説明

無線インターネット用ワイファイ装置及びその装置を利用した無線インターネットシステム

【課題】無線インターネット用ワイファイ装置及びその装置を利用した無線インターネットシステムを提供する。
【解決手段】本発明の実施例による無線インターネット用ワイファイ装置は、複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポート、及びイーサネット信号を入力する入力ポートを含む信号入力部と、入力されたイーサネット信号を複数のWiFi信号に変換する信号変換部と、入力された複数の移動通信信号と信号変換部を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部と、信号結合部を通じて結合された複数の結合信号を複数の出力ポートを通じてそれぞれ出力する信号出力部と、及び信号出力部を通じて出力されるそれぞれの信号がお互いに異なる位相差に分岐されて出力されるようにするカプラーを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線インターネットシステムに関するものであり、より詳細には、移動通信中継システムを利用して設置、維持補修、及び管理などをより効率的にできる無線インターネット用ワイファイ装置及びその装置を利用した無線インターネットシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、無線インターネットサービスには、無線ラン、携帯インターネット(Wibro)、EV-DO(Evolution Data Optimized CDMA2000)などの方式がある。
【0003】
そのうち、無線ランは、ワイファイ(WiFi:Wireless Fidelity)またはWLAN(Wireless Local Area Network)と呼ばれて、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11x1999年標準規格に従うことで、有線のラン(LAN)網にAP(Access Point)を連結して、移動端末機やノートブックコンピューターなどがAPに無線接続してインターネットと連結する方式である。ここで、IEEE802標準は、コンピューター通信網の標準化を推進しているIEEE802委員会によって開発された一連のラン接続方法及びプロトコル標準らを言う。IEEE802標準プロトコルの参照モデルは、OSI(Open System Interconnection)参照モデルの階層化概念を土台にして、主にOSIモデルの7個階層のうちで下位2階層までを標準化する。
【0004】
無線ランサービスは、IEEE802.11b/g国際標準規格を準用する2.400乃至2.483GHzのISM(Industrial Scientific and Medical equipment)帯域(非許可帯域)を使っていて、他の通信サービスとの周波数干渉及び低い出力による狭いカバレッジ(coverage)を有する。
【0005】
それで、2.4GHz帯域の無線ランサービスは、室内及び狭いカバレッジのホットスポット(Hotspot)に局地的に使われるが、このような無線ランシステムは、インターネット網と易しく連動することができるし、国際標準によるシステム仕様で生産供給されるので、チープな装置価格、高速データ伝送などの長所によって利用が拡散して、現在はよりさらに高速データ伝送のために、IEEE802.11gの規格及びIEEE802.11nまで提案された。
【0006】
また、5GHz帯域を使って、54Mbps伝送速度のIEEE802.11a規格による方式もある。すなわち、2.4GHz帯域の無線ラン方式は、ISM帯域を使って高速データ伝送ができるが、一例で、半径数十メートルの狭いカバレッジと周波数干渉によってサービス地域が室内及びホットスポットなどで制限されて、2.3GHz帯域の携帯インターネット(Wibro)サービス方式は、許可帯域を使用するので、多少周波数の干渉がなく、そして、出力制限なしにより広いカバレッジを保持しながら高速データを送る。
【0007】
このような無線ランは、大型書店、ファーストフード店、コーヒー専門店、空港、大学などでたくさんサービスされている。
【0008】
最近、スマートフォン使用者の増加で無線ランとしてのWiFi設置が増大されているし、これによって多い数のWiFi APの設置が要求されているし、それによるWiFiの設置及び維持補修便利、構築費用の節減などに対する効率性が要求される。すなわち、既存に設置されているWiFiは、所望の地域のカバレッジ確保のために複数個を設置した。
【0009】
ところが、WiFiの場合、共用周波数の使用で出力が制限されているし、スマートフォン加入者が増加してよりさらに多くのWiFiを設置することによって維持、補修、管理及び設置側面に困難がある。このような問題点を解決するために移動通信中継システムを利用してWiFi APの設置、維持、補修及び管理などをより効率的にできる無線インターネットシステム(特許出願10-2011-0066215)が開発されたが、このような無線インターネットシステムは、APの複数のポートで個別的な信号が出力されて、各ポートで出力された信号のカバレッジが異なって、使用中である加入者間の衝突による隠匿ノード(Hidden Node)が発生することがあるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述した従来の問題点を解決するためのものであり、その目的は、移動通信中継システムを利用してWiFi APの設置、維持補修、及び管理などをより効率的にすることができて、隠匿ノード(Hidden Node)問題を改善することができる無線インターネット用ワイファイ装置及び無線インターネットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために本発明の一側面による無線インターネット用ワイファイ装置は、複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポート、及びイーサネット(登録商標)信号を入力する入力ポートを含む信号入力部と、前記入力されたイーサネット信号を複数のWiFi信号に変換する信号変換部と、前記入力された複数の移動通信信号と前記信号変換部を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部と、前記信号結合部を通じて結合された複数の結合信号を複数の出力ポートを通じてそれぞれ出力する信号出力部と、及び前記信号出力部から入力された各信号、お互いに対して既設定された位相差を有する少なくとも二つの信号で分岐して出力するカプラーを含むことができて、前記カプラーは一つの入力信号から分岐された一つの信号と共に異なる入力信号から分岐された一つの信号がお互いに対して既設定された位相差を有して同一な一つのポートを通じて出力されるようにすることができる。
【0012】
前記各移動通信信号は、2G移動通信信号、3G移動通信信号、及び4G移動通信信号のうちで少なくとも一つ以上を含む移動通信信号であることができる。
【0013】
前述した目的を達成するために本発明の他の側面による無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステムは、移動通信中継器の分配器から出力される複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポート、及びイーサネット信号を入力する入力ポートを含む信号入力部と、前記入力されたイーサネット信号及び光イーサネット信号を少なくとも多数個のWiFi信号に変換する信号変換部と、前記入力された複数の移動通信信号と前記信号変換部を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部と、該信号結合部を通じて結合された複数の結合信号を多数個の出力ポートを通じてそれぞれ出力する信号出力部を含むワイファイ装置と、前記信号出力部から入力された各信号をお互いに対して既設定された位相差を有する少なくとも二つの信号に分岐して出力するカプラーと、該カプラーを通じて出力される信号を送るために一定長さを有した同軸ケーブルと、及び前記同軸ケーブルの端に設置されて、該当結合信号を放射するアンテナを含むことができるし、前記各出力ポートを通じて出力される結合信号を複数の結合信号に分配する分配器をさらに含んで、前記同軸ケーブルは前記複数の結合信号に対応する複数の同軸ケーブルで構成されることができる。
【0014】
前記カプラーは、一つの入力信号から分岐された一つの信号と共に異なる入力信号から分岐された一つの信号がお互いに対して既設定された位相差を有して同一な一つのポートを通じて出力されるようにすることができる。
【0015】
前記移動通信中継器の分配器から出力される各移動通信信号は、2G移動通信信号、3G移動通信信号、及び4G移動通信信号のうちで少なくとも一つ以上を含む移動通信信号であることができる。
【発明の効果】
【0016】
移動通信中継器の場合事業者が割り当てを受けた周波数で使って出力の制限がないが、WiFiのように共用周波数を使用する場合出力の制限があるために、移動通信中継器出力の分配器の次の段に2個の許容される最大出力を有するワイファイ(Dual WiFi)装置を設置することで、WIFIの設置ポイント(Point)を最小化して、また、既存設置された移動通信中継システムの同軸ケーブルを活用して、移動通信信号と共にWiFi信号を送り出すことで、UTPケーブルの設置が最小化して、結局WiFi AP(または、WiFiモジュールと称する)の設置、維持補修、及び管理などをより効率的にできる効果が創出される。
【0017】
また、最大出力ワイファイ装置を通じて出力される信号をお互いに異なる位相差に分岐して出力することで、MIMO(Multiple Input Multiple Output)信号が分離しながら発生する隠匿ノード(Hidden Node)問題を改善することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置の構成図である。
【図2】ワイファイ装置から発生される隠匿ノード発生を説明するために示した図面である。
【図3】図1の無線インターネット用デュアルワイファイ装置に利用されるカプラーの原理を説明するために示した図面である。
【図4】図1のデュアルワイファイ装置の外部構造を示す図面である。
【図5】本発明の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置を利用した無線インターネットシステムの構成図である。
【図6】本発明の他の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例に対して具体的に説明する。各図面の構成要素らに参照符号を付け加えることにおいて、等しい構成要素らに対してはたとえ他の図面上に表示されてもできるだけ等しい符号を有するようにする。また、本発明の実施例に対する説明時に係わる公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を濁ごすことができると判断される場合には、その詳細な説明は略する。
【0020】
図1は、本発明の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置の構成図であり、同図面に示されたところのように、信号入力部110、信号変換部130、信号結合部150、信号出力部170及びカプラー190を含むことができる。ここで、無線インターネット用ワイファイ装置は、デュアルワイファイ装置の形態を例として示して説明するが、ワイファイ装置はデュアル入力または出力に限定されないし、二つ以上の入力または出力を有するように具現されることもできる。
【0021】
本実施例による信号入力部110は、第1移動通信信号を入力する第1入力ポート111、第2移動通信信号を入力する第2入力ポート112、及びイーサネット(Ethernet)(登録商標)信号を入力する第3入力ポート113を含むことができる。本実施例で信号入力部110は、移動通信信号を入力する入力ポートを2個111、112で構成したが、これに限定されないで複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポートで構成することができる。
【0022】
本実施例で第1移動通信信号と第2移動通信信号は、一例でお互いに共存する他の世代間の信号として、例えば、第1移動通信信号は2世代(2G)信号であり、第2移動通信信号は3世代(3G)または4世代(4G)信号であることができるし、他の例で第1移動通信信号と第2移動通信信号が移動通信中継器310の分配器330から分岐されたお互いに等しい信号として同一世代の単一信号(例えば、2G、3G、4Gのうち一つ)であるか、またはお互いに異なる世代間の結合信号(例えば、2G+3G信号または2G+4G信号など)であることがある。本実施例では、説明の便宜のために第1移動通信信号と第2移動通信信号が等しい信号として2G+4G信号であることを一例で説明する。
【0023】
本実施例による信号変換部130は、信号入力部110の第3入力ポート113を通じて入力されたイーサネット信号を少なくとも2個のWiFi信号に変換(例えば、イーサネット信号をWiFi信号に変換して少なくとも2個以上に出力)するためのものであり、一例でIEEE802.11nによって多重入出力を有するWiFiモジュール1個またはその以上の個数で結合して構成することができる。本実施例で信号変換部130はIEEE802.11nによるWiFiモジュール1個で構成されたことを一例で説明する。
【0024】
本実施例による信号結合部150は、信号入力部110を通じて入力された複数の移動通信信号と信号変換部130を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合して多数個の結合信号を生成及び出力するためのものであり、一例で、信号入力部110の第1入力ポート111及び第2入力ポート112を通じて入力された第1及び第2移動通信信号と信号変換部130を通じて変換された2個のWiFi信号をそれぞれ結合して、例えば、2個の2G+4G+WiFi結合信号を生成するためのものである。
【0025】
本実施例による信号出力部170は、信号結合部150を通じて結合されて生成された多数個の結合信号を対応する多数個の出力ポートを通じてそれぞれ出力するためのものであり、例えば、信号出力部170は、信号結合部150を通じて結合されて生成された2個の2G+4G+WiFi結合信号を対応する2個の第1及び第2出力ポート171、172を通じてそれぞれ出力することができる。
【0026】
本実施例によるカプラー190は、ワイファイ装置から発生される隠匿ノード問題を解消するために、それぞれの出力ポートを通じて出力されるそれぞれの信号がお互いに異なる位相差を有する信号らに分岐されて出力されるようにする。例えば、カプラー190は信号結合部150を通じて結合されて出力されたそれぞれの2G+4G+WiFi結合信号を二つの信号に分岐して、その分岐された二つの信号がお互いに90度の位相差を有するようにして出力することができる。
【0027】
図2は、ワイファイ装置から発生される隠匿ノード発生を説明するために示した図面である。
【0028】
移動通信信号とワイファイ信号を結合して、移動通信中継システムを利用してカバレッジを拡大する無線インターネットシステムの場合には、ワイファイ装置から出力された複数の各ポートの出力信号がビル内に既存に具備された移動通信中継システムを利用して伝達するので、中継システムの構成によって各ポートの出力信号の電波が到逹するサービス可能な領域が重畳されない場合が発生することがある。このような場合、図2に示したところのようにワイファイ装置から出力されたポート1の信号が到逹する領域で端末1が通信を遂行しているが、等しいワイファイ装置から出力されたポート2の信号が到逹する領域で端末2が通信する場合には、端末1はポート2に占有された端末2の存在可否を確認しにくくて、隠匿ノード(Hidden Node)に対する問題が発生することがある。ここで、隠匿ノード問題は、等しいワイファイ装置に連結された複数の端末装置がお互いに信号感知にならない領域にある場合には、特定端末装置が無線ラン資源を占有して他の端末装置のサービス品質に影響を与える現象を言う。
【0029】
本発明の実施例では、このような隠匿ノード問題を解決するために、ハイブリッドカプラーを利用して信号結合を通じて隠匿ノードに対する問題を解決する。
【0030】
図3は、図1の無線インターネット用デュアルワイファイ装置に利用されるカプラーの原理を説明するために示した図面である。
【0031】
本発明の実施例では線路の間に電磁界的で交流信号エネルギーを相互伝達する現象であるカプラーの原理を利用して、図3に示したところのように元々の信号で1/2電力をカップリングすれば、元々の信号は半分に落ちて、カップリングされた出力では-3dBmの小さな電力が出力される分類器(divider)概念を適用する。
【0032】
すなわち、従来の隠匿ノード問題を乗り越えるために四つの端子で構成された90度のハイブリッドカプラー190を使用することができる。このようなカプラーは、図1のように無線インターネット用デュアルワイファイ装置の内部に設置されるか、または無線インターネット用デュアルワイファイ装置と独立的に設置されることができる。この場合、カプラーはマイクロストリップまたはストリップラインの形態で90度の位相差を有する2個の出力端子を具備した3dBディレクショナルカプラー(directional coupler)を狭い空間に具現することができる。この時、カプラー190はインピーダンスが整合された端子を具備して、ポート1は90度の位相差を有する二つの出力端子(ポート2、ポート3)で分離して、ポート4の端子には電力が印加されないようにすることができる。このような形態のカプラーを利用して、2端子MIMO信号をそれぞれポート1とポート4に連結して、ポート2とポート3それぞれの出力端子を移動通信網に連結すれば、ポート1の入力信号はポート2とポート3を通じて90度の位相差を有して出力されて、ポート4の入力信号もポート2とポート3を通じて90度の位相差を有して出力される。
【0033】
すなわち、前記ハイブリッドカプラー190で、出力ポート2は入力ポート1の入力信号から分岐された一つの信号と共に入力ポート4の入力信号から分岐された一つの信号をお互いに対して90度の位相差を有して出力することができて、出力ポート3は入力ポート1の入力信号から分岐された異なる一つの信号と共に入力ポート4の入力信号から分岐された異なる一つの信号をお互いに対して90度の位相差を有して出力することができる。これを通じてMIMO信号が分離されながら発生する隠匿ノード問題を解決することができるようになる。
【0034】
図4は、図1のデュアルワイファイ装置の外部構造を示す図面であり、図4の(a)はデュアルワイファイ装置100の一側面図、(b)は平面図、(c)は他の側面図を示す。
【0035】
図4の(a)を見れば、デュアルワイファイ装置100の一側面には信号入力部110の第1入力ポート111、第2入力ポート112、及びイーサネット(Ethernet)信号を入力する第3入力ポート113が形成されている。本実施例で第3入力ポート113は、電源+イーサネット信号を入力する入力ポート113a及びイーサネット信号を入力する入力ポート113bを含むことができる。
【0036】
図4の(c)を見れば、デュアルワイファイ装置100の他の側面には、信号出力部170またはカプラー190の出力端子に連結される第1出力ポート171及び第2出力ポート172が形成されている。
【0037】
図1及び図4を参照して前述されたデュアルワイファイ装置100の各構成110、130、150、170、190は、信号入力部110->信号変換部130->信号結合部150->信号出力部170->カプラー190の順方向信号処理に対して説明したが、その順方向とは反対の逆方向で信号処理が可能であることは勿論である。例えば、逆方向信号処理時に信号出力部170は、カプラー190を通じてWiFi信号及び移動通信信号のうちで少なくとも一つ以上の信号の入力を受けて、信号結合部150は入力された信号がWiFi+移動通信結合信号ならWiFi信号と移動通信信号に分離して、信号変換部130は分離したWiFi信号をイーサネット信号に変換して、信号入力部110は変換されたイーサネット信号と分離した移動通信信号を、それぞれ該当ポート111、112、113を通じて出力することができる。
【0038】
次に、本発明の実施例によるデュアルワイファイ装置100の動作の一例に対して説明する。
【0039】
先ず、信号入力部110の第1及び第2入力ポート111、112を通じてそれぞれ第1及び第2の2G+4G移動通信信号が入力されて第3入力ポート113を通じてイーサネット信号が入力されれば、信号変換部130は入力されたイーサネット信号をWiFi信号に変換して、少なくとも2個の第1及び第2WiFi信号に出力する。
【0040】
引き継いで、信号結合部150は、信号変換部130から出力された第1及び第2WiFi信号と信号入力部110を通じて入力された第1及び第2の2G+4G移動通信信号をそれぞれ結合して、第1及び第2の2G+4G+WiFi結合信号を生成して、信号出力部170は第1及び第2出力ポート171、172を通じて第1及び第2の2G+4G+WiFi結合信号をそれぞれ出力する。
【0041】
カプラー190は、信号出力部170を通じて出力されるそれぞれの第1及び第2の2G+4G+WiFi結合信号を二つの信号に分岐して、その分岐された二つの信号がお互いに対して既設定された位相差を有するようにして出力する。
【0042】
図5は、本発明の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置を利用した無線インターネットシステムの構成図であり、移動通信中継器310、分配器330、デュアルワイファイ装置200、カプラー190、分配器350、同軸ケーブル370、及びアンテナ390を含むことができる。
【0043】
本実施例による移動通信中継器310は、移動通信網の基地局のような終端装置のカバレッジを拡張するための装置として、既存の移動通信中継器と等しいので、具体的な説明は略する。
【0044】
本実施例による分配器330は、移動通信中継器310から出力される移動通信信号を複数の移動通信信号に分配するためのものであり、本実施例で分配器330は、第1移動通信信号及び第2移動通信信号に分配することを一例で説明する。
【0045】
本実施例によるデュアルワイファイ装置200は、図1を参照して説明されたデュアルワイファイ装置100からカプラー190を分離した装置として、例えば、移動通信中継器310の分配器330から出力される第1及び第2移動通信信号をそれぞれ入力する第1及び第2入力ポート111、112、及びLANのUTPケーブルを通じてイーサネット信号を入力する第3入力ポート113を含む信号入力部110と、第3入力ポート113を通じて入力されたイーサネット信号を少なくとも2個のWiFi信号に変換する信号変換部130と、第1及び第2入力ポート111、112を通じて入力された第1及び第2移動通信信号と信号変換部130を通じて変換された2個のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部150と、信号結合部150を通じて結合された2個の結合信号を2個の第1及び第2出力ポート171、172を通じて出力する信号出力部170を含むことができる。より具体的には前述された図1及び図4の内容を参照する。
【0046】
カプラー190は、デュアルワイファイ装置200の信号出力部170を通じて出力されるそれぞれの信号をお互いに異なる位相差を有する二つの信号に分岐して、二つの出力端子を通じて出力する。
【0047】
本実施例による分配器350は、カプラー190を通じて出力された2個の移動通信+WiFi結合信号をそれぞれ入力する2個の分配器351、352を含むことができるし、各分配器351、352は入力されたそれぞれの移動通信+WiFi結合信号を多数個に分配して出力する。この時、カプラー190のそれぞれの出力端子を通じて出力される二つの移動通信+WiFi結合信号は、お互いに対して90度の位相差を有する。
【0048】
本実施例による同軸ケーブル370は、各分配器351、352を通じて出力された複数の移動通信+WiFi結合信号をそれぞれ一定距離延ばして送る多数個のケーブルを含む。
【0049】
本実施例によるアンテナ390は、各同軸ケーブル370の端に設置されて、多数個の同軸ケーブル370を通じて伝送された多数個の移動通信+WiFi結合信号を外部に放射する。
【0050】
他の実施例で、分配器350を抜いてデュアルワイファイ装置100から出力される2個の移動通信+WiFi結合信号を、各同軸ケーブル370を通じて一定距離延ばして、各アンテナ390を通じて外部に放射することができる。
【0051】
図5を参照して前述された無線インターネットシステムの各構成310、330、200、190、350、370、390は、移動通信中継器310->分配器330->デュアルワイファイ装置200->カプラー190->分配器350->同軸ケーブル370->アンテナ390の順方向(すなわち、通信システムから端末方向)の信号処理に対して説明したが、その順方向とは反対の逆方向(すなわち、端末から通信システムの方向)に信号処理が可能であることは勿論である。
【0052】
次に、本発明の実施例による無線インターネット用デュアルワイファイ装置を利用した無線インターネットシステムの動作の一例に対して説明する。
【0053】
先ず、移動通信中継器310から出力される、例えば、2G+4G移動通信信号を分配器330で複数の移動通信信号、例えば、第1の2G+4G移動通信信号及び第2の2G+4G移動通信信号に分配して出力する。
【0054】
引き継いで、デュアルワイファイ装置200は、分配器330から出力された第1及び第2の2G+4G移動通信信号が入力されて、LANのUTPケーブルを通じてイーサネット信号が入力されれば、入力されたイーサネット信号を複数のWiFi信号、例えば、第1及び第2WiFi信号に変換した後、変換された第1及び第2WiFi信号と入力された第1及び第2の2G+4G移動通信信号をそれぞれ結合して、第1及び第2の2G+4G+WiFi結合信号を生成して出力する。
【0055】
引き継いで、分配器351、352は、デュアルワイファイ装置100から出力された第1及び第2の2G+4G+WiFi結合信号をそれぞれ複数の2G+4G+WiFi結合信号に分配して、各2G+4G+WiFi結合信号は対応する各同軸ケーブル370を通じて該当カバレッジ領域まで送った後、対応する各アンテナ390を通じて放射される。
【0056】
図6は、本発明の他の実施例による無線インターネット用ワイファイ装置400の構成図である。
【0057】
図6を参照すれば、無線インターネット用ワイファイ装置400は、カプラー190を内部に含んで構成されることができる。すなわち、無線インターネット用デュアルワイファイ装置400は、カプラー190、信号入力部410、信号変換部430、信号結合部451、452、及び信号出力部470を含むことができる。
【0058】
カプラー190は、信号結合部451、452から結合されたそれぞれの信号らをポート1とポート4を通じて入力して、その入力された各信号をお互いに対して90度の位相差を有する二つの信号に分岐して、このように分岐された信号らをポート2とポート3を通じて出力する。本実施例でカプラー190は、図3のカプラーと同一であるか、または類似な機能を有する。
【0059】
信号入力部410は、2G/3G/4Gの第1及び第2移動通信信号がそれぞれ入力される第1及び第2入力ポート411、412、イーサネット信号(Ethernet_1)を入力する第3入力ポート413、光ケーブルの接続を通じて光イーサネット信号を入力する第4入力ポート414、及びイーサネット信号(Ethernet_2)を出力する出力ポート415を含むことができる。信号入力部410は、図1の信号入力部110と比べて第4入力ポート414と出力ポート415をさらに具備する。出力ポート415は、イーサネット信号出力部としてカスケード連結のために第3入力ポート413や第4入力ポート414を通じて入力されたイーサネット信号(Ethernet_1)や光イーサネット信号を他の所に伝達するためのものである。本実施例で2G/3G/4Gは、2G、3G、及び4Gのうち一つ以上が結合された移動通信信号を示す。
【0060】
信号変換部430は、IEEE802.11nによって多重入出力を有するWiFiモジュール(WiFi2x2802.11n)1個で構成されて、図1の信号変換部130と同一/類似な機能をする。
【0061】
信号結合部451、452は、第1及び第2入力ポート411、412を通じて入力された2G/3G/4Gの第1及び第2移動通信信号と信号変換部430から出力された2個の2.4GHz WiFi信号をそれぞれ結合して、例えば、2個の2G/3G/4G+WiFi結合信号を生成するためのものであり、例えば、バンドパスフィルター(BPF)とダイプレクサ(Diplexer)を含むことができる。
【0062】
本実施例による信号出力部470は、信号結合部451、452を通じて結合されて生成された2個の2G/3G/4G+WiFi結合信号をそれぞれ出力する第1及び第2出力ポート471、472を含む。
【0063】
図6のデュアルワイファイ装置400は、図5のデュアルワイファイ装置を利用した無線インターネットシステムでデュアルワイファイ装置200及びカプラー190を取り替えて使用することができる。
【0064】
本発明の多様な実施例によるデュアルワイファイ装置100、200、400は、信号入力部110、410の入力ポート111-113、411-415と信号出力部170、470の出力ポート171-172、471-472が物理的にお互いに対向する2個の側面にそれぞれ形成されている。
【0065】
したがって、従来建物に設置されている分配器330(既存の一般的な分配器は、大部分2個に分岐する形態でなされている)の後に本発明のデュアルワイファイ装置100、200、400を付着さえすれば、容易に既存の移動通信網を利用してWiFi信号を送ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上で説明したところのように本発明によると、移動通信中継器の場合事業者が割り当てを受けた周波数で使って出力の制限がないが、WiFiのように共用周波数を使用する場合出力の制限があるために、移動通信中継器出力の分配器の次の段に2個の許容される最大出力を有するワイファイ(Dual WiFi)装置を設置することで、WIFIの設置ポイント(Point)を最小化して、また、既存設置された移動通信中継システムの同軸ケーブルを活用して、移動通信信号と共にWiFi信号を送り出すことで、UTPケーブルの設置が最小化して、結局WiFi AP(または、WiFiモジュールと称する)の設置、維持補修、及び管理などをより効率的にできる効果が創出される。
【0067】
また、最大出力ワイファイ装置を通じて出力される信号をお互いに異なる位相差に分岐して出力することで、MIMO(Multiple Input Multiple Output)信号が分離しながら発生する隠匿ノード(Hidden Node)問題を改善することができるようになる。
【符号の説明】
【0068】
110 信号入力部
111 移動通信信号
112 移動通信信号
113 イーサネット信号
130 信号変換部
150 信号結合部
170 信号出力部
190 カプラー
200 デュアルワイファイ装置
310 移動通信中継器
330 分配器
351 分配器
352 分配器
414 光イーサネット
451 信号結合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポート、及びイーサネット信号を入力する入力ポートを含む信号入力部と、
前記入力されたイーサネット信号を複数のWiFi信号に変換する信号変換部と、
前記入力された複数の移動通信信号と前記信号変換部を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部と、
前記信号結合部を通じて結合された複数の結合信号を複数の出力ポートを通じてそれぞれ出力する信号出力部と、及び
前記信号出力部から入力された各信号をお互いに対して既設定された 位相差を有する少なくとも二つの信号に分岐して出力されるようにするカプラーを含んで、
前記カプラーは、一つの入力信号から分岐された一つの信号と共に異なる入力信号から分岐された一つの信号がお互いに対して既設定された位相差を有して同一な一つのポートを通じて出力されるようにする無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項2】
前記信号変換部は、IEEE802.11nによって多重入出力を有するWiFiモジュールを少なくとも1個以上結合して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項3】
前記各移動通信信号は、2G移動通信信号、3G移動通信信号、及び4G移動通信信号のうちで少なくとも一つ以上を含む移動通信信号であることを特徴とする請求項1に記載の無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項4】
前記信号入力部は、光イーサネット信号を入力する入力ポートをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項5】
前記信号入力部は、入力されたイーサネット信号を出力する出力ポートをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項6】
前記信号入力部の移動通信信号入力ポートは2個で構成されて、前記信号出力部の前記出力ポートは2個で構成されて、前記入力ポートと前記出力ポートは物理的にお互いに対向する2個の側面にそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項1に記載の無線インターネット用ワイファイ装置。
【請求項7】
移動通信中継器の分配器から出力される複数の移動通信信号をそれぞれ入力する複数の入力ポート、及びイーサネット信号を入力する入力ポートを含む信号入力部と、前記入力されたイーサネット信号を少なくとも多数個のWiFi信号に変換する信号変換部と、前記入力された複数の移動通信信号と前記信号変換部を通じて変換された複数のWiFi信号をそれぞれ結合する信号結合部と、該信号結合部を通じて結合された複数の結合信号を多数個の出力ポートを通じてそれぞれ出力する信号出力部を含むワイファイ装置と、
前記信号出力部から入力された各信号を、お互いに対して既設定された 位相差を有する少なくとも二つの信号に分岐して出力するカプラーと、
前記カプラーを通じて出力される信号を送るために一定長さを有した同軸ケーブルと、及び
前記同軸ケーブルの端に設置されて、該当結合信号を放射するアンテナを含んで、
前記カプラーは、一つの入力信号から分岐された一つの信号と共に異なる入力信号から分岐された一つの信号がお互いに対して既設定された位相差を有して同一な一つのポートを通じて出力されるようにする無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項8】
前記各出力ポートを通じて出力される結合信号を複数の結合信号に分配する分配器をさらに含んで、前記同軸ケーブルは前記複数の結合信号に対応する複数の同軸ケーブルで構成されたことを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項9】
前記信号変換部は、IEEE802.11nによって多重入出力を有するWiFiモジュールを少なくとも1個以上結合して構成されたことを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項10】
前記各移動通信信号は、2G移動通信信号、3G移動通信信号、及び4G移動通信信号のうちで少なくとも一つ以上を含む移動通信信号であることを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項11】
前記ワイファイ装置の前記信号入力部は、光イーサネット信号を入力する入力ポートをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項12】
前記ワイファイ装置の前記信号入力部は、入力されたイーサネット信号を出力する出力ポートをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。
【請求項13】
前記ワイファイ装置は、前記信号入力部の移動通信信号入力ポートが2個で構成されて、前記信号出力部の前記出力ポートが2個で構成されて、前記入力ポートと前記出力ポートは物理的にお互いに対向する2個の側面にそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項7に記載の無線インターネット用ワイファイ装置を利用した無線インターネットシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−98975(P2013−98975A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−115644(P2012−115644)
【出願日】平成24年5月21日(2012.5.21)
【出願人】(512131221)エルジー ユープラス コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】LG Uplus Corp.
【住所又は居所原語表記】827 Namdaemunno5−ga,Jung−gu,Seoul 100−095,Korea
【出願人】(512132343)イーエムシー テック カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】EMC TECH CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】206 Gayang Techno Town,1487 Gayang−dong,Gangseo−gu,Seoul 157−200, Korea
【Fターム(参考)】