説明

無線通信システム、無線通信方法、携帯端末、情報処理装置、および、プログラム

【課題】無線LAN通信における安全性を確保した設定を容易にする。
【解決手段】無線通信システム1は、所定の接続条件に従いネットワーク3にアクセスポイントを介して接続し、無線通信する無線通信部102、接続条件情報を記録した2次元コードを生成する生成部104および2次元コードを提示する提示部106を有する情報処理装置100と、ネットワーク3に接続し、無線通信する無線通信部202、2次元コードを読み取るコード読取部204、2次元コードを解析し、接続条件情報を取得する取得部206、および接続条件情報に基づき情報処理装置100のアクセスポイントを構築し、無線通信部202と情報処理装置100との無線通信を制御する通信制御部208を有する携帯端末200と、を備え、情報処理装置100の無線通信部102は、携帯端末200をアクセスポイントとしてネットワーク3に接続し、接続条件に従い無線通信を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、無線通信方法、携帯端末、情報処理装置、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が情報処理装置などを無線LAN(Local Area Network)接続するためには、事前に様々な設定を行う必要があり、利用者に接続のためのある程度の知識が必要である。
無線LAN端末および無線LAN中継装置間の設定を容易にするシステムの例が特許文献1に記載されている。特許文献1のシステムは、端末が対応可能な暗号化方式をアクセスポイントに対して伝え、伝えられた暗号化方式を元に絞り込み、利用する暗号鍵を決定して、端末に伝達し、端末は設定を行う。また、アクセスポイントは、予め決めておいたセキュリティポリシに基づいて、暗号化方式を選択し、その暗号化方式と、決定した暗号鍵を設定する。このようにして、特許文献1では、無線LANを利用する端末の新規追加を、暗号鍵を表すデータの漏洩を防止しつつ、簡便な手法で実現している。
【0003】
携帯端末の無線LANの設定を自動で行う宅内通信機器および携帯端末の例が特許文献2および特許文献3に記載されている。特許文献2および特許文献3の宅内通信機器は、モデムやルータを含む宅内通信機器に保持されている構成情報を携帯端末に読み取らせることで、携帯端末自身に無線LANの設定やVoIP等のアプリケーション設定を自動で行わせることができる。宅内通信機器は、構成情報が記録されたQR(Quick Response)コードを装着、または、ディスプレイ上に表示する。携帯端末は、QRコードリーダを用いてそのQRコードを読み取り、復号して構成情報を取得し、設定を行う。このようにして自動的に設定された携帯端末は、宅内通信機器を介して無線LAN通信を行うことが可能になる。
【0004】
また、プロジェクタと携帯端末間の無線LAN通信設定を行うシステムの例が特許文献4に記載されている。特許文献4の画像表示システムは、プロジェクタが、無線LANでプロジェクタにアクセスするのに必要な接続情報を2次元コード化して投射する。携帯端末がそのコードを撮像し、画像解析して得られた接続情報を用いて設定を行うことで、プロジェクタと携帯端末の無線LAN通信が可能になる。特許文献5に記載されたネットワークプロジェクタシステムも同様に、プロジェクタが接続情報をスクリーンに投射し、携帯端末が撮像し、画像を解析して得られた接続情報を元に通信設定を行うことで、無線通信を可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−175524号公報
【特許文献2】特開2006−157814号公報
【特許文献3】特開2006−157815号公報
【特許文献4】特開2007−312179号公報
【特許文献5】特開2009−267578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術は、無線LAN端末と無線LAN中継装置が、それぞれこのシステムを採用したものでなければならず、このシステムを採用していない機器では、依然として、利用者が無線LANの使用に先立ち設定が必要であり、ユーザはある程度の知識が必要であるという問題点があった。そして、利用者の知識不足が原因で間違った設定を選択してしまうと、セキュリティを考慮した設定が漏れる可能性があり、悪意のあるユーザに攻撃される可能性があるという問題点があった。
【0007】
さらに、上述した特許文献2乃至5に記載された技術は、QRコードを読み取る仕組みを備えている携帯端末と、宅内通信機器やプロジェクタとの無線LAN通信を実現するものであり、QRコードを読み取る仕組みを備えていないPC(Personal Computer)などへの適用が困難であるという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題である無線LAN通信における安全性を確保した設定の困難さを解決する無線通信システム、無線通信方法、携帯端末、情報処理装置、および、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の無線通信システムは、
情報処理装置と、
前記情報処理装置のアクセスポイントとして機能する携帯端末と、を備え、
前記情報処理装置は、
所定の接続条件に従って、ネットワークにアクセスポイントを介して接続し、無線通信する第1無線通信手段と、
前記接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する生成手段と、
生成された前記2次元コードを提示する提示手段と、を有し、
前記携帯端末は、
前記ネットワークに接続し、無線通信する第2無線通信手段と、
前記情報処理装置が提示した前記2次元コードを読み取るコード読取手段と、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する取得手段と、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置の前記アクセスポイントとしての機能を構築し、前記第2無線通信手段と前記情報処理装置との無線通信を制御する通信制御手段と、を有し、
前記情報処理装置の前記第1無線通信手段は、前記携帯端末を前記アクセスポイントとして前記ネットワークに接続し、前記接続条件に従って、無線通信を行う。
【0010】
本発明の携帯端末は、
ネットワークに接続し、無線通信する無線通信手段と、
情報処理装置が前記ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報が記録された2次元コードを読み取るコード読取手段と、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する取得手段と、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置のアクセスポイントとしての機能を構築し、前記無線通信手段と前記情報処理装置との無線通信を制御する通信制御手段と、を備える。
【0011】
本発明の情報処理装置は、
ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する生成手段と、
生成された前記2次元コードを提示する提示手段と、
携帯端末をアクセスポイントとして、前記接続条件に従って、前記ネットワークに接続し、無線通信する無線通信手段と、を備える。
【0012】
本発明の第1のプログラムは、
情報処理装置がネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報が記録された2次元コードを読み取る手順、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する手順、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置のアクセスポイントとしての機能を構築し、前記ネットワークに接続し、前記情報処理装置との無線通信を制御する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0013】
本発明の第2のプログラムは、
ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する手順、
生成された前記2次元コードを提示する手順、
携帯端末をアクセスポイントとして、前記接続条件に従って、前記ネットワークに接続し、無線通信する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0014】
本発明の無線通信方法は、
情報処理装置が、ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成し、
前記情報処理装置が、生成された前記2次元コードを提示し、
携帯端末が、前記情報処理装置が提示した前記2次元コードを読み取り、
前記携帯端末が、読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得し、
前記携帯端末が、取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置の前記アクセスポイントとしての機能を構築し、
前記情報処理装置が、前記携帯端末を前記アクセスポイントとして、前記ネットワークに接続し、無線通信する。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0016】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0017】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0018】
さらに、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、無線LAN通信における安全性を確保した設定を容易にする無線通信システム、無線通信方法、携帯端末、情報処理装置、および、プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の本発明の実施の形態に係る無線通信システムの情報処理装置を実現するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図3】図1の本発明の実施の形態に係る無線通信システムの携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの設定画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの情報処理装置の設定ファイルの更新処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システム1の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の無線通信システム1は、情報処理装置100と、情報処理装置100のアクセスポイントとして機能する携帯端末200と、を備える。
本発明の実施の形態に係る無線通信システム1は、無線LAN(Local Area Network)通信用インタフェースを備えた情報処理装置100を、アクセスポイントとして機能する携帯端末200を介して、LANやインターネットなどのネットワーク3に接続させる。
【0023】
本実施形態において、情報処理装置100は、所定の接続条件に従って、ネットワーク3にアクセスポイントを介して接続し、無線通信する無線通信部102と、接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する生成部104と、生成された2次元コードを提示する提示部106と、を有する。
【0024】
携帯端末200は、ネットワーク3に接続し、無線通信する無線通信部202と、情報処理装置100が提示した2次元コードを読み取るコード読取部204と、読み取った2次元コードを解析し、接続条件の情報を取得する取得部206と、取得した接続条件の情報に基づいて、情報処理装置100のアクセスポイントとしての機能を構築し、無線通信部202と情報処理装置100との無線通信を制御する通信制御部208と、を有する。
そして、情報処理装置100の無線通信部102は、携帯端末200をアクセスポイントとしてネットワーク3に接続し、接続条件に従って、無線通信を行う。
【0025】
情報処理装置100は、図2に示すように、たとえば、CPU(Central Processing Unit)120やメモリ122、ハードディスク124、および通信装置(アンテナ127、無線LAN通信部126)を備え、キーボードやマウス等の入力装置150やディスプレイなどの表示装置152やプリンタ等の出力装置(不図示)と接続されるサーバコンピュータやパーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)、またはそれらに相当する装置を用いて実現することができる。情報処理装置100は、入力装置150の入力を受け付ける操作受付部128と、表示装置152の表示制御を行う表示制御部130と、をさらに備える。
【0026】
情報処理装置100のこれらの各要素は、バス134を介して互いに接続される。CPU120が、バス134を介して接続された各要素とともに情報処理装置100全体を制御する。CPU120が、ハードディスク124に記憶されるプログラムをメモリ122に読み出して実行することで、図1の情報処理装置100の各ユニットの各機能を実現することができる。なお、各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0027】
本実施形態の情報処理装置100のコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体は特に限定されず、様々な形態のものが考えられる。また、プログラムは、記録媒体からコンピュータ(情報処理装置100)のメモリ122(図2)にロードされてもよいし、有線LANで接続したネットワーク3を通じてコンピュータ(情報処理装置100)にダウンロードされ、メモリ122にロードされてもよい。
【0028】
図1に戻り、情報処理装置100において、無線通信部102は、図2のアンテナ127および無線LAN通信部126を用いて、所定の接続条件に従って、携帯端末200と無線LAN通信、たとえば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11b、IEEE802.11a、IEEE802.11gなどの規格に準拠した通信を行い、携帯端末200をアクセスポイントとして、ネットワーク3に接続し、無線通信する。
【0029】
所定の接続条件は、情報処理装置100がネットワーク3に無線で接続するための各種の設定項目を含む。たとえば、所定の接続条件は、無線通信の接続方式、セキュリティレベル、たとえば、暗号化の要否や種類などを含み、これらを予めユーザのセキュリティポリシなどに従って設定することができる。
【0030】
接続方式は、たとえば、WPA(Wi-Fi Protected Access)やWPA−PSK(Wi-Fi Protected Access Pre-Shared Key)などの無線LANの規格の選択、または方式を特に限定しないなどが設定できる。
【0031】
また、暗号化の要否の設定と、WEP(Wired Equivalent Privacy)やAES(Advanced Encryption Standard)などの暗号化方式を選択し設定できる。また、暗号化処理を行う場合の暗号化キーも設定できる。また、無線LAN通信のいずれの規格を利用するかも設定できる。
【0032】
本実施形態では、これらの接続条件は予め設定されているものとし、たとえば、設定ファイルとして上述したプログラムとともに提供されてもよく、情報処理装置100にインストールされてハードディスク124に記憶される。予め異なる接続条件に沿った複数の設定ファイルを含んでもよい。また、複数の設定ファイルの中から、ユーザのニーズに合わせて設定ファイルを選択することで、ユーザの所望する条件に合った設定を行うことができる。
【0033】
設定ファイルは、上述したようにプログラムとともに各種記録媒体、たとえば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)などに記録されて、ユーザに提供されてもよいし、所定のサイトからダウンロードすることでユーザが取得できるようにしてもよい。
本発明では、秘匿情報に関わる部分の情報は、接続毎に後述する生成部104が生成するようになっているので、接続条件が記録されている設定ファイル自体は、様々な経路で入手しても安全性を保つことができる。
【0034】
生成部104は、上述した所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成し、提示部106に提示させる。2次元コードは、たとえば、QRコード、Data Matrix、Maxi Code、スタック型2次元コードなどが考えられ、特に限定されない。以下、本実施形態では、2次元コードは、QRコードとして説明する。
【0035】
本実施形態において、生成部104は、本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラムが起動されたとき、または、プログラムを起動後、無線LAN設定または接続の要求操作を受け付けたときなどをトリガとして処理を行う。また、接続条件で暗号化処理を行う設定がなされている場合は、生成部104は、パスワードを生成し、QRコードに含ませることができる。パスワードは、乱数などを使用して、ランダムに生成されるのが好ましい。
【0036】
提示部106は、生成部104が生成したQRコードを提示する。本実施形態では、提示部106は、図2の表示装置152などのディスプレイ画面上にQRコードを表示することで、ユーザにQRコードを提示する。他の実施形態において、たとえば、情報処理装置100に接続されたプリンタなどの出力装置を用いて、QRコードを印刷物に印字出力する構成としてもよい。
【0037】
また、携帯端末200は、図3に示すように、CPU222と、ROM(Read Only Memory)224と、RAM(Random Access Memory)226と、無線LAN通信部228と、アンテナ230と、操作部232と、操作受付部234と、表示部236と、表示制御部238と、撮像部240と、を備える。
【0038】
携帯端末200は、基地局(不図示)を介してネットワーク3(図1)に無線LANを使用して接続可能な携帯型の通信端末であり、かつ、撮像部240を有する。携帯端末200は、たとえば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、ゲーム機などである。
【0039】
CPU222は、携帯端末200の各要素とバス250を介して接続され、各要素とともに携帯端末200全体を制御する。ROM224は、携帯端末200を動作させるための基本プログラムやアプリケーションプログラム、それらプログラムが動作する際に使用する各種設定データや、携帯端末200が利用可能な各種のコンテンツなどを記憶する。RAM226は、プログラムが動作するための作業領域を有する。CPU222が、ROM224に記憶されるプログラムをRAM226に読み出して実行することで、図1の携帯端末200の各ユニットの各機能を実現することができる。
【0040】
操作部232は、操作キー、操作ボタン、スイッチ、ジョグダイヤル、タッチパッド、タッチパネルなどを含む。操作受付部234は、操作部232を使用したユーザの操作を受け付け、CPU222に通知する。表示部236は、LED(Light Emitting Diode)表示器や、液晶ディスプレイ、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどを含む。表示制御部238は、CPU222からの指示に従い、表示部236に各種画面表示を行う。
【0041】
撮像部240は、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの素子を用いたデジタルカメラである。
また、携帯端末200は、図示されない、スピーカやマイクと、音声入出力制御部と、バイブレーション機能部と、を有することができる。
【0042】
図1に戻り、携帯端末200において、無線通信部202は、所定の接続条件に従って、ネットワーク3に接続するためのアクセスポイントとしての機能を構築する。そして、無線通信部202は、図3のアンテナ230および無線LAN通信部228を用いて、情報処理装置100を、自装置を介してネットワーク3に接続させ、無線通信させる。情報処理装置100との間と、ネットワーク3の基地局(不図示)との間との無線LAN通信は、たとえば、IEEE802.11b、IEEE802.11a、IEEE802.11gなどの規格に準拠した通信とすることができる。いずれの規格に従うかは、QRコードに記録された情報に従うものとする。
【0043】
コード読取部204は、図3の撮像部240を用いて、情報処理装置100が提示したQRコードを読み取る。QRコードの読み取り処理については、一般的な携帯端末のQRコードの読み取り処理をそのまま利用できる。すなわち、携帯端末200の撮像部240が撮影しているQRコードの映像を表示部236(図2)に表示し、ユーザが操作部232(図2)を用いてシャッタを切る操作を行うと、QRコードが撮影され、QRコードの画像を取得することができる。コード読取部204は、撮像部240の替わりに携帯端末200に設けられたイメージスキャナ(不図示)を用いてQRコードを読み取ることもできる。
【0044】
取得部206は、読み取ったQRコードを解析し、無線LAN通信の接続条件の情報が含まれているか否かを判別する。接続条件の情報が含まれている場合、接続条件の情報を取得し、通信制御部208に受け渡す。接続条件の情報が含まれていない場合、一般的なQRコードの認識処理を行う。
【0045】
通信制御部208は、取得部206が取得した接続条件の情報に基づいて、自装置を情報処理装置100のアクセスポイントとして機能させるための設定を行い、アクセスポイントを構築する。アクセスポイントとしての機能が構築された後、通信制御部208は、無線通信部202と情報処理装置100との間、および無線通信部202とネットワーク3との間の無線通信を制御する。
【0046】
なお、本実施形態では、情報処理装置100および携帯端末200は、1対1で通信を行うアドホックモードで通信を行う。
【0047】
このように、本実施形態の無線通信システム1の情報処理装置100および携帯端末200の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウェアとソフトウェアを任意に組合せることで実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。ここで説明する各図は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
また、各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0048】
本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラムは、情報処理装置100を実現させるためのコンピュータに、ネットワーク3に無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コード(QRコード)を生成する手順、生成されたQRコードを提示する手順、携帯端末200をアクセスポイントとして、接続条件に従って、ネットワーク3に接続し、無線通信する手順、を実行させるように記述されている。
【0049】
さらに、本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラムは、携帯端末200を実現させるためのコンピュータに、情報処理装置100がネットワーク3に無線で接続するための所定の接続条件の情報が記録された2次元コード(QRコード)を読み取る手順、読み取ったQRコードを解析し、接続条件の情報を取得する手順、取得した接続条件の情報に基づいて、情報処理装置100のアクセスポイントとしての機能を構築し、ネットワーク3に接続し、情報処理装置100との無線通信を制御する手順、を実行させるように記述されている。
【0050】
これらの本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体は特に限定されず、様々な形態のものが考えられる。また、プログラムは、記録媒体からコンピュータのメモリにロードされてもよいし、ネットワークを通じてコンピュータにダウンロードされ、メモリにロードされてもよい。
【0051】
上述のような構成において、本実施の形態の無線通信システム1における無線通信方法を以下に説明する。図4は、本実施形態の無線通信システム1の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1および図4を用いて説明する。
本実施形態の無線通信方法において、情報処理装置100の生成部104(図1)が、ネットワーク3(図1)に無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コード(QRコード)を生成する(ステップS101)。そして、情報処理装置100の提示部106が、生成されたQRコードを提示する(ステップS103)。そして、携帯端末200のコード読取部204(図1)が、情報処理装置100が提示したQRコードを読み取る(ステップS201)。さらに、携帯端末200の取得部206(図1)が、読み取ったQRコードを解析し、接続条件の情報を取得する(ステップS203)。そして、携帯端末200の通信制御部208(図1)が、取得した接続条件の情報に基づいて、情報処理装置100のアクセスポイントとしての機能を構築する(ステップS205)。そして、情報処理装置100の無線通信部102(図1)が、携帯端末200をアクセスポイントとして、ネットワーク3に接続し(ステップS105およびステップS207)、無線通信する(ステップS107およびステップS209)。以降、情報処理装置100は、所定の接続条件に従い、携帯端末200をアクセスポイントとしてネットワーク3に接続し無線通信を行うことができる。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る無線通信システム1によれば、情報処理装置100で生成されるQRコードに無線LAN接続を行うための情報が記録されているため、携帯端末200側でQRコードを読み取るだけで、無線LAN通信における安全性を確保した設定を容易にすることができる。無線LAN通信を行うための事前設定が不要になるので、ユーザが無線LAN通信に関する知識を持っていなくても、無線LAN通信を使用することができる。このように、簡単に携帯端末200をアクセスポイントとして機能させることができ、適切な接続条件で安全に情報処理装置100を無線通信でネットワーク3に接続させることができる。
【0053】
また、ネットワーク3に接続するためのアクセスポイントとして携帯端末200を機能させることができるので、設置型のルータやモデムを介した無線LAN通信に比較して、配線の煩雑さが解消され、かつ場所を選ばずに利用可能となり、使い勝手がよい。特に、情報処理装置100が携帯式のPCなどの場合、携帯端末200とともに場所を自由に移動することができ、場所を選ばず無線通信の利用が可能になり、利便性が向上する。また、難しい設定をせずに、ユーザが所望するセキュリティレベルに合った安全性を確保できる。
【0054】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の実施の形態に係る無線通信システム1の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の無線通信システム1は、上記実施の形態とは、接続条件をユーザが自由に選択できる点で相違する。
【0055】
図5に示すように、無線通信システム1は、情報処理装置300と、上記実施形態と同じ携帯端末200と、を含む。情報処理装置300は、上記実施形態の情報処理装置100と同様な無線通信部102、生成部104、および提示部106を有し、さらに、受付部302を有する。また、情報処理装置300は、上記実施形態の図2のコンピュータと同様な構成を有する。
【0056】
受付部302は、接続条件の設定をユーザから受け付ける。受付部302が受け付けた設定は、設定ファイルに記憶され、生成部104がQRコードを生成する際、使用する。受付部302は、図2の操作受付部128および表示制御部130から構成される。設定ファイルは、たとえば、図2のメモリ122またはハードディスク124に記憶される。
【0057】
本実施形態において、情報処理装置300は、図2の表示装置152に、図6の設定画面400を表示し、ユーザに設定操作を促す。ユーザは、図2の入力装置150を用いて操作し、設定画面400上で設定を行うことができる。ユーザが設定画面400に従い設定を行うと、受付部302は、設定画面400でユーザが設定した接続条件を受け付ける。
【0058】
図6に示すように、設定画面400は、たとえば、接続方式設定欄402と、暗号化方式設定欄404と、暗号化キー設定欄406と、を含み、各欄で各種の設定ができる。
暗号化キー設定欄406には、暗号化キーとして使用するパスワードをユーザが指定する場合、さらに、図示されないパスワード入力用のテキストボックスなどの入力欄や確認用の入力欄が表示される。
【0059】
また、ユーザが設定選択に迷わないように、受付部302は、予めユーザの所望するセキュリティレベルを高、中、低の大まかなレベルから選択させたり、このプログラムをユーザが利用する場所、たとえば、家庭、公共施設、オフィスなどを選択させたりして、それらの設定を受け付けてもよい。受付部302が受け付けたセキュリティレベルや利用場所に適したデフォルトの接続条件を自動的に設定し、設定ファイルに記憶したり、使用する設定ファイルを選択したりする構成とすることもできる。
【0060】
また、設定画面400において、予めデフォルトの設定が選択された状態を表示してもよい。設定画面400は、OKボタン408と、キャンセルボタン410と、をさらに備える。受付部302が、OKボタン408の操作を受け付けると、設定画面400で選択された設定を受付部302が受け付け、設定ファイルに記憶または更新する。受付部302がキャンセルボタン410の操作を受け付けると、設定ファイルを更新せず、設定操作を終了する。
【0061】
設定画面400は、情報処理装置100において、プログラムが起動されたとき、常時表示させたり、メニューやアイコンなどの操作を受け付けて、表示させたりする構成とすることができる。
【0062】
本実施形態では、受付部302が、設定ファイルを更新すると、生成部104に通知する。生成部104は、通知を受けて、設定ファイルの設定に従い、QRコードを生成する。
【0063】
このように構成された本実施形態の無線通信システム1の設定ファイルの更新処理について、以下に説明する。
本実施形態において、携帯端末200は、上記実施形態の図4と同様な手順で動作する。情報処理装置300は、上記実施形態の図4と同様な手順で動作するとともに、図4のステップS101の前に、図7のステップS131〜ステップS135を実行する。以下、図2、図5〜図7を用いて説明する。
【0064】
まず、情報処理装置100の表示装置152(図2)に表示された設定画面400(図6)上でユーザが接続条件を設定した後、OKボタン408(図6)の操作を情報処理装置300の受付部302(図5)が受け付けると(図7のステップS131のOK)、受付部302が、受け付けた接続条件を設定ファイルに記憶する(図7のステップS133)。そして、情報処理装置300の生成部104(図5)にQRコードの生成を通知し、図4のステップS101に進む。
【0065】
一方、設定画面400のキャンセルボタン410(図6)の操作を受付部302が受け付けた場合(図7のステップS131のキャンセル)、受付部302は、設定ファイルを更新しないので、生成部104では、デフォルトの設定ファイルを使用することとなる(図7のステップS135)。そして、生成部104にQRコードの生成を通知し、図4のステップS101に進む。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の無線通信システム1によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、ユーザ毎のセキュリティポリシや、無線LANの利用シーンに応じて、接続条件の設定変更を簡単な操作で行うことができるので、使い勝手がよい。また、無線LAN通信に関する知識をある程度持っているユーザも所望の設定を行うことができることとなり、様々なユーザのニーズに応えることができる。
【0067】
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の実施の形態に係る無線通信システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の無線通信システム1は、図5の上記実施形態と同じ情報処理装置300と、図5と同じ携帯端末200と、を備える。なお、本実施形態の無線通信システム1は、図1の上記実施形態の情報処理装置100および携帯端末200の構成とすることもできる。以下、図1〜図3、図5、図6および図8を用いて説明する。
【0068】
本実施形態の無線通信システム1(図5)は、概略以下のように動作する。
本実施形態の無線通信システム1において、情報処理装置300の無線通信部102(図5)は、情報処理装置300の生成部104(図5)がQRコードを生成した後(図8のステップS305)、アクセスポイント探索を開始する(図8のステップS309)。そして、情報処理装置300の無線通信部102は、アクセスポイントとしての機能が構築された携帯端末200(図5)との無線通信を確立する(図8のステップS313)。情報処理装置300の無線通信部102は、携帯端末200との無線通信が切断する度に(図8のステップS317のYES)、情報処理装置300の生成部104に新たなパスワードを生成させ、QRコードに記録させる情報に含め、新たなQRコードを生成させ(図8のステップS305)、再度、アクセスポイント探索を開始する(図8のステップS309)。そして、情報処理装置300の無線通信部102は、アクセスポイントとしての機能が構築された携帯端末200との無線通信を確立する(図8のステップS313)。
【0069】
より具体的には、まず、情報処理装置300において、本発明の実施の形態に係るプログラムが起動される(図8のステップS301)。そして、情報処理装置300の受付部302(図5)が、設定画面400(図6)を情報処理装置300の表示装置152(図2)に表示して、ユーザに操作を促し、接続条件の設定を受け付け、設定ファイルに記憶する(図8のステップS303)。上述したように、予め設定された接続条件を使用することもできる。なお、予め設定ファイルが決まっている場合は、この図8のステップS301は省略することができる。また、ユーザの設定変更の要求に応じて、図8のステップS303の処理を実行してもよい。
【0070】
そして、情報処理装置300の生成部104(図5)が、図8のステップS303で設定された設定ファイルに従い、QRコードを生成する(図8のステップS305)。そして、情報処理装置300の提示部106(図5)が、QRコードを表示装置152(図2)に表示する(図8のステップS307)。
【0071】
一方、携帯端末200は、はじめ、待ち受け状態にあるとする(図8のステップS321)。そして、ユーザが携帯端末200の操作部232(図3)を操作して、携帯端末200の撮像部240(図3)のカメラを起動する(図8のステップS323のYES)。
【0072】
ユーザがシャッタを切り、情報処理装置300が表示装置152に表示したQRコードを撮影すると、携帯端末200のコード読取部204(図5)が、撮影されたQRコードを読み取る(図8のステップS325)。
そして、携帯端末200の取得部206(図5)が、QRコードを解析し、接続条件の情報を取得する(図8のステップS327)。
【0073】
この間、情報処理装置300では、無線通信部102(図5)が、自装置がアクセス可能なアクセスポイントの探索を行う(図8のステップS309)。たとえば、情報処理装置300の表示装置152には、「アクセスポイントを探索中」であることをユーザに通知するメッセージやアイコンなどを画面表示してもよい。
【0074】
携帯端末200の通信制御部208(図5)は、携帯端末200の取得部206が取得した接続条件の情報に基づいて、情報処理装置300のアクセスポイントとしての機能を構築する(図8のステップS329)。
【0075】
すると、アクセスポイントを探索していた情報処理装置300の無線通信部102は、携帯端末200を見つけ(図8のステップS311のYES)、携帯端末200にアクセスし、ネットワーク3(図1)への接続を要求する(図8のステップS313)。携帯端末200の通信制御部208(図5)は、情報処理装置300との間の接続を確立し、さらに、ネットワーク3への接続を確立する(図8のステップS331)。
【0076】
そして、情報処理装置300の無線通信部102と、携帯端末200の無線通信部202(図5)との間の無線通信、および携帯端末200の無線通信部202とネットワーク3との間の無線通信がそれぞれ行われることとなる(図8のステップS315および図8のステップS333)。
【0077】
そして、情報処理装置300と携帯端末200との間の無線通信が切断してしまった場合(図8のステップS317のYES)、情報処理装置300では、図8のステップS305に戻る。図8のステップS305では、情報処理装置300の生成部104が、新たなパスワードを生成し、生成した新たなパスワードの情報を含むQRコードを再度生成し、情報処理装置300の提示部106に受け渡す。
【0078】
一方、携帯端末200では、情報処理装置300と携帯端末200との間の無線通信が切断してしまった場合(図8のステップS335のYES)、図8のステップS321に戻り、待ち受け状態となる。そして、撮像部240のカメラの起動を待ち(図8のステップS323)、新たに情報処理装置300が提示したQRコードの読み取り処理を行うこととなる。
【0079】
すなわち、本実施形態の無線通信システム1では、情報処理装置300と携帯端末200との間の無線通信が確立した後、切断してしまった場合には、再度、情報処理装置300の生成部104が新たなパスワードを生成し、生成されたパスワードの情報を含むQRコードを生成して、提示部106が提示し、携帯端末200のコード読取部204がQRコードを読み取り、通信制御部208が再度接続を試みることとなる。
【0080】
以上説明したように、本実施形態の無線通信システム1によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、無線通信が切断された場合、接続毎に新たなパスワードを生成して無線通信を再開するので、安全性が向上する。
【0081】
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 無線通信システム
3 ネットワーク
100 情報処理装置
102 無線通信部
104 生成部
106 提示部
120 CPU
122 メモリ
124 ハードディスク
126 無線LAN通信部
127 アンテナ
128 操作受付部
130 表示制御部
134 バス
150 入力装置
152 表示装置
200 携帯端末
202 無線通信部
204 コード読取部
206 取得部
208 通信制御部
222 CPU
224 ROM
226 RAM
228 無線LAN通信部
230 アンテナ
232 操作部
234 操作受付部
236 表示部
238 表示制御部
240 撮像部
250 バス
300 情報処理装置
302 受付部
400 設定画面
402 接続方式設定欄
404 暗号化方式設定欄
406 暗号化キー設定欄
408 OKボタン
410 キャンセルボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、
前記情報処理装置のアクセスポイントとして機能する携帯端末と、を備え、
前記情報処理装置は、
所定の接続条件に従って、ネットワークにアクセスポイントを介して接続し、無線通信する第1無線通信手段と、
前記接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する生成手段と、
生成された前記2次元コードを提示する提示手段と、を有し、
前記携帯端末は、
前記ネットワークに接続し、無線通信する第2無線通信手段と、
前記情報処理装置が提示した前記2次元コードを読み取るコード読取手段と、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する取得手段と、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置の前記アクセスポイントとしての機能を構築し、前記第2無線通信手段と前記情報処理装置との無線通信を制御する通信制御手段と、を有し、
前記情報処理装置の前記第1無線通信手段は、前記携帯端末を前記アクセスポイントとして前記ネットワークに接続し、前記接続条件に従って、無線通信を行う無線通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記接続条件の設定をユーザから受け付ける受付手段を備え、
前記情報処理装置の前記生成手段は、受け付けた前記接続条件の情報を記録した前記2次元コードを生成する無線通信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の無線通信システムにおいて、
前記情報処理装置の前記受付手段は、前記接続条件の設定として、無線通信の接続方式、または暗号化方式の選択を受け付ける無線通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線通信システムにおいて、
前記情報処理装置の前記生成手段は、前記接続条件として前記暗号化方式の使用が選択されているとき、暗号化処理に使用するパスワードを生成し、前記2次元コードに記録される情報に含める無線通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載の無線通信システムにおいて、
前記情報処理装置の前記第1無線通信手段は、前記情報処理装置の前記生成手段が前記2次元コードを生成した後、前記アクセスポイントの探索を開始し、前記アクセスポイントとしての機能が構築された前記携帯端末との無線通信を確立し、
前記情報処理装置の前記第1無線通信手段は、前記携帯端末との無線通信が切断する度に、前記情報処理装置の前記生成手段に新たなパスワードを生成させ、前記2次元コードに記録させる情報に含め、新たな2次元コードを生成させ、再度、前記アクセスポイントの探索を開始し、前記アクセスポイントとしての機能が構築された前記携帯端末との無線通信を確立する無線通信システム。
【請求項6】
ネットワークに接続し、無線通信する無線通信手段と、
情報処理装置が前記ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報が記録された2次元コードを読み取るコード読取手段と、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する取得手段と、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置のアクセスポイントとしての機能を構築し、前記無線通信手段と前記情報処理装置との無線通信を制御する通信制御手段と、を備える携帯端末。
【請求項7】
ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する生成手段と、
生成された前記2次元コードを提示する提示手段と、
携帯端末をアクセスポイントとして、前記接続条件に従って、前記ネットワークに接続し、無線通信する無線通信手段と、を備える情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置がネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報が記録された2次元コードを読み取る手順、
読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得する手順、
取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置のアクセスポイントとしての機能を構築し、前記ネットワークに接続し、前記情報処理装置との無線通信を制御する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成する手順、
生成された前記2次元コードを提示する手順、
携帯端末をアクセスポイントとして、前記接続条件に従って、前記ネットワークに接続し、無線通信する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
情報処理装置が、ネットワークに無線で接続するための所定の接続条件の情報を記録した2次元コードを生成し、
前記情報処理装置が、生成された前記2次元コードを提示し、
携帯端末が、前記情報処理装置が提示した前記2次元コードを読み取り、
前記携帯端末が、読み取った前記2次元コードを解析し、前記接続条件の情報を取得し、
前記携帯端末が、取得した前記接続条件の情報に基づいて、前記情報処理装置の前記アクセスポイントとしての機能を構築し、
前記情報処理装置が、前記携帯端末を前記アクセスポイントとして、前記ネットワークに接続し、無線通信する無線通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−191472(P2012−191472A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−53864(P2011−53864)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】