無線通信システムでの伝送方法、伝送装置、及びコンピュータプログラム
【課題】双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法であって、各チャネルはダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、各ダウンリンクサブフレームは少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、基地局と、時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で上記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる伝送方法を提供する。
【解決手段】サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部は第1の送信電力係数に従って転送され、少なくとも1つの補助シンボルは第2の送信電力係数に従って転送される。
【解決手段】サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部は第1の送信電力係数に従って転送され、少なくとも1つの補助シンボルは第2の送信電力係数に従って転送される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には通信システムに関し、特に、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法及び伝送装置に関する。
【0002】
無線通信システムには、移動端末が長い距離を時に機敏に移動できる移動通信システムだけでなく、端末が固定されるか、又は、接続される基地局に対して短い距離を、多くの場合は非常にゆっくりと移動することしかできない通信システムも含まれることに留意されたい。
【0003】
図1は、複数の基地局によりサービス提供される無線セルラ通信システムを図示する。図1では、1つのみの基地局BTSaが示されているが、基地局BTSaは、少なくとも1つの端末、ここでは無線通信チャネルCH1〜CH3のそれぞれを介して3つの端末TE1、TE2、及びTE3と通信することを目的とする。
【0004】
図1では、端末TE1は基地局BTSaから距離d1にあり、端末TE2は基地局BTSaから距離d2にあり、端末TE3は基地局BTSaから距離d3にある。基地局BTSaのカバーエリアは一般的にセル15aと呼ばれ、当該セルの境界は基地局から最大と考えられる距離にある。
【0005】
各チャネルChi(i=1〜3)は、端末TEiから基地局BTSaへ情報を搬送するためのアップリンクチャネルUL、及び、基地局BTSaから端末TEiへ情報を搬送するためのダウンリンクチャネルDLiをサポートすることを目的としている。上記情報は、アップリンクチャネルULi若しくはダウンリンクチャネルDLiのいずれかに割り当てられるタイムスロット又はサブフレームに分割されたフレーム内に含まれる。
【0006】
フレームは、たとえば、図4に示すタイプを有する。すなわち、HD/OFDMタイプ(半二重(Half Duplex)/直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex)/OFDMの略語)であるTDD/OFDM(時分割複信/OFDM)又はFDD/OFDM(周波数分割複信)のいずれかを有する。図4に見ることができるように、このフレームは、整数L個のタイムスロット又はサブフレームTS1〜TSLに再分割される。これらのタイムスロット又はサブフレームは、ダウンリンクチャネルDL又はアップリンクチャネルULのいずれかに割り当てることができる。さらに、各サブフレームTSj(j=1〜L)は、k個の直交変調周波数f1〜fkによってそれぞれ搬送されるqj個のシンボルs1〜sqjをサポートする(ここでは、サブフレームTSjについて、qj=4である)。これらのシンボルは、OFDMシンボルと呼ばれる。
【0007】
サブフレームTSjのOFDMシンボルs1〜sqjのそれぞれは、一般に、シンボル間の干渉の抑制に努めるのに使用されるサイクリックプリフィックスを含むことに留意されたい。
【0008】
一般的な場合に、サブフレームあたりのシンボル数は、サブフレーム毎に変化し得ると理解しなければならない。
【0009】
図5に関して、基地局BTSaによるダウンリンクチャネルDLを介するqj=4個のシンボルs1〜s4の、時刻teにおける送信を考察してみよう。これらのシンボルs1〜s4は、考慮対象のセル15aの境界(基地局BTSaから距離d1)にある端末TE1によって、te+RTD(d1)/2に等しい時刻に受信される。ここで、RTD(d1)は、基地局BTSaから上記距離d1のその端末TE1へのラウンドトリップ遅延である。これらのシンボルは、この端末TE1によって処理され、この端末はその後また、アップリンクチャネルULを介してシンボルを送信する。端末TEiは、アップリンクチャネルULを介してシンボルを送信する前に、ハードウェアオペレーション及びソフトウェアオペレーションの継続時間を考慮するために、或る期間待たなければならない。この或る期間は、受信送信切り換え時間(Receive Transmit Switch time)又は単にスイッチング時間と呼ばれ、RTSと参照される。たとえば、この遅延RTSは、端末TEのハードウェア機器が受信モードと送信モードとを切り換えるのに必要な時間、及び、基地局BTSaのハードウェア機器が送信モードと受信モードとを切り換えるのに必要な時間の最大値である。アップリンクチャネルULで送信されるシンボルは、te+RTD(d1)+RTS+DDLに等しい時刻trに基地局BTSaで受信される。DDLは、qj個のシンボルの全継続時間である。このように、基地局BTSaは、セル15aの境界に位置する端末TEiによって送信されたシンボルの処理を行うために、それらのシンボルの受信を待たなければならないことが分かる。この待ち時間は、ガード期間(Guard Period)GPと呼ばれ、少なくともラウンドトリップ遅延RTD(d1)に受信送信切り換え時間RTSを加えたものに等しくなければならない。
【0010】
1つの端末が本発明に関わる場合、その端末はTEiと呼ばれ、i=1、2、3、…、であり、iの最大値は基地局BTSaのカバーエリア内に含まれる端末の最大数である。
【0011】
少なくとも2つの端末が本発明に関わる場合、端末TEと呼ばれる。
【0012】
ダウンリンクチャネルDLとアップリンクチャネルULとの間のガード期間GPを図4に見ることができる。
【0013】
基地局BTSaは、各端末TEのタイミング遅延TD(d)を求める。基地局BTSaはシンボルを端末TEに転送し、端末TEはこれに応答してシンボルを基地局BTSaに転送することができる。これらのシンボルはたとえばパイロットシンボルである。
【0014】
タイミング遅延は以下の式を使用して計算される。
Td(d)=tr−te−DDL−RTD(d)=GP−RTD(d)
式中、dは各端末TEiと基地局BTSaとの距離である。
【0015】
各タイミング遅延から、基地局BTSaは、各端末のタイミング進み(Timing Advance)TA=GP−TD(d)を求め、タイミング進みを対応する端末TEiに転送する。
【0016】
各端末は、基地局BTSaに接続される端末TEから送信されるシンボルが基地局BTSaで等しい時刻trに受信されるように、アップリンクチャネルULを介してのシンボルの送信にタイミング進み値を適用する。
【0017】
上記通信システムにより対処される問題は、ガード期間GP中にいかなる種類の情報も基地局において送受信されないことに起因する資源の潜在的な喪失に関する。
【0018】
この問題を解消するために、本発明の発明者等は、欧州特許出願第05291972号明細書において、ダウンリンクチャネル又はアップリンクチャネルでの新しい情報伝送方式を提案した。
【0019】
この欧州特許出願第05921972号明細書では、基地局BTSaは、ガード期間中に少なくとも1つの補助ダウンリンクシンボルを、当該少なくとも補助ダウンリンクシンボルを受信できる端末TEに送信し、且つ/又は、基地局BTSaは、ガード期間中に少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを、時間遅延中に上記少なくとも補助アップリンクシンボルを送信できる端末TEから受信する。
【0020】
このような技法について図6を参照してより詳細に説明する。
【0021】
図6では、nref個のシンボルs1〜s4が、teと参照される時刻に基地局BTSaによりダウンリンクチャネルDLを介してサブフレームの基準部(nominal part)で転送される。
【0022】
ダウンリンクサブフレームの基準部は、セルの境界にある端末TEに(換言すれば基地局BTSaのセル内にある任意の端末に)送信できるqj個のシンボルの全継続時間である。
【0023】
アップリンクサブフレームの基準部は、基地局BTSaのカバーエリアの境界にある端末TEにより送信できるqj個のシンボルの全継続時間である。
【0024】
サブフレームの基準部の最後のダウンリンクシンボルs4を送信した後、基地局BTSaは、時刻trまで、ガード期間GPの間、接続された端末TEからのアップリンクシンボルの受信を待つ必要がある。ダウンリンクチャネルでのサブフレームの基準部の継続時間を、シンボルの基準数nref、たとえば4に対応するDrefと呼ぶ。
【0025】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームに補助ダウンリンクシンボルを含むように規定され、当該補助ダウンリンクシンボルは、各時間遅延中に補助ダウンリンクシンボルを受信して処理できる端末TEにのみ送信されることを目的とする。
【0026】
基地局BTSaから距離dに配置された端末の時間遅延TD(d)が、ダウンリンクシンボルndl個分の継続時間に切り替え時間RTSを足した数とダウンリンクシンボルndl+1個分の継続時間に切り替え時間RTSを足した数との間に含まれる場合、基地局BTSaは、その端末に対する情報をndl個の補助ダウンリンクシンボルに挿入することができる。この条件は以下のように数学的に記述することができる:
ndl・tsdl≦TD(d)−RTS<(ndl+1)tsdlならば最大でndl個の補助シンボルを挿入する。
ここでtsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0027】
端末TEiに対する情報をndl個の補助ダウンリンクシンボルに挿入する場合、基地局BTSaは、端末TEiがこの1つ又は複数のndl個の補助シンボルをダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる他のシンボルと共に読み取って処理できるように、この挿入をその端末TEiに対して示す(シグナリングにより)。
【0028】
基地局BTSaは、適用すべき時間遅延TD又はタイミング進みについて、接続されている各端末TEiに通知する。次に、各端末TEiは、上記式を使用することにより、時間遅延TDの値又はタイミング進みの値から、読み出して処理する必要のあるシンボル数を導き出す。
【0029】
したがって、基地局BTSaから距離dにある端末TEiに基地局BTSaが割り振ることができる補助ダウンリンクシンボルの数ndlは、以下のように求められる:
ndl=integer{(TD(d)−RTS)/tsdl}
=integer{(GP−RTD(d)−RTS)/tsdl}
最大数Ndlmax個の補助シンボルが、基地局BTSaから距離0にあると共にラウンドトリップ遅延RTDが0である端末TEiに与えられる:
Ndlmax=integer{(GP−RTS)/tsdl}
上記式と同様の式が補助アップリンクチャネルにも使用される。
【0030】
例として、図6に示す場合では、数Ndlmaxは2であり、ここで、送信されるダウンリンクシンボルの総数は、サブフレームの基準部Drefの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4並びにガード期間GPと通常みなされる期間中に送信される2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6に等しい。セル15aの境界にある端末TE1の時間遅延TD(d1)の値は、時間遅延の定義により切り替え時間RTSに等しい。サブフレームの基準部Drefの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4のみが、基地局BTSaにより上記端末TE1に割り振られる。端末TE1は、これらの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4のみを読み出して処理するだけであり、2個の補助シンボルs5及びs6は、存在する場合でも無視される(すなわち処理されない)。
【0031】
端末TE2の時間遅延TD(d2)の値は、2個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間を足した時間よりも小さいが、1個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間RTSを足した時間に等しい。したがって、基地局BTSaは、最大で1個の補助ダウンリンクシンボル(ここでは、ダウンリンクサブフレームの基準部Drefの最後のダウンリンクシンボルs4に後続するダウンリンクシンボルs5)内で情報をその端末TE2に送信することができ、この補助ダウンリンクシンボルは当該端末TE2により読み取られて処理される。シンボルs6は、存在する場合でも上記端末TE2に無視される(すなわち処理されない)。この場合、その端末TE2に対する情報を含むことができるダウンリンクシンボルの総数は5である(サブフレームの基準部Drefの4個s1〜s4と1個の補助シンボルs5とを足した数)。
【0032】
図6の例によれば、端末TE3の時間遅延TD(d3)の値は、2個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間RTSを足した時間に等しい。したがって、基地局BTSaは、最大で2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6内で情報をその端末TE3に送信することができ、これらの補助ダウンリンクシンボルは当該端末TE3により読み取られて処理される。その端末TE3に対する情報を含むことができるダウンリンクシンボルの総数は6である(サブフレームの基準部Drefの4個s1〜s4と2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6とを足した数)。
【0033】
基地局BTSaは、端末TE2の距離d2と端末TE3の距離d3との間に含まれる基地局から距離dにあるいずれの端末TEiにも、最大で5個のダウンリンクシンボル内で情報を送信することができ、端末TEiはこれを読み出して処理することができる。同じように、基地局BTSaは、端末TE3の距離d3よりも短い距離dにあるいずれの端末にも、最大で6個のダウンリンクシンボル内で情報を送信することができ、端末はこれを読み出して処理することができる。常に同じように、基地局BTSaは、端末TE2の距離d2よりも長い距離dにあるいずれの端末にも、最大で4個のシンボル内で情報を送信することができ、端末はこれを読み出して処理することができる。
【0034】
ダウンリンクシンボルs5は、基地局BTSaからd2未満の距離にある端末TEに対する情報のみを含むことができるのに対して、ダウンリンクシンボルs6は、基地局BTSaからd3未満の距離にある端末TEに対する情報のみを含むことに留意されたい。
【0035】
端末TEiは、基地局BTSaに接続したとき、適用する必要がある時間遅延TDについての情報をまだ受信していない。それが行われない限り、この端末TEiに割り振られるシンボル数は基準数nrefに等しい。すなわち、この端末TEiに割り振られるシンボル数はサブフレームの基準部Drefに含まれるシンボル数に等しい。さらに、端末TEiは、基準数nrefに等しい数のシンボルを受信した後、予め規定される時間遅延で、たとえばガード期間GP又はRTSに等しい時間遅延でアップリンクにて送信することができる。
【0036】
いくつかの無線通信ネットワークでは、無線通信ネットワークの各基地局BTSが、定期的に、要求に応じて、又は、各ダウンリンクサブフレーム及び/若しくはアップリンクサブフレーム毎に、各ダウンリンクチャネル並びに/又はアップリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて転送されるシンボルの送信電力を決定する。
【0037】
そのために、各基地局BTSは、接続されている各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、接続されている各端末TEiと各基地局BTS自身とを隔てる距離を考慮し、且つ/又は、ダウンリンクチャネル及び/若しくはアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア内に発生する干渉を考慮すると共に、これらの隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及び/若しくはアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接のカバーエリアから発生する干渉を考慮する。
【0038】
半二重通信では様々な種類の干渉が発生し得る。所与のカバーエリア15内にある送信基地局BTSが、隣接するカバーエリア15内にある受信端末に干渉し得る。これはダウンリンク−ダウンリンク干渉と呼ばれる。相互的に、所与のカバーエリア15内にある送信端末が、隣接するカバーエリア15内にある受信基地局BTSに干渉し得る。これはアップリンク−アップリンク干渉と呼ばれる。ネットワークレベルでは、互いに隣接するカバーエリア15間でダウンリンク−ダウンリンク干渉調整又はアップリンク−アップリンク干渉調整を使用して、全体のネットワーク送信効率が最適化されるように、各カバーエリア15内で各ダウンリンクチャネル又は各アップリンクチャネルを通って転送されるシンボルの送信電力をまとめて最適化する。
【0039】
しかし、これは、トラフィック条件及び伝搬条件の時間に伴う変動に従うように動的に実行する必要がある多次元最適化問題により、複雑すぎる干渉調整プロセスに繋がり得る。
【0040】
さらに、所与のカバーエリア15にある送信基地局BTSは、隣接するカバーエリアにある受信基地局BTSに干渉し得る。同期ネットワークでは、このダウンリンク−アップリンク干渉は、第1の基地局BTSaから別の基地局BTSbへの伝搬時間がカバーエリア15a内のラウンドトリップ遅延よりも大きい場合、すなわちカバーエリア15bがカバーエリア15aよりも大きい場合に発生する。同様に、所与のカバーエリア15aにある送信端末が、別のカバーエリア15bにあると共にその専用基地局BTSbからシンボルを受信している別の端末により受信されるシンボルを送信する場合、アップリンク−ダウンリンク干渉が発生し得る。
【0041】
補助シンボルが基地局と基地局に接続される端末との間で転送される場合、補助シンボルは隣接する基地局BTSのカバーエリア15内で干渉を発生させる。
【0042】
このような干渉は、隣接するカバーエリアでのアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルでの通信の品質を低下させると共に、無線通信ネットワークを考えれば、欧州特許出願第05921972号明細書に開示されているような発明の効率を低下させる。
【0043】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1511190号明細書(要約書、段落[0006]〜[0009])
【特許文献2】欧州特許出願公開第0571005号明細書(要約書、5頁、23行目〜38行目)
【0044】
この目的のために、本発明は、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法であって、各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、接続される各端末の時間遅延が求められ、前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる方法において、前記方法は、サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得るステップと、前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付けるステップと、前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップと、前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付けるステップと、前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップであって、多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送するステップとを含むことを特徴とする、伝送方法に関する。
【0045】
本発明はまた、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を有する無線通信システムでの伝送装置であって、各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、接続される各端末の時間遅延が求められ、前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる伝送装置において、前記伝送装置は、サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得る手段と、前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付ける手段と、前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段と、前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付ける手段と、前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段であって、前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送する手段とを備えることを特徴とする、伝送装置に関する。
【0046】
したがって、補助シンボルが基地局と基地局に接続される端末との間で転送される場合、補助シンボルは、隣接する基地局のカバーエリア内においてサブフレームで転送されるシンボルより多くの干渉を発生させることはない。
【0047】
そして、無線通信ネットワークを考えれば、欧州特許出願第05921972号に開示されている発明の有効性が向上する。
【0048】
無線通信ネットワークの各基地局が、各ダウンリンクサブフレーム毎に、各ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルの送信電力を決定するため、補助シンボルはこのような決定を妨げない。
【0049】
さらに、隣接する基地局は、各補助シンボルの各ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルの送信電力を求める必要がない。
【0050】
特定の特徴によれば、無線通信ネットワークの多重化資源は、周波数チャンク、及び/又は符号、及び/又は基地局のカバーエリア内の複数のエリアである。
【0051】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連する第1の送信電力係数に等しい。
【0052】
したがって、ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリアで発生する干渉は、少なくとも1つの補助シンボルについては変化しない。
【0053】
ダウンリンク−ダウンリンク干渉調整及び/又はアップリンク−アップリンク干渉調整の最適化は、少なくとも1つの補助シンボルの転送による影響を受けず、異なる送信電力係数の使用に関連する制御情報量が低減される。
【0054】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連する第1の送信電力係数よりも低い。
【0055】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの転送により発生するダウンリンク−アップリンク干渉及び/又はアップリンク−ダウンリンク干渉が低減される。
【0056】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、最小の第1の送信電力係数に等しい。
【0057】
したがって、転送する必要がある送信電力係数が1つである限り、関連する制御情報量が低減される。
【0058】
特定の特徴によれば、方法は基地局により実行されるか、又は伝送装置が基地局である。
【0059】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの送信によるダウンリンク−ダウンリンク干渉及び/又はダウンリンク−アップリンク干渉が低減される。
【0060】
特定の特徴によれば、多重化資源は、基地局と基地局に接続される各端末との間に存在するチャネルの状況を解析することにより得られ、基地局は、サブフレームに含まれるシンボルの復調(de multiplexing)のために無線通信システムの多重化資源を少なくとも2つの端末に割り振る。
【0061】
したがって、多重化資源は効率的に割り振られる。
【0062】
特定の特徴によれば、サブフレームに含まれるシンボルの復調のために端末が使用する多重化資源を示す制御情報が端末に転送される。
【0063】
したがって、サブフレームに含まれるシンボルの復調が促される。
【0064】
特定の特徴によれば、少なくとも1つの補助シンボルの復調のために多重化資源が少なくとも1つの端末に割り振られるか否かを示す、第2の制御情報が端末に転送される。
【0065】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルに含まれるシンボルの復調は、限られた量のシグナリングを使用して促される。
【0066】
特定の特徴によれば、第1の制御情報は、サブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルを形成するためにデータと多重化され、第2の制御情報は、少なくとも1つの転送されるシンボルを形成するようにデータと多重化される。
【0067】
したがって、制御情報は良好な送信品質の恩恵を受ける多重化資源上で転送することができる。
【0068】
特定の特徴によれば、基地局は、各端末により送信又は受信できる補助シンボルの数を決定し、端末の第1の群と、少なくとも1つの端末の少なくとも1つの他の群とを形成し、端末の第1の群は、少なくとも、時間遅延中に上記少なくとも補助シンボルを受信且つ/又は送信できない端末を含み、少なくとも1つの端末の他方の群は、時間遅延中に上記少なくとも補助シンボルを受信且つ/又は送信できる少なくとも1つの端末を含む。
【0069】
したがって、少なくとも1つの補助シンボル中の多重化資源の割り振りが単純化する。
【0070】
特定の特徴によれば、第1の群は全端末を含み、少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む第2の群である。
【0071】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルに対する多重化資源の割り振りがさらに単純化する。
【0072】
特定の特徴によれば、第2の制御情報は、各端末毎に、第1の群に含まれる端末に割り振られるすべての多重化資源が、すべての補助シンボルに対してその端末に割り振られるか否かを示す少なくとも1つのフィールドを含む。
【0073】
したがって、第2の制御情報は送信資源の多くを消費しない。
【0074】
特定の特徴によれば、第1の群はすべての端末を含み、複数の他の群が形成され、この複数の他の群は、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第3の群とである。
【0075】
したがって、いくつかの端末が補助シンボルを共用することができる。
【0076】
特定の特徴によれば、第1の群は、最大で第1の数の補助シンボルを時間遅延中に受信且つ/又は送信できる端末の一部を含み、複数の他の群が形成され、この複数の他の群は、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む第3の群とである。
【0077】
したがって、多重化資源の割り振りをより効率的に使用することができる。
【0078】
特定の特徴によれば、方法は端末により実行されるか、又は伝送装置は端末である。
【0079】
したがって、アップリンク−ダウンリンク干渉及びアップリンク−アップリンク干渉が低減される。
【0080】
特定の特徴によれば、端末はダウンリンクサブフレームを基地局から受信し、データに多重化される情報を読み取ることにより多重化資源が得られ、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルが形成される。
【0081】
したがって、アップリンクシンボルの制御情報は、良好な送信品質の多重化資源から恩恵を受けることができる。
【0082】
特定の特徴によれば、各第1の送信電力係数を表す情報は、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる。
【0083】
したがって、サブフレームの多重化資源からの情報の受信が促される。
【0084】
特定の特徴によれば、各第2の送信電力係数を表す情報は、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる。
【0085】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの多重化資源からの情報の受信が促される。
【0086】
さらに別の態様によれば、本発明は、プログラマブル装置に直接ロード可能であり得るコンピュータプログラムであって、プログラマブル装置で実行されると、本発明による方法のステップを実施する命令又はコード部分を含むコンピュータプログラムに関する。
【0087】
コンピュータプログラムに関する特徴及び利点は、本発明による方法及び装置に関して上述した特徴及び利点と同じであるため、ここで繰り返さない。
【0088】
本発明の特徴は、添付図面を参照して行われる実施形態例の以下の説明を読むことからより明確になろう。
【0089】
図1は、本発明が実施される無線通信システムの構造を表す図である。
【0090】
図1の通信システムでは、少なくとも1つ、好ましくは複数の端末TE1、TE2、及びTE3が、基地局BTSaのカバーエリア15a内に含まれる。基地局BTSaは、少なくとも1つの端末TEi、ここでは無線通信チャネルCh1〜Ch3のそれぞれを介して3つの端末TE1、TE2、及びTE3と通信することを目的とする。
【0091】
本発明について、無線セルラネットワーク又はローカルエリアネットワークのような無線ネットワークにおいて説明するが、本発明は電力線網のような有線ネットワークに適用することも可能である。
【0092】
基地局BTSaのカバーエリア15aは、基地局BTSbのカバーエリア15b及び基地局BTScのカバーエリア15cに隣接する。
【0093】
簡易化のために基地局BTSa〜BTScの3つのカバーエリア15a〜15cのみを図1に示すが、実際には、特に無線ネットワークが無線セルラネットワークの場合、無線セルラ通信システムはより多数の基地局及びセルで構成される。
【0094】
図1には、簡易化のために3つの端末TEのみを示すが、実際には、より多数の端末が基地局BTSaのカバーエリア15a内にある。
【0095】
基地局BTSは、ノード、ノードB、拡張ノードB、又はアクセスポイントとも呼ばれる。
【0096】
端末TE1〜TE3は、携帯電話、携帯情報端末、又はパーソナルコンピュータのような端末である。
【0097】
図6において開示したように、基地局BTSaは補助ダウンリンクシンボルを含むように規定され、上記補助ダウンリンクシンボルは、各時間遅延中に補助ダウンリンクシンボルの受信及び処理を行える端末TEに対してのみ送信されることを目的とする。基地局BTSaは補助アップリンクシンボルを含むようにも規定され、上記補助アップリンクシンボルは、各時間遅延中に補助アップリンクシンボルの送信及び処理を行える端末TEのみにより送信されることを目的とする。
【0098】
基地局BTSaは、端末TEiに対する情報をndl個の補助シンボルに挿入することができる。この条件は以下のように数学的に記述することができる:
ndl・tsdl≦TD(d)−RTS<(ndl+1)tsdlならば最大でndl個の補助シンボルを挿入する。
【0099】
tsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0100】
図1及び図6の例によれば、数Ndlmaxは2であるが、例として、基地局BTSaのカバーエリアにより、且つ/又はOFDMシンボルの継続時間により、より多数の補助シンボルを決定することもできる。
【0101】
上記式と同様の式が補助アップリンクチャネルにも使用される。
【0102】
例として、無線通信システムは、時分割複信方式(TDD)又は周波数分割複信方式(FDD)、より厳密には半二重FDD方式を使用する無線通信システムである。
【0103】
TDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、同じ周波数帯域で、異なるサブフレーム(タイムスロットとも呼ばれる)で二重化される。
【0104】
半二重FDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、異なる周波数帯域で、異なるサブフレーム(タイムスロットとも呼ばれる)で二重化される。
【0105】
基地局BTSaがシンボルを端末TEiに転送する場合(i=1〜3)、データ、信号、又はメッセージはダウンリンクチャネルのダウンリンクサブフレームを通じて転送される。
【0106】
端末TEiがシンボルを基地局BTSaに転送する場合(i=1〜3)、信号又はデータはアップリンクチャネルのアップリンクサブフレームを通じて転送される。
【0107】
本発明の第1の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、周波数分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。
【0108】
本発明の第2の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、符合分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。
【0109】
本発明の第3の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、空間分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。図1においてビーム1、ビーム2、ビーム3、及びビーム4と記されているビームが、基地局BTSaのカバーエリア15aの空間分割の一部を表す。
【0110】
第1、及び/又は第2、及び/又は第3の実現形態で使用される技法は組み合わせることも可能なことに留意する必要がある。
【0111】
好ましくは、端末TEiがシンボルを転送する場合、端末TEiは割り振られた多重化資源にデータを多重化し、割り振られていない多重化資源にはヌル値を設定する。
【0112】
基地局BTSはシンボルを受信する。受信された各シンボルは、端末TEの少なくとも一部により転送されたシンボルにより形成される。
【0113】
図2は、本発明による基地局の構造を表す図である。
【0114】
基地局BTSaは、たとえば、バス201により共に接続される構成要素と図7において開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムにより制御されるプロセッサ200とに基づく構造を有する。
【0115】
基地局BTSaは、一変形において、以下に開示するようなプロセッサ200により実行される動作と同じ動作を実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形で実施されることに留意する必要がある。
【0116】
バス201は、プロセッサ200を読み取り専用メモリROM202、ランダムアクセスメモリRAM203、及びチャネルインタフェース205にリンクする。
【0117】
読み取り専用メモリROM202は図7に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、これは、基地局BTSaに電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM203に転送される。
【0118】
RAMメモリ203は、変数の受け取りを目的とするレジスタと、図7に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0119】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各ダウンリンクサブフレーム毎に、且つ各多重化資源毎に、各ダウンリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルの第1の送信係数を決定する。
【0120】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示されているような、各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられている距離を考慮し、且つ/又は、ダウンリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及びアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0121】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各アップリンクサブフレーム毎に、アップリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて端末TEにより転送されるシンボルの送信電力を決定する。
【0122】
そのために、プロセッサ200は、基地局BTSaにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられている距離を考慮し、且つ/又は、アップリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及びアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接カバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0123】
本発明の第1の実現形態によれば、送信電力係数は、各周波数チャンク(chunk of frequencies)毎又は各周波数チャンクに含まれる複数の周波数の少なくとも一部毎に決定される。
【0124】
本発明の第2の実現形態によれば、送信電力係数は各符号毎に調整される。
【0125】
プロセッサ200は、端末TEに割り振られる多重化資源を決定することができる。
【0126】
第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に割り振られる多重化資源は、ダウンリンクサブフレームの基準部のダウンリンクシンボルの復調のために対応する端末TEiが使用する多重化資源であり、及び/又は、多重化資源にデータを多重化してアップリンクサブフレームの基準部のアップリンクシンボルを形成するために対応する端末TEiが使用する多重化資源である。
【0127】
その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られる多重化資源は、データを多重化して補助ダウンリンクシンボルを形成するために基地局BTSaが使用する多重化資源であり、及び/又は、補助アップリンクシンボルを復調するために基地局BTSaが使用する多重化資源である。
【0128】
チャネルインタフェース205は、データを多重化資源に多重化して、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に転送されるダウンリンクサブフレームの各ダウンリンクシンボルを形成する手段206を備える。
【0129】
チャネルインタフェース205は、各端末TEiによる少なくとも1つのパイロットシンボルの送信を要求する手段と、各端末TEiから少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する手段とを備える。
【0130】
チャネルインタフェース205は、データを多重化資源に多重化して、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に転送されるダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるシンボルを形成する手段206を備える。
【0131】
チャネルインタフェース205は、各多重化資源上の多重化データであるpd1〜pdNを、その多重化資源について決定された第1の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0132】
チャネルインタフェース205は、データを多重化して、その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた多重化資源で少なくとも1つの端末TEiに転送される少なくとも1つのダウンリンク補助シンボルを形成する手段206を備える。少なくとも1つの補助シンボルは、第1の群に属する端末TEに割り振られた多重化資源に多重化されるか、又は、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して、端末TEiに割り振られた多重化資源に多重化される。
【0133】
チャネルインタフェース205は、各多重化資源上の多重化データであるpd1〜pdNを、その多重化資源について決定された第2の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0134】
チャネルインタフェース205は、第1の群に属する端末TEに割り振られた多重化資源から、第1の群に属する少なくとも1つの端末TEiにより転送されるアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルを復調する手段を備える。
【0135】
チャネルインタフェース205は、その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた多重化資源から、その端末TEiにより転送される1つのアップリンク補助シンボルの少なくも一部を復調する手段を備える。
【0136】
チャネルインタフェース205は、加重データを結合する手段207を備える。
【0137】
本発明の第1の実現形態によれば、加重データを結合する手段207は逆離散フーリエ変換モジュールである。
【0138】
本発明の第2の実現形態によれば、加重データを結合する手段207は加算回路である。
【0139】
本発明の第3の実現形態によれば、加重データを結合する手段207はビームフォーマであり、アンテナBSAntはアレイアンテナである。
【0140】
補助シンボルはダウンリンクシンボル及び/又はアップリンクシンボルであってよい。
【0141】
本発明の第3の実現形態によれば、チャネルインタフェース205は、基地局BTSaにより転送された信号を、図1にビーム1〜ビーム4と記されているエリアのような異なるエリアに向ける手段を備える。より厳密には、基地局BTSaがダウンリンクチャネルを通じて信号を所与のエリアに送信する場合、信号はM回複製され(M>1)、複製された信号は、M個のアンテナを使用してビーム形成を実行するために重み付けされる。すなわち、N個のビームを形成するように送信信号の空間方向を制御する。
【0142】
ビーム形成を実行するための信号の重み付けに使用される重みは、本発明による送信電力係数も含む。
【0143】
チャネルインタフェース205を通じて、プロセッサ200は、図14a〜図14cを参照して以下に開示する制御情報のような制御情報を転送する。
【0144】
図3は、本発明による無線通信ネットワークの端末の構造を表す図である。
【0145】
各端末TEi、例として端末TE1は、たとえば、バス301により共に接続される構成要素と、図8において開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムにより制御されるプロセッサ300とに基づく構造を有する。
【0146】
ここで、端末TE1は、一変形において、以下に開示するようなプロセッサ300により実行される動作と同じ動作を実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形で実施されることに留意する必要がある。
【0147】
バス301は、プロセッサ300を読み取り専用メモリROM302、ランダムアクセスメモリRAM303、及びチャネルインタフェース305にリンクする。
【0148】
読み取り専用メモリROM302は図8に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、これは、端末TE1に電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM303に転送される。
【0149】
RAMメモリ303は、変数の受け取りを目的とするレジスタと、図8に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0150】
チャネルインタフェース305は、基地局BTSaから少なくとも1つのパイロットシンボル要求を受信する手段と、少なくとも1つのパイロットシンボルを基地局BTSaに転送する手段とを備える。
【0151】
チャネルインタフェース305を通じて、プロセッサ300は、図14を参照して以下に開示する制御情報のような制御情報を受信する。
【0152】
チャネルインタフェース305を通じて、プロセッサは、割り振られた各多重化資源に関連する送信電力係数を表す情報を受信する。
【0153】
チャネルインタフェース305は、端末TE1が第1の群に属する場合、基地局BTSaにより割り振られる対応する多重化資源(いくつかある場合)で、端末TE1により受信されるダウンリンクサブフレームの基準部Drefの各ダウンリンクシンボルを復調する手段を備える。
【0154】
チャネルインタフェース305は、端末TE1が第2の群に属する場合、端末TE1が受信する少なくとも1つの補助ダウンリンクシンボルを復調する手段を備える。
【0155】
チャネルインタフェース305は、各多重化資源上の多重化データであるpu1〜puNをその多重化資源について決定された第1の送信電力係数により重み付けする手段を備える。
【0156】
チャネルインタフェース305は、端末TE1がその他の群に属する場合、端末TE1に割り振られた多重化資源で基地局BTSaに転送される少なくとも1つのアップリンク補助シンボルを形成するようにデータを多重化する手段306を備える。少なくとも1つの補助シンボルは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して、端末TE1に割り振られる多重化資源に多重化される。
【0157】
チャネルインタフェース305は、各多重化資源上の多重化データであるpu1〜puNを、その多重化資源について決定された第2の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0158】
チャネルインタフェース305は、端末TE1に割り振られた多重化資源から、基地局BTSaにより転送されるダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルを復調する手段を備える。
【0159】
チャネルインタフェース305は、端末TEiに割り振られた多重化資源から、基地局BTSaにより転送される少なくとも1つの補助シンボルを復調する手段を備える。
【0160】
図7は、本発明による基地局により実行されるアルゴリズムである。
【0161】
本アルゴリズムは、無線通信システムの少なくとも1つの基地局BTSaにより実行される。より厳密には、本アルゴリズムは、基地局BTSaのプロセッサ200により実行される。
【0162】
ステップS700において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、各端末TEi(i=1〜3)に少なくとも1つのパイロットシンボルを転送するように命令する。
【0163】
次のステップS701において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、各端末TEiにより転送された少なくとも1つのパイロットシンボルの受信を検出する。
【0164】
次のステップS702において、プロセッサ200は各端末TEiの時間遅延TD(d)を計算する。ここで、dは基地局BTSaと端末TEiとの間の距離である。
【0165】
各タイミング遅延TD(d)は以下の式を使用して計算される:
Td(d)=tr−te−DDL−RTD(d)=GP−RTD(d)
式中、DDLは、転送するダウンリンクサブフレームの基準部の全継続時間である。
【0166】
同ステップで、プロセッサ200は、以下の式を使用して各端末TEiのタイミング進みを計算する:
TA(d)=GP−TD(d)
【0167】
次のステップS703において、プロセッサ200は、ステップS702において計算されたデータのうちの少なくとも1つを対応する各端末TEiに転送するように命令する。
【0168】
ステップS702において計算されたデータは、チャネルインタフェース205により次のダウンリンクサブフレームで転送される。この計算されたデータは他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部のシンボルの形で転送される。
【0169】
次のステップS704において、プロセッサ200は、少なくとも端末TEの2つの群を形成する。
【0170】
そのために、プロセッサ200は、各端末TEi毎に、以下の式を使用して基地局BTSaが端末TEiに割り振ることができる補助ダウンリンクシンボル数ndlTEiを求める。
ndlTEi=integer{(TD(d)−RTS)/tsdl}
=integer{(GP−RTD(d)−RTS)/tsdl}
式中、tsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0171】
ここで、ndlTEiが、基地局BTSaが端末TEiに割り振ることができる補助アップリンクシンボル数も表すことに留意する必要がある。
【0172】
プロセッサ200は、ndlTEiが厳密に1未満の端末TEを少なくとも含む第1の群及びndlTEiが1以上の端末TEを含む少なくとも1つの他の群を形成する。
【0173】
本発明の第1の変形によれば、第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE、すなわちすべての端末TEを含み、少なくとも1つの他の群は、ndlTEiが最大の端末TEを含む第2の群である。
【0174】
本発明の第2の変形によれば、第1の群はndlTEiがヌル値以上の端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値に等しい端末を含む第2の群と、ndlTEiが第1の値と異なる第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0175】
例として、第2の群はndlTEiが1に等しい端末TEを含み、第3の群はndlTEiが2に等しい端末TEを含む。
【0176】
別の例では、第2の群はndlTEiが3に等しい端末TEを含み、第3の群はndlTEiが6に等しい端末TEを含む。
【0177】
本発明の第3の変形によれば、第1の群はndlTEiが第1の値以下である端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値に等しい端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第1の値と異なる第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0178】
例として、第1の値は1に等しく、第2の値は2に等しい。
【0179】
別の例として、第1の値は2に等しく、第2の値は4に等しい。
【0180】
本発明の第4の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値以上の端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0181】
本発明の第5の変形によれば、第1の群はndlTEiが第1の値以下の端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値以上の端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0182】
ここで、他の変形では、ndlTEiが異なる値内に含まれる端末TEをそれぞれ含む3つ以上の他の群をプロセッサ200が形成することに留意する必要がある。
【0183】
次のステップS705において、プロセッサ200は、無線通信システムの多重化資源を、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に割り振る。
【0184】
ここで、数百の端末TEが第1の群に属する場合、プロセッサ200は、1つのサブフレーム中では、多重化資源を第1の群に属する端末TEの一部にしか割り振ることができないということに留意する必要がある。この場合、プロセッサ200は、各サブフレーム毎に、多重化資源が割り振られる第1の群の端末TEを変更することができる。
【0185】
本発明の第1及び第2の実現形態によれば、プロセッサ200は、好ましくは、無線通信システムの多重化資源を、図9に示すチャネル品質指標に従って第1の群に属する端末TEに割り振る。
【0186】
多重化資源は、本発明の第1の実現形態によれば、周波数チャンクである。1つの周波数チャンクは、少なくとも1つの搬送周波数又は搬送周波数群(好ましくは連続したもの)を含む。
【0187】
多重化資源は、本発明の第2の実現形態によれば、符号である。符号はビットシーケンスである。好ましくは、割り振られる符号は互いに直交する。
【0188】
割り振られる多重化資源の例について図10a〜図10eを参照して説明する。
【0189】
多重化資源は、本発明の第3の実現形態によれば、基地局BTSaのカバーエリア15a内の複数のエリアである。
【0190】
割り振られる多重化資源の一例について図13を参照して説明する。
【0191】
本発明の第3の実現形態によれば、プロセッサ200は、好ましくは、無線通信システムの多重化資源を、図12に示すチャネル品質指標に従って第1の群に属する端末TEに割り振る。
【0192】
第1の群に属する各端末TEiに割り振られる多重化資源は、基地局BTSaが、ダウンリンクサブフレームの基準部の、図6のs1〜s4のようなダウンリンクシンボルを多重化するために使用する多重化資源である。
【0193】
第1の群に属する各端末TEiに割り振られる多重化資源は、対応する端末TEiが、サブフレームの基準部Drefの、図6のs1〜s4のようなダウンリンクシンボルを復調するために使用する多重化資源である。
【0194】
ステップS706において、プロセッサ200は、第1の群に属する端末TEに割り振られた各多重化資源毎に、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対する1つの送信電力係数を求める。
【0195】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示するような各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられる距離を考慮し、且つ/又は、サブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0196】
プロセッサ200は、第1の群に属する端末TEに割り振られた各多重化資源毎に、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの1つの送信電力係数を求める。
【0197】
そのために、プロセッサ200は、基地局BTSaにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられる距離も考慮し、且つ/又は、アップリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0198】
ステップS706が、一変形において、各サブフレーム毎にではなく所定の数のサブフレームに対して実行されることに留意する必要がある。
【0199】
次のステップS707において、プロセッサ200は、ダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるダウンリンクシンボルの転送を命令する。
【0200】
ダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるダウンリンクシンボルは、ステップS706において求められた第1の送信電力係数に従って転送される。
【0201】
求められた送信電力係数を表す情報はデータで構成され、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるダウンリンクシンボルを形成する。
【0202】
次のステップS708において、プロセッサ200は、無線通信システムの多重化資源を、他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振る。
【0203】
他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られる多重化資源は、図6のs5及び/又はs6のような補助ダウンリンクシンボルを多重化するために、且つ/又は、それらの補助アップリンクシンボルを復調するために、基地局BTSaが使用する多重化資源である。
【0204】
多重化資源は、周波数チャンク、符号、又は基地局BTSaのカバーエリア15aの複数のエリアである。
【0205】
ステップS709において、プロセッサ200は、他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた各多重化資源毎に、第2の送信電力係数を求める。
【0206】
本発明によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、その第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数以下である。
【0207】
ステップS710において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、端末TEに割り振られた多重化資源を示す制御情報と、第1の送信電力係数と、必要な場合には第2の送信電力係数との転送を命令する。
【0208】
送信電力係数が互いに異なる場合、これらの送信電力係数に関連する情報を転送して、対応する多重化資源でのシンボルの受信を促進する。
【0209】
割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報の例を、図14を参照して提供する。
【0210】
次のステップS711において、プロセッサ200は、ダウンリンク補助シンボルである場合、チャネルインタフェース205を通じて少なくとも1つの補助シンボルの転送を命令する。
【0211】
次のステップS712において、プロセッサ200は、各端末TEi毎に、対応するタイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みTA(d)を再び計算するときであるか否かを調べる。非限定的な例として、タイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みTA(d)は、要求に応じて又は毎秒のように周期的に計算される。
【0212】
タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときである場合、プロセッサ200はステップS713に移り、本アルゴリズムを再び実行する。
【0213】
タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときではない場合、プロセッサ200はステップS705に戻り、タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときがくるまで、ステップS705〜S712を実行する。
【0214】
ここで、ステップS705〜S712で構成されるループが実行される都度、1つのサブフレーム中で多重化資源が割り振られた端末TEを変更可能なことに留意する必要がある。また、ステップS706において多重化資源が割り振られる少なくとも1つの端末TEiは、他の群に属する別の端末TEiで随時置換可能である。
【0215】
ステップS713において、プロセッサ200はパイロットシンボルを端末TEにより転送する必要があるか否かを調べる。
【0216】
端末TEがシンボルをアップリンクサブフレームで転送する場合、プロセッサ200は、これらのシンボルからタイミング進みの時間遅延を求めることができる。端末TEがシンボルをアップリンクサブフレームで転送しない場合、プロセッサ200は、時間遅延又はタイミング進みを求めるためにパイロットシンボルを受信する必要がある。
【0217】
パイロットシンボルを端末TEにより転送する必要がある場合、プロセッサ200はステップS700に戻り、必要がない場合、ステップS702に戻る。
【0218】
図8は、本発明の実現の第4の変形により端末がアップリンクチャネルを通じて少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを転送する場合、本発明による端末により実行されるアルゴリズムである。
【0219】
本アルゴリズムは、無線通信システムの各端末TEiにより実行される(i=1〜3)。より厳密には、本アルゴリズムは各端末TEiのプロセッサ300により実行される。
【0220】
ステップS800において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、基地局BTSaにより転送される少なくとも1つのパイロットシンボルの送信要求を受信したことを検出する。
【0221】
次のステップS801において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、基地局BTSaへの少なくとも1つのパイロットシンボルの転送を命令する。
【0222】
次のステップS802において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、ダウンリンクシンボルの受信を検出する。
【0223】
次のステップS803において、プロセッサ300は、受信したシンボルに含まれる制御情報の、少なくとも1つの所定のフィールドを読み取る。所定のフィールドの例を図14を参照して提供する。
【0224】
少なくとも1つの所定のフィールドに含まれる情報は、端末TEiに割り当てられる多重化資源を示す情報である。
【0225】
プロセッサ300は、好ましくはデータと多重化されてダウンリンクシンボルを形成する、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの第1の送信電力係数を表す情報も読み取る。
【0226】
好ましくは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの第1の送信電力係数は、少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの少なくとも一部の転送にも使用される。このような場合、プロセッサ300は、多重化資源に関連付けられる第2の送信電力係数を、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数の値に設定する。
【0227】
一変形において、プロセッサ300は、好ましくは、データと多重化されてダウンリンクシンボルを形成する少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの少なくとも一部の第2の送信電力係数を表す情報も読み取る。
【0228】
ここで、受信シンボルは端末TEiのタイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みも含み得ることに留意する必要がある。
【0229】
次のステップS804において、プロセッサ300は、受信した制御情報の少なくとも1つのフィールドに含まれる、割り振られた多重化資源を示す情報を検索する。
【0230】
より厳密には、プロセッサ300は、端末に割り振ることができる多重化資源を示す情報を含む第1の制御情報の、少なくとも1つのフィールドを読み取る。
【0231】
実現の第1、第2、第3、及び第4の変形によれば、プロセッサ300は、第2の制御情報の、少なくとも1つのフィールドを読み取る。この第2の制御情報は、端末TEiが時間遅延以内に受信又は転送することになる少なくとも1つの補助シンボルに対して、多重化資源が端末TEiに割り振られているか否かを示す情報を含むものである。
【0232】
実現の第4の変形によれば、プロセッサ300は、タイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みから、端末TEiがガード期間中に転送できる補助アップリンクシンボルの数を計算する。
【0233】
少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの多重化のために端末TEiに割り振られる多重化資源は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるアップリンクシンボルを多重化するために割り振られる多重化資源と同じである。
【0234】
同じステップにおいて、プロセッサ300は、割り振られた多重化資源を示す情報をチャネルインタフェース305に転送するように命令する。
【0235】
ステップS805において、プロセッサ300は、必要な場合、アップリンクチャネルを通じてシンボルを転送するように命令する。
【0236】
転送されるシンボルは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボル及び補助アップリンクシンボルである。
【0237】
チャネルインタフェース305は、割り振られた多重化資源に、端末TEiにより転送されるダウンリンクサブフレームの基準部の各アップリンクシンボルを多重化する。
【0238】
チャネルインタフェース305は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対してBTSaの基地局により割り振られた多重化資源と同じ多重化資源に、端末TEiにより転送される少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを多重化する。
【0239】
アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源及び少なくとも1つの補助シンボルの多重化資源は、第1の送信係数で重み付けされるか、又はそれぞれ第1及び第2の送信電力係数で重み付けされる。
【0240】
次のステップS806において、プロセッサ300は、基地局BTSaが少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する必要があるか否かを調べる。
【0241】
少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する必要がある場合、プロセッサ300はステップS801に戻り、必要がない場合、ステップS802に戻る。
【0242】
図9は、本発明の第1及び第2の実現形態による、基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【0243】
図9の縦軸には、周波数帯が示される。横軸は、各端末TEiにより求められると共にダウンリンク多重化資源の利用を最適化するためにアップリンクチャネルを通じて基地局BTSaに報告される、チャネル品質指標の値を表す。
【0244】
図9に、端末TE1〜TE3により求められるチャネル品質指標曲線を示す。
【0245】
基地局BTSaは、このような曲線を使用して多重化資源を端末TE1〜TE3に割り振る。
【0246】
アップリンクチャネルの場合、アップリンク多重化資源の利用を最適化するために、基地局BTSaは各アップリンクチャネルでのチャネル品質指標を求める。
【0247】
図10aは、本発明の実現の第1の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる、無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0248】
第1の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信又は送信できる端末TEを含む第2の群である。
【0249】
図10aは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0250】
図10aは、1001〜1012と記されている12行及び1051〜1056と記されている6列の表を表す。各行1001〜1012は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1051〜1056はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0251】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0252】
列1051はシンボルs1を表し、列1052はシンボルs2を表し、列1053はシンボルs3を表し、列1054はシンボルs4を表し、列1055は補助シンボルs5を表し、列1056は補助シンボルs6を表す。
【0253】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0254】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1001〜1003及び1010〜1012と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0255】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1004〜1006と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0256】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1007〜1009と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0257】
基地局BTSaは、図6のダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0258】
基地局BTSaは、補助シンボルs5及びs6について、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、端末TE3に割り振る。より厳密には、第1の群に含まれる端末に割り振られるすべての周波数チャンク又は符号は、シンボルs5及びs6について、ndlTEiが2に等しい端末TE3に割り振られる。
【0259】
図10bは、本発明の実現の第2の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0260】
第2の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、少なくとも2つの他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第3の群とである。
【0261】
図10bは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0262】
図10bは、1101〜1112と記されている12行及び1151〜1156と記されている6列の表を表す。各行1101〜1112は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1151〜1156はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0263】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0264】
列1151はシンボルs1を表し、列1152はシンボルs2を表し、列1153はシンボルs3を表し、列1154はシンボルs4を表し、列1155は補助シンボルs5を表し、列1156は補助シンボルs6を表す。
【0265】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0266】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1101〜1103及び1110〜1112と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0267】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1104〜1106と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0268】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1107〜1109と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0269】
基地局BTSaは、図6の例に従って、ダウンリンクサブフレームの基準部Drefに含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0270】
基地局BTSaは、少なくとも2つの他の群を決定する。少なくとも2つの他の群は、少なくとも、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とである。
【0271】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、シンボルs5のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号が端末TE2に割り振られる。
【0272】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs6に対して端末TE3に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、シンボルs6のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0273】
図10cは、実現の第3の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0274】
第3の変形によれば、第1の群は、時間遅延中に最大で第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEの一部を含み、少なくとも2つの他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第3の群とである。
【0275】
図10cは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0276】
図10cは、1201〜1212と記されている12行及び1251〜1256と記されている6列の表を表す。各行1201〜1212は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1251〜1256は図6のシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0277】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0278】
列1251はシンボルs1を表し、列1252はシンボルs2を表し、列1253はシンボルs3を表し、列1254はシンボルs4を表し、列1255は補助シンボルs5を表し、列1256は補助シンボルs6を表す。
【0279】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiが1以下の端末TE1及びTE2を含む。
【0280】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1201〜1203及び1210〜1212と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0281】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1204〜1209と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0282】
基地局BTSaは、図6の基準部Drefに含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0283】
基地局BTSaは、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とを形成する。
【0284】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、補助シンボルs5のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。基地局BTSaは、シンボルs6のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0285】
図10dは、実現の第4の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0286】
図10dは、4個のシンボルがアップリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助アップリンクシンボルである一例を開示している。
【0287】
図10dは、1301〜1312と記されている12行及び1351〜1356と記されている6列の表を表す。各行1301〜1312は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1351〜1356はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0288】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0289】
列1351はサブフレームの基準部の第1のシンボルを表し、列1352はサブフレームの基準部の第2のシンボルを表し、列1353はサブフレームの基準部の第3のシンボルを表し、列1354はサブフレームの基準部の第4のシンボルを表し、列1355は第1の補助シンボルを表し、列1356は第2の補助シンボルを表す。
【0290】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0291】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1301〜1303及び1310〜1312と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0292】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1304〜1306と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0293】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1307〜1309と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0294】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部に含まれるすべてのシンボルと、存在する場合には補助アップリンクまたはダウンリンクシンボルとに対して、同じ周波数チャンク又は符号を端末TEiに割り振る。
【0295】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレーム及び/又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して端末TE2に割り振られた多重化資源を、第1の補助シンボルに対して端末TE2に割り振る。
【0296】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレーム及び/又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して端末TE3に割り振られた多重化資源を、補助シンボルに対して端末TE3に割り振る。
【0297】
図10eは、実現の第5の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0298】
図10eは、1401〜1412と記されている12行及び1451〜1456と記されている6列の表を表す。各行1401〜1412は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1451〜1456はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0299】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0300】
列1451はシンボルs1を表し、列1452はシンボルs2を表し、列1453はシンボルs3を表し、列1454はシンボルs4を表し、列1455は補助シンボルs5を表し、列1456は補助シンボルs6を表す。
【0301】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiが第1の値以下、例として値1以下の端末TE1〜TE3を含む。
【0302】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1401〜1403及び1410〜1412と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0303】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1404〜1409と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0304】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部に含まれるシンボルs1〜s4のすべてに対して、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0305】
基地局BTSaは、補助シンボルs5に対して、多重化資源1401〜1406を端末TE2に割り振る。
【0306】
基地局BTSaは、補助シンボルs5に対して、多重化資源1407〜1412を端末TE3に割り振る。
【0307】
基地局BTSaは、補助シンボルs6に対して、多重化資源1401〜1412を端末TE3に割り振る。
【0308】
図11aは、サブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【0309】
図11aの縦軸には、異なる多重化資源MXR1〜MXR4が示される。
【0310】
多重化資源MXR1は、図10aの多重化資源1001〜1003に対応するか、図10bの多重化資源1101〜1103に対応するか、図10cの多重化資源1201〜1203に対応するか、図10dの多重化資源1301〜1303に対応するか、図10eの多重化資源1401〜1403に対応するか、又は図12のビーム1に対応する。
【0311】
多重化資源MXR2は、図10aの多重化資源1004〜1006に対応するか、図10bの多重化資源1104〜1106に対応するか、図10cの多重化資源1204〜1206に対応するか、図10dの多重化資源1304〜1306に対応するか、図10eの多重化資源1404〜1406に対応するか、又は図12のビーム2に対応する。
【0312】
多重化資源MXR3は、図10aの多重化資源1007〜1009に対応するか、図10bの多重化資源1107〜1109に対応するか、図10cの多重化資源1207〜1209に対応するか、図10dの多重化資源1307〜1309に対応するか、図10eの多重化資源1407〜1409に対応するか、又は図12のビーム3に対応する。
【0313】
多重化資源MXR4は、図10aの多重化資源1010〜1012に対応するか、図10bの多重化資源1110〜1112に対応するか、図10cの多重化資源1210〜1212に対応するか、図10dの多重化資源1310〜1312に対応するか、図10eの多重化資源1410〜1412に対応するか、又は図12のビーム4に対応する。
【0314】
図11aの横軸には、異なる送信電力が示される。
【0315】
送信電力P1は、多重化資源MXR1及びMXR4に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0316】
送信電力P2は、多重化資源MXR2に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0317】
送信電力P3は、多重化資源MXR3に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0318】
送信電力は、ダウンリンクサブフレーム又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源の送信電力である。
【0319】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各ダウンリンクサブフレーム若しくはアップリンクサブフレーム毎に、且つ各多重化資源毎に、各ダウンリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて転送されるシンボルの多重化資源MXR1〜MXR4の送信電力P1、P2、及びP3を決定する。
【0320】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示するような各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、各端末TEiと基地局BTSaとを隔てる距離を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮する。
【0321】
図11bは、少なくとも1つの補助シンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【0322】
本発明によれば、補助ダウンリンクシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力は、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源に多重化されるデータの転送に使用される送信電力と同じであり、且つ/又は、補助アップリンクシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源に多重化されるデータの転送に使用される送信電力と同じである。
【0323】
多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数に等しい。すなわち、電力係数P1’は図11aの電力係数P1に等しく、電力係数P2’は図11aの電力係数P2に等しく、電力係数P3’は図11aの電力係数P3に等しい。
【0324】
一変形によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、その第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数よりも小さい。すなわち、電力係数P1’は図11aの電力係数P1より小さく、電力係数P2’は図11aの電力係数P2より小さく、電力係数P3’は図11aの電力係数P3より小さい。
【0325】
別の一変形によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、最も低い第1の送信電力係数に等しい。すなわち、電力係数P1’、P2’、及びP3’は等しく、図11aの電力係数P3に等しい。
【0326】
図12は、本発明の第3の実現形態による、基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【0327】
図12の縦軸には、異なるビームであるビーム1〜ビーム4が示される。横軸は、各端末TEiにより求められ、ダウンリンク多重化資源の利用を最適化するためにアップリンクチャネルを通じて基地局BTSaに報告される、チャネル品質指標の値を表す。
【0328】
図12に、端末TE1〜TE3により求められるチャネル品質指標曲線を示す。
【0329】
基地局BTSaは、このような曲線を使用して、多重化資源を端末TE1〜TE3に割り振る。
【0330】
アップリンクチャネルの場合、アップリンク多重化資源の利用を最適化するために、基地局BTSaは各アップリンクチャネルでのチャネル品質指標を求める。
【0331】
図13は、本発明の第3の実現形態による端末に本発明により割り振られる、無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0332】
図13は、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示する。
【0333】
図13は、130〜133と記されている4行及び134〜139と記されている6列の表を表す。各行130〜133は、ビーム、または、第3の実現形態により信号が基地局BTSaにより向けられるエリアを表し、各列135〜139は図6のシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0334】
列134はシンボルs1を表し、列135はシンボルs2を表し、列136はシンボルs3を表し、列137はシンボルs4を表し、列138は補助シンボルs5を表し、列139は補助シンボルs6を表す。
【0335】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1、TE2、及びTE3を含む。
【0336】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、130及び131と記されているビーム1及びビーム2を端末TE1に割り振る。
【0337】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、132と記されているビーム3を端末TE2に割り振る。
【0338】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、133と記されているビーム4を端末TE3に割り振る。
【0339】
基地局BTSaは、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とを形成する。
【0340】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、補助シンボルs5に対してサブフレームのビーム130〜133をすべて端末TE2に割り振る。基地局BTSaは、補助シンボルs6に対して、サブフレームのビーム130〜133をすべて端末TE3に割り振る。
【0341】
ここで、本発明の第1及び第2の実現形態において図10を参照して示した様々な割り振り方式も、第3の実現形態に適用可能であるということに留意する必要がある。
【0342】
図14a及び図14cは、基地局により端末に転送される本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する、制御情報を示す。
【0343】
図14aは、第1の群に属する端末に割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する、制御情報の一例を開示する。
【0344】
図14aは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0345】
制御情報は、好ましくは、他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる1個のシンボル(例として第1のシンボルs1)を形成するか、又は他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボル(図6の例によればシンボルs1〜s4)の少なくとも一部を形成する。
【0346】
制御情報は、多重化資源の数と同数の行を含む。列141は各多重化資源の識別子を含み、列142は、同じ行で識別される多重化資源が割り振られる端末TEiの簡易識別子(short identifier)を含む。
【0347】
簡易識別子は、少なくとも1つのサブフレームについて端末TEiの識別子を置き換えるバイナリシーケンスである。
【0348】
図14bは、多重化資源が割り振られる各端末の簡易識別子と、端末の識別子との間の対応を示す対応表である。
【0349】
図14bは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0350】
対応表は各サブフレームで求められ、ダウンリンクチャネルを通じて端末TEに転送される。対応表は、多重化資源が割り振られる端末TEの数と同数の行を含む。
【0351】
図1の例によれば、3つの端末TEしかカバーエリア15a内に含まれていないため、多重化資源は各端末TEiに割り振られ、各簡易識別子は2ビットシーケンスである。「01」は端末TE1を識別し、「10」は端末TE2を識別し、「11」は端末TE3を識別する。
【0352】
図14bの例を参照すると、「1」〜「3」及び「10」〜「12」と記されている多重化資源は端末TE1に割り振られ、「4」〜「6」と記されている多重化資源は端末TE2に割り振られ、「7」〜「9」と記されている多重化資源は端末TE3に割り振られる。
【0353】
本発明の第1及び第2の実現形態によれば、多重化資源1〜12はそれぞれ、図10aの周波数チャンク1001〜1012、図10bの周波数チャンク1101〜1112、及び図10cの周波数チャンク1201〜1212に対応する。
【0354】
図14cは、他の群に属する端末に割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報の一例を開示する。
【0355】
図14cは、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0356】
制御情報は、好ましくは、他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる少なくとも1個のシンボルを形成するか、又は好ましくは、他のデータと多重化されて、少なくとも1個の補助シンボルを形成する。
【0357】
制御情報は、多重化資源の数と同数の行を含む。列143は各多重化資源の識別子を含む。列144は、その行で特定される多重化資源が第1の補助シンボルに対して割り振られる端末TEiの簡易識別子を含む。列145は、その行で特定される多重化資源が第2の補助シンボルについて割り振られる端末TEiの簡易識別子を含む。
【0358】
図14cの例を参照すると、「1」〜「6」と記されている多重化資源は第1の補助シンボルに対して端末TE2に割り振られ、「7」〜「12」と記されている多重化資源は第1の補助シンボルに対して端末TE3に割り振られ、「1」〜「12」と記されている多重化資源は第2の補助シンボルに対して端末TE3に割り振られる。
【0359】
当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に多くの変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0360】
【図1】本発明が実施される無線通信システムの構造を表す図である。
【図2】本発明による無線通信システムの基地局の構造を表す図である。
【図3】本発明による無線通信システムの端末の構造を表す図である。
【図4】従来のHD/OFDMフレームの構造を示すクロノグラムである。
【図5】従来技術による通信システムのダウンリンクでの情報の送信を示すクロノグラムである。
【図6】従来技術による通信システムのダウンリンクでの情報の送信を示すクロノグラムである。
【図7】本発明による基地局により実行されるアルゴリズムである。
【図8】端末が本発明の実現の第4の変形によりアップリンクチャネルを通じて少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを転送する際に、本発明による端末により実行されるアルゴリズムである。
【図9】本発明の第1及び第2の実現形態により基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【図10a】本発明の実現の第1の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10b】本発明の実現の第2の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10c】本発明の実現の第3の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10d】本発明の実現の第4の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10e】本発明の実現の第5の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図11a】サブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【図11b】補助シンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【図12】本発明の第3の実現形態により基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【図13】本発明の第3の実現形態による、本発明により端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図14a】基地局により端末に転送される、本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報を示す図である。
【図14b】端末の各簡易識別子と端末の識別子との間の対応を示す対応表である。
【図14c】基地局により端末に転送される、本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には通信システムに関し、特に、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法及び伝送装置に関する。
【0002】
無線通信システムには、移動端末が長い距離を時に機敏に移動できる移動通信システムだけでなく、端末が固定されるか、又は、接続される基地局に対して短い距離を、多くの場合は非常にゆっくりと移動することしかできない通信システムも含まれることに留意されたい。
【0003】
図1は、複数の基地局によりサービス提供される無線セルラ通信システムを図示する。図1では、1つのみの基地局BTSaが示されているが、基地局BTSaは、少なくとも1つの端末、ここでは無線通信チャネルCH1〜CH3のそれぞれを介して3つの端末TE1、TE2、及びTE3と通信することを目的とする。
【0004】
図1では、端末TE1は基地局BTSaから距離d1にあり、端末TE2は基地局BTSaから距離d2にあり、端末TE3は基地局BTSaから距離d3にある。基地局BTSaのカバーエリアは一般的にセル15aと呼ばれ、当該セルの境界は基地局から最大と考えられる距離にある。
【0005】
各チャネルChi(i=1〜3)は、端末TEiから基地局BTSaへ情報を搬送するためのアップリンクチャネルUL、及び、基地局BTSaから端末TEiへ情報を搬送するためのダウンリンクチャネルDLiをサポートすることを目的としている。上記情報は、アップリンクチャネルULi若しくはダウンリンクチャネルDLiのいずれかに割り当てられるタイムスロット又はサブフレームに分割されたフレーム内に含まれる。
【0006】
フレームは、たとえば、図4に示すタイプを有する。すなわち、HD/OFDMタイプ(半二重(Half Duplex)/直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex)/OFDMの略語)であるTDD/OFDM(時分割複信/OFDM)又はFDD/OFDM(周波数分割複信)のいずれかを有する。図4に見ることができるように、このフレームは、整数L個のタイムスロット又はサブフレームTS1〜TSLに再分割される。これらのタイムスロット又はサブフレームは、ダウンリンクチャネルDL又はアップリンクチャネルULのいずれかに割り当てることができる。さらに、各サブフレームTSj(j=1〜L)は、k個の直交変調周波数f1〜fkによってそれぞれ搬送されるqj個のシンボルs1〜sqjをサポートする(ここでは、サブフレームTSjについて、qj=4である)。これらのシンボルは、OFDMシンボルと呼ばれる。
【0007】
サブフレームTSjのOFDMシンボルs1〜sqjのそれぞれは、一般に、シンボル間の干渉の抑制に努めるのに使用されるサイクリックプリフィックスを含むことに留意されたい。
【0008】
一般的な場合に、サブフレームあたりのシンボル数は、サブフレーム毎に変化し得ると理解しなければならない。
【0009】
図5に関して、基地局BTSaによるダウンリンクチャネルDLを介するqj=4個のシンボルs1〜s4の、時刻teにおける送信を考察してみよう。これらのシンボルs1〜s4は、考慮対象のセル15aの境界(基地局BTSaから距離d1)にある端末TE1によって、te+RTD(d1)/2に等しい時刻に受信される。ここで、RTD(d1)は、基地局BTSaから上記距離d1のその端末TE1へのラウンドトリップ遅延である。これらのシンボルは、この端末TE1によって処理され、この端末はその後また、アップリンクチャネルULを介してシンボルを送信する。端末TEiは、アップリンクチャネルULを介してシンボルを送信する前に、ハードウェアオペレーション及びソフトウェアオペレーションの継続時間を考慮するために、或る期間待たなければならない。この或る期間は、受信送信切り換え時間(Receive Transmit Switch time)又は単にスイッチング時間と呼ばれ、RTSと参照される。たとえば、この遅延RTSは、端末TEのハードウェア機器が受信モードと送信モードとを切り換えるのに必要な時間、及び、基地局BTSaのハードウェア機器が送信モードと受信モードとを切り換えるのに必要な時間の最大値である。アップリンクチャネルULで送信されるシンボルは、te+RTD(d1)+RTS+DDLに等しい時刻trに基地局BTSaで受信される。DDLは、qj個のシンボルの全継続時間である。このように、基地局BTSaは、セル15aの境界に位置する端末TEiによって送信されたシンボルの処理を行うために、それらのシンボルの受信を待たなければならないことが分かる。この待ち時間は、ガード期間(Guard Period)GPと呼ばれ、少なくともラウンドトリップ遅延RTD(d1)に受信送信切り換え時間RTSを加えたものに等しくなければならない。
【0010】
1つの端末が本発明に関わる場合、その端末はTEiと呼ばれ、i=1、2、3、…、であり、iの最大値は基地局BTSaのカバーエリア内に含まれる端末の最大数である。
【0011】
少なくとも2つの端末が本発明に関わる場合、端末TEと呼ばれる。
【0012】
ダウンリンクチャネルDLとアップリンクチャネルULとの間のガード期間GPを図4に見ることができる。
【0013】
基地局BTSaは、各端末TEのタイミング遅延TD(d)を求める。基地局BTSaはシンボルを端末TEに転送し、端末TEはこれに応答してシンボルを基地局BTSaに転送することができる。これらのシンボルはたとえばパイロットシンボルである。
【0014】
タイミング遅延は以下の式を使用して計算される。
Td(d)=tr−te−DDL−RTD(d)=GP−RTD(d)
式中、dは各端末TEiと基地局BTSaとの距離である。
【0015】
各タイミング遅延から、基地局BTSaは、各端末のタイミング進み(Timing Advance)TA=GP−TD(d)を求め、タイミング進みを対応する端末TEiに転送する。
【0016】
各端末は、基地局BTSaに接続される端末TEから送信されるシンボルが基地局BTSaで等しい時刻trに受信されるように、アップリンクチャネルULを介してのシンボルの送信にタイミング進み値を適用する。
【0017】
上記通信システムにより対処される問題は、ガード期間GP中にいかなる種類の情報も基地局において送受信されないことに起因する資源の潜在的な喪失に関する。
【0018】
この問題を解消するために、本発明の発明者等は、欧州特許出願第05291972号明細書において、ダウンリンクチャネル又はアップリンクチャネルでの新しい情報伝送方式を提案した。
【0019】
この欧州特許出願第05921972号明細書では、基地局BTSaは、ガード期間中に少なくとも1つの補助ダウンリンクシンボルを、当該少なくとも補助ダウンリンクシンボルを受信できる端末TEに送信し、且つ/又は、基地局BTSaは、ガード期間中に少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを、時間遅延中に上記少なくとも補助アップリンクシンボルを送信できる端末TEから受信する。
【0020】
このような技法について図6を参照してより詳細に説明する。
【0021】
図6では、nref個のシンボルs1〜s4が、teと参照される時刻に基地局BTSaによりダウンリンクチャネルDLを介してサブフレームの基準部(nominal part)で転送される。
【0022】
ダウンリンクサブフレームの基準部は、セルの境界にある端末TEに(換言すれば基地局BTSaのセル内にある任意の端末に)送信できるqj個のシンボルの全継続時間である。
【0023】
アップリンクサブフレームの基準部は、基地局BTSaのカバーエリアの境界にある端末TEにより送信できるqj個のシンボルの全継続時間である。
【0024】
サブフレームの基準部の最後のダウンリンクシンボルs4を送信した後、基地局BTSaは、時刻trまで、ガード期間GPの間、接続された端末TEからのアップリンクシンボルの受信を待つ必要がある。ダウンリンクチャネルでのサブフレームの基準部の継続時間を、シンボルの基準数nref、たとえば4に対応するDrefと呼ぶ。
【0025】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームに補助ダウンリンクシンボルを含むように規定され、当該補助ダウンリンクシンボルは、各時間遅延中に補助ダウンリンクシンボルを受信して処理できる端末TEにのみ送信されることを目的とする。
【0026】
基地局BTSaから距離dに配置された端末の時間遅延TD(d)が、ダウンリンクシンボルndl個分の継続時間に切り替え時間RTSを足した数とダウンリンクシンボルndl+1個分の継続時間に切り替え時間RTSを足した数との間に含まれる場合、基地局BTSaは、その端末に対する情報をndl個の補助ダウンリンクシンボルに挿入することができる。この条件は以下のように数学的に記述することができる:
ndl・tsdl≦TD(d)−RTS<(ndl+1)tsdlならば最大でndl個の補助シンボルを挿入する。
ここでtsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0027】
端末TEiに対する情報をndl個の補助ダウンリンクシンボルに挿入する場合、基地局BTSaは、端末TEiがこの1つ又は複数のndl個の補助シンボルをダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる他のシンボルと共に読み取って処理できるように、この挿入をその端末TEiに対して示す(シグナリングにより)。
【0028】
基地局BTSaは、適用すべき時間遅延TD又はタイミング進みについて、接続されている各端末TEiに通知する。次に、各端末TEiは、上記式を使用することにより、時間遅延TDの値又はタイミング進みの値から、読み出して処理する必要のあるシンボル数を導き出す。
【0029】
したがって、基地局BTSaから距離dにある端末TEiに基地局BTSaが割り振ることができる補助ダウンリンクシンボルの数ndlは、以下のように求められる:
ndl=integer{(TD(d)−RTS)/tsdl}
=integer{(GP−RTD(d)−RTS)/tsdl}
最大数Ndlmax個の補助シンボルが、基地局BTSaから距離0にあると共にラウンドトリップ遅延RTDが0である端末TEiに与えられる:
Ndlmax=integer{(GP−RTS)/tsdl}
上記式と同様の式が補助アップリンクチャネルにも使用される。
【0030】
例として、図6に示す場合では、数Ndlmaxは2であり、ここで、送信されるダウンリンクシンボルの総数は、サブフレームの基準部Drefの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4並びにガード期間GPと通常みなされる期間中に送信される2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6に等しい。セル15aの境界にある端末TE1の時間遅延TD(d1)の値は、時間遅延の定義により切り替え時間RTSに等しい。サブフレームの基準部Drefの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4のみが、基地局BTSaにより上記端末TE1に割り振られる。端末TE1は、これらの4個のダウンリンクシンボルs1〜s4のみを読み出して処理するだけであり、2個の補助シンボルs5及びs6は、存在する場合でも無視される(すなわち処理されない)。
【0031】
端末TE2の時間遅延TD(d2)の値は、2個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間を足した時間よりも小さいが、1個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間RTSを足した時間に等しい。したがって、基地局BTSaは、最大で1個の補助ダウンリンクシンボル(ここでは、ダウンリンクサブフレームの基準部Drefの最後のダウンリンクシンボルs4に後続するダウンリンクシンボルs5)内で情報をその端末TE2に送信することができ、この補助ダウンリンクシンボルは当該端末TE2により読み取られて処理される。シンボルs6は、存在する場合でも上記端末TE2に無視される(すなわち処理されない)。この場合、その端末TE2に対する情報を含むことができるダウンリンクシンボルの総数は5である(サブフレームの基準部Drefの4個s1〜s4と1個の補助シンボルs5とを足した数)。
【0032】
図6の例によれば、端末TE3の時間遅延TD(d3)の値は、2個のダウンリンクシンボルの継続時間に切り替え時間RTSを足した時間に等しい。したがって、基地局BTSaは、最大で2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6内で情報をその端末TE3に送信することができ、これらの補助ダウンリンクシンボルは当該端末TE3により読み取られて処理される。その端末TE3に対する情報を含むことができるダウンリンクシンボルの総数は6である(サブフレームの基準部Drefの4個s1〜s4と2個の補助ダウンリンクシンボルs5及びs6とを足した数)。
【0033】
基地局BTSaは、端末TE2の距離d2と端末TE3の距離d3との間に含まれる基地局から距離dにあるいずれの端末TEiにも、最大で5個のダウンリンクシンボル内で情報を送信することができ、端末TEiはこれを読み出して処理することができる。同じように、基地局BTSaは、端末TE3の距離d3よりも短い距離dにあるいずれの端末にも、最大で6個のダウンリンクシンボル内で情報を送信することができ、端末はこれを読み出して処理することができる。常に同じように、基地局BTSaは、端末TE2の距離d2よりも長い距離dにあるいずれの端末にも、最大で4個のシンボル内で情報を送信することができ、端末はこれを読み出して処理することができる。
【0034】
ダウンリンクシンボルs5は、基地局BTSaからd2未満の距離にある端末TEに対する情報のみを含むことができるのに対して、ダウンリンクシンボルs6は、基地局BTSaからd3未満の距離にある端末TEに対する情報のみを含むことに留意されたい。
【0035】
端末TEiは、基地局BTSaに接続したとき、適用する必要がある時間遅延TDについての情報をまだ受信していない。それが行われない限り、この端末TEiに割り振られるシンボル数は基準数nrefに等しい。すなわち、この端末TEiに割り振られるシンボル数はサブフレームの基準部Drefに含まれるシンボル数に等しい。さらに、端末TEiは、基準数nrefに等しい数のシンボルを受信した後、予め規定される時間遅延で、たとえばガード期間GP又はRTSに等しい時間遅延でアップリンクにて送信することができる。
【0036】
いくつかの無線通信ネットワークでは、無線通信ネットワークの各基地局BTSが、定期的に、要求に応じて、又は、各ダウンリンクサブフレーム及び/若しくはアップリンクサブフレーム毎に、各ダウンリンクチャネル並びに/又はアップリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて転送されるシンボルの送信電力を決定する。
【0037】
そのために、各基地局BTSは、接続されている各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、接続されている各端末TEiと各基地局BTS自身とを隔てる距離を考慮し、且つ/又は、ダウンリンクチャネル及び/若しくはアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア内に発生する干渉を考慮すると共に、これらの隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及び/若しくはアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接のカバーエリアから発生する干渉を考慮する。
【0038】
半二重通信では様々な種類の干渉が発生し得る。所与のカバーエリア15内にある送信基地局BTSが、隣接するカバーエリア15内にある受信端末に干渉し得る。これはダウンリンク−ダウンリンク干渉と呼ばれる。相互的に、所与のカバーエリア15内にある送信端末が、隣接するカバーエリア15内にある受信基地局BTSに干渉し得る。これはアップリンク−アップリンク干渉と呼ばれる。ネットワークレベルでは、互いに隣接するカバーエリア15間でダウンリンク−ダウンリンク干渉調整又はアップリンク−アップリンク干渉調整を使用して、全体のネットワーク送信効率が最適化されるように、各カバーエリア15内で各ダウンリンクチャネル又は各アップリンクチャネルを通って転送されるシンボルの送信電力をまとめて最適化する。
【0039】
しかし、これは、トラフィック条件及び伝搬条件の時間に伴う変動に従うように動的に実行する必要がある多次元最適化問題により、複雑すぎる干渉調整プロセスに繋がり得る。
【0040】
さらに、所与のカバーエリア15にある送信基地局BTSは、隣接するカバーエリアにある受信基地局BTSに干渉し得る。同期ネットワークでは、このダウンリンク−アップリンク干渉は、第1の基地局BTSaから別の基地局BTSbへの伝搬時間がカバーエリア15a内のラウンドトリップ遅延よりも大きい場合、すなわちカバーエリア15bがカバーエリア15aよりも大きい場合に発生する。同様に、所与のカバーエリア15aにある送信端末が、別のカバーエリア15bにあると共にその専用基地局BTSbからシンボルを受信している別の端末により受信されるシンボルを送信する場合、アップリンク−ダウンリンク干渉が発生し得る。
【0041】
補助シンボルが基地局と基地局に接続される端末との間で転送される場合、補助シンボルは隣接する基地局BTSのカバーエリア15内で干渉を発生させる。
【0042】
このような干渉は、隣接するカバーエリアでのアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルでの通信の品質を低下させると共に、無線通信ネットワークを考えれば、欧州特許出願第05921972号明細書に開示されているような発明の効率を低下させる。
【0043】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1511190号明細書(要約書、段落[0006]〜[0009])
【特許文献2】欧州特許出願公開第0571005号明細書(要約書、5頁、23行目〜38行目)
【0044】
この目的のために、本発明は、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法であって、各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、接続される各端末の時間遅延が求められ、前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる方法において、前記方法は、サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得るステップと、前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付けるステップと、前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップと、前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付けるステップと、前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップであって、多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送するステップとを含むことを特徴とする、伝送方法に関する。
【0045】
本発明はまた、双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を有する無線通信システムでの伝送装置であって、各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、接続される各端末の時間遅延が求められ、前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる伝送装置において、前記伝送装置は、サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得る手段と、前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付ける手段と、前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段と、前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付ける手段と、前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段であって、前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送する手段とを備えることを特徴とする、伝送装置に関する。
【0046】
したがって、補助シンボルが基地局と基地局に接続される端末との間で転送される場合、補助シンボルは、隣接する基地局のカバーエリア内においてサブフレームで転送されるシンボルより多くの干渉を発生させることはない。
【0047】
そして、無線通信ネットワークを考えれば、欧州特許出願第05921972号に開示されている発明の有効性が向上する。
【0048】
無線通信ネットワークの各基地局が、各ダウンリンクサブフレーム毎に、各ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルの送信電力を決定するため、補助シンボルはこのような決定を妨げない。
【0049】
さらに、隣接する基地局は、各補助シンボルの各ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルの送信電力を求める必要がない。
【0050】
特定の特徴によれば、無線通信ネットワークの多重化資源は、周波数チャンク、及び/又は符号、及び/又は基地局のカバーエリア内の複数のエリアである。
【0051】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連する第1の送信電力係数に等しい。
【0052】
したがって、ダウンリンクチャネル及び/又はアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリアで発生する干渉は、少なくとも1つの補助シンボルについては変化しない。
【0053】
ダウンリンク−ダウンリンク干渉調整及び/又はアップリンク−アップリンク干渉調整の最適化は、少なくとも1つの補助シンボルの転送による影響を受けず、異なる送信電力係数の使用に関連する制御情報量が低減される。
【0054】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連する第1の送信電力係数よりも低い。
【0055】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの転送により発生するダウンリンク−アップリンク干渉及び/又はアップリンク−ダウンリンク干渉が低減される。
【0056】
特定の特徴によれば、多重化資源に関連する各第2の送信電力係数は、最小の第1の送信電力係数に等しい。
【0057】
したがって、転送する必要がある送信電力係数が1つである限り、関連する制御情報量が低減される。
【0058】
特定の特徴によれば、方法は基地局により実行されるか、又は伝送装置が基地局である。
【0059】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの送信によるダウンリンク−ダウンリンク干渉及び/又はダウンリンク−アップリンク干渉が低減される。
【0060】
特定の特徴によれば、多重化資源は、基地局と基地局に接続される各端末との間に存在するチャネルの状況を解析することにより得られ、基地局は、サブフレームに含まれるシンボルの復調(de multiplexing)のために無線通信システムの多重化資源を少なくとも2つの端末に割り振る。
【0061】
したがって、多重化資源は効率的に割り振られる。
【0062】
特定の特徴によれば、サブフレームに含まれるシンボルの復調のために端末が使用する多重化資源を示す制御情報が端末に転送される。
【0063】
したがって、サブフレームに含まれるシンボルの復調が促される。
【0064】
特定の特徴によれば、少なくとも1つの補助シンボルの復調のために多重化資源が少なくとも1つの端末に割り振られるか否かを示す、第2の制御情報が端末に転送される。
【0065】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルに含まれるシンボルの復調は、限られた量のシグナリングを使用して促される。
【0066】
特定の特徴によれば、第1の制御情報は、サブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルを形成するためにデータと多重化され、第2の制御情報は、少なくとも1つの転送されるシンボルを形成するようにデータと多重化される。
【0067】
したがって、制御情報は良好な送信品質の恩恵を受ける多重化資源上で転送することができる。
【0068】
特定の特徴によれば、基地局は、各端末により送信又は受信できる補助シンボルの数を決定し、端末の第1の群と、少なくとも1つの端末の少なくとも1つの他の群とを形成し、端末の第1の群は、少なくとも、時間遅延中に上記少なくとも補助シンボルを受信且つ/又は送信できない端末を含み、少なくとも1つの端末の他方の群は、時間遅延中に上記少なくとも補助シンボルを受信且つ/又は送信できる少なくとも1つの端末を含む。
【0069】
したがって、少なくとも1つの補助シンボル中の多重化資源の割り振りが単純化する。
【0070】
特定の特徴によれば、第1の群は全端末を含み、少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む第2の群である。
【0071】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルに対する多重化資源の割り振りがさらに単純化する。
【0072】
特定の特徴によれば、第2の制御情報は、各端末毎に、第1の群に含まれる端末に割り振られるすべての多重化資源が、すべての補助シンボルに対してその端末に割り振られるか否かを示す少なくとも1つのフィールドを含む。
【0073】
したがって、第2の制御情報は送信資源の多くを消費しない。
【0074】
特定の特徴によれば、第1の群はすべての端末を含み、複数の他の群が形成され、この複数の他の群は、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第3の群とである。
【0075】
したがって、いくつかの端末が補助シンボルを共用することができる。
【0076】
特定の特徴によれば、第1の群は、最大で第1の数の補助シンボルを時間遅延中に受信且つ/又は送信できる端末の一部を含み、複数の他の群が形成され、この複数の他の群は、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末を含む第3の群とである。
【0077】
したがって、多重化資源の割り振りをより効率的に使用することができる。
【0078】
特定の特徴によれば、方法は端末により実行されるか、又は伝送装置は端末である。
【0079】
したがって、アップリンク−ダウンリンク干渉及びアップリンク−アップリンク干渉が低減される。
【0080】
特定の特徴によれば、端末はダウンリンクサブフレームを基地局から受信し、データに多重化される情報を読み取ることにより多重化資源が得られ、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルが形成される。
【0081】
したがって、アップリンクシンボルの制御情報は、良好な送信品質の多重化資源から恩恵を受けることができる。
【0082】
特定の特徴によれば、各第1の送信電力係数を表す情報は、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる。
【0083】
したがって、サブフレームの多重化資源からの情報の受信が促される。
【0084】
特定の特徴によれば、各第2の送信電力係数を表す情報は、受信ダウンリンクサブフレームに含まれる。
【0085】
したがって、少なくとも1つの補助シンボルの多重化資源からの情報の受信が促される。
【0086】
さらに別の態様によれば、本発明は、プログラマブル装置に直接ロード可能であり得るコンピュータプログラムであって、プログラマブル装置で実行されると、本発明による方法のステップを実施する命令又はコード部分を含むコンピュータプログラムに関する。
【0087】
コンピュータプログラムに関する特徴及び利点は、本発明による方法及び装置に関して上述した特徴及び利点と同じであるため、ここで繰り返さない。
【0088】
本発明の特徴は、添付図面を参照して行われる実施形態例の以下の説明を読むことからより明確になろう。
【0089】
図1は、本発明が実施される無線通信システムの構造を表す図である。
【0090】
図1の通信システムでは、少なくとも1つ、好ましくは複数の端末TE1、TE2、及びTE3が、基地局BTSaのカバーエリア15a内に含まれる。基地局BTSaは、少なくとも1つの端末TEi、ここでは無線通信チャネルCh1〜Ch3のそれぞれを介して3つの端末TE1、TE2、及びTE3と通信することを目的とする。
【0091】
本発明について、無線セルラネットワーク又はローカルエリアネットワークのような無線ネットワークにおいて説明するが、本発明は電力線網のような有線ネットワークに適用することも可能である。
【0092】
基地局BTSaのカバーエリア15aは、基地局BTSbのカバーエリア15b及び基地局BTScのカバーエリア15cに隣接する。
【0093】
簡易化のために基地局BTSa〜BTScの3つのカバーエリア15a〜15cのみを図1に示すが、実際には、特に無線ネットワークが無線セルラネットワークの場合、無線セルラ通信システムはより多数の基地局及びセルで構成される。
【0094】
図1には、簡易化のために3つの端末TEのみを示すが、実際には、より多数の端末が基地局BTSaのカバーエリア15a内にある。
【0095】
基地局BTSは、ノード、ノードB、拡張ノードB、又はアクセスポイントとも呼ばれる。
【0096】
端末TE1〜TE3は、携帯電話、携帯情報端末、又はパーソナルコンピュータのような端末である。
【0097】
図6において開示したように、基地局BTSaは補助ダウンリンクシンボルを含むように規定され、上記補助ダウンリンクシンボルは、各時間遅延中に補助ダウンリンクシンボルの受信及び処理を行える端末TEに対してのみ送信されることを目的とする。基地局BTSaは補助アップリンクシンボルを含むようにも規定され、上記補助アップリンクシンボルは、各時間遅延中に補助アップリンクシンボルの送信及び処理を行える端末TEのみにより送信されることを目的とする。
【0098】
基地局BTSaは、端末TEiに対する情報をndl個の補助シンボルに挿入することができる。この条件は以下のように数学的に記述することができる:
ndl・tsdl≦TD(d)−RTS<(ndl+1)tsdlならば最大でndl個の補助シンボルを挿入する。
【0099】
tsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0100】
図1及び図6の例によれば、数Ndlmaxは2であるが、例として、基地局BTSaのカバーエリアにより、且つ/又はOFDMシンボルの継続時間により、より多数の補助シンボルを決定することもできる。
【0101】
上記式と同様の式が補助アップリンクチャネルにも使用される。
【0102】
例として、無線通信システムは、時分割複信方式(TDD)又は周波数分割複信方式(FDD)、より厳密には半二重FDD方式を使用する無線通信システムである。
【0103】
TDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、同じ周波数帯域で、異なるサブフレーム(タイムスロットとも呼ばれる)で二重化される。
【0104】
半二重FDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、異なる周波数帯域で、異なるサブフレーム(タイムスロットとも呼ばれる)で二重化される。
【0105】
基地局BTSaがシンボルを端末TEiに転送する場合(i=1〜3)、データ、信号、又はメッセージはダウンリンクチャネルのダウンリンクサブフレームを通じて転送される。
【0106】
端末TEiがシンボルを基地局BTSaに転送する場合(i=1〜3)、信号又はデータはアップリンクチャネルのアップリンクサブフレームを通じて転送される。
【0107】
本発明の第1の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、周波数分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。
【0108】
本発明の第2の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、符合分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。
【0109】
本発明の第3の実現形態では、複数の端末TEの情報を多重化するために、空間分割多元アクセス技法が無線通信システムにおいて使用される。図1においてビーム1、ビーム2、ビーム3、及びビーム4と記されているビームが、基地局BTSaのカバーエリア15aの空間分割の一部を表す。
【0110】
第1、及び/又は第2、及び/又は第3の実現形態で使用される技法は組み合わせることも可能なことに留意する必要がある。
【0111】
好ましくは、端末TEiがシンボルを転送する場合、端末TEiは割り振られた多重化資源にデータを多重化し、割り振られていない多重化資源にはヌル値を設定する。
【0112】
基地局BTSはシンボルを受信する。受信された各シンボルは、端末TEの少なくとも一部により転送されたシンボルにより形成される。
【0113】
図2は、本発明による基地局の構造を表す図である。
【0114】
基地局BTSaは、たとえば、バス201により共に接続される構成要素と図7において開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムにより制御されるプロセッサ200とに基づく構造を有する。
【0115】
基地局BTSaは、一変形において、以下に開示するようなプロセッサ200により実行される動作と同じ動作を実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形で実施されることに留意する必要がある。
【0116】
バス201は、プロセッサ200を読み取り専用メモリROM202、ランダムアクセスメモリRAM203、及びチャネルインタフェース205にリンクする。
【0117】
読み取り専用メモリROM202は図7に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、これは、基地局BTSaに電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM203に転送される。
【0118】
RAMメモリ203は、変数の受け取りを目的とするレジスタと、図7に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0119】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各ダウンリンクサブフレーム毎に、且つ各多重化資源毎に、各ダウンリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルの第1の送信係数を決定する。
【0120】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示されているような、各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられている距離を考慮し、且つ/又は、ダウンリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及びアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0121】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各アップリンクサブフレーム毎に、アップリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて端末TEにより転送されるシンボルの送信電力を決定する。
【0122】
そのために、プロセッサ200は、基地局BTSaにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられている距離を考慮し、且つ/又は、アップリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア内のダウンリンクチャネル及びアップリンクチャネルを通じて転送されるシンボルにより隣接カバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0123】
本発明の第1の実現形態によれば、送信電力係数は、各周波数チャンク(chunk of frequencies)毎又は各周波数チャンクに含まれる複数の周波数の少なくとも一部毎に決定される。
【0124】
本発明の第2の実現形態によれば、送信電力係数は各符号毎に調整される。
【0125】
プロセッサ200は、端末TEに割り振られる多重化資源を決定することができる。
【0126】
第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に割り振られる多重化資源は、ダウンリンクサブフレームの基準部のダウンリンクシンボルの復調のために対応する端末TEiが使用する多重化資源であり、及び/又は、多重化資源にデータを多重化してアップリンクサブフレームの基準部のアップリンクシンボルを形成するために対応する端末TEiが使用する多重化資源である。
【0127】
その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られる多重化資源は、データを多重化して補助ダウンリンクシンボルを形成するために基地局BTSaが使用する多重化資源であり、及び/又は、補助アップリンクシンボルを復調するために基地局BTSaが使用する多重化資源である。
【0128】
チャネルインタフェース205は、データを多重化資源に多重化して、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に転送されるダウンリンクサブフレームの各ダウンリンクシンボルを形成する手段206を備える。
【0129】
チャネルインタフェース205は、各端末TEiによる少なくとも1つのパイロットシンボルの送信を要求する手段と、各端末TEiから少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する手段とを備える。
【0130】
チャネルインタフェース205は、データを多重化資源に多重化して、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に転送されるダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるシンボルを形成する手段206を備える。
【0131】
チャネルインタフェース205は、各多重化資源上の多重化データであるpd1〜pdNを、その多重化資源について決定された第1の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0132】
チャネルインタフェース205は、データを多重化して、その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた多重化資源で少なくとも1つの端末TEiに転送される少なくとも1つのダウンリンク補助シンボルを形成する手段206を備える。少なくとも1つの補助シンボルは、第1の群に属する端末TEに割り振られた多重化資源に多重化されるか、又は、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して、端末TEiに割り振られた多重化資源に多重化される。
【0133】
チャネルインタフェース205は、各多重化資源上の多重化データであるpd1〜pdNを、その多重化資源について決定された第2の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0134】
チャネルインタフェース205は、第1の群に属する端末TEに割り振られた多重化資源から、第1の群に属する少なくとも1つの端末TEiにより転送されるアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルを復調する手段を備える。
【0135】
チャネルインタフェース205は、その他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた多重化資源から、その端末TEiにより転送される1つのアップリンク補助シンボルの少なくも一部を復調する手段を備える。
【0136】
チャネルインタフェース205は、加重データを結合する手段207を備える。
【0137】
本発明の第1の実現形態によれば、加重データを結合する手段207は逆離散フーリエ変換モジュールである。
【0138】
本発明の第2の実現形態によれば、加重データを結合する手段207は加算回路である。
【0139】
本発明の第3の実現形態によれば、加重データを結合する手段207はビームフォーマであり、アンテナBSAntはアレイアンテナである。
【0140】
補助シンボルはダウンリンクシンボル及び/又はアップリンクシンボルであってよい。
【0141】
本発明の第3の実現形態によれば、チャネルインタフェース205は、基地局BTSaにより転送された信号を、図1にビーム1〜ビーム4と記されているエリアのような異なるエリアに向ける手段を備える。より厳密には、基地局BTSaがダウンリンクチャネルを通じて信号を所与のエリアに送信する場合、信号はM回複製され(M>1)、複製された信号は、M個のアンテナを使用してビーム形成を実行するために重み付けされる。すなわち、N個のビームを形成するように送信信号の空間方向を制御する。
【0142】
ビーム形成を実行するための信号の重み付けに使用される重みは、本発明による送信電力係数も含む。
【0143】
チャネルインタフェース205を通じて、プロセッサ200は、図14a〜図14cを参照して以下に開示する制御情報のような制御情報を転送する。
【0144】
図3は、本発明による無線通信ネットワークの端末の構造を表す図である。
【0145】
各端末TEi、例として端末TE1は、たとえば、バス301により共に接続される構成要素と、図8において開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムにより制御されるプロセッサ300とに基づく構造を有する。
【0146】
ここで、端末TE1は、一変形において、以下に開示するようなプロセッサ300により実行される動作と同じ動作を実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形で実施されることに留意する必要がある。
【0147】
バス301は、プロセッサ300を読み取り専用メモリROM302、ランダムアクセスメモリRAM303、及びチャネルインタフェース305にリンクする。
【0148】
読み取り専用メモリROM302は図8に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、これは、端末TE1に電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM303に転送される。
【0149】
RAMメモリ303は、変数の受け取りを目的とするレジスタと、図8に開示されているようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0150】
チャネルインタフェース305は、基地局BTSaから少なくとも1つのパイロットシンボル要求を受信する手段と、少なくとも1つのパイロットシンボルを基地局BTSaに転送する手段とを備える。
【0151】
チャネルインタフェース305を通じて、プロセッサ300は、図14を参照して以下に開示する制御情報のような制御情報を受信する。
【0152】
チャネルインタフェース305を通じて、プロセッサは、割り振られた各多重化資源に関連する送信電力係数を表す情報を受信する。
【0153】
チャネルインタフェース305は、端末TE1が第1の群に属する場合、基地局BTSaにより割り振られる対応する多重化資源(いくつかある場合)で、端末TE1により受信されるダウンリンクサブフレームの基準部Drefの各ダウンリンクシンボルを復調する手段を備える。
【0154】
チャネルインタフェース305は、端末TE1が第2の群に属する場合、端末TE1が受信する少なくとも1つの補助ダウンリンクシンボルを復調する手段を備える。
【0155】
チャネルインタフェース305は、各多重化資源上の多重化データであるpu1〜puNをその多重化資源について決定された第1の送信電力係数により重み付けする手段を備える。
【0156】
チャネルインタフェース305は、端末TE1がその他の群に属する場合、端末TE1に割り振られた多重化資源で基地局BTSaに転送される少なくとも1つのアップリンク補助シンボルを形成するようにデータを多重化する手段306を備える。少なくとも1つの補助シンボルは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して、端末TE1に割り振られる多重化資源に多重化される。
【0157】
チャネルインタフェース305は、各多重化資源上の多重化データであるpu1〜puNを、その多重化資源について決定された第2の送信電力係数で重み付けする手段を備える。
【0158】
チャネルインタフェース305は、端末TE1に割り振られた多重化資源から、基地局BTSaにより転送されるダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルを復調する手段を備える。
【0159】
チャネルインタフェース305は、端末TEiに割り振られた多重化資源から、基地局BTSaにより転送される少なくとも1つの補助シンボルを復調する手段を備える。
【0160】
図7は、本発明による基地局により実行されるアルゴリズムである。
【0161】
本アルゴリズムは、無線通信システムの少なくとも1つの基地局BTSaにより実行される。より厳密には、本アルゴリズムは、基地局BTSaのプロセッサ200により実行される。
【0162】
ステップS700において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、各端末TEi(i=1〜3)に少なくとも1つのパイロットシンボルを転送するように命令する。
【0163】
次のステップS701において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、各端末TEiにより転送された少なくとも1つのパイロットシンボルの受信を検出する。
【0164】
次のステップS702において、プロセッサ200は各端末TEiの時間遅延TD(d)を計算する。ここで、dは基地局BTSaと端末TEiとの間の距離である。
【0165】
各タイミング遅延TD(d)は以下の式を使用して計算される:
Td(d)=tr−te−DDL−RTD(d)=GP−RTD(d)
式中、DDLは、転送するダウンリンクサブフレームの基準部の全継続時間である。
【0166】
同ステップで、プロセッサ200は、以下の式を使用して各端末TEiのタイミング進みを計算する:
TA(d)=GP−TD(d)
【0167】
次のステップS703において、プロセッサ200は、ステップS702において計算されたデータのうちの少なくとも1つを対応する各端末TEiに転送するように命令する。
【0168】
ステップS702において計算されたデータは、チャネルインタフェース205により次のダウンリンクサブフレームで転送される。この計算されたデータは他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部のシンボルの形で転送される。
【0169】
次のステップS704において、プロセッサ200は、少なくとも端末TEの2つの群を形成する。
【0170】
そのために、プロセッサ200は、各端末TEi毎に、以下の式を使用して基地局BTSaが端末TEiに割り振ることができる補助ダウンリンクシンボル数ndlTEiを求める。
ndlTEi=integer{(TD(d)−RTS)/tsdl}
=integer{(GP−RTD(d)−RTS)/tsdl}
式中、tsdlは1つのダウンリンクシンボルの継続時間である。
【0171】
ここで、ndlTEiが、基地局BTSaが端末TEiに割り振ることができる補助アップリンクシンボル数も表すことに留意する必要がある。
【0172】
プロセッサ200は、ndlTEiが厳密に1未満の端末TEを少なくとも含む第1の群及びndlTEiが1以上の端末TEを含む少なくとも1つの他の群を形成する。
【0173】
本発明の第1の変形によれば、第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE、すなわちすべての端末TEを含み、少なくとも1つの他の群は、ndlTEiが最大の端末TEを含む第2の群である。
【0174】
本発明の第2の変形によれば、第1の群はndlTEiがヌル値以上の端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値に等しい端末を含む第2の群と、ndlTEiが第1の値と異なる第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0175】
例として、第2の群はndlTEiが1に等しい端末TEを含み、第3の群はndlTEiが2に等しい端末TEを含む。
【0176】
別の例では、第2の群はndlTEiが3に等しい端末TEを含み、第3の群はndlTEiが6に等しい端末TEを含む。
【0177】
本発明の第3の変形によれば、第1の群はndlTEiが第1の値以下である端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値に等しい端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第1の値と異なる第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0178】
例として、第1の値は1に等しく、第2の値は2に等しい。
【0179】
別の例として、第1の値は2に等しく、第2の値は4に等しい。
【0180】
本発明の第4の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値以上の端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0181】
本発明の第5の変形によれば、第1の群はndlTEiが第1の値以下の端末TEを含み、複数の他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、ndlTEiが第1の値以上の端末TEを含む第2の群と、ndlTEiが第2の値に等しい端末TEを含む第3の群とである。
【0182】
ここで、他の変形では、ndlTEiが異なる値内に含まれる端末TEをそれぞれ含む3つ以上の他の群をプロセッサ200が形成することに留意する必要がある。
【0183】
次のステップS705において、プロセッサ200は、無線通信システムの多重化資源を、第1の群に属する端末TEの少なくとも一部に割り振る。
【0184】
ここで、数百の端末TEが第1の群に属する場合、プロセッサ200は、1つのサブフレーム中では、多重化資源を第1の群に属する端末TEの一部にしか割り振ることができないということに留意する必要がある。この場合、プロセッサ200は、各サブフレーム毎に、多重化資源が割り振られる第1の群の端末TEを変更することができる。
【0185】
本発明の第1及び第2の実現形態によれば、プロセッサ200は、好ましくは、無線通信システムの多重化資源を、図9に示すチャネル品質指標に従って第1の群に属する端末TEに割り振る。
【0186】
多重化資源は、本発明の第1の実現形態によれば、周波数チャンクである。1つの周波数チャンクは、少なくとも1つの搬送周波数又は搬送周波数群(好ましくは連続したもの)を含む。
【0187】
多重化資源は、本発明の第2の実現形態によれば、符号である。符号はビットシーケンスである。好ましくは、割り振られる符号は互いに直交する。
【0188】
割り振られる多重化資源の例について図10a〜図10eを参照して説明する。
【0189】
多重化資源は、本発明の第3の実現形態によれば、基地局BTSaのカバーエリア15a内の複数のエリアである。
【0190】
割り振られる多重化資源の一例について図13を参照して説明する。
【0191】
本発明の第3の実現形態によれば、プロセッサ200は、好ましくは、無線通信システムの多重化資源を、図12に示すチャネル品質指標に従って第1の群に属する端末TEに割り振る。
【0192】
第1の群に属する各端末TEiに割り振られる多重化資源は、基地局BTSaが、ダウンリンクサブフレームの基準部の、図6のs1〜s4のようなダウンリンクシンボルを多重化するために使用する多重化資源である。
【0193】
第1の群に属する各端末TEiに割り振られる多重化資源は、対応する端末TEiが、サブフレームの基準部Drefの、図6のs1〜s4のようなダウンリンクシンボルを復調するために使用する多重化資源である。
【0194】
ステップS706において、プロセッサ200は、第1の群に属する端末TEに割り振られた各多重化資源毎に、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対する1つの送信電力係数を求める。
【0195】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示するような各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられる距離を考慮し、且つ/又は、サブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0196】
プロセッサ200は、第1の群に属する端末TEに割り振られた各多重化資源毎に、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの1つの送信電力係数を求める。
【0197】
そのために、プロセッサ200は、基地局BTSaにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、基地局BTSaから各端末TEiが隔てられる距離も考慮し、且つ/又は、アップリンクサブフレームを通じて転送されるシンボルにより隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15cから発生する干渉を考慮する。
【0198】
ステップS706が、一変形において、各サブフレーム毎にではなく所定の数のサブフレームに対して実行されることに留意する必要がある。
【0199】
次のステップS707において、プロセッサ200は、ダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるダウンリンクシンボルの転送を命令する。
【0200】
ダウンリンクサブフレームの基準部で転送されるダウンリンクシンボルは、ステップS706において求められた第1の送信電力係数に従って転送される。
【0201】
求められた送信電力係数を表す情報はデータで構成され、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるダウンリンクシンボルを形成する。
【0202】
次のステップS708において、プロセッサ200は、無線通信システムの多重化資源を、他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振る。
【0203】
他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られる多重化資源は、図6のs5及び/又はs6のような補助ダウンリンクシンボルを多重化するために、且つ/又は、それらの補助アップリンクシンボルを復調するために、基地局BTSaが使用する多重化資源である。
【0204】
多重化資源は、周波数チャンク、符号、又は基地局BTSaのカバーエリア15aの複数のエリアである。
【0205】
ステップS709において、プロセッサ200は、他の群に属する少なくとも1つの端末TEiに割り振られた各多重化資源毎に、第2の送信電力係数を求める。
【0206】
本発明によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、その第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数以下である。
【0207】
ステップS710において、プロセッサ200は、チャネルインタフェース205を通じて、端末TEに割り振られた多重化資源を示す制御情報と、第1の送信電力係数と、必要な場合には第2の送信電力係数との転送を命令する。
【0208】
送信電力係数が互いに異なる場合、これらの送信電力係数に関連する情報を転送して、対応する多重化資源でのシンボルの受信を促進する。
【0209】
割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報の例を、図14を参照して提供する。
【0210】
次のステップS711において、プロセッサ200は、ダウンリンク補助シンボルである場合、チャネルインタフェース205を通じて少なくとも1つの補助シンボルの転送を命令する。
【0211】
次のステップS712において、プロセッサ200は、各端末TEi毎に、対応するタイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みTA(d)を再び計算するときであるか否かを調べる。非限定的な例として、タイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みTA(d)は、要求に応じて又は毎秒のように周期的に計算される。
【0212】
タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときである場合、プロセッサ200はステップS713に移り、本アルゴリズムを再び実行する。
【0213】
タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときではない場合、プロセッサ200はステップS705に戻り、タイミング遅延及び/又はタイミング進みを再計算するときがくるまで、ステップS705〜S712を実行する。
【0214】
ここで、ステップS705〜S712で構成されるループが実行される都度、1つのサブフレーム中で多重化資源が割り振られた端末TEを変更可能なことに留意する必要がある。また、ステップS706において多重化資源が割り振られる少なくとも1つの端末TEiは、他の群に属する別の端末TEiで随時置換可能である。
【0215】
ステップS713において、プロセッサ200はパイロットシンボルを端末TEにより転送する必要があるか否かを調べる。
【0216】
端末TEがシンボルをアップリンクサブフレームで転送する場合、プロセッサ200は、これらのシンボルからタイミング進みの時間遅延を求めることができる。端末TEがシンボルをアップリンクサブフレームで転送しない場合、プロセッサ200は、時間遅延又はタイミング進みを求めるためにパイロットシンボルを受信する必要がある。
【0217】
パイロットシンボルを端末TEにより転送する必要がある場合、プロセッサ200はステップS700に戻り、必要がない場合、ステップS702に戻る。
【0218】
図8は、本発明の実現の第4の変形により端末がアップリンクチャネルを通じて少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを転送する場合、本発明による端末により実行されるアルゴリズムである。
【0219】
本アルゴリズムは、無線通信システムの各端末TEiにより実行される(i=1〜3)。より厳密には、本アルゴリズムは各端末TEiのプロセッサ300により実行される。
【0220】
ステップS800において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、基地局BTSaにより転送される少なくとも1つのパイロットシンボルの送信要求を受信したことを検出する。
【0221】
次のステップS801において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、基地局BTSaへの少なくとも1つのパイロットシンボルの転送を命令する。
【0222】
次のステップS802において、プロセッサ300は、チャネルインタフェース305を通じて、ダウンリンクシンボルの受信を検出する。
【0223】
次のステップS803において、プロセッサ300は、受信したシンボルに含まれる制御情報の、少なくとも1つの所定のフィールドを読み取る。所定のフィールドの例を図14を参照して提供する。
【0224】
少なくとも1つの所定のフィールドに含まれる情報は、端末TEiに割り当てられる多重化資源を示す情報である。
【0225】
プロセッサ300は、好ましくはデータと多重化されてダウンリンクシンボルを形成する、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの第1の送信電力係数を表す情報も読み取る。
【0226】
好ましくは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの第1の送信電力係数は、少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの少なくとも一部の転送にも使用される。このような場合、プロセッサ300は、多重化資源に関連付けられる第2の送信電力係数を、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数の値に設定する。
【0227】
一変形において、プロセッサ300は、好ましくは、データと多重化されてダウンリンクシンボルを形成する少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの少なくとも一部の第2の送信電力係数を表す情報も読み取る。
【0228】
ここで、受信シンボルは端末TEiのタイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みも含み得ることに留意する必要がある。
【0229】
次のステップS804において、プロセッサ300は、受信した制御情報の少なくとも1つのフィールドに含まれる、割り振られた多重化資源を示す情報を検索する。
【0230】
より厳密には、プロセッサ300は、端末に割り振ることができる多重化資源を示す情報を含む第1の制御情報の、少なくとも1つのフィールドを読み取る。
【0231】
実現の第1、第2、第3、及び第4の変形によれば、プロセッサ300は、第2の制御情報の、少なくとも1つのフィールドを読み取る。この第2の制御情報は、端末TEiが時間遅延以内に受信又は転送することになる少なくとも1つの補助シンボルに対して、多重化資源が端末TEiに割り振られているか否かを示す情報を含むものである。
【0232】
実現の第4の変形によれば、プロセッサ300は、タイミング遅延TD(d)及び/又はタイミング進みから、端末TEiがガード期間中に転送できる補助アップリンクシンボルの数を計算する。
【0233】
少なくとも1つの補助アップリンクシンボルの多重化のために端末TEiに割り振られる多重化資源は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるアップリンクシンボルを多重化するために割り振られる多重化資源と同じである。
【0234】
同じステップにおいて、プロセッサ300は、割り振られた多重化資源を示す情報をチャネルインタフェース305に転送するように命令する。
【0235】
ステップS805において、プロセッサ300は、必要な場合、アップリンクチャネルを通じてシンボルを転送するように命令する。
【0236】
転送されるシンボルは、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボル及び補助アップリンクシンボルである。
【0237】
チャネルインタフェース305は、割り振られた多重化資源に、端末TEiにより転送されるダウンリンクサブフレームの基準部の各アップリンクシンボルを多重化する。
【0238】
チャネルインタフェース305は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対してBTSaの基地局により割り振られた多重化資源と同じ多重化資源に、端末TEiにより転送される少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを多重化する。
【0239】
アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源及び少なくとも1つの補助シンボルの多重化資源は、第1の送信係数で重み付けされるか、又はそれぞれ第1及び第2の送信電力係数で重み付けされる。
【0240】
次のステップS806において、プロセッサ300は、基地局BTSaが少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する必要があるか否かを調べる。
【0241】
少なくとも1つのパイロットシンボルを受信する必要がある場合、プロセッサ300はステップS801に戻り、必要がない場合、ステップS802に戻る。
【0242】
図9は、本発明の第1及び第2の実現形態による、基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【0243】
図9の縦軸には、周波数帯が示される。横軸は、各端末TEiにより求められると共にダウンリンク多重化資源の利用を最適化するためにアップリンクチャネルを通じて基地局BTSaに報告される、チャネル品質指標の値を表す。
【0244】
図9に、端末TE1〜TE3により求められるチャネル品質指標曲線を示す。
【0245】
基地局BTSaは、このような曲線を使用して多重化資源を端末TE1〜TE3に割り振る。
【0246】
アップリンクチャネルの場合、アップリンク多重化資源の利用を最適化するために、基地局BTSaは各アップリンクチャネルでのチャネル品質指標を求める。
【0247】
図10aは、本発明の実現の第1の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる、無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0248】
第1の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信又は送信できる端末TEを含む第2の群である。
【0249】
図10aは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0250】
図10aは、1001〜1012と記されている12行及び1051〜1056と記されている6列の表を表す。各行1001〜1012は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1051〜1056はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0251】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0252】
列1051はシンボルs1を表し、列1052はシンボルs2を表し、列1053はシンボルs3を表し、列1054はシンボルs4を表し、列1055は補助シンボルs5を表し、列1056は補助シンボルs6を表す。
【0253】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0254】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1001〜1003及び1010〜1012と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0255】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1004〜1006と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0256】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1007〜1009と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0257】
基地局BTSaは、図6のダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0258】
基地局BTSaは、補助シンボルs5及びs6について、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、端末TE3に割り振る。より厳密には、第1の群に含まれる端末に割り振られるすべての周波数チャンク又は符号は、シンボルs5及びs6について、ndlTEiが2に等しい端末TE3に割り振られる。
【0259】
図10bは、本発明の実現の第2の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0260】
第2の変形によれば、第1の群はすべての端末TEを含み、少なくとも2つの他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第3の群とである。
【0261】
図10bは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0262】
図10bは、1101〜1112と記されている12行及び1151〜1156と記されている6列の表を表す。各行1101〜1112は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1151〜1156はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0263】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0264】
列1151はシンボルs1を表し、列1152はシンボルs2を表し、列1153はシンボルs3を表し、列1154はシンボルs4を表し、列1155は補助シンボルs5を表し、列1156は補助シンボルs6を表す。
【0265】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0266】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1101〜1103及び1110〜1112と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0267】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1104〜1106と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0268】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1107〜1109と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0269】
基地局BTSaは、図6の例に従って、ダウンリンクサブフレームの基準部Drefに含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0270】
基地局BTSaは、少なくとも2つの他の群を決定する。少なくとも2つの他の群は、少なくとも、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とである。
【0271】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、シンボルs5のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号が端末TE2に割り振られる。
【0272】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs6に対して端末TE3に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、シンボルs6のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0273】
図10cは、実現の第3の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0274】
第3の変形によれば、第1の群は、時間遅延中に最大で第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEの一部を含み、少なくとも2つの他の群が形成される。複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる端末TEを含む第3の群とである。
【0275】
図10cは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0276】
図10cは、1201〜1212と記されている12行及び1251〜1256と記されている6列の表を表す。各行1201〜1212は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1251〜1256は図6のシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0277】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0278】
列1251はシンボルs1を表し、列1252はシンボルs2を表し、列1253はシンボルs3を表し、列1254はシンボルs4を表し、列1255は補助シンボルs5を表し、列1256は補助シンボルs6を表す。
【0279】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiが1以下の端末TE1及びTE2を含む。
【0280】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1201〜1203及び1210〜1212と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0281】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1204〜1209と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0282】
基地局BTSaは、図6の基準部Drefに含まれるシンボルs1〜s4のすべてについて、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0283】
基地局BTSaは、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とを形成する。
【0284】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、補助シンボルs5のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。基地局BTSaは、シンボルs6のサブフレームのすべての周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0285】
図10dは、実現の第4の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0286】
図10dは、4個のシンボルがアップリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助アップリンクシンボルである一例を開示している。
【0287】
図10dは、1301〜1312と記されている12行及び1351〜1356と記されている6列の表を表す。各行1301〜1312は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1351〜1356はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0288】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0289】
列1351はサブフレームの基準部の第1のシンボルを表し、列1352はサブフレームの基準部の第2のシンボルを表し、列1353はサブフレームの基準部の第3のシンボルを表し、列1354はサブフレームの基準部の第4のシンボルを表し、列1355は第1の補助シンボルを表し、列1356は第2の補助シンボルを表す。
【0290】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1〜TE3を含む。
【0291】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1301〜1303及び1310〜1312と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0292】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1304〜1306と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0293】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部のシンボルに対して、1307〜1309と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE3に割り振る。
【0294】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部に含まれるすべてのシンボルと、存在する場合には補助アップリンクまたはダウンリンクシンボルとに対して、同じ周波数チャンク又は符号を端末TEiに割り振る。
【0295】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレーム及び/又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して端末TE2に割り振られた多重化資源を、第1の補助シンボルに対して端末TE2に割り振る。
【0296】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレーム及び/又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して端末TE3に割り振られた多重化資源を、補助シンボルに対して端末TE3に割り振る。
【0297】
図10eは、実現の第5の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0298】
図10eは、1401〜1412と記されている12行及び1451〜1456と記されている6列の表を表す。各行1401〜1412は、第1の実現形態によれば周波数チャンクを表し、又は第2の実現形態によれば符号を表す。各列1451〜1456はシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0299】
ここで、より多数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができ、又はより少数の周波数チャンク又は符号を本発明において割り振ることができることに留意する必要がある。
【0300】
列1451はシンボルs1を表し、列1452はシンボルs2を表し、列1453はシンボルs3を表し、列1454はシンボルs4を表し、列1455は補助シンボルs5を表し、列1456は補助シンボルs6を表す。
【0301】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiが第1の値以下、例として値1以下の端末TE1〜TE3を含む。
【0302】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1401〜1403及び1410〜1412と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE1に割り振る。
【0303】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、1404〜1409と記されている周波数チャンク又は符号を端末TE2に割り振る。
【0304】
基地局BTSaは、サブフレームの基準部に含まれるシンボルs1〜s4のすべてに対して、1つの端末TEiに同じ周波数チャンク又は符号を割り振る。
【0305】
基地局BTSaは、補助シンボルs5に対して、多重化資源1401〜1406を端末TE2に割り振る。
【0306】
基地局BTSaは、補助シンボルs5に対して、多重化資源1407〜1412を端末TE3に割り振る。
【0307】
基地局BTSaは、補助シンボルs6に対して、多重化資源1401〜1412を端末TE3に割り振る。
【0308】
図11aは、サブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【0309】
図11aの縦軸には、異なる多重化資源MXR1〜MXR4が示される。
【0310】
多重化資源MXR1は、図10aの多重化資源1001〜1003に対応するか、図10bの多重化資源1101〜1103に対応するか、図10cの多重化資源1201〜1203に対応するか、図10dの多重化資源1301〜1303に対応するか、図10eの多重化資源1401〜1403に対応するか、又は図12のビーム1に対応する。
【0311】
多重化資源MXR2は、図10aの多重化資源1004〜1006に対応するか、図10bの多重化資源1104〜1106に対応するか、図10cの多重化資源1204〜1206に対応するか、図10dの多重化資源1304〜1306に対応するか、図10eの多重化資源1404〜1406に対応するか、又は図12のビーム2に対応する。
【0312】
多重化資源MXR3は、図10aの多重化資源1007〜1009に対応するか、図10bの多重化資源1107〜1109に対応するか、図10cの多重化資源1207〜1209に対応するか、図10dの多重化資源1307〜1309に対応するか、図10eの多重化資源1407〜1409に対応するか、又は図12のビーム3に対応する。
【0313】
多重化資源MXR4は、図10aの多重化資源1010〜1012に対応するか、図10bの多重化資源1110〜1112に対応するか、図10cの多重化資源1210〜1212に対応するか、図10dの多重化資源1310〜1312に対応するか、図10eの多重化資源1410〜1412に対応するか、又は図12のビーム4に対応する。
【0314】
図11aの横軸には、異なる送信電力が示される。
【0315】
送信電力P1は、多重化資源MXR1及びMXR4に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0316】
送信電力P2は、多重化資源MXR2に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0317】
送信電力P3は、多重化資源MXR3に多重化されるデータの送信電力に対応する。
【0318】
送信電力は、ダウンリンクサブフレーム又はアップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源の送信電力である。
【0319】
プロセッサ200は、定期的に、又は要求に応じて、又は各ダウンリンクサブフレーム若しくはアップリンクサブフレーム毎に、且つ各多重化資源毎に、各ダウンリンクチャネルCh1〜Ch3を通じて転送されるシンボルの多重化資源MXR1〜MXR4の送信電力P1、P2、及びP3を決定する。
【0320】
そのために、プロセッサ200は、図9又は図12に開示するような各端末TEiにより求められるチャネル品質指標を使用し、且つ/又は、各端末TEiと基地局BTSaとを隔てる距離を考慮し、且つ/又は、隣接するカバーエリア15b及び15c内で発生する干渉を考慮する。
【0321】
図11bは、少なくとも1つの補助シンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【0322】
本発明によれば、補助ダウンリンクシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力は、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源に多重化されるデータの転送に使用される送信電力と同じであり、且つ/又は、補助アップリンクシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力は、アップリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルの多重化資源に多重化されるデータの転送に使用される送信電力と同じである。
【0323】
多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数に等しい。すなわち、電力係数P1’は図11aの電力係数P1に等しく、電力係数P2’は図11aの電力係数P2に等しく、電力係数P3’は図11aの電力係数P3に等しい。
【0324】
一変形によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、その第2の送信電力係数と同じ多重化資源に関連付けられる第1の送信電力係数よりも小さい。すなわち、電力係数P1’は図11aの電力係数P1より小さく、電力係数P2’は図11aの電力係数P2より小さく、電力係数P3’は図11aの電力係数P3より小さい。
【0325】
別の一変形によれば、多重化資源に関連付けられる各第2の送信電力係数は、最も低い第1の送信電力係数に等しい。すなわち、電力係数P1’、P2’、及びP3’は等しく、図11aの電力係数P3に等しい。
【0326】
図12は、本発明の第3の実現形態による、基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【0327】
図12の縦軸には、異なるビームであるビーム1〜ビーム4が示される。横軸は、各端末TEiにより求められ、ダウンリンク多重化資源の利用を最適化するためにアップリンクチャネルを通じて基地局BTSaに報告される、チャネル品質指標の値を表す。
【0328】
図12に、端末TE1〜TE3により求められるチャネル品質指標曲線を示す。
【0329】
基地局BTSaは、このような曲線を使用して、多重化資源を端末TE1〜TE3に割り振る。
【0330】
アップリンクチャネルの場合、アップリンク多重化資源の利用を最適化するために、基地局BTSaは各アップリンクチャネルでのチャネル品質指標を求める。
【0331】
図13は、本発明の第3の実現形態による端末に本発明により割り振られる、無線通信システムの多重化資源の一例である。
【0332】
図13は、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示する。
【0333】
図13は、130〜133と記されている4行及び134〜139と記されている6列の表を表す。各行130〜133は、ビーム、または、第3の実現形態により信号が基地局BTSaにより向けられるエリアを表し、各列135〜139は図6のシンボルを表す。好ましくは、このような表は各サブフレーム毎に生成される。
【0334】
列134はシンボルs1を表し、列135はシンボルs2を表し、列136はシンボルs3を表し、列137はシンボルs4を表し、列138は補助シンボルs5を表し、列139は補助シンボルs6を表す。
【0335】
基地局BTSaにより決定される第1の群は、ndlTEiがヌル値以上の端末TE1、TE2、及びTE3を含む。
【0336】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、130及び131と記されているビーム1及びビーム2を端末TE1に割り振る。
【0337】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、132と記されているビーム3を端末TE2に割り振る。
【0338】
基地局BTSaは、シンボルs1〜s4に対して、133と記されているビーム4を端末TE3に割り振る。
【0339】
基地局BTSaは、ndlTEiが1に等しい端末TE、すなわち端末TE2を含む第2の群と、ndlTEiが2に等しい端末TE、すなわち端末TE3を含む第3の群とを形成する。
【0340】
基地局BTSaは、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して第1の群に含まれる端末TEに割り当てられた多重化資源を、補助シンボルs5に対して端末TE2に割り振る。より厳密には、基地局BTSaは、補助シンボルs5に対してサブフレームのビーム130〜133をすべて端末TE2に割り振る。基地局BTSaは、補助シンボルs6に対して、サブフレームのビーム130〜133をすべて端末TE3に割り振る。
【0341】
ここで、本発明の第1及び第2の実現形態において図10を参照して示した様々な割り振り方式も、第3の実現形態に適用可能であるということに留意する必要がある。
【0342】
図14a及び図14cは、基地局により端末に転送される本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する、制御情報を示す。
【0343】
図14aは、第1の群に属する端末に割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する、制御情報の一例を開示する。
【0344】
図14aは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0345】
制御情報は、好ましくは、他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる1個のシンボル(例として第1のシンボルs1)を形成するか、又は他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれるシンボル(図6の例によればシンボルs1〜s4)の少なくとも一部を形成する。
【0346】
制御情報は、多重化資源の数と同数の行を含む。列141は各多重化資源の識別子を含み、列142は、同じ行で識別される多重化資源が割り振られる端末TEiの簡易識別子(short identifier)を含む。
【0347】
簡易識別子は、少なくとも1つのサブフレームについて端末TEiの識別子を置き換えるバイナリシーケンスである。
【0348】
図14bは、多重化資源が割り振られる各端末の簡易識別子と、端末の識別子との間の対応を示す対応表である。
【0349】
図14bは、4個のシンボルがダウンリンクサブフレームの基準部に含まれ、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0350】
対応表は各サブフレームで求められ、ダウンリンクチャネルを通じて端末TEに転送される。対応表は、多重化資源が割り振られる端末TEの数と同数の行を含む。
【0351】
図1の例によれば、3つの端末TEしかカバーエリア15a内に含まれていないため、多重化資源は各端末TEiに割り振られ、各簡易識別子は2ビットシーケンスである。「01」は端末TE1を識別し、「10」は端末TE2を識別し、「11」は端末TE3を識別する。
【0352】
図14bの例を参照すると、「1」〜「3」及び「10」〜「12」と記されている多重化資源は端末TE1に割り振られ、「4」〜「6」と記されている多重化資源は端末TE2に割り振られ、「7」〜「9」と記されている多重化資源は端末TE3に割り振られる。
【0353】
本発明の第1及び第2の実現形態によれば、多重化資源1〜12はそれぞれ、図10aの周波数チャンク1001〜1012、図10bの周波数チャンク1101〜1112、及び図10cの周波数チャンク1201〜1212に対応する。
【0354】
図14cは、他の群に属する端末に割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報の一例を開示する。
【0355】
図14cは、2個のシンボルが補助シンボルである一例を開示している。
【0356】
制御情報は、好ましくは、他のデータと多重化されて、ダウンリンクサブフレームの基準部に含まれる少なくとも1個のシンボルを形成するか、又は好ましくは、他のデータと多重化されて、少なくとも1個の補助シンボルを形成する。
【0357】
制御情報は、多重化資源の数と同数の行を含む。列143は各多重化資源の識別子を含む。列144は、その行で特定される多重化資源が第1の補助シンボルに対して割り振られる端末TEiの簡易識別子を含む。列145は、その行で特定される多重化資源が第2の補助シンボルについて割り振られる端末TEiの簡易識別子を含む。
【0358】
図14cの例を参照すると、「1」〜「6」と記されている多重化資源は第1の補助シンボルに対して端末TE2に割り振られ、「7」〜「12」と記されている多重化資源は第1の補助シンボルに対して端末TE3に割り振られ、「1」〜「12」と記されている多重化資源は第2の補助シンボルに対して端末TE3に割り振られる。
【0359】
当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に多くの変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0360】
【図1】本発明が実施される無線通信システムの構造を表す図である。
【図2】本発明による無線通信システムの基地局の構造を表す図である。
【図3】本発明による無線通信システムの端末の構造を表す図である。
【図4】従来のHD/OFDMフレームの構造を示すクロノグラムである。
【図5】従来技術による通信システムのダウンリンクでの情報の送信を示すクロノグラムである。
【図6】従来技術による通信システムのダウンリンクでの情報の送信を示すクロノグラムである。
【図7】本発明による基地局により実行されるアルゴリズムである。
【図8】端末が本発明の実現の第4の変形によりアップリンクチャネルを通じて少なくとも1つの補助アップリンクシンボルを転送する際に、本発明による端末により実行されるアルゴリズムである。
【図9】本発明の第1及び第2の実現形態により基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【図10a】本発明の実現の第1の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10b】本発明の実現の第2の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10c】本発明の実現の第3の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10d】本発明の実現の第4の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図10e】本発明の実現の第5の変形において、本発明の第1及び第2の実現形態による端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図11a】サブフレームの基準部に含まれるシンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【図11b】補助シンボルに対して多重化資源に多重化されるデータの送信電力の一例である。
【図12】本発明の第3の実現形態により基地局と各端末との間で求められるチャネル品質指標の一例である。
【図13】本発明の第3の実現形態による、本発明により端末に割り振られる無線通信システムの多重化資源の一例である。
【図14a】基地局により端末に転送される、本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報を示す図である。
【図14b】端末の各簡易識別子と端末の識別子との間の対応を示す対応表である。
【図14c】基地局により端末に転送される、本発明により割り振られた多重化資源を示す情報を伝達する制御情報を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法であって、
各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、
各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、
接続される各端末の時間遅延が求められ、
前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、
前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる
方法において、
前記方法は、
サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得るステップと、
前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付けるステップと、
前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、
前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップと、
前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、
前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付けるステップと、
前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップであって、多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送するステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記無線通信ネットワークの前記多重化資源は、周波数チャンク、及び/又は符号、及び/又は前記基地局のカバーエリア内の複数のエリアであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数に等しいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数よりも低いことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、最小の前記第1の送信電力係数に等しいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局により実行されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記多重化資源は、前記基地局と前記基地局に接続される各端末との間に存在する前記チャネルの状況を解析することにより得られることを特徴とし、かつ、
前記基地局は、前記サブフレームに含まれる前記シンボルを復調するために、前記無線通信システムの前記多重化資源を少なくとも2つの端末に割り振ることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記サブフレームに含まれる前記シンボルを復調するために前記端末により使用される前記多重化資源を示す第1の制御情報が前記端末に転送されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの補助シンボルを復調するために、少なくとも1つの端末に多重化資源が割り振られるか否かを示す、第2の制御情報が前記端末に転送されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の制御情報はデータと多重化されて、前記サブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルを形成し、
前記第2の制御情報はデータと多重化されて、少なくとも1つの転送されるシンボルを形成することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各端末が受信又は送信できる補助シンボルの数を決定するステップと、
端末の第1の群、及び、少なくとも1つの端末の少なくとも1つの他の群を形成するステップであって、前記端末の第1の群は、少なくとも、前記時間遅延中に前記少なくとも1つの補助シンボルを受信且つ/又は送信できない端末を含み、前記少なくとも1つの端末の他の群は、前記時間遅延中に前記少なくとも1つの補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記少なくとも1つの端末を含む、形成するステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の群はすべての前記端末を含み、前記少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第2の群であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の制御情報は、各端末毎に、前記第1の群に含まれる前記端末に割り振られるすべての前記多重化資源がすべての前記補助シンボルに対して前記端末に割り振られるか否かを示す少なくとも1つのフィールドを含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の群はすべての前記端末を含み、
複数の他の群が形成され、
前記複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む少なくとも1つの第3の群とであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の群は、前記時間遅延中に最大で第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末の一部を含み、
複数の他の群が形成され、
前記複数の他の群は、少なくとも、前記第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第3の群とであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
端末により実行されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記基地局から前記ダウンリンクサブフレームを受信するステップをさらに含むことを特徴とし、かつ、
前記多重化資源は、データと多重化されて前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれる前記少なくとも1つのシンボルを形成する制御情報を読み取ることにより得られることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各第1の送信電力係数を表す情報は、前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
各第2の送信電力係数を表す情報は前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれることを特徴とする、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を有する無線通信システムでの伝送装置であって、
各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、
各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、
接続される各端末の時間遅延が求められ、
前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、
前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる
伝送装置において、
前記伝送装置は、
サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得る手段と、
前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付ける手段と、
前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、
前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段と、
前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、
前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付ける手段と、
前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段であって、前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送する手段と
を備えることを特徴とする、伝送装置。
【請求項21】
前記基地局又は前記端末であることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
プログラマブル装置に直接ロードすることができるコンピュータプログラムであって、前記プログラマブル装置で実行されると、請求項1〜19に記載の方法のステップを実施する命令又はコード部分を備える、コンピュータプログラム。
【請求項1】
双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を含む無線通信システムでの伝送方法であって、
各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、
各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、
接続される各端末の時間遅延が求められ、
前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、
前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる
方法において、
前記方法は、
サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得るステップと、
前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付けるステップと、
前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、
前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップと、
前記得られた多重化資源にデータを多重化するステップであって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化するステップと、
前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付けるステップと、
前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送するステップであって、多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送するステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記無線通信ネットワークの前記多重化資源は、周波数チャンク、及び/又は符号、及び/又は前記基地局のカバーエリア内の複数のエリアであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数に等しいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数よりも低いことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、最小の前記第1の送信電力係数に等しいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局により実行されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記多重化資源は、前記基地局と前記基地局に接続される各端末との間に存在する前記チャネルの状況を解析することにより得られることを特徴とし、かつ、
前記基地局は、前記サブフレームに含まれる前記シンボルを復調するために、前記無線通信システムの前記多重化資源を少なくとも2つの端末に割り振ることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記サブフレームに含まれる前記シンボルを復調するために前記端末により使用される前記多重化資源を示す第1の制御情報が前記端末に転送されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの補助シンボルを復調するために、少なくとも1つの端末に多重化資源が割り振られるか否かを示す、第2の制御情報が前記端末に転送されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の制御情報はデータと多重化されて、前記サブフレームに含まれる少なくとも1つのシンボルを形成し、
前記第2の制御情報はデータと多重化されて、少なくとも1つの転送されるシンボルを形成することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各端末が受信又は送信できる補助シンボルの数を決定するステップと、
端末の第1の群、及び、少なくとも1つの端末の少なくとも1つの他の群を形成するステップであって、前記端末の第1の群は、少なくとも、前記時間遅延中に前記少なくとも1つの補助シンボルを受信且つ/又は送信できない端末を含み、前記少なくとも1つの端末の他の群は、前記時間遅延中に前記少なくとも1つの補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記少なくとも1つの端末を含む、形成するステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の群はすべての前記端末を含み、前記少なくとも1つの他の群は、最大数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第2の群であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の制御情報は、各端末毎に、前記第1の群に含まれる前記端末に割り振られるすべての前記多重化資源がすべての前記補助シンボルに対して前記端末に割り振られるか否かを示す少なくとも1つのフィールドを含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の群はすべての前記端末を含み、
複数の他の群が形成され、
前記複数の他の群は、少なくとも、第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む少なくとも1つの第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む少なくとも1つの第3の群とであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の群は、前記時間遅延中に最大で第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末の一部を含み、
複数の他の群が形成され、
前記複数の他の群は、少なくとも、前記第1の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第2の群と、第2の数の補助シンボルを受信且つ/又は送信できる前記端末を含む第3の群とであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
端末により実行されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記基地局から前記ダウンリンクサブフレームを受信するステップをさらに含むことを特徴とし、かつ、
前記多重化資源は、データと多重化されて前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれる前記少なくとも1つのシンボルを形成する制御情報を読み取ることにより得られることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各第1の送信電力係数を表す情報は、前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
各第2の送信電力係数を表す情報は前記受信ダウンリンクサブフレームに含まれることを特徴とする、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
双方向通信チャネルを介して端末と通信することを目的とする少なくとも1つの基地局を有する無線通信システムでの伝送装置であって、
各チャネルは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームに分割されるフレームをサポートし、
各ダウンリンクサブフレームは、少なくとも2つの端末に送信されることを目的とする複数のシンボルを含み、
接続される各端末の時間遅延が求められ、
前記時間遅延は、任意の端末が、前記アップリンクサブフレームが後続する前記ダウンリンクサブフレームに含まれるすべての前記シンボルを受信した後、前記基地局による前記ダウンリンクサブフレームの送信終了から距離に関わらず一定である所定のガード期間だけ隔てられた時刻に、送信可能な他のシンボルが前記基地局により受信されるように、前記アップリンクサブフレームを介して前記時間遅延で前記他のシンボルを送信することができるようなものであり、
前記基地局と、前記時間遅延中に少なくとも1つの補助シンボルを受信又は送信できる少なくとも1つの端末との間で、前記少なくとも1つの補助シンボルを転送することができる
伝送装置において、
前記伝送装置は、
サブフレームに含まれる前記シンボルの少なくとも一部を転送するために前記無線通信システムの多重化資源を得る手段と、
前記得られた各多重化資源に1つの第1の送信電力係数を関連付ける手段と、
前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記サブフレームに含まれる各シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、
前記第1の送信電力係数に従って、前記サブフレームに含まれる各シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段と、
前記得られた多重化資源にデータを多重化する手段であって、それにより前記少なくとも1つの補助シンボルの少なくとも一部を形成する、多重化する手段と、
前記得られた多重化資源のそれぞれに対して1つの第2の送信電力係数を関連付ける手段と、
前記第2の送信電力係数に従って、前記少なくとも1つの補助シンボルの前記少なくとも一部を転送する手段であって、前記多重化資源に関連付けられる前記各第2の送信電力係数は、前記第2の送信電力係数と同じ前記多重化資源に関連付けられる前記第1の送信電力係数以下である、転送する手段と
を備えることを特徴とする、伝送装置。
【請求項21】
前記基地局又は前記端末であることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
プログラマブル装置に直接ロードすることができるコンピュータプログラムであって、前記プログラマブル装置で実行されると、請求項1〜19に記載の方法のステップを実施する命令又はコード部分を備える、コンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【公開番号】特開2008−167412(P2008−167412A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−280986(P2007−280986)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・インフォメイション・テクノロジー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC INFORMATION TECHNOLOGY CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280986(P2007−280986)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・インフォメイション・テクノロジー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC INFORMATION TECHNOLOGY CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】
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