説明

無電解ニッケルメッキ用のポリテトラフルオロエチレン分散液

無電解ニッケルメッキ浴で使用するためのポリテトラフルオロエチレン分散液に、低粘性シリコーングリコール界面活性剤をグリセリンと一緒に添加する。この改良されたメッキ浴は、メッキ浴が古くなるにつれても機能し続け且つ付着物中にPTFEを20容量%以上を有する無電解ニッケル付着物を生成する安定なPTFE分散液を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル及び基材の表面上に複合物フィルムを形成しうるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の分散液を含んでなる無電解複合物メッキ浴に関する。
【背景技術】
【0002】
無電解メッキは基材上にメッキされる水性金属イオンの自触媒的または化学的還元に関するものである。無電解メッキで作られる金属付着物は、独特な冶金学的特性を有する。被膜は良好な均一性、優秀な耐腐食性、耐摩耗・研磨性、非磁気性及び磁気性、ハンダ処理性、高硬度、優秀な付着性、並びに低摩擦係数を有する。金属付着物は金属及び非金属表面の両方を含む広範な基材上に作ることができる。
【0003】
無電解浴組成物は、典型的には付着させるべき金属イオン、触媒、1つまたはそれ以上の還元剤、1つまたはそれ以上の錯化剤、及び浴安定剤を含み、これらのすべては特別な金属イオン濃度、温度及びpH範囲に適応せしめられる。無電解金属付着においては、化学的還元剤が利用され、かくして通常の電気メッキ操作で必要とされるような電流を流す必要はない。
【0004】
無電解メッキ法において、金属イオンは電子供与体として役立つ化学的還元剤の作用によって金属に還元される。金属イオンは電子受容体であり、電子供与体と反応して金属を生成させ、これが基材上に付着する。触媒は簡単には浴に与えられる表面であり、これは無電解化学反応を促進して金属イオンを金属へ酸化還元するのに役立つ。
【0005】
最も普通の無電解メッキ操作の1つは、ニッケルまたはニッケル合金の無電解金属付着を含む。この種のメッキ浴は、一般に少なくとも4つの成分、即ちニッケルイオン源、還元剤としての次亜燐酸塩化合物、酸または水酸化物pH調節化合物、及び金属イオンの時期早尚な沈着を防止するための錯化剤を含んでなる。
【0006】
無電解金属付着物、例えばニッケルにおけるミクロンまたは準ミクロン粒子の均一な分散液は、基材上の付着物及び通常の無電解付着物の耐摩耗性、耐研磨性、及び/または平滑性を高めることができる。フルオロポリマ−、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、天然及び合成(多結晶性)ダイヤモンド、炭化クロム、炭化ケイ素、及び酸化アルミニウムを含む複合物は、従来の技術における処方物において共付着されてきた。
【0007】
無電解ニッケルメッキ浴に通常使用されるある複合物質は、PTFEである。PTFE粒子(または他の共付着物質)の分散液をメッキ浴中で適切に機能させるためには、表面活性剤を浴に添加しなければならない。しかしながら、ある種の界面活性剤の添加は不均一な模様の無電解複合物の形成をもたらす。
【0008】
全体が参考文献として引用されるチバ(Chiba)らによる特許文献1は、無電解複合物メッキ溶液が複合物物質、例えばメッキ浴粉末を含まない無電解メッキ溶液より寿命がかなり短いということを議論している。チバらに特記された他の問題点は、得られる複合物フィルムがサテン様のまたは無光沢の外観を持ち、これが表面の粗さと混同させ、また種々の種類の見掛けの欠点をもたらすということである。さらにチバらは、無電解複合物メッキ溶液を使用する場合、金属付着速度が遅く、またメッキ溶液が劣化しがちであるということを記述している。
【0009】
共付着される粒子を高含量で有する均一な外観の複合物フィルムの生成を保証する種々
の方法が提案されてきた。例えば、全体が本明細書に参考文献として参照されるナカムラ(Nakamura)らの特許文献2は、金属マトリックス及び水に不溶な、無電解メッキ浴に添加されるアミンまたはアンモニウム塩を含んでなるそれに分散された粒子または繊維から本質的になって、付着される粒子または繊維の含量が増大した良好の均一な外観の複合物フィルムを生成しうる、複合物フィルムの無電解付着のための無電解メッキ浴を記述する。
【0010】
容易に理解できるように、得られるフィルムの良好な性質、良好な付着速度及び均一性を有する改良された無電解複合物メッキ溶液が必要とされている。更に長寿命を有し、安価で取り扱いやすく、またメッキ浴の長期間使用後でさえ良好な外観と共に性能的に安定であるメッキ溶液が必要とされている。特にメッキ浴を長期間使用しても作動し続け且つ付着物中のPTFEが20容量%以上の無電解にける付着物を生成しうる安定なPTFE分散液が必要とされている。
【0011】
この目的に対して、本発明者は、無電解ニッケルメッキ浴に添加されるPTFE分散液中に低粘性シリコーングリコール界面活性剤を使用すると、基材の表面上に改良された複合物被覆が形成されるということを発見した。
【特許文献1】米国特許第6273943号
【特許文献2】米国特許第5232744号
【発明の要約】
【0012】
本発明者は改良されたポリテトラフルオロエチレンの水性分散液を発見した。特に発明者は、ポリオキシアルコキシル化シリコーングリコール界面活性剤が、水性ポリテトラフルオロエチレン分散液に添加した時、改良された分散液特性を与えることを発見した。好適なポリオキシアルコキシル化シリコーングリコール界面活性剤は、25℃で測定した時約30−60センチスト−クスの低粘度を有する。グリセロールもポリテトラフルオロエチレンの水性分散液を改善し、上述のポリオキシアルコキシル化シリコーングリコール界面活性剤と相乗的に働いて最適な結果をもたらす。
【0013】
上述の改良された分散液は無電解メッキ浴、例えば無電解ニッケルメッキ浴で使用するのに特に適している。改良された分散液の無電解メッキ浴への使用は、分散液含量の増大したメッキ付着物を与える。
【発明の好適な具体例の詳述】
【0014】
本発明者は、無電解ニッケルメッキ浴に関して使用されるポリテトラフルオロエチレン分散液に低粘性シリコ−ングリコ−ル界面活性剤を使用すれば、従来の技術のPTFE分散液浴と比べて有利な結果が得られることを発見した。ここに低粘性とは、25℃の粘度が30−60センチスト−クス(cSt)、好ましくは40−50cStのシリコーングリコール界面活性剤を意味する。
【0015】
シリコーングリコール界面活性剤はジメチルシリコ−ン流体と通常の非イオン性界面活性剤の利点を合わせ持つ。この種の製品は、ポリオキシアルキレン鎖の結合で改変されたポリジメチルシロキサン主鎖を有するものとして記述される。ジメチルシロキサン鎖(シリコーン)の長さ及び連結するオキシアルキレン鎖(界面活性剤)の数、寸法及び組成を変える可能性は、種々のシリコーン界面活性剤製品の製造に対して可能である。ある適当なシリコーングリコール界面活性剤は、BASF社から商品名マシル(Masil)SF−19として市販されているポリオキシアルキレン鎖の化学的結合で改変されたポリジメチルシロキサン主鎖を含む。
【0016】
本発明の発明者は、低粘性シリコ−ングリコ−ル界面活性剤、例えばマシルSF−19
の添加が、いくつかの方法でのPTFE分散液の製造の助けになることを確認した。第一に、この界面活性剤は泡立ちを低く押さえる。更に該界面活性剤は混合温度の上昇につれて分散液を安定に保つ補助をする。本発明者は、分散液の損失なしに、混合を93℃(200°F)以上まで継続しうることを観察した。最後にシリコ−ングリコ−ル界面活性剤の使用は、付着物中のPTFEが20容量%以上の安定な無電解ニッケル付着物を得ることを容易にする分散液の調製を補助する。
【0017】
シリコ−ングリコ−ル界面活性剤を本発明の組成物に添加することに加えて、本発明者は、グリセリンが、PTFE分散液に通常使用されるイソプロピルアルコ−ルの代わりに使用できることも発見した。イソプロピルアルコ−ルの使用は混合工程中のPTFEの湿潤を非常に容易にするけれど、混合中の温度が55℃(160°F)以上になるとPTFEと湿潤剤の結合が失われ、PTFE分散液が破壊される。他のグリコール、例えばプロピレングリコ−ルまたはヘキシレングリコ−ルを使用してもより高い混合温度を可能にするが、グリセリンは無電解ニッケル付着物中のPTFE含量パ−セントを増加させる助けをするという点で、これらの物質の中で特異であるように見える。
【0018】
シリコ−ングリコ−ル界面活性剤及びグリセロ−ルは、それぞれ別々で従来法よりも良好な分散液を生成しうるけれど、本発明者は本発明のPTFE分散液中のシリコ−ン界面活性剤及びグリセロ−ルの組合わせ物が驚くべきことに個々の使用よりも非常に良好な分散液を与えることを見出だした。両物質の使用は、付着物中のPTFEパ−セントを高めること、混合中の泡立ちをより少なくすること、また2つの添加物の1つだけを使用した時よりも分散液中の粒子寸法及び粒径範囲が低下することが発見された。
【0019】
本発明のPTFE分散液は、好ましくは他の湿潤剤も含有する。これらの湿潤剤は、カチオン性または非イオン性のいずれかであるフルオロカ−ボンまたは非フルオロカ−ボン湿潤剤のいずれかである。一般に、アニオン性湿潤剤は、カチオン性湿潤剤と反応するから本発明の分散液では使用できない。カチオン性湿潤剤は、PTFE粒子に負荷電を与え、この結果これが無電解ニッケルメッキ工程中にメッキされる目的物の表面に引きつけられるようにするから、本発明の分散液に好適である。本発明の分散液における非イオン性湿潤剤の使用は分散液を安定に保つのに役立つ。フルオロカ−ボンまたは非フルオロカ−ボン湿潤剤のいずれかを使用しうるが、本発明の分散液は好ましくは少なくとも1つのフルオロカ−ボン湿潤剤を含む。
【0020】
本発明のPTFE分散液は、一般にニッケルイオン源、次亜リン酸塩化合物、pH調節化合物、及び金属イオンが時期早尚に浴から沈着するのを防ぐための錯化(キレ−ト化)剤を含む通常の無電解ニッケルメッキ浴に添加される。このpH調節化合物はメッキ浴の化学的構成に依存して、酸、水酸化物、またはアンモニアであってよい。
【0021】
本発明者は、PTFE分散液をリットル当り約2−12mlでメッキ浴に添加した時、メッキ浴が新しい時に付着物中のPTFEが20−24容量%で、メッキ浴が老化するにつれて付着物中のPTFEが20−26容量%を達成するという良好な結果を得た。
【0022】
今や本発明を、次の限定を意味しない実施例を参照にして更に記述しよう。
【実施例1】
【0023】
シルバ−サン(Silverson)L4RT高剪断力混合機を用いて、次の物質から分散液を製造した:
フルオラド(Fluorad)FC135 12g
フルオラド(Fluorad)FC170 1g
イソプロピルアルコ−ル 12g
水 375g
ゾニル(Zonyl)MP−1000PTFE粉末 600g
フルオラドFC135はカチオン性フッ素化湿潤剤である。フルオラドFC170は非イオン性フッ素化湿潤剤である。両物質は3M社製である。水、アルコール及び湿潤剤を一緒に混合した。混合機を約5000−6000rpmで運転しつつ、PTFE粉末を少量ずつゆっくりと添加した。すべてのPTFE粉末を分散液で湿らし、その後混合を1時間継続した。次いで温度を高々60−65℃(155−160°F)まで上昇させ、この分散液を室温まで冷却した。
【0024】
エルニック(Elnic)101C5無電解ニッケルPTFE(硫酸ニッケル、次亜リン燐ナトリウム、ニッケルイオン錯化剤、及びpH調節剤としての水酸化アンモニウムを含んでなる)を、エルニック101C5の20%溶液を製造する技術データシートに従って製造した。pHはアンモニアで約4.9−5.0に調節した。次いでPTFE分散液をリットル当り2−12ml添加した。得られたメッキ浴を用いて無電解ニッケル/メッキ浴付着物をメッキし、これをPTFE含量について分析した。結果を表1に示す。
【0025】
表1 実施例1における浴中の分散液と付着物中のPTFE
添加分散液(ml/l) PTFE%(v/v)
2 4
4 7
6 12
8 14
10 15
12 16
【実施例2】
【0026】
次の物質を使用し、且つ混合を温度が77−79℃(170−175°F)に達するまで続ける以外、実施例1と同様にして第2の分散液を製造した。フルオラドFC135及びフルオラドFC170の両方はイソプロピルアルコ−ルを有するから、FC135、FC170、及びグリセリンの混合物を乾燥オーブン中で約1.5時間85℃まで加熱してイソプロピルアルコ−ルを蒸発させ、次いで分散液の調製に進んだ。イソプロピルアルコ−ルは次の実施例において致命的であることが示されよう。
【0027】
フルオラドFC135R1 12g
フルオラドFC170R1 1g
マシルSF19 3g
グリセリン 11g
水 373g
ゾニル(Zonyl)MP−1000PTFE粉末 600g
3M社から入手
BASF社から入手
デュポン社から入手
得られた分散液を同一種のエルニック101C5メッキ浴に添加した。浴に分散液2−12ml/lを添加したメッキ浴から付着物を得た。この付着物を分析し、表2の結果を得た。
【0028】
表2 実施例2における浴中の分散液と付着物中のPTFE
添加分散液(ml/l) PTFE%(v/v)
2 20.6
4 21.5
6 24.2
8 24.3
10 21.2
12 21.7
表2は、PTFEパ−セントが最大20−24容量%になることを示す。これはメッキ浴が新鮮な場合に真実である。浴が古くなるにつれてこの組成物に対する最高実効値は20−26容量%に上昇した。
【実施例3】
【0029】
いくらかのイソプロピルアルコ−ルを混合物に添加する以外実施例2と同様に分散液を調製した。混合は温度が77−79℃(170−175°F)に上昇するまで継続した。
【0030】
フルオラドFC135 12g
フルオラドFC170 1g
マシルSF19 3g
グリセリン 11g
イソプロピルアルコ−ル 5g
水 368g
ゾニルMP−1000PTFE粉末 600g
メッキ浴は、分散液6ml/lを浴に添加する以外、他の実施例と同様にして同一種のエルニック101C5を用いて調製した。得られた付着物はPTFEを13容量%有した。アルコールの添加は、アルコールを含まない同様の分散液と比べてPTFEの付着物中含量を低下させた。
【実施例4】
【0031】
グリセリンを省略する以外実施例2と同様に分散液を作った。混合は温度が77−79℃(170−175°F)に達するまで続けた。この場合にも、フルオラドFC135及びフルオラドFC170の両方はイソプロピルアルコ−ルを蒸発させ、次いで分散液の調製に進んだ。
【0032】
フルオラドFC135 12g
フルオラドFC170 1g
マシルSF19 3g
水 384g
ゾニルMP−1000PTFE粉末 600g
分散液2−10ml/lを用いて、他の実施例と同様に同一種のエルニック101C5により一連のメッキ浴を調製した。これらのメッキ浴から付着物をメッキし、メッキ浴に関して付着物を分析した。結果を表3に示す。
【0033】
表3 実施例4における浴中の分散液と付着物中のPTFE
添加分散液(ml/l) PTFE%(v/v)
2 7.6
4 18.8
6 20.4
10 23.0
【実施例5】
【0034】
マシルSF19を省略する以外実施例2と同様に分散液を作った。混合は温度が77−79℃(170−175°F)に達するまで続けた。この場合にも、フルオラドFC135及びフルオラドFC170の両方はイソプロピルアルコ−ルを蒸発させ、次いで分散
液の調製に進んだ。
【0035】
フルオラドFC135 12g
フルオラドFC170 1g
グリセリン 11g
水 376g
ゾニルMP−1000PTFE粉末 600g
分散液2−10ml/lを用いて、他の実施例と同様に同一種のエルニック101C5により一連のメッキ浴を調製した。これらのメッキ浴から付着物をメッキし、メッキ浴に関して付着物を分析した。結果を表4に示す。
【0036】
表4 実施例5における浴中の分散液と付着物中のPTFE
添加分散液(ml/l) PTFE%(v/v)
2 4.3
4 17.6
6 19.4
10 23.4
実施例4及び5は、グリセリン及びマシルSF19の使用がそれ自体かなり高いPTFE含量の良好な付着物を生成することを示す。しかしながら同様の条件下にこれらを一緒に使用すると、この組合わせ工程では同様の量の分散液を無電解ニッケルメッキ浴に使用してもより高いPTFE含量を付着物中に与えた。
【0037】
粒径は分散液の効果の重要な尺度である。分散液は名目上400ナノメーター程度の寸法のメッキ浴を用いて作られる。この粒子は、凝集して非常に大きい寸法の塊に凝集する。ここでこれを何時でも使えるようにするには、凝集を最低の可能な程度まで減じた分散液を調製することである。ここに列挙される実施例で調製された粒径を、ニコンプ(NiComp)”サブミクロン粒径計”を用いて測定した。この測定は、平均粒径を測定し、標準偏差としての寸法範囲の広がりを与える。理想的には、粒子はできる限り小さく、寸法範囲は非情に狭くあるべきである。表5はこれらの分散液の寸法測定結果を表示する。
【0038】
表5 分散液の寸法の測定
分散液 平均粒径、ナノメ−タ− 標準偏差
実施例1 450 4
実施例2 355 1
実施例3 400 4
実施例4 360 3
実施例5 404 3
表5に示す結果は、実施例に示す結果を補強するものである。グリセリン及び/または低粘性シリコーングリコール界面活性剤の使用は、それぞれ従来の技術と比べて改良された分散液を与える。しかしながら、両方の物質を用いて調製した分散液はより良好な性能を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低粘性シリコーングリコール界面活性剤及びポリテトラフルオロエチレン粉末を含んでなる、水性ポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項2】
分散液がカチオン性湿潤剤、非イオン性湿潤剤、及びこれらの組合わせ物からなる群から選択される少なくとも1つの物質も含んでなる、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項3】
該カチオン性湿潤剤が分散液1000g当り約10−15gの量で分散液中に存在する、請求項2のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項4】
該非イオン性湿潤剤が分散液1000g当り約5−15gの量で分散液中に存在する、請求項2のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項5】
該カチオン性湿潤剤及び該非イオン性湿潤剤の少なくとも1つがフルオロカーボン湿潤剤を含んでなる、請求項2のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項6】
該シリコーングリコール界面活性剤が分散液1000g当り約1−10gの量で分散液中に存在する、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項7】
分散液がグリセリンも含んでなる、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項8】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が分散液1000g当り約500−700gの量で分散液中に存在する、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項9】
該低粘性シリコーングリコール界面活性剤が約30−60センチスト−クスの粘度を有する、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項10】
該低粘性シリコーングリコール界面活性剤が約40−50センチスト−クスの粘度を有する、請求項9のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項11】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が約350−450ナノメ−タ−の名目上の粒子寸法を有する、請求項1のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項12】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が約400ナノメ−タ−の名目上の粒子寸法を有する、請求項11のポリテトラフルオロエチレン分散液。
【請求項13】
a)ニッケルイオン源、
b)次亜燐酸塩化合物、
c)pH調節化合物、
d)ニッケルイオンに対する錯化剤、
e)i)低粘性シリコーングリコール界面活性剤、及び
ii)ポリテトラフルオロエチレン粉末、
を含んでなる、改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項14】
分散液がカチオン性湿潤剤、非イオン性湿潤剤、及びこれらの組合わせ物からなる群から選択される少なくとも1つの物質も含んでなる、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項15】
該カチオン性湿潤剤が分散液1000g当り約10−15gの量で分散液中に存在する、請求項14の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項16】
該非イオン性湿潤剤が分散液1000g当り約5−15gの量で分散液中に存在する、請求項14の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項17】
該カチオン性湿潤剤及び該非イオン性湿潤剤の少なくとも1つがフルオロカーボン湿潤剤を含んでなる、請求項14の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項18】
該シリコーングリコール界面活性剤が分散液1000g当り約1−10gの量で分散液中に存在する、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項19】
分散液がグリセリンも含んでなる、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項20】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が分散液1000g当り約500−700gの量で分散液中に存在する、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項21】
該低粘性シリコーングリコール界面活性剤が約30−60センチスト−クスの粘度を有する、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項22】
該低粘性シリコーングリコール界面活性剤が約40−50センチスト−クスの粘度を有する、請求項21の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項23】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が約350−450ナノメ−タ−の名目上の粒子寸法を有する、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項24】
該ポリテトラフルオロエチレン粉末が約400ナノメ−タ−の名目上の粒子寸法を有する、請求項23の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項25】
該ポリテトラフルオロエチレン分散液がメッキ浴リットル当り約2−12ミリリットルの量で該メッキ浴中に存在する、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。
【請求項26】
該pH調節化合物がアンモニアであり、該メッキ浴のpHが約4.9−5.0である、請求項13の改良された無電解ニッケル複合物メッキ浴。

【公表番号】特表2007−501332(P2007−501332A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532343(P2006−532343)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009106
【国際公開番号】WO2004/101848
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(503059622)マクダーミド・インコーポレーテツド (5)
【Fターム(参考)】