説明

煎餅セット

【課題】味が異なる煎餅を組み合わせて食することにより辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の風味を得ることが可能な煎餅セットを提供する。
【解決手段】たらこ味煎餅1、唐辛子味煎餅2、高菜味煎餅3、とんこつラーメン味煎餅4及びもつ鍋味煎餅5からなり、たらこ味煎餅1と唐辛子味煎餅2の組み合わせで辛子明太子の風味、唐辛子味煎餅2と高菜味煎餅3の組み合わせで辛子高菜の風味、唐辛子味煎餅2ととんこつラーメン味煎餅4の組み合わせでとんこつラーメンの風味、唐辛子味煎餅2ともつ鍋味煎餅5の組み合わせでもつ鍋の風味が得られる煎餅セット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たらこ味、唐辛子味、高菜味、とんこつラーメン味あるいはもつ鍋味の煎餅を組み合わせて食べることにより、辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の風味が得られる煎餅セットに関する。
【背景技術】
【0002】
煎餅は、米粉、小麦粉、ポテト粉等を原材料とし、これを練った後、薄く焼き上げたり又はフライにしたりすることにより製造される。煎餅に新しい風味やうまみを持たせるために、例えば、次に示すように、煎餅に他の食材を加えた各種の煎餅が提案されている(特許文献1〜10参照)。
【0003】
(1)素材の混練時に蒲焼用のタレを混合混練させた後に、成形及び乾燥、加熱させ蒲焼味煎餅(特許文献1)。
【0004】
(2)カレー、調味料を加えて練り上げて成形し、焼き上げた煎餅(特許文献2)。
【0005】
(3)焼成した素焼製品の表面に調味液を付着させるとともにフリーズドライした納豆粒を載置した納豆煎餅(特許文献3)。
【0006】
(4)沢蟹をそのまま一枚のせんべい生地上に乗せて、プレス,焼成して仕上げた沢蟹せんべい(特許文献4)。
【0007】
(5)適宜の大きさに切断し、乾燥させたタコの身を生地と共に焼成し、生地とタコの身が結合し、且つ、タコの身の一部が表面に露出していることを特徴とするタコ入りせんべい(特許文献5)。
【0008】
(6)人参ほうれん草などの粉末と小麦粉または米粉などの粉末と水とを混練して焼いた野菜煎餅と、ひじきなどの海草の粉末と干椎茸の粉末と小麦粉または米粉と水とを混練して焼いた海草煎餅と、小魚などの煮干の粉末とにんにくの粉末と小麦粉または米粉と水とを混練して焼いた小魚煎餅と、煎豆の粉末と小麦粉または米粉と水を混練して焼いた煎豆煎餅と、茹で卵の粉末と小麦粉または米粉と水を混練して焼いた長方形の卵煎餅(特許文献6)。
【0009】
(7)小麦粉を主材とし、これにパウダー状のイカ墨と鶏卵とミンチ状に形成したイカの肉、及び砂糖や食塩などの調味料を混入して焼成した煎餅(特許文献7)。
【0010】
(8)小豆などのあんを圧縮して薄い煎餅状の圧縮あんの周りに煎餅の原材料を被せて焼き上げたあん入り煎餅(特許文献8)。
【0011】
(9)煎餅材料である澱粉,小麦粉などに乾燥高麗人参を添加混合、混練した種を鉄製焼型に入れ焼いた高麗人参煎餅(特許文献9)。
【0012】
(10)えびと澱粉とを配合して成る生地を両面から焼成したえび煎餅(特許文献10)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2007−325517号公報
【特許文献2】特開2001−252021号公報
【特許文献3】特開平11−221021号公報
【特許文献4】特開平11−164652号公報
【特許文献5】特開平09−308437号公報
【特許文献6】特開平09−294561号公報
【特許文献7】特開平08−205779号公報
【特許文献8】実開平1−94084号公報
【特許文献9】実用新案登録第3082620号公報
【特許文献10】実用新案登録第3082620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前記各特許文献に記載された各種の食材を加えた煎餅は、添加した食材の風味を煎餅に持たせるものであるため、添加した食材の味と風味に限られてしまい、それ以外の味や風味は得られない。
【0015】
そこで、本発明は、味が異なる煎餅を組み合わせて食することにより辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の風味を得ることが可能な煎餅セットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の煎餅セットは、たらこ味煎餅、唐辛子味煎餅、高菜味煎餅、とんこつラーメン味煎餅及びもつ鍋味煎餅からなり、各煎餅を組み合わせて食することにより、辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の風味が得られる。各煎餅の組み合わせと得られる。風味は次のとおりである。
【0017】
(1)たらこ味煎餅+唐辛子味煎餅→辛子明太子
(2)唐辛子味煎餅+高菜味煎餅→辛子高菜
(3)高菜味+とんこつラーメン味煎餅→とんこつラーメン
(4)もつ鍋味煎餅+唐辛子味煎餅→もつ鍋
【発明の効果】
【0018】
各煎餅を組み合わせて重ねて食することにより、辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の中から好みの風味を簡易にかつ楽しく味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の煎餅のセットの模式図である。
【図2】煎餅の製造工程を示す工程図である。
【図3】煎餅の組み合わせと、得られる風味を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0021】
本発明の煎餅セットは、図1に示すように、たらこ味煎餅1、唐辛子味煎餅2、高菜味煎餅3、とんこつラーメン味煎餅4,もつ鍋味煎餅5の5種類からなる。各煎餅の大きさ、厚み、形状は、通常の煎餅と同様に一口サイズや大判サイズなど適宜選択する。各味の煎餅1〜5を袋詰めして煎餅セット6にする。袋詰めされた煎餅1〜5は、ひとつの箱7に収納される。
【0022】
各煎餅の主な原材料は次のとおりである。
【0023】
(1)たらこ味煎餅の原材料
じやがいもでん粉、植物油脂、えび、食塩、すけとうだらの卵、えび粉、砂糖、ぶどう糖、唐辛子、たらこ粉末、発酵調味料、蛋白加水分解物、粉末醤油(小麦を含む)、かつおエキス、デキストリン、酵母エキス、調味料(アミノ酸等)、着色料(紅麹、パプリカ色素、赤106、赤102、黄5)、酸化防止剤(ビタミンE)、ミョウバン、ソルビトール、香料、甘味料(ステビア)
【0024】
(2)唐辛子味煎餅の原材料
じゃがいもでん粉、植物油脂、食塩、唐辛子、調味料(アミノ酸等)、ミョウバン、甘味料(ステビア)
【0025】
(3)高菜味煎餅の原材料
じゃがいもでん粉、高菜の油妙め[高菜漬け、植物油脂、香辛料、醤油(小麦を含む)]、植物油脂、食塩、調味料(アミノ酸等)、ミョウバン、着色料(ウコン)
【0026】
(4)とんこつラーメン味煎餅:
じゃがいもでん粉、乾麺(小麦粉、食塩)、植物油脂、食塩、ポークエキスパウダー(乳成分を含む)、砂糖、ぶどう糖、粉末醤油、ごま、香辛料、野菜エキスパウダー、チキンエキスパウダー、オイスターエキスパウダー、調味料(アミノ酸等)、ミョウバン、かんすい、着色料(カラメル、クチナシ)、酸味料、香料
【0027】
(5)もつ鍋味煎餅:
じゃがいもでん粉、植物油脂、えび、にんにく、食塩、砂糖、乾燥にら、にんにく醤油パウダー(小麦を含む)、蛋白加水分解物、デキストリン、粉末醤油、酵母エキス、調味料(アミノ酸等)、着色料(クチナシ)、酸化防止剤(ビタミンE)、ミョウバン、香料、甘味料(ステビア)、香辛料抽出物
【0028】
製造工程を図2により説明する。
【0029】
原材料前処理工程:原材料の解凍、殻むき、スライスなどを行う。
(1)軽量・配合工程:前処理した原材料を計量し、所定の割合で配合する。
(2)練り工程:配合した原材料を混合・捏加する。
(3)焼成工程:練った混合物を成形し、焼成する。
(4)乾燥工程:焼成品を乾燥させて水分調整する。
(5)フライ工程:水分調整した焼成品を油揚げする。
(6)包装工程:できあがった、たらこ味煎餅、唐辛子味煎餅、高菜味煎餅、もつ鍋味煎餅をそれぞれ袋詰め・密閉する。
(7)箱詰め:袋詰めした5種類の煎餅をセットにして箱詰めする。
【0030】
図3に示すように、選んだ煎餅を組み合わせ、重ねて食することにより、博多(福岡県)の味である辛子明太子、辛子高菜、とんこつラーメンあるいはもつ鍋の風味を味あうことができる。
【0031】
(1)たらこ味煎餅+唐辛子味煎餅→辛子明太子
明太子は、唐辛子をベースにした調味液に塩たらこを漬け込み、じっくりと熟成させたものである。たらこ味煎餅と唐辛子味煎餅を組み合わせて食べることにより、明太子の辛さの中にコクのある旨味を味あうことができる。
【0032】
(2)唐辛子味煎餅+高菜味煎餅→辛子高菜
辛子高菜は唐辛子を効かせた油で炒める高菜の炒めものである。唐辛子味煎餅と高菜味煎餅を組み合わせて食べることにより、唐辛子の辛味と油のコク、高菜の旨味を味あうことができる。
【0033】
(3)高菜味+とんこつラーメン味煎餅→とんこつラーメン
とんこつラーメンは、乳白色に白濁した旨みたっぷりの豚骨スープに、細めのストレート麺が特徴であり、具は、細かく刻んだネギや薄切りの焼き豚、薬味は、紅生姜、白ゴマ、辛子高菜などである。高菜味ととんこつラーメン味煎餅を組み合わせて食べることにより、とんこつラーメンのスープの風味を味あうことができる。
【0034】
(4)もつ鍋味煎餅+唐辛子味煎餅→もつ鍋
もつ鍋はニンニクや唐辛子を入れた醤油や味噌ベースのダシ汁で、牛の白モツ・キャベツ・ニラ・豆腐などを煮込んだものであり、もつ鍋味煎餅と唐辛子味煎餅を組み合わせて食べることにより、もつ鍋の煮込により得られる風味を味あうことができる。
【符号の説明】
【0035】
1:たらこ味煎餅
2:唐辛子味煎餅
3:高菜味煎餅
4:とんこつラーメン味煎餅
5:もつ鍋味煎餅
6:煎餅セット
7:箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
たらこ味煎餅、唐辛子味煎餅、高菜味煎餅、とんこつラーメン味煎餅及びもつ鍋味煎餅からなり、たらこ味煎餅と唐辛子味煎餅の組み合わせで辛子明太子の風味、唐辛子味煎餅と高菜味煎餅の組み合わせで辛子高菜の風味、高菜味煎餅ととんこつラーメン味煎餅の組み合わせでとんこつラーメンの風味、もつ鍋味煎餅と唐辛子味煎餅の組み合わせでもつ鍋の風味が得られることを特徴とする煎餅セット。
【請求項2】
たらこ味煎餅、唐辛子味煎餅、高菜味煎餅、とんこつラーメン味煎餅及びもつ鍋味煎餅が一口サイズであることを特徴とする請求項1に記載の煎餅セット。
【請求項3】
たらこ味煎餅、唐辛子味煎餅、高菜味煎餅、とんこつラーメン味煎餅及びもつ鍋味煎餅がそれぞれ袋詰めされた各袋をひとつの箱に収納したことを特徴とする請求項1又は2に記載の煎餅セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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