説明

無線トランスポートチャネルのサービス期間内にビデオコンテンツをサーバからユーザの端末に送信するための方法

本発明は、無線トランスポートチャネルのサービス期間S内にビデオコンテンツをサーバからユーザの端末に送信するための方法であって、それぞれのビデオコンテンツが、スケーラブルコーデック基層b、b、b、bと少なくとも1個の拡張層e、e、e、eとを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって符号化されており、それぞれのサービス期間Sが、基層b、b、b、bのうちの少なくとも一部を含む、少なくとも1個の多重化されたタイムスライス電波バーストA、A’と、拡張層e、e、e、eおよび最終的に残っている基層b、b、b、bを含む、いくつかの多重化されたタイムスライス電波バーストB、C、D、Eとを含む、方法において、2個の連続的なサービス期間Sの間に拡張層バーストB、C、D、Eの送信順序を変更することを可能にする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線トランスポートチャネルのサービス期間内にビデオコンテンツをサーバからユーザの端末に送信するための方法と、無線トランスポートチャネルのサービス期間内にビデオコンテンツをユーザの端末に送信するためのサーバと、そのようなサーバからビデオコンテンツを受信するための端末とに関する。
【背景技術】
【0002】
切替え要求から新たに加わったチャネルに関するメディアレンダリング(media rendering)の開始までの間の過剰な遅延はユーザの満足感の低下を明らかにもたらすため、例えば、ライブおよび/またはライブに近いTVサービスなど、テレビジョン(TV)サービスを提供するブロードキャストオペレータおよび無線ネットワークオペレータは、最善の考えられる体感品質(Quality of Experience)(QoE)、すなわち、最小チャネル変更遅延とビデオフレーム内の最小誤差とを伴って、ビデオコンテンツをそのカスタマに提供するための努力を倍加させる。
【0003】
さらに、上記のオペレータは、ユーザが、携帯情報端末(PDA)またはスマートフォンなどのハンドヘルド端末を用いてそのTVサービスにアクセスすることを考慮に入れなければならず、そのために、その端末の電池寿命を可能な限り長く維持する目的で、その電力消費を節約することが極めて重要である。
【0004】
チャネル変更遅延を低減するためにすでに提案されている解決策のうち、そのいくつかは、いくつかのビデオコンテンツを同じ無線トランスポートチャネル内にグループ化することにある。
【0005】
論文「Optimal Channel Changing Delay for Mobile TV over DVB−H」(M.Rezaei、I.Bouazizi、V.K.M.Vadakital、M.Gabbouj)は、ハンドヘルド端末のDVB−H受信機(デジタルビデオブロードキャスティングハンドヘルド)内で最小チャネル変更遅延と最小電力消費とを伴って、圧縮ビデオに関するより良好な品質を達成するために、3つのパラメータ、すなわち、(オフタイム持続時間とも呼ばれる)受信遅延の値、バッファリング遅延、およびデコーダリフレッシュ遅延を調整することが可能な解決策を記述する。
【0006】
より詳細には、この解決策は、詳細には、チャネル変更遅延を最小化すると同時に、オフタイム持続時間を最大化するために、特にバッファリング遅延の値とデコーダリフレッシュ遅延の値とに影響を及ぼすことによって、3つの上記のパラメータのそれぞれに関する最適値を選択することにある。
【0007】
しかし、階層化ビデオコンテンツ、例えば、H264SVC(スケーラブルビデオ符号化)標準を用いて符号化されたビデオコンテンツの時分割多重(TDM)トランスポート方式の場合、この解決策は、ハンドヘルド端末の受信機の電力節約を最適化するために十分ではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】論文「Optimal Channel Changing Delay for Mobile TV over DVB−H」(M.Rezaei、I.Bouazizi、V.K.M.Vadakital、M.Gabbouj)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、チャネル変更遅延に悪影響を及ぼさずに、ユーザの端末の電力節約を最適化すると同時に、詳細には、TDMトランスポート方式によって、階層化ビデオコンテンツをサーバから前記端末に送信するための簡単な方法を提供することによって、先行技術を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、第1の態様によれば、本発明は、無線トランスポートチャネルのサービス期間内にビデオコンテンツをサーバからユーザの端末に送信するための方法であって、それぞれのビデオコンテンツが、スケーラブルコーデック基層と少なくとも1個の拡張層とを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって符号化されており、それぞれのサービス期間が:
− 基層のうちの少なくとも一部を含む、少なくとも1個の多重化されたタイムスライス電波バーストと、
− 拡張層および最終的に残っている基層を含む、いくつかの多重化されたタイムスライス電波バーストと
を含む、方法において、
2個の連続的なサービス期間の間に拡張層バーストの送信順序を変更することを可能にする、方法に関する。
【0011】
第2の態様によれば、本発明は、無線トランスポートチャネルのサービス期間内にビデオコンテンツをユーザの端末に送信するためのサーバであって、スケーラブルコーデック基層と少なくとも1個の拡張層とを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって、それぞれのビデオコンテンツを符号化するための手段を備え、それぞれのサービス期間内に:
− 基層の少なくとも一部を含む、少なくとも1個のタイムスライス無線バーストと、
− 拡張層および最終的に残っている基層を含む、いくつかのタイムスライス無線バーストとを多重化するための手段も備え、
2個の連続的なサービス期間の間に拡張層バーストの送信順序を変更するための手段をさらに備えた、サーバに関する。
【0012】
第3の態様によれば、本発明は、そのようなサーバからビデオコンテンツを受信するための端末であって、前記端末のユーザによって要求されたビデオコンテンツの多重化されたスケーラブルコーデック基層をまず復号し、次いで、前記ビデオコンテンツに関して多重化された拡張層を復号することを可能にするバッファを統合している受信機を備えた端末に関する。
【0013】
本発明の他の態様および利点は:
− 本発明の方法による、無線トランスポートチャネルのサービス期間内のサーバから端末へのビデオコンテンツの送信(上のグラフ)、
− 前記サービス期間の間の前記端末の受信機の動作(下のグラフ)
を時間的に並行して表す添付の図面を参照して、以下の説明において明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】無線トランスポートチャネルのサービス期間内のサーバから端末へのビデオコンテンツの送信と受信を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、ここで、スケーラブルコーデック基層bと少なくとも1個の拡張層eとを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによってブロードキャストおよび符号化されたビデオコンテンツに関して説明される。
【0016】
実際に、スケーラブルコーデックは、様々な視覚的に重要な複数の層:すなわち、基層b、および少なくとも1個の拡張層eからなる階層化システムに従って、それぞれのビデオコンテンツを符号化する。
【0017】
基層bは、その対応するビデオコンテンツに正確なビデオ品質、すなわち、ビデオの基本品質、ならびに/またはビデオの基本的な時間的および空間的分解能(ビデオ最低品質)を提供し、拡張層eは、前記ビデオコンテンツのビデオ品質、ならびに/または空間的および時間的分解能をさらに増大する。
【0018】
詳細には、それぞれのビデオコンテンツは、スケーラブルコーデック基層bと少なくとも1個の拡張層eとを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって符号化される。そのために、サーバは、このようにそれぞれのビデオコンテンツを符号化するための手段を備える。
【0019】
ある実施形態によれば、ビデオコンテンツは、例えば、H264SVC(スケーラブルビデオ符号化)標準など、スケーラブルビデオ符号化を使用することによって符号化される。
【0020】
符号化されたビデオコンテンツは、無線トランスポートチャネルのサービス期間S内にサーバからユーザの端末に送信される。ある実施形態によれば、符号化されたビデオコンテンツは、時分割多重(TDM)トランスポート方式を使用することによって送信される。
【0021】
一般に、特に、TDMトランスポート方式を使用するとき、サービス期間Sの長さは一定である。詳細には、サービス期間Sの長さは、1秒から十数秒の間であってよい。ある実施形態によれば、サービス期間Sの長さは可変であってもよい。
【0022】
ユーザの端末に送信されるために、符号化されたビデオコンテンツは多重化される。詳細には、本発明は、効率的な形でモバイルテレビジョン、例えば、ライブまたはライブに近いモバイルテレビジョンを提供するために、第3世代(3G)もしくは第4世代(4G)の無線ネットワークまたはデジタルビデオブロードキャスティング/衛星ハンドヘルド(Digital Video Broadcasting/Satellite Handheld)(DVB−SH)ネットワークなど、既存のブロードキャスト/マルチキャスト、およびユニキャストのサービスプラットフォームの形で実施可能である。
【0023】
詳細には、本発明の方法は、ネットワークオペレータが、チャネル変更遅延に対する時分割多重(TDM)方式の悪影響を削減すると同時に、ハンドヘルド端末に関するタイムスライシングの利点、すなわち、電力節約を維持する際に、スケーラブルビデオ符号化(SVC)エンコーダを実施しているサーバにサービス差別化を提供することを可能にすることになる。
【0024】
例えば、本発明は、デジタルビデオブロードキャスティング/衛星ハンドヘルド(DVB−SH)技術に関してAlcatel−Lucent(R)によって提案されているプラットフォームの形で実施可能である。その場合、本発明は、Alcatel−Lucent(R)AGMTSソリューションのモバイルインタラクティブテレビジョン(Mobile interactive TeleVision)(MiTV)サービスプラットフォーム内に位置するインターネットプロトコルエンカプスレータ(Internet Protocol Encapsulator)(IPE)の形で実施されることになる。
【0025】
本発明は、無線ネットワーク制御装置(RNC)の形で、または進化型マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(eMBMS)を実施するAlcatel−Lucent(R)のeノードB製品であるメディアセンタ(Media CEnter)(MCE)の形でも実施可能である。
【0026】
本発明は、時分割多元接続(TDMA)モード、または直交周波数分割多元接続(OFDMA)モードにも完全に準拠する。
【0027】
符号化されたビデオコンテンツをユーザの端末に送信するために、サーバは、それぞれのサービス期間S内に:
− 基層bの少なくとも一部を含む、(以後、「基層バースト」と呼ばれる)少なくとも1個のタイムスライス無線バースト、
− 拡張層eと最終的に残っている基層bとを含む、(以後、「拡張層バースト」と呼ばれる)いくつかのタイムスライス無線バースト
を多重化するための手段を備える。
【0028】
サーバからビデオコンテンツを受信するために、ユーザの端末は、前記端末のユーザによって要求されたビデオコンテンツの多重化されたスケーラブルコーデック基層bをまず復号し、次いで、前記ビデオコンテンツに関して多重化された拡張層eを復号することを可能にするバッファを統合している受信機を備える。
【0029】
詳細には、端末は、携帯情報端末(PDA)またはスマートフォンなど、ハンドヘルド端末であってよい。
【0030】
第1の実施形態によれば、ビデオコンテンツのすべての基層bは、同じ基層バースト内に挿入され、拡張層eは、別個に送られるために拡張層バースト内に挿入されており、前記バーストのすべては、無線トランスポートチャネルのサービス期間S内に端末に送られる。
【0031】
サービス期間Sの間、基層バーストは、まず、端末に送られ、その受信機は、そのバッファを用いて、前記端末のユーザによって要求されたビデオコンテンツに対応する基層bを復号する。次いで、基層バースト内に挿入された基層bのそれぞれに対応する拡張層eは、連続して端末に送られ、その受信機が、先に復号された基層bに対応する拡張層を含めて、連続的な拡張層バーストを受信するとき、その受信機は再び起動する。
【0032】
ある実施形態によれば、それぞれのビデオコンテンツは、基層bと1個の拡張層eとを統合するために符号化される。
【0033】
要求されたビデオコンテンツの基層bと拡張層eとが隣接する無線バースト内に挿入されるとき、端末の受信機は、前記ビデオコンテンツの層b、eの両方を回復するために、同じサービス期間S内に2回起動しなければならず、これは、電力消費節約利点に対して悪影響を有する。実際には、受信機内の増幅器の大部分は短時間に起動して安定することが可能であるが、受信機の発振器は発振を開始するための時間が必要であり、所望される周波数で安定するためにもう少し多い時間が必要であるため、受信機は起動するための時間が必要である。
【0034】
この問題を克服するために、本発明の方法は、2個の連続的なサービス期間Sの間に拡張層バーストの送信順序を変更することを可能にする。そのために、サーバは、このように拡張層バーストの送信順序を変更するための手段を備える。拡張層バーストの送信順序は循環様式で変更されることが好ましい。
【0035】
さらに、ビデオコンテンツの位置順を信号送信するための追加のシグナリングを回避するために、本発明の方法は、端末の受信機によって知られている決定論的変更法則の使用を実現することが可能である。
【0036】
この方法は、端末の受信機が、要求された層b、eを回復するために、サービス期間Sの間に1回だけ起動することを周期的に可能にする。例えば、端末に送信されることになるP個(Pは正の整数である)のビデオコンテンツが存在するとき、前記ビデオコンテンツのそれぞれは、基層bと1個の拡張層eとを統合するために符号化されており、端末の受信機は、P個のサービス期間Sごとに1回だけ起動する。
【0037】
P個のビデオコンテンツのすべてのP個の基層bが同じ基層バースト内に挿入されている、上で記述されたようなトランスポート方式は、チャネル変更遅延を最小化することを可能にするが、代償として、この方式は、端末の受信機のオフタイム持続時間を低減し、前記端末の電力消費を高める。それでもなお、本発明の方法は、端末の電力消費をわずかに削減することが可能である。
【0038】
好ましい実施形態によれば、それぞれのサービス期間Sは、いくつかの基層バーストを含み、少なくとも2個の拡張層バーストは2個の連続的な基層バースト間に挿入されており、2個の連続的なサービス期間Sの間に、前記挿入された拡張層バーストの送信順序が変更される。
【0039】
この実施形態では、M個(Mは、M≦Pなど、正の整数である)の基層bは同じ基層バースト内に挿入され、残りのP−M個の基層bは他の基層バースト内に挿入されている。最小チャネル変更遅延と最高オフタイム持続時間とを提供する最適なトランスポート方式は、サービス期間SごとにL個の基層バースト内にP個の基層bを素早く分布させることを可能にし、L個の基層バーストのそれぞれは、M個の基層bを含み、Lは、P/Mの上位整数である。
【0040】
この実施形態では、そのそれぞれの基層bが2個の異なる基層バースト内に挿入される2つのビデオコンテンツ間でチャネル変更遅延は増大するが、その代償に、端末の受信機のオフタイム持続時間は増大し、これは、前記端末内の電力節約を可能にする。
【0041】
好ましくは、挿入された拡張層バーストは先行する基層バーストの基層bに対応する拡張層eを含む。したがって、2つの連続的なサービス期間Sの間に拡張層バーストの送信順序が変更されるだけでなく、同じサービス期間S内に2個の連続的な基層バースト間の拡張層バーストの送信順序も変更され、これは、要求された層b、eを回復するために、より頻繁に、すなわち、M個の期間ごとに受信機が1回だけ起動するのを可能にする。
【0042】
図面は、P=4およびM=2の事例に対応する、この後者の実施形態の一例を表す。より詳細には、サーバは4個のビデオコンテンツをユーザの端末に送信し、前記ビデオコンテンツのそれぞれの基層b、b、およびb、bは2個の基層バーストA、A’内にそれぞれ挿入され、そのそれぞれの拡張層e、e、e、eは4個の拡張層バーストB、C、D、E内にそれぞれ挿入されている。
【0043】
図面の上のグラフに関して、拡張層バーストB、Cは、第1のサービス期間Sの基層バーストA、A’間に挿入され、先行する基層バーストAの基層b、bにそれぞれ対応する拡張層e、eを含む。
【0044】
さらに、拡張層バーストD、Eは、第1の期間Sの基層バーストA’と続くサービス期間の基層バーストAとの間に挿入され、前記拡張層バーストは、先行する基層バーストA’の基層b、bにそれぞれ対応する拡張層e、eを含む。
【0045】
図面の下のグラフは、サービス期間の間の端末の受信機の行動を表す。このグラフによれば、端末のユーザは、層b、eに対応するビデオコンテンツを見ている。
【0046】
第1のサービス期間Sにおいて、ビデオコンテンツ2の基層bおよび拡張層eは、2個の隣接していない無線バーストA、C内に挿入される。これにより、端末の受信機は、層b、eの両方を回復して、そのバッファを用いてそれら両方を復号するために2回起動しなければならない。
【0047】
第2のサービス期間において、サーバは拡張層バーストB、Cの送信順序を変更しており、その結果、拡張層eを含む拡張層バーストCは、基層バーストAに隣接する。これにより、この期間、端末の受信機は、層b、eの両方を回復して、そのバッファを用いてそれら両方を復号するために、1回だけ起動しなければならない。
【0048】
第3のサービス期間において、サーバは、拡張層バーストB、Cの送信順序を再度変更しており、その結果、基層bおよび拡張層eは、もはや隣接する無線バーストA、C内に挿入されない。したがって、受信機は、層b、eの両方を回復して、そのバッファを用いてそれら両方を復号するために2回起動しなければならない。
【0049】
2個の基層バーストA、A’内の基層b、b、b、bのこの素早い再パーティションと、サービス期間S内の拡張層バーストB、C、D、Eのこの素早い再パーティションとにより、受信機は、2個のサービス期間Sごとに隣接する無線バースト間に要求された層b、eの受信を達成することができる。
【0050】
説明および図面は、本発明の原理を単に例示している。したがって、当業者は、本明細書に明示的に説明または示されていないものの、本発明の原理を具体化し、その趣旨内および範囲内に含まれる様々な構成を考案することが可能になる点を理解されよう。さらに、本明細書に列挙されたすべての例は、読者が本技術分野を促進するために本発明の原理、および(1人または複数の)発明者によって寄与された概念を理解する際に支援するための教育目的でのみ表現されることが原則として意図され、そのような詳細に列挙された例および条件に対する限定なしに解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態、ならびにそれらの特定の例を列挙する本明細書のすべての記述は、それらの均等物を包含することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線トランスポートチャネルのサービス期間(S)内にビデオコンテンツをサーバからユーザの端末に送信するための方法であって、それぞれのビデオコンテンツが、スケーラブルコーデック基層(b、b、b、b)と少なくとも1個の拡張層(e、e、e、e)とを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって符号化されており、それぞれのサービス期間(S)が、
基層(b、b、b、b)のうちの少なくとも一部を含む、少なくとも1個の多重化されたタイムスライス電波バースト(A、A’)と、
拡張層(e、e、e、e)および最終的に残っている基層(b、b、b、b)を含む、いくつかの多重化されたタイムスライス電波バースト(B、C、D、E)とを含む、方法において、
2個の連続的なサービス期間(S)の間に拡張層バースト(B、C、D、E)の送信順序を変更することを可能にすることを特徴とする、方法。
【請求項2】
それぞれのサービス期間(S)がいくつかの基層バースト(A、A’)を含み、少なくとも2個の拡張層バースト(B、C、D、E)が2個の連続的な基層バースト(A、A’)間に挿入されており、前記挿入された拡張層バーストの送信順序が2個の連続的なサービス期間(S)の間に変更されることを特徴とする、請求項1に記載の送信するための方法。
【請求項3】
挿入された拡張層バースト(B、C、D、E)が、先行する基層バースト(A、A’)の基層(b、b、b、b)に対応する拡張層(e、e、e、e)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の送信するための方法。
【請求項4】
サービス期間(S)の長さが可変であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の送信するための方法。
【請求項5】
ビデオコンテンツが、H264SVC標準を使用して符号化されることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の送信するための方法。
【請求項6】
符号化されたビデオコンテンツが、時分割多重(TDM)トランスポート方式を使用して送信されることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の送信するための方法。
【請求項7】
拡張層バースト(B、C、D、E)の送信順序が循環様式で変更されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の送信するための方法。
【請求項8】
基層(b、b、b、b)がその対応するビデオコンテンツに正確なビデオ品質を提供し、拡張層(e、e、e、e)が前記ビデオコンテンツのビデオ品質ならびに/または空間的および時間的分解能を増大することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の送信するための方法。
【請求項9】
無線トランスポートチャネルのサービス期間(S)内にビデオコンテンツをユーザの端末に送信するためのサーバであって、スケーラブルコーデック基層(b、b、b、b)と少なくとも1個の拡張層(e、e、e、e)とを統合するためのスケーラブルコーデック技術を使用することによって、それぞれのビデオコンテンツを符号化するための手段を備え、それぞれのサービス期間(S)内に
基層(b、b、b、b)のうちの少なくとも一部を含む、少なくとも1個のタイムスライス無線バースト(A、A’)と、
拡張層(e、e、e、e)および最終的に残っている基層(b、b、b、b)を含む、いくつかのタイムスライス無線バースト(B、C、D、E)とを多重化するための手段も備え、
2個の連続的なサービス期間(S)の間に拡張層バースト(B、C、D、E)の送信順序を変更するための手段をさらに備えた、サーバ。
【請求項10】
請求項9に記載のサーバからビデオコンテンツを受信するための端末であって、前記端末のユーザによって要求されたビデオコンテンツの多重化されたスケーラブルコーデック基層(b、b、b、b)をまず復号し、次いで、前記ビデオコンテンツに関して多重化された拡張層(e、e、e、e)を復号することを可能にするバッファを統合している受信機を備えた、端末。

【図1】
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【公表番号】特表2013−520856(P2013−520856A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553242(P2012−553242)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050836
【国際公開番号】WO2011/101201
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】