説明

無線基地局装置および送信信号制御方法

【課題】無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐことが可能な無線基地局装置および送信信号制御方法を提供する。
【解決手段】無線端末装置202から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置205へ送信し、上位装置205から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置202へ送信するための無線基地局装置101であって、上位装置205と通信可能か否かを判断する通信可否判断部97と、通信可否判断部97による判断結果に基づいて、無線端末装置202への無線信号の送信の開始および停止を制御するための送信制御部99とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局装置および送信信号制御方法に関し、特に、無線信号による干渉を防ぐための制御を行なう無線基地局装置および送信信号制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体通信システムでは、半径数百メートルから数十キロメートルのセルすなわち無線端末装置が通信可能なエリアを形成する無線基地局装置(以下、マクロ基地局とも称する。)による通信サービスが提供されてきた。
【0003】
近年、移動通信サービスの加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供することが望まれている。また、ビルの超高層化に伴う不感地対策のため、企業フロア内および一般家庭内への無線基地局装置の設置も望まれている。
【0004】
これらの要望と併せて、無線基地局装置で使用される種々のデバイスの処理能力が飛躍的に向上したことによって無線基地局装置の小型化が進み、このような小型化された基地局が注目を集めている。
【0005】
この小型基地局(以下、フェムト基地局とも称する。)が形成するフェムトセル(Femto Cell)の半径は10メートル前後と小さいため、フェムト基地局は、マクロ基地局が形成するマクロセル(Macro Cell)の圏外となりマクロ基地局の設置が困難な宅内および地下街等の場所で使用されることが考えられる。
【0006】
ここで、フェムト基地局は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局から送信される無線信号が、周辺の他のフェムト基地局またはマクロ基地局と無線端末装置との間で送受信される無線信号に対して干渉する場合がある。
【0007】
無線基地局装置から送信される無線信号の送信レベルを制御する構成として、たとえば、特許文献1(特表2009−504047号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、セルラー通信システムで用いられる基地局であって、無線周波数受信パスと、無線周波数送信パスと、ネットワークへの接続とを備える。インストールに際して、上記基地局は、ワイヤレス通信ネットワークにおいて動作する上記無線周波数受信パスを設定し、所定の複数のネットワーク搬送波の各々における受信信号強度を監視し、上記受信信号強度に基づいて、上記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの第1のネットワーク搬送波を、動作する下りリンク搬送波として選択し、また、上記所定の複数のネットワーク搬送波のうち上記選択された第1のネットワーク搬送波の受信信号強度に基づいて、上記無線周波数送信パスのための初期出力レベルを選択するように構成される。上記基地局がさらに、上記インストールに続いて、上記動作する下りリンク搬送波と対応して動作する上りリンク搬送波とを用いて動作する。
【0008】
また、特許文献2(特表2010−518668号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、セルラー式無線通信ネットワークにおける基地局を制御する方法であって、基地局と近くの他のアクセスポイントとの間の干渉が最低限に抑えられるように、基地局内で、基地局の総送信電力の最大値を自律的かつ動的に適応させる。すなわち、ネットワークにおけるフェムト基地局の動作を一般に制御する管理システムから提供されたリストから、搬送波周波数およびスクランブルコードを選択する。リストにおける搬送波周波数およびスクランブルコードは、マクロレイヤのnodeBおよび他のフェムト基地局を含めて、ネットワークにおける他の基地局と共有される。無線環境に関連するエラー状態に応答して、基地局を再配置することを要求するメッセージを基地局のユーザに送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2009−504047号公報
【特許文献2】特表2010−518668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、たとえば宅内に設置したフェムト基地局を使用するためには、当該フェムト基地局と事業者網との間で仮想的な通信経路を確立する、すなわち所定の通信プロトコルによって規定された種々のデータの送受信が正常に完了し、音声通信およびデータ通信を開始できる準備が完了する必要があり、かつ、事業者網との間で当該フェムト基地局の認証を行なう必要がある。
【0011】
仮に、通信経路の確立に失敗した場合、または事業者網との間で当該フェムト基地局の認証に失敗した場合には、当該フェムト基地局は、無線基地局装置としての機能を果たすことができない。
【0012】
そして、このような上位装置との通信を行なうことができないフェムト基地局が、常に報知情報およびパイロット信号等を送信するために電波を輻射していると、当該フェムト基地局は、使用不可であるにもかかわらず、他の周辺の無線基地局装置と通信中である無線端末装置にとって単なる干渉源となってしまう。
【0013】
しかしながら、特許文献1および2に記載の構成では、このような無線基地局装置を介した通信の可否は考慮されていないため、ある無線基地局装置が上位装置との通信を行なうことができない状態でも、当該無線基地局装置との干渉を低減するために、他の周辺の無線基地局装置が無線信号の送信レベルを低下させてしまい、通信効率を無用に低下させてしまうことにもなりかねない。
【0014】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐことが可能な無線基地局装置および送信信号制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線基地局装置は、無線端末装置から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置へ送信し、上記上位装置から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線基地局装置であって、上記上位装置と通信可能か否かを判断するための通信可否判断部と、上記通信可否判断部による判断結果に基づいて、無線端末装置への無線信号の送信の開始および停止を制御するための送信制御部とを備える。
【0016】
このように、上位装置との通信が可能か否かに基づいて無線基地局装置からの無線信号の送信の開始および停止を制御する構成により、上位装置との通信を行なうことができない無線基地局装置からの不要な電波の輻射を抑止することができる。したがって、無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐことができる。
【0017】
好ましくは、上記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が上記上位装置との間で所定のデータを正常に送受信できない場合には、上記上位装置と通信可能でないと判断し、上記送信制御部は、上記通信可否判断部が上記上位装置と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を停止する。
【0018】
このような構成により、基地局認証の失敗を契機として無線信号の送信を停止する構成と比べて、無線信号の送信を早期に停止することができる。
【0019】
より好ましくは、上記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が上記上位装置に認証されていない場合にも上記上位装置と通信可能でないと判断する。
【0020】
このように、上位装置との通信が今後も不可である可能性の高い、認証処理に失敗した無線基地局装置の無線信号の送信を停止する構成により、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を安定して防ぐことができる。
【0021】
好ましくは、上記送信制御部は、上記通信可否判断部が上記上位装置と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を停止し、その後、上記通信可否判断部が上記上位装置と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を開始する。
【0022】
このように、上位装置と通信することができない状態の無線基地局装置を監視する構成により、上位装置との通信が可能な状態に遷移した無線基地局装置の運用を早期に開始することができる。
【0023】
好ましくは、上記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が上記上位装置との間で所定のデータを正常に送受信し、かつ自己の無線基地局装置が上記上位装置に認証された場合には上記上位装置と通信可能であると判断し、上記送信制御部は、上記通信可否判断部が上記上位装置と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を開始する。
【0024】
このような構成により、無線基地局装置が上位装置との通信が可能であるか否かを適切に判断し、上位装置との通信が可能な無線基地局装置の運用を適切に開始することができる。
【0025】
好ましくは、上記無線基地局装置は、さらに、無線端末装置へ送信すべき通信データを生成するための信号処理部と、上記通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線送信部とを備え、上記送信制御部は、上記通信可否判断部による判断結果に基づいて上記無線送信部を制御することにより、上記無線信号の送信の開始および停止を制御する。
【0026】
このように、無線送信部を制御する構成により、信号処理部を制御する構成と比べて、処理の簡易化および消費電力の低減を図ることができる。
【0027】
好ましくは、上記送信制御部は、上記無線基地局装置への電力供給が開始された時、上記無線信号の送信を停止させた状態で動作を開始する。
【0028】
このように、上位装置と通信可能であるか否かが判断できるまで無線基地局装置の無線信号の送信を停止することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下をより確実に防ぐことができる。
【0029】
好ましくは、上記無線基地局装置はフェムト基地局である。
【0030】
このような構成により、特定のエリアに多数設置されるフェムト基地局から送信される無線信号を適切に制御することが可能となり、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐという効果をより顕著に得ることができる。
【0031】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる送信信号制御方法は、無線端末装置から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置へ送信し、上記上位装置から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線基地局装置における送信信号制御方法であって、上記上位装置と通信可能か否かを判断するステップと、上記上位装置と通信可能か否かの判断結果に基づいて、無線端末装置への無線信号の送信の開始および停止を制御するステップとを含む。
【0032】
このように、上位装置との通信が可能か否かに基づいて無線基地局装置からの無線信号の送信の開始および停止を制御する構成により、上位装置との通信を行なうことができない無線基地局装置からの不要な電波の輻射を抑止することができる。したがって、無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置の通信効率の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るフェムト基地局の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るフェムト基地局における通信経路確立処理および認証処理のシーケンスの一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、上位装置と通信できないフェムト基地局から送信される無線信号によって干渉が生じている状態を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るフェムト基地局におけるネットワーク処理部が送信信号制御を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0036】
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
【0037】
図1を参照して、無線通信システム301は、たとえば3GPP(Third Generation Partnership Project)で規格化されたWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)あるいはLTE(Long Term Evolution)に従う移動体通信システムであり、マクロ基地局(無線基地局装置)201と、フェムト基地局(無線基地局装置)101A,101B,101C,101Dと、ゲートウェイ装置203と、上位装置205とを備える。
【0038】
以下、フェムト基地局101A,101B,101C,101Dの各々をフェムト基地局101と称する場合がある。また、図1では、1つのマクロ基地局と、4つのフェムト基地局とを代表的に示しているが、少数またはさらに多数のマクロ基地局およびフェムト基地局が設けられてもよい。
【0039】
マクロ基地局201は、たとえば半径数キロメートルのマクロセルMCを形成する。また、フェムト基地局101A,101B,101C,101Dは、たとえば半径数10メートルのフェムトセルFCA,FCB,FCC,FCDをそれぞれ形成する。
【0040】
マクロ基地局201は、マクロセルMC内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。
【0041】
フェムト基地局101A,101B,101C,101Dは、宅内および地下街等、マクロ基地局201からの無線信号を無線端末装置202が受信しにくい場所に設置され、それぞれフェムトセルFCA,FCB,FCC,FCD内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。
【0042】
マクロ基地局201およびフェムト基地局101は、無線端末装置202から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置205へ送信し、上位装置205から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置202へ送信する。
【0043】
また、フェムト基地局101は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局101を直接事業者網(コアネットワーク)204に接続することは難しい。このため、無線通信システム301では、たとえば特定のエリアに設置された多数のフェムト基地局101を一旦、HeNB−GW等のゲートウェイ装置203に接続し、フェムト基地局101と事業者網204とをHeNB−GW経由で接続する。
【0044】
すなわち、ゲートウェイ装置203は、フェムト基地局101A,101B,101C,101Dと事業者網204における上位装置205との間で送信される種々の通信データの中継処理等を行なう。
【0045】
ここで、フェムト基地局は、3GPP(Third Generation Partnership Project) SPEC TS22.220において以下のように説明されている。すなわち、フェムト基地局は、無線インタフェースを介して接続されている無線端末装置を、IPバックホール(backhaul)を用いて、移動通信事業者網に接続する顧客構内装置である。
【0046】
本発明の実施の形態に係るネットワークシステムにおいても、このような3GPPの定義を適用してもよい。
【0047】
また、上記定義と合わせて、あるいは別個に、以下のような定義を適用することも可能である。
【0048】
マクロ基地局は、事業者の管理下にあり、事業者と契約している無線基地局装置が通信可能な無線基地局装置である。また、マクロ基地局は、基本的に電源がオフになることはないと考えられる。
【0049】
また、フェムト基地局は、主に個人または法人の建物内に設置され、ユーザの事情により電源がオフとなる可能性がある無線基地局装置である。
【0050】
また、フェムト基地局は、オープン/ハイブリッド/クローズドのいずれかのアクセスモードで動作する。フェムト基地局は、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバー(端末)のみ接続可能となる。また、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバー、および未登録のメンバーすなわちノンメンバーの両方にサービスを提供する。また、オープンアクセスモードで動作する場合には、マクロ基地局と同じ動作をする。
【0051】
図2は、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局の構成を示す図である。
【0052】
図2を参照して、フェムト基地局101は、アンテナ91と、無線送受信部81と、信号処理部82と、ネットワーク処理部83とを備える。無線送受信部81は、サーキュレータ92と、無線受信部93と、無線送信部94とを含む。信号処理部82は、受信信号処理部95と、送信信号処理部96とを含む。ネットワーク処理部83は、通信制御部(通信可否判断部)97と、認証制御部98と、無線制御部(送信制御部)99とを含む。
【0053】
信号処理部82は、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)等によって実現される。ネットワーク処理部83は、CPU(Central Processing Unit)等によって実現される。
【0054】
無線送受信部81において、サーキュレータ92は、アンテナ91において受信された無線端末装置202からの無線信号を無線受信部93へ出力し、また、無線送信部94から受けた無線信号をアンテナ91へ出力する。
【0055】
無線受信部93は、サーキュレータ92から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して受信信号処理部95へ出力する。
【0056】
信号処理部82において、受信信号処理部95は、無線受信部93から受けたデジタル信号に対してCDMA(Code Division Multiple Access)方式またはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplex Access)等に従う信号処理を行なって通信データを生成する。そして、受信信号処理部95は、生成した通信データの一部または全部を所定のフレームフォーマットに変換してネットワーク処理部83における無線制御部99へ送信する。
【0057】
送信信号処理部96は、無線端末装置202へ送信すべき通信データを生成する。より詳細には、送信信号処理部96は、ネットワーク処理部83における無線制御部99から受けた通信データを所定のフレームフォーマットに変換した通信データまたは自ら生成した通信データに対してCDMA方式またはOFDMA方式に従う信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号を無線送信部94へ出力する。
【0058】
無線送受信部81において、無線送信部94は、送信信号処理部96から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ92へ出力する。
【0059】
ネットワーク処理部83において、通信制御部97は、事業者網204における上位装置205との間の通信データの送受信を行なう。また、通信制御部97は、無線制御部99との間で通信データの送受信を行なう。また、通信制御部97は、事業者網204における上位装置205との間で通信経路確立処理を行なう。また、通信制御部97は、フェムト基地局101の認証処理が必要な場合には、認証制御部98にこれらの処理の実行を指示する。
【0060】
認証制御部98は、事業者網204における上位装置205との間でフェムト基地局101の認証処理を行なう。ここで、認証制御部98は、認証処理に必要な通信データを、通信制御部97経由で事業者網204における上位装置205との間で送受信する。
【0061】
通信制御部97は、通信経路の確立に成功し、かつ自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証された旨の通知を認証制御部98から受けた場合には、無線制御部99に電波輻射開始を指示する。
【0062】
また、通信制御部97は、事業者網204における上位装置205との間の通信経路の確立状況を定期的に監視し、当該通信経路が切断されたと判断した場合には、無線制御部99に対して電波輻射の停止を指示する。
【0063】
無線制御部99は、通信制御部97からの電波輻射の開始指示または停止指示に従い、無線送受信部81および信号処理部82の少なくとも一方に対して、無線信号の送信の開始または停止を指示する。
【0064】
たとえば、無線制御部99は、無線送信部94における可変減衰器の減衰レベルを最大に制御することにより、無線送信部94における無線信号のレベルをゼロにする。あるいは、無線制御部99は、無線送信部94への電力供給を停止する制御を行なうことにより、無線送信部94から送信される無線信号のレベルをゼロにする。あるいは、無線制御部99は、送信信号処理部96を制御することにより、無線送信部94における無線信号のレベルがゼロになるような通信データを送信信号処理部96から無線送信部94へ出力させる。
【0065】
また、無線制御部99は、通信経路の確立が成功し、かつ認証処理が成功した場合には、通信制御部97から通信データを受けて、信号処理部82における送信信号処理部96に当該通信データを出力し、また、信号処理部82における受信信号処理部95から通信データを受けて、通信制御部97へ当該通信データを出力する。
【0066】
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局が、通信経路確立処理および認証処理ならびに送信信号制御を行なう際の動作について説明する。
【0067】
図3は、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局における通信経路確立処理および認証処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0068】
図3を参照して、まず、フェムト基地局101および事業者網204間で通信経路を確立する(ステップS10)。
【0069】
次に、フェムト基地局101および事業者網204間でSecurity Associationの確立処理が行われる。すなわち、フェムト基地局101は、セキュリティ処理要求を事業者網204における上位装置205へ送信する(ステップS11)。上位装置205は、フェムト基地局101からセキュリティ処理要求を受信して、セキュリティ処理応答をフェムト基地局101へ送信する(ステップS12)。
【0070】
次に、フェムト基地局101および事業者網204間で基地局認証処理が行われる。すなわち、フェムト基地局101は、基地局認証要求を事業者網204における上位装置205へ送信する(ステップS13)。上位装置205は、フェムト基地局101から基地局認証要求を受信して、基地局認証応答をフェムト基地局101へ送信する(ステップS14)。
【0071】
次に、フェムト基地局101および事業者網204間でEAP(PPP Extensible Authentication Protocol)認証処理が行われる。すなわち、フェムト基地局101は、EAP認証要求を事業者網204における上位装置205へ送信する(ステップS15)。上位装置205は、フェムト基地局101からEAP認証要求を受信して、EAP認証応答をフェムト基地局101へ送信する(ステップS16)。
【0072】
次に、フェムト基地局101および事業者網204間で基地局固有情報認証処理が行われる。すなわち、フェムト基地局101は、基地局固有情報認証要求を事業者網204における上位装置205へ送信する(ステップS17)。上位装置205は、フェムト基地局101から基地局固有情報認証要求を受信して、基地局固有情報認証応答をフェムト基地局101へ送信する(ステップS18)。
【0073】
これらのステップS10〜ステップS18に示す処理がすべて完了した後、フェムト基地局101および事業者網204間にIPsec(IP Security Protocol)トンネルが確立する(ステップS19)。
【0074】
図4は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、上位装置と通信できないフェムト基地局から送信される無線信号によって干渉が生じている状態を示す図である。
【0075】
図4を参照して、フェムト基地局101Aの使用開始時、フェムト基地局101Aおよび事業者網204間の通信経路の確立処理と、事業者網204によるフェムト基地局101Aの認証処理が行われる(P1)。
【0076】
ここで、通信経路の確立に失敗した場合、または事業者網204によるフェムト基地局101Aの認証に失敗した場合には、フェムト基地局101Aは、無線基地局装置としての機能を果たすことができない(P2)。
【0077】
そして、このような上位装置205との通信を行なうことができないフェムト基地局101Aが、常に報知情報およびパイロット信号等を送信するために電波を輻射していると、フェムト基地局101Aは使用不可であるにもかかわらず、他の周辺の無線基地局装置と通信中である無線端末装置にとって単なる干渉源となってしまう。
【0078】
たとえば、フェムト基地局101Aから送信される無線信号WU1が、マクロ基地局201から無線端末装置202へ送信される無線信号WD1に干渉し、また、フェムト基地局101Aから送信される無線信号WU2が、フェムト基地局101Bから無線端末装置202へ送信される無線信号WD2に干渉する。
【0079】
そこで、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、以下のような送信信号制御を行なうことにより、上記問題を解決する。
【0080】
図5は、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局におけるネットワーク処理部が送信信号制御を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。
【0081】
図5を参照して、まず、フェムト基地局101の電源がオンされると(ステップS1)、ネットワーク処理部83は、電波輻射を停止する。すなわち、無線制御部99は、フェムト基地局101への電力供給が開始された時、無線信号の送信を停止させた状態で動作を開始する。
【0082】
たとえば、無線制御部99は、無線送信部94における可変減衰器の減衰レベルを最大に制御することにより、無線送信部94における無線信号のレベルをゼロにする。あるいは、フェムト基地局101において、電源がオンされると、ネットワーク処理部83へのみ電源供給を開始し、無線送受信部81および信号処理部82への電源供給は開始しないようにすることにより、無線送信部94から送信される無線信号のレベルをゼロにする(ステップS2)
【0083】
次に、ネットワーク処理部83は、通信経路確立処理を実行する(ステップS3)。
【0084】
そして、ネットワーク処理部83は、通信経路確立処理が成功しなかった場合には(ステップS4でNO)、通信経路確立処理を再び実行する(ステップS3)。すなわち、通信制御部97は、上位装置205との間で所定の通信プロトコルによって規定された所定のデータを正常に送受信できない場合には、上位装置205と通信可能でないと判断する。
【0085】
一方、ネットワーク処理部83は、通信経路確立が成功した場合には(ステップS4でYES)、基地局認証処理を実行する(ステップS5)。
【0086】
そして、ネットワーク処理部83は、基地局認証処理が成功しなかった場合には(ステップS6でNO)、通信経路確立処理を再び実行する(ステップS3)。すなわち、通信制御部97は、自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証されなかった旨の通知を認証制御部98から受けた場合には、上位装置205と通信可能でないと判断する。
【0087】
一方、ネットワーク処理部83は、基地局認証が成功した場合には(ステップS6でYES)、電波輻射を開始する。すなわち、通信制御部97は、上位装置205との間で所定の通信プロトコルによって規定された所定のデータを正常に送受信し、かつ自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証された旨の通知を認証制御部98から受けた場合には上位装置205と通信可能であると判断する。そして、無線制御部99は、通信制御部97が上位装置205と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を開始する。
【0088】
たとえば、ネットワーク処理部83における無線制御部99は、無線送信部94を制御することにより、無線送信部94による無線信号の送信を開始する(ステップS7)。
【0089】
次に、ネットワーク処理部83は、上位装置205との間で所定の通信プロトコルによって規定された所定のデータを正常に送受信できるか否かを定期的に判定することにより、フェムト基地局101および上位装置205間の通信経路を監視し、当該通信経路が維持されている場合には(ステップS8でYES)、当該通信経路の監視を継続する(ステップS8)。
【0090】
一方、ネットワーク処理部83は、フェムト基地局101および上位装置205間の通信経路を監視し、当該通信経路が切断される、すなわち所定の通信プロトコルによって規定された所定のデータを正常に送受信できなくなった場合には(ステップS8でNO)、電波輻射を再び停止する。すなわち、無線制御部99は、通信制御部97が上位装置205と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を停止する(ステップS9)。
【0091】
次に、ネットワーク処理部83は、通信経路確立処理および基地局認証処理を再度実行し、通信経路確立および基地局認証が成功すると(ステップS4でYES、ステップS6でYES)、電波輻射を再開する。すなわち、無線制御部99は、上位装置205と通信可能でないと判断されたために無線端末装置202への無線信号の送信を停止した後、通信制御部97が上位装置205と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を開始する(ステップS7)。
【0092】
ところで、上位装置との通信を行なうことができないフェムト基地局が、常に報知情報およびパイロット信号等を送信するために電波を輻射していると、当該フェムト基地局は使用不可であるにもかかわらず、他の周辺の無線基地局装置と通信中である無線端末装置にとって単なる干渉源となってしまう。しかしながら、特許文献1および2に記載の構成では、このような無線基地局装置を介した通信の可否は考慮されていないため、ある無線基地局装置が上位装置との通信を行なうことができない状態でも、当該無線基地局装置との干渉を低減するために、他の周辺の無線基地局装置が無線信号の送信レベルを低下させてしまい、通信効率を無用に低下させてしまうことにもなりかねない。
【0093】
これに対して、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、通信制御部97は、上位装置205と通信可能か否かを判断する。そして、無線制御部99は、通信制御部97による判断結果に基づいて、無線端末装置202への無線信号の送信の開始および停止を制御する。
【0094】
このように、上位装置との通信が可能か否かに基づいてフェムト基地局からの無線信号の送信の開始および停止を制御する構成により、上位装置との通信を行なうことができないフェムト基地局からの不要な電波の輻射を抑止することができる。
【0095】
なお、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局と同様の動作を、マクロ基地局201が行なうことも可能である。
【0096】
したがって、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、無線基地局装置を介した通信の可否に応じて当該無線基地局装置の無線信号を適切に制御することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐことができる。
【0097】
より詳細には、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、無線制御部99は、フェムト基地局101の電源がオンされると、まず、電波を輻射状態とはせずに停止状態とする。
【0098】
そして、無線制御部99は、フェムト基地局101および事業者網204間の通信経路の確立に成功し、かつ事業者網204によるフェムト基地局101の認証に成功した場合に、初めて電波の輻射状態に遷移する。
【0099】
また、無線制御部99は、フェムト基地局101の使用中、すなわち電波の輻射状態において、何らかの理由によって事業者網204との間の通信経路が切断された場合には、電波の停止状態に遷移する。
【0100】
具体的には、フェムト基地局101における通信制御部97および認証制御部98は、それぞれ事業者網204に対する通信経路確立処理および認証処理を行なう。無線制御部99は、通信経路確立および認証の成否に基づいて、無線送信部94および送信信号処理部96の少なくとも一方に指示することにより、無線信号の送信の開始および停止を制御する。
【0101】
このような構成により、不要な電波の輻射を抑止することができるため、周辺のフェムト基地局101およびマクロ基地局201に対する与干渉を抑えることができる。また、無駄な電波の輻射を停止することで、無線送信部94および送信信号処理部96の動作を停止することができるため、フェムト基地局101の電力消費を低減することができる。
【0102】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、通信制御部97は、上位装置205との間で所定のデータを正常に送受信できない場合には、上位装置205と通信可能でないと判断する。そして、無線制御部99は、通信制御部97が上位装置205と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を停止する。
【0103】
このような構成により、基地局認証の失敗を契機として無線信号の送信を停止する構成と比べて、無線信号の送信を早期に停止することができる。
【0104】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、通信制御部97は、自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証されていない場合、すなわち自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証されなかった旨の通知を認証制御部98から受けた場合にも上位装置205と通信可能でないと判断する。そして、無線制御部99は、通信制御部97が上位装置205と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を停止する。
【0105】
このように、上位装置205との通信が今後も不可である可能性の高い、認証処理に失敗したフェムト基地局101の無線信号の送信を停止する構成により、通信経路確立の失敗を契機として無線信号の送信を停止する構成と比べて、フェムト基地局および上位装置間の通信状態によって無線信号の送信制御が不安定になることを防ぎ、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を安定して防ぐことができる。
【0106】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、無線制御部99は、上位装置205と通信可能でないと判断されたために無線端末装置202への無線信号の送信を停止した後、通信制御部97が上位装置205と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を開始する。
【0107】
このように、上位装置205と通信することができない状態のフェムト基地局を監視する構成により、上位装置205との通信が可能な状態に遷移したフェムト基地局の運用を早期に開始することができる。
【0108】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、通信制御部97は、上位装置205との間で所定のデータを正常に送受信し、かつ自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証された場合すなわち自己のフェムト基地局101が上位装置205に認証された旨の通知を認証制御部98から受けた場合には上位装置205と通信可能であると判断する。そして、無線制御部99は、通信制御部97が上位装置205と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置202への無線信号の送信を開始する。
【0109】
このような構成により、フェムト基地局101が上位装置205との通信が可能であるか否かを適切に判断し、上位装置205との通信が可能なフェムト基地局の運用を適切に開始することができる。
【0110】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、無線制御部99は、通信制御部97による判断結果に基づいて無線送信部94を制御することにより、無線信号の送信の開始および停止を制御する。
【0111】
このように、無線送信部94を制御する構成により、送信信号処理部96を制御する構成と比べて、処理の簡易化および消費電力の低減を図ることができる。
【0112】
また、本発明の実施の形態に係るフェムト基地局では、無線制御部99は、フェムト基地局101への電力供給が開始された時、無線信号の送信を停止させた状態で動作を開始する。
【0113】
このように、上位装置205と通信可能であるか否かが判断できるまでフェムト基地局101の無線信号の送信を停止することにより、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下をより確実に防ぐことができる。
【0114】
また、特に、フェムト基地局に本発明を適用することで、特定のエリアに多数設置されるフェムト基地局から送信される無線信号を適切に制御することが可能となり、他の無線基地局装置における無用な通信効率の低下を防ぐという効果をより顕著に得ることができる。
【0115】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0116】
81 無線送受信部
82 信号処理部
83 ネットワーク処理部
91 アンテナ
92 サーキュレータ
93 無線受信部
94 無線送信部
95 送信信号処理部
96 受信信号処理部
97 通信制御部(通信可否判断部)
98 認証制御部
99 無線制御部(送信制御部)
101A,101B,101C,101D フェムト基地局(無線基地局装置)
201 マクロ基地局(無線基地局装置)
202 無線端末装置
203 ゲートウェイ装置
205 上位装置
301 無線通信システム
FCA,FCB,FCC,FCD フェムトセル
MC マクロセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末装置から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置へ送信し、前記上位装置から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線基地局装置であって、
前記上位装置と通信可能か否かを判断するための通信可否判断部と、
前記通信可否判断部による判断結果に基づいて、無線端末装置への無線信号の送信の開始および停止を制御するための送信制御部とを備える、無線基地局装置。
【請求項2】
前記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が前記上位装置との間で所定のデータを正常に送受信できない場合には、前記上位装置と通信可能でないと判断し、
前記送信制御部は、前記通信可否判断部が前記上位装置と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を停止する、請求項1に記載の無線基地局装置。
【請求項3】
前記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が前記上位装置に認証されていない場合にも前記上位装置と通信可能でないと判断する、請求項2に記載の無線基地局装置。
【請求項4】
前記送信制御部は、前記通信可否判断部が前記上位装置と通信可能でないと判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を停止し、その後、前記通信可否判断部が前記上位装置と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を開始する、請求項1から3のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項5】
前記通信可否判断部は、自己の無線基地局装置が前記上位装置との間で所定のデータを正常に送受信し、かつ自己の無線基地局装置が前記上位装置に認証された場合には前記上位装置と通信可能であると判断し、
前記送信制御部は、前記通信可否判断部が前記上位装置と通信可能であると判断した場合には、無線端末装置への無線信号の送信を開始する、請求項1から4のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項6】
前記無線基地局装置は、さらに、
無線端末装置へ送信すべき通信データを生成するための信号処理部と、
前記通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線送信部とを備え、
前記送信制御部は、前記通信可否判断部による判断結果に基づいて前記無線送信部を制御することにより、前記無線信号の送信の開始および停止を制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項7】
前記送信制御部は、前記無線基地局装置への電力供給が開始された時、前記無線信号の送信を停止させた状態で動作を開始する、請求項1から6のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項8】
前記無線基地局装置はフェムト基地局である、請求項1から7のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項9】
無線端末装置から受信した無線信号を通信データに変換して上位装置へ送信し、前記上位装置から受信した通信データを無線信号に変換して無線端末装置へ送信するための無線基地局装置における送信信号制御方法であって、
前記上位装置と通信可能か否かを判断するステップと、
前記上位装置と通信可能か否かの判断結果に基づいて、無線端末装置への無線信号の送信の開始および停止を制御するステップとを含む、送信信号制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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