説明

無線式マット型センサ

【課題】圧力の印加を感知することができる面積の拡大化に寄与することが可能であり、且つ、盗難の防止や予防に寄与することが可能な無線式マット型センサを提供する。
【解決手段】圧力感知部11の一部が切り欠いた形状に形成されると共に、その切り欠いた形状の部分に無線信号送信部12が配置された無線式マット型センサ10において、無線信号送信部12は、無線信号送信部12に印加される衝撃を感知する衝撃感知手段と、衝撃感知手段が衝撃を感知し続けた時間を計測する衝撃感知時間計測手段28と、衝撃感知時間計測手段28が計測した時間に基づいて、人に踏まれたか盗難されたかを判断する人感盗難判断手段29と、少なくとも、人感盗難判断手段29の判断に基づいて、人に踏まれたことを知らせる人感信号、又は盗難されたことを知らせる盗難信号を発信することが可能な無線信号送信手段とを有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線式マット型センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、圧力の印加を感知することが可能な圧力感知部の一部が切り欠いた形状に形成され、その切り欠いた形状の部分に無線信号送信部が配置されてなり、この無線信号送信部によって圧力の印加を感知したときの検出信号を無線信号にて発信する無線式マット型センサがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されている無線式マット型センサによれば、圧力感知部の一部が切り欠いた形状に形成され、その切り欠いた形状の部分に無線信号送信部が配置されることで、マット型センサから無線信号送信部を露出しないようにしたので、マット型センサと無線信号送信部とを接続する配線に人が躓いたりするのを回避することに寄与し、また、小型化に寄与することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−67967号公報
【特許文献2】特開2008−192487号公報
【特許文献3】特開2002−71496号公報
【特許文献4】特許第3707796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている無線式マット型センサには、以下の問題があった。
【0006】
(1)無線信号送信部を配置した部分に圧力が印加されたとき、それを感知することができない。
【0007】
(2)無線式にしたために盗難されやすくなっているにも拘わらず、盗難のための対策が施されていない。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みなされたものであり、圧力感知部の一部が切り欠いた形状に形成され、その切り欠いた形状の部分に無線信号送信部が配置された無線式マット型センサならではの課題を解決するものである。
【0009】
即ち、本発明は、圧力の印加を感知することができる面積の拡大化に寄与することが可能であり、且つ、盗難の防止や予防に寄与することが可能な無線式マット型センサの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために創案された本発明は、圧力の印加を感知することが可能な圧力感知部と、前記圧力感知部と電気的に接続される無線信号送信部と、前記圧力感知部と前記無線信号送信部とを一体に覆う外皮と、を備え、前記圧力感知部の一部が切り欠いた形状に形成されると共に、その切り欠いた形状の部分に前記無線信号送信部が配置された無線式マット型センサにおいて、前記無線信号送信部は、前記無線信号送信部に印加される衝撃を感知する衝撃感知手段と、前記衝撃感知手段が衝撃を感知し続けた時間を計測する衝撃感知時間計測手段と、前記衝撃感知時間計測手段が計測した時間に基づいて、人に踏まれたか盗難されたかを判断する人感盗難判断手段と、少なくとも、前記人感盗難判断手段の判断に基づいて、人に踏まれたことを知らせる人感信号、又は盗難されたことを知らせる盗難信号を発信することが可能な無線信号送信手段と、を有する無線式マット型センサである。
【0011】
前記圧力感知部は、圧力の印加を感知すべき所定領域に配設されると共に所定の大きさの圧力が印加されるとスイッチングするコードスイッチからなると良い。
【0012】
前記無線信号送信部は、前記コードスイッチの断線を検知する断線検知手段と、前記コードスイッチのスイッチングを検知するスイッチング検知手段と、を更に有し、前記無線信号送信手段は、前記断線検知手段が前記コードスイッチの断線を検知したとき断線信号を発信し、前記スイッチング検知手段が前記コードスイッチのスイッチングを検知したとき人感信号を発信するように構成されると良い。
【0013】
前記人感盗難判断手段は、前記衝撃感知時間計測手段によって計測された時間が予め設定した閾値以内のとき人に踏まれたと判断し、前記衝撃感知時間計測手段によって計測された時間が前記閾値を超えたとき盗難されたと判断すると良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、圧力の印加を感知することができる面積の拡大化に寄与し、且つ、盗難の防止や予防に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る無線式マット型センサの一部を破断した外観図である。
【図2】図1の無線式マット型センサにおける圧力感知部の構成を示す図であり、(a)は圧力感知部を構成するコードスイッチの斜視図であり、(b)はその回路図である。
【図3】図1の無線式マット型センサにおける無線信号送信部の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の無線式マット型センサの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態に係る無線式マット型センサ10は、圧力の印加を感知することが可能な圧力感知部11と、圧力感知部11と電気的に接続される無線信号送信部12と、圧力感知部11と無線信号送信部12とを一体に覆う外皮13とを備えてなり、例えば、縦700mm、横500mm、厚さ7mmの大きさのものである。
【0018】
ここで、圧力感知部11は、無線信号送信部12を避けるように配置される。即ち、圧力感知部11の一部が切り欠いた形状に形成され、その切り欠いた形状の部分に無線信号送信部12が配置された構造とされる。
【0019】
圧力感知部11は、圧力の印加を感知すべき所定領域に配設されると共に所定の大きさの圧力が印加されるとスイッチングするコードスイッチ14からなる。コードスイッチ14の無線式マット型センサ10内における敷設ルートは、人が踏んだときにスイッチオンとなるように敷設すればどのような敷設ルートであっても良い。本実施の形態においては、図1に示すようなミアンダ(蛇行)状に配設するものとする。
【0020】
このコードスイッチ14としては、図2(a),(b)に示すように、中空部41を有する弾性絶縁体42の内面にそれぞれ非接触の状態で螺旋状に配置された2本の電極43とその2本の電極43の先端同士を接続するように設けられた抵抗器44とからなる従来のものを用いた(例えば、特許文献4参照)。平時は2本の電極43間に抵抗器44を通して電流iを流しておくことで、2本の電極43間には所定の電圧vが発生する。コードスイッチ14が人に踏まれると、2本の電極43同士が接触し導通(オン)状態となることで、圧力が感知される。
【0021】
無線信号送信部12は、無線信号機によって実現される。無線信号送信部12の配置位置もコードスイッチ14の敷設ルートと同様に特段の定めはなく、組み込みやすさやコードスイッチ14の敷設ルートを考慮の上、決めることができる。本実施の形態においては、無線式マット型センサ10の角部に配置するものとする。
【0022】
無線信号送信部12には、図3に示すように、マイクロプロセッサ21が搭載されており、このマイクロプロセッサ21によって様々な動作を行うようになっている。
【0023】
マイクロプロセッサ21は、一時記憶領域としてのRAM22、プログラムが格納されるROM23、ROM23に格納されたプログラムに順って処理を行うCPU24、信号の入出力を行うI/O25とからなる。
【0024】
このマイクロプロセッサ21によって、コードスイッチ14の断線を検知する断線検知手段26や、コードスイッチ14のスイッチングを検知するスイッチング検知手段27等が実現される。
【0025】
外皮13は、圧力感知部11と無線信号送信部12とを上下から覆うように配置される上面ゴムシート15及び下面ゴムシート16からなる。この上面ゴムシート15と下面ゴムシート16とによってセンサがマット型に形成される。
【0026】
ところで、図1から分かるように、無線信号送信部12が配置される部分にはコードスイッチ14を配設することができないため、人に踏まれても反応しない不感部となっている。無理にコードスイッチ14を配設しようとすれば、無線式マット型センサ10のその部分が厚く膨らみ、美観を損ねたり、無線式マット型センサ10の設置に問題が生じたりする。これに加え、無線式マット型センサ10は、無線式であるために盗難されやすくなっている。
【0027】
これら問題を解決するための無線式マット型センサ10は、無線信号送信部12の構成に特徴がある。
【0028】
本実施の形態における無線信号送信部12は、図3に示すように、無線信号送信部12に印加される衝撃を感知する衝撃感知手段としての衝撃センサ31と、衝撃感知手段が衝撃を感知し続けた時間を計測する衝撃感知時間計測手段28と、衝撃感知時間計測手段28が計測した時間に基づいて、人に踏まれたか盗難されたかを判断する人感盗難判断手段29と、少なくとも、人感盗難判断手段29の判断に基づいて、人に踏まれたことを知らせる人感信号、又は盗難されたことを知らせる盗難信号を発信することが可能な無線信号送信手段と、バッテリ電圧の低下を監視するバッテリ電圧低下検知手段とを有する。
【0029】
ここで、「人に踏まれたこと」とは、人の足に踏まれたことのみを言うのではなく、例えば、人が座ったときのこと等も言うものとする。即ち、「人に踏まれたこと」とは、人による瞬間的な衝撃が印加された場合のことを言う。また、「盗難」とは、無線式マット型センサ10の所有者等による持ち運びも含むものとする。
【0030】
本発明者らの検討の結果、無線信号送信部12を踏んだときの衝撃を加速度に換算すると0.1〜0.5G(Gは重力加速度)であることが実験的に得られたので、本実施の形態においては、衝撃センサ31としてMEMS型低加速度センサを用いた。
【0031】
しかし、もちろんセンサの方式としてはこれに限られたものではなく、無線信号送信部12内に組み込めるものであれば他の方式のセンサでも良い。ただし、衝撃センサ31としては、人に踏まれたときの衝撃(加速度)及び盗難時に人に持って運ばれているときの衝撃(加速度)を感知可能な程度の感知精度を有する必要がある。
【0032】
衝撃感知判定手段32は、マイクロプロセッサ21で実現され、衝撃センサ31で感知された衝撃と予め設定した閾値とを比較判定し、衝撃センサ31で感知された衝撃が閾値より大きいとき、衝撃を感知したと判定するものである。このように閾値を設けることで、地面の微小な振動等を無視することができ、感知の対象を人間に限定することが可能となる。
【0033】
衝撃感知時間計測手段28は、マイクロプロセッサ21で実現され、衝撃感知手段が衝撃を感知し続けた時間を計測するものである。
【0034】
人感盗難判断手段29は、マイクロプロセッサ21で実現され、衝撃感知時間計測手段28によって計測された時間が予め設定した閾値以内のとき人に踏まれたと判断し、衝撃感知時間計測手段28によって計測された時間がその閾値を超えたとき盗難されたと判断するものである。
【0035】
無線信号送信手段は、マイクロプロセッサ21で実現される送信コード選択手段33と、送信回路34と、プリント基板に形成した微小ループアンテナからなるアンテナ35とを有する。
【0036】
送信コード選択手段33は、各種信号に対応した送信コード(セキュリティコード)を選択するものである。例えば、人感盗難判断手段29の判断に基づいて人感信号又は盗難信号に対応した送信コードを選択したり、後述するバッテリ電圧低下検知手段の出力に基づいてバッテリ電圧低下信号に対応した送信コードを選択したりする。
【0037】
送信回路34は、送信コード選択手段33によって選択された送信コードに基づいて、搬送波を変調して人感信号又は盗難信号等を生成すると共に、アンテナ35を介して生成した人感信号又は盗難信号を外部の受信機或いは受信アンテナに向かって発信するものである。例えば、断線検知手段26がコードスイッチ14の断線を検知したとき断線信号を発信したり、スイッチング検知手段27がコードスイッチ14のスイッチングを検知したとき人感信号を発信したりする。
【0038】
本実施の形態においては、搬送波に315MHzの正弦波を用い、送信コードで振幅変調をかけるものとする。もちろん、搬送波の周波数や変調方式はこれに限られたものではない。
【0039】
バッテリ電圧低下検知手段は、無線信号送信部12内に組み込まれ、バッテリ電圧を検出するバッテリ電圧センサ36と、マイクロプロセッサ21で実現される電圧低下判定手段37とからなる。
【0040】
このバッテリ電圧低下検知手段は、電圧低下判定手段37がバッテリ電圧センサ36で検出されるバッテリ電圧を監視し、バッテリ電圧が所定の電圧以下となったとき、その情報を送信コード選択手段33に送出するものである。
【0041】
次に、無線式マット型センサ10の動作を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0042】
先ず、無線式マット型センサ10では、断線検知手段26がコードスイッチ14の断線の有無を検知する(S11)。
【0043】
ここで、コードスイッチ14の断線を検知した場合には、無線信号送信手段の送信コード選択手段33が断線信号に対応した送信コードを選択すると共に、送信回路34がアンテナ35を介して断線信号を発信する(S12)。
【0044】
コードスイッチ14が断線していない場合には、スイッチング検知手段27がコードスイッチ14のスイッチングの有無を判定する(S13)。
【0045】
ここで、コードスイッチ14のスイッチングを検知した場合には、無線信号送信手段の送信コード選択手段33が人感信号に対応した送信コードを選択すると共に、送信回路34がアンテナ35を介して人感信号を発信する(S14)。
【0046】
コードスイッチ14がスイッチングされていない場合には、衝撃センサ31による衝撃の感知の有無を判定する(S15)。
【0047】
ここで、衝撃センサ31が衝撃を感知していない場合には、処理をS11まで戻し、衝撃センサ31が衝撃を感知した場合には、衝撃感知判定手段32が衝撃センサ31で感知された衝撃Anと予め設定した閾値A1とを比較判定し、衝撃の感知の有無を判定する(S16)。
【0048】
衝撃Anが閾値A1以下の場合には、処理をS11まで戻し、衝撃Anが閾値A1を超えた場合には、衝撃感知時間計測手段28がタイマTの計測をスタートする(S17)。
【0049】
そして再び、衝撃感知判定手段32が衝撃センサ31で感知された衝撃Anと予め設定した閾値A1とを比較判定し、衝撃の感知の有無を判定する(S18)。
【0050】
ここで、衝撃Anが閾値A1以下の場合には、人感盗難判断手段29が人に踏まれたと判断し、無線信号送信手段の送信コード選択手段33が人感信号に対応した送信コードを選択すると共に、送信回路34がアンテナ35を介して人感信号を発信する(S14)。
【0051】
一方、衝撃Anが閾値A1を超えた場合には、人感盗難判断手段29がタイマTが所定時間経過したかどうか、即ち、予め設定した閾値を超えたかどうかを判定する(S19)。
【0052】
ここで、タイマTが予め設定した閾値以内の場合には、処理をS18まで戻し、タイマTが予め設定した閾値を超えた場合には、人感盗難判断手段29が盗難されたと判断し、無線信号送信手段の送信コード選択手段33が盗難信号に対応した送信コードを選択すると共に、送信回路34がアンテナ35を介して盗難信号を発信する(S20)。
【0053】
最後に、衝撃感知時間計測手段28がタイマTをリセットし、処理をS11まで戻す(S21)。
【0054】
以上の動作により、無線式マット型センサ10では、人が無線信号送信部12を踏んだときの瞬間的な衝撃を感知することができ、人が無線式マット型センサ10を踏んだことを検知することができる。
【0055】
また、無線式マット型センサ10では、人が無線信号送信部12を踏んだときの瞬間的な衝撃と人が無線式マット型センサ10を盗難したときの継続的な衝撃(例えば、盗難時に無線式マット型センサ10を持ち運んでいるときの衝撃)とを区別することにより、盗難を検知することができる。
【0056】
よって、本発明によれば、圧力の印加を感知することができる面積の拡大化に寄与し、且つ、盗難の防止や予防に寄与することができる。
【0057】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0058】
例えば、圧力感知部11は、本実施の形態において、コードスイッチ14をミアンダ状に配設するものとしたが、2枚の電極を平行に配設するものであっても良い。また、送信回路34に代えて、親機からのリクエスト信号を受信すると共にデータを復号してマイクロプロセッサ21に送出する送受信回路を設けることで、マイクロプロセッサ21に親機からのリクエスト内容に応じた処理を行わせることができる。例えば、リクエスト内容がバッテリ電圧の低下有無を問うものであれば、その結果を親機に返信することができる。
【0059】
このように、無線信号送信部12に受信機能を持たせることによって、親機との通信が可能となり、必要に応じて無線式マット型センサ10側の状態を知ることができるようになる。
【0060】
また、温度センサを組み込むことで、無線式マット型センサ10が設置された場所の温度を計測し、親機に通報することができる。これにより、無線式マット型センサ10の設置者はこの情報により屋外の温度を知ることができ、外出の際の服装選定の参考にしたり、夏季であれば庭の水撒きの際の参考にしたりすることができる。
【0061】
更に、外皮13に小孔を形成し、この部分に僅かに間隔の開いた2つの電極を有する雨滴センサを設置し、雨滴センサのリード線をマイクロプロセッサ21に接続し、マイクロプロセッサ21で2つの電極間の静電容量を計測するようにしても良い。なお、静電容量を直接計測できないマイクロプロセッサの場合は、雨滴センサとマイクロプロセッサとの間にチャージアンプ等の回路を入れ、静電容量の変化を電圧の変化に変換すれば良い。
【0062】
雨が降り始め、しばらく経過すると、小孔から雨滴がしみ込み、その雨滴が雨滴センサの両電極を覆う。その結果、電極間の静電容量が増加し、この増分が所定の閾値を超えると、無線信号送信部12を通して親機に報告される。
【0063】
これによって、無線式マット型センサ10の設置者は、降雨を知ることができ、いち早く部屋の窓を閉めたり、洗濯物を取り込んだりすることが可能となる。
【符号の説明】
【0064】
10 無線式マット型センサ
11 圧力感知部
12 無線信号送信部
13 外皮
14 コードスイッチ
15 上面ゴムシート
16 下面ゴムシート
21 マイクロプロセッサ
22 RAM
23 ROM
24 CPU
25 I/O
26 断線検知手段
27 スイッチング検知手段
28 衝撃感知時間計測手段
29 人感盗難判断手段
31 衝撃センサ
32 衝撃感知判定手段
33 送信コード選択手段
34 送信回路
35 アンテナ
36 バッテリ電圧センサ
37 電圧低下判定手段
41 中空部
42 弾性絶縁体
43 電極
44 抵抗器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力の印加を感知することが可能な圧力感知部と、
前記圧力感知部と電気的に接続される無線信号送信部と、
前記圧力感知部と前記無線信号送信部とを一体に覆う外皮と、
を備え、
前記圧力感知部の一部が切り欠いた形状に形成されると共に、その切り欠いた形状の部分に前記無線信号送信部が配置された無線式マット型センサにおいて、
前記無線信号送信部は、
前記無線信号送信部に印加される衝撃を感知する衝撃感知手段と、
前記衝撃感知手段が衝撃を感知し続けた時間を計測する衝撃感知時間計測手段と、
前記衝撃感知時間計測手段が計測した時間に基づいて、人に踏まれたか盗難されたかを判断する人感盗難判断手段と、
少なくとも、前記人感盗難判断手段の判断に基づいて、人に踏まれたことを知らせる人感信号、又は盗難されたことを知らせる盗難信号を発信することが可能な無線信号送信手段と、
を有することを特徴とする無線式マット型センサ。
【請求項2】
前記圧力感知部は、圧力の印加を感知すべき所定領域に配設されると共に所定の大きさの圧力が印加されるとスイッチングするコードスイッチからなる請求項1に記載の無線式マット型センサ。
【請求項3】
前記無線信号送信部は、
前記コードスイッチの断線を検知する断線検知手段と、
前記コードスイッチのスイッチングを検知するスイッチング検知手段と、
を更に有し、
前記無線信号送信手段は、
前記断線検知手段が前記コードスイッチの断線を検知したとき断線信号を発信し、
前記スイッチング検知手段が前記コードスイッチのスイッチングを検知したとき人感信号を発信するように構成される請求項2に記載の無線式マット型センサ。
【請求項4】
前記人感盗難判断手段は、
前記衝撃感知時間計測手段によって計測された時間が予め設定した閾値以内のとき人に踏まれたと判断し、
前記衝撃感知時間計測手段によって計測された時間が前記閾値を超えたとき盗難されたと判断する請求項1〜3のいずれかに記載の無線式マット型センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−108769(P2012−108769A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257767(P2010−257767)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】