説明

無線取引のためのシステム及び方法

小売取引において消費者無線デバイスを使用するためのシステム及び方法は、消費者無線デバイスのための基地局として機能する固定通信デバイスを利用する。固定通信デバイスは、限定的なカバレッジゾーンを有する。消費者無線デバイスが固定通信デバイスのカバレッジゾーン内に入ると、消費者無線デバイスは、固定通信デバイスを好ましい基地局として選択し、この基地局の登録を開始する。消費者無線デバイスは、消費者無線デバイスによって固定通信デバイスに送信されたIDデータによって一意に識別される。一意の識別は、その後取引完了処理で使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、無線通信に関し、より具体的には、小売取引のための補償(indemnification)データの送信を含む無線通信のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、パーソナルコミュニケーションシステム(PCS)デバイス、携帯情報端末(PDA)、及び他の無線通信形態は至る所に存在する。多くの個人は、これらの通信デバイスの1つ又はそれ以上を有する。一部の実施形態では、複数の機能性が単一のデバイスに統合される。例えば、無線電話をPDAと組み合わせることは知られている。
【0003】
電話及び無線デバイスはまた、サービスを取得するのにも使用することができる。例えば、電話番号をダイヤルして毎日の星占い、今日のジョーク、又は同様のものを受信することが可能である。別の実施例では、消費者は「900」市街局番を用いて電話番号をダイヤルすることができる。これらの実施例において、一部のサービスは、電話を介して消費者に配信され、消費者は、消費者の電話会社に請求することを通じてこれらのサービスの代金を支払う。電話を通じて配信されるサービスに対して電話を使用することは知られているが、人が小売環境において電話を用いて取引を完了することができる便利な技術は存在しない。消費者は、1つ又はそれ以上の無線通信デバイスを持ち歩くことが多いが、これらのデバイスを用いて、小売環境において取引を完了することはない。従って、無線通信デバイスを使用して、小売環境において取引を完了することができるシステム及び方法に対する相当なニーズがある。本発明は、この利点及び他の利点を提供し、これらは、以下の詳細な説明及び添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】複数の小売店及びこれに含まれる通信デバイスのカバレッジゾーンの概略図である。
【図2】小売施設内に配置された固定通信デバイスの機能ブロック図である。
【図3】携帯用無線通信デバイスの機能ブロック図である。
【図4】本発明の教示に従って構築されたシステムアーキテクチャの1つの例示的な実施形態を示す図である。
【図5】無線通信デバイスから識別データを受け取るためのシステムの動作を示すフロー図である。
【図6】小売施設内での取引完了についてのシステムの動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書で説明するシステム及び方法は、広域無線ネットワークの免許を受けた既存の無線通信周波数を利用する。システムの1つの構成要素は、小売施設内にある。小売施設システムの動作を以下でより詳細に説明する。システムの他の部分は、消費者無線デバイスである。このデバイスは、携帯電話、PCSデバイス、PDAデバイス、又は同様のものとすることができる。これらの従来型のデバイスは、割り当てられた周波数で動作する。例えば、一部の携帯電話は、800MHz帯域で動作し、PCSデバイスは1.9GHz帯域で動作する。一部のデバイスはマルチモードであり、アナログモードか又はデジタルモードで動作することができ、様々な周波数帯域で動作可能である。割り当てられた周波数帯域は、広域電気通信の免許を受けている。本明細書で説明する技術は、これらの免許を受けた帯域で動作し、様々な消費者無線デバイスの標準的な動作に一致する方法でこれらのデバイスと通信する。便宜上、様々なデバイスを消費者無線デバイスとして総称的に記載する。
【0006】
図1は、本明細書で説明する技術を実施するためのシステム100の動作を示す概略図である。図1は、複数の小売施設102−116を示している。図1は、ストリップモール配置に見られるような直線状の配置の小売施設102−116を示している。当業者であれば、これは説明上の便宜のために過ぎない点は理解されるであろう。例えば、典型的なショッピングモールにおいて、小売施設102−116は、広い中央通路の両側に並ぶことがある。加えて、小売施設は、中央通路の中心にあるキオスク内に存在することがある。小売施設は、都市環境では、単独のビルとすることができる。従って、システム100は、図1に示した直線状の配置に限定されない。更に、小売施設102−116は、エンクローズドモール又はアーケードの実施例のような屋内、或いはストリップモールの実施例のような屋外とすることができる。
【0007】
図1に示すように、小売施設102−116の一部は、関連の固定通信デバイスを有し、これは、小売施設の物理的境界内に配置される。図1において、小売施設104は、固定通信デバイス120を有し、小売施設110、112、及び116は各々、固定通信デバイス122−126を有する。小売施設108は、複数の固定通信デバイス128a及び128bを含む。この実施は、大きな床面積及び/又は複数階を有する大型小売施設において有用とすることができる。
【0008】
固定通信デバイス120−126の各々は、超短距離通信能力を有するように構成されている。本明細書で使用される用語「固定通信デバイス」とは、そのサイズ又は相対的な可搬性を指すのではなく、このデバイスが動作中に通常は静止していることを意味するが、しかしながら、小型の携帯用パッケージ内には通常、低電力送信器及び短距離アンテナを収容することができる。固定通信デバイス120−128は、設置を容易にするために単一のパッケージ内に統合することができる。
【0009】
図1は、固定通信デバイス120に関連するカバレッジゾーン130を示している。同様に、通信デバイス122−128は、関連のカバレッジゾーン132−138をそれぞれ有する。以下でより詳細に説明するように、目的は、それぞれの小売施設に関連する固定通信デバイス122−126によって小売施設の室内の少なくとも一部分のカバレッジを有することである。図1は、カバレッジゾーン130、132、及び136を円形のカバレッジパターンを有するものとして示している。しかしながら、異なる構成が可能である点は当業者であれば理解されるであろう。例えば、小売施設112の固定通信デバイス124は、カバレッジゾーン132の円形パターンではなく、ほぼ半円のパターンを有するカバレッジゾーン134を有するように構成することができる。更に別の代替の実施形態では、固定通信デバイス128a−128bは、小売施設108の物理的境界にほぼ一致する矩形形状のカバレッジゾーン138を提供する。カバレッジゾーン130−138の特定のパターンは、小売施設の物理位置に対応するように容易に構成可能である。一部のケースでは、カバレッジゾーンは、ある程度の重複を有することができる。例えば、カバレッジゾーン132及び134は、重複カバレッジゾーン139を形成する。最後に、図1は、カバレッジゾーン130−138を2次元形式で示している。実際のカバレッジゾーンは、現実には三次元である点は、当業者であれば理解されるであろう。しかしながら、簡潔且つ理解を容易にするために、カバレッジゾーン130−138は、単に図1の2次元形式で示している。
【0010】
固定通信デバイス120−126はまた、送信電力を制御することによって構成可能なカバレッジレンジを有する。例えば、カバレッジゾーン130−132は、ほぼ等しいサイズであるが、カバレッジゾーン136は、それよりも大きいレンジを有する。典型的な実施において、カバレッジゾーンのレンジは、特定の小売施設の特定の環境に対応するために所望のパターンで拡張できるように調整される。カバレッジゾーン130−132のレンジは通常、100−200フィートである。しかしながら、レンジは、この好ましいレンジから縮小又は拡大することができる点は当業者であれば理解されるであろう。例えば、ショッピングモールの中央通路にあるキオスクは、およそ25フィートのレンジ(すなわち、カバレッジの半径がおよそ25フィート)を有する円形のカバレッジゾーンを有することができる。反対に、「大型店」又は卸売店は、200フィートを超えるレンジを有することができる。目的は、小売施設の位置に最も近い所望のカバレッジエリアのみを包含するようにカバレッジゾーンを制御することである点は、当業者であれば理解されるであろう。
【0011】
図1はまた、複数の消費者無線デバイス140−146のサンプル位置も示している。当業者であれば、図1に示した消費者無線デバイス140−146の例示的な位置は、一時的なものである点は理解されるであろう。消費者がショッピングモールの通り又は通路に沿って歩くと、彼らは、カバレッジゾーン130−138に出入りする。例えば、図1は、カバレッジゾーン130−138のいずれの範囲内にもない消費者無線デバイス140を示している。消費者無線デバイス142は、カバレッジゾーン130内にあり、消費者無線デバイス144は、カバレッジゾーン132内にある。消費者無線デバイス146は、カバレッジゾーン132及び134の重複により形成された重複カバレッジゾーン139内に位置付けられる。
【0012】
消費者無線デバイスがカバレッジゾーン130−136の1つに入ると、消費者無線デバイスは、それぞれの固定通信デバイス120−128と通信を開始することになる。ここで、システム100の様々な要素をより詳細に説明することができる。
【0013】
図2は、固定通信デバイス120の機能ブロック図である。当業者であれば、固定通信デバイス122−128は、カバレッジゾーンのカバレッジパターン、電力送信レベル、及び同様のものなどの動作パラメータを除いて、本質的に同一である点は理解されるであろう。しかしながら、これらの動作パラメータは、当業者によって容易に理解され、本明細書で詳細に説明する必要はない。
【0014】
固定通信デバイス120は、中央処理ユニット150及びメモリ152を含む。一般に、CPU150は、メモリ152から命令及びデータを受け取り、これらの命令を実行する。CPU150は、従来型のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレー、ディスクリート回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は同様のものとして実施することができる。システム100は、CPUの特定の実施により限定されない。同様に、メモリ152は、様々な公知の技術によって実施することができる。メモリ152は、動的メモリ、静的メモリ、プログラム可能メモリ、又は同様のものを含むことができる。メモリ152の一部分は、CPU150と共に単一のチップに統合することができる。システム100は、メモリのいずれかの特定の実施によって限定されない。
【0015】
図2のブロック図はまた、送信器154を示している。以下でより詳細に説明するように、送信器154は、カバレッジゾーン内に入ってくる消費者無線デバイスにデータを送信する。以下でより詳細に説明するように、送信器154は、カバレッジゾーン内に入ってくる消費者無線デバイスにクーポンメッセージを送信する。
【0016】
図2はまた、受信器156を示している。以下でより詳細に説明するように、受信器156は、消費者無線デバイスの1つ又はそれ以上によって送信されたデータを受信するように構成されている。受信器156による消費者無線デバイスからのデータの受信は、消費者無線デバイスが送信器154からのデータを受信したこと、従って、固定通信デバイス120との双方向通信が可能であることの検証として機能することができる。当業者であれば、送信器154及び受信器156は、共通の回路を有し、トランシーバ158として実施することができる点は理解されるであろう。
【0017】
送信器154及び受信器156は、アンテナ160に結合される。アンテナ160は、無指向性アンテナ、指向性アンテナ、フェーズドアレーアンテナ、及び同様のものなどの様々な公知の設計を用いて実施することができる。上述のように、アンテナのカバレッジパターンを公知の方式で調整して、各カバレッジゾーン130−136ごとに一意に構成可能な所望のパターンを提供することができる。
【0018】
図2はまた、内部ネットワークインタフェース162及び外部ネットワークインタフェース164などの任意選択の構成要素を示している。内部ネットワークインタフェース162は、有線インタフェースとすることができ、或いは、公知の無線ネットワーク技術を用いて無線ネットワークインタフェースとして実施することができる。任意選択のネットワークインタフェースは、固定通信デバイス120に付加的データを提供することができる。例えば、内部ネットワークインタフェース162により、固定通信デバイス120は、店内ネットワークと通信することが可能になる。店内ネットワークは、例えば、一意に識別された消費者無線デバイスに関連する請求書番号又はクレジットカード番号のリストを含む、データベース又は他のデータ構造を含むことができる。以下でより詳細に説明するように、固定通信デバイス120は、固定通信デバイスのレンジ内に入ってくるあらゆる消費者無線デバイスと通信して、固定通信デバイスと消費者無線デバイスとの間で交換されたデータを用いて取引を完了することができる。
【0019】
任意選択の外部ネットワークインタフェース164は、同様のデータを提供することができる。これは、大型チェーンストアの一部である小売施設内に固定通信デバイス120が配置された場合に効果的な実施とすることができる。この方法で、チェーン規模のセールをチェーン全体にわたって同じデータ(例えば、消費者のクレジットカード情報に関連するデータ)で実行することができる。システム100はまた、取引データの検証のために外部ネットワークを使用することもできる。例えば、クレジットカード取引は、小売施設とは異なる場合があるクレジットカード発行者と提携する許可サービスによって処理される。外部ネットワークインタフェース164は、取引許可サービスとの通信を可能にする。
【0020】
図2に示した様々な構成要素は、バスシステム166によって共に結合される。バスシステム166は、パワーバス、アドレスバス、制御バス、データバス、及び同様のものを含むことができる。便宜上、これらの様々なバスは、図2ではバスシステム166として示している。
【0021】
図2はまた、店舗販売時点情報管理(POS)端末170及び走査デバイス/プリンタ172を示している。当業者であれば、POS端末170及び走査デバイス/プリンタ172は、食料品店で一般に見られるように、単一のシステムに統合できる点は理解されるであろう。これらの構成要素は、固定通信デバイス120の一部分ではないが、これらは通常、内部ネットワークインタフェース162を介して固定通信デバイスに結合されている。以下でより詳細に説明するように、走査デバイス/プリンタ172は、消費者無線デバイス上に表示されたデータの読み出し、及び任意選択的に、取引の完了に用いられる領収書又は他の取引識別情報を印刷するのに使用することができる。POS端末170は、特に取引が消費者に対する販売を含む場合に、取引を完了するのに使用することができる。
【0022】
図2の機能ブロック図はまた、小売店コンピュータシステム174を示しており、これは、内部ネットワークインタフェース162を介して固定通信デバイス120に結合されている。小売店コンピュータシステム174は、CPU、メモリ、ディスク記憶装置、内部及び外部ネットワークインタフェース、及び同様のものを含む一般的なコンピュータ構成要素を含む従来型のデバイスである。簡潔にするために、これらのデバイスは、図2の機能ブロック図には示していない。しかしながら、以下でより詳細に説明するように、小売店コンピュータシステム174は、小売施設内で内部的に消費者取引を処理する際、或いは、小売施設の外部にある他のコンピュータとの通信を制御する際に使用することができる。小売店コンピュータシステム174が対外的に通信を行う実施においては、固定通信デバイス120から外部ネットワークインタフェース164を削除することが可能である。
【0023】
以下で詳細に説明するように、POS端末170は、消費者を一意に識別してPOS端末が適切な取引データを生成できるようにするデータを固定通信デバイス120から受け取る。
【0024】
図3は、消費者無線デバイス142の例示的な機能ブロック図である。当業者であれば、他の消費者無線デバイス140及び144−146が同様の回路を含み、機能的に同一の方法で動作する点は理解されるであろう。消費者無線デバイス140−146の各々の詳細は必要ではない。
【0025】
図3に示すように、消費者無線デバイス142は、固定通信デバイス120に関して上記で説明したものと同様の多くの構成要素を含む。具体的に、消費者無線デバイス142は、CPU180及びメモリ182を含む。一般に、CPU180は、メモリ182からデータ及び命令を取得し、これらの命令を実行する。CPU180は、CPU150に関して上記で説明したような多くのデバイスによって実施することができる。同様に、メモリ182は、メモリ152に関して上記で説明したような様々な公知の技術で実施することができる。
【0026】
消費者無線デバイス142はまた、送信器184及び受信器186を含む。当該技術分野で知られているように、消費者無線デバイス142の受信器186は、通信を行う基地局をサーチする。無線通信システムの一部の実施において、消費者無線デバイス142は、複数の基地局と通信することができる。システム100において、固定通信デバイス120−126は、消費者無線デバイス142と固定通信デバイスの1つ又はそれ以上との間の双方向通信を可能にするための基地局として機能する。一実施形態において、固定通信デバイス120−126の1つ又はそれ以上は、基地局の動作を模擬することができるが、実際には無線通信システムのサービスプロバイダには接続されていない「擬似基地局」として機能することができる。代替の実施形態では、固定通信デバイス120−126の1つ又はそれ以上は、外部ネットワークインタフェース164を介してサービスプロバイダに結合することができる。この実施形態では、固定通信デバイス120−126は、その特定のサービスプロバイダのあらゆる基地局と同じ機能性を有する。
【0027】
一部の実施において、受信器186は、信号強度、信号品質、又は消費者無線デバイス142内に事前プログラムされた選択パラメータなどの要因に基づいて「最良の」基地局をサーチする。消費者無線デバイスが通信相手となる基地局を位置特定すると、送信器184は、適切なハンドシェーク信号を送信し、消費者無線デバイス142と固定通信デバイス120との間に双方向通信リンクを確立する。
【0028】
一部の実施において、送信器184及び受信器186は、共通の回路を共有し、トランシーバ188として実施することができる。送信器184及び受信器186はアンテナ189に結合される。アンテナ160の指向性ビームパターンとは異なり、消費者無線デバイスのアンテナ189は、通信相手となる適切な基地局を検出する最大限の可能性をもたらすために無指向性ダイポールアンテナとして実施されることが多い。
【0029】
消費者無線デバイス142はまた、固定通信デバイス120の実施には必要ではない回路を含む。例えば、消費者無線デバイス142は、キーパッド190、オーディオ回路191、及びディスプレイ192を含む。キーパッド190は、ユーザが電話番号を入力して、或いは消費者無線デバイス142を制御するのを可能にする典型的な無線通信デバイスキーパッドとすることができる。キーパッド190は、暗証番号(PIN)又は同様のものなどの許可データを入力するために消費者によって用いられて取引の完了を許可することができる。オーディオ回路191は、ユーザと無線通信ネットワークの他の部分との双方向音声通信を可能にするためのマイクロフォン及びスピーカを含むことができる。ディスプレイ192は、消費者に動作情報を提供するためのモノクロ又はカラーのディスプレイとすることができる。システム100で実施されるように、ディスプレイ192を用いて、取引の完了を許可するために用いられる識別データ、許可データ、又は同様のものの視覚表示を消費者に容易に提供することができる。一実施形態において、ディスプレイ192は、固定通信デバイス120によって消費者無線デバイス142に送信されたデータを表示する。代替の実施形態では、特定の消費者無線デバイスの一意の識別に基づいて、選択されたデータを消費者無線デバイス142に送信することができる。ディスプレイ192上に表示されるデータは、固定通信デバイス120から受け取ったデータとすることができ、或いは、ディスプレイ上に表示されるデータは、キーパッド190を用いたPINコードの入力などのユーザ行動によって変更することができる。ディスプレイ192上のデータの意図しない又は無許可の閲覧を防ぐために、データは、符号化された形式で表示することができる。例えば、固定通信デバイス120から受け取ったデータ又は消費者無線デバイス142によって生成されたデータは、バーコード記号又は他のシンボルを用いて表示することができる。
【0030】
図3に示した様々な構成要素は、バスシステム193によって共に結合される。バスシステム193は、パワーバス、アドレスバス、制御バス、データバス、及び同様のものを含むことができる。便宜上、これらの様々なバスを図3ではバスシステム193として示している。
【0031】
例示的な実施形態において、固定通信デバイス120−126は、双方向データ通信が可能である。例えば、一部の通信システムは、消費者無線デバイス140−146との通信において、自己の関連ディスプレイ機能と並んでショートメッセージサービス(SMS)機能を採用する。
【0032】
消費者無線デバイス140−146の1つを持ち歩く人がカバレッジゾーン130−138に入ると、消費者無線デバイスは、対応する固定通信デバイスを「最良の」基地局として検出する。前述のように、最良の基地局の選択は、信号強度、信号品質、又は消費者無線デバイス内に事前プログラムされた選択パラメータなど、単独で又は組み合わせて得られた1つ又はそれ以上の要因に基づくことができる。例えば、消費者無線デバイス142を持ち歩く消費者がカバレッジゾーン130に入ると、この消費者無線デバイスは、固定通信デバイス120を検出してこの固定通信デバイスを最良の基地局として選択する。
【0033】
消費者無線デバイスが固定通信デバイス120を検出すると、消費者無線デバイスは、この固定通信デバイスに登録するか又は関連付けを行う。典型的なCDMA無線通信ネットワークにおいて、固定通信デバイス120の送信器154は、いずれかの消費者無線デバイスにより検出されるパイロット信号を送信する。この例示的な実施形態において、カバレッジゾーン130上で送信されるのは、パイロット信号である。消費者無線デバイス142がカバレッジゾーン130内に入ると、受信器186(図3を参照)は、固定通信デバイス120から送信されたパイロット信号を検出する。消費者無線デバイス142は、固定通信デバイス120に登録するか又は関連付けを行う。他の無線通信ネットワークは、基地局の位置を特定するのにパイロット信号ではなく制御チャンネルを利用する。当業者であれば、本明細書で説明する原理は、基地局を検出するためにあらゆる無線通信ネットワークに適用可能である点は理解されるであろう。
【0034】
固定通信デバイス120−128の1つが消費者無線デバイスによって「最良の」基地局として識別された後、この基地局への登録が実行される。登録処理の一部として、消費者無線デバイス142は、この消費者無線デバイスを一意に識別するための電子シリアル番号(ESN)、移動体識別番号(MIN)、又は同様のものなどの識別データを送信する。
【0035】
図4は、システム100の例示的なアーキテクチャを示している。図4に示すように、固定通信デバイス120は、無線接続を介して消費者無線デバイス142と通信する。固定通信デバイス120は、内部ネットワークインタフェース162(図2を参照)を介して小売店コンピュータシステム174に結合されている。POS端末170及び走査デバイス/プリンタ172もまた、小売店コンピュータシステム174に結合されている。固定通信デバイス120は、消費者無線デバイス142から何らかの形式のIDデータを受け取る。このIDデータは、内部ネットワークを介して小売店コンピュータシステム174に送信することができる。消費者無線デバイス142によって送信されたIDデータは、消費者無線デバイスを動作させる消費者を一意に識別するのに直接的に使用することができる。代替的に、消費者無線デバイスから送信されたIDデータは、間接的に使用されて、クレジット/デビットカードデータ、及び同様のものなどの最終識別データを導出することができる。
【0036】
図4はまた、外部ネットワークインタフェース164(図2を参照)を介して外部ネットワーク194に結合された固定通信デバイス120も示している。外部ネットワーク194には外部サーバ196も結合されている。外部サーバ196は、消費者無線デバイス142を一意に識別するために用いられる妥当性確認データを含むデータ構造を含むことができる。データ構造は、データベース、スプレッドシート、ルックアップテーブル、又は同様のものの形式とすることができる。システム100は、外部サーバ196内でいずれかのデータ構造を実施するのに用いられる特定の形式に限定されない。
【0037】
消費者無線デバイスから送信されたIDデータが直接的に使用される場合、固定通信デバイス120は、外部ネットワーク194を介して外部サーバ196と交信し、そのIDデータが有効な消費者無線デバイスに対応することを検証することができる。この処理はまた、その無線デバイスの紛失又は盗難が報告されていないことを確認するのに使用することもできる。他の形式の妥当性確認も実施することができる。消費者無線デバイス142から送信されたIDデータが間接的に使用される場合、固定通信デバイス120は、送信されてきたIDデータを外部サーバ196上のデータ構造へのポインタ又はインデックスの形式として使用することができる。代わりに、外部サーバ196は、クレジット/デビットカード番号などの情報を返す。外部サーバ196はまた、消費者無線デバイス142から送信されたIDデータが盗難又は紛失の報告がなされていない有効なデバイスに対応することを示す妥当性確認データを返すこともできる。ここでもまた、システム100により他の形式の妥当性確認も実施することができる。
【0038】
図4に示した例示的な実施形態では、POS処理ネットワーク198はまた、外部ネットワーク194に接続されている。当業者であれば、POS端末170によって実行される消費者取引は、クレジットカード許可などの許可を必要とすることがある点は理解されるであろう。図4に示したアーキテクチャでは、POS端末からのデータは、小売店コンピュータシステム174、固定通信デバイス120、及び外部ネットワーク194を介してPOS処理ネットワーク198に中継される。POS処理ネットワーク198は、公知の方式で動作して取引を許可する。POS処理ネットワーク198から返されるデータは、取引許可データの形式とすることができ、これは、中継されてPOS端末170に返される。
【0039】
当業者であれば、図4に示したアーキテクチャは、システム100の1つの例示的な実施形態に過ぎない点は理解されるであろう。1つの代替の実施形態において、小売店コンピュータシステム174は、外部ネットワーク194に直接結合することができる。この実施形態では、固定通信デバイス120と外部ネットワーク194との間の通信は、内部ネットワーク及び小売店コンピュータシステム174を介して行われる。しかしながら、IDデータ、妥当性確認データ、検証データ、及び同様のものは、上述に類似した方法で処理又は生成することができ、データは、外部ネットワーク194と小売店コンピュータシステム174との間で中継される。
【0040】
消費者無線デバイスを登録して識別するためのシステム100の動作を図5のフロー図に示す。開始200において、システム100の様々な構成要素が起動される。ある時点で、消費者無線デバイス(例えば、消費者無線デバイス142)が固定通信デバイス(例えば、小売施設104に関連する固定通信デバイス120)のカバレッジゾーン(例えば、カバレッジゾーン130)に入る。消費者無線デバイス142がカバレッジゾーン130に入ると、デバイスは、固定通信デバイス120の存在を検出して登録処理を開始する。上述のように、登録処理は、特定の無線通信プロトコルに基づいて異なる場合がある。例えば、CDMA登録の無線通信プロトコルは、GSMデバイスの登録の無線通信プロトコルと異なることができる。しかしながら、固定通信デバイス120は、異なる通信プロトコル及び複数のアクセスアーキテクチャに対応するために複数のモードで動作するように構成することができる。登録処理は、図5のステップ202で総称的に示している。
【0041】
ステップ204において、固定通信デバイス120は、消費者無線デバイス142から識別(ID)データを受け取る。このデータは、ステップ200で完了した登録処理の一部分として受け取ることができる。MIN/ESNの組み合わせは、無線通信デバイス142を認証する働きをし、従って、このデバイスの一意の識別を可能にすることができる。代替的に、固定通信デバイス120は、通信無線デバイス142にクエリを送信して、PIN、又は消費者無線デバイスの所有者だけが知っている何らかの他の一意のコードのような、何らかの他の形式の識別データを要求することができる。消費者は、要求された識別データを提供することによってクエリに応答することができる。従って、ステップ204は、MIN/ESNだけでなく他の形式の一意の識別データも同様に包含するものである。
【0042】
ステップ206において、固定通信デバイス120は、IDデータを少なくとも一時的に格納する。IDデータは、メモリ152(図2を参照)内に格納することができる。代替的に、固定通信デバイス120は、受け取ったIDデータを内部ネットワークインタフェース162を介して送信することにより小売店コンピュータシステム174に関連するデータ構造内に、或いは、外部ネットワークインタフェース164を介してこのデータを送信することにより外部コンピュータ(示されていない)に関連するデータ構造内にこのデータを格納することができる。以下でより詳細に説明するように、IDデータは、消費者との将来的な取引のために格納される。
【0043】
ステップ206の後、システム100は、妥当性確認処理を開始することができ、これも図5のフロー図に示されている。妥当性確認処理を用いてIDデータの妥当性を判断することができる。例えば、MIN/ESNの組み合わせは、各消費者無線デバイスに一意のものである。違法コピーされたMIN又はESNを有するクローンの無線デバイスは、この方法で検出することができる。更に、妥当性確認処理を用いて、消費者無線デバイスが紛失又は盗難の報告がなされているか否かを判断することができる。実際の妥当性確認手順は、実施に基づいて異なることができる。例えば、妥当性確認処理がMIN/ESNの組み合わせの検証を含む場合、システム100は、外部ネットワークインタフェース164(図2を参照)を介して無線サービスプロバイダと交信し、妥当性確認を要求しなければならない。消費者無線デバイスが紛失又は盗難の報告がなされているか否かを判断するために、同様の処理を消費者の無線サービスプロバイダと実行することができる。PINなどの他の一意の形式のIDデータをシステム100内に格納してもよい。例えば、小売店コンピュータシステム174は、自己の顧客のPIN番号リストを含んでおり、これらのPINを顧客名及び/又はMIN及び/又はESNなどの顧客数値データと関連付けることができる。PIN又は他の一意のコードがIDデータとして使用される場合、妥当性確認処理は、消費者に問い合わせを行って一意のコードの入力を要求する。この一意のコードが、小売店コンピュータシステム174内の格納データに対して比較されて、適切な妥当性確認を行うことができる。加えて、妥当性確認処理を事前許可の形式として使用して、商品及び/又はサービスに関して消費者に課金可能なあらゆる商取引に対する金銭上の限度を決定することができる。
【0044】
ステップ208において、固定通信デバイス120は、妥当性確認要求を送信する。上述のように、妥当性確認要求は、内部ネットワークインタフェース162(図2を参照)を介して小売施設内の小売店コンピュータシステム174に、或いは、外部ネットワークインタフェース164を介して外部ネットワーク194に送信することができる。
【0045】
ステップ210において、システム100は、妥当性確認ソースから妥当性確認データを受け取り、ステップ212において、妥当性確認データを少なくとも一時的に格納する。IDデータと同様に、妥当性確認データは、メモリ152(図2を参照)内、又は内部ネットワークインタフェース162を介して小売店コンピュータシステム174のデータ格納デバイス上、或いは外部ネットワーク194に結合された外部サーバ196上に格納することができる。処理は214で終了し、消費者無線デバイス142は一意に識別され、妥当性確認データが受け取られて消費者無線デバイスと関連付けられたことになる。
【0046】
当業者であれば、図5のフロー図は、例示的な実施形態を示しており、本開示の範囲内で多くの代替形態が可能である点は理解されるであろう。例えば、ステップ208−212で示した妥当性確認処理は、上述のようにあらゆる取引の前に実行することができる。しかしながら、妥当性確認処理は、取引中に同時に、又は取引後でも実行することができる。加えて、図5のフロー図で示したステップを固定通信デバイス120が実行するものとしてシステム100を説明した。しかしながら、当業者であれば、IDデータは、固定通信デバイス120から小売施設(例えば、図2の小売施設104)内の小売店コンピュータシステム174(図2を参照)に送信することができ、妥当性確認処理は、小売店コンピュータシステムによって実行される点は理解されるであろう。一実施形態では、POS端末170が、208−212の妥当性確認要求処理を実行することができる。当業者であれば、POS端末170は、このような取引に合わせて設計されている点は理解されるであろう。POS端末170は通常、磁気ストリップリーダを介してクレジットカード又はデビットカード情報を受け取って、取引の一部として妥当性確認処理を実行するように構成することができる。同じ方法で、システム100の実施は、消費者無線デバイス142から受け取ったIDデータをPOS端末170に提供することができる。IDデータをクレジットカードデータの代わりに使用することができ、POS端末170が、クレジットカードデータの代わりにIDデータを用いて基本的に同じ妥当性確認処理段階を実行する。
【0047】
更に別の代替の実施形態において、MIN/ESNデータをデータ構造(すなわち、データ格納デバイス、データベース、データテーブル、スプレッドシート、又は同様のもの)に対する参照として用いて、そのMIN/ESNに関連するクレジットカードデータを取り出すことができる。データ構造は、小売店コンピュータシステム174内に含まれており、内部ネットワークを介してアクセス可能とすることができ、或いは、外部サーバ196内に含まれており、外部ネットワーク194を介してアクセス可能とすることができる。この実施形態では、実際のクレジットカードデータをステップ206で格納したIDデータとして使用することができる。この実施形態では、POS端末170が、ステップ208−212の妥当性確認処理で用いる実際のクレジットカード又はデビットカード情報を受け取る。従って、「IDデータ」という用語は、消費者無線デバイス142から送信された一意の識別データ、並びに消費者無線デバイスから受け取った情報に基づいて導出できるクレジット/デビットカード情報などのデータを包含するほど十分広範に解釈すべきである。
【0048】
更に別の代替の実施形態において、小売施設は、複数のPOS端末170を有することができる。例示的な実施形態において、IDデータ及び妥当性確認データは、複数のPOS端末170の1つ又はそれ以上に対してアクセス可能とすることができる。上述のように、IDデータ及び妥当性確認データは一時的に格納される。従って、消費者は、大型小売施設の様々な区域を訪れて、異なるPOS端末で複数の取引を実行することができる。一時的に格納されたIDデータ及び妥当性確認データは、小売施設内で1つよりも多いPOS端末170によって使用することができる。この方法で、消費者がその小売施設内にいる間は、顧客は全ての取引に対して固定通信デバイス(例えば、図2の固定通信デバイス120)のレンジ内に入るときにただ1度だけ識別及び妥当性確認処理を受ければよい。
【0049】
上述のように、IDデータ及び妥当性確認データは、少なくとも一時的に格納される。IDデータ及び妥当性確認データは、1回の取引の後に消去することができる。これは、消費者がただ1回だけの取引を完了する可能性が高い小型小売施設において一般的なこととすることができる。代替的に、IDデータ及び妥当性確認データは、初期登録後の所定時間期間(例えば、30分)の間格納され、消費者が再識別及び妥当性再確認の処理を必要とせずに複数の取引を完了できるようにすることができる。この実施は、消費者が1回の訪問で複数の取引を完了することができる大型小売施設において望ましいとすることができる。この実施は、複数のPOS端末170を有する大型小売施設で望ましいとすることができる。
【0050】
更に別の代替の実施形態において、IDデータ及び妥当性確認データは、取引完了後の所定時間期間の間格納されて、他の取引を完了するための付加的な時間を消費者に与えることができる。代替的に、消費者は、気が変わって取引を無効にしたいと望む場合がある。IDデータ及び妥当性確認データの一時的な格納により、簡素化された取引無効処理が局所的に可能になる。
【0051】
図6は、取引を完了するためのシステム100の動作を示すフロー図である。開始220において、システム100は、消費者無線デバイス(例えば、図2の消費者無線デバイス142)からIDデータを受け取って格納している。例示的な実施形態では、ステップ208−212で示した妥当性確認処理が完了している。しかしながら、上述のように、妥当性確認処理はまた、取引の間又は完了後に実行することもできる。
【0052】
ステップ222において、消費者が取引を開始する。用語「取引」とは、商品及び/又はサービスの販売を含むが、無料の商品及び/又はサービスを含むと考えることもできる。従って、取引は、必ずしも金銭の交換を伴う必要はない。
【0053】
ステップ224において、システム100は、妥当性確認データを再呼び出しする。前述のように、妥当性確認データは、メモリ152(図2を参照)内、又は例証として小売店コンピュータシステム174内に格納することができる。
【0054】
ステップ226において、検証データがシステム内に入力される。検証データは、取引が金銭を伴う場合にはコストデータを含むことができる。検証データはまた、取引の完了をレビューして許可する最後の機会を消費者に与えることができる。検証データは、例証として、POS端末170を用いて手動で入力することができる。代替的に、検証データは、固定通信デバイス120によって消費者無線デバイス142に送信することができる。取引に関連する情報は、例証として、消費者無線デバイス142のディスプレイ192(図3を参照)上に表示することができる。消費者は、検証データをレビューして、消費者無線デバイス142上のキーパッド190を介して検証データに対するPINなどの肯定的応答を入力することができる。代替的に、消費者は、ディスプレイ192上の検証データ要求を見ている消費者だけが知っている1つ又はそれ以上の英数字からなる何らかの他のコードを入力することができる。
【0055】
検証データが消費者無線デバイス142に送信された場合、消費者は、上述のように、PIN又は他のコードを入力して、入力したコードを固定通信デバイス120に送り返すことができる。代替的に、消費者は、PIN又は他のコードを入力して、これにより、ディスプレイ192上に英数字又はシンボルのデータ表示を生成することができる。ディスプレイ192は、通常はPOS端末170の一部分である走査デバイス/プリンタ172(図2を参照)によって走査することができる。従って、消費者は、取引の完了前に取引の詳細を検証する機会を有する。
【0056】
更に別の代替の実施形態において、小売施設内の従業員は、人が提供したPIN又は他のコードをPOS端末170上に表示された数字のリストから任意選択的に選択して、POS端末に取り付けられたキーパッド又はキーボードを介して検証データを手動で入力することができる。商取引の購入金額などの他のデータもまた、小売施設の従業員によって手動で入力するか、又は小売施設で見られるように、走査デバイス/プリンタ172を介して入力することができる。
【0057】
ステップ228において、システム100は、取引データを送信する。上述のように、取引データは、例証として、IDデータ、妥当性確認データ、検証データ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。一実施形態において、取引は、消費者に対する課金を伴うことがある。課金は、消費者の無線デバイスに対して行われ、消費者のサービスプロバイダを通じて請求することができる。サービスプロバイダは、一般に、毎日の星占い、毎日のジョーク、着メロ、消費者チャット回線、及び同様のものなどのサービスの中間請求代理業者の役目を果たす。このようなサービスは通常、無線サービスプロバイダを介して請求される。同様に、小売サービス施設内で実行された取引もまた、消費者の無線サービスプロバイダに対して課金することができる。
【0058】
代替的に、IDデータ、妥当性確認データ、及び検証データを用いて、当該技術分野で知られているように、消費者のクレジット/デビットカード又は他の金融口座に課金することができる。例示的な実施形態において、POS端末170は、IDデータ、妥当性確認データ、検証データ、又はこれらの組み合わせを取引データと共に処理機関に送信することができ、この処理機関は、消費者無線デバイス142に一意に一致するIDデータの合致を含む商取引の通常の構成要素を検証することによって取引を処理することができる。一実施形態において、処理機関は、外部ネットワーク194を介してアクセス可能なPOS処理ネットワーク198(図4を参照)である。
【0059】
小売施設又は第三者の取引処理機関は取引要求を承認する。取引がOKの場合、決定230の結果はYES(はい)であり、ステップ232で、システム100は取引確認を受け取る。ステップ234において、取引が完了する。これは、走査デバイス/プリンタ172上での領収書又は他の確認書の印刷を含むことができ、ステップ236で処理が終了する。
【0060】
何らかの理由で取引が承認されない場合、決定230の結果はNO(いいえ)である。この場合、取引は拒否され、ステップ238で、固定通信デバイス120が消費者無線デバイス142に拒否通知を送信することができ、ステップ240で、取引は中止される。取引の中止後に処理が236で終了する。
【0061】
取引は、幾つかの理由で拒否される場合がある。例えば、取引の金銭費用が所定の許可又は妥当性レベルを超える場合がある。別の実施例では、消費者が取引の完了を許可されない場合がある。例えば、取引がアルコール又はタバコの購入を伴う場合がある。妥当性確認処理中に取り出されたユーザデータが、消費者無線デバイスの所有者が未成年であることを示す場合、消費者の小売施設内での他の商品の購入が許可される場合でも、この特定の取引を拒否することができる。更に別の実施例では、消費者が付加的なID又は妥当性確認データの入力を求められることがある。この実施例では、ステップ238で送信された拒否メッセージは、付加的情報の要求とすることができる。付加的情報が提供された場合、その後で許可が与えられる場合があり、取引を中止する必要はない。
【0062】
従って、通信システム100は、従来型の消費者無線デバイスと通信して、通常は小売施設に近接したエリアにある短距離カバレッジゾーン内に入ったときに消費者無線デバイスがクーポンメッセージを送信する短距離基地局を含む。この処理により、消費者無線デバイスを取引の完了処理で使用することができるようになる。
【0063】
様々な形式のデータ(すなわち、IDデータ、妥当性確認データ、検証データ、取引データ、及び同様のもの)は、安全な方法で送信されなければならない点は理解されるであろう。本明細書では詳細に議論しないが、これらの形式のデータは、多くの公知の暗号化形式を用いて暗号化することができる。システム100は、固定通信デバイス120と消費者無線デバイス142との間で無線送信されるデータ、並びに内部ネットワーク及び外部ネットワーク上で送信されるデータを保護するために用いることができる、どのような特定の暗号化形式によっても限定されない。適切なセキュリティ形式を適用して、潜在的な悪用に対するシステムの脆弱性を低減する。同様に、小売店コンピュータシステム174(図4を参照)又は外部サーバ196内に含まれる場合があるデータ構造に対して、適切な形式のデータセキュリティを適用する。同様に、データセキュリティ対策は、一般にPOS処理ネットワーク198に適用される。
【0064】
前述の実施形態は、他の異なる構成要素内に含まれるか又はこれらと関連付けられる様々な構成要素を示している。このように示されたアーキテクチャは、単に例示的なものに過ぎず、実際には、同じ機能性を達成する他の多くのアーキテクチャを実施することができる点は理解されたい。概念上は、所望の機能性が達成されるようにするため、同じ機能性を達成する構成要素のあらゆる配置が有効に「関連付け」られる。従って、本明細書で特定の機能性を達成するために組み合わされた何れかの2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関わらず、所望の機能性が達成されるように相互に「関連付けられた」とみなすことができる。同様に、そのように関連付けられた何れかの2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために互いに「動作可能に接続」又は「動作可能に結合」されたとみなすことができる。
【0065】
本発明の特定の実施形態を図示し説明してきたが、当業者であれば、本明細書の教示に基づいて、本発明及びその広範な態様から逸脱することなく変更及び修正を行うことができ、従って、添付の特許請求の範囲は、このような全ての変更及び修正が本発明の真の精神及び範囲内にあるようにその範囲内にこれらを包含するものであることは明らかであろう。更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される点は理解されたい。当業者であれば、一般に本明細書及び特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の主文)で使用される用語は、「確定していない」用語として一般に意図されている点は理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という語は、「含んでいるが、限定ではない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「「含む(includes)」という用語は、「含むが、限定ではない」と解釈されるべきである、など)。更に、当業者であれば、導入される特許請求の範囲の記述に特定の数字が意図される場合、その意図は明示的に特許請求の範囲に記載され、そのような記述がない場合にはそのような意図がないことは理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記述を導入するための導入語句「少なくとも1つの」及び「1つ又はそれ以上の」の使用を含むことができる。しかしながら、このような語句の使用は、同じ特許請求の範囲が導入語句「1つ又はそれ以上の」又は「少なくとも1つの」及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合でも、不定冠詞「a」又は「an」による特許請求の範囲の記述の導入が、このような導入がなされた特許請求の範囲の記述を含む何れかの特定の特許請求の範囲もこのような1つあけの記述を含む発明に限定することを示唆すると解釈されるべきではなく(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つの」又は「1つ又はそれ以上の」を意味すると解釈されるべきである)、同じことが、特許請求の範囲の記述を導入するのに用いられる定冠詞の使用にも当てはまる。加えて、導入される特許請求の範囲の記述に特定の数字が明示的に記載されている場合でも、当業者であれば、このような記述は通常、記載の数字を少なくとも意味すると解釈されるべきである点は理解されるであろう(例えば、他の修飾語句を持たない「2つの記述」のそのままの記述は通常、少なくとも2つの記述、或いは2つ又はそれ以上の記述を意味する)。
従って、本発明は、添付の特許請求の範囲以外によって限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広域ネットワークの免許を受けた周波数で使用される無線店舗販売時点情報管理取引のためのシステムであって、
消費者に開放された小売施設と、
前記小売施設に関連し前記小売施設に近接して配置され、免許を受けた周波数上で限定的な送信レンジを有して消費者無線デバイスにデータ通信を送信するように構成された送信器と、
前記消費者無線デバイスからデータ通信を受信するための受信器と、
前記送信器及び前記受信器に動作可能に結合されたアンテナと、
前記送信器及び前記受信器に動作可能に結合されたコントローラと、
を備え、
前記コントローラが、前記消費者無線デバイスが前記送信器のレンジ内にある時点を検出するように構成されており、前記消費者無線デバイスが前記送信器のレンジ内にあることが検出されると、前記コントローラが、前記消費者無線デバイスに関連し前記消費者無線デバイスを一意に識別する識別データを受け取り、前記受け取った識別データを用いて前記小売施設内で取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記識別データが、前記受信器によって受け取られる前記消費者無線デバイスの電子識別データを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記消費者無線デバイスが事前プログラムされた電子識別データを有し、前記コントローラが、前記受信器によって受け取られた前記消費者無線デバイスの電子識別データを用いて前記識別データを取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記識別データが、前記受信器によって受け取られた前記消費者無線デバイスの電子識別データの受信に応答して前記コントローラによって取得された前記消費者のクレジット/デビットカードデータである、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記識別データを格納するように構成されたデータ格納構造を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記格納された識別データを前記取引の完了時に削除するように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラが、前記格納された識別データを前記取引の完了後の所定時間に削除するように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラが更に、取引許可を取得して前記取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記取引が金銭的取引であり、前記コントローラが更に、前記取引の金銭価値が所定の閾値を超える場合に取引許可を取得して前記取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラが更に、前記取引の記録を取るために取引識別データを生成するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
コンピュータネットワークと通信するように構成されたネットワークインタフェースを更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記コンピュータネットワークに結合されて前記識別データを格納するように構成されたデータ格納構造を更に含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記識別データが、前記受信器によって受け取られた前記消費者無線デバイスの電子識別データの受信に応答して前記コンピュータネットワークを介して前記コントローラによって取得された前記消費者のクレジット/デビットカードデータである、
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記コントローラが更に、前記コンピュータネットワークを介して取引許可を取得して前記取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
ディスプレイを有する消費者無線デバイスと共に使用するために、前記システムが前記小売施設に関連する走査デバイスを更に備え、前記消費者無線デバイスのディスプレイを走査してこれによって前記識別データを取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記走査デバイスが、店舗販売時点情報管理(POS)端末の一部分であり、前記POS端末は、前記識別データを用いて前記取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記消費者無線デバイスのディスプレイ上の前記識別データが符号化されており、前記走査デバイスが、前記消費者無線デバイスのディスプレイ上に表示された前記符号化データを読み取る、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記消費者無線デバイスのディスプレイ上の前記識別データがシンボルデータを用いて符号化されており、前記走査デバイスが、前記消費者無線デバイスのディスプレイ上に表示された前記シンボルデータを読み取る、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
ディスプレイを有する消費者無線デバイスと共に使用するために、前記システムが、前記小売施設に関連する走査デバイスを更に備え、前記消費者無線デバイスのディスプレイを走査してこれによって取引許可を取得して前記取引を完了する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記走査デバイスが、店舗販売時点情報管理(POS)端末の一部分であり、前記POS端末が、前記取引許可を用いて前記取引を完了するように構成されている、
ことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
広域ネットワークの免許を受けた周波数が使用される無線取引のための方法であって、
消費者無線デバイスとの短距離通信を行うために、小売施設に関連して前記免許を受けた周波数上で通信するように動作可能である固定位置基地局を構成する段階と、
消費者無線デバイスから前記基地局に送信されるデータを含む通信を前記基地局のレンジに入ってくる前記消費者無線デバイスと行う段階と、
前記消費者無線デバイスから受け取った前記データに基づいて、前記消費者無線デバイスに関連する消費者を一意に識別する識別データを取得する段階と、
前記識別データを用いて前記小売施設と前記消費者との間の取引を完了する段階と、
を含む方法。
【請求項22】
前記識別データが、前記消費者無線デバイスの電子識別データを含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記消費者無線デバイスが事前プログラムされた電子識別データを有し、前記方法が、前記消費者無線デバイスの電子識別データを用いて前記識別データを取得する段階を更に含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記識別データが前記消費者のクレジット/デビットカードデータである、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記識別データを取得する段階が、前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造を使用する、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記識別データを格納する段階を更に含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記取引の完了時に前記格納された識別データを削除する段階を更に含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記取引の完了後の所定時間に前記格納された識別データを削除する段階を更に含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項29】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記識別データを格納する段階が、前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造を使用する、
請求項26に記載の方法。
【請求項30】
取引許可を取得して前記取引を完了する段階を更に含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記取引が金銭的取引であり、前記方法が、前記取引の金銭価値が所定の閾値を超える場合に取引許可を取得して前記取引を完了する段階を更に含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記取引の記録を取るために取引識別データを生成する段階を更に含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項33】
広域ネットワークの免許を受けた周波数で動作可能な消費者無線デバイスを用いて取引を実行するための方法であって、
小売施設に関連する基地局として機能し且つ前記免許を受けた周波数上で通信するように動作可能な送信器及び受信器を有する、短距離通信用の双方向通信局を構成する段階と、
前記消費者無線デバイスによって前記通信局を検出する段階と、
前記通信局を基地局として選択する段階と、
前記選択した基地局に登録して、これによって前記消費者無線デバイスと前記選択した基地局との間に無線通信リンクを確立する段階と、
前記消費者無線デバイスから前記無線通信リンクを介してデータを受け取る段階と、
前記消費者無線デバイスから受け取った前記データに基づいて、前記消費者無線デバイスに関連する消費者を一意に識別する識別データを取得する段階と、
前記識別データを用いて前記小売施設と前記消費者との間の取引を完了する段階と、
を含む方法。
【請求項34】
前記識別データが、前記消費者無線デバイスの電子識別データを含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記消費者無線デバイスが、事前プログラムされた電子識別データを有し、前記方法が、前記消費者無線デバイスの電子識別データを用いて前記識別データを取得する段階を更に含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記識別データが前記消費者のクレジット/デビットカードデータである、
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記識別データを取得する段階が、前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造を使用する、
請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記識別データを格納する段階を更に含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記取引の完了時に前記格納された識別データを削除する段階を更に含む、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記取引の完了後の所定時間に前記格納された識別データを削除する段階を更に含む、
請求項38に記載の方法。
【請求項41】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記識別データを格納する段階が、前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造を使用する、
請求項38に記載の方法。
【請求項42】
取引許可を取得して前記取引を完了する段階を更に含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項43】
前記取引が金銭的取引であり、前記方法が、前記取引の金銭価値が所定の閾値を超える場合に取引許可を取得して前記取引を完了する段階を更に含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項44】
前記取引の記録を取るために取引識別データを生成する段階を更に含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項45】
消費者無線デバイスとの短距離通信用の固定位置基地局を用いた無線取引のためコンピュータを制御する命令を含むコンピュータ可読媒体であって、
前記基地局が、小売施設に関連して広域ネットワークの免許を受けた周波数上で通信するように動作可能であり、前記コンピュータ可読媒体は、前記コンピュータが、
前記基地局のレンジに入ってくる消費者無線デバイスに対して前記消費者無線デバイスから前記基地局に送信されるデータを含む通信を行い、
前記消費者無線デバイスから受け取った前記データに基づいて、前記消費者無線デバイスに関連する消費者を一意に識別する識別データを取得し、
前記識別データを用いて前記小売施設と前記消費者との間の取引を完了する、
ようにさせる命令を有する、
ことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項46】
前記識別データが前記消費者無線デバイスの電子識別データを含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項47】
前記消費者無線デバイスが事前プログラムされた電子識別データを有し、前記コンピュータ可読媒体が、前記コンピュータに対して前記消費者無線デバイスの電子識別データを用いて前記識別データを取得させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項48】
前記識別データが前記消費者のクレジット/デビットカードデータである、
ことを特徴とする請求項47に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項49】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記コンピュータ命令が、前記コンピュータに対して前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造から前記識別データを取得させるようにする、
ことを特徴とする請求項48に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項50】
前記コンピュータに対して前記識別データを格納させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項51】
前記コンピュータに対して前記取引の完了時に前記格納された識別データを削除させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項50に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項52】
前記コンピュータに対して前記取引の完了後の所定時間に前記格納された識別データを削除させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項50に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項53】
データを格納するためのデータ構造を有するコンピュータネットワークと共に使用するために、前記コンピュータに対して前記識別データを格納させるようにする命令が、前記コンピュータネットワークに結合された前記データ格納構造を使用する、
ことを特徴とする請求項50に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項54】
前記コンピュータに対して取引許可を取得して前記取引を完了させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項55】
前記取引が金銭的取引であり、前記コンピュータ可読媒体は、前記取引の金銭価値が所定の閾値を超える場合に、前記コンピュータに対して取引許可を取得して前記取引を完了させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項56】
前記コンピュータに対して前記取引の記録を取るために取引識別データを生成させるようにする命令を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−501147(P2010−501147A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524808(P2009−524808)
【出願日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/076142
【国際公開番号】WO2008/022283
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.着メロ
【出願人】(508240959)イーグル リヴァー ホールディングス リミテッド ライアビリティ カンパニー (5)
【Fターム(参考)】