杭を打ち距離測定を行う。しかしながら被災地は足場の悪いことも多いため、測点を必要と思う箇所に打ち、トラバーまたはGPSによる位置測定をし、延長解析から距離を求めることにより、積算精度に関係なく省力化してもよい。この際、原形施設の位置が被災のため不明な場合には、積算制御図から原形施設位置を復元してもよい。
なお、当該作業についても、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には三次元計測画像データ上で行うことで設計時には省略し、施工時に行うようにしてもよい。
2)測点の測量
災害復旧における測量作業は、二次元の位置情報(XY)を求める測量作業と、標高情報(Z)を求める測量作業からなる。本発明では、三次元計測画像データを用いるため、位置情報及び標高情報についてはGPSによりXYZ情報を取得する必要がある。
なお、当該作業についても、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には三次元計測画像データ上で行うことで省略できる。
3)平面測量、4)センター縦断測量、5)横断測量
これらの測量は、三次元計測画像データ上で行うことで省略できる。三次元計測画像データの精度が低い場合には、必要最低限の範囲で行ってもよい。
【0018】
(E設計書作成)
積算制御図において復旧対象施設を指定することにより、原形復旧に必要な設計書を自動で作成することができる。なお、改良復旧を行う場合には、別途追加の数量・単価データを入力することで対応できる。
【0019】
(出来高管理モデル)
出来高管理モデルとは、従来工程毎に作成していた設計図面において、構造物(土工を含む)を予め工程毎に数種のモデルに分類し、工事費の積算を容易に行うことを可能とするための手段である。
図17は、i)下水道工事、ii)道路工事、iii)水路工事、iv)橋工事、v)ポンプ場とポンプ工事、の5つの工事における出来高管理モデルである。図17においては、制御図に中心線を有する工事と有しない工事がある。前者には、i)〜iv)が該当し、後者にはv)が該当する。i)下水道工事においては、M1は掘削・管布設・埋戻・舗装を、M2は掘削・管布設・埋戻を、M3は舗装を表している。ii)道路工事においては、M40は側壁を、M41は擁壁を、M45は舗装を、M46は土工を表している。iii)水路工事においては、M41は擁壁を、M45は舗装を、M100は水路を表している。iv)橋工事においては、M201は橋台を、M202は橋脚を、M203は上部工を、「H,m」は出来高の高さを表している。v)ポンプ場とポンプ工事においては、M301は建屋を、M302はポンプ場設備を表している。
【0020】
以下では、i)下水道工事のモデルを例にあげて出来高管理モデルを説明する。
従来の下水道工事においては、標準断面(通常は、横断線で切った図面)のような図面で工事の管理が行われていたが、出来高管理モデルではこれをM1乃至3の3つのモデルに分類している。このように分類することでM1乃至3のいずれのモデルに該当する工程における工事費用の積算が容易になり、また工事着工に際しても、工程毎に図面を新たに作成することなく、工事管理を行うことができる。
図17の各工事を見ると分かるように、モデルの分類は、2乃至4程度の範囲で行われている。モデルの分類は当業者であれば、容易にその見極めを行うことができると考えられるが、工事管理を行う上で当事者に都合の良い2以上の数であれば、その分類の仕方には制限はない。しかし、理想的には、埋設管工事・土木工事の各種工事について官業間で標準化モデルを作成することが好ましい。
【0021】
本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
本実施例では、(1)土砂量の推定を行い、その結果に基づいて(2)設計書の作成を行う手順を説明する(図4参照)。
解析対象地は、平成16年の台風23号により、崩壊と土石流が発生した香川県の大川地域を選定し、被災状況の把握を行った。
【0023】
(1)土砂量の推定
航空写真画像データを地図と同様の正射投影に変換したオルソ画像データを用いて土砂量の推定を行う。まず災害前後の空中写真により、航空写真測量による三次元計測により等高線などの地形データをそれぞれ取得する。航空写真による測量は撮影縮尺から精度を保つことのできる最大縮尺である1/2,500で行った。地形計測による取得データは、等高線、道路、水涯線、斜面構造物、植生界、標高単点、自然地形の傾斜変換点である。
次にこれらのデータから微地形の表現性に優れたTIN(Triangulated irregular network)によるデータを作成し、それを元に同一座標のメッシュデータを作成し、メッシュの各頂点にTINを解析した標高値を付加した三次元メッシュデータを作成した。作成した三次元メッシュデータを用いて、移動土砂量を算定し、推定土砂量を公知の計算式により算出したところ、大川地区に堆積した土砂量は17,124m3、平均体積高は0.54mと推定される。
【0024】
(2)設計書の作成
(土砂災害前データ)
図5ないし8は土砂災害前の地形データである。図5は土砂災害前のオルソ画像であり、図6は図5中、堤防工事が施された部分の記号付き平面図であり、図7は図6の縦断図であり、図8は図6の横断図である。
図9は土砂災害前のオルソ画像に記号付き平面図を重ねた積算制御図であり、施設位置を指定すると工事費と事業量が出力される。災害復旧工事以外でも年度をまたがった施工をする場合には、本実施例のシステムを用いて設計作業の省力化を図ることができる。当該機能は、予め図面データ、数量・単価データ、数量データ及び積算データを登録したGISと積算プログラムの連携により実現できる。
【0025】
(土砂災害後データ)
図10は土砂災害後のオルソ画像である。オルソ画像は、画像自体が地図や図面のように位置情報を持っているため、土砂災害の前後のオルソ画像の差分値を求めることにより原形復旧に必要な被災土量を算出することができる。本実施例のシステムにおいては、土砂災害の前後のオルソ画像の差分値が閾値を超えた場合には、復旧対象箇所として、土砂災害後のオルソ画像中に復旧延長を表示する(図11参照)。また、土砂災害後のオルソ画像に記号付き平面図を重ねた積算制御図において、施設位置を指定することで、当該施設を原形復旧するために必要な事業費及び工事費が画面上に表示することもできる(図12参照)。なお、施設の位置指定方法としては、「1.区間指定方式」、「2.起終点指定方式」、「3.起点指定、工事非指定、事業量出力」などが例示され、復旧予算に応じて使い分けができるようにしてもよい。
【0026】
オルソ画像はXYZ値の情報を持っているため、被災現況縦断図(図13参照)や被災現況横断図を表示することも可能である(図14参照)。被災現況横断図においては、積算制御図の指定情報と連動して土工面積を表示することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は大規模の災害において特に著しい効果を奏するものである。原形施設の電子情報が必要となるが、今後は多くの自治体において電子納品が必須となることから、本発明を利用するための環境も近々整うこととなる。平成16年の台風災害の復旧に多大な労力を要したことを鑑みると、復旧作業支援システムの意義は大きく、本発明により地震や台風等の災害復旧作業が大幅に省力化されることを期待する。
また、将来的に法制度の改正があり、現場での測量が義務付けられなくなった場合には、本発明の活用場面は拡大する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】土砂災害発生時の官民業務の流れ図である。
【図2】土砂災害発生時の現地調査及び設計書作成作業の詳細流れ図である。
【図3】本発明における土砂災害発生時の現地調査及び設計書作成作業の詳細流れ図である。
【図4】実施例1に係る土砂災害発生時の復旧支援作業の流れ図である。
【図5】実施例1に係る土砂災害前のオルソ画像である。
【図6】実施例1に係る土砂災害前の記号付き平面図である。
【図7】実施例1に係る土砂災害前の縦断図である。
【図8】実施例1に係る土砂災害前の横断図である。
【図9】実施例1に係る土砂災害前の積算制御図である。
【図10】実施例1に係る土砂災害後のオルソ画像である。
【図11】実施例1に係る土砂災害後の記号付き平面図である。
【図12】実施例1に係る土砂災害後の縦断図である。
【図13】実施例1に係る土砂災害後の横断図である。
【図14】実施例1に係る土砂災害後の積算制御図である。
【図15】実施例1に係る自動出力された数量計算書である。
【図16】実施例1に係る自動出力された工事費明細書である。
【図17】出来高管理モデルの説明図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元計測画像データを用いた災害復旧支援方法及びシステムに関し、特に土砂災害における災害箇所を特定し、被害状況を計測することができる災害復旧支援方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
降雨による土砂災害や地震による災害は突発的に発生し、警戒・避難・救助といった最も緊迫した時間が長々と続くという特徴がある。そのため、災害時の情報の収集と発信を担う国県の関係機関及び市町村役場に設けられる災害対策本部において、迅速な状況把握と的確な対応が責務となっている。
【0003】
災害を引き起こすであろうと予想される現象が及ぼす影響範囲を検討し、現象別の土砂移動予測図を作成するためのシステムとしては、技術者の個人差による影響をできるだけ排除すること、実現象に近い氾濫の最大範囲や時間的な推移を予想すること、実現象に近い砂防施設等の効果を評価することを可能とする土砂災害の氾濫解析システムが提言されている(特許文献1)。
【0004】
ところで、広範な地形・地物のデータを短時間に取得するための手法として、地理情報を航空三角測量により測量すること(非特許文献1)、航空レーザにより測量すること(非特許文献2)は従来から行われている。また、複数のデジタルカメラ画像に基づく測量や三次元レーザースキャナによる測量も行われている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−244947号公報
【非特許文献1】解析写真測量(日本写真測量学会)
【非特許文献2】航空レーザ測量ハンドブック(日本測量調査技術協会)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
災害発生時の災害復旧は官民連携のもと、図1に示す流れで行われる。図1のSTEP2の作業をより詳細に示したものが図2である。現地調査及び設計書作成作業は、図2に示すAないしEの作業により行われる。このSTEP2の作業が最も労力を要する作業であり、且つ、短期間に行わなくてはならない作業であるが、足場の悪い現地での調査が必要であることや多大な設計書の作成が必要となることから、災害の規模が大きい場合には復旧作業のボトルネックとなるという問題があった。
また、技術者個人の主観により判断される部分が大きく、復旧計画の内容が担当者により差異が生じるという問題があった。
災害復旧事業費の決定後に再調査(STEP8)を行うこととなるが、この際にSTEP2の作業成果を利用して作業を省力化することも解決すべき課題である。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、災害における復旧工事に必要な現地調査や設計書の作成作業を省力化ないし自動化することで、迅速な復旧作業の実現を可能とする復旧支援方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、発明者はXYZ情報を持たせた三次元計測画像データ上で測量作業を行うことにより、足場の悪い被災地での実測を省力化ないし省略することを可能とした。
【0009】
すなわち、本発明は次の第1ないし3の災害復旧支援方法を要旨とする。
第1の発明は、災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する第3のステップからなる災害復旧支援方法である。
第2の発明は、第1の発明において、災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出することを特徴とする。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データであることを特徴とする。
第4の発明は、第1又は2の発明において、前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は次の第5ないし8の災害復旧支援システムを要旨とする。
第5の発明は、災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、前記平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システムである。
第6の発明は、第5の発明において、災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出することを特徴とする。
第7の発明は、第5又は6の発明において、前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データであることを特徴とする。
第8の発明は、第5又は6の発明において、前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、災害復旧時の現地調査及び再調査における測量作業の省力化を図ることができる。
また、本発明は、現地調査に基づいて行われる設計書作成作業の省力化ないし自動化を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、入力装置と出力装置に接続されたパーソナルコンピュータ上にて実行される。入力装置は、デジタイザやスキャナ等の図面データ等の入力機器である。出力装置は、ドットプリンタ、レーザープリンタ及びインクジェットプロッタ等の出力機器である。パーソナルコンピュータは、GISとデータベースソフト、CADソフト、表計算ソフト及び測量ソフトと、それらを連携するための積算プログラムとから構成される。積算プログラムは、Microsoft社のVisualBasic(登録商標)等の汎用的な開発言語で作成されたプログラムである。また、それ以外のソフトは市販の汎用的なソフトウェアである。
なお、ネットワークや電子記憶媒体等によるデータのやり取りが可能である場合には、入力装置及び出力装置の双方がなくとも本発明は成立する。
【0013】
本発明の土砂災害復旧に係る現地調査及び設計書作成作業は、以下に詳述する手順(図3参照)で行われる。
(A’原形施設のデータ化)
原形施設の図面データとしては、1)三次元計測画像、2)記号付き平面図、3)縦断図、4)横断図をシステム(GISやCAD)に取り込む。三次元計測画像としては、高価であるが大規模災害に適したオルソ画像や航空レーザ測量によるものの他、安価で小規模災害に適したデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータなどがある。記号付き平面図としては、例えば河川工事の場合、護岸工、舗装工、側溝等があるが、これらは施設毎に作成するのが好ましい。また、これらの図面データと数量・単価データ(構造物情報とその数量・金額等)をリンクさせることにより、積算プログラムによる事業量・工事費の自動積算を行うことを可能としている。この際、好ましくは後述の出来高管理モデルを用いることにより、工事費の積算をより容易且つ正確に行うことが可能となる。
上記の電子情報が無い場合にはスキャナ等で読み込み、ラスタデータとして保存する。なお、原形施設のデータ化は災害の発生前に行うことが望ましい。
【0014】
(B’災害後三次元計測画像の取得)
本発明においては必要最低限の実測により復旧工事の設計を行うことを可能とすべく、災害後の三次元計測画像を取得する。災害前の三次元計測画像を取得し、災害後の原形施設データを比較することにより、復旧作業量(例えば土砂の堆積量)を算出する。
【0015】
(B踏査)
災害後の三次元計測画像に記号付き平面図を重畳して積算制御図を作成し、踏査を行うことで正確・迅速な踏査ができる。復旧対象区間を明確にするために、起終点の杭打ちを行う。なお、踏査についても三次元計測画像を用いて行うこともできるため、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には、踏査を省略することもできる。
【0016】
(C概算工事費積算)
従来は査定設計書を作成するため多くの日数を必要としていたため、緊急に災害規模を把握する必要から概算工事費積算するのが通常である。本発明によればこの概算工事費を積算するための測量・設計作業を大幅に省力化することができるため、当該作業を省略するか必要最低限で行えば良い。
【0017】
(D測量)
三次元計測画像データを用いることにより、大部分の作業項目を省略又は省力化することができる。
1)杭打
通常は定測点(例えば、20m間隔)にセンター杭を打ち距離測定を行う。しかしながら被災地は足場の悪いことも多いため、測点を必要と思う箇所に打ち、トラバーまたはGPSによる位置測定をし、延長解析から距離を求めることにより、積算精度に関係なく省力化してもよい。この際、原形施設の位置が被災のため不明な場合には、積算制御図から原形施設位置を復元してもよい。
なお、当該作業についても、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には三次元計測画像データ上で行うことで設計時には省略し、施工時に行うようにしてもよい。
2)測点の測量
災害復旧における測量作業は、二次元の位置情報(XY)を求める測量作業と、標高情報(Z)を求める測量作業からなる。本発明では、三次元計測画像データを用いるため、位置情報及び標高情報についてはGPSによりXYZ情報を取得する必要がある。
なお、当該作業についても、災害復旧に関する法制度上の問題を考えない場合には三次元計測画像データ上で行うことで省略できる。
3)平面測量、4)センター縦断測量、5)横断測量
これらの測量は、三次元計測画像データ上で行うことで省略できる。三次元計測画像データの精度が低い場合には、必要最低限の範囲で行ってもよい。
【0018】
(E設計書作成)
積算制御図において復旧対象施設を指定することにより、原形復旧に必要な設計書を自動で作成することができる。なお、改良復旧を行う場合には、別途追加の数量・単価データを入力することで対応できる。
【0019】
(出来高管理モデル)
出来高管理モデルとは、従来工程毎に作成していた設計図面において、構造物(土工を含む)を予め工程毎に数種のモデルに分類し、工事費の積算を容易に行うことを可能とするための手段である。
図17は、i)下水道工事、ii)道路工事、iii)水路工事、iv)橋工事、v)ポンプ場とポンプ工事、の5つの工事における出来高管理モデルである。図17においては、制御図に中心線を有する工事と有しない工事がある。前者には、i)〜iv)が該当し、後者にはv)が該当する。i)下水道工事においては、M1は掘削・管布設・埋戻・舗装を、M2は掘削・管布設・埋戻を、M3は舗装を表している。ii)道路工事においては、M40は側壁を、M41は擁壁を、M45は舗装を、M46は土工を表している。iii)水路工事においては、M41は擁壁を、M45は舗装を、M100は水路を表している。iv)橋工事においては、M201は橋台を、M202は橋脚を、M203は上部工を、「H,m」は出来高の高さを表している。v)ポンプ場とポンプ工事においては、M301は建屋を、M302はポンプ場設備を表している。
【0020】
以下では、i)下水道工事のモデルを例にあげて出来高管理モデルを説明する。
従来の下水道工事においては、標準断面(通常は、横断線で切った図面)のような図面で工事の管理が行われていたが、出来高管理モデルではこれをM1乃至3の3つのモデルに分類している。このように分類することでM1乃至3のいずれのモデルに該当する工程における工事費用の積算が容易になり、また工事着工に際しても、工程毎に図面を新たに作成することなく、工事管理を行うことができる。
図17の各工事を見ると分かるように、モデルの分類は、2乃至4程度の範囲で行われている。モデルの分類は当業者であれば、容易にその見極めを行うことができると考えられるが、工事管理を行う上で当事者に都合の良い2以上の数であれば、その分類の仕方には制限はない。しかし、理想的には、埋設管工事・土木工事の各種工事について官業間で標準化モデルを作成することが好ましい。
【0021】
本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
本実施例では、(1)土砂量の推定を行い、その結果に基づいて(2)設計書の作成を行う手順を説明する(図4参照)。
解析対象地は、平成16年の台風23号により、崩壊と土石流が発生した香川県の大川地域を選定し、被災状況の把握を行った。
【0023】
(1)土砂量の推定
航空写真画像データを地図と同様の正射投影に変換したオルソ画像データを用いて土砂量の推定を行う。まず災害前後の空中写真により、航空写真測量による三次元計測により等高線などの地形データをそれぞれ取得する。航空写真による測量は撮影縮尺から精度を保つことのできる最大縮尺である1/2,500で行った。地形計測による取得データは、等高線、道路、水涯線、斜面構造物、植生界、標高単点、自然地形の傾斜変換点である。
次にこれらのデータから微地形の表現性に優れたTIN(Triangulated irregular network)によるデータを作成し、それを元に同一座標のメッシュデータを作成し、メッシュの各頂点にTINを解析した標高値を付加した三次元メッシュデータを作成した。作成した三次元メッシュデータを用いて、移動土砂量を算定し、推定土砂量を公知の計算式により算出したところ、大川地区に堆積した土砂量は17,124m3、平均体積高は0.54mと推定される。
【0024】
(2)設計書の作成
(土砂災害前データ)
図5ないし8は土砂災害前の地形データである。図5は土砂災害前のオルソ画像であり、図6は図5中、堤防工事が施された部分の記号付き平面図であり、図7は図6の縦断図であり、図8は図6の横断図である。
図9は土砂災害前のオルソ画像に記号付き平面図を重ねた積算制御図であり、施設位置を指定すると工事費と事業量が出力される。災害復旧工事以外でも年度をまたがった施工をする場合には、本実施例のシステムを用いて設計作業の省力化を図ることができる。当該機能は、予め図面データ、数量・単価データ、数量データ及び積算データを登録したGISと積算プログラムの連携により実現できる。
【0025】
(土砂災害後データ)
図10は土砂災害後のオルソ画像である。オルソ画像は、画像自体が地図や図面のように位置情報を持っているため、土砂災害の前後のオルソ画像の差分値を求めることにより原形復旧に必要な被災土量を算出することができる。本実施例のシステムにおいては、土砂災害の前後のオルソ画像の差分値が閾値を超えた場合には、復旧対象箇所として、土砂災害後のオルソ画像中に復旧延長を表示する(図11参照)。また、土砂災害後のオルソ画像に記号付き平面図を重ねた積算制御図において、施設位置を指定することで、当該施設を原形復旧するために必要な事業費及び工事費が画面上に表示することもできる(図12参照)。なお、施設の位置指定方法としては、「1.区間指定方式」、「2.起終点指定方式」、「3.起点指定、工事非指定、事業量出力」などが例示され、復旧予算に応じて使い分けができるようにしてもよい。
【0026】
オルソ画像はXYZ値の情報を持っているため、被災現況縦断図(図13参照)や被災現況横断図を表示することも可能である(図14参照)。被災現況横断図においては、積算制御図の指定情報と連動して土工面積を表示することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は大規模の災害において特に著しい効果を奏するものである。原形施設の電子情報が必要となるが、今後は多くの自治体において電子納品が必須となることから、本発明を利用するための環境も近々整うこととなる。平成16年の台風災害の復旧に多大な労力を要したことを鑑みると、復旧作業支援システムの意義は大きく、本発明により地震や台風等の災害復旧作業が大幅に省力化されることを期待する。
また、将来的に法制度の改正があり、現場での測量が義務付けられなくなった場合には、本発明の活用場面は拡大する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】土砂災害発生時の官民業務の流れ図である。
【図2】土砂災害発生時の現地調査及び設計書作成作業の詳細流れ図である。
【図3】本発明における土砂災害発生時の現地調査及び設計書作成作業の詳細流れ図である。
【図4】実施例1に係る土砂災害発生時の復旧支援作業の流れ図である。
【図5】実施例1に係る土砂災害前のオルソ画像である。
【図6】実施例1に係る土砂災害前の記号付き平面図である。
【図7】実施例1に係る土砂災害前の縦断図である。
【図8】実施例1に係る土砂災害前の横断図である。
【図9】実施例1に係る土砂災害前の積算制御図である。
【図10】実施例1に係る土砂災害後のオルソ画像である。
【図11】実施例1に係る土砂災害後の記号付き平面図である。
【図12】実施例1に係る土砂災害後の縦断図である。
【図13】実施例1に係る土砂災害後の横断図である。
【図14】実施例1に係る土砂災害後の積算制御図である。
【図15】実施例1に係る自動出力された数量計算書である。
【図16】実施例1に係る自動出力された工事費明細書である。
【図17】出来高管理モデルの説明図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、
災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、
該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する第3のステップからなる災害復旧支援方法。
【請求項2】
災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出する請求項1の災害復旧支援方法。
【請求項3】
前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データである請求項1または2の災害復旧支援方法。
【請求項4】
前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータである請求項1または2の災害復旧支援方法。
【請求項5】
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、
前記平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システム。
【請求項6】
災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出する請求項5の災害復旧支援システム。
【請求項7】
前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データである請求項5または6の災害復旧支援システム。
【請求項8】
前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータである請求項5または6の災害復旧支援システム。
【請求項1】
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図を取得し、それらと数量・単価データの関連づけを行い、
災害発生後の該地域における三次元計測画像データ取得し、前記平面図と重畳表示した積算制御図を表示し、
該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する第3のステップからなる災害復旧支援方法。
【請求項2】
災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出する請求項1の災害復旧支援方法。
【請求項3】
前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データである請求項1または2の災害復旧支援方法。
【請求項4】
前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータである請求項1または2の災害復旧支援方法。
【請求項5】
災害発生前の任意の地域についての平面図、縦断図及び横断図と数量・単価データの関連づけを行い、
前記平面図を災害発生後の三次元計測画像データと重畳した積算制御図を作成し、該積算制御図の指定箇所について災害復旧作業に必要な設計書を出力する災害復旧支援システム。
【請求項6】
災害発生前の三次元計測画像データを取得し、災害発生後の三次元計測画像データとの差分情報から推定土量を算出する請求項5の災害復旧支援システム。
【請求項7】
前記三次元計測画像データはオルソ画像データ又は航空レーザ測量データである請求項5または6の災害復旧支援システム。
【請求項8】
前記三次元計測画像データはデジタルカメラ画像に基づく三次元計測画像データや三次元レーザスキャナデータである請求項5または6の災害復旧支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図17】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図17】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−276306(P2006−276306A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−93328(P2005−93328)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(391013483)株式会社マオカ設計 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(391013483)株式会社マオカ設計 (5)
【Fターム(参考)】
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