説明

無線エネルギー伝送のためのエネルギー結合装置を有する充電システム

【課題】短時間で電池を繰り返し充電することを可能にし、ユーザの利便性および充電システムの操作者への安全性、信頼性があり堅牢な自動車充電システムを提供する。
【解決手段】エネルギー結合装置は、自動車の外部に配置される第1のトランスデューサと、自動車に取り付けられる第2のトランスデューサとを含む。整列手段は自動車と連絡して、第2のトランスデューサが、第1のトランスデューサから無線で伝送され電力伝送器により生成されたエネルギーを受け取るように、第2のトランスデューサが第1のトランスデューサに対して配置されるような、繰り返し可能な自動車の配置を確実にする。第2のトランスデューサにより受け取られるエネルギーは、ESSDにより電気的に整形され、コントローラにより制御される通りにESSDを通じて電気的に伝送され、ESDを充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連文献
[0001]本出願は、2011年7月11日に出願された、米国特許仮出願第61/506,242号の優先権を主張する。
【0002】
[0002]本発明は一般に、地上を走る電動車両(motorized vehicle)のエネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するための、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]電気自動車およびハイブリッド電気自動車は、消費者の間で人気が高まっている。これらの自動車の電気モータは、自動車の電池により駆動される。電池は、自己再生しない場合、自動車の外部に位置しうる電源から、充電される必要がありうる。
【0004】
[0004]従来の自動車の電池の充電システムは、自動車の電池を充電するために自動車に差し込むことができる連結器を含む。この種類の充電システムは、十分小さく自動車で運搬可能であり、米国で一般に利用可能な交流120V、60ヘルツ(Hz)の電源に、着脱可能に連結する、または差し込むことができる。ある状況では、このシステムは、10時間以内で通常の自動車の電池を充電することができる。この充電システムは良好に動作するが、消費者は、電池をより短時間で充電する充電システムを望む可能性がある。また、消費者は、自動車を電源に物理的に接続する必要なく電源から自動車の電池を充電するという、より大きな利便性をも求める可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第12/950,298号
【特許文献2】米国特許出願第13/306,327号
【特許文献3】米国特許第7,800,344号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0005]したがって、従来の交流120V、60Hzの低電圧の充電システムよりも短時間で電池を繰り返し充電することを可能にし、ユーザの利便性および充電システムの操作者への安全性を実現する、信頼性があり堅牢な自動車の充電システムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0006]本発明の核心には、操作者が操作し使用するために、充電システムが確実に信頼性が高い安全かつより便利なものであるように、様々な要因を組み合わせて考慮する、充電システムを見出すということがある。1つの要因は、交流120Vよりも高い電圧で動作する電気接続システムが従来の交流120Vの充電器よりも短時間で電池を充電することができることである。第2の要因は、60ヘルツよりも高い周波数で動作する電気接続システムもまた、動作する際の電源システム効率が改善された電気接続システムを実現することができることである。第3の要因は、受信トランスデューサのコイルにより無線で効果的にエネルギーを受け取ることができ、その結果、充電システムが電気的に動作し電池を充電することができるように、伝送トランスデューサと受信トランスデューサを整列するように自動車を繰り返し可能に、確実に位置決めすることである。第4の要因は、やはり自動車の周囲に位置する操作者に関して、自動車空間内で高電圧、高周波の電気信号を確実かつ安全に、電気的に整形し伝送する必要があることである。第5の要因は、充電システムが電池を充電する速度を、充電システムが効果的に制御する必要があることである。第6の要因は、部品の数を減らした、より簡易的な充電システムを有することである。第7の要因は、高電圧、高周波の主要のシステムと、低電圧、60Hzの二次的システムとの両方を含み、操作者が所期の輸送機能のために自動車を効果的に用いる際に遭遇する様々な動作条件において電池の充電を可能にする充電システムを有することである。主要システムおよび二次的システムを有することで、充電システムの操作者の操作は、さらに柔軟かつ簡単になる。第8の要因は、電気的な用途に応じて、高出力、高周波の信号を車載で整形するための、様々な電気的/電子的な構成を有することである。第9の要因は、充電システムが意図された通りに動作していない場合、操作者が充電システムの配置されている局所的な領域から離れる前に、操作者に音声または視覚による通知を提供する充電システムを有することである。第10の要因は、複数の自動車の充電システムに同時に充電する能力を有することである。
【0008】
[0007]本発明のある実施形態によれば、充電システム(ECS)は、自動車のエネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電することができる。ECSは、電力伝送器、車外トランスデューサおよび車載トランスデューサを含むエネルギー結合装置、少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)、ならびに整列手段を含む。電力伝送器は、エネルギーを提供するように構成される。エネルギー結合装置の車外トランスデューサは、自動車の外部に配置される。車外トランスデューサは、電力伝送器と電気的に接続される。エネルギー結合装置の車載トランスデューサは、自動車に搭載される。車載トランスデューサは、車外トランスデューサから無線で伝送されたエネルギーの少なくとも一部を、受け取るように構成される。ESSDは、車載トランスデューサと電気的に接続され、受け取られたエネルギーの少なくとも一部を電気的に整形し、電気的に整形されたエネルギーを電気的に伝送してESDを充電する。整列手段は、自動車と連絡して、車載トランスデューサが車外トランスデューサから無線で伝送されたエネルギーを受け取るように、エネルギー結合装置の車外トランスデューサに対して自動車が配置されることを確実にするように構成される。
【0009】
[0008]本発明の別の実施形態によれば、自動車に搭載されるESDを充電するためにECSが用いられる、ECSを操作するための方法が提示される。
[0009]本発明のさらなる実施形態によれば、ECSの中でのデータメッセージの伝送および確認応答によって、ESDを充電するためのさらなる方法が提示される。
【0010】
[0010]本発明のさらなる実施形態によれば、ECSを通じてエネルギーを伝送し、反射され受信されたECSの電力の測定結果を用いてESDを充電するための、方法が提示される。
【0011】
[0011]本発明のさらに別の実施形態によれば、マルチスイッチが複数の自動車に搭載されたそれぞれのESDを同時に充電するように構成されるように、マルチスイッチが少なくとも1つの別のESCとも電気的に接続される、マルチスイッチと電気的に接続されたECSが提示される。
【0012】
[0012]本発明のさらなる特徴、使用法、および利点は、添付の図面を参照して非限定的な例としてのみ与えられる、本発明の実施形態の以下の詳細な説明を読むことでより明らかになるであろう。
【0013】
[0013]本発明は、添付の図面を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】[0014]本発明による、エネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するように構成される、簡易的なブロック図の形態の充電システム(ECS)を示す図である。
【図2】[0015]図1のECSのより詳細なブロック図と、整列手段を含む図1のECSのさらなる詳細とを示す図である。
【図3】[0016]図2のECSと、自動車と地面との間の図2のECSのトランスデューサのさらなる空間的な細部とを示す図である。
【図4】[0017]図3のECSのさらに別のブロック図を示し、図3のECSの自動車の電気信号整形デバイス(ESSD)の詳細をさらに示す図である。
【図5】[0018]図2のECSの単一の電力伝送器のブロック図と、電力伝送器の詳細とを示す図である。
【図5A】[0019]図5の電力伝送器の電気的な概略図である。
【図6】[0020]ECSの整列手段を用いて、エネルギー結合装置の中での電磁エネルギーの繰り返し可能なエネルギー伝送を保証する、図2のECSを操作するための方法を示す図である。
【図7】[0021]トランスデューサが互いに無線で通信するように構成されるように、自動車を配置するための、図6の方法のさらなるサブステップを示す図である。
【図8】[0022]データメッセージの伝送および確認応答に基づいて、図2のECSを操作するための別の方法を示す図である。
【図9】[0023]図8の方法の追加のステップを示す図である。
【図10】[0024]反射され受け取られた電力の測定結果を用いて、図2のECSを通じてエネルギーを伝送するための方法を示す図である。
【図11】[0025]図10の方法の追加のステップを示す図である。
【図12】[0026]本発明の代替的な実施形態による、図2の実施形態と同様の主要システムと、主要システムと電気的にインターフェースをとる60Hzの二次的システムとを含む、ECSを示す図である。
【図13】[0027]本発明の別の代替的な実施形態による、主要システムと、二次的システムと、伝送スイッチ機能が搭載されたECSの一部としての統合された充電デバイスとを含むECSを示す図である。
【図14】[0028]本発明のさらなる代替的な実施形態による、主要システムと、二次的システムと、主要システムの一部として含まれ伝送スイッチ機能が組み込まれた統合された充電デバイスとを含み、インバータ電気機器が主要システムから除去された、ECSを示す図である。
【図15】[0029]本発明の別の代替的な実施形態による、主要システムとおよび二次的システムのブロック図を示す図であり、主要システムはコンバータを含む。
【図16】[0030]本発明のさらに別の代替的な実施形態による、多重電力スイッチにより同時に充電されている図2のECSをそれぞれ含む、複数の自動車を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0031]自動車の駆動系は、力を発生させてこの力を路面に接する自動車のタイヤに伝える、自動車内の一群の部品により形成される。ハイブリッド電気自動車および電気自動車は、それぞれの自動車の駆動系を駆動するために牽引用の電池をそれぞれ用いる。ハイブリッド電気自動車は、炭化水素燃料のエンジンを、または、自動車に搭載された電池により供給されるエネルギーとともにモータを用いて、自動車の駆動系を駆動する。電気自動車は、エネルギー蓄積デバイス(ESD)または電池からのエネルギーのみを用いることで、駆動系を駆動する。ハイブリッド電気自動車および電気自動車の牽引用の電池は、単一の電池を形成するように直列または並列に接続された複数の電池を含みうる。自動車が運転されると、または、例えば、駆動系を駆動することとは別にラジオまたはフロントガラスのワイパを動かすときのように、自動車が操作者により運転以外に用いられると、電池の充電量が減少し、または充電量が空になることがある。こうした状況が起きると、電池は満充電の状態に戻るように充電されなければならない。電池の再充電は、充電システム(ECS)を用いて実現されうる。ECSは電荷を供給して、電池に電荷を与え電荷で満たす。ハイブリッド自動車または電気自動車の電池は、駐車中のように自動車が動いていないときは、プラグインの交流120V、60ヘルツ(Hz)のECSを用いて充電されうる。1つのそのようなECSが、「BATTERY CHARGER HAVING NON−CONTACT ELECTRICAL SWITCH(非接触式の電気的スイッチを有する電池充電器)」という表題の米国特許出願第12/950,298号で説明され、別のそのようなシステムが、「POWER SAFETY SYSTEM AND METHOD HAVING A PLURALITY OF THERMALLY−TRIGGERED ELECTRICAL BREAKING ARRANGEMENTS(温度により動作する複数の電気遮断装置を有する駆動安全システムおよび方法)」という表題の米国特許出願第13/306,327号で説明され、これらは参照により全体が本明細書にそれぞれ組み込まれる。ECSを用いて自動車の電池を満充電に戻すことで、ハイブリッド自動車または電気自動車のユーザは、電池または電池パックの充電状態により少なくとも一部が決まる、完全な航続距離を確実に移動できるようになる。交流120V、60HzのECSよりも短時間で、電池を安定的かつ信頼性をもって充電することは、自動車の操作者に対する、自動車の即時使用性および利便性を高める上で有利である。
【0016】
[0032]以下の用語は本明細書を通じて使用され、以下のように定義される。
[0033]整列手段 トランスデューサの整列が繰り返し行われるように、自動車の整列を容易にする構造物。整列手段は、車輪止め、車輪ストッパ、またはタイヤ用くぼみ機器を含みうる。車輪止めは、自動車の不意な動きを防ぐための、自動車の車輪の前または後ろに位置する、丈夫な材料の1つまたは複数のくさびである。底面は、地面との摩擦を向上させるために、ゴムで被覆されることがある。本明細書で説明されるようなECSとともに使用される場合、車輪止めは、接着剤または留め具を用いて地面に配置および固定され、自動車のタイヤと係合すると、自動車に搭載されたトランスデューサの1つと地面に配置された別のトランスデューサとの、ECSのトランスデューサの少なくとも部分的な整列を確実にすることが好ましい。くさびの1つの端部は、自動車の車輪の形状に合うような凹んだ形状を有してもよく、これにより車輪止めを超えるのに必要な力が大きくなる。別の種類の整列手段は、タイヤ用くぼみ機器であってよい。車輪がタイヤ用くぼみ機器のくぼみに入ると、ECSのトランスデューサが互いに一般的な整列の状態にあるので、車載トランスデューサが地上にある車外トランスデューサから伝送されたエネルギーと結合またはエネルギーを受け取れるということが、自動車の運転手に分かる。車両の横方向の整列のための部材、例えば、住宅の車庫の天井から吊るされたテニスボールも、車載トランスデューサが車外トランスデューサから伝送されたエネルギーを無線で受け取るように、トランスデューサが十分整列されるように、自動車の運転手が自動車を位置付ける助けになりうる。自動車の前側で自動車の中心線がテニスボールのところに来るようにしたときに、車載トランスデューサの少なくとも一部が車外トランスデューサと重なり合い、これらのトランスデューサの間でエネルギーが伝送/受信されるように自動車が位置付けられるように、テニスボールが所定の位置に配置されうる。
【0017】
[0034]トランスデューサの整列 トランスデューサは、ECSのシステム電力効率がトランスデューサ間で75%を超える場合、整列されていると考えられる。例えば、50センチメートル(cm)×50cmという一般的な大きさで、z軸方向が20cmであり、それぞれのトランスデューサの各領域が少なくとも50%重なるトランスデューサは、75%以上のシステム電力効率を生み出しうる。一般的には、ECSのシステム電力効率が75%よりも高ければ、トランスデューサのそれぞれの領域の一部が互いに重なり合うかどうかに関わらず、トランスデューサは、互いに整列していると考えられる。例えば、図3に最もよく示されるように、自動車のトランスデューサの領域の少なくとも一部が、好ましくは、自動車の下の地面に固定された車外トランスデューサの少なくとも一部と重なり合う。
【0018】
[0035]充電デバイス 一形態のエネルギーを得て、自動車のESDを充電するのに適した形態のエネルギーに変換する、電気的なデバイス。例えば、この充電デバイスは、低周波の交流電力を受け取ることができ、交流電力を電池を安全かつ効率的に充電するために次いで用いられる直流電流に変換する。例えば、低周波の交流電力は、関連する60Hzの周波数を有しうる。
【0019】
[0036]エネルギー結合装置 エネルギー結合装置は、車外トランスデューサおよび車載トランスデューサから形成される。車載トランスデューサは、車外トランスデューサから伝送された電磁(EM)エネルギーを無線で受け取る。好ましくは、エネルギー伝送は、主に磁気的なエネルギー結合によるものである。
【0020】
[0037]エネルギー記憶デバイス(ESD) 電荷を蓄積する電気的なデバイス。ESDは、電池とも呼ばれうる。電池は、単一の電池であってよく、または電池パックに形成された複数の電池であってもよい。例えば、電池パックは通常、電気自動車またはハイブリッド電気自動車で見出される。
【0021】
[0038]充電システム(ECS)電力効率 ECSの出力電力量に対する入力電力量。通常、システム電力効率は、0%から100%の範囲にあることが可能であり、100%では、入力と出力の間に電力損失がなく完全に効率的である。いくつかの電気的な用途では、システム電力効率を可能な限り高くする、したがって100%に近い百分率の値を有することが望まれうる。システム電力効率は、複数の要因により影響を受けることがあり、その要因の1つは、ECSの電力損失に影響しうる、ECSの製造に用いられる電気的なコンポーネントである。また、この用語は、「システム電力効率」とも呼ばれうる。
【0022】
[0039]電気信号整形デバイス(ESSD) ESSDは、トランスデューサから入力としてある形態のエネルギーを得て、ESDを充電するのに適した形にエネルギーを電気的に整形し、整形されたエネルギーをESDに電気的に伝送する。例えば、本明細書で説明されるように、ESSDは、車載トランスデューサから見て電気的に下流側の、車載に配置される。ESSDは、充電システムの用途に応じて、単一の電気的なモジュール、または、ともに電気的に接続される複数のモジュールに、パッケージングされうる。例えば、ESSDは単に整流器であってよい。
【0023】
[0040]高出力ECS 少なくとも900ワットの、電力伝送器からの出力を有する、充電システム(ECS)。好ましくは、このワット値は、900から10,000ワットの範囲にある。いくつかの実施形態では、電力伝送器からの出力が900ワット未満のECSは、高出力ECSであると考えられない。高出力ECSの出力はまた、一般に、周波数が60Hzよりも高い電気信号を出力する。ECSは、電源と電気的に接続された電力伝送器と、第1および第2のトランスデューサを含むエネルギー結合装置と、コントローラを含む電気信号整形デバイス(ESSD)を含む。ECSはまた、自動車の用途で用いられた場合に、ECSの動作中に第2のトランスデューサが第1のトランスデューサからのエネルギーを受け取るように第1のトランスデューサに対して第2のトランスデューサを適切に整列するのを支援する、整列手段も含みうる。図4〜5、12〜15に示されるように、様々なECSの実施形態における様々な電気信号の電圧および/または周波数のレベルをよりよく理解するために、これらの電気信号の記号がECSの中の信号経路に沿って描かれる。あるいは、ECSは、整列手段を含まなくてもよく、それでも本発明の趣旨および範囲内にありうる。これらの電気信号の記号は、以下の通りである。
【0024】
[0041]HV HF AC 高電圧、高周波の交流(AC)電気信号。好ましくは、電圧信号は交流120Vよりも高く、電圧信号の周波数は60Hzよりも高い。周波数は、10kHzから450kHzの範囲にありうる。
【0025】
[0042]HV DC 高電圧の直流(DC)電気信号。好ましくは、直流電圧は直流120Vよりも高い。
[0043]60Hz AC 60Hzの交流電圧電気信号。一般に、交流電圧は、電圧を発生させる電源に応じて、交流120Vまたは交流240Vのいずれかである。
【0026】
[0044]120VAC or 240VAC、60Hz 交流120Vまたは交流240V、60Hzの電気信号。例えば、これは、図4および12に示されるように、電源により主要システム(交流240V)または二次的システム(交流120V、プラグイン)に供給される電気信号でありうる。主要システムおよび/または二次的システムは、電気的な用途に応じて有線で接続され、またはプラグにより着脱可能でありうる。
【0027】
[0045]トランスデューサ エネルギーをある形態から別の形態に変換するデバイス。例えば、車外のトランスデューサは、電気エネルギーを電磁エネルギーに変換し、車載トランスデューサは、電磁エネルギーの少なくとも一部を受け取り、次いでこの受け取られた電磁エネルギーを、電池を充電するのに用いられうる電気エネルギーに変換し戻す。
【0028】
[0046]電源 電源は、配電網により供給され、例えば電力自治体(power municipality)により供給される。高出力ECSは、電気的に電源に接続する。従来の60HzのECSも、電源と電気的に接続する。好ましくは、高出力ECSと電気的に接続される電源は、60HzのECSと電気的に接続される電源よりも高い電圧を有する。
【0029】
[0047]電力伝送器 ECSの一部である電気的なデバイス。単一の電力伝送器は、有利には、例えば車庫の壁または郵便受けに設置されうる、小型で効率的な配置に役立つ単一の筐体内に、直流電源と、高周波増幅器と、無線通信制御器と、ユーザインターフェースとを含む。統合された電力伝送器により、ECSの全体の電力効率が、電力伝送の機能を生み出しうる複数の電気的なモジュールを有する場合よりも、得られるようになる。複数の電気的なモジュールは、統合された電力伝送器を用いないと発生しうる、不要な電力損失を被る可能性がある。高周波増幅器は、直流電源と電気的に接続される。第1のトランスデューサは、高周波増幅器の出力と電気的に接続される。好ましくは、高周波増幅器は、900ワットよりも大きく周波数が60ヘルツ(Hz)よりも高い出力を送達することができる。好ましくは、周波数は、15kHzから450kHzの範囲にある。あるいは、高周波増幅器はまた、ECSの動作モードおよび電気的な用途に応じて、900ワット未満の電力を送達してもよい。無線通信制御器は、電気信号整形デバイス(ESSD)のコントローラ部分と無線で通信する。
【0030】
[0048]受け取られた電力 車載トランスデューサにより受け取られたエネルギー量。
[0049]反射された電力 車外トランスデューサにより無線で送信できないエネルギー量。例えば、反射された電力エネルギーは、ECSを通って電池までの経路の間に失われた電力により影響される。
【0031】
[0050]自動車 モータまたは燃料燃焼エンジンにより駆動される駆動系と連絡する車輪を通常有する、自動車。電気自動車用途では、モータは電気モータである。ハイブリッド電気自動車は、燃料燃焼エンジンと組み合わせて用いられる電気モータを含み、自動車の駆動系を駆動する。
【0032】
[0051]図1〜4を参照すると、本発明の一実施形態によれば、高出力ECS10は、1つまたは複数の電気的な負荷をさらに駆動するESD12を充電するように構成される。いくつかの自動車の用途では、ESD12は牽引用の電池であってよい。ESD12は、地上を走る自動車13に搭載され、自動車13の駆動系(図示せず)を動作させるためにエネルギーを供給するように構成される。あるいは、ESDは、駆動系への電流を供給することのみには限定されず、電流を必要とする任意の電気的なデバイスまたは電気/機械的なデバイスを動作させるためにも用いられうる。さらに、自動車は、充電を必要とするESDまたは電池を有する任意の種類の自動車であってよく、ハイブリッド自動車および/またはハイブリッド電気自動車を含むがこれらには限定されない。ESD12は、単一の電池として、または電池パックに配置されうるような複数の電池として、形成されうる。ECS10の第1の部分は自動車13の外部に配置され、ECS10の第2の部分は自動車13に搭載される。図3および4に最もよく示されるように、自動車13は、長手軸Aに沿った長さを有し、概ね平面的な地面27にさらに配置される。
【0033】
[0052]図2を参照すると、ECS10は、一体的に製造された電力伝送器14と、第1の、または車外トランスデューサ16と、第2の、または車載トランスデューサ18と、少なくとも1つの車載の電気信号整形デバイス(ESSD)20と、整列手段22とを含む。本明細書で定義されるように、「車外」とは、デバイスが自動車の外部に配置されることを示し、「車載」とは、デバイスが自動車に取り付けられる、または搭載されることを示す。ESSD20を含むECS10は、任意の種類の回路の組み合わせで、任意の種類の電気的/電子的なデバイスにより形成されてよく、抵抗、キャパシタ、ダイオード、半導体、集積回路(IC)、リレー、温度ヒューズ、サーミスタ、熱電対、トランスデューサ、コイルなどを含みうる。自動車13の外部に配置されるECS10の第1の部分は、電力伝送器14と、電力伝送器14と電気的に接続される車外トランスデューサ16とを含む。車外トランスデューサ16は、ボルトのような留め具により、地面27にしっかりと固定される。自動車13に搭載されるECS10の第2の部分は、車載トランスデューサ18と、車載トランスデューサ18と下流側で電気的に接続されるESSD20とを含む。自動車13は、充電デバイス24と、充電器24と下流側で電気的に接続される電池12とを含む。自動車の充電器24は、ESSD20と下流側で電気的に接続されるように配置される。電力伝送器14は、固定された電源26と下流側で電気的に接続される。前に背景技術において論じられたように、電源26は、プラグ着脱可能で持ち運び可能な充電システムを動作させるのに用いられる、交流120Vで60Hzの電源よりも、電圧値が高い。好ましくは、固定された電源26の電圧値は、交流220Vまたは240Vである。あるいは、電力伝送器と電気的に接続された固定された電源の電圧は、交流120Vよりも高い任意の電圧値であってよい。したがって、システム10は、本明細書で前に論じられた、プラグ着脱可能で持ち運び可能な、60Hzで交流120Vの充電システムよりも短時間で、電池12を充電するように構成される。システム10が固定された電源26と電気的に接続される場合、ECS10は電池12を充電するように構成される。
【0034】
[0053]トランスデューサ16、18はエネルギー結合装置28を形成し、車載トランスデューサ18およびESSD20は、ECS10の移動可能な電力システム31を形成する。移動可能な電力システム31は、自動車13が道路を走って移動するとき、自動車13とともに運ばれる。車載トランスデューサ18、車外トランスデューサ16は、高いQ値(Q factor)を有し動作周波数において低抵抗となるようにリッツ線または銅管により形成されうる、コイルにより構築される。電気的な用途に応じて、Q値は100より大きくてもよい。トランスデューサはまた、抵抗、キャパシタ、インダクタなどのような追加の電気的な部品を含み、トランスデューサ間の磁気エネルギーの高効率の伝送を確実にすることができる。したがって、図1に最もよく示されるように、移動可能な電力システム31は、エネルギー結合装置28に接続され下流側に配置される、車載のサブシステムであり、エネルギー結合装置28は、固定された電源26と下流側で電気的に接続されるように配置される。電磁エネルギーは、エネルギー結合装置28の中で、車外トランスデューサ16から車載トランスデューサ18に無線で伝送される。車載トランスデューサと車外トランスデューサはそれぞれ、摂氏−30度から+50度までの動作温度範囲を有することが望ましい。
【0035】
[0054]電力伝送器14は、固定された電源26および車外トランスデューサ16と電気的に接続される。したがって、電力伝送器14および固定された電源26は、地上にある無線電力伝送器サブシステムを形成する。電源26は、ECS10および自動車13の外部に配置される。好ましくは、電源26および電力伝送器14に電気的に接続する高電圧の電力ケーブルを操作者32が扱うことをなくし、操作者32の安全性を高め、ECS10を操作する際に操作者32にさらなる利便性を提供するために、電力伝送器14は、電源26と有線で接続される。例えば、図3に最もよく示されるように、操作者32は、自動車13の運転手であってよい。あるいは、操作者は、システム10に近づける任意の人であってよい。電力伝送器14は、電力伝送器14の電気的な出力を伝える電気ワイヤケーブル34を通じて、車外トランスデューサ16と電気的に接続される。電力伝送器14が電源26と電気的に接続されると、電力伝送器14は、ECS10により用いられるエネルギーを供給し、ESD12を充電するために提供される電流を形成するように構成される。
【0036】
[0055]固定された電源26を介して電力伝送器14により提供されるエネルギーから、車外トランスデューサ16により伝送されたエネルギーの少なくとも一部を、車載トランスデューサ18が無線で受け取り、収集し、または結合するという点で、車外トランスデューサ16は、構成28の車載トランスデューサ18と無線で接続されている。電磁エネルギーは無線で伝えられ、または車外トランスデューサ16から車載トランスデューサ18に伝送される。あるいは、エネルギー結合装置のトランスデューサは、無線による誘導性のエネルギー伝達または無線による電気的な伝達により、無線で伝えることができる。別の形態の無線による電気的な伝達は、容量性結合でありうる。ESSD20は、有利なことに、車載トランスデューサ18により受け取られ捕捉された、伝えられた電磁エネルギーを電気的に整形し、ESD12により使用できる形態の電流を生成する。生成された電流は、ESD12を充電するために、ESSD20を通って電気的に伝送される。いくつかの電気的な用途では、この電流は、充電されている電池の前に、充電器により使用できる形態の電流である。
【0037】
[0056]図3に最もよく示されるように、整列手段22は、地面27上で自動車13の外部に配置される。整列手段22は、図13のタイヤ38a〜dのうちの少なくとも1つと物理的に係合または接触するように構成される、タイヤブロックまたは車輪止め37である。車輪止め37は、市販製品を購入してもよく、成形技術の分野で知られているような射出成形機により成形されてもよい。車輪止め37は、地面27に配置され、ボルトまたは他の種類の留め具を用いて地面27に固定されうる。図3および4に最もよく示されるように、車輪止め37は、右の前輪38bと係合する。あるいは、車輪止めは、トランスデューサがトランスデューサ間で電磁エネルギーを無線で伝達するように、自動車の任意のタイヤが適切に係合しうるように、地面に対して戦略的に配置されうる。車輪止め37の設置により、車載トランスデューサ18が車外トランスデューサ16から無線で伝送された電磁エネルギーを受け取るように、自動車13が構成28の車外トランスデューサ16に対して配置されることが、確実になる。車載トランスデューサ18は、自動車13、好ましくは自動車13の下側部分39に固定されて取り付けられるので、車載トランスデューサの延ばされた面が地面27に面する。自動車へのある種類の搭載の構成では、車載トランスデューサは、ボルトまたはひもなどの留め具を用いて自動車のフレームに取り付けられている、ブラケットまたは部品のフレーム(図示せず)に搭載されうる。車載トランスデューサの下に他の自動車の部品を置かずに、車載トランスデューサに簡単に手が届くことで、車載トランスデューサがより簡単に修理できるようになりうる。例えば、図2に最もよく示されるように、車載トランスデューサ18は、自動車13の後部に搭載される。あるいは、車載トランスデューサは、自動車の下側の任意の場所に搭載されてもよい。さらに代替として、車載トランスデューサは、車載トランスデューサと車外トランスデューサの間で電磁エネルギーが伝達されるように2つのトランスデューサが互いに十分近接して配置されたときに、車載トランスデューサが車外トランスデューサにより供給され伝送されたエネルギーを効果的に受け取るように、車載の任意の場所に搭載されうる。そして、固定された車輪止め37を用いることで、自動車13のタイヤ38bが戦略的に配置された車輪止め37と係合するときに、トランスデューサ16、18の少なくともそれぞれの部分が軸Bに沿って軸方向に整列されるように、自動車13の運転手32が自動車13を繰り返し位置付けることが可能になる。図3に最もよく示されるように、好ましくは、車輪止め37は、タイヤ38bが車輪止め37と係合するときに、車載トランスデューサ18の大部分が車外トランスデューサ16と重なり合うように、戦略的に配置される。さらに、自動車13のタイヤ38a〜dの少なくとも1つが配置され車輪止め37と係合することによって車輪止め37と連絡するときに、車外トランスデューサ16から車載トランスデューサ18に電磁エネルギーが効果的に伝達されるように、車載トランスデューサ18が車外トランスデューサ16に対しても配置されるように、車輪止め37が地面27のある場所に配置される。
【0038】
[0057]あるいは、整列手段は、自動車用の車輪ストッパまたは少なくとも1つのタイヤ用くぼみ機器であってよい。さらに代替として、車輪止めは、トランスデューサ間で無線伝達が行われるように、車輪の少なくとも1つのタイヤと係合してそれ以上は動かないのに十分な重量を有しうる。図3に最もよく示されるように、好ましくは、車輪止め37は、自動車13のタイヤ38bと係合したときに、車載トランスデューサ18の少なくとも一部が軸Bに沿って車外トランスデューサ16の少なくとも一部と確実に重なり合うように、地面27上のある位置に固定されて配置される。軸Bは、地面27および軸Aを横切る。一般に、軸Bに沿って1つのトランスデューサ16と重なり合う他方のトランスデューサ18の少なくとも一部を整列することで、電磁エネルギーがトランスデューサ16、18の間で無線で確実に伝達される。さらにより好ましくは、車載トランスデューサ18の大部分が軸Bに沿って車外トランスデューサ16と軸方向に重なり合うように、車輪止め37が配置される。加えて、自動車13が車輪止め37と連絡し、または係合するとき、自動車13が車輪止め37と連絡した結果として感覚的な応答が生成される。自動車13の中にいる運転手32の少なくとも1つの感覚器がこの感覚的な入力を感知するが、その少なくとも1つの感覚器が感覚的な入力を感知すると、エネルギー結合装置28の車載トランスデューサ18の少なくとも一部が、エネルギー結合装置28の車外トランスデューサ16と重なり合う。人間の感覚器は一般に、目による視覚、鼻による嗅覚、口による味覚、肌による触覚、および耳による聴覚とであると理解される。車輪止めに関しては、運転手の肌は、車輪止めを係合する自動車のタイヤから「凹凸」の感触を感じ、これは、自動車の運転手に、自動車の動きを停止させるように知らせるものである。
【0039】
[0058]あるいは、運転手はまた、自動車のタイヤが車輪留めに係合するときに、耳により係合の音を聞くことができる。あるいは、電磁エネルギーが車載トランスデューサと車外トランスデューサの間で無線により伝達するように、車載トランスデューサが車外トランスデューサの少なくとも一部と重なり合えるようにする、任意の整列手段も、本発明の趣旨および範囲にある。図3により最もよく示されるように、トランスデューサ16、18が軸に沿って概ね整列される場合、トランスデューサ16、18の外に面する表面は、距離dだけ離隔される。距離dにわたる軸方向の空間は、空隙である。一実施形態では、距離dは15から20センチメートルの距離であってよく、この距離で電力伝送器から出る3.3kWの信号が効果的に伝送されうる。トランスデューサ16、18を整列する際に、自動車13の左側/右側の隙間をさらに横方向に整列するように運転手32を支援するために、有利には、自動車整列部材41も、運転手32により用いられうる。例えば、1つのそのような整列部材41は、住宅の車庫または事業所の駐車場構造物の天井からのロープに吊るされたテニスボールであり、自動車13の前端がテニスボールのところに来ると、トランスデューサ16、18が軸Bに沿って互いに少なくとも部分的に整列していると運転手32が分かるように、整列部材は戦略的に配置される。
【0040】
[0059]ここで図4を参照すると、自動車13の局所的な図が、ESSD20の回路要素をブロック図の形でさらに示す。ESSD20は、車載トランスデューサ18により受け取られたエネルギーの少なくとも一部を電気的に整形し、この電気的に整形されたエネルギーを電気的に伝送して、ESD12を充電するようになされる。ESSD20は、コントローラおよび整流器を含むコントローラ/整流器ブロック40と、バラスト抵抗42と、無線電圧計44と、インバータ46と、伝送スイッチ48とを含む。車載トランスデューサ18の電気的な出力52は、コントローラ/整流器ブロック40により電気的に受け取られる。コントローラ/整流器ブロック40の電気的な出力54は、インバータ46により電気的に受け取られる。インバータ46の電気的な出力58は、伝送スイッチ48により電気的に受け取られる。伝送スイッチ48の電気的な出力61は、充電器24により受け取られる。充電器24の電気的な出力68は、電池12により電気的に受け取られる。コントローラ/整流器40のコントローラ部分は、電子技術において知られているようなマイクロコンピュータまたはマイクロプロセッサであってよい。コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分は、電力伝送器14と無線データ伝送62を行い、電力伝送器14からの無線データ伝送64を受信する。データはまた、無線電圧計44から、コントローラ/整流器のコントローラ部分に、無線により電気的に伝達される(66)。コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分はまた、自動車の通信データバス60上で、他の自動車の電気的なデバイスとデータを電気的に通信する。コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により監視されるデータ通信は、電池12の現在の充電の条件、または状態が中心である。あるいは、インバータは利用されなくてもよい。インバータがECSのESSDに用いられない場合、ECSのシステム全体の電力効率は望ましく改善し、自動車の重量は望ましく低減し、ECSの部品の複雑さも望ましく低減して、ECSの信頼性を向上させる。
【0041】
[0060]充電器24は、自動車13の中、かつ本明細書で前に説明された電池12と同様の自動車の電子部品と関連しているシステム10の外部に、配置される。これらの電気的なデバイスは、用途に応じて、単一のユニットまたは複数のユニットに収容されるプリント回路基板上に配置されうる。あるいは、ESSDのコントローラ/整流器ブロックは、ECSの中に、別個の独立したコントローラおよび整流器の機能ブロックとして配置されてもよい。コントローラはまた、電池により許容される新たな充電速度を決定するために、現在の電池の充電状態についての情報をデータ通信バス上で自動車から受信するコントローラに入力を提示するアルゴリズムを動作させることができる。次いで、新たに入力された情報は、電池により許容される新たな充電速度を決定する。1つのそのようなアルゴリズムは、「METHOD OF DETERMINING THE ENERGY CAPACITY OF A BATTERY(電池のエネルギー容量を求める方法)」という表題の、米国特許第7,800,344号で説明されており、上記の特許は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0042】
[0061]電力伝送器14は、電源24から電気エネルギーを受け取り、受け取られたエネルギーを増幅し、増幅された受け取られたエネルギーを車外トランスデューサ16に供給する。車外トランスデューサ16は、増幅されたエネルギーの少なくとも一部を、無線で、かつ電磁的に、車載トランスデューサ18に伝送または伝搬する。車載トランスデューサ18は、車外トランスデューサ16から伝送された電磁エネルギーの少なくとも一部を受け取る。車載トランスデューサ18は、この受け取られたエネルギーをESSD20に伝送し、ESSD20は、このエネルギーを電気的に整形し、電気的に整形されたエネルギーを電気的に伝送して、次いで自動車13上の電池12を充電する。有利なことに、インバータを用いることで、自動車の充電器を含む既存の自動車に、ECSを最も簡単に統合することができる。自動車の充電器は、ECSシステム全体への追加の修正またはコストを伴うことなく、インバータの出力を容易に受け入れることができる。ECSにおいてインバータを用いることの1つの望ましくない欠点は、ECSの追加の電気的な部品がシステム電力効率の損失を発生させうるために、ECS全体のシステム電力効率が低くなりうるということである。
【0043】
[0062]図4〜5を参照すると、固定された電源26により供給されるエネルギーは、直流電源70を介して直流電圧を生成する電力伝送器14により受け取られ、直流電源70は変調され、増幅器72により電気的な利得を与えられて、高周波交流電圧になり、この電圧は増幅器72から出力され、ワイヤケーブル34上で電力伝送器14からさらに出力される。増幅器72から出力される高周波交流電圧出力は、10kHzから450kHzの範囲にありうる。より好ましくは、この範囲は90kHzから170kHzである。こうした高周波を用いる手法により、システム全体の効率を向上させることができ、効率の向上によって、トランスデューサ間のより大きな位置合わせのずれが許容され、10kHz未満の周波数で動作するECSシステムと比べて、より大きな操作上の柔軟性のあるシステムを実現する。これにより、さらに、ECSのユーザに対して、より大きな操作者の利便性を提供できる。また、高周波により、低周波を利用した場合に必要な重量や大きさよりも、軽量かつ小型のトランスデューサを製造することが可能になる。有利なことに、軽量であることで、自動車は、電池の所与の充電量に対して、軽量ではない場合に可能でありうる距離よりも長い距離を走ることが可能になる。高効率であることで、さらに、ECSを最初に準備する際の、車載トランスデューサおよび地面のトランスデューサの位置決めを柔軟に行うことができる。また、図3に最もよく示されるような、間隙の距離dを大きくすることができる。ユーザは、システム電力効率を高くして、電池を充電するためのエネルギーコストをより小さくすることを所望しうる。高周波、高電圧の交流電圧は、車外トランスデューサ16に電気的に伝送され、トランスデューサ16は、このエネルギーの少なくとも一部を車載トランスデューサ18に無線で伝送してエネルギーが車載トランスデューサ18により受け取られ、さらに、このエネルギー部分を信号経路52に沿ってコントローラ/整流器ブロック40に電気的に伝送する。コントローラ/整流器ブロック40の整流器部分は、この電圧を電気的に整流し、対応する直流電流(IDC)を生成する。この電流IDCは、信号経路54に沿ってインバータ46に電気的に伝送され、インバータ46は、対応する直流電流を逆変換して、電池12を充電するのに使用できる50〜60Hzの電流を生成する。この50〜60Hzの電流は、信号経路58に沿って伝送スイッチ48に伝送される。
【0044】
[0063]電力伝送器26は、直流電源70、増幅器72、ユーザインターフェース74、および無線通信制御器76を囲む、金属製の囲いまたは筐体を含む。ユーザインターフェース74は、LED、音声によるアラーム、および制御パネルを含みうる。LEDおよび音声によるアラームは、システムの操作者に、異常または状態の状況を示すことができる。他の実施形態では、ECSが電池を充電できるように本明細書で説明されたようにトランスデューサが十分に整列されていない場合、異常の状況および/または音声によるアラームにより、注意することができる。これらの特徴の要点は、電池が充電されていなければならないときに充電されていないことについて、操作者に注意を喚起し、操作者がECSの局所的な領域および自動車から離れる前に問題が解決されうるように、どこに異常があるかを操作者に示すことを含む。こうした特徴がない場合、操作者は自動車の局所的な領域から離れて、後で自動車に戻ってきたときに、電池が充電されていないことに気付く可能性がある。操作者は、満充電ではない自動車では所望の距離を運転できない可能性があるため、これは望ましくない状況である。
【0045】
[0064]一実施形態では、電力伝送器は、中に格納される電子部品を冷却するためのファンを含む。さらに、ワイヤケーブル34は、ワイヤケーブル34で搬送される高電圧、高周波の信号のために、液密の曲げやすい金属管の中に格納されうる。電力伝送器は、通信制御電子装置上の増幅器から熱を逃がすための、ヒートシンクをさらに含みうる。電力伝送器の電源への電気的な接続は、曲げやすい金属管の中で行われうる。電力伝送器は、壁にさらに取り付けられうる取り付け用ブラケットに、電力伝送器を取り付けるための装備を含みうる。
【0046】
[0065]伝送スイッチ48は、コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により、制御信号経路56に沿って、第1または第2の位置に選択的に制御される。コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分による伝送スイッチ48の制御は、システム10が電池12への充電速度を制御することを可能にする、1つの手法である。伝送スイッチ48が第1の位置に設定されると、50〜60Hzの電流がインバータ46の電気的な出力58で運ばれ、信号経路61に沿って充電器24により受け取られる。伝送スイッチ48がコントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により第2の位置に設定されると、インバータ46の電気的な出力は、信号経路61に沿って充電器24により受け取られない。伝送スイッチ48は、電池12を充電するのに使用できる電圧を調整し制御する、自動車の充電器24と電気的に接続される。自動車の充電器24は、システム10とは独立の、電池の充電に関する自動車の独立な制御を可能にするために、自動車13の電気システムにより用いられる。したがって、充電器24はさらに、自動車13に配置された電子装置により制御されるような、システム10から受け取られた電流による電池12の充電を、調整または管理することができる。あるいは、自動車の充電器は利用されなくてもよい。
【0047】
[0066]コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分は、自動車のデータ通信バス60を通じて、自動車13に配置される電気的なコンポーネントと通信する。あるいは、伝送スイッチは、コントローラ/整流器ブロック40と通信する自動車のデータ通信バスを通じて、自動車の別の電気的なデバイスにより制御されうる。自動車のデータ通信バス60は、システム10に自動車の状態情報を伝達することができる。無線電圧計44は、コントローラ/整流器ブロック40の信号経路54に沿って、電圧の大きさおよび/または電流の大きさを測定する。この電圧情報は、システム10のコントローラ/整流器ブロック40の受信機部分と、無線で通信する。基板上の自動車の電圧情報を知ることで、システム10による車外トランスデューサ16の変数の調整を可能にして、システム10の電気的な動作を最適化する。高周波増幅器からのエネルギーの流出は、電圧に基づいて調整される。バラスト抵抗42は、システム10を電気的に起動させる間に、信号経路54の電圧の大きさを最小にするために用いられる。あるいは、バラスト抵抗は、ECSにおいて用いられなくてもよい。一実施形態では、信号経路61に沿って電池を充電するのに利用可能な電流は、直流10〜20アンペアの範囲にありうる。ESSD20に電気的に伝送される電気的に整形されたエネルギーは、信号経路52では第1の周波数を有し、信号経路61では第2の周波数を有し、第2の周波数のエネルギーは伝送スイッチ48から電気的に出力され、充電器24、次いで電池12に伝送される。第1の周波数は、第2の周波数よりも高い。好ましくは、第2の周波数は少なくとも45Hzであり、電力伝送器14からのワイヤケーブル34上の電気的な出力信号の周波数とは対照的に、第1の周波数は20kHzから200kHzの範囲にある。
【0048】
[0067]図5および5Aを参照すると、電力伝送器14は、統合されたパッケージに複数の電気的なコンポーネント(図示せず)を封入する筐体75を含む。筐体は、金属またはプラスチックのような任意の固形材料で製造されてよく、金属材料はある形に打ち抜かれてよく、またプラスチック材料は成形されてよい。電気的なコンポーネントは、それぞれの第1の電気的な部分、第2の電気的な部分、第3の電気的な部分、および第4の電気的な部分を、筐体75の中で形成する。これらの部分は、筐体75の中に配置される1つまたは複数のプリント回路基板上に形成されうる。電力伝送器14は、車外トランスデューサ16と電気的に接続されるワイヤケーブル34により運ばれる、電気的な出力を有する。第1の電気的な部分は、直流電源70である。第2の電気的な部分は、直流電源70と電気的に接続される増幅器72である。
【0049】
[0068]第3の電気的な部分は、ユーザインターフェース74である。ユーザインターフェース74は、操作者32に対して、ECS10の動作状態の情報を提供する。好ましくは、ユーザインターフェース74は、ECSに電池を充電させないようにするという指示を、操作者に知らせるのに非常に役に立つ。加えて、自動車の運転手などの操作者が自動車から降りた後、ECSの局所的な領域にまだいる場合にも、そのようにすることが有利である。したがって、何らかの状況によりECSが電池を充電することが妨げられる場合、運転手の注意を喚起することが重要である。また、運転手の注意が異常な状況に向けられたときに、異常な状況をどのように直して、ECSがESDを充電できるようにするかを、ECSが運転手に教えて知らせることも重要である。ユーザインターフェースが、電池の充電を妨げるようなECSの状況を運転手に知らせるように動作しなかった場合、電池が満充電の状態にあるであろうと操作者が思ったときに、望ましくないことに電池が充電されていない状態のままである可能性がある。例えば、第2のトランスデューサが第1のトランスデューサからエネルギーを受け取るように、自動車が適切に整列されていない場合、または、自動車の変速機が「パーキング」の位置にない場合、こうした状況は電池の充電を妨げうる。
【0050】
[0069]ユーザインターフェースは、操作者32の目に見える少なくとも1つの視覚的要素78を有する。視覚的要素78は、好ましくはLCDディスプレイである。LCD78は4行の英数字の行を含み、これらの行はそれぞれECS10の異なる動作指標を表示する。第1の英数字の行は、ECS10の全般的な動作状況についての情報を表示する。第2の英数字の行は、コントローラ/整流器40の整流器部分の出力電圧と、コントローラ/整流器40からECSおよび自動車の残りの部分に伝えられる出力電圧および出力電力とを、表示する。第3の英数字の行は、電力伝送器14の高周波増幅器72への、直流電源70により供給される直流電圧を表示する。第4の英数字の行は、システム電力効率を表示する。あるいは、LCDディスプレイは、例えば、ECSが異常な状況に遭遇したときに、操作者にとって有用なECSの動作についてのエラーメッセージのような情報を表示するための、他の装備を有してもよい。電力伝送器14はまた、複数色の光源82を含む。光源82は、ECS10の様々な動作状態の状況を示すように、異なる色の光を切り替えるように操作されうる。例えば、光源は、緑から黄、黄から赤に変わってもよく、これは、ECS10にESD12を充電させないようにするような、望ましくないECSシステムの異常でありうる。あるいは、異常による赤色の光が、LCDディスプレイに表示されてもよい。
【0051】
[0070]あるいは、少なくとも1つの音声要素が、操作者の耳に聞こえうる。例えば、電磁エネルギーを伝送/受信するためにトランスデューサが互いに適切に近接するように自動車が整列されていない場合、警報音がスピーカなど音声出力を通じて生成され、ECSがESDを充電していないということを、操作者に知らせる。この警告音は、操作者が自動車およびECSの局所的な領域から離れる前に、操作者の注意をさらに喚起し、問題を修正する。さらに別の実施形態では、ユーザインターフェースは、少なくとも1つの視覚的要素および少なくとも1つの音声要素を含む。ユーザインターフェース74は、少なくとも1つの装備79を含み、装備79は、ECS10の操作者32が、少なくとも1つの動作を実行するようにECS10に命令することを可能にする。装備79は、電力伝送器14が車外トランスデューサ16に伝送するためのエネルギーを生成するように電圧を与えられるように、電力伝送器14の電源を入れ、また、電力伝送器の電源が落とされエネルギーが車外トランスデューサ16に伝送されないように電力伝送器の電源を切るための、オン/オフ押しボタンである。ユーザインターフェース74は、LCDディスプレイを含む。あるいは、ユーザインターフェースは、任意の数のLED、光源、LEDディスプレイ、および少なくとも1つの押しボタンを含みうる。
【0052】
[0071]第4の電気的な部分は、自動車13に配置されたECS10の一部とアンテナ80を通じて電気的に無線で通信する、無線通信制御部76である。第4の部分76は、当技術分野で知られているようなコンピュータまたはマイクロプロセッサである。電力伝送器14は、無線通信制御器76を介してコントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分から受信されたデータを分析して、コントローラ/整流器ブロック40の整流器部分の出力がシステム10の電気的な用途により決まる範囲にあることを確実にするように、直流電源70を調整する。制御器76はまた、自動車のデータ通信バス60を通じて自動車13の充電器24および他の電子的なデバイスと通信し、電池12の最適な充電を確実にするための受信機/送信機として、用いられうる。コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分はまた、自動車の通信データバス60を通じて、充電器24に対してデータを受信/伝送することができる。電力伝送器14から出力される、ワイヤケーブル34で運ばれる電気的な信号は、60Hzよりも高い周波数を有し、車外トランスデューサ16に電気的に伝送される900ワットよりも大きな出力電力を有する。一実施形態では、電力伝送器は3.3キロワット(kW)を伝送する。ケーブル34で運ばれる電気信号の周波数値は、15kHzから450kHzの範囲にある。別の実施形態では、電力伝送器からの3.3kWの出力は、充電レベルの低い電池を、約4時間で充電することができる。別の実施形態では、完全に充電された電池により、その電池を搭載する自動車は、最大で64.7km(40マイル)を走ることが可能になりうる。
【0053】
[0072]ECS10は、75%以上のシステム電力効率を有するように設計される。好ましくは、75%以上のシステム電力効率は、操作者が操作する際のECSの費用対効果が高くなるような、望ましい水準である。75%未満であると、操作者がECSを操作する際の費用対効果が高くないことがあるため、望ましくないことがある。好ましくは、効率が75%よりも高いと、操作者にとってECSを運用するコストがさらに低くなるため、さらに望ましいことがある。
【0054】
[0073]子供および/またはペットが、ESDの充電中に車外トランスデューサの近くにいることがある。ESDの充電中に、人が自動車の中に乗っていることがある。ECSは、異なる自動車メーカにより用いられる異なるESD電池の電圧に基づいて、電力伝送器からの出力電圧を調整することができる。ECSがESDの充電を開始できる前に、データ通信リンクを通じてデータを送信することが必要である。電力伝送器の高周波増幅器は、ESDの充電が自動車の電子的なデバイスにより要求されるまで、有効にされない。充電サイクルの間、充電電流は徐々に減少するため、システム電力効率は75%以上のままでありうる。
【0055】
[0074]参照番号62、64、および66は、ECS10の様々な電気的なコンポーネントの間で、電子データを送信するための、無線による電気的な信号エネルギーの経路を表す。電圧計44は、ESSD20の信号経路54の電圧を測定し、このデータの測定結果の情報を、コントローラ/整流器40に無線で送信する。無線による電気的な信号エネルギー62は、コントローラ/整流器40から電力伝送器14に無線で伝送される。電力伝送器14は、信号エネルギー62を動的に受け取る。電力伝送器14も、データ情報をコントローラ/整流器40に無線で伝送する。信号経路62、64、66に沿って信号エネルギーを無線エネルギー伝送する目的は、ESD12を充電するECS10の動作の性能を最適にすることである。より具体的には、ECSは、リアルタイムでECSの動作を最適化し、システム電力効率が確実に75%よりも大きく、かつ75%よりも大きいままになるように、構成される。コントローラ/整流器40のコントローラ部分は、信号経路54上の出力電流を測定することができる。コントローラ/整流器のコントローラ部分はまた、電流データおよび電圧計44からの電圧データを用いて、信号経路54の電力値を数学的に生成することができる。あるいは、電力は実際に測定されてもよい。電圧、電流、または電力のデータは、無線信号経路62で、電力伝送器14に送信されうる。そして、電力伝送器14はこのデータを受信し、信号経路34上の出力信号を調整して、ECSがESD12を充電している間、ECS10の電力システム効率が75%より大きくなるように維持することができる。電力伝送器14は、無線信号経路64により、電圧、電流、または電力のデータを、コントローラ/整流器40に要求する。いくつかの実施形態では、電力伝送器14は、電力伝送器14により要求されるような、1つの種類のデータのみを、またはデータの任意の組み合わせを要求することができる。あるいは、コントローラ/整流器は、無線データ信号経路で、このデータのいずれかまたは全てを電力伝送器に定期的に送信してもよい。
【0056】
[0075]ECS10は、電力伝送器14が電源24と接続されない場合には用いられない。ECS10は、電力伝送器14が電源24と接続され、ユーザインターフェース74のオン/オフスイッチ82が操作者32により入れられていない場合にも用いられない。オン/オフスイッチ82が入れられない場合、ECS10は、ESD12がECS10により充電できないように、オフ状態にある。
【0057】
[0076]ECS10は、システム10が電源26と電気的に接続され、ECS10がオン状態であるが、トランスデューサ16、18が十分に離れているためEMエネルギーがトランスデューサ16、18の間で無線により伝送/受信されない場合に、部分的に用いられる。例えば、トランスデューサがECS10のために互いに少なくとも部分的に重なり合うことは、ESD12を充電するには必要ではなくてもよい。トランスデューサが軸方向か横方向のいずれかで十分に離れており、電力伝送器14により測定したECSのシステム電力効率が75%以上である場合、ESD12により充電が必要とされれば、ECS10はESD12を充電する。電力伝送器14は、出力またはワイヤケーブル34で運ばれる電力、電圧、および電流を確認して、ECS10がESD12を充電するかどうか、さらにESC10がESD12を充電する速度を決定する。
【0058】
[0077]図3で最もよく示されるように、電力伝送器14が電源26と電気的に接続され、トランスデューサ16、18が十分近く、例えば軸方向の距離dだけ離隔されるのでトランスデューサ16、18の間で伝送/受信されるEMエネルギーが発生し、電力伝送器14により測定されるシステム電力効率が少なくとも75%である場合に、ECS10が用いられる。図6を参照すると、ECS10は、方法100により自動車13の電池12を充電する。方法100の1つのステップ102は、電力伝送器14と、エネルギー結合装置28と、少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)20と、車輪止め32とを含むECS10を提供するステップであり、これらの全てが本明細書で前に説明されている。方法100の別のステップ104は、車外トランスデューサ16がエネルギーを含むように、ECS10の電力伝送器14の電源を入れるステップである。方法100のさらなるステップ106は、車載トランスデューサ18が車外トランスデューサ16から無線で伝送されたエネルギーを受け取るように構成されるように自動車13が車輪止め37と連絡するときに、エネルギー結合装置28の車載トランスデューサ18を、車外トランスデューサ16に対して整列するステップである。方法100の別のステップ108は、車外トランスデューサ16から車載トランスデューサ18により無線で伝送されたエネルギーの、少なくとも一部を受け取るステップである。方法100のさらなるステップ110は、ESSD20により車載トランスデューサ18を通じて受け取られたエネルギーの一部を電気的に整形して、ESD12を充電するように構成される充電電流を生成するステップである。方法100の別のステップ112は、ESSD20によりESD12に充電電流を電気的に伝送し、ESD12を充電するステップである。ECS10は、本明細書で前に説明されたようなアルゴリズムを用いて、または、電力伝送器により第1のトランスデューサへの電力の出力を制御することによって、または、伝送スイッチの動作を制御するコントローラによって、ESD12の充電を制御することができる。ESDの充電を制御する別の方法は、ユーザがオン/オフスイッチ79を入れて、ワイヤケーブル34で運ばれる電気信号が発生しないように、ECSをオフにして電力が供給されない状態にすることである。
【0059】
[0078]図7を参照すると、方法100の整列ステップ106はさらに、以下のサブステップ114、116、118、120を含み、自動車13が車輪止め37と係合できるように自動車13をさらに整列する。横方向の自動車の整列部材41を用いることで、運転手32が自動車13を効率的に配置するのをさらに助けることができる。ECS10は、住宅の車庫または駐車場の構造物のような固定された場所に配置されるので、トランスデューサ16、18が互いにエネルギーを無線で伝送/受信するように構成されうるように、自動車13は、地上にある車外トランスデューサ16および地上にある車輪止め37に移動して近づく必要がある。したがって、方法200のサブステップ114は、自動車13により、車輪止め37に向かって移動して近づくステップである。サブステップ116は、自動車13の運転手32により、自動車13の左側のタイヤまたは右側のタイヤの横方向のずれを検出し、車載トランスデューサ18が車外トランスデューサ16と整列するように、タイヤのずれを調整するステップである。方法200のサブステップ118は、タイヤのずれが調整された自動車13により車輪止め37に近づくことを続けるステップであり、方法200のサブステップ120は、自動車の少なくとも1つのタイヤ38が少なくとも1つの車輪止め37と係合したということを、運転手32が感覚器の1つにより感知したときに、運転手32が自動車13の動きを止めるステップである。
【0060】
[0079]図8および9を参照すると、ESDを動作させるためのさらに別の方法が開示される。方法130は、自動車のECSの中のESDを充電するように提示される。方法130の1つのステップ131は、電力伝送器と、エネルギー結合装置と、コントローラを含む少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)と、伝送スイッチとを含むECSを提供するステップであって、エネルギー結合装置は車外トランスデューサおよび車載トランスデューサを含み、車外トランスデューサは電力伝送器と電気的に接続されており、車載トランスデューサは車載に配置され、ESSDは車載トランスデューサと電気的に接続される。方法130の別のステップ133は、電力伝送器の増幅器をECSにより定期的に有効にして、車外トランスデューサが車載トランスデューサにエネルギー伝送するのに有効な距離の範囲に自動車があるかどうかを判定するステップである。方法130のさらなるステップ135は、電力伝送器からESSDにデータメッセージを電気的に伝送し、このデータメッセージがさらに、自動車の中の電子的なデバイスに電気的に伝送され、ESDのECSによる充電が可能であることを自動車の中の電子的なデバイスに知らせるステップである。方法130のさらなるステップ137は、自動車の電子的なデバイスにより、ECSに対してデータメッセージの確認応答を行うステップである。方法130の別のステップ139は、自動車の電子的なデバイスにより、ESDを充電するためのESCの充電条件が満たされたと判定するステップである。方法130のさらなるステップ141は、自動車からの充電要求を電力伝送器に伝送するステップである。方法130の別のステップ143は、ECSに対して自動車による充電要求の確認応答を行うステップである。方法130のさらなるステップ145は、自動車により必要とされる充電電圧メッセージをECSに伝送するステップである。方法130の別のステップ147は、ECSがECSの電圧を調整してESDを充電するように、必要とされる充電電圧メッセージの確認応答をECSにより行うステップである。方法130のさらなるステップ149は、伝送スイッチの電源を入れるステップである。あるいは、ECS10のみを含む他のECS構成では、電圧を与えられる伝送スイッチは必要としないことがある。方法130の別のステップ151は、自動車の電子的なデバイスからECSに、充電準備完了データメッセージを伝送するステップである。方法130のさらなるステップ153は、自動車の電子的なデバイスに対して、ECSにより充電準備完了メッセージの確認応答を行うステップである。方法130の別のステップ155は、ECSによりESDを充電するステップである。無線信号経路62、64、および66は、本明細書で前に説明されたように、電圧、電流、および/または電力のデータを伝送し、このデータは、方法200において、より具体的にはステップ206および208において説明されるような、反射された電力および受け取られた電力の測定結果を求める際に有用である。車載トランスデューサ18の隣に配置されるトランスデューサ(図示せず)から測定される温度データは、無線信号経路62で電力伝送器14にも送信されうる。このデータは、方法200の温度監視ステップ213で有用である。
【0061】
[0080]ECS10は、電池12を充電するために存在する他の条件を含む。ECS10が知る必要がある1つの条件は、電池12がさらに充電される必要があるかどうかである。ECS10が知る必要がある別の条件は、自動車13が動いていないことを自動車13がECSに示すように、自動車13の変速機がパーキングの位置にあるかどうかである。ECS10が知る必要があるさらなる条件は、自動車13のイグニッションキーがオフの位置にあるとともに、自動車のオーディオおよびビデオ関係の電子機器の電源が入っていないかどうかである。加えて、ECSは、ECSがESDを充電する前に、自動車の室内に自動車の操作者がいないことを知る必要がありうる。上述のこれらの条件は、自動車のデータバス60を通じてECS10により監視されうる。あるいは、上述の条件の任意の組み合わせが、ECSが電池を充電するように動作するための条件として用いられうる。さらに代替として、これらの上述の条件は、ECSが電池を充電するように動作するための条件として全く存在しなくてもよい。
【0062】
[0081]ESDが満充電の状態のとき、方法130はさらに、自動車の電気的なデバイスからECS10に充電完了データメッセージを電気的に伝送するステップ157を含む。方法130の別のステップ159は、ECSによって、充電完了データメッセージの確認応答を行うステップである。方法130のさらなるステップ161は、ECS10によって、ECS10の電力伝送器14の増幅器72およびECS10の伝送スイッチ48の電源を切るステップである。方法130の別のステップ163は、電源オフデータメッセージを、ECS10によって自動車の電子的なデバイスに電気的に伝送するステップである。
【0063】
[0082]図10〜11を参照すると、ESDが用いられる場合に、ECS10を通じてエネルギーを伝送して電池12を充電するための方法200が提示される。方法200の1つのステップ202は、本明細書で前に説明されたように、電力伝送器14と、エネルギー結合装置28と、少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)20と、車輪止め37とを含む、ECS10を提供するステップである。方法200の別のステップ204は、車外トランスデューサ16から車載トランスデューサ18にパルス信号を送るステップである。例えば、1つのそのようなパルスは、期間が30±10秒で、50±10ワットの値を有する。パルス信号は、自動車13のイグニッションキーがオフの位置にあり、トランスデューサ16、18が本明細書で前に説明されたように整列されている場合に、送出される。あるいは、パルス信号は、イグニッションキーの位置とは関係なく、トランスデューサが本明細書で前に説明されたように整列されている場合に送出されうる。方法200のさらなるステップ206は、ESC10によって、パルス信号の関数としてECS10の反射された電力の測定結果を求めるステップである。方法200の別のステップ208は、ECS10によって、パルス信号の関数として、受け取られた電力の測定結果を求めるステップである。方法200のさらなるステップ210は、反射された電力の測定結果が所定の第1の閾値よりも小さく、受け取られた電力の測定結果が所定の第2の閾値よりも大きい場合に、ECS10によってエネルギーを伝送して電池12を充電するステップであり、所定の第2の閾値は所定の第1の閾値よりも大きい。好ましくは、所定の第1の閾値は25%であり、所定の第2の閾値は75%である。所定の第1の閾値および第2の閾値に対する要件が満たされない場合、異常通知電気信号およびECS診断異常コードが設定される。これらの異常コードは、自動車の通信データバス60を通じて自動車に送信される。例えば、検出されうる様々な異常には、電池の温度、電池の健全性の状態、電池の充電状態、ハーネスの短絡、解放、および絶縁を識別するための、電池からの/電池への自動車ハーネスの状態、トランスデューサ間での物体の検出、トランスデューサの温度、およびトランスデューサ間のコイルの損傷がある。伝送ステップ210の間、ECS10は、電力伝送器14からの出力34における、電圧および電流の振幅と、それらの対応する位相の関係を確認する。好ましくは、これらのECSの電圧/電流/位相の確認は、エネルギーを電池に伝送するステップ210の間に、10±1分ごとに実行され、電力伝送器14により監視される。ステップ210は、オン/オフボタンが電力伝送器14で押された場合などに、操作者により中断されうる。ステップ210はまた、ECS10が本明細書で前に論じられたような自動車の異常を検知すると、ESSD20により中断されうる。方法200の別のステップ212は、エネルギーを伝送するステップ210がさらに、エネルギーを伝送するステップ210が開始するときに内部のタイマーを始動させるステップを含むことである。方法200のさらなるステップ213は、車外トランスデューサ16と車載トランスデューサ18において、それぞれ温度を監視するステップである。方法200のさらなるステップ214は、内部のタイマーを始動するステップの後で、反射された電力の測定結果および受け取られた電力の測定結果を継続的に求めるステップである。方法200の別のステップ216は、ECSの電力効率が所定の値のシステム電力効率よりも低く、内部のタイマーが閾値よりも小さく、温度の値が所定の値よりも低い場合に、ステップ216で列挙されるように電池12の充電状態を監視するステップを含む。さらに別の代替的な実施形態では、所定の値のシステム電力効率は75%よりも低く、内部のタイマーは8時間よりも短く、温度の値は摂氏90度よりも低い。方法200のステップ216はさらに、ESDのエネルギー状態を判定するステップ218を含む。方法200のさらなるステップ220は、ECSの出力電力、より具体的には、電力伝送器14の出力電力を求めるステップを含む。方法200の別のステップ222は、ECSの動作状態を判定するステップを含む。ステップ222の動作状態は、ESSD20に供給されている直流電圧または直流電流の大きさを求めるステップを含む。方法200のさらなるステップ224は、ステップ222で求められた、エネルギー状態と、出力電力と、動作状態とを、ECS10のコントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分に通信するステップを含む。方法200の別のステップ226は、コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分によって、エネルギー状態、出力電力および状態を分析するステップを含むので、コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分は、(i)ステップ222で求められたECS10の現在の動作状態を、コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により維持するステップ、(ii)ECS10の現在の動作状態を、コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により異なる状態に修正するステップ、および(iii)コントローラ/整流器ブロック40のコントローラ部分により、ECS10を通じたエネルギー伝送を停止するステップというサブステップのうちの少なくとも1つを動作可能に実行する。方法200はまた、電池12の充電状態を監視するステップが、ECS10により車載トランスデューサ18にデータを通信し、ECS10により車載トランスデューサ18の電気的な停止を構成するステップ228をさらに含むという、状況も含む。電気的な停止が起こるべきではない場合、ステップ216へのフィードバックループにより、ESDの充電と、方法200に関連するECSの他のパラメータとの継続的な監視が可能になる。方法200のさらなるステップ230は、車載トランスデューサ18を含むESSD20の電気的な自動車部品を少なくとも、ECS10により電気的に停止するステップである。電力伝送器14から車外トランスデューサ16への電力の伝達も、停止される。ECSはまた、ESDが満充電の状態にあるかどうかをさらに調べる。方法200のさらなるステップは、ECS10によって、ECS10の電気的な状態を示すものを操作者32に伝えるステップである。これは、例えば、ESDが満充電であることを操作者に示すものを含みうる。ESDが満充電ではなく、ECSが依然として電気的に停止している場合、電力伝送器14のユーザディスプレイを通じて、ECS停止の理由について、情報が操作者に提供されうる。
【0064】
[0083]図12〜16はそれぞれ、図1〜8の実施形態と対比して、本発明の代替的な実施形態を示す。図12〜15は、主要ECSシステムおよび二次的ECSシステムを含む、ECSをそれぞれ有する。二次的システムは、主要システムのESSDと電気的に接続される、従来の低電圧の、交流120V、60HzのECSシステムである。この目的に適した、1つの種類の二次的システムが、「BATTERY CHARGER HAVING NON−CONTACT ELECTRICAL SWITCH(非接触式の電気的スイッチを有する電池充電器)」という表題の米国特許出願第12/950,298号で説明され、別のそのようなシステムが、「POWER SAFETY SYSTEM AND METHOD HAVING A PLURALITY OF THERMALLY−TRIGGERED ELECTRICAL BREAKING ARRANGEMENTS(温度により動作する複数の電気遮断装置を有する駆動安全システムおよび方法)」という表題の米国特許出願第13/306,327号で説明され、これらは各々、本明細書に既に記載されている。一般に、こうした二次的なシステムは、地上の電力ユニットと、交流電源への接続に適した電力ユニットからの電気的な接続手段と、車載の充電用レセプタクルに取り付けられる充電用結合ハンドルに配置される充電用プラグコネクタと、整流器とを含みうる。あるいは、二次的システムの整流器は利用されなくてもよい。さらに代替として、二次的システムは、図12〜16で示される実施形態のいずれでも利用されなくてもよい。いくつかの実施形態では、主要システムが電池を充電するための条件は、同じ期間に二次的システムがESDを充電していないということを含みうる。
【0065】
[0084]図12〜16の実施形態が、ここで以下でさらに説明される。
[0085]図4のECSを用いた主要システムおよび二次的システムを含むECS
[0086]図12を参照すると、ECS300は、主要ECS311と、主要ECS311と電気的に接続されるように構成されESD312の充電に用いられる二次的ECS329とを含む。主要ECS311は、本明細書で前に説明された、図1〜8の実施形態で示されるようなECS10である。ESSD320は、図1〜8の実施形態のESSD20と同様であるが、図12の伝送スイッチ351を単に例示的に示す。二次的ECS329を追加することによるECS300の利点は、ECS311の操作者、例えば図3の実施形態での運転手32が、ESD312を充電する際の柔軟性が大きくなるということである。柔軟性が大きくなることで、自動車313が動作しうる様々な充電環境において操作者が電池を充電する際の利便性が高くなる。図1〜8の実施形態と同様の、図12の実施形態に示される要素は、300だけ異なる参照番号を有し、本明細書で前に説明されている。
【0066】
[0087]主要システム311がESD312を充電するように構成される場合、主要システム311は、第1の電流を供給してESD312を充電する。二次的システム329が電池312を充電するように構成される場合、二次的システム329は、第2の電流を供給して電池312を充電する。二次的システム329がESD312を充電しているときに、主要システム311の少なくとも一部が、二次的システム329により供給された電流のための電気的な伝達経路を提供するように、二次的システム329は、ESSD320の伝送スイッチ351を介して主要システム311と電気的に接続する。二次的システム329は、交流120V、60Hzの電源321と電気的に接続され、主要システム311は、交流120Vよりも高い電圧、例えば交流240Vの電源326と電気的に接続される。各電源321、326は、自動車313およびECS300の外部に配置される。伝送スイッチ329の電気的な出力355は、自動車の充電器324を給電し、自動車の充電器324の電気的な出力は電池312を給電する。伝送スイッチ351の動作は、ESSD320のコントローラ/整流器のコントローラ部分により制御される。コントローラ整流器のコントローラ部分は、本明細書で前に説明された図4で示される実施形態と同様の自動車のデータ通信バスから、二次的システムが自動車に接続されているかどうかを示すデータを受信することができる。
【0067】
[0088]主要システム311および二次的システム329は、自動車313およびシステム311、329の外部に配置された電源321、326とそれぞれ電気的に接続された場合のみ、ESD312をそれぞれ充電するように構成される。好ましくは、図4の実施形態で前に説明されたように、電力伝送器314は、電源321と有線接続される。二次的システム329は、操作者により電源321に差し込まれるように構成される。好ましくは、電源326は、交流240V、60Hzの電気信号であり、電源321は、交流120V、60Hzの電気信号である。あるいは、電源は、ESDを充電するのに効果的な任意の電圧値であってよく、主要システムの電源は二次的システムの電源よりも電圧が高い。主要システム311の第1の電流は、ESSD320に入力される車載トランスデューサ318の出力333における、第1の周波数を有する。ESSD320に入力される二次的システム329の出力331における第2の電流は、第2の周波数を有する。第1の周波数は、第2の周波数よりも周波数値が高い。通常、二次的システム329の出力331の周波数は60Hzである。
【0068】
[0089]好ましくは、二次的システム329の少なくとも一部は、自動車313の外部に配置され、二次的システム329は自動車313と着脱可能に結合するように構成され、このとき二次的システム329の大部分は自動車313の外部にある。主要システム311および二次的システム329は、同じ大きさの電流で電池312をそれぞれ充電できるが、主要システム311は、交流240V、60Hzの電源326から生成される電源(図示せず)から電力を供給され、交流120V、60Hzの電源321により電力を供給された場合よりも、短時間で電池312を充電することができる。
【0069】
[0090]別の代替的な実施形態では、二次的システムがESDを充電しているとき、ECSは、主要システムが同様にESDを充電することを防ぐ。二次的システム329が電池312を充電すると、主要システム311は、伝送スイッチ351を選択的に切り替えるESSD320のコントローラ/整流器ブロックのコントローラ部分によって、電池312の充電を電気的に遮断するように構成される。一実施形態では、主要システム311のコントローラ/整流器ブロックのコントローラ部分は、伝送スイッチ351の動作を制御して、接続された二次的システム329または主要システム311を選択し、電池312を充電する。二次的システム329は、二次的システム329により供給される電流の少なくとも一部が、自動車313に搭載された主要システム311の少なくとも一部を通じて電気的に伝送される場合、ESD312に50〜60Hzの電流を供給するように構成される。あるいは、ECSは、二次的システムが主要システムとともに電池を充電できるように構成されてもよい。さらに代替として、二次的システムは、主要システムとは異なる、電池を充電するのにやはり有用な任意の種類のECSであってよい。
【0070】
[0091]二次的システムが電池を充電するときには、自動車のイグニッションはOFFの位置になければならない。一般に、自動車の電子機器は、ECSが受け入れることができる最大の充電電流をECSに伝達する。二次的システムの一部、例えば二次的システムの取っ手が自動車と接続されている限り、自動車は、イグニッションキーがRUNの位置に入れられて始動することを防がれる。二次的システムは、自動車と、SAE J1772規格の壁の充電器との間で基本的な接続を提供する、パイロットライン信号を含みうる。パイロットラインにより、充電器がどれだけの電力を利用可能かを、自動車が確実に知る。
【0071】
[0092]二次的システム329は、伝送スイッチ351が、電池312を充電するのに二次的システム329を選択している状態ではないときには、用いられない。二次的システム329は、二次的システム329が電源321と電気的に接続されていない場合にも、用いられない。
【0072】
[0093]主要システム311は、自動車313の外部に配置された主要システム311が電源326に電気的に接続されていない場合は、用いられない。主要システム311は、伝送スイッチ351が、電池312を充電するのに主要システム311を選択している状態ではないときにも、用いられない。
【0073】
[0094]主要システム311は、自動車313の外部に配置された主要システム311が電源326に電気的に接続され、主要システム311の車載トランスデューサ318が主要システム311の車外トランスデューサ316から無線で電磁エネルギーを受け取らない場合には、部分的に用いられる。
【0074】
[0095]主要システム311は、自動車313の外部に配置された主要システム311が電源326に電気的に接続され、主要システム311の車載トランスデューサ318が、主要システム311の車外トランスデューサ316から、主要システム311のESSD328の電流として形成されることになる電磁エネルギーを無線で受け取る場合に、用いられる。電池312を充電する必要がある場合、電流はESSD328を通って流れる。二次的システム329は、伝送スイッチ351が、電池312を充電するのに二次的システム329を選択している状態にあり、二次的システム329が電源321と電気的に接続されている場合に、用いられる。
【0075】
[0096]統合された充電器とインバータとを含む主要システムと二次的システムとを含むECS
[0097]図13を参照すると、ECS400は、主要システム453および二次的システム429を含む。図12に示される実施形態とは対照的に、主要システム453は、コントローラ/整流器ブロック441と、インバータ480と、統合された充電器477とを格納するESSD425を含む。図4の実施形態で示されるようなバラスト抵抗は、用いられない。無線電圧計の機能は、コントローラ/整流器のコントローラ部分に統合される。インバータ480は、コントローラ/整流器ブロック441と統合された充電器477との間に配置される。伝送スイッチ48の機能を含まない、図1〜8の実施形態の自動車の充電器24とは対照的に、統合された充電器477は伝送スイッチの機能を含む。ECS400がESD412を充電するための動作の制御が改善されうるように、ESSD425のコントローラは、統合された充電器477とのデータバス通信465を行う。ECS400内の電気的なデバイスの、この動作の制御の改善により、本明細書で前に説明された図12の実施形態とは対照的に、ESD412が充電されているときのECS400のシステム電力効率を向上させることができる。二次的システム429は、同様に本明細書で前に説明された図12に示される実施形態の、二次的システム329と同様である。二次的ECS529の電気的な出力467は、統合された充電器477に給電し、統合された充電器477の電気的な出力469は、ESD412を給電する。図4の実施形態の要素と同様の図13の要素は、別段述べられない限り400だけ異なる参照番号を有する。
【0076】
[0098]図12の実施形態で同様に前に説明されたように、主要システム453のコントローラ/整流器441に入力される第1の電流の第1の周波数は、二次的システム429の出力467で運ばれる第2の電流の第2の周波数よりも周波数値が高い。図4の実施形態で前に説明されたように、コントローラ/整流器441は、電圧、電流および電力を測定する。無線信号経路462、464は、同様に本明細書で前に説明されたようにデータを伝送するが、図4の実施形態の無線電圧計44の機能は、コントローラ/整流器441のコントローラ部分の機能と統合される。
【0077】
[0099]統合された充電器を含みインバータ機能を含まない主要システムと二次的システムとを含むECS
[0100]図14を参照すると、ECS500は、主要システム553および二次的システム529を含む。二次的システム529は、本明細書で前に説明されたような、図13の実施形態の二次的システム429と同様である。主要システム553のESSD523は、本明細書で前に説明されたような、図13の実施形態の統合された充電器477と同様の、統合された充電器577を含む。統合された充電器577は、コントローラ/整流器ブロック541と直接下流側で電気的に接続される。図12および13のECSの実施形態とは対照的に、伝送スイッチの機能はESSD523の統合された充電器577と統合され、ESSD523はインバータ電気機器を含まない。したがって、ESD512を充電するためのECS500のシステム電力効率は、伝送スイッチを統合された充電器577に統合し、さらにインバータを除去したことによって、改善する。インバータを除去することで、自動車のESCの重量も低減し、したがって、自動車全体の重量も低減する。例えば、インバータ機器は、この1つのコンポーネントを除去することでシステム全体の電力効率を改善することに加えて、最大で9.1キログラム(20ポンド)の重量を有しうる。自動車の重量の低減は、インバータがECSに搭載される場合よりも自動車が長い距離を走行できるように望まれる。したがって、望ましいことに、この重量の低減によって、自動車は所与のESDの充電量でさらに長い距離を走行できる。ECSの複雑さも低減され、これによりECSを製造するコストもさらに低減する。コントローラ/整流器541のコントローラ部分は、図13のECSの実施形態の同様の方式で、通信データバス565を介して統合された充電器577と直接電気的に接続する。図4の実施形態の要素と同様の図14の要素は、500だけ異なる参照番号を有する。二次的ECS529の電気的な出力567は、統合された充電器577を給電し、統合された充電器577の電気的な出力569は、ESD512を給電する。
【0078】
[0101]図12の実施形態で同様に前に説明されたように、主要システム553のコントローラ/整流器541に入力される第1の電流の第1の周波数は、二次的システム529の出力567で運ばれる第2の電流の第2の周波数よりも周波数値が高い。図4の実施形態で前に説明されたように、コントローラ/整流器541は、電圧、電流および電力を測定する。無線信号経路562、564は、本明細書で前に説明されたようにデータを伝送する。図4の実施形態の無線電圧計44の機能は、図13の実施形態と同様に、コントローラ/整流器541のコントローラ部分の機能と統合される。
【0079】
[0102]コンバータを含む主要システムと二次的システムとを含むECS
[0103]図15を参照すると、ECS600は、主要ECS601および二次的ECS629も含む。主要ECS601は、コントローラ/コンバータブロック690の一部として、コンバータを含む。別段述べられない限り、図4の実施形態のECS10の要素と同様の図15の要素は、本明細書で前に記載された参照番号とは600異なる参照番号を有する。コントローラ/コンバータブロック690のコンバータ部分は、伝送スイッチ649と直接上流側で電気的に接続される。充電器651は、伝送スイッチ649と電気的に接続される。伝送スイッチ649は、ESD612と直接電気的に接続される。図13および14の実施形態の主要ECSとは対照的に、充電器651は伝送スイッチ機能を含まない。図4の実施形態とは対照的に、無線電圧計電気機器、バラスト抵抗電気機器、またはインバータ電気機器は存在しない。無線電圧計の機能は、コントローラ/コンバータブロック690のコントローラ部分と統合される。したがって、ECS600では、システム電力効率の向上が実現しうるとともに、ECS600がESD612を充電する際にさらなる制御を行う、より簡単な手法が実現する。あるいは、コントローラ/コンバータのコントローラ部分は、図14および15のECSの実施形態と同様の主要ECSの一部として充電器が含まれる場合、充電器と通信しうる。
【0080】
[0104]図12の実施形態で同様に前に説明されたように、主要システム601のコントローラ/整流器690に入力される第1の電流の第1の周波数は、二次的システム629からの出力667で運ばれる第2の電流の第2の周波数よりも周波数値が高い。図4の実施形態で前に説明されたように、コントローラ/整流器690は、電圧、電流および電力を測定する。無線信号経路662、664は、本明細書で前に説明されたようにデータを伝送する。図4の実施形態の無線電圧計44の機能は、図13〜14の実施形態と同様に、コントローラ/整流器690のコントローラ部分の機能と統合される。
【0081】
[0105]複数の自動車のESDを同時に充電するためのマルチスイッチを含むECS
[0106]図16を参照すると、ECS700は、複数の自動車726a、726bに搭載される複数の電池712a、712bを、有利なことに同時に充電するように示される。ECS700は、高周波交流電源713、電源713までの間に配置され電源713と電気的に接続される多重電力スイッチ711、第1の車外トランスデューサ716a、および第2の車外トランスデューサ716bを含む。一実施形態では、高周波電源の周波数は100kHzよりも高い。ECS710a、710bは、本明細書で前に説明された図1〜8で示される実施形態で説明されるようなECS10と同様である。あるいは、本明細書で説明されるような任意の種類のECSが、これらの複数の自動車に搭載されうる。例えば、マルチスイッチECSは、図15で示されるECSシステムを同時に充電するように製造されうる。さらに代替として、図16のECSは、本明細書で提示されるような、任意の種類のECSシステムを充電するように構成されうる。例えば、ある自動車は図4のECSを有してもよく、別の自動車は図13のECSを有してもよく、さらに別の自動車は図14のECSを有してもよく、これら全てのESDが同時に充電されうる。
【0082】
[00107]自動車726a、726bは、図1〜11の実施形態で説明されるECSと同様に、整列手段722a、722bと、車載トランスデューサ718a、718bを含むESSD720a、720bとを有する。整列手段722a、722bは、自動車726a、726bのタイヤ738ba、738bbとそれぞれ係合する。多重電力スイッチ711は、交流電源713から車外トランスデューサ716a、716bへの電力を多重化するように構成される、単一のスイッチである。ECS700が、ESD712a、712bを充電するように動作しているとき、電源713からの電力の供給は自動車713a、713bの間でさらに切り替えられ、自動車713aおよび713bにおいて、トランスデューサ716aおよび718aと、716bおよび718bとの間で電磁エネルギーの伝送/受信が発生することがECS700により検出される。
【0083】
[0108]あるいは、整列手段は、その構造の周囲の一部が地面に固定された隆起部分を有する、車輪用のくぼみ構造であってもよい。車輪用のくぼみ構造は、自動車のタイヤがその構造のくぼみ部分にはまるので、その構造の中に配置されると、車載トランスデューサの少なくとも一部が車外トランスデューサの少なくとも一部と重なり合うような、構造である。
【0084】
[0109]あるいは、整列手段は、車輪止めとともに動作する、または車輪止めと組み合わせて動作する他の整列部材をさらに含み、車外トランスデューサと車載トランスデューサとの間での効果的な電磁エネルギー伝送のために、これらのトランスデューサが整列されるときの信頼性を高めることができる。さらに代替として、整列手段は、車輪止めを使わずに電池が充電されうるように、車載トランスデューサと車外トランスデューサが互いに配置されるように、操作者が自動車を配置することであってもよい。
【0085】
[0110]あるいは、ECSは整列手段を含まなくてもよく、それでも本発明の趣旨および範囲の中にある。
[0111]さらに代替として、60Hz、交流120Vのプラグ着脱可能な二次的ECSが、本明細書で説明された実施形態のいずれかに含まれても含まれなくてもよく、それでも本発明の趣旨および範囲の中にある。二次的システムの使用は、電気的な用途により決まる。
【0086】
[0112]別の代替的な実施形態では、ECSは、電磁エネルギー伝送とともに、トランスデューサ間でのECSのデータ伝送を行いうる。ECSに搭載されるトランスデューサ間でECSおよび/または自動車のデータを伝送することで、電力伝送器とコントローラ/整流器のコントローラ部分との間の無線リンクが不要になりうるので、有利なことに、ECSの部品の複雑さが低減しうる。加えて、無線電圧計コンポーネントも不要になりうる。自動車のデータバスからの自動車のデータは、第1および第2のトランスデューサを通じて無線伝送されるようにも構成されうる。
【0087】
[0113]さらなる代替的な環境では、ECSは、ECSの状態情報または異常情報を、操作者の携帯電話にテキストメッセージとして送出するように構成されうる。これにより、ECSを用いて、自動車が操作者により再び用いられるときに電池が完全に充電されていることを確実にする際に、操作者に対してさらなる利便性を提供する。
【0088】
[0114]さらに別の代替的な実施形態では、ECSの電力システム効率は、0%から100%の間の任意の百分率値を有しうる。
[0115]さらに別の代替的な実施形態では、ECSの動作を改善するために、車輪止めは、ECSと電気的に接続されたセンサーと電気的に有線で接続されていてもよい。自動車のタイヤが車輪止めと接触することも、電池を充電するようにECSが動作するための、さらなる要件でありうる。
【0089】
[0116]他の電気的な用途の実施形態では、トランスデューサを正確に位置合わせして、ECSのシステム電力効率を一定の値にすることで、自動車のモータおよび/またはエンジンを自動的に停止させることができる。そのような情報は、自動車のデータバスを通じて、ECSから自動車に伝送されうる。
【0090】
[0117]さらに別の代替的な実施形態では、ECSを最初に設置するときに、所与の対象の自動車のECS性能を最適化するために、車外トランスデューサおよび車輪止めを理想的にはどこに配置すべきかをユーザに示すパッドが、地上に置かれうる。
【0091】
[0118]さらに別の代替的な実施形態では、充電器はECSに統合されなくてもよく、むしろ自動車の電子機器の一部として含まれてもよい。
[0119]したがって、コントローラを含み、信頼性がありかつ堅牢な自動車のECSが開示され、このECSは有利なことに、適切に配置された車輪止めを用いて、自動車に搭載された電池が充電されうるように、互いにそれぞれのトランスデューサを安定的に整列することが可能になる。車輪止めは、電磁エネルギーが対応するトランスデューサの間で効果的に伝送/受信されるような、トランスデューサの安定的な整列が実現するように、自動車の操作者が自動車を位置付けるように動かすのを支援する。直流電源、高周波増幅器、無線通信制御器、およびユーザインターフェースを含む、単一の統合された電力伝送器により、特徴の内容がさらに統合される。電力伝送器のユーザインターフェースは、ECSが操作者にとって確実に操作しやすくなるようにして、別個の電気的なコンポーネントの部品は少なく、これによりECSの製造コストがさらに低減しうる。これらの特徴により、ECSがECSの操作者にとって便利であり使いやすくなるように、プラグへの差し込みや充電コードの煩わしさを伴わずに、ECSが電池を充電または再充電することが可能になりうる。高出力ECSの電源コードをプラグ接続しないことは、望ましいことに、操作者の服または手が、自動車の外側の表面に堆積している可能性がある汚れおよびゴミに触れないようにするのにも役立ちうる。さらに、操作者が束ねられていない充電コードをまたぐ必要がなく、または、充電コードを収納するために巻き上げる必要もない。このこともやはり、ECSの操作者に対してさらなる利便性を提供する。操作者は、車輪止めの助けによって自動車を整列位置に移動し、普通に自動車から降り、ECSが自動車の電池を充電できるようにするのみである。これらのECSの便利な特徴はさらに、身体障害のある運転手への対応にも役立つ。トランスデューサ間での無線による電磁的な伝送/受信により、操作者が物理的に接触することなく電池を充電することがさらに可能になり、これにより、操作者が充電を行う際の利便性をより高くすることができる。また、電磁エネルギー伝送により、有利なことに、トランスデューサ間のより大きな位置的なずれが許容され、その結果、自動車の駐車の位置のずれが大きくても、便利なことに電池が充電される。高出力ECSは、60Hzよりも高い周波数で動作する。このことにより、トランスデューサ間のより大きなずれが許容され、低周波、低電圧の60Hzのシステムと比べて、システム電力効率の向上をさらに可能にする。より高周波での動作により、高出力ECSの製造において、より低周波のECSシステムが用いられる場合には実現できない可能性がある物理的により小型の電気的なコンポーネントを、用いることが可能になる。トランスデューサが適切に整列され、電力伝送器のオン/オフスイッチが操作者により入れられた場合に、ECSは動作可能になる。ECSは、様々な動作条件でのECSの動作を可能にする主要ECSおよび二次的ECSを含んでもよく、このことにより、操作者が電池を充電する際のさらなる柔軟性および利便性が実現する。この種類の主要/二次的システムの構成により、電気自動車の運転手が、固定された充電源から離れている場合に自動車を充電できるようになりうる。エネルギーは、受け取られた電力および反射された電力の測定結果を用いる方式でECSを通じて伝送され、75%以上のECSのシステム電力効率を確保し、このことにより、操作者がECSを運用するときのコストが低減する。充電器の機能はECSの一部として含まれてもよく、電池がどの程度効果的かつ効率的に充電されるかについての、さらなる制御をECSに対して実現する。電気的な用途に応じて、本明細書で前に説明されたように、様々なECSの構成が用いられうる。ある構成はインバータを用い、別の構成は統合された充電器を用い、第3の構成はコンバータを用いる。ECSの部品点数が減り、ECSのシステム効率が向上し、ECSの全体の重量または質量が低減するように、ECSはインバータを除去してもよい。ECSはまた、多重電力スイッチを用いて複数の自動車を充電するような方式で形成されてもよく、このことは、多くの自動車が訪れうる車庫および駐車場において有用でありうる。多重電力スイッチによる手法は、電気自動車の充電のための世界的なインフラの構築に役立ちうる。
【0092】
[0120]本発明は、その好適な実施形態について説明されてきたが、そのように限定はされず、むしろ、以下の特許請求の範囲で述べられる範囲のみによって限定されることが意図される。
【0093】
[0121]以下の文献は、本明細書で説明される発明と、その発明の実行と使用の方式とのより完全な開示を提供すると考えられる。したがって、以下に列挙される文書の各々は、ここで参照により本発明の明細書に組み込まれる。
【0094】
[0122]J.Joannopoulos他による、「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許第7,741,734号
[0123]Karalis他による、「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許第7,825,543号
[0124]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題のオーストラリア公開特許第2006/269374号
[0125]「Temperature Compensation in a Wireless Transfer System(無線伝送システムにおける温度補償)」という表題の米国特許出願第2010/0181845号
[0126]「Wireless Energy Transfer for a Refrigerator Application(冷蔵装置に適用される無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0181843号
[0127]「Wireless Energy Transfer Over Distances to a Moving Device(移動デバイスへの長距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0187911号
[0128]「Wireless Energy Transfer With Frequency Hopping(周波数ホッピングを伴う無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0171368号
[0129]「Wireless Energy Transfer Using Magnetic Material to Shape Field and Reduce Loss(場を整形し損失を低減するための磁性材料を用いた無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0164298号
[0130]「Wireless Energy Transfer Using Conducting Surfaces to Shape Field and Reduce Loss(場を整形し損失を低減するための伝導性表面を用いた無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0164297号
[0131]「Wireless Energy Transfer Using Variable Size Resonators And System Monitoring(可変サイズの共振回路を用いた無線エネルギー伝送およびシステム監視)」という表題の米国特許出願第2010/0164296号
[0132]「Efficient Near−Field Wireless Energy Transfer Using Adiabatic System Variations(断熱系の変化を用いた効率的な近距離無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0148589号
[0133]「Wireless Energy Transfer System(無線エネルギー伝送システム)」という表題の米国特許出願第2010/0141042号
[0134]「Wireless Energy Transfer Across A Distance To A Moving Device(移動デバイスへの長距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0133920号
[0135]「Wireless Energy Transfer Across Variable Distances With High−Q Capacitively−Loaded Conducting−Wire Loops(Q値の高い容量性負荷の導線ループによる可変距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0133919号
[0136]「Wireless Energy Transfer Over Variable Distances Between Resonators of Substantially Similar Resonant Frequencies(共振周波数が実質的に等しい共振回路の間での可変距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0133918号
[0137]「Wireless Energy Transfer With High−Q To More Than One Device(2つ以上のデバイスへのQ値が高い無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0127575号
[0138]「Wireless Energy Transfer With High−Q at High Efficiency(Q値が高い高効率な無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0127574号
[0139]「Wireless Energy Transfer Over A Distance At High Efficiency(高効率な長距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0127573号
[0140]「Wireless Energy Transfer With High−Q Sub−Wavelength Resonators(Q値の高いサブ波長共振回路による無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0123355号
[0141]「Wireless Energy Transfer With High−Q Devices At Variable Distances(Q値の高いデバイスによる可変距離の無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0123354号
[0142]「Wireless Energy Transfer With High−Q From More Than One Source(2つ以上の発信源からのQ値の高い無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0123353号
[0143]「Applications Of Wireless Energy Transfer Using Coupled Antennas(結合アンテナを用いた無線エネルギー伝送の適用)」という表題の米国特許出願第2010/0117456号
[0144]「Wireless Energy Transfer Using Coupled Resonators(結合共振回路を用いた無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0117455号
[0145]「Wireless Energy Transfer Systems(無線エネルギー伝送システム)」という表題の米国特許出願第2010/0109445号
[0146]「Wireless Energy Transfer Across Variable Distances(可変距離での無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0102641号
[0147]「Wireless Energy Transfer To A Moving Device Between High−Q Resonators(Q値の高い共振回路間での移動デバイスへの無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0102640号
[0148]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0102639号
[0149]「Wireless Energy Transfer With High−Q Similar Resonate Frequency Resonators(Q値が高く共振周波数が等しい共振回路による無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2010/0096934号
[0150]「Wireless Energy Transfer,Including Interference Enhancement(干渉の増大を含む無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0284083号
[0151]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0267710号
[0152]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0267709号
[0153]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0224856号
[0154]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0195333号
[0155]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2009/0195332号
[0156]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の米国特許出願第2008/0278264号
[0157]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題のオーストラリア公開特許第2007349874号
[0158]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題のオーストラリア公開特許第2010200044号
[0159]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2007/008646号(カナダ)
[0160]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2008/118178号(カナダ)
[0161]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の中国特許公開第101258658号
[0162]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の中国特許公開第101682216A号
[0163]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の欧州特許出願公開第1902505(A2)号
[0164]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の欧州特許出願公開第2130287(A1)号
[0165]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の香港特許出願第10105503.7号
[0166]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の香港特許公開第1120933号
[0167]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2007/008646号(インド)
[0168]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2008/118178号(インド)
[0169]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の特開2008−521453号公報
[0170]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝達装置)」という表題の特開2010−500897号公報
[0171]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の韓国特許出願第1020080031398(20080408)号
[0172]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の韓国特許出願第1020100015954(20100212)号
[0173]「Wireless Non−Radiative Energy Transfer(無線非放射型エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2007/008646号
[0174]「Wireless Energy Transfer(無線エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2008/118178号
[0175]「Wireless Energy Transfer,including Interference Enhancement(干渉の増大を含む無線エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2009/140506号
[0176]「Wireless Energy Transfer Systems(無線エネルギー伝送システム)」という表題の国際公開第2010/036980号
[0177]「Efficient Near−Field Wireless Energy Transfer Using Adiabatic System Variations(断熱系の変化を用いた効率的な近距離無線エネルギー伝送)」という表題の国際公開第2010/039967号
[0178]本発明は、その好適な実施形態について説明されてきたが、そのように限定はされず、むしろ、以下の特許請求の範囲で述べられる範囲のみによって限定されることが意図される。
【0095】
[0179]本発明は、広範囲な使用法および用途を受け入れられることが、当業者には容易に理解されるだろう。上で説明されたもの以外の、本発明の多くの実施形態および改変、ならびに、多くの変形、修正、および等価な構成が、本発明の本質または範囲から逸脱することなく、本発明および前述の説明から明らかであり、またはそれらにより合理的に示唆される。したがって、本発明は、その好適な実施形態に関連して本明細書で詳細に説明されてきたが、本開示は本発明の例示および実例に過ぎず、本発明の完全な開示を提供し、その開示を実現するためになされたものに過ぎないことを、理解されたい。前述の開示は、本発明を限定すること、もしくは、任意のそのような他の実施形態、改変、変形、修正および等価な構成を除外することは意図されず、またはそのように解釈されるべきではない。本発明は、以下の特許請求の範囲およびその等価物のみによって限定される。
【符号の説明】
【0096】
10 ECS
12 ESD
13 自動車
14 電力伝送器
16 車外トランスデューサ
18 車載トランスデューサ
20 ESSD
22 整列手段
24 充電デバイス
26 電源
28 エネルギー結合装置
31 移動可能な電力システム
32 操作者
34 ワイヤケーブル
38b 右の前輪
39 下側部分
40 コントローラ/整流器ブロック
42 バラスト抵抗
44 無線電圧計
46 インバータ
48 伝送スイッチ
52 車載トランスデューサの電気的な出力
54 信号経路
56 制御信号経路
58 信号経路
60 自動車のデータ通信バス
61 信号経路
62 無線による電気的な信号エネルギーの経路
64 無線による電気的な信号エネルギーの経路
66 無線による電気的な信号エネルギーの経路
70 直流電源
72 高周波増幅器
74 ユーザインターフェース
75 筐体
76 無線通信制御器
78 視覚的要素
79 オン/オフスイッチ
80 アンテナ
82 光源
300 ECS
311 主要システム
313 自動車
314 電力伝送器
316 車外トランスデューサ
318 車載トランスデューサ
320 ESSD
322 整列手段
324 充電器
326 電源
328 エネルギー結合装置
329 二次的システム
331 二次的システムの出力
351 伝送スイッチ
400 ECS
412 ESD
414 電力伝送器
418 車載トランスデューサ
422 整列手段
425 ESSD
428 車外トランスデューサ
429 二次的システム
441 コントローラ/整流器
453 主要システム
462 無線信号経路
464 無線信号経路
465 データバス通信
467 二次的ECSの電気的な出力
477 統合された充電器
480 インバータ
500 ECS
512 ESD
514 電力伝送器
518 車載トランスデューサ
522 整列手段
523 ESSD
528 車外トランスデューサ
529 二次的システム
541 コントローラ/整流器
553 主要システム
562 無線信号経路
564 無線信号経路
565 通信データバス
567 二次的ECSの電気的な出力
577 統合された充電器
600 ECS
601 主要ECS
612 ESD
629 二次的ECS
649 伝送スイッチ
651 充電器
662 無線信号経路
664 無線信号経路
667 二次的システムからの出力
690 コントローラ/コンバータブロック
700 ECS
710a ECS
710b ECS
711 多重電力スイッチ
712a 電池
712b 電池
713 交流電源
716a 第1の車外トランスデューサ
716b 第2の車外トランスデューサ
720a ESSD
720b ESSD
722a 整列手段
722b 整列手段
726a 自動車
726b 自動車
738ba タイヤ
738bb タイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のエネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するための充電システム(ECS)であって、
エネルギーを供給するように構成された電力伝送器と、
車外トランスデューサおよび車載トランスデューサを有するエネルギー結合装置であって、前記車外トランスデューサが、前記自動車の外部に配置されて前記電力伝送器と電気的に接続され、前記車載トランスデューサが前記自動車に搭載され、前記車載トランスデューサが、前記車外トランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーの少なくとも一部を受け取るように構成される、エネルギー結合装置と、
前記受け取られたエネルギーの一部を電気的に整形し、前記電気的に整形されたエネルギーを電気的に伝送して前記ESDを充電するための、前記車載トランスデューサと電気的に接続される電気信号整形デバイス(ESSD)であって、コントローラを含むESSDと、
前記自動車が前記構成の前記車外トランスデューサに対して配置され、その結果、前記車載トランスデューサが前記車外トランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーを受け取るように前記自動車の一部と連絡するように構成された整列手段と
を含む、ECS。
【請求項2】
前記自動車の前記一部が前記整列手段と連絡するとき、前記車載トランスデューサの少なくとも一部が前記車外トランスデューサの少なくとも一部と重なり合う、請求項1に記載のECS。
【請求項3】
前記整列手段が、少なくとも1つの車輪止めを含む、請求項1に記載のECS。
【請求項4】
前記ESSDが、
前記車載トランスデューサと下流側で電気的に接続される整流器と、
前記整流器と下流側で電気的に接続されるインバータと、
前記インバータと下流側で電気的に接続される伝送スイッチと
をさらに含み、前記ESDが、前記伝送スイッチと下流側で電気的に接続される、請求項1に記載のECS。
【請求項5】
前記ESSDが、
前記車載トランスデューサと下流側で電気的に接続される整流器と、
前記整流器と下流側で電気的に接続される充電器と
をさらに含み、前記コントローラが通信データバスにより前記充電器と通信する、請求項1に記載のECS。
【請求項6】
前記ESSDが、
前記整流器と前記充電器との間に配置され前記整流器および前記充電器とそれぞれ電気的に接続されるインバータ
をさらに含む、請求項5に記載のECS。
【請求項7】
前記ESSDが、
前記車載トランスデューサと下流側で電気的に接続されるコンバータと、
前記コンバータと下流側で電気的に接続される伝送スイッチと
をさらに含み、前記ESDが、前記伝送スイッチと下流側で電気的に接続される、請求項1に記載のECS。
【請求項8】
前記コントローラが、前記ESSDの少なくとも1つの電気的なデバイスと通信する、請求項1に記載のECS。
【請求項9】
前記コントローラが、前記ECSの複数の電気的なデバイスとのデータ通信を行う、請求項8に記載のECS。
【請求項10】
前記車載トランスデューサが、前記車外トランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーを、電磁(EM)的な伝達により受け取る、請求項1に記載のECS。
【請求項11】
前記ECSが、主要システムと、前記主要システムとは異なる二次的システムを含み、前記主要システムが、
前記電力伝送器と、
前記エネルギー結合装置と、
前記ESSDと、
前記整列手段と
を含み、前記二次的システムが、前記ESSDと電気的に接続される、請求項1に記載のECS。
【請求項12】
前記二次的システムが前記ESDを充電しているときに、前記主要システムが前記ESDを充電することを前記ECSが妨げる、請求項11に記載のECS。
【請求項13】
前記主要システムが第1の電源によりエネルギーを電気的に供給され、前記二次的電力システムが第2の電源によりエネルギーを電気的に供給され、前記第1の電源の電圧が前記第2の電源の電圧よりも高い、請求項11に記載のECS。
【請求項14】
前記電気的に整形されたエネルギーが、前記ESSDの少なくとも一部を通って電気的に伝送されるときには第1の周波数を有し、前記ESDの入力において受け取られる前記ESSDの出力では第2の周波数を有し、前記第1の周波数が前記第2の周波数よりも高い、請求項1に記載のECS。
【請求項15】
前記第1の周波数が20kHzから200kHzの範囲にあり、前記第2の周波数が20kHz未満である、請求項14に記載のECS。
【請求項16】
前記電力伝送器が、前記車外トランスデューサと電気的に接続される出力を含み、前記出力が、周波数値が60Hzよりも高く出力が900ワットよりも大きな電気信号を運ぶ、請求項1に記載のECS。
【請求項17】
前記電力伝送器が、
電気的なコンポーネントの第1の部分、第2の部分、および第3の部分を少なくとも中に含む、複数の電気的なコンポーネントを封入する筐体と、
前記車外トランスデューサと電気的に接続される、前記第2の部分からの電気的な出力と、
電気的なコンポーネントの前記第1の部分から形成される直流電源と、
電気的なコンポーネントの前記第2の部分から形成され、さらに前記直流電源と電気的に接続されている増幅器と、
電気的なコンポーネントの前記第3の部分から形成され、前記ECSの動作状態についての情報を前記ECSの操作者に提供する、ユーザインターフェースと
を含む、請求項1に記載のECS。
【請求項18】
前記ユーザインターフェースが、前記操作者の目に見える少なくとも1つの視覚的要素を有する、請求項17に記載のECS。
【請求項19】
前記ユーザインターフェースが、前記ECSの操作者が、前記ECSに少なくとも1つの動作を実行するように命令することを可能にする、少なくとも1つの装備を含む、請求項17に記載のECS。
【請求項20】
前記ユーザインターフェースが、
(i)少なくとも1つの発光ダイオード(LED)と、
(ii)LCDディスプレイと、
(iii)LEDディスプレイと、
(iv)少なくとも1つの押しボタンと
のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載のECS。
【請求項21】
前記複数の電気的なコンポーネントが、電気的なコンポーネントの第4の部分を含み、前記電力伝送器がさらに、
前記複数の電気的なコンポーネントの前記第4の部分から形成される無線データ通信部分
を含み、前記データ通信部分が、前記ESSDに搭載された前記コントローラと無線により電気的に通信する、請求項17に記載のECS。
【請求項22】
マルチスイッチが、第1のECSである前記ECSと、少なくとも1つの他のECSとに電気的に接続され、前記マルチスイッチが、前記第1のECSおよび前記少なくとも1つの他のECSを同時に充電するように構成される、請求項1に記載のECS。
【請求項23】
前記ECSが、75%以上のシステム電力効率を有する、請求項1に記載のECS。
【請求項24】
エネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するように充電システム(ECS)を動作させるための方法であって、
電力伝送器と、エネルギー結合装置と、コントローラを含む少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)とを含む前記ECSを提供するステップであって、前記エネルギー結合装置が、第1のトランスデューサおよび第2のトランスデューサを含み、前記第1のトランスデューサが、前記電力伝送器と電気的に接続される、ステップと、
前記第1のトランスデューサがエネルギーを含むように、前記ECSの前記電力伝送器の電源を入れるステップと、
前記第2のトランスデューサが前記第1のトランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーを受け取るように構成されるように、前記第1のトランスデューサに対して、前記エネルギー結合装置の前記第2のトランスデューサを整列するステップと、
前記第1のトランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーの少なくとも一部を、前記第2のトランスデューサにより受け取るステップと、
前記ESSDにより受け取られた前記一部のエネルギーを電気的に整形して、前記ESDを充電するように構成された電流を生成するステップと、
前記ESSDによって、前記充電電流を前記ESDに電気的に伝送して、前記ESDを充電するステップと
を含む、方法。
【請求項25】
前記ECSの少なくとも一部が、前記第2のトランスデューサおよび前記ESSDを含む自動車に搭載され、前記ECSがさらに整列手段を含み、前記整列手段が車輪止めを含み、前記第2のトランスデューサに対して前記第1のトランスデューサを整列する前記ステップがさらに、
前記自動車が前記少なくとも1つの車輪止めと接触して連絡するように構成されるように、前記少なくとも1つの車輪止めを配置するステップと、
前記自動車の少なくとも1つのタイヤが前記配置された車輪止めと接触するときに、前記車載トランスデューサの少なくとも一部が前記車外トランスデューサの少なくとも一部と重なり合うように、前記自動車を配置するステップと
を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ECSが、主要システムと、前記主要システムとは異なる二次的システムとを含み、前記二次的システムが60Hz、交流120Vのシステムであり、前記主要システムが、
(i)前記電力伝送器と、
(ii)前記エネルギー結合装置と、
(iii)前記ESSDと、
(iv)前記整列手段と
を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記二次的システムが前記ESDを充電しているときに、前記主要システムが前記ESDを充電することを妨げられるように、前記主要ESDによって前記ESDの充電を選択的に制御するステップ
をさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記充電電流を電気的に伝送して前記ESDを充電する前記ステップがさらに、
前記二次的システムの少なくとも一区間を前記自動車と取り外し可能に結合させて、前記ESDを充電するステップ
を含み、前記二次的システムの少なくとも一部が前記自動車の外部に配置される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記ESSDを電気的に整形する前記ステップが、
前記第2のトランスデューサにより受け取られた前記エネルギーを、前記電気回路により整流して、電流を生成するステップと、
前記整流するステップの後で、前記電気回路によって、前記電流を逆変換するステップと
をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記ECSを提供する前記ステップが、インバータと、充電電気機器とを有する前記ESSDをさらに含み、前記充電電気機器が、前記インバータと直接下流側で電気的に接続される、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のトランスデューサに対して、前記エネルギー結合装置の前記第2のトランスデューサを整列する前記ステップがさらに、
前記自動車により、車輪止めに向かって移動して近づくステップと、
前記自動車の左側または右側のタイヤのずれを前記自動車の運転手によって検知し、さらなるタイヤの調整を行うステップと、
前記タイヤの再配置がなされた前記自動車により、前記車輪止めに近づくことを続けるステップと、
前記自動車のタイヤの少なくとも1つが前記車輪止めと係合したということを、前記運転手が感知したときに、前記自動車の動きを止めるステップ
というサブステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
自動車の充電システム(ECS)のエネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するための方法であって、
電力伝送器と、エネルギー結合装置と、コントローラを含む少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)とを含む前記ECSを提供するステップであって、前記エネルギー結合装置が、車外トランスデューサおよび車載トランスデューサを含み、前記車外トランスデューサが前記電力伝送器と電気的に接続され、前記車載トランスデューサが前記自動車に搭載され、前記ESSDが前記車載トランスデューサと電気的に接続される、ステップと、
前記ECSによって前記電力伝送器の増幅器を周期的に有効にして、前記自動車が、前記車外トランスデューサに対して、前記車載トランスデューサが前記車外トランスデューサから無線で伝送されたエネルギーを受け取るのに有効な距離の範囲にあるかどうかを判定するステップと、
データメッセージを前記電力伝送器から前記ESSDに電気的に伝送し、前記データメッセージがさらに、前記自動車の電子的なデバイスに電気的に伝送され、前記ECSによる前記ESDの充電が可能であることを前記自動車の前記電子的なデバイスに示す、ステップと、
前記自動車の電子的なデバイスによって、前記ECSに対して前記データメッセージの確認応答を行うステップと、
前記自動車の電子的なデバイスによって、前記ESDを充電するためのECSの充電条件が満たされたと判定するステップと、
前記自動車からの充電要求を前記電力伝送器に伝送するステップと、
前記ECSに対して、前記自動車による前記充電要求の確認応答を行うステップと、
前記自動車により必要とされる充電電圧メッセージを、前記ECSに伝送するステップと、
前記ECSが前記ECSの電圧を調整して前記ESDを充電するように、前記ECSにより必要とされる前記充電電圧メッセージの確認応答を行うステップと、
前記ECSにより前記伝送スイッチの電源を入れるステップと、
充電準備完了データメッセージを、前記自動車の電子的なデバイスから前記ECSに伝送するステップと、
前記ECSにより、前記自動車の電子的なデバイスに対して、前記充電準備完了メッセージの確認応答を行うステップと、
前記ECSにより前記ESDを充電するステップと
を含む、方法。
【請求項33】
前記ECSの充電条件が、
(i)前記自動車がプラグイン充電器システムにより充電されていないこと、
(ii)前記ESDが充電を必要とすること、
(iii)自動車の変速機がパーキングの位置にあること、
(iv)前記自動車のイグニッションキーがOFFの位置にあること、および
(v)前記自動車の電力の少なくとも一部の電源が切られていること
を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ESDが満充電の状態にあるとき、
充電完了データメッセージを、前記自動車の電気的なデバイスから前記ECSに電気的に伝送するステップと、
前記ECSによって、前記充電完了データメッセージの確認応答を行うステップと、
前記ECSによって、前記ECSの前記電力伝送器の前記増幅器および前記ECSの前記伝送スイッチの電源を切るステップと、
前記ECSによって、前記自動車の電子的なデバイスに電源オフデータメッセージを電気的に伝送するステップと
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
エネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するように充電システム(ECS)を通じてエネルギーを伝送するため方法であって、
電力伝送器と、エネルギー結合装置と、少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)とを含む前記ECSを提供するステップであって、前記エネルギー結合装置が、第1のトランスデューサおよび第2のトランスデューサを含み、前記第1のトランスデューサが、前記電力伝送器と電気的に接続され、前記第2のトランスデューサが、前記第1のトランスデューサとは離れた位置に配置される、ステップと、
パルス信号を、前記第1のトランスデューサから前記第2のトランスデューサに伝送するステップと、
前記ECSによって、前記ECSの反射された電力の測定結果を前記パルス信号の関数として求めるステップと、
前記ECSによって、受け取られた電力の測定結果を前記パルス信号の関数として求めるステップと、
前記反射された電力の測定結果が所定の第1の閾値よりも小さく、前記受け取られた電力の測定結果が所定の第2の閾値よりも大きい場合に、前記ECSによって、前記エネルギーを伝送して前記ESDを充電するステップであって、前記所定の第2の閾値が前記所定の第1の閾値よりも大きい、ステップと
を含む、方法。
【請求項36】
前記エネルギーを伝送する前記ステップがさらに、
前記エネルギーを伝送する前記ステップが開始したときに内部のタイマーを始動するステップと、
前記第1のトランスデューサおよび前記第2のトランスデューサにおいて、それぞれ温度を監視するステップと
を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記内部のタイマーを始動する前記ステップの後で、前記反射された電力の測定結果および前記受け取られた電力の測定結果を継続的に求めるステップ
をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ECS電力効率が所定の電力効率の値よりも低く、前記内部のタイマーが閾値よりも短く、前記温度の値が所定の値よりも低い場合、
前記ESDの充電の状態を監視するステップ
というサブステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記所定のECS電力効率の値が75%未満であり、
前記内部のタイマーが8時間よりも短く、
前記温度の値が摂氏90度未満である、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記ESDの前記充電の状態を監視する前記ステップがさらに、
前記ESDのエネルギー状態を判定するステップと、
前記ECSの出力電力を求めるステップと、
前記ECSの動作状態を判定するステップと、
前記エネルギー状態および前記出力電力および前記状態を、前記ECSのコントローラに通信するステップと、
前記コントローラが、
(i)前記コントローラによって、前記ECSの現在の動作状態を維持するステップ、
(ii)前記コントローラによって、前記ECSの前記現在の動作状態を異なる状態に修正するステップ、および
(iii)前記コントローラによって、前記ECSを通じたエネルギー伝送を停止するステップ
というサブステップのうちの少なくとも1つを動作可能に実行するように、前記コントローラによって、前記エネルギー状態、前記出力電力、および前記状態を分析するステップと
を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記ESDの前記充電の状態を監視する前記ステップがさらに、
前記ECSによって、データを前記第1のトランスデューサに通信し、前記ECSによって前記第1のトランスデューサの電気的な停止を構成するステップと、
前記ECSによって、少なくとも前記第1のトランスデューサの前記電気的なコンポーネントを、電気的に停止するステップと、
前記ECSによって、前記ECSの電気的な状態を示すものを操作者に伝えるステップと
を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
エネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するための充電システム(ECS)であって、
電力伝送器と、
第1および第2のトランスデューサを含むエネルギー結合装置であって、前記第1のトランスデューサが、エネルギーを含む前記電力伝送器と電気的に接続され、前記第2のトランスデューサが、前記第1のトランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーの少なくとも一部を受け取るように構成される、エネルギー結合装置と
を含み、
パルス信号を、前記第1のトランスデューサから前記第2のトランスデューサに伝送するステップと、
前記ECSによって、前記ECSの反射された電力の測定結果を前記パルス信号の関数として求めるステップと、
前記ECSによって、受け取られた電力の測定結果を前記パルス信号の関数として求めるステップと、
前記反射された電力の測定結果が所定の第1の閾値よりも小さく、前記受け取られた電力の測定結果が所定の第2の閾値よりも大きい場合に、前記ECSによって、前記エネルギーを伝送して前記ESDを充電するステップであって、前記所定の第2の閾値が前記所定の第1の閾値よりも大きい、ステップと
いう方法のステップにしたがって動作する、ECS。
【請求項43】
少なくとも1つの自動車に搭載される少なくとも1つのエネルギー蓄積デバイス(ESD)を充電するための、充電システム(ECS)であって、
少なくとも1つの電源と、
前記少なくとも1つの電源と電気的に接続される、少なくとも1つのスイッチと、
車外トランスデューサおよび車載トランスデューサを少なくとも有する少なくとも1つのエネルギー結合装置であって、前記車外トランスデューサが、前記自動車の外部に配置され、前記少なくとも1つのスイッチと電気的に接続され、前記車載トランスデューサが、前記少なくとも1つの自動車に取り付けられ、前記車載トランスデューサが、前記少なくとも1つの自動車のための前記車外トランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーの少なくとも一部を受け取るように構成される、エネルギー結合装置と、
前記第2のトランスデューサと電気的に接続される前記少なくとも1つの自動車に搭載され、前記受け取られたエネルギーの少なくとも一部を電気的に整形し、前記電気的に整形されたエネルギーを電気的に伝送して前記少なくとも1つの自動車の前記ESDを充電する、少なくとも1つの電気信号整形デバイス(ESSD)と
を含む、ECS。
【請求項44】
少なくとも1つのスイッチが、前記少なくとも1つの電源から前記少なくとも1つのエネルギー結合装置への電力を多重化するように構成された単一のスイッチであり、前記単一のスイッチが、前記少なくとも1つの電源および前記少なくとも1つのエネルギー結合装置の間に配置され、前記少なくとも1つの電源および前記少なくとも1つのエネルギー結合装置とそれぞれ電気的に接続される、請求項43に記載のECS。
【請求項45】
前記車載トランスデューサが前記車外トランスデューサから無線で伝送された前記エネルギーを受け取るように、前記少なくとも1つの自動車が前記構成の前記車外トランスデューサに対して配置されることを確実にするように、前記自動車と連絡する少なくとも1つの整列手段
をさらに含む、請求項43に記載のECS。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−34369(P2013−34369A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−149022(P2012−149022)
【出願日】平成24年7月3日(2012.7.3)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】