説明

照明装置

【課題】複数色の光による装飾性の高い照明を簡単かつ安価に実現可能にする。
【解決手段】照明装置8は、一端側を収束し他端側を例えば2つに分岐させるとともに前記他端側の端面を光出射面とする例えば2つの導光体1、2と、導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した1個のLED(発光ダイオード)5と、例えば一方の導光体1に配置されたフィルタ6とを備えた構成である。例えば、LED5は青色光を出射するものとし、フィルタ6は蛍光体(又は燐光体)を含み青色光に対して黄色の蛍光(又は燐)を発するものとすると、一方の導光体1から白色光、他方の導光体2から青色光が被照射体7に照射される。1個のLED5でもって複数色の光による照明が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発光ダイオードから出射された光を導光体を通じて被照射体に照射する照明装置に関し、特に複数色により装飾性の高い照明を行う照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LED(発光ダイオード)は、高効率、長寿命の光源として、様々な照明用途で使われる機会が多くなっている。特に高効率の青色や紫外のLEDが開発され、これらのLEDと各種蛍光体を組み合わせることにより、照明として実用レベルの白色LEDが普及しつつある。
LEDで白色光を実現する手段としては、(1)R、G、B3色のLEDを混色する、(2)青色のLEDに黄色の蛍光を発する蛍光体を組み合わせ、補色の関係を利用して擬似白色を作り出す、(3)紫外のLEDに赤・緑・青の3種類の蛍光体を組み合わせ、混色する、の3種類の手法があるが、(2)の手法が最も安価であり、普及している。
また、LEDは指向性を持つ点状光源であり、単独ではスポット照明としての使用に制限されるため、レンズ、導光体、拡散板を組み合わせて線状、面状の光源として使用される場合がある。典型的な例として液晶バックライトが挙げられる。
一方、LEDには様々な色調のものがあることから、対象物を複数の色のLEDによって装飾性の高い照明をする要求がなされることがある。この場合異なる色のLEDであっても、同じ位置から照明したのでは、混色してしまって異なる色で照明する効果が薄れてしまうので、異なる位置から異なる角度で対象物を照明する必要がある。当然複数種のLEDを異なる位置に配置する必要があることから、LED個数の増加と配線の複雑化によるコストアップの要因となっていた。
【0003】
発光ダイオードから出射した光を導光体を通じて被照射体に照射する照明装置として、例えば特許文献1や特許文献2等がある。
特許文献1の照明装置は、計器の表示部用の照明装置であり、発光色が互いに異なる複数の光源(発光ダイオード)を導光体に臨ませ、光透過色の異なる複数色の透光性部材からなる指針を照明するものであるが、前記複数の光源を切り替える切替手段を有して、いずれか一方の光源からのみ照明可能な構成である。
【0004】
特許文献2の照明装置は、互いに異なる色の光を出射する第1の光源(LED)と第2の光源(LED)とをロッド状又はプレート状の導光体の両端面にそれぞれ臨ませて対向させ、前記2つの光源からの光を導光体内に導き、導光体の外周面から装飾性の高い照明光が照射されるようにしたものである。この照明装置では、光源の点減、光量増減を制御することにより導光体の発光状態を変化させてグラディエーション付けや色の変化を発生させることができる。
なお、特許文献1には、実施例として、導光体の内部に蛍光体を含有させたり外周面に蛍光体層を形成したりして、導光体の外周面から照射される照明光の装飾性を高めることが記載されている。
蛍光体を使用すれば、元の光(発光ダイオードの励起光)と蛍光光の少なくとも2種類の波長(色)の光が存在することになるわけであるが、混在してしまえば人間の目には1種類の光としてしか認識されない。例えば特許文献2において、青色光と黄色光が適度な割合で混合されれば、人間の目には1種類の白色光として認識され、2種類の色の光としては認識されないので、そのような照明の装飾性は限られたものとなる。
特許文献1も特許文献2も、複数の色の光を分離して照明として利用する用途は目的とされておらず、当然そうするための手法も開示されていない。
【特許文献1】特許2959512号
【特許文献2】特開2003−257205
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように従来の照明装置は、被照射体を複数の色で照明する場合、光源としてその色の種類に対応する複数のLEDを用いていたので、前述のようにLED個数の増加と配線の複雑化によるコストアップの要因となっていた。
また、装飾性については、特許文献1の照明装置は装飾性は全く有していないし、装飾性を目的とする特許文献2においても、単に複数の色を混色して一種類の色で照明するだけなので、その装飾性は限られたものであった。
【0006】
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、装飾性の高い照明を可能にしながら、LED個数の増加と配線の複雑化によるコストアップの問題の生じない照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する請求項1の発明の照明装置は、一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに前記他端側の端面を光出射面とする複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は他端側又は途中に配置された、透光性樹脂シートに蛍光体又は燐光体を分散してなるフィルタとを備えるとともに、前記光出射面からは照明光が出射され、被照射体上の前記照明光による被照射領域が異なっていることを特徴とする。
【0008】
請求項2は、請求項1の照明装置において、フィルタを複数本の導光体にそれぞれ配置するとともに、各導光体のフィルタは、発光ダイオードの光を受けた時に互いに異なる波長の光を発する蛍光体又は燐光体を分散させたものであることを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1の照明装置において、各導光体からの照明光がそれぞれ互いに離れた位置から異なる角度で被照射体に照射されるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明の照明装置は、一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに、導光体の長手方向に沿った側面の片側に光反射手段あるいは光拡散手段を形成し、その反対側の側面を光出射面とした複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は前記光反射手段の箇所より発光ダイオード側に配置された、蛍光体又は燐光体を分散してなるフィルタとを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項5は、請求項1〜4の照明装置において、蛍光体又は燐光体を分散したフィルタを配置した導光体における前記フィルタより光出射面側の位置に、発光ダイオードが発した光の波長を吸収する吸収フィルタを配置したことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明の照明装置は、一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに前記他端側の端面を光出射面とする複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した、少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は他端側又は途中に配置された、前記発光ダイオードから出射された光のなかの特定波長を吸収する吸収フィルタとを備えるとともに、前記各導光体からの照明光による被照射体の被照射領域が異なっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、1個のLED(発光ダイオード)から出射される1色の光で、複数色の光を被照射体の異なる領域に照射する照明が可能となる。したがって、複数色の光による装飾性の高い照明が可能でありながら、LED個数の増加と配線の複雑化によるコストアップの問題は発生せず、装飾性が高く被照射体に立体感を発生させる照明装置を簡単かつ安価に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施した照明装置について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は本発明の一実施例の照明装置8の構成説明図である。この照明装置8は、2本の導光体1、2を用いた場合であり、両導光体1、2の一端側(図1で左端側)を収束し他端側を2つに分岐するとともに前記他端側の端面1a、2aを光出射面としている。導光体1、2の前記収束した一端側の端面(光入射面)1b、2bに臨ませて1個のLED(発光ダイオード)5を配置する。そして、一方の導光体1の途中に、透光性樹脂シートに蛍光体を分散してなるフィルタ6を配置している。他方の導光体2はそのまま用いている。図示例では、LED5が青色を出射するLEDであり、フィルタ6は、青色の励起光により黄色の蛍光を発する蛍光体を透光性樹脂シートに分散したものである。こうして、各導光体1、2の光出射面からの照明光が被照射体7の異なる領域に照射されるようにしている。なお、発光ダイオードの数と、発光ダイオードから出射光を導く導光体の数は、双方とも少なくとも1個あるいは1本有れば良い。更に詳しくは、導光体の分岐数は発光ダイオードの数よりも大であれば良い。これは本発明で共通である。
【0016】
実際に試作したものの仕様を説明すると、両導光体1、2として、アクリル製5mm角、長さ200mmの矩形断面の棒状のものを用い、LED5には青色出射のLED(E1S17-3B1A6-02 豊田合成製)を用い、フィルタ6として、青色の励起光により黄色の蛍光を発する蛍光体(P46-Y3 化成オプトニクス製)を15wt%含有するシリコーン樹脂シート(0.5mm厚)を用いた。フィルタ6は、導光体1に入れたスリットに挿入固定する等により、導光体1の途中に配置することができる。
LED5に20mA(ミリアンペア)の電流を流して発光させたところ、フィルタ6を挿入した一方の導光体1の端面1aからは青色光と黄色光との補色の関係による白色(擬似白色)の光が、他方の導光体2の端面2aからはLED5の光の色すなわち青色の光が出射された。
出射端1a、2aの直下30mm位置における照度は、白色光が20.6ルクス、青色光が10.2ルクスであった。二つの導光体1、2の間に被照射体7として、50mm角の表面つや消しのアルミ製立方体を配置し、斜め上方から青色光、斜め下方から白色光を照射したところ、各面で色合いの異なる、立体感の強調された照明となった。
【0017】
上記の通り、1個のLED5から出射される一種類(青色)の光でもって、複数色(2色)の光を被照射体7の異なる領域に照射する照明が可能となる。したがって、複数色(2色)の光による装飾性の高い照明が可能でありながら、LED個数の増加と配線の複雑化によるコストアップの問題は発生せず、装飾性の高い照明を簡単かつ安価に実現することができる。なお、照明光の拡散により被照射体上では被照射領域の輪郭付近が部分的にオーバーラップする場合がある。あるいは、被照明領域のかなりの部分がオーバーラップする場合がある。本発明ではこのような場合でも異なる領域を照らしていると表現する場合がある。この表現は本発明で共通に用いられる。
【実施例2】
【0018】
図2は本発明の第2実施例の照明装置18の構成説明図である。
この照明装置18は、3本の導光体11、12、13を用いた場合であり、この3本の導光体11、12、13の一端側(図2で左端側)を収束し他端側を3つに分岐するとともに前記他端側の端面11a、12a、13aを光出射面としている。導光体11、12、13の前記収束した一端側の端面11b、12b、13bに臨ませて1個のLED(発光ダイオード)15を配置する。そして、各導光体11、12、13の途中にそれぞれ、透光性樹脂シートに異なる波長の蛍光を発する蛍光体を分散したフィルタ16A、16B、16Cを配置している。前記LED15は紫外線(UV)を出射するLEDであり、各フィルタ16A、16B、16Cはそれぞれ、紫外線の励起光により赤色の蛍光を発する蛍光体、緑色の蛍光を発する蛍光体、青色の蛍光を発する蛍光体を透光性樹脂シートに分散している。17は立体状の被照射体を示す。
【0019】
上記の照明装置18によれば、1つのLED15のみで、3種類の波長の光を出射することができ、照明光のさらなる多様性を簡単かつ安価に実現できる。
【実施例3】
【0020】
本発明は、好適には1つのLEDを用いるが、図3に示すように複合型の照明装置28を構成できる。すなわち、この照明装置28は第1の照明装置28’と第2の照明装置28”とを備え、両照明装置28’、28”の構成はいずれも、一端側を収束し他端側を複数に分岐させた2本導光体21’、22’又は21”、22”と、導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した1個の発光ダイオード25’、25”とを備えた構成を有する。第1の照明装置28’は2本の導光体21’、22’のそれぞれ途中にフィルタ26A、26Bを配置し、第2の照明装置28”は1本の導光体21”のみについて途中にフィルタ26Cを配置した構成である。
この場合、例えば、第1の照明装置28’のLED25’は紫外線、第2の照明装置28”のLED25”は青色光をそれぞれ出射するLEDとし、フィルタ26A、Bは紫外線に対してそれぞれ赤色又は緑色の蛍光を発する蛍光体、フィルタ26Cは青色光に対して黄色の蛍光を発する蛍光体を透光性樹脂シート中に分散させる。これにより、導光体21’からは赤色光、導光体22’からは緑色光、導光体21”からは白色光、導光体22”からは青色光がそれぞれ出射される。
【0021】
上記の照明装置28によれば、赤色、緑色、白色、青色の4色の光を被照射体27に照射することができる。図示例では、紙面上にて被照射体27の上下と前面(紙面左側)上下部の4箇所を照射する配置であるが、例えば被照射体27の上下と左右側面の4箇所を照射する配置とすることもできる。
【実施例4】
【0022】
図1、図2、図3の各実施例の照明装置8、18、28で導光体に配置されるフィルタはいずれも導光体の途中に介挿されているが、導光体の一端側(LED側)あるいは出射端側(他端側、被照射体側)に配置できる。この場合、導光体の端面に直接取り付けてもよいし、LEDと導光体の端面との間に光路内に間接的に配置してもよい。
また、上述の説明では各実施例の導光体の断面形状を矩形断面としたが、円形断面その他の断面形状であってもよいし、棒状の一体成形部材ではなく、複数本の光ファイバを束ねた光ファイババンドルでもよい。
また、実施例では各導光体から出射する光を1つの被照射体に照射する場合について説明したが、各導光体から出射する光をそれぞれ別の被照射体に照射する場合にも当然適用できる。
さらに、本発明の照明装置は立体物に対する照明に限らず、単なる平面への照明であってもよいし、例えば床上に複数の物品ないし物体を置いた場合におけるそれらの全体を照明する場合にも適用できる。
【実施例5】
【0023】
図4に本発明のさらに他の実施例の照明装置38を示す。
この照明装置38は、図1の照明装置8と同様に一端側を収束し他端側を複数に分岐させた2本の導光体31、32を有する。
両導光体31、32の収束した一端側にLED35を配置し、一方の導光体31におけるLED35の近傍にフィルタ36を配置している。
この照明装置38における各導光体31、32は、被照射体37を挟んで互いに平行に対向しており、そして、対向方向(図4で上下方向)の外側の側面、すなわち長手方向に沿った側面の片側に光反射手段として、例えば導光体長さ方向に間隔をあけて複数のV溝31c、32cを形成してその反対側の側面(内側の側面)を光出射面31a、32aとしている。LED35は青色を発するLEDである。フィルタ36は青色光に対して黄色の蛍光を発する蛍光体を透光性樹脂シート中に分散させている。
なお、導光体における光出射面の部分は、図示例のように直線状の場合に限らず、曲線状であってもよい。
【0024】
上記の照明装置38において、LED35から各導光体31、32に入射した光は導光体内を進む途中で溝31c、32cの内部面で反射され反対側の光出射面31a、32aから出射される。この場合、一方の導光体31の光出射面31aからは白色光が出射され、他方の導光体32の光出射面32aからは青色光が出射されて、それぞれ被照射体37の上下面を照射する。
この照明装置38によれば、被照射体37の広い範囲の照明を行える。
【0025】
上記実施例では、両導光体31、32の対向方向外側の側面に形成する光反射手段としてV溝31c、32cを形成したが、これに限らず、外側の側面に白色印刷を施して反射面とする方法、梨地などの微細な模様を付けるシボ加工や多数の微小半球凹面を形成するドット加工等により散乱反射面とする光散乱手段を採用できる。
【実施例6】
【0026】
上述の各実施例のフィルタには蛍光体を用いたが、蛍光体に代えて燐光体の採用が可能である。
例えば図1の実施例において、黄色の燐光を発する燐光体を分散したフィルタを用いると、図1の実施例と同様な照明ができる。
【実施例7】
【0027】
また、導光体には、前述の各フィルタとともに、特定の波長を吸収する吸収フィルタ(色フィルタ)を配置できる。例えば、図5は蛍光体を分散したフィルタ6より光出射面側の位置(図示例ではフィルタ6に隣接する位置)に、青色光を発する発光ダイオード5が発した青色光を吸収する吸収フィルタ46を配置する。
図1の実施例の照明装置8では、導光体1からは黄色の蛍光と元の青色光とが混ざって中間の色が出射されるが、この実施例の照明装置48では、青色光の吸収フィルタ46により元の青色光を吸収して黄色光のみを取り出せる。これにより、さらに多様な色調が得られる。
【実施例8】
【0028】
図6の照明装置58は、白色光のLED55を用いた。白色LEDは、例えば青色発光チップを黄色の蛍光体で覆って補色の関係で白色光を出射するようになっている。
この1個の白色LED55の出射した白色光を二つの導光体51、52に分岐し、一方の導光体51に、特定の波長として、例えば黄色光の波長を吸収する吸収フィルタ56を挿入した。
白色LED55から出射された光には青色光の波長と黄色光の波長が含まれているので、一方の導光体51からは、黄色光の吸収フィルタ56により黄色光が吸収されて青色系の光が出射され、他方の導光体52からは白色光が出射される。こうして青白二色の照明光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例の照明装置の構成説明図である。
【図2】本発明の他の実施例の照明装置の構成説明図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例の照明装置の構成説明図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例の照明装置の構成説明図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例の照明装置の構成説明図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例の照明装置の構成説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1、2 、11、12、13、21’、22’、21”、22”、31、32、51、52 導光体
1a、2a、11a、12a、13a 他端側の端面(光出射面)
1b、2b、11b、12b、13b、 一端側の端面(光入射面)
5、15、25’、25”、35、55 LED(発光ダイオード)
6、16A、16B、16C、26A、26B、26C、36 フィルタ
7、17、27、37 被照射体
8、18、28、38、48、58 照明装置
31a、32a 光出射面
31b、32b 一端側の端面(光入射面)
31c、32c 溝
46、56 吸収フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに前記他端側の端面を光出射面とする複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は他端側又は途中に配置された、透光性樹脂シートに蛍光体又は燐光体を分散してなるフィルタとを備えるとともに、前記光出射面からは照明光が出射され、被照射体上の前記照明光による被照射領域が異なっていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記フィルタを複数本の導光体にそれぞれ配置するとともに、各導光体のフィルタは、発光ダイオードの光を受けた時に互いに異なる波長の光を発する蛍光体又は燐光体を分散させたものであることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
各導光体からの照明光がそれぞれ互いに離れた位置から異なる角度で被照射体に照射されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項4】
一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに、導光体の長手方向に沿った側面の片側に光反射手段あるいは光拡散手段を形成し、その反対側の側面を光出射面とした複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は前記光反射手段の箇所より発光ダイオード側に配置された、蛍光体又は燐光体を分散してなるフィルタとを備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項5】
蛍光体又は燐光体を分散したフィルタを配置した導光体における前記フィルタより光出射面側の位置に、発光ダイオードが発した光の波長を吸収する吸収フィルタを配置したことを特徴とする請求項1〜4記載の照明装置。
【請求項6】
一端側を収束し他端側を複数に分岐させるとともに前記他端側の端面を光出射面とする複数本の導光体と、前記導光体の収束した一端側の端面に臨ませて配置した、少なくとも1個の発光ダイオードと、少なくとも1本の導光体の前記一端側又は他端側又は途中に配置された、前記発光ダイオードから出射された光のなかの特定波長を吸収する吸収フィルタとを備えるとともに、前記各導光体からの照明光による被照射体の被照射領域が異なっていることを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−280900(P2007−280900A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109361(P2006−109361)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】