説明

無人廃食油回収ロボット

【課題】使用済みの廃食油の処理は、市販の化学薬品で固化して可燃ゴミとして燃やすか、下水管等へ流す事で処理されているが、どちらも環境汚染を引き起こしており、その適正回収は社会的な課題となっている。一部の自治体では廃食油入りペットボトルを容器ごと集積拠点に集めて回収を始めている、また、町内会や市民団体が、石油ポリエチレンタンクやペットボトルに廃食油を入れて手作業で回収しているが、どちらも非効率で回収の普及が進んでいない。また、集まったペットボトルをゴミとして処理しなければならない負担がある。
【解決手段】使用済みの廃食油を効率よく回収し、リサイクルするために、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と分離し容易に廃食油収納容器をカートリッジ式に交換することを特徴とする装置に、廃食油収納容器の回収時期を自動測定器で指令する通信機能と、搭載のモニターで運用に必要な映像と音声で広報宣伝することを特徴とする無人廃食油回収ロボットを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は使用済みの天ぷら油等の廃食油を効率よく回収する、無人廃食油回収装置に関し、さらに詳しくは廃食油投入部と管理制御部が、廃食油収納容器と分離させ、カートリッジ式に交換できると共に、廃食油収納容器の回収時期を自動測定器で指令する通信手段と、映像と音声の台座と支持具を備えた無人廃食油回収ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
使用済みの家庭から排出される廃食油の処理は、市販の化学薬品で固化して可燃ゴミとして燃やすか、下水管等へ流す事で処理されている。
【0003】
その他の主な廃食油回収の方法は、一部の自治体が廃食油入りペットボトルを容器ごと集積拠点に集めて回収する方法や、町内会や市民団体が、石油ポリエチレンタンクやペットボトルに廃食油を入れて手作業で回収している。
【0004】
従来の技術では箱型の開閉扉付きの廃油回収機の中に自在キャスターに載せたドラム缶を置き廃食油を回収するものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
ついで、廃食油回収装置と軽油代替燃料製造装置とを備えることを特徴とするシステムもある。(例えば特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 登録実用新案公報 第3091800号
【0007】
【特許文献2】 特開2002−167584
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
使用済みの家庭から排出される廃食油の処理は、市販の化学薬品で固化して可燃ゴミとして燃やすか、下水管等へ流す事で処理されているが、どちらも環境汚染を引き起こしており、その適正回収は社会的な課題となっている。
【0009】
その他の主な廃食油回収の方法は、一部の自治体が廃食油入りペットボトルを容器ごと集積拠点に集めて回収する方法や、町内会や市民団体が、石油ポリエチレンタンクやペットボトルに廃食油を入れて手作業で回収しているが、非効率で回収の普及が進んでいない、また、集まったペットボトルをゴミとして処理しなければならない負担がある。
【0010】
従来の技術では箱型の開閉扉付きの廃油回収機の中に自在キャスターに載せたドラム缶を置き、廃食油を回収するものがあるが廃油回収機が大型で設置スペースを取る事や、廃食油の投入量の確認が出来ない。
【0011】
ついで、廃食油回収装置と軽油代替燃料製造装置とを備えることを特徴とするシステムもあるが、大がかりな装置で設備費が掛かり、普及していない。
【0012】
本発明はこのような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、無人廃食油回収ロボットの廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と分離し、廃食油収納容器はカートリッジ式に交換することを特徴とする装置と廃食油収納容器の回収時期を自動測定器で指令する通信手段と、運用に必要な映像と音声をモニターで広報宣伝する特徴をもつ無人廃食油回収ロボットで効率よく廃食油を回収することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の考案の無人廃食油回収ロボットは、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と着脱分離する事で、場所を取らない小型化の廃食油収納容器であることを特徴とする無人廃食油回収装置であり、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器に付属することで、設置面積の低減化と簡単に着脱できる作業性の良さ、簡略な構成による設備費の低減を実現させている。また廃食油の投入方式の採用はペットボトルの処理が不要となる解消方式が得られる。
【0014】
請求項2の考案の無人廃食油回収ロボットは、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と着脱分離する事で、平置きされた廃食油収納容器を運搬用台車で、カートリッジ式に交換することで大量の廃食油を運搬する事が得られる。
【0015】
請求項3の考案の無人廃食油回収ロボットは管理制御部で廃食油収納容器の回収時期を知らせる通信手段と廃食油収納容器のオーバーフロー対策として機能停止指令の自動制御とを持つことを特徴としており、回収時期が判明することが得られる、さらに満杯になると自動で電源が切れる安全装置でオーバーフローを防止する手段を得られる。
【0016】
請求項4の考案の無人廃食油回収ロボットに映像と音声を伝えるモニターを搭載し複数のダイレクトボタンの選択で利用案内ガイドや環境保護への広報、協賛企業の広告機能を持ち、消費者へ廃食油回収への協力を訴える広報手段が得られる。スーパーマーケットや商店会に設置する場合は、モニターの広告掲載収入が得られる。
【0017】
請求項5の考案の無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに投入廃食油の数値を画像表示する事で、利用者の投入量の確認手段が得られる。
【0018】
請求項6の考案の無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに投入廃食油の数値を画像表示し、利用者を特定する電子媒体に記録することで廃食油回収数量の確認手段を得られる。
【0019】
請求項7の考案の無人廃食油回収ロボットは映像と音声を伝えるモニターを乗せる台座と支持具を備える事でコンパクトな構造が得られる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の考案の無人廃食油回収ロボットは、構造の簡略化で廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と着脱分離する廃食油収納容器であることが特徴であり、場所を取らない小型化で、スーパーマーケットや商店会などの店頭に置くのに適し、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器に付属する構成は、簡単に着脱でき作業性の良さ、また、簡略な構成により設備費の低減を実現している。さらに廃食油の投入方式の採用で、廃食油回収にペットボトルの処理が伴わない利点があり、環境対策としても優れている。
【0021】
請求項2の考案の無人廃食油回収ロボットは、廃食油投入部と管理制御部が廃食油収納容器と着脱分離する事で、平置きされた廃食油収納容器を運搬用台車で、カートリッジ式に交換することで効率よく大量の廃食油を運搬する事ができる。従来の手作業に比べ廃食油回収による回収場所の汚れや重労働の作業から解消される効果がある。
【0022】
請求項3の考案の無人廃食油回収ロボットは、廃食油を収集する上で回収容器が満杯になった時に各設置場所に効率良く収集に行けるように、ロボットの管理制御部で廃食油収納容器の回収時期を知らせる通信手段があり、廃食油収納容器のオーバーフロー対策として機能停止指令の自動制御も出来る。回収時期が判明することで収集車の燃費が削減できるため、経済性と二酸化炭素削減にもなる。さらに満杯になると自動で電源が切れる安全装置でオーバーフローによる設置場所が汚れることを防止する効果がある。
【0023】
請求項4の考案の無人廃食油回収ロボットに映像と音声を伝えるモニターを廃食油収納容器を乗せる台座とつながる支持具に搭載し、複数のダイレクトボタンの選択でモニター上に利用案内ガイドや環境保護への広報、協賛企業の広告機能を持つことで利用者への利便性と、多くの情報を発信できる。スーパーマーケットや商店会に設置する場合は、モニターへの広告掲載の収入が入る経済的利点があり、廃食油回収の普及に貢献できる。従来の回収方法にはない特徴として、無人廃食油回収ロボットがリサイクル参加者を増やすための広報を、画像と音声で常時発信できる効果があり、広告宣伝や協賛を募ることで多くの事業者にもリサイクルの社会貢献活動に参加を促す効果がある。
【0024】
請求項5の考案の無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに、投入廃食油の数値を画像表示する事で、利用者は投入量を確認出来て廃食油回収リサイクルへの参加意欲が増す効果がある。
【0025】
請求項6の考案の無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに投入廃食油の数値を画像表示し、利用者を特定する電子媒体に記録することで廃食油回収への継続的な貢献度が確認できる効果がある。
【0026】
請求項7の考案の無人廃食油回収ロボットは映像と音声を伝えるモニターを乗せる台座と支持具を備える事で、コンパクトな経済性のある構成が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】 本発明の形態を示す立面図
【図2】 概略回路構成図
【図3】 液面測定センサー図
【図4】 管理制御部図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係わる無人廃食油回収ロボットについて〔図1〕を 用いて説明する。
【0029】
まず、本実施形態の無人廃食油回収ロボットは台座1,支持具2,携帯電話付き管理制御部3,画像と音声モニター4,自動測定センセー7,廃食油収納器9によって構成されている。
【0030】
無人廃食油回収ロボットの組み立ては、〔図1〕の台座1,と支持具2、に携帯電話付き管理制御部3,と画像と音声モニター4、とを取りつけて、自動測定センセー7,を挿入した、廃食油収納器9、を台座1、に乗せて使用する。
【0031】
〔図2〕は無人廃食油回収ロボットの概略回路構成図である。
【0032】
〔図3〕は液面測定センサー図である。
【0033】
〔図4〕は無人廃食油回収ロボットの管理制御部図である。
【実施例】
【0034】
本発明の管理制御部に搭載されている、自動測定器のセンサーと携帯電話を応用して通信手段を〔図3〕と〔図4〕を用いて例示する。
【0035】
無人廃食油回収ロボットは、廃食油収納器に投入された廃食油の液面測定センサー〔図3〕を搭載しており、予め決められた液面レベルに達した場合には、廃食油投入口を自動的に施錠する閉鎖制御出力機能を持つ。
【0036】
また予め決められた低位、中位、高位レベルに達した場合には、〔図4〕の管理制御装置に装着された携帯電話を用いて、識別された液面レベルを信号音で登録された管理者に自動通報のできる、
【0037】
更に液面測定監視制御装置には通報された事実を確認する機能を有し、受信者が通報を受信できない場合、受信ができるまでリダイヤルする機能がある。
【0038】
さらに管理制御装置に装着の携帯電話に電話をかけることで、現在の廃食油液面レベルを知ることができると共に、停電時には利用ができないなど、使用に際して様々な安全性を備えている。
【0039】
実使用環境での使用方法例の〔図3〕のセンサー取り付けは、センサーと本体を繋ぐコネクタを外しておいてから、廃食油収納器の給油口にセンサーを回して取り付ける。次いでセンサー取り付けコネクタを結合して本体と接続する。
【0040】
〔図4〕の本体接続動作は設定済みの携帯電話にイヤホンジャック、充電コネクタを接続し、次いでセンサーとコネクタを接続する。また、本体にACアダプタを接続し、充電コンセント及びACアダプタをAC100Vへ接続すると赤色LEDが点灯し、動作を開始する。
センサーが一次油位に到達すると、指定された電話へ自動通報を行い(黄LED点滅)センサーが二次油位に到達すると、指定された電話へ自動通報を行う(黄LED点灯)。
【0041】
本体リセットについては(廃食油回収時を想定例)一次通報及び二次通報後に油回収を行い、センサー取り付けコネクタを外して本体と切り離す。
また,センサーを本体廃食油収納器から外し、廃食油収納器に蓋をして持ち運びます。次に、新しい廃食油収納器にセンサー取り付けコネクタを結合して本体と接続する。次いで本体リセットボタンを押下してリセットする。(黄LED消灯)また、センサーが一次油位に到達すると、指定された電話へ自動通報が行われる(黄LED点滅)。 また、センサーが二次油位に到達すると、指定された電話へ自動通報が行われて(黄LED点灯)し、リセットされる。
【0042】
本体自動通報動作については初期状態からセンサー初期待機状態を経てセンサーが一次油位に到達すると、指定電話へ通報を行なわれる。
ついで受側の電話が話中であった場合。3分経過後、受側の電話が通話を開始する。(留守番サービスセンターも同様である)
アンサー音は、断続音が(ピッピッピッ)と聞こえる。
その後、アンサー音を確認後、受側電話にて通話し、切断する。
次にアンサー音を確認後、約1分が経過すると、本体側にて通話を自動切断する。
そこで、本体にてリセットが可能になる、またセンサーは、一次待機状態となる。次にセンサーが二次油位に到達すると、指定電話へ自動通報が行われる。
受側の電話が話し中であった場合には、3分経過後に指定電話へリダイヤル通報が行われる。
受側の電話が通話を開始する時(留守番サービスセンターも同様)
アンサー音として、(ピー)という連続音が聞こえる。
そこでアンサー音を確認後、受側電話は通話を切断する。
また、アンサー音を確認後、約1分経過する。本体側あて通話を自動切断する。
さらに、本体にてリセットが可能になり、センサーは、二次待機状態となる。
【0043】
本体停電後復帰動作は(本体電源切断後復帰)停電前に一次通報油位に到達していた場合には、電源投入後本体自動通報動作,から動作を再開します。
また、停電前に二次通報油位に到達していた場合には、電源投入後、本体自動通報動作のから動作を再開します
【0044】
通報状態確認機能は通報油位まで到達していないことの確認で受側電話から本体電話へ電話をする事で、本体電話が自動応答し、通話が開始しセンサー入力が何もない状態なので、アンサー音はしない。そこで、一次通報油位まで到達していないことの確認が出来る。
受側電話から本体電話へ電話をすると、本体電話が自動応答し、通話が開始してアンサー音の(ピッピッピッ)という断続音が聞こえる。
二次通報油位まで到達していないことの確認は受側電話から本体電話へ電話をする事で得られる。
本体電話が自動応答し、通話が開始する時のアンサー音として、連続音(ピー)が聞こえる。
【符号の説明】
【0045】
1,台座
2,支持具
3,管理制御部
4,画像と音声モニター
5,ダイレクトボタン
6,投入口扉
7,測定センセー挿入部
8,廃食油投入口
9,廃食油回収容器
10,ロボットの顔シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用済みの廃食油を回収する廃食油収納器を備えた無人廃食油回収ロボットにおいて、前期廃食油収納器は、廃食油投入部と管理制御部が着脱分離する事で場所を取らない小型化を特徴とする無人廃食油回収装置。
【請求項2】
上記無人廃食油回収ロボットは、廃食油投入部と管理制御部が着脱分離する事で平置きされた廃食油収納容器のみカートリッジ式に交換することを特徴とする請求項1に記載の無人廃食油回収装置。
【請求項3】
上記無人廃食油回収ロボットは管理制御部で廃食油収納容器の回収時期の通信手段と廃食油収納容器のオーバーフロー対策として機能停止指令の自動制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の無人廃食油回収装置。
【請求項4】
上記無人廃食油回収ロボットに映像と音声を伝えるモニターを搭載し複数のボタン選択で利用案内のガイドや環境保護への広報、協賛広告手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無人廃食油回収装置。
【請求項5】
上記無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに投入廃食油の数値を画像表示する特徴をもつ請求項1に記載の無人廃食油回収装置。
【請求項6】
上記無人廃食油回収ロボットの映像と音声を伝えるモニターに投入廃食油の数値を画像表示し、利用者を特定する電子媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の無人廃食油回収装置。
【請求項7】
上記無人廃食油回収ロボットに映像と音声を伝えるモニターを乗せる台座と支持具を備えることを特徴とする請求項1に記載の無人廃食油回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−225795(P2011−225795A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106727(P2010−106727)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(500150399)
【Fターム(参考)】