説明

無線通信機及び無線通信方法

【課題】ロータリースイッチの接点数よりも多いチャネルを利用可能な無線通信機の利便性を向上させる。
【解決手段】制御部11は、ロータリースイッチ10から出力されるバイナリーデータから、ロータリースイッチ10の回転摘みの回転位置が特定点を越えて回転したか否かを検出することにより、複数のチャネルを有するチャネルバンクが切り替ったか否かを検出し、この検出結果とバイナリーデータとに基づき、回転摘みの回転で選択されているチャネルバンクのチャネルを抽出し、抽出したチャネルバンクのチャネルを送受信部14に指定する。制御部11は、チャネルバンクが切り替ったことを検出するごとに、切り替り後のチャネルバンクを示す音をビープ音発生器15から外部に出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
業務用携帯機等の無線通信機には、チャネルを選択するために、ロータリースイッチを用いるものがある。ロータリースイッチには、選択された接点に対応するBCD(Binary Coded Decimal)等のバイナリー形式のデータを出力するものと、スイッチを切り替える毎に、チャネルのアップ又はダウンを示す信号を出力するものとがある。
【0003】
チャネルのアップ又はダウンを示す信号を出力するロータリースイッチを備える無線通信機は、スイッチの位置とチャネルとの対応がとれているとはかぎらず、選択されたチャネルを利用者が判別できないので、選択されたチャネルを表示するための液晶表示器等を備える必要があった。
【0004】
バイナリー形式のデータを出力するロータリースイッチは、接点毎に出力するデータが固定されているので、ロータリースイッチの接点の数により、選択できるチャネル数が制限されていた。
【0005】
これに対し、バイナリー形式のデータを出力するロータリースイッチを備える無線通信機の選択可能なチャネル数を増加させる技術が、下記特許文献1,2に示されている。
特許文献1には、ロータリースイッチの接点に異なる系列のチャネル番号を対応させたテーブルを複数記憶し、ロータリースイッチの選択位置が特定の接点を通過する毎にテーブルを切り替え、同一の接点が選択された場合でも、異なる番号のチャネルが選択できるようにしている。これにより、ロータリースイッチの接点数を越えるチャネルを選択できる。
【0006】
特許文献2には、選択可能なチャネル数がロータリースイッチの接点数以下の場合とロータリースイッチの接点数を越える場合の両方の設定が可能であり、例えば選択可能なチャネル数がロータリースイッチの接点数を越える場合には、スイッチの回転方向とバイナリコードの変化数とから、選択されたチャネルを検出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−177412号公報
【特許文献2】実用新案登録第2583493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
チャネルのアップ又はダウンを示す信号を出力するロータリースイッチを備える無線通信機は、選択されたチャネルを表示するための表示器を備える必要があった。
ところが、携帯型の無線通信機では、表示器が物理的な制約から無線通信機の正面パネルに取り付けられることが多く、この場合、無線通信機を腰に装着した状態で上から見下ろしても、選択されているチャネルを確認できない。チャネルを確認する際には、無線通信機を手に持ち直して確認する必要があり、利便性が悪かった。
【0009】
これに対し、バイナリー形式のデータを出力するロータリースイッチは、スイッチの摘みの周辺にチャネル番号を表記することが可能であるため、無線通信機を腰に装着した状態でも、容易に選択されているチャネルを確認できる。しかしながら、特許文献1,2に示されているように、ロータリースイッチの接点数を越えるチャネルを選択可能にした場合には、スイッチの停止位置によって、選択したチャネル番号が決まらないので、チャネルのアップ又はダウンを示す信号を出力するロータリースイッチと同様に、選択されているチャネルが確認できるように、表示器に表示する必要があった。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、選択されているチャネルを容易に確認できる無線通信機及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る無線通信機は、
n(2以上の自然数)個の接点と、回転摘みとを有し、該回転摘みの回転位置に応じて選択された接点を示すバイナリーデータを出力するロータリースイッチと、
前記ロータリースイッチの出力するn種のバイナリーデータに重複なく割り当てられたn個以下のチャネルからなるチャネルバンクを複数持ち、指定されたチャネルバンクのチャネルを用いて通信相手と通信する通信手段と、
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転位置が特定点を越えて回転したか否かを検出することにより、前記チャネルバンクが切り替ったか否かを検出し、該検出結果と該バイナリーデータとに基づき、前記回転摘みの回転で選択されている前記チャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第1のチャネル抽出手段と、
前記第1のチャネル抽出手段により前記チャネルバンクが切り替ったことが検出されるごとに、切り替り後のチャネルバンクを示す情報を外部に出力するバンク情報提示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
尚、前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転で選択されている特定のチャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第2のチャネル抽出手段と、
指示を入力するための指示入力手段と、
前記指示入力手段から入力された指示に基づき、前記第1のチャネル抽出手段又は前記第2のチャネル抽出手段のいずれか一方を択一的に有効として動作させ、他方の動作を停止する選択手段と、
を備えてもよい。
【0013】
また、前記バンク情報提示手段は、前記切り替り後のチャネルバンクを音で示してもよい。
【0014】
この場合、前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる音階で示されてもよい。
或は、前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる合成音声で示されてもよい。
【0015】
また、前記バンク情報提示手段は、発光色の異なる複数の発光素子を備え、前記切り替り後のチャネルバンクに対応する発光素子を選択して発光させてもよい。
【0016】
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る無線通信方法は、
n(2以上の自然数)個の接点と、回転摘みとを有し、該回転摘みの回転位置に応じて選択された接点を示すバイナリーデータを出力するロータリースイッチと、
前記ロータリースイッチの出力するn種のバイナリーデータに重複なく割り当てられたn個以下のチャネルからなるチャネルバンクを複数持ち、指定されたチャネルバンクのチャネルを用いて通信相手と通信する通信手段と、を備える無線通信機の無線通信方法において、
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転位置が特定点を越えて回転したか否かを検出することにより、前記チャネルバンクが切り替ったか否かを検出し、該検出結果と該バイナリーデータとに基づき、前記回転摘みの回転で選択されている前記チャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第1のチャネル抽出処理と、
前記第1のチャネル抽出処理により前記チャネルバンクが切り替ったことが検出されるごとに、切り替り後のチャネルバンクを示す情報を外部に出力するバンク情報提示処理と、
を行うことを特徴とする。
【0017】
尚、前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転で選択されている特定のチャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第2のチャネル抽出処理と、
指示を入力する指示入力処理と、
前記指示入力処理から入力された指示に基づき、前記第1のチャネル抽出処理又は前記第2のチャネル抽出処理のいずれか一方を択一的に有効として行い、他方の処理を停止する選択処理と、
を行ってもよい。
【0018】
また、前記バンク情報提示処理は、前記切り替り後のチャネルバンクを音で示してもよい。
【0019】
この場合、前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる音階で示されてもよい。
或は、前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる合成音声で示されてもよい。
【0020】
また、前記無線通信機は、発光色の異なる複数の発光素子を備え、
前記バンク情報提示処理は、前記切り替り後のチャネルバンクに対応する前記発光素子を選択して発光させてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、選択されているチャネルを容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線通信機の要部を示す構成図である。
【図2】メモリの記憶するテーブルを模式的に示す図である。
【図3】制御部の構成を示す構成ブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る無線通信機を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線通信機の要部を示す構成図である。
【0024】
この無線通信機は、ロータリースイッチ10と、制御部11と、メモリ12と、図示しないボタン等で構成されて各種指示を入力する操作部13と、通信手段である送受信部14と、バンク情報提示手段であるビープ音発生器15と、表示器16とを備えている。
【0025】
ロータリースイッチ10は、無線通信機の例えば正面パネルに取り付けられ、正逆方向にエンドレスに回転自在な回転摘みを備えると共に、n(2以上の自然数)個の接点、例えば16個の接点を持っている。正面パネルの摘みの周辺には、各接点位置を番号等で示す目印が付されている。ロータリースイッチ10は、ユーザによって選択された回転摘みの回転位置に対応する接点を示すバイナリーデータを4ビット幅で出力する。
【0026】
制御部11は、無線通信機全体を制御するものであり、メモリ12は、制御部11に接続されている。
メモリ12は、ロータリースイッチ10の出力するn種のバイナリーデータに重複なく対応させたn個以下の、例えば16個のチャネルからなるチャネルバンクをテーブル形式で例えば3種類記憶する。
【0027】
図2は、メモリ12の記憶するテーブルを模式的に示す図である。
メモリ12は、チャネル番号のc1,c2,・・・,c15,c16をロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータ0000,0001,・・・,1110,1111にそれぞれ対応させると共に、チャネルバンク番号♯1に対応させて記憶する。また、チャネル番号c17,c18,・・・,c31,c32をロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータ0000,0001,・・・,1110,1111にそれぞれ対応させると共に、チャネルバンク番号♯2に対応させて記憶する。同様に、チャネル番号のc33,c34,・・・,c47,c48をロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータ0000,0001,・・・,1110,1111にそれぞれ対応させると共に、チャネルバンクの番号♯3に対応させて記憶する。
【0028】
図3は、制御部11の構成を示す構成ブロック図である。
制御部11は、第1のチャネル抽出手段11aと第2のチャネル抽出手段11bと選択手段11cとを備える。これら第1のチャネル抽出手段11a、第2のチャネル抽出手段11b及び選択手段11cは、個別の回路で構成することも可能であるが、ソフトウエアに従って動作するマイクロコンピュータ等で構成してもよい。
【0029】
選択手段11cは、操作部13からの指示に基づき、第1のチャネル抽出手段11a及び第2のチャネル抽出手段11bのいずれか一方を択一的に有効として動作させ、他方の動作を停止する。
【0030】
第1のチャネル抽出手段11aは、ロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータが、最大値から最小値に或は最小値から最大値に変化したか否か、即ち、特定接点を越えてロータリースイッチ10が回転されたか否か、及び回転方向を検出する。
この検出により、チャネルバンクを切り替える指示が行われたこと、及びどのチャネルバンクへの切り替えが指示されたかを認識し、指示されたチャネルバンクを新たに選択することにより、指示に従ってチャネルバンクを切り替えることができる。
つまり、ロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータが最大値から最小値に変化した場合には、1つ老番側のチャネルバンクへの切り替えが指示されたと判断し、指示に応じてチャネルバンクを切り替える。例えば、現在♯2のチャネルバンクが選択されている場合、1つ老番側の♯3のチャネルバンクを選択する。ロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータが最小値から最大値へ変化した場合は、1つ若番側のチャネルバンクへの切り替えが指示されたと判断し、例えば現在♯2のチャネルバンクが選択されている場合には1つ若番側の♯1のチャネルバンクを選択することで、チャネルバンクを切り替える。
第1のチャネル抽出手段11aは、チャネルバンクが切り替るごとに、ビープ音発生器15に指示を出し、切り替わり後のチャネルバンクに対応する音を発生させる。また、第1のチャネル抽出手段11aは、現在選択されていると認識しているチャネルバンクの番号とロータリースイッチ10から出力されているバイナリデータとから、選択されているチャネルバンクのチャネルをメモリ12から抽出し、抽出したチャネルバンクのチャネルを送受信部14に指定すると共に、表示器16に与えて抽出したチャネルバンクのチャネルを表示させる。
【0031】
第2のチャネル抽出手段11bは、選択手段11cの選択によって有効になって動作を開始する段階で、選択されているチャネルバンクを記憶し、そのチャネルバンクの番号とロータリースイッチ10から出力されているバイナリーデータとから、選択されているチャネルバンクのチャネルをメモリ12から抽出し、抽出したチャネルバンクのチャネルを送受信部14に指定すると共に、表示器16に与えて抽出したチャネルバンクのチャネルを表示させる。
【0032】
次に、この無線通信機の動作を使用例を交えて説明する。
この無線通信機の使用者は、通信相手との交信のために用いるチャネルを選択する。
チャネルの選択には、ロータリースイッチ10の回転摘みを回転させて選択をする。この無線通信機の利用可能なチャネルは、ロータリースイッチ10の接点数よりも多くの、例えば48チャネルが利用可能である。各チャネルは3つのチャネルバンクのいずれかに含まれる。
【0033】
この無線通信機では、3つのチャネルバンクから所望するチャネルを選択する場合と、ロータリースイッチ10の回転摘みの回転量に関わらず特定のチャネルバンクから所望するチャネルを選択する場合の両方が可能である。
【0034】
3つのチャネルバンクから所望するチャネルを選択する場合、使用者は、操作部13のボタンを操作し、選択手段11cに第1のチャネル抽出手段11aを択一的に有効にする指示を入力する。
この状態でロータリースイッチ10の回転摘みを回転させると、ロータリースイッチ10が回転摘みの回転位置に応じて選択された接点に対応したバイナリーデータを順次出力する。
【0035】
第1のチャネル抽出手段11aは、ロータリースイッチ10の出力するバイナリーデータが、最大値を最小値に或は最小値から最大値に変化したか否かを検出し、チャネルバンクを切り替える。第1のチャネル抽出手段11aは、チャネルバンクが切り替るごとに、ビープ音発生器15に指示を出し、切り替わり後のチャネルバンクに対応する音を発生させる。ビープ音発生器15は、切り替った後のチャネルバンク毎に異なる例えば音階のビープ音を発生する。
【0036】
第1のチャネル抽出手段11aは、現在選択されていると認識しているチャネルバンクの番号とロータリースイッチ10から出力されているバイナリデータとから、選択されているチャネルバンクのチャネルをメモリ12から抽出し、抽出したチャネルバンクのチャネルを送受信部14に指定すると共に、表示器16に与えて抽出したチャネルバンクのチャネルを表示させる。
【0037】
使用者は、表示器16に表示されているチャネルや、ビープ音と回転摘みの周囲に付されている目印から、現在選択されているチャネルを認識できるので、所望のチャネルを選定できる。
【0038】
所望のチャネルの選定が終了した後、使用者はロータリースイッチ10の回転を停止し、操作部13から通信の開始を指示する。送受信部14は、通信の開始が指示された時点に、第1のチャネル抽出部11aから指定されているチャネルを用いて通信相手と通信を行う。
【0039】
ロータリースイッチ10の回転摘みの回転量に関わらず特定のチャネルバンクから所望するチャネルを選択する場合、使用者は、特定のチャネルバンクが選択されるように、ロータリースイッチ10を回転させる。特定のチャネルバンクが選択された後に操作部13のボタンを操作し、選択手段11cに第2のチャネル抽出手段11bを択一的に有効にする指示を入力する。
【0040】
この状態でロータリースイッチ10の回転摘みを回転させると、ロータリースイッチ10が、回転摘みの回転位置に応じて選択された接点に対応したバイナリーデータを順次出力する。
【0041】
第2のチャネル抽出手段11bは、選択手段11cの選択によって有効になって動作を開始する段階で、選択されているチャネルバンクを記憶し、そのチャネルバンクの番号とロータリースイッチ10から出力されているバイナリーデータとから、選択されているチャネルバンクのチャネルをメモリ12から抽出し、抽出したチャネルバンクのチャネルを送受信部14に指定すると共に、表示器16に与えて抽出したチャネルバンクのチャネルを表示させる。
【0042】
所望のチャネルの選定が終了した後、使用者はロータリースイッチ10の回転を停止し、操作部13から通信の開始を指示する。送受信部14は、通信の開始が指示された時点に、第2のチャネル抽出部11bから指定されているチャネルを用いて通信相手と通信を行う。
【0043】
以上の構成の本実施形態の無線通信機では、次のような効果を奏する。
(1)ロータリースイッチ10の接点数を越えるチャネルを通信に利用できる。
【0044】
(2)ロータリースイッチ10の接点数を越えるチャネルを通信に利用する場合に、チャネルバンクが切り替ったことをビープ音で認識できるので、表示器16を確認しなくてもよく、利便性に優れている。
【0045】
(3)第1のチャネル抽出手段11aの他に、第2のチャネル抽出手段11bを設けているので、1チャネルバンク内のチャネルのみを選択することができる。これにより、1チャネルバンク内のチャネルのみを利用したい場合の操作が簡単になる。
【0046】
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る無線通信機の要部を示す構成図であり、図1中の要素と共通する要素には、共通の符合が付されている。
【0047】
この無線通信機は、第1の実施形態の無線通信機のビープ音発生器15を複数の発光素子21a,21b,21cに変更したものであり、他の構成は第1の実施形態の無線通信機と同様である。
各発光素子21a,21b,21cは、発光色が異なる。制御部11の第1のチャネル抽出手段11aは、チャネルバンクが切り替るごとに、切り替わり後のチャネルバンクに対応する発光素子21a,21b,21cを選定して、発光させる。
【0048】
本実施形態の無線通信機では、発光色の異なる発光素子21a,21b,21cを設け、選択的に発光させるので、選定されているチャネルバンクが容易に認識できる。
【0049】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、チャネルバンクを指定するために、チャネルバンクを指定する番号を記憶するメモリ(メモリ12を兼用してもよい)を備え、ロータリースイッチ10から切り替えの指示が与えられるごとにそのメモリに記憶された番号を+1或は−1に増減させてチャネルバンクの切り替えと選択を行うようにしてもよい。
また、各チャネルバンクに含まれるチャネルの先頭チャネルの番号等を操作部13から指定することにより、チャネルバンクを選択するようにしてもよい。
また、各チャネルバンクの番号等を操作部13から指定することにより、チャネルバンクを選択するようにしてもよい。
また、最老番のチャネルバンクが選択されている状態で、次のチャネルバンクへ切り替える指示を検出した場合、最若番のチャネルバンクを選択し、最若番のチャネルバンクが選択されている状態で、前のチャネルバンクへの切り替える指示を検出した場合、最老番のチャネルバンクを選択する構成とし、循環的にチャネルバンクを選択できるようにしてもよい。
さらに、利用可能なチャネル数は、48に限定されるものではなく、さらに、増加させてもよいし、或は減少させてもよい。
【0050】
また、第1の実施形態のビープ音発生器15は、異なる音階を出力する構成ではなく、合成音声で切り替え後のチャネルバンクを示すようにしてもよい。
【0051】
また、ビープ音発生器15と発光素子21a,21b,21cの両方を備え、音と発光色の両方で、切り替わり後のチャネルバンクを示してもよい。
【符号の説明】
【0052】
10 ロータリースイッチ
11 制御部
11a 第1のチャネル抽出手段
11b 第2のチャネル抽出手段
11c 選択手段
12 メモリ
13 操作部
14 送受信部
15 ビープ音発生器
16 表示器
21a〜21c 発光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
n(2以上の自然数)個の接点と、回転摘みとを有し、該回転摘みの回転位置に応じて選択された接点を示すバイナリーデータを出力するロータリースイッチと、
前記ロータリースイッチの出力するn種のバイナリーデータに重複なく割り当てられたn個以下のチャネルからなるチャネルバンクを複数持ち、指定されたチャネルバンクのチャネルを用いて通信相手と通信する通信手段と、
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転位置が特定点を越えて回転したか否かを検出することにより、前記チャネルバンクが切り替ったか否かを検出し、該検出結果と該バイナリーデータとに基づき、前記回転摘みの回転で選択されている前記チャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第1のチャネル抽出手段と、
前記第1のチャネル抽出手段により前記チャネルバンクが切り替ったことが検出されるごとに、切り替り後のチャネルバンクを示す情報を外部に出力するバンク情報提示手段と、
を備えることを特徴とする無線通信機。
【請求項2】
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転で選択されている特定のチャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第2のチャネル抽出手段と、
指示を入力するための指示入力手段と、
前記指示入力手段から入力された指示に基づき、前記第1のチャネル抽出手段又は前記第2のチャネル抽出手段のいずれか一方を択一的に有効として動作させ、他方の動作を停止する選択手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信機。
【請求項3】
前記バンク情報提示手段は、前記切り替り後のチャネルバンクを音で示すことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信機。
【請求項4】
前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる音階で示されることを特徴する請求項3に記載の無線通信機。
【請求項5】
前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる合成音声で示されることを特徴とする請求項3に記載の無線通信機。
【請求項6】
前記バンク情報提示手段は、発光色の異なる複数の発光素子を備え、前記切り替り後のチャネルバンクに対応する発光素子を選択して発光させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無線通信機。
【請求項7】
n(2以上の自然数)個の接点と、回転摘みとを有し、該回転摘みの回転位置に応じて選択された接点を示すバイナリーデータを出力するロータリースイッチと、
前記ロータリースイッチの出力するn種のバイナリーデータに重複なく割り当てられたn個以下のチャネルからなるチャネルバンクを複数持ち、指定されたチャネルバンクのチャネルを用いて通信相手と通信する通信手段と、を備える無線通信機の無線通信方法において、
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転位置が特定点を越えて回転したか否かを検出することにより、前記チャネルバンクが切り替ったか否かを検出し、該検出結果と該バイナリーデータとに基づき、前記回転摘みの回転で選択されている前記チャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第1のチャネル抽出処理と、
前記第1のチャネル抽出処理により前記チャネルバンクが切り替ったことが検出されるごとに、切り替り後のチャネルバンクを示す情報を外部に出力するバンク情報提示処理と、
を行うことを特徴とする無線通信方法。
【請求項8】
前記ロータリースイッチから出力されるバイナリーデータから、前記回転摘みの回転で選択されている特定のチャネルバンクのチャネルを抽出し、該抽出したチャネルバンクのチャネルを前記通信手段に指定する第2のチャネル抽出処理と、
指示を入力する指示入力処理と、
前記指示入力処理から入力された指示に基づき、前記第1のチャネル抽出処理又は前記第2のチャネル抽出処理のいずれか一方を択一的に有効として行い、他方の処理を停止する選択処理と、
を行うことを特徴とする請求項7に記載の無線通信方法。
【請求項9】
前記バンク情報提示処理は、前記切り替り後のチャネルバンクを音で示すことを特徴とする請求項7又は8に記載の無線通信方法。
【請求項10】
前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる音階で示されることを特徴する請求項9に記載の無線通信方法。
【請求項11】
前記音は、前記チャネルバンク毎に異なる合成音声で示されることを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
【請求項12】
前記無線通信機は、発光色の異なる複数の発光素子を備え、
前記バンク情報提示処理は、前記切り替り後のチャネルバンクに対応する前記発光素子を選択して発光させることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の無線通信方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate