説明

炭素ナノチューブ分散剤、炭素ナノチューブ組成物、炭素ナノチューブフィルム及び炭素ナノチューブフィルムの製造方法

本発明は、炭素ナノチューブ分散剤と、炭素ナノチューブ組成物と、炭素ナノチューブフィルム及び炭素ナノチューブフィルムの製造方法とを開示する。本発明による炭素ナノチューブ分散剤は、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素ナノチューブ分散剤、炭素ナノチューブ組成物、炭素ナノチューブフィルム及び前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法に係り、より詳細には、より導電性及び分散性に優れた状態で炭素ナノチューブ鎖を分散させる炭素ナノチューブ分散剤と、前記炭素ナノチューブ分散剤によって分散された炭素ナノチューブ組成物と、前記炭素ナノチューブ組成物を備えた炭素ナノチューブフィルムと、前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
炭素ナノチューブ(Carbon Nanotube)は、一つの炭素が他の炭素原子と六角形の蜂の巣状に結合されてチューブ形態をなしており、チューブの直径がnmレベルで極めて小さくて特有の電気化学的特性を表わす。
【0003】
炭素ナノチューブは、優れた機械的特性、電気的選択性、優れた電界放出特性を有する。また巻取られた形態によって半導体の性質を帯び、直径によってエネルギーギャップが変わるために、電子分野、生命工学分野、医薬分野などで注目されている。例えば、炭素ナノチューブは、導電膜の形成、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)などで研究が活発に進められている。
【0004】
一方、炭素ナノチューブを導電性膜の形成やその他の各種の電子素子の製造に使うために、バインダーのようなマトリックスに効果的に分散させなければならない。しかし、炭素ナノチューブは、強いファンデルワールス力(Van der Waals force)によってマトリックス内で束に凝集される傾向がある。炭素ナノチューブがマトリックス内で凝集されれば、固有の特性を発揮することができなくなるか、薄膜に製造時に均一性が低下する問題が発生することがある。
【0005】
この場合、前記炭素ナノチューブを分散する方法には、機械的分散、分散剤を利用した分散、強酸での分散などがある。しかし、機械的分散と強酸を利用した分散は、炭素ナノチューブの損傷を招きやすいという問題点がある。
【0006】
分散剤を利用した分散は、炭素ナノチューブの固有特性を保持できるという長所がある。従来に使われる一般的な分散剤として、界面活性剤であるSDS(Sodium Dodecyl Sulfate)、Triton X−100、LDS(Lithium Dodecyl Sulfate)がある。ところが、このような分散剤は、最大分散濃度が1%レベルに過ぎない。
【0007】
特許文献1には、2個またはそれ以上の相異なる形態のポリエステルからなる鎖を含むポリアミンを含む分散剤が記述されている。特許文献2には、5000ないし100,000の重量平均分子量を有し、疎水性の高分子性主鎖と陰イオン性または非イオン性の鎖とを含む水性グラファイト共重合体が記述されている。
【0008】
特許文献3には、エチレン性の不飽和単量体を重合して形成され、高分子性主鎖に巨大単量体分子(macromonomer)測鎖が付着された、水性の金属性フレーク分散剤が記述されている。
【0009】
しかし、前記した先行技術の分散剤は高分子分散剤であるので、溶解度が低く粘度が高くて炭素ナノチューブを十分に分散させることができない問題点がある。また、有機溶媒の使用で後続工程で除去せねばならない問題がある。
【0010】
また、炭素ナノチューブは、根本的に炭素を含んでいるために、黒い色に固定化される短所がある。ディスプレイ産業の発達と視覚的な商品の多様化が要求されながら、多くの応用分野で使われる炭素ナノチューブの活用範囲を広げるために、さまざまな色を有したカラー炭素ナノチューブの製造が要求される。
【0011】
炭素ナノチューブに対する現在までの研究方向は、炭素ナノチューブの凝集現象を解決するための分散剤の研究と炭素ナノチューブが有する電気的特性を向上させるか変化させるための方法とが大部分を占めており、炭素ナノチューブがさまざまな色を有することについての研究はなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】アメリカ特許第6,787,600号
【特許文献2】アメリカ特許第6,599,973号
【特許文献3】アメリカ特許第5,530,070号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、溶解度が高くて粘度が低く、かつ親水性に優れ、少ない濃度が使われても分散力に優れた炭素ナノチューブ分散剤を提供することを目的とする。
【0014】
本発明の他の目的は、前記炭素ナノチューブ分散剤を使って導電性に優れた炭素ナノチューブ組成物、炭素ナノチューブフィルム及び前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法を提供することである。
【0015】
本発明のまた他の目的は、さまざまな色を帯びるカラー炭素ナノチューブ組成物、炭素ナノチューブフィルム及び前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施例による炭素ナノチューブ分散剤は、炭素ナノチューブ鎖を分散させるものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する。
【0017】
この場合、前記発色団は、ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基及びアゾ基のうち少なくとも一つを含み、前記発色団をなす基は、互いにπ結合されたことが望ましい。
【0018】
また、前記炭素ナノチューブ分散剤は、染料であることが望ましい。
【0019】
一方、本発明の他の側面での望ましい実施例による炭素ナノチューブ組成物は、互いに接しながら分散配された複数の炭素ナノチューブ鎖と、前記炭素ナノチューブ鎖を分散させるものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する分散剤と、を含む。
【0020】
一方、本発明のまた他の側面での望ましい実施例による炭素ナノチューブフィルムは、互いに接しながら分散配された複数の炭素ナノチューブ鎖と、前記炭素ナノチューブを分散させるものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する分散剤と、を含む。
【0021】
この場合、前記分散剤の発色団は、ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基及びアゾ基のうち少なくとも一つを含むことが望ましい。
また、前記分散剤は、少なくとも二つの発色団を備え、前記発色団の間は、互いにπ結合されたことが望ましい。
【0022】
一方、本発明のまた他の側面での炭素ナノチューブフィルムは、基材と、前記基材上に付着されたものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する分散剤によって分散された炭素ナノチューブ鎖を備えた複数の炭素ナノチューブ組成物と、を含む。
【0023】
一方、本発明のさらに他の側面で、分散溶媒に複数の炭素ナノチューブと、染料を投入する段階と、前記炭素ナノチューブと、染料と、分散溶媒とを混合して炭素ナノチューブ組成物を形成する段階と、前記炭素ナノチューブ組成物を基材上に塗布する段階と、を含む炭素ナノチューブフィルムの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、分散溶媒で多量の炭素ナノチューブが均一に分散されて製造された薄膜の導電性に優れ、炭素ナノチューブ自体の特性を損傷させない。
【0025】
また、原料コストの節減だけではなく、有機溶媒を主に使う他の分散工程に比べて事後汚染を防止することができる。
【0026】
また、炭素ナノチューブ組成物が炭素ナノチューブ自体の特性が損傷されずに色彩を帯びて、視覚的な要素が必要な部分に適用可能である。
【0027】
前記本発明の目的と利点は、添付した図面の資料とともに望ましい実施例が詳しく説明されることで、さらに明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例による炭素ナノチューブフィルムの構造を概略的に示した断面図である。
【図2】図1の炭素ナノチューブフィルムの基材に塗布される炭素ナノチューブ組成物の一例を示した断面図である。
【図3】本発明の実施例による炭素ナノチューブフィルムの製造方法を示したフローチャートである。
【図4】本発明の実施例と比較例とのUVスペクトルを示したグラフである。
【図5】本発明の実施例1に適用された染料の自体スペクトルと、炭素ナノチューブと反応後のスペクトルとを示したグラフである。
【図6】本発明の実施例と比較例との分散程度を比べたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付した図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【0030】
本発明の望ましい実施例による炭素ナノチューブ組成物は、分散された炭素ナノチューブ鎖と、発色剤とを備える。
【0031】
炭素ナノチューブは、一つの炭素が他の炭素原子と六角形の蜂の巣状に結合されてチューブ形態をなしているものであって、チューブの直径がnmレベルで極めて小さくて特有の電気化学的特性を表わす。この場合、前記炭素ナノチューブ鎖の間には、強いファンデルワールス力(Van der Waals force)によって束に凝集される傾向がある。このような炭素ナノチューブ鎖は、分散剤によって分散されて炭素ナノチューブ組成物をなす。
【0032】
発色剤は、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する。
【0033】
前記発色団は、ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基、アゾ基などを有するものである。また、前記発色団は、基本的に双方向鎖に芳香族炭素環を含み、発色団の個数は制限されず、芳香族炭素環にある置換体の種類にも関係ない。
【0034】
前記隣接する発色団の間の結合は、π電子結合をしている。したがって、隣接した芳香族炭素環は、前記発色団によってパイ(π)電子の間の相互作用(π−π相互作用)を形成することができて、炭素ナノチューブ分散剤の間及び/または炭素ナノチューブと炭素ナノチューブ分散剤との間の吸着力が優秀になる。
【0035】
また、前記発色剤は、芳香族炭素環を含む。前記芳香族炭素環での炭化水素は、炭素ナノチューブの外壁とπ−重複(stacking)相互作用を通じて、ファンデルワールス引力で凝集されている炭素ナノチューブの鎖を分離させて安定するように分散されうる。これにより、前記発色剤は、炭素ナノチューブ自体の特性を損傷させずに炭素ナノチューブをよく分散させることができる。また、発色団の芳香族炭化水素基は、炭素ナノチューブと構造的に類似している。
【0036】
また、前記発色剤は、全体的に平面構造からなる。したがって、それぞれの環が炭素ナノチューブ鎖と結合されることができる確率が、前記芳香族炭素環が立体的に配された構造より大きくなる。
【0037】
染料の分子構造が、前記発色剤の分子構造と同一である。したがって、本発明の発色剤は、染料であり得る。前記染料は、前記分散効果とともに、商業的に購入しやすく、原料コストが節減される。同様に、染料は、水溶性溶媒でも炭素ナノチューブを分散させうるために、有機溶媒を主に使う他の分散工程に比べて事後汚染を防止することができるという長所がある。
【0038】
前記染料を使って炭素ナノチューブ組成物が製造されれば、染料の色によって炭素ナノチューブ組成物も特有の色を有する。すなわち、炭素ナノチューブ組成物が、炭素ナノチューブ自体の特性が損傷されずに色彩を帯びて、視覚的な要素が必要な部分に適用可能である。
【0039】
前記染料は、分散剤の機能を兼ねる。染料は、単量体からなることで溶解度が高くて粘度が低い。したがって、従来の分散剤に比べて本発明に備えられた染料は、多量の炭素ナノチューブを従来と同量の溶媒に分散させることができるという長所を有するために、染料濃度調節が可能であり、分散力に優れた均一なカラー炭素ナノチューブ組成物を製造することができる。
【0040】
したがって、前記染料を使って炭素ナノチューブを分散する場合には、従来のSDS(Sodium Dodecyl Sulfate)、Triton X−100、LDS(Lithium Dodecyl Sulfate)分散剤より少量で炭素ナノチューブ鎖をよく分散させることができる。炭素ナノチューブ鎖がよく分散されているので、前記炭素ナノチューブ組成物の電気伝導度が優秀になり、薄い膜で形成時に透過度が高くなる。これは結果的に、本発明による炭素ナノチューブ組成物が電気伝導度が優秀であるために、電気的特性が必要な多くの電子、電気素材分野に応用されうる。また、薄膜に製造時に導電性膜として使われる。
【0041】
本発明に使った染料は、直接染料(direct dye)、酸性染料(acid dye)、塩基性染料(basic dye)、媒染染料(mordant dye)、アゾイック染料(azoic dye)、硫化染料(sulfur dye)、反応性染料(reactive dye)、分散染料(disperse dye)など商業的に購入することができるものと実験目的に製造されたものとをいずれも含む。
【0042】
言い換えれば、本発明に適用される染料は、化学構造的に、アゾ(azo)系、アントラキノン(anthraquinone)系、キサンテン(zanthene)系、トリフェニルメタン(triphenylmethane)系、ジアリールメタン(diarylmethane)系、トリアリールメタン(triarylmethane)系、キサンテン(xanthene)系、インジゴ(indigo)系及びプタロシアニン(phthalocyanine)系などを含む。
【0043】
本発明の炭素ナノチューブ組成物に備えられた炭素ナノチューブは、単一壁炭素ナノチューブ、二重壁炭素ナノチューブ、多重壁炭素ナノチューブ及び束型炭素ナノチューブ及びこれらの組み合わせから選択されうる。しかし、本発明に適用される炭素ナノチューブは、前記構造に限定されるものではない。
【0044】
一方、前記カラー炭素ナノチューブ組成物は、高分子樹脂をさらに含む。この場合には、全体100重量部を基準に、前記高分子樹脂、前記炭素ナノチューブ鎖及び炭素ナノチューブ分散剤は、それぞれ50〜99、0.001〜30及び0.1〜20の重量比を有することが望ましい。
【0045】
本発明の炭素ナノチューブ組成物に備えられた炭素ナノチューブ鎖は、単一壁炭素ナノチューブ鎖、二重壁炭素ナノチューブ鎖、多重壁炭素ナノチューブ鎖及びこれらの組み合わせから選択されうる。しかし、本発明に適用される炭素ナノチューブ鎖は、前記構造に限定されるものではない。
【0046】
この場合、前記炭素ナノチューブ組成物は、高分子樹脂をさらに含む。この場合には、全体100重量部を基準に、前記高分子樹脂、前記炭素ナノチューブ鎖及び炭素ナノチューブ分散剤は、それぞれ50〜99、0.001〜30及び0.1〜20の重量比を有することが望ましい。
【0047】
前記炭素ナノチューブ組成物は、従来の分散剤を使って分散された場合より、伝導度及び分散度が優秀である。したがって、本発明の炭素ナノチューブ組成物は、簡単なコーティング方法を通じて基材上に塗布されて炭素ナノチューブフィルムに製造可能であり、各種の電子材料部品だけではなく、ディスプレイパネルなど導電性及び透明性を必要とする産業に多様に適用可能である。
【0048】
したがって、本発明のまた他の側面での望ましい実施例による炭素ナノチューブフィルム10は、図1に示されたように、基材20と、炭素ナノチューブ組成物30とを含む。この場合、前記炭素ナノチューブ組成物30は、前記基材20上に付着されたものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する炭素ナノチューブ分散剤32によって分散された炭素ナノチューブ鎖を備える。
【0049】
前記炭素ナノチューブ組成物30は、噴霧方式、スピンコーティング、電気泳動蒸着、キャスティング、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティングの簡便なコーティング方法を使って基材20にコーティングされる。
【0050】
図2に示されたように、前記炭素ナノチューブ組成物30は、分散溶媒33をさらに備えることができる。前記分散溶媒33に、前記炭素ナノチューブ鎖31及び前記炭素ナノチューブ分散剤32が混じられる。この場合、前記分散溶媒33、前記炭素ナノチューブ鎖31、及び炭素ナノチューブ分散剤32は、それぞれ70〜99、0.001〜20及び0.01〜10の重量比を有することが望ましい。分散溶媒の量が前記のものより小さければ、効果的な分散が起こらず、多ければ、残留して膜特性に影響を与える。
【0051】
前記炭素ナノチューブ組成物30が、基材20上に塗布された以後に、前記炭素ナノチューブ組成物30に備えられた炭素ナノチューブ分散剤32は、炭素ナノチューブフィルムの製造以後に、揮発、洗浄、分解などの方法で一部分または全部が除去されうる。
【0052】
一方、本発明の他の側面で、前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法は、図3に示されたように、分散溶媒に複数の炭素ナノチューブ鎖及び炭素ナノチューブ分散剤を投入する段階(S10)と、前記炭素ナノチューブと、炭素ナノチューブ分散剤と、分散溶媒とを混合して炭素ナノチューブ組成物を形成する段階(S20)と、前記炭素ナノチューブ組成物を基材上に形成する段階(S30)とを含む。
【0053】
まず、分散溶媒に複数の炭素ナノチューブ及び炭素ナノチューブ分散剤を投入する段階を経る。この場合、炭素ナノチューブ分散剤は、全体的に平面構造として少なくとも一つの発色団を有し、前記発色団は少なくとも一つの芳香族炭素環を含む。したがって、前記炭素ナノチューブ分散剤は、染料であることが望ましい。
【0054】
前記発色団は、ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基、アゾ基などを有する。また、前記発色団は、基本的に双方向鎖に芳香族炭素環を含み、発色団の個数は制限されず、芳香族炭素環にある置換体の種類にも関係ない。
【0055】
前記隣接する発色団の間の結合は、π電子結合をしている。したがって、隣接した芳香族炭素環は、前記発色団によってパイ(π)電子の間の相互作用(π−π相互作用)を形成することができて、炭素ナノチューブ分散剤の間及び/または炭素ナノチューブと炭素ナノチューブ分散剤との間の吸着力が優秀になる。
【0056】
また、前記発色団は、芳香族炭素環を含む。前記芳香族炭素環での炭化水素は、炭素ナノチューブの外壁とπ−重複(stacking)相互作用を通じて、ファンデルワールス引力で凝集されている炭素ナノチューブの鎖を分離させて安定するように分散されうる。これにより、前記分散剤は、炭素ナノチューブ自体の特性を損傷させずに炭素ナノチューブをよく分散させることができる。また、分散剤の芳香族炭化水素基は、炭素ナノチューブと構造的に類似している。
【0057】
また、前記炭素ナノチューブ分散剤は、全体的に平面構造からなる。したがって、それぞれの環が炭素ナノチューブ鎖と結合されることができる確率が、前記芳香族炭素環が立体的に配された構造より大きくなる。
【0058】
したがって、前記炭素ナノチューブ分散剤を使って炭素ナノチューブを分散する場合には、従来のSDS(Sodium Dodecyl Sulfate)、Triton X−100、LDS(Lithium Dodecyl Sulfate)分散剤より少量で炭素ナノチューブ鎖をよく分散させることができる。
【0059】
前記染料は、前記分散効果とともに、商業的に購入しやすく、原料コストが節減される。同様に、染料は、水溶性溶媒でも炭素ナノチューブを分散させうるために、有機溶媒を主に使う他の分散工程に比べて事後汚染を防止することができる。
【0060】
本発明に使った染料は、直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料、反応性染料、分散染料など商業的に購入することができるものと実験目的に製造されたものとをいずれも含む。
【0061】
言い換えれば、本発明に適用される染料は、化学構造的に、アゾ系、アントラキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、キサンテン系、インジゴ系及びプタロシアニン系などを含む。
【0062】
分散溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ケトン類、エーテル類などが使われる。しかし、本発明は、必ずしもこれらに制限されるものではなく、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリアクリル酸系ポリマーも分散マトリックスとして使うことができる。
【0063】
この場合、炭素ナノチューブ鎖と、染料と分散溶媒は、それぞれ0.001〜20と、0.01〜10と、70〜99の重量比を有することが望ましい。溶媒の量が前記のものより小さければ、効果的な分散が起こらず、多ければ、残留して膜特性に影響を与える。
【0064】
炭素ナノチューブフィルムの導電性は、前記炭素ナノチューブフィルムでの炭素ナノチューブの均一性如何と、分散剤濃度に直接的な影響を受ける。従来の分散剤に比べて、本発明に備えられた炭素ナノチューブ分散剤は、多量の炭素ナノチューブ鎖を従来と同量の溶媒に分散させることができるという長所を有するために、分散剤の濃度調節が可能であり、分散力に優れて均一な炭素ナノチューブ組成物を製造することができる。
【0065】
次いで、前記炭素ナノチューブ鎖と、染料と、分散溶媒とを混合して炭素ナノチューブ組成物を形成する段階を経る。この段階では、超音波均質器、螺旋形ミキサー、遊星形ミキサー、ディスパーサー(disperser)、混成ミキサーなどの撹拌装置を用いて製造することができる。
【0066】
この段階で、前記炭素ナノチューブ組成物を、均一な粒子の炭素ナノチューブ鎖を含む炭素ナノチューブ組成物と、相対的均一でない粒子の炭素ナノチューブ鎖を含む炭素ナノチューブ組成物とに分離する段階を経ることができる。前記段階は、遠心分離機を使って一定のサイズの粒子を有した炭素ナノチューブ組成物に分離することができる。すなわち、遠心分離機を使って炭素ナノチューブ組成物を遠心分離した後、上層の相対的に均一な粒子の炭素ナノチューブ鎖を含む炭素ナノチューブ組成物を取って使う。
【0067】
その後に、前記炭素ナノチューブ組成物を基材上に塗布する段階を経る。前記炭素ナノチューブ組成物を塗布する方式は、噴霧方式、スピンコーティング、電気泳動蒸着、キャスティング、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティングの簡便なコーティング方法を使うことができる。
【0068】
本発明で使われる基材は、ガラス、ポリマーフィルム、メンブレインなどが使われるが、必ずしもこれらに制限されるものではなく、平面形態の基材に炭素ナノチューブ組成物を均一に塗布されうる。
【0069】
以下で、本発明の望ましい実施例をあげて本発明に関してさらに詳細に説明する。
【0070】
(比較例1)
分散剤としてSDS(Sodium Dodecyl Sulfate)を使い、この場合、分散溶媒に投入される量は2000mgであった。分散溶媒は、蒸溜水を使った。炭素ナノチューブフィルムを製造するために、まず、単一壁炭素ナノチューブ3.0mgと分散剤2000mgとを蒸溜水200mlによくかき混ぜた。その後に超音波分散機(bath sonicator Branson5510 40kHz 135W)を用いて炭素ナノチューブを1時間分散させた。これをUV(UV−Vis−spectroscopy)で確認した。その結果、図4のA曲線のようなスペクトルを有するということが分かった。
【0071】
遠心分離機を使って分散された炭素ナノチューブ分散溶液を6000rpmで1時間程度遠心分離した後、上澄み液を取って炭素ナノチューブ層として使った。その後に発熱板上に置かれたガラス材の基底板にスプレー噴霧方式を用いて炭素ナノチューブ層を噴霧して、炭素ナノチューブフィルムを形成した。
【0072】
前記方法で製造された炭素ナノチューブフィルムの透過度(NIPPON DENSHOKU NDH2000)と面抵抗値(ASTM D257方法による4−point probe使用Loresta−EP MCP−T360)とを測定した。
【0073】
測定した結果、表1及び表2に表れたように、面抵抗が533.8Ω/sqであり、透過度が78.2%であった。
【0074】
(比較例2)
分散剤としてTX−100(Triton X−100)を使い、この場合、分散溶媒に投入される量は1500mgであった。前記分散剤条件の以外には、前記比較例1と同じ条件で炭素ナノチューブフィルムを製造した。これに対する炭素ナノチューブフィルムの透過度(NIPPON DENSHOKU NDH2000)と面抵抗値(ASTM D257方法による4−point probe使用Loresta−EP MCP−T360)とを測定した。
【0075】
測定した結果、表1及び表2に表れたように、面抵抗が530.3Ω/sqであり、透過度が78%であった。
【0076】
(実施例1)
黄色を有したカラー炭素ナノチューブ組成物を製造した。この場合、発色剤としてacid yellow23を使い、別途の分散剤を使わなかった。この場合、発色剤が投入される量は1.5mgであった。
【0077】
前記分散剤条件の以外には、前記比較例1と同じ条件で炭素ナノチューブ組成物及び炭素ナノチューブフィルムを製造した。
【0078】
炭素ナノチューブ組成物をUV(UV−Vis−spectroscopy)で確認した結果、図4のB曲線スペクトルを有した。これによれば、500nm以下の波長で吸収率が比較例より実施例1が大きいということが分かり、したがって、炭素ナノチューブ組成物が黄色を有していることが分かる。
【0079】
一方、図5は、実施例1に適用されたacid yellow23染料自体のスペクトルと、炭素ナノチューブ鎖と染料が反応した後、acid yellow23染料のスペクトルの変化を示したグラフである。図5を参照すれば、acid yellow23は、自体スペクトルと反応後のスペクトルとが異なるように表われることが分かる。これは、acid yellow23染料が炭素ナノチューブ鎖に吸着される時、相互作用によって染料と炭素ナノチューブの電子構造が変わったためである。
【0080】
一方、前記炭素ナノチューブ組成物を主材料として製造された炭素ナノチューブフィルムの透過度(NIPPON DENSHOKU NDH2000)と面抵抗値(ASTMD257方法による4−point probe使用Loresta−EP MCP−T360)とを測定した。
【0081】
測定した結果、表1に記載したように、面抵抗が577.9Ω/sqで前記比較例1、2と類似するようにすれば、透過度が83.2%で比較例1、2に比べて格段に高いということが分かる。同様に、表2に記載したように、透過度が77.2%で前記比較例1、2と類似するようにすれば、面抵抗が254.8Ω/sqで比較例1、2に比べて格段に低いということが分かる。すなわち、比較例と比べた場合、面抵抗値を類似にすれば透明度が優秀になり、透明度を類似にした場合、面抵抗値が格段に低くなって、透明度及び電気伝導度に優れた炭素ナノチューブフィルムが製造される。
【0082】
また、分散剤の投入量が2000mgである比較例1と、分散剤の投入量が1500mgである比較例2と比べて、1/1000以下レベルの量を投入してからも、前記のような透過度と面抵抗値とを有することができるということが分かる。
【0083】
同様に、実施例1と、比較例1、2の分散効果を比べるために、炭素ナノチューブ組成物の透過度を測定した。分散がよくできた炭素ナノチューブ組成物は低い透過率を有し、分散がよくできなかった炭素ナノチューブ組成物は透過度が高くなる。こらは、分散がよくできた炭素ナノチューブ組成物は、一定時間が経ても炭素ナノチューブ粒子が沈まずに安定するように分散されているが、分散がよくできなかった炭素ナノチューブ組成物は、経時的に炭素ナノチューブ粒子が沈むためである。
【0084】
図6に示されたように、実施例1の場合、炭素ナノチューブを分散した直後、3日経過後、または7日経過後の炭素ナノチューブ分散溶液の透過度について大差はなかった。これとは違って、比較例1及び比較例2での炭素ナノチューブ分散溶液は、炭素ナノチューブの分散後7日が経ることによって透過度が実施例1に対比二倍以上高くなった。したがって、分散剤として染料を使った実施例1が、一般分散剤を使った比較例より分散度が非常に優秀であるということが分かる。
【0085】
(実施例2)
分散剤として化学式2であるbasic blue41を使った。
【0086】
この場合、分散溶媒に投入される量は1.5mgであった。前記分散剤条件を除いては、前記実施例1と同じ条件で炭素ナノチューブフィルムを製造した。これに対する炭素ナノチューブフィルムの透過度(NIPPON DENSHOKU NDH2000)と面抵抗値(ASTM D257方法による4−point probe使用Loresta−EP MCP−T360)とを測定した。
【0087】
測定した結果、表1に記載したように、面抵抗が599.4Ω/sqで前記比較例1、2と類似するようにすれば、透過度が81.8%で比較例1、2に比べて格段に高いということが分かる。同様に、表2に記載したように、透過度が74%で前記比較例1、2と類似するようにすれば、面抵抗が317Ω/sqで比較例1、2に比べて格段に低いということが分かる。すなわち、比較例と比べた場合、面抵抗値を類似にすれば透明度が優秀になり、透明度を類似にした場合、面抵抗値が格段に低くなって、透明度及び電気伝導度に優れた炭素ナノチューブフィルムが製造される。
【0088】
また、比較例と比べて、分散剤1/1000以下レベルの量を投入してからも、前記のような透過度と面抵抗値とを有することができるということが分かる。
【0089】
(実施例3)
赤色を有したカラー炭素ナノチューブ組成物を製造した。この場合、発色剤としてAicd red88を使い、別途の分散剤を使わなかった。
【0090】
この場合、発色剤が投入される量は1.5mgであった。
【0091】
前記発色剤条件を除いては、前記実施例1と同じ条件で炭素ナノチューブ組成物及び炭素ナノチューブフィルムを製造した。
【0092】
炭素ナノチューブ組成物をUV(UV−Vis−spectroscopy)で確認した結果、図4のC曲線スペクトルを有した。これによれば、500で600nmの波長で吸収率が比較例より大きいということが分かり、したがって、炭素ナノチューブ組成物が赤色を有しているということが分かる。
【0093】
これに対する炭素ナノチューブフィルムの透過度(NIPPON DENSHOKU NDH2000)と面抵抗値(ASTM D257方法による4−point probe使用Loresta−EP MCP−T360)とを測定した。
【0094】
測定した結果、表1に記載したように、面抵抗が552.0Ω/sqで前記比較例1、2と類似するようにすれば、透過度が81.8%で比較例1、2に比べて格段に高いということが分かる。同様に、表2に記載したように、透過度が76.2%で前記比較例1、2と類似するようにすれば、面抵抗が329Ω/sqで比較例1、2に比べて格段に低いということが分かる。すなわち、比較例と比べた場合、面抵抗値に類似にすれば透明度が優秀になり、透明度を類似にした場合、面抵抗値が格段に低くなって、透明度及び電気伝導度に優れた炭素ナノチューブフィルムが製造される。
【0095】
また、比較例と比べて、分散剤1/1000以下レベルの量を投入してからも、前記のような透過度と面抵抗値とを有することができるということが分かる。
【0096】
【表1】

【0097】
【表2】

【0098】
本発明によれば、前記のような構造の分散剤を使うことで、分散溶媒で多量の炭素ナノチューブが均一に分散されて製造された薄膜の導電性に優れ、炭素ナノチューブ自体の特性を損傷させない。
【0099】
また、商業的染料を分散剤として使うことができて、原料コストの節減だけではなく、水溶性溶媒でも炭素ナノチューブを分散させうるために、有機溶媒を主に使う他の分散工程に比べて事後汚染を防止することができる。
【0100】
本発明は、図面に示された一実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって決まるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、炭素ナノチューブ分散剤、炭素ナノチューブ組成物、炭素ナノチューブフィルム及び前記炭素ナノチューブフィルムを製造する方法関連の技術分野に適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素ナノチューブ鎖を分散させるものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有することを特徴とする炭素ナノチューブ分散剤。
【請求項2】
前記発色団は、
ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基及びアゾ基のうち少なくとも一つを含み、前記発色団をなす基は、互いにπ結合されたことを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ分散剤。
【請求項3】
前記炭素ナノチューブ分散剤は、
染料であることを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ分散剤。
【請求項4】
前記染料は、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料、反応性染料、及び分散染料からなる群のうちから選択される何れか一つであることを特徴とする請求項3に記載の炭素ナノチューブ分散剤。
【請求項5】
互いに接しながら分散配された複数の炭素ナノチューブ鎖と、
前記炭素ナノチューブ鎖を分散させるものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する発色剤と、
を含むことを特徴とする炭素ナノチューブ組成物。
【請求項6】
前記発色剤の発色団は、
ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基及びアゾ基のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項7】
前記発色団をなす基は、
互いにπ結合されたことを特徴とする請求項6に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項8】
前記発色剤は、
染料であることを特徴とする請求項5に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項9】
前記染料は、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料、反応性染料、及び分散染料からなる群のうちから選択される何れか一つであることを特徴とする請求項8に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項10】
前記炭素ナノチューブ組成物は、高分子樹脂をさらに含み、
全体100重量部を基準に、前記高分子樹脂、前記炭素ナノチューブ鎖及び発色剤は、それぞれ50〜99、0.001〜30及び0.1〜20の重量比を有することを特徴とする請求項5に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項11】
前記発色剤が染料であり、
前記炭素ナノチューブ組成物は、特定色を帯びることを特徴とする請求項5に記載の炭素ナノチューブ組成物。
【請求項12】
基材と、
前記基材上に付着されたものであって、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する発色剤によって分散された炭素ナノチューブ鎖を備えた複数の炭素ナノチューブ組成物と、
を含むことを特徴とする炭素ナノチューブフィルム。
【請求項13】
前記発色剤の発色団は、
ニトロソ基、チオカルボニル基、エチレン基、アセチレン基及びアゾ基のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項12に記載の炭素ナノチューブフィルム。
【請求項14】
前記発色団をなす基は、
互いにπ結合されたことを特徴とする請求項13に記載の炭素ナノチューブフィルム。
【請求項15】
前記発色剤は、
染料であることを特徴とする請求項12に記載の炭素ナノチューブフィルム。
【請求項16】
前記染料は、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料、反応性染料、及び分散染料からなる群のうちから選択される何れか一つであることを特徴とする請求項15に記載の炭素ナノチューブフィルム。
【請求項17】
分散溶媒に複数の炭素ナノチューブ鎖と、少なくとも一つの芳香族炭素環を含む少なくとも一つの発色団を有し、全体的に平面構造を有する炭素ナノチューブ分散剤を投入する段階と、
前記炭素ナノチューブ鎖と、炭素ナノチューブ分散剤と、分散溶媒とを混合して炭素ナノチューブ組成物を製造する段階と、
前記炭素ナノチューブ組成物を基材上に塗布する段階と、
を含むことを特徴とする炭素ナノチューブフィルムの製造方法。
【請求項18】
前記炭素ナノチューブ分散剤は、染料であって、
前記染料は、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料、反応性染料、及び分散染料からなる群のうちから選択される何れか一つの染料であることを特徴とする請求項17に記載の炭素ナノチューブフィルムの製造方法。
【請求項19】
前記分散溶媒に複数の炭素ナノチューブ鎖と、炭素ナノチューブ分散剤を投入する段階で、前記分散溶媒、前記炭素ナノチューブ鎖及び炭素ナノチューブ分散剤は、それぞれ70〜99、0.001〜20及び0.01〜10の重量比を有することを特徴とする請求項17に記載の炭素ナノチューブフィルムの製造方法。
【請求項20】
前記分散溶媒は、
水、アルコール類、ケトン類、エーテル類及びポリマーメトリックスからなる群のうちから選択された何れか一つを含むことを特徴とする請求項17に記載の炭素ナノチューブフィルムの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−514667(P2010−514667A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544799(P2009−544799)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【国際出願番号】PCT/KR2008/000056
【国際公開番号】WO2008/082272
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(509189020)トップ・ナノシス・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】