照明装置および光の出射方法
【課題】照明装置における、導光体の端部を装着部品の端部まで配置できるようにする。
【解決手段】導光体110に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体110に接続されている導入部121,122が、長手方向端部に設けられた光源131,132からの光を導光体110に対して入射し、導光体110内に設けられた凹部111が、導入部131,132から導光体110内へ導入された光を導光体110の側面方向へ反射する。
【解決手段】導光体110に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体110に接続されている導入部121,122が、長手方向端部に設けられた光源131,132からの光を導光体110に対して入射し、導光体110内に設けられた凹部111が、導入部131,132から導光体110内へ導入された光を導光体110の側面方向へ反射する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置および光の出射方法に関し、特に導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置および光の出射方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、導光体に光を入射することにより導光体を光らせ、自動車のイルミネーションなどに用いられることがある。
【0003】
図12は、従来の導光体を用いた照明装置の構成を示す概略図である。
導光体110には、その長手方向端部からLED(Light Emitting Diode)などの光源130を用いて光を直接入射する。
【0004】
導光体110の内部には、長手方向に沿って凹部111が設けられており、光源130から入射された光がその凹部111に反射して、導光体110の側面方向に光が出射されることにより、導光体110の全体が光る。
【0005】
このような照明装置は、たとえばスカッフプレートやサイドターンシグナルランプなどに用いられる(たとえば、特許文献1および2参照)。
【特許文献1】特開2007−145082号公報
【特許文献2】特開2007−250290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、照明装置の配置態様に限界があるという問題があった。
図13は、従来の導光体を用いた照明装置をケースに収納した状態を示す図である。
図13に示すように、照明装置はケース140に収納されて、照明ユニットとして取り扱われる。
【0007】
しかし、導光体110の長手方向端部から光を入射しているため、ケース140に収納してユニット化したとき、導光体110の長手方向端部には光源130を収納するための張り出し部141を設けなくてはならない。
そうすると、照明ユニットを設置するときに設置上の制約が生じる。
以下、照明ユニットの適用例を用いて具体的に説明する。
【0008】
図14は、従来の照明ユニットの適用例を示す図であり、図14(A)は、照明ユニットの部品への適用例を示す図であり、図14(B)は、従来の照明ユニットを取り付けたとした場合の適用想定図である。
【0009】
図14(A)に示すように、照明ユニットの取り付けを所望する部品200において、照明ユニットの導光体部110の長手方向端部に光源130を設置するスペースがないときがある。
【0010】
図14(B)に示すように、このような部品200に対して従来の照明ユニットを取り付けようとすると、部品200の外側に張り出し部141を設けないといけないという問題がある。
もしくは、張り出し部141を設けることができないときには、部品200の端部まで導光体110を配置する方法をあきらめざるを得ないという問題がある。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、導光体の端部を装着部品の端部まで配置できる照明装置および光の出射方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では上記問題を解決するために、導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置において、長手方向端部に設けられた前記光源からの光を前記導光体に対して入射するために設けられ、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部と、前記導光体内に設けられ、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射する反射体とを備えることを特徴とする照明装置が提供される。
【0013】
これにより、導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体に接続されている導入部が、長手方向端部に設けられた光源からの光を導光体に対して入射し、導光体内に設けられた反射体が、導入部から導光体内へ導入された光を導光体の側面方向へ反射する。
【0014】
また、本発明では、導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する光の出射方法において、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部が、その長手方向端部に設けられた前記光源から前記導光体に対して光を入射し、前記導光体内に設けられた反射体が、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射することを特徴とする光の出射方法が提供される。
【0015】
これにより、導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体に接続されている導入部が、長手方向端部に設けられた光源からの光を導光体に対して入射し、導光体内に設けられた反射体が、導入部から導光体内へ導入された光を導光体の側面方向へ反射する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の照明装置および光の出射方法によれば、導光体の長手方向と角度をなして接続される導入部を介して、光源から出射された光が導光体に対して入射されるので、導光体の長手方向端部に光源を設けることなく導光体を光らせることができる。
【0017】
つまり、光源を設ける位置が導光体の長手方向端部に限定されないので、装着部品に対する配置に合わせて、導光体の所定の位置に導入部を設ければよいことになるので、装着部品に対する配置の自由度が向上する。
【0018】
また、光源を設ける位置が導光体の長手方向端部に限定されないので、高い光度が要求されたときであっても、単価が高い、光度が高い光源を用いなくても、導入部を増やせばよいことになるので、コストが低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図1に示すように、導光体部110の長手方向中程の側面には、導光体部110の長手方向と角度をなす導入部121,122が設けられている。
【0020】
導入部121,122の長手方向端部には、光源131,132がそれぞれ設けられている。
光源131から照射された光は、導入部121を介して導光体部110に導入される。
【0021】
導光体部110および導入部121,122は、透明な材料であればよく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、シクロポリオレフィン樹脂などの合成樹脂からなる柱状物や、ガラス棒などが用いられ、その中でも透明性、加工の容易さなどの点からアクリル柱状物が好ましい。
【0022】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部121から導入された光は、導光体部110の図1に示す左側である導光体左側部110Aを進行することになる。
【0023】
このとき、導光体左側部110A内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体左側部110Aの側面に反射することによって導光体左側部110Aが光ることになる。
【0024】
一方で、導入部122から導入された光も、導入部121から導入された光と同様に、導光体部110の図1に示す右側である導光体右側部110Bを進行し、導光体右側部110B内に設けられた凹部111に反射することによって導光体右側部110Bが光る。
【0025】
この凹部111は、たとえば導光体部110の側面外側に設けられた切り欠きであって、導入部121,122から導入されてくる光が、導光体部110の側面方向に反射するように、形成された切り欠きの形状によって反射面の角度が調整される。
【0026】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0027】
なお、凹部111は、図1における左右方向両面に反射面を設ける構成としてもよい。特に、導光体部110の導入部121,122との各接続部分間においては、各導入部121,122から導入された左右両方向から進行してくる光を効率よく反射させることが可能となる。
【0028】
また、導光体部110の長手方向端部で光が全反射することによって、導入方向とは逆方向に光が進行する場合においても、凹部111の左右方向両面に反射面を設けることは有用である。
【0029】
さらに、凹部111の大きさ、つまり切り欠きの深さは、反射させたい光量に合わせて適宜調整することが可能である。
一般的に、導光体部110の長手方向端部に近づくにつれて、導入された光は減衰することから、その減衰量に合わせて、端部に近づくにつれて反射面を大きく、つまり切り欠きの深さを深くすることにより、導光体部110の長手方向側面が均等に光るようにするなどの調整が考えられる。
【0030】
図2は、本実施の形態の照明ユニットをケースに収納した状態を示す図である。
照明ユニット100は、導光体部110、導入部121,122、および光源131,132をケース140内に収納することにより構成されている。
【0031】
図3は、本実施の形態の照明ユニットを部品に設置したときの設置例を示す図である。
図3に示すように、部品200に照明ユニット100を設置している。
このとき、部品200の端部近傍まで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
これは、様々なものに応用可能である。次に、ドアミラーに設置した場合について説明する。
【0032】
図4は、本実施の形態の照明ユニットのドアミラーへの設置例を示す図である。
自動車のドアミラー300には、方向指示のためのドアミラーターンシグナルが設けられることがある。
【0033】
このとき、本実施の形態の照明ユニット100によれば、ドアミラー300の端部まで寄せて配置することができる。
なお、導光体部110は、必ずしも湾曲している必要はなく、直線形状であっても本発明を適用することが可能である。
【0034】
次に、導光体部110が直線形状である照明ユニット100の適用例を説明する。
図5は、本実施の形態の照明ユニットのグラブボックスへの設置例を示す図である。
グラブボックスの内部上部には、夜間にグラブボックス内を照らすように照明器具が備えられていることが多い。
【0035】
このような照明器具として、本実施の形態の照明ユニット100を用いることも有用である。
より具体的には、たとえば豆電球がグラブボックス400の中央上部に備えられているような場合は、グラブボックス400内部における左右端部に光が届きにくく、中のものが見えにくいことがある。
【0036】
しかし、本実施の形態の照明ユニット100によれば、光が導光体部110の側面全体から放射されるので、グラブボックス400の左右端部にも光が届きやすくなる。
また、左右端部に対しても光が届くように設置したいという要請がある以上、なるべく左右端まで導光体部110が配置されるように設置したいという要請が出てくる。
【0037】
このときでも、本実施の形態の照明ユニット100は、光源が導光体部110の長手方向端部に設ける必要がないので、その要請に応えることになる。
このように、導光体部110の長手方向中程に設けた導入部121,122から光を導入することにより、照明ユニット100を部品の端部に寄せて設置することが可能となる。
【0038】
また、複数の光源を用いることが可能となるので、端部が暗くなることを防ぐと同時に、1つの光源としては光度が低いが安価な光源を用いることが可能となる。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設ける必要がなくなるので、配置のアレンジの自由度が向上する。
【0039】
なお、これまで導光体部110の長手方向中程に導入部121,122を設け、それぞれの端部に光源131,132を設ける照明装置について説明したが、複数の導入部にそれぞれ光源を設ける必要は必ずしもあるわけではない。
【0040】
次に、導光体部110に複数の導入部を設けるが、それぞれの導入部に光源を設ける必要がない照明装置について説明する。
【0041】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110に対する光源からの光の入射方法が異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0042】
図6は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図6に示すように、導光体部110の長手方向の図6における左より中程には、導光体部110の長手方向と角度をなす導入部2121,2122が設けられている。
【0043】
導入部2121の長手方向端部には、光源130が設けられており、導入部2122の長手方向端部には、反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部2121を介して導光体部110に導入されるとともに、導入部2122にも導入される。
【0044】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部2121から導入された光は、導光体部110の図6に示す右側である導光体右側部110Cを進行することになる。
【0045】
このとき、導光体右側部110C内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体右側部110Cの側面に反射することによって導光体右側部110Cが光ることになる。
【0046】
一方、光源130から導入部2121を介して導入部2122に導入された光は、反射部150で反射し、再度導入部2122を通って導光体左側部110Dへ導入される。
【0047】
そして、導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部2122から導入された光は、導光体部110の図6に示す左側である導光体左側部110Dを進行することになる。
【0048】
このとき、導光体左側部110D内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体左側部110Dの側面に反射することによって導光体左側部110Dが光ることになる。
以上に示したように、導光体部110の全側面が光ることによって照明装置としての機能を発揮する。
【0049】
本実施の形態として、反射部150を設けて間接的に導光体部110へ光を導入する方法を示したが、この反射部150を設けて光を導入するときは、導光体部110の長手方向中程に設ける必要は必ずしもない。
次に、導光体部110の長手方向端部に反射部150を設けた照明装置について説明する。
【0050】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、反射部150を導入部の導光体部110の端部に設けていることが異なる以外は、第2の実施の形態と同様である。このため、上記第2の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0051】
図7は、導光体部の長手方向端部に反射部を設けた照明装置の構成を示す図である。
図7に示すように、導光体部110の長手方向端部には、反射部150が設けられており、かつ長手方向と角度をなす導入部3120が設けられている。
【0052】
導入部3120の長手方向の一方の端部には光源130が設けられており、導入部3120の長手方向のもう一方の端部には反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部3120を介して反射部150に反射し、導光体部110に導入される。
【0053】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部3120から導入された光は、導光体部110を進行することになる。
【0054】
このとき、導光体部110内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体部110の側面に反射することによって導光体部110が光ることになる。
以上に示したように、導光体部110の全側面が光ることによって照明装置としての機能を発揮する。
【0055】
このような構成により、照明装置における、導光体部の長手方向端部側に光源130を設けるスペースを確保することなく導光体部110の全側面を光らせることができるようになる。
【0056】
このような、導光体部110の長手方向端部に直接光源を配置しなくても導光体部110の全側面を光らせることができるという考え方に基づけば、照明装置に求められる光量や、光らせる場所を変えるなどの要請に応えることができるように様々な導入部の設置が考えられる。
次に、導光体部110に3つ以上の導入部を設けた照明装置について説明する。
【0057】
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110の中程に導入部を3つ以上設けることが異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0058】
図8は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図8に示すように、導光体部110の長手方向中程の側面には、その長手方向と角度をなす導入部4121,4122,4123,4124が設けられている。
【0059】
導入部4121,4122,4123,4124の長手方向端部には、光源130がそれぞれ設けられている。
光源130から照射された光は、導入部4121,4122,4123,4124をそれぞれ介して導光体部110に導入される。
【0060】
導光体部110に導入された光は、上述の実施の形態と同様に導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行し、導光体部110の内部に設けられた反射部150に反射することによって導光体部110の側面に反射し、導光体部110の全側面が光るようになっている。
【0061】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0062】
また、導光体部110の部分ごとに光る光量を調整したり、光源130の色を変えることによって部分ごとにさまざまなグラデーションを表現することができる。
また、照明装置として高い光度が求められているときに、高い光度の光源130を用いなくともその要請に応じることができる。
【0063】
また、高い光度の光源の単価が高く、低い光度の光源の単価を複数用いてもまだ安価である場合も有効な方法となる。
以上のように、多数の光源を用いて照明装置を構成してもよくなる。
このとき、部分によっては高い光度を要求されないときは、さらに一部の光源を、光源を用いるよりも安価に構成できる反射部に置き換えることも考えられる。
【0064】
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、複数設けられた光源の一部を反射部に置き換えることが異なる以外は、第4の実施の形態と同様である。このため、上記第4の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0065】
図9は、一部の光源を反射部に置き換えた照明装置の構成を示す図である。
図9に示すように、導光体部5110の長手方向中程の側面には、その長手方向と角度をなす導入部5121,5122,5123,5124が設けられている。
【0066】
導入部5121,5123,5124の長手方向端部には光源130がそれぞれ設けられており、導入部5122の長手方向端部には反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部5121,5123,5124をそれぞれ介して導光体部110に導入される。
【0067】
導光体部110に導入された光は、上述の実施の形態と同様に導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行し、導光体部110の内部に設けられた反射部150に反射することによって導光体部110の側面に反射し、導光体部110の側面が光るようになっている。
【0068】
このとき、導入部5121から導光体部110に導入された光は、導入部5122を介して反射部150に反射し、導入部5122から導光体部110へ導入される。そして、導入された光は、上述のように導光体部110の側面に反射し、導光体部110の側面が光るようになっている。
【0069】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0070】
また、導光体部110の一部分が長い場合(たとえば、図9におけるL部)であっても、複数の光源を用いることができるので、導光体部110の端部の光度が不足することなく、導光体部110の全側面をまんべんなく高い光度で光らせることが可能となる。
【0071】
いままで説明してきたように光源から導入された光は導光体部110の側面を光らせていたが、導光体部110の端部へも光を出射するようにしてもよい。
以下、導光体部110の端部へも光を出射する照明装置について説明する。
【0072】
〔第6の実施の形態〕
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110の端部へも光を出射することが異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0073】
図10は、本実施の形態の照明ユニットをドアミラーに適用した例を示す図である。
図10に示すように、本実施の形態の照明ユニット6100をドアミラー300に適用している。
【0074】
上述のように、光源130から導入部を介して導光体部6110へ導入された光は、反射部により反射され、導光体部6110の側面へ反射されるとともに、導光体部6110の長手方向へ端部から出射される。
導光体部6110の端部からの光の出射については、導光体部6110の断面図を用いて説明する。
【0075】
図11は、本実施の形態の照明ユニットにおける導光体部の側方断面図である。
図11に示すように、上述のように、光源130から導入部を介して導光体部6110へ導入された光は、導光体部6110の内部に設けられた凹部111により反射され、レンズ6111を介して導光体部6110の側面(図11における上方)へ反射されるとともに、導光体部6110の長手方向へ端部6112から出射される。
【0076】
このような構成により、導光体部6110の側面が光るとともに、導光体部6110の端部からも光が出射されるので、加飾発光とターンシグナルとしての機能性を併せ持つ照明装置として用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図2】本実施の形態の照明ユニットをケースに収納した状態を示す図である。
【図3】本実施の形態の照明ユニットを部品に設置したときの設置例を示す図である。
【図4】本実施の形態の照明ユニットのドアミラーへの設置例を示す図である。
【図5】本実施の形態の照明ユニットのグラブボックスへの設置例を示す図である。
【図6】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図7】導光体部の長手方向端部に反射部を設けた照明装置の構成を示す図である。
【図8】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図9】一部の光源を反射部に置き換えた照明装置の構成を示す図である。
【図10】本実施の形態の照明ユニットをドアミラーに適用した例を示す図である。
【図11】本実施の形態の照明ユニットにおける導光体部の側方断面図である。
【図12】従来の導光体を用いた照明装置の構成を示す概略図である。
【図13】従来の導光体を用いた照明装置をケースに収納した状態を示す図である。
【図14】従来の照明ユニットの適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
100 照明ユニット
110 導光体
110A,110D 導光体左側部
110B,100C 導光体右側部
111 凹部
121,122 導入部
130,131,132 光源
140 ケース
141 張り出し部
150 反射部
200 部品
300 ドアミラー
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置および光の出射方法に関し、特に導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置および光の出射方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、導光体に光を入射することにより導光体を光らせ、自動車のイルミネーションなどに用いられることがある。
【0003】
図12は、従来の導光体を用いた照明装置の構成を示す概略図である。
導光体110には、その長手方向端部からLED(Light Emitting Diode)などの光源130を用いて光を直接入射する。
【0004】
導光体110の内部には、長手方向に沿って凹部111が設けられており、光源130から入射された光がその凹部111に反射して、導光体110の側面方向に光が出射されることにより、導光体110の全体が光る。
【0005】
このような照明装置は、たとえばスカッフプレートやサイドターンシグナルランプなどに用いられる(たとえば、特許文献1および2参照)。
【特許文献1】特開2007−145082号公報
【特許文献2】特開2007−250290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、照明装置の配置態様に限界があるという問題があった。
図13は、従来の導光体を用いた照明装置をケースに収納した状態を示す図である。
図13に示すように、照明装置はケース140に収納されて、照明ユニットとして取り扱われる。
【0007】
しかし、導光体110の長手方向端部から光を入射しているため、ケース140に収納してユニット化したとき、導光体110の長手方向端部には光源130を収納するための張り出し部141を設けなくてはならない。
そうすると、照明ユニットを設置するときに設置上の制約が生じる。
以下、照明ユニットの適用例を用いて具体的に説明する。
【0008】
図14は、従来の照明ユニットの適用例を示す図であり、図14(A)は、照明ユニットの部品への適用例を示す図であり、図14(B)は、従来の照明ユニットを取り付けたとした場合の適用想定図である。
【0009】
図14(A)に示すように、照明ユニットの取り付けを所望する部品200において、照明ユニットの導光体部110の長手方向端部に光源130を設置するスペースがないときがある。
【0010】
図14(B)に示すように、このような部品200に対して従来の照明ユニットを取り付けようとすると、部品200の外側に張り出し部141を設けないといけないという問題がある。
もしくは、張り出し部141を設けることができないときには、部品200の端部まで導光体110を配置する方法をあきらめざるを得ないという問題がある。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、導光体の端部を装着部品の端部まで配置できる照明装置および光の出射方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では上記問題を解決するために、導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置において、長手方向端部に設けられた前記光源からの光を前記導光体に対して入射するために設けられ、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部と、前記導光体内に設けられ、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射する反射体とを備えることを特徴とする照明装置が提供される。
【0013】
これにより、導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体に接続されている導入部が、長手方向端部に設けられた光源からの光を導光体に対して入射し、導光体内に設けられた反射体が、導入部から導光体内へ導入された光を導光体の側面方向へ反射する。
【0014】
また、本発明では、導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する光の出射方法において、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部が、その長手方向端部に設けられた前記光源から前記導光体に対して光を入射し、前記導光体内に設けられた反射体が、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射することを特徴とする光の出射方法が提供される。
【0015】
これにより、導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように導光体に接続されている導入部が、長手方向端部に設けられた光源からの光を導光体に対して入射し、導光体内に設けられた反射体が、導入部から導光体内へ導入された光を導光体の側面方向へ反射する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の照明装置および光の出射方法によれば、導光体の長手方向と角度をなして接続される導入部を介して、光源から出射された光が導光体に対して入射されるので、導光体の長手方向端部に光源を設けることなく導光体を光らせることができる。
【0017】
つまり、光源を設ける位置が導光体の長手方向端部に限定されないので、装着部品に対する配置に合わせて、導光体の所定の位置に導入部を設ければよいことになるので、装着部品に対する配置の自由度が向上する。
【0018】
また、光源を設ける位置が導光体の長手方向端部に限定されないので、高い光度が要求されたときであっても、単価が高い、光度が高い光源を用いなくても、導入部を増やせばよいことになるので、コストが低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図1に示すように、導光体部110の長手方向中程の側面には、導光体部110の長手方向と角度をなす導入部121,122が設けられている。
【0020】
導入部121,122の長手方向端部には、光源131,132がそれぞれ設けられている。
光源131から照射された光は、導入部121を介して導光体部110に導入される。
【0021】
導光体部110および導入部121,122は、透明な材料であればよく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、シクロポリオレフィン樹脂などの合成樹脂からなる柱状物や、ガラス棒などが用いられ、その中でも透明性、加工の容易さなどの点からアクリル柱状物が好ましい。
【0022】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部121から導入された光は、導光体部110の図1に示す左側である導光体左側部110Aを進行することになる。
【0023】
このとき、導光体左側部110A内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体左側部110Aの側面に反射することによって導光体左側部110Aが光ることになる。
【0024】
一方で、導入部122から導入された光も、導入部121から導入された光と同様に、導光体部110の図1に示す右側である導光体右側部110Bを進行し、導光体右側部110B内に設けられた凹部111に反射することによって導光体右側部110Bが光る。
【0025】
この凹部111は、たとえば導光体部110の側面外側に設けられた切り欠きであって、導入部121,122から導入されてくる光が、導光体部110の側面方向に反射するように、形成された切り欠きの形状によって反射面の角度が調整される。
【0026】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0027】
なお、凹部111は、図1における左右方向両面に反射面を設ける構成としてもよい。特に、導光体部110の導入部121,122との各接続部分間においては、各導入部121,122から導入された左右両方向から進行してくる光を効率よく反射させることが可能となる。
【0028】
また、導光体部110の長手方向端部で光が全反射することによって、導入方向とは逆方向に光が進行する場合においても、凹部111の左右方向両面に反射面を設けることは有用である。
【0029】
さらに、凹部111の大きさ、つまり切り欠きの深さは、反射させたい光量に合わせて適宜調整することが可能である。
一般的に、導光体部110の長手方向端部に近づくにつれて、導入された光は減衰することから、その減衰量に合わせて、端部に近づくにつれて反射面を大きく、つまり切り欠きの深さを深くすることにより、導光体部110の長手方向側面が均等に光るようにするなどの調整が考えられる。
【0030】
図2は、本実施の形態の照明ユニットをケースに収納した状態を示す図である。
照明ユニット100は、導光体部110、導入部121,122、および光源131,132をケース140内に収納することにより構成されている。
【0031】
図3は、本実施の形態の照明ユニットを部品に設置したときの設置例を示す図である。
図3に示すように、部品200に照明ユニット100を設置している。
このとき、部品200の端部近傍まで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
これは、様々なものに応用可能である。次に、ドアミラーに設置した場合について説明する。
【0032】
図4は、本実施の形態の照明ユニットのドアミラーへの設置例を示す図である。
自動車のドアミラー300には、方向指示のためのドアミラーターンシグナルが設けられることがある。
【0033】
このとき、本実施の形態の照明ユニット100によれば、ドアミラー300の端部まで寄せて配置することができる。
なお、導光体部110は、必ずしも湾曲している必要はなく、直線形状であっても本発明を適用することが可能である。
【0034】
次に、導光体部110が直線形状である照明ユニット100の適用例を説明する。
図5は、本実施の形態の照明ユニットのグラブボックスへの設置例を示す図である。
グラブボックスの内部上部には、夜間にグラブボックス内を照らすように照明器具が備えられていることが多い。
【0035】
このような照明器具として、本実施の形態の照明ユニット100を用いることも有用である。
より具体的には、たとえば豆電球がグラブボックス400の中央上部に備えられているような場合は、グラブボックス400内部における左右端部に光が届きにくく、中のものが見えにくいことがある。
【0036】
しかし、本実施の形態の照明ユニット100によれば、光が導光体部110の側面全体から放射されるので、グラブボックス400の左右端部にも光が届きやすくなる。
また、左右端部に対しても光が届くように設置したいという要請がある以上、なるべく左右端まで導光体部110が配置されるように設置したいという要請が出てくる。
【0037】
このときでも、本実施の形態の照明ユニット100は、光源が導光体部110の長手方向端部に設ける必要がないので、その要請に応えることになる。
このように、導光体部110の長手方向中程に設けた導入部121,122から光を導入することにより、照明ユニット100を部品の端部に寄せて設置することが可能となる。
【0038】
また、複数の光源を用いることが可能となるので、端部が暗くなることを防ぐと同時に、1つの光源としては光度が低いが安価な光源を用いることが可能となる。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設ける必要がなくなるので、配置のアレンジの自由度が向上する。
【0039】
なお、これまで導光体部110の長手方向中程に導入部121,122を設け、それぞれの端部に光源131,132を設ける照明装置について説明したが、複数の導入部にそれぞれ光源を設ける必要は必ずしもあるわけではない。
【0040】
次に、導光体部110に複数の導入部を設けるが、それぞれの導入部に光源を設ける必要がない照明装置について説明する。
【0041】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110に対する光源からの光の入射方法が異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0042】
図6は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図6に示すように、導光体部110の長手方向の図6における左より中程には、導光体部110の長手方向と角度をなす導入部2121,2122が設けられている。
【0043】
導入部2121の長手方向端部には、光源130が設けられており、導入部2122の長手方向端部には、反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部2121を介して導光体部110に導入されるとともに、導入部2122にも導入される。
【0044】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部2121から導入された光は、導光体部110の図6に示す右側である導光体右側部110Cを進行することになる。
【0045】
このとき、導光体右側部110C内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体右側部110Cの側面に反射することによって導光体右側部110Cが光ることになる。
【0046】
一方、光源130から導入部2121を介して導入部2122に導入された光は、反射部150で反射し、再度導入部2122を通って導光体左側部110Dへ導入される。
【0047】
そして、導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部2122から導入された光は、導光体部110の図6に示す左側である導光体左側部110Dを進行することになる。
【0048】
このとき、導光体左側部110D内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体左側部110Dの側面に反射することによって導光体左側部110Dが光ることになる。
以上に示したように、導光体部110の全側面が光ることによって照明装置としての機能を発揮する。
【0049】
本実施の形態として、反射部150を設けて間接的に導光体部110へ光を導入する方法を示したが、この反射部150を設けて光を導入するときは、導光体部110の長手方向中程に設ける必要は必ずしもない。
次に、導光体部110の長手方向端部に反射部150を設けた照明装置について説明する。
【0050】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、反射部150を導入部の導光体部110の端部に設けていることが異なる以外は、第2の実施の形態と同様である。このため、上記第2の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0051】
図7は、導光体部の長手方向端部に反射部を設けた照明装置の構成を示す図である。
図7に示すように、導光体部110の長手方向端部には、反射部150が設けられており、かつ長手方向と角度をなす導入部3120が設けられている。
【0052】
導入部3120の長手方向の一方の端部には光源130が設けられており、導入部3120の長手方向のもう一方の端部には反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部3120を介して反射部150に反射し、導光体部110に導入される。
【0053】
導光体部110に導入された光は、導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行する。
つまり、導入部3120から導入された光は、導光体部110を進行することになる。
【0054】
このとき、導光体部110内に設けられた凹部111の反射面は、導入されてくる光の進行方向に対向するように設けられており、進行されてくる光を導光体部110の側面に反射することによって導光体部110が光ることになる。
以上に示したように、導光体部110の全側面が光ることによって照明装置としての機能を発揮する。
【0055】
このような構成により、照明装置における、導光体部の長手方向端部側に光源130を設けるスペースを確保することなく導光体部110の全側面を光らせることができるようになる。
【0056】
このような、導光体部110の長手方向端部に直接光源を配置しなくても導光体部110の全側面を光らせることができるという考え方に基づけば、照明装置に求められる光量や、光らせる場所を変えるなどの要請に応えることができるように様々な導入部の設置が考えられる。
次に、導光体部110に3つ以上の導入部を設けた照明装置について説明する。
【0057】
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110の中程に導入部を3つ以上設けることが異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0058】
図8は、本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
図8に示すように、導光体部110の長手方向中程の側面には、その長手方向と角度をなす導入部4121,4122,4123,4124が設けられている。
【0059】
導入部4121,4122,4123,4124の長手方向端部には、光源130がそれぞれ設けられている。
光源130から照射された光は、導入部4121,4122,4123,4124をそれぞれ介して導光体部110に導入される。
【0060】
導光体部110に導入された光は、上述の実施の形態と同様に導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行し、導光体部110の内部に設けられた反射部150に反射することによって導光体部110の側面に反射し、導光体部110の全側面が光るようになっている。
【0061】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0062】
また、導光体部110の部分ごとに光る光量を調整したり、光源130の色を変えることによって部分ごとにさまざまなグラデーションを表現することができる。
また、照明装置として高い光度が求められているときに、高い光度の光源130を用いなくともその要請に応じることができる。
【0063】
また、高い光度の光源の単価が高く、低い光度の光源の単価を複数用いてもまだ安価である場合も有効な方法となる。
以上のように、多数の光源を用いて照明装置を構成してもよくなる。
このとき、部分によっては高い光度を要求されないときは、さらに一部の光源を、光源を用いるよりも安価に構成できる反射部に置き換えることも考えられる。
【0064】
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、複数設けられた光源の一部を反射部に置き換えることが異なる以外は、第4の実施の形態と同様である。このため、上記第4の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0065】
図9は、一部の光源を反射部に置き換えた照明装置の構成を示す図である。
図9に示すように、導光体部5110の長手方向中程の側面には、その長手方向と角度をなす導入部5121,5122,5123,5124が設けられている。
【0066】
導入部5121,5123,5124の長手方向端部には光源130がそれぞれ設けられており、導入部5122の長手方向端部には反射部150が設けられている。
光源130から照射された光は、導入部5121,5123,5124をそれぞれ介して導光体部110に導入される。
【0067】
導光体部110に導入された光は、上述の実施の形態と同様に導光体部110の内壁で全反射しながら相対的に導入方向に進行し、導光体部110の内部に設けられた反射部150に反射することによって導光体部110の側面に反射し、導光体部110の側面が光るようになっている。
【0068】
このとき、導入部5121から導光体部110に導入された光は、導入部5122を介して反射部150に反射し、導入部5122から導光体部110へ導入される。そして、導入された光は、上述のように導光体部110の側面に反射し、導光体部110の側面が光るようになっている。
【0069】
このような構成により、導光体部110の長手方向端部に光源を設けることなく導光体部110の全側面を光らせることができ、照明装置としての機能を発揮する。
また、導光体部110の長手方向端部に光源を設けなくてもよいので、部品の端部近傍にまで導光体部110の長手方向端部を配置することができる。
【0070】
また、導光体部110の一部分が長い場合(たとえば、図9におけるL部)であっても、複数の光源を用いることができるので、導光体部110の端部の光度が不足することなく、導光体部110の全側面をまんべんなく高い光度で光らせることが可能となる。
【0071】
いままで説明してきたように光源から導入された光は導光体部110の側面を光らせていたが、導光体部110の端部へも光を出射するようにしてもよい。
以下、導光体部110の端部へも光を出射する照明装置について説明する。
【0072】
〔第6の実施の形態〕
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態の照明装置は、導光体部110の端部へも光を出射することが異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0073】
図10は、本実施の形態の照明ユニットをドアミラーに適用した例を示す図である。
図10に示すように、本実施の形態の照明ユニット6100をドアミラー300に適用している。
【0074】
上述のように、光源130から導入部を介して導光体部6110へ導入された光は、反射部により反射され、導光体部6110の側面へ反射されるとともに、導光体部6110の長手方向へ端部から出射される。
導光体部6110の端部からの光の出射については、導光体部6110の断面図を用いて説明する。
【0075】
図11は、本実施の形態の照明ユニットにおける導光体部の側方断面図である。
図11に示すように、上述のように、光源130から導入部を介して導光体部6110へ導入された光は、導光体部6110の内部に設けられた凹部111により反射され、レンズ6111を介して導光体部6110の側面(図11における上方)へ反射されるとともに、導光体部6110の長手方向へ端部6112から出射される。
【0076】
このような構成により、導光体部6110の側面が光るとともに、導光体部6110の端部からも光が出射されるので、加飾発光とターンシグナルとしての機能性を併せ持つ照明装置として用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図2】本実施の形態の照明ユニットをケースに収納した状態を示す図である。
【図3】本実施の形態の照明ユニットを部品に設置したときの設置例を示す図である。
【図4】本実施の形態の照明ユニットのドアミラーへの設置例を示す図である。
【図5】本実施の形態の照明ユニットのグラブボックスへの設置例を示す図である。
【図6】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図7】導光体部の長手方向端部に反射部を設けた照明装置の構成を示す図である。
【図8】本実施の形態の照明装置の構成を示す図である。
【図9】一部の光源を反射部に置き換えた照明装置の構成を示す図である。
【図10】本実施の形態の照明ユニットをドアミラーに適用した例を示す図である。
【図11】本実施の形態の照明ユニットにおける導光体部の側方断面図である。
【図12】従来の導光体を用いた照明装置の構成を示す概略図である。
【図13】従来の導光体を用いた照明装置をケースに収納した状態を示す図である。
【図14】従来の照明ユニットの適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
100 照明ユニット
110 導光体
110A,110D 導光体左側部
110B,100C 導光体右側部
111 凹部
121,122 導入部
130,131,132 光源
140 ケース
141 張り出し部
150 反射部
200 部品
300 ドアミラー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置において、
長手方向端部に設けられた前記光源からの光を前記導光体に対して入射するために設けられ、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部と、
前記導光体内に設けられ、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射する反射体と、
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記導入部の長手方向端部に設けられた前記光源の一部に換えて反射部が設けられており、前記反射部が設けられた導入部に入射された光が前記反射部で反射することにより、前記導光体に導入されることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記導入部端部が前記導光体端部に、両端部が共有されるように設けられ、前記導入部および前記導光体の共有端部に前記反射部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の照明装置。
【請求項4】
前記導入部が前記導光体の長手方向の途中に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項5】
前記導光体の長手方向端部断面が、前記光源から入射された光を透過することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項6】
導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する光の出射方法において、
前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部が、その長手方向端部に設けられた前記光源から前記導光体に対して光を入射し、
前記導光体内に設けられた反射体が、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射することを特徴とする光の出射方法。
【請求項1】
導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する照明装置において、
長手方向端部に設けられた前記光源からの光を前記導光体に対して入射するために設けられ、前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部と、
前記導光体内に設けられ、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射する反射体と、
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記導入部の長手方向端部に設けられた前記光源の一部に換えて反射部が設けられており、前記反射部が設けられた導入部に入射された光が前記反射部で反射することにより、前記導光体に導入されることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記導入部端部が前記導光体端部に、両端部が共有されるように設けられ、前記導入部および前記導光体の共有端部に前記反射部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の照明装置。
【請求項4】
前記導入部が前記導光体の長手方向の途中に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項5】
前記導光体の長手方向端部断面が、前記光源から入射された光を透過することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項6】
導光体に対して光源から光を入射することにより、前記導光体側面から光を出射する光の出射方法において、
前記導光体に対する光の入射位置の長手方向と角度をなすように前記導光体に接続されている導入部が、その長手方向端部に設けられた前記光源から前記導光体に対して光を入射し、
前記導光体内に設けられた反射体が、前記導入部から前記導光体内へ導入された光を前記導光体の側面方向へ反射することを特徴とする光の出射方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−129250(P2011−129250A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51674(P2008−51674)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
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