無線LANシステムにおけるデータフレーム送信方法及び装置
【課題】無線LANにおけるデータフレームを送信する方法を提供する。
【解決手段】前記方法は、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含む。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【解決手段】前記方法は、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含む。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LANシステムに関し、より詳しくは、無線LANシステムにおけるステーション(Station;STA)のデータフレーム送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信技術の発展とともに多様な無線通信技術が開発されている。このうち無線LAN(WLAN)は、無線周波数技術に基づいて個人携帯用情報端末機(Personal Digital Assistant;PDA)、ラップトップコンピュータ、携帯用マルチメディアプレーヤ(Portable Multimedia Player;PMP)等のような携帯用端末機を用いて家庭や企業または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続することができるようにする技術である。
【0003】
無線LANで脆弱点と指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために、比較的最近に制定された技術規格としてIEEE802.11nがある。IEEE802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張することを目的にする。より具体的に、IEEE802.11nでは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)をサポートし、また、送信エラーを最小化してデータ速度を最適化するために、送信部と受信部の両方ともに多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいている。
【0004】
STAは、WLANの普及が活性化され、これを用いたアプリケーションが多様化されることによって、最近にはIEEE802.11nがサポートするデータ処理速度より高い処理率をサポートするための新たなWLANシステムに対する必要性が台頭されている。超高処理率(Very High Throughput;VHT)をサポートする次世代無線LANシステムは、IEEE802.11n無線LANシステムの次のバージョンであり、MACサービス接続ポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度をサポートするために最近に新たに提案されているIEEE802.11無線LANシステムのうち一つである。
【0005】
次世代無線LANシステムは、無線チャネルを効率的に用いるために複数の非AP STAが同時にチャネルに接近するMU−MIMO(MultiUser Multiple Input Multiple Output)方式の送信をサポートする。MU−MIMO送信方式によると、APがMIMOペアリングされた一つ以上の非AP STAに同時にフレームを送信することができる。
【0006】
APとMIMOペアリングされた複数の非AP STAは各々異なる能力値(capability)を有するようになる。この時、非AP STAの種類、使用目的、チャネル環境などによってサポートを受けることができる帯域幅、MCS(Modulation Coding Scheme)、FEC(Forward Error Correction)などが異なる。TXOP区間内で各々異なる能力値を有するSTAを送信する時、使用するチャネル帯域幅(channel bandwidth)を自由に調節することができる場合、周波数帯域(frequency band)でフレームを送受信するAP及び/またはSTAと干渉が発生することができるため、フレーム送受信時の信頼度に問題が発生することができる。従って、TXOP区間内で他のAP及び/またはSTAと干渉を発生させずに、互いに異なる能力値を有するSTAにデータフレームを送信することができる方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、無線LANシステムでAP(Access Point)が複数のSTAにMU−MIMO送信技法を介してフレームを送信する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、無線LANにおけるデータフレームを送信する方法が提供される。前記方法は、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含む。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【0009】
前記TXOPを獲得することは、RTS(request to send)フレーム及びCTS(clear to send)フレームを交換することを含む。
【0010】
前記CTSフレームは、前記TXOPのための前記可用帯域幅を指示する情報パラメータを含む。
【0011】
前記TXOPのための前記可用帯域幅は、前記RTSフレームのチャネル帯域幅と同じ、或いは狭い。
【0012】
前記複数のデータフレームの各々は、制御部分及びデータ部分を含み、前記制御部分は、前記該当データフレームの帯域幅を指示する。
【0013】
前記複数のデータフレームの各々は、PPDU(PLCP(physical layer convergence procedure) protocol data unit)である。
【0014】
前記複数のデータフレームのうち少なくとも一つは、MU−MIMO(multiuser−multiple input multiple output)送信により送信される。
【0015】
他の態様において、無線装置が提供される。前記無線装置は、無線信号を送信及び受信するトランシーバ(transceiver)及び前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサを含む。前記プロセッサは、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信するように設定される。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
APは、TXOP区間内で多重帯域幅送信(multiple bandwidth transmission)技法を使用してデータフレームを送信するため、無線LANシステムでチャネル帯域幅を効率的に使用しつつ互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有するSTAにデータを送信することができ、無線LANシステム全般の処理率(throughput)が向上されることができる。
【0017】
TXOP区間内でデータフレーム送信のためのチャネル帯域幅を選択する時て、以前データフレーム送信より狭い帯域幅を選択するため、他のSTA間フレーム送受信との干渉を防止することができる。
【0018】
特定チャネル帯域幅にマッチングされるデータフレーム送信時までTXOPを割り当ててデータを送信するため、非送信対象STAが残りの休止(idle)状態のサブチャネル(subchannel)に接近して別途のフレーム送受信が可能であり、処理率が向上されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
【図2】本発明の実施例に係るPPDUフォーマットの一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の一例を示す。
【図4】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【図5】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【図6】本発明の実施例に適用されることができるCCA測定例の一例を示す。
【図7】本発明の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の他の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【図9】チャネル帯域幅によるパイロットシーケンス割当の一例を示す。
【図10】本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【図11】本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【図12】本発明の実施例に係るPPDU送信方法が具現されることができる無線装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
【0021】
図1を参照すると、WLANシステムは、一つまたはその以上の基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)を含む。BSSは、成功的に同期化を行って互いに通信することができるステーション(Station;STA)の集合であり、特定領域を意味するものではない。
【0022】
インフラストラクチャ(infrastructure)BSSは、一つまたはその以上の非APステーション(non−AP STA1、non−AP STA2、non−AP STA3、non−AP STA4、non−AP STA5)、分散サービス(Distribution Service)を提供するAP(Access Point)、及び複数のAPを連結させる分散システム(Distribution System;DS)を含む。インフラストラクチャBSSでは、APがBSSの非AP STAを管理する。
【0023】
反面、独立BSS(Independent BSS;IBSS)は、アドホック(Ad−Hoc)モードに動作するBSSである。IBSSは、APを含まないため、中央で管理機能を遂行するエンティティ(Centralized Management Entity)がない。即ち、IBSSでは非AP STAが分散された方式(distributed manner)に管理される。IBSSでは、全てのSTAが移動STAからなることができ、DSへの接続が許容されなくて自己完備的ネットワーク(self−contained network)を構築する。
【0024】
STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準の規定による媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インターフェースを含む任意の機能媒体であり、広義ではAPと非APステーション(Non−AP STAtion)の両方ともを含む。
【0025】
非AP STAは、APでないSTAであり、非AP STAは、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動サブスクライバユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザなど、他の名称と呼ばれることもある。以下、説明の便宜のために非AP STAをSTAという。
【0026】
APは、該当APに結合された(Associated)STAのために無線媒体を経由してDSに対する接続を提供する機能エンティティである。APを含むインフラストラクチャBSSでSTA間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合にはSTA間でも直接通信が可能である。APは、集中制御器(central controller)、基地局(Base Station;BS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などと呼ばれることもある。
【0027】
図1に示すBSSを含む複数のインフラストラクチャBSSは、分散システム(Distribution System;DS)を介して相互連結されることができる。DSを介して連結した複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set;ESS)という。ESSに含まれるAP及び/またはSTAは互いに通信することができ、同じESSでSTAはシームレス通信しつつ一つのBSSから他のBSSに移動することができる。
【0028】
IEEE802.11による無線LANシステムで、MAC(Medium Access Control)の基本接続メカニズムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)メカニズムである。CSMA/CAメカニズムは、IEEE802.11MACの分配調整機能(Distributed Coordination Function;DCF)と呼ばれることもあり、基本的に“listen before talk”接続メカニズムを採用している。このような類型の接続メカニズムによると、AP及び/またはSTAは、送信開始前に無線チャネルまたは媒体(medium)をセンシング(sensing)する。もし、センシング結果、媒体が休止状態(idle status)であると判断されると、該当媒体を介してフレーム送信を始める。反面、媒体が占有状態(occupied status)であると感知されると、該当AP及び/またはSTAは、自体の送信を始めないで媒体接近のための遅延期間を設定して待つ。
【0029】
CSMA/CAメカニズムは、AP及び/またはSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physical carrier sensing)外に仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含む。仮想キャリアセンシングは、ヒドンノード問題(hidden node problem)などのように媒体接近上発生することができる問題を補完するためのことである。仮想キャリアセンシングのために、無線LANシステムのMACは、ネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を用いる。NAVは、現在媒体を使用していたり、或いは使用する権限のあるAP及び/またはSTAが、媒体の利用可能な状態になるまで残っている時間を他のAP及び/またはSTAに指示する値である。従って、NAVで設定された値は、該当フレームを送信するAP及び/またはSTAにより媒体の使用が予定されている期間に該当する。
【0030】
DCFと共に、IEEE802.11MACプロトコルは、DCFとポーリング(polling)ベースの同期式接続方式に全ての受信AP及び/またはSTAがデータフレームを受信することができるように周期的にポーリングするPCF(Point Coordination Function)に基づくHCF(Hybrid Coordination Function)を提供する。HCFは、提供者が多数のユーザにデータフレームを提供するための接続方式をコンテンションベースとするEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とポーリング(polling)メカニズムを用いた非コンテンションベースのチャネル接近方式を使用するHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。HCFは、WLANのQoS(Quality of Service)を向上させるための媒体接近メカニズムを含み、コンテンション区間(Contention Period;CP)と非コンテンション区間(Contention Free Period;CFP)の両方ともでQoSデータを送信することができる。
【0031】
コンテンションベースのチャネル接近方式であるEDCAは、八つの種類のユーザ優先順位を有するフレームに対し、差別化された媒体接近を許容している。上位階層からMAC階層に到着する各フレームは、特定ユーザ優先順位値を有するようになり、各々のQoSデータフレームのMACヘッダにはユーザ優先順位値が含まれる。
【0032】
これらの優先順位を含むQoSデータフレームの送信のために、QoS AP及び/またはSTAは、4個のAC(Access Category)を具現する。MAC階層に到着するフレームのユーザ優先順位は、互いに対応される一つのACに割り当てられる。従って、EDCAコンテンションで成功すると、EDCA送信機会(Transmission opportunity;TXOP)を獲得するようになる。TXOPは、特定STAが無線媒体上に送信を開始する権利を有する場合に権利の持続時間間隔であり、特定AP及び/またはSTAがフレームを送信することができる一定時間を付与し、これを保障するために使われる。TXOPの送信開始時間と最大送信時間はAPにより決定され、EDCA TXOPの場合のビーコンフレームによりSTAに通報されることができる。
【0033】
EDCA技法の核心要素であるEDCAパラメータセット(EDCA parameter set)は、ユーザ優先順位のトラフィックに対するパラメータを示すフィールドであり、その一例に下記表1のように示すことができる。EDCAパラメータセット(EDCA parameter set)は、2009年10月に開示された“IEEE802.11n、Part 11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications、Amendment 5:Enhancements for Higher Throughput”の7.3.2.29節”を参照することができる。
【0034】
【表1】
前記EDCAパラメータセットであるAIFSN[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]等の値は、APによりビーコンフレームに載せて各STAに通報されることができる。基本的にAIFSN[AC]とCWmin[AC]の値が小さいほど高い優先順位を有し、これによってチャネル接近遅延が短くなるため、与えられたトラフィック環境でより多くの帯域を使用する。前記のように特定STAが送信を開始する時、TXOPに基づいて送信時間を定める。APは、AIFSN[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]などのEDCAパラメータとEDCA TXOP時間であるTXOP Limit[AC]をビーコンフレームに載せて各STAに伝達する。
【0035】
前記のようなTXOP獲得は、プローブ応答フレーム(probe response frame)の送信、RTS(request to send)/CTS(clear to send)フレーム交換、及びCTS to selfフレーム送信により行われることができる。TXOPに関連する情報は、APによりブロードキャストされることができ、前述したフレームに含まれたEDCAパラメータセット情報要素に含まれることができる。
【0036】
既存無線LANシステムとは違って、次世代無線LANシステムでは、より高い処理率を要求する。これをVHT(Very High Throughput)といい、このために、次世代無線LANシステムでは、80MHz、連続的な160MHz(contiguous 160MHz)、非連続的な160MHz(non−contiguous 160MHz)帯域幅送信及び/またはその以上の帯域幅送信をサポートしようとする。また、より高い処理率のためにMU−MIMO(MultiUser−Multiple Input Multiple Output)送信方法を提供する。次世代無線LANシステムにおけるAPは、MIMOペアリングされた少なくとも一つ以上のSTAに同時にデータフレームを送信することができる。図1のような無線LANシステムで、AP10は、自体と結合(association)されている複数のSTA21、22、23、24、30のうち少なくとも一つ以上のSTAを含むSTAグループにデータを同時に送信することができる。この時、各々のSTAに送信されるデータは、互いに異なる空間ストリーム(spatial stream)を介して送信されることができる。AP10の送信するデータフレームは、無線LANシステムの物理階層(Physical Layer;PHY)で生成されて送信されるPPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)と呼ばれることができる。本発明の例示でAP10とMU−MIMOペアリングされた送信対象STAグループは、STA1、STA2、STA3、及びSTA4と仮定する。この時、送信対象STAグループの特定STAには空間ストリームが割り当てられないため、データが送信されない場合がある。一方、STAa30は、APと結合されているが、送信対象STAグループには含まれないSTAと仮定する。
【0037】
図2は、本発明の実施例に係るPPDUフォーマットの一例を示すブロック図である。
【0038】
図2を参照すると、PPDU200は、L−STFフィールド210、L−LTFフィールド220、L−SIGフィールド230、VHT−SIGAフィールド240、VHT−STFフィールド250、VHT−LTFフィールド260、VHT−SIGBフィールド270、及びデータフィールド280を含むことができる。
【0039】
PHYを構成するPLCP副階層(sublayer)は、MAC(Medium Access Control)階層から伝達を受けたPSDU(PHY Service Data Unit)に必要な情報を加えてデータフィールド280に変換し、L−STFフィールド210、L−LTFフィールド220、L−SIGフィールド230、VHT−SIGAフィールド240、VHT−STFフィールド250、VHT−LTFフィールド260、VHT−SIGBフィールド270などのフィールドを加えてPPDU200を生成し、PHYを構成するPMD(Physical Medium Dependent)副階層を介して一つまたはその以上のSTAに送信する。
【0040】
L−STFフィールド210は、フレームタイミング獲得(frame timing acquisition)、AGC(Automatic Gain Control)コンバージェンス(convergence)、粗い(coarse)周波数獲得などに使われる。
【0041】
L−LTFフィールド220は、L−SIGフィールド230及びVHT−SIGAフィールド240の復調のためのチャネル推定に使用する。
【0042】
L−SIGフィールド230は、L−STAがPPDUを受信してデータの獲得時に使われる。
【0043】
VHT−SIGAフィールド240は、APとMIMOペアリングされた(paired)STAに必要な共用制御情報と関連するフィールドであり、受信されたPPDU200を解釈するための制御情報を含んでいる。VHT−SIGAフィールド240は、MIMOペアリングされた複数のSTAの各々に対する空間ストリームに対する情報、帯域幅(bandwidth)情報、STBC(Space Time Block Coding)を使用するか否かと関連する識別情報、送信対象STAグループに対する識別情報であるグループ識別子(Group Identifier)、グループ識別子が指示する送信対象グループSTAに含まれたSTAに割り当てられた空間ストリームに対する情報、及び送信対象STAの短いGI(Guard Interval)関連情報を含む。ここで、グループ識別子は、現在使われたMIMO送信方法がMU−MIMOか、或いはSU−MIMOかを含むことができる。
【0044】
VHT−STFフィールド250は、MIMO送信においてAGC推定の性能を改善するために使われる。
【0045】
VHT−LTFフィールド260は、STAがMIMOチャネルの推定時に使われる。次世代無線LANシステムは、MU−MIMOをサポートするため、VHT−LTFフィールド260は、PPDU200が送信される空間ストリームの個数ほど設定されることができる。追加的に、フルチャネルサウンディング(full channel sounding)がサポートされ、これが実行される場合、VHT LTFの数はより多くなることができる。
【0046】
VHT−SIGBフィールド270は、MIMOペアリングされた複数のSTAがPPDU200を受信してデータの獲得時に必要な専用制御情報を含む。従って、VHT−SIGBフィールド270に含まれた共用制御情報が、現在受信されたPPDU200はMU−MIMO送信されたものであることを意味する場合にのみ、STAは、VHT−SIGBフィールド270をデコーディング(decoding)するように設計されることができる。その反対に、共用制御情報が、現在受信されたPPDU200は単一STAのためのもの(SU−MIMOを含む)であることを意味する場合、STAは、VHT−SIGBフィールド270をデコーディングしないように設計されることができる。
【0047】
VHT−SIGBフィールド270は、各STAの変調(modulation)、エンコーディング(encoding)、及びレートマッチング(rate−matching)に対する情報を含む。VHT−SIGBフィールド270の大きさは、MIMO送信の類型(MU−MIMOまたはSU−MIMO)及びPPDU送信のために使用するチャネル帯域幅によって異なる。
データフィールド280は、STAに送信が意図されるデータを含む。データフィールド280は、MAC階層でのMPDU(MAC Protocol Data Unit)が伝達されたPSDU(PLCP Service Data Unit)とスクランブラを初期化するためのサービス(service)フィールド、コンボリューション(convolution)エンコーダをゼロ状態(zero state)に返す時に必要なビットシーケンスを含むテール(tail)フィールド、及びデータフィールドの長さを規格化するためのパディングビットを含む。
【0048】
一方、図1のように与えられた無線LANシステムでAPと結合されているSTAは、互いに異なるチャネル帯域幅能力値(channel bandwidth capability)を有することができる。この時、APが複数のSTAにMU−MIMO送信技法を介してデータを送信することができる最も簡単な方法は、送信のために使用するチャネル帯域幅を指示する情報を図2のようなPPDUフォーマットのVHT−SIGBフィールドに含ませることである。この場合、各STAは、自体に送信されるPPDUのチャネル帯域幅を、VHT−SIGBフィールドをデコーディング(decoding)した後に知ることができる。
【0049】
反面、図2のようなPPDUフォーマットを使用する場合、チャネル帯域幅は、VHT−SIGAフィールド240に含まれて送信される。この場合、互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAは共通のチャネル帯域幅を認知することができる。このように互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAが共存する無線LANシステム環境でTXOP区間中MU−MIMO送信技法を介する効率的なPPDU送信方法に対する議論が必要である。
【0050】
図3は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の一例を示す。
【0051】
図3を参照すると、APとMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24のチャネル帯域幅能力値は、同じように40MHzである。この場合、STAの全てが同じチャネル帯域幅能力値を有するため、PPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれるチャネル帯域幅情報を介してMU−MIMO送信技法を用いたデータ送信が効率的に行われることができる。
【0052】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S310)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。また、TXOPは、RTSフレーム(Request to send frame)及びCTSフレーム(Clear to send frame)の交換を介して行われることができる。この時、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅は、CTSフレームに含まれたチャネル帯域幅パラメータ値に決定されることができる。
【0053】
AP10は、TXOP区間内でPPDUの送信時に、VHT−SIGAフィールドのチャネル帯域幅情報を40MHzを指示するように設定し、複数のSTAにMU−MIMO送信技法を使用して送信する(S320)。STA21、22、23、24は、送信されるPPDUに含まれたチャネル帯域幅情報を介して、PPDUに含まれたデータが送信されるために使われるチャネル帯域幅値を確認することができ、これによってデータを受信することができる。これはSTAのチャネル帯域幅能力値が80MHz、連続的な160MHz、及び非連続的な160MHzである場合にも適用されることができ、AP10が送信するPPDUにマッチングされるチャネル帯域幅の具体的な値は、チャネル帯域幅能力値より小さい値の場合には許容されることができる。
【0054】
図3とは違って、APとMU−MIMOペアリングされたSTAが有するチャネル帯域幅能力値は、各々異なる。この場合、図2に示すフォーマットのようなPPDUを送信する場合、チャネル帯域幅情報がVHT−SIGAフィールドに含まれて送信されるため、各STAに互いに異なるチャネル帯域幅を指示することができない。従って、APは、VHT−SIGAフィールドにチャネル帯域幅情報を含ませてPPDUを送信し、該当PPDUを受信することができるSTAにPPDUを送信する。図4を参照して詳述する。
【0055】
図4は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【0056】
図4を参照すると、AP10とMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24は、各々のチャネル帯域幅能力値を有し、その値は互いに同じでない。
【0057】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。
【0058】
ケース1において、AP10は、TXOP内で20MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S410)。STA1、STA2、STA3、及びSTA4は、全部、20MHzチャネル帯域幅以上のチャネル帯域幅能力値を有するため、AP10は、PPDUをペアリングされた全てのSTAに送信することができる。特定STAに送信するデータがない場合でなければ、各々のSTAは、特定個数の空間ストリームの割当を受けることができ、該当空間ストリームを介してPPDUを受信することができる。
【0059】
ケース2において、AP10は、TXOP内で40MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S430)。この時、STA1は、20MHzチャネル帯域幅能力値を有するため、該当データを受信することができない。従って、AP10は、STA1を除いた残りのSTAにデータを送信する。これはグループIDがSTA1乃至STA4を含む送信対象STAグループを指示し、STA1にデータが送信されるために使われる空間ストリームの個数を0に設定することによって具現されることができる。
【0060】
ケース3において、AP10は、TXOP内で80MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S440)。この時、STA1は20MHz、STA2及びSTA3は40MHzチャネル帯域幅能力値を有するため、該当データを受信することができない。従って、AP10は、STA4にのみデータを送信する。これはグループIDがSTA1乃至STA4を含む送信対象非AP STAグループを指示し、STA1、STA2、及びSTA3にデータが送信されるために使われる空間ストリームの個数を0に設定することによって具現されることができる。
【0061】
前記のように、送信対象STAグループに含まれるSTAのチャネル帯域幅能力値によって、APがMU−MIMO送信技法を介してデータを送信することができる送信対象STAの数が変わる。このために、互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAに対してデータを送信することができる他の方法が提供されることができる。
【0062】
図5は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【0063】
図5を参照すると、AP10とMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24は、各々のチャネル帯域幅能力値を有し、その値は互いに同じでない。
【0064】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S510)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。また、TXOPは、RTSフレーム(Request to send frame)及びCTSフレーム(Clear to send frame)の交換を介して行われることができる。この時、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅は、CTSフレームに含まれたチャネル帯域幅パラメータ値に決定されることができる。CTSフレームのチャネル帯域幅パラメータに設定された値は、RTSフレームが送信されるチャネル帯域幅より小さい値に設定されることができ、CTSフレームの該当パラメータが指示するチャネル帯域幅を介して送信されることができる。もし、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅が20MHzより大きい場合、AP及び/またはSTAは、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅より小さい、或いは同じ帯域幅を使用してPPDUを複数回にかけて送信することもできる。以下、実施例でTXOPのためのチャネル帯域幅は、80MHzに決定されたと仮定する。
【0065】
AP10は、TXOP区間内にPPDUをMU−MIMOペアリングされた複数のSTAに送信する(S520)。AP10が送信するVHT−SIGAフィールドにはチャネル帯域幅情報が含まれる。これによって、全ての端末機は、同じチャネル帯域幅が割当される。AP10は、TXOP区間内にPPDUをMU−MIMOペアリングされた複数のSTAに送信時、STAのチャネル帯域幅能力値に合うPPDUを送信する。この時、AP10は、送信区間を分けて他のチャネル帯域幅にマッチングされるPPDUを送信することができる。
【0066】
AP10とSTA 21, 22, 23 及び 24 との間にTXOPが設定されると、特定期間中に新たなコンテンション(contention)無しにデータ、制御、管理フレームなどを自由に送受信することができる。まず、AP10は、VHT−SIGAフィールドに80MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA4 24 に送信する(S521)。その後、AP10は、VHT−SIGAフィールドに40MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA2 22、STA3 23 、及びSTA4 24 に送信する(S522)。その次に、AP10は、VHT−SIGAフィールドに20MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA1 21、STA2 22、STA3 23、及びSTA4 24 に送信する(S523)。即ち、AP10は、送信することができるチャネル帯域幅をMU−MIMOペアリングされたSTAのチャネル帯域幅能力値によって適応(adaptation)することができる。
【0067】
前述のようなTXOP区間内で実行される多重チャネル帯域幅送信を介してチャネル帯域幅適応時に80MHzのPPDU送信を介してSTA4 24 に送信が意図されるデータが全部送信された場合、その以後にPPDUをSTA4 24 に送信する必要がない。従って、40MHzのPPDUは、STA2 22 及びSTA3 23 にのみ送信することができる。同様に、40MHzのPPDU送信ステップを介してSTA2 22 及びSTA3 23 に送信が意図されるデータが全部送信された場合、その以後にPPDUを STA1 21 に送信する必要がない。従って、20MHzのPPDUは、STA1 21 にのみ送信することができる。
【0068】
AP10がMU−MIMOペアリングされた複数のSTAのうち一部にPPDUを送信することは、グループID及び割り当てられた空間ストリーム数を指示する情報を介して特定されることができる。図5のような無線LANシステムで、グループIDがSTA1乃至STA4を含むSTAグループを指示する場合、特定非AP STAに割り当てられる空間ストリームの個数が0に設定される場合、該当非AP STAにはデータが送信されない。これは結果的に特定STAにPPDUが正常に送信されないことを意味し、グループIDが指示するSTAグループのうち特定STAにのみPPDUを送信することができることを意味する。
【0069】
図5のようにAPがTXOP区間内で他のチャネル帯域幅を使用して多重チャネル帯域幅送信を実行する場合、後順位のPPDU送信時に使用するチャネル帯域幅は、先順位のPPDU送信時に使用したチャネル帯域幅より小さい、或いは同じでなければならない。即ち、広いチャネル帯域幅から低いチャネル帯域幅に帯域幅適応することを提案する。TXOPを設定する時、APとMU−MIMOペアリングされたSTAを除いた残りのSTAは、ネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を設定してPPDUを送信しない。然しながら、doze状態に動作するSTAであるSTAaの場合、NAVを認知することができない。その結果、APは、20MHzのPPDUを送信する中、残りのサブチャネルが休止状態で残るため、残ったチャネルはSTAaにより使われることができる。この場合、TXOP区間内でAPは、CCA測定(clear channel assessment measure)を実行しないため、20MHzのPPDU送信を終わった後、40MHz及び/または80MHzのPPDUを送信するようになると、衝突(collision)が発生するおそれがある。
【0070】
このようなチャネル帯域幅適応を適用する時は、図5に示す実施例のように、まず、大きいチャネル帯域幅のPPDUを送信する。図5を参照すると、AP10は、80MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信した後、40MHz、20MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信する。
【0071】
ただし、APは、TXOP内で最初のPDPUを送信する前にチャネル帯域が休止(idle)状態かどうかを確認する必要がある。例えば、TXOP区間内に80MHzチャネルが休止状態であると判断されれば、その以後、80MHz/40MHz/20MHzチャネル帯域幅に対するCCA測定を実行する必要がなく、80MHz、40MHz、20MHzの順にPPDUを送信することができる。もし、無線LANシステムでサポートする最大のチャネル帯域幅がより大きくなれば、該当チャネル帯域幅に合うように実行されることができる。
【0072】
このために、APは、送信しようとするPPDUのうちチャネル帯域幅がもっとも大きい値でCCA測定をする。図5のようなPPDU送信実施例において、80MHzチャネル帯域幅が使用可能かに対するCCA測定を実行する。もっとも大きいチャネル帯域幅を先に測定実行しない場合、その以上のチャネル帯域幅にPPDUを送信する以前に該当帯域幅によるCCA測定を実行しなければならない。然しながら、TXOP区間内では原則的にCCA測定を実行せず、これはTXOP割当を伴うPPDU送受信技法の長所である。これは図6を参照して説明する。
【0073】
図6は、本発明の実施例に適用されることができるCCA測定例の一例を示す。
【0074】
図6を参照すると、APは、主チャネル(primary channel)に対してバックオフインターバル(backoff interval)ほどCCA測定を実行しつつ周波数帯域が休止状態かどうかを確認する。これと同時に、APは、PPDUを送信する前に80MHzチャネル帯域幅に対してPIFS(point interframe space)ほどCCA測定を実行する。その結果、PIFSほど全ての80MHz帯域幅のチャネルが休止すると、APは80MHz大きさのPPDUを送信することができる。
【0075】
APがTXOP区間中他のチャネル帯域幅を使用して複数回にかけてPPDUを送信する多重帯域幅送信において、PPDUを送信する時のIFS(interframe space)は、既存のSIFS(short interframe space)、RIFS(reduced interframe space)が適用されることができる。
【0076】
図7は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【0077】
図7を参照すると、AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S710)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報が非AP STAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。TXOP割当は、図5を参考にした実施例のS510ステップのように実行されることができる。
【0078】
AP10は、コンテンション区間(contention period)中80MHzチャネルが休止状態であることを確認し(S720)、TXOP区間中PPDUを送信する(S730)。AP10は、STA21、22、23、24にPPDUを送信し、STA21、22、23、24は、AP10により送信されたPPDUに対応して各々ACKフレーム((acknowledgement)を送信する(S740)。ACKフレームは、ブロックACK(block acknowledgement)フレームを含む概念である。AP10によるPPDU送信−STAグループ21、22、23、24による受信確認応答手順(acknowledgement procedure)は、以下の通りである。
【0079】
まず、AP10は、80MHzのPPDUをSTA4に送信する(S731)。STA4は、PPDUを成功的に受信した場合、AP10にACKフレームを送信する(S741)。AP10は、この後、40MHzのPPDUをSTA2、STA3、及びSTA4に送信する(S732)。一方、STA2、STA3、及びSTA4は、40MHzのPPDUに対する応答として直ちにACKフレームを送信することもできるが、その前にAP10が残りの20MHzのPPDUをSTA1、STA2、STA3、及びSTA4に送信することができる(S733)。20MHzのPPDU送信が終了されれば、STA1は、20MHzのPPDUに対応してACKフレームをAP10に送信する(S742)。STA2、STA3、及びSTA4は、40MHzのPPDU及び20MHzのPPDUに対応して各々ブロックACKフレームをAP10に送信する(S743、S744、S745)。STAの各々がACKフレームを送信する順序は、本実施例のような順序に制限されず、ACKフレーム送信のための無線LANシステムで提供されるチャネル接近メカニズムにより任意に決定されることができる。
【0080】
図8は、本発明の他の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。STAは、自体のチャネル帯域幅能力値以上の帯域幅に送信されるデータは受信することができない。ただし、PPDUに含まれたチャネル帯域幅情報が指示する帯域幅を無視し、自体のチャネル帯域幅能力値を基準にデータを受信することはできる。
【0081】
図8を参照すると、APは割り当てられたTXOP区間中複数のSTAにPPDUを送信する。この時、PPDUのVHT−SIGAフィールドは、80MHz帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれる。ただし、各々のSTAには該当チャネル帯域幅能力値による帯域幅にマッチングされるデータが送信される。従って、APは、STA1には20MHzのPPDU、STA2及びSTA3には40MHzのPPDU、STA4には80MHzのPPDUを送信する。
【0082】
STAは、PPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれたチャネル帯域幅情報が指示するチャネル帯域幅と自体のチャネル帯域幅能力値による最大使用可能な帯域幅のうち小さい帯域幅を、データ送信のためのチャネル帯域幅としてデータを受信することができる。
【0083】
前記のように、STAが送信されるPPDUを受信して自体のチャネル帯域幅を基準にデータを受信することができるようにするために使われるチャネル帯域幅を決定する規則が要求される。その一例に、STAは、シグナリングされたチャネル帯域幅とSTAの最大使用可能なチャネル帯域幅のうち小さい値を使用するチャネル帯域幅に決定するように設定されることができる。ここでシグナリングされたチャネル帯域幅は、APにより送信されるPPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれたチャネル帯域幅指示情報が指示する値である。
【0084】
最大使用可能なチャネル帯域幅は、該当STAのチャネル帯域幅能力値に該当されることができ、これはAPとSTAが結合(association)する時、STAがAPに送信する値である。また、最大使用可能なチャネル帯域幅は、STAの運営モードを知らせる管理アクションフレームに含まれたチャネル帯域幅情報により決定されることができる。下記表2は、チャネル帯域幅情報を含む運営モード通報フレーム(operating mode notification frame)のフォーマットを示す。
【0085】
【表2】
カテゴリフィールド(category field)は、該当フレームがVHTをサポートする次世代無線LANシステムで使われることができることを指示する値に設定される。アクションフィールド(action field)は、該当フレームが運営モード通報フレームであることを指示する値に設定される。チャネル帯域幅(channel width)フィールドは、チャネル帯域幅情報を含むフィールドである。下記表3は、チャネル帯域幅フィールドのフォーマットを示す。
【0086】
【表3】
STAは、運営モード通報フレームを他のSTA及び/またはAPに送信することができる。運営モード通報フレームは、他のSTA及び/またはAPが自体に送信するPPDUのチャネル帯域幅に制限を設けることができるようにする。例えば、APが20MHzのPPDUの送信を受けたい場合、APは、BSS内のSTAに運営モード通報フレームをブロードキャスティングすることができる。APがチャネル帯域幅の値を0にブロードキャスティングすると、BSS内の他のSTAは20MHzのPPDUに送信し、これはSTAが該当フレームをブロードキャスティングする場合も同様である。
【0087】
APは、20MHz/40MHz/80MHzのPPDUをSTAのチャネル帯域幅能力値に合うように送信する時、パイロットシーケンス(pilot sequence)の直交性(orthogonality)と位置を考慮する必要がある。
【0088】
まず、20MHz/40MHz/80MHz各々のチャネル帯域幅を構成するパイロットシーケンスが互いに直交しない場合がある。また 、パイロットシーケンスの副搬送波(subcarrier)位置が互いに正確に一致しない場合がある。即ち、互いに異なる帯域幅においてデータトーン(data tone)とパイロットトーン(pilot tone)のオーバーラップ(overlap)される副搬送波での直交性を保障することができない。データトーンとパイロットトーンの直交特性(orthogonal property)を保障するために、データトーンをナル(null)に変更することができる。図9は、チャネル帯域幅によるパイロットシーケンス割当の一例を示し、パイロットトーンとオーバーラップされるデータトーンがナルに割り当てられれば、直交性が保障されることができる。
【0089】
一方、MU−MIMO送信技法を介するPPDU送信が適正な利得を獲得することができる環境を仮定すれば、既にAPは各STAに適切にビーム形成(beamforming)してPPDUを送信したと判断される。即ち、APから各STAに送信されるデータのために使われるチャネル帯域幅が異なっても相互に及ぼす干渉が少ない。この場合、前記のように、パイロットトーンが互いに直交することができないとしても、全体MU−MIMO送信のパフォーマンス(performance)に大きく影響を及ぼさない。
【0090】
図10及び図11は、本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【0091】
TXOPが80MHzチャネル帯域幅に設定されたと仮定する時、APは、非AP STA1、2、3、4に多重帯域幅送信によりPPDUを送信する。その結果、APが80MHzのPPDUを全部送信した後、40MHz或いは20MHzのPPDUを送信しても、他の端末機が余分のサブチャネルを使用することができない。他の端末機が休止状態のサブチャネルに接近することができる機会の提供を受けるために、TXOP区間は、特定チャネル帯域幅までのPPDU送信区間に設定されることができる。
【0092】
図10を参照すると、TXOPは、STA4に80MHzのPPDUを送信し、STA2、STA3、STA4に40MHzのPPDUを送信する区間に設定される。AP10が送信するPPDUの送信対象STAグループに含まれないSTAaは、TXOP区間である80MHzのPPDU及び40MHzのPPDU送信が終了された後、チャネル接近のためのコンテンションメカニズムを実行した後、チャネルに接近してPPDUを送受信することができる。コンテンションメカニズムは、STAaが使用しようとするチャネル帯域幅によって異なるように実行されることができ、コンテンションメカニズムを介して休止状態が確認されたチャネル帯域幅内の帯域幅を使用してPPDUを送受信することができる。
【0093】
反面、図11を参照すると、TXOPは、STA4に80MHzのPPDUを送信する区間に設定される。STAaは、TXOP区間である80MHzのPPDU送信が終了され、チャネル接近のためのコンテンションメカニズムを実行した後、チャネルに接近してPPDUを送受信することができる。コンテンションメカニズムは、非AP STAaが使用しようとするチャネル帯域幅によって異なるように実行されることができ、コンテンションメカニズムを介して休止状態が確認されたチャネル帯域幅内の帯域幅を使用してPPDUを送受信することができる。
【0094】
図12は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法が具現されることができる無線装置を示すブロック図である。
【0095】
図12を参照すると、無線装置1200は、プロセッサ1210、メモリ1220、及びトランシーバ1230を含む。トランシーバ1230は、無線信号を送信及び/または受信し、IEEE802.11の物理階層を具現する。プロセッサ1210は、トランシーバ1230と機能的に連結され、PPDUフォーマットのようなデータフレームを生成し、送信チャネルを選択し、データフレームを送信チャネルを介して送信する図2乃至図11に示す本発明の実施例を具現するMAC階層及び/またはPHY階層を具現するように設定される。プロセッサ1210は、PPDUフォーマットによるデータフレームを生成し、送信チャネルを選択し、該当送信チャネルを介してデータフレームを送信するように設定されることができる。
【0096】
プロセッサ1210及び/またはトランシーバ1230は、ASIC(Application−Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ1220に格納され、プロセッサ1210により実行されることができる。メモリ1220は、プロセッサ1210の内部に含まれることができ、または外部に位置して知られた多様な手段でプロセッサ1210と機能的に連結されることができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LANシステムに関し、より詳しくは、無線LANシステムにおけるステーション(Station;STA)のデータフレーム送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信技術の発展とともに多様な無線通信技術が開発されている。このうち無線LAN(WLAN)は、無線周波数技術に基づいて個人携帯用情報端末機(Personal Digital Assistant;PDA)、ラップトップコンピュータ、携帯用マルチメディアプレーヤ(Portable Multimedia Player;PMP)等のような携帯用端末機を用いて家庭や企業または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続することができるようにする技術である。
【0003】
無線LANで脆弱点と指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために、比較的最近に制定された技術規格としてIEEE802.11nがある。IEEE802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張することを目的にする。より具体的に、IEEE802.11nでは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)をサポートし、また、送信エラーを最小化してデータ速度を最適化するために、送信部と受信部の両方ともに多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいている。
【0004】
STAは、WLANの普及が活性化され、これを用いたアプリケーションが多様化されることによって、最近にはIEEE802.11nがサポートするデータ処理速度より高い処理率をサポートするための新たなWLANシステムに対する必要性が台頭されている。超高処理率(Very High Throughput;VHT)をサポートする次世代無線LANシステムは、IEEE802.11n無線LANシステムの次のバージョンであり、MACサービス接続ポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度をサポートするために最近に新たに提案されているIEEE802.11無線LANシステムのうち一つである。
【0005】
次世代無線LANシステムは、無線チャネルを効率的に用いるために複数の非AP STAが同時にチャネルに接近するMU−MIMO(MultiUser Multiple Input Multiple Output)方式の送信をサポートする。MU−MIMO送信方式によると、APがMIMOペアリングされた一つ以上の非AP STAに同時にフレームを送信することができる。
【0006】
APとMIMOペアリングされた複数の非AP STAは各々異なる能力値(capability)を有するようになる。この時、非AP STAの種類、使用目的、チャネル環境などによってサポートを受けることができる帯域幅、MCS(Modulation Coding Scheme)、FEC(Forward Error Correction)などが異なる。TXOP区間内で各々異なる能力値を有するSTAを送信する時、使用するチャネル帯域幅(channel bandwidth)を自由に調節することができる場合、周波数帯域(frequency band)でフレームを送受信するAP及び/またはSTAと干渉が発生することができるため、フレーム送受信時の信頼度に問題が発生することができる。従って、TXOP区間内で他のAP及び/またはSTAと干渉を発生させずに、互いに異なる能力値を有するSTAにデータフレームを送信することができる方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、無線LANシステムでAP(Access Point)が複数のSTAにMU−MIMO送信技法を介してフレームを送信する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、無線LANにおけるデータフレームを送信する方法が提供される。前記方法は、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含む。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【0009】
前記TXOPを獲得することは、RTS(request to send)フレーム及びCTS(clear to send)フレームを交換することを含む。
【0010】
前記CTSフレームは、前記TXOPのための前記可用帯域幅を指示する情報パラメータを含む。
【0011】
前記TXOPのための前記可用帯域幅は、前記RTSフレームのチャネル帯域幅と同じ、或いは狭い。
【0012】
前記複数のデータフレームの各々は、制御部分及びデータ部分を含み、前記制御部分は、前記該当データフレームの帯域幅を指示する。
【0013】
前記複数のデータフレームの各々は、PPDU(PLCP(physical layer convergence procedure) protocol data unit)である。
【0014】
前記複数のデータフレームのうち少なくとも一つは、MU−MIMO(multiuser−multiple input multiple output)送信により送信される。
【0015】
他の態様において、無線装置が提供される。前記無線装置は、無線信号を送信及び受信するトランシーバ(transceiver)及び前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサを含む。前記プロセッサは、送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信するように設定される。前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
APは、TXOP区間内で多重帯域幅送信(multiple bandwidth transmission)技法を使用してデータフレームを送信するため、無線LANシステムでチャネル帯域幅を効率的に使用しつつ互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有するSTAにデータを送信することができ、無線LANシステム全般の処理率(throughput)が向上されることができる。
【0017】
TXOP区間内でデータフレーム送信のためのチャネル帯域幅を選択する時て、以前データフレーム送信より狭い帯域幅を選択するため、他のSTA間フレーム送受信との干渉を防止することができる。
【0018】
特定チャネル帯域幅にマッチングされるデータフレーム送信時までTXOPを割り当ててデータを送信するため、非送信対象STAが残りの休止(idle)状態のサブチャネル(subchannel)に接近して別途のフレーム送受信が可能であり、処理率が向上されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
【図2】本発明の実施例に係るPPDUフォーマットの一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の一例を示す。
【図4】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【図5】本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【図6】本発明の実施例に適用されることができるCCA測定例の一例を示す。
【図7】本発明の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の他の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【図9】チャネル帯域幅によるパイロットシーケンス割当の一例を示す。
【図10】本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【図11】本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【図12】本発明の実施例に係るPPDU送信方法が具現されることができる無線装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の実施例が適用されることができる無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムの構成を示す。
【0021】
図1を参照すると、WLANシステムは、一つまたはその以上の基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)を含む。BSSは、成功的に同期化を行って互いに通信することができるステーション(Station;STA)の集合であり、特定領域を意味するものではない。
【0022】
インフラストラクチャ(infrastructure)BSSは、一つまたはその以上の非APステーション(non−AP STA1、non−AP STA2、non−AP STA3、non−AP STA4、non−AP STA5)、分散サービス(Distribution Service)を提供するAP(Access Point)、及び複数のAPを連結させる分散システム(Distribution System;DS)を含む。インフラストラクチャBSSでは、APがBSSの非AP STAを管理する。
【0023】
反面、独立BSS(Independent BSS;IBSS)は、アドホック(Ad−Hoc)モードに動作するBSSである。IBSSは、APを含まないため、中央で管理機能を遂行するエンティティ(Centralized Management Entity)がない。即ち、IBSSでは非AP STAが分散された方式(distributed manner)に管理される。IBSSでは、全てのSTAが移動STAからなることができ、DSへの接続が許容されなくて自己完備的ネットワーク(self−contained network)を構築する。
【0024】
STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準の規定による媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インターフェースを含む任意の機能媒体であり、広義ではAPと非APステーション(Non−AP STAtion)の両方ともを含む。
【0025】
非AP STAは、APでないSTAであり、非AP STAは、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動サブスクライバユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザなど、他の名称と呼ばれることもある。以下、説明の便宜のために非AP STAをSTAという。
【0026】
APは、該当APに結合された(Associated)STAのために無線媒体を経由してDSに対する接続を提供する機能エンティティである。APを含むインフラストラクチャBSSでSTA間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合にはSTA間でも直接通信が可能である。APは、集中制御器(central controller)、基地局(Base Station;BS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などと呼ばれることもある。
【0027】
図1に示すBSSを含む複数のインフラストラクチャBSSは、分散システム(Distribution System;DS)を介して相互連結されることができる。DSを介して連結した複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set;ESS)という。ESSに含まれるAP及び/またはSTAは互いに通信することができ、同じESSでSTAはシームレス通信しつつ一つのBSSから他のBSSに移動することができる。
【0028】
IEEE802.11による無線LANシステムで、MAC(Medium Access Control)の基本接続メカニズムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)メカニズムである。CSMA/CAメカニズムは、IEEE802.11MACの分配調整機能(Distributed Coordination Function;DCF)と呼ばれることもあり、基本的に“listen before talk”接続メカニズムを採用している。このような類型の接続メカニズムによると、AP及び/またはSTAは、送信開始前に無線チャネルまたは媒体(medium)をセンシング(sensing)する。もし、センシング結果、媒体が休止状態(idle status)であると判断されると、該当媒体を介してフレーム送信を始める。反面、媒体が占有状態(occupied status)であると感知されると、該当AP及び/またはSTAは、自体の送信を始めないで媒体接近のための遅延期間を設定して待つ。
【0029】
CSMA/CAメカニズムは、AP及び/またはSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physical carrier sensing)外に仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含む。仮想キャリアセンシングは、ヒドンノード問題(hidden node problem)などのように媒体接近上発生することができる問題を補完するためのことである。仮想キャリアセンシングのために、無線LANシステムのMACは、ネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を用いる。NAVは、現在媒体を使用していたり、或いは使用する権限のあるAP及び/またはSTAが、媒体の利用可能な状態になるまで残っている時間を他のAP及び/またはSTAに指示する値である。従って、NAVで設定された値は、該当フレームを送信するAP及び/またはSTAにより媒体の使用が予定されている期間に該当する。
【0030】
DCFと共に、IEEE802.11MACプロトコルは、DCFとポーリング(polling)ベースの同期式接続方式に全ての受信AP及び/またはSTAがデータフレームを受信することができるように周期的にポーリングするPCF(Point Coordination Function)に基づくHCF(Hybrid Coordination Function)を提供する。HCFは、提供者が多数のユーザにデータフレームを提供するための接続方式をコンテンションベースとするEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とポーリング(polling)メカニズムを用いた非コンテンションベースのチャネル接近方式を使用するHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。HCFは、WLANのQoS(Quality of Service)を向上させるための媒体接近メカニズムを含み、コンテンション区間(Contention Period;CP)と非コンテンション区間(Contention Free Period;CFP)の両方ともでQoSデータを送信することができる。
【0031】
コンテンションベースのチャネル接近方式であるEDCAは、八つの種類のユーザ優先順位を有するフレームに対し、差別化された媒体接近を許容している。上位階層からMAC階層に到着する各フレームは、特定ユーザ優先順位値を有するようになり、各々のQoSデータフレームのMACヘッダにはユーザ優先順位値が含まれる。
【0032】
これらの優先順位を含むQoSデータフレームの送信のために、QoS AP及び/またはSTAは、4個のAC(Access Category)を具現する。MAC階層に到着するフレームのユーザ優先順位は、互いに対応される一つのACに割り当てられる。従って、EDCAコンテンションで成功すると、EDCA送信機会(Transmission opportunity;TXOP)を獲得するようになる。TXOPは、特定STAが無線媒体上に送信を開始する権利を有する場合に権利の持続時間間隔であり、特定AP及び/またはSTAがフレームを送信することができる一定時間を付与し、これを保障するために使われる。TXOPの送信開始時間と最大送信時間はAPにより決定され、EDCA TXOPの場合のビーコンフレームによりSTAに通報されることができる。
【0033】
EDCA技法の核心要素であるEDCAパラメータセット(EDCA parameter set)は、ユーザ優先順位のトラフィックに対するパラメータを示すフィールドであり、その一例に下記表1のように示すことができる。EDCAパラメータセット(EDCA parameter set)は、2009年10月に開示された“IEEE802.11n、Part 11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications、Amendment 5:Enhancements for Higher Throughput”の7.3.2.29節”を参照することができる。
【0034】
【表1】
前記EDCAパラメータセットであるAIFSN[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]等の値は、APによりビーコンフレームに載せて各STAに通報されることができる。基本的にAIFSN[AC]とCWmin[AC]の値が小さいほど高い優先順位を有し、これによってチャネル接近遅延が短くなるため、与えられたトラフィック環境でより多くの帯域を使用する。前記のように特定STAが送信を開始する時、TXOPに基づいて送信時間を定める。APは、AIFSN[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]などのEDCAパラメータとEDCA TXOP時間であるTXOP Limit[AC]をビーコンフレームに載せて各STAに伝達する。
【0035】
前記のようなTXOP獲得は、プローブ応答フレーム(probe response frame)の送信、RTS(request to send)/CTS(clear to send)フレーム交換、及びCTS to selfフレーム送信により行われることができる。TXOPに関連する情報は、APによりブロードキャストされることができ、前述したフレームに含まれたEDCAパラメータセット情報要素に含まれることができる。
【0036】
既存無線LANシステムとは違って、次世代無線LANシステムでは、より高い処理率を要求する。これをVHT(Very High Throughput)といい、このために、次世代無線LANシステムでは、80MHz、連続的な160MHz(contiguous 160MHz)、非連続的な160MHz(non−contiguous 160MHz)帯域幅送信及び/またはその以上の帯域幅送信をサポートしようとする。また、より高い処理率のためにMU−MIMO(MultiUser−Multiple Input Multiple Output)送信方法を提供する。次世代無線LANシステムにおけるAPは、MIMOペアリングされた少なくとも一つ以上のSTAに同時にデータフレームを送信することができる。図1のような無線LANシステムで、AP10は、自体と結合(association)されている複数のSTA21、22、23、24、30のうち少なくとも一つ以上のSTAを含むSTAグループにデータを同時に送信することができる。この時、各々のSTAに送信されるデータは、互いに異なる空間ストリーム(spatial stream)を介して送信されることができる。AP10の送信するデータフレームは、無線LANシステムの物理階層(Physical Layer;PHY)で生成されて送信されるPPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)と呼ばれることができる。本発明の例示でAP10とMU−MIMOペアリングされた送信対象STAグループは、STA1、STA2、STA3、及びSTA4と仮定する。この時、送信対象STAグループの特定STAには空間ストリームが割り当てられないため、データが送信されない場合がある。一方、STAa30は、APと結合されているが、送信対象STAグループには含まれないSTAと仮定する。
【0037】
図2は、本発明の実施例に係るPPDUフォーマットの一例を示すブロック図である。
【0038】
図2を参照すると、PPDU200は、L−STFフィールド210、L−LTFフィールド220、L−SIGフィールド230、VHT−SIGAフィールド240、VHT−STFフィールド250、VHT−LTFフィールド260、VHT−SIGBフィールド270、及びデータフィールド280を含むことができる。
【0039】
PHYを構成するPLCP副階層(sublayer)は、MAC(Medium Access Control)階層から伝達を受けたPSDU(PHY Service Data Unit)に必要な情報を加えてデータフィールド280に変換し、L−STFフィールド210、L−LTFフィールド220、L−SIGフィールド230、VHT−SIGAフィールド240、VHT−STFフィールド250、VHT−LTFフィールド260、VHT−SIGBフィールド270などのフィールドを加えてPPDU200を生成し、PHYを構成するPMD(Physical Medium Dependent)副階層を介して一つまたはその以上のSTAに送信する。
【0040】
L−STFフィールド210は、フレームタイミング獲得(frame timing acquisition)、AGC(Automatic Gain Control)コンバージェンス(convergence)、粗い(coarse)周波数獲得などに使われる。
【0041】
L−LTFフィールド220は、L−SIGフィールド230及びVHT−SIGAフィールド240の復調のためのチャネル推定に使用する。
【0042】
L−SIGフィールド230は、L−STAがPPDUを受信してデータの獲得時に使われる。
【0043】
VHT−SIGAフィールド240は、APとMIMOペアリングされた(paired)STAに必要な共用制御情報と関連するフィールドであり、受信されたPPDU200を解釈するための制御情報を含んでいる。VHT−SIGAフィールド240は、MIMOペアリングされた複数のSTAの各々に対する空間ストリームに対する情報、帯域幅(bandwidth)情報、STBC(Space Time Block Coding)を使用するか否かと関連する識別情報、送信対象STAグループに対する識別情報であるグループ識別子(Group Identifier)、グループ識別子が指示する送信対象グループSTAに含まれたSTAに割り当てられた空間ストリームに対する情報、及び送信対象STAの短いGI(Guard Interval)関連情報を含む。ここで、グループ識別子は、現在使われたMIMO送信方法がMU−MIMOか、或いはSU−MIMOかを含むことができる。
【0044】
VHT−STFフィールド250は、MIMO送信においてAGC推定の性能を改善するために使われる。
【0045】
VHT−LTFフィールド260は、STAがMIMOチャネルの推定時に使われる。次世代無線LANシステムは、MU−MIMOをサポートするため、VHT−LTFフィールド260は、PPDU200が送信される空間ストリームの個数ほど設定されることができる。追加的に、フルチャネルサウンディング(full channel sounding)がサポートされ、これが実行される場合、VHT LTFの数はより多くなることができる。
【0046】
VHT−SIGBフィールド270は、MIMOペアリングされた複数のSTAがPPDU200を受信してデータの獲得時に必要な専用制御情報を含む。従って、VHT−SIGBフィールド270に含まれた共用制御情報が、現在受信されたPPDU200はMU−MIMO送信されたものであることを意味する場合にのみ、STAは、VHT−SIGBフィールド270をデコーディング(decoding)するように設計されることができる。その反対に、共用制御情報が、現在受信されたPPDU200は単一STAのためのもの(SU−MIMOを含む)であることを意味する場合、STAは、VHT−SIGBフィールド270をデコーディングしないように設計されることができる。
【0047】
VHT−SIGBフィールド270は、各STAの変調(modulation)、エンコーディング(encoding)、及びレートマッチング(rate−matching)に対する情報を含む。VHT−SIGBフィールド270の大きさは、MIMO送信の類型(MU−MIMOまたはSU−MIMO)及びPPDU送信のために使用するチャネル帯域幅によって異なる。
データフィールド280は、STAに送信が意図されるデータを含む。データフィールド280は、MAC階層でのMPDU(MAC Protocol Data Unit)が伝達されたPSDU(PLCP Service Data Unit)とスクランブラを初期化するためのサービス(service)フィールド、コンボリューション(convolution)エンコーダをゼロ状態(zero state)に返す時に必要なビットシーケンスを含むテール(tail)フィールド、及びデータフィールドの長さを規格化するためのパディングビットを含む。
【0048】
一方、図1のように与えられた無線LANシステムでAPと結合されているSTAは、互いに異なるチャネル帯域幅能力値(channel bandwidth capability)を有することができる。この時、APが複数のSTAにMU−MIMO送信技法を介してデータを送信することができる最も簡単な方法は、送信のために使用するチャネル帯域幅を指示する情報を図2のようなPPDUフォーマットのVHT−SIGBフィールドに含ませることである。この場合、各STAは、自体に送信されるPPDUのチャネル帯域幅を、VHT−SIGBフィールドをデコーディング(decoding)した後に知ることができる。
【0049】
反面、図2のようなPPDUフォーマットを使用する場合、チャネル帯域幅は、VHT−SIGAフィールド240に含まれて送信される。この場合、互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAは共通のチャネル帯域幅を認知することができる。このように互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAが共存する無線LANシステム環境でTXOP区間中MU−MIMO送信技法を介する効率的なPPDU送信方法に対する議論が必要である。
【0050】
図3は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の一例を示す。
【0051】
図3を参照すると、APとMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24のチャネル帯域幅能力値は、同じように40MHzである。この場合、STAの全てが同じチャネル帯域幅能力値を有するため、PPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれるチャネル帯域幅情報を介してMU−MIMO送信技法を用いたデータ送信が効率的に行われることができる。
【0052】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S310)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。また、TXOPは、RTSフレーム(Request to send frame)及びCTSフレーム(Clear to send frame)の交換を介して行われることができる。この時、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅は、CTSフレームに含まれたチャネル帯域幅パラメータ値に決定されることができる。
【0053】
AP10は、TXOP区間内でPPDUの送信時に、VHT−SIGAフィールドのチャネル帯域幅情報を40MHzを指示するように設定し、複数のSTAにMU−MIMO送信技法を使用して送信する(S320)。STA21、22、23、24は、送信されるPPDUに含まれたチャネル帯域幅情報を介して、PPDUに含まれたデータが送信されるために使われるチャネル帯域幅値を確認することができ、これによってデータを受信することができる。これはSTAのチャネル帯域幅能力値が80MHz、連続的な160MHz、及び非連続的な160MHzである場合にも適用されることができ、AP10が送信するPPDUにマッチングされるチャネル帯域幅の具体的な値は、チャネル帯域幅能力値より小さい値の場合には許容されることができる。
【0054】
図3とは違って、APとMU−MIMOペアリングされたSTAが有するチャネル帯域幅能力値は、各々異なる。この場合、図2に示すフォーマットのようなPPDUを送信する場合、チャネル帯域幅情報がVHT−SIGAフィールドに含まれて送信されるため、各STAに互いに異なるチャネル帯域幅を指示することができない。従って、APは、VHT−SIGAフィールドにチャネル帯域幅情報を含ませてPPDUを送信し、該当PPDUを受信することができるSTAにPPDUを送信する。図4を参照して詳述する。
【0055】
図4は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【0056】
図4を参照すると、AP10とMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24は、各々のチャネル帯域幅能力値を有し、その値は互いに同じでない。
【0057】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。
【0058】
ケース1において、AP10は、TXOP内で20MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S410)。STA1、STA2、STA3、及びSTA4は、全部、20MHzチャネル帯域幅以上のチャネル帯域幅能力値を有するため、AP10は、PPDUをペアリングされた全てのSTAに送信することができる。特定STAに送信するデータがない場合でなければ、各々のSTAは、特定個数の空間ストリームの割当を受けることができ、該当空間ストリームを介してPPDUを受信することができる。
【0059】
ケース2において、AP10は、TXOP内で40MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S430)。この時、STA1は、20MHzチャネル帯域幅能力値を有するため、該当データを受信することができない。従って、AP10は、STA1を除いた残りのSTAにデータを送信する。これはグループIDがSTA1乃至STA4を含む送信対象STAグループを指示し、STA1にデータが送信されるために使われる空間ストリームの個数を0に設定することによって具現されることができる。
【0060】
ケース3において、AP10は、TXOP内で80MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信することができる(S440)。この時、STA1は20MHz、STA2及びSTA3は40MHzチャネル帯域幅能力値を有するため、該当データを受信することができない。従って、AP10は、STA4にのみデータを送信する。これはグループIDがSTA1乃至STA4を含む送信対象非AP STAグループを指示し、STA1、STA2、及びSTA3にデータが送信されるために使われる空間ストリームの個数を0に設定することによって具現されることができる。
【0061】
前記のように、送信対象STAグループに含まれるSTAのチャネル帯域幅能力値によって、APがMU−MIMO送信技法を介してデータを送信することができる送信対象STAの数が変わる。このために、互いに異なるチャネル帯域幅能力値を有する複数のSTAに対してデータを送信することができる他の方法が提供されることができる。
【0062】
図5は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法の他の一例を示す。
【0063】
図5を参照すると、AP10とMU−MIMOペアリングされた複数のSTA21、22、23、24は、各々のチャネル帯域幅能力値を有し、その値は互いに同じでない。
【0064】
AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S510)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報がSTAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。また、TXOPは、RTSフレーム(Request to send frame)及びCTSフレーム(Clear to send frame)の交換を介して行われることができる。この時、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅は、CTSフレームに含まれたチャネル帯域幅パラメータ値に決定されることができる。CTSフレームのチャネル帯域幅パラメータに設定された値は、RTSフレームが送信されるチャネル帯域幅より小さい値に設定されることができ、CTSフレームの該当パラメータが指示するチャネル帯域幅を介して送信されることができる。もし、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅が20MHzより大きい場合、AP及び/またはSTAは、TXOP区間内で使用可能なチャネル帯域幅より小さい、或いは同じ帯域幅を使用してPPDUを複数回にかけて送信することもできる。以下、実施例でTXOPのためのチャネル帯域幅は、80MHzに決定されたと仮定する。
【0065】
AP10は、TXOP区間内にPPDUをMU−MIMOペアリングされた複数のSTAに送信する(S520)。AP10が送信するVHT−SIGAフィールドにはチャネル帯域幅情報が含まれる。これによって、全ての端末機は、同じチャネル帯域幅が割当される。AP10は、TXOP区間内にPPDUをMU−MIMOペアリングされた複数のSTAに送信時、STAのチャネル帯域幅能力値に合うPPDUを送信する。この時、AP10は、送信区間を分けて他のチャネル帯域幅にマッチングされるPPDUを送信することができる。
【0066】
AP10とSTA 21, 22, 23 及び 24 との間にTXOPが設定されると、特定期間中に新たなコンテンション(contention)無しにデータ、制御、管理フレームなどを自由に送受信することができる。まず、AP10は、VHT−SIGAフィールドに80MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA4 24 に送信する(S521)。その後、AP10は、VHT−SIGAフィールドに40MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA2 22、STA3 23 、及びSTA4 24 に送信する(S522)。その次に、AP10は、VHT−SIGAフィールドに20MHzチャネル帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれたPPDUをSTA1 21、STA2 22、STA3 23、及びSTA4 24 に送信する(S523)。即ち、AP10は、送信することができるチャネル帯域幅をMU−MIMOペアリングされたSTAのチャネル帯域幅能力値によって適応(adaptation)することができる。
【0067】
前述のようなTXOP区間内で実行される多重チャネル帯域幅送信を介してチャネル帯域幅適応時に80MHzのPPDU送信を介してSTA4 24 に送信が意図されるデータが全部送信された場合、その以後にPPDUをSTA4 24 に送信する必要がない。従って、40MHzのPPDUは、STA2 22 及びSTA3 23 にのみ送信することができる。同様に、40MHzのPPDU送信ステップを介してSTA2 22 及びSTA3 23 に送信が意図されるデータが全部送信された場合、その以後にPPDUを STA1 21 に送信する必要がない。従って、20MHzのPPDUは、STA1 21 にのみ送信することができる。
【0068】
AP10がMU−MIMOペアリングされた複数のSTAのうち一部にPPDUを送信することは、グループID及び割り当てられた空間ストリーム数を指示する情報を介して特定されることができる。図5のような無線LANシステムで、グループIDがSTA1乃至STA4を含むSTAグループを指示する場合、特定非AP STAに割り当てられる空間ストリームの個数が0に設定される場合、該当非AP STAにはデータが送信されない。これは結果的に特定STAにPPDUが正常に送信されないことを意味し、グループIDが指示するSTAグループのうち特定STAにのみPPDUを送信することができることを意味する。
【0069】
図5のようにAPがTXOP区間内で他のチャネル帯域幅を使用して多重チャネル帯域幅送信を実行する場合、後順位のPPDU送信時に使用するチャネル帯域幅は、先順位のPPDU送信時に使用したチャネル帯域幅より小さい、或いは同じでなければならない。即ち、広いチャネル帯域幅から低いチャネル帯域幅に帯域幅適応することを提案する。TXOPを設定する時、APとMU−MIMOペアリングされたSTAを除いた残りのSTAは、ネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を設定してPPDUを送信しない。然しながら、doze状態に動作するSTAであるSTAaの場合、NAVを認知することができない。その結果、APは、20MHzのPPDUを送信する中、残りのサブチャネルが休止状態で残るため、残ったチャネルはSTAaにより使われることができる。この場合、TXOP区間内でAPは、CCA測定(clear channel assessment measure)を実行しないため、20MHzのPPDU送信を終わった後、40MHz及び/または80MHzのPPDUを送信するようになると、衝突(collision)が発生するおそれがある。
【0070】
このようなチャネル帯域幅適応を適用する時は、図5に示す実施例のように、まず、大きいチャネル帯域幅のPPDUを送信する。図5を参照すると、AP10は、80MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信した後、40MHz、20MHzチャネル帯域幅のPPDUを送信する。
【0071】
ただし、APは、TXOP内で最初のPDPUを送信する前にチャネル帯域が休止(idle)状態かどうかを確認する必要がある。例えば、TXOP区間内に80MHzチャネルが休止状態であると判断されれば、その以後、80MHz/40MHz/20MHzチャネル帯域幅に対するCCA測定を実行する必要がなく、80MHz、40MHz、20MHzの順にPPDUを送信することができる。もし、無線LANシステムでサポートする最大のチャネル帯域幅がより大きくなれば、該当チャネル帯域幅に合うように実行されることができる。
【0072】
このために、APは、送信しようとするPPDUのうちチャネル帯域幅がもっとも大きい値でCCA測定をする。図5のようなPPDU送信実施例において、80MHzチャネル帯域幅が使用可能かに対するCCA測定を実行する。もっとも大きいチャネル帯域幅を先に測定実行しない場合、その以上のチャネル帯域幅にPPDUを送信する以前に該当帯域幅によるCCA測定を実行しなければならない。然しながら、TXOP区間内では原則的にCCA測定を実行せず、これはTXOP割当を伴うPPDU送受信技法の長所である。これは図6を参照して説明する。
【0073】
図6は、本発明の実施例に適用されることができるCCA測定例の一例を示す。
【0074】
図6を参照すると、APは、主チャネル(primary channel)に対してバックオフインターバル(backoff interval)ほどCCA測定を実行しつつ周波数帯域が休止状態かどうかを確認する。これと同時に、APは、PPDUを送信する前に80MHzチャネル帯域幅に対してPIFS(point interframe space)ほどCCA測定を実行する。その結果、PIFSほど全ての80MHz帯域幅のチャネルが休止すると、APは80MHz大きさのPPDUを送信することができる。
【0075】
APがTXOP区間中他のチャネル帯域幅を使用して複数回にかけてPPDUを送信する多重帯域幅送信において、PPDUを送信する時のIFS(interframe space)は、既存のSIFS(short interframe space)、RIFS(reduced interframe space)が適用されることができる。
【0076】
図7は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。
【0077】
図7を参照すると、AP10と結合されているSTA21、22、23、24は、TXOPの割当を受ける(S710)。TXOPの割当は、AP10により獲得されたTXOPに関連する情報が非AP STAに送信されることを介して実行されることができ、これはビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに含まれてブロードキャストされることを介して実行されることができる。TXOP割当は、図5を参考にした実施例のS510ステップのように実行されることができる。
【0078】
AP10は、コンテンション区間(contention period)中80MHzチャネルが休止状態であることを確認し(S720)、TXOP区間中PPDUを送信する(S730)。AP10は、STA21、22、23、24にPPDUを送信し、STA21、22、23、24は、AP10により送信されたPPDUに対応して各々ACKフレーム((acknowledgement)を送信する(S740)。ACKフレームは、ブロックACK(block acknowledgement)フレームを含む概念である。AP10によるPPDU送信−STAグループ21、22、23、24による受信確認応答手順(acknowledgement procedure)は、以下の通りである。
【0079】
まず、AP10は、80MHzのPPDUをSTA4に送信する(S731)。STA4は、PPDUを成功的に受信した場合、AP10にACKフレームを送信する(S741)。AP10は、この後、40MHzのPPDUをSTA2、STA3、及びSTA4に送信する(S732)。一方、STA2、STA3、及びSTA4は、40MHzのPPDUに対する応答として直ちにACKフレームを送信することもできるが、その前にAP10が残りの20MHzのPPDUをSTA1、STA2、STA3、及びSTA4に送信することができる(S733)。20MHzのPPDU送信が終了されれば、STA1は、20MHzのPPDUに対応してACKフレームをAP10に送信する(S742)。STA2、STA3、及びSTA4は、40MHzのPPDU及び20MHzのPPDUに対応して各々ブロックACKフレームをAP10に送信する(S743、S744、S745)。STAの各々がACKフレームを送信する順序は、本実施例のような順序に制限されず、ACKフレーム送信のための無線LANシステムで提供されるチャネル接近メカニズムにより任意に決定されることができる。
【0080】
図8は、本発明の他の実施例に係るPPDU送信方法を示す流れ図である。STAは、自体のチャネル帯域幅能力値以上の帯域幅に送信されるデータは受信することができない。ただし、PPDUに含まれたチャネル帯域幅情報が指示する帯域幅を無視し、自体のチャネル帯域幅能力値を基準にデータを受信することはできる。
【0081】
図8を参照すると、APは割り当てられたTXOP区間中複数のSTAにPPDUを送信する。この時、PPDUのVHT−SIGAフィールドは、80MHz帯域幅を指示するチャネル帯域幅情報が含まれる。ただし、各々のSTAには該当チャネル帯域幅能力値による帯域幅にマッチングされるデータが送信される。従って、APは、STA1には20MHzのPPDU、STA2及びSTA3には40MHzのPPDU、STA4には80MHzのPPDUを送信する。
【0082】
STAは、PPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれたチャネル帯域幅情報が指示するチャネル帯域幅と自体のチャネル帯域幅能力値による最大使用可能な帯域幅のうち小さい帯域幅を、データ送信のためのチャネル帯域幅としてデータを受信することができる。
【0083】
前記のように、STAが送信されるPPDUを受信して自体のチャネル帯域幅を基準にデータを受信することができるようにするために使われるチャネル帯域幅を決定する規則が要求される。その一例に、STAは、シグナリングされたチャネル帯域幅とSTAの最大使用可能なチャネル帯域幅のうち小さい値を使用するチャネル帯域幅に決定するように設定されることができる。ここでシグナリングされたチャネル帯域幅は、APにより送信されるPPDUのVHT−SIGAフィールドに含まれたチャネル帯域幅指示情報が指示する値である。
【0084】
最大使用可能なチャネル帯域幅は、該当STAのチャネル帯域幅能力値に該当されることができ、これはAPとSTAが結合(association)する時、STAがAPに送信する値である。また、最大使用可能なチャネル帯域幅は、STAの運営モードを知らせる管理アクションフレームに含まれたチャネル帯域幅情報により決定されることができる。下記表2は、チャネル帯域幅情報を含む運営モード通報フレーム(operating mode notification frame)のフォーマットを示す。
【0085】
【表2】
カテゴリフィールド(category field)は、該当フレームがVHTをサポートする次世代無線LANシステムで使われることができることを指示する値に設定される。アクションフィールド(action field)は、該当フレームが運営モード通報フレームであることを指示する値に設定される。チャネル帯域幅(channel width)フィールドは、チャネル帯域幅情報を含むフィールドである。下記表3は、チャネル帯域幅フィールドのフォーマットを示す。
【0086】
【表3】
STAは、運営モード通報フレームを他のSTA及び/またはAPに送信することができる。運営モード通報フレームは、他のSTA及び/またはAPが自体に送信するPPDUのチャネル帯域幅に制限を設けることができるようにする。例えば、APが20MHzのPPDUの送信を受けたい場合、APは、BSS内のSTAに運営モード通報フレームをブロードキャスティングすることができる。APがチャネル帯域幅の値を0にブロードキャスティングすると、BSS内の他のSTAは20MHzのPPDUに送信し、これはSTAが該当フレームをブロードキャスティングする場合も同様である。
【0087】
APは、20MHz/40MHz/80MHzのPPDUをSTAのチャネル帯域幅能力値に合うように送信する時、パイロットシーケンス(pilot sequence)の直交性(orthogonality)と位置を考慮する必要がある。
【0088】
まず、20MHz/40MHz/80MHz各々のチャネル帯域幅を構成するパイロットシーケンスが互いに直交しない場合がある。また 、パイロットシーケンスの副搬送波(subcarrier)位置が互いに正確に一致しない場合がある。即ち、互いに異なる帯域幅においてデータトーン(data tone)とパイロットトーン(pilot tone)のオーバーラップ(overlap)される副搬送波での直交性を保障することができない。データトーンとパイロットトーンの直交特性(orthogonal property)を保障するために、データトーンをナル(null)に変更することができる。図9は、チャネル帯域幅によるパイロットシーケンス割当の一例を示し、パイロットトーンとオーバーラップされるデータトーンがナルに割り当てられれば、直交性が保障されることができる。
【0089】
一方、MU−MIMO送信技法を介するPPDU送信が適正な利得を獲得することができる環境を仮定すれば、既にAPは各STAに適切にビーム形成(beamforming)してPPDUを送信したと判断される。即ち、APから各STAに送信されるデータのために使われるチャネル帯域幅が異なっても相互に及ぼす干渉が少ない。この場合、前記のように、パイロットトーンが互いに直交することができないとしても、全体MU−MIMO送信のパフォーマンス(performance)に大きく影響を及ぼさない。
【0090】
図10及び図11は、本発明の実施例に適用されることができるチャネル使用例を示す。
【0091】
TXOPが80MHzチャネル帯域幅に設定されたと仮定する時、APは、非AP STA1、2、3、4に多重帯域幅送信によりPPDUを送信する。その結果、APが80MHzのPPDUを全部送信した後、40MHz或いは20MHzのPPDUを送信しても、他の端末機が余分のサブチャネルを使用することができない。他の端末機が休止状態のサブチャネルに接近することができる機会の提供を受けるために、TXOP区間は、特定チャネル帯域幅までのPPDU送信区間に設定されることができる。
【0092】
図10を参照すると、TXOPは、STA4に80MHzのPPDUを送信し、STA2、STA3、STA4に40MHzのPPDUを送信する区間に設定される。AP10が送信するPPDUの送信対象STAグループに含まれないSTAaは、TXOP区間である80MHzのPPDU及び40MHzのPPDU送信が終了された後、チャネル接近のためのコンテンションメカニズムを実行した後、チャネルに接近してPPDUを送受信することができる。コンテンションメカニズムは、STAaが使用しようとするチャネル帯域幅によって異なるように実行されることができ、コンテンションメカニズムを介して休止状態が確認されたチャネル帯域幅内の帯域幅を使用してPPDUを送受信することができる。
【0093】
反面、図11を参照すると、TXOPは、STA4に80MHzのPPDUを送信する区間に設定される。STAaは、TXOP区間である80MHzのPPDU送信が終了され、チャネル接近のためのコンテンションメカニズムを実行した後、チャネルに接近してPPDUを送受信することができる。コンテンションメカニズムは、非AP STAaが使用しようとするチャネル帯域幅によって異なるように実行されることができ、コンテンションメカニズムを介して休止状態が確認されたチャネル帯域幅内の帯域幅を使用してPPDUを送受信することができる。
【0094】
図12は、本発明の実施例に係るPPDU送信方法が具現されることができる無線装置を示すブロック図である。
【0095】
図12を参照すると、無線装置1200は、プロセッサ1210、メモリ1220、及びトランシーバ1230を含む。トランシーバ1230は、無線信号を送信及び/または受信し、IEEE802.11の物理階層を具現する。プロセッサ1210は、トランシーバ1230と機能的に連結され、PPDUフォーマットのようなデータフレームを生成し、送信チャネルを選択し、データフレームを送信チャネルを介して送信する図2乃至図11に示す本発明の実施例を具現するMAC階層及び/またはPHY階層を具現するように設定される。プロセッサ1210は、PPDUフォーマットによるデータフレームを生成し、送信チャネルを選択し、該当送信チャネルを介してデータフレームを送信するように設定されることができる。
【0096】
プロセッサ1210及び/またはトランシーバ1230は、ASIC(Application−Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ1220に格納され、プロセッサ1210により実行されることができる。メモリ1220は、プロセッサ1210の内部に含まれることができ、または外部に位置して知られた多様な手段でプロセッサ1210と機能的に連結されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LANにおけるデータフレームを送信する方法において、
送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び
前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含み、
前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記TXOPを獲得することは、RTS(request to send)フレーム及びCTS(clear to send)フレームを交換することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CTSフレームは、前記TXOPのための前記可用帯域幅を指示する情報パラメータを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記TXOPのための前記可用帯域幅は、前記RTSフレームのチャネル帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のデータフレームの各々は、制御部分及びデータ部分を含み、前記制御部分は、前記該当データフレームの帯域幅を指示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のデータフレームの各々は、PPDU(PLCP(physical layer convergence procedure) protocol data unit)であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のデータフレームのうち少なくとも一つは、MU−MIMO(multiuser−multiple input multiple output)送信により送信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線信号を送信及び受信するトランシーバ(transceiver);及び、
前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサ;を含み、
前記プロセッサは、
送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び
前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信するように設定され、
前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする無線装置。
【請求項1】
無線LANにおけるデータフレームを送信する方法において、
送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び
前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信することを含み、
前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記TXOPを獲得することは、RTS(request to send)フレーム及びCTS(clear to send)フレームを交換することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CTSフレームは、前記TXOPのための前記可用帯域幅を指示する情報パラメータを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記TXOPのための前記可用帯域幅は、前記RTSフレームのチャネル帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のデータフレームの各々は、制御部分及びデータ部分を含み、前記制御部分は、前記該当データフレームの帯域幅を指示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のデータフレームの各々は、PPDU(PLCP(physical layer convergence procedure) protocol data unit)であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のデータフレームのうち少なくとも一つは、MU−MIMO(multiuser−multiple input multiple output)送信により送信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線信号を送信及び受信するトランシーバ(transceiver);及び、
前記トランシーバと機能的に結合されたプロセッサ;を含み、
前記プロセッサは、
送信機が少なくとも一つのデータフレームを送信するための権利を有する時間区間を指示するTXOP(transmission opportunity)及び前記TXOPのための可用帯域幅(available bandwidth for TXOP)を獲得し、及び
前記TXOP中に複数のデータフレームを少なくとも一つの受信者に順次(sequentially)送信するように設定され、
前記複数のデータフレームのうち後続のデータフレーム(subsequent data frame)の帯域幅は、前記複数のデータフレームのうち前記後続のデータフレーム直前に送信された先行フレーム(preceding frame)の帯域幅と同じ、或いは狭いことを特徴とする無線装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−511238(P2013−511238A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539830(P2012−539830)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【国際出願番号】PCT/KR2011/004715
【国際公開番号】WO2012/002705
【国際公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【国際出願番号】PCT/KR2011/004715
【国際公開番号】WO2012/002705
【国際公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]