説明

照光式キーシート及び押釦スイッチ

【課題】1つのキートップ内に並設されている表示要素を利用機能ごとに分けて照光することができる技術の提供。
【解決手段】キートップ4の投影面Rにおける減衰手段9の分割部9aによって区画された領域を、それぞれ異なるLED14からのバックライト光で照光することができ、区画領域ごとに個別に照光制御できる。よって1つのキートップ4内に並設されている表示要素を利用機能ごとに分けて照光する照光式キーシート1を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末機器や、PDA、AV機器、各種リモコン、各種キーボードなどの各種電子機器の操作部に用いられ、電子機器の内部に装着した光源の光(バックライト光)によって照光可能な照光式キーシート及び押釦スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末機器やAV機器等の各種電子機器のキーシートには押圧操作を受ける複数のキートップが設けられており、これらキートップは暗所での操作性の向上を意図して、文字、記号などの表示要素をバックライト光によって照光されるものが多い。このバックライト光の光源の一例として発光ダイオード(LED)が利用されている。
【0003】
こうしたキーシートのデザインは多様化しており、例えば特開2008−41431号公報には、キーシートを複数のエリアに分割して各エリアごとに発光色の異なるLEDで照光させて、各エリアの照光色を異ならせるという技術が開示されている。このようにすれば、一機能の押圧操作に用いるキートップ郡を同色で照光でき、操作性を高めることができるという利点がある。
【特許文献1】特開2008−41431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子機器の多機能化に伴い、1つのキートップ内に複数種類の表示要素が並べて設けられていることが多い。例えば、携帯電話機のキートップでは、通話機能で用いる「数字」と、メール機能で用いる「文字」とが、1つのキートップ内に並べて表示されている。特許文献1では、利用機能に用いるキートップ郡を色分けできるが、1つのキートップ内に並べて表示されている表示要素を利用機能ごとに分けて照光することができないという課題がある。上記例えでは、通話機能で用いる「数字」のみ照光したり、メール機能で用いる「文字」のみ照光することはできない。
【0005】
以上のような従来技術を背景としてなされたのが本発明である。すなわち、本発明の目的は、1つのキートップ内に並設されている表示要素を利用機能ごとに分けて照光することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく本発明は、導光シートでなるベースシートと、該ベースシートの操作面側に固着される透光性のキートップと、を備え、バックライト光によってキートップの操作機能を表示する表示要素が照光可能な照光式キーシートであって、ベースシートが光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートであり、一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアから照光される照光式キーシートを提供する。
を提供する。
【0007】
本発明では、ベースシートが光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートである。ベースシートが、光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートであるため、導光シート内に設けられた減衰手段によって、導光シートが複数の照光エリアに区分されている。
【0008】
そして、一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアから照光される。一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアから照光されるため、一のキートップが有する複数の表示要素、即ち、数字やアルファベットごとに照光させることができる。
【0009】
そして、減衰手段が、キートップを複数の照光エリアに対応して区分するものであり、かつ、光源からの光放射方向に沿って照光エリアを区分するものとすることができる。減衰手段が、キートップを複数の照光エリアに対応して区分するものであり、かつ、光源からの光放射方向に沿って照光エリアを区分するものとしたため、キートップ内の複数の領域に分けて、その領域内ごとに照光させることができる。
「光源からの光放射方向に沿う」とは、光源からの光放射方向だけでなく、その方向と略平行な方向をいい、内部光源からの直接光が照らし得る範囲を含むものである。このようにすれば、導光手段を伝わるバックライト光の進路を減衰手段で遮り難くすることができ、導光効率を高めることができる。
【0010】
導光手段は、導光シートの導光に寄与する部位をいうものであり、ゴム状弾性体や樹脂で形成することができる。導光手段をゴム状弾性体や可撓性のある樹脂とすれば、導光手段を弾性変形可能なベースシートとすることができ、押圧操作の際に弾性変形に伴う押圧操作感を得ることができる。なお、導光手段に拡散層を設ければ、導光手段に伝わるバックライト光をキートップへ入射し易くすることができる。
【0011】
減衰手段は、導光シートの中で光を減衰または反射する部位をいうものであり、この部分もまたゴム状弾性体で形成することができる。さらに、導光シートの欠けの部分、即ちスリットなどの空間で形成することができる。
減衰手段をゴム状弾性体とすれば、減衰手段が弾性変形することができ、押圧操作の際に押圧操作性を高めることができる。
【0012】
また、減衰手段を空間とすれば、導光手段を伝わっている光を導光手段と空間との界面で反射し減衰させることができる。このため導光手段を伝わっている光を、空間を挟んだ導光手段へ伝わり難くすることができ、キートップを空間で区画する領域ごとに照光することができる。また、ベースシートを軽量化することができる。そして隣接するキートップどうしの間に中空の減衰手段を設ければ、押圧操作の際にその減衰手段が隣接するキートップへの応力を絶縁することができ、隣接するキートップを連動し難くすることができる。
【0013】
減衰手段はゴム状弾性体などで形成すれば空間ではなく中実に形成することができる。このように中実に形成すれば、ベースシートの剛性を高めることができ、キーシートの製造や電子機器への装着を容易にすることができる。
さらにゴム状弾性体でなる導光手段と減衰手段の弾性率を同等にすれば、ベースシートを偏り無く弾性変形させることができ、押圧操作感を高めることができると共に正確な押圧操作を実現にすることができる。
【0014】
ベースシートの操作面側に、透明な樹脂フィルムを設けることができる。このようにすれば、ベースシートの操作面側に設けた樹脂フィルムにキートップを固着するため、導光手段や減衰手段の素材に影響されることなくベースシートとキートップを強固に固着することができる。また、表示要素や拡散層を樹脂フィルムに印刷形成することができ、ベースシートに対して表示要素や拡散層を容易に設けることができる。
ベースシートを製造する際に、樹脂フィルムに導光手段を設けた後に減衰手段を設ければ、導光手段の操作面側に減衰手段が被ることを回避することができ、簡単にベースシートを得ることができる。
【0015】
ベースシートの操作面側に、減衰手段を覆う目隠し部を設けることができる。光が伝わる導光手段の端面は、明るく見えることがあり、本発明のように、透光性のキートップの裏面側におけるキートップの投影面に減衰手段を設けている場合、その減衰手段と導光手段との界面がキートップを通して明るく見えることがある。しかしながら、ベースシートの操作面側に減衰手段を覆う目隠し部を設ければ、減衰手段と導光手段との界面を、キートップを通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0016】
導光手段と減衰手段との間に明色層を設けることができる。減衰手段は光を遮り減衰するため、導光手段と減衰手段が接するとバックライト光の導光効率を低下させることがある。しかし導光手段と減衰手段との間に明色層を設ければ、明色層が減衰手段に比べ光を吸収し難くすることができ、導光効率を高めることができる。なお、明色層は明るい感じの層であり、白色層、金属調層などが挙げられる。
【0017】
導光手段と減衰手段との間に、樹脂フィルムを設けることができる。このようにすれば、ベースシートの剛性を高めることができ、キーシートの製造や電子機器への装着を容易にすることができる。
また、ベースシートを製造する際に、樹脂フィルムを挟んで導光手段と減衰手段を形成するため、導光手段の操作面側に減衰手段が被ること、又は減衰手段の操作面側に導光手段が被ることを回避することができ、簡単にベースシートを得ることができる。
【0018】
減衰手段を光反射層とすることができる。導光手段を伝わっている光は光反射層で反射し減衰する。このため導光手段を伝わっている光を、光反射層を挟んだ導光手段へ伝わり難くすることができ、キートップを光反射層で区画する領域ごとに照光することができる。
【0019】
ベースシートの厚み方向に構成される減衰手段の導光手段との界面が、ベースシートの操作面側とは反対の裏面側に臨むものとすることができる。減衰手段と導光手段との界面が押圧操作部を通して明るく見えることがある。しかしながら、減衰手段の導光手段との界面を、ベースシートの裏面側に臨むものとすれば、減衰手段と導光手段との界面を押圧操作部を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0020】
減衰手段がゴム状弾性体などで形成される場合には、ベースシートの外縁を形成するものとすることができる。このようにすれば、ベースシートの導光手段を伝わるバックライト光をベースシートの外縁から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。
【0021】
減衰手段がゴム状弾性体などで形成される場合には、ベースシートの裏面を形成するものとすることができる。このようにすれば、ベースシートの導光手段を伝わるバックライト光をベースシートの裏面から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。また、導光手段をゴム状弾性体とした場合に、その導光手段に設けた拡散層で表示要素を形成すれば、ベースシートの裏面を形成する減衰手段を表示要素の背景とすることができる。
【0022】
また、本発明は、導光シートでなるベースシートと、該ベースシートの操作面側に固着される透光性のキートップと、を備え、バックライト光によってキートップの操作機能を表示する表示要素が照光可能な照光式キーシートと、複数の内部光源を備える回路基板と、を備える押釦スイッチであって、ベースシートが光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートであり、一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアからキーシートが照光される押釦スイッチを提供する。
【0023】
本発明の押釦スイッチでは、ベースシートが、キートップの投影面を複数に区画する前記減衰手段を有しており、投影面の区画領域ごとに異なる前記内部光源より発せられた光を前記導光手段によってキートップの区画領域ごと伝えるため、キートップの投影面における減衰手段によって区画された領域を、それぞれ異なる内部光源より発せられた光で照光することができ、区画領域ごとに個別に照光制御をすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の照光式キーシート及び押釦スイッチによれば、キートップの投影面における減衰手段によって区画された領域を、それぞれ異なるバックライト光で照光することができ、区画領域ごとに個別に照光制御をすることができる。よって1つのキートップ内に並設されている表示要素を利用機能ごとに分けて照光する照光式キーシート及び押釦スイッチを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。また、「電子機器」としての携帯電話機に本発明の照光式キーシート(以下「キーシート」略記する)を適用する例について説明する。なお、各実施形態で共通する構成については、同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0026】
第1実施形態〔図1〜図6〕
第1実施形態のキーシート1を図1〜図4に示し、キーシート1を備える押釦スイッチ2を図4,図6に示す。図1はキーシート1における照光時の平面図、図2はキーシート1における他の照光時の平面図、図3はキーシート1の分解平面図、図4はキーシート1の断面図、図5は押釦スイッチ2の拡大説明図、図6は押釦スイッチ2の拡大断面図を示す。第1実施形態のキーシート1は、ベースシート3、キートップ4、トップカバー5、押し子シート6を備えている。
【0027】
ベースシート3は、ゴム状弾性体でなる導光手段8と、ゴム状弾性体でなる減衰手段9で形成されている。
導光手段8はベースシート3の基材であり、透明で光を伝える部分である。そしてその表面は、平坦な平滑面とされている。また、図3(C)で示すように、平面視で角波形状に蛇行する透孔8aが形成されている。このような導光手段8の操作面側とは反対の裏面には、キートップ4の投影面Rに対応する位置に拡散層10が設けられている。この拡散層10は、平仮名や片仮名、アルファベット、記号などを表す表示要素20の形状に形成されている。
【0028】
減衰手段9は図3(C)で示すように、導光手段8の透孔8a内に形成されており、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部9aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部9bと、を有している。さらに減衰手段9は、図4で示すように、中空に形成されている。即ち、透孔8aを埋めること無く透孔8aの向かい合う壁面に対してそれぞれ膜状に設けられている。
【0029】
ベースシート3の導光手段8に用いる材質としては、透明性のゴム状弾性体の他、透明性の熱可塑性樹脂、硬化性樹脂を使用する。例えば、ゴム状弾性体としては、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。なかでも高透明性なシリコーンゴム、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマーなどが好ましい。熱可塑性樹脂や硬化性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。なかでも高透明性のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などが好ましい。
【0030】
ベースシート3の減衰手段9に用いる材質としては、顔料を配合したゴム状弾性体や樹脂を塗料化したものや、顔料を配合した液状の硬化性樹脂を使用する。これらのなかでも、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂など、導光手段8と同材質のものを用いると導光手段8と減衰手段9とを容易に固着することができる。
【0031】
ベースシート8の厚みは、30μm〜500μmが好ましい。30μm未満ではベースシート8が薄いためベースシート8の内部に伝わる光量が小さくなり、表示要素20の照光輝度が低くなってしまう。500μmを超えても内部光源から入射する光量を殆ど増やすことができず、また高い剛性を有することでキーシート1の押圧荷重が増えて操作性が悪くなってしまう。
【0032】
拡散層10に用いる材質としては、ベースシート3に印刷形成が可能な樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。そして、これらの樹脂に、高屈折率の充填材、光反射率の高い充填材などを配合されている。このような充填材として、例えば、酸化チタンが挙げられる。
拡散層10でなる表示要素20は非照光時には、視認できても良いし、視認できないようにして照光時にのみ視認できるようにしても良い。
【0033】
キートップ4は、透明またはスモーク調などの透光性樹脂でなり、平面視で矩形状に形成されている。このキートップ4はベースシート3の操作面側に図外の接着剤で固着されている。
キートップ4を透明とすれば、非照光時にはキートップ4の裏面側に設けた表示要素20が視認されるし、照光時にはこの表示要素20が照光して視認される。また、キートップ4をスモーク調とすれば、非照光時にはキートップ4の裏面側に設けた表示要素20が視認されず、照光時にこの表示要素20が照光して視認されるように形成することもできるし、非照光時に表示要素20がぼやけて視認され照光時に表示要素20がぼやけて照光して視認されるように形成することができる。
キートップ4に用いる樹脂の材質は、表示要素20を明確に視認させるには透光性樹脂の中でも透明性の高い熱可塑性樹脂や反応硬化性樹脂を用いることが好ましい。こうした樹脂には例えば、ポリカーボネート樹脂や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。スモーク調とする場合には、これらの樹脂に添加剤を加えてスモーク調としたり、透明性が低いABS樹脂などを挙げることができる。
【0034】
トップカバー5は樹脂または金属などでなり、図3(A)で示すように平面視で矩形状の透孔5aを有する格子状に形成されている。この透孔5a内には前述のキートップ4が表出している。即ち、ベースシート3の操作面に対してキートップ4どうしの間及びキートップ4群の外周を囲むように設けられている。
トップカバー5に用いる材質は、例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂などが挙げられる。また、金属としては、アルミニウム、チタン、ステンレス、マグネシウム合金などの金属類が挙げられる。
【0035】
押し子シート6は樹脂フィルム6aと押し子6bを備えている。
樹脂フィルム6aはベースシート3と略同じ形状に形成され、ベースシート3に対して外周に設けた接着層11で固着している。
樹脂フィルム6aに用いる樹脂の材質としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂などが挙げられる。これらのなかでも、柔軟で高い透明性のポリウレタン樹脂でなる樹脂フィルムが好ましい。
【0036】
押し子6bは樹脂でなり、キーシート1の裏面側に備えられる回路基板上の接点スイッチを押圧する部材である。この押し子6bはキートップ4ごとに対応して樹脂フィルム6aにおける回路基板との対向面(裏面)に設けられている。
押し子6bに用いる材質としては、機械的強度、耐久性、及び軽量化等の要求性能により、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂などを用いることが好ましい。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらのなかでも、ウレタンアクリレートを主体とする紫外線硬化型のウレタン樹脂が機械的強度、耐久性に優れる点で好ましい。
【0037】
ここで、キーシート1の製造方法について説明する。
先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート3を形成する。透孔8aを有する導光手段8を形成した後、透孔8aの壁面に遮光性塗料で減衰手段9を形成する。そしてベースシート3の裏面に拡散層10を印刷形成する。次に、ベースシート3の操作面に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着する。最後に、ベースシート3の裏面に対し、樹脂フィルム6aに押し子6bを形成した押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート1を得る。
【0038】
本実施形態では、透孔8aの壁面に形成した遮光性塗料で塗布した部位を減衰手段9としているが、遮光性塗料を塗布しない場合であっても、透孔8a自体をベースシート3に設けた減衰手段とすることもできる。
こうした減衰手段は、例えば1枚のベースシートにレーザーでスリットを設けたり、レーザー以外の方法としてビク型などの刃でカットしてスリットを設けたりすることができる。また、スリットを備えるベースシートを射出成形やコンプレッション成形で形成してもよい。このようなベースシートのスリット端面を鏡面とすれば、端面で光が拡散されずに反射するため、光源から遠い位置まで明るく照光することができる。
【0039】
次に、キーシート1を備える押釦スイッチ2について説明する。
図5,図6で示すように、キーシート1は押し子6bが回路基板12上の接点スイッチとしての皿ばね13と接触するようにして、筐体7の内部に装着される。このキーシート1の外縁は、回路基板12上に配置した内部光源としてのLED14と対向状態にある。本実施形態では、LED14がLED14a〜LED16fと6つあり、減衰手段9における1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部9a及びキートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部9bとバックライト光の導光方向とが略並行方向になるように、キーシート1の上側外縁と下側外縁に配置してある。
【0040】
そしてLED14が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3における導光手段8の外縁より入射して導光手段8の内部をベースシート3の面方向に伝わり、拡散層10で面方向に伝わる光の進路をキートップ4方向に変更する。そいてキートップ4内には表示要素20の形状に照光する拡散層10を視認できる。例えば、LED14a〜LED14fを全て点灯すると、図1で示すようにキートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、図2(A)で示すようにキートップ4内の右側の表示要素20はバックライト光で照光し、キートップ4内の左側の表示要素20は減衰手段9の分割部9aや仕切部9bによってバックライト光が遮られて照光しない。LED14d〜LED14fを点灯すると、図2(B)で示すようにキートップ4内の左側の表示要素20はバックライト光で照光し、キートップ4内の右側の表示要素20は減衰手段9の分割部9aや仕切部9bによってバックライト光が遮られて照光しない。
【0041】
キーシート1及び押釦スイッチ2によれば、キートップ4の投影面Rにおける減衰手段9の分割部9aによって区画された領域を、それぞれ異なるLED14からのバックライト光で照光することができ、区画領域ごとに個別に照光制御をすることができる。よって1つのキートップ4内に並設されている表示要素20を利用機能ごとに分けて照光するキーシート1及び押釦スイッチ2を実現することができる。
【0042】
減衰手段である減衰手段9の分割部9aや仕切部9bは、導光手段8を伝わるバックライト光と略並行方向に形成されているため、導光手段8を伝わるバックライト光の進路を減衰手段9の分割部9aや仕切部9bで遮り難くすることができ、導光効率を高めることができる。
【0043】
導光手段をゴム状弾性体でなる導光手段8とするため、弾性変形するベースシート3とすることができ、押圧操作の際に弾性変形に伴う押圧操作感を得ることができる。
【0044】
減衰手段をゴム状弾性体でなる減衰手段9とするため、減衰手段が弾性変形することができ、押圧操作の際に押圧操作性を高めることができる。
減衰手段9を中空に形成するため、ベースシートを軽量化することができる。そして仕切部9bは、押圧操作の際に隣接するキートップ4への応力を絶縁することができ、隣接するキートップ4を連動し難くすることができる。
【0045】
拡散層10がベースシート3の裏面に表示要素20の形状で形成されているため、バックライト照光によってキートップ4の奥に沈む表示要素20を視認することができる。
【0046】
第1実施形態の第1変形例〔図7〕
第1実施形態のキーシート1では、ベースシート3の裏面に表示要素20を設ける例を示したが、第1変形例のキーシート15では、キートップ4の裏面に遮光層16aや透光層16bによる印刷表示層16を形成し、ベースシート3の裏面にドット状に分散する拡散層17を形成することができる。さらにゴム状弾性体でなる減衰手段9を光反射層18に変更し、分割部9a、仕切部9bをそれぞれ分割部18a、仕切部18bすることができる。
このようにしても、1つのキートップ4内に並設されている表示要素20を利用機能ごとに分けて照光することができ、さらに非照光時でも表示要素20を視認し易くすることができる。さらに減衰手段を光反射層とするため、導光手段8を伝わっている光を、光反射層18を挟んだ導光手段9へ伝わり難くすることができ、キートップ4を光反射層18で区画する領域ごとに明るく照光することができる。
【0047】
第1実施形態の第2変形例〔図8〕
第1実施形態のキーシート1では、キートップ4やトップカバー5の裏面に印刷表示層を設けない例を示したが、第2変形例のキーシート18では、キートップ4の裏面に拡散層10よりやや縮小された相似形の表示要素20を示す遮光層16aとキートップ4の全裏面を覆う透明な透光層16bとによる印刷表示層16を形成することができる。
このようにしても、1つのキートップ4内に並設されている表示要素20を利用機能ごとに分けて照光することができ、非照光時でも表示要素20を視認し易くすることができ、さらに照光時には表示要素20の輪郭が光るように視認することができる。
【0048】
第2実施形態〔図9〕
第2実施形態のキーシート21を図9に示す。図9はキーシート21断面図を示す。第2実施形態のキーシート21が第1実施形態のキーシート1と異なるのは、ベースシート23を構成する減衰手段29の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート1と同じである。
【0049】
減衰手段29は減衰手段9と同様に、導光手段8の透孔8a内に形成されており、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部29aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部29bと、を有している。減衰手段9と異なるのは、中実に形成されている。
【0050】
キーシート21の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート23を形成する。透孔8aを有する導光手段8を形成した後、透孔8aの内部にゴム状弾性体でなる減衰手段29を形成する。そしてベースシート23の裏面に拡散層10を印刷形成する。次に、ベースシート23の操作面に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着する。最後に、ベースシート23の裏面に対し、押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート21を得る。減衰手段29は、ゴム状弾性体とする以外に、非透明性樹脂としても良い。例えば、白色の樹脂とすることもできる。
【0051】
キーシート21はキーシート1と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。押し子6bが回路基板12上の接点スイッチとしての皿ばね13と接触するようにして、筐体7の内部に装着する。このキーシート21の外縁は、回路基板12上に配置した内部光源としてのLED14と対向状態にある。LED14はLED14a〜LED16fと6つあり、減衰手段29の分割部29a及び仕切部29bとバックライト光の導光方向とが略並行方向になるように、キーシート21の上側外縁と下側外縁に配置してある(図5,図6参照)。
LED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、キートップ4内の右側の表示要素20はバックライト光で照光し、キートップ4内の左側の表示要素20は分割部29aや仕切部29bによってバックライト光が遮られて照光しない。LED14d〜LED14fを点灯すると、キートップ4内の左側の表示要素20はバックライト光で照光し、キートップ4内の右側の表示要素20は分割部29aや仕切部29bによってバックライト光が遮られて照光しない(図1,図2参照)。
【0052】
キーシート21によれば、減衰手段29を中実に形成するため、ベースシート23の剛性を高めることができ、キーシート23の製造や携帯電話機への装着を容易にすることができる。
さらにゴム状弾性体でなる導光手段8と減衰手段29の弾性率を同等にすれば、ベースシート23を偏り無く弾性変形させることができ、押圧操作感を高めることができると共に正確な押圧操作を実現にすることができる。
なお、ベースシート23の裏面側に対し押し子シート6を全面固着すれば、さらにベースシート23の剛性を補強することができる。
【0053】
第3実施形態〔図10〕
第3実施形態のキーシート31を図10に示す。図10はキーシート31断面図を示す。第3実施形態のキーシート31が第2実施形態のキーシート21と異なるのは、ベースシート23が樹脂フィルム32を備える構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート21と同じである。
【0054】
樹脂フィルム32は透明な樹脂で形成されており、ベースシート23の全操作面側を覆うように固着されている。樹脂フィルム32は、キートップ4、トップカバー5、ベースシート8を固着し、一体化するために設ける層である。これらは必ずしも固着する必要がなく、例えば、キートップ4とトップカバー5を樹脂フィルム32と一体化し、ベースシート8をこれらに固着せずに貼り合わせて、機器に組み込むことも可能である。
樹脂フィルム32に用いる樹脂の材質は、透明性が高く、可撓性を有することが好ましい。こうした樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0055】
キーシート31の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート23を形成する。樹脂フィルム32に透孔8aを有する導光手段8を形成した後、透孔8aの内部に液状ゴムを注入し硬化してゴム状弾性体でなる減衰手段29を形成する。そしてベースシート23の裏面に拡散層10を印刷形成する。次に、樹脂フィルム32の操作面側に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着する。最後に、ベースシート23の裏面に対し、押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート31を得る。
【0056】
キーシート31はキーシート21と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0057】
キーシート31によれば、ベースシート23の操作面側に透明な樹脂フィルム32を設けるため、キートップ4やトップカバー5の固着を、ベースシート23の素材に影響されることなく強固に固着することができる。また、変形例として表示要素20や拡散層を樹脂フィルム32に印刷形成することができ、表示要素20や拡散層をベースシート23の素材に影響されることなく容易に設けることができる。
ベースシート23の製造では、樹脂フィルム32に導光手段8を設けた後に減衰手段9を設けるため、導光手段8の操作面側に減衰手段9が被ることを回避することができ、簡単にベースシート23を得ることができる。
【0058】
第4実施形態〔図11〕
第4実施形態のキーシート41を図11に示す。図11はキーシート41断面図を示す。第4実施形態のキーシート41が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、目隠し部42を備える点、キートップ44及びトップカバー45の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート31と同じである。
【0059】
目隠し部42は樹脂フィルム32の操作面に固着し、減衰手段29の幅よりやや大きい幅の断面台形状で、減衰手段29の操作面側を覆って平面視で角波形状に蛇行して形成されている。
目隠し部42に用いる材質としては、樹脂フィルム32に対し固着できるもので、顔料を配合したゴム状弾性体や樹脂を塗料化した塗料、又は顔料を配合した液状の硬化性樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマーなど導光手段8と同種類の熱可塑性樹脂を用いると導光手段8と目隠し部42とを容易に熱圧着により固着することができる。
【0060】
キートップ44及びトップカバー45は、それぞれキートップ4及びトップカバー5と略同形状であり、異なる点は、それぞれの裏面に目隠し部42を受け容れる受容凹部44a,45bが形成されている。
【0061】
キーシート41の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート23を形成する。樹脂フィルム32に透孔8aを有する導光手段8を形成した後、透孔8aの内部に液状ゴムを注入し硬化してゴム状弾性体でなる減衰手段29を形成する。そしてベースシート23の裏面に拡散層10を印刷形成する。次に、樹脂フィルム32の操作面側に目隠し部42を形成した後、別途成形したキートップ44とトップカバー45を固着する。最後に、ベースシート23の裏面に対し、押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート41を得る。なお、目隠し部42は、離型フィルムに目隠し部42となる部分を印刷し、樹脂フィルム32に転写して設けても良い。
【0062】
キーシート41はキーシート31と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ44内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ44内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ44内の左側の表示要素20が照光する。
【0063】
キーシート41によれば、ベースシート23の操作面側に、減衰手段29を覆う目隠し部42を設けるため、減衰手段29と導光手段8との界面が明るく光ってもキートップ44を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0064】
第4実施形態の変形例〔図12〕
第4実施形態のキーシート41では、目隠し部42を樹脂フィルム32の操作面側に設ける例を示したが、変形例のキーシート47では目隠し部42を樹脂フィルム32の裏面側にスクリーン印刷などで設けることができる。
このようにしても、目隠し部42で、減衰手段29と導光手段8との界面が明るく光っていてもキートップ44を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0065】
第5実施形態〔図13,図14〕
第5実施形態のキーシート51を図13,図14に示す。図13はキーシート51断面図、図14はキーシート51の製造工程の説明図を示す。第5実施形態のキーシート51が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、樹脂フィルム52、ベースシート53、押し子シート56の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート31と同じである。
【0066】
ベースシート53は導光手段8と減衰手段59から構成されている。
減衰手段59は減衰手段29と同様に、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部59aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部59bと、を有しており、中実に形成されている。減衰手段29と異なる点は、減衰手段59の操作面側及び裏面側の両端に、導光手段8より外方に突出する突出部59cを形成しており、その突出部59cは透孔8aの幅よりやや大きい幅の断面台形状に形成されている。この突出部59cは「目隠し部」を構成する。
【0067】
樹脂フィルム52は樹脂フィルム32と同様に、ベースシート53の全操作面側を覆うように固着されている。樹脂フィルム32と異なる点は、ベースシート53の操作面側に突出部59cを受け容れる受容凹部52aが形成されている。
【0068】
押し子シート56は押し子シート6と同様に、樹脂フィルム56aと押し子56bから構成されている。押し子シート6と異なる点は、ベースシート53の裏面側に突出部59c及び拡散層10を受け容れる受容凹部56cが形成されている。
【0069】
キーシート51の製造方法について説明する。先ず、透孔8aを有する導光手段8を形成した後、導光手段8の裏面に拡散層10を印刷形成する。そして、樹脂フィルム52の裏面側に熱可塑性エラストマーでなる減衰手段59用の遮光性弾性体59dを形成する。この遮光性弾性体59dは、平面視では角波形状に蛇行しているが、断面では導光手段8の透孔8aを埋める長さの略半分の長さに形成されている。
おり、押し子シート56に形成される遮光性弾性体59dと一体となって減衰手段59を形成する。
また、樹脂フィルム56aに紫外線硬化型樹脂などを用いて押し子56bを形成した押し子シート56の操作面側に遮光性弾性体59dを印刷形成する。その後、図14で示すように、導光手段8を樹脂フィルム52と押し子シート56とで挟んで熱圧着する。最後に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を樹脂フィルム52の操作面側に固着して、キーシート51を得る。
【0070】
キーシート51はキーシート31と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0071】
キーシート51によれば、「目隠し部」としての突出部59cが、減衰手段59と導光手段8との界面をキートップ4を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0072】
第6実施形態〔図15〕
第6実施形態のキーシート61を図15に示す。図15はキーシート61の断面図を示す。第6実施形態のキーシート61が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、樹脂フィルム52を備える点、ベースシート63の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート31と同じである。
【0073】
樹脂フィルム52は受容凹部52aに目隠し部62が形成されている。目隠し部62は受容凹部52aを埋めるもので、樹脂フィルム52の裏面より突出するその先端部62aは導光手段8の透孔8a内に突入して、透孔8aの壁面と固着している。
【0074】
ベースシート63は導光手段8で構成されている。透孔8a内の空間が「減衰手段」を構成する。
【0075】
キーシート61の製造方法について説明する。先ず、導光手段8となる透孔8aを形成した後、導光手段8の裏面に拡散層10を印刷形成する。そして、樹脂フィルム52の裏面側に熱可塑性エラストマーでなる目隠し部62を熱圧着で形成する。そしてこの樹脂フィルム52と導光手段8を熱圧着して一体化する。その後、別途成形したキートップ4とトップカバー5を樹脂フィルム52の操作面側に固着する。最後に、ベースシート63の裏面に対し、押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート61を得る。
【0076】
キーシート61はキーシート31と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0077】
キーシート61によれば、透孔8aの空間を減衰手段とするため、導光分8を伝わっている光を、空間を挟んだ導光手段8へ伝わり難くすることができ、キートップ4を空間で区画する領域ごとに照光することができる。
【0078】
目隠し部62が、空間に接する導光手段8の端面をキートップ4を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0079】
第7実施形態〔図16〕
第7実施形態のキーシート71を図16に示す。図15はキーシート71の断面図を示す。第7実施形態のキーシート71が第2実施形態のキーシート21と異なるのは、ベースシート73の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート21と同じである。
【0080】
ベースシート73はベースシート23と同様に、ゴム状弾性体でなる導光手段78と、ゴム状弾性体でなる減衰手段79で形成されている。
導光手段78は導光手段8と同様に、平面視で角波形状に蛇行する透孔78aが形成されている。導光手段8と異なる点は、透孔78aの操作面側の開口幅が裏面側の開口幅より大きく形成されている。
減衰手段79は減衰手段29と同様に、導光手段78の透孔78a内に形成されており、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部79aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部79bと、を有している。減衰手段29と異なる点は、断面形状が透孔78aを埋める台形形状に形成されている。つまり減衰手段79の導光手段78との界面はベースシート73の裏面側に臨んでいる。
【0081】
キーシート71の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート73を形成する。透孔78aを有する導光手段78を形成した後、透孔78aの内部にゴム状弾性体でなる減衰手段79を形成する。そしてベースシート73の裏面に拡散層10を印刷形成する。次に、ベースシート73の操作面に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着する。最後に、ベースシート73の裏面に対し、押し子シート6を接着層11で固着して、キーシート71を得る。
【0082】
キーシート71はキーシート21と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0083】
キーシート71によれば、ベースシート73の厚み方向に構成される減衰手段79の導光手段78との界面が、ベースシー73トの操作面側とは反対の裏面側に臨むものため、減衰手段79と導光手段78との界面をキートップ4を通して視認し難くすることができ、照光時の見映えを良くすることができる。
【0084】
第8実施形態〔図17,図18〕
第8実施形態のキーシート81を図17に示す。図17はキーシート81の断面図、図18はキーシート81を構成するベースシート83の平面図を示す。第8実施形態のキーシート81が第2実施形態のキーシート21と異なるのは、ベースシート83の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート21と同じである。
【0085】
ベースシート83は、導光手段8と、ゴム状弾性体でなる減衰手段89と、導光手段8と減衰手段89との間に挟まれる樹脂フィルム82と、で構成されている。
減衰手段89は減衰手段29と同様に、導光手段8の透孔8a内に形成されており、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部89aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部89bと、を有している。減衰手段29と異なるのは、導光手段8の外縁の一部を覆う側面被覆部89cと導光手段8の裏面を覆う裏面被覆部89dとが設けられている。さらに裏面被覆部89dの裏面にはキートップ4に対応して押し子部89dが設けられている。本実施形態の側面被覆部89cは図18で示すように、導光手段8の左右の外縁を覆っている。
樹脂フィルム82は透明な樹脂で形成されており、拡散層10を有する導光手段8と減衰手段89との間に固着されている。
【0086】
キーシート81の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート83を形成する。透孔8aを有する導光手段8を形成した後、導光手段8の裏面に拡散層10を印刷形成する。そしてこの導光手段8の裏面、側面及び透孔8a内に対し樹脂フィルム82を絞り変形させながら固着する。次に、樹脂フィルム82と一体にした導光手段8を減衰手段89の成型金型にインサートして減衰手段89を形成する。最後に、ベースシート83の操作面に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着して、キーシート81を得る。
【0087】
キーシート81はキーシート21と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0088】
キーシート81によれば、減衰手段89の側面被覆部89cがベースシート83の一部の外縁を覆うため、ベースシート83の導光手段8を伝わるバックライト光をベースシート83の外縁から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。
【0089】
減衰手段89の裏面被覆部89dがベースシート83の裏面を覆うため、ベースシート83の導光手段8を伝わるバックライト光をベースシート83の裏面から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。また、裏面被覆部89dを表示要素20の背景とすることができる。
【0090】
導光手段8と減衰手段89との間に樹脂フィルム82を設けるため、ベースシート83の剛性を高めることができ、キーシート81の製造や電子機器への装着を容易にすることができる。
また、ベースシート83の製造では、樹脂フィルム82を挟んで導光手段8と減衰手段89を形成するため、導光手段8の操作面側に減衰手段89が被ること、又は減衰手段89の操作面側に導光手段8が被ることを回避することができ、簡単にベースシート83を得ることができる。
【0091】
第8実施形態の変形例〔図19〕
第8実施形態のキーシート81では、導光手段8の透孔8aを埋め、導光手段8の一部の外縁及び裏面を覆うゴム状弾性体を減衰手段89とする例を示したが、変形例のキーシート87では、導光手段8の透孔8aを埋め、導光手段8の一部の外縁及び裏面を覆うゴム状弾性体を透光性の被覆部86とし、透孔8a内部の樹脂フィルム82に「減衰手段」としての遮光印刷層82aを設けることができる。
キーシート81の製造は例えば次のように行うことができる。
約200μmのポリカーボネートシートからなるベースシート8にスクリーン印刷で白色インキで拡散層10を形成する。拡散層10の上から全面にウレタンからなる樹脂フィルム82との接着層をスクリーン印刷で形成する。また、レーザーでベースシート8にスリットを形成する。樹脂フィルム82にスリットと対応した位置に減衰手段82aとなる遮光印刷層82aを形成する。そして、ベースシート8と樹脂フィルム82とを熱圧着する。ベースシート8を樹脂フィルム面82面が被覆部86などとなるゴム状弾性体成形用の金型にインサートし、コンプレッション成形により一体化する。一方で、ポリカーボネート製のキートップ4を射出成形で形成しておく。また、PETシートに、必要により印刷表示層16などを印刷し、ビク型でキートップ4が配置される孔と製品の外周をカットしてトップカバー5を製造する。最後に、このトップカバー5とキートップ4とを、両面粘着テープでベースシート8に固着する。
この遮光印刷層82aは導光手段8と一体化する前の樹脂フィルム82に形成すればよく、このようにしても遮光印刷層82aで、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画したり、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画できるため、LED14a〜LED14fによって表示要素20を照光制御することができる。さらに透光性の被覆部86は導光作用があるため、照光輝度を高めることができる。
【0092】
第9実施形態〔図20〕
第9実施形態のキーシート91を図20に示す。図20はキーシート91の断面図を示す。第9実施形態のキーシート91が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、ベースシート93の構成である。その他の構成、及びその作用、効果はキーシート31と同じである。
【0093】
ベースシート93は、導光手段8と、ゴム状弾性体でなる減衰手段99と、で構成されている。
減衰手段99は減衰手段29と同様に、導光手段8の透孔8a内に形成されており、1つのキートップ4の投影面Rを左右に区画する分割部99aと、キートップ4の投影面Rの全体を縦列に区画する仕切部99bと、を有している。減衰手段29と異なるのは、導光手段8の外縁の一部を覆う側面被覆部99cと導光手段8の裏面を覆う裏面被覆部99dとが設けられている。さらに裏面被覆部99dの裏面にはキートップ4に対応して押し子部99eが設けられている。本実施形態の側面被覆部99cは導光手段8の左右の外縁を覆っている(図18参照)。
【0094】
キーシート91の製造方法について説明する。先ず、ゴム状弾性体でなるベースシート93を形成する。樹脂フィルム32に透孔8aを有する導光手段8を形成した後、樹脂フィルム32と一体にした導光手段8を減衰手段99の成型金型にインサートして減衰手段99を形成する。最後に、樹脂フィルム32の操作面側に、別途成形したキートップ4とトップカバー5を固着して、キーシート91を得る。
【0095】
キーシート91はキーシート31と同様に押釦スイッチ2に備えることができる。そしてLED14a〜LED14fを全て点灯すると、キートップ4内の全ての表示要素20がバックライト光で照光され視認できる。LED14a〜LED14cを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の右側の表示要素20が照光する。LED14d〜LED14fを点灯すると、バックライト光でキートップ4内の左側の表示要素20が照光する。
【0096】
キーシート91によれば、減衰手段99の側面被覆部99cがベースシート93の一部の外縁を覆うため、ベースシート93の導光手段8を伝わるバックライト光をベースシート93の外縁から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。
【0097】
減衰手段99の裏面被覆部99dがベースシート93の裏面を覆うため、ベースシート93の導光手段8を伝わるバックライト光をベースシート93の裏面から漏れ難くすることができ、導光効率を高めることができる。また、裏面被覆部99dを表示要素20の背景とすることができる。
【0098】
第9実施形態の第1変形例〔図21〕
第9実施形態のキーシート91では、減衰手段99の裏面被覆部99dを表示要素20の背景とする例を示したが、第1変形例のキーシート94では、導光手段8の裏面及び拡散層10の裏面と減衰手段99の裏面被覆部99dとの間に明色層95を設けることができる。
このようにすれば、明色層95が裏面被覆部99dに比べて光を吸収し難くすることができ、導光効率を高めることができる。さらに明色層95を表示要素20の背景とすることができる。
【0099】
第9実施形態の第2変形例〔図22〕
第9実施形態のキーシート91では、キートップ4の裏面に加飾を施さない例を示したが、第2変形例のキーシート96では、キートップ4の裏面にハーフ蒸着層97を設けることができる。
ハーフ蒸着層97は、箔転写で設けることができる。
ハーフ蒸着層97は鏡面光沢調を呈しながら光を透過するため、非照光時はキートップ4及びトップカバー5が金属調を呈して表示要素20を視認できず、照光時には表示要素20を視認できる新しいデザインを実現することができる。
ハーフ蒸着以外にも、光透過性の黒色印刷層や着色印刷層、光拡散性の透光性樹脂層としても、非照光時に拡散層を視認しにくくすることができる。
【0100】
各実施形態に共通の変形例1〔図23〕
ここで、第3実施形態のキーシート31を例に挙げて、各実施形態に共通する変形例を説明する。
第3実施形態のキーシート31では、ベースシート33の操作面側に樹脂フィルム32を介してキートップ4とトップカバー5を固着する例を示したが、共通の変形例のキーシート101では、ベースシート33の操作面側に、キートップ4、トップカバー5、樹脂フィルム32に代えて1枚板状のキートップ102を固着している。キートップ102の裏面には遮光印刷層103を設け、さらにその遮光印刷層103を覆ってキートップ102の全裏面に透明印刷層104が設けられている。
このようにしても、表示要素20の照光制御を行うことができ、さらに薄型のキーシート101を実現することができる。
【0101】
各実施形態に共通の変形例2〔図24〕
第1実施形態のキーシート1を備える押釦スイッチ2では、図5に示すように、減衰手段9が、光源であるLED14からの光放射方向に沿って照光エリアを区分し、LED14a〜LED14fまでの図中上下6つのLEDからの直接光で表示要素20を照光していた。しかしながら、表示要素20に対して所望する適度な照光輝度に応じて、適宜LEDの数を調整することができる。
例えば、図24に示すように、LED14g〜LED14jまでの図中上下4つのLEDからの直接光と、その直接光が減衰手段9で反射する反射光(間接光)とで表示要素20を照光するように押釦スイッチ105を形成しても良い。
【0102】
また、前述した各実施形態及び各変形例の特徴的な構成は、他の実施形態にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】第1実施形態のキーシートにおける照光時に視認できる表示要素を示す説明図。
【図2】第1実施形態のキーシートにおける他の照光時に視認できる表示要素を示す説明図。
【図3】第1実施形態のキーシートにおける分解図であり、分図(A)がトップカバーの平面図、分図(B)がキートップの平面図、分図(C)がベースシートの平面図、分図(D)が押し子シートの平面図。
【図4】図1のSA−SA線断面図。
【図5】第1実施形態のキーシートを備える押釦スイッチの拡大説明図。
【図6】図5のSB−SB線断面図。
【図7】第1実施形態のキーシートにおける第1変形例を示す図4相当断面図。
【図8】第1実施形態のキーシートにおける第2変形例を示す図4相当断面図。
【図9】第2実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図10】第3実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図11】第4実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図12】第4実施形態のキーシートにおける変形例を示す図4相当断面図。
【図13】第5実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図14】第5実施形態のキーシートにける製造工程を示す説明図。
【図15】第6実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図16】第7実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図17】第8実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図18】第8実施形態のキーシートに用いるベースシートの平面図。
【図19】第8実施形態のキーシートにおける変形例を示す図4相当断面図。
【図20】第9実施形態のキーシートを示す図4相当断面図。
【図21】第9実施形態のキーシートにおける第1変形例を示す図4相当断面図。
【図22】第9実施形態のキーシートにおける第2変形例を示す図4相当断面図。
【図23】各実施形態のキーシートに共通の一の変形例を示す図4相当断面図。
【図24】各実施形態のキーシートに共通の他の一の変形例を示す図5相当断面図。
【符号の説明】
【0104】
1 キーシート(第1実施形態)
2 押釦スイッチ
3 ベースシート
4 キートップ
5 トップカバー
5a 透孔
6 押し子シート
6a 樹脂フィルム
6b 押し子
7 筐体
8 導光手段
8a 透孔
9 減衰手段
9a 分割部
9b 仕切部
10 拡散層
11 接着層
12 回路基板
13 皿ばね
14 LED(内部光源)
14a〜14j LED
15 キーシート(第1実施形態の第1変形例)
16 印刷表示層
16a 遮光層
16b 透光層
17 拡散層
18 光反射層(減衰手段)
18a 分割部
18b 仕切部
19 キーシート(第1実施形態の第2変形例)
20 表示要素
21 キーシート(第2実施形態)
23 ベースシート
29 減衰手段
29a 分割部
29b 仕切部
31 キーシート(第3実施形態)
32 樹脂フィルム
41 キーシート(第4実施形態)
42 目隠し部
44 キートップ
44a 受容凹部
45 トップカバー
45b 受容凹部透孔
47 キーシート(第4実施形態の変形例)
51 キーシート(第5実施形態)
52 樹脂フィルム
52a 受容凹部
53 ベースシート
56 押し子シート
56a 樹脂フィルム
56b 押し子
56c 受容凹部
59 減衰手段
59a 分割部
59b 仕切部
59c 突出部(目隠し部)
59d 遮光性弾性体
61 キーシート(第6実施形態)
62 目隠し部
62a 先端部
63 ベースシート
71 キーシート(第7実施形態)
73 ベースシート
78 導光手段
78a 透孔
79 減衰手段
79a 分割部
79b 仕切部
81 キーシート(第8実施形態)
82 樹脂フィルム
82a 遮光印刷層(減衰手段)
83 ベースシート
86 被覆部
87 キーシート(第8実施形態の変形例)
89 減衰手段
89a 分割部
89b 仕切部
89c 側面被覆部
89d 裏面被覆部
89e 押し子部
91 キーシート(第9実施形態)
93 ベースシート
94 キーシート(第9実施形態の第1変形例)
95 明色層
96 キーシート(第9実施形態の第1変形例)
97 ハーフ蒸着層
99 減衰手段
99a 分割部
99b 仕切部
99c 側面被覆部
99d 裏面被覆部
99e 押し子部
101 キーシート(各実施形態に共通の変形例)
102 操作板
103 遮光印刷層
104 透明印刷層
105 押釦スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光シートでなるベースシートと、該ベースシートの操作面側に固着される透光性のキートップと、を備え、バックライト光によってキートップの操作機能を表示する表示要素が照光可能な照光式キーシートであって、
ベースシートが光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を、光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートであり、
一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアから照光される照光式キーシート。
【請求項2】
減衰手段が、キートップを複数の照光エリアに対応して区分するものであり、かつ、光源からの光放射方向に沿って照光エリアを区分するものである請求項1記載の照光式キーシート。
【請求項3】
ベースシートの操作面側に、透明な樹脂フィルムを設ける請求項1または請求項2記載の照光式キーシート。
【請求項4】
ベースシートの操作面側に、減衰手段を覆う目隠し部を設ける請求項1〜請求項3何れか1項記載の照光式キーシート。
【請求項5】
導光手段と減衰手段との間に、明色層を設ける請求項1〜請求項4何れか1項記載の照光式キーシート。
【請求項6】
導光手段と減衰手段との間に、樹脂フィルムを設ける請求項1〜請求項5何れか1項記載の照光式キーシート。
【請求項7】
導光シートでなるベースシートと、該ベースシートの操作面側に固着される透光性のキートップと、を備え、バックライト光によってキートップの操作機能を表示する表示要素が照光可能な照光式キーシートと、
複数の内部光源を備える回路基板と、を備える押釦スイッチであって、
ベースシートが光を伝える導光手段と光を減衰または反射する減衰手段を有し、この減衰手段が導光手段を光を伝える複数の照光エリアに区分する導光シートであり、
一のキートップの有する複数の操作機能を表示する複数の表示要素が、その表示要素に対応する照光エリアからキーシートが照光される押釦スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−129318(P2010−129318A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301610(P2008−301610)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000237020)ポリマテック株式会社 (234)
【Fターム(参考)】