説明

無線タグ情報読み取り装置

【課題】相性要素コード相互の相関性を診断可能とすることにより、当該相性要素コード及びその相関性を用いた種々の情報処理・サービスを提供する。
【解決手段】無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行うための2つの外部アンテナ9a,9b及び高周波回路21を有するとともに、複数の無線タグ回路素子Toにそれぞれ記憶された当該無線タグ回路素子Toの識別情報であるタグID及びこれに対応する相性要素コードをステップS5、ステップS50で取得し、この取得した複数の無線タグ回路素子Toそれぞれに係る相性要素コード相互の照合を行い、それら複数の相性要素コードの相関性をステップS50で診断し、この診断結果を同じステップS50でパネル部8aに表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグより情報の読み取りを行う無線タグ情報読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
【0003】
例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において既に実用化されている。
【0004】
無線タグのこのような性質を利用し、利用者に情報を提供する情報提供システムに応用したものとして、例えば特許文献1に記載のものがある。この従来技術では、利用者(例えば電車の吊革につかまった乗客)の立ち位置の上方に、下方への指向性をもつアンテナを備えた無線タグ情報読み取り装置(リーダ)を設け、各リーダは、対応する利用者の所持する無線タグより当該利用者に関する情報(個人情報)を読み取る。そして、この読み取った個人情報に応じて情報処理装置がそれに対応した表示信号を出力し、当該利用者の近傍(乗客の把持している吊革)に設けた表示手段に、当該利用者個人向けの情報を表示させるようになっている。
【0005】
一方、従来、例えばゲームセンター、ボウリング場、遊園地等の娯楽施設等において、操作者の写真を撮影し、その画像を背景画像や落書き等と合成して画像シールを作成する画像シール作成装置が既に知られており、広く利用されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−323444号公報
【特許文献2】特開2005−217881号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2記載の従来技術による画像シール作成装置は、特に女子学生等に人気があり、複数の友人に自己の画像を備えた画像シールを配布したり、友人同士でお互いの画像シールを見せ合ったり交換したりして、ゲーム的・娯楽的要素として楽しまれている。特に、画像シールは、単独ではなく複数人が一緒になって撮影するのが通常であることから、複数の人物同士の人脈や交友関係、さらには仲の良さの程度を表すものとしても広く認知されている。
【0008】
一方、特許文献1記載の従来技術による情報提供システムでは、単独の利用者個人向けの情報を迅速かつ確実に表示させることが可能であるものの、複数人物のグループを対象としたものではない。複数人物のグループを対象とし、さらに上記画像シール普及の背景にある、交友関係や仲の良さ(相性)の程度といった人物そのものに直接関わるデータを提供できかつ診断可能とすれば、そのデータを種々の情報処理・サービス提供等に活用できる可能性が広がり、非常に便利である。さらに、複数の人物の相性(性格的な相関関係)にも限られず、その他複数の診断対象データ(被診断データ)の相関性を診断可能とした場合も同様である。
【0009】
本発明の目的は、複数の被診断データの相関性を診断可能とすることで、種々の情報処理・サービス提供等に活用して利便性を向上できる無線タグ情報読み取り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたアンテナとを備えた無線タグ回路素子との間で、無線通信により情報の送受信を行うための送受信手段と、複数の前記無線タグ回路素子の前記IC回路部にそれぞれ記憶された、当該無線タグ回路素子の識別情報及びこれに対応する被診断データを、取得する情報取得手段と、この情報取得手段で取得した前記複数の無線タグ回路素子それぞれに係る前記被診断データ相互の照合を行い、それら複数の被診断データの相関性を診断する診断手段と、この診断手段における診断結果を表示手段で表示するための表示制御信号を生成する表示制御信号生成手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本願第1発明においては、情報取得手段で複数の無線タグ回路素子より識別情報と被診断データとが取得されると、診断手段で、取得された複数の被診断データ相互の照合が行われて相関性が診断され、表示制御信号生成手段で上記診断結果に対応した表示制御信号が生成され、対応する表示が表示手段で行われる。
このように、複数の無線タグ回路素子に被診断データを記憶させておき、それら被診断データ相互の相関性を診断可能とすることにより、当該被診断データ及びその相関性を用いた種々の情報処理・サービス提供等の活用の可能性が広がるので、装置利用者側・装置設置者側双方にとって利便性を向上することができる。
【0012】
第2発明は、上記第1発明において、前記送受信手段は、人物に関連づけられた前記無線タグ回路素子との間で情報の送受信を行い、前記情報取得手段は、前記被診断データとして、前記人物に係わる人物情報を取得し、前記診断手段は、複数の前記人物情報の照合を行い、それら複数の人物情報の相性を診断することを特徴とする。
【0013】
情報取得手段で複数の無線タグ回路素子より人物情報が取得されると、診断手段で、取得された複数の人物情報相互の照合が行われて相性が診断され、表示制御信号生成手段で上記診断結果に対応した表示制御信号が生成され、対応する表示(相性の良否等)が表示手段で行われる。
【0014】
このように、複数の無線タグ回路素子に人物情報を記憶させておき、それら人物情報相互の相性を診断可能とすることにより、当該人物情報及びその相性を用いた種々の情報処理・サービス提供等の活用の可能性が広がるので、装置利用者側・装置設置者側双方にとって利便性を向上することができる。
【0015】
第3発明は、上記第2発明において、前記送受信手段は、3人以上の人物にそれぞれ関連づけられた前記無線タグ回路素子との間で情報の送受信を行い、前記情報取得手段は、前記3人以上の人物それぞれに係わる前記人物情報を取得し、前記診断手段は、それら3人以上の人物それぞれに係わる前記人物情報相互の相性を診断することを特徴とする。
【0016】
これにより、3人以上の人物に係わる人物情報相互の相性を診断することができるので、さらに装置利用者側・装置設置者側双方にとって利便性を向上することができる。
【0017】
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記送受信手段は、前記人物の画像を備えた画像シールに設けられた前記無線タグ回路素子と前記情報の送受信を行うことを特徴とする。
【0018】
これにより、複数の人物がそれぞれ所持する画像シールを提示することで、対応する人物情報が各画像シールの無線タグ回路素子から情報取得手段で取得され、それら複数の人物の人物情報相互の相性を診断手段で診断することができる。
【0019】
第5発明は、上記第4発明において、前記人物の外観を撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した前記人物の画像を形成し前記画像シールを作成するための画像形成手段とを有することを特徴とする。
【0020】
これにより、人物(操作者)の撮影画像を備えた画像シールを作成することができるとともに、その作成した画像シールの無線タグ回路素子に記憶された人物情報を用いて、診断を行うことが可能となる。
【0021】
第6発明は、上記第5発明において、前記作成された前記画像シールの当該作成後の経過日数情報、入金情報、前記診断手段の診断利用履歴情報のうち少なくともいずれか1つに応じて、前記診断手段による診断を制限する制限制御手段を有することを特徴とする。
【0022】
前回画像シール作成後の経過日数や入金情報や診断利用履歴に応じて制限制御手段で(今後の)診断を制限する構成とすることにより、例えば所定の有効期間を過ぎると診断ができないようにしたり、所定の入金を行ったときに限り診断を許可するようにしたり、診断利用履歴が所定回数や所定頻度に達すると診断ができないようにしたりする等が可能となる。
【0023】
第7発明は、上記第6発明において、前記制限制御手段は、前記複数の人物情報に係わる当該複数の人物の各構成人員に係わる、前記経過日数情報、又は前記入金情報、若しくは前記診断利用履歴情報に応じて、前記診断制限を実行することを特徴とする。
【0024】
これにより、各構成人員の一部が診断許可(又は制限・禁止)条件に該当するのか、全員が該当するのかに応じて、その診断制限態様を変えることが可能となり、さらにきめ細やかなサービス提供等を行うことができる。
【0025】
第8発明は、上記第2乃至第7発明のいずれかにおいて、前記診断手段は、複数の人物情報相互の相性情報を格納したデータベースにアクセスし、前記照合対象の複数の人物情報に対応した前記相性情報を取得し、その取得した相性情報に基づき前記診断を行うことを特徴とする。
【0026】
診断手段における診断材料をデータベースアクセスによって取得する構成とすることにより、データベース内に格納された相性情報を所定間隔で更新するようにすることで、常時最新の診断材料情報によって診断を行うことができる。
【0027】
第9発明は、上記第2乃至第8発明のいずれかにおいて、前記情報取得手段は、前記人物情報として、前記人物の性別情報、血液型情報、誕生日情報、当該誕生日に係わる星座情報又は干支情報のうち少なくとも1つの情報を取得し、前記診断手段は、前記複数の人物それぞれに係わる前記少なくとも1つの情報相互の相性を診断することを特徴とする。
【0028】
これにより、各人物の性別、血液型、誕生日、星座・干支等に基づき、利用者のニーズに応じた多種多様な診断を行うことができる。
【0029】
第10発明は、上記第9発明において、前記情報取得手段で取得した前記少なくとも1つの情報に対応した、第1広告情報を生成する第1広告情報生成手段を有し、前記表示制御信号生成手段は、前記第1広告情報生成手段で生成した前記第1広告情報を、前記診断手段における診断中に前記表示手段で表示するための前記表示制御信号を生成することを特徴とする。
【0030】
これにより、診断手段による診断に要する時間を活用して、利用者の性別、血液型、誕生日、星座・干支等にマッチした広告を提供することが可能となる。
【0031】
第11発明は、上記第9又は第10発明において、前記診断手段による診断結果に対応した第2広告情報を生成する第2広告情報生成手段を有し、前記表示制御信号生成手段は、前記第2広告情報生成手段で生成した前記第2広告情報を、前記表示手段で表示するための前記表示制御信号を生成する
ことを特徴とする。
【0032】
これにより、診断手段による診断結果に応じて、例えば男女の恋愛相性診断結果が良好な時にはハネムーンの旅行先、結婚式場、新築マンションの広告を提供する等、各種診断結果にマッチした広告を提供することが可能となる。
【0033】
第12発明は、上記第2乃至第11発明のいずれかにおいて、前記表示制御信号生成手段は、前記診断手段における相性診断結果を数値化して表示するための前記表示制御信号を生成することを特徴とする。
【0034】
数値化することで、利用者にとって感覚的にわかりやすい指標で表示することができ、さらに利便性を向上することができる。
【0035】
第13発明は、上記第2乃至第12発明のいずれかにおいて、前記診断手段による相性診断結果を印字するための印字制御信号を生成する印字制御信号生成手段を有することを特徴とする。
【0036】
これにより、相性診断結果をプリントアウトした形で利用者に提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、複数の被診断データの相関性を診断可能とすることで、種々の情報処理・サービス提供等に活用して利便性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0039】
図1は、本実施形態の無線タグ情報読み取り装置が適用される画像シール体販売機の外観を表す斜視図である。
【0040】
この画像シール体販売機(無線タグ情報読み取り装置)1は、例えばゲームセンター、ボウリング場、遊園地等の遊戯施設や、映画館、デパート、ホテル、駅、待合室、ショッピングセンターなどの集客施設・公共施設等に設置されるものであり、複数人(一人のみの場合も可能)の操作者が自分たちを被写体とした写真を複数の画像シールとして購入するものである。具体的には、上記操作者が、例えば友人・知人と共に当該販売機1に備えられたカメラユニットで自分たちを撮影し、それにより取り込まれた画像データが操作者によって任意に加工・編集された後、一体に形成された複数枚のシール本体にそれぞれ上記画像データの画像が印刷されて複数の画像シールを備えた画像シール体が作成される。
【0041】
そして、本実施形態による画像シール体販売機1が作成する画像シール体には、各画像シールに無線タグ回路素子Toが備えられており(以下、この画像シールをタグ付き画像シールという)、画像シール体販売機1はそれら各無線タグ回路素子Toにそのものの個体を特定できる識別情報(以下、タグIDという)を記憶させて画像シール体を作成するものである。
【0042】
図1において、画像シール体販売機1は、概略的に、装置本体2と、この装置本体2に対向するよう配置された背景壁部3と、装置本体2と背景壁部3のそれぞれの上端を渡すように設けられた天板部4とを備えている。また背景壁部3の側面には、天板部4の側部に設けたレール5に沿って引き出すことで装置本体2と背景壁部3との間の空間を覆うことのできるカーテン6が設けられている。このカーテン6を引き出すことで、装置本体2と背景壁部3との間の空間が外部の空間から簡易的に仕切られ、被写体人物(操作者;人物)が撮影を行う略密室の撮影空間が形成される。
【0043】
装置本体2は、撮影空間側の側面に、被写体人物を撮影するためのカメラユニット(撮影手段)7と、操作者と装置本体2との間で各種の指示や情報を入出力するためのコンソール部(詳しくは後述する)8と、個々のタグ付き画像シールに設けられた上記無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報送受信可能な2つの外部アンテナ(送受信手段)9a,9bと、作成した画像シール体と後述する相性診断結果を印字した結果記録紙とを排出して操作者が取り出すための取り出し口10とが設けられている。なお、硬貨(紙幣)投入口などの販売のための部位については図示説明を省略する。
【0044】
図2は、上記装置本体2の詳細構造を表す概念的構成図である。なお、図示の煩雑を避けるためにカメラユニット7、コンソール部8及び外部アンテナ9a,9bを筐体の上方に位置させて示している。
【0045】
図2において、装置本体2は外郭を構成する筐体11を有しており、この筐体11の内部には、凹所としてのカートリッジホルダ部(図示せず)が設けられ、このカートリッジホルダ部に、カートリッジ100が着脱可能に取り付けられている。また装置本体2は、シール基材テープ101に所定の印刷を行う印刷ヘッド(画像形成手段;この例ではインクジェットヘッド)12と、シール基材テープ101をカートリッジ100から繰り出すためのテープ送りローラ駆動軸13と、シール基材テープ101に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間で、UHF帯、マイクロ波帯、短波帯等適宜の周波数帯域の電波を用いて(あるいはループアンテナ等を用いる電磁結合方式や電磁誘導方式でも良い)無線通信により信号の送受を行う内部アンテナ14と、後述するように作成後のタグ付き画像シールに備えられている無線タグ回路素子Toとの間で上記内部アンテナ14と同等の無線通信による信号の送受を行う上記2つの外部アンテナ9a,9bと、上記コンソール部8を構成するパネル部8a及びキーボード8bと、照明装置(特に図示せず)及びデジタルカメラからなる上記カメラユニット7と、上記シール基材テープ101を所定のタイミングで所定の長さに切断し所定枚数のタグ付き画像シール(及びブランクシール;後述)を直列に備えるテープ状の画像シール体を生成するカッタ15と、装置本体2内部での無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子Toを内部アンテナ14に対向する位置に保持するとともに、切断後の画像シール体を案内するための一対の搬送ガイド19と、その案内された画像シール体を上記取り出し口10に連通するシール搬出口16へと搬送し送出する送出ローラ17と、シール搬出口16における画像シール体の有無を検出する排出センサ18と、上記結果記録紙を印字するプリンタ53とを有している。
【0046】
一方、装置本体2はまた、上記内部アンテナ14を介し上記シール基材テープ101に備えられる無線タグ回路素子Toへアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)とともに上記2つの外部アンテナ9a,9bを介し上記作成後のタグ付き画像シールに備えられる無線タグ回路素子Toへアクセスするための高周波回路(送受信手段)21と、この高周波回路21を上記内部アンテナ14又は上記2つの外部アンテナ9a,9bのいずれか一方に接続するよう配線を切り換える切り換えスイッチ20と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、テープ送りローラ駆動軸13を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印刷ヘッド12への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、この送出ローラ用モータ28を制御する送出ローラ駆動回路29と、上記プリンタ53を駆動するプリンタ駆動回路52と、装置本体2外部に設けた通信ネットワークNWを介して情報の送受信を行うネットワーク通信制御部51と、上記カメラユニット7、パネル部8a、キーボード8b、高周波回路21、切り換えスイッチ20、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29、プリンタ駆動回路52、ネットワーク制御部32等を介し、装置本体2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
【0047】
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号及び制御処理を行うようになっている。
【0048】
また、コンソール部8を構成するパネル部8aについて具体的には、例えば表示手段としてのLCDパネル部分とこのLCDパネル部分の表示を透過しつつ入力装置として機能するタッチパネル部分とが一体に形成されたものであり、またこのパネル部8aのタッチパネル部分の表面に対して当接することで入力可能なタッチペン31も備えている。また同様にコンソール部8を構成するキーボード8bは、操作者が装置本体2に対して各種の指示を行ったり、また後述するプロフィールデータなどを文字情報として入力するためのものである。
【0049】
内部アンテナ14は、この例ではダイポールアンテナで構成されており、対向する上記搬送ガイド19全体を収容する空間の内部アクセスエリアAiの範囲に対して無線通信できるようになっている。また、2つの外部アンテナ9a,9bは、この例ではいずれも平面アンテナで構成されており、装置本体2の筐体11の前方側(操作者側、すなわち図1における左手前側)に向けたそれぞれ所定の空間の外部アクセスエリアAe1,Ae2の範囲に対して無線通信できるようになっている。例えば内部アクセスエリアAiは筐体11内部において形成されるものであり、また各外部アクセスエリアAeは筐体11外部において十分離間した配置で形成されるものであって、全てのアクセスエリアは互いに重複せずに混信しない配置で形成されるようになっている。
【0050】
プリンタ53は、特に詳細に説明しないが公知の構成のものを使用しており、プリンタ駆動回路52から入力される印字信号、制御信号によって内部に装填された用紙(ロール紙を所定の長さに切断した用紙、または単票のカードなど)に所定の印字を行い、上記取り出し口10に連通する用紙搬出口54に上記結果記録紙として搬出するものである。
【0051】
ネットワーク通信制御部51はインターネットなどの適宜の通信ネットワークNWを介して外部に設けたデータベース(記憶手段)50と情報信号を授受可能に接続している。
【0052】
このデータベース50は、例えばハードディスク装置などの大容量記憶装置で構成されており、各タグ付き画像シールの無線タグ回路素子Toが記憶するタグIDと関連付けて後述するプロフィールデータなどの各種情報を記憶している(詳しくは後述する)。
【0053】
なお、上記カッタ15は、上記印刷ヘッド12の印刷開始点からテープ搬送方向下流側に距離Laだけ離間した配置に設置されている。
【0054】
図3は、上記カートリッジ100の詳細構造を説明するための説明図である。
【0055】
この図3において、カートリッジ100は、筐体100Aと、この筐体100A内に配置され帯状の上記シール基材テープ101が巻回されたシール基材ロール102と、このシール基材ロール102から繰り出されたシール基材テープ101の搬送方向を誘導するガイドローラ103と、この繰り出されたシール基材テープ101を押圧しつつ矢印Aで示す方向にテープ送りをするテープ送りローラ107とを有する。
【0056】
シール基材ロール102は、リール部材102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次形成(5つ毎にブランクあり。詳しくは後述する)された上記シール基材テープ101を巻回している。
【0057】
シール基材テープ101はこの例では3層構造となっており(図3中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図3中右側)よりその反対側(図3中左側)へ向かって、(例えば表面に対し適宜の受像処理を施した紙から成る)プリント台紙層101a、適宜の粘着材からなる粘着層101b、剥離紙101cの順序で積層され構成されている。
【0058】
プリント台紙層101aの裏側(図3中左側)には、情報の送受信を行うアンテナ152がこの例では一体的に設けられており、これに接続するように情報を更新可能に(書き換え可能rewritableに)記憶するIC回路部151が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
【0059】
プリント台紙層101aの裏側(図3中左側)には、無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101bによって上記剥離紙101cがプリント台紙層101aに接着されている。そしてシール基材テープ101の長手方向において、隣り合う無線タグ回路素子Toどうしの中間位置には上記プリント台紙層101aと上記粘着層101bだけが切断されたハーフカット状態となって剥離紙101cだけでつながっている。これらのハーフカット部分(以下、ハーフカット線Lhという)で区切られた区間のプリント台紙層101aと粘着層101bが、上記無線タグ回路素子Toを一つ備える単体のタグ付き画像シールのシール本体104を構成しており、これら各シール本体104は最終的に剥離紙101cから容易に剥離されて粘着層101bにより他の物品等に貼付できるようにしたものである。なお、本実施形態ではカッタ15により切断可能であることから、上記ハーフカット線Lhは必ずしも必要ない。またカッタ15がない場合であっても、必ずしもハーフカット線Lhは必要でなく、この場合には操作者が自らハサミ等によりこのハーフカット線Lhに相当する部位で分断するようにすれば足りる。
【0060】
テープ送りローラ107は、カートリッジ100外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図2参照)の駆動力が上記テープ送りローラ駆動軸13(搬送手段)に伝達されることによって回転駆動される。
【0061】
上記構成のカートリッジ100において、上記シール基材ロール102より繰り出されたシール基材テープ101は、テープ送りローラ107へと供給される。そして、カートリッジ100が上記装置本体2のカートリッジホルダ部に装着されロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、シール基材テープ101がテープ送りローラ107とサブローラ109との間に狭持される。
【0062】
そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によってテープ送りローラ107が矢印Bで示す方向に回転駆動される。このとき、シール基材ロール102からシール基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ107へ供給される。一方、上記印刷駆動回路25により印刷ヘッド12が駆動される。この結果、シール本体104の表面に操作者画像(後述の図6参照)が印刷される。そして、印刷が終了した上記シール基材テープ101が上記テープ送りローラ107及びサブローラ109によりカートリッジ100外へと搬出される。また、ガイドローラ103が設けられていることで、シール基材ロール102の残量により外径Drが変化しても装置側の内部アンテナ14とシール本体104の位置関係が所定の範囲となるように規制して、無線タグ回路素子Toとの通信条件を一定に保つようになっている。
【0063】
なお、詳細な説明及び図示を省略するが、シール基材テープ101には無線タグ回路素子Toの位置に対応してセンサマークが設けられており周知の反射型センサにより該センサマークを検出することにより繰り出し量が制御されている。
【0064】
図4は、上記高周波回路21の詳細機能及びその周辺の構成を表す機能ブロック図である。この図4において、高周波回路21は、上記切り換えスイッチ20を経て内部アンテナ14と2つの外部アンテナ9a,9b(以下適宜、装置側アンテナ9a,9b,14と総称する)を介しそれぞれ無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、装置側アンテナ9a,9b,14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
【0065】
送信部32は、制御回路30からの制御信号に応じ、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込み)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、制御回路30の制御により所定の周波数の信号を発生させるPLL(Phase Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、UHF帯、マイクロ波帯、短波帯等の適宜の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介して切り換えスイッチ20を経て装置側アンテナ9a,9b,14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。なお、無線タグ情報は上記のように変調した信号に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
【0066】
受信部33は、装置側アンテナ9a,9b,14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを乗算して復調する受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅する受信第1アンプ43と、この受信第1アンプ43の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ42と、上記装置側アンテナ9a,9b,14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器49で位相を90°遅らせた搬送波とを乗算する受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を増幅する受信第2アンプ47と、この受信第2アンプ47の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ46とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
【0067】
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
【0068】
そして上述したように送受分離器34、内部アンテナ14、及び2つの外部アンテナ9a,9bに接続されている切り換えスイッチ20は、例えば、周知の高周波用FETやダイオードあるいはリレーを用いたスイッチ回路であり、制御回路30からの選択信号により内部アンテナ14と2つの外部アンテナ9a,9bのいずれか一つを送受分離器34に接続するものである。
【0069】
図5は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。図5において、無線タグ回路素子Toは、画像シール体販売機1の装置側アンテナ9a,9b,14のそれぞれに対して非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
【0070】
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部151の駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
【0071】
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記アンテナ14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、アンテナ152が受信した搬送波を変調し、アンテナ152より反射波として再送信する。
【0072】
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0073】
クロック抽出部156は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部155にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の速度に対応したクロックを制御部155に供給する。
【0074】
図6(a)及び図6(b)は、無線タグ回路素子Toを備えたシール基材テープ101から、上述のように所定数の無線タグ回路素子Toに対する情報送受信及びそれらに対応する同数のシール本体104に印刷が行われ、ハーフカット線Lhにおいて切断が完了して作成された画像シール体の外観の一例を表す図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は下面図である。
【0075】
図6(a)に示すように、画像シール体Stは、それぞれ剥離することで分離可能な一つのブランクシールSbと所定数(図示する例では4つ)のタグ付き画像シールSiとが、一つの剥離紙101cを共通の台紙として長手方向に直列な配置で一体的に作成されている。各タグ付き画像シールSiの上面(表面)には、上記カメラユニット7の撮影により取り込まれて後述する加工・編集処理が施された画像データの画像P(操作者画像)が印刷される印刷領域Rが設けられている。
【0076】
ブランクシールSbは、作成時における装置本体2中での搬送方向の上流側、つまり最初に搬出口16から排出される側に位置しており、他のタグ付き画像シールSiと同じ搬送方向長さであって、このブランクシールSbにおいてのみ上記印刷領域Rが設けられていない(つまり画像データの画像Pが印刷されていない)ものとなっている。なお、このブランクシールSbの搬送方向長さLs(つまり各タグ付き画像シールSiの搬送方向長さ)は、装置本体2における印刷ヘッド12の印刷開始点とカッタ15との距離Laと同じ長さとなっている。
【0077】
また、図6(b)中の破線で示すように各タグ付き画像シールSiの中央位置には無線タグ回路素子Toが内包されているが、ブランクシールSbにおいては無線タグ回路素子Toが設けられていない。つまり、画像シール体Stを作成する元の材料であるシール基材テープ101(図3参照)には、長手方向に無線タグ回路素子Toが等間隔で配置されているところ、一つの画像シール体Stにおけるタグ付き画像シールSiの枚数おき(この例では4枚おき)に無線タグ回路素子Toが設けられていないものとなっている。
【0078】
以上において、本実施形態の最も大きな特徴は、複数のタグ付き画像シールSi(必ずしも画像シール体販売機1によって作成されていなくてもよい)にそれぞれ備えられた無線タグ回路素子ToのタグIDに対応する相性要素コード(被診断データ)を取得し相互の相性診断処理(照合)を行うことにより、それら複数の相性要素コードの相性(相関性)を診断し出力することにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0079】
まず、上記相性要素コードの診断に対応して、データベース50に記憶させるプロフィールテーブル、相性診断テーブル、及びID管理テーブルの構成について説明する。
【0080】
図7は、データベース50に記憶させるプロフィールテーブルの一例を概念的に表す図である。この図7において、プロフィールテーブルは、複数の操作者個人にそれぞれ対応してデータが格納されるテーブル形式で構成されており、その格納されるデータつまりプロフィールデータとしては、各操作者個人に設定されるユーザIDと、パスワードと、ニックネームデータと、相性要素コード(被診断データ)と、有料利用回数データ(診断利用履歴情報)と、無料利用回数データ(診断利用履歴情報)と、無料利用権有無データと、無料利用有効期限データ(経過日数情報)とで構成されている。
【0081】
ユーザIDは、多数の操作者をシステム上で特定可能な識別情報であり、プロフィールデータの新規登録時に一意的に生成されて操作者個人に設定されるものである。なお、この例では、図示するように32ビットデータ(16進表記)で構成されている。
【0082】
パスワードは、後述するセキュリティ処理のために上記ユーザIDと組み合わせて装置本体2に入力される記号であり、例えば制御回路20側でランダムな文字列として生成されるものである。
【0083】
ニックネームデータは、操作者により本人の通称として入力設定される文字列であり、これは複数の操作者間で重複するものであってもよい。
【0084】
相性要素コードは、後述する相性診断処理において、操作者と診断対象者との相性を診断するための判定要素であり、後述するプロフィールデータ入力処理において操作者から入力された血液型、干支、星座などの要素(人物情報)に基づいて生成されるコードデータである(詳しくは後述する)。なお、この例では、図示するように24ビットデータ(16進表記)で構成されている。
【0085】
有料利用回数データは、操作者がそれまでに行った有料処理(後述する新規発行処理や有料の相性診断処理)の回数を表すデータである。
【0086】
無料利用回数データは、操作者がそれまでに行った無料の相性診断処理の回数を表すデータである。
【0087】
無料利用権有無データは、操作者に無料利用の権利が付与されているか否かを表すデータであり、この例では、1ビットデータ(2進表記;付与されている場合は1、されていない場合は0)で構成されている。
【0088】
無料利用有効期限データは、操作者に無料利用の権利が付与されている場合(つまり上記無料利用権有無データが1となっている場合)に、その権利が有効である期限を表すデータである(詳しくは後述する)。
【0089】
なお、上記プロフィールテーブルの内容は、システム上で操作者個人を特定できる内容であればよく、実社会上において個人を特定できる内容まで含める必要はない。
【0090】
図8は、上記相性要素コードのデータ構成を説明する図である。この図8において、16進数表記の24ビットデータである相性要素コードのうち、この例では上位13〜16ビットの4ビットが図8(a)で示すように血液型の要素に対応し、上位17〜20ビットの4ビットが図8(b)で示すように干支の要素に対応し、上位21〜24ビットが図8(c)で示すように星座の要素に対応している。そして図9に示すように各要素のビットデータの論理和(OR)を取ることで24ビットデータの相性要素コードが生成される(図示する例では対象人物の血液型がA型で、干支が未年で、星座がいて座であることを意味する000178を生成する場合を示している)。
【0091】
この例では、4通りの血液型(血液型情報)と、12通りの干支(干支情報)と、12通りの星座(星座情報)との組み合わせにより生成されるため4×12×12=576通りの相性要素コードが生成される。なお、この例では上位12ビットが未使用であるため、そこに他の要素(例えば性別情報や誕生日情報など)を追加して割り当てることもできる。
【0092】
図10は、データベース50に記憶させる相性診断テーブルの一例を概念的に表す図である。
【0093】
図10に示す相性診断テーブル(相性情報)において、図中上方に示す横方向(列)の振り分けは、例えば、操作者より装置本体2に向かって左側の外部アンテナ9a(図1参照)から読み取られたタグIDに対応する相性要素コード(タグIDと相性要素コードとの対応については後述する)に対応している。また例えば、図中左側に示す縦方向(行)の振り分けは、右側の外部アンテナ9b(図1参照)から読み取られたタグIDに対応する相性要素コードに対応している(図中では、各相性要素コードは000000〜00000Aまでの一部を示し、その他は省略している)。そしてこの相性診断テーブルには、この例において相性要素コードが上述したように576通りあるため、それら2つの組み合わせとして576×576=331776通りの相性診断結果が記憶されている。
【0094】
そしてこの例において、各相性診断結果は、2つの相性要素コードの組み合わせにおける恋愛の相性(相関性)を0%〜100%で表す相関値であり、これら相関値は例えば公知の相性診断のアプリケーションを利用して得るものであったり、または専門家の占い師によって設定されるものであって、データベース50側において適切な頻度(毎日、1週間毎など)で更新・管理されるようになっている。なおこの例では、2つの相性要素コードの組み合わせにおける相関値として恋愛の相性の度合いを用いているが、これに限られずに例えばビジネス面での相性やその他多様な関係性に関わる相関値を設定してもよい。
【0095】
またこの例では、左右に並んだ2つの外部アンテナ9a,9bからそれぞれタグID(それぞれユーザIDに対応)を読み取った場合の配置関係をも考慮しており、すなわち同じ2つのタグIDでも右側と左側の読み取り配置が逆である場合には異なる診断結果が得られるだけの数の相関値が設定されている。これにより風水などのような方角や配置の関係性をも考慮する相性診断の要素を取り入れることができる。なお、このように2つのタグIDの読み取り配置の関係性を考慮する必要がない場合(同じ2つのタグIDなら右側左側関係なく同じ診断結果で足りる場合)、相性診断テーブルの記憶容量は半分で足りる。
【0096】
図11は、データベース50に記憶させるID管理テーブルの一例を概念的に表す図である。この図11において、ID管理テーブルには多数個のタグIDが順に格納されており、そしてそれらタグIDにそれぞれ対応するユーザIDが記憶されている。
【0097】
ここで、タグIDは、この例では、それを記憶している無線タグ回路素子Toそのものの個体を特定可能な識別情報(いわゆるユニークID)であり、上記シール基材テープ101の製造時に予め一意的に生成されたタグIDが各無線タグ回路素子Toのメモリ部157に消去不能に記憶されている。
【0098】
そして、ID管理テーブルには、全てのタグIDのうちで過去に発行されたタグ付き画像シールSiの無線タグ回路素子Toにそれぞれ割り当てられている発行タグIDが格納されており、当該タグ付き画像シールSiに画像を形成した操作者のユーザIDが各タグIDに対応付けられて記憶されている。このID管理テーブルを用いることにより、外部アンテナ9a,9bからタグIDを読み取った際に対応するユーザIDを検索し取得することができる。また、タグ付き画像シール体Stが新規作成された際に操作者がプロフィールデータを入力しなかった場合にはユーザIDとしてヌルデータ(000000)が記憶される(図中のタグID0000000C〜0000000F参照)。
【0099】
図12は、上記装置本体2の制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。なお、この画像シール体販売機1の制御フローに従ってパネル部8aに表示される内容の一例を後に詳細に説明する。
【0100】
図12において、画像シール体販売機1の電源が投入されるとこのフローが開始される。
【0101】
まずステップS5において、画像シール体販売機1の待機状態で、硬貨投入口などの販売機構部分(特に図示していない)に料金が投入されるか、又は2つの外部アンテナ9a,9bのいずれかからタグIDが検出されるかのどちらかの待機解除契機が生じたか否かを判定する。
【0102】
すなわち、上記電源投入とともに、無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出すための問合せコマンド(例えば「Scroll All ID」コマンド等)を信号処理回路22に出力する。これによって信号処理回路22でアクセス情報としての不特定問合せ信号(例えば「Scroll All ID」信号等)が生成されて高周波回路送信部32及びアンテナ9a,9bを介し外部アクセスエリアAe1,Ae2に所定周期でほぼ常時送信された状態となる。この結果、外部アクセスエリアAe1,Ae2内に無線タグ回路素子Toが存在する場合には、当該無線タグ回路素子Toからの返信が促され、その返信信号(無線タグ回路素子ToのタグIDを含む)がアンテナ9a,9bを介して受信し、高周波回路受信部33及び信号処理回路22を介し取り込まれ、タグIDが取得(検出)されることとなる。
【0103】
このようなタグIDの検出、若しくは料金投入の待機解除契機が生じていない場合、判定が満たされず、ステップS10へ移って所定の終了操作が行われたか否かの判定を行い、終了操作が行われている場合はこのフローを終了し、終了操作が行われていない場合はステップS5に戻って待機状態を維持したままループを繰り返す。一方、料金の投入またはタグIDの検出による待機解除契機が生じた場合、判定が満たされ、次のステップS15へ移る。
【0104】
ステップS15では、上記ステップS5の判定において検知された待機解除契機がタグIDの検出によるものか否かを判定する。料金投入による待機解除契機である場合、判定が満たされず、次のステップS20へ移る。
【0105】
ステップS20では、待機解除契機として投入された料金の累計が、画像シール体販売機1の作動を開始するのに必要な所定の金額に達しているか否かを判定する。投入された料金の累計金額が所定金額に達していない場合、判定が満たされず、ステップS5へ戻り料金の追加投入を待機する状態となる。一方、投入された料金の累計金額が所定金額に達した場合(入金情報を検出した場合)、判定が満たされ、次のステップS25へ移る。
【0106】
ステップS25では、パネル部8aに制御信号を出力してメニュー画面(後に一例を図示し説明する。画面表示について以下同様)を表示させ、パネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力を介して操作者による今回の操作が画像シール体Stの新規作成であるか否かを判定する。新規作成が選択されている場合、判定が満たされ、次のステップS100へ移り、カメラユニット7での撮影による画像データの取り込みも含めて画像シール体Stを最初から作成する新規作成処理を行い、その後ステップS5の待機状態に戻る。
【0107】
一方、上記ステップS25の判定において、新規作成が選択されていない場合、判定が満たされず、すなわち操作者による今回の操作が有料利用により相性診断(後述する複数人相性診断)を行うものとみなしてステップS30へ移り、キーボード8bを介し操作者(この場合、相性診断を行う2人)が操作入力したユーザIDおよびパスワードを入力(識別)する。そしてステップS45へ移る。
【0108】
一方、上記ステップS15の判定において、待機解除契機がタグIDの検出によるものである場合、判定が満たされ、すなわち操作者による今回の操作が無料利用により相性診断を行うものとみなしてステップS35へ移る。
【0109】
ステップS35では、上記ステップS5で検出した2つのタグIDの両方の無料利用権が共に有効期限内であるか否かを判定する。具体的には、各タグIDに対応するユーザIDをID管理テーブル(図11参照)から取得し、プロフィールテーブル(図7参照)においてそれぞれのユーザIDに対応する無料利用権有無データが1(無料利用権あり)であるか否か、及びその時点でまだ無料利用有効期限データの日付以前であるか否かを判定する。
【0110】
検出された各タグIDに対応する無料利用権有無データの少なくともいずれか一つでも0(無料利用権なし)である場合、またはそれぞれに対応する無料利用有効期限データの日付の少なくともいずれか一つでもすでに過ぎている場合、判定は満たされず、すなわち今回の操作においては無料利用による相性診断ができないものとみなし、ステップS40でパネル部8aにエラー表示を行ってステップS5の待機状態に戻る。また、無料利用有効期限データの日付が過ぎている場合には、無料利用権有無データの内容を0に書き換えて更新する。
【0111】
なお、このステップS35の判定基準としては、検出された2つのタグIDに対応する無料利用権の少なくともいずれか一つでも有効期限内である(複数の操作者の各構成員に係わる経過日数情報の少なくともいずれか一つでも有効である)ことで無料利用による相性診断を許可するようにしてもよい。
【0112】
一方、上記ステップS35の判定において、各タグIDに対応する無料利用権が共に有効期限内である場合、判定は満たされ、ステップS45へ移る。
【0113】
ステップS45では、キーボード8bを介して操作者(2人)が入力したパスワードが各ユーザIDに対応するパスワードとそれぞれ一致するか否かを判定する。ここで、前述したように料金投入による有料利用での相性診断を行うとして上記ステップS30でユーザIDが直接入力されている場合には、それらユーザIDにそれぞれ対応する正当なパスワードをプロフィールテーブルから取得して一致を判定する。また、有効期限内の無料利用権による無料利用での相性診断を行う場合、すでにステップS5で各タグIDを検出しているので、それぞれに対応するユーザIDをID管理テーブルから取得し、さらに対応する正当なパスワードをプロフィールテーブルから取得して一致を判定する。
【0114】
入力された各パスワードの少なくともいずれか一つでも正当なパスワードと一致しない場合、判定が満たされず、すなわち2人の操作者が相性診断の適格者ではないか、またはパスワードの入力ミスが生じたものとみなして、ステップS40でパネル部8aにエラー表示を行った後ステップS5の待機状態に戻る。またこの判定において、入力されたユーザIDがプロフィールテーブルに存在しない場合や、検出されたタグIDに対応するユーザIDがID管理テーブルに存在しない場合(つまりヌルデータである場合)もまたユーザIDの入力ミスまたはタグIDの不正使用であるとみなしてステップS40へ移るようにしてもよい。
【0115】
一方、上記ステップS45の判定において、入力された各パスワードが共に正当なパスワードと一致する場合、判定が満たされ、すなわち2人の操作者が適格者であり相性診断を行うことができるとみなして、次のステップS50へ移り、プロフィールテーブルから各ユーザIDに対応して取得される2つの相性要素コードに基づき相性診断テーブル(図10参照)から2人の操作者の相性を相関値として取得し出力する複数人相性診断を行う。この際、パネル部8aに制御信号を出力して相性診断結果を表示するとともに、プリンタ駆動回路52にも制御信号を出力して同等の相性診断結果を紙面に印字出力する。
【0116】
またこの複数人相性診断の手順において、有料利用により相性診断を行っている場合にはプロフィールテーブルにおける有料利用回数データの内容に1を加算して更新し、または無料利用により相性診断を行っている場合にはプロフィールテーブルにおける無料利用回数データの内容に1を加算して更新する。これらの回数データを参照することで、操作者の利用回数(利用期間も管理している場合には利用頻度)に対応したさらなる無料利用権や割引の設定、または各種のサービスを実施することができる。
【0117】
なお、この複数人相性診断の手順を終える際に、無料利用権有無データを必ず0にリセットするようにすれば、無料利用権を有効期限内にただ一回だけ利用できるように設定することができる。このリセットを行わない場合には、無料利用権の有効期限内において何回でも無料利用による相性診断が可能になる。
【0118】
そしてこの複数人相性診断の手順を行った後にはステップS5の待機状態へ戻る。
【0119】
以上のフローによる制御手順を行うことにより、操作者は、料金投入による画像シール体Stの新規作成、または料金投入による有料利用での相性診断、または有効期限内の無料利用権による無料利用での相性診断のいずれかを選択して行うことができる。また、相性診断を行う場合にはユーザIDとパスワードの管理によるセキュリティ処理が行われるため、タグ付き画像シールSiを作成した本人以外の不適格者による不正な相性診断が行われることを防ぐことができる。
【0120】
図13は、図12中のステップS100(新規作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0121】
図13において、まずステップS105において、カメラユニット7を操作して操作者の撮影を行い画像データを取り込む。この際、複数回の撮影を行い、そのうちのいずれの撮影で取り込まれた画像データを採用するかを操作者に選択させるようにしてもよい。また、この取り込んだ画像データに各種の視覚効果や修飾データを付加させてもよい。
【0122】
次にステップS200へ移り、上記ステップS105で得た画像データの画像Pを、この例における4枚の連続したシール本体104の表面にそれぞれ印刷しつつ、それぞれに内包されている無線タグ回路素子Toに対し情報送受信を行う画像シール体作成処理を行う。
【0123】
次にステップS110へ移り、パネル部8aに制御信号を出力して選択画面を表示させ、パネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力を介して操作者(この場合一人)に相性診断(後述する単独相性診断や複数人相性診断)を行う意志があるか否かを判定する。相性診断を行わない指示が入力された場合、判定が満たされず、ステップS175へ移る。一方、相性診断を行う指示が入力された場合、判定が満たされ、次のステップS115へ移る。
【0124】
ステップS115では、操作者によるパネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力に基づき、操作者の相性要素コードを生成し、次のステップS120でこの相性要素コードに基づき単独相性診断の手順を行う。この単独相性診断は、上記ステップS115で生成した操作者の相性要素コードに対して相性の相関値が高い架空の相手の相性要素コードを相性診断テーブルから取得し、その取得した相性要素コードを構成する血液型、干支、及び星座の各要素の組み合わせを出力したり、またその取得した相性要素コードに該当するニックネームデータをプロフィールテーブルから取得して出力する手順である。
【0125】
次にステップS125へ移り、操作者によるパネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力に基づき、相性診断を行うために必要なプロフィールデータの新規登録を行う意志があるか否かを判定する。プロフィールデータの登録を行う指示が入力された場合、判定が満たされ、ステップS135へ移る。
【0126】
ステップS135では、操作者によりキーボード8bを介し操作入力された操作者のニックネームデータを入力(識別)し、次のステップS140で対応するユーザIDとパスワードを新規に生成し、それらをパネル部8aに表示させた後ステップS160へ移る。
【0127】
一方、ステップS125において、プロフィールデータの登録を行わない指示が入力された場合、判定が満たされず、ステップS130へ移る。ステップS130では、操作者によるパネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力に基づき、すでに登録されているプロフィールデータを利用するか否かを判定する。操作者がプロフィールを利用しない指示が入力されている場合、判定が満たされず、ステップS175へ移る。
【0128】
一方、上記ステップS130の判定において、既存の(登録済みの)プロフィールデータを取得し利用するよう操作者が指示している場合、判定が満たされ、ステップS145へ移り、操作者によりキーボード8bを介し操作入力された操作者のユーザIDとパスワードを入力(識別)する。
【0129】
次にステップS150へ移り、入力されたユーザIDに対応する正当なパスワードをプロフィールテーブルから取得し、この取得したパスワードと入力されたパスワードが一致するか否かを判定する。入力されたパスワードが取得された正当なパスワードと一致しない場合、判定が満たされず、すなわち操作者が上記ステップS145で入力したユーザIDの正当な登録者ではないか、またはパスワードの入力ミスが生じたものとみなして、ステップS155でパネル部8aにエラー表示を行った後ステップS130へ戻って同様の手順を繰り返す。
【0130】
一方、上記ステップS150の判定において、入力されたパスワードが取得されたパスワードと一致する場合、判定が満たされ、すなわち操作者が上記ステップS145で入力したユーザIDの正当な登録者であるとみなしてステップS160へ移る。
【0131】
ステップS160では、無料利用条件を満たしているか否かの判定を行い、無料利用条件が満たされている場合、判定が満たされ、ステップS165で無料利用権有無データを1に設定するとともに無料利用有効期限データを設定して無料利用権を発生させるサービスを行った後ステップS170へ移る。一方、無料利用条件が満たされていない場合、判定が満たされず、そのままステップS170へ移る。
【0132】
なお、上記の無料利用条件としては、例えば操作したその日が操作者の星座に対応する日付であったり、または当該画像シール体販売機1を設置している店舗の店長などといった特定の人とその日の相性の相関値が比較的高い場合などといった多様な条件が考えられる。また、サービスの内容も無料利用権の発生に限定されずに、特定の店舗での買い物に利用可能な割引券・クーポン券をプリンタ53で印字発行するなど多様なサービスが考えられる。
【0133】
ステップS170では、プロフィールテーブルの新規登録または更新を行う。ここで、上記ステップS135で新規にニックネームデータが入力されステップS140でユーザID及びパスワードが新規に生成された場合、それらニックネームデータ、ユーザID、及びパスワードと、さらに相性要素コード、無料利用権有無データ、及び無料利用有効期限データ等とがプロフィールテーブルに新たに登録される。また、上記ステップS130の判定において操作者がすでに登録されているプロフィールデータを利用するよう指示している場合、上記ステップS145で入力されたユーザIDに対応して無料利用権有無データ、無料利用有効期限データ等がプロフィールテーブルにおいて更新される。
【0134】
そして次のステップS175では、ID管理テーブルにおいて、上記ステップS200で読み込まれた4つのタグID(新規作成分の4つのタグ付き画像シールSiに備えられている無線タグ回路素子Toにそれぞれ予め記憶されているユニークID)にそれぞれ対応して上記の入力・生成されたユーザIDを登録する。また、上記ステップS110の判定において操作者から相性診断を行わないと指示する入力があった場合、または上記ステップS125及びステップS130の判定において操作者からプロフィールデータの登録を行わない(既存データも用いない)と指示する入力があった場合には、ユーザIDの代わりにヌルデータがID管理テーブルに登録される。そしてこのフローを終了する。
【0135】
図14は、装置本体2の制御回路30が図13中のステップS200において実行する新規作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。この図14において、まずステップS205において、カウンタ変数Iを1に初期化する。
【0136】
次にステップS210へ移り、上記図13のフローにおけるステップS105で得た画像データに基づき、印刷駆動回路25に出力するための印刷信号を生成する。
【0137】
次にステップS215へ移り、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってテープ送りローラ107を回転駆動させる。これにより、シール基材ロール102からシール基材テープ101が繰り出されテープ送りローラ107へ供給される。またこのとき、印刷駆動回路25に上記ステップS210で生成した印刷信号を出力し、印刷ヘッド12を通電して、シール本体104のうち所定の印刷領域Rに、上記ステップS105で得た画像データの画像Pを印刷させる。
【0138】
なお、このテープ搬送と印刷が開始される直前の状態としては、ブランクシールSbの搬送方向先端、つまり画像シール体St全体の搬送方向の下流側先端はカッタ15の位置と一致しており(すなわち前回切断されたままの状態)、またそのカッタ15の位置から搬送方向上流側にタグ付き画像シールSi1枚分の長さLaだけ離間している印刷ヘッド12の印刷開始点は1枚目のタグ付き画像シールSiの搬送方向下流側の先端と一致している。これにより、シール基材テープ101の搬送を開始すると同時に1枚目のタグ付き画像シールSiの印刷を開始することができる。また、このステップS215では、印刷駆動回路25にタグ付き画像シールSi1枚分の合成画像データだけが出力される。
【0139】
さらにこのステップS215では、送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。これにより、前述したようにカッタ15を通過したシール基材テープ101が搬出口16を介して装置本体2外方向へと搬送される。
【0140】
次にステップS220へ移り、シール基材テープ101が所定量(例えば、印刷されたばかりのタグ付き画像シールSiに備えられている無線タグ回路素子Toが搬送ガイド19に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記シール基材テープ101に設けた適宜の識別用マークを別途設けた公知のテープセンサで検出することにより行えば足りる。シール基材テープ101が所定量搬送された場合、判定が満たされ、ステップS225に移る。
【0141】
ステップS225では、切り換えスイッチ20に制御信号を出力して高周波回路21を内部アンテナ14に接続した後、印刷中(または印刷が完了した直後)のタグ付き画像シールSiに備えられている無線タグ回路素子Toに対して内部アンテナ14を介しタグID(予めシール基材テープの製造時に書き込まれている上記ユニークID)を読み込む。このタグIDの読み込み処理は、特に詳しく説明しないが、例えば無線タグ回路素子Toに対し問いかけ信号を送信した後、無線タグ回路素子ToからタグIDを含む応答信号を読み込むことによって行う。このとき、このタグIDの読み込み動作自体は所定の短い時間内に行われるが、この後も1枚分の画像データの画像Pの印刷がまだ完了していない場合はテープ搬送とともに印刷が継続して行われる。
【0142】
次にステップS230へ移り、シール基材テープ101のうちこの時点で作成対象としているI枚目のタグ付き画像シールSiに対応するシール本体104の印刷領域Rへの印刷がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS235へ移る。
【0143】
次のステップS235では、カウンタ変数Iが4であるか否か、すなわち4枚全てのタグ付き画像シールSiに対して印刷とタグIDの読み込みが完了したか否かを判定する。カウンタ変数Iが4と異なる場合、つまりカウンタ変数Iがタグ付き画像シールSiの枚数の4よりまだ少ない場合、判定が満たされず、すなわち画像シール体Stが備えるタグ付き画像シールSiがまだ全て作成完了していないものとみなされ、ステップS240でカウンタ変数Iを1増加し、ステップS245で1枚分の合成画像データの印刷を再開した後にステップS220へ戻り同様の手順を繰り返す。
【0144】
一方、上記ステップS235の判定において、カウンタ変数Iが4となっている場合、判定が満たされ、すなわち4枚全てのタグ付き画像シールSiの作成が完了したとみなされて、次のステップS250へ移る。なお、この時点では4枚目のタグ付き画像シールSiの搬送方向上流側端部、つまり画像シール体St全体の搬送方向後端は印刷ヘッド12の印刷開始点に位置している。
【0145】
次にステップS250では、タグ付き画像シールSi4枚分の印刷とタグIDの読み込みを終えたシール基材テープ101がさらに所定量(タグ付き画像シールSi1枚分の搬送方向長さLsの距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS220と同様、例えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされた際、その時点で4枚目のタグ付き画像シールSiの搬送方向上流側端部がカッタ15の位置と一致していることになり、次のステップS255に移る。
【0146】
ステップS255では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28の駆動を停止して、テープ送りローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、シール基材ロール102からのシール基材テープ101の繰り出し及び送出ローラ17による画像シール体Stの搬送が停止する。
【0147】
その後、ステップS260でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって画像シール体Stの切断を行う。前述したように、この時点で、4枚目のタグ付き画像シールSiの搬送方向上流側端部がカッタ15の位置と一致しており、このカッタ15の切断によって、1枚のブランクシールSbと4枚のタグ付き画像シールSiを一体に備えた画像シール体Stが生成される。
【0148】
その後、ステップS265に移り、送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28の駆動を再開して、排出センサ18が画像シール体Stの存在を検出しなくなるまで送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開されて上記ステップS260で生成された画像シール体Stが搬出口16へ向かって搬送され、搬出口16から取り出し口10へと排出される。
【0149】
このフローを行うことにより、各タグ付き画像シールSiに共通する画像データの画像が印刷された画像シール体Stを作成するとともに、それぞれの無線タグ回路素子Toに予め記憶されているタグIDを読み込むことができる。
【0150】
図15、図16は、上記図12に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部8aに表示される表示画面の流れの一例を表す図であり、装置本体2の制御回路30からの信号の流れを図式化して表す図である。
【0151】
図15、図16において、まず画像シール体販売機1が電源投入後の待機状態である際には、待機状態画面である表示画面G1を表示している。この状態は図12のフローにおけるステップS5に対応する。そして、待機解除契機として無料利用による相性診断を行うために2つの外部アンテナ9a,9bからタグIDが検出された際には、無料利用権の有効期限外である場合、エラー表示である表示画面G2を表示(ステップS40に対応)して数秒後に待機状態画面の表示画面G1に戻り、また無料利用権の有効期限内である場合、表示画面G5を表示する。
【0152】
一方、待機解除契機として販売機構部分に所定金額の料金が投入された場合には、選択メニュー画面である表示画面G3を表示し、パネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力を介して画像シール体Stの新規作成と相性診断のどちらを行うか選択入力させる(ステップS25に対応)。ここで、画像シール体Stの新規作成が選択された場合、後述の図17、図18、図19に示す新規作成処理の表示画面へ移る。一方、相性診断が選択された場合、ユーザIDを入力させる表示画面G4を表示する。ここで、選択された相性診断は複数人の相性診断であるため、表示画面G4は二人の操作者にそれぞれのユーザIDをキーボード8bから入力するよう促す画面となる(ステップS30に対応)。
【0153】
二人のユーザIDが入力された後、二人の操作者にそれぞれキーボード8bからパスワードを入力するよう促す表示画面G5を表示する(ステップS45に対応)。なお、この表示画面G5では、有料利用による相性診断を行うために二人の操作者からユーザIDを入力させた場合と、無料利用による相性診断を行うために左右2つの外部アンテナ9a,9bからそれぞれタグIDを検出させた場合のそれぞれで入力する二つのパスワードの対応を一致させるために入力欄の区別が容易となるよう表示する。
【0154】
そして入力された二つのパスワードの少なくともいずれか一つでも正当なパスワードと一致しない場合には表示画面G2でエラーを表示し(ステップS40に対応)、数秒後に待機状態画面G1を表示する。一方、入力された二つのパスワードがどちらも正当なパスワードと一致した場合、二人の操作者のニックネームを表示して相性診断の開始を確認する表示画面G6を表示する。ここでパネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力で相性診断を行わない指示が入力された場合には待機状態画面G1を表示する。
【0155】
一方、相性診断を行う指示が入力された場合には、相性診断処理中の状態を示す表示画面G7を数秒間表示した後に相性診断結果を出力する表示画面G8を表示する。
【0156】
なお、表示画面G7において、上記診断処理中に診断に要する時間を活用して、相性診断の結果を待つ二人の操作者に対して相性要素コードの内容に対応した宣伝広告(第1広告情報;図示する例では星座に対応したその日のラッキーアイテムである缶コーヒーの宣伝広告)の表示をいれるようにしてもよい。これ以外にも、例えば操作者の性別に対応して男性にスポーツドリンクの広告等や、血液型に対応してO型に「部下操縦法」などのビジネス書の広告等や、誕生日に対応して誕生月に合致した宝石の広告等や、星座・干支等に対応して厄よけのお守り広告等を提供することもできる。またこの宣伝広告は無料利用の場合だけに表示するなどといった条件に応じた表示としてもよい。
【0157】
また、相性診断結果の表示画面G8においては、相性の相関値を図示する例のように棒グラフなどで幾何的に表示したり数字で表示することができる。相性診断結果を数値化(%表示)して表示することで、操作者にとって感覚的にわかりやすい指標で表示することができ、利便性を向上することができる。さらにその相関値の大きさに応じて画面の装飾やコメントを変えることも有効である。そして、さらに診断結果において相性の相関値が特に高い場合にのみ特別な宣伝広告(図示する表示画面G9の例では結婚式場の案内;第2広告情報)を表示することも有効である(以上、表示画面G8,G9がステップS50の複数人相性診断に対応)。それ以外にも、例えば男女の恋愛相性診断結果が良好な時にはハネムーンの旅行先、結婚式場、新築マンションの広告を提供する等を行ってもよい。これら診断結果や特別な宣伝広告を表示した後で相性診断を終了する入力があった数秒後に待機状態画面G1へ戻る。
【0158】
図17、図18、及び図19は、上記図13に示される新規作成処理の制御手順を実行している際にパネル部8aに表示される表示画面の流れの一例を表す図であり、装置本体2の制御回路30からの信号の流れを図式化して表す図である。なお、ステップS105におけるカメラユニット7での撮影及びステップS200における画像シール体作成処理にそれぞれ対応する表示画面は省略する。
【0159】
図17において、まず画像シール体Stの作成直後においては、操作者(この場合一人)に相性診断を今後利用するか否かを選択入力させる表示画面G10を表示する(ステップS110に対応)。ここでパネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力で相性診断を利用しない指示が入力された場合、画像シール体販売機1の動作終了を示す表示画面G11を表示して数秒後に待機状態画面G26(図19参照)を表示する。
【0160】
一方、相性診断を利用する指示が入力された場合、相性要素コードを構成する要素の一つである血液型を選択入力させる表示画面G12を表示し、パネル部8aのタッチパネル部分またはキーボード8bからの入力を介して操作者に選択入力させる。その後、この選択入力が正しいか否かを確認する表示画面G13を表示し、正しいことが確認できなかった場合には表示画面G12へ戻り、一方正しいと確認できた場合には表示画面G14を表示する。
【0161】
表示画面G14では、相性要素コードを構成する要素の一つである干支を操作者に選択入力させ、次にこの選択入力が正しいか否かを確認する表示画面G15を表示し、正しいことが確認できなかった場合には表示画面G14へ戻り、一方正しいと確認できた場合には表示画面G16(図18参照)を表示する。
【0162】
図18において、表示画面G16では、相性要素コードを構成する要素の一つである星座を操作者に選択入力させ、次にこの選択入力が正しいか否かを確認する表示画面G17を表示し、正しいことが確認できなかった場合には表示画面G16へ戻り、一方正しいと確認できた場合には表示画面G18を表示する(以上、表示画面G12〜G17がステップS115に対応)。
【0163】
相性診断処理中の状態を示す表示画面G18を数秒間表示した後は、相性診断結果を出力する表示画面G19を表示する。なお、この例では、有料利用時であるため表示画面G18に宣伝広告を表示させてない。そしてこの例では、表示画面G19で、その日に操作者の相性要素コードに対して相性の相関値が最も高く得られる組み合わせの上位3つの相性要素コードを列記表示し、そのうちのどれかを操作者に選択入力させる。
【0164】
次に、図19において、選択入力させた相性要素コードに対応するニックネームを列記表示する表示画面G20を表示する(以上、表示画面G19、G20がステップS120の単独相性診断に対応)。また、表示画面G20では、操作者にニックネームの登録をするか否か(プロフィールデータをデータベース50に登録するか否か、または新規作成したタグ付き画像シールStのタグIDにユーザIDを対応させるか否か)を選択入力させる(ステップS125に対応)。
【0165】
ニックネームの登録をする指示が入力された場合、ニックネームを手動で新規に入力させる表示画面G23を表示する(ステップS135に対応)。ニックネームの入力が終わった際には、それに対応して新規に生成したユーザIDとパスワードを表示する表示画面G24を表示する(ステップS140に対応)。
【0166】
そして最終的に操作者に無料利用権がある場合には、次に無料利用権が生じていることを示す表示画面G25を表示し(ステップS165に対応)、数秒後に待機状態画面G26を表示する。一方、最終的に操作者に無料利用権がない場合には、表示画面G24の次にそのまま待機状態画面G26を表示する。
【0167】
一方、表示画面G20で、ニックネームの登録をしない指示が入力された場合、登録済みのユーザID(プロフィールデータ)を利用するか否かを操作者に選択入力させる表示画面G22を表示する(ステップS130に対応)。
【0168】
登録済みのユーザIDを利用しない指示が入力された場合、画像シール体販売機1の動作終了を示す表示画面G21を表示して数秒後に待機状態画面G26を表示する。
【0169】
一方、登録済みのユーザIDを利用する指示が入力された場合、操作者にユーザIDとパスワードを入力させる表示画面G27を表示する(ステップS145に対応)。そして入力されたユーザIDがID管理テーブルに登録されているものであり、かつ、プロフィールテーブルにおいてそのユーザIDに対応する正当なパスワードと入力されたパスワードとが一致する場合、プロフィールテーブルの更新及びID管理テーブルの登録が行われる。
【0170】
さらに最終的に操作者に無料利用権がある場合には、次に無料利用権が生じていることを示す表示画面G25を表示し、数秒後に待機状態画面G26を表示する。一方、最終的に操作者に無料利用権がない場合には、表示画面G27の次にそのまま待機状態画面G26を表示する。
【0171】
一方、上記表示画面G27で入力されたユーザIDがID管理テーブルに登録されていなかったり、またはプロフィールテーブルにおいてそのユーザIDに対応する正当なパスワードと入力されたパスワードとが一致しない場合には表示画面G28でエラーを表示し(ステップS155に対応)、数秒後に表示画面G22を表示して登録済みのユーザIDを利用するか否かの選択入力を再度行わせる。
【0172】
なお、本実施形態の上記構成において相性要素コードは装置本体2外部に設けたデータベース50に格納されているプロフィールテーブルだけに記憶されているが、これ限られずに、タグ付き画像シールSiに設けられている無線タグ回路素子Toに書き込むようにしてもよい。この場合には、図13のフローにおけるステップS200の画像シール体作成処理の手順をステップS175の直前に行うようにし、また図14のフローに示す画像シール体作成処理におけるステップS225の手順で、内部アンテナ14を介しタグIDを読み出すとともに相性要素コードを書き込むようにする。また、相性要素コードだけではなく、他にもユーザIDやニックネームデータなどを書き込むことも可能である(なおパスワードや無料利用権に関するデータは書き込まないことが好ましい)。
【0173】
以上において、図12のフローにおけるステップS5と、ステップS50が、複数の無線タグ回路素子ToのIC回路部にそれぞれ記憶された、当該無線タグ回路素子ToのタグID及びこれに対応する相性要素コードを取得する情報取得手段として機能する。
【0174】
また、ステップS50は、複数の無線タグ回路素子Toそれぞれに係る相性要素コード相互の照合を行い、それら複数の相性要素コードの相関性を診断する診断手段としても機能し、さらに、診断結果をパネル部8aで表示するための表示制御信号を生成する表示制御信号生成手段としても機能する。
【0175】
また、図12のフローにおけるステップS20及びステップS35の手順が、前回画像シール体作成後の無料利用有効期限データや料金投入の有無や有料利用回数データのうち少なくともいずれか一つに応じて、図12のフローにおけるステップS50及び図13のフローにおけるステップS120の手順による診断を制限する制限制御手段として機能する。
【0176】
また、図12のフローにおけるステップS50はまた、ステップS5の手順で取得した少なくとも1つの情報に対応した、ラッキーアイテムなどの宣伝広告(図16の表示画面G7参照)の情報を生成する第1広告情報生成手段としても機能し、相性診断結果に対応した特別な宣伝広告(図16の表示画面G9参照)の情報を生成する第2広告情報生成手段としても機能する。
【0177】
また、図14のフローにおけるステップS210の手順が、図12のフローにおけるステップS50の手順による相性診断結果を印字するための印字制御信号を生成する印字制御信号生成手段として機能する。
【0178】
以上のように構成した本実施形態においては、操作者の外観を撮影するカメラユニット7と、このカメラユニット7で撮影した操作者の画像を印刷しタグ付き画像シールSiを作成するための印刷ヘッド12とを用いて、操作者の撮影画像を備えたタグ付き画像シールSiを作成することができる。
【0179】
そして、このようにして作成され(但し画像シール体販売機1以外のもので作成されたものであってもよい)、複数の人物がそれぞれ所持するタグ付き画像シールSiを画像シール体販売機1の上記外部アクセスエリアAe1,Ae2近傍に提示することで、図12のフローにおけるステップS5、ステップS50でそれらタグ付き画像シールSiそれぞれに設けた無線タグ回路素子ToのユニークID及びこれに対応する相性要素コードが取得される。そして、取得された複数の相性要素コード相互の照合が行われることで、複数の人物相互の相性が診断され、上記診断結果に対応した表示がパネル部8aに表示される。
【0180】
このようにして、複数の相性要素コードやその相関性(相性)を用いた種々の情報処理・サービス提供等の活用の可能性が広がることで、操作者側・シール体販売機1の設置者側双方にとって利便性を向上することができる。具体的には、操作者の性別情報、血液型情報、誕生日情報、誕生日に係わる星座情報又は干支情報等の情報に基づき、複数の操作者相互の相性(例えば恋愛相性、夫婦相性、友達相性、ビジネスパートナー相性、上司部下相性、教師生徒相性等)を診断することにより、利用者のニーズに応じた多種多様な診断を行うことができる。なおこの場合、複数の操作者それぞれの性別を参酌し、男性と女性であれば恋愛相性や夫婦相性、女性同士なら友達相性、男性同士ならビジネスパートナー相性のように、適宜に法則性や優先度を設け、自動判別又は手動操作によっていずれの相性を診断するかを決定するようにしてもよい。
【0181】
このとき、本実施形態では特に、ステップS50において、複数の相性要素コードの相関を示す相性診断テーブルを格納したデータベース50にアクセスし、照合対象の複数の相性要素コードに対応した相性の相関値を取得し(図10参照)、その取得した相性の相関値に基づき診断結果を出力する。このように、診断材料をデータベース50へのアクセスによって取得する構成とすることにより、データベース50内に格納された相性診断テーブルを所定間隔で更新するようにすることで、常時最新の診断材料情報によって診断を行うことができる。なお、データベース50を各画像シール体販売機1にそれぞれ独立して設けるようにしてもよい。
【0182】
また、本実施形態では特に、図12のフローにおけるステップS20及びステップS35において、前回画像シール体St作成後の無料利用有効期限データ(または経過日数)や料金投入の有無や有料利用回数データに応じて今後の診断を制限する。すなわち、所定の有効期間を過ぎると診断ができないようにしたり、有効期限外であっても所定の入金を行ったときに限り診断を許可するようにしたり、有料利用回数データが所定回数や所定頻度に達すると診断ができないようにしたりすることができる。
【0183】
このとき特に、複数の操作者それぞれについて、上記無料利用有効期限データ、又は料金投入の有無、若しくは有料利用回数データに応じて、上記の診断の制限を実行することで、複数人の一部が診断許可(又は制限・禁止)条件に該当するのか、全員が該当するのかに応じて、その診断制限態様を変えることも可能である。この場合、さらにきめ細やかなサービス提供等を行うことができる。
【0184】
なお、本実施形態においては、図12のフローに示すステップS50の複数人相性診断において二人の操作者における相性を診断したが、本発明はこれに限られず、例えば三人以上の操作者のグループにおける親密度の相性を診断するようにしてもよい。この場合、外部アンテナを3つ以上設けるか、または一つの外部アンテナで複数のタグIDを一度に(または所定時間内に)読み取りできるようにして(もしくは3人以上のユーザIDとパスワードを入力できるようにして)、各タグID(各ユーザID)に対応する相性要素コード相互の相性を診断するようにすればよい。相関値の算定については、グループ内における全ての二人組の組み合わせにおける相性の相関値の平均値や中央値を採用するなどがある。これにより、3人以上の操作者に係わる相性要素コード相互の相性を診断することができるので、さらに操作者側・設置者側双方にとって利便性を向上することができる。
【0185】
また、図10に示した相性診断テーブルの例では、血液型、干支及び星座の各要素を全て考慮した相性の相関値を記憶したものであるが、これに限られずに、各要素ごとに独立して相性の相関値を記憶する相性診断テーブルを設けてもよく、操作者の好みに応じて各要素に対応する相性診断テーブルを選択し、それだけによる相性診断を行えるようにしてもよい。
【0186】
また、図12のフローに示すステップS50の複数人相性診断の手順や、また図13のフローに示すステップS120の単独相性診断の手順においては、いずれもデータベース50にプロフィールデータを登録した実在の人物(他の操作者)と自己(現操作者)との相性を診断するものであるが、本発明はこれに限られず、例えば幸運の女神などの架空の人物との相性の相関値を記憶する相性診断テーブルを設定することで、操作者1個人のその日の運勢などを診断することができる。
【0187】
また、本実施形態では、タグIDを記憶する無線タグ回路素子Toを画像シール体販売機1から独立したタグ付き画像シールSiに設けた構成としていたが、本発明はこれに限られず、例えば操作者が他の人物に頒布する名刺などに無線タグ回路素子Toを設けてもよいし、また操作者が所有する携帯電話に無線タグ回路素子Toと同等の機能を持たせてタグIDやプロフィールデータを記憶させてもよい。
【0188】
さらに、操作者が所有する上記携帯電話に本発明の無線タグ読み取り装置と同等の機能を持たせることで、無線タグ回路素子ToからタグIDやプロフィールデータを読み取ることができるとともに、無線通信を介した一般電話回線を通信ネットワークNWとみなして他所に備えてあるデータベース50と情報を送受することができる。すなわち、本発明の無線タグ情報読み取り装置を個人レベルで携帯して、時間と場所を選ばずにすぐに相性の診断を行うことが可能となる。
【0189】
なお、以上は、タグIDとして操作者が後に消去不可能な(製造時に固有の)ユニークIDを用い、これをタグ付き画像シールSiの発行時に高周波回路21及び内部アンテナ14を介して無線タグ回路素子Toから読み取り、この読み取られたタグIDと操作者のユーザIDとを対応付けて上記ID管理テーブルに記憶させるようにしたが、これに限られない。すなわち、タグIDとして、操作者が後に消去可能に設定できる識別情報(通常のタグID)を用い、これをタグ付き画像シールSiの発行時に高周波回路21及び内部アンテナ14を介して無線タグ回路素子Toに書き込み、このとき書き込まれたタグIDと操作者のユーザIDとを対応付けて上記ID管理テーブルに記憶させるようにしてもよい。
【0190】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の一実施形態の画像シール作成装置が適用される画像シール体販売機の外観を表す斜視図である。
【図2】装置本体の詳細構造を表す概念的構成図である。
【図3】カートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。
【図4】高周波回路の詳細機能及びその周辺の構成を表す機能ブロック図である。
【図5】無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図6】無線タグ回路素子を備えて印刷が行われハーフカット線において切断が完了して作成された画像シール体の外観の一例を表す上面図及び下面図である。
【図7】データベースに記憶させるプロフィールテーブルの一例を概念的に表す図である。
【図8】相性要素コードのデータ構成を説明する図である。
【図9】相性要素コードの生成の一例を説明する図である。
【図10】データベースに記憶させる相性診断テーブルの一例を概念的に表す図である。
【図11】データベースに記憶させるID管理テーブルの一例を概念的に表す図である。
【図12】装置本体の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図13】装置本体の制御回路が図12中のステップS100において実行する新規作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図14】装置本体の制御回路が図13中のステップS200において実行する新規作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図15】図12に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部に表示される表示画面の流れの一例を表す図である。
【図16】図12に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部に表示される表示画面の流れの一例を表す図である。
【図17】図13に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部に表示される表示画面の流れの一例を表す図である。
【図18】図13に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部に表示される表示画面の流れの一例を表す図である。
【図19】図13に示されるフローの制御手順を実行している際にパネル部に表示される表示画面の流れの一例を表す図である。
【符号の説明】
【0192】
1 画像シール体販売機(無線タグ情報読み取り装置)
2 装置本体
7 カメラユニット(撮影手段)
8 コンソール部
8a パネル部
8b キーボード
9a 外部アンテナ(送受信手段)
9b 外部アンテナ(送受信手段)
12 印刷ヘッド(画像形成手段)
13 テープ送りローラ駆動軸
14 内部アンテナ(送受信手段)
20 切り換えスイッチ
21 高周波回路(送受信手段)
22 信号処理回路
30 制御回路
50 データベース
51 ネットワーク通信制御部
52 プリンタ駆動回路
53 プリンタ
100 カートリッジ
Si タグ付き画像シール
St 画像シール体
Sb ブランクシール
P 操作者画像
NW 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたアンテナとを備えた無線タグ回路素子との間で、無線通信により情報の送受信を行うための送受信手段と、
複数の前記無線タグ回路素子の前記IC回路部にそれぞれ記憶された、当該無線タグ回路素子の識別情報及びこれに対応する被診断データを、取得する情報取得手段と、
この情報取得手段で取得した前記複数の無線タグ回路素子それぞれに係る前記被診断データ相互の照合を行い、それら複数の被診断データの相関性を診断する診断手段と、
この診断手段における診断結果を表示手段で表示するための表示制御信号を生成する表示制御信号生成手段
とを有することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項2】
請求項1記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記送受信手段は、
人物に関連づけられた前記無線タグ回路素子との間で情報の送受信を行い、
前記情報取得手段は、
前記被診断データとして、前記人物に係わる人物情報を取得し、
前記診断手段は、
複数の前記人物情報の照合を行い、それら複数の人物情報の相性を診断する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項3】
請求項2記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記送受信手段は、3人以上の人物にそれぞれ関連づけられた前記無線タグ回路素子との間で情報の送受信を行い、
前記情報取得手段は、
前記3人以上の人物それぞれに係わる前記人物情報を取得し、
前記診断手段は、
それら3人以上の人物それぞれに係わる前記人物情報相互の相性を診断する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記送受信手段は、
前記人物の画像を備えた画像シールに設けられた前記無線タグ回路素子と前記情報の送受信を行う
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項5】
請求項4記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記人物の外観を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段で撮影した前記人物の画像を形成し前記画像シールを作成するための画像形成手段と
を有することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項6】
請求項5記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記作成された前記画像シールの当該作成後の経過日数情報、入金情報、前記診断手段の診断利用履歴情報のうち少なくともいずれか1つに応じて、前記診断手段による診断を制限する制限制御手段を有することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項7】
請求項6記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記制限制御手段は、
前記複数の人物情報に係わる当該複数の人物の各構成人員に係わる、前記経過日数情報、又は前記入金情報、若しくは前記診断利用履歴情報に応じて、前記診断制限を実行する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記診断手段は、
複数の人物情報相互の相性情報を格納したデータベースにアクセスし、前記照合対象の複数の人物情報に対応した前記相性情報を取得し、その取得した相性情報に基づき前記診断を行うことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記情報取得手段は、
前記人物情報として、前記人物の性別情報、血液型情報、誕生日情報、当該誕生日に係わる星座情報又は干支情報のうち少なくとも1つの情報を取得し、
前記診断手段は、
前記複数の人物それぞれに係わる前記少なくとも1つの情報相互の相性を診断する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項10】
請求項9記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記情報取得手段で取得した前記少なくとも1つの情報に対応した、第1広告情報を生成する第1広告情報生成手段を有し、
前記表示制御信号生成手段は、
前記第1広告情報生成手段で生成した前記第1広告情報を、前記診断手段における診断中に前記表示手段で表示するための前記表示制御信号を生成する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項11】
請求項9又は10記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記診断手段による診断結果に対応した第2広告情報を生成する第2広告情報生成手段を有し、
前記表示制御信号生成手段は、
前記第2広告情報生成手段で生成した前記第2広告情報を、前記表示手段で表示するための前記表示制御信号を生成する
ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
【請求項12】
請求項2乃至11のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記表示制御信号生成手段は、
前記診断手段における相性診断結果を数値化して表示するための前記表示制御信号を生成することを特徴とする
無線タグ情報読み取り装置。
【請求項13】
請求項2乃至12のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
前記診断手段による相性診断結果を印字するための印字制御信号を生成する印字制御信号生成手段
を有することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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