説明

為替業務運用方法および運用システム

【課題】電子為替手形台帳を用いたり、自己認識サインの手書き作業を伴なうことなく、利用者側の簡便な手続きにより為替業務の運用を可能とする為替業務運用方法および運用システムを提供する。
【解決手段】為替業務運用システム10は、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13と、送金利用者側の管理コンピュータ14と、通信端末15とが、通信ネットワーク11を介してそれぞれ通信接続され、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13は、送金利用者側の管理コンピュータ14および通信端末15との間にて通信接続が可能となるように、ウェブデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を生成する一方、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13は、ウェブデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を、送金利用者側の管理コンピュータ14または通信端末15へ送信する電子メール通信手段13eを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等の通信ネットワークを利用して、為替業務を行う業務運用方法および運用システムに係るもので、特に為替業務処理を簡素化して、利用者側での取扱いの利便性を向上させ得る通信ネットワークを利用する為替業務運用方法および運用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを利用する為替業務運用システムとして、運営側にインターネット等の通信ネットワークを構築し、この通信ネットワークに、当該通信ネットワークを利用して、為替手続により電子決済を行うことができるようにした為替業務運用システムが知られている。
【0003】
このような為替業務運用システムとして、特開2002−304531号公報(特許文献1参照)に開示されたものがある。
【0004】
この特許文献1によれば、図3に示すように、インターネット等の通信ネットワーク1を利用して、利用者側との取引業務および為替手法を用いた決済業務を行うことができる為替業務運用システム2が開示されている。
【0005】
この為替業務運用システム2は、物品の売買等の取引に関わる発行体と呼ばれる運営側3と、この運営側3に設けられた通信ネットワーク1に当該運営側3の加盟店として加入し、利用者取扱サービスを行う加盟店側4と、この加盟店側4と個別に通信ネットワーク1を介して取引関係を持つ末端利用者側5とにより構成されている。
【0006】
加盟店側利用者側4と末端利用者側5との間で、取引が行なわれた際に、末端利用者5側から加盟店側4へ資金(金額)が電子為替手形により振り込まれるようになっている。
【0007】
この電子為替手形によれば、手形処理をなす金融機関への証として、電子為替手形台帳を通信ネットワーク1内を流通させて、この電子為替手形台帳を用いて電子署名により行なっていた。
【0008】
すなわち、加盟店側4は、運営側3に設けられる管理コンピュータ6を利用して、このサーバに予め記憶させた利用者側の自己認識サインデータとを比較照合して認証を行う方式であった。
【0009】
このような、為替業務運用システム2によれば、金融機関における通常の為替送金手続きの際に取扱われる為替証書に代え、通信ネットワーク1上における電子為替手形台帳を用いて為替送金手続きが取れるので、末端利用者側5は、加盟店側4に対して、為替送金扱いで決済するか、あるいは為替送金による決済の意思表示を行うことができる。
【特許文献1】特開2002−304531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の為替業務運用システム2によれば、手形処理をなす金融機関への証として、運営側3にて前以て電子署名による利用者の自己認識サインデータを記憶させる事前の手続きを取らねばならなかったこと、また、末端利用者5側にて取引の都度、電子為替手形台帳に手書きによる電子署名をしなければならなかった。
【0011】
従って、末端利用者側5にとっては、自己認識サインデータの事前届出や、
利用者同士の取引契約の都度、電子為替手形台帳への自己認識サインの手書き作業を伴ないその手続きが煩雑且つ面倒であった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電子為替手形台帳を用いたり、自己認識サインの手書き作業を伴なうことなく、利用者側の簡便な手続きにより為替業務の運用を可能とする為替業務運用方法および運用システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明によれば、為替業務取扱者側が送金利用者側から送金額を受取ることにより、為替業務取扱者側の管理コンピュータにてウェブページデータ信号および送金利用者側のパスワードデータ信号を生成するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて生成された上記両データ信号を電子メール通信手段から送金利用者側および送金受取利用者側のいずれか一方の電子メール通信手段へ送信するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、送金受取利用者側の電子メール通信手段から送信されたパスワードデータ信号を受信することにより、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段と通信接続するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段へ為替証書データ情報信号を送信するステップと、を具備する通信ネットワークを利用する為替業務運用方法を提供する。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明によれば、為替業務取扱者側が送金利用者側から送金額を受取ることにより、為替業務取扱者側の管理コンピュータにてウェブページデータ信号および送金利用者側のパスワードデータ信号を生成するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて生成された上記両データ信号を管理コンピュータの電子メール通信手段から送金利用者側および送金受取利用者側の少なくとも一方の電子メール通信手段へ送信するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、送金受取利用者側の電子メール通信手段から送信されたパスワードデータ信号を受信することにより、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段と通信接続するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段へ為替証書データ情報信号を送信するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の通信端末へ送信した為替証書データ情報信号に基いて作成された為替証書データフォーマットに示される為替証書データと、上記上記為替業務取扱者側の管理コンピュータから上記送金受取利用者側の管理コンピュータへ送信した為替証書データ情報信号に含まれる為替証書データとを比較照合するステップと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記両データの比較照合の結果、一致した場合に、上記為替証書データの真正性を認知するステップと、を具備する為替業務運用方法を提供する。
【0015】
上記目的を達成するために、本発明によれば、通信ネットワークを介して通信接続される為替業務取扱者側の管理コンピュータと、この通信ネットワークを介して接続される送金利用者側の管理コンピュータと、この通信ネットワークを介して通信接続される送金受取利用者側の通信端末とを備え、為替業務取扱者側の管理コンピュータは、送金利用者側の管理コンピュータおよび送金受取利用者側の通信端末との間にて通信接続が可能となるように、為替業務取扱者側の管理コンピュータのウェブページデータを含むウェブデータ信号およびパスワードデータを含むパスワードデータ信号を生成する一方、為替業務取扱者側の管理コンピュータは、ウェブデータ信号およびパスワードデータ信号を、送金利用者側の管理コンピュータまたは送金受取利用者側の通信端末へ送信する電子メール通信手段とを備え、この電子メール通信手段は、送金受取利用者側の通信端末から上記パスワードデータ信号を受信することにより、為替証書データ情報信号を送金受取利用者側の通信端末へ送信可能に設けたことを特徴とする為替業務運用システムを提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、為替送金利用者側のウェブページデータや送金利用者側使用のパスワードデータを用いて為替送金を可能にしたから、送金利用者側にとって、これらのウェブページデータや送金利用者側使用のパスワードデータの入力操作により、為替送金手続きを取ることができ、送金利用者側および送金受取利用者側にとって、一層利便性が向上し得る通信ネットワークを利用する為替業務運用方法および運用システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明にかかる為替業務運用システムの実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の為替業務運用システム10の概要を示す図である。
【0019】
図1に示す為替業務運用システム10は、インターネット11に接続される為替業務を取扱う為替取扱機関としての金融機関12側の管理コンピュータ13と、インターネット11に接続される送信側端末14と、インターネット11に接続される受信側端末として用いられる携帯端末15とから構成される。
【0020】
この為替業務運用システム10は、インターネット11を利用するために、金融機関12側の管理コンピュータ13において、送信側端末14と送金受取利用者側の携帯端末15がインターネット11への接続を可能にするために、金融機関12側の管理コンピュータ13に設定した電子メール接続用のウェブページ(図示せず)が設けられる。
【0021】
金融機関12には、店頭窓口16と、この店頭窓口16の店頭管理コンピュータ(以下、窓口端末という。)17を備え、この窓口端末17は、管理コンピュータ13とオンライン接続される。
【0022】
また、店頭窓口16には、店頭にて接客する受払い窓口18が設けられる。
【0023】
この窓口端末17には、送金利用者側から提出された送金額a1と手数料a2のデータを保存するメモリ17aおよびこの送金額a1および手数料a2のデータを表示する表示画面17bを備えている。
【0024】
また、送金利用者側が店頭窓口16にて送金受取利用者側へ振替手続をする場合、送金額a1と手数料a2を店頭窓口16にて受取り、手続きが行なわれる。
【0025】
この受取手続の際に、店頭窓口16の窓口端末17にてデータ入力が行なわれ、この窓口端末17にて送金額データ信号a11および手数料データ信号a21が生成されると同時に管理コンピュータ13側へ送信されるようになっている。
【0026】
金融機関12側の管理コンピュータ13は、受払データの入出力や各種データの修正、削除等の金融機関12全体のデータ管理を行う。
【0027】
管理コンピュータ13は、各種データを表示する表示画面13aと、各種データを記憶するメモリ13bと、各種データを比較照合し、データの一致および不一致を判定する比較照合器13cと、各種演算データを演算処理する演算処理装置13dと、インターネット11側へ接続する電子メール通信手段13eとより構成される。
【0028】
また、管理コンピュータ13は、窓口端末17側から送金額データ信号a11および手数料データ信号a21を受信することにより、ウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2が生成されるようになっている。
【0029】
また、管理コンピュータ13は、送金額データ信号a11および手数料データ信号a21を含む為替証書データ信号x2を窓口PC17側から受信して表示画面13aに表示したり、メモリ13bにて呼び出し可能に記憶させている。
【0030】
また、管理コンピュータ13のメモリ13bには、各種データが保存されているが、1つの為替業務が完了すると、パスワードb2および為替証書データx1の全部または一部を必要により削除することができる。
【0031】
管理コンピュータ13の比較照合器13cは、為替証書データ情報信号x2
に含まれる為替証書データx1と送金受取利用者が金融機関12の店頭にて提示する為替証書データx1とを比較照合し、これらの両データx1およびx2が一致したことを確認することにより、真正性を判定する機能を有している。
【0032】
また、管理コンピュータ13の演算処理装置13dは、為替証書データ情報信号x2を窓口端末17側から受信することにより、為替証書データx1に基き、証書形式で表示する所定の為替証書データフォーマット(印刷物)(図示せず)が作成される。
【0033】
更にまた、金融機関12は、為替送金依頼を受けた段階で、管理コンピュータ13の電子メール通信手段13eから送金利用者側の電子メール通信手段14dへ、ウェブページデータを含むウェブページデータ信号b1およびパスワードデータを含むパスワードデータ信号b2が送信されるようになっている。
【0034】
このように、金融機関12側の管理コンピュータ13は、送金利用者側から為替送金依頼を受ける都度、金融機関12側の電子メール通信手段13eへ送金利用者側の送信側端末14から接続できるようにウェブページデータ信号b1および送金利用者側の電子メール通信手段14dにて使用するパスワードデータ信号b2が自動送信されるようになっている。
【0035】
送金利用者側の送信側端末14は、キーボード14aと、各種データを記憶するメモリ14bと、各種データを表示する表示画面14cおよび電子メール通信手段14dとを備えている。
【0036】
また、送金利用者側の電子メール通信手段14dは、金融機関12の管理コンピュータ13から受信したウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を用いて、送金受取利用者側の携帯端末15側へインターネット11を介して転送される仕組みになっている。
【0037】
なお、送金受取利用者側への両データ信号b1およびb2の転送にあたっては、別の転送手段、例えば一般無線通信網である携帯電話回線網(図示せず)を利用してもよい。
【0038】
携帯端末15は、釦操作部15aと、受発信するデータを記憶するメモリ15bと、各種データを表示する表示画面15cおよびメモリ15bのデータを印刷するデータ出力部15dを備えている。
【0039】
また、携帯端末15は、送金利用者側の電子メール通信手段14dから送信されるウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を受信することにより、送金利用者側にて送金手続がなされたことを認知することができる。
【0040】
すなわち、携帯端末15が、ウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を受信することにより、例えば表示画面15cに表示させることができる。
【0041】
携帯端末15のデータ出力部15dは、金融機関12の電子メール通信手段13eから送信される為替証書データ情報信号x2を受信することにより、この為替証書データ情報信号x2に含まれる為替証書データx1を、所定の為替証書データフォーマット(図示せず)に印刷されて出力されるようになっている。
【0042】
この出力された為替証書データフォーマットは、例えば携帯端末15のメモリ15bを利用して、金融機関12のメモリ読取装置(図示せず)にて読み出して、印刷出力させてもよい。
【0043】
このように、送金受取利用者側の携帯端末15から出力された為替証書データフォーマットか、あるいは為替証書データフォーマットを保存したメモリ15bを、金融機関12側の店頭窓口16に提出することにより、送金利用者が金融機関12の店頭窓口16にて支払った送金額a1の支払いをうけることができるようになっている。
【0044】
次に、通信ネットワークを利用する為替業務運用システム10の、金融機関12における手続きのステップを図2を参照して説明する。
【0045】
金融機関12の店頭窓口16にて、送金利用者から送金額a1および手数料a2を受取る<ステップ1>。
【0046】
金融機関12の管理コンピュータ13は、店頭窓口16の窓口PC17から、送金額データ信号a11aおよび手数料データ信号a21を受信して、ウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を生成する<ステップ2>。
【0047】
管理コンピュータ13は、生成されたウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を、電子メール通信手段13eから送金利用者側の電子メール通信手段14dへ電子メールを送信する<ステップ3>。
【0048】
次に、金融機関12の管理コンピュータ13は、送金利用者側の電子メール通信手段14dに送信したウェブページデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を用いて、通信接続した送金受取利用者側の携帯端末15へ為替証書データ情報信号x2を送信する<ステップ4>。
【0049】
金融機関12の管理コンピュータ13は、送金受取利用者側の携帯端末15へ送信した為替証書データ情報信号x2に基いて作成された為替証書データフォーマットを送金受取利用者側から提示を受けることにより、管理コンピュータ13のメモリ13bに保存された為替証書データx1と為替証書データフォーマットに示された為替証書データx1とを比較照合器13cで比較照合する。
【0050】
比較照合の結果、一致した場合にこの為替証書データx1の真正性を認知する<ステップ5>。
【0051】
金融機関12側は、送金額a1を送金受取利用者側へ支払う<ステップ6>。
【0052】
そして、金融機関12は、送金額a1の送金受取利用者側への支払いによって為替業務が完了するに伴ない、金融機関12の管理コンピュータ13に保存された、本件為替業務に関わる送金額データ等の各種データの全部または一部をメモリ13bから削除する<ステップ7>。
【0053】
為替業務運用システム10は、以上の<ステップ1>〜<ステップ7>のステップを踏むことにより、送金利用者側の送信側端末14および送金受取利用者側の携帯端末15と通信ネットワーク11を介して設けられる金融機関12側の管理コンピュータ13による通信およびデータ処理により、為替業務を運用することができる。
【0054】
このように、為替業務運用システム10によれば、インターネット11を介して通信接続される為替業務取扱者側の管理コンピュータ13と、この管理コンピュータ13にインターネット11を介して接続される送金利用者側の送信側端末14と、管理コンピュータ13や送信側端末14にインターネット11を介して通信接続される送金受取利用者側の携帯端末15とを備え、当該携帯端末15が管理コンピュータ13や送信側端末14側から各種データ信号を簡便に受取ることができる特徴を有している。
【0055】
為替業務取扱者側の管理コンピュータ13は、送金利用者側の送信側端末14および送金受取利用者側の携帯端末15との間にて通信接続が可能となるように、管理コンピュータ13のウェブページデータを含むウェブデータ信号b1およびパスワードデータを含むパスワードデータ信号b2を生成する一方、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13は、ウェブデータ信号b1およびパスワードデータ信号b2を、送金利用者側の送信側端末14または送金受取利用者側の携帯端末15へ送信する電子メール通信手段13eとを備えている。
【0056】
この電子メール通信手段13eは、送金受取利用者側の携帯端末15から上記パスワードデータ信号b2を受信することにより、為替証書データ情報信号x2を送金受取利用者側の携帯端末15へ送信することができるようになっている。
【0057】
従って、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13は、送金受取利用者側の携帯端末15とのデータのやり取りにあたって、その前提としてパスワードが用いられていること、更には、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13自らが作成した為替証書データx1について、管理コンピュータ13に保存されたものと、送金利用者側の送信側端末14に送信した為替証書データx1の比較照合を比較照合器13cで行なって真正性を判断する認定手法を採用している。
【0058】
このため、為替業務取扱者側の管理コンピュータ13による為替業務の運用は正確且つ確実であり、更には、インターネット11を利用する為替業務取扱者側の電子メール通信手段13eを採用したので為替業務の運用の迅速化にも貢献し得る為替業務運用システム10を提供することができる。
【0059】
なお、為替業務運用システム10によれば、送金受取利用者側の携帯端末15へインターネット11を介して、金融機関12側の電子メール通信手段13eから送信される為替証書データ情報信号x2を受信させることができるようにしたから、送金受取利用者側の携帯端末15は、いつでも、どこでもこの為替証書データ情報信号x2の受信が可能となる。
【0060】
送金受取利用者は、受信後、直ちに金融機関12側にて送金額a1の支払いを受けることができる。
【0061】
更に、為替業務運用システム10の送金受取利用者側の携帯端末15は、PDA端末等のモバイル型の通信端末であってもよく、また、固定された場所にて扱われる場合には、例えば設置型端末であっても差し支えない。
【0062】
また、為替業務運用システム10によれば、為替業務取扱者として金融機関12を例示して説明したが、銀行、信用金庫、証券会社、農協、郵便局等の為替を取扱う為替取扱機関へも適用可能である。
【0063】
更にまた、為替業務運用システム10によれば、金融機関12側の管理コンピュータ13,送金利用者側の送信側端末14および送金受取利用者側の携帯端末15間での通信ネットワーク手段としてインターネット11を例示したが、イントラネットや専用ケーブル回線を用いた地域限定型あるいは特定利用者限定型の通信ネットワーク手段であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の為替業務運用システムに係る実施形態の概要を示す図。
【図2】本発明の為替業務運用方法を、金融機関にて取扱われる事例により説明した為替送金手続ステップのフローを示す図。
【図3】従来の通信ネットワークを利用する為替業務運用システムの概要を示す図。
【符号の説明】
【0065】
10 為替業務運用システム
11 インターネット(通信ネットワーク)
12 金融機関(為替取扱機関)
13 管理コンピュータ
13a 表示画面
13b メモリ
13c 比較照合器
13d 演算処理装置
13e 電子メール通信手段
14 送信側端末
14a キーボード
14b メモリ
14c 表示画面
14d 電子メール通信手段
15 携帯端末(受信側端末)
15a 釦操作部
15b メモリ
15c 表示画面
15d データ出力部
16 店頭窓口
17 窓口端末(店頭コンピュータ)
17a メモリ
17b 表示画面
18 受払い窓口
a1 送金額
a11 送金額データ信号
a2 手数料
a21 手数料データ信号
b1 ウェブページデータ信号
b2 パスワードデータ信号
x1 為替証書データ
x2 為替証書データ情報信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
為替業務取扱者側が送金利用者側から送金額を受取ることにより、為替業務取扱者側の管理コンピュータにてウェブページデータ信号および送金利用者側のパスワードデータ信号を生成するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて生成された上記両データ信号を電子メール通信手段から送金利用者側および送金受取利用者側のいずれか一方の電子メール通信手段へ送信するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、送金受取利用者側の電子メール通信手段から送信されたパスワードデータ信号を受信することにより、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段と通信接続するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段へ為替証書データ情報信号を送信するステップと、
を具備する通信ネットワークを利用する為替業務運用方法。
【請求項2】
為替業務取扱者側が送金利用者側から送金額を受取ることにより、為替業務取扱者側の管理コンピュータにてウェブページデータ信号および送金利用者側のパスワードデータ信号を生成するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて生成された上記両データ信号を管理コンピュータの電子メール通信手段から送金利用者側および送金受取利用者側の少なくとも一方の電子メール通信手段へ送信するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、送金受取利用者側の電子メール通信手段から送信されたパスワードデータ信号を受信することにより、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段と通信接続するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の電子メール通信手段へ為替証書データ情報信号を送信するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記送金受取利用者側の通信端末へ送信した為替証書データ情報信号に基いて作成された為替証書データフォーマットに示される為替証書データと、上記為替業務取扱者側の管理コンピュータから上記送金受取利用者側の管理コンピュータへ送信した為替証書データ情報信号に含まれる為替証書データとを比較照合するステップと、
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータにて、上記両データの比較照合の結果、一致した場合に、上記為替証書データの真正性を認知するステップと、
を具備する為替業務運用方法。
【請求項3】
通信ネットワークを介して通信接続される為替業務取扱者側の管理コンピュータと、この通信ネットワークを介して接続される送金利用者側の管理コンピュータと、この通信ネットワークを介して通信接続される送金受取利用者側の通信端末とを備え、
為替業務取扱者側の管理コンピュータは、送金利用者側の管理コンピュータおよび送金受取利用者側の通信端末との間にて通信接続が可能となるように、為替業務取扱者側の管理コンピュータのウェブページデータを含むウェブデータ信号およびパスワードデータを含むパスワードデータ信号を生成する一方、為替業務取扱者側の管理コンピュータは、ウェブデータ信号およびパスワードデータ信号を、送金利用者側の管理コンピュータまたは送金受取利用者側の通信端末へ送信する電子メール通信手段とを備え、
この電子メール通信手段は、送金受取利用者側の通信端末から上記パスワードデータ信号を受信することにより、為替証書データ情報信号を送金受取利用者側の通信端末へ送信可能に設けたことを特徴とする為替業務運用システム。
【請求項4】
上記為替業務取扱者側の管理コンピュータは、為替を取扱う郵便局,銀行および証券会社等の為替取扱機関の管理コンピュータであることを特徴とする請求項3記載の為替業務運用システム。
【請求項5】
上記通信ネットワークは、インターネット,イントラネットおよび専用通信回線のいずれかであることを特徴とする請求項3記載の為替業務運用システム。
【請求項6】
上記受取利用者側の通信端末は、携帯端末またはPDA端末であることを特徴とする請求項3記載の為替業務運用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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