照明装置
いくつかの実施の形態が、第1の照明領域を有する第1の光ビームを放射するように構成された第1の光源と、第2の照明領域を有する第2の光ビームを放射するように構成された第2の光源とを備えている照明装置を示している。第1の光源及び第2の光源は、互いに面するように配置されている。この照明装置は、2つの反射面を有する光学素子をさらに備えている。その光学素子は、第1の光源と第2の光源との間に配置され、2つの反射面は、第1の光ビームが第1の反射面において反射させられ、第2の光ビームが第2の反射面において反射させられ、第1の反射光ビーム及び第2の反射光ビームが隣り合わせに整列し、第1の照明領域及び第2の照明領域を隣り合わせに整列させて含んでいる結合照明領域を有する結合光ビームを形成するように、お互いに対して配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関し、特に特定の発光ダイオード(LED)スポットを形成する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの照明システムにおいては、いくつかの光源の別々の光ビームを、複数の単独の光ビームから共通の有用な光ビームが形成されるような方法で結合させることが、有用であると考えられる。そのような結合後の光ビームは、拡大された結合スポット又は照明領域(footprint)と、倍数の光エネルギーを有することができる。これは、結合後の照明領域の寸法を、スポット又は単独の光源の寸法に比べて大きくできることを意味する。
【0003】
今までのところ、異なる光源の光ビームを1つの光ビームへと結合させて、この結合された光ビームの光強度を高めるように構成された幾つかの照明システム又はプロジェクターが存在している。例えば、米国特許第6,341,876 B1号が、空間光変調器を照明するための照明システムを記載している。その照明システムは、2つの別々の光源を備えており、これらの光源の光出力がインテグレーター棒によって結合させられる。このインテグレーター棒が、空間光変調器を照明するための一様なビームを生成するように構成されている。インテグレーター棒は、2つの別々の光源からの光を結合させて、このようなデジタルマイクロミラー装置に対応する充分に強力な光ビームをもたらすために有効である。これは、インテグレーター棒が、結合ビームの光強度を高めるために、別々の光源の光ビームを重ね合わせることを意味する。
【0004】
米国特許第5,504,544号が、複数のランプの出力を効率的に結合させ、その像を共通の点へと集束させる投影システムを開示している。結果として、投影される画面の明るさが、同等の出力の従来からの単一ランプの明るさに比べて数倍になる。重ね合わせは、一連のフレネル集光及び集束レンズと、全反射を利用する線形ビーム結合プリズムフィルムとによって達成される。この投影システムは、複数のランプの光ビームを重ね合わせるために使用されている。
【0005】
複数の光源と、光を所定の方向に反射させるための反射装置と、反射装置からの光を受け取って、実質的に平行な光を送り出す集光装置とをとりわけ備えている光照明装置が、米国特許第6,224,217 B1号に示されている。その記載によれば、2つの光源からの集束光ビームがプリズムにおいて反射させられ、反射後に、光源からの光が光照明装置の光軸の近くに集光され、合成される。これは、光源からの光が混合され、光ビームが重なり合っていることを意味する。合成された結合光ビームをほぼ平行な光へと整形するために、集光手段(例えば、集光レンズ)が使用される。
【0006】
欧州特許第1 642 154 B1号が、同一線上になく、平行でもない光ビームを放射する少なくとも2つの光源と、これら2つの光ビームを結合させて一体にするための光学部品とを備えている照明システムを示している。この特許によれば、2つの別々の光源からの光ビームが、光ビームがこの光インテグレーターにおいて混合されるような方法で、やはり結合させられる。光インテグレーターの出力において、2つの混合された光ビームによるほぼ一様な照明ビームがもたらされる。
【0007】
公知の照明又は投影システムにおいては、複数の光源の光ビームが、結合光ビームの光強度エネルギーを高めるために、光学素子によって集光され又は重ね合わせられる。そのようなシステムにおいては、光ビームの極大を重ね合わせ又は一点に集めることが、目標とされることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、光ビームを互いに隣り合わせに整列させて、照明領域又はスポットのサイズを大きくし、別々の光ビームの単独の照明領域と比べて結合された照明領域の寸法を変化させることにある。本発明の別の目的は、光路内の光学素子による光の損失を、光学素子を通過する光ビームの照明領域の寸法と光学素子の寸法とを互いに調節することによって、少なくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が見出したことは、2つの光源のビームを隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせることである。本発明の実施の形態は、2つの光源の光ビームを2つの反射面を有する光学素子によって互いに隣り合わせに整列させるように構成された照明装置に関する。2つの光ビームの互いに隣り合わせの整列は、結合光ビーム(combined light beam)が形成されるように実行される。結合光ビームは、光源の光ビームの照明領域を互いに隣り合わせに整列させて含んでいる結合照明領域(combined footprint)を有している。さらに、本発明の他の実施の形態においては、光源の光ビームの照明領域が矩形であって、結合照明領域がより正方形に近い形状を有している照明装置を備える照明システムが説明される。いくつかの実施の形態においては、光ビームの照明領域が16:9というアスペクト比を有しており、結合照明領域が16:18というアスペクト比を有している。16:9の形式で光ビームを放射する発光ダイオード(LED)を組み合わせ、より正方形に近い16:18の形式の光ビームを形成することができる。そのような(高性能の)LEDを、例えばスポットライト、ステージ照明などに使用することができる。これらのLEDを組み合わせ、円形のスポット又はステージ照明に一層良好に適合する寸法を有する一様な結合光ビームを形成することができる。
【0010】
結合光ビームの光路において光強度に影響を及ぼすことのできる円形光学素子が、個々の照明領域の矩形の形状に比べてより正方形に近い形状に合わせられた寸法を有することができる。本発明の利点は、結合光ビーム及び光学素子の互いの適合の改善による光損失の低減である。さらに、いくつかの実施の形態においては、2つの光ビームの整列が、後続の投影光学系が結合光ビームを2つの光ビームのサイズを有する単一の光ビームとして画像化できるように、照明装置及び照明システムによって達成される。
【0011】
添付の図1〜11を参照し、照明装置及び照明システムの実施の形態をさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態による照明装置の概略図を示している。
【図2】本発明の別の実施の形態によるLEDを光源として備えている照明装置の別の実施の形態を示している。
【図3】16:9の形式の矩形の照明領域及び16:18の形式のより正方形に近い形状の結合照明領域の概略の上面図を示している。
【図4】平面ガラスの2つのミラーを有している光学素子の概略の詳細図であり、本発明の実施の形態に従い、先端を形成している平面ガラスのミラーのエッジが正確に組み合わせられるように斜めにされている。
【図5】光ビームの整列がずれている照明装置の概略図を示しており、光ビームの整列ずれによって、重なり合った結合光ビームが形成されており、結合光ビームにすき間が生じている。
【図6】本発明の別の実施の形態による照明装置の別の概略図を示している。
【図7】先端に90°よりも小さい角度を有しているプリズムを備えている照明装置の別の概略図を示している。
【図8】結合照明領域を形成している部分的に重なり合った第1及び第2の照明領域の概略の上面図を示している。
【図9】第1及び第2の光ビームの照明領域の概略の上面図を示しており、照明領域がすき間によって隔てられているために、結合照明領域が暗い影を含んでいる。
【図10A】本発明の実施の形態による照明システムの概略図を示している。
【図10B】結合照明領域及び結合照明領域の短辺の長さに合わせられた直径を有する円形光学素子の概略図を示している。
【図11】光源の照明領域の形状が遮光板の円形の形状に比べて矩形であることに起因する光損失の概略図を示している。
【図12】図11の例に比べて結合照明領域の形状がより正方形に近い形状にされていることによる光損失の低減の概略図である。
【図13】凹状の反射面を備える光学素子を有している本発明の実施の形態による照明装置の別の概略dを示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態についての以下の説明に関し、簡単さの理由のために、説明の全体を通して、機能的に同一であるか、同様に機能するか、機能的に同等であるか又は均等である、ステップの構成要素については、異なる図においても同じ参照番号が使用される。
【0014】
図1に本発明の実施の形態による照明装置の概略図が示されている。その照明装置は第1の光源5を備えており、第1の光源5は第1の光ビーム7を発するように構成されている。第1の光ビーム7は、この例では矩形の照明領域である第1の照明領域8を有している。照明領域又はスポットは別の形状を有してもよい。照明領域の実際のサイズは、像形成光学系、投影スクリーンまでの距離などに依存することがある。照明領域を、可能な限りシャープに画像化することができる。さらに、照明装置は、第2の照明領域11を有する第2の光ビーム9を発するように構成された第2の光源10を備えている。第1の光源5及び第2の光源10は、互いに面するように配置されている。
【0015】
この実施の形態において、第1の光源5及び第2の光源10は、仮に光学素子13が存在しないならば第1及び第2の光ビームがお互いを照らすように、正確に180°ずらされて配置されている。
【0016】
他の実施の形態においては、両方の光源を互いに対向配置することができるが、正確な180°のずれによって定められる光軸に比べて傾けられていてもよい。光源を、例えばお互いに対して90°〜270°ずらして配置することができる。これは、本発明のさらなる実施の形態において、第1及び第2の光源を、発せられる光ビームが対向する光源の方向にのみ発せられるように、互いに面するように配置できることを意味する。さらに、照明装置は、2つの反射面13a、13bを有する光学素子13を備えており、光学素子13は第1の光源5と第2の光源10との間に配置されている。2つの反射面13a、13bは、第1の光ビーム7が第1の反射面13aにおいて反射され、第2の光ビーム9が第2の反射面13bにおいて反射されるように、お互いに対して配置されている。第1の反射光ビーム9’及び第2の反射光ビーム7’が、隣り同士に整列させられ、第1の照明領域8及び第2の照明領域11を隣り同士に並べて含んでいる結合照明領域20を有している結合光ビーム15が形成される。
【0017】
第1の光ビーム7を端又はエッジの光線7a、7c及び中央の光線7bによって図示することができる。これは、2つの端又はエッジの光線9a、9cと中央の光線9bとを有している第2の光ビームラインにも当てはまる。第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’も、同様にして、端の光線7c’、7a’及び9c’、9a’ならびに中央の光線7b’及び9b’によって描かれている。
【0018】
第1の光源5は主平面25aを有することができ、第2の光源は、主平面25bを有することができる。中央の光線9b及び7bが、この実施の形態においては、光軸又は補助線27を定めることができる。
【0019】
この実施の形態によれば、この照明装置は、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の面積の合計の±10%の範囲内の面積を有する交わり形状を備える1つの結合光ビーム15が形成されるように、2つの光ビームを結合させるように構成される。したがって、結合照明領域20の面積は、第1の照明領域7の面積と第2の照明領域11の面積との合計の±10%の範囲内とすることができる。これは、別々の照明領域の合計の偏差が、±10%の範囲内とすることができることを意味している。他の実施の形態においては、結合照明領域の面積が、第1及び第2の照明領域の面積の合計の±20%の範囲内とすることができる。いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域20の面積が、正確に第1の照明領域8の面積及び第2の照明領域11の面積の合計の±1%の範囲内とすることができる。
【0020】
第1の光ビーム7は開口β1を有することができる。第2の光ビーム9は第2の開口β2を有することができる。角度β1及びβ2は等しくてよい。この照明装置は、第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’からなる結合光ビーム15が、第1の開口β1及び第2の開口β2の合計に相当する開口γを有するように構成することができる。これは、結合光ビーム15の開口yが、第1の開口β1及び第2の開口β2の合計(γ=β1+β2)とすることができることを意味する。一実施の形態においては、この式が、±3°の範囲内で有効とすることができる。
【0021】
図2は、別の実施の形態による照明装置の概略図を示している。この実施の形態においては、第1の光源は基板32に取り付けることができる発光ダイオード(LED1)である。LED1はヒートシンク1に熱的に接触させることができる。ヒートシンク1は、放射される第1の光ビーム7とは反対の側に配置することができる。ヒートシンク1は、動作時の発光ダイオードの熱又は消費エネルギーを吸収するように構成することができる。コリメーター1を、光学素子13とLED1との間の第1の光ビーム7の光路に配置することができる。コリメーター1は、LED1から発せられた光を集め、コリメーター1なしのLED1から発せられる光ビームに比べて小さい開口を有するほぼ平行な第1の光ビームを形成するように構成することができる。第2の光源10も基板29上の発光ダイオード(LED2)とすることができ、別の第2のヒートシンク2が、第2のLED2の動作時の熱又は消費エネルギーを吸収するために、LED2に熱的に接触している。コリメーター2が、ミラープリズム13とLED2との間の第2の光ビーム9の光路に配置され、LED2の発する光を集める。第2の光ビーム9は、コリメーターなしの構成と比べてより小さい開口を有することができる。
【0022】
この実施の形態においては、光学素子13は2つの反射面13a及び13bを有するプリズムであり、反射面13a及び13bがプリズムの辺(leg)を形成している。反射面13a及び13bは、第1及び第2の光ビームがほぼいかなる光の損失もなく反射させられるように、鏡面にすることができる。他の実施の形態によれば、その反射面は、反射を生じさせる複数の誘電体層によって形成でき、又は全反射光学素子によって形成することができる。光ビームをプリズムにおける内部反射によって反射させてもよい。反射された第1の光ビーム7’及び反射された第2の光ビーム9’が結合光ビーム15を形成する。
【0023】
LED1及びLED2の照明領域は、例えば16:9というアスペクト比を有する矩形の形状を有することができる。これは、短い方の辺に対する長い方の辺の長さの比が、16:9であることを意味する。したがって、結合光ビーム15の結合照明領域20は、16:18のアスペクト比を有する2つの整列した照明領域8、11に対応する16:18というアスペクト比のより正方形に近い形状を有することができる。
【0024】
いくつかの実施の形態によれば、照明装置が、ミキサー段として構成される均質化段13をさらに備えることができる。したがって、「ミキサー段」は、ビーム結合器(すなわち、光学素子13)の後に導入することができる。ミキサー段は、結合照明領域が第1の照明領域8及び第2の照明領域11の部分的な重なり合いを含んでいるか、又は第1の照明領域8及び第2の照明領域11がすき間によって隔てられている場合に、一様にするように構成することができる。均質化された結合光ビーム15’が、均質化段又はミキサー段によって形成される。
【0025】
部分的に重なり合い、又は第1及び第2の照明領域の間にすき間を有している結合照明領域を有する結合光ビーム15が、2つの別々のLEDの光ビームとして、後続の投影光学系又は対物レンズによって画像化されると考えられる。これは、この構造における問題は、対物レンズが例えば2つの光源としての2つのLEDを画像化することであることを意味する。これは、回避されなければならない。したがって、均質化段30は、この問題を解決するために使用することができる。ミキサー段30の後に、均質化された結合光ビーム15’を、投影光学系35によって画像化することができる。観察者は、そのような均質化された結合光ビームの結合照明領域を、単一の光源の照明領域と考えるであろう。
【0026】
いくつかの実施の形態によれば、本明細書に記載の照明装置は、スポットライト又は背面投射型テレビにおいて使用可能であり、複数の光源又はLEDを備えることができ、それら複数の光源の照明領域を含む大きな結合照明領域を生成することができる。
【0027】
図2には、照明装置の基本原理が示されている。2つの光源5、10(例えば、2つの高性能LED)が、さらなる光学素子が取り付けられていないならばお互いを照明すると考えられるように、お互いの方を向いている。両者の間にプリズムが配置され、2つの辺によって形成されるプリズムの面は、表面ミラーを備えているか、又は例えばアルミニウムもしくは銀で鏡面化されている。いくつかの実施の形態においては、おそらくは必要とされるであろう均質化段30と、例えば対物レンズ35などの画像化用対物レンズが後続している。LED1及びLED2が、あたかもプリズムの反射面13a及び13bの中心へと光を放射するように描かれている。しかしながら、現実には、ビームは、光学素子13の前端13cにすき間が存在しないようにプリズムに入射しなければならない。前端13cにすき間が存在すると、結合光ビーム15が、反射された第1の光ビーム7’及び第2の光ビーム9’の間に望ましくないすき間又は重なり合いを有する可能性がある。
【0028】
理想的には、このエッジにおいて、第1及び第2のLEDの照明領域が、反射の際の拡散損失を少なくするために、可能なかぎりシャープな像を作らなければならない。それらの照明領域は、正方形の照明領域とすることができる。一般に、システムに進入する第1及び第2の光ビーム、すなわち2つの反射面13a、13bにおいて反射させられる第1及び第2の光ビームは、入射又は進入の角度が大きくなると反射又はダイクロイックコーティングの効率が低くなるため、可能なかぎり強く集束されなければならない。光学素子又はプリズムは、色フィルターとして機能するダイクロイックコーティングを備えることができる。幾何光学の法則に従い、入射の角度は反射の角度に等しい。可能なかぎり多くの光を捉えるために、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の集束を、この実施の形態においては、主として、LEDに直接配置された2つのコリメーター(コリメーター1、2)によって行うことができる。
【0029】
図3に、「ビームの足し算」の結果が概略的に示されている。この実施の形態において、LED1の照明領域8及びLED2の照明領域11が、それぞれ16:9のアスペクト比を有している。これは、LED1の照明領域8の長い方の辺の長さ8aが、短い方の辺の長さ8bに比べて16:18というアスペクト比をもっていることを意味する。同じことが、LED2の照明領域11の辺の長さ11aと11bにも当てはまる。LED2の照明領域11及びLED1の照明領域8の絶対的なサイズは、投影光学系及び投影スクリーンまでの距離に依存することがある。対照的に、照明領域のアスペクト比は、例えば辺の長さの絶対的な長さが投影光学系から投影スクリーンまでの距離を変えることによって変更される場合でも一定である。光源(例えば、LEDチップ10又は5)が集束される場合、16:9という形式の照明領域を得てもよい、それが今やビデオの分野において一般的であるからである。照明領域は投影光学系によってはっきりと集束させることができる。
【0030】
他の実施の形態によれば、光ビームの照明領域が、当然ながら、例えば4:3などの他のアスペクト比を有することができる。さらなる実施の形態によれば、照明領域の形状は、2つのLED10、5の光ビームを結合照明領域20を有する結合光ビーム15へと足し合わせた後で、矩形又は正方形とは異なるようにしてもよい。
【0031】
結合照明領域20は、図3に概略的に示されているように、隣り同士に整列させられた第1の照明領域11及び第2の照明領域8を含むことができる。整列は、理想的な場合においては、LED2の第2の照明領域11の長辺11aとLED1の第1の照明領域8の長辺8aとを、照明領域11と8との間にすき間又は重なり合いが存在しないように組み合わせることによって行うことができる。アスペクト比16:9を有する2つの照明領域11及び8を足し合わせた後で、結合照明領域20の辺の長さは、16:18というアスペクト比を有することができる。この実施の形態において、結合照明領域20は、第1の辺の長さ20a及び第2の辺の長さ20bによる一層正方形に近い形状を有することができる。第2の辺の長さ20bに対する第1の辺の長さ20aの比は、16:18とすることができる。上述のように、別のアスペクト比又は形状も、単独の照明領域11及び8の形状及びアスペクト比に応じて実現可能である。
【0032】
結合照明領域20は、LED1及びLED2の単独の照明領域11又は8と比べて、より正方形に近い照明領域の形状を有することができる。より正方形に近い形状は、アスペクト比が1により近い場合にもたらされる。アスペクト比が1である場合、正方形の形状がもたらされ、すなわち、例えば第1の辺の長さ20aが第2の辺の長さ20bに等しい。これによれば、アスペクト比16:18を有する結合照明領域は、16:9というアスペクト比を有するLED1及びLED2の矩形の照明領域よりも正方形に近い形状を有している。本発明の一態様は、2つのLEDのビームを長辺にて「疑似接線」の方法で隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせることである。実際、この用語は、両方の光ビームが曲線を形成しているわけではないので、ここでは正確ではないが、意図される内容をより明瞭に表わしている。
【0033】
矩形の照明領域の場合には、2つの矩形の長辺(例えば、辺8a及び11a)を、可能であれば、2つの異なる照明領域8、11の間に重なり合いがないか、わずかな重なり合いしか存在しないか、又は小さなすき間しか存在しないように、隣り合わせに整列させることができる。結果として、後続の投影光学系又は対物レンズが、2つの照明領域を有する2つのLEDを、より大きな照明領域サイズを有する単一のLEDの単一の照明領域として画像化することができる。これは、結合照明領域の観察者が、結合照明領域が2つのLEDの2つの整列した個別の照明領域の加算であることを、おそらくは知覚できないことを意味している。
【0034】
図4は、本発明の実施の形態による光学素子13の前端13cの拡大の側面概略図を示している。この実施の形態においては、光学素子13が、照明装置の2つの反射面13a及び13bを構成する平面ガラス13d及び13eの2つのミラーを備えることができる。平面ガラス13d及び13eの2つのミラーは、ミラーの三角形の前端13cにおいてすき間又は整列ずれが生じないように組み合わせられる。これを実現するために、平面ガラス13d、13eの2つのミラーのエッジ41は、すき間又は整列ずれが存在しない完璧な前端13cが形成されるように、斜めにすることができる。これは、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の入射の角度に応じて、反射後の端の光線7c’及び9c’が隣り合わせに整列するように、端の光線7c及び9cが反射させられることを必要とするかもしれない。第1の反射光ビーム7’の反射後の端の光線7c’及び第2の反射光ビーム9’の反射後の端の光線9c’を、互いに平行に整列させることができる。いくつかの実施の形態においては、これら2つの端の光線7c’及び9c’は、±1°の範囲内又は±3°の範囲内において平行に配置することができる。第1の反射ビーム7’及び第2の反射ビーム9’の整列の質に応じて、結合照明領域20は、重なり合いもしくはすき間をもたないか、又は小さな重なり合い又はすき間しかもたず、したがって結合照明領域20が、第1及び第2の光ビーム7、9の2つの照明領域8、11の足し合わせによって与えられるサイズ、面積、又はアスペクト比を有する形状を備えると考えられる。
【0035】
平面ガラスのミラーのエッジ41が斜めにされず、結果として光学素子13の前端13cにすき間が存在する場合には、平面ガラスのミラーは適していないと考えられる。この構造においては、ビームがいかなる「すき間」も存在させずに互いに当接することが、本質的に重要だからである。しかしながら、ミラーにおいて、ミラーの三角形の前端13cは、材料の厚さゆえに鏡面でないと考えられ、したがって平面ガラス13d、13eのミラーが前端13cを形成するエッジ41において斜めにされない場合、性能を大幅に低下させると考えられる。
【0036】
図5に、2つの光源5、10及び光学素子13(例えば、プリズムとすることができる。)を備えた照明装置の概略図が示されている。この例において、結合光ビーム15の整列ずれ又は誤差が、第1の反射ビーム7’及び第2の反射ビーム9’についてすき間又は特定の重なり合いが生じる程度にまで現れる可能性がある。プリズムの前端13cの付近において、結合ビーム15にすき間が生じる可能性がある。この例において、光源1及び光源2は、180°ずらされて配置された2つのLEDとすることができ、光学素子13は標準的な90°のプリズムである。これは、プリズムの2つの辺の間の角度が90°であることを意味する。第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9が、β1及びβ2という開口(同一であっても、異なっていてもよい)をそれぞれ有しているため、2つの反射面13a、13bにおける光ビーム9、7の反射が上述の反射光ビーム7’及び9’の重なり合いをもたらす可能性がある。ビーム7’、9’の間のすき間がプリズムの直後において生じる。このすき間がシャープに投影される場合、図9に関して説明される画像がもたらされる。後に、反射光ビーム7’、9’は、図8に関して概略的に説明されるような方法で重なり合う。結果として、対物レンズ又は投影光学系35(図2を参照)が、2つのLED又は2つのLEDの照明領域を、2つの別々の照明領域を有する2つの光源として画像化する可能性がある。これは、望ましくないかも知れない。観察者又は各人が、結合光ビーム15及び結合光ビーム15の結合照明領域20が2つ以上の別々の光源で構成されていることを認識できてしまう。
【0037】
いくつかの実施の形態によれば、第1及び第2の光ビームの開口を小さくし、真っ直ぐな光ビームを形成するために、光源の前方にコリメーターを配置することができる(図2を参照)。真っ直ぐな第1及び第2の光ビーム7、9は、鏡面の標準プリズム(90°)において、入射角度が45°であるならば45°の反射角度で反射させることができる。したがって、反射光ビーム7’、9’を、隣り合わせに完璧に整列させ、個別の照明領域のサイズの2倍を有する結合照明領域を形成することができる。例えば、照明領域が矩形である場合、結合照明領域は個別の照明領域のアスペクト比に依存して決まるアスペクト比を有すると考えられる。
【0038】
図6に、さらなる実施の形態による照明装置の別の概略図が示されている。この実施の形態においても、光学素子13は、光学素子13の2つの反射面を形成する2つの鏡面辺13a及び13bを有する標準的な90°のプリズムを備えている。第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の各々が、開口βを有することができる。第1の光源5及び第2の光源10を、180°だけずらされた位置にある光源によって定められる主平面25a及び25bに対して、角度αだけ傾けることができる。これは、主平面25a及び25bが、光軸又は補助線27に対して垂直であることを意味する。傾き角αは光ビーム7、9の開口βの半分とすることができる(α=β/2)。ここで、第1の光ビーム7の端の光線7c及び第2の光ビーム9の端の光線9cが、プリズム13の先端13cにおいて反射させられる場合、それぞれの反射後の端の光ビーム9c’、7c’を、互いに隣り合わせに完璧に、すなわちすき間又は重なり合いを存在させずに平行に、整列させることができる。結果として、図6に示されているように、結合光ビーム15が開口γを有することができ、ここでプリズムがプリズム13の2つの辺13a及び13bの間の角度が90°である標準的なプリズムであるならば、γ=2×βである。
【0039】
いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域を形成する2つの照明領域の間の重なり合い又はすき間の発生は、光源を傾けることによって回避又は軽減することができる。1つの手法は、例えば、光源(例えば、LED光源)を、光ビーム7、9の開口の角度の半分だけ傾けることである。傾けられるLED光源は、図2の文脈において説明したように、基板32、29と、それぞれのコリメーター1、2と、ヒートシンク1、2とを備えることができる。これにより、2つのビーム7、9の端の光線7c’及び9c’が、互いに当接する。2つのビームが、元のビームの開口の角度の2倍を有する共通の有用な光ビーム15に広がる。このようにして、2つの光源が、対物レンズ又は投影光学系35(図2を参照)にとって1つの大きな光源のように機能する。図2に示されているように、第1及び第2の光源は、例えば基板32、29のLED1、2とは反対側の面に取り付けられるヒートシンク1、2をそれぞれ備えることができる。
【0040】
ヒートシンクを単純な構成にする目的で、LEDの冷却面は、平行であるが180°回転させられていることが望ましいと考えられる。この構成は、本発明の実施の形態によれば、鏡面が90°未満の角度に及んでいる特定のプリズム又は反射面13a、13bの配置によって可能であると考えられる。
【0041】
この実施の形態が図7に概略的に示されている。光学素子13(例えば、プリズムの反射面13a、13b又は平面ガラスの2つのミラー)は、プリズムの先端13cの角度又は平面ガラスのミラーの間の角度が90°未満であるように、お互いに対して相対的に配置されている。先端13cが、三次元の光学素子又はプリズム13のエッジであってよいことに、注意すべきである。本発明の他の実施の形態においては、2つの反射面13a、13bを、100°〜30°の間(例えば、95°〜50°の間)の範囲の角度を有するように、お互いに対して配置することができる。そのような場合には、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9は、やはり第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’が隣り同士に整列させられるように、反射させることができる。それらの反射させられた光ビームは、第1の照明領域及び第2の照明領域を隣り合わせに整列させてなる結合照明領域20を有する結合光ビーム15を形成する。第1及び第2の光ビーム7、9は、反射させられた光ビーム7’及び9’が隣り合わせに平行に整列させられるように、光学素子又はプリズム13の前端又はエッジ13cの近くへ向けることができる。換言すると、個々のビーム7、9が前縁13cの充分に近くに向けられた場合、結合光ビーム15を形成する第1及び第2の反射光ビーム7’、9’のすき間又は重なり合いが存在しない。
【0042】
しかしながら、場合によっては、理想的な画像又は理想的な結合照明領域を受け取ることが難しいこともありうる。むしろ、結合照明領域に図8及び9のように見えるばらつきが存在しうる。
【0043】
図9に、第1及び第2の光ビームの2つの単独の照明領域8及び11の結合照明領域20が概略的に示されている。この例において、2つの単独の照明領域8、9が部分的に重なり合い、結果的に結合照明領域20が、ビーム1及びビーム2の重なり合いの部分に過剰な明るさを含む可能性がある。この重なり領域において、光の強度が、光ビームの重ね合わせによって与えられる可能性がある。
【0044】
上述のように、別の「整列ずれ」、すなわち結合照明領域20における暗い影に似る「すき間」が、図9に概略的に示されているように生じる可能性がある。その結果、結合照明領域20は、第1及び第2の光ビーム7、9の単独の照明領域又はスポット8、11の面積を足し合わせることによってもたらされると考えられるサイズ、面積又はアスペクト比と比べ、より大きなサイズもしくは面積、より小さいサイズもしくは面積、又は異なるアスペクト比を有する可能性がある。いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域の面積は、第1の照明領域の面積及び第2の照明領域の面積の合計の±10%の範囲内とすることができる。これは、個々の照明領域の面積と比べ、結合照明領域の面積に関するずれを10%以下とすることができることを意味する。換言すると、結合照明領域の面積が、第1及び第2の照明領域の面積の合計よりも10%以下だけ大きくてよく、あるいは10%以下だけ小さくてよい。同じことが、個々の反射光ビーム7’、9’の面積と比べた結合光ビーム15の最大の重なり合いに関してもいえる。
【0045】
第1及び第2の光ビームの照明領域が矩形である場合、同じことが、個々の照明領域及び結合照明領域20のアスペクト比に関しても当てはまるであろう。例えば、第1及び第2の照明領域の各々がX:Yというアスペクト比を有する場合、結合照明領域は、(X:2Y)±10%というアスペクト比を有することができる。個々の光ビームの照明領域は、好ましい例としては、上述のとおり16:9とすることができ、したがって結合照明領域は、((16:18)±10%)の形式を有することができる。これは、結合照明領域20のアスペクト比が、正確に組み合わせられた第1及び第2の照明領域の理想的なアスペクト比と比べて、±10%のずれを有してもよいことを意味している。
【0046】
図13は、照明装置の別の実施の形態を示している。第1の光源5及び第2の光源10は、やはりLED(LED1、LED2)とすることができる。各々のLEDは、例えば大型チップLEDモジュールなど、LEDモジュールとすることができる。LED1の照明領域及びLED2の照明領域は正方形とすることができ、すなわち1:1のアスペクト比を有することができる。LED2から放射される第1の光ビーム7は、LED2からの放射光を集めてより平行な第1の光ビーム7を形成するように構成されたコリメーター1を通過することができる。LED2から放射される第2の光ビーム9も、そのようなコリメーター2を通過している。
【0047】
この実施の形態において、2つの反射面13a及び13bは、或る曲率を有することができる。第1及び第2の反射面13a及び13bは、例えば凹面に形成することができ、その曲率を、第1及び第2の反射ビーム7’及び9’が入射光ビーム7、9の開口の半分を有するように寸法付けることができる。第1及び第2の光ビーム7及び9は、凹状の反射面において、第1及び第2の反射ビーム7’、9’が焦点を有することがないように反射させることができる。凹状又は湾曲した反射面13a、13bにおける反射により、反射光ビーム7’及び9’の照明領域は、図13に概略的に示されるように、変形後の照明領域8、11’が実現されるように変化させることができる。LED1の変形後の照明領域8’は今や1:2というアスペクト比を有することができ、LED2の変形後の照明領域11’も1:2というアスペクト比を有することができる。
【0048】
第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’は、結合光ビーム15が形成されるように、やはり互いに隣り合わせに整列させられる。結合光ビーム15は、今や隣り合わせに整列させられたLED1の変形後の照明領域8’及びLED2の変形後の照明領域11’による結合照明領域を有することができる。LED1の変形後の照明領域8’がLED1の照明領域8を含むことができ、LED2の変形後の照明領域11’がLED2の照明領域11を含むことができることに、注意すべきである。
【0049】
この実施の形態によれば、結合照明領域20及び結合光ビーム15は、1:1のアスペクト比を有する正方形の形状を有している。さらに、結合照明領域及び結合光ビームは、単独のLED1又はLED2の光強度の明るさよりも高い明るさ又は光強度を有することができる。結合光ビーム15及び結合照明領域20は、単独のLED1又はLED2の光強度又は明るさよりも2倍高い明るさ又は光強度を有することができる。光学素子13はプリズムとすることができ、例えば凹状の反射面13a、13b(反射面の一方向が凹状の形状13fを有しており、他方の方向が直線13gである)を有する「中空プリズム」とすることができる。そのようなプリズムの三次元の図面80も図13に示されている。
【0050】
他の実施の形態によれば、反射面は、例えば凸状の湾曲、又は反射面13a、13bの一部分が湾曲しており、反射面の他の部分が真っ直ぐなものなど、別の湾曲を有することができる。一般に、反射面は、入射光ビーム7、9のアスペクト比を変更でき、変更後の照明領域8、11’を含む結合照明領域を有する結合光ビーム15を形成すべく、反射光ビーム7’、9’を±3%の範囲内で平行に整列させることができるように、特定の曲がりを有することができる。さらに、他の実施の形態において、光学素子13は、平面ガラスのミラー又は上述のような湾曲を有する2つの反射面13a、13bを備えている他の反射要素で構成できることに、注意すべきである。
【0051】
本発明の照明装置は、少なくとも1つの反射面13a、13bが凸状又は凹状である光学素子13を備えることができ、その結果、凸状又は凹状の反射面13a、13bによって反射させられた反射光ビーム7’、9’が、凸状又は凹状の反射面13a、13bに入射する該当の光ビーム7、9のアスペクト比とは異なるアスペクト比を有する。これは、衝突又は入射する光ビームのアスペクト比を、湾曲した反射面によって変化させることができることを意味している。これらの反射面は、例えば凸状又は凹状とすることができ、全体的に湾曲していても、部分的に湾曲していてもよい。
【0052】
照明装置の別の実施の形態によれば、反射面13a、13bに衝突する光ビーム7、9のアスペクト比が、A:Bであり、AはBに等しく、又はBの10%未満だけBから異なっている。これは、アスペクト比が、例えば±10%の範囲内で上述のように1:1とできることを意味する。この実施の形態において、少なくとも1つの反射面13a、13bが、該当の反射光ビーム7’、9’のアスペクト比がA:(B/X)(ここでXは、1.5〜2.5の間である。)であるように凹状である。したがって、2つのそのような反射光ビームを足し合わせることで、やはり±10%の範囲内で1:1のアスペクト比を有している正方形の形状の結合光ビーム15及び結合照明領域20をもたらすことができる。
【0053】
照明装置は、上述のような特別なプリズムを備えることができ、基本的な考え方は、1:1という正方形のアスペクト比を有する2つのビームを組み合わせることである。現在のLEDメーカーは、汎用の照明目的の一連の効率的なLEDを使用しており、そのような効率的なLEDの光ビームは正方形のアスペクト比を有することが多い。2つのそのようなLEDの光ビームを単純に足し合わせると、1:2というアスペクト比がもたらされると考えられる。そのようなLEDの光ビームの足し合わせの後で、より正方形に近い形状(アスペクト比が1:1)の結合光ビーム及び結合照明領域を受け取るために、図13の文脈において説明されたような照明装置を使用することができる。
【0054】
そのような照明装置の光学素子13は、1つの面13fにおいて凹状に湾曲し、他方の面13gは平坦であるように形成されたプリズムとすることができる。このプリズムは、1つの空間面において「通常」のミラーのように振る舞う一方で、もう1つの空間面においては光ビームの特定の集光を達成する。結果として、例えば1:1という正方形のアスペクト比を有する光ビームのアスペクト比が変更され、反射光ビームが1:2という変更後の矩形のアスペクト比及びそのように変更された照明領域を有する。
【0055】
プリズムの曲率を、反射光ビーム7’、9’が入射又は衝突する光ビーム7、9の開口の半分に相当する±5°の範囲内の開口を有するように、寸法付けることができる。プリズムの反射面の曲率を、焦点が形成されないように構成することができる。第1及び第2の光ビーム7、9が、反射面13a、13bを平らに照明することができ、あるいは二次元的に照明することができる。
【0056】
プリズムがビーム7、9の1:1のアスペクト比を1:2のアスペクト比へ変化させるように構成される場合、2つの反射光ビーム7’、9’を、やはり互いに隣り合わせて平行に整列させることができ、正方形の結合光ビーム15(アスペクト比が1:1)を実現することができる。
【0057】
本発明の他の実施の形態によれば、このシステム又は照明装置を、4つの別々に制御することができるセグメント又は四象限によって正方形のビームを得ることができるように、上述のような2つの照明装置がさらに大きなプリズムを再び照明する場合に、縦列接続することが可能である。そのようなシステムは、異なるスペクトル範囲の光を放射することができる4つのLEDを備えることができ、4つの別々に制御することができる四象限の各々を、異なる色又は放射光の組み合わせによって照明することができる。一実施の形態によれば、第1のLEDが赤色の放射スペクトルを有することができ、第2のLEDが青色の放射スペクトルを有することができ、第3のLEDが緑色の放射スペクトルを有することができ、第4のLEDが白色又は琥珀色の放射スペクトルを有することができる。別個独立に制御可能な4つの四象限を有する結合光ビーム15を形成する別々に制御することができる光ビームは、観察者にとって特定の特別な光学的効果を実現できるように制御することができる。
【0058】
結合照明領域について、図3に示されているような理想的な像を受け取ることが場合によっては困難であり、したがって図8及び9の文脈において説明したように見えるばらつきが存在する可能性があるため、均質化段30又は「ミキサー段」を照明装置に導入することができる。図2において、均質化段30を、ビーム結合器13の後ろに配置することができる。この均質化段又はミキサー段は、結合照明領域20における重なり合い及びすき間の暗い影の影響を一様化するように構成することができる。そのようなミキサー段30は、例えばビデオプロジェクターにおいて使用されているように、2つのマイクロレンズアレイからなる構成又は内側が鏡面にされている中空の光ロッドである「光トンネル」のいずれかとすることができる。光トンネルは、結合照明領域の直径に相当する直径を有することができる。光トンネルは、中空光トンネルにおいては正方形の直径を有することができ、大規模な「光パイプ」においては六角形とすることができる。六角形の形状は、入射する結合光ビーム15のより良好な混合をもたらし、丸い遮光板75(図10B)をより良好に利用する。次いで、均質化された結合光ビーム15’は、図2に示されているように、投影光学系35によって投影スクリーンなどに画像化することができる。
【0059】
図10A及び10Bに、照明システム200が概略的に示されている。照明システム200は、第1の矩形の照明領域8を有する第1の光ビーム7を発するように構成された第1の光源5と、第2の矩形の照明領域11を有する第2の光ビーム9を発するように構成された第2の光源10とを備えている。第1の光源5及び第2の光源10は、互いに面するように配置されている。さらに、照明システム200は、2つの反射面13a及び13bを有する光学素子13を、第1の光源5と第2の光源10との間に配置して備えている。2つの反射面は、第1の光ビームが第1の反射面13aにおいて反射され、第2の光ビーム9が第2の反射面13bにおいて反射されるように、お互いに対して配置されている。第1及び第2の反射光ビーム7’、9’が、隣り同士に整列させられ、個別の第1及び第2の矩形の照明領域と比べてより正方形に近い形状を備えている結合照明領域20を有する結合光ビーム15が形成される。さらに照明システム200は、結合光ビーム15の光路に、円形光学素子75を備えており、円形光学素子75又は円形光学素子の一部分75aは、透明もしくは半透明であるか、又は通過する結合光ビーム15の色を変化させることができる。円形光学素子の直径Dは、いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域の正方形の形状に合わせることができる(図10B)。これは、一実施の形態によれば、円形光学素子75の直径Dが、結合照明領域20の短辺の長さ20bに等しいか、又は少なくとも±10%の範囲内で同一であることを意味している。別の実施の形態によれば、結合照明領域20は、厳密には正方形の形状を有していないが、単独の照明領域8、11に比べてより正方形に近い形状を備えることができる。この場合、円形光学素子75の直径Dは、より正方形に近い形状の結合照明領域20の小さい方又は短い方の辺の長さ20bに合わせることができる。
【0060】
円形光学素子75は、遮光板又はマスクとすることができ、金属で製作されてパターンとして機能することができ、又は透明、半透明もしくは色フィルターを有するガラスで製作することができる。色フィルターは、円形光学素子75を通過する結合光ビームの色を変えるために使用することができる。照明システム200が、16:9というアスペクト比の第1の矩形の照明領域及び第2の矩形の照明領域を有する第1のLED5及び第2のLED10を備える場合、結合照明領域は16:18というアスペクト比を有することができる。照明システムが、2つのLEDのビームを長辺にて「疑似接線」の方法で隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせ、16:18のアスペクト比を有する結合光ビームがもたらされると考えられる。これは、エネルギーが2倍になるほかに、別の利点を有すると考えられる。透過照明される遮光板は、通常は円形である。遮光板75は、投射光のパターンを生成するために使用される円形の版へと切り込まれたテンプレート又はパターンである。遮光板は、ビームが投影光学系に達する前にビームの一部を遮り、着色し又は拡散させることによって、光を制御することができる。光が集光前に整形されるため、ハードエッジの画像を、短い距離を超えて投影することができる。したがって、照明システムは、シャープな集光又はソフトな集光を可能にするための可動のレンズを有することができる投影光学系を備えることもできる。遮光板は、設計の複雑さに応じて、例えば金属薄板又はガラスのいずれかから製作することができる。ガラス製の遮光板は、ダイクロイックガラスの複数の層で製作され、各色につき1つの層がアルミニウム又はクロムめっきされた白黒の遮光板に貼り付けられている着色領域を含むことができる。新規な技術がカラー写真をガラス製の遮光板へと変えることを可能にしている。また、遮光板は、溶けてしまうことがないように特殊な冷却素子を備えているプラスチック製の遮光板であってもよい。遮光板は、結合光ビームの焦点面に配置することができる。遮光板は、さまざまな光効果をもたらすことができる。それらは、きめ(texture)、雰囲気又は特別な効果を生み出すために、ステージ照明、テレビ及び映画の制作に一般的に使用される。
【0061】
ここで、円形の遮光板が16:9のビームで照らされる場合、ビームの四角形の短辺が、遮光板の直径を完全に覆わなければならない。これが、図11に概略的に示されている。照明領域(例えば、第1の照明領域8)が、16:9のアスペクト比を有することができる。その場合、光学素子(例えば、円形の有効領域を有する遮光板75)において、形状による光損失が生じる。図11に示されている事例では、矩形の照明領域の形状の相違によって、遮光板における光損失は約56%である。これは、矩形の光ビームの56%が、円形の遮光板によって遮られる可能性があることを意味している。遮光板の有効面が円形であり、16:9というアスペクト比を有する矩形の光ビームに合わせられなければならない。結果として、30%〜70%という巨大な光損失が生じうる。ここで、結果として、光エネルギーの約56%が、もはや遮光板を通って向けられることがない。
【0062】
照明システム200の実施の形態によれば、結合光ビーム15が、16:18という形式の結合照明領域を有することができる。結果として、図12に概略的に示されているように、遮光板における光損失は、約30%へと減らされる。これは、遮光板の有効面75の直径Dが、より正方形に近い形状の結合照明領域20に適合するため、一実施の形態によって光損失又はエネルギー損失の低減が達成できることを意味している。光学素子の結合光ビームへの適合に応じて、光学素子における結合光ビームの光損失を最大50%も減らすことができる。
【0063】
別の実施の形態においては、照明システムは、結合光ビームの光路に配置された均質化段30をさらに備えることができる。均質化段30は、結合光ビーム15を混合し、混合結合光ビーム15’を形成するように構成されている。照明システムは、混合結合光ビーム15’の光路に配置され、混合結合光ビーム15’を画像化するように構成された投影光学系35をさらに備えている。円形光学素子75が、均質化段30と投影光学系35の間の混合結合光ビーム15’の光路に配置されている。
【0064】
均質化段30は、ビデオプロジェクターにおいて使用されているような光トンネルとすることができる。光トンネルは、中空光トンネルにおいては正方形の直径を有することができ、大規模な光パイプ又は光トンネルにおいては六角形とすることができる。六角形の形状は、より良好な混合をもたらし、丸い遮光板をより良好に利用する。しかしながら、バルク材における減衰が、少し大きくなる可能性がある。
【0065】
いくつかの実施の形態によれば、本発明は、LEDのスポット又は照明領域に関する。そのようなシステム、照明装置又は照明システムを照明するために適するだろうと考えられるいくつかのLED光源が存在する。しかしながら、課題は、複数の光源ではなくて1つの光源が、画像化システムを意味するスポットの変形のために必要とされる可能性があるという点にあるかもしれない。さまざまな出力のガラスをもつさまざまな装置を製作するために、いくつかの実施の形態に従って適切なLED光源が必要とされる可能性がある。開発のための経済的な努力が、莫大になると考えられる。
【0066】
背面投射型テレビにおいて使用されているような高性能のLEDが、いくつかの実施の形態によるシステムの土台である。そのような高性能LEDは、高い輝度を有することができ、例えば可視のスペクトル範囲(750nm〜450nm)の光を発することができる。そのような高性能LEDチップの電力消費は、最大100ワットである可能性があり、すなわち例えば80ワットであるかもしれない。したがって、充分な冷却が保証されなければならない。したがって、光源(例えば、高性能のLED)を、個々の光源が互いに面するように反対側に別々に配置できる点が、上述した本発明のさらなる利点である。結果として、各々の光源(例えば、各々の高性能LED)が、本発明の実施の形態において説明したように、自身の専用のヒートシンクを備えることができる。したがって、動作時の高性能LEDの効果的な冷却を保証することができる。高性能LEDは、ランバートエミッター(Lambert emitter)として光のエネルギーを放射することができ、すなわち、視認の角度にかかわらず同じ輝度を有することができる。
【0067】
実施の形態によれば、光源は、集光されて16:9の形式の照明領域又はスポット形状を有するLEDチップであってよい。これは、映像の分野において今や一般的な形式である。これを実現するために、LEDは、やはり16:9のアスペクト比を有する有効発光領域を備えることができる。
【0068】
本発明を、いくつかの実施の形態に関して説明したが、本発明の技術的範囲に包含される変更物、置換物及び均等物が存在する。また、本明細書に記載した照明装置及び照明システムを実践する多数の代替の方法が存在することにも、注意すべきである。したがって、以下の特許請求の範囲は、本発明の2つの技術的思想及び技術的範囲に包含されるそのような変更物、置換物及び均等物のすべてを含むものとして解釈されなければならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関し、特に特定の発光ダイオード(LED)スポットを形成する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの照明システムにおいては、いくつかの光源の別々の光ビームを、複数の単独の光ビームから共通の有用な光ビームが形成されるような方法で結合させることが、有用であると考えられる。そのような結合後の光ビームは、拡大された結合スポット又は照明領域(footprint)と、倍数の光エネルギーを有することができる。これは、結合後の照明領域の寸法を、スポット又は単独の光源の寸法に比べて大きくできることを意味する。
【0003】
今までのところ、異なる光源の光ビームを1つの光ビームへと結合させて、この結合された光ビームの光強度を高めるように構成された幾つかの照明システム又はプロジェクターが存在している。例えば、米国特許第6,341,876 B1号が、空間光変調器を照明するための照明システムを記載している。その照明システムは、2つの別々の光源を備えており、これらの光源の光出力がインテグレーター棒によって結合させられる。このインテグレーター棒が、空間光変調器を照明するための一様なビームを生成するように構成されている。インテグレーター棒は、2つの別々の光源からの光を結合させて、このようなデジタルマイクロミラー装置に対応する充分に強力な光ビームをもたらすために有効である。これは、インテグレーター棒が、結合ビームの光強度を高めるために、別々の光源の光ビームを重ね合わせることを意味する。
【0004】
米国特許第5,504,544号が、複数のランプの出力を効率的に結合させ、その像を共通の点へと集束させる投影システムを開示している。結果として、投影される画面の明るさが、同等の出力の従来からの単一ランプの明るさに比べて数倍になる。重ね合わせは、一連のフレネル集光及び集束レンズと、全反射を利用する線形ビーム結合プリズムフィルムとによって達成される。この投影システムは、複数のランプの光ビームを重ね合わせるために使用されている。
【0005】
複数の光源と、光を所定の方向に反射させるための反射装置と、反射装置からの光を受け取って、実質的に平行な光を送り出す集光装置とをとりわけ備えている光照明装置が、米国特許第6,224,217 B1号に示されている。その記載によれば、2つの光源からの集束光ビームがプリズムにおいて反射させられ、反射後に、光源からの光が光照明装置の光軸の近くに集光され、合成される。これは、光源からの光が混合され、光ビームが重なり合っていることを意味する。合成された結合光ビームをほぼ平行な光へと整形するために、集光手段(例えば、集光レンズ)が使用される。
【0006】
欧州特許第1 642 154 B1号が、同一線上になく、平行でもない光ビームを放射する少なくとも2つの光源と、これら2つの光ビームを結合させて一体にするための光学部品とを備えている照明システムを示している。この特許によれば、2つの別々の光源からの光ビームが、光ビームがこの光インテグレーターにおいて混合されるような方法で、やはり結合させられる。光インテグレーターの出力において、2つの混合された光ビームによるほぼ一様な照明ビームがもたらされる。
【0007】
公知の照明又は投影システムにおいては、複数の光源の光ビームが、結合光ビームの光強度エネルギーを高めるために、光学素子によって集光され又は重ね合わせられる。そのようなシステムにおいては、光ビームの極大を重ね合わせ又は一点に集めることが、目標とされることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、光ビームを互いに隣り合わせに整列させて、照明領域又はスポットのサイズを大きくし、別々の光ビームの単独の照明領域と比べて結合された照明領域の寸法を変化させることにある。本発明の別の目的は、光路内の光学素子による光の損失を、光学素子を通過する光ビームの照明領域の寸法と光学素子の寸法とを互いに調節することによって、少なくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が見出したことは、2つの光源のビームを隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせることである。本発明の実施の形態は、2つの光源の光ビームを2つの反射面を有する光学素子によって互いに隣り合わせに整列させるように構成された照明装置に関する。2つの光ビームの互いに隣り合わせの整列は、結合光ビーム(combined light beam)が形成されるように実行される。結合光ビームは、光源の光ビームの照明領域を互いに隣り合わせに整列させて含んでいる結合照明領域(combined footprint)を有している。さらに、本発明の他の実施の形態においては、光源の光ビームの照明領域が矩形であって、結合照明領域がより正方形に近い形状を有している照明装置を備える照明システムが説明される。いくつかの実施の形態においては、光ビームの照明領域が16:9というアスペクト比を有しており、結合照明領域が16:18というアスペクト比を有している。16:9の形式で光ビームを放射する発光ダイオード(LED)を組み合わせ、より正方形に近い16:18の形式の光ビームを形成することができる。そのような(高性能の)LEDを、例えばスポットライト、ステージ照明などに使用することができる。これらのLEDを組み合わせ、円形のスポット又はステージ照明に一層良好に適合する寸法を有する一様な結合光ビームを形成することができる。
【0010】
結合光ビームの光路において光強度に影響を及ぼすことのできる円形光学素子が、個々の照明領域の矩形の形状に比べてより正方形に近い形状に合わせられた寸法を有することができる。本発明の利点は、結合光ビーム及び光学素子の互いの適合の改善による光損失の低減である。さらに、いくつかの実施の形態においては、2つの光ビームの整列が、後続の投影光学系が結合光ビームを2つの光ビームのサイズを有する単一の光ビームとして画像化できるように、照明装置及び照明システムによって達成される。
【0011】
添付の図1〜11を参照し、照明装置及び照明システムの実施の形態をさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態による照明装置の概略図を示している。
【図2】本発明の別の実施の形態によるLEDを光源として備えている照明装置の別の実施の形態を示している。
【図3】16:9の形式の矩形の照明領域及び16:18の形式のより正方形に近い形状の結合照明領域の概略の上面図を示している。
【図4】平面ガラスの2つのミラーを有している光学素子の概略の詳細図であり、本発明の実施の形態に従い、先端を形成している平面ガラスのミラーのエッジが正確に組み合わせられるように斜めにされている。
【図5】光ビームの整列がずれている照明装置の概略図を示しており、光ビームの整列ずれによって、重なり合った結合光ビームが形成されており、結合光ビームにすき間が生じている。
【図6】本発明の別の実施の形態による照明装置の別の概略図を示している。
【図7】先端に90°よりも小さい角度を有しているプリズムを備えている照明装置の別の概略図を示している。
【図8】結合照明領域を形成している部分的に重なり合った第1及び第2の照明領域の概略の上面図を示している。
【図9】第1及び第2の光ビームの照明領域の概略の上面図を示しており、照明領域がすき間によって隔てられているために、結合照明領域が暗い影を含んでいる。
【図10A】本発明の実施の形態による照明システムの概略図を示している。
【図10B】結合照明領域及び結合照明領域の短辺の長さに合わせられた直径を有する円形光学素子の概略図を示している。
【図11】光源の照明領域の形状が遮光板の円形の形状に比べて矩形であることに起因する光損失の概略図を示している。
【図12】図11の例に比べて結合照明領域の形状がより正方形に近い形状にされていることによる光損失の低減の概略図である。
【図13】凹状の反射面を備える光学素子を有している本発明の実施の形態による照明装置の別の概略dを示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態についての以下の説明に関し、簡単さの理由のために、説明の全体を通して、機能的に同一であるか、同様に機能するか、機能的に同等であるか又は均等である、ステップの構成要素については、異なる図においても同じ参照番号が使用される。
【0014】
図1に本発明の実施の形態による照明装置の概略図が示されている。その照明装置は第1の光源5を備えており、第1の光源5は第1の光ビーム7を発するように構成されている。第1の光ビーム7は、この例では矩形の照明領域である第1の照明領域8を有している。照明領域又はスポットは別の形状を有してもよい。照明領域の実際のサイズは、像形成光学系、投影スクリーンまでの距離などに依存することがある。照明領域を、可能な限りシャープに画像化することができる。さらに、照明装置は、第2の照明領域11を有する第2の光ビーム9を発するように構成された第2の光源10を備えている。第1の光源5及び第2の光源10は、互いに面するように配置されている。
【0015】
この実施の形態において、第1の光源5及び第2の光源10は、仮に光学素子13が存在しないならば第1及び第2の光ビームがお互いを照らすように、正確に180°ずらされて配置されている。
【0016】
他の実施の形態においては、両方の光源を互いに対向配置することができるが、正確な180°のずれによって定められる光軸に比べて傾けられていてもよい。光源を、例えばお互いに対して90°〜270°ずらして配置することができる。これは、本発明のさらなる実施の形態において、第1及び第2の光源を、発せられる光ビームが対向する光源の方向にのみ発せられるように、互いに面するように配置できることを意味する。さらに、照明装置は、2つの反射面13a、13bを有する光学素子13を備えており、光学素子13は第1の光源5と第2の光源10との間に配置されている。2つの反射面13a、13bは、第1の光ビーム7が第1の反射面13aにおいて反射され、第2の光ビーム9が第2の反射面13bにおいて反射されるように、お互いに対して配置されている。第1の反射光ビーム9’及び第2の反射光ビーム7’が、隣り同士に整列させられ、第1の照明領域8及び第2の照明領域11を隣り同士に並べて含んでいる結合照明領域20を有している結合光ビーム15が形成される。
【0017】
第1の光ビーム7を端又はエッジの光線7a、7c及び中央の光線7bによって図示することができる。これは、2つの端又はエッジの光線9a、9cと中央の光線9bとを有している第2の光ビームラインにも当てはまる。第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’も、同様にして、端の光線7c’、7a’及び9c’、9a’ならびに中央の光線7b’及び9b’によって描かれている。
【0018】
第1の光源5は主平面25aを有することができ、第2の光源は、主平面25bを有することができる。中央の光線9b及び7bが、この実施の形態においては、光軸又は補助線27を定めることができる。
【0019】
この実施の形態によれば、この照明装置は、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の面積の合計の±10%の範囲内の面積を有する交わり形状を備える1つの結合光ビーム15が形成されるように、2つの光ビームを結合させるように構成される。したがって、結合照明領域20の面積は、第1の照明領域7の面積と第2の照明領域11の面積との合計の±10%の範囲内とすることができる。これは、別々の照明領域の合計の偏差が、±10%の範囲内とすることができることを意味している。他の実施の形態においては、結合照明領域の面積が、第1及び第2の照明領域の面積の合計の±20%の範囲内とすることができる。いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域20の面積が、正確に第1の照明領域8の面積及び第2の照明領域11の面積の合計の±1%の範囲内とすることができる。
【0020】
第1の光ビーム7は開口β1を有することができる。第2の光ビーム9は第2の開口β2を有することができる。角度β1及びβ2は等しくてよい。この照明装置は、第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’からなる結合光ビーム15が、第1の開口β1及び第2の開口β2の合計に相当する開口γを有するように構成することができる。これは、結合光ビーム15の開口yが、第1の開口β1及び第2の開口β2の合計(γ=β1+β2)とすることができることを意味する。一実施の形態においては、この式が、±3°の範囲内で有効とすることができる。
【0021】
図2は、別の実施の形態による照明装置の概略図を示している。この実施の形態においては、第1の光源は基板32に取り付けることができる発光ダイオード(LED1)である。LED1はヒートシンク1に熱的に接触させることができる。ヒートシンク1は、放射される第1の光ビーム7とは反対の側に配置することができる。ヒートシンク1は、動作時の発光ダイオードの熱又は消費エネルギーを吸収するように構成することができる。コリメーター1を、光学素子13とLED1との間の第1の光ビーム7の光路に配置することができる。コリメーター1は、LED1から発せられた光を集め、コリメーター1なしのLED1から発せられる光ビームに比べて小さい開口を有するほぼ平行な第1の光ビームを形成するように構成することができる。第2の光源10も基板29上の発光ダイオード(LED2)とすることができ、別の第2のヒートシンク2が、第2のLED2の動作時の熱又は消費エネルギーを吸収するために、LED2に熱的に接触している。コリメーター2が、ミラープリズム13とLED2との間の第2の光ビーム9の光路に配置され、LED2の発する光を集める。第2の光ビーム9は、コリメーターなしの構成と比べてより小さい開口を有することができる。
【0022】
この実施の形態においては、光学素子13は2つの反射面13a及び13bを有するプリズムであり、反射面13a及び13bがプリズムの辺(leg)を形成している。反射面13a及び13bは、第1及び第2の光ビームがほぼいかなる光の損失もなく反射させられるように、鏡面にすることができる。他の実施の形態によれば、その反射面は、反射を生じさせる複数の誘電体層によって形成でき、又は全反射光学素子によって形成することができる。光ビームをプリズムにおける内部反射によって反射させてもよい。反射された第1の光ビーム7’及び反射された第2の光ビーム9’が結合光ビーム15を形成する。
【0023】
LED1及びLED2の照明領域は、例えば16:9というアスペクト比を有する矩形の形状を有することができる。これは、短い方の辺に対する長い方の辺の長さの比が、16:9であることを意味する。したがって、結合光ビーム15の結合照明領域20は、16:18のアスペクト比を有する2つの整列した照明領域8、11に対応する16:18というアスペクト比のより正方形に近い形状を有することができる。
【0024】
いくつかの実施の形態によれば、照明装置が、ミキサー段として構成される均質化段13をさらに備えることができる。したがって、「ミキサー段」は、ビーム結合器(すなわち、光学素子13)の後に導入することができる。ミキサー段は、結合照明領域が第1の照明領域8及び第2の照明領域11の部分的な重なり合いを含んでいるか、又は第1の照明領域8及び第2の照明領域11がすき間によって隔てられている場合に、一様にするように構成することができる。均質化された結合光ビーム15’が、均質化段又はミキサー段によって形成される。
【0025】
部分的に重なり合い、又は第1及び第2の照明領域の間にすき間を有している結合照明領域を有する結合光ビーム15が、2つの別々のLEDの光ビームとして、後続の投影光学系又は対物レンズによって画像化されると考えられる。これは、この構造における問題は、対物レンズが例えば2つの光源としての2つのLEDを画像化することであることを意味する。これは、回避されなければならない。したがって、均質化段30は、この問題を解決するために使用することができる。ミキサー段30の後に、均質化された結合光ビーム15’を、投影光学系35によって画像化することができる。観察者は、そのような均質化された結合光ビームの結合照明領域を、単一の光源の照明領域と考えるであろう。
【0026】
いくつかの実施の形態によれば、本明細書に記載の照明装置は、スポットライト又は背面投射型テレビにおいて使用可能であり、複数の光源又はLEDを備えることができ、それら複数の光源の照明領域を含む大きな結合照明領域を生成することができる。
【0027】
図2には、照明装置の基本原理が示されている。2つの光源5、10(例えば、2つの高性能LED)が、さらなる光学素子が取り付けられていないならばお互いを照明すると考えられるように、お互いの方を向いている。両者の間にプリズムが配置され、2つの辺によって形成されるプリズムの面は、表面ミラーを備えているか、又は例えばアルミニウムもしくは銀で鏡面化されている。いくつかの実施の形態においては、おそらくは必要とされるであろう均質化段30と、例えば対物レンズ35などの画像化用対物レンズが後続している。LED1及びLED2が、あたかもプリズムの反射面13a及び13bの中心へと光を放射するように描かれている。しかしながら、現実には、ビームは、光学素子13の前端13cにすき間が存在しないようにプリズムに入射しなければならない。前端13cにすき間が存在すると、結合光ビーム15が、反射された第1の光ビーム7’及び第2の光ビーム9’の間に望ましくないすき間又は重なり合いを有する可能性がある。
【0028】
理想的には、このエッジにおいて、第1及び第2のLEDの照明領域が、反射の際の拡散損失を少なくするために、可能なかぎりシャープな像を作らなければならない。それらの照明領域は、正方形の照明領域とすることができる。一般に、システムに進入する第1及び第2の光ビーム、すなわち2つの反射面13a、13bにおいて反射させられる第1及び第2の光ビームは、入射又は進入の角度が大きくなると反射又はダイクロイックコーティングの効率が低くなるため、可能なかぎり強く集束されなければならない。光学素子又はプリズムは、色フィルターとして機能するダイクロイックコーティングを備えることができる。幾何光学の法則に従い、入射の角度は反射の角度に等しい。可能なかぎり多くの光を捉えるために、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の集束を、この実施の形態においては、主として、LEDに直接配置された2つのコリメーター(コリメーター1、2)によって行うことができる。
【0029】
図3に、「ビームの足し算」の結果が概略的に示されている。この実施の形態において、LED1の照明領域8及びLED2の照明領域11が、それぞれ16:9のアスペクト比を有している。これは、LED1の照明領域8の長い方の辺の長さ8aが、短い方の辺の長さ8bに比べて16:18というアスペクト比をもっていることを意味する。同じことが、LED2の照明領域11の辺の長さ11aと11bにも当てはまる。LED2の照明領域11及びLED1の照明領域8の絶対的なサイズは、投影光学系及び投影スクリーンまでの距離に依存することがある。対照的に、照明領域のアスペクト比は、例えば辺の長さの絶対的な長さが投影光学系から投影スクリーンまでの距離を変えることによって変更される場合でも一定である。光源(例えば、LEDチップ10又は5)が集束される場合、16:9という形式の照明領域を得てもよい、それが今やビデオの分野において一般的であるからである。照明領域は投影光学系によってはっきりと集束させることができる。
【0030】
他の実施の形態によれば、光ビームの照明領域が、当然ながら、例えば4:3などの他のアスペクト比を有することができる。さらなる実施の形態によれば、照明領域の形状は、2つのLED10、5の光ビームを結合照明領域20を有する結合光ビーム15へと足し合わせた後で、矩形又は正方形とは異なるようにしてもよい。
【0031】
結合照明領域20は、図3に概略的に示されているように、隣り同士に整列させられた第1の照明領域11及び第2の照明領域8を含むことができる。整列は、理想的な場合においては、LED2の第2の照明領域11の長辺11aとLED1の第1の照明領域8の長辺8aとを、照明領域11と8との間にすき間又は重なり合いが存在しないように組み合わせることによって行うことができる。アスペクト比16:9を有する2つの照明領域11及び8を足し合わせた後で、結合照明領域20の辺の長さは、16:18というアスペクト比を有することができる。この実施の形態において、結合照明領域20は、第1の辺の長さ20a及び第2の辺の長さ20bによる一層正方形に近い形状を有することができる。第2の辺の長さ20bに対する第1の辺の長さ20aの比は、16:18とすることができる。上述のように、別のアスペクト比又は形状も、単独の照明領域11及び8の形状及びアスペクト比に応じて実現可能である。
【0032】
結合照明領域20は、LED1及びLED2の単独の照明領域11又は8と比べて、より正方形に近い照明領域の形状を有することができる。より正方形に近い形状は、アスペクト比が1により近い場合にもたらされる。アスペクト比が1である場合、正方形の形状がもたらされ、すなわち、例えば第1の辺の長さ20aが第2の辺の長さ20bに等しい。これによれば、アスペクト比16:18を有する結合照明領域は、16:9というアスペクト比を有するLED1及びLED2の矩形の照明領域よりも正方形に近い形状を有している。本発明の一態様は、2つのLEDのビームを長辺にて「疑似接線」の方法で隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせることである。実際、この用語は、両方の光ビームが曲線を形成しているわけではないので、ここでは正確ではないが、意図される内容をより明瞭に表わしている。
【0033】
矩形の照明領域の場合には、2つの矩形の長辺(例えば、辺8a及び11a)を、可能であれば、2つの異なる照明領域8、11の間に重なり合いがないか、わずかな重なり合いしか存在しないか、又は小さなすき間しか存在しないように、隣り合わせに整列させることができる。結果として、後続の投影光学系又は対物レンズが、2つの照明領域を有する2つのLEDを、より大きな照明領域サイズを有する単一のLEDの単一の照明領域として画像化することができる。これは、結合照明領域の観察者が、結合照明領域が2つのLEDの2つの整列した個別の照明領域の加算であることを、おそらくは知覚できないことを意味している。
【0034】
図4は、本発明の実施の形態による光学素子13の前端13cの拡大の側面概略図を示している。この実施の形態においては、光学素子13が、照明装置の2つの反射面13a及び13bを構成する平面ガラス13d及び13eの2つのミラーを備えることができる。平面ガラス13d及び13eの2つのミラーは、ミラーの三角形の前端13cにおいてすき間又は整列ずれが生じないように組み合わせられる。これを実現するために、平面ガラス13d、13eの2つのミラーのエッジ41は、すき間又は整列ずれが存在しない完璧な前端13cが形成されるように、斜めにすることができる。これは、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の入射の角度に応じて、反射後の端の光線7c’及び9c’が隣り合わせに整列するように、端の光線7c及び9cが反射させられることを必要とするかもしれない。第1の反射光ビーム7’の反射後の端の光線7c’及び第2の反射光ビーム9’の反射後の端の光線9c’を、互いに平行に整列させることができる。いくつかの実施の形態においては、これら2つの端の光線7c’及び9c’は、±1°の範囲内又は±3°の範囲内において平行に配置することができる。第1の反射ビーム7’及び第2の反射ビーム9’の整列の質に応じて、結合照明領域20は、重なり合いもしくはすき間をもたないか、又は小さな重なり合い又はすき間しかもたず、したがって結合照明領域20が、第1及び第2の光ビーム7、9の2つの照明領域8、11の足し合わせによって与えられるサイズ、面積、又はアスペクト比を有する形状を備えると考えられる。
【0035】
平面ガラスのミラーのエッジ41が斜めにされず、結果として光学素子13の前端13cにすき間が存在する場合には、平面ガラスのミラーは適していないと考えられる。この構造においては、ビームがいかなる「すき間」も存在させずに互いに当接することが、本質的に重要だからである。しかしながら、ミラーにおいて、ミラーの三角形の前端13cは、材料の厚さゆえに鏡面でないと考えられ、したがって平面ガラス13d、13eのミラーが前端13cを形成するエッジ41において斜めにされない場合、性能を大幅に低下させると考えられる。
【0036】
図5に、2つの光源5、10及び光学素子13(例えば、プリズムとすることができる。)を備えた照明装置の概略図が示されている。この例において、結合光ビーム15の整列ずれ又は誤差が、第1の反射ビーム7’及び第2の反射ビーム9’についてすき間又は特定の重なり合いが生じる程度にまで現れる可能性がある。プリズムの前端13cの付近において、結合ビーム15にすき間が生じる可能性がある。この例において、光源1及び光源2は、180°ずらされて配置された2つのLEDとすることができ、光学素子13は標準的な90°のプリズムである。これは、プリズムの2つの辺の間の角度が90°であることを意味する。第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9が、β1及びβ2という開口(同一であっても、異なっていてもよい)をそれぞれ有しているため、2つの反射面13a、13bにおける光ビーム9、7の反射が上述の反射光ビーム7’及び9’の重なり合いをもたらす可能性がある。ビーム7’、9’の間のすき間がプリズムの直後において生じる。このすき間がシャープに投影される場合、図9に関して説明される画像がもたらされる。後に、反射光ビーム7’、9’は、図8に関して概略的に説明されるような方法で重なり合う。結果として、対物レンズ又は投影光学系35(図2を参照)が、2つのLED又は2つのLEDの照明領域を、2つの別々の照明領域を有する2つの光源として画像化する可能性がある。これは、望ましくないかも知れない。観察者又は各人が、結合光ビーム15及び結合光ビーム15の結合照明領域20が2つ以上の別々の光源で構成されていることを認識できてしまう。
【0037】
いくつかの実施の形態によれば、第1及び第2の光ビームの開口を小さくし、真っ直ぐな光ビームを形成するために、光源の前方にコリメーターを配置することができる(図2を参照)。真っ直ぐな第1及び第2の光ビーム7、9は、鏡面の標準プリズム(90°)において、入射角度が45°であるならば45°の反射角度で反射させることができる。したがって、反射光ビーム7’、9’を、隣り合わせに完璧に整列させ、個別の照明領域のサイズの2倍を有する結合照明領域を形成することができる。例えば、照明領域が矩形である場合、結合照明領域は個別の照明領域のアスペクト比に依存して決まるアスペクト比を有すると考えられる。
【0038】
図6に、さらなる実施の形態による照明装置の別の概略図が示されている。この実施の形態においても、光学素子13は、光学素子13の2つの反射面を形成する2つの鏡面辺13a及び13bを有する標準的な90°のプリズムを備えている。第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9の各々が、開口βを有することができる。第1の光源5及び第2の光源10を、180°だけずらされた位置にある光源によって定められる主平面25a及び25bに対して、角度αだけ傾けることができる。これは、主平面25a及び25bが、光軸又は補助線27に対して垂直であることを意味する。傾き角αは光ビーム7、9の開口βの半分とすることができる(α=β/2)。ここで、第1の光ビーム7の端の光線7c及び第2の光ビーム9の端の光線9cが、プリズム13の先端13cにおいて反射させられる場合、それぞれの反射後の端の光ビーム9c’、7c’を、互いに隣り合わせに完璧に、すなわちすき間又は重なり合いを存在させずに平行に、整列させることができる。結果として、図6に示されているように、結合光ビーム15が開口γを有することができ、ここでプリズムがプリズム13の2つの辺13a及び13bの間の角度が90°である標準的なプリズムであるならば、γ=2×βである。
【0039】
いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域を形成する2つの照明領域の間の重なり合い又はすき間の発生は、光源を傾けることによって回避又は軽減することができる。1つの手法は、例えば、光源(例えば、LED光源)を、光ビーム7、9の開口の角度の半分だけ傾けることである。傾けられるLED光源は、図2の文脈において説明したように、基板32、29と、それぞれのコリメーター1、2と、ヒートシンク1、2とを備えることができる。これにより、2つのビーム7、9の端の光線7c’及び9c’が、互いに当接する。2つのビームが、元のビームの開口の角度の2倍を有する共通の有用な光ビーム15に広がる。このようにして、2つの光源が、対物レンズ又は投影光学系35(図2を参照)にとって1つの大きな光源のように機能する。図2に示されているように、第1及び第2の光源は、例えば基板32、29のLED1、2とは反対側の面に取り付けられるヒートシンク1、2をそれぞれ備えることができる。
【0040】
ヒートシンクを単純な構成にする目的で、LEDの冷却面は、平行であるが180°回転させられていることが望ましいと考えられる。この構成は、本発明の実施の形態によれば、鏡面が90°未満の角度に及んでいる特定のプリズム又は反射面13a、13bの配置によって可能であると考えられる。
【0041】
この実施の形態が図7に概略的に示されている。光学素子13(例えば、プリズムの反射面13a、13b又は平面ガラスの2つのミラー)は、プリズムの先端13cの角度又は平面ガラスのミラーの間の角度が90°未満であるように、お互いに対して相対的に配置されている。先端13cが、三次元の光学素子又はプリズム13のエッジであってよいことに、注意すべきである。本発明の他の実施の形態においては、2つの反射面13a、13bを、100°〜30°の間(例えば、95°〜50°の間)の範囲の角度を有するように、お互いに対して配置することができる。そのような場合には、第1の光ビーム7及び第2の光ビーム9は、やはり第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’が隣り同士に整列させられるように、反射させることができる。それらの反射させられた光ビームは、第1の照明領域及び第2の照明領域を隣り合わせに整列させてなる結合照明領域20を有する結合光ビーム15を形成する。第1及び第2の光ビーム7、9は、反射させられた光ビーム7’及び9’が隣り合わせに平行に整列させられるように、光学素子又はプリズム13の前端又はエッジ13cの近くへ向けることができる。換言すると、個々のビーム7、9が前縁13cの充分に近くに向けられた場合、結合光ビーム15を形成する第1及び第2の反射光ビーム7’、9’のすき間又は重なり合いが存在しない。
【0042】
しかしながら、場合によっては、理想的な画像又は理想的な結合照明領域を受け取ることが難しいこともありうる。むしろ、結合照明領域に図8及び9のように見えるばらつきが存在しうる。
【0043】
図9に、第1及び第2の光ビームの2つの単独の照明領域8及び11の結合照明領域20が概略的に示されている。この例において、2つの単独の照明領域8、9が部分的に重なり合い、結果的に結合照明領域20が、ビーム1及びビーム2の重なり合いの部分に過剰な明るさを含む可能性がある。この重なり領域において、光の強度が、光ビームの重ね合わせによって与えられる可能性がある。
【0044】
上述のように、別の「整列ずれ」、すなわち結合照明領域20における暗い影に似る「すき間」が、図9に概略的に示されているように生じる可能性がある。その結果、結合照明領域20は、第1及び第2の光ビーム7、9の単独の照明領域又はスポット8、11の面積を足し合わせることによってもたらされると考えられるサイズ、面積又はアスペクト比と比べ、より大きなサイズもしくは面積、より小さいサイズもしくは面積、又は異なるアスペクト比を有する可能性がある。いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域の面積は、第1の照明領域の面積及び第2の照明領域の面積の合計の±10%の範囲内とすることができる。これは、個々の照明領域の面積と比べ、結合照明領域の面積に関するずれを10%以下とすることができることを意味する。換言すると、結合照明領域の面積が、第1及び第2の照明領域の面積の合計よりも10%以下だけ大きくてよく、あるいは10%以下だけ小さくてよい。同じことが、個々の反射光ビーム7’、9’の面積と比べた結合光ビーム15の最大の重なり合いに関してもいえる。
【0045】
第1及び第2の光ビームの照明領域が矩形である場合、同じことが、個々の照明領域及び結合照明領域20のアスペクト比に関しても当てはまるであろう。例えば、第1及び第2の照明領域の各々がX:Yというアスペクト比を有する場合、結合照明領域は、(X:2Y)±10%というアスペクト比を有することができる。個々の光ビームの照明領域は、好ましい例としては、上述のとおり16:9とすることができ、したがって結合照明領域は、((16:18)±10%)の形式を有することができる。これは、結合照明領域20のアスペクト比が、正確に組み合わせられた第1及び第2の照明領域の理想的なアスペクト比と比べて、±10%のずれを有してもよいことを意味している。
【0046】
図13は、照明装置の別の実施の形態を示している。第1の光源5及び第2の光源10は、やはりLED(LED1、LED2)とすることができる。各々のLEDは、例えば大型チップLEDモジュールなど、LEDモジュールとすることができる。LED1の照明領域及びLED2の照明領域は正方形とすることができ、すなわち1:1のアスペクト比を有することができる。LED2から放射される第1の光ビーム7は、LED2からの放射光を集めてより平行な第1の光ビーム7を形成するように構成されたコリメーター1を通過することができる。LED2から放射される第2の光ビーム9も、そのようなコリメーター2を通過している。
【0047】
この実施の形態において、2つの反射面13a及び13bは、或る曲率を有することができる。第1及び第2の反射面13a及び13bは、例えば凹面に形成することができ、その曲率を、第1及び第2の反射ビーム7’及び9’が入射光ビーム7、9の開口の半分を有するように寸法付けることができる。第1及び第2の光ビーム7及び9は、凹状の反射面において、第1及び第2の反射ビーム7’、9’が焦点を有することがないように反射させることができる。凹状又は湾曲した反射面13a、13bにおける反射により、反射光ビーム7’及び9’の照明領域は、図13に概略的に示されるように、変形後の照明領域8、11’が実現されるように変化させることができる。LED1の変形後の照明領域8’は今や1:2というアスペクト比を有することができ、LED2の変形後の照明領域11’も1:2というアスペクト比を有することができる。
【0048】
第1の反射光ビーム7’及び第2の反射光ビーム9’は、結合光ビーム15が形成されるように、やはり互いに隣り合わせに整列させられる。結合光ビーム15は、今や隣り合わせに整列させられたLED1の変形後の照明領域8’及びLED2の変形後の照明領域11’による結合照明領域を有することができる。LED1の変形後の照明領域8’がLED1の照明領域8を含むことができ、LED2の変形後の照明領域11’がLED2の照明領域11を含むことができることに、注意すべきである。
【0049】
この実施の形態によれば、結合照明領域20及び結合光ビーム15は、1:1のアスペクト比を有する正方形の形状を有している。さらに、結合照明領域及び結合光ビームは、単独のLED1又はLED2の光強度の明るさよりも高い明るさ又は光強度を有することができる。結合光ビーム15及び結合照明領域20は、単独のLED1又はLED2の光強度又は明るさよりも2倍高い明るさ又は光強度を有することができる。光学素子13はプリズムとすることができ、例えば凹状の反射面13a、13b(反射面の一方向が凹状の形状13fを有しており、他方の方向が直線13gである)を有する「中空プリズム」とすることができる。そのようなプリズムの三次元の図面80も図13に示されている。
【0050】
他の実施の形態によれば、反射面は、例えば凸状の湾曲、又は反射面13a、13bの一部分が湾曲しており、反射面の他の部分が真っ直ぐなものなど、別の湾曲を有することができる。一般に、反射面は、入射光ビーム7、9のアスペクト比を変更でき、変更後の照明領域8、11’を含む結合照明領域を有する結合光ビーム15を形成すべく、反射光ビーム7’、9’を±3%の範囲内で平行に整列させることができるように、特定の曲がりを有することができる。さらに、他の実施の形態において、光学素子13は、平面ガラスのミラー又は上述のような湾曲を有する2つの反射面13a、13bを備えている他の反射要素で構成できることに、注意すべきである。
【0051】
本発明の照明装置は、少なくとも1つの反射面13a、13bが凸状又は凹状である光学素子13を備えることができ、その結果、凸状又は凹状の反射面13a、13bによって反射させられた反射光ビーム7’、9’が、凸状又は凹状の反射面13a、13bに入射する該当の光ビーム7、9のアスペクト比とは異なるアスペクト比を有する。これは、衝突又は入射する光ビームのアスペクト比を、湾曲した反射面によって変化させることができることを意味している。これらの反射面は、例えば凸状又は凹状とすることができ、全体的に湾曲していても、部分的に湾曲していてもよい。
【0052】
照明装置の別の実施の形態によれば、反射面13a、13bに衝突する光ビーム7、9のアスペクト比が、A:Bであり、AはBに等しく、又はBの10%未満だけBから異なっている。これは、アスペクト比が、例えば±10%の範囲内で上述のように1:1とできることを意味する。この実施の形態において、少なくとも1つの反射面13a、13bが、該当の反射光ビーム7’、9’のアスペクト比がA:(B/X)(ここでXは、1.5〜2.5の間である。)であるように凹状である。したがって、2つのそのような反射光ビームを足し合わせることで、やはり±10%の範囲内で1:1のアスペクト比を有している正方形の形状の結合光ビーム15及び結合照明領域20をもたらすことができる。
【0053】
照明装置は、上述のような特別なプリズムを備えることができ、基本的な考え方は、1:1という正方形のアスペクト比を有する2つのビームを組み合わせることである。現在のLEDメーカーは、汎用の照明目的の一連の効率的なLEDを使用しており、そのような効率的なLEDの光ビームは正方形のアスペクト比を有することが多い。2つのそのようなLEDの光ビームを単純に足し合わせると、1:2というアスペクト比がもたらされると考えられる。そのようなLEDの光ビームの足し合わせの後で、より正方形に近い形状(アスペクト比が1:1)の結合光ビーム及び結合照明領域を受け取るために、図13の文脈において説明されたような照明装置を使用することができる。
【0054】
そのような照明装置の光学素子13は、1つの面13fにおいて凹状に湾曲し、他方の面13gは平坦であるように形成されたプリズムとすることができる。このプリズムは、1つの空間面において「通常」のミラーのように振る舞う一方で、もう1つの空間面においては光ビームの特定の集光を達成する。結果として、例えば1:1という正方形のアスペクト比を有する光ビームのアスペクト比が変更され、反射光ビームが1:2という変更後の矩形のアスペクト比及びそのように変更された照明領域を有する。
【0055】
プリズムの曲率を、反射光ビーム7’、9’が入射又は衝突する光ビーム7、9の開口の半分に相当する±5°の範囲内の開口を有するように、寸法付けることができる。プリズムの反射面の曲率を、焦点が形成されないように構成することができる。第1及び第2の光ビーム7、9が、反射面13a、13bを平らに照明することができ、あるいは二次元的に照明することができる。
【0056】
プリズムがビーム7、9の1:1のアスペクト比を1:2のアスペクト比へ変化させるように構成される場合、2つの反射光ビーム7’、9’を、やはり互いに隣り合わせて平行に整列させることができ、正方形の結合光ビーム15(アスペクト比が1:1)を実現することができる。
【0057】
本発明の他の実施の形態によれば、このシステム又は照明装置を、4つの別々に制御することができるセグメント又は四象限によって正方形のビームを得ることができるように、上述のような2つの照明装置がさらに大きなプリズムを再び照明する場合に、縦列接続することが可能である。そのようなシステムは、異なるスペクトル範囲の光を放射することができる4つのLEDを備えることができ、4つの別々に制御することができる四象限の各々を、異なる色又は放射光の組み合わせによって照明することができる。一実施の形態によれば、第1のLEDが赤色の放射スペクトルを有することができ、第2のLEDが青色の放射スペクトルを有することができ、第3のLEDが緑色の放射スペクトルを有することができ、第4のLEDが白色又は琥珀色の放射スペクトルを有することができる。別個独立に制御可能な4つの四象限を有する結合光ビーム15を形成する別々に制御することができる光ビームは、観察者にとって特定の特別な光学的効果を実現できるように制御することができる。
【0058】
結合照明領域について、図3に示されているような理想的な像を受け取ることが場合によっては困難であり、したがって図8及び9の文脈において説明したように見えるばらつきが存在する可能性があるため、均質化段30又は「ミキサー段」を照明装置に導入することができる。図2において、均質化段30を、ビーム結合器13の後ろに配置することができる。この均質化段又はミキサー段は、結合照明領域20における重なり合い及びすき間の暗い影の影響を一様化するように構成することができる。そのようなミキサー段30は、例えばビデオプロジェクターにおいて使用されているように、2つのマイクロレンズアレイからなる構成又は内側が鏡面にされている中空の光ロッドである「光トンネル」のいずれかとすることができる。光トンネルは、結合照明領域の直径に相当する直径を有することができる。光トンネルは、中空光トンネルにおいては正方形の直径を有することができ、大規模な「光パイプ」においては六角形とすることができる。六角形の形状は、入射する結合光ビーム15のより良好な混合をもたらし、丸い遮光板75(図10B)をより良好に利用する。次いで、均質化された結合光ビーム15’は、図2に示されているように、投影光学系35によって投影スクリーンなどに画像化することができる。
【0059】
図10A及び10Bに、照明システム200が概略的に示されている。照明システム200は、第1の矩形の照明領域8を有する第1の光ビーム7を発するように構成された第1の光源5と、第2の矩形の照明領域11を有する第2の光ビーム9を発するように構成された第2の光源10とを備えている。第1の光源5及び第2の光源10は、互いに面するように配置されている。さらに、照明システム200は、2つの反射面13a及び13bを有する光学素子13を、第1の光源5と第2の光源10との間に配置して備えている。2つの反射面は、第1の光ビームが第1の反射面13aにおいて反射され、第2の光ビーム9が第2の反射面13bにおいて反射されるように、お互いに対して配置されている。第1及び第2の反射光ビーム7’、9’が、隣り同士に整列させられ、個別の第1及び第2の矩形の照明領域と比べてより正方形に近い形状を備えている結合照明領域20を有する結合光ビーム15が形成される。さらに照明システム200は、結合光ビーム15の光路に、円形光学素子75を備えており、円形光学素子75又は円形光学素子の一部分75aは、透明もしくは半透明であるか、又は通過する結合光ビーム15の色を変化させることができる。円形光学素子の直径Dは、いくつかの実施の形態によれば、結合照明領域の正方形の形状に合わせることができる(図10B)。これは、一実施の形態によれば、円形光学素子75の直径Dが、結合照明領域20の短辺の長さ20bに等しいか、又は少なくとも±10%の範囲内で同一であることを意味している。別の実施の形態によれば、結合照明領域20は、厳密には正方形の形状を有していないが、単独の照明領域8、11に比べてより正方形に近い形状を備えることができる。この場合、円形光学素子75の直径Dは、より正方形に近い形状の結合照明領域20の小さい方又は短い方の辺の長さ20bに合わせることができる。
【0060】
円形光学素子75は、遮光板又はマスクとすることができ、金属で製作されてパターンとして機能することができ、又は透明、半透明もしくは色フィルターを有するガラスで製作することができる。色フィルターは、円形光学素子75を通過する結合光ビームの色を変えるために使用することができる。照明システム200が、16:9というアスペクト比の第1の矩形の照明領域及び第2の矩形の照明領域を有する第1のLED5及び第2のLED10を備える場合、結合照明領域は16:18というアスペクト比を有することができる。照明システムが、2つのLEDのビームを長辺にて「疑似接線」の方法で隣り合わせに配置することによって幾何学的に足し合わせ、16:18のアスペクト比を有する結合光ビームがもたらされると考えられる。これは、エネルギーが2倍になるほかに、別の利点を有すると考えられる。透過照明される遮光板は、通常は円形である。遮光板75は、投射光のパターンを生成するために使用される円形の版へと切り込まれたテンプレート又はパターンである。遮光板は、ビームが投影光学系に達する前にビームの一部を遮り、着色し又は拡散させることによって、光を制御することができる。光が集光前に整形されるため、ハードエッジの画像を、短い距離を超えて投影することができる。したがって、照明システムは、シャープな集光又はソフトな集光を可能にするための可動のレンズを有することができる投影光学系を備えることもできる。遮光板は、設計の複雑さに応じて、例えば金属薄板又はガラスのいずれかから製作することができる。ガラス製の遮光板は、ダイクロイックガラスの複数の層で製作され、各色につき1つの層がアルミニウム又はクロムめっきされた白黒の遮光板に貼り付けられている着色領域を含むことができる。新規な技術がカラー写真をガラス製の遮光板へと変えることを可能にしている。また、遮光板は、溶けてしまうことがないように特殊な冷却素子を備えているプラスチック製の遮光板であってもよい。遮光板は、結合光ビームの焦点面に配置することができる。遮光板は、さまざまな光効果をもたらすことができる。それらは、きめ(texture)、雰囲気又は特別な効果を生み出すために、ステージ照明、テレビ及び映画の制作に一般的に使用される。
【0061】
ここで、円形の遮光板が16:9のビームで照らされる場合、ビームの四角形の短辺が、遮光板の直径を完全に覆わなければならない。これが、図11に概略的に示されている。照明領域(例えば、第1の照明領域8)が、16:9のアスペクト比を有することができる。その場合、光学素子(例えば、円形の有効領域を有する遮光板75)において、形状による光損失が生じる。図11に示されている事例では、矩形の照明領域の形状の相違によって、遮光板における光損失は約56%である。これは、矩形の光ビームの56%が、円形の遮光板によって遮られる可能性があることを意味している。遮光板の有効面が円形であり、16:9というアスペクト比を有する矩形の光ビームに合わせられなければならない。結果として、30%〜70%という巨大な光損失が生じうる。ここで、結果として、光エネルギーの約56%が、もはや遮光板を通って向けられることがない。
【0062】
照明システム200の実施の形態によれば、結合光ビーム15が、16:18という形式の結合照明領域を有することができる。結果として、図12に概略的に示されているように、遮光板における光損失は、約30%へと減らされる。これは、遮光板の有効面75の直径Dが、より正方形に近い形状の結合照明領域20に適合するため、一実施の形態によって光損失又はエネルギー損失の低減が達成できることを意味している。光学素子の結合光ビームへの適合に応じて、光学素子における結合光ビームの光損失を最大50%も減らすことができる。
【0063】
別の実施の形態においては、照明システムは、結合光ビームの光路に配置された均質化段30をさらに備えることができる。均質化段30は、結合光ビーム15を混合し、混合結合光ビーム15’を形成するように構成されている。照明システムは、混合結合光ビーム15’の光路に配置され、混合結合光ビーム15’を画像化するように構成された投影光学系35をさらに備えている。円形光学素子75が、均質化段30と投影光学系35の間の混合結合光ビーム15’の光路に配置されている。
【0064】
均質化段30は、ビデオプロジェクターにおいて使用されているような光トンネルとすることができる。光トンネルは、中空光トンネルにおいては正方形の直径を有することができ、大規模な光パイプ又は光トンネルにおいては六角形とすることができる。六角形の形状は、より良好な混合をもたらし、丸い遮光板をより良好に利用する。しかしながら、バルク材における減衰が、少し大きくなる可能性がある。
【0065】
いくつかの実施の形態によれば、本発明は、LEDのスポット又は照明領域に関する。そのようなシステム、照明装置又は照明システムを照明するために適するだろうと考えられるいくつかのLED光源が存在する。しかしながら、課題は、複数の光源ではなくて1つの光源が、画像化システムを意味するスポットの変形のために必要とされる可能性があるという点にあるかもしれない。さまざまな出力のガラスをもつさまざまな装置を製作するために、いくつかの実施の形態に従って適切なLED光源が必要とされる可能性がある。開発のための経済的な努力が、莫大になると考えられる。
【0066】
背面投射型テレビにおいて使用されているような高性能のLEDが、いくつかの実施の形態によるシステムの土台である。そのような高性能LEDは、高い輝度を有することができ、例えば可視のスペクトル範囲(750nm〜450nm)の光を発することができる。そのような高性能LEDチップの電力消費は、最大100ワットである可能性があり、すなわち例えば80ワットであるかもしれない。したがって、充分な冷却が保証されなければならない。したがって、光源(例えば、高性能のLED)を、個々の光源が互いに面するように反対側に別々に配置できる点が、上述した本発明のさらなる利点である。結果として、各々の光源(例えば、各々の高性能LED)が、本発明の実施の形態において説明したように、自身の専用のヒートシンクを備えることができる。したがって、動作時の高性能LEDの効果的な冷却を保証することができる。高性能LEDは、ランバートエミッター(Lambert emitter)として光のエネルギーを放射することができ、すなわち、視認の角度にかかわらず同じ輝度を有することができる。
【0067】
実施の形態によれば、光源は、集光されて16:9の形式の照明領域又はスポット形状を有するLEDチップであってよい。これは、映像の分野において今や一般的な形式である。これを実現するために、LEDは、やはり16:9のアスペクト比を有する有効発光領域を備えることができる。
【0068】
本発明を、いくつかの実施の形態に関して説明したが、本発明の技術的範囲に包含される変更物、置換物及び均等物が存在する。また、本明細書に記載した照明装置及び照明システムを実践する多数の代替の方法が存在することにも、注意すべきである。したがって、以下の特許請求の範囲は、本発明の2つの技術的思想及び技術的範囲に包含されるそのような変更物、置換物及び均等物のすべてを含むものとして解釈されなければならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の照明領域(8)を有する第1の光ビーム(7)を放射するように構成された第1の光源(5)と、
第2の照明領域(11)を有する第2の光ビーム(9)を放射するように構成された第2の光源(10)と、
2つの反射面(13a、13b)を有する光学素子(13)と、
を備えており、
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は互いに面するように配置されており、
前記光学素子(13)は前記第1の光源(5)と前記第2の光源(10)との間に配置され、前記2つの反射面(13a、13b)は、前記第1の光ビーム(7)が前記第1の反射面(13a)において反射させられ、前記第2の光ビーム(9)が前記第2の反射面(13b)において反射させられ、前記反射させられた第1の光ビーム(7’)及び前記反射させられた第2の光ビーム(9’)が隣り合わせに整列し、前記第1の照明領域(8)及び前記第2の照明領域(11)を隣り合わせに整列させて含んでいる結合照明領域(20)を有する結合光ビーム(15)を形成するように、お互いに対して配置されている照明装置。
【請求項2】
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は発光ダイオード(LED)である請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の照明領域(8)、前記第2の照明領域(11)及び前記結合照明領域(20)は矩形の形状を有している請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1の照明領域(8)の矩形の形状及び前記第2の照明領域(11)の矩形の形状が16:9のアスペクト比を有しており、前記結合照明領域(20)の矩形の形状が16:18のアスペクト比を有している請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1の照明領域(8)の矩形の形状及び前記第2の照明領域(11)の矩形の形状がX:Yのアスペクト比を有しており、前記結合照明領域(20)が((X:2×Y)±10%)のアスペクト比を有している請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1の反射面(13a)及び前記第2の反射面(13b)は、共通の先端(13c)に100°〜30°の範囲の角度が形成されるように、お互いに対して配置されている請求項1から5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光学素子(13)はプリズムであり、該プリズムの辺を形成している前記2つの反射面(13a、13b)が鏡面にされている請求項1から6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1の反射面(13a)及び前記第2の反射面(13b)が平面ガラスのミラーであり、該平面ガラスのミラーのエッジ(41)が斜めにされ、正確に組み合わせられる共通の先端(13c)を形成している請求項6に記載の照明装置。
【請求項9】
前記結合照明領域(20)の面積が、前記第1の照明領域(8)の面積及び前記第2の照明領域(11)の面積の合計の±10%の範囲内にある請求項1から8のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記第1の光ビーム(7)の光路に位置する第1のコリメーター(コリメーター1)及び前記第2の光ビーム(9)の光路に位置する第2のコリメーター(コリメーター2)をさらに備えている請求項1から9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記第1の光ビーム(7)が第1の開口β1を有しており、前記第2の光ビーム(9)が、第2の開口β2を有しており、前記結合光ビームの開口γが前記第1の開口及び前記第2の開口の合計の±3%の範囲内(γ=(β1+β2)±3%)である請求項1から10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は、光軸(27)が前記第1の光ビーム(7)及び前記第2の光ビーム(9)の中央の光線(7b、9b)によって定められるように、180°ずらされて互いに面するように配置されており、前記第1の光源(5)の主平面(25a)が前記第1の光ビーム(7)の第1の開口β1の半分だけ前記光軸(27)に対して傾けられ、前記第2の光源(10)の主平面(25b)が前記第2の光ビーム(9)の第2の開口β2の半分だけ前記光軸(27)に対して傾けられており、前記第1の反射ビーム(7’)の端のビーム(7c’)と前記第2の反射ビーム(9’)の端のビーム(9c’)とが、±2°の角度の範囲内で平行である請求項1から11のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記結合光ビーム(15)を混合するように構成された均質化段(30)をさらに備えている請求項1から12のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項14】
前記結合光ビーム(15)を画像化するように構成された投影光学系(35)をさらに備えている請求項1から13のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項15】
前記第1のLED(5)が第1のヒートシンク(ヒートシンク1)を備えており、前記第2のLED(10)が第2のヒートシンク(ヒートシンク2)を備えている請求項2から14のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項16】
少なくとも1つの反射面(13a、13b)が凸状又は凹状であり、該凸状又は凹状の反射面によって反射させられた反射ビーム(7’、9’)が、該凸状又は凹状の反射面に衝突する該当の光ビーム(7、9)のアスペクト比とは異なるアスペクト比を有している請求項1から15のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項17】
前記反射面(13a、13b)に衝突する前記光ビーム(7、9)のアスペクト比が、A:Bであり、AはBに等しく、又はBの10%未満だけBから異なっており、前記少なくとも1つの反射面(13a、13b)は、該当する反射光ビーム(7’、9’)のアスペクト比がA:(B/X)(Xは1.5〜2.5の間である。)となるような凹状であって、請求項16に記載の照明装置。
【請求項18】
第1の矩形の照明領域(8)を有する第1の光ビーム(7)を放射するように構成された第1の発光ダイオード(LED)(5)と、
第2の矩形の照明領域(11)を有する第2の光ビーム(9)を放射するように構成された第2の発光ダイオード(LED)(10)と、
2つの反射面(13a、13b)を有する光学素子(13)と、
を備えており、
前記第1のLED(5)及び前記第2のLED(10)が、互いに面するように配置されており、
前記光学素子(13)が前記第1のLED(5)と前記第2のLED(10)との間に配置され、前記2つの反射面(13a、13b)が、前記第1の光ビーム(7)が前記第1の反射面(13a)において反射させられ、前記第2の光ビーム(9)が前記第2の反射面(13b)において反射させられ、第1の反射光ビーム(7’)及び第2の反射光ビーム(9’)が隣り合わせに整列して、前記個々の第1及び第2の矩形の照明領域(8、11)と比べてより正方形に近い形状を有する結合照明領域(20)を有する結合光ビーム(15)を形成するように、お互いに対して配置されている照明システム(200)であって、
前記結合光ビームの光路に位置する円形光学素子(75)をさらに備えており、該円形光学素子が、前記結合光ビーム(15)にとって透明又は半透明であり、あるいは前記結合光ビーム(15)の色を変えることができ、該円形光学素子(75)の直径(D)が、前記第1及び第2の矩形の照明領域(8、11)によって形成される前記結合照明領域(20)の正方形に近い形状に合わせられている照明システム(200)。
【請求項19】
前記結合光ビーム(15)の光路に配置され、前記結合光ビーム(15)を混合して混合結合光ビーム(15’)を形成するように構成された均質化段(30)と、前記混合結合光ビーム(15’)の光路に配置され、前記混合結合光ビーム(15’)を画像化するように構成された投影光学系(35)と、をさらに備えており、前記円形光学素子(75)が、前記均質化段(30)と前記投影光学系(35)との間の前記混合結合光ビーム(15’)の光路に配置されている請求項18に記載の照明システム。
【請求項20】
前記円形光学素子(75)が、遮光板である請求項18又は19に記載の照明システム。
【請求項1】
第1の照明領域(8)を有する第1の光ビーム(7)を放射するように構成された第1の光源(5)と、
第2の照明領域(11)を有する第2の光ビーム(9)を放射するように構成された第2の光源(10)と、
2つの反射面(13a、13b)を有する光学素子(13)と、
を備えており、
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は互いに面するように配置されており、
前記光学素子(13)は前記第1の光源(5)と前記第2の光源(10)との間に配置され、前記2つの反射面(13a、13b)は、前記第1の光ビーム(7)が前記第1の反射面(13a)において反射させられ、前記第2の光ビーム(9)が前記第2の反射面(13b)において反射させられ、前記反射させられた第1の光ビーム(7’)及び前記反射させられた第2の光ビーム(9’)が隣り合わせに整列し、前記第1の照明領域(8)及び前記第2の照明領域(11)を隣り合わせに整列させて含んでいる結合照明領域(20)を有する結合光ビーム(15)を形成するように、お互いに対して配置されている照明装置。
【請求項2】
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は発光ダイオード(LED)である請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の照明領域(8)、前記第2の照明領域(11)及び前記結合照明領域(20)は矩形の形状を有している請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1の照明領域(8)の矩形の形状及び前記第2の照明領域(11)の矩形の形状が16:9のアスペクト比を有しており、前記結合照明領域(20)の矩形の形状が16:18のアスペクト比を有している請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1の照明領域(8)の矩形の形状及び前記第2の照明領域(11)の矩形の形状がX:Yのアスペクト比を有しており、前記結合照明領域(20)が((X:2×Y)±10%)のアスペクト比を有している請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1の反射面(13a)及び前記第2の反射面(13b)は、共通の先端(13c)に100°〜30°の範囲の角度が形成されるように、お互いに対して配置されている請求項1から5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光学素子(13)はプリズムであり、該プリズムの辺を形成している前記2つの反射面(13a、13b)が鏡面にされている請求項1から6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1の反射面(13a)及び前記第2の反射面(13b)が平面ガラスのミラーであり、該平面ガラスのミラーのエッジ(41)が斜めにされ、正確に組み合わせられる共通の先端(13c)を形成している請求項6に記載の照明装置。
【請求項9】
前記結合照明領域(20)の面積が、前記第1の照明領域(8)の面積及び前記第2の照明領域(11)の面積の合計の±10%の範囲内にある請求項1から8のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記第1の光ビーム(7)の光路に位置する第1のコリメーター(コリメーター1)及び前記第2の光ビーム(9)の光路に位置する第2のコリメーター(コリメーター2)をさらに備えている請求項1から9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記第1の光ビーム(7)が第1の開口β1を有しており、前記第2の光ビーム(9)が、第2の開口β2を有しており、前記結合光ビームの開口γが前記第1の開口及び前記第2の開口の合計の±3%の範囲内(γ=(β1+β2)±3%)である請求項1から10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(10)は、光軸(27)が前記第1の光ビーム(7)及び前記第2の光ビーム(9)の中央の光線(7b、9b)によって定められるように、180°ずらされて互いに面するように配置されており、前記第1の光源(5)の主平面(25a)が前記第1の光ビーム(7)の第1の開口β1の半分だけ前記光軸(27)に対して傾けられ、前記第2の光源(10)の主平面(25b)が前記第2の光ビーム(9)の第2の開口β2の半分だけ前記光軸(27)に対して傾けられており、前記第1の反射ビーム(7’)の端のビーム(7c’)と前記第2の反射ビーム(9’)の端のビーム(9c’)とが、±2°の角度の範囲内で平行である請求項1から11のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記結合光ビーム(15)を混合するように構成された均質化段(30)をさらに備えている請求項1から12のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項14】
前記結合光ビーム(15)を画像化するように構成された投影光学系(35)をさらに備えている請求項1から13のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項15】
前記第1のLED(5)が第1のヒートシンク(ヒートシンク1)を備えており、前記第2のLED(10)が第2のヒートシンク(ヒートシンク2)を備えている請求項2から14のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項16】
少なくとも1つの反射面(13a、13b)が凸状又は凹状であり、該凸状又は凹状の反射面によって反射させられた反射ビーム(7’、9’)が、該凸状又は凹状の反射面に衝突する該当の光ビーム(7、9)のアスペクト比とは異なるアスペクト比を有している請求項1から15のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項17】
前記反射面(13a、13b)に衝突する前記光ビーム(7、9)のアスペクト比が、A:Bであり、AはBに等しく、又はBの10%未満だけBから異なっており、前記少なくとも1つの反射面(13a、13b)は、該当する反射光ビーム(7’、9’)のアスペクト比がA:(B/X)(Xは1.5〜2.5の間である。)となるような凹状であって、請求項16に記載の照明装置。
【請求項18】
第1の矩形の照明領域(8)を有する第1の光ビーム(7)を放射するように構成された第1の発光ダイオード(LED)(5)と、
第2の矩形の照明領域(11)を有する第2の光ビーム(9)を放射するように構成された第2の発光ダイオード(LED)(10)と、
2つの反射面(13a、13b)を有する光学素子(13)と、
を備えており、
前記第1のLED(5)及び前記第2のLED(10)が、互いに面するように配置されており、
前記光学素子(13)が前記第1のLED(5)と前記第2のLED(10)との間に配置され、前記2つの反射面(13a、13b)が、前記第1の光ビーム(7)が前記第1の反射面(13a)において反射させられ、前記第2の光ビーム(9)が前記第2の反射面(13b)において反射させられ、第1の反射光ビーム(7’)及び第2の反射光ビーム(9’)が隣り合わせに整列して、前記個々の第1及び第2の矩形の照明領域(8、11)と比べてより正方形に近い形状を有する結合照明領域(20)を有する結合光ビーム(15)を形成するように、お互いに対して配置されている照明システム(200)であって、
前記結合光ビームの光路に位置する円形光学素子(75)をさらに備えており、該円形光学素子が、前記結合光ビーム(15)にとって透明又は半透明であり、あるいは前記結合光ビーム(15)の色を変えることができ、該円形光学素子(75)の直径(D)が、前記第1及び第2の矩形の照明領域(8、11)によって形成される前記結合照明領域(20)の正方形に近い形状に合わせられている照明システム(200)。
【請求項19】
前記結合光ビーム(15)の光路に配置され、前記結合光ビーム(15)を混合して混合結合光ビーム(15’)を形成するように構成された均質化段(30)と、前記混合結合光ビーム(15’)の光路に配置され、前記混合結合光ビーム(15’)を画像化するように構成された投影光学系(35)と、をさらに備えており、前記円形光学素子(75)が、前記均質化段(30)と前記投影光学系(35)との間の前記混合結合光ビーム(15’)の光路に配置されている請求項18に記載の照明システム。
【請求項20】
前記円形光学素子(75)が、遮光板である請求項18又は19に記載の照明システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2011−523497(P2011−523497A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508837(P2011−508837)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003415
【国際公開番号】WO2009/138228
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510300452)ジーエルピー・ジャーマン・ライト・プロダクツ・ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003415
【国際公開番号】WO2009/138228
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510300452)ジーエルピー・ジャーマン・ライト・プロダクツ・ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】
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