説明

無線通信システムにおける設定可能なダウンリンクおよびアップリンクチャネル

【課題】スループットを改善し、かつ、干渉を減少する手法でデータを送信する技術を提供する。
【解決手段】ダウンリンクおよび/またはアップリンクのための設定可能なチャネルを使用する送信技術において、ダウンリンクチャネルおよび/またはアップリンクチャネルは、端末に対し独立して選択されてもよい。端末は、デフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネルで基地局との接続を確立してもよい。別のダウンリンクチャネルおよび/または別のアップリンクチャネルは、チャネル品質、負荷、および干渉のような様々な要因に基づいて選択されてもよい。その後、端末は、通信のために新しいダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルに切り換えるだろう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
現在の開示は、一般に通信に関し、特に、無線通信システムのための送信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線多元接続通信システムは、同時にダウンリンクとアップリンク上の多数の端末用の通信をサポートすることができる。
【0003】
ダウンリンク(または送信リンク)は、基地局から端末への通信リンクを指し、アップリンク(または、逆リンク)は端末から基地局へ通信リンクを指す。
【0004】
システムは周波数分割二重(FDD)を利用してもよい。それはダウンリンクとアップリンクのために分離した周波数を使用する。基地局と端末は、ダウンリンクのための周波数チャネル(単にダウンリンクチャネル)、およびアップリンクのための周波数チャネル(単にアップリンクチャネル)を経由して通信してもよい。周波数チャネルはそれぞれ、特定の帯域幅を持っており、特定周波数に中心がある。ダウンリンクおよびアップリンクチャネル間の距離または間隔は、一般的に固定され、二重化周波数(duplexing frequency)と呼ばれる。基地局は、ダウンリンクチャネルで端末へデータおよびシグナリング(signaling)を送信する。また、端末は、アップリンクチャネルで基地局へデータおよびシグナリングを送信する。
【0005】
基地局は、同じペアのダウンリンクおよびアップリンクチャネルを経由して多数の端末と通信してもよい。その後、これらの端末は、利用可能な無線リソースを共有するだろう。同じペアのダウンリンクおよびアップリンクチャネルもまた、他の端末との通信のために近くの基地局によって使用されてもよい。その後、それぞれの基地局への/からの送信は、別の基地局への/からの送信への干渉となるかもしれない。その干渉は、双方の基地局と通信する端末のパフォーマンスに悪影響を与えるかもしれない。
【0006】
したがって、技術ではスループットを改善し、かつ、干渉を減少する手法でデータを送信する技術が必要である。
【発明の概要】
【0007】
ダウンリンクおよび/またはアップリンクのための設定可能なチャネルを使用する送信技術は、ここに記述される。設定可能なチャネルは、FDDシステムでの可変の二重化により生じ、動的な周波数再利用の形式と見なされるかもしれない。
【0008】
実施形態では、ダウンリンクチャネルおよび/またはアップリンクチャネルは、端末に対し独立して選択されてもよい。
【0009】
端末は、デフォルト(default)のダウンリンクおよびアップリンクチャネルで基地局との接続を確立してもよい。デフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネルは、端末で用意されるか、あるいは基地局によって伝達されてもよい。別のダウンリンクチャネルおよび/または別のアップリンクチャネルは、チャネル品質、負荷(loading)、干渉などのような様々な要因に基づいて、選択されてもよい。その後、端末は、通信のための新しいダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルに切り換えだろう。ある瞬間でも端末によって使用されるダウンリンクとアップリンクチャネルとの間の周波数距離は、名目上の二重化周波数とは異なってもよい。
【0010】
別の実施形態では、基地局は、端末の通信、セクタ選択、および/またはチャネル選択に使用されるであろうセクタ情報をブロードキャストする。セクタ情報は、利用可能なダウンリンクおよびアップリンクのチャネル、利用可能なチャネルの周波数、利用可能なチャネル上の負荷、サービス品質(QoS)情報などのような様々なタイプの情報を含んでいてもよい。端末は1つ以上のセクタからセクタ情報を得てもよい。端末は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク(例えば、アップリンクチャネル周波数)用の送信パラメータを決定するためにセクタ情報を使用してもよい。端末はまた、おそらくアップリンク上のどんな送信も送る必要なしに、セクタ、ダウンリンクチャネル、および/またはアップリンクチャネルを選択するためにセクタ情報を使用してもよい。
【0011】
発明の様々な態様および実施形態は、さらに詳細に以下に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】無線通信システムを示す。
【図2】FDDシステム用の典型的なチャネル構造を示す。
【図3】TDDシステム用の典型的なチャネル構造を示す。
【図4】3つのキャリア動作のためのチャネル割り当ての一例を示す。
【図5】設定可能なチャネルを使用して通信するためのプロセスを示す。
【図6】設定可能なチャネルを使用して通信するための装置を示す。
【図7】通信に使用するために周波数チャネルを決定するためのプロセスを示す。
【図8】通信に使用するために周波数チャネルを決定するための装置を示す。
【図9】設定可能なチャネルとの接続を確立するためのプロセスを示す。
【図10】設定可能なチャネルとの接続を確立するための装置を示す。
【図11】基地局および端末のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
「典型的な」という単語は「例(example)、事例(instance)または実例(illustration)として情報を提供する」ことを意味するためにここに使用される。「典型的な」とここに記述されたどんな実施形態または設計も、必ずしも他の実施形態または設計を超えて優先されたりまたは有利なものとして解釈されない。
【0014】
図1は、多数の基地局110および多数の端末120を備えた無線通信システム100を示す。基地局は、端末と通信する局である。基地局はまた、ノードB、アクセスポイントおよび/または他のあるネットワーク要素と呼ばれてもよく、これらの機能性のうちいくらかあるいはすべてを含んでいてもよい。基地局110はそれぞれ、特定の地理的エリア102のための通信サービスエリアを提供する。用語「セル」は、その用語が使用されるコンテキストに依存して、基地局および/またはそのサービスエリアを指すことができる。システム容量を改善するために、基地局サービスエリアは、多数のより小さなエリア(例えば3つのより小さなエリア104a、104b、および104c)へ分割されてもよい。おのおののより小さなエリアは、それぞれの基地局セクタ(BSS)の役目をしてもよい。それをベース・トランシーバ・サブシステム(BTS)と呼ばれてもよい。
【0015】
用語「セクタ」は、その用語が使用されるコンテキストに依存して、BSSおよび/またはそのサービスエリアを指すことができる。セクタ化されたセルにとって、そのセルの全てのセクタ用のBSSは、典型的にセル用の基地局内の同一場所に配置される。簡単のために、以下の記述では、用語「基地局」は、セクタの役目をする局と同様に、セルの役目をする局も一般的に指す。
【0016】
集中型アーキテクチャについては、システムコントローラ130は基地局110と結合されて、これらの基地局に協調と制御を提供する。システムコントローラ130は単一のネットワーク要素またはネットワーク要素の一群かもしれない。システムコントローラ130はまた、基地局制御装置(base station controller:BSC)、移動通信交換局(mobile switching center:MSC)、無線ネットワーク制御装置(radio network controller:RNC)、または他のあるネットワーク要素と呼ばれてもよいし、機能性のうちのいくらかあるいはすべてを含んでいてもよい。分散型アーキテクチャについては、基地局はお互いと必要に応じて通信してもよい。
【0017】
端末120は、システムの全体にわたって分散してもよく、おのおのの端末は、固定されているかまたは移動していてもよい。端末はまた、無線端末(WT)、アクセス端末(AT)、移動局(MS)、ユーザ装置(UE)、加入者装置および/または他のある要素として呼ばれても良いし、機能性のうちのいくらかあるいはすべてを含んでいてもよい。
【0018】
端末は、ワイヤレス機器、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、携帯端末などでもよい。端末はダウンリンクおよびアップリンク上の1つ以上の基地局と通信してもよい。
【0019】
ここに記述された送信技術は、様々な無線通信システムおよびネットワークに使用されてもよい。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置き換え可能である。例えば、その技術は、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線都市規模ネットワーク(WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)および無線パーソナルネットワーク(WPAN)に使用されてもよい。
【0020】
送信技術もまた、符号分割多重アクセス方式(CDMA)、時分割多重アクセス方式(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一キャリアのFDMA(SC−FDMA)あるいはそれの組み合わせ(例えばOFDMAおよびCDMA)のような様々な多重アクセス方式に使用されてもよい。OFDMAおよびSC−FDMAは周波数チャネルを多数の直交トーンへ分割する。それはサブキャリア、サブバンド、ビンなどとも呼ばれる。おのおののトーンは、データで調整されてもよい。一般的に、変調シンボルは、OFDMAを備えた周波数領域、およびSC−FDMAを備えた時間領域で送られる。
【0021】
送信技術も様々な無線通信技術に使用されてもよい。例えば、その技術は、cdma2000および広帯域CDMA(W−CDMA)を実装するCDMAシステム、グローバル移動体通信システム(GSM)(登録商標)を実装するTDMAシステム、および、Flarionテクノロジーズ、IEEE802.11a/g、IEEE802.16およびIEEE802.20が提供するフラッシュOFDM(登録商標)を実装するCDMAシステム、に使用されてもよい。これらの様々な無線通信技術はすでに技術的に知られている。
【0022】
その技術も、時分割二重(TDD)システムと同様にFDDシステムにも使用されてもよい。FDDシステムは、ダウンリンクおよびアップリンクのために別の周波数チャネルを使用する。TDDシステムは、ダウンリンクおよびアップリンクの両方のために単一の周波数チャネルを使用する。
【0023】
図2は、FDDシステムの中で使用されてもよい典型的なチャネル構造200を示す。構造200では、周波数帯はダウンリンク周波数範囲およびアップリンク周波数範囲を含んでいる。ダウンリンク周波数範囲は、インデックス0からK−1を通じて多重(K)ダウンリンク周波数チャネル(または単に、ダウンリンクチャネル)に分割される。同様に、アップリンク周波数範囲は、インデックス0からK−1を通じて多重(K)アップリンク周波数チャネル(または単に、アップリンクチャネル)に分割される。おのおのの周波数チャネルは、システムデザインによって決定された特定の帯域幅がある。例えば、周波数チャネルは、cdma2000およびフラッシュOFDM(登録商標)に1.25MHz、W−CDMAに5MHz、GSMに200kHz、またはIEEE802.11に20MHzの帯域幅を持ってもよい。おのおのの周波数チャネルは、システムオペレータまたは規制機関によって決定されてもよい特定の周波数に中心がある。周波数チャネルもまた、無線周波数(RF)チャネル、キャリア、トーンブロック、OFDMAチャネル、CDMAチャネルなどと呼ばれてもよい。
【0024】
FDDシステムは典型的に、ダウンリンクチャネルおよびアップリンクチャネル間に1対1写像があるように固定デュプレクシング(fixed duplexing)を使用する。例えば、ダウンリンクチャネル0は、アップリンクチャネル0に関連していてもよいし、ダウンリンクチャネル1はアップリンクチャネル1に関連していてもよいなど、ダウンリンクチャネルK−1はアップリンクチャネルK−1に関連していてもよい。固定デュプレクシングによって、特定のダウンリンクチャネルの使用は、さらにこのダウンリンクチャネルに関連した特定のアップリンクチャネルの使用を命ずる。
【0025】
図3は、TDDシステムで使用されてもよい典型的なチャネル構造300を示す。送信スケジュールは、おのおののフレームが予め定められた時間分とともにフレームへ分割されてもよい。おのおののフレームは、ダウンリンク位相およびアップリンク位相へ分割されてもよい。基地局はダウンリンク位相にある端末へデータおよびシグナリング(signaling)を送信してもよい。端末はアップリンク位相にある基地局へデータおよびシグナリングを送信してもよい。おのおのの位相は、多数のタイムスロットへ分割されてもよい。ダウンリンク位相のおのおののタイムスロットは、ダウンリンクチャネル(DL h)とみなされてもよい。また、アップリンク位相のおのおののタイムスロットはアップリンクチャネル(UL Ch)とみなされてもよい。ダウンリンクとアップリンクのチャネルは、TDDシステムにおいて異なる時間間隔に相当するが、FDDシステムにおいてダウンリンクおよびアップリンクチャネルとして同様の方法で使用されてもよい。
【0026】
送信技術は、セクタ化されないセルを備えたシステムと同様に、セクタ化されたセルを備えたシステムにも使用されてもよい。明確にするために、以下の記述の多くは、セクタ化されたセルを備えたFDDシステム用である。FDDシステムは、典型的に与えられた地理的エリアの中で使用可能なダウンリンクおよびアップリンクチャネルの多重のペアをもつ。使用可能なダウンリンクおよびアップリンクチャネルのペアは、様々な手法でシステムでのセルおよびセクタに割り当てられてもよい。
【0027】
図4は、3つのキャリア動作のチャネル割当方式400の実施形態を示す。簡単のために、図4は3つのセルA、BおよびCのみを示す。おのおののセルxは、3つのセクタSx0、Sx1およびSx2へ分割され、x∈{A,B,C}である。セクタSx0、Sx1およびSx2はまた、bssセクタタイプ(bssSectorType)0、1および2、とそれぞれ呼ばれてもよい。
【0028】
図4に示される実施形態では、システムは、F、FおよびFとして示される3つのダウンリンクチャネル、およびU、UおよびUとして示される3つのアップリンクチャネルがある。明確にするために、ダウンリンクチャネルだけが図4に示される。各リンクにつき3つの周波数チャネルは、セクタと端末に知られている所定の周波数距離により隣接して分離されていてもよい。各リンクにつき3つの周波数チャネルはまた、標準外の周波数距離によって隣接せず分離されていてもよい。
【0029】
チャネル割当方式400では、3つのダウンリンクおよびアップリンクチャネルのペアの全ては、おのおののセクタに割り当てられる。おのおののセクタのために、1つのダウンリンクチャネルは主要ダウンリンクチャネルとして指定される。さらに、他の2つのダウンリンクチャネルは補助ダウンリンクチャネル1および2として指定される。同様に、おのおののセクタのために、1つのアップリンクチャネルは主要アップリンクチャネルとして指定される。さらに、他の2つのアップリンクチャネルは補助アップリンクチャネル1および2として指定される。異なるセクタは、異なる主要ダウンリンクおよびアップリンクチャネルを持っている。特に、チャネルFおよびUは、それぞれセクタSx0用の主要ダウンリンクおよびアップリンクチャネルであり、チャネルFおよびUは、それぞれセクタSx1用の第1ダウンリンクおよびアップリンクチャネルであり、チャネルFおよびUは、それぞれセクタSx2用の第1ダウンリンクおよびアップリンクチャネルである。セクタごとに、図4は、太字テキストでの主要ダウンリンクチャネルおよび括弧内の補助ダウンリンクチャネルを示す。アップリンクチャネルは簡単のために図4には示されない。表1は、おのおののセクタ用の第1および補助周波数チャネルを示す。
【表1】

【0030】
OFDMAシステムでは、1組のトーンは、おのおのの周波数チャネルのために定義され、トーンブロックと呼ばれてもよい。3つのトーンブロック0、1および2は、ダウンリンクチャネルF、FおよびFのために定義されてもよい。さらに、3つのトーンブロックは、アップリンクチャネルU、UおよびUのために定義されてもよい。主要周波数チャネル用のトーンブロックは、0層トーンブロックと呼ばれてもよい。補助周波数チャネル1および2用のトーンブロックは、それぞれ1層トーンブロックおよび2層トーンブロックと呼ばれてもよい。表2はおのおののセクタのトーンブロックを示し、表1と同等である。
【表2】

【0031】
割当周波数チャネル/トーンブロックを使用するセクタにおいて、おのおののセクタは、端末に提供してもよい。もしシステムが固定デュプレクシングを使用すれば、ダウンリンクチャネルF上のセクタと通信する端末は、やはりアップリンクチャネルUを使用するだろうし、ダウンリンクチャネルF上のセクタと通信する端末もアップリンクチャネルUを使用するだろうし、ダウンリンクチャネルF上のセクタと通信する端末もアップリンクチャネルUを使用するだろう。固定デュプレクシングは、システム・オペレーションを単純化することができるが、準最適なパフォーマンスをもたらす。
【0032】
例えば、ダウンリンクチャネルFを使用する端末は、アップリンクチャネルUが輻輳しているのを発見してもよいし、またはアップリンクチャネルU上の高干渉を観測してもよい。しかし、利用可能ならば、もし端末がダウンリンクおよびアップリンクチャネルの異なるペアを選択しなければ、固定デュプレクシングはアップリンクチャネルUを使用することを端末に要求するだろう。
【0033】
1つの態様では、設定可能なダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルは、パフォーマンスを改善するために端末用に使用される。一般に、システムは、設定可能なダウンリンクチャネル(例えば、多重ダウンリンクチャネルおよび1つのアップリンクチャネルを備えた配備用)のみ、設定可能なアップリンクチャネル(例えば、多重アップリンクチャネルおよび1つのダウンリンクチャネルを備えた配備用)のみ、または設定可能なダウンリンクおよびアップリンクチャネルをサポートしてもよい。設定可能なチャネルにより、適切なダウンリンクチャネルおよび/または適切なアップリンクチャネルは、よい性能を達成するために端末用に選択されてもよい。設定可能なチャネルの使用は、可変のデュプレクシングをもたらすかもしれないし、および、動的な周波数再使用(DFR)の形式として見られるかもしれない。
【0034】
実施形態では、端末は、最初にデフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネルでセクタとの接続を確立する。それは優先チャネルあるいは指定チャネルと呼ばれてもよい。接続は、物理層(PHY)および/またはメディア・アクセス制御層(MAC)用に端末とセクタ間において確立されたチャネルの一群とみなされてもよい。
【0035】
デフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネルは、端末において用意されてもよいし、および、認可されたまたは不認可のスペクトル割当ておよび/またはスペクトル計画から起因してもよい。例えば、デフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネルは、第1ダウンリンクおよびアップリンクチャネルかもしれない。それは図4に示されるような異なるセクタにとって異なってもよい。端末は、その後別のダウンリンクチャネルおよび/または別のアップリンクチャネルへ切り換わってもよい。それは下記に記述されるような様々な要因に基づいて選択されてもよい。
【0036】
新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルの選択は、セクタまたは端末によって行われてもよい。実施形態では、セクタは、端末用に新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルを選択し、新しいチャネルへの変更のためにメッセージを送る。そのメッセージは、端末によって追跡される命令かもしれないし、あるいは端末によって受理されたかまたは拒絶されたリクエストかもしれない。セクタは、コントロール・チャネル、トラフィック・チャネルまたはブロードキャスト・チャネルに関するメッセージを送信してもよい。別の実施形態では、端末は異なるダウンリンクチャネルのために測定をおこない、および/または異なるアップリンクチャネルのために情報を得てもよい。端末は、測定結果や情報に基づいた新しいダウンリンクチャネルおよび/また新しいアップリンクチャネルを選択してもよい。端末は、新しいチャネルへの変更のためにメッセージを送ってもよい。両方の実施形態については、新しいチャネルへの変更が、セクタおよび端末の両方に知られている指定時間に生じてもよい。
【0037】
指定時間において、端末は、新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルへ合わせて、その後これらのチャネルをセクタとの通信のために使用する。RFチューニング(RF tuning)が効果を現わした後、ダウンリンクとアップリンクチャネルとの間の周波数距離は、デフォルトのダウンリンクおよびアップリンクチャネル間の周波数距離とは異なってもよい。可変のデュプレクシングは、RF送信および受信チェーンの中のデュプレクサ、フィルタおよび局部発振器のような適切なRF回路で実現してもよい。RFチューニングは、現在利用可能なRF回路で比較的速く(例えばミリ秒で)おこなわれてもよい。従って、より高い層のデータ接続はチャネル・スイッチングによって維持されてもよい。また、ユーザ・アプリケーションへのインパクトは最小かもしれない。
【0038】
一般に、新しいダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルの選択は、チャネル品質、負荷、干渉などのような様々な要因に基づいておこなわれてもよい。
【0039】
チャネル選択は、周波数チャネルのチャネル品質を考慮してもよい。異なる周波数チャネルは、異なるチャネル条件(例えば、異なるフェージング、マルチパス、および干渉の影響)を観測してもよい。その結果として、これらの周波数チャネルは異なるチャネル品質を持っていてもよい。それは信号対雑音比(SNR)または他のある手段によって定量化されてもよい。端末は、セクタによって送られたパイロットおよび/または他の送信に基づいた異なるダウンリンクチャネルのチャネル品質を推定してもよい。セクタもまた、端末からの送信に基づいたアップリンクチャネルのチャネル品質を推定してもよい。よいチャネル品質を備えたダウンリンクおよびアップリンクチャネルは使用するために選択されてもよい。
【0040】
チャネル選択は負荷を考慮してもよい。それは送られているトラフィックの量(例えば、セクタの周波数チャネル上)を参照する。負荷は、ユーザまたは接続の数、これらのユーザのQoSプロファイル、および/または他の判定基準によって定量化されてもよい。QoSプロファイルは、送られているトラフィックの種類およびトラフィック要件を伝達してもよい。チャネル選択は、周波数チャネル、セクタ、および/またはセルの全域で負荷を均衡させるようにおこなわれてもよい。
【0041】
与えられたセクタの異なる周波数チャネルの負荷を均衡させることは望ましい。これは、おのおののリンク上のおのおのの周波数チャネルの負荷の決定により達成されてもよい。おのおののリンクにとって、新しい接続は、より軽く負荷された周波数チャネルへ移動することが可能な、既存の接続および/または少ない負荷を有する周波数チャネル上で確立されてもよい。
【0042】
あるセルおよび隣接するセルに渡る異なるセクタの負荷を均衡させることも望ましい。端末が2つのセクタの範囲端近くに位置する場合、端末は、1つのセクタのある(より重い負荷がかかった)周波数チャネルから別のセクタの別の(より軽い負荷がかかった)周波数チャネルへ切り換えてもよい。同様に、端末が2つのセルの範囲端の近くに位置ある場合、端末は、1つのセルのある(より重い負荷がかかった)周波数チャネルから別のセルの別の(より軽い負荷がかかった)周波数チャネルへ切り換えてもよい。セクタまたはセルに渡る負荷均衡は次のことにより達成されてもよい。例えば、利用可能な周波数チャネル、ユーザ数、ユーザのQoSプロファイル、および/または、セクタまたはセルの間の他の情報の関連情報を交換することによって達成されてもよい。情報は、基地局のバックプレーン(backplane)を経由して与えられたセルのセクタの間で交換されてもよい。情報は逆送(backhaul)ネットワークを経由してセルの間で交換されてもよい。
【0043】
一般に、負荷均衡は、セクタの周波数チャネルに渡って、あるセルのセクタに渡って、および/またはセルに渡って、行われてもよい。動的な負荷均衡は、すべてのユーザのためのQoSを改善してもよい。負荷均衡は、セクタおよび/または端末によっておこなわれてもよい。セクタは、典型的にはユーザおよびそれらのQoSプロファイルに関する情報を有し、さらにダウンリンクとアップリンク上の無線通信資源に使用法を制御する。セクタは、負荷を均衡させるために、端末用のダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルでの変更を要求してもよい。セクタはまた、負荷情報をブロードキャストしてもよい。その後、端末は、ダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルを選択する際に負荷情報を考慮してもよい。
【0044】
チャネル選択は、セクタ間干渉およびセル間干渉を緩和するようにおこなわれてもよい。1つのセクタ(またはセル)の端末のための送信は、典型的に他のセクタ(またはセル)の端末のための送信に対し直交しておらず、したがってセクタ間(またはセル間)干渉を引き起こす。端末が2つのセクタの境界に位置する場合、端末は、セクタ間干渉の影響を低減するダウンリンクおよびアップリンクチャネルが割り当てられてもよい。例えば、図4では、セクタSB1の中のセクタ端の端末TはダウンリンクチャネルFを割り当てられてもよい。隣接したセクタSB2は、より多くの干渉に耐えることができる内部の端末用にダウンリンクチャネルFを使用してもよい。端末Tもまた、セクタ間干渉を低減するために1つのセクタへ送信することに制限されてもよい。同様に、端末が多数のセルの境界に位置する場合、端末は、セル間干渉の影響を低減するダウンリンクおよびアップリンクチャネルを割り当てられてもよい。例えば、図4では、セクタSB1の中のセル端の端末TはダウンリンクチャネルFを割り当てられてもよく、それは隣接したセル用の補助チャネルAおよびCである。セルAおよびCは、より多くの干渉に耐えることができる内部の端末用にダウンリンクチャネルFを使用してもよい。セクタまたはセルは、おのおののセクタまたはセルで使用された周波数チャネルに関する情報や、おのおのの周波数チャネルで観測された干渉や、おのおのの周波数チャネルで割り当てられた端末の種類などを交換してもよい。この情報は、セクタ間およびセル間干渉の影響を緩和するように周波数チャネルを割り当てるために、隣のセクタまたはセルによって使用されてもよい。
【0045】
チャネル選択はまた、セクタと端末間の送信を劣化させる可能性のある他の情報源(source)からの干渉を考慮に入れてもよい。この干渉は、他の無線通信技術(例えば、異なる複数のスペクトルポリシーを備えた地域間の境界近く)、悪意の発信者などから来るかもしれない。高い干渉が、ある周波数チャネル上で観測される場合、別の周波数チャネルが使用に選択されてもよい。
【0046】
チャネル選択はまた、上述されたものに加えて他の要因を考慮に入れてもよい。
【0047】
適切な場合は常に、新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルが選択されてもよい。例えば、端末は定期的に受信電力を測定したり、または提供しているセクタ用の他のダウンリンクチャネルのチャネル品質を推定したり、および/または他のセクタのよりよいダウンリンクチャネルを探索したりしてもよい。現在のダウンリンクチャネルよりも新しいダウンリンクチャネルがよい場合、提供しているセクタまたは別のセクタの新しいダウンリンクチャネルが選択されてもよい。
【0048】
新しいダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルの選択は、様々なメカニズムを使用して伝達されてもよい。セクタは、全ての端末へのブロードキャスト・コントロール・メッセージで、端末のグループへのマルチキャスト・コントロール・メッセージで、および/または特定の端末へのユニキャスト・コントロール・メッセージでチャネル変化を送ってもよい。端末は、ユニキャスト・コントロール・メッセージでチャネル変化を送ってもよい。一般に、メッセージは、ブロードキャスト、コントロールおよび/またはトラフィックチャネル上で送られてもよい。
【0049】
設定可能なチャネルは、セクタごとに実装されてもよいし、さらに、チャネル選択は、おのおののセクタによって独立して行われてもよい。設定可能なチャネルは、さらにセルごとに実装されてもよいし、さらに、チャネル選択は、おのおののセルによって独立して行われてもよい。設定可能なチャネルもセクタまたはセルのグループを渡って実装されてもよい。どんな場合も、設定可能なチャネルは、どんな適用可能な調整または共存の制限も守るように実装されてもよい。
【0050】
図5は、設定可能なチャネルを使用して通信するプロセス500の実施形態を示す。プロセス500は、端末または基地局によって行われてもよい。
【0051】
端末と基地局間の接続は、第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して確立される(ブロック512)。第1リンク用の第3周波数チャネルの選択が得られる(ブロック514)。その接続は、第1リンク用の第3周波数チャネルへ切り換えられる(ブロック516)。その接続は、第1リンク用の第3周波数チャネルへ切り換わった後に、第2リンク用の第2周波数チャネルで維持される。第1および第2周波数チャネルは、第2周波数チャネルと第3周波数チャネルとの間の第2周波数距離とは異なる第1周波数距離を持っている。この違いは、少なくとも第1リンクまたは第2リンク用の隣接周波数チャネル間の間隔でもよい。
【0052】
第1および第2リンクはそれぞれダウンリンクおよびアップリンクでもよく、第1および第2周波数チャネルはそれぞれダウンリンク用とアップリンク用のデフォルトの周波数チャネルでもよい。第3周波数チャネルは、基地局に利用可能なダウンリンク周波数チャネルの1組から選択されてもよい。あるいは、第1および第2リンクはそれぞれアップリンクおよびダウンリンクでもよく、第1および第2周波数チャネルはそれぞれアップリンク用とダウンリンク用のデフォルトの周波数チャネルでもよい。第3周波数チャネルは、基地局に利用可能なアップリンク周波数チャネルの1組から選択されてもよい。
【0053】
第3周波数チャネルは、(1)第1周波数チャネルよりも第3周波数チャネル上で検出されたより少ない負荷、(2)第1周波数チャネルよりも第3周波数チャネル上で検出されたより少ない干渉、(3)第1周波数チャネルよりも第3周波数チャネル上で検出されたよりよいチャネル条件、および/または(4)他のいくつかの要因に応じて選択されてもよい。第3周波数チャネルの選択は、基地局によってなされ端末へ送られるか、または端末によってなされ基地局へ送られてもよい。
【0054】
第2リンク用の第4周波数チャネルの選択が得られる(ブロック518)。その後、その接続は、第2リンク用の第4周波数チャネルへ切り換えられてもよい(ブロック520)。第3周波数チャネルおよび第4周波数チャネルは、第1および第2周波数距離とは異なる第3周波数距離を持っていてもよい。
【0055】
図6は、設定可能なチャネルを使用して通信するための装置600の実施形態を示す。
【0056】
装置600は、第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由した端末と基地局との接続を確立する手段(ブロック612)と、第1リンク用の第3周波数チャネルの選択を得る手段(ブロック614)と、第1リンク用の第3周波数チャネルへ接続を切り換える手段(ブロック616)と、第2リンク用の第4周波数チャネルの選択を得る手段(ブロック618)と、第2リンク用の第4周波数チャネルへ接続を切り換える手段(ブロック620)を含む。
【0057】
別の態様では、セクタは、適切な動作、セクタ選択、および/またはチャネル選択のために端末によって使用されてもよいセクタ情報をブロードキャストする。セクタ情報もまた、キャリアBSS情報、キャリアBS情報、キャリア情報などと呼ばれてもよい。おのおののセクタは、主要ダウンリンクチャネルだけで、またはおのおのダウンリンクチャネルでそのセクタ情報をブロードキャストしてもよい。端末は、1つ以上のセクタ(例えば、強く受信されたセクタ)からセクタ情報を受信してもよい。端末は、セクタ、ダウンリンクチャネル、および/またはアップリンクチャネルを選択するためにセクタ情報を使用してもよい。端末は、アップリンクでどんな送信も送る必要なしに、セクタおよび/またはチャネル選択を行うことができてもよい。
【0058】
一般に、セクタ情報は、適切な動作、セクタ選択、および/またはチャネル選択にとって適切かもしれない任意の種類の情報を含んでもよい。例えば、セクタ情報は、どの周波数チャネルが主要および補助チャネルであるかを示してもよいし、どのダウンリンクおよびアップリンクチャネルが利用可能であるかを示してもよいし、ダウンリンクチャネル間の周波数距離を示してもよいし、アップリンクチャネル間の周波数距離を示してもよいし、ダウンリンクとアップリンクチャネル間の周波数距離を示してもよいし、おのおののアップリンクチャネル上の負荷を示してもよいし、おのおののダウンリンクチャネル上の負荷を示してもよいし、おのおのの補助チャネル用のパワーバックオフ(power backoff)を示してもよいし、おのおののチャネルのQoS情報などを示してもよいし、またはそれらの任意の組み合わせを示してもよい。セクタ情報は様々な方法で伝達されてもよい。
【0059】
実施形態では、おのおののセクタは、おのおののダウンリンクチャネルで既知の信号を送信する。既知の信号は、セクタ検出および識別に使用されてもよく、ビーコン、既知のシーケンス、パイロットまたは他の信号でもよい。ビーコンは、特定の周波数またはトーン上で送られた高出力の送信である。おのおののセクタは、端末がビーコンに基づいて補助チャネル1および2と同様に主要チャネルを識別できるように、3つのダウンリンクチャネルでビーコンを送信してもよい。例えば、セクタSx0は、スーパースロット(または、時間間隔)0、1および2において、それぞれトーンブロック0、1および2でビーコンを送信してもよいし、セクタSx1は、スーパースロット0、1および2において、それぞれトーンブロック1、2および0で信号を送信してもよいし、セクタSx2は、スーパースロット0、1および2において、それぞれトーンブロック2、0および1でビーコンを送信してもよい。この実施形態では、端末は、セクタから受け取った信号に基づいておのおののセクタの主要および補助のチャネルを決定することができる。
【0060】
おのおののセクタは、利用可能なダウンリンクチャネルの1組および利用可能なアップリンクチャネルの1組を有する。実施形態では、利用可能なダウンリンクチャネルは利用可能なアップリンクチャネルと独立している。例えば、1つのセクタは3つのダウンリンクチャネルおよび2つのアップリンクチャネルを使用してもよい。別のセクタは2つのダウンリンクチャネルおよび3つのアップリンクチャネルを使用してもよいなどである。おのおののリンクの利用可能な周波数チャネルの数は、セクタ負荷、干渉などのような様々な要因に基づいて選択されてもよい。別の実施形態では、利用可能なダウンリンクチャネルは利用可能なアップリンクチャネルに結び付けられる。例えば、1つのセクタは主要ダウンリンクおよびアップリンクチャネルだけを使用してもよい。別のセクタは補助ダウンリンクおよびアップリンクチャネル1と同様に主要ダウンリンクおよびアップリンクチャネルを使用してもよい。別のセクタは3つのダウンリンクとアップリンクチャネルのペアをすべて使用してもよい。
【0061】
実施形態では、おのおののセクタは、主要ダウンリンクおよびアップリンクチャネルを使用し、補助ダウンリンクおよびアップリンクチャネルを使用してもよいし、使用しなくてもよい。表3は、セクタ用の4つの可能な設定(configuration)を挙げる。おのおのの設定は、セクタによって使用される周波数チャネルの異なる組に対応する。
【表3】

【0062】
セクタ情報は、利用可能なダウンリンクチャネルおよび/またはアップリンクチャネルを伝達してもよい。これらのチャネルが互いに無関係に選択されてもよい場合、セクタ情報は利用可能なダウンリンクチャネルおよび利用可能なアップリンクチャネルの両方を伝達してもよい。セクタ情報はさらに、利用可能なダウンリンクチャネルだけを伝えてもよい。例えば、ダウンリンクおよびアップリンクチャネルがペアで選択されている場合である。セクタ情報はさらに、使用すべき特定のダウンリンクチャネルおよび/または特定のアップリンクチャネルを示してもよい。
【0063】
実施形態では、利用可能な周波数チャネルは補助チャネル用のパワーバックオフによって伝達される。ある補助チャネル用のパワーバックオフは、その補助チャネル用に使用された名目上の送信電力に対する、主要チャネルのために使用された、名目上の(例えば、トーンごとの)送信電力の電力比である。0デシベル(dB)のパワーバックオフは、主要および補助チャネルのために、同じ送信電力が使用されうることを示す。0dBより大きいパワーバックオフは、主要チャネルよりも補助チャネルのために、少ない送信電力が使用されることを示す。無限のパワーバックオフは、補助チャネルを使用できないことを示す。表4は、補助チャネル用のパワーバックオフに基づいたセクタの設定を示す。表4では、bssパワーバックオフ01(bssPowerBackoff01)は補助チャネル1用のパワーバックオフである。bssパワーバックオフ02(bssPowerBackoff02)は補助チャネル2用のパワーバックオフである。
【表4】

【0064】
セクタ情報は、セクタによりサポートされたアップリンクチャネルごとのアップリンク(UL)負荷要因を伝達してもよい。あるアップリンクチャネルのUL負荷要因は、セクタにおけるそのアップリンクチャネル上の負荷の量を示す。UL負荷要因は、ライズオーバーサーマル(rise over thermal:ROT)、インターフェアレンスオーバーサーマル(interference over thermal:IOT)、および/または技術的に既知の他の指標によって与えられる。端末は、そのアップリンクチャネルのためのUL負荷要因に基づいて、あるアップリンクチャネル上の負荷を確定することができる。
【0065】
セクタ情報は、セクタによりサポートされたダウンリンクチャネルのための負荷情報を伝達してもよい。ダウンリンク用の負荷情報は、アップリンクチャネル用の負荷情報とは同じまたは異なったフォーマットで与えられてもよい。セクタ情報はさらに、おのおのの利用可能なダウンリンクチャネルのためのパワーバックオフと同様に、セクタでどのダウンリンクチャネルが利用可能であるかを示してもよい。
【0066】
これらの周波数チャネルが隣接していない場合、セクタ情報は、ダウンリンクチャネル間の周波数距離および/またはアップリンクチャネル間の周波数距離を伝達してもよい。
【0067】
y=1,2のとき、補助ダウンリンクチャネルyと主要ダウンリンクチャネルとの間の周波数距離が、補助アップリンクチャネルyと主要アップリンクチャネルとの間の周波数距離と等しくなるように、ダウンリンクおよびアップリンクチャネルは対称的でもよい。
【0068】
この場合、ダウンリンクチャネル用の周波数距離は、さらにアップリンクチャネルに適用する。補助チャネル1および主要チャネル間の周波数距離は、周波数オフセット10(FrequencyOffset10)として表示されてもよい。また、補助チャネル2と主要チャネル間の周波数距離は、周波数オフセット20(FrequencyOffset20)として表示されてもよい。周波数距離は、予め定義された単位(例えば、トーンブロック中の隣接したトーン間の間隔)で与えられてもよい。ダウンリンクおよびアップリンクチャネルが対称的でない場合、セクタ情報は、アップリンクチャネル用の周波数距離と同様にダウンリンクチャネル用の周波数距離を含んでいてもよい。どんな場合も、周波数距離は補助チャネルを見つけるために使用されてもよい。
【0069】
セクタ情報は、アップリンクチャネルの中心周波数を伝達してもよい。典型的なシステム配備では、おのおののダウンリンクチャネルは、ある固定の周波数距離離れて配置されている、対応するアップリンクチャネルを有する。この場合、アップリンクチャネルの周波数はダウンリンクチャネルの周波数に基づいて決定されてもよい。しかしながら、システム配備は、固定の周波数距離によって対応するダウンリンクチャネルから分離されないアップリンクチャネルがあってもよい。この場合、セクタ情報は、アップリンクチャネルの中心周波数を伝達してもよい。端末は、セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルの位置を確定することができる。
【0070】
セクタ情報は、さらにダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネル用のQoS情報を伝達してもよい。システムは、多数の優先順位(例えば、高い、標準、低いという優先度)をサポートしてもよい。ある周波数チャネル用のQoS情報は、例えば、おのおのの優先順位の中のユーザ数、おのおのの優先順位の中のトラフィック量、周波数チャネルにアクセスするために必要とされる最小の優先順位などを示してもよい。端末が十分に役立つことができるように、端末は、より高い優先順位でより少ないトラフィックを備えた周波数チャネルを選択してもよい。
【0071】
表5は、セクタによってブロードキャストされるセクタ情報の実施形態を示す。セクタ情報は、さらに情報の異なる組み合わせを具備してもよく、これは本発明の範囲内である。
【表5】

【0072】
端末は、端末によって受信することができる1つ以上のセクタのダウンリンクチャネルのチャネル品質を推定してもよい。端末はセクタを選択してもよく、それは例えば、最も強いダウンリンクチャネルを持ったセクタである。そして選択されたセクタからセクタ情報を得てもよい。端末は様々な方法でセクタ情報を使用してもよい。ある実施形態では、セクタ情報は、対応するダウンリンクチャネルから固定された距離にないものであるアップリンクチャネルの周波数を伝達する。その後、端末はセクタ情報により示された周波数でアップリンクチャネルによって送信してもよい。別の実施形態では、セクタ情報はアップリンクチャネル用の負荷、QoS、および/または他の情報を伝達する。その後、端末は、セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを選択してもよい。
【0073】
セクタによってブロードキャストされたUL負荷要因は、アップリンクチャネル上の負荷の平衡させるために使用されてもよい。ある実施形態では、端末がセクタへ初めてアクセスするとき、主要および補助アップリンクチャネルのUL負荷要因はセクタから得られ、アップリンクチャネル(例えば、最も軽い負荷を備えるアップリンクチャネル)を選択するために使用される。別の実施形態では、現在のアップリンクチャネルの負荷が所定量により別のアップリンクチャネルの負荷を超過する場合、切り換えはより軽い負荷のアップリンクチャネルへなされる。
【0074】
セクタ情報は、通信の開始時に、セクタ、ダウンリンクチャネル、および/またはアップリンクチャネルを選択するために使用されてもよい。接続は、選択されたダウンリンクおよびアップリンクチャネルでの選択されたセクタと確立されてもよい。セクタ情報はまた、(1)既存の接続を現在のセクタの新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルへ切り換えるためにしようされるか、または(2)現在のセクタ(例えば、追加的なトラフィック)または他のセクタ(例えば、ハンドオフ)に新しいダウンリンクチャネルおよび/または新しいアップリンクチャネルで新しい接続を加えるために使用されてもよい。
【0075】
図7は、通信に使用するために周波数チャネルを決定するプロセス700の実施形態を示す。プロセス700は端末によっておこなわれてもよい。端末はダウンリンクチャネルに合わせる。それはダウンリンクで送信されたビーコンまたはパイロットに基づいて検出されてもよい(ブロック712)。端末は、ダウンリンクチャネルで基地局から送られた(例えば、ブロードキャスト)セクタ情報を受信する(ブロック714)。端末は、セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定する(ブロック716)。その後、端末は基地局との通信のためアップリンクチャネルを使用する(ブロック718)。
【0076】
セクタ情報は、通信に使用するための特定のアップリンクチャネルを示してもよい。さらにその後、端末はこのアップリンクチャネルを使用してもよい。セクタ情報は、アップリンクチャネルの中心周波数を示してもよい。さらに、端末はこの中心周波数にその送信機を合わせてもよい。セクタ情報は、利用可能な多重アップリンクチャネルを示してもよいし、さらに、これらのアップリンクチャネルのための負荷、QoS、および/または他の情報を示してもよい。その後、端末は、アップリンクチャネルのための負荷、QoS、および/または他の情報を考慮することにより、アップリンクチャネルを選択してもよい。端末は、さらにアップリンクチャネル用に他の方法でセクタ情報を使用してもよい。
【0077】
セクタ情報は追加のダウンリンクチャネル用の情報(例えば、中心周波数)を含んでいてもよい。端末は、おのおのの追加のダウンリンクチャネルを取得して、おのおののダウンリンクチャネルのチャネル条件を決定してもよい。端末は、すべての利用可能なダウンリンクチャネルの中から使用する1つのダウンリンクを選択してもよい。
【0078】
端末は、基地局へ選択されたアップリンクチャネルでアクセス要求を送ってもよい。端末はさらに、選択されたダウンリンクおよびアップリンクチャネルを経由して基地局との接続を確立してもよい。
【0079】
図8は、通信に使用するために周波数チャネルを決定するための装置800の実施形態を示す。装置800は、ダウンリンクチャネルに合わせる手段(ブロック812)と、ダウンリンクチャネルで基地局から送られたセクタ情報を受信する手段(ブロック814)と、セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定する手段(ブロック816)と、基地局との通信のためアップリンクチャネルを使用する手段(ブロック818)と、を含む。
【0080】
ここに記述された送信技術および設定可能なチャネルは、ある利点を提供してもよい。
【0081】
改善されたQoSおよび/または低減された干渉は、使用に適切なダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルを選択することにより達成されてもよい。これは、増大された、サービスエリア、容量、および/または、システムのためのパフォーマンスによりもたらされてもよい。
【0082】
図9は、設定可能なチャネルとの接続を確立するためのプロセス900の実施形態を示す。第1周波数チャネルは、第1リンク(例えば、ダウンリンク)用の少なくとも1つの周波数チャネルの中から選択される(ブロック912)。第1周波数チャネルは、第1リンク用の周波数チャネルのための測定、周波数チャネルのうちの1つから受信したセクタ情報、および/または他のある情報に基づいて選択されてもよい。第2周波数チャネルは、第2リンク(例えば、アップリンク)用の多重周波数チャネルの中から選択される(ブロック914)。第2周波数チャネルは、セクタ情報、および/または他のある情報に基づいて選択されてもよい。接続は、第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して確立される(ブロック916)。
【0083】
第2リンク用の多重周波数チャネルは、第1リンク用の周波数チャネルに関連しているかもしれない。第2リンク用の多重周波数チャネルは、第2周波数チャネルおよび第3周波数チャネルを含んでいてもよい。ここで、第1および第2周波数チャネル間の周波数距離および第1および第3周波数チャネル間の周波数距離は、少なくとも第2リンク用の隣接した周波数チャネル間の間隔により異なる。
【0084】
図10は、設定可能なチャネルとの接続を確立するための装置1000の実施形態を示す。装置1000は、第1リンク用の少なくとも1つの周波数チャネルの中から第1周波数チャネルを選択する手段(ブロック1012)と、第2リンク用の多重周波数チャネルの中から第2周波数チャネルを選択する手段(ブロック1014)と、第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して接続を確立する手段(ブロック1016)と、を含む。
【0085】
図11は、図1中の基地局110および端末120の実施形態のブロック図を示す。基地局110では、送信(TX)データおよび信号のプロセッサ1110は、おのおののダウンリンクチャネルごとに、サービスを受けている端末用のトラフィック・データ、シグナリング(例えば、チャネルを切り換えるメッセージ)、およびオーバーヘッド・データ(例えば、セクタ情報)を受け取る。プロセッサ1110は、おのおののダウンリンクチャネルごとに、トラフィック・データ、シグナリング、オーバーヘッド・データ、および、パイロットを処理(例えば、フォーマット、符号化、インタリーブ、シンボルマップ)し、ダウンリンクチャネル用に出力シンボルを提供する。変調器1112は、おのおののダウンリンクチャネルごとに出力シンボルで変調を行い、チップを生成する。変調器1112は、OFDM、CDMA、および/または他の無線通信技術のための変調を行ってもよい。送信機(TMTR)1114は、チップを調整(例えば、アナログに変換、フィルタ、増幅、アップコンバート)して、ダウンリンクチャネルごとに変調された信号成分(signal component)を含んでいるダウンリンク信号を生成する。ダウンリンク信号は、アンテナ1116を経由して送信される。
【0086】
端末120では、アンテナ1152は基地局110および他の基地局からダウンリンク信号を受信し、レシーバ(RCVR)1154に受信信号を提供する。レシーバ1154は、受信信号を調整し、ディジタル化し、サンプルを提供する。復調器(Demod)1156は、興味のあるダウンリンクチャネルごとに、サンプルに復調をおこない、ダウンリンクチャネル用のシンボル推定を提供する。受信(RX)データおよび信号のプロセッサ1158は、端末120に割り当てられたダウンリンクチャネル用のシンボル推定を処理(例えば、シンボルデマップし、デインターリーブし、復号する)し、端末120用の復号されたデータおよびシグナリングを提供する。プロセッサ1158はさらに、復号されたオーバーヘッドデータ(例えば、セクタ情報)を得るためにシンボル推定を処理してもよい。復調器1156、および、RXデータおよび信号のプロセッサ1158は、それぞれ変調器1112、および、TXデータおよび信号のプロセッサ1110によって行われた処理に補完的な処理を行う。
【0087】
アップリンクについては、TXデータおよび信号のプロセッサ1160は、基地局110へ送られるパイロット、トラフィック・データ、および、シグナリングのために出力シンボルを生成する。変調器1162は、出力シンボルで変調をおこない、チップを生成する。送信機1164は、チップを調整し、端末120に割り当てられたアップリンクチャネル用のアップリンク信号を生成する。アップリンク信号はアンテナ1152を経由して送信される。
【0088】
基地局110では、端末120および他の端末からのアップリンク信号が、アンテナ1116によって受信され、レシーバ1120によって調整されてディジタル化され、復調器1122によって復調され、RXデータおよび信号のプロセッサ1124によって端末120および他の端末によって送られたトラフィック・データおよびシグナリングを回復するために処理される。
【0089】
コントローラ/プロセッサ1130および1170は、それぞれ基地局110および端末120に様々な処理部の動作を命令する。コントローラ/プロセッサ1130は、図5の中のプロセス500および/または他のプロセスをおこなってもよい。コントローラ/プロセッサ1170は、図5の中のプロセス500、図7の中のプロセス700、図9の中のプロセス900および/または他のプロセスをおこなってもよい。コントローラ/プロセッサ1170は、プロセッサ1158からメッセージおよびセクタ情報を受信し、様々な機能をおこなってもよい。例えば、コントローラ/プロセッサ1170は端末120用に送信パラメータ(例えば、アップリンクチャネル周波数)を決定し、ダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルを選択し、および/または、ダウンリンクおよび/またはアップリンクチャネルを切り換えるべきかどうかを決定してもよい。メモリ1132および1172は、それぞれ基地局110および端末120用のプログラムコードおよびデータを格納する。
【0090】
局部発振器(LO)発生器1134および1174は、それぞれ送信機1114および1164によって周波数アップコンバージョンのために適切な周波数でLO信号を生成する。LO発生器1134および1174はさらにそれぞれ、レシーバ1120および1154によって周波数ダウンコンバージョンのための適切な周波数でLO信号を生成する。送信機1114および1164、レシーバ1120および1154は、異なる周波数でダウンリンクおよびアップリンクチャネルをサポートするために適切なRF回路(例えば、デュプレクサ、フィルタなど)を含む。
【0091】
ここに記述された送信技術は、様々な手段によって実装されてもよい。例えば、これらの技術はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアあるいはそれの組み合わせの中で実装されてもよい。ハードウェア実装については、端末または基地局での処理ユニットは、1つ以上の特定用途向けIC(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理装置(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロプロセッサ、電子装置、ここに記述した機能をおこなうために設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組み合わせの中で実装されてもよい。
【0092】
ファームウェアおよび/またはソフトウェア実装については、送信技術は、ここに記述された機能をおこなうモジュール(例えば、手順、機能など)で実装されてもよい。ファームウェアおよび/またはソフトウェア・コードは、メモリ(例えば、図11に示すメモリ1132または1172)に格納され、プロセッサ(例えばプロセッサ1130または1170)によって実行されてもよい。メモリはプロセッサの内部か、またはプロセッサの外部に実装されるかもしれない。
【0093】
開示された実施形態の先の記述は、どんな当業者にも本発明をおこなうことまたは使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態への様々な変更は当業者に容易に明らかであろう。さらに、ここに定義された総括的な原理は、発明の趣旨または範囲から外れずに、他の実施形態に適用されてもよい。したがって、本発明は、ここに示された実施形態に制限されることを意図されないが、ここに開示された原理および今までにない特徴と一致する最も広い範囲を与えられることになっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して接続を確立し、前記第1リンク用の第3周波数チャネルの選択を得、前記第1リンク用の前記第3周波数チャネルへ前記接続を切り換える少なくとも1つのプロセッサであって、前記第1および第2周波数チャネルは、前記第2周波数チャネルと第3周波数チャネルとの間の第2周波数距離とは異なる第1周波数距離を持つ、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合したメモリと、を具備することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第1周波数距離は、前記第1リンク用または第2リンク用の隣接した周波数チャネル間の少なくとも1つの間隔による前記第2周波数距離とは異なることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1リンク用の前記第3周波数チャネルへ切り替わった後に前記第2リンク用の前記第2周波数チャネルとの前記接続を維持することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2リンク用の第4周波数チャネルの選択を得、前記第2リンク用の前記第4周波数チャネルへ前記接続を切り換えることを特徴とし、前記第3および第4周波数チャネルは、前記第1および第2周波数距離の少なくとも1つと異なる第3周波数距離を持つことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1および第2リンクは、それぞれダウンリンクおよびアップリンクであり、前記第1および第2周波数チャネルは、それぞれ前記ダウンリンクおよびアップリンク用のデフォルトの周波数チャネルであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第3周波数チャネルは、セクタにとって利用可能なダウンリンク周波数チャネルの1組から選択されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1および第2リンクは、それぞれアップリンクおよびダウンリンクであり、前記第1および第2周波数チャネルは、それぞれ前記アップリンクおよびダウンリンク用のデフォルトの周波数チャネルであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第3周波数チャネルは、セクタにとって利用可能なアップリンク周波数チャネルの1組から選択されることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない負荷を検出し、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない負荷を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない干渉を検出し、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない干渉を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のよりよいチャネル条件を検出し、前記第3周波数チャネルに関する該よりよいチャネル条件を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、基地局との接続を確立し、前記基地局から前記第3周波数チャネルの前記選択を受信することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、端末との接続を確立し、前記端末へ前記第3周波数チャネルの前記選択を送ることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して接続を確立し、
前記第1リンク用の第3周波数チャネルの選択を得、
前記第1リンク用の前記第3周波数チャネルへ前記接続を切り換えることを具備し、
前記第1および第2周波数チャネルは、前記第2周波数チャネルと第3周波数チャネルと間の第2周波数距離とは異なる第1周波数距離を持っていることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記第3周波数チャネルの前記選択を得ることは、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない負荷を検出し、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない負荷を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択することを具備することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第3周波数チャネルの前記選択を得ることは、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない干渉を検出し、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない干渉を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択することを具備することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して接続を確立する手段と、
前記第1リンク用の第3周波数チャネルの選択を得る手段と、
前記第1リンク用の前記第3周波数チャネルへ前記接続を切り換える手段と、を具備し、
前記第1および第2周波数チャネルは、前記第2周波数チャネルと第3周波数チャネルとの間の第2周波数距離とは異なる第1周波数距離を持っていることを特徴とする装置。
【請求項18】
前記第3周波数チャネルの前記選択を得る前記手段は、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない負荷を検出する手段と、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない負荷を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択する手段とを具備することを請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第3周波数チャネルの前記選択を得る前記手段は、前記第1周波数チャネルよりも前記第3周波数チャネル上のより少ない干渉を検出する手段と、前記第3周波数チャネル上の前記より少ない干渉を考慮することにより、前記第3周波数チャネルを選択する手段とを具備することを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
第1リンク用の第1周波数チャネルおよび第2リンク用の第2周波数チャネルを経由して接続を確立するように設定されている第1指示と、
前記第1リンク用の第3周波数チャネルの選択を得るように設定されている第2指示と、
前記第1リンク用の前記第3周波数チャネルへ前記接続を切り換えるように設定されている第3指示と、を具備し、
前記第1および第2周波数チャネルは、前記第2周波数チャネルと第3周波数チャネルとの間の第2周波数距離とは異なる第1周波数距離を持っていることを特徴とする格納された命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項21】
ダウンリンクチャネルで基地局によって送られたセクタ情報を受信し、前記セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定し、前記基地局との通信に前記アップリンクチャネルを使用する少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合したメモリと、を具備することを特徴とする端末。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記セクタ情報に基づいて前記アップリンクチャネルの中心周波数を確定し、前記アップリンクチャネルの前記中心周波数に送信機を合わせることを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項23】
前記セクタ情報は、通信に使用する特定のアップリンクチャネルを示し、前記確定されたアップリンクチャネルは前記セクタ情報によって示された前記特定のアップリンクチャネルであることを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記セクタ情報に基づいて多重アップリンクチャネルのおのおのの負荷を確定し、前記多重アップリンクチャネルのおのおのの前記負荷を考慮することにより、前記アップリンクチャネルを選択することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項25】
前記セクタ情報は、利用可能な多重アップリンクチャネルを示し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記多重アップリンクチャネルの中から前記アップリンクチャネルを選択することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項26】
前記セクタ情報は、利用可能な多重アップリンクチャネル用のサービス品質(QoS)情報を含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記QoS情報を考慮することにより、前記アップリンクチャネルを選択することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項27】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記基地局へ前記アップリンクチャネル上でアクセス要求を送ることを含むことを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項28】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ダウンリンクチャネルおよび前記アップリンクチャネルを経由して前記基地局との接続を確立することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記セクタ情報に基づいて少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルを確定し、前記少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルのおのおのを取得することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項30】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記セクタ情報および前記少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルを受信するために使用される、前記ダウンリンクチャネルの中から1つのダウンリンクチャネルを選択し、前記基地局との通信のために前記選択されたダウンリンクチャネルを使用することを特徴とする請求項29に記載の端末。
【請求項31】
前記セクタ情報は、多重ダウンリンクチャネルのおのおのの中心周波数を示し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ダウンリンクチャネルのチャネル条件を決定するために、おのおののダウンリンクチャネルの前記中心周波数に受信機を合わせることを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項32】
ダウンリンクチャネルで基地局によって送られたセクタ情報を受信し、
前記セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定し、
前記基地局との通信に前記アップリンクチャネルを使用することを具備することを特徴とする方法。
【請求項33】
前記セクタ情報に基づいて前記アップリンクチャネルの中心周波数を決定し、前記アップリンクチャネルの前記中心周波数に送信機を合わせることをさらに具備することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記セクタ情報に基づいて多重アップリンクチャネルのおのおのの負荷を決定し、前記多重アップリンクチャネルのおのおのの前記負荷を考慮することにより、前記アップリンクチャネルを選択することをさらに具備することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記セクタ情報に基づいて少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルを確定し、前記少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルのおのおのを取得することをさらに具備することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
ダウンリンクチャネルで基地局によって送られたセクタ情報を受信する手段と、
前記セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定する手段と、
前記基地局との通信に前記アップリンクチャネルを使用する手段と、を具備することを特徴とする装置。
【請求項37】
前記セクタ情報に基づいて前記アップリンクチャネルの中心周波数を決定する手段と、
前記アップリンクチャネルの前記中心周波数に送信機を合わせる手段と、をさらに具備することを特徴とする請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記セクタ情報に基づいて多重アップリンクチャネルのおのおのの負荷を決定する手段と、前記多重アップリンクチャネルのおのおのの前記負荷を考慮することにより、前記アップリンクチャネルを選択する手段と、をさらに具備することを特徴とする請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記セクタ情報に基づいて少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルを確定する手段と、前記少なくとも1つの追加のダウンリンクチャネルのおのおのを取得する手段と、をさらに具備することを特徴とする請求項36に記載の装置。
【請求項40】
ダウンリンクチャネルで基地局によって送られたセクタ情報を受信するように設定されている第1指示と、
前記セクタ情報に基づいてアップリンクチャネルを確定するように設定されている第2指示と、
前記基地局との通信のために前記アップリンクチャネルの使用を命令するように設定されている第3指示と、を具備することを特徴とする格納された命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項41】
第1リンク用の少なくとも1つの周波数チャネルの中から第1周波数チャネルを選択し、
第2リンク用の多重周波数チャネルの中から第2周波数チャネルを選択し、
前記第1リンク用の前記第1周波数チャネルおよび前記第2リンク用の前記第2周波数チャネルを経由して接続を確立する少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合したメモリと、を具備することを特徴とする端末。
【請求項42】
前記第2リンク用の前記多重周波数チャネルは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルに関連していることを特徴とする請求項41に記載の端末。
【請求項43】
前記多重周波数チャネルは、前記第2周波数チャネルおよび第3周波数チャネルを具備し、前記第1周波数チャネルと第2周波数チャネルとの間の周波数距離、および、前記第1周波数チャネルと第3周波数チャネルとの間の周波数距離は、前記第2リンク用の隣接した周波数チャネル間の少なくとも1つの間隔によって異なることを特徴とする請求項41に記載の端末。
【請求項44】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルに関して測定結果を得て、前記測定結果に基づいて前記第1周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項41に記載の端末。
【請求項45】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルの1つからセクタ情報を受信し、前記セクタ情報に基づいて前記第1周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項41に記載の端末。
【請求項46】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルの1つからセクタ情報を受信し、前記セクタ情報に基づいて第2周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項41に記載の端末。
【請求項47】
第1リンク用の少なくとも1つの周波数チャネルの中から第1周波数チャネルを選択し、
第2リンク用の多重周波数チャネルの中から第2周波数チャネルを選択し、
前記第1リンク用の前記第1周波数チャネルおよび前記第2リンク用の前記第2周波数チャネルを経由して接続を確立することを具備することを特徴とする方法。
【請求項48】
前記第1周波数チャネルを前記選択することは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルに関して測定結果を得て、前記測定結果に基づいて前記第1周波数チャネルを選択することを具備することを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第2周波数チャネルを前記選択することは、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルの1つからセクタ情報を受信し、前記セクタ情報に基づいて前記第2周波数チャネルを選択することを具備することを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項50】
第1リンク用の少なくとも1つの周波数チャネルの中から第1周波数チャネルを選択する手段と、
第2リンク用の多重周波数チャネルの中から第2周波数チャネルを選択する手段と、
前記第1リンク用の前記第1周波数チャネルおよび前記第2リンク用の前記第2周波数チャネルを経由して接続を確立する手段と、を具備することを特徴とする装置。
【請求項51】
前記第1周波数チャネルを選択する前記手段は、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルに関して測定結果を得る手段と、前記測定結果に基づいて前記第1周波数チャネルを選択する手段とを具備することを特徴とする請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記第2周波数チャネルを選択する前記手段は、前記第1リンク用の前記少なくとも1つの周波数チャネルの1つからセクタ情報を受信する手段と、前記セクタ情報に基づいて前記第2周波数チャネルを選択する手段とを具備することを特徴とする請求項50に記載の装置。
【請求項53】
多重アップリンクチャネルのおのおので負荷を決定し、
前記多重アップリンクチャネル上の前記負荷に関する情報をダウンリンクチャネルで送る少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合したメモリと、を具備することを特徴とする装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記多重アップリンクチャネルの少なくとも1つの中心周波数を送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記多重アップリンクチャネル用にサービス品質(QoS)情報を送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項56】
前記少なくとも1つのプロセッサは、多重ダウンリンクチャネルのおのおのの負荷を決定し、前記多重ダウンリンクチャネル上の前記負荷に関する情報を送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項57】
前記少なくとも1つのプロセッサは、利用可能なダウンリンクチャネルを示す情報を送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項58】
前記少なくとも1つのプロセッサは、多重ダウンリンクチャネルに対してそれぞれパワーバックオフを送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項59】
前記少なくとも1つのプロセッサは、多重ダウンリンクチャネルと前記ダウンリンクチャネルとの間の複数の周波数距離を送ることを特徴とする請求項53に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−105298(P2012−105298A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−273515(P2011−273515)
【出願日】平成23年12月14日(2011.12.14)
【分割の表示】特願2009−520911(P2009−520911)の分割
【原出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】