説明

炭素質供給材料由来の有用な生成物の調製方法および調製装置

炭素質供給原料をアルコールに変換するプロセスであって、その中では、生成された二酸化炭素、および一部の水素は、供給原料改質器から出る合成ガスストリームから取り除かれて、減少した水素、一酸化炭素およびメタンの合成ガスストリームが得られる。その水素および二酸化炭素は、メタノールの生成に有利に働くように触媒されるフィッシャー−トロプシュ反応器に通される。このフィッシャー−トロプシュ反応器中で生成されるメタノールは、減少した水素の合成ガスとともに、エタノールの生成に有利に働くように触媒される第2のフィッシャー−トロプシュ反応器に通される。また、限定なしに、独特の触媒、この供給原料改質器中で形成される合成ガスの内容物を制御するための方法、および供給原料取扱いシステムが開示される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、炭素質供給材料の有用な生成物への変換に関する。用語「炭素質供給材料」とは、本明細書中で使用される場合、安定な炭素サイクルの一部である有機物だけではなく化石化した有機物(例えば、石炭、石油および天然ガスならびにそれらの生成物、誘導体および副生成物(例えば、プラスチック、石油コークスなど))も含む。このようなプロセスにおける第1の工程は、いわゆる「改質器(reformer)」における、上記供給材料の水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンのストリームへのガス化である。このストリームは合成ガスと呼ばれ、この合成ガスの発生については、特許文献1およびその他に開示されている。この特許文献1は、酸化の第1工程を含み、この工程において、上記供給材料の一部分に火をつけるために空気が使用される。次いで、得られたストリームは、上記変換反応の第2段階において、「石炭スラリー」ストリームと混合される。特許文献2は、水蒸気による上記供給材料の嫌気的反応を開示している。
【0002】
次いで、合成ガスストリームの中の種々の成分は、いわゆるフィッシャー−トロプシュ反応器において他の化合物に変換され得る。この反応器において使用される触媒ならびに、ある程度は使用される温度および圧力は、どんな生成物が得られ得るかを決定する。
【0003】
非特許文献1に開示されるフィッシャー−トロプシュ反応は、コバルト−トリア触媒による一酸化炭素および水素のアルカンへの変換を示す。特許文献3は、一酸化炭素および水素からメタノールを生成するためのモリブデンまたはタングステン、コバルトまたはニッケルおよびアルカリ促進剤またはアルカリ土類促進剤を含む3成分触媒の使用を開示し請求している。特許文献4は、タンタル、ニオブ、バナジウムまたはそれらの混合物と組み合わせてルテニウムを使用することによって、メタンの生成を選択的に触媒する。特許文献5(特許文献6)は、硫化モリブデン触媒または硫化タングステン触媒を使用し、供給源中の硫黄放出物質の濃度を調節することによって、生成されるメタノールとより高級なアルコールとの比を制御する。
【0004】
一酸化炭素および水素の存在下で、メタノールをエタノールおよびより高級なアルコールに変換することは、特許文献7および対応する特許文献8に開示されている。これらの特許においては、モリブデンまたはタングステンおよびアルカリ元素またはアルカリ土類元素から構成される不均一系触媒の使用によりこの変換を達成した。
【0005】
特許文献9は、合成ガスをメタノールに触媒的に変換し、そのメタノールをその反応混合物から分離することによる、メタノールおよびエタノールの同時生成のためのプロセスに係る。上記分離されたメタノールは、残りの過剰のガスとともに、コバルト触媒を用いて高圧かつ高温でエタノールに変換される。この方法において、メタノールおよびエタノールは、不均一系触媒系および均一系触媒系を用いて、2工程のプロセスで単一の原料物質から生成される。同族体化の前に上記過剰なガスが充分な一酸化炭素を含有しない場合、新たな合成ガスが添加される。
【0006】
特許文献10において、天然ガスは、改質器中で一酸化炭素、二酸化炭素、水素および未変換メタンの合成ガスストリームに変換される。この合成ガスストリーム全体は、フィッシャー−トロプシュ反応器を通されメタノールを生成する。上記未反応合成ガスは、COストリーム、COストリームおよびCHストリームに分けられ、これらのストリームは、上記改質器を介して再循環されて戻り;そして水素に富むストリームは、酸素と混合され、燃焼されて、上記改質器に熱を提供する。
【0007】
特許文献11は、合成ガスストリームからCOを除去し、そして改質器を介して、水蒸気および入ってくるメタンストリームとともにそのCOを再循環する。上記反応体は、従ってCOが連続的に除去され、そして再循環される、合成ガスストリームを生成する。
【0008】
特許文献12は、より高級なアルコールがフィッシャー−トロプシュ反応器において供給材料(石炭スラリー)合成ガスから生成され、生成された任意のメタノールは、上記フィッシャー−トロプシュ反応器を介して再循環される技術の例である。
【特許文献1】米国特許第4,872,886号明細書
【特許文献2】米国再発行特許発明第35,377号明細書
【特許文献3】米国特許第4,752,622号明細書
【特許文献4】米国特許第4,609,679号明細書
【特許文献5】米国特許第4,675,344号明細書
【特許文献6】カナダ国特許CA 1,267,160明細書
【特許文献7】米国特許第4.825.013号明細書
【特許文献8】カナダ国特許CA 1,268,189明細書
【特許文献9】独国特許出願公開第32 42 697号明細書
【特許文献10】欧州特許出願公開第849,245号明細書
【特許文献11】国際公開第82/02547号パンフレット
【特許文献12】欧州特許出願公開第253,540号明細書
【非特許文献1】BrewsterおよびMcEwen、「Organic Chemisrty」、第3版、106頁下段、1961
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
本発明の1つの局面は、アルコールへの炭素質供給原料の変換プロセスを包含し、そのプロセスでは、生成される二酸化炭素および水素の一部が、供給原料改質器から出る合成ガスストリームから除去され、一酸化炭素および減少した量の水素を含有する第2の合成ガスストリームを与える。この水素および二酸化炭素は、メタノールの生成に有利に働くように触媒されるフィッシャー−トロプシュ反応器に通される。このフィッシャー−トロプシュ反応器中で生成されたメタノールは、水素が減少した合成ガスとともに、エタノールの生成に有利に働くように触媒される第2のフィッシャー−トロプシュ反応器に通される。
【0010】
本発明の好ましい局面では、メタンは、エタノール生成物ストリームから少なくとも時折除去され、そして水蒸気とともに、メタン改質器を通って再循環され、一酸化炭素および水素を形成する。これらは、次いで供給原料改質器からの合成ガスストリーム中に再循環される。
【0011】
本発明の他の局面は、限定なしに、独特の触媒、供給原料改質器中で形成される合成ガスの内容物を制御するための方法、および供給原料取扱いシステムを包含する。本発明のこれらの特徴、利点および局面ならびに他の特徴、利点および局面は、書面にした明細書および添付の図面への参照により、より完全に理解され(understood)かつ理解される(appreciated)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(好ましい実施形態の詳細の説明)
(序論)
採用される好ましい実施形態の装置は、便宜的に、図1の5つの「ユニット」に分けられる。ユニットIでは、供給原料が、合成ガス(ストリーム3)に変換され、そして二酸化炭素(ストリーム8)は、合成ガスストリーム3から除去される。ユニットIIでは、水素(ストリーム10)が、この合成ガスストリームから部分的に除去される。ユニットIIIでは、合成ガスおよびメタノールがエタノールに変換される。ユニットIVでは、除去された水素および二酸化炭素がメタノールに変換され、このメタノールは、ユニットIII中のエタノール用フィッシャー−トロプシュ反応器300に供給するために使用される。ユニットVでは、ストリーム12中のメタンが、水蒸気(ストリーム15)と反応され、それは一酸化炭素および水素(ストリーム13)に変換され、この一酸化炭素および水素は、ユニットIIの合成ガスストリーム5中に供給される。
【0013】
好ましい実施形態では、上記アルコール製造プロセスは、一般に以下の工程を包含する(図1)。
1.供給原料改質器100(ユニットI)中で、供給原料2を過熱水蒸気1と無酸素的に反応させ、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの合成ガスストリーム3を発生させる工程;
2.このCO(ユニットIからのストリーム8)を除去して合成ガスストリーム5を得、そして合成ガスストリーム5から(および合成ガスストリーム5と合わされた合成ガスストリーム13から)水素の一部(ユニットIIからのストリーム10)を除去して、水素、一酸化炭素およびメタンを含有する合成ガスストリーム6を得る工程;
3.上記CO(ストリーム8)および除去された水素(ストリーム10)を、ユニットIV中のフィッシャー−トロプシュ反応器400を通して、メタノール(ストリーム11)の生成に有利に働くように触媒する、工程;
4.上記水素、一酸化炭素、およびメタン合成ガスストリーム6、およびメタノールストリーム11を、ユニットIII中のフィッシャー−トロプシュ反応器300を通して、エタノールの生成に有利に働くように触媒する、工程;
5.時折、未反応の合成ガスストリーム17の少なくとも一部(ストリーム12)(これは、エタノール用反応器300を通って再循環している)を分流し、そしてそれが含有するメタンを、メタン改質器500(ユニットV)中で、水蒸気を用いて一酸化炭素および水素(ストリーム13)に改質する工程;ならびに
6.得られる水素および一酸化炭素のストリーム13を、供給原料改質器100からの合成ガスストリーム5と共にユニットIIの中へ再循環する工程であって、ユニットIIでそれらは一緒になって圧縮され、そして上で議論されたように、いくらかの水素が取り除かれて、合成ガスストリーム6を形成し、この合成ガスストリーム6がエタノール用反応器300に供給される、工程。
【0014】
先行技術の炭素質供給原料変換プロセスは、1トンの供給原料あたり約424リットル(112ガロン)のエタノールを与え、そして先行技術の発酵プロセスが、1トンの供給原料あたり約379リットル(100ガロン)のエタノールを与えるのに対し、本発明のアルコール生成プロセスは、1トンの供給原料あたり約757リットル(200ガロン)以上のエタノールを与える。
【0015】
(ユニットI:供給材料改質器(FR))
ユニットIでは、供給材料2は、供給材料改質器100において過熱された水蒸気1により嫌気的に改質されて合成ガスストリーム3となり、この合成ガスストリーム3は、その主要な成分として水素、二酸化炭素、一酸化炭素およびメタンを含有する。少量の他の成分が形成され得る。供給材料改質器100への導入前の上記供給材料の調製は、図3に示される。
【0016】
図3を参照すると、供給材料調製装置20は、粗い粉砕器26を備え、この粉砕器は、供給材料の硬さに依存して使用され得る。上記供給材料は、主に木材および/または他の有機物質である。粗い粉砕器26は、上記供給材料が、異常に大きな塊になって一緒に凝集されている場合、または上記供給材料が、スクリーン32に供される前にさらに粉砕される必要がある場合に使用され得る。上記供給材料は、必要に応じて粗い粉砕器26に供された後、第1のコンベアー29によってスクリーン32の上の位置に運ばれる。供給材料は、上記第1のコンベアー29を離れてスクリーン32に落下し、このスクリーン32において、ゴミ(dirt)33および鉄は、供給材料から分離される。鉄の除去は、磁石の適切な配置によって達成される。供給材料は、第2のコンベアー36の先頭の位置34に分離される。第2のコンベアー36は、上記供給材料をコンベアー37に運ぶ。コンベアー37は、供給材料を供給ミル39に運ぶ。供給ミル39は、上記供給材料を粉砕してその供給材料を4.8ミリメートル(3/16インチ)のスクリーンを通過させるサイズにする、粉砕器を備える。上記4.8ミリメートル(3/16インチ)のスクリーンを通過した後、上記供給材料は、供給貯蔵ビン41に落下する。1時間当たり約181キログラム(400ポンド)の供給材料供給速度を有するプラントについては、供給貯蔵ビン41は、直径約3メートル(10フィート)および高さ約3メートル(10フィート)である。供給貯蔵ビン41から、供給材料は、振動ビン放出器44に入れられる。次いで、振動乾燥器供給コンベアー47は、振動ビン放出器44から乾燥器50に供給材料を移動させ、この乾燥器50において、上記供給材料は、約5%〜約20%、より好ましくは、約9%〜約15%の含水量にまで乾燥される。
【0017】
煙道ガス入り口53は、木材乾燥器システム50に煙道ガス(供給材料改質器100の熱供給源からのストリーム18)を供給する。煙道ガス入り口53は、コンプレッサ54および/または燃料ガススタートアップ燃焼器55を含む。燃料ガススタートアップ燃焼器55は、通常は必要ではない。しかし、上記乾燥器が停止した場合、燃焼器55は、燃焼器55において上記煙道ストリームに供給される燃料ガスストリームに点火しする。任意の燃料が用いられ得る。
【0018】
上記煙道ガスは、乾燥器50に供給され、そして粉砕された供給材料と混合され、さらなる処理のためにその供給材料を乾燥し、パージし、そして加熱する。上記煙道ガスは、約80%の窒素および約20%のCOを含む。乾燥器50から、細粒およびより小さな供給材料粒子は、煙道ガスによって、乾燥器スタック51を通ってサイクロン分離器59に運ばれ、他方、より大きな供給材料粒子は、乾燥器50の下部にある振動スクリーンに沿ってその一端から通過し、それらの粒子は、閉鎖系振動スクリーンコンベアー67上に堆積される。サイクロン分離器59は、残っているより小さな供給材料粒子から上記細粒を分離する。上記より小さな供給材料粒子は、乾燥器サイクロンダスト収集器62に流れ落ち、次いで、乾燥器サイクロダスト収集器62から固体出口エアロック65に通過し、この固体出口エアロック65において、次いで、上記供給材料のより小さな粒子は、閉鎖系振動スクリーン供給コンベアー67上で上記供給材料のより大きな粒子と再び混合される。
【0019】
上記振動スクリーン供給コンベアー67は、上記乾燥された供給材料を送風器56Aに運び、この送風機56Aは、上記乾燥された粉砕供給材料を、不活性煙道ガスとともにパイプ56を通して吹きつける。煙道ガスの「キャリア」としての使用は、このシステムへの空気の導入を最小限に抑える。上記乾燥された供給材料粒子は、送風器56Aによって供給パイプ56を通して容器82に供給される(図4)。次いで、供給材料の細粒は、分離器59から排出され、バグハウスダスト収集器69に運ばれる。上記細粒は、上記煙道流れによって運ばれ、部分的に送風器70によって誘導される。バグハウスダスト収集器69の下部に落下する供給材料の細粒は、スクリューコンベアー72を介して、回転エアロック74を通って供給される。それらの供給材料の細粒は、供給パイプ56において煙道ガスを介して運ばれる供給材料の大きな粒子および小さな粒子の流れに供給される。
【0020】
送風器70および送風器54は、振動スクリーン乾燥器50において比較的中間的な圧力を維持するように均衡が保たれる。乾燥器50を通って流れる煙道ガスを維持するためにちょうど充分な圧力差が、存在する。
【0021】
供給材料は、煙道ガス供給パイプ56を介して供給ホッパーまたは容器82に供給される(図4)。パージガス入口83は、煙道ガスをホッパー82に供給する。約80%の窒素および約20%の二酸化炭素である場合、煙道ガスは、改質器100における改質プロセスが嫌気的に実施されることを確実にする助けとなる。ホッパー82はまた、煙道ガスを排出するための排出口84を備える。
【0022】
ホッパー82から、供給材料は、ホッパーの下部から延びている管85に収まる。上記供給材料は、回転バルブ87によって計量されて供給管90に入り、この供給管90の下部において、上記供給材料は、水蒸気ライン95から入る加圧下の水蒸気に取り込まれる。供給材料を水蒸気ストリームに流し続けるため、および管90において水蒸気の背圧に逆行するために、煙道ガス18の供給は、ライン75を通って、コンプレッサ76を介して、供給管90の上部に近い入口91に移動される(図4および5)。管90における圧力が供給材料を吹きつけて回転バルブ87に戻すことを防止するために、上記煙道ガスのうちのいくらかはまた、ライン75から分かれて、回転バルブ87の入口88に供給される。回転バルブ87は、複数の翼87aを有する中心ローターを備え、この複数の翼87aは、バルブ87の内部を別個の区画に分割する。回転バルブ87の反対の入口88は、出口圧力排出口89である。バルブ87のローターが反時計回りに回転すると、上部にある翼87aによって形成される区画は、供給材料で満たされる。次いで、その満たされた区画は、開通するまで反時計回りに入口88まで回転し、この入口88において、その満たされた区画は、入ってくる煙道ガスで加圧される。上記ローターがさらに回転すると、上記供給材料で満たされてかつ加圧されたチャンバは、供給管90に開通する。上記ローターチャンバにおける圧力は、管90における圧力と等しくされるので、上記供給材料は、管90中に落下する。上記バルブローターがその反時計回りの行程を続けると、上記供給材料は、最終的に排出口89を通って排出され、その結果、上記チャンバが供給管85に再び到達する際、上記供給材料は加圧を解かれ、そして供給管85に排出して戻ることはない。供給材料は、回転バルブ87を通って供給管90に移動した後、管90の下部にある混合チャンバ93に重力により供給され、この混合チャンバ93において、水蒸気ライン95からの過熱された510℃の水蒸気(950°Fの水蒸気)は、供給材料と混合される。
【0023】
過熱された水蒸気は、上記供給材料を供給材料改質器100に運ぶ(図4)。上記供給材料を加熱する工程において、上記水蒸気は、上記過熱された水蒸気および供給材料が木材改質器100に近づく際に約204℃(400°F)まで冷却される。供給材料改質器100内で、フロー分配器101は、上記冷却された水蒸気および供給材料を、水蒸気および供給材料が通過する直径約76ミリメートル(3インチ)の管コイル102に分配する。供給材料改質器100において実施される供給材料の改質は、吸熱的である。上記供給材料の改質工程のための熱は、供給材料改質器100の下部のバーナー103により提供される。過剰な合成ガスまたは任意の他の燃料は、改質器100の下部のバーナー103において燃焼され得る。バーナー103からの煙道ガス18は、熱交換器104を通過し、この熱交換器104は、入ってくる水1aのストリームを過熱して過熱された水蒸気1とするのに役立つように使用され、次いで、煙道ガスライン53、83および75に入る(図4)。工程全体のより大きなエネルギーの非依存性のためには、過剰の合成ガスさえも、タービンを回転させてコンプレッサおよび他の電気的駆動装置に電力供給するために発電するために、作製および使用され得る。
【0024】
供給材料改質器100に入る供給材料および過熱された水蒸気1の入口温度は、約204℃(400°F)である。供給材料改質器100を離れる合成ガスの出口温度は、871℃(1600°F)と1204℃(2200°F)との間であり、好ましくは、約898℃(1650°F)〜約926℃(1700°F)である。1093℃(2000°F)以上、5.0秒間の接触時間では、1モルパーセント未満のメタンおよび多量のCOが得られ、このことは、所望されない結果である。供給材料改質器100における圧力は、重要ではないようである。上記改質器は、好ましくは、約241キロパスカル(KPa)(35psig)〜約276KPa(40psig)の圧力で作動する。
【0025】
任意の所与の供給材料について、得られた合成ガスストリーム中に含まれる水素、二酸化炭素、一酸化炭素およびメタンの割合は、上記改質器における接触時間、出口の温度、導入される水蒸気の量、および(より低い程度に)圧力の関数として、変化し得る(図2)。合成ガス成分の特定の割合は、アルコールを生成するために他の割合よりも良好であり、他方、他の割合は、アルカンを生成するために好ましい。一般的にいうと、アルカンを生成したい場合、水素に対して、エタノールまたはメタノールを生成したい場合に所望されるよりも多くの一酸化炭素およびメタンを含む合成ガスストリームが好ましい。
【0026】
図2は、898℃(1650°F)〜926℃(1700°F)の出口ガス温度での木材での供給材料変換器の運転についての接触時間の関数としてのおよその合成ガス含量を示す。上記ガス中の水含量および他の成分のモルパーセントは、図2には示されていない。99パーセントの変換率は0.4秒で起こる。見られ得るように、接触時間が増大するにつれて、得られた水素の量は増加し、一酸化炭素の量は減少し、二酸化炭素の量は増加し、そしてメタンの量はわずかに減少する。上記接触時間を調節することによって、アルコール生成のためにこれらの成分は最適化され得る。一般的にいうと、約0.4秒〜約5.0秒の接触時間が必要とされ、エタノール生成のためには、約1.0秒〜約3.0秒が好ましい。上記改質器において約1.0秒〜約2.0秒の接触時間で、約898℃(1650°F)〜約926℃(1700°F)の出口温度で作動することが最も好ましい。接触時間は、上記改質器の内部容量を上記改質器を出る合成ガスの流量で割ることによって計算される。図2は、異なる作動供給材料、異なる量の水蒸気、異なる作動温度および異なる作動圧力について、当然異なると考えられる。
【0027】
使用される過熱された水蒸気1の量は、使用される供給材料の性質の関数である。水蒸気は、上記供給材料からのアルコール生成を最大にするために必要なさらなる水素を提供する。低級アルコール(例えば、メタノールおよびエタノール)における炭素対水素の化学量論比に関して、乾燥供給材料は、代表的に、水素に対する炭素の化学量論的な過剰量を有する。従って、上記供給材料中にトラップされるかもしくは過熱された水蒸気の形態にあるかまたはその両方のいずれかである水は、アルコール生成を最大にするためにさらなる水素を提供する。好ましくは、上記供給材料は、比較的乾燥しており、そして上記必要とされる水は、添加された過熱水蒸気の形態で提供される。木材供給材料からアルコールを作製するために、好ましくは、「乾燥」供給材料1ポンド当たり約0.14キログラム(0.3ポンド)〜約0.18キログラム(約0.4ポンド)の水蒸気が使用される。本工程における上記「乾燥」供給材料は、約9%〜約15%の湿気を含むことから、約0.4〜0.5の水全体対木材の比が保持される。このことにより、充分に効率的な作動が得られる。
【0028】
使用され得る例示的な供給材料は、以下を含む:褐炭、石炭、レッドシダー、サザンパイン、堅材(例えば、オーク、シダー、カエデおよびアッシュ)、バガス、コメの籾殻、コメのわら、ケナフ(タバコ)、下水のスラッジ、モーターオイル、シェールオイル、クレオソート、古い熱分解プラントからの熱分解オイル、古い線路の枕木、乾燥留出穀物、トウモロコシの軸および穂軸、動物排泄物ならびにわら。種々の異なる木材材料についての水素含量および酸素含量は、以下の表1に示される:
【0029】
【表1】

注1:これらのサンプルにおいて酸素は分析されていない。
【0030】
上記水素含量および酸素含量が「炭素当たり」に基づいて表されることを除いて、表2のいくつかの他の供給材料について、同様の情報が提供される:
【0031】
【表2】

maf:湿気および灰を含まない物質。
mf:湿気を含まない物質。
【0032】
反応(1)は、上記供給材料変換反応の例示的な仮定である:
+C+HO→H+CO+CO+CH (1)。
【0033】
上記は、当然、単なる例示であり、定量的には示されない。当業者は、木材についての実際の炭化水素分析は、この近似から有意に変化し得ることを理解する。上記合成ガスストリームの定量的含有量は、図2に関して上で議論したように、使用される供給材料、使用される水蒸気の量、上記改質器における改質温度および接触時間の関数として決定される。
【0034】
合成ガスストリーム3は、供給材料改質器100から熱交換器110を通過し、この熱交換器110において、水1aは予め加熱される。次いで、上記予め加熱された水/水蒸気は、熱交換器104を通過し、この熱交換器104において、水/水蒸気は、改質器100からの煙道ガスによりさらに加熱され、そして約454℃(850°F)〜約510℃(950°F)の温度の過熱された水蒸気1のストリームとなる。供給材料ストリーム2と混合されて供給材料改質器100に供給されるのは、この過熱された水蒸気である。
【0035】
熱交換器110から、合成ガスストリーム3は、ガス濾過装置120およびサイクロン130を通過し、これらの両方は、合成ガスストリーム3から灰を除去するために使用される。次いで、合成ガスストリーム3は、水洗浄ユニット140において、水でさらに洗浄され、そして水で冷却される。水洗浄ユニット140は、従来のパッキング材料(例えば、銅チューブ、ポールリング、金属メッシュまたは他の不活性物質)を詰めたカラムを備える。合成ガスストリーム3は、水洗浄カラムを上向きに通過し、他方、水は、その上昇してくる合成ガスストリームを通り抜けて流れ落ちる。その水の洗浄は、合成ガスストリーム3を周囲温度までさらに冷却し、濾過器120の濾過器バッグ中に裂け目が存在していない限り灰は存在しないはずであるが、濾過器120およびサイクロン130を回避し得るいかなる灰をも除去するために、役立つ。水洗浄ユニット140からの水は、ストリーム4として再循環される。ストリーム4は、脱気され、濾過され、そして炭素床を通過して有機物を除去する。次いで、上記水は、本システムにおいて必要とされるような再使用のために用意される。
【0036】
周囲温度近くで、上記合成ガスストリーム3は油洗浄カラム150を通過する。カラム150は、通常の充填材料(例えば、銅チューブ、ポールリング、金属メッシュまたは他の不活性物質)を詰められている。合成ガスストリーム3は、油洗浄カラム150を上方向に通過し、他方、C−20石油オイルは、その入ってくる合成ガスストリームを通過して流れ落ち、供給材料改質器100において生成され得る任意のベンゼン、トルエン、キシレンまたは重質炭化水素を除去する。油洗浄カラム150を出るオイル、ベンゼン、トルエン、キシレンおよび重炭化水素は、供給材料改質器100を通ってストリーム16として再循環される。
【0037】
次いで、ストリーム3は、アミン洗浄ユニット160を通過し、このアミン洗浄ユニットは、合成ガスストリーム3から二酸化炭素を除去する。水素の除去に関して下で議論される圧力差吸着剤(pressure swing adsorbent)(PSA)ユニットは、アミンスクラバーの代わりに使用されて、上記二酸化炭素を除去し得る。このプロセスにおいて、上記合成ガスは、吸着カラムにおいてアミンベースの溶媒で洗浄される。この溶媒は、第2のカラムにおいて再生され、それにより、高純度のCO生成物を放出する。この二酸化炭素は、ストリーム8としてユニットIVに進む。次いで、上記二酸化炭素が除去された合成ガスストリーム5は、ユニットIIに進む。
【0038】
(ユニットII:合成ガス圧縮および水素除去)
ユニットIIでは、ユニットIからの合成ガスストリーム5、およびユニットVからの合成ガスストリーム13がコンプレッサ200中で、8273KPa(1200psi)と16,547KPa(2400psi)との間の圧力まで圧縮される。得られた圧縮混合合成ガスストリーム(ストリーム5と13との混合物)は、圧力差吸着剤(PSA)ユニット210に供給され、このPSAは、合成ガスストリーム5および13から上記水素の一部(ストリーム10)を除去するために使用される。圧力差吸着法(pressure swing adsorption)(PSA)断熱プロセスであり、高圧の圧力容器中に含まれる固定床中の適切な吸着剤を介する吸収によっていくらかの水素を除去することによる、合成ガスからの部分的な水素除去のために適用される。吸着剤の再生は、向流による脱圧力により、そして以前に回収された水素ガスを用いて低圧でパージすることにより達成される。生成物の連続的な流れを得るために、少なくとも1つの吸着剤が供給ガスを受けているように、最低2つの吸着剤が必要とされる。同時に、脱圧力、パージおよび吸収圧力までの再加圧という引き続く工程は、他の吸着剤(単数または複数)により実施される。このような吸着剤の再生および再加圧の後、この吸着剤は、吸着の任務に切り替えられ、そのときに別の吸着剤が再生される。水素を除去するために、使用される吸着剤は、シリカゲルである。
【0039】
上記合成ガスストリームから一部の水素を分離するために使用され得る代替のタイプの水素分離器は、水素特異的な透過膜分離器である。
【0040】
合成ガスストリーム5および13から除去される水素の量は、バルブ211によってPSAユニット210をバイパスするように分流される合成ガスに対する、PSAユニット210に供給される合成ガスの比を制御することにより制御される。ガスクロマトグラフィー分析が使用され、エタノール用反応器300に供給する合成ガスストリーム6の水素含量が所望の水素含量であるかどうかが決定される。十分な水素がPSAユニット210で除去され、一酸化炭素に対する水素のモル比が約1.1:1〜約1.3:1、好ましくは1.1:1.0である合成ガスストリーム6が残される。再循環ストリーム17はまた、モニタリングされ得る。過剰の内部生成水素が再循環ストリーム17中で増加する場合、そのシステムは、反応器400に分流されようとするストリーム10へさらに多くの水素を分流し得る。
【0041】
エタノール用反応器300中の未反応の水素は再循環され(ストリーム17)、それがエタノール用反応器300中に入るときに合成ガスストリーム6と合わされ、従って反応器300中の一酸化炭素に対する水素のモル比を高める。理想的には、2モルの水素が1モルの一酸化炭素および1モルのメタノールと反応し、1モルのエタノールおよび1モルの水が生成する。
【0042】
除去された水素ストリーム10は、ユニットIV中のフィッシャー−トロプシュ反応器400に運ばれ、このフィッシャー−トロプシュ反応器400は、メタノールを精製するように触媒される。残りの合成ガスストリーム6は、当該分野で一般に「触媒保護床」と称されるスカベンジャー床220上を通り、これは、任意の塩素、硫黄または重質炭化水素不純物を、合成ガスストリーム6から除去する。床220中で使用され得る例示の物質としては、炭化水素を除去するための活性炭、硫黄を除去するための酸化亜鉛、および塩化物を除去するためのシリカゲルが挙げられる。
【0043】
(ユニットIII:エタノール生成)
触媒保護床220を離れた後、合成ガスストリーム6は、約4481KPa(650psi)と約13,790KPa(2000psi)との間の圧力で、上記エタノール用触媒フィッシャー−トロプシュ反応器300を通る。それは、合成ガスストリーム17、およびメタノール用反応器400からのメタノールストリーム11を再循環することにより合わされる。この合わされたストリームは、エタノール用触媒フィッシャー−トロプシュ反応器300に供給される。合成ガスストリーム17は、加圧下で、その圧力が、少なくともライン供給ストリーム6における圧力と等しいように、コンプレッサを介して供給される。同様に、液体メタノールストリーム11が、上記ライン運搬合成ガスストリーム6および17中へポンプ輸送される。すべての3つのラインは、それぞれのラインへの逆流がないことを確認するためのチェックバルブを備えている。
【0044】
フィッシャー−トロプシュ反応器300は、ステンレス鋼管を備え、各々のステンレス鋼は、内径約25ミリメートル(1インチ)〜51ミリメートル(2インチ)である。上記管には、エタノール生成物をもたらす触媒が詰められる。より大きな直径の管はより多くの生成能力を与えるが、上記触媒に対して有害なより多くの熱もまた、発生させ、このことは触媒にとって有害である。従って、上記管の直径は、通常、所望される能力を通る流れと上記熱が制御され得える容易さとの間の妥協点として選択される。
【0045】
エタノール生成は、メタノール生成で発生するよりも多くの熱を発生すると考えられる。エタノール用触媒化フィッシャー−トロプシュ反応器からは、メタノールを生成するために触媒化されるフィッシャー−トロプシュ反応器からの約2.6倍多い熱が除去されなければならない。
【0046】
エタノール生成についての閾値温度は、この反応器が作動する圧力では、約260℃である。この高温は、一部は合成ガスコンプレッサ200における圧縮を介してその合成ガスストリームに付与され、そして一部は、エタノール用反応器300の反応生成物との従来の熱交換技術および装置を使用する熱交換を介して付与される。このエタノール用反応器は、約300℃〜約500℃で、そして約4481KPa(650psi)〜約13,790KPa(2000psi)の圧力で作動する。このエタノール用反応器のガス空間速度は、1時間あたり8,000と1時間あたり50,000との間である。
【0047】
反応器300では、大量の熱が発生され、これは反応器の過熱を避けるために反応器の内部から除去されねばならない。好ましい実施形態では、C−20石油を直接に反応器管に導入することにより、熱は除去され、そして温度が反応器300内で制御される。ジャケット冷却がまた、付加的に採用されるか、または代替物として採用されるが、直接の油冷却が好ましい。反応器300の反応器管を通る油は、それを反応器から除去し、水を沸騰させて、この系中で必要とされるような用途のための水蒸気を生成する熱交換器を通すことにより、冷却される。ガス状反応体および反応生成物は、その油が反応器をポンプ輸送されているときは、その油を通る。
【0048】
独特のエタノール触媒が、好ましい実施形態において採用される。それは、恐らくはいくらかのメタノールの形成を触媒するが、この触媒は、その後そのメタノールをエタノールに変換する同じ反応器においてメタノールを生成するよりはむしろ、メタノール供給原料からエタノールの生成に有利に働くように設計される。反応器300は、エタノールへの変換のためにメタノール用反応器400から来るメタノールを当てにする。
【0049】
この触媒は、少量のマンガン、亜鉛、クロムおよび/またはアルミニウム、ならびにアルカリ促進剤またはアルカリ土類促進剤を伴って、その主要構成成分としての元素状コバルトから本質的になり、炭酸カリウムが、経済的な理由から好ましい。好ましくは、それは、結合剤を除く金属単体ベースで、約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロムおよび/または約6%〜約10%のアルミニウムを含有する。
【0050】
使用される触媒は主にそれらの元素状形態にある上記の元素からなるが、上記触媒は、金属塩の混合物としても存在する。硝酸塩またはカルボン酸塩は、代表的に使用される。上記触媒は、「条件調整」プロセスを受ける。上記条件調整プロセスにおいて、上記塩は、大部分がそれらの金属元素に還元されており、いくらかの酸化物が残って「スピネル」と呼ばれる格子構造を形成する。上記スピネルは、上記触媒にその全体としての間隙構造を与える。
【0051】
上記触媒は、その「純粋な」(または濃縮された)形態で使用されても、炭素ペレット上に装填することによって炭素で希釈されてもよい。後者は、しばしば、担持触媒と呼ばれる。純粋な触媒は、担持触媒よりも高温で作用する傾向にあり、プロセスを冷却することが難しくなる。他方、より純粋な触媒はより活性であり、従って、より低い反応温度で使用され得る。より低い反応温度が使用される場合、上記触媒はより長く持続する。従って、より活性な触媒を使用することが所望されることと温度制御を容易にするためにいくらか希釈する必要があることとの間で、しばしば妥協されなければならない。
【0052】
その純粋な形態で使用のために触媒を調製するために、適切な割合の塩は、約3重量%〜約4重量%の結合剤および約1/4%〜約3/4%の潤滑剤と混合される。上記塩、結合剤および潤滑剤の混合物は、ペレタイザー(基本的には打錠機)においてペレット化され、このペレタイザーにおいて、直径4ミリメートル〜6ミリメートルおよび長さ6ミリメートル〜10ミリメートルのペレットは、約262,000KPa(38,000psi)で圧縮される。次いで、上記ペレットは、10分間当たり約60℃の速度で約450℃までそれらを加熱することによってか焼(calcine)され、ここでそれらのペレットは、約2時間、窒素ブランケット下で保持される。次いで、上記ペレットは、条件調整の前に冷却される。
【0053】
担持触媒は、適切な割合の触媒の塩の溶液中で炭素ペレットをスラリーにすることによって調製される。上記炭素ペレットの表面積は、代表的に、1200m/gである。その水は、エバポレートされて除かれ、触媒装填ペレットが残る。このプロセスは、触媒対炭素ペレットの所望の比を得るために反復されなければならないかもしれない。上記触媒装填炭素ペレットは、代表的に、約20%〜約40%の触媒を含む。上記触媒装填ペレットは、上記反応管に充填されるに充分小さい必要がある。ダストは、上記管に留まってその管を詰まらせることから、回避が望まれる。好ましくは、上記ペレットは、直径約2ミリメートル〜約4ミリメートルおよび長さ約4ミリメートル〜約10ミリメートルである。
【0054】
次いで、上記純粋な触媒ペレットまたは上記触媒装填炭素ペレットのいずれかは、使用される前に条件調整されなければならない。上記条件調整プロセスは、上記ペレットの床上に還元剤ドープ窒素を通過させる工程を包含する。最初に、約1%の水素でドープされた窒素で開始する。上記ドープされたガスは、約200℃に予め加熱され、そして上記触媒床を通過する際、還元プロセスが開始され、この還元プロセスは、発熱的であり、そして上記反応床を約400℃まで加熱する。上記反応は、まず、172KPa(25psig)〜約207KPa(30psig)で実施される。
【0055】
上記プロセスが進行する際、上記床の温度および上記ガスの温度が測定される。上記温度が低下する場合、さらなる量の水素が添加されて、約25%〜約30%の水素レベルに上昇させる。圧力はまた、約4137KPa(600psi)〜約6895KPa(1000psi)に達するまで、時間をかけて徐々に上昇する。さらなる水素が温度の維持において有効でなくなった後、一酸化炭素が上記反応ストリームに添加される。合成ガスは、一酸化炭素供給源として使用され得る。上記水素のうちのいくらかは、上記合成ガスまたは一酸化炭素のストリームで置換される。
【0056】
次いで、上記条件調整された触媒ペレットは、冷却されて、不活性ガスのパージ(例えば、窒素ブランケット)下で円筒容器に置かれる。空気が上記触媒に達することはできない。上記触媒が実質的に酸素を含まないことが重要である。ある程度の酸素は、上記触媒に含有され、上記エタノール用反応器における水素と反応して、多量の過剰かつ所望されない熱を放出する。温度は、約1600℃と同程度まで上昇し得る。
【0057】
本発明の方法は、1ポンドの触媒につき、1時間当たり約0.11キログラム(0.25ポンド)〜約0.14キログラム(0.30ポンド)のエタノールを生成する。
【0058】
多くの反応が、エタノール用触媒化反応器300において起こり、主要な反応は、以下のとおりである:
2CO + H + CHOH → COH + CO (2)
CO + 2H + CHOH → COH + HO (3)
2CHOH → COH + HO (4)
CO + 2H ←→ CHOH (5)
CO + HO ←→ CO + H (6)
2CO + 2H ←→ CH + CO (7)
CO + 3H ←→ CH + HO (8)
主な重要な反応は、反応(2〜5)である。反応(2)〜(4)は、それらがエタノールを形成することから重要である。反応(5)は、メタノールを形成し、そのメタノールのうちのいくらかは、反応(2)、(3)および(4)において反応し、そしてそのメタノールのいくらかは、上記アルコール蒸留から再循環される。反応(7)および(8)は、ある程度まで起こり、いくらかのメタンは上記供給材料改質器に再循環されて上記供給材料改質器におけるメタンの継続する発生を最小限に抑えるが、最終的に、上記メタン改質器(また、再循環改質器とも呼ばれる)において、メタンの一酸化炭素および水素へのいくらかの変換を必要とする。
【0059】
上記触媒がエタノールを形成するように設計されているという事実にもかかわらず、このエタノール用反応器中で、いくらかのメタノールがまた形成されている可能性がある。それは、反応をエタノールの生成に向ける傾向があるので、メタノールを化学量論的に過剰に存在させることが望ましい。いくらかの高級アルコールおよびいくらかのアルカンがまた形成される。少量の二酸化炭素およびメタンが、エタノール用反応器300で形成される。少量のギ酸メチルおよびギ酸エチルがまた、平衡反応で形成される。
【0060】
エタノール用反応器300からの反応生成物は、冷却および分離ユニット310に通る。ここで、上記アルコールは、液体に冷却され、上記ガス状要素である水素、一酸化炭素およびメタンから分離される。このアルコールは、ストリーム7としてアルコール蒸留ユニットへ進む。ガスは、別のアミン洗浄ユニット320、またはPSAユニットへ運ばれ、それは、残りのガスである水素、一酸化炭素、メタンおよび再循環ストリーム17へ進む他の少量のガスから、二酸化炭素をストリーム9へ分離し、この残りのガスの一部は、バルブ321でパージガスストリーム12として流し出される。上記再循環するギ酸メチルおよびギ酸エチルは、反応の間、より多くを形成させないようにされる。
【0061】
アルコール冷却および分離ユニット310は、2つの冷却器を備える。一方は、交差交換ユニットであり、一方は、水冷却塔である。冷却された液体/ガスストリームは、ガス/液体分離器に進み、その液体はストリーム7により蒸留塔に通され、そしてガスストリームは、二酸化炭素分離器320に通る。分離された二酸化炭素ストリーム9は、上記メタノール触媒フィッシャー−トロプシュ反応器400に再循環される。
【0062】
(ユニットIV:メタノール用反応器(MR))
ユニットIIからの水素ストリーム10、ユニットIからの二酸化炭素ストリーム8およびユニットIIIからの二酸化炭素ストリーム9は、サージタンク401を経由して、メタノールの生成に有利に働くように触媒されるフィッシャー−トロプシュ反応器400(メタノール用反応器)に供給される。その構成は、エタノール用反応器300と同じ構成である。使用される触媒は、少量のアルカリ金属促進剤を伴う従来のメタノール触媒、主として銅である。入手されたときに、それらは酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよびアルカリ金属促進剤を含有する。酸化銅は、約50%〜約60%、好ましくは55%を構成し、酸化亜鉛は、約21%〜約25%を構成し、酸化アルミニウムは、約8%〜約10%を構成し、そして他の成分は、少量でもとから存在している。上記エタノール触媒の場合のように、このメタノール触媒は、それが実質的に元素状形態で金属を含むように、使用の前に調節されねばならない。
【0063】
メタノール用反応器400は、4137KPa(650psig)〜約13,790KPa(2000psig)の圧力および260℃〜305℃の温度で作動される。このメタノール用反応器におけるガス空間速度は、1時間あたり約15,000〜1時間あたり約110,000である。水素ストリーム10中の圧力は、4137KPa(650psi)〜13,790KPa(2000psi)に必要なように調節される。コンプレッサが使用され、ユニットIから来る二酸化炭素ストリーム8を圧縮する。同様に、コンプレッサが使用され、ユニットIIIから来る二酸化炭素ストリーム9を圧縮する。すべての3つのラインは、このようにして、反応器400の作動圧力で反応器400に導入され、各ラインは、逆流チェックバルブを備える。
【0064】
それらがサージタンク401から供給される場合、二酸化炭素ストリーム8および9は、水素ストリーム10と合わされる。この合わされた反応体ストリーム8〜10は、反応器を出る生成物ストリームとの熱交換および/または反応器それ自体のための熱交換システムの一部分として、260℃〜305℃の閾値反応温度まで予備加熱される。上記エタノール用反応器の場合のように、メタノール用反応器400中の熱は、発熱的な反応熱のいくらかを除去することにより制御されねばならない。このことは、上記エタノール用反応器300で実施されるように、メタノール用反応器400中で油冷却により達成されるか、またはガスを反応器から引き抜き、それらを熱交換器で冷却し、そしてそれらをその反応器に戻すことにより達成され得る。
【0065】
サージタンク401は、オペレーターに上記反応システムの二酸化炭素含量において時折発生し得るピークおよび谷を制御する方法を提供する。適切な制御は、これを自動的に達成するために採用され得る。
【0066】
二酸化炭素と水素との主なメタノール反応は、以下のとおりである。
3H + CO ←→ CHOH + HO (9)
いくらかは、他の反応も起こるが、メタノール反応(9)が支配的である。
【0067】
メタノール用反応器400からの反応生成物は、冷却および分離ステーション410へ通される。冷却は、入ってくる反応体との、水との、そして/または水冷却塔中での熱交換により達成される。冷却された液体生成物およびガス生成物は、液体ガス分離器中で分離され、そしてその液体は蒸留塔420へ通される。未反応のガス状水素および二酸化炭素ならびに生成したかも知れないいくらかのメタンは、単に再循環して反応器400に戻される。蒸留されたメタノールストリーム11は、ユニットIIIに通され、そこでそれはエタノール用反応器300の中へ導入される。水ストリーム14は、ユニットIへ再循環され、そこでそれは入ってくる水ストリーム1aと合わされ、過熱水蒸気1に変換される。
【0068】
(ユニットV:メタン改質器)
再循環する合成ガスストリーム17中のメタン含量が約30%に達すると、バルブ321が作動され、この合成ガスストリームまたはその一部が、ストリーム12として、メタンサージタンク501を経由してメタン改質器500へ分流される。サージタンク501は、二酸化炭素に対してサージタンク401により供されるのと同じ目的をメタンに対して果たす。それはまた、自動制御され得る。
【0069】
メタン改質器500は、標準的な様式で構築される。改質器500では、合成ガスストリーム12のメタン成分が水蒸気と反応され、ストリーム15として改質器500に供給される。従来のニッケル触媒が使用される。使用される水蒸気は、独立に加熱されてもよく、または熱回収ユニット110および熱交換器104で発生されるストリーム1から分流されてもよい。この反応は、843℃(1550°F)〜898℃(1650°F)、1034KPa(150psig)〜2758KPa(400psig)、および1時間あたり11,000のガス空間速度(GHSV)で実施される。
【0070】
上記水蒸気とガスストリーム12中のメタンとの反応は、基本的には以下のとおりである。
CH + HO ←→ CO + 3H (10)
上記反応生成物は、冷却および分離ユニット510へ進み、そこで合成ガスストリーム13が未反応の水(ストリーム19)から分離される。合成ガスストリーム13は、メタン改質器500中で発生された一酸化炭素および水素、ならびに侵入合成ガスストリーム12中に含まれていたいくらかの水素および一酸化炭素を含む。回収された水は、再循環され、究極的には水蒸気ストリーム15またはストリーム1への導入のための水蒸気へ変換される。
【0071】
(例示の反応スキーム)
以下は、例示の反応スキームである。それは、本質的には理論的なものであり、本発明のプロセス中で起こっているあらゆる反応を考慮に入れているわけではない。例えば、その例示は、メタンおよび二酸化炭素への、一酸化炭素と水素との反応(7)、および上記エタノール用反応器内でメタノールを形成する種々の反応を完全に無視している。また、上記反応は、定量的には示されていない。従って、この図示は、上記プロセスがどのように流れるかを図示することを単に手助けする目的のためのものであり、定量的な表示であることは意図されておらず、そしてそのように解釈されるべきではない。以下のスキーム中で使用される種々の反応は、上記で考察されており、従ってそれらが上で与えられたのと同じ番号で標識される。
【0072】
上記流れに追随するのを助けるために、この反応スキームは、どこへ種々の反応生成物が流れるかを示す。このようにして上記供給原料反応中で生成される水素のうち、いくらかは水素除去ユニット210でメタノール用反応器へ分流される。その残りは、一酸化炭素およびメタンとともにエタノール用反応器へ流れる。このことは、上記の考察に従うと、このことは、1部の一酸化炭素あたり約1〜約1.1部の水素が、上記合成ガスストリーム中でエタノール用反応器へ続き、他方その残りは上記メタノール用反応器へ分流されることを可能にすることを示唆する。
【0073】
各連続する反応に対して、上記反応に関与しない任意の成分または成分の一部は、再循環されるかまたは上記反応器を通過するとして示される。この反応スキームは、メタノール用反応器およびエタノール用反応器を通る2つの経路を含む。明らかに、現実の実施において、このプロセスは、これらの反応が単一の全体反応の完了へ直線的に流れるようには稼動していない。
【0074】
【化1】

供給原料改質反応(1)の下の脚注は、その二酸化炭素およびいくらかの水素の、メタノール用反応器への分流を示し、水素、一酸化炭素およびメタンを含むその合成ガスストリームの残りは、エタノール用反応器に行くことを示す。メタノール用反応器およびエタノール用反応器で起こっている反応は、番号付けされ、上記反応体がこのプロセスを循環する場合に、上記反応器を通る上記反応体の様々な通過を図示する。
【0075】
MEOH−1反応は、反応生成物が上記エタノール用反応器へと続き、使用されなかった二酸化炭素が再循環されることを示す。ETOH−1反応は、同時にエタノール用反応器で起こリつつあり得るいくつかの異なる反応を図示する。ETOH−1反応は、、反応(6)が、反応(2)において一酸化炭素とメタノールとのエタノールへの変換を補充するために十分な水素をどのように内部で生成し得るかを図示する。反応(2)および(3)は、この例示の反応スキームでは組合されている。図示されるように、ETOH−1における反応(6)は、過剰の水素を生成し、この水素は、次いでエタノール用反応器で再循環される。反応(6)で生成される二酸化炭素は、図1に示されるように、除去され、メタノール用反応器に二酸化炭素ストリーム9として転送される。反応3で形成される二酸化炭素は、スクラバー320を介して除去され、そして水素は、エタノール用反応器300を経由して戻る再循環ストリーム17の一部となる。
【0076】
ETOH−1反応(2)は、上記合成ガスストリームに由来する一酸化炭素と水素、ならびに反応4によりエタノール用反応器300で生成される水素と、メタノール用反応器400中で導入されるメタノールからのエタノールの形成を図示する。形成される水の一部は、上記エタノール用反応器における「通過」であると示されるメタンとともにメタン再循環改質器へ分流されるとして示される。上記のように、生成されるこれらのメタンおよび水は、上で考察されたように、いくらかのメタンが、放出されて再循環改質器500に分流されるか供給原料反応器100に戻されるかのいずれかであるべきであると決定されるようなときまで、実際に再循環される。従って、上記水および上記メタンの一部が、直接、再循環改質器に進むとして示すことは、単に例示のためだけである。MEOH−1からETOH−1に入ってくるとして示される未反応の水は、ETOH−1で生成される水とともに、再循環改質器に分流されない程度まで、上記エタノール用反応器のための再循環ストリームの一部として示される。
【0077】
再循環改質器RR(10)は、水蒸気との反応による、一酸化炭素および水素へのメタンの変換を示す。この一酸化炭素および水素は、ストリーム13を経由して合成ガス圧縮ユニット200へ送られ、そしてその水素の一部は、水素除去ユニット210を経由して、上記メタノール用反応器に、水素ストリーム10として分流されるとして示される。
【0078】
次いで、MEOH−2は、上記メタノール用反応器へ分流された水素とより多くの二酸化炭素との反応を示し、この反応はさらなるメタノールおよび水を与える。これらは、ストリーム11を経由して、上記エタノール用反応器に運搬されるとして示される。ユニットIVにおける二酸化炭素の蓄積的な再循環もまた、示される。
【0079】
ETOH−2は、上に議論された種々の反応から受け取られた反応体入力に基づいて、反応(2)〜(4)および反応(6)の繰り返しを示す。このETOH−2経路中の反応(6)で形成された水素は、反応(2)で内部で使用される。ETOH−2反応(3)は、二酸化炭素を形成し、この二酸化炭素は、通常はメタノール用反応器に送られる。
【0080】
上で議論されたように、この反応は、これら種々の反応がどのようにこのプロセスを流れるかを例証するための、例示的なものに過ぎない。それは、定量的には示されていない。現実の実施においては、使用される供給原料の炭化水素含量は変化し、収率は変化し、そして他の反応がそのプロセスで起こる。上記のものは、例示的な考察に過ぎない。
【0081】
(結論)
上で考察された好ましい実施形態は、供給原料の、有用な最終生成物への効率的な取扱いおよび加工を提供し、この場合の好ましい最終生成物は、エタノールである。上記供給原料改質器における接触時間および条件を変更することにより、この好ましい最終生成物の生産のために合成ガスストリームが最適化され得る。
【0082】
この合成ガスストリーム生成物は、収量を最適化するために、効率的に利用される。水素の内部生成、二酸化炭素および水素を使用して第1に1つの反応器でメタノールを形成し、次いでこの得られたメタノールを、特にエタノールの生成に有利に働くように触媒される反応器中で、残存する合成ガスストリームと合わせることは、エタノールの生成を最適化するのにさらに役立つ。
【0083】
供給原料改質器へのメタンの再循環は、さらなるメタンの発生を最小にするのに役立つ。あるいは、水蒸気とともに改質器を通して上記メタンを再循環することは、一酸化炭素および水素を生成し、この一酸化炭素および水素は、合成ガスストリームに再注入され、エタノールを形成するためのさらなる原料物質を提供し得る。
【0084】
当然、上記のことは、単に本発明の好ましい実施形態であり、種々の変化および変更が、本発明の趣旨およびより広範な局面から逸脱することなくなされ得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態において実施される基本操作を同定するプロセスのフローシートである。
【図2】図2は、温度、改質器中でのガスの接触時間、使用される供給原料中の水素、炭素および酸素の比、ならびにこの改質器に供給される供給原料に対する水蒸気の比の関数として達成される合成ガス生成物におけるバリエーションを図示するグラフである。
【図3】図3は、供給原料調製装置の図解である。
【図4】図4は、供給原料改質器の図解である。
【図5】図5は、供給原料計量および水蒸気混合装置の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素質供給原料をアルコールに変換するためのプロセスであって、以下:
炭素質供給原料を、水素、二酸化炭素および一酸化炭素を含有する第1の合成ガスストリームに改質する工程;
該二酸化炭素、および該水素の一部を該第1の合成ガスストリームから分離して、減少した量の水素、および一酸化炭素を含有する第2の合成ガスストリームを得る工程;
該分離された水素および二酸化炭素を、第1の触媒反応器に通して、メタノールを生成する工程;
該第1の触媒反応器からの該メタノール、および該第2の合成ガスストリームを、第2の触媒反応器に通して、エタノールを生成する工程、
を包含する、プロセス。
【請求項2】
前記プロセスで生成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素および水素が生成され;該メタン改質器中で形成された該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る一酸化炭素に対する水素の比が、約1.1:1.0であるように調節される、請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記第1の触媒反応器から排出する未反応の二酸化炭素および水素が、該反応器を通って再循環される、請求項4に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第2の触媒反応器から排出する未反応の一酸化炭素および水素が、該第2の触媒反応器を通って再循環される、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
少なくともいくらかの時間、前記未反応の水素、未反応の一酸化炭素およびメタンストリームの少なくとも一部が前記メタン改質器に分流されることを除いて、前記プロセスにおいて製造されるメタンが、未反応の水素および一酸化炭素とともに前記第2の触媒反応器を通って再循環される、請求項6に記載のプロセス。
【請求項9】
前記第2の触媒反応器を出るメタノールが、該第2の触媒反応器を通って再循環される、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
水素が前記第1の合成ガスストリームから分離される前に、二酸化炭素がそれから分離され、そして該得られる合成ガスストリームの一部が分流され、タービンを運転するために使用され、前記プロセスにおいて使用されるコンプレッサおよび他の電気的に駆動されるデバイスに電力供給するための電気を発電する、請求項4に記載のプロセス。
【請求項11】
前記第2の触媒反応器が、触媒により触媒され、該触媒が、少量のマンガン、亜鉛、ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つを伴ってその主要構成成分としての元素状コバルトから本質的になる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
前記触媒が、さらにアルカリ促進剤またはアルカリ土類促進剤を含有する、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記触媒が、約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから実質的になる、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
前記触媒が、約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから実質的になる、請求項11に記載のプロセス。
【請求項15】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器を通される、請求項13に記載のプロセス。
【請求項16】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器を通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項11に記載のプロセス。
【請求項19】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る一酸化炭素に対する水素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記炭素質供給原料を改質する前記工程が、供給原料改質器中で高温で実施され、そして該改質器中での高温の前記合成ガスの接触時間を調節し、そして該合成ガスが該改質器を離れる場合の該合成ガスの出口ガス温度を調節して、該合成ガスの意図された使用に与えられた所望の割合に最も近く近づいた一酸化炭素、水素およびメタンの割合を達成する工程を包含する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項22】
前記供給原料および過熱水蒸気を、約204℃(400°F)で前記供給原料改質器に導入する工程;
該供給原料改質器を離れる前記合成ガスの前記出口温度を約871℃(1600°F)と約1204℃(2200°F)との間に調節する工程;
該改質器内での該合成ガスの前記接触時間を約0.4秒〜約5.0秒の範囲内に調節する工程、
を包含する、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記合成ガス出口温度および接触時間を調節して、低級アルコールを生成するために最適の割合にされた合成ガスを生成し、該生成が、該合成ガス出口温度を、約898℃(1650°F)〜約926℃(1700°F)に調節し、該接触時間を約1.0秒〜約3.0秒に調節することによる、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
前記接触時間が、約1.0秒〜約2.0秒に調節される、請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器を通される、請求項22に記載のプロセス。
【請求項26】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項25に記載のプロセス。
【請求項27】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器を通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項21に記載のプロセス。
【請求項29】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項29に記載のプロセス。
【請求項31】
前記供給原料を第1の合成ガスストリームに改質する工程が、以下:
供給原料を粉砕する工程;
該粉砕された供給原料を不活性ガスのストリーム中に巻き込み、そしてそれを該粉砕された供給原料が不活性ガス環境中に維持されている供給ホッパーへ運搬する工程;
該供給原料が通って供給される回転バルブによって、前記改質器への供給原料の流量を計量する工程であって、該回転バルブは、粉砕された供給原料がバルブ区画の中へ供給されるバルブ入口から、粉砕された供給原料が該回転バルブから流れるバルブ出口へ回転する複数の別個の区画を備える、工程;
該供給原料を、該回転バルブ出口から、該供給原料が供給されそして巻き込まれる加圧下の水蒸気のストリームへ通じる供給導管を通って供給する工程;
不活性ガスを、加圧下で該供給導管へ供給し、該加圧下の水蒸気が、粉砕された供給原料が該加圧下の水蒸気のストリームの中へ供給されるのを妨げる、該供給導管中の背圧を生成するのを防ぐ工程;
不活性ガスが該回転バルブ入口を通過した後かつそれが該回転バルブ出口に到達する前に、該不活性ガスが区画を加圧するように、加圧下の不活性ガスを該回転バルブ中に供給し、それによって該区画に含まれる該粉砕された供給原料が加圧下に維持される工程;
回転バルブにおいて、該区画が回転する方向で該出口と該入口との間のある地点に排出口が存在し、その結果、該出口で空にされて該入口に戻りつつある加圧下の区画が、該空にされた区画が、該回転バルブ入口に到達する前に、該不活性ガスが加圧下で該区画に供給される場合に導入される圧力を排出する工程、
粉砕された供給原料の該水蒸気を巻き込んだストリームを、供給原料改質器に供給する工程、
を包含する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項32】
前記粉砕された供給原料が、前記供給ホッパー中に供給される前に、約5%〜約20%の含水量まで乾燥される、請求項31に記載のプロセス。
【請求項33】
前記供給原料が、それが前記供給ホッパー中に供給される前に、約9%〜約15%の含水量まで乾燥される、請求項32に記載のプロセス。
【請求項34】
前記不活性ガスのストリームが、煙道ガスを含む、請求項31に記載のプロセス。
【請求項35】
前記煙道ガスが、前記粉砕された供給原料および水蒸気が供給される前記炭素質供給原料改質器からの排気ガスである、請求項34に記載のプロセス。
【請求項36】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項31に記載のプロセス。
【請求項37】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器を通される、請求項36に記載のプロセス。
【請求項38】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
前記炭素質供給原料を改質する前記工程が、供給原料改質器中で高温で実施され、そして該改質器中での高温の前記合成ガスの接触時間を調節し、そして該合成ガスが該改質器を離れる場合の該合成ガスの出口ガス温度を調節して、該合成ガスの意図された使用に与えられた所望の割合に最も近く近づいた一酸化炭素、水素およびメタンの割合を達成する工程を包含し;そして前記第2の触媒反応器が、触媒により触媒され、該触媒が、少量のマンガン、亜鉛、ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つを伴ってその主要構成成分としての元素状コバルトから本質的になる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項40】
前記供給原料および過熱水蒸気を、約204℃(400°F)で前記供給原料改質器に導入する工程;
該供給原料改質器を離れる前記合成ガスの前記出口温度を約871℃.(1600°F.)と約1204℃(2200°F)との間に調節する工程;
該改質器内での該合成ガスの前記接触時間を約0.4秒〜約5.0秒の範囲内に調節する工程、
を包含する、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
前記第2の触媒反応器が、触媒により触媒され、該触媒が、少量のマンガン、亜鉛、ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つを伴ってその主要構成成分としての元素状コバルトから実質的になる、請求項40に記載のプロセス。
【請求項42】
前記触媒が、約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから本質的になる、請求項41に記載のプロセス。
【請求項43】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項42に記載のプロセス。
【請求項44】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項43に記載のプロセス。
【請求項45】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素対一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項44に記載のプロセス。
【請求項46】
前記供給原料を第1の合成ガスストリームに改質する工程が、以下:
供給原料を粉砕する工程;
該粉砕された供給原料を不活性ガスのストリーム中に巻き込み、そしてそれを供給ホッパーへ運搬する工程であって、ここで該粉砕された供給原料は、不活性ガス環境中に維持されている、工程;
該供給原料が通って供給される回転バルブによって、前記改質器への供給原料流量を計量する工程であって、該回転バルブは、
粉砕された供給原料がバルブ区画の中へ供給されるバルブ入口から、粉砕された供給原料が該回転バルブから流れるバルブ出口へ回転する複数の別個の区画を備える工程;
該供給原料を、該回転バルブ出口から、該供給原料が供給されそして巻き込まれる加圧下の水蒸気のストリームへ導く供給導管を通って供給する工程;
不活性ガスを、加圧下で該供給導管へ供給し、該加圧下の水蒸気が、粉砕された供給原料が該加圧下の水蒸気のストリームの中へ供給されるのを妨げる、該供給導管中の背圧を生成するのを防ぐ工程;
不活性ガスが該回転バルブ入口を通過した後かつそれが該回転バルブ出口に到達する前に、該不活性ガスが区画を加圧するように、加圧下の不活性ガスを該回転バルブ中に供給し、それによって該区画に含まれる該粉砕された供給原料が加圧下に維持される工程;
回転バルブにおいて、該区画が回転する方向で該出口と該入口との間のある地点に排出口が存在し、その結果、該出口で空にされて該入口に戻りつつある加圧下の区画が、該空にされた区画が、該回転バルブ入口に到達する前に、該不活性ガスが加圧下で該区画に供給される場合に導入される圧力を排出する工程、
粉砕された供給原料の該水蒸気を巻き込んだストリームを、供給原料改質器に供給する工程、
を包含する、請求項39に記載のプロセス。
【請求項47】
前記粉砕された供給原料が、前記供給ホッパー中に供給される前に、約5%〜約20%の含水量まで乾燥される、請求項46に記載のプロセス。
【請求項48】
前記供給原料が、前記供給ホッパー中に供給される前に、約9%〜約15%の含水量まで乾燥される、請求項47に記載のプロセス。
【請求項49】
前記不活性ガスのストリームが、煙道ガスを含む、請求項48に記載のプロセス。
【請求項50】
前記煙道ガスが、前記粉砕された供給原料および水蒸気が供給される前記炭素質供給原料改質器からの排気ガスである、請求項49に記載のプロセス。
【請求項51】
前記供給原料および過熱水蒸気を、約204℃(400°F)で前記供給原料改質器に導入する工程;
該供給原料改質器を離れる前記合成ガスの前記出口温度を約871℃(1600°F)と約1204℃(2200°F)との間に調節する工程;
該改質器内での該合成ガスの前記接触時間を約0.4秒〜約5.0秒の範囲内に調節する工程、
を包含する、請求項46に記載のプロセス。
【請求項52】
前記第2の触媒反応器が、触媒により触媒され、該触媒が、少量のマンガン、亜鉛、ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つを伴ってその主要構成成分としての元素状コバルトから本質的になる、請求項51に記載のプロセス。
【請求項53】
前記触媒が、約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから本質的になる、請求項52に記載のプロセス。
【請求項54】
前記プロセス中で形成されるメタンが、水蒸気とともにメタン改質器に通され、一酸化炭素、および水素を生成し;該メタン改質器中で形成される該一酸化炭素および水素がまた、前記第2の触媒反応器に通される、請求項53に記載のプロセス。
【請求項55】
前記第2の触媒反応器を離れる二酸化炭素がまた、前記第1の触媒反応器に通される、請求項54に記載のプロセス。
【請求項56】
前記合成ガスストリームから除去される水素の量が、前記第2の触媒反応器を通る水素一酸化炭素の比が、約1.1:1.0〜約1.3:1.0であるように調節される、請求項55に記載のプロセス。
【請求項57】
触媒であって、該触媒が、少量のマンガン、亜鉛、ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つを伴ってその主要構成成分としての元素状コバルトから本質的になる、触媒。
【請求項58】
さらにアルカリ促進剤またはアルカリ土類促進剤を含有する、請求項57に記載の触媒。
【請求項59】
約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから本質的になる、請求項58に記載の触媒。
【請求項60】
約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つから本質的になる、請求項57に記載の触媒。
【請求項61】
触媒であって、以下:
コバルトの塩、マンガンの塩、亜鉛の塩ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つの塩、ならびにアルカリ塩またはアルカリ土類塩を、コバルト、マンガン、亜鉛ならびにクロム、アルミニウムおよびこれらの混合物のうちの1つの元素含量が、互いに対して、以下:
約65%〜約75%の元素状コバルト、約4%〜約12%のマンガン、約4%〜約10%の亜鉛、および約6%〜約10%のクロム、アルミニウム、またはこれらの混合物のうちの1つ、
であるような割合で混合する工程;
該混合物を、該混合物のペレットを形成するか、または炭素ペレットの上に該混合物を負荷するかのいずれかにより、ペレット化する工程;
該得られるペレットを、該コバルト、マンガン、亜鉛ならびにクロム、アルミニウムおよび塩の混合物の1つが実質的に還元されるまで、高温および高圧で、還元剤がドープされた不活性ガスに暴露する工程、
により作製される、触媒。
【請求項62】
前記得られるペレットを、高温および高圧で、還元剤がドープされた不活性ガスに暴露する前記工程が、以下:
少量の水素をドープされた不活性ガスを約200℃の温度まで予備加熱し、約172KPa(25ポンド毎平方インチ(psig))〜約207KPa(30psig)の加圧下で、該ペレットを還元剤がドープされた不活性ガスに暴露し、該ペレットを約400℃まで加熱する工程;
該ペレット温度および該ガス温度を測定し、そして該ペレット温度およびガス温度が降下するにつれて、さらなる量の水素を該ガスストリームに導入し、経時的に約25%〜約30%の水素のレベルを作り出す工程;
圧力が約4137KPa(600psig)〜約6895KPa(1000psig)に到達するまで、経時的に徐々に圧力を上昇させる工程;
さらなる水素が、該ペレット温度およびガス温度を維持することにおいて有効でなくなった後に、徐々に一酸化炭素を該還元剤がドープされた不活性ガスストリームに添加し、そして一酸化炭素の漸増する添加にもかかわらず、該ペレット温度およびガス温度が低下し続けるまで、このような添加を連続する工程;
該ペレットを冷却し、それらが使用されるときまで、それらを不活性ガス中に保存する工程、
を包含する、請求項61に記載の触媒。
【請求項63】
装置であって、以下:
合成ガスを発生するための炭素質供給原料改質器;
合成ガスが通って流れる流路を規定する、第1の導管;
該供給原料改質器から下流に、該流路中に配置される二酸化炭素分離器;
該供給原料改質器から下流に、該流路中に配置される水素分離器;
該二酸化炭素分離器および該水素分離器から下流に、該流路中に配置されるエタノール用触媒反応器;
第2および第3の導管であって、メタノール用触媒反応器に二酸化炭素および水素を供給するために、該二酸化炭素分離器および該水素分離器を、それぞれ、該メタノール用触媒反応器に連結する、第2および第3の導管;
該メタノール用触媒反応器を該エタノール用触媒反応器に連結する第4の導管、
を備える、装置。
【請求項64】
請求項63に記載の装置であって、以下:
前記エタノール用触媒反応器を出る液体からガスを分離するためのガス分離器;
メタン改質器、および該ガス分離器を該メタン改質器に連結するための第5の導管;ならびに
該メタン改質器を、前記水素分離器から上流で、前記第1の導管に連結する第6の導管、を備える装置。
【請求項65】
前記第5の導管中に配置される第2の二酸化炭素分離器;および該第2の二酸化炭素分離器を前記メタノール用触媒反応器に連結する第7の導管、を備える、請求項64に記載の装置。
【請求項66】
前記ガスストリームを再循環させるために、第8の導管が、前記ガス分離器から前記アルコール用反応器へ戻って延び;そして前記第4の導管と第5の導管との間のバイパスバルブが、時折活性化され、該第8の導管から前記第4の導管へガスを分流させる、請求項64に記載の装置。
【請求項67】
前記第8導管中のガスのメタン含量を測定するための、該第8導管中の計器を備え;前記バイパスバルブが、該計器に作動可能に連結され、そして特定のレベルのメタンを感知する該計器に応答して作動して、該ガスを前記第4の導管へ分流する、請求項66に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−502840(P2007−502840A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524087(P2006−524087)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/027172
【国際公開番号】WO2005/021474
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506059609)ピアースン テクノロジーズ, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】