照明装置及び照明装置を含む車両
光を通過させて放射できる前側を有するハウジングと、ハウジングの前側に配置された少なくとも1つの透明な再帰反射シートと、を含む照明装置。ハウジングには、(i)ハウジングの前側を向いた第1主側面とハウジングの裏側を向いた第2主側面とを有する少なくとも1つの光ガイドと、(ii)光ガイドに光を結合するために光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、(iii)光ガイドの第2主側面とハウジングの裏側との間に配置された第1不織繊維層と、(iv)光ガイドの第1主側面に配置された半透明な第2不織繊維層と、が配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の照明装置に関する。特定の態様では、本発明は、車両で使用するための照明装置、例えばバックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯などの機能性照明を車両に提供するための照明装置に関する。更に本発明は、照明装置を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両、具体的には自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、及び鉄道車両などの動力車用の照明装置は、例えばガラス又はプラスチック製などの着色透明カバーを直接照らす光源によって典型的に照明され、機能性照明装置、すなわちバックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯に必要な光を供給する。照明装置は、ハウジング内に配置されて背後に反射器を備えた電球と、異なる着色光の放射を容易にするための電球前方の着色透明カバーと、を典型的に有する。
【0003】
電球は典型的に消費電力が高く、更にこのような照明装置の構成はどちらかと言えば厚くてかさばる。この照明装置のかさばる構成により、照明装置を内部に収容できるような車体の設計が求められる。一般に、照明装置は、車体から突出しすぎるべきではない。したがって、照明装置を車体に収容するためにくぼんだ部分が必要である。照明装置用のこれらのくぼんだ部分は、車両の内部(例えば、トランク)での空間的損失をもたらす。更に、照明装置に必要な寸法も車両重量の増加を意味する。
【0004】
典型的には、車両用の照明装置は、照明装置の特定の機能に求められるような異なる色の光を放射する、1つ以上の着色ストライプを含む。例えば、バックライト又は停止灯が求められる場合、おそらくは機能ごとに異なる強度で、ストライプの色は赤色であろう。方向指示灯では、典型的にストライプの色は黄色、白色、又は完全な透明である。後退灯では、ストライプは完全な透明か又は白色のいずれかである。
【0005】
米国特許出願公開第2009/122566号、米国特許第5519588号、及び同第3766373号は、放物形状の反射器を有し、光源(例えば、電球又は発光ダイオード)が配置された、従来の照明装置を開示している。照明装置の前方にはガラス又はプラスチック製の着色カバーが存在する。あるいは、無色のカバーが提供され、光源が着色されている。
【0006】
米国特許出願公開第2008/00191117 A1号は、可撓性光ガイドと、可撓性光ガイドの透過境界面に隣接して配置された光源と、可撓性光ガイド及び光源を少なくとも部分的に包囲するためのハウジングとを含む、キーパッド用の薄型バックライトを開示している。透過境界面により可撓性光ガイドが照らされる。可撓性光ガイドの表面領域は、ハウジングを通して見ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在では更なる照明装置、具体的には車両で機能性照明として使用するための照明装置を提供することが望ましいであろう。例えば、消費電力が低い照明装置を提供することが望ましいであろう。また、車体により便利に収容できるように、重量を軽減したよりかさばらない照明装置を提供することが望ましいことがある。更に、簡単に製造できる及び/又は低コストで製造できる照明装置を有することが望ましいであろう。
【0008】
また更に、より高い設計の自由度を提供する、具体的には更なる設計の選択肢を提供する照明装置を開発することが望ましいであろう。より詳細には、許認可機関により車両でのこのような照明装置の使用に要求される発光を維持しながら、厚みを抑えた照明装置を開発することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様では、本発明は、照明装置、具体的には車両で使用するための照明装置を提供し、前記照明装置が、光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、ハウジング内に配置された、(i)対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、該第1主側面が該ハウジングの該前側を向き、該第2主側面が該ハウジングの裏側に向いている、光ガイドと、(ii)該光ガイドに光を結合するために光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、(iii)該光ガイドの第2主側面とハウジングの該裏側との間に配置された第1不織繊維層と、(iv)該光ガイドの第1主側面に配置された第2不織繊維層であって、該第2不織繊維層が半透明である、第2不織繊維層と、主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、該再帰反射シートが該ハウジングの前側に配置される、再帰反射シートと、を含む。
【0010】
更に別の態様では、本発明は、上記で定義したような照明装置を含む車両、具体的には自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、又は鉄道車両などの動力車を提供する。
【0011】
特定の実施形態では、バックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯などの機能性照明を画定するように、例えばストライプなど少なくとも1つの着色領域を含む照明装置を提供する。例えば、照明装置は例えばストライプなどのいくつかの着色領域を含んでいてもよく、それによって各領域又はストライプは異なる機能性照明を画定する。機能性照明は、例えばバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される照明を含むことができる。
【0012】
本明細書に記載の照明装置は、典型的に簡単かつ便利な製造と、妥当な又は低い製造コストとを実現する。更に、照明装置は、どちらかと言えば薄型の設計を有することができるが、それにもかかわらず依然として優れた輝度を有する。その上、光ガイドを照らすための光源の数を増やす必要なしに、及び/又は消費電力を上げる必要なしに、好適かつ所望の輝度を達成することができる。具体的には、照明装置は、現状のままの光出力又は関係機関により要求され得る光出力を達成するのに好適である。また更に、照明装置は、典型的には更なる設計の選択肢を提供し、更なる設計の自由度を提供することができる。例えば、湾曲した輪郭に沿うように照明装置を曲げることができ、したがって、そのように構成された照明装置は自動車又は他の動力車の湾曲した輪郭により容易に沿うことができるため、照明装置を含む車両の魅力を向上させる。
【0013】
更に、照明装置は、典型的には消費電力が低く、光の均等な分布をもたらす。典型的には、照明装置は、現在車両、特に動力車に一般に使用されている照明装置よりも低い重量を有する。
【0014】
以下は、本発明による実施形態の概要である。
1.
a.光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、
b.ハウジング内に配置された、
i.対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、第1主側面がハウジングの前側を向き、第2主側面がハウジングの裏側を向いている、光ガイドと、
ii.光ガイドに光を結合するために光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、
iii.光ガイドの第2主側面とハウジングの裏側との間に配置された第1不織繊維層と、
iv.光ガイドの第1主側面に配置された、半透明の第2不織繊維層と、
c.主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、再帰反射シートがハウジングの前側に配置される、再帰反射シートと、を含む、照明装置。
【0015】
2.透明なカバーを更に含む、実施形態1に記載の照明装置。
【0016】
3.少なくとも1つの光ガイドが中実の光ガイドである、実施形態1又は2に記載の照明装置。
【0017】
4.少なくとも1つの光ガイドが、光ガイドの第1主側面で光の抽出を提供するための手段を含む、実施形態1又は3のいずれか1つに記載の照明装置。
【0018】
5.少なくとも1つの光ガイドが、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料で作製される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
【0019】
6.少なくとも1つの光ガイドの厚さが3mm以下である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
【0020】
7.少なくとも1つの光源が発光ダイオードである、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の照明装置。
【0021】
8.第1及び第2不織繊維層が、少なくとも1つの光ガイドの表面に接触してそれに連続している、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の照明装置。
【0022】
9.不織繊維層が前記ハウジング内で0.2〜5mmの厚さに圧縮されている、実施形態1〜8のいずれか一つに記載の照明装置。
【0023】
10.不織繊維層の坪量(base weight)が20〜500g/m2である、実施形態1〜9のいずれか1つ項に記載の照明装置。
【0024】
11.不織繊維層が、高分子繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の照明装置。
【0025】
12.ハウジングの厚さが10mm以下である、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の照明装置。
【0026】
13.ハウジングの裏側に配置され、第1不織繊維層に面する拡散反射面を有する、光増強フィルムを更に含む、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の照明装置。
【0027】
14.車両で機能性照明を画定するための少なくとも1つの着色ストライプを含む、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の照明装置。
【0028】
15.互いに並んで配置された異なる色の2つ以上の着色領域を含み、各領域がバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される異なる機能性照明を画定する、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の照明装置。
【0029】
16.着色領域にそれぞれが関連した少なくとも2つ以上の光ガイドと、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する少なくとも1つのセパレータと、を更に含み、該セパレータの該第1及び第2主側面が該ハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延在するように、該少なくとも1つのセパレータがハウジング内で2つの光ガイドの間に配置され、該少なくとも1つのセパレータが該第1及び第2主側面に反射面を含む、実施形態15に記載の照明装置。
【0030】
17.少なくとも1つの透明な再帰反射シートが着色されている、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の照明装置。
【0031】
18.少なくとも1つの光源が着色光を提供する、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の照明装置。
【0032】
19.透明なカバーが着色されている、実施形態2に記載の照明装置。
【0033】
20.背後に光源を配置する非再帰反射領域を提供するように、少なくとも1つの再帰反射シート及び少なくとも1つの光ガイドに切り抜き部分を含む、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の照明装置。
【0034】
21.実施形態1〜20のいずれか1つに記載の照明装置を含む車両。
【0035】
22.照明装置が車体の外側に配置される、実施形態21に記載の車両。
【0036】
23.例えば第3の停止灯を提供するために、例えば中央又は中央付近など車両の後部に配置される、実施形態21又は22に記載の車両。
【0037】
24.2つの照明装置を含み、前記照明装置が車両の後部で左右の端部付近に配置されており、前記照明装置が実施形態1〜20のいずれか一つに定義される、実施形態21又は22に記載の車両。
【0038】
25.照明装置が少なくとも部分的に車両の側面にも延在するように、照明装置が車両の端部を越えて延在する、実施形態24に記載の車両。
【0039】
26.車両が動力車である、実施形態21に記載の車両。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】本発明による照明装置の一実施形態の概略的な分解図。
【図1b】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図1c】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図1d】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図2a】本発明による照明装置の別の実施形態の概略的な上面図。
【図2b】図2aに示した切断線に沿って見られる、図2aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図2c】図2aに見られる、本発明による照明装置の一部の概略的な上面図。
【図3a】本発明による照明装置の別の実施形態の概略的な分解図。
【図3b】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図3c】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図3d】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
典型的には、照明装置の光ガイド、光源、及び不織繊維層は、ハウジング内に配置される。所望により、反射層をハウジングの裏側に配置してもよい。更に、再帰反射シートをハウジング内でその前側に配置することができる。ハウジングは、典型的には前側及び裏側を含む。一実施形態では、ハウジングの前側及び裏側は、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により封止端で互いに接続されてもよい。
【0042】
典型的には、ハウジングは、一般に透明又は半透明のカバーを備えた前側と、対向する裏側と、を有する。典型的には、カバーは、存在する場合、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリエステルなどの透明又は半透明のポリマーであろう。前側が半透明の白色であることも考えられる。しかしながら、カバーとしてガラスを使用することも除外されない。カバーは、一般に前側で第2不織繊維層上に配置されることができ、典型的には不織繊維層を光ガイドに押し付けるであろう。更に、光ガイドの第1及び/又は第2主側面で不織繊維層を使用することにより、光源(例えば、LED)を振動衝撃から保護するように緩衝材又は振動減衰材を提供できる。同時に、第1主側面上の少なくとも第2不織繊維層は、輝度を高めることができる。
【0043】
ハウジングの裏側は、不透明、透明、又は半透明であってもよい。典型的には、黒色のポリカーボネート製などの不透明な裏側が使用されるであろうが、白色も考えられる。また、第1不織繊維層に面するハウジングの裏側の内側表面は、第1不織繊維層に面する任意の反射層を提供するように、一実施形態では反射性であってもよい。このような実施形態では、第1不織繊維層が半透明であることが典型的に望ましいであろう。例えば、このような裏側の内側表面の反射性は、白色塗装又は鏡面反射コーティング(例えば、金属コーティング)などのハウジングの裏側の反射コーティングを介して提供されてもよい。別の実施形態では、第1不織繊維層に面する反射層は、ハウジングの裏側と第1不織繊維層との間の別個の反射層を介して提供されてもよい。一実施形態では、このような別個の反射層は拡散フィルムであることができる。
【0044】
一実施形態では、反射層をハウジングの裏側に配置することができる。反射層は、鏡面反射層であってもよく、又は好ましくは拡散反射層であってもよい。一実施形態では、反射層は、ハウジングの裏側に提供され、第1不織層に面していてもよい。反射層は、裏側のコーティングとして又は別個のフィルムとして提供されることができ、別個のフィルムは、ハウジングの裏側に接着されていてもされていなくてもよい。特に好適な反射層には、3Mから「Light Management Film 3635−20」の名前で市販されている厚さ0.15mmの拡散フィルムが挙げられる。また、3Mから入手可能な型「Light Enhancement Film 3635−20」の反射層も考えられる。
【0045】
一実施形態では、ハウジングは所望の可撓性が得られるように設計される。したがって、一実施形態では、ハウジングは、第2不織繊維層上に配置される前側に透明又は半透明のカバーを有することができるプラスチックパウチであってもよい。その反対側において、裏側は、透明、半透明、又は不透明であってもよい。
【0046】
別の実施形態では、ハウジングは硬質プラスチック製であってもよいが、このようなハウジングは、例えばある程度曲面に沿うように引き続き十分な可撓性を有することが依然として望ましいであろう。このようなハウジングは、ハウジングの対向する2つの側面に少なくとも沿って裏側と前側との間にエラストマー結合を提供することにより実現することができる。あるいは、ハウジングの全周に沿って裏側及び前側をエラストマーで接続してもよい。一般に、これらの別の実施形態では、照明装置の十分な可撓性を可能にするように、裏側と、前側にある透明又は半透明のカバーとが、厚すぎないことも望ましいであろう。
【0047】
一実施形態では、照明装置は、光ガイドの第2主側面とハウジングの裏側との間に配置された第1不織繊維層を含む。更に、光ガイドの第1主側面に第2不織繊維層を配置する。少なくとも第2不織層は半透明であるが、特定の実施形態では第1及び第2不織層が共に半透明である。
【0048】
典型的には、繊維層に使用する繊維は、屈折性及び/又は反射性並びに散乱性であるように選択される。照明装置に使用するのに好適な繊維には、ポリオレフィン系繊維又はポリエステル系繊維などの高分子繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、及び金属繊維が挙げられる。当然のことながら、例えば高分子繊維とガラス若しくはセラミック繊維の配合物又は高分子繊維と金属繊維の配合物など異なる繊維の配合物を使用することも可能である。
【0049】
第2不織繊維層は半透明であり、特定の実施形態では第1不織繊維層も半透明である。好適な半透明の不織繊維層には、3M Companyから市販されているThinsulate(商標)不織材料の層が挙げられる。典型的には、半透明の不織繊維層は、光の少なくとも20%、例えば少なくとも50%に繊維層を透過させることができる。一般に、半透明の不織繊維層は、20g/m2〜500g/m2、例えば50g/m2〜250g/m2の坪量を有するであろう。好適な不織繊維層は、坪量が60g/m2、非圧縮厚みが7mmの型P−60のThinsulate(商標)を含むことができる。
【0050】
更に、不織繊維層を圧縮することは、典型的に照明装置の輝度を更に高めるであろうことから、有利であることが判明している。不織繊維層は、その非圧縮厚みの少なくとも60%、例えば少なくとも70%、又は更には少なくとも80%まで圧縮されてもよい。したがって、特定の実施形態では、照明装置内の第2不織繊維層の圧縮厚みは0.2〜5mm、例えば0.4〜2mmであってもよい。例えば、不織繊維層を光ガイドとハウジングのカバーとの間で挟むことにより、第2不織繊維層を圧縮することができる。別の実施形態では、不織繊維層を圧縮し、繊維層の繊維を共に結合して不織繊維層をその圧縮状態に維持してもよい。結合は、繊維層中に融解性繊維(meltable fiber)の少なくとも一部を含めることにより、又は不織繊維層に熱可塑性繊維を使用することにより、達成され得る。
【0051】
特定の実施形態では、本発明による照明装置内に、例えば第1主側面の繊維層に類似の不織繊維層を光ガイドの第2主側面で反射層として使用する。この実施形態の特定の変形例では、典型的にLEDなどの光源を共に備えた光ガイドを挿入する、繊維材料のパウチを使用してもよい。したがって、この場合には、光ガイドは繊維層によって実質的に又は完全に包囲される。このような実施形態は、特に費用効果的な照明装置の製造方法を提供することができる。
【0052】
典型的には、第2不織繊維層は、光ガイドの第1主側面でその表面に連続し、光ガイドの表面に直接接触して、配置されるであろう。換言すれば、典型的な実施形態では、第2不織繊維層は光ガイドの表面に接触している。ただし、このような不織繊維層と光ガイドとの直接接触は必須ではなく、例えば繊維層と光ガイドとの間に空気間隙を空けることもできる。
【0053】
典型的には、重量軽減の理由から、自動車メーカーに新たな設計上の選択肢を提供するために、一般に薄型の照明装置が好ましい。したがって、光ガイド及び不織繊維層を任意の更なる層と共に配置可能なハウジングを含む照明装置の厚さは、10mm以下、例えば3〜7mmであるべきである。照明装置が薄型又は軽量であるほど、照明装置は可撓性であり、照明装置は魅力的であろう。また、薄型の照明装置は、典型的にこのような装置を使用可能な用途においてより大きな可能性をもたらすであろう。更に、より薄型の照明装置はより軽量でもあると考えられるため、例えば自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、又は鉄道車両などの動力車の部品としてこのような照明装置を含む自動車の燃料消費を軽減するのに役立つことができる。本発明による照明装置は、その他の車両にも同様に使用することができる。
【0054】
照明装置に使用するための光ガイドは、中空又は中実の光ガイドであってもよい。光ガイドは厚さが大きく異なってもよいが、典型的な実施形態では、光ガイドは6mm以下、例えば3mm以下又は2mm以下の厚さを有するであろう。一般に、より薄型の光ガイドが好ましく、照明装置の厚さ全体をできる限り薄くする必要がある。典型的には、光ガイドは一般に(標準許容誤差の範囲内で)均一な厚さを有することができるが、側面に沿って厚さが異なる光ガイドを使用することも想到される。例えば、光ガイドはくさび形様の形状を有していてもよい。光ガイドが異なる厚さを有する場合、本発明による厚さ要件は最大厚さを意味すると理解されるべきである。一般に、光ガイドの厚さは0.5〜2mm、例えば1〜1.5mmであるであろう。
【0055】
好適な光ガイドには、例えば欧州特許第1264134号に開示されるものが挙げられる。このような光ガイドは、第1及び第2の対向する主面を有する導光光キャビティを画定するハウジングと、主面間に誘導されるように、一端からキャビティ内に光を誘導するよう配置された少なくとも1つの光源と、を含んでいてもよく、第1主面は、光キャビティから光を放射可能な窓を含み、第2主面は、キャビティ内に面して光キャビティから前記窓を通して光を放射させるために所定の配置で拡散反射光抽出素子を適用した、鏡面反射面を有するシート材料を含む。光抽出素子は、印刷を介して、又は光ガイドの表面に凹凸を生じさせることにより、得ることができる。
【0056】
同様に、印刷ないしは別の方法で中実な光ガイドの表面に凹凸を生じさせることで光抽出素子を提供することにより、透明な高分子材料の中実な光ガイドを提供することができる。
【0057】
特定の実施形態では、照明装置の光ガイドは、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料を含む中実な光ガイドである。特定の実施形態では、光ガイドに使用される光散乱粒子は、光ガイドが作製される透明な高分子材料の屈折率とは異なる屈折率を有することができる。したがって、光ガイドに光散乱をもたらすための粒子の屈折率と、粒子が分散されたマトリックスを形成する透明な高分子材料の屈折率とは、互いに異なる。屈折率間の差は、光ガイドの高分子マトリックス内で光の最適な散乱を得るように、及び光ガイド内で光の所望の均一分布を達成するように、当業者により都合よく選定可能である。
【0058】
一般に光散乱粒子は、粒子が分散されたマトリックスを形成する透明な高分子材料の屈折率と少なくとも0.01ユニット異なる屈折率を有する。例えば、光散乱用の粒子は、マトリックスの屈折率と少なくとも0.02ユニット異なる屈折率を有する。粒子と透明な高分子材料又はマトリックスとの屈折率間の差はそれぞれ、典型的には0.01〜0.122、具体的には0.01〜0.03である。
【0059】
特定の実施形態では、粒子の屈折率は、粒子が分散された透明な高分子材料の屈折率より高く、例えば透明な高分子材料の屈折率より少なくとも0.01又は少なくとも0.02ユニット高い。
【0060】
特定の実施形態では、光ガイドの光散乱粒子は、透明な高分子材料の0.01重量%〜20重量%の量で透明な高分子材料に分散され得る。例えば、光散乱用の粒子は、透明な高分子材料の0.01重量%〜20重量%の量でマトリックスに分散されてもよい。一般に、光散乱用の粒子は、1μm〜50μm、より好ましくは2μm〜20μmの平均直径(数平均)を有する。
【0061】
一実施形態では、光ガイドマトリックスの透明な高分子材料は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、及びこれらの混合物の少なくとも1つを含む。更に、光散乱粒子は、高分子であってもよく、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、及びこれらの混合物の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0062】
光ガイドの透明な高分子材料として使用可能な高分子材料には、一般に、ポリカーボネート類などの熱可塑性ポリマー類、ポリメチルメタクリレートなどのポリメタクリレート類、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート類及びポリエチレンナフタレート類などのポリエステル類、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、及びアクリロニトリルやスチレンやブタジエンのターポリマー類が挙げられる。
【0063】
照明装置に好適な光ガイドは、種々の厚さで、散乱粒子を異なる濃度で埋め込んだ、Evonik Roehm GmbH(Darmstadt/Germany)から「Plexiglas(登録商標)EndLighten」の商標名で入手可能な光ガイドであってもよい。
【0064】
光ガイドを1つ以上のその側面に沿って照らすために使用される光源は、例えば線状アレイに配置可能な発光ダイオード(LED)を含むことができる。例えば、典型的にはLEDをプリント基板上に配置し、一般的な180°放射のLEDを使用してもよいが、一方で90°で光を放射する、すなわちLEDが提供されるプリント基板に平行に光を放射する、いわゆる側面放射のLEDを使用することが望ましいことがある。これは、プリント基板の主面の短軸周りで照明装置が曲がるときに、プリント基板は光ガイドに平行に配置されるであろうことから、プリント基板での過量の応力が避けられるという利点をもたらす。プリント基板は、例えば接着剤により、光ガイドの主側面の一部に取り付けられてもよい。好適な接着剤には、すべて3Mから入手可能な、型467MPの3M Transfer Adhesive Tape、型8171、8172のOptically Clear Adhesive Tapeが挙げられる。その他の取り付け方法も考えられる。
【0065】
一般に、プリント基板の光ガイドに面する側面に、少なくともプリント基板が光ガイドと重なり合う範囲で反射面を提供することも好ましいであろう。したがって、反射面は、好ましくはLEDが配置されたプリント基板の側面に提供される。プリント基板上に反射面を提供するには、反射性塗料でコーティングしてもよく、又はその上に反射フィルムを提供してよい。反射面は、鏡面反射性又は拡散反射性のいずれかであることができる。一般に、プリント基板に反射面を提供することは費用効果的であろう。
【0066】
別の実施形態では、光源を提供するために光ファイバー技術を使用することができる。一例では、数本の光ファイバーを、その末端部が光ガイドの側面に向き合って位置するように配置してもよい。個々のLEDの場合のように、光ファイバーの端面は個々の発光素子をもたらす。別の設計では、光チューブ(light tube)又は同様の光ファイバーを光ガイドの少なくとも1つの側面に沿って配置してもよく、これらは光ガイドの少なくとも1つの側面に連続していてもよく、光チューブを通った光は、そこから横方向に(すなわち、光チューブの端面からではなく)出ることにより、光ガイドを照らす。
【0067】
光ガイドにおける良好かつ均一かつエネルギー効率のよい光分布は、通常、光ガイドの主側面間で光ガイドの側面に配置された光学レンズにより個々の発光素子の光を光ガイドに結合することで実現することができる。光ガイドの側面に丸いノッチを形成することでレンズ特性を達成してもよく、各発光素子は対応する個々のノッチを有する。これらのノッチは、発光素子、すなわち光ファイバー又はLEDの末端部を受容することができ、これらのLEDは、丸いハウジングを備えた標準的なLED、又はレンズ特性も有する透明なカバー材を備えた平坦構造の表面実装装置LEDのいずれであってもよい。光を光ガイドに沿って結合する光ガイドの側面のレンズ特性により、発光素子から放射されて光ガイドに透過された光は光ガイド内に広がるであろう。ノッチの表面及び光ガイドの側面の残りの領域から反射された光は、発光素子が光ガイドと側面反射器との間に位置するように配置された側面反射器により、側面及びノッチに戻る方向に反射されることができる。
【0068】
照明装置に好適な光源は、Tokushima,Japanに本社を置くNichiaから入手可能な型NSSW088TのLEDであってもよい。
【0069】
一実施形態では、鏡面反射面を有する反射層をハウジング内に配置することができる。この反射層は、光源を支持するプリント基板が光ガイドに取り付けられた領域を包囲していてもよく、それによって鏡面反射面がプリント基板に面することができ、それぞれ光源及び光ガイド(すなわち、この領域)が反射層により覆いのように包囲され得る。これは、ハウジングの前側から光源を見ることができないような、いわゆるホットスポット、すなわちほぼ拡散のない光源の発光を防止又は軽減することができる。また、光源により放射された光は、反射されて光ガイドの方向に向けられ得る。
【0070】
上述したように、ここに拡散反射面を有する反射層を配置することも考えられる。鏡面反射層を有する好適な反射層は、3M社から「3M ESR」として市販されている。
【0071】
一実施形態では、光ガイドを照らす光源は、上記の照明装置の機能に必要な着色光の放射を供給するために少なくとも1つの着色光源、例えば、少なくとも1つの着色LEDを含むことができる。好適な着色LED’は、Everlight社(Japan)から入手可能な型99〜135/RSG HB 7 Cである。
【0072】
照明装置は、半透明の再帰反射シートを含む。このような再帰反射シートは、照明装置の光ガイドの第1主側面に提供される。一実施形態では、ハウジングに個別の前側カバーが提供される場合、再帰反射シートを半透明の不織繊維層とハウジングの前側カバーとの間に提供してもよい。再帰反射シートは、好適な透明接着剤でハウジングのカバーに接着されてもよく、又はカバーに接着することなくハウジング内に提供されてもよい。別の実施形態では、照明装置のハウジングのカバーの上部に半透明の再帰反射シートを配置してもよい。この実施形態では、シートをカバーに接着してもよく、又はシートは照明装置に脱着可能に取り付けられる別個の表示パネルの一部であってもよい。更に別の実施形態では、再帰反射シート自体をハウジングのカバーとして使用してもよく、したがって再帰反射シート自体がカバーを画定できる。
【0073】
本発明で使用する再帰反射シートは、半透明シートであっても、又は透明シートであってもよい。本発明に関連して使用する透明な再帰反射シートは、単一層のシートであっても、又は多層シートであってもよい。再帰反射シートは、微小球ベースの再帰反射シートであってもよく、又は好ましくはいわゆるコーナーキューブベースの再帰反射シートであってもよい。
【0074】
典型的な実施形態では、使用される再帰反射シートは、いわゆるコーナーキューブの薄板化である。コーナーキューブの薄板化は、プリズムミラー、マイクロプリズムミラー、3枚ミラー、又は内部全反射の薄板化と呼ばれることがあり、典型的には、多数のコーナーキューブ要素を包含して、入射光を再帰反射する。コーナーキューブ再帰反射器は、典型的には、概ね平面状の前面と裏面から突き出るコーナーキューブ要素のアレイとを有する、シートを包含する。コーナーキューブ反射要素には、一般に、単一のコーナーですなわちコーナーキューブで交わる、3つの相互にほぼ垂直な横方向面を有する、三面構造が含まれる。使用に際して、そのようなコーナーキューブ再帰反射器は通常、その前面を意図される観察者の予期される場所に概ね向けて配置される。したがって、一般に、その反射素子を光ガイドに向け、平面状の前面を光ガイドの逆側に向けて、照明装置に配置されるであろう。前面上に入射した光は、シートに入り、素子の3面のそれぞれによって反射されてシートの本体を通過し、前面上に入射した光の光源に実質的に向く方向へ前面から出るようになっている。内部全反射の場合、空気境界面は、汚れ、水、及び接着剤が無しのままでなければならず、したがって、封止フィルムに封入される。あるいは、反射性コーティングが、コーナーキューブの横面上に塗布されてもよい。塗布可能で好適な反射性コーティングには、半透明の反射性金属層又は誘電体ミラーが挙げられる。コーナーキューブ要素が反射性コーティングを備えるときも、それらは意図される観察者の予期される場所に概ね向いて位置する構成で使用することができる。
【0075】
コーナーキューブ薄板化用のポリマーには、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリウレタン類、並びにエチレンのコポリマー類及びアイオノマー類が挙げられる。コーナーキューブの薄板化は、米国特許第5,691,846号(ベンソンジュニア(Benson, Jr.))に記載されているように、フィルム上に直接鋳造することによって調製されてもよい。放射線硬化されるコーナーキューブ用のポリマーには、多機能性アクリレート類のような架橋されたアクリレート類、又はエポキシ類、並びに単機能及び多機能性のモノマーとブレンドされたアクリル化ウレタン類が挙げられる。更に、コーナーキューブは、より可撓性があるキャストされたコーナーキューブ薄板化を得るために、可塑化ポリ塩化ビニルのフィルム上に鋳造されてもよい。これらのポリマーは、1つ以上の理由のために使用されることが多く、熱安定性、環境安定性、透明性、工具又は型からの優れた剥離性、及び反射性コーティングの受取り能力などが挙げられる。
【0076】
本発明のある実施形態では、コーナーキューブ薄板化は、コーナーキューブ薄板化のコーナーキューブ要素を有する側に結合された更なるポリマー層を有して、複数の閉じたセルを形成するようになっていてもよく、これにより、コーナーキューブ要素に空気境界面がもたらされる。コーナーキューブベースの再帰反射シートの説明例は、米国特許第4,588,258号(Hoopman)、同第4,775,219号(Appletonら)、同第4,895,428号(Nelson)、同第5,138,488号(Screech)、同第5,387,458号(Paella)、同第5,450,235号(Smith)、同第5,605,761号(Burns)、同第5,614,286号(Bacon Jr.)、及び同第5,691,846号(Benson, Jr.)に開示されている。
【0077】
再帰反射シートは、3M Company(St.Paul/MN)から入手可能な型3M Diamond Grade(商標)Translucent DG3 Reflective Sheeting Series 4090Tであることができる。その他の再帰反射材も考えられる。
【0078】
特定の実施形態では、照明装置は、照明装置の所望の機能の色に合うように着色されるであろう。照明装置の所望の着色は、着色LEDの使用、着色不織層を使って、着色光ガイド、着色再帰反射シート、透明若しくは半透明の着色層、又はハウジング内に配置した若しくはハウジングのカバーに接着した更なる透明若しくは半透明の着色フィルム(例えば、3M ElectroCut(商標)Filmなど)を使うなどのいくつかの方法で実現することができる。これらの着色手段の1つ以上を更に組み合わせて使用してもよい。好適な着色層は、型1171(黄色)及び1172(赤色)の3M ElectroCut Filmであることができる。
【0079】
特定の一実施形態では、半透明の再帰反射シート及び/又は透明若しくは半透明の着色層は、上述したようにハウジングを含む照明装置の一体型部分を形成することができる。例えば、再帰反射シート及び/又は着色層は、ハウジングの前側にある透明又は半透明のカバー、光ガイドに面するカバーの側面又は対向する側面のいずれかに提供されてよい。この実施形態では、再帰反射シート及び着色層をカバーに接着することができる。再帰反射シート及び/又は着色層は、照明装置のハウジングのカバーと不織繊維層との間に提供することができる、すなわちハウジングの内側に配置可能な、別個のフィルムに提供することも意図される。
【0080】
他の実施形態では、照明装置に脱着可能に取り付けできる別個の支持材料上に再帰反射シート及び/又は着色層を提供してもよい。これは、より高い可撓性及び設計上の自由度を提供し、製造を簡素化できるという点で有益なことがある。例えば、光ガイド、光源、及び少なくとも1つの不織繊維層を含むハウジングを一度に提供することができ、半透明の再帰反射シート及び/又は透明若しくは半透明の着色層を製造プロセスの後の段階で提供してもよい。
【0081】
特定の実施形態では、2つ以上の機能性照明が1つの一体型照明装置のハウジングに提供される。例えば、停止灯及び方向指示灯を1つのハウジングに含めることができる。一実施形態では、2つ以上の機能性照明を含む照明装置を実現するために、光ガイドを分割し、それによって光は1つのセグメントから別のセグメントに実質的に透過しなくなる。したがって、光ガイドを分割することで、セグメントの1つの照明は、他の領域を照らすことなく照明装置の対応する領域のみを照らすであろう。対応する領域に(上述したような手段で)異なる色を提供することにより、異なる機能性照明を1つの照明装置に統合し、互いに独立して操作することができる。また、特定の実施形態では、第2不織繊維層も分割することができ、すなわち分割した光ガイドの前方に2つの個々の第2不織繊維層を並べて配置することができる。これは、一般に照明装置の1つの領域から別の領域に拡散する光が少なくなるであろうという点で照明装置を更に向上させると考えられる。
【0082】
特に、並んで配置された少なくとも2つの個々の光ガイド及び/又は少なくとも2つの第2不織繊維層が存在する場合、すなわち光ガイド及び/又は第2不織繊維層が分割されている場合、典型的には少なくとも1つのセパレータがハウジング内に配置される。セパレータは、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する。少なくとも1つのセパレータを2つの光ガイドの間に配置することができ、少なくとも1つのセパレータはハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延びている。更に、少なくとも1つのセパレータは、その第1及び第2側面上に鏡面反射面又は拡散反射面を含んでいてもよい。このようなセパレータの使用は、一般に、照明装置の不必要な領域、具体的には一方の領域を照らして他方を照らしたくない隣接する領域の不必要な領域に光が拡散するのを更に最小限に抑えるであろう。別の実施形態では、セパレータの代わりに、隣接する光ガイドの互いに向き合う側面上に反射層を提供してもよい。
【0083】
特定の実施形態では、照明装置は、関係国の法律又は規制に定められるような形状及び寸法を有する。
【0084】
一実施形態では、照明装置は、非再帰反射領域を提供するように、光ガイド及び第2不織繊維層に加えて再帰反射シートにも少なくとも1つの切り抜き部分を含む。少なくとも1つの切り抜き部分の背後に光源を配置すると、光源の発光はほぼ拡散せずに切り抜き部分を通過する。この方法では、より集束した光が望ましい、例えばバックライトなどの非拡散光を提供することができる。
【0085】
好ましくは、切り抜き部分の背後に配置される光源は、その主延長線が光ガイドに対して垂直になるように配向され、ハウジングの前側方向に集束した光を放射する。好適な光源は、Cree社(USA)から入手可能な型「XLamp(登録商標)MC−E LED」である。
【0086】
一態様では、車両の後部に配置された、少なくとも1つの上述のような照明装置を含む車両を提供する。典型的な実施形態では、車体の左右の端付近に2つの照明装置を配置し、それによって照明装置は所望により車体の側面に延びていてもよい。更に、車両は、車両後部の端付近に配置された照明装置に加えて、第3の停止灯を提供するために、後部中央に又はその付近に配置された更なる後部照明装置を含むことができる。典型的には、本明細書に記載の照明装置は動力車に使用されるであろう。
【0087】
照明装置は、以下の工程で製造することができる。
−上述のように裏側及び前側を有するハウジングを提供する工程
−上述のように第1及び第2不織繊維層を提供する工程
−上述のように光ガイドを提供する工程
−その反射面を光ガイドの第2主側面に向けて、ハウジングの裏側の表面に別個の層又はコーティングのいずれかとして、上述のように反射シートを提供する工程
−少なくとも1つの光源を支持するプリント基板を提供する工程
−コーナーキューブ要素が光ガイドの逆側に向くように、所望によりハウジングの前側の外側表面に上述のように着色フィルムを追加して、上述のように再帰反射シートを提供する工程
−光ガイドにプリント基板を取り付けた領域を包囲するように、所望により鏡面反射層又は拡散反射層を提供する工程
−所望によりハウジングの前側に完全に透明な任意のカバーを提供する工程
−以下のように、第1及び第2不織層、反射層、光源を有するプリント基板、及び光ガイドをハウジング内で組み立てる工程
○光ガイドは、その第2主側面をハウジングの裏面に向ける
○光源を備えたプリント基板は、光ガイドの第2主側面に面している
○第1不織繊維層は、ハウジングの裏側と光ガイドの第2主側面との間に配置される
○第1不織繊維層は、光ガイドの第1主側面とハウジングの前側との間に配置される
−照明装置への環境の影響を防ぐために、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、例えばハウジングの側面を共に接着するか、又はハウジングの側面間に任意のシール材を使用して、所望によりハウジングの裏側及び前側とハウジングの任意の側面とを共に封止端で封止する。
【0088】
照明装置は、照明装置を車両に取り付ける従来の方法で、例えば、ネジ、留め金具、クランプ、他の押し込み式固定手段、接着剤、又は他の、当業者に明白な任意の好適な手段を使用して、車両に取り付けることができる。
【0089】
本発明は、単に説明目的で添付される以下の図面を参照して詳細に記載されるであろう。特に指示がない限り、図面は概略的なものであり、そこに含まれる機構は、図面内の他の機構に対する比率と共に、一定の縮尺で描かれていないことがある。
【0090】
発明を実施するための形態
【0091】
図1aでは、ハウジング12を含む、本発明による照明装置10の分解図を示す。ハウジング12は、互いに対向する完全に透明な前側14と、不透明な裏側16と、を含む。
【0092】
図1aでは、理解しやすいように照明装置のいくつかの機構及び部分を省略している。
【0093】
ハウジング12の前側14及び裏側16は、封止端114で共に封止されているが、図1aでは見られない(これに関しては図1b、1c、及び1d参照)。また、光ガイド20にPCB 32を取り付けた領域を包囲する反射層82も図1aには示されていない(これに関しては図1c及び1d参照)。更に、セパレータ90の両主側面に配置された反射層81も図1aでは見られない(これに関しては図1b及び1c参照)。
【0094】
裏側から前側への方向を矢印Aで示す。これは、実質的に照明装置から光が放射される方向でもある。
【0095】
ハウジング12内には、第1主側面22及び第2主側面24を有する光ガイド20が配置される。光ガイド20は、並べて配置された3つの光ガイド20に分割されている。光ガイド20の第2主側面24には、その表面に光源30を支持するプリント基板(PCB)32が配置される。PCB 32も3つのPCB’32に分割されているが、3つのPCB’32をそれぞれ有する2つの列において、3つのPCB’32がそれぞれハウジングの上側及び下側に3つのPCB’を有する列で配置され、すなわち合計で6つのPCB’32が照明装置に配置される(すべては見えていない)。PCB 32はそれぞれ、6つの光源(LED’)30を支持する。光源30の配列(ここでは一部のみが見られる)は、光ガイド20に光を結合するために光ガイド20の第2主側面24に面している。電気ケーブル34(ここでは1本のみが示されている)は、光源30に電力を供給するためにPCB上の光源30に提供され、接続される。電気ケーブル34は、もう一方で照明装置を使用する車両の電気システムに電気接続される(図示なし)。
【0096】
PCB’32は、接着剤(図示なし)で光ガイド20に取り付けられている。
【0097】
ハウジング12内には更に、第1不織繊維層40が、光ガイド20の第2主側面24とハウジングの裏側16との間に配置される。第2不織繊維層50は、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22に配置される。第1及び第2不織繊維層40、50は、3つの光ガイド20の第1主側面22にそれぞれ並べて配置される3つの個々の層に分割されている。3つの個々の第1及び第2不織繊維層40、50は、光ガイド20の第1主側面22に連続している。
【0098】
更に、半透明の再帰反射シート70は、コーナーキューブ要素(図1aには図示なし)を支持する半透明の再帰反射シート70の主側面が光ガイド20の第1主側面12の逆側に向くように、ハウジング12の前側14の外側に並べて配置される。
【0099】
半透明の再帰反射シート70は、第1及び第2不織繊維層40、50、光ガイド20、及び光源30と共に、機能性照明100を形成する。
【0100】
拡散反射面を有する反射層80は、反射層80の反射面が光ガイド20の第2主側面24に向くように、ハウジング12の裏側16と第1不織繊維層40との間に提供される。
【0101】
3つの個々の光ガイド20の間には、1つのセパレータ90を2つの隣接する光ガイド20の間に配置するように、2つのセパレータ90が配置される。セパレータ90は、PCB’32の間でハウジング12の前側14及び裏側16にほぼ垂直に延在し、セパレータ90を所定の位置に維持するためにハウジング12の前側14と裏側16との間で固定されている。方向Aにおいて見ると、セパレータ90は、第1不織繊維層40、PCB’32、光ガイド20、及び第2不織繊維層50の間に延在する。
【0102】
1つの機能性照明100を作動する場合、セパレータ90により、別の隣接する機能性照明100の不必要な照明が実質的に防止される。セパレータ90は、個々の光ガイド20だけでなく個々の第2不織繊維層50も互いから分離するように(図1aには見られない、図1b参照)、PCB 32から十分遠くまで延在する。これは、上述で略述したように隣接する機能性照明の不必要な照明を更に最小限に抑えるであろう。
【0103】
拡散反射面を有する反射層81(図1b参照)は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の主側面の両側でセパレータ90に取り付けられる。これは、光をセパレータ90に反射させて光ガイド20の方向に戻し入れることにより上述の分離を向上させることができる。
【0104】
図1bでは、図1aに示した切断線に沿った、図1aに示した照明装置の断面図を示す。図1bでは、隣接する機能性照明100の不必要な照明を防止するために、セパレータ90が第1不織繊維層40、個々の光ガイド20、個々の第2不織繊維層50、及び個々のPCB’32の間の領域に延在していることが分かる。セパレータ90は、セパレータ90を適所に維持するためにハウジング12の前側14及び裏側16の間で固定されている。
【0105】
反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0106】
図1bでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる(図1a参照)。
【0107】
図1b〜1dは、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、ハウジングの前側14及び裏側16を互いに接続及び封止する封止端114を示す。
【0108】
拡散反射面を有する反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の主側面の両側でセパレータ90に取り付けられる。これは、光をセパレータ90に反射させて光ガイド20の方向に戻し入れることにより上述の分離を向上させることができる。
【0109】
図1cでは、異なる位置での切断を示す、図1aに示した切断線に沿った、図1aに示した照明装置の断面図を示す。図1bでは、隣接する機能性照明100の不必要な照明を防止するために、セパレータ90が第1不織繊維層40、個々の光ガイド20、個々の第2不織繊維層50、及び個々のPCB’32の間の領域に延在していることが分かる。図1bで記載したように、反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0110】
図1cでは、光源30及びプリント基板32も見られる(図1bでは切断線の位置が異なるために見られない)。
【0111】
また、図1cでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70と、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112とが見られる(図1a参照)。
【0112】
図1dは、図1aに示したように、図1aに示した照明装置の実施形態の断面図である。LED’30を支持するPCB’32を見ることができ、PCB’32は、例えば接着剤(図示なし)によって光ガイド20の対向する側部で光ガイド20の一部に末端部で取り付けられている。
【0113】
更に、鏡面反射層82は、図1dには図示されていない接着剤により、その反射面をそれぞれPCB’32、LED’30に向けて、PCB’32、LED’30の領域と、PCB’32を取り付けた光ガイド20の部分とを包囲している。これは、照明装置10の前側から光源30を見ることができないような、いわゆる発光のホットスポットを防止するのに役立つであろう(図1dも参照)。また、光源30によって放射された光は、反射されて光ガイド20の方向に向けられるであろう。
【0114】
図1dでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる(図1a参照)。
【0115】
照明装置10の別の実施形態を図2a及びbに示す。図2aは、切り抜き部分110を提供することにより、後退灯108により形成された機能性照明100で提供される強化後退灯を概略図で示す。切り抜き部分110は、切り抜き部分110の領域、すなわち、切り抜き部分110の背後に配置された光源30から光を抽出することができる。
【0116】
ただし、図2aでは光源30が見られないため、これに関しては図2bを参照されたい。
【0117】
切り抜き部分110は、半透明の再帰反射シート70、第2不織繊維層50、及び光ガイド20に穴を切り取ることにより提供される(図2aでは見られないが、図2bに示されている)。これは、切り抜き部分110の領域に配置された光源30’の直接発光を実質的に拡散させることなく、すなわち光ガイド20及び/又は第2不織繊維層50による回折なしに提供する。
【0118】
図2cは、図2aに示した実施形態の強化後退灯108の上面図を示しており、LED’30’は、切り抜き部分110を通して光を実質的に拡散させることなく放射するように配置される。光源30’は、ハウジング12の前側14方向にほぼ集束した光を放射するため、光源30とは異なる。光源30’は、接着剤(図2bには図示なし)で反射層80に接着されたPCB’32’に取り付けられる。
【0119】
図3a〜3dは、照明装置の別の実施形態を示しており、図3aは分解図であり、図3b〜3cでは、図3aの実施形態を概略的断面図で示す。図1a〜1dの実施形態とは異なり、単一の第1及び第2不織繊維層40、50がハウジング内に配置されており、すなわちこれらの層40、50のセグメントは存在しない。更なる相違点を以下に記載する。
【0120】
図3aでは、ハウジング12は、互いに対向する完全に透明な前側14と不透明な裏側16とを含む。
【0121】
図3aでは、理解しやすいように照明装置の特定の機構及び部分を省略している。
【0122】
ハウジング12の前側14及び裏側16は、封止端114で共に封止されているが、図3aでは見られない(これに関しては図3b、3c、及び3d参照)。また、光ガイド20にPCB 32を取り付けた領域を包囲する反射層82も図3aには示されていない(これに関しては図3c及び3dを参照されたい)。更に、セパレータ90の両主側面に配置された反射層81も図3aには見られない(これに関しては図3b及び3cを参照されたい)。
【0123】
裏側から前側への方向を矢印Aで示す。これは、実質的に照明装置から光が放射される方向でもある。
【0124】
ハウジング12内には、第1主側面22及び第2主側面24を有する光ガイド20が配置される。光ガイド20は、並べて配置された3つの光ガイド20に分割されている。光ガイド20の第2主側面24上には、その表面上に光源30を支持するプリント基板(PCB)32が配置される。PCB 32も3つのPCB’32に分割されているが、3つのPCB’32をそれぞれ有する2つの列において、3つのPCB’32がそれぞれハウジングの上側及び下側に3つのPCB’を有する列で配置され、すなわち合計で6つのPCB’32が照明装置に配置される(すべては見えていない)。PCB 32はそれぞれ、6つの光源(LED’)30を支持する。光源30の配列(ここでは一部のみが見られる)は、光ガイド20に光を結合するために光ガイド20の第2主側面24に面している。電気ケーブル34(ここでは1本のみが示されている)は、光源30に電力を供給するためにPCB上の光源30に提供及び接続される。電気ケーブル34は、もう一方で照明装置を使用する車両の電気システムに電気接続される(図示なし)。
【0125】
ハウジング12内には更に、第1不織繊維層40が、光ガイド20の第2主側面24とハウジングの裏側16との間に配置される。第2不織繊維層50は、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22上に配置される。第1及び第2不織繊維層40、50は、光ガイド20の第1主側面22に連続している。
【0126】
ここでは、光ガイド20のみがハウジング12内で3つの個々の光ガイド20に分割されており、セパレータ90は、光ガイド20の主側面に垂直に延びる範囲が異なって配置される。これは、図1aに示した実施形態のセパレータ90と比べて、セパレータ90が実質的に光源30とPCB’32との間にだけ延びているため、セパレータ90の高さが低いことを意味する。図1a〜1dに示した実施形態とは異なり、セパレータ90は、図1a〜1dにあるような第1及び第2不織繊維層40、50のそれぞれ3つのセグメント間ではなく、光ガイド20のセグメント間に配置される。図3aに示した実施形態では、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。
【0127】
PCB’32は、接着剤(図示なし)で光ガイド20に取り付けられている。
【0128】
また、図3a〜3cに見られるように、単一の第2不織繊維層50が、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22上に配置される。また、単一の第1不織繊維層40が、ハウジング12内で光ガイド20の第2主側面24上に配置される。
【0129】
図1a〜1dに示した実施形態と同様に、反射層81は、図3b及び3cに見られるように、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0130】
更に、光源30の6つの配列(ここでは一部のみが見られる)は、それぞれ1つの機能性照明100を照らすように、ハウジング12内でPCB 32上に配置される。
【0131】
図3aでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112は見られない(これに関しては図1b及び1cを参照されたい)。
【0132】
図3bは、図3aに示した線に沿った切断を示す。図1a〜1dの実施形態とは異なり、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層90の間に延びていない。代わりに、セパレータ90は、分割された光ガイド20及びPCB’32の間にのみ配置される。
【0133】
図3bでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる。
【0134】
図3bに見られるように、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。ここではそれぞれ6つの光源30を有する3つの配列も見られる。光ガイド20にPCB’32を取り付けた領域を包囲する鏡面反射層82は、ここで見ることができる。
【0135】
図3cは、図3aに示した線に沿った切断を示す。ここに示した実施形態は、ハウジング12内に単一の第1及び第2不織繊維層40、50が配置されているという点で図1bの実施形態とは異なり、すなわち図1a〜1dの実施形態にあるように第1及び第2不織繊維層40、50が分割されていない。セパレータ90は、図1bに比べて図3cでは、光ガイド20の主側面22、24に垂直に見えて延びる範囲が小さい。図3cのセパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。また、図3cでは、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、それぞれハウジングの前側14及び裏側16を共に封止及び接続する封止端114を見ることができる。光源30はこの図では見られないため、この実施形態の3つの光源30に関しては図3bを参照されたい。
【0136】
また、図3cでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70と、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112とが見られる。
【0137】
図3dは、図3aに示したように、図3aに示した照明装置の実施形態の断面図である。LED’30を支持するPCB’32を見ることができ、PCB’32は、例えば接着剤(図示なし)によって光ガイド20の対向する側部で光ガイド20の一部に末端部で取り付けられている。第1及び第2不織繊維層40、50は、ハウジング12内に配置される。半透明の再帰反射シート70は、ハウジングの前側14に配置される。また、透明な着色層112は、半透明の再帰反射シート70上に配置される。
【0138】
更に、鏡面反射層82は、その反射面をそれぞれPCB’32、LED’30に向けて、PCB’32、LED’30の領域と、PCB’32を取り付けた光ガイド20の部分とを包囲している。これは、照明装置10の前側から光源30を見ることができないような、いわゆる発光のホットスポットを防止するのに役立つであろう(図1dも参照)。また、光源30によって放射された光は、反射されて光ガイド20の方向に向けられるであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の照明装置に関する。特定の態様では、本発明は、車両で使用するための照明装置、例えばバックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯などの機能性照明を車両に提供するための照明装置に関する。更に本発明は、照明装置を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両、具体的には自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、及び鉄道車両などの動力車用の照明装置は、例えばガラス又はプラスチック製などの着色透明カバーを直接照らす光源によって典型的に照明され、機能性照明装置、すなわちバックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯に必要な光を供給する。照明装置は、ハウジング内に配置されて背後に反射器を備えた電球と、異なる着色光の放射を容易にするための電球前方の着色透明カバーと、を典型的に有する。
【0003】
電球は典型的に消費電力が高く、更にこのような照明装置の構成はどちらかと言えば厚くてかさばる。この照明装置のかさばる構成により、照明装置を内部に収容できるような車体の設計が求められる。一般に、照明装置は、車体から突出しすぎるべきではない。したがって、照明装置を車体に収容するためにくぼんだ部分が必要である。照明装置用のこれらのくぼんだ部分は、車両の内部(例えば、トランク)での空間的損失をもたらす。更に、照明装置に必要な寸法も車両重量の増加を意味する。
【0004】
典型的には、車両用の照明装置は、照明装置の特定の機能に求められるような異なる色の光を放射する、1つ以上の着色ストライプを含む。例えば、バックライト又は停止灯が求められる場合、おそらくは機能ごとに異なる強度で、ストライプの色は赤色であろう。方向指示灯では、典型的にストライプの色は黄色、白色、又は完全な透明である。後退灯では、ストライプは完全な透明か又は白色のいずれかである。
【0005】
米国特許出願公開第2009/122566号、米国特許第5519588号、及び同第3766373号は、放物形状の反射器を有し、光源(例えば、電球又は発光ダイオード)が配置された、従来の照明装置を開示している。照明装置の前方にはガラス又はプラスチック製の着色カバーが存在する。あるいは、無色のカバーが提供され、光源が着色されている。
【0006】
米国特許出願公開第2008/00191117 A1号は、可撓性光ガイドと、可撓性光ガイドの透過境界面に隣接して配置された光源と、可撓性光ガイド及び光源を少なくとも部分的に包囲するためのハウジングとを含む、キーパッド用の薄型バックライトを開示している。透過境界面により可撓性光ガイドが照らされる。可撓性光ガイドの表面領域は、ハウジングを通して見ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在では更なる照明装置、具体的には車両で機能性照明として使用するための照明装置を提供することが望ましいであろう。例えば、消費電力が低い照明装置を提供することが望ましいであろう。また、車体により便利に収容できるように、重量を軽減したよりかさばらない照明装置を提供することが望ましいことがある。更に、簡単に製造できる及び/又は低コストで製造できる照明装置を有することが望ましいであろう。
【0008】
また更に、より高い設計の自由度を提供する、具体的には更なる設計の選択肢を提供する照明装置を開発することが望ましいであろう。より詳細には、許認可機関により車両でのこのような照明装置の使用に要求される発光を維持しながら、厚みを抑えた照明装置を開発することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様では、本発明は、照明装置、具体的には車両で使用するための照明装置を提供し、前記照明装置が、光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、ハウジング内に配置された、(i)対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、該第1主側面が該ハウジングの該前側を向き、該第2主側面が該ハウジングの裏側に向いている、光ガイドと、(ii)該光ガイドに光を結合するために光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、(iii)該光ガイドの第2主側面とハウジングの該裏側との間に配置された第1不織繊維層と、(iv)該光ガイドの第1主側面に配置された第2不織繊維層であって、該第2不織繊維層が半透明である、第2不織繊維層と、主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、該再帰反射シートが該ハウジングの前側に配置される、再帰反射シートと、を含む。
【0010】
更に別の態様では、本発明は、上記で定義したような照明装置を含む車両、具体的には自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、又は鉄道車両などの動力車を提供する。
【0011】
特定の実施形態では、バックライト、方向指示灯、後退灯、又は停止灯などの機能性照明を画定するように、例えばストライプなど少なくとも1つの着色領域を含む照明装置を提供する。例えば、照明装置は例えばストライプなどのいくつかの着色領域を含んでいてもよく、それによって各領域又はストライプは異なる機能性照明を画定する。機能性照明は、例えばバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される照明を含むことができる。
【0012】
本明細書に記載の照明装置は、典型的に簡単かつ便利な製造と、妥当な又は低い製造コストとを実現する。更に、照明装置は、どちらかと言えば薄型の設計を有することができるが、それにもかかわらず依然として優れた輝度を有する。その上、光ガイドを照らすための光源の数を増やす必要なしに、及び/又は消費電力を上げる必要なしに、好適かつ所望の輝度を達成することができる。具体的には、照明装置は、現状のままの光出力又は関係機関により要求され得る光出力を達成するのに好適である。また更に、照明装置は、典型的には更なる設計の選択肢を提供し、更なる設計の自由度を提供することができる。例えば、湾曲した輪郭に沿うように照明装置を曲げることができ、したがって、そのように構成された照明装置は自動車又は他の動力車の湾曲した輪郭により容易に沿うことができるため、照明装置を含む車両の魅力を向上させる。
【0013】
更に、照明装置は、典型的には消費電力が低く、光の均等な分布をもたらす。典型的には、照明装置は、現在車両、特に動力車に一般に使用されている照明装置よりも低い重量を有する。
【0014】
以下は、本発明による実施形態の概要である。
1.
a.光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、
b.ハウジング内に配置された、
i.対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、第1主側面がハウジングの前側を向き、第2主側面がハウジングの裏側を向いている、光ガイドと、
ii.光ガイドに光を結合するために光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、
iii.光ガイドの第2主側面とハウジングの裏側との間に配置された第1不織繊維層と、
iv.光ガイドの第1主側面に配置された、半透明の第2不織繊維層と、
c.主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、再帰反射シートがハウジングの前側に配置される、再帰反射シートと、を含む、照明装置。
【0015】
2.透明なカバーを更に含む、実施形態1に記載の照明装置。
【0016】
3.少なくとも1つの光ガイドが中実の光ガイドである、実施形態1又は2に記載の照明装置。
【0017】
4.少なくとも1つの光ガイドが、光ガイドの第1主側面で光の抽出を提供するための手段を含む、実施形態1又は3のいずれか1つに記載の照明装置。
【0018】
5.少なくとも1つの光ガイドが、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料で作製される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
【0019】
6.少なくとも1つの光ガイドの厚さが3mm以下である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
【0020】
7.少なくとも1つの光源が発光ダイオードである、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の照明装置。
【0021】
8.第1及び第2不織繊維層が、少なくとも1つの光ガイドの表面に接触してそれに連続している、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の照明装置。
【0022】
9.不織繊維層が前記ハウジング内で0.2〜5mmの厚さに圧縮されている、実施形態1〜8のいずれか一つに記載の照明装置。
【0023】
10.不織繊維層の坪量(base weight)が20〜500g/m2である、実施形態1〜9のいずれか1つ項に記載の照明装置。
【0024】
11.不織繊維層が、高分子繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の照明装置。
【0025】
12.ハウジングの厚さが10mm以下である、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の照明装置。
【0026】
13.ハウジングの裏側に配置され、第1不織繊維層に面する拡散反射面を有する、光増強フィルムを更に含む、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の照明装置。
【0027】
14.車両で機能性照明を画定するための少なくとも1つの着色ストライプを含む、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の照明装置。
【0028】
15.互いに並んで配置された異なる色の2つ以上の着色領域を含み、各領域がバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される異なる機能性照明を画定する、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の照明装置。
【0029】
16.着色領域にそれぞれが関連した少なくとも2つ以上の光ガイドと、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する少なくとも1つのセパレータと、を更に含み、該セパレータの該第1及び第2主側面が該ハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延在するように、該少なくとも1つのセパレータがハウジング内で2つの光ガイドの間に配置され、該少なくとも1つのセパレータが該第1及び第2主側面に反射面を含む、実施形態15に記載の照明装置。
【0030】
17.少なくとも1つの透明な再帰反射シートが着色されている、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の照明装置。
【0031】
18.少なくとも1つの光源が着色光を提供する、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の照明装置。
【0032】
19.透明なカバーが着色されている、実施形態2に記載の照明装置。
【0033】
20.背後に光源を配置する非再帰反射領域を提供するように、少なくとも1つの再帰反射シート及び少なくとも1つの光ガイドに切り抜き部分を含む、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の照明装置。
【0034】
21.実施形態1〜20のいずれか1つに記載の照明装置を含む車両。
【0035】
22.照明装置が車体の外側に配置される、実施形態21に記載の車両。
【0036】
23.例えば第3の停止灯を提供するために、例えば中央又は中央付近など車両の後部に配置される、実施形態21又は22に記載の車両。
【0037】
24.2つの照明装置を含み、前記照明装置が車両の後部で左右の端部付近に配置されており、前記照明装置が実施形態1〜20のいずれか一つに定義される、実施形態21又は22に記載の車両。
【0038】
25.照明装置が少なくとも部分的に車両の側面にも延在するように、照明装置が車両の端部を越えて延在する、実施形態24に記載の車両。
【0039】
26.車両が動力車である、実施形態21に記載の車両。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】本発明による照明装置の一実施形態の概略的な分解図。
【図1b】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図1c】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図1d】図1aに示した切断線に沿って見られる、図1に示した照明装置の概略的な断面図。
【図2a】本発明による照明装置の別の実施形態の概略的な上面図。
【図2b】図2aに示した切断線に沿って見られる、図2aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図2c】図2aに見られる、本発明による照明装置の一部の概略的な上面図。
【図3a】本発明による照明装置の別の実施形態の概略的な分解図。
【図3b】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図3c】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【図3d】図3aに示した切断線に沿って見られる、図3aに示した照明装置の概略的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
典型的には、照明装置の光ガイド、光源、及び不織繊維層は、ハウジング内に配置される。所望により、反射層をハウジングの裏側に配置してもよい。更に、再帰反射シートをハウジング内でその前側に配置することができる。ハウジングは、典型的には前側及び裏側を含む。一実施形態では、ハウジングの前側及び裏側は、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により封止端で互いに接続されてもよい。
【0042】
典型的には、ハウジングは、一般に透明又は半透明のカバーを備えた前側と、対向する裏側と、を有する。典型的には、カバーは、存在する場合、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリエステルなどの透明又は半透明のポリマーであろう。前側が半透明の白色であることも考えられる。しかしながら、カバーとしてガラスを使用することも除外されない。カバーは、一般に前側で第2不織繊維層上に配置されることができ、典型的には不織繊維層を光ガイドに押し付けるであろう。更に、光ガイドの第1及び/又は第2主側面で不織繊維層を使用することにより、光源(例えば、LED)を振動衝撃から保護するように緩衝材又は振動減衰材を提供できる。同時に、第1主側面上の少なくとも第2不織繊維層は、輝度を高めることができる。
【0043】
ハウジングの裏側は、不透明、透明、又は半透明であってもよい。典型的には、黒色のポリカーボネート製などの不透明な裏側が使用されるであろうが、白色も考えられる。また、第1不織繊維層に面するハウジングの裏側の内側表面は、第1不織繊維層に面する任意の反射層を提供するように、一実施形態では反射性であってもよい。このような実施形態では、第1不織繊維層が半透明であることが典型的に望ましいであろう。例えば、このような裏側の内側表面の反射性は、白色塗装又は鏡面反射コーティング(例えば、金属コーティング)などのハウジングの裏側の反射コーティングを介して提供されてもよい。別の実施形態では、第1不織繊維層に面する反射層は、ハウジングの裏側と第1不織繊維層との間の別個の反射層を介して提供されてもよい。一実施形態では、このような別個の反射層は拡散フィルムであることができる。
【0044】
一実施形態では、反射層をハウジングの裏側に配置することができる。反射層は、鏡面反射層であってもよく、又は好ましくは拡散反射層であってもよい。一実施形態では、反射層は、ハウジングの裏側に提供され、第1不織層に面していてもよい。反射層は、裏側のコーティングとして又は別個のフィルムとして提供されることができ、別個のフィルムは、ハウジングの裏側に接着されていてもされていなくてもよい。特に好適な反射層には、3Mから「Light Management Film 3635−20」の名前で市販されている厚さ0.15mmの拡散フィルムが挙げられる。また、3Mから入手可能な型「Light Enhancement Film 3635−20」の反射層も考えられる。
【0045】
一実施形態では、ハウジングは所望の可撓性が得られるように設計される。したがって、一実施形態では、ハウジングは、第2不織繊維層上に配置される前側に透明又は半透明のカバーを有することができるプラスチックパウチであってもよい。その反対側において、裏側は、透明、半透明、又は不透明であってもよい。
【0046】
別の実施形態では、ハウジングは硬質プラスチック製であってもよいが、このようなハウジングは、例えばある程度曲面に沿うように引き続き十分な可撓性を有することが依然として望ましいであろう。このようなハウジングは、ハウジングの対向する2つの側面に少なくとも沿って裏側と前側との間にエラストマー結合を提供することにより実現することができる。あるいは、ハウジングの全周に沿って裏側及び前側をエラストマーで接続してもよい。一般に、これらの別の実施形態では、照明装置の十分な可撓性を可能にするように、裏側と、前側にある透明又は半透明のカバーとが、厚すぎないことも望ましいであろう。
【0047】
一実施形態では、照明装置は、光ガイドの第2主側面とハウジングの裏側との間に配置された第1不織繊維層を含む。更に、光ガイドの第1主側面に第2不織繊維層を配置する。少なくとも第2不織層は半透明であるが、特定の実施形態では第1及び第2不織層が共に半透明である。
【0048】
典型的には、繊維層に使用する繊維は、屈折性及び/又は反射性並びに散乱性であるように選択される。照明装置に使用するのに好適な繊維には、ポリオレフィン系繊維又はポリエステル系繊維などの高分子繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、及び金属繊維が挙げられる。当然のことながら、例えば高分子繊維とガラス若しくはセラミック繊維の配合物又は高分子繊維と金属繊維の配合物など異なる繊維の配合物を使用することも可能である。
【0049】
第2不織繊維層は半透明であり、特定の実施形態では第1不織繊維層も半透明である。好適な半透明の不織繊維層には、3M Companyから市販されているThinsulate(商標)不織材料の層が挙げられる。典型的には、半透明の不織繊維層は、光の少なくとも20%、例えば少なくとも50%に繊維層を透過させることができる。一般に、半透明の不織繊維層は、20g/m2〜500g/m2、例えば50g/m2〜250g/m2の坪量を有するであろう。好適な不織繊維層は、坪量が60g/m2、非圧縮厚みが7mmの型P−60のThinsulate(商標)を含むことができる。
【0050】
更に、不織繊維層を圧縮することは、典型的に照明装置の輝度を更に高めるであろうことから、有利であることが判明している。不織繊維層は、その非圧縮厚みの少なくとも60%、例えば少なくとも70%、又は更には少なくとも80%まで圧縮されてもよい。したがって、特定の実施形態では、照明装置内の第2不織繊維層の圧縮厚みは0.2〜5mm、例えば0.4〜2mmであってもよい。例えば、不織繊維層を光ガイドとハウジングのカバーとの間で挟むことにより、第2不織繊維層を圧縮することができる。別の実施形態では、不織繊維層を圧縮し、繊維層の繊維を共に結合して不織繊維層をその圧縮状態に維持してもよい。結合は、繊維層中に融解性繊維(meltable fiber)の少なくとも一部を含めることにより、又は不織繊維層に熱可塑性繊維を使用することにより、達成され得る。
【0051】
特定の実施形態では、本発明による照明装置内に、例えば第1主側面の繊維層に類似の不織繊維層を光ガイドの第2主側面で反射層として使用する。この実施形態の特定の変形例では、典型的にLEDなどの光源を共に備えた光ガイドを挿入する、繊維材料のパウチを使用してもよい。したがって、この場合には、光ガイドは繊維層によって実質的に又は完全に包囲される。このような実施形態は、特に費用効果的な照明装置の製造方法を提供することができる。
【0052】
典型的には、第2不織繊維層は、光ガイドの第1主側面でその表面に連続し、光ガイドの表面に直接接触して、配置されるであろう。換言すれば、典型的な実施形態では、第2不織繊維層は光ガイドの表面に接触している。ただし、このような不織繊維層と光ガイドとの直接接触は必須ではなく、例えば繊維層と光ガイドとの間に空気間隙を空けることもできる。
【0053】
典型的には、重量軽減の理由から、自動車メーカーに新たな設計上の選択肢を提供するために、一般に薄型の照明装置が好ましい。したがって、光ガイド及び不織繊維層を任意の更なる層と共に配置可能なハウジングを含む照明装置の厚さは、10mm以下、例えば3〜7mmであるべきである。照明装置が薄型又は軽量であるほど、照明装置は可撓性であり、照明装置は魅力的であろう。また、薄型の照明装置は、典型的にこのような装置を使用可能な用途においてより大きな可能性をもたらすであろう。更に、より薄型の照明装置はより軽量でもあると考えられるため、例えば自動車、オートバイ、バス、トラック、トレーラー、又は鉄道車両などの動力車の部品としてこのような照明装置を含む自動車の燃料消費を軽減するのに役立つことができる。本発明による照明装置は、その他の車両にも同様に使用することができる。
【0054】
照明装置に使用するための光ガイドは、中空又は中実の光ガイドであってもよい。光ガイドは厚さが大きく異なってもよいが、典型的な実施形態では、光ガイドは6mm以下、例えば3mm以下又は2mm以下の厚さを有するであろう。一般に、より薄型の光ガイドが好ましく、照明装置の厚さ全体をできる限り薄くする必要がある。典型的には、光ガイドは一般に(標準許容誤差の範囲内で)均一な厚さを有することができるが、側面に沿って厚さが異なる光ガイドを使用することも想到される。例えば、光ガイドはくさび形様の形状を有していてもよい。光ガイドが異なる厚さを有する場合、本発明による厚さ要件は最大厚さを意味すると理解されるべきである。一般に、光ガイドの厚さは0.5〜2mm、例えば1〜1.5mmであるであろう。
【0055】
好適な光ガイドには、例えば欧州特許第1264134号に開示されるものが挙げられる。このような光ガイドは、第1及び第2の対向する主面を有する導光光キャビティを画定するハウジングと、主面間に誘導されるように、一端からキャビティ内に光を誘導するよう配置された少なくとも1つの光源と、を含んでいてもよく、第1主面は、光キャビティから光を放射可能な窓を含み、第2主面は、キャビティ内に面して光キャビティから前記窓を通して光を放射させるために所定の配置で拡散反射光抽出素子を適用した、鏡面反射面を有するシート材料を含む。光抽出素子は、印刷を介して、又は光ガイドの表面に凹凸を生じさせることにより、得ることができる。
【0056】
同様に、印刷ないしは別の方法で中実な光ガイドの表面に凹凸を生じさせることで光抽出素子を提供することにより、透明な高分子材料の中実な光ガイドを提供することができる。
【0057】
特定の実施形態では、照明装置の光ガイドは、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料を含む中実な光ガイドである。特定の実施形態では、光ガイドに使用される光散乱粒子は、光ガイドが作製される透明な高分子材料の屈折率とは異なる屈折率を有することができる。したがって、光ガイドに光散乱をもたらすための粒子の屈折率と、粒子が分散されたマトリックスを形成する透明な高分子材料の屈折率とは、互いに異なる。屈折率間の差は、光ガイドの高分子マトリックス内で光の最適な散乱を得るように、及び光ガイド内で光の所望の均一分布を達成するように、当業者により都合よく選定可能である。
【0058】
一般に光散乱粒子は、粒子が分散されたマトリックスを形成する透明な高分子材料の屈折率と少なくとも0.01ユニット異なる屈折率を有する。例えば、光散乱用の粒子は、マトリックスの屈折率と少なくとも0.02ユニット異なる屈折率を有する。粒子と透明な高分子材料又はマトリックスとの屈折率間の差はそれぞれ、典型的には0.01〜0.122、具体的には0.01〜0.03である。
【0059】
特定の実施形態では、粒子の屈折率は、粒子が分散された透明な高分子材料の屈折率より高く、例えば透明な高分子材料の屈折率より少なくとも0.01又は少なくとも0.02ユニット高い。
【0060】
特定の実施形態では、光ガイドの光散乱粒子は、透明な高分子材料の0.01重量%〜20重量%の量で透明な高分子材料に分散され得る。例えば、光散乱用の粒子は、透明な高分子材料の0.01重量%〜20重量%の量でマトリックスに分散されてもよい。一般に、光散乱用の粒子は、1μm〜50μm、より好ましくは2μm〜20μmの平均直径(数平均)を有する。
【0061】
一実施形態では、光ガイドマトリックスの透明な高分子材料は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、及びこれらの混合物の少なくとも1つを含む。更に、光散乱粒子は、高分子であってもよく、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、及びこれらの混合物の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0062】
光ガイドの透明な高分子材料として使用可能な高分子材料には、一般に、ポリカーボネート類などの熱可塑性ポリマー類、ポリメチルメタクリレートなどのポリメタクリレート類、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート類及びポリエチレンナフタレート類などのポリエステル類、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、及びアクリロニトリルやスチレンやブタジエンのターポリマー類が挙げられる。
【0063】
照明装置に好適な光ガイドは、種々の厚さで、散乱粒子を異なる濃度で埋め込んだ、Evonik Roehm GmbH(Darmstadt/Germany)から「Plexiglas(登録商標)EndLighten」の商標名で入手可能な光ガイドであってもよい。
【0064】
光ガイドを1つ以上のその側面に沿って照らすために使用される光源は、例えば線状アレイに配置可能な発光ダイオード(LED)を含むことができる。例えば、典型的にはLEDをプリント基板上に配置し、一般的な180°放射のLEDを使用してもよいが、一方で90°で光を放射する、すなわちLEDが提供されるプリント基板に平行に光を放射する、いわゆる側面放射のLEDを使用することが望ましいことがある。これは、プリント基板の主面の短軸周りで照明装置が曲がるときに、プリント基板は光ガイドに平行に配置されるであろうことから、プリント基板での過量の応力が避けられるという利点をもたらす。プリント基板は、例えば接着剤により、光ガイドの主側面の一部に取り付けられてもよい。好適な接着剤には、すべて3Mから入手可能な、型467MPの3M Transfer Adhesive Tape、型8171、8172のOptically Clear Adhesive Tapeが挙げられる。その他の取り付け方法も考えられる。
【0065】
一般に、プリント基板の光ガイドに面する側面に、少なくともプリント基板が光ガイドと重なり合う範囲で反射面を提供することも好ましいであろう。したがって、反射面は、好ましくはLEDが配置されたプリント基板の側面に提供される。プリント基板上に反射面を提供するには、反射性塗料でコーティングしてもよく、又はその上に反射フィルムを提供してよい。反射面は、鏡面反射性又は拡散反射性のいずれかであることができる。一般に、プリント基板に反射面を提供することは費用効果的であろう。
【0066】
別の実施形態では、光源を提供するために光ファイバー技術を使用することができる。一例では、数本の光ファイバーを、その末端部が光ガイドの側面に向き合って位置するように配置してもよい。個々のLEDの場合のように、光ファイバーの端面は個々の発光素子をもたらす。別の設計では、光チューブ(light tube)又は同様の光ファイバーを光ガイドの少なくとも1つの側面に沿って配置してもよく、これらは光ガイドの少なくとも1つの側面に連続していてもよく、光チューブを通った光は、そこから横方向に(すなわち、光チューブの端面からではなく)出ることにより、光ガイドを照らす。
【0067】
光ガイドにおける良好かつ均一かつエネルギー効率のよい光分布は、通常、光ガイドの主側面間で光ガイドの側面に配置された光学レンズにより個々の発光素子の光を光ガイドに結合することで実現することができる。光ガイドの側面に丸いノッチを形成することでレンズ特性を達成してもよく、各発光素子は対応する個々のノッチを有する。これらのノッチは、発光素子、すなわち光ファイバー又はLEDの末端部を受容することができ、これらのLEDは、丸いハウジングを備えた標準的なLED、又はレンズ特性も有する透明なカバー材を備えた平坦構造の表面実装装置LEDのいずれであってもよい。光を光ガイドに沿って結合する光ガイドの側面のレンズ特性により、発光素子から放射されて光ガイドに透過された光は光ガイド内に広がるであろう。ノッチの表面及び光ガイドの側面の残りの領域から反射された光は、発光素子が光ガイドと側面反射器との間に位置するように配置された側面反射器により、側面及びノッチに戻る方向に反射されることができる。
【0068】
照明装置に好適な光源は、Tokushima,Japanに本社を置くNichiaから入手可能な型NSSW088TのLEDであってもよい。
【0069】
一実施形態では、鏡面反射面を有する反射層をハウジング内に配置することができる。この反射層は、光源を支持するプリント基板が光ガイドに取り付けられた領域を包囲していてもよく、それによって鏡面反射面がプリント基板に面することができ、それぞれ光源及び光ガイド(すなわち、この領域)が反射層により覆いのように包囲され得る。これは、ハウジングの前側から光源を見ることができないような、いわゆるホットスポット、すなわちほぼ拡散のない光源の発光を防止又は軽減することができる。また、光源により放射された光は、反射されて光ガイドの方向に向けられ得る。
【0070】
上述したように、ここに拡散反射面を有する反射層を配置することも考えられる。鏡面反射層を有する好適な反射層は、3M社から「3M ESR」として市販されている。
【0071】
一実施形態では、光ガイドを照らす光源は、上記の照明装置の機能に必要な着色光の放射を供給するために少なくとも1つの着色光源、例えば、少なくとも1つの着色LEDを含むことができる。好適な着色LED’は、Everlight社(Japan)から入手可能な型99〜135/RSG HB 7 Cである。
【0072】
照明装置は、半透明の再帰反射シートを含む。このような再帰反射シートは、照明装置の光ガイドの第1主側面に提供される。一実施形態では、ハウジングに個別の前側カバーが提供される場合、再帰反射シートを半透明の不織繊維層とハウジングの前側カバーとの間に提供してもよい。再帰反射シートは、好適な透明接着剤でハウジングのカバーに接着されてもよく、又はカバーに接着することなくハウジング内に提供されてもよい。別の実施形態では、照明装置のハウジングのカバーの上部に半透明の再帰反射シートを配置してもよい。この実施形態では、シートをカバーに接着してもよく、又はシートは照明装置に脱着可能に取り付けられる別個の表示パネルの一部であってもよい。更に別の実施形態では、再帰反射シート自体をハウジングのカバーとして使用してもよく、したがって再帰反射シート自体がカバーを画定できる。
【0073】
本発明で使用する再帰反射シートは、半透明シートであっても、又は透明シートであってもよい。本発明に関連して使用する透明な再帰反射シートは、単一層のシートであっても、又は多層シートであってもよい。再帰反射シートは、微小球ベースの再帰反射シートであってもよく、又は好ましくはいわゆるコーナーキューブベースの再帰反射シートであってもよい。
【0074】
典型的な実施形態では、使用される再帰反射シートは、いわゆるコーナーキューブの薄板化である。コーナーキューブの薄板化は、プリズムミラー、マイクロプリズムミラー、3枚ミラー、又は内部全反射の薄板化と呼ばれることがあり、典型的には、多数のコーナーキューブ要素を包含して、入射光を再帰反射する。コーナーキューブ再帰反射器は、典型的には、概ね平面状の前面と裏面から突き出るコーナーキューブ要素のアレイとを有する、シートを包含する。コーナーキューブ反射要素には、一般に、単一のコーナーですなわちコーナーキューブで交わる、3つの相互にほぼ垂直な横方向面を有する、三面構造が含まれる。使用に際して、そのようなコーナーキューブ再帰反射器は通常、その前面を意図される観察者の予期される場所に概ね向けて配置される。したがって、一般に、その反射素子を光ガイドに向け、平面状の前面を光ガイドの逆側に向けて、照明装置に配置されるであろう。前面上に入射した光は、シートに入り、素子の3面のそれぞれによって反射されてシートの本体を通過し、前面上に入射した光の光源に実質的に向く方向へ前面から出るようになっている。内部全反射の場合、空気境界面は、汚れ、水、及び接着剤が無しのままでなければならず、したがって、封止フィルムに封入される。あるいは、反射性コーティングが、コーナーキューブの横面上に塗布されてもよい。塗布可能で好適な反射性コーティングには、半透明の反射性金属層又は誘電体ミラーが挙げられる。コーナーキューブ要素が反射性コーティングを備えるときも、それらは意図される観察者の予期される場所に概ね向いて位置する構成で使用することができる。
【0075】
コーナーキューブ薄板化用のポリマーには、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリウレタン類、並びにエチレンのコポリマー類及びアイオノマー類が挙げられる。コーナーキューブの薄板化は、米国特許第5,691,846号(ベンソンジュニア(Benson, Jr.))に記載されているように、フィルム上に直接鋳造することによって調製されてもよい。放射線硬化されるコーナーキューブ用のポリマーには、多機能性アクリレート類のような架橋されたアクリレート類、又はエポキシ類、並びに単機能及び多機能性のモノマーとブレンドされたアクリル化ウレタン類が挙げられる。更に、コーナーキューブは、より可撓性があるキャストされたコーナーキューブ薄板化を得るために、可塑化ポリ塩化ビニルのフィルム上に鋳造されてもよい。これらのポリマーは、1つ以上の理由のために使用されることが多く、熱安定性、環境安定性、透明性、工具又は型からの優れた剥離性、及び反射性コーティングの受取り能力などが挙げられる。
【0076】
本発明のある実施形態では、コーナーキューブ薄板化は、コーナーキューブ薄板化のコーナーキューブ要素を有する側に結合された更なるポリマー層を有して、複数の閉じたセルを形成するようになっていてもよく、これにより、コーナーキューブ要素に空気境界面がもたらされる。コーナーキューブベースの再帰反射シートの説明例は、米国特許第4,588,258号(Hoopman)、同第4,775,219号(Appletonら)、同第4,895,428号(Nelson)、同第5,138,488号(Screech)、同第5,387,458号(Paella)、同第5,450,235号(Smith)、同第5,605,761号(Burns)、同第5,614,286号(Bacon Jr.)、及び同第5,691,846号(Benson, Jr.)に開示されている。
【0077】
再帰反射シートは、3M Company(St.Paul/MN)から入手可能な型3M Diamond Grade(商標)Translucent DG3 Reflective Sheeting Series 4090Tであることができる。その他の再帰反射材も考えられる。
【0078】
特定の実施形態では、照明装置は、照明装置の所望の機能の色に合うように着色されるであろう。照明装置の所望の着色は、着色LEDの使用、着色不織層を使って、着色光ガイド、着色再帰反射シート、透明若しくは半透明の着色層、又はハウジング内に配置した若しくはハウジングのカバーに接着した更なる透明若しくは半透明の着色フィルム(例えば、3M ElectroCut(商標)Filmなど)を使うなどのいくつかの方法で実現することができる。これらの着色手段の1つ以上を更に組み合わせて使用してもよい。好適な着色層は、型1171(黄色)及び1172(赤色)の3M ElectroCut Filmであることができる。
【0079】
特定の一実施形態では、半透明の再帰反射シート及び/又は透明若しくは半透明の着色層は、上述したようにハウジングを含む照明装置の一体型部分を形成することができる。例えば、再帰反射シート及び/又は着色層は、ハウジングの前側にある透明又は半透明のカバー、光ガイドに面するカバーの側面又は対向する側面のいずれかに提供されてよい。この実施形態では、再帰反射シート及び着色層をカバーに接着することができる。再帰反射シート及び/又は着色層は、照明装置のハウジングのカバーと不織繊維層との間に提供することができる、すなわちハウジングの内側に配置可能な、別個のフィルムに提供することも意図される。
【0080】
他の実施形態では、照明装置に脱着可能に取り付けできる別個の支持材料上に再帰反射シート及び/又は着色層を提供してもよい。これは、より高い可撓性及び設計上の自由度を提供し、製造を簡素化できるという点で有益なことがある。例えば、光ガイド、光源、及び少なくとも1つの不織繊維層を含むハウジングを一度に提供することができ、半透明の再帰反射シート及び/又は透明若しくは半透明の着色層を製造プロセスの後の段階で提供してもよい。
【0081】
特定の実施形態では、2つ以上の機能性照明が1つの一体型照明装置のハウジングに提供される。例えば、停止灯及び方向指示灯を1つのハウジングに含めることができる。一実施形態では、2つ以上の機能性照明を含む照明装置を実現するために、光ガイドを分割し、それによって光は1つのセグメントから別のセグメントに実質的に透過しなくなる。したがって、光ガイドを分割することで、セグメントの1つの照明は、他の領域を照らすことなく照明装置の対応する領域のみを照らすであろう。対応する領域に(上述したような手段で)異なる色を提供することにより、異なる機能性照明を1つの照明装置に統合し、互いに独立して操作することができる。また、特定の実施形態では、第2不織繊維層も分割することができ、すなわち分割した光ガイドの前方に2つの個々の第2不織繊維層を並べて配置することができる。これは、一般に照明装置の1つの領域から別の領域に拡散する光が少なくなるであろうという点で照明装置を更に向上させると考えられる。
【0082】
特に、並んで配置された少なくとも2つの個々の光ガイド及び/又は少なくとも2つの第2不織繊維層が存在する場合、すなわち光ガイド及び/又は第2不織繊維層が分割されている場合、典型的には少なくとも1つのセパレータがハウジング内に配置される。セパレータは、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する。少なくとも1つのセパレータを2つの光ガイドの間に配置することができ、少なくとも1つのセパレータはハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延びている。更に、少なくとも1つのセパレータは、その第1及び第2側面上に鏡面反射面又は拡散反射面を含んでいてもよい。このようなセパレータの使用は、一般に、照明装置の不必要な領域、具体的には一方の領域を照らして他方を照らしたくない隣接する領域の不必要な領域に光が拡散するのを更に最小限に抑えるであろう。別の実施形態では、セパレータの代わりに、隣接する光ガイドの互いに向き合う側面上に反射層を提供してもよい。
【0083】
特定の実施形態では、照明装置は、関係国の法律又は規制に定められるような形状及び寸法を有する。
【0084】
一実施形態では、照明装置は、非再帰反射領域を提供するように、光ガイド及び第2不織繊維層に加えて再帰反射シートにも少なくとも1つの切り抜き部分を含む。少なくとも1つの切り抜き部分の背後に光源を配置すると、光源の発光はほぼ拡散せずに切り抜き部分を通過する。この方法では、より集束した光が望ましい、例えばバックライトなどの非拡散光を提供することができる。
【0085】
好ましくは、切り抜き部分の背後に配置される光源は、その主延長線が光ガイドに対して垂直になるように配向され、ハウジングの前側方向に集束した光を放射する。好適な光源は、Cree社(USA)から入手可能な型「XLamp(登録商標)MC−E LED」である。
【0086】
一態様では、車両の後部に配置された、少なくとも1つの上述のような照明装置を含む車両を提供する。典型的な実施形態では、車体の左右の端付近に2つの照明装置を配置し、それによって照明装置は所望により車体の側面に延びていてもよい。更に、車両は、車両後部の端付近に配置された照明装置に加えて、第3の停止灯を提供するために、後部中央に又はその付近に配置された更なる後部照明装置を含むことができる。典型的には、本明細書に記載の照明装置は動力車に使用されるであろう。
【0087】
照明装置は、以下の工程で製造することができる。
−上述のように裏側及び前側を有するハウジングを提供する工程
−上述のように第1及び第2不織繊維層を提供する工程
−上述のように光ガイドを提供する工程
−その反射面を光ガイドの第2主側面に向けて、ハウジングの裏側の表面に別個の層又はコーティングのいずれかとして、上述のように反射シートを提供する工程
−少なくとも1つの光源を支持するプリント基板を提供する工程
−コーナーキューブ要素が光ガイドの逆側に向くように、所望によりハウジングの前側の外側表面に上述のように着色フィルムを追加して、上述のように再帰反射シートを提供する工程
−光ガイドにプリント基板を取り付けた領域を包囲するように、所望により鏡面反射層又は拡散反射層を提供する工程
−所望によりハウジングの前側に完全に透明な任意のカバーを提供する工程
−以下のように、第1及び第2不織層、反射層、光源を有するプリント基板、及び光ガイドをハウジング内で組み立てる工程
○光ガイドは、その第2主側面をハウジングの裏面に向ける
○光源を備えたプリント基板は、光ガイドの第2主側面に面している
○第1不織繊維層は、ハウジングの裏側と光ガイドの第2主側面との間に配置される
○第1不織繊維層は、光ガイドの第1主側面とハウジングの前側との間に配置される
−照明装置への環境の影響を防ぐために、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、例えばハウジングの側面を共に接着するか、又はハウジングの側面間に任意のシール材を使用して、所望によりハウジングの裏側及び前側とハウジングの任意の側面とを共に封止端で封止する。
【0088】
照明装置は、照明装置を車両に取り付ける従来の方法で、例えば、ネジ、留め金具、クランプ、他の押し込み式固定手段、接着剤、又は他の、当業者に明白な任意の好適な手段を使用して、車両に取り付けることができる。
【0089】
本発明は、単に説明目的で添付される以下の図面を参照して詳細に記載されるであろう。特に指示がない限り、図面は概略的なものであり、そこに含まれる機構は、図面内の他の機構に対する比率と共に、一定の縮尺で描かれていないことがある。
【0090】
発明を実施するための形態
【0091】
図1aでは、ハウジング12を含む、本発明による照明装置10の分解図を示す。ハウジング12は、互いに対向する完全に透明な前側14と、不透明な裏側16と、を含む。
【0092】
図1aでは、理解しやすいように照明装置のいくつかの機構及び部分を省略している。
【0093】
ハウジング12の前側14及び裏側16は、封止端114で共に封止されているが、図1aでは見られない(これに関しては図1b、1c、及び1d参照)。また、光ガイド20にPCB 32を取り付けた領域を包囲する反射層82も図1aには示されていない(これに関しては図1c及び1d参照)。更に、セパレータ90の両主側面に配置された反射層81も図1aでは見られない(これに関しては図1b及び1c参照)。
【0094】
裏側から前側への方向を矢印Aで示す。これは、実質的に照明装置から光が放射される方向でもある。
【0095】
ハウジング12内には、第1主側面22及び第2主側面24を有する光ガイド20が配置される。光ガイド20は、並べて配置された3つの光ガイド20に分割されている。光ガイド20の第2主側面24には、その表面に光源30を支持するプリント基板(PCB)32が配置される。PCB 32も3つのPCB’32に分割されているが、3つのPCB’32をそれぞれ有する2つの列において、3つのPCB’32がそれぞれハウジングの上側及び下側に3つのPCB’を有する列で配置され、すなわち合計で6つのPCB’32が照明装置に配置される(すべては見えていない)。PCB 32はそれぞれ、6つの光源(LED’)30を支持する。光源30の配列(ここでは一部のみが見られる)は、光ガイド20に光を結合するために光ガイド20の第2主側面24に面している。電気ケーブル34(ここでは1本のみが示されている)は、光源30に電力を供給するためにPCB上の光源30に提供され、接続される。電気ケーブル34は、もう一方で照明装置を使用する車両の電気システムに電気接続される(図示なし)。
【0096】
PCB’32は、接着剤(図示なし)で光ガイド20に取り付けられている。
【0097】
ハウジング12内には更に、第1不織繊維層40が、光ガイド20の第2主側面24とハウジングの裏側16との間に配置される。第2不織繊維層50は、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22に配置される。第1及び第2不織繊維層40、50は、3つの光ガイド20の第1主側面22にそれぞれ並べて配置される3つの個々の層に分割されている。3つの個々の第1及び第2不織繊維層40、50は、光ガイド20の第1主側面22に連続している。
【0098】
更に、半透明の再帰反射シート70は、コーナーキューブ要素(図1aには図示なし)を支持する半透明の再帰反射シート70の主側面が光ガイド20の第1主側面12の逆側に向くように、ハウジング12の前側14の外側に並べて配置される。
【0099】
半透明の再帰反射シート70は、第1及び第2不織繊維層40、50、光ガイド20、及び光源30と共に、機能性照明100を形成する。
【0100】
拡散反射面を有する反射層80は、反射層80の反射面が光ガイド20の第2主側面24に向くように、ハウジング12の裏側16と第1不織繊維層40との間に提供される。
【0101】
3つの個々の光ガイド20の間には、1つのセパレータ90を2つの隣接する光ガイド20の間に配置するように、2つのセパレータ90が配置される。セパレータ90は、PCB’32の間でハウジング12の前側14及び裏側16にほぼ垂直に延在し、セパレータ90を所定の位置に維持するためにハウジング12の前側14と裏側16との間で固定されている。方向Aにおいて見ると、セパレータ90は、第1不織繊維層40、PCB’32、光ガイド20、及び第2不織繊維層50の間に延在する。
【0102】
1つの機能性照明100を作動する場合、セパレータ90により、別の隣接する機能性照明100の不必要な照明が実質的に防止される。セパレータ90は、個々の光ガイド20だけでなく個々の第2不織繊維層50も互いから分離するように(図1aには見られない、図1b参照)、PCB 32から十分遠くまで延在する。これは、上述で略述したように隣接する機能性照明の不必要な照明を更に最小限に抑えるであろう。
【0103】
拡散反射面を有する反射層81(図1b参照)は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の主側面の両側でセパレータ90に取り付けられる。これは、光をセパレータ90に反射させて光ガイド20の方向に戻し入れることにより上述の分離を向上させることができる。
【0104】
図1bでは、図1aに示した切断線に沿った、図1aに示した照明装置の断面図を示す。図1bでは、隣接する機能性照明100の不必要な照明を防止するために、セパレータ90が第1不織繊維層40、個々の光ガイド20、個々の第2不織繊維層50、及び個々のPCB’32の間の領域に延在していることが分かる。セパレータ90は、セパレータ90を適所に維持するためにハウジング12の前側14及び裏側16の間で固定されている。
【0105】
反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0106】
図1bでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる(図1a参照)。
【0107】
図1b〜1dは、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、ハウジングの前側14及び裏側16を互いに接続及び封止する封止端114を示す。
【0108】
拡散反射面を有する反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の主側面の両側でセパレータ90に取り付けられる。これは、光をセパレータ90に反射させて光ガイド20の方向に戻し入れることにより上述の分離を向上させることができる。
【0109】
図1cでは、異なる位置での切断を示す、図1aに示した切断線に沿った、図1aに示した照明装置の断面図を示す。図1bでは、隣接する機能性照明100の不必要な照明を防止するために、セパレータ90が第1不織繊維層40、個々の光ガイド20、個々の第2不織繊維層50、及び個々のPCB’32の間の領域に延在していることが分かる。図1bで記載したように、反射層81は、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0110】
図1cでは、光源30及びプリント基板32も見られる(図1bでは切断線の位置が異なるために見られない)。
【0111】
また、図1cでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70と、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112とが見られる(図1a参照)。
【0112】
図1dは、図1aに示したように、図1aに示した照明装置の実施形態の断面図である。LED’30を支持するPCB’32を見ることができ、PCB’32は、例えば接着剤(図示なし)によって光ガイド20の対向する側部で光ガイド20の一部に末端部で取り付けられている。
【0113】
更に、鏡面反射層82は、図1dには図示されていない接着剤により、その反射面をそれぞれPCB’32、LED’30に向けて、PCB’32、LED’30の領域と、PCB’32を取り付けた光ガイド20の部分とを包囲している。これは、照明装置10の前側から光源30を見ることができないような、いわゆる発光のホットスポットを防止するのに役立つであろう(図1dも参照)。また、光源30によって放射された光は、反射されて光ガイド20の方向に向けられるであろう。
【0114】
図1dでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる(図1a参照)。
【0115】
照明装置10の別の実施形態を図2a及びbに示す。図2aは、切り抜き部分110を提供することにより、後退灯108により形成された機能性照明100で提供される強化後退灯を概略図で示す。切り抜き部分110は、切り抜き部分110の領域、すなわち、切り抜き部分110の背後に配置された光源30から光を抽出することができる。
【0116】
ただし、図2aでは光源30が見られないため、これに関しては図2bを参照されたい。
【0117】
切り抜き部分110は、半透明の再帰反射シート70、第2不織繊維層50、及び光ガイド20に穴を切り取ることにより提供される(図2aでは見られないが、図2bに示されている)。これは、切り抜き部分110の領域に配置された光源30’の直接発光を実質的に拡散させることなく、すなわち光ガイド20及び/又は第2不織繊維層50による回折なしに提供する。
【0118】
図2cは、図2aに示した実施形態の強化後退灯108の上面図を示しており、LED’30’は、切り抜き部分110を通して光を実質的に拡散させることなく放射するように配置される。光源30’は、ハウジング12の前側14方向にほぼ集束した光を放射するため、光源30とは異なる。光源30’は、接着剤(図2bには図示なし)で反射層80に接着されたPCB’32’に取り付けられる。
【0119】
図3a〜3dは、照明装置の別の実施形態を示しており、図3aは分解図であり、図3b〜3cでは、図3aの実施形態を概略的断面図で示す。図1a〜1dの実施形態とは異なり、単一の第1及び第2不織繊維層40、50がハウジング内に配置されており、すなわちこれらの層40、50のセグメントは存在しない。更なる相違点を以下に記載する。
【0120】
図3aでは、ハウジング12は、互いに対向する完全に透明な前側14と不透明な裏側16とを含む。
【0121】
図3aでは、理解しやすいように照明装置の特定の機構及び部分を省略している。
【0122】
ハウジング12の前側14及び裏側16は、封止端114で共に封止されているが、図3aでは見られない(これに関しては図3b、3c、及び3d参照)。また、光ガイド20にPCB 32を取り付けた領域を包囲する反射層82も図3aには示されていない(これに関しては図3c及び3dを参照されたい)。更に、セパレータ90の両主側面に配置された反射層81も図3aには見られない(これに関しては図3b及び3cを参照されたい)。
【0123】
裏側から前側への方向を矢印Aで示す。これは、実質的に照明装置から光が放射される方向でもある。
【0124】
ハウジング12内には、第1主側面22及び第2主側面24を有する光ガイド20が配置される。光ガイド20は、並べて配置された3つの光ガイド20に分割されている。光ガイド20の第2主側面24上には、その表面上に光源30を支持するプリント基板(PCB)32が配置される。PCB 32も3つのPCB’32に分割されているが、3つのPCB’32をそれぞれ有する2つの列において、3つのPCB’32がそれぞれハウジングの上側及び下側に3つのPCB’を有する列で配置され、すなわち合計で6つのPCB’32が照明装置に配置される(すべては見えていない)。PCB 32はそれぞれ、6つの光源(LED’)30を支持する。光源30の配列(ここでは一部のみが見られる)は、光ガイド20に光を結合するために光ガイド20の第2主側面24に面している。電気ケーブル34(ここでは1本のみが示されている)は、光源30に電力を供給するためにPCB上の光源30に提供及び接続される。電気ケーブル34は、もう一方で照明装置を使用する車両の電気システムに電気接続される(図示なし)。
【0125】
ハウジング12内には更に、第1不織繊維層40が、光ガイド20の第2主側面24とハウジングの裏側16との間に配置される。第2不織繊維層50は、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22上に配置される。第1及び第2不織繊維層40、50は、光ガイド20の第1主側面22に連続している。
【0126】
ここでは、光ガイド20のみがハウジング12内で3つの個々の光ガイド20に分割されており、セパレータ90は、光ガイド20の主側面に垂直に延びる範囲が異なって配置される。これは、図1aに示した実施形態のセパレータ90と比べて、セパレータ90が実質的に光源30とPCB’32との間にだけ延びているため、セパレータ90の高さが低いことを意味する。図1a〜1dに示した実施形態とは異なり、セパレータ90は、図1a〜1dにあるような第1及び第2不織繊維層40、50のそれぞれ3つのセグメント間ではなく、光ガイド20のセグメント間に配置される。図3aに示した実施形態では、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。
【0127】
PCB’32は、接着剤(図示なし)で光ガイド20に取り付けられている。
【0128】
また、図3a〜3cに見られるように、単一の第2不織繊維層50が、ハウジング12内で光ガイド20の第1主側面22上に配置される。また、単一の第1不織繊維層40が、ハウジング12内で光ガイド20の第2主側面24上に配置される。
【0129】
図1a〜1dに示した実施形態と同様に、反射層81は、図3b及び3cに見られるように、その拡散反射面を光ガイド20に向けてセパレータ90の両主側面に配置される。
【0130】
更に、光源30の6つの配列(ここでは一部のみが見られる)は、それぞれ1つの機能性照明100を照らすように、ハウジング12内でPCB 32上に配置される。
【0131】
図3aでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112は見られない(これに関しては図1b及び1cを参照されたい)。
【0132】
図3bは、図3aに示した線に沿った切断を示す。図1a〜1dの実施形態とは異なり、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層90の間に延びていない。代わりに、セパレータ90は、分割された光ガイド20及びPCB’32の間にのみ配置される。
【0133】
図3bでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70も見られる。更に、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112も見られる。
【0134】
図3bに見られるように、セパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。ここではそれぞれ6つの光源30を有する3つの配列も見られる。光ガイド20にPCB’32を取り付けた領域を包囲する鏡面反射層82は、ここで見ることができる。
【0135】
図3cは、図3aに示した線に沿った切断を示す。ここに示した実施形態は、ハウジング12内に単一の第1及び第2不織繊維層40、50が配置されているという点で図1bの実施形態とは異なり、すなわち図1a〜1dの実施形態にあるように第1及び第2不織繊維層40、50が分割されていない。セパレータ90は、図1bに比べて図3cでは、光ガイド20の主側面22、24に垂直に見えて延びる範囲が小さい。図3cのセパレータ90は、第1及び第2不織繊維層40、50の間で固定されている。また、図3cでは、例えば接着剤、熱結合、機械的連結、又は他の任意の好適な方法により、それぞれハウジングの前側14及び裏側16を共に封止及び接続する封止端114を見ることができる。光源30はこの図では見られないため、この実施形態の3つの光源30に関しては図3bを参照されたい。
【0136】
また、図3cでは、前側14の前方に半透明の再帰反射シート70と、半透明の再帰反射シート70の前方に配置された2つの着色ストライプ用の透明な着色層112とが見られる。
【0137】
図3dは、図3aに示したように、図3aに示した照明装置の実施形態の断面図である。LED’30を支持するPCB’32を見ることができ、PCB’32は、例えば接着剤(図示なし)によって光ガイド20の対向する側部で光ガイド20の一部に末端部で取り付けられている。第1及び第2不織繊維層40、50は、ハウジング12内に配置される。半透明の再帰反射シート70は、ハウジングの前側14に配置される。また、透明な着色層112は、半透明の再帰反射シート70上に配置される。
【0138】
更に、鏡面反射層82は、その反射面をそれぞれPCB’32、LED’30に向けて、PCB’32、LED’30の領域と、PCB’32を取り付けた光ガイド20の部分とを包囲している。これは、照明装置10の前側から光源30を見ることができないような、いわゆる発光のホットスポットを防止するのに役立つであろう(図1dも参照)。また、光源30によって放射された光は、反射されて光ガイド20の方向に向けられるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、
b.前記ハウジング内に配置された、
i.対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、前記第1主側面が前記ハウジングの前記前側に向き、前記第2主側面が前記ハウジングの前記裏側に向いている、光ガイドと、
ii.前記光ガイドに光を結合するために前記光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、
iii.前記光ガイドの前記第2主側面と前記ハウジングの前記裏側との間に配置された第1不織繊維層と、
iv.前記光ガイドの前記第1主側面に配置された、半透明の第2不織繊維層と、
c.主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、前記再帰反射シートが前記ハウジングの前記前側に配置される、再帰反射シートと、を含む、照明装置。
【請求項2】
透明なカバーを更に含む、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光ガイドが、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料から作製される、請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光源が発光ダイオードである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1及び第2不織繊維層が、前記少なくとも1つの光ガイドの表面に接触してそれに連続している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記ハウジングの裏側に配置され、前記第1不織繊維層に面する拡散反射面を有する、光増強フィルムを更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
車両で機能性照明を画定するための少なくとも1つの着色ストライプを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
互いに並んで配置された異なる色の2つ以上の着色領域を含み、各領域がバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される異なる機能性照明を画定する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
着色領域にそれぞれが関連した少なくとも2つ以上の光ガイドと、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する少なくとも1つのセパレータと、を更に含み、前記セパレータの前記第1及び第2主側面が前記ハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延在するように、前記少なくとも1つのセパレータが前記ハウジング内で2つの光ガイドの間に配置され、前記少なくとも1つのセパレータが前記第1及び第2主側面に反射面を含む、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
背後に光源を配置する非再帰反射領域を提供するように、前記少なくとも1つの再帰反射シート及び前記少なくとも1つの光ガイドに切り抜き部分を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の照明装置を含む車両。
【請求項12】
前記照明装置が前記車体の外側に配置される、請求項11に記載の車両。
【請求項13】
前記車両の後部に配置される、請求項11又は12に記載の車両。
【請求項14】
前記照明装置が少なくとも部分的に前記車両の側面にも延在するように、前記照明装置が前記車両の端を越えて延在する、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記車両が動力車である、請求項11に記載の車両。
【請求項1】
a.光を通過させて放射できる前側及び対向する裏側を有するハウジングと、
b.前記ハウジング内に配置された、
i.対向する第1及び第2主側面とその間の1つ以上の側面とを有する少なくとも1つの光ガイドであって、前記第1主側面が前記ハウジングの前記前側に向き、前記第2主側面が前記ハウジングの前記裏側に向いている、光ガイドと、
ii.前記光ガイドに光を結合するために前記光ガイドの少なくとも1つの側面の少なくとも一部に沿って配置された少なくとも1つの光源と、
iii.前記光ガイドの前記第2主側面と前記ハウジングの前記裏側との間に配置された第1不織繊維層と、
iv.前記光ガイドの前記第1主側面に配置された、半透明の第2不織繊維層と、
c.主側面に複数個のコーナーキューブ要素を有する少なくとも1つの透明な再帰反射シートであって、前記再帰反射シートが前記ハウジングの前記前側に配置される、再帰反射シートと、を含む、照明装置。
【請求項2】
透明なカバーを更に含む、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光ガイドが、内部に光散乱粒子が分散された透明な高分子材料から作製される、請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光源が発光ダイオードである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1及び第2不織繊維層が、前記少なくとも1つの光ガイドの表面に接触してそれに連続している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記ハウジングの裏側に配置され、前記第1不織繊維層に面する拡散反射面を有する、光増強フィルムを更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
車両で機能性照明を画定するための少なくとも1つの着色ストライプを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
互いに並んで配置された異なる色の2つ以上の着色領域を含み、各領域がバックライト、方向指示灯、後退灯、及び停止灯から選択される異なる機能性照明を画定する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
着色領域にそれぞれが関連した少なくとも2つ以上の光ガイドと、第1及び第2主側面とその間の横側面とを有する少なくとも1つのセパレータと、を更に含み、前記セパレータの前記第1及び第2主側面が前記ハウジングの前側及び裏側にほぼ垂直に延在するように、前記少なくとも1つのセパレータが前記ハウジング内で2つの光ガイドの間に配置され、前記少なくとも1つのセパレータが前記第1及び第2主側面に反射面を含む、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
背後に光源を配置する非再帰反射領域を提供するように、前記少なくとも1つの再帰反射シート及び前記少なくとも1つの光ガイドに切り抜き部分を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の照明装置を含む車両。
【請求項12】
前記照明装置が前記車体の外側に配置される、請求項11に記載の車両。
【請求項13】
前記車両の後部に配置される、請求項11又は12に記載の車両。
【請求項14】
前記照明装置が少なくとも部分的に前記車両の側面にも延在するように、前記照明装置が前記車両の端を越えて延在する、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記車両が動力車である、請求項11に記載の車両。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【公表番号】特表2013−504163(P2013−504163A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527965(P2012−527965)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/047259
【国際公開番号】WO2011/028687
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/047259
【国際公開番号】WO2011/028687
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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