説明

炭化ケイ素接合構造用部材及び炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法

【課題】炭化ケイ素よりなる接合構造用部材を、炭化ケイ素を含む接合剤で接合する際に、紐状導液部材を当該接合構造用部材の接合部近傍に容易かつ確実に取り付けることができ、かつ、接合作業の後は紐状導液部材を容易に切除することのできる炭化ケイ素接合構造用部材及び炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法を提供する。
【解決手段】炭化ケイ素接合構造用部材11は、炭化ケイ素を含む接合剤14を用いた焼結処理により他の炭化ケイ素接合構造用部材12と接合される接合部の近傍に、この焼結処理用の金属ケイ素を当該接合部に導くための紐状導液部材21を保持する保持部材11bを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化ケイ素接合構造用部材及び炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素は、高温強度に優れ、耐熱性や耐酸化性を有し、熱伝導率、電気伝導性が良好であるという特性を有している。そのため、炭化ケイ素よりなる部材は、ヒータや各種治具などに用いられている。
【0003】
炭化ケイ素部材が用いられるヒータや各種治具は、必要な構造に応じて複数の炭化ケイ素部材が組み合わされた構造物となっている。例えば、炭化ケイ素ヒータと、炭化ケイ素電極とが接合されて一体となった構造物がある。このような炭化ケイ素の構造物を作製するための炭化ケイ素部材の接合方法に関して、接合する一方の部材と他方の部材との間隙に炭化ケイ素粉末を含有する接合剤のペーストを充填した後、金属ケイ素を含浸させる焼結を行う方法がある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−124364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の炭化ケイ素部材を上記方法により接合する際には、これらの部材の接合部となる領域に接合剤のペーストを予め形成しておき、各部材を組み立ててから、その接合部に、液体の金属ケイ素を導いて焼結する。この液体の金属ケイ素を接合部に導くために、カーボン紐などの紐状導液部材を用意し、この紐状導液部材の一方の端部を、加熱容器内で溶融させた液体の金属ケイ素中に浸漬させ、他方の端部を、炭化ケイ素部材の接合部に接着した後、紐状導液部材の毛細管現象により金属ケイ素を加熱容器から炭化ケイ素部材の接合部に導いている。しかしながら、紐状導液部材の端部を炭化ケイ素部材の接合部に接着する作業は手間と時間を要していた。また、焼結工程の後は、不要となった紐状導液部材を切削工具を用いて切断除去するのであるが、この切削工具により炭化ケイ素部材の接合部近傍に疵が生じる場合があり、外観が損なわれる可能性があった。
【0005】
本発明は上記の問題を有利に解決するものであり、炭化ケイ素よりなる接合構造用部材を、炭化ケイ素を含む接合剤で接合する際に、紐状導液部材を当該接合構造用部材の接合部近傍に容易かつ確実に取り付けることができ、かつ、接合作業の後は紐状導液部材を容易に切除することのできる炭化ケイ素接合構造用部材及び炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の炭化ケイ素接合構造用部材は、炭化ケイ素よりなる炭化ケイ素接合構造用部材であって、炭化ケイ素を含む接合剤を用いた焼結処理により他の炭化ケイ素接合構造用部材と接合される接合部の近傍に、この焼結処理用の金属ケイ素を当該接合部に導くための紐状導液部材を保持する保持部材を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の炭化ケイ素接合構造用部材の保持部材は、紐状導液部材を挟持するコの字形状を有することができる。また、この保持部材が炭化ケイ素よりなり、前記炭化ケイ素接合構造用部材と一体的に形成されていることが好ましい。さらに、保持部材は前記炭化ケイ素接合構造用部材から外側に突出して形成され、この保持部材と炭化ケイ素接合構造用部材との間に、保持部材よりも狭幅の接続部を備えることが好ましい。
【0008】
本発明の炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法は、第1の炭化ケイ素接合構造用部材と、第2の炭化ケイ素接合構造用部材とを、両者の接合部の焼結処理により接合する方法であって、第1の炭化ケイ素接合構造用部材と第2の炭化ケイ素接合構造用部材との少なくとも一方には、その接合部の近傍に、焼結処理用の金属ケイ素を当該接合部に導くための紐状導液部材を保持する保持部材を備えるものを用い、これらの炭化ケイ素接合構造用部材の接合部に炭化ケイ素を含む接合剤を形成し、保持部材に紐状導液部材を保持させた後、金属ケイ素を紐状導液部材を通して接合部に導く焼結処理により第1の炭化ケイ素接合構造用部材と第2の炭化ケイ素接合構造用部材とを接合し、その後に炭化ケイ素接合構造用部材の保持部材を切除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の炭化ケイ素接合構造用部材によれば、複数の炭化ケイ素接合構造用部材の接合の際に、金属ケイ素を接合部に導く紐状導液部材を接合部近傍に容易にかつ確実に取り付けることができ、よって作業性が向上する。また、接合後における紐状導液部材の切断除去も容易に行うことが可能となる。
【0010】
本発明の炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法によれば、炭化ケイ素よりなる接合構造物を短い接合作業時間で接合することができ、また、接合後の接合構造物の表面に疵を生じることを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材を用いた炭化ケイ素接合構造物の一例の平面図である。もっとも、本発明の炭化ケイ素接合構造用部材は、図1に示した炭化ケイ素接合構造物に用いるものに限定されるものではない。
【0012】
図1に示した炭化ケイ素接合構造物は、ヒータ構造物であって、円環部分を有する炭化ケイ素ヒータ部材11と、この炭化ケイ素ヒータ部材11と接合される炭化ケイ素電極部材12と、これら炭化ケイ素ヒータ部材11及び炭化ケイ素電極部材12を固定するための炭化ケイ素よりなるナット13により構成されている。図2に、図1のII−II線視の断面図を示す。図2において、炭化ケイ素ヒータ部材11は、炭化ケイ素電極部材12と接合する端子部11aを有し、この端子部11aに形成された溝を通して炭化ケイ素電極部材12の上端部が突出するように組み合わされ、炭化ケイ素電極部材12の上端部に形成されたネジにナット13がネジ結合することにより、炭化ケイ素ヒータ部材11と炭化ケイ素電極部材12とが固定されている。更に、この炭化ケイ素ヒータ部材11及び炭化ケイ素電極部材12の接合部に、炭化ケイ素を含む接合剤14が形成され、この接合剤に金属ケイ素を導いて焼結することにより、接合された構造となっている。
【0013】
図1及び図2に示したヒータ構造物を組み立てるに当たって、あらかじめ用意される第1の炭化ケイ素接合構造用部材としての炭化ケイ素ヒータ部材11は、図3に端子部11a近傍の拡大図を示すように、炭化ケイ素電極部材12との接合部の近傍に、紐状導液部材21を保持するための保持部材11bを有している。図3に示した本実施形態の炭化ケイ素ヒータ部材11においては、この保持部材11bは、紐状導液部材21を挟持するために紐状導液部材21の直径に応じた適切な大きさの開口を有するコの字形状を有している。また、保持部材11bは炭化ケイ素よりなり、炭化ケイ素ヒータ部材11と一体的に形成されている。更に保持部材11bは炭化ケイ素ヒータ部材11の端子部11aから突出して形成され、この保持部材11bと炭化ケイ素ヒータ部材11との間に、保持部材11bの幅よりも狭幅の接続部11cを備えている。
【0014】
保持部材11bに紐状導液部材21を挟持させたところを図4に斜視図で示す。図4に示すように、紐状導液部材21としての例えばカーボン製の紐の先端部を、保持部材11bのコの字の内側で挟持されるようにする。
【0015】
本実施形態の炭化ケイ素ヒータ部材11は、保持部材11bを具備することから、紐状導液部材21を単に保持部材11bに挟み込むだけで、この紐状導液部材21を炭化ケイ素ヒータ部材11と炭化ケイ素電極部材12との接合部近傍に確実に固定することができる。したがって、従来技術のように紐状導液部材21を固定するために接着する作業が不要であり、紐状導液部材21を容易に取り付けることができる。
【0016】
また、保持部材11bは、端子部11aから突出して形成されていて、焼結処理による接合後に紐状導液部材21を除去する際には、切削工具を用いて接続部11cから切断することにより、その紐状導液部材21を保持部材11bと共に除去することができることから、炭化ケイ素部材の接合部近傍に疵が生じることを回避することができる。
【0017】
保持部材11bの形状は、紐状導液部材21を固定することが可能な形状であれば、特に限定されない。図3に示したコの字の平面形状を有するものは、簡便な形状である。コの字形状の保持部材11bの開口の向きは、図3に示したものは一例であって、別の向きのものであっても良い。また、保持部材11bによる紐状導液部材21の固定手段も、図3に示したコの字の形状による挟持に限定されず、紐状導液部材21を確実に固定できる手段であれば、その手段を問わない。
【0018】
保持部材11bは、炭化ケイ素ヒータ部材11とは個別に作成し、炭化ケイ素ヒータ部材11に対し接合等によって固着しても良いが、炭化ケイ素ヒータ部材11と一体的に形成するほうが生産性が向上する。そのため保持部材11bは、炭化ケイ素ヒータ部材11と同じ材料である炭化ケイ素よりなるものが好ましい。
【0019】
保持部材11bと炭化ケイ素ヒータ部材11との間に、保持部材11bよりも狭幅の接続部11cを備えることは、焼結処理後の紐状導液部材21の除去時に、切削工具の刃をこの接続部11cに当てて切削することから、切削工具の刃を確実に接続部11cに案内することができ、よって切削工具の不用意な操作により炭化ケイ素ヒータ部材11の表面に疵をつけることを回避することができるので好ましい。また、接続部11cが狭幅であることは、切削工具による切削領域が小さくことを意味するので、接続部11cが保持部材11bと同等の幅又は広幅である場合と比較して、切削作業時間を短縮することができ、作業能率を向上させることができる点でも好ましい。この接続部11cの幅は、加工時やハンドリング時に割れ等が生じない程度の強度を少なくとも有するように、適宜定めることができる。
【0020】
本実施形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法の一例を、図1〜4に示した炭化ケイ素ヒータ部材11と、炭化ケイ素電極部材12との接合の場合を例にして説明する。
【0021】
図5は、本発明の実施形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法のフロー図である。図5のフロー図に従って接合方法を説明すると、まず、接合しようとする炭化ケイ素接合構造用部材を作成する(ステップS11)。炭化ケイ素接合構造用部材の作成は、特開平10−67565号公報や特開平11−79840号公報に記載されているような、炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤との混合物を焼結する方法により行うことができる。この方法によれば高純度の炭化ケイ素焼結体を得ることができる。
【0022】
本実施形態では、第1の炭化ケイ素接合構造用部材としての炭化ケイ素ヒータ部材11及び第2の炭化ケイ素接合構造用部材としての炭化ケイ素電極部材12のうち、前者の炭化ケイ素ヒータ部材11に、保持部材11bを備えるものを作成する。この保持部材11bは、炭化ケイ素ヒータ部材11と一体的に形成するように、放電加工等により形成することができる。
【0023】
次に、作成された炭化ケイ素ヒータ部材11と炭化ケイ素電極部材12の接合部となる領域に、接合剤14としての接合ペーストを塗布する(ステップS12)。次いで、炭化ケイ素ヒータ部材11と炭化ケイ素電極部材12とを組み立てて、両者をナット13にて締結固定する。次いで、ナット13と炭化ケイ素ヒータ部材11との接合部の周囲及び、この接合部の周囲から保持部材11bまでにわたって、接合剤14としての接合スラリーを塗布する。接合スラリーの塗布領域は、図4において、接合剤14として示されている。
【0024】
この接合スラリーの塗布は、刷毛塗りでもよいが、接合スラリーの塗布領域以外の領域にマスクを形成して塗布した後、このマスクを除去することが、塗布の確実さと製品美観の観点から好ましい。
【0025】
また、接合剤14としての接合スラリー及び接合ペーストは、いずれも炭化ケイ素粉末を含有し、かつ、必要に応じて炭素成分を含むものであり、特開2002−124364号公報に開示されているような、公知のものを用いることができる。
【0026】
次いで、炭化ケイ素ヒータ部材11の保持部材11bに、紐状導液部材21の一方の端部を取り付ける(ステップS13)。この取り付けは、単に紐状導液部材21を保持部材11bに挟持させるのみで足りる。紐状導液部材21は、例えばカーボン紐である。
【0027】
次に、紐状導液部材21の他方の端部を、るつぼ内で溶融させた金属ケイ素の液中に浸漬させる。すると、この金属ケイ素は、紐状導液部材21の毛細管現象によって、るつぼ内に浸漬された一方の端部から保持部材11bに挟持された他方の端部へと導かれ、さらに保持部材11bから接合ペーストを伝って炭化ケイ素ヒータ部材11、炭化ケイ素電極部材12及びナット13の接合部に導かれる。
【0028】
これらの接合部に金属ケイ素が導かれて含浸させることにより、溶融金属ケイ素が接合剤内の気孔に吸い上げられ、接合剤に含まれる炭素、又は金属ケイ素の含浸に先立って行う炭素源の含浸によって接合剤内に存在する炭素と反応焼結して炭化ケイ素が生成する焼結処理を行う(ステップS14)。この炭化ケイ素が接合部に生成することにより炭化ケイ素ヒータ部材11、炭化ケイ素電極部材12及びナット13の接合部の空隙は埋められこれらの部材が接合される。このような接合方法については、特開2000−124364号公報に記載されていて、当該公報の記載に従って接合することができる。
【0029】
接合後は、炭化ケイ素ヒータ部材11の接続部11cに、切削工具の刃を当てて、保持部材11bを紐状導液部材21と共に切削除去する(ステップS15)。この除去の際に、切削工具は炭化ケイ素ヒータ部材11の端子部11aに刃を当たる必要がないので、この端子部11aに切削工具による疵が生じないことは、既に述べたとおりである。
【0030】
以上述べた本実施形態の接合方法と比較するために、従来の接合方法について述べる。図6は、従来の接合方法を説明するための炭化ケイ素接合構造用部材の接合部及びその近傍の要部の斜視図であり、図1〜図4と同一部材には同一符号を付している。炭化ケイ素ヒータ部材101は、本発明の実施形態に係る炭化ケイ素ヒータ部材11と対比すると保持部材11bを具備しない点で相違するものである。この炭化ケイ素ヒータ部材101と炭化ケイ素電極部材12とを、ナット13に締結固定したうえで、さらに炭化ケイ素を含む接合剤を用いた焼結処理により接合する。
【0031】
そのために、接合前においては、るつぼ22内で溶融された金属ケイ素23を、炭化ケイ素ヒータ部材101と炭化ケイ素電極部材12との接合部に導くための紐状導液部材21の一方の端部を、この炭化ケイ素ヒータ部材101と炭化ケイ素電極部材12との接続部近傍に接着する作業を行っていた。
【0032】
また、接合後においては、図7に接合部近傍の要部の斜視図を示すように、紐状導液部材21を、切削工具30を用いて炭化ケイ素ヒータ部材101の表面近傍で切除していた。そのため、切除作業中に誤って切削工具30の刃が炭化ケイ素ヒータ部材101の表面に接して、図8に接合部近傍の要部の斜視図を示すように、疵Sが生じることがあった。
【0033】
以上述べた従来の接合方法と比べて、本実施形態に係る接合方法は、接合前の紐状導液部材21の取り付け時間及び接合後の紐状導液部材21の除去時間を大幅に短縮することができ、トータルの接合作業の時間を、従来の接合方法と比べて28%削減することができた。
【0034】
また、本実施形態に係る接合方法により接合された接合構造物は、切削工具30による疵が発生しておらず、美麗な外観が得られた。
【0035】
以上、本実施形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材及びその接合方法を図面に従って説明したが、本発明の炭化ケイ素接合構造用部材及びその接合方法は、図面及び実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、図1〜4に示した接合構造物では、炭化ケイ素ヒータ部材11が保持部材11bを有していが、別の態様の接合構造物においては、複数の炭化ケイ素接合構造用部材のそれぞれが保持部材を具備するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材を用いた炭化ケイ素接合構造物の一例の平面図である。
【図2】図1のII−II線視の断面図である。
【図3】端子部11a近傍の拡大図である。
【図4】保持部材に紐状導液部材を挟持させたところを説明する図である。
【図5】本発明の実施形態に係る炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法のフロー図である。
【図6】従来の炭化ケイ素接合構造用部材の接合部及びその近傍の要部の斜視図である。
【図7】接合部近傍の要部の斜視図である。
【図8】接合部近傍の要部の斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
11 炭化ケイ素ヒータ部材11
11a 端子部
11b 保持部材
11c 接続部
12 炭化ケイ素電極部材12
13 ナット13
14 接合剤
21 紐状導液部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化ケイ素よりなる炭化ケイ素接合構造用部材であって、炭化ケイ素を含む接合剤を用いた焼結処理により他の炭化ケイ素接合構造用部材と接合される接合部の近傍に、この焼結処理用の金属ケイ素を当該接合部に導くための紐状導液部材を保持する保持部材を備えることを特徴とする炭化ケイ素接合構造用部材。
【請求項2】
前記保持部材は、紐状導液部材を挟持するコの字形状を有することを特徴とする請求項1に記載の炭化ケイ素接合構造用部材。
【請求項3】
前記保持部材は炭化ケイ素よりなり、前記炭化ケイ素接合構造用部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化ケイ素接合構造用部材。
【請求項4】
前記保持部材は前記炭化ケイ素接合構造用部材から外側に突出して形成され、この保持部材と炭化ケイ素接合構造用部材との間に、保持部材よりも狭幅の接続部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化ケイ素接合構造用部材。
【請求項5】
第1の炭化ケイ素接合構造用部材と、第2の炭化ケイ素接合構造用部材とを、両者の接合部の焼結処理により接合する方法であって、
第1の炭化ケイ素接合構造用部材と第2の炭化ケイ素接合構造用部材との少なくとも一方には、その接合部の近傍に、焼結処理用の金属ケイ素を当該接合部に導くための紐状導液部材を保持する保持部材を備えるものを用い、
これらの炭化ケイ素接合構造用部材の接合部に炭化ケイ素を含む接合剤を形成し、保持部材に紐状導液部材を保持させた後、金属ケイ素を紐状導液部材を通して接合部に導く焼結処理により第1の炭化ケイ素接合構造用部材と第2の炭化ケイ素接合構造用部材とを接合し、
その後に炭化ケイ素接合構造用部材の保持部材を切除する
ことを特徴とする炭化ケイ素接合構造用部材の接合方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−126724(P2009−126724A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300515(P2007−300515)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】