説明

照明装置及び照明方法

【課題】照明使用者のコントラスト感度に応じて適切に色温度を変化させることのできる照明装置及び照明方法を提供する。
【解決手段】第1色温度の第1白色光を発する通常照明部160と、第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光を発する低感度者用照明部170と、照明使用者についてコントラスト感度が低いか否かを判別する判別部130と、判別部130により照明使用者についてコントラスト感度が低いと判別された場合に、通常照明部160から低感度者用照明部170に切り換える照射切換部150と、を備え、照明使用者のコントラスト感度に応じて適切に色温度を変化させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明使用者のコントラスト感度に応じて白色光の色温度を変化させる照明装置及び照明方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、色温度を調整可能な照明装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、互いに発光色の異なる、それぞれ少なくとも一つの第一のLED,第二のLED,第三のLEDと、各発光色のLEDをそれぞれ駆動・発光させる第一の駆動部,第二の駆動部及び第三の駆動部と、上記各駆動部を指定された輝度比率で発光するように制御する制御部と、操作者の入力操作に応じて、指定された色温度または色に対応する指定信号を上記制御部に対して出力する色温度調整入力部と、を含んでおり、上記制御部が、前もって登録された各発光色の輝度比率のデータテーブルを参照して、上記指定信号に基づいて、指定された色温度または色に対応する各発光色の輝度比率を演算し、演算された各発光色の輝度比率に基づいて各駆動部を制御し、上記データテーブルが、複数ポイントの色温度または色を実現するための各発光色の輝度比率のデータテーブルであって、上記制御部が、上記指定信号に基づいて、上記データテーブルを参照して、上記ポイント間の色温度または色が指定されたとき、これらのポイント間にて直線補間法により、指定された色温度または色に対応する各発光色の輝度比率を演算する、ことを特徴とする、色温度連続可変照明装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、半導体発光素子と、半導体発光素子を収納し透光部を有する光源体と、半導体発光素子に給電するための口金部材と、半導体発光素子を昼光色から電球色へ色温度を可変する制御手段と、を具備することを特徴とする照明装置が記載されている。
【特許文献1】特開2007−250350号公報
【特許文献2】特開2007−059260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、引用文献1及び引用文献2には、照明使用者の視作業性に関する記載や示唆はない。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、照明使用者のコントラスト感度に応じて適切に色温度を変化させることのできる照明装置及び照明方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明では、第1色温度の第1白色光を発する通常照明部と、前記第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光を発する低感度者用照明部と、照明使用者について前記コントラスト感度が低いか否かを判別する判別部と、前記判別部により前記照明使用者について前記コントラスト感度が低いと判別された場合に、前記通常照明部から前記低感度者用照明部に切り換える照射切換部と、を備える照明装置が提供される。
【0007】
上記照明装置において、前記通常照明部は、前記第1色温度の前記第1白色光を発する白色LEDを有し、前記低感度者用照明部は、前記白色LEDの前記第1白色光を、前記第2色温度の前記第2白色光に変換するフィルタを有する構成としてもよい。
【0008】
上記照明装置において、前記通常照明部は、複数のLEDの発光状態を制御することにより、前記第1色温度の前記第1白色光を発し、前記低感度者用照明部は、前記複数のLEDの発光状態を制御することにより、前記第2色温度の前記第2白色光を発する構成としてもよい。
【0009】
また、本発明では、照明使用者についてコントラスト感度が低いか否かを判別し、前記照明使用者について前記コントラスト感度が低くないと判別した場合には、第1色温度の第1白色光による通常照明を行い、前記照明使用者について前記コントラスト感度が低いと判別した場合には、前記第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光による低感度照明を行う照明方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、照明使用者のコントラスト感度に応じて適切に色温度を変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1から図4は本発明の一実施形態を示すもので、図1は照明装置と携帯機を利用した照明システムのブロック図である。
【0012】
図1に示すように、照明システム1は、屋内用の照明装置100と、照明装置100へ所定の情報を送信可能な携帯機200と、を備えている。照明装置100は、第1色温度の白色光を発するLEDと、この白色光を第2色温度に変換するフィルタと、を有している。フィルタは、モータ等の駆動部により移動され、LEDと被照射領域との間に出没自在となっている。携帯機200は、電池を内蔵しており、周囲に信号を発信している。
【0013】
携帯機200は、照明の使用者に携帯され、当該使用者に関する情報を記憶する記憶部210を有する。携帯機200は、照明装置専用のものであってもよいが、車両用キー、住宅用キー等の他、携帯電話等の携帯端末であってもよい。記憶部210には、使用者のコントラスト感度情報211及び年齢情報212が記憶されている。コントラスト感度情報211は、使用者の視覚のコントラスト感度に関して予め取得された情報であり、使用者に固有の情報である。本実施形態においては、コントラスト感度情報211は、低感度であるか、通常感度であるかの2種類の情報を取り得る。尚、コントラスト感度情報211及び年齢情報212は、不揮発性メモリに記憶されており、電池切れの際に情報は失われないようになっている。
【0014】
また、携帯機200は、記憶部210に記憶された情報を、無線により照明装置100へ送信する送信部220を有する。携帯機200は、常に所定範囲に微弱な信号を発信しており、照明装置100との通信が確立したときに、コントラスト感度情報211を含む信号を照明装置100へ送信する。
【0015】
照明装置100は、携帯機200から情報を含む信号を受信する受信部110と、使用者等によって各種情報が直接入力される入力部120と、を備えている。また、照明装置100は、受信部110及び入力部120にて取得された情報に基づき照明使用者についてコントラスト感度が低いか否かを判別する判別部130と、判別部130にて用いられる判別プログラム141が記憶された記憶部140を備えている。また、照明装置100は、判別部130の判別結果に基づき照明状態を切り換える切換部150を備え、記憶部140には切換部150にて用いられる切換プログラム142が記憶されている。また、照明装置100は、第1色温度の第1白色光を発する通常照明部160と、第2色温度の第2白色光を発する低感度者用照明部170と、を備え、切換部150の指令により通常照明部160と低感度者用照明部170とが切り換えられるようになっている。
【0016】
図2は照明装置の外観斜視図である。
図2に示すように、照明装置100は、テーブル、机等の上に設置されるスタンドであり、平面上に載置される基台180と、基台180から上方へ延び湾曲変形自在な腕部181と、腕部181の先端に設けられたハウジング182と、を有している。この照明装置100は、所定作業時の明るさを確保するために、タスク照明として用いられる。
【0017】
図3はハウジングの正面図である。
図3(a)に示すように、ハウジング182には白色LED183が内蔵され、白色LED183から発せられた光が出射窓184を通じて外部へ放射されるようになっている。本実施形態においては、白色LED183は、第1色温度として5000Kの白色光を発する。第1色温度としては、2500Kから7000Kが好ましい。
【0018】
図3(b)に示すように、ハウジング182には出射窓184に出没自在なフィルタ185が設けられている。フィルタ185は、モータ(図示せず)により移動され、第1色温度の白色光を第2色温度へ変換する。本実施形態においては、5000Kの白色光を8000Kの白色光に変換する。第2色温度としては、7000Kから10000Kが好ましい。
【0019】
通常照明部160は、フィルタ185を透過することなく、白色LED183の白色光を直接的に照射する、また、低感度者用照明部170は、白色LED183の白色光を、フィルタ185を透過して間接的に照射する。本実施形態においては、第1白色光と第2白色光は、演色性及び照度が同じように設定されている。
【0020】
以上のように構成された照明装置100の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。この照明装置100は、初期状態として、通常照明部160を用いて照明を行うよう設定されている。
【0021】
図4に示すように、まず、電源が投入されたか否かを判断し(ステップS1)、電源が投入されている場合は、携帯機200からの信号を受信したか否かを判断する(ステップS2)。尚、ステップS1にて電源が投入されていない場合は制御を終了する。ステップS2にて、携帯機200からの信号を受信していないと判断した場合は、通常照明部160を用いて第1白色光による照明を行う(ステップS3)。
【0022】
ステップS2にて、携帯機200からの信号を受信したと判断した場合は、コントラスト感度情報211が低感度か否かを判別する(ステップS4)。このとき、コントラスト感度情報211が低感度である場合は、低感度者用照明部170を用いて第2白色光により照明に切り換える(ステップS5)。ステップS4にて、コントラスト感度情報211が通常感度である場合は、ステップS3へ進み、通常照明部160を用いて第1白色光による照明を行う。ステップ3及びステップS5の後、ステップS1へ戻る。
【0023】
以上のように構成された照明システム1では、照明装置100の電源が投入された状態で、コントラスト感度の低い照明使用者が照明装置100から所定範囲内に存在するときは、第1色温度の通常照明から第2色温度の低感度者用照明に自動的に切り換わる。コントラスト感度の低い人間にとっては、色温度の高い照明下の方がコントラストを的確に識別することができ、被照射体を見やすく効率良く作業を行うことができる。
【0024】
尚、前記実施形態においては、白色LEDと色温度を変換するフィルタとの組合せにより、通常照明と低感度者用照明とを実現したものを示したが、例えば、発光色の異なる複数のLEDの発光強度を制御することにより、通常照明と低感度者用照明を実現することができる。
この構成であれば、前記実施形態のように照明状態を2つの色温度の白色光で切り換えるようにすることもできるし、3つ以上の色温度の白色光で多段階で切り換えるようにしたり、色温度を連続的に切り換えることもできる。3つ以上の色温度で切り換える場合は、照明使用者のコントラスト感度を3段階に分類すればよいし、連続的に色温度を切り換える場合は、照明使用者のコントラスト感度に関する情報を数値で表現し、この数値により色温度が一義的に決まるようにしておけばよい。
【0025】
また、前記実施形態においては、携帯機200にコントラスト感度情報211が格納されているものを示したが、例えば図5に示すように、携帯機200には使用者を特定するユーザ情報213が格納され、照明装置100にユーザ情報213とコントラスト感度情報211及び年齢情報212とを対応づけたコントラストテーブル143が格納された構成であってもよい。要は、照明装置100の判別部130が、使用者のコントラスト感度が低いか否かを判別して、切換部150が通常照明から低感度照明に切り換える構成であれば、照明装置100の構成は任意である。
【0026】
また、前記実施形態においては、コントラスト感度情報211を利用して使用者のコントラストの感度を判別するものを示したが、例えば、年齢情報212に基づいてコントラスト感度を判別するようにしてもよい。この構成では、例えば、所定年齢以上を高齢者とし、所定年齢未満を若齢者として、使用者が高齢者である場合に、コントラスト感度を判別するようにすればよい。所定年齢は、例えば60歳、65歳、70歳、75歳等である。これは、照明装置100が放射可能な色温度、照明装置100の用途等に応じて変更することができる。
【0027】
また、例えば図6に示すように、コントラスト感度に関する情報が取得できない場合、使用者の年齢に関する情報を取得し、高齢者か否かを判別して高齢者である場合に低感度者用照明とするようにしてもよい。図6のフローチャートでは、ステップS2にて携帯機200からの信号を受信したと判断した場合に、コントラスト感度情報211が存在するか否かを判別し(ステップS6)、コントラスト感度情報211が存在すると判別した場合にステップ4へ進んでコントラスト感度情報211が低感度か否かを判別するようになっている。ステップS6にて、コントラスト感度情報211が存在しないと判別した場合には、年齢情報212が存在するか否かを判別する(ステップS7)。ステップS7にて、年齢情報212が存在すると判別した場合には、続いて照明使用者が高齢者か否かを判別する(ステップS8)。ステップS8にて使用者が高齢者であると判別された場合は、ステップS5へ進んで低感度者用照明とする。ステップS7にて年齢情報212が存在しないと判別された場合と、ステップS8にて使用者が高齢者でないと判別された場合は、ステップS3へ進んで通常照明とする。
【0028】
このフローチャートであれば、仮にコントラストの情報が取得できずとも、高齢者であるか否かを判断して低感度照明へ切り換えることができる。高齢者は一定の割合でコントラスト感度が低いことから、高齢者であることを条件に低感度照明へ切り換えることにより、コントラスト感度が低い高齢者に対して被照射体を見やすくすることができる。ここで、コントラスト感度の高い人間は、色温度の高低により被照射体の見やすさに変化はないので、仮に使用者がコントラスト感度の高い高齢者であっても、特に支障をきたすことはない。
【0029】
また、前記実施形態においては、照明装置100がテーブル、机等の上に設置されるスタンドであるものを示したが、照明装置は住宅、工場、車両等の室内灯であってもよい。また、光源はLEDに限定されず、蛍光灯、白熱灯等であってもよい。
【0030】
さらに、この照明方法は、前記実施形態の照明装置100でなくとも実現可能であり、要は、照明使用者についてコントラスト感度が低いか否かを判別し、照明使用者についてコントラスト感度が低くないと判別した場合には、第1色温度の第1白色光による通常照明を行い、照明使用者についてコントラスト感度が低いと判別した場合には、第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光による低感度照明を行えばよい。この照明方法は、前記実施形態のように自動的に判別して第1色温度と第2色温度を切り換えてもよいし、手動で第1色温度と第2色温度を切り換えるようにしてもよい。
【0031】
また、前記実施形態においては、第1色温度が5000Kで第2色温度が8000Kであるものを示したが、例えば第1色温度を2500Kの電球色の白色光として第2色温度を5000Kとし、更に、第3色温度を8000Kとして、3段階に色温度を設定できるものとしてもよい。また、第1色温度を2500Kとし、第2色温度を8000Kに設定してもよい。尚、フィルタ185が第2色温度の白色光に変換するものを示したが、フィルタが第1色温度の白色光に変換する等、フィルタ185を利用してどのような所望の色温度に変換するかは任意に設定することができる。
【0032】
以下に、人間のコントラスト感度について行った実験例を示す。
実験は、高齢者12名(男性3名、女性9名、平均年齢73.83歳、SD=5.89)の被験者と、若齢者20名(男性10名、女性10名、平均年齢21.4歳、SD=2.68)の被験者の協力の下行った。全ての被験者は、正常視力を有しており、日常的に眼鏡等を装着している者に関しては、装着した状態でデータを取得した。
【0033】
実験光源には、豊田合成株式会社製の白色LED(TG True White Hi(登録商標))が集積されたLEDユニットを使用し、データ取得にあたって、色温度を2500K、5000K、8200Kの3つの条件に設定した。5000Kの白色光はフィルターなしで生じさせ、2500K及び8200Kの白色光は東芝ライテック社製の色温度変換フィルタ−を用いて生じさせた。2500K、5000K、8200Kの白色光は、それぞれ、演色性がRa=85、照度が470±5ルクスに設定した。これらの白色光の波長と相対発光強度のグラフを図7に示す。
【0034】
まず、これらの光源の下、人間生活工学研究センター(HOL)製の30cmの近距離視力用の視力表を用いて、全ての被験者の視力を測定した。図8に示すように、視力表は、表面照度を一定にするために、各被験者の目から30cmの机上に水平に設置した。視力の測定は、被験者がランドルト環の切れ目の方向が視認可能か否かにより行った。この結果、高齢の被験者であっても、若齢の被験者であっても、色温度によらず同程度の視力であった。
【0035】
次に、これらの光源の下、マクベスカラーチェッカー(Ma cbeth Color Checker(登録商標))を用いて、全ての被験者の色の見え具合をテストした。これも、図8に示すように、マクベスカラーチェッカーは、表面照度を一定にするために、各被験者の目から30cmの机上に水平に設置した。具体的に、マクベスカラーチェッカー上の24の各色について、赤、青、緑、黄、桃、茶、橙、紫、白、黒、灰のどの色に見えるかを回答させた。この結果、高齢の被験者にあっては、全ての色に関して色温度によらず同程度の回答数であった。また、若齢の被験者にあっては、1色のみ色温度によって回答数に差があったものの、他の23色については色温度によらず同程度の回答数であった。このように、高齢であっても若齢であっても、各色温度でほぼ一貫した色の見え方であった。
【0036】
次に、図9に示すように左右2列に5桁の数字が上下に並んで書かれた用紙を被験者に提示し、各行の数字を見比べて、左右の数字が同じか否かについて回答させた。これも、図8に示すように、課題用紙は、表面照度を一定にするために、各被験者の目から30cmの机上に水平に設置した。この実験では、コントラストの異なる4枚の課題用紙を1セットとして使用した。コントラストの水準は、白色背景に対する黒色文字濃度により、100%、55%、35%、15%の4種類に設定した。各水準の輝度比は、0.91、0.71、0.44、0.16であった。
【0037】
この結果、高齢の被験者の中には、色温度間で視力が同程度であるにもかかわらず、コントラスト15%の用紙で回答できた被験者と、回答できなかった被験者とがいた。このうち、いずれの色温度でも回答できた被験者は4名(以下、この4名を第1グループという)であり、いずれの色温度でも回答できなかった被験者は4名(以下、この4名を第2グループという)であった。第1グループ及び第2グループについて、色温度と、課題の処理時間との関係を図10及び図11に示す。図10に示すように、第1グループは、いずれの色温度条件でも処理時間は同程度であった。これに対し、図11に示すように、第2グループは、色温度が低くなるにつれて処理時間が長くなった。
【0038】
以上より、高齢者の一部は、視力、色の見え方等は別に、コントラストの感度が低くなることが判明した。また、高齢者の一部は、色温度が低くなるにつれて、処理時間が長くなることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本発明の一実施形態を示す照明装置と携帯機を利用した照明システムのブロック図である。
【図2】図2は、照明装置の外観斜視図である。
【図3】図3は、ハウジングの正面図であって、(a)はフィルタ無しの通常照明状態を示し、(b)はフィルタ有りの低感度者用照明状態を示す。
【図4】図4は、照明装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、変形例を示す照明システムのブロック図である。
【図6】図6は、変形例を示すものであって、照明装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、実験例における白色光の波長と相対発光強度のグラフである。
【図8】図8は、実験状態を示すものであって、被験者、LED及び作業テーブルの関係を示す説明図である。
【図9】図9は、実験に用いた課題用紙の一例を示した図である。
【図10】図10は、第1グループの被験者の色温度と作業遂行時間の関係を示すグラフである。
【図11】図11は、第2グループの被験者の色温度と作業遂行時間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0040】
1 照明システム
100 照明装置
130 判別部
150 切換部
160 通常照明部
170 低感度者用照明部
200 携帯機
211 コントラスト感度情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1色温度の第1白色光を発する通常照明部と、
前記第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光を発する低感度者用照明部と、
照明使用者について前記コントラスト感度が低いか否かを判別する判別部と、
前記判別部により前記照明使用者について前記コントラスト感度が低いと判別された場合に、前記通常照明部から前記低感度者用照明部に切り換える照射切換部と、を備える照明装置。
【請求項2】
前記通常照明部は、前記第1色温度の前記第1白色光を発する白色LEDを有し、
前記低感度者用照明部は、前記白色LEDの前記第1白色光を、前記第2色温度の前記第2白色光に変換するフィルタを有する請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記通常照明部は、複数のLEDの発光状態を制御することにより、前記第1色温度の前記第1白色光を発し、
前記低感度者用照明部は、前記複数のLEDの発光状態を制御することにより、前記第2色温度の前記第2白色光を発する請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
照明使用者についてコントラスト感度が低いか否かを判別し、
前記照明使用者について前記コントラスト感度が低くないと判別した場合には、第1色温度の第1白色光による通常照明を行い、前記照明使用者について前記コントラスト感度が低いと判別した場合には、前記第1色温度より高い第2色温度の、コントラスト感度が低い人のための第2白色光による低感度照明を行う照明方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−289691(P2009−289691A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143319(P2008−143319)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(501261584)学校法人 日本福祉大学 (2)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】