説明

照明機能付き充電アダプタ、及び照明機能付き充電アダプタの接続方法

【課題】簡単な操作で省電力化を実現させながら、必要なときだけ充電コネクタと移動機の差込口とを適正に照明できる照明部を備えた照明機能付き充電アダプタを提供する。
【解決手段】充電アダプタ11のコネクタ14を移動機21の差込口23に差し込もうとすると、ホール素子18が移動機21に搭載された磁石22の磁場を検出する。さらに、照度センサ19が移動機21の環境が低照度であると検出すると、照度センサ19からスイッチ13へ信号が送信されてスイッチ13がONになる。一方、AC/DCコンバータ17は、AC100vのコンセントより入力した交流電圧を直流電圧に変換し、それぞれの電力をコネクタ部14と照明用電源16へ供給する。これにより、コネクタ14が差込口23に差し込まれるときは、照明用電源16からスイッチ13を経由して照明部12へ電力が供給されるので、照明部12は差込口23の近傍を照明する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明部を備えて電子機器の充電を行う照明機能付き充電アダプタ等に関し、特に、携帯電話機等の移動機の電源を充電するための照明機能付き充電アダプタ、及び照明機能付き充電アダプタの接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)等の携帯用の移動機は適当な間隔で充電しながら使用される。このとき、充電アダプタのコネクタ部を移動機のコネクタ受け口(差込口)に挿入して充電を行う。この場合、やむを得ない事情等により、低照度な環境の元で充電アダプタのコネクタ部を移動機の差込口へ差し込んで充電しなければならないことがある。そのような低照度な環境下で差込操作を行う場合、移動機の差込口が見え難いために充電アダプタのコネクタ部を移動機に誤挿入してしまい、移動機の差込口や充電アダプタのコネクタ部を破損させてしまうおそれがある。
【0003】
そこで、このような不具合を解消するために、照明機能を備えた携帯電話用のカーチャージャの技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、まず、充電電源を供給するためのパワー接続プラグを車両のパワーソケットに接続する。すると、パワーソケットからパワー接続プラグへ充電電源と照明用電源とが独立して供給される状態となる。これによって、パワー接続プラグからケーブルで引き出された充電コネクタを携帯電話機の差込口に差し込む際に、充電コネクタに付設された照明灯が点灯状態となる。このようにして、充電コネクタを携帯電話機の差込口に差し込む前から、充電コネクタと携帯電話機の差込口とが適度に照明されるので、充電コネクタと携帯電話機の差込口との誤接続を防止することができる。また、充電コネクタと携帯電話機の差込口とが正常に接続された後は、充電コネクタに付設されたスイッチを手動でOFFにすることによって照明灯を消灯状態にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−057975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
すなわち、特許文献1に開示された技術は、充電用のパワー接続プラグを車両のパワーソケットに接続すると、パワー接続プラグからケーブルで引き出された充電コネクタの照明灯は点灯状態となる。そのため、充電コネクタと携帯電話機の差込口との照明は事前に適正に行われるため、目視で確認しながら充電コネクタの差込操作を正常に行うことができる。しかしながら、パワー接続プラグを車両のパワーソケットに接続した後は、充電コネクタを携帯電話機の差込口へ直ちに挿入しない場合でも照明灯は点灯したままとなっているので、その間は無駄な電力を消費していることになる。
【0006】
言い換えると、充電コネクタと携帯電話機の差込口とが接続された後は照明は不要となるので、充電コネクタに付設されたスイッチをOFFすることで照明灯を消灯状態にすることができる。ところが、充電用のパワー接続プラグを車両のパワーソケットに接続した後の充電コネクタを携帯電話機へ差し込む前の段階では、差込操作を直ちに行うか否かにかかわらず照明灯は点灯状態のままである。従って、直ちに差込操作を行わない場合は、照明灯は点灯したままであるので、省電力化の考慮がなされていない。
【0007】
なお、パワー接続プラグを車両のパワーソケットに接続した状態ではスイッチをOFFにし、充電コネクタを携帯電話機の差込口に差し込む段階でスイッチをONにすれば、差し込みに必要なときだけ照明されて省電力化を実現することはできる。ところが、低照度な環境下でスイッチを操作しながら充電コネクタの差込操作を行うことは、携帯電話機の充電時における使い勝手が極めてよくない。
【0008】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、簡単な操作で省電力化を実現させながら、必要なときだけ充電コネクタと移動機の差込口とを適正に照明できる照明部を備えた照明機能付き充電アダプタ、及び照明機能付き充電アダプタの接続方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の第1の構成は、照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタに係り、ON/OFF動作を行うスイッチと、該スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載したことを特徴としている。
【0010】
この発明の第2の構成は、照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタの接続方法に係り、スイッチがON/OFF動作を行うステップと、照明部が、前記スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行うステップとを有してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
この発明の構成によれば、ボタンを押下したときにONとなり押下解除によりOFFに復帰するプッシュスイッチと、そのプッシュスイッチがONのときに点灯する照明部とが充電アダプタに搭載されている。これにより、充電アダプタの差込部分が低照度の環境下にあるときは、プッシュスイッチを押下して照明部を点灯させることにより、目視によって容易に充電アダプタの差込操作を行うことができる。従って、夕暮れや夜間等の環境下でも電子機器(移動機)の差込口が見え易くなるので、移動機の充電時におけるコネクタ破損を少なくすることができる。また、充電アダプタの差込操作が終了した後は、プッシュスイッチから指を離してそのそのプッシュスイッチをOFFにさせれば、自動的に照明部が消灯するので、省電力化を図ることができる。
【0012】
この発明の別の構成によれば、充電アダプタは、ホール素子と照度センサとスイッチと照明部とを搭載している。これにより、充電アダプタを電子機器(移動機)に挿入しようとするときに、ホール素子が移動機に搭載された磁石又は強磁性体の磁場を検出し、かつ、照度センサが充電アダプタの低照度な環境を検出すると、スイッチがONとなって自動的に照明部を点灯させる。従って、低照度な環境下では自動的に充電アダプタの近傍が照明させるので、極めて使い勝手のよい充電アダプタを実現することができる。また、充電アダプタが移動機に接続された後は、その充電アダプタと移動機との接触圧力によってマイクロスイッチがOFFするので、自動的に照明部を消灯させることができるので、省電力化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施形態1に係る照明機能付き充電アダプタのコネクタ部分を移動機の差込口へ挿入する状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す充電アダプタの内部構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す充電アダプタにおけるプッシュスイッチのON/OFF動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施形態2に係る充電アダプタ及び移動機の内部構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す充電アダプタの動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の第1の実施形態として、ボタンの押下によりONとなり、押下解除によりOFFに復帰するプッシュスイッチと、プッシュスイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載することで、この発明の照明機能付き充電アダプタを実現した。
また、この発明の第1の実施形態として、電子機器に搭載された磁石又は強磁性体の磁場を検出する磁気センサと、電子機器の環境下の照度を検出する照度センサと、磁気センサが検出した磁場のレベルと照度センサが検出した照度のレベルとに基づいてON/OFF動作を行うスイッチと、スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載することで、この発明の照明機能付き充電アダプタを実現した。
【0015】
この発明の第3の実施形態として、照明機能付き充電アダプタの一端のプラグをACコンセントに接続する第1のステップと、照明機能付き充電アダプタに搭載されたプッシュスイッチを押下してONにし、その照明機能付き充電アダプタに搭載された照明部を点灯させる第2のステップと、照明部の点灯による照度の環境下で、照明機能付き充電アダプタのコネクタ部を電子機器の差込口へ挿入する第3のステップと、コネクタ部が差込口へ挿入された後に、プッシュスイッチを押下解除してOFFに復帰させ、照明部を消灯させる第4のステップとを有することで、この発明の照明機能付き充電アダプタの接続方法を実現した。
この発明の第4の実施形態として、照明機能付き充電アダプタに搭載された磁気センサが、電子機器に搭載された磁石又は強磁性体の磁場を検出する第1のステップと、照明機能付き充電アダプタに搭載された照度センサが、電子機器の環境下の照度を検出する第2のステップと、照明機能付き充電アダプタに搭載されたスイッチが、磁気センサの検出した磁場のレベルと照度センサの検出した照度のレベルとに基づいてON/OFF動作を行う第3のステップと、照明機能付き充電アダプタに搭載された照明部が、スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う第4のステップとを有することで、この発明の照明機能付き充電アダプタの接続方法を実現した。
【0016】
この発明の実施形態によれば、照明機能付き充電アダプタを移動機の差込口に挿入するときに、必要に応じて充電アダプタに搭載されたスイッチを作動させて照明部を点灯させることにより、必要なときだけ移動機の差込口の付近を照明するように構成されている。このように、充電アダプタに照明部を実装することで低照度な環境下でコネクタ部の差込操作を行う場合でも、そのコネクタ部に実装された照明部の照明機能により移動機の差込口が見やすくなり、差込口への誤挿入を防止することができる。これによって、低照度な環境下で充電アダプタを差し込んで移動機への充電を行う際に、移動機の差込口がわかりづらく、正しく挿入できないためにコネクタ部が破損してしまうとういう事態を回避することができる。
【0017】
以下、図面を参照しながら、この発明の照明機能付き充電アダプタについて幾つかの実施形態を詳細に説明する。
【実施形態1】
【0018】
図1は、この発明の実施形態1に係る照明機能付き充電アダプタのコネクタ部分を移動機の差込口へ挿入する状態を示す斜視図である。図1に示すように、充電アダプタ1の表面側には照明部(照明灯)2とプッシュスイッチ3が搭載されている。この充電アダプタ1の挿入側にはコネクタ部4が突出されている。また、この充電アダプタ1は、充電器(図示せず)を内蔵していてケーブル5に接続されている。そして、ケーブル5の先端にはAC100vのコンセントに接続させるプラグ(図示せず)が接続されている。一方、携帯電話機等の移動機8はその側面に差込口9が設けられていて、充電アダプタ1のコネクタ部4が差込口9に差し込まれるように構成されている。
【0019】
このような構成において、例えば、夕方や夜間等の低照度な環境下で充電アダプタ1のコネクタ部4を移動機8の差込口9に差込んで充電を行う際には、まず、充電アダプタ1のケーブル5の先端にあるプラグ(図示せず)をAC100vのコンセント(図示せず)に接続する。そして、充電アダプタ1を手で持ちながら、その充電アダプタ1に搭載されたプッシュスイッチ3を例えば親指等で押下し続ける。すると、プッシュスイッチ3が押下されている間は照明部2が継続的に点灯しているので、このときに移動機8の差込口9の近傍を照明させながら充電アダプタ1のコネクタ部4をその差込口9に挿入する。
【0020】
これによって、目視で確認しながら充電アダプタ1のコネクタ部4を移動機8の差込口9に確実に差し込んで充電を行うことができる。そして、コネクタ部4が移動機8の差込口9に差し込まれた後は、プッシュスイッチ3から親指等を離して照明部2を消灯させると共に充電アダプタ1から手を離す。すなわち、充電アダプタ1のコネクタ部4を移動機8の差込口9へ差し込むときだけ、親指等でプッシュスイッチ3を押下しながらその手で差込操作を行い、差込操作が完了した後は充電アダプタ1から手を離すという自然の操作を行う。これによって、差込操作時のみ照明部2が移動機8の差込口9を照明し、差込み終了後は照明部2は消灯するので、無駄な電力を消費するおそれはない。
【0021】
図2は、図1に示す充電アダプタの内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、充電アダプタ1は、移動機8の差込口9を照明するための照明部2と、ボタンを押下したときにONとなりボタンから手を離すとOFFに復帰するプッシュスイッチ3と、照明部2へ電力を供給する照明用電源6と、図示しないAC100vのコンセントからAC電源を入力してDC電源に変換するAC/DC変換部7と、AC/DC変換部7からDC電源を入力して移動機8の差込口9に接続するコネクタ部4とを備えている。
【0022】
次に、図2に示す充電アダプタ1の動作について説明する。図2に示すような構成の充電アダプタ1のプラグ(図示せず)をAC100vのコンセントに接続すると、AC/DC変換部7によってAC100vの交流電圧は例えばDC12vの直流電圧に変換される。そして、このDC12vの直流電圧はコネクタ部4に供給されると共に照明用電源部6に供給される。照明用電源部6は、照明部2の定格電圧に合わせて、例えば、DC12vの直流電圧のまま、又はDC6v等の直流電圧に電圧変換してプッシュスイッチ3へ供給する。
【0023】
ここで、夕暮れや夜間等の低照度な環境下で移動機8の差込口9(図1参照)が見え難いときは、充電用アダプタ1に実装されているプッシュスイッチ3を親指等で押下すると、プッシュスイッチ2がON状態となって照明用電源部6から照明部2へ例えばDC6vの電源が供給されて照明部2が点灯する。
【0024】
これによって、図1に示すように、照明部2が移動機8の差込口9及び充電アダプタ1のコネクタ部4を照明するので、ユーザは目視で確認しながら充電アダプタ1のコネクタ部4を移動機8の差込口9へ正確に挿入することができる。そして、充電アダプタ1のコネクタ部4が移動機8の差込口9へ挿入された後は、親指をプッシュスイッチ3から離せばプッシュスイッチ3はOFFされるので、照明部2は消灯される。一方、充電器を構成するAC/DC変換部7からコネクタ部4へ供給された例えばDC12vの電源は差込口9を介して移動機8へ供給されるので、充電アダプタ1によって移動機8を継続的に充電することができる。
【0025】
図3は、図2に示す充電アダプタ1におけるプッシュスイッチ3のON/OFF動作の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、プッシュスイッチ3のON/OFF状態を判定し(ステップS1)、プッシュスイッチ3がONされていれば照明部2は点灯し(ステップS2)、プッシュスイッチ3がOFFされていれば照明部2は消灯する(ステップS3)。これによって、充電アダプタ1の差込操作に必要なときだけ照明部2が点灯するので、充電アダプタ1の差込操作時において省電力化を図ることができる。
【実施形態2】
【0026】
図4は、本発明の実施形態2に係る充電アダプタ及び移動機の内部構成を示すブロック図である。まず、充電アダプタ及び移動機の構成について説明する。図4に示すように、移動機21は、永久磁石又は電磁石等の磁石22と、充電用の電源を受けるためのコネクタ受け部となる差込口23とを備えている。また、充電アダプタ11は、移動機21の差込口23を照明するための照明部12と、照明部12への電源系統をON/OFFするスイッチ13と、照明部12へ電力を供給する照明用電源16と、図示しないAC100vのコンセントからAC電源を入力してDC電源に変換するAC/DC変換部17と、AC/DC変換部17からDC電源を入力して移動機21の差込口23に接続するコネクタ部14と、磁場に反応すると電気抵抗が変化するホール素子18と、充電アダプタ11及び移動機21の差込口23の周辺の照度を検知する照度センサ19とを備えている。
【0027】
次に、図4に示す充電アダプタ11及び移動機21の動作について説明する。まず、充電アダプタ11のプラグ(図示せず)をAC100vのコンセントに接続すると、AC/DC変換部17によってAC100vの交流電圧は例えばDC12vの直流電圧に変換される。そして、このDC12vの直流電圧はコネクタ部14に供給されると共に照明用電源部16に供給される。照明用電源部16は、照明部2の定格電圧に合わせて、例えば、DC12vの直流電圧のまま、又はDC6v等の直流電圧に電圧変換してスイッチ13へ供給する。
【0028】
次に、充電アダプタ11によって移動機21の充電を行うために、充電アダプタ11を移動機21に近づけると、充電アダプタ11に実装された磁気センサの一つであるホール素子18が、移動機21の磁石22の磁場を検知する。そして、充電アダプタ11のホール素子18が磁場を検知してホール素子18の電気抵抗が変化(増加)したとき、照度センサ19があらかじめ設定した照度以下であると判定すると、照度センサ19からの信号がスイッチ13に送出されて、そのスイッチ13が自動的にONする。
【0029】
このようにしてスイッチ13がON状態となると、AC/DC変換部17から照明用電源部16へ供給された例えばDC6vの電源は、照明用電源部16からスイッチ13を介して照明部12へ供給されて、その照明部12が点灯する。これによって、照明部12が移動機21の差込口23及び充電アダプタ11のコネクタ部14を照明するので、ユーザは目視で確認しながら充電アダプタ11のコネクタ部14を移動機21の差込口23へ挿入することができる。
【0030】
なお、充電アダプタ11のコネクタ部14にマイクロスイッチ(図示せず)を取り付け、コネクタ部14が移動機21の差込口23へ挿入されたときの接触圧力でそのマイクロスイッチがOFFするように構成してもよい。これによって、充電アダプタ11のコネクタ部14が移動機21の差込口23へ挿入された後はマイクロスイッチがOFFとなり、照明用電源部16から照明部12への電源回路を遮断される。従って、充電アダプタ11のコネクタ部14が移動機21の差込口23へ挿入されると照明部2は消灯されるので、省電力化を図ることができる。この状態において、AC/DC変換部7からコネクタ部4へ供給された例えばDC12vの電源は差込口23から移動機8へ供給されるので、充電アダプタ1によって移動機8を継続的に充電することができる。
【0031】
図5は、図4に示す充電アダプタ11の動作の流れを示すフローチャートである。図5において、充電アダプタ11のコネクタ部14を移動機21に近づけると(ステップS11)、充電アダプタ11のホール素子18が磁場を検出したか否かが判定される(ステップS12)。ここで、ホール素子18が磁場を検出した場合は(ステップS12でYes)、移動機21が充電アダプタ11に近いことが検出される(ステップS13)。
【0032】
次に、照度センサ19が、移動機21はあらかじめ決められた照度以下の低照度環境下にあるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、移動機21があらかじめ決められた照度以下である場合は(ステップS14でYes)、照度センサ19が低照度を検出して、スイッチ13をONにする信号を送出する。(ステップS15)。このようにしてスイッチ13がONすると、充電アダプタ11の照明部12が点灯して移動機21の差込口23の近傍を照明する(ステップS16)。
【0033】
なお、ステップS12でホール素子18が磁場を検出しない場合(ステップS12でNo)、及び移動機21があらかじめ決められた照度以下でない場合は(ステップS14でNo)、充電アダプタ11の照明部12は消灯する(ステップS17)。これによって、移動機21が低照度な環境下にあるときのみ、充電アダプタ11の照明部12は自動的に移動機21の差込口23の近傍を照明することができる。
【0034】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照しながら詳述してきたが、この発明の具体的に構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもそれらはこの発明に含まれる。例えば、この照明機能付き充電アダプタは、携帯電話機等の移動機に限定されることはなく、固定機を含めたあらゆる電子機器の電源の充電に利用することができる。また、充電アダプタに搭載する磁気センサはホール素子に限らず、磁界によって電気的特性が変化する素子であれば、如何なる素子を用いてもこの発明を実現することができる。さらに、磁気センサに限らず、光センサを利用した近接スイッチ等を用いてもこの発明を実現することができる。また、磁場を生じるものであれば、直接の磁石に限らず、間接的な強磁性体でも良い。
【産業上の利用可能性】
【0035】
この発明の照明機能付き充電アダプタは、昼夜を分かたずメンテナンス等を行うさまざまな電子機器の充電時に有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1、11 充電アダプタ
2、12 照明部
3 プッシュスイッチ
4、14 コネクタ部
5 ケーブル
6、16 照明用電源
7、17 AC/DC変換部
8、21 移動機
9、23 差込口
13 スイッチ
18 ホール素子
19 照度センサ
22 磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタであって、
ON/OFF動作を行うスイッチと、
該スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載したことを特徴とする照明機能付き充電アダプタ。
【請求項2】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタであって、
ボタンの押下によりONとなり、押下解除によりOFFに復帰するプッシュスイッチと、
前記プッシュスイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載したことを特徴とする照明機能付き充電アダプタ。
【請求項3】
交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部を備え、
前記AC/DC変換部は、前記電子機器を充電するための第1の電源と前記照明部に電力を供給するための第2の電源とを個別に生成することを特徴とする請求項2記載の照明機能付き充電アダプタ。
【請求項4】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタであって、
前記電子機器に搭載された磁石又は強磁性体の磁場を検出する磁気センサと、
前記電子機器の環境下の照度を検出する照度センサと、
前記磁気センサが検出した磁場のレベルと照度センサが検出した照度のレベルとに基づいてON/OFF動作を行うスイッチと、
前記スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う照明部とを搭載したことを特徴とする照明機能付き充電アダプタ。
【請求項5】
前記スイッチは、前記磁気センサが一定レベル以上の磁場を検出し、かつ、前記照度センサが一定レベル以下の低照度を検出したときにONとなり、
前記照明部は、前記スイッチがONとなったときに点灯することを特徴とする請求項4記載の照明機能付き充電アダプタ。
【請求項6】
交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部を備え、
前記AC/DC変換部は、前記電子機器を充電するための第1の電源と前記照明部に電力を供給するための第2の電源とを個別に生成することを特徴とする請求項5記載の照明機能付き充電アダプタ。
【請求項7】
外部からの接触圧力の有無でON/OFF動作を行うマイクロスイッチをさらに備え、
前記マイクロスイッチは、前記充電アダプタと前記電子機器との接触圧力でOFFとなり、前記照明部に電力を供給するための第2の電源を遮断することを特徴とする請求項6記載の照明機能付き充電アダプタ。
【請求項8】
前記磁気センサはホール素子であることを特徴とする請求項4乃至7の何れか一に記載の照明機能付き充電アダプタ。
【請求項9】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタの接続方法であって、
スイッチがON/OFF動作を行うステップと、照明部が、前記スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行うステップとを有してなることを特徴とする照明機能付き充電アダプタの照明方法。
【請求項10】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタの接続方法であって、
前記照明機能付き充電アダプタの一端のプラグをACコンセントに接続する第1のステップと、
前記照明機能付き充電アダプタに搭載されたプッシュスイッチを押下してONにし、その照明機能付き充電アダプタに搭載された照明部を点灯させる第2のステップと、
前記照明部の点灯による照度の環境下で、前記照明機能付き充電アダプタのコネクタ部を前記電子機器の差込口へ挿入する第3のステップと、
前記コネクタ部が前記差込口へ挿入された後に、前記プッシュスイッチを押下解除してOFFに復帰させ、前記照明部を消灯させる第4のステップとを含むことを特徴とする照明機能付き充電アダプタの照明方法。
【請求項11】
照明機能を備え、電子機器を充電するための照明機能付き充電アダプタの接続方法であって、
前記照明機能付き充電アダプタに搭載された磁気センサが、前記電子機器に搭載された磁石又は強磁性体の磁場を検出する第1のステップと、
前記照明機能付き充電アダプタに搭載された照度センサが、前記電子機器の環境下の照度を検出する第2のステップと、
前記照明機能付き充電アダプタに搭載されたスイッチが、前記磁気センサの検出した磁場のレベルと照度センサの検出した照度のレベルとに基づいてON/OFF動作を行う第3のステップと、
前記照明機能付き充電アダプタに搭載された照明部が、前記スイッチのON/OFF動作に連動して点灯/消灯を行う第4のステップとを含むことを特徴とする照明機能付き充電アダプタの照明方法。
【請求項12】
前記第3のステップにおいて、前記スイッチは、前記磁気センサが一定レベル以上の磁場を検出し、かつ、照度センサが一定レベル以下の低照度を検出したときにONとなり、
前記第4のステップにおいて、前記照明部は、前記スイッチがONとなったときに点灯することを特徴とする請求項11記載の照明機能付き充電アダプタの照明方法。
【請求項13】
前記照明機能付き充電アダプタは、外部からの接触圧力の有無でON/OFF動作を行うマイクロスイッチをさらに備え、
前記充電アダプタが前記電子機器に接続された後に、前記充電アダプタと前記電子機器との接触圧力で前記マイクロスイッチがOFFとなり、前記照明部を消灯させる第5のステップをさらに含むことを特徴とする請求項11又は12記載の照明機能付き充電アダプタの照明方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−283996(P2010−283996A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135347(P2009−135347)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】