熱シールドおよびそれを含むアセンブリ
【課題】車両のサブアセンブリに一体化され、よって、在庫品および車両アセンブリに対して車両製造者が別個の部品として取り扱う必要のない熱シールドを提供する。
【解決手段】熱にさらされる構成部品を保護するための熱シールドおよび熱シールドアセンブリを開示する。熱シールドは、構成部品を覆うように成形された覆いを含み、覆いは、熱反射層と熱絶縁層とを有する。覆いは、構成部品に着脱可能に装着するためのクリップに装着される。覆いから、可撓性、弾力性を備えたタブが延在し、タブは、熱シールドをワイヤリングハーネスに装着するための手段を与え、構成部品に接続可能なアセンブリを形成する。構成部品にワイヤリングハーネスを接続すると、タブは、構成部品から間隔の空いた位置から、覆いが構成部品を覆う位置まで、覆いを相対的に移動させるように屈曲可能である。
【解決手段】熱にさらされる構成部品を保護するための熱シールドおよび熱シールドアセンブリを開示する。熱シールドは、構成部品を覆うように成形された覆いを含み、覆いは、熱反射層と熱絶縁層とを有する。覆いは、構成部品に着脱可能に装着するためのクリップに装着される。覆いから、可撓性、弾力性を備えたタブが延在し、タブは、熱シールドをワイヤリングハーネスに装着するための手段を与え、構成部品に接続可能なアセンブリを形成する。構成部品にワイヤリングハーネスを接続すると、タブは、構成部品から間隔の空いた位置から、覆いが構成部品を覆う位置まで、覆いを相対的に移動させるように屈曲可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、電気構成部品を放射伝熱から保護するために自動車エンジン室で用いるシールドに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
エンジンの動作および性能を制御するためのデータを提供する、エンジンノックセンサおよび酸素センサなど自動車用途で用いられるセンサは、たいていの場合、車両のエンジン室内か、またはエンジンに直接取り付けられる。そこではセンサは、強度の放射熱を含む過酷な物理的環境にさらされている。過酷な環境を考慮して、比較的繊細なセンサを、放射熱を反射して構成部品への熱伝達を防ぐことのできる可撓性防熱シールドで覆うと好都合である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エンジンを適正に動作させるためにセンサを確実に保護することが重要である一方で、熱シールドの設計は軽視されることが多く、車両およびそのサブアセンブリの全体的な設計に適切に一体化されていない。構成部品熱シールドは、典型的には最終段階で設計され、別個の部品として車両用部品の既存の在庫に加えられる。車両の組立ての間、熱シールドは、別個の部品としてそれぞれ取り扱われ、正しい構成部品上に適切な順序で適切に位置付ける必要があり、それによって組立てに時間およびコストがかかる。
【0004】
車両のサブアセンブリに一体化され、よって、在庫品および車両アセンブリに対して車両製造者が別個の部品として取り扱う必要のない熱シールドが必要とされているのは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
この発明は、細長い電気導体とともに使用して、その導体に接続された部品を保護するのに適した熱シールドに関する。熱シールドは、熱をはね付けるための覆いを含む。覆いは、部品を実質的に覆うように成形される。覆いは、部品に覆いを装着するための第1の装着手段を有する。覆いは、導体に覆いを装着するための第2の装着手段を有する。第2の装着手段によって、部品に対する覆いの位置決めが容易になる。
【0006】
好ましくは、第2の装着手段は、覆いから延在する細長い可撓性タブを含む。タブは、導体に装着可能であり、かつ、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで、覆いおよび第1の装着手段を相対的に移動させるための屈曲可能部を有する。一実施例では、タブは、留め具と覆いとの間に位置付けられる横方向の折線を含み、タブはその折線周辺で屈曲可能なので、覆いの位置調整が容易になる。
【0007】
タブは留め具を用いて電気導体に装着される。留め具は、たとえば、タブおよび電気導体の周囲に延在可能な接着テープか、タブを貫通して延在可能であり、かつ、電気導体と係合可能である縫合糸か、タブおよび電気導体の周囲に延在可能なレーシングフィラメントか、または導体を囲む保護スリーブにタブを装着するリベットを含んでいてもよい。
【0008】
この発明はさらに、部品を熱エネルギから保護し、かつ部品に電気的接続を与えるため
に、その部品と係合可能なアセンブリを包含する。このアセンブリは、部品に接続可能なワイヤリングハーネスを含む。ハーネスは保護スリーブに囲まれている。スリーブには、熱をはね付けるための覆いが装着される。覆いは、部品を実質的に覆うように成形される。覆いは、クリップを用いて部品に装着される。細長い可撓性タブが、覆いから延在し、かつ、ハーネスのスリーブに装着される。タブは、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで、覆いを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する。ワイヤリングハーネスは、好ましくは、部品に接続可能なコネクタを一方の端部に有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明に従う熱シールドの部分的な断面斜視図である。
【図2】この発明に従う熱シールドアセンブリの長手方向の断面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】この発明に従う熱シールドの代替の実施例の部分的な断面図である。
【図5】この発明に従う熱シールドアセンブリの代替の実施例の長手方向の断面斜視図である。
【図6】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図7】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図8】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図9】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図10】この発明に従う熱シールドアセンブリの代替の実施例の斜視図である。
【図11】熱シールドアセンブリの別の実施例の斜視図である。
【図12】熱シールドのさらに別の実施例の斜視図である。
【図13】あるアセンブリ内に示す、図12の熱シールドの部分的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましい実施例の詳細な説明
図1は、この発明に従う熱シールド10を示す。熱シールド10は、放射熱から保護すべき部品、または放射熱を発するために他の部品から隔離すべき部品を実質的に覆うように必要に応じて成形された覆い12を含む。覆い12は、好ましくは、外向きの反射層14と、内向きの反射層16と、反射層14および16の間に位置する絶縁層18とを含む。反射層14および16は、金属箔、好ましくはアルミニウムであってもよく、絶縁層18は、好ましくは不織ポリエステルフェルトであるが、ガラス繊維マットなどの他の非導電性耐熱材料でも実施可能である。
【0011】
熱シールド10は、部品と係合し、かつ、シールドをその部品上の所定の位置で保持するのに適した、好ましくはクリップ20の形態で第1の装着手段を含む。クリップ20は、好ましくは、バネ鋼またはポリマーなどの可撓性、弾力性を備えた材料から作られ、かつ、熱シールド10を装着すべき部品と弾性的に係合可能である複数の弾性アーム22を有する。図3に示すように、アーム22は、特定の部品24、たとえばエンジンノックセンサまたは自動車酸素センサを適宜収容するように、間隔を空けて向かい合う関係で位置付けることができる。クリップ20は、好ましくは、図1に示すように、留め具26によって覆い12の内向きの表面に装着される。
【0012】
弾性材料から形成される覆いに合わせて、クリップ20はさらに、覆いを補強し、かつ、覆いが変形して熱シールドに覆われている部品と接触するのを防ぐ働きをする。
【0013】
熱シールド10はさらに、好ましくは細長い可撓性タブ28の形態で、第2の装着手段を含む。タブ28は、覆い12から延在し、かつ、好ましくは覆いと同じ材料から形成される。図2に示すように、タブ28を用いて熱シールド10がワイヤリングハーネス30に装着されて、熱シールドアセンブリ32が形成される。ワイヤリングハーネス30は、部品24に電気的接続を与えるので、部品24上の容器38と適合するコネクタ36に装着されるワイヤ34などの電気導体を含む。保護スリーブ40は、好ましくはワイヤ34を囲み、タブ28は、図示の留め具42を用いて保護スリーブに装着してもよいし、または以下で説明するように、ワイヤ34に直接装着してもよい。
【0014】
図2に示すように、タブ28は、可撓性があり、細長く、そして好ましくは、部品から間隔の空いた位置(実線で示す)から、覆いが部品を覆う位置(想像線で示す)まで、覆い12を相対的に移動させるために、1つまたは複数の屈曲可能部44を含む。好ましくは、屈曲可能部44は、留め具42と覆い12との間に位置する横方向の折線46によって定められる。図2に示す実施例では、2つの横方向の折線46aおよび46bが、覆いに隣接して位置する第1の折部48と、折線同士の間に位置し、かつ、第1の折部48と反対方向に延在する第2の折部50と、第2の折線46bから第2の折部50と反対方向に延在する第3の折部52とを定める。第3の折部52は、留め具42によってスリーブ40に装着される。タブ28は、その屈曲可能な特性によって、ひだまたはアコーディオン形の態様で折ったり開いたりして、部品24を覆ったり覆わなかったりできる。
【0015】
図4は、この発明に従う熱シールドの別の実施例54を示す。熱シールド54は、タブ56が図1および図2に示すタブ28より短い点で、実施例10と異なる。図5に示すように、タブ56は、細長く、可撓性があり、さらに部品24から間隔の空いた位置(実線で示す)から、覆いが部品を覆う位置(想像線で示す)まで、覆い12を相対的に移動させるための屈曲可能部58を有する。重ねて言うが、タブを留め具42でワイヤリングハーネス30に装着して、熱シールドアセンブリ60を形成するようにしてもよい。
【0016】
図6から図9は、この発明に従う熱シールドおよび熱シールドアセンブリで用いるためのさまざまなタイプの留め具を示す。図6は、タブ56をスリーブ40に装着するのに用いられる縫合糸またはステッチ62を示し、タブおよびスリーブは縫い合わせられている。図7では、レーシングフィラメント64がタブ56およびスリーブ40の両方と係合し、装着させている。レーシングフィラメントは、図示のようにスリーブと組み合わせてもよいし、またはアセンブリの周囲に延在していてもよい。図5では、機械的な止め具、たとえばリベット68を用いてスリーブをタブに固定させているのに対し、図8に示すように、スリーブ40およびタブ56の周囲には接着テープ66が延在している。図9では、タブ56内に位置する開口70がワイヤ34を受けて、熱シールド54に装着させている。この発明に従う熱シールドアセンブリを形成するために、熱シールドの任意の実施例で、図示のさまざまな装着用留め具のいずれを用いてもよいことが理解される。
【0017】
図10は、熱シールドアセンブリの別の実施例72を示し、覆い12は、綱74によって保護スリーブ40に装着される。綱74は、可撓性フィラメントであり、かつ、たとえば変形可能なワイヤまたはコードを含んでいてもよい。綱をスリーブに装着させるのは、上記で確認した装着方法のいずれで行ってもよい。
【0018】
図11は、熱シールドアセンブリの別の実施例76を示し、覆い12をスリーブ40に装着させるための手段は、フィラメント状のループ78を含む。ループ78は、好ましくは弾性ワイヤを含み、かつ、上述の手段のいずれかによって、図示のようにスリーブ40に装着可能であり、またはハーネス30を含むワイヤ34に装着可能である。覆い12は、覆いをスリーブに装着させるためのループ78を受ける開口80を有する。覆いは、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで移動するために、ループに沿って摺動自在に移動可能である。
【0019】
熱シールドの別の実施例82では、覆い12を装着するための手段はヒンジ84を含む。第1のヒンジ部86は覆いに装着され、第2のヒンジ部88はワイヤリングハーネス、たとえば保護スリーブ構成部品に装着可能である。ヒンジ84は、ヒンジを特定の位置で保持するためのロッキング機能を有していてもよく、または覆いを部品と係合させるように付勢されてもよい。
【0020】
図13に最もよく示しているように、ヒンジ84は、部品24から間隔の空いた位置(実線で示す)から、想像線で示す、覆いが部品を覆う位置まで、覆い12を旋回させる。
【0021】
この発明に従う熱シールドおよび熱シールドアセンブリには、現在用いられている従来の熱シールドに対する数々の優位な点がある。ワイヤリングハーネスと容易に組み合わせできる熱シールドを形成することで、シールドは、車両用アセンブリの一体部品となる。そのため、在庫の保管、出荷、運搬、車両への組付けを必要とする部品が少なくなるので、物流管理および製造が簡略化する。これによって、車両の製造の組立段階において、時間が節約され、コストが削減される。
【符号の説明】
【0022】
10 熱シールド、12 覆い、24 部品、28 タブ、30 ワイヤリングハーネス、32 熱シールドアセンブリ、34 ワイヤ、36 コネクタ、38 容器、40 保護スリーブ、42 留め具、44 屈曲可能部。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、電気構成部品を放射伝熱から保護するために自動車エンジン室で用いるシールドに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
エンジンの動作および性能を制御するためのデータを提供する、エンジンノックセンサおよび酸素センサなど自動車用途で用いられるセンサは、たいていの場合、車両のエンジン室内か、またはエンジンに直接取り付けられる。そこではセンサは、強度の放射熱を含む過酷な物理的環境にさらされている。過酷な環境を考慮して、比較的繊細なセンサを、放射熱を反射して構成部品への熱伝達を防ぐことのできる可撓性防熱シールドで覆うと好都合である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エンジンを適正に動作させるためにセンサを確実に保護することが重要である一方で、熱シールドの設計は軽視されることが多く、車両およびそのサブアセンブリの全体的な設計に適切に一体化されていない。構成部品熱シールドは、典型的には最終段階で設計され、別個の部品として車両用部品の既存の在庫に加えられる。車両の組立ての間、熱シールドは、別個の部品としてそれぞれ取り扱われ、正しい構成部品上に適切な順序で適切に位置付ける必要があり、それによって組立てに時間およびコストがかかる。
【0004】
車両のサブアセンブリに一体化され、よって、在庫品および車両アセンブリに対して車両製造者が別個の部品として取り扱う必要のない熱シールドが必要とされているのは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
この発明は、細長い電気導体とともに使用して、その導体に接続された部品を保護するのに適した熱シールドに関する。熱シールドは、熱をはね付けるための覆いを含む。覆いは、部品を実質的に覆うように成形される。覆いは、部品に覆いを装着するための第1の装着手段を有する。覆いは、導体に覆いを装着するための第2の装着手段を有する。第2の装着手段によって、部品に対する覆いの位置決めが容易になる。
【0006】
好ましくは、第2の装着手段は、覆いから延在する細長い可撓性タブを含む。タブは、導体に装着可能であり、かつ、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで、覆いおよび第1の装着手段を相対的に移動させるための屈曲可能部を有する。一実施例では、タブは、留め具と覆いとの間に位置付けられる横方向の折線を含み、タブはその折線周辺で屈曲可能なので、覆いの位置調整が容易になる。
【0007】
タブは留め具を用いて電気導体に装着される。留め具は、たとえば、タブおよび電気導体の周囲に延在可能な接着テープか、タブを貫通して延在可能であり、かつ、電気導体と係合可能である縫合糸か、タブおよび電気導体の周囲に延在可能なレーシングフィラメントか、または導体を囲む保護スリーブにタブを装着するリベットを含んでいてもよい。
【0008】
この発明はさらに、部品を熱エネルギから保護し、かつ部品に電気的接続を与えるため
に、その部品と係合可能なアセンブリを包含する。このアセンブリは、部品に接続可能なワイヤリングハーネスを含む。ハーネスは保護スリーブに囲まれている。スリーブには、熱をはね付けるための覆いが装着される。覆いは、部品を実質的に覆うように成形される。覆いは、クリップを用いて部品に装着される。細長い可撓性タブが、覆いから延在し、かつ、ハーネスのスリーブに装着される。タブは、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで、覆いを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する。ワイヤリングハーネスは、好ましくは、部品に接続可能なコネクタを一方の端部に有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明に従う熱シールドの部分的な断面斜視図である。
【図2】この発明に従う熱シールドアセンブリの長手方向の断面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】この発明に従う熱シールドの代替の実施例の部分的な断面図である。
【図5】この発明に従う熱シールドアセンブリの代替の実施例の長手方向の断面斜視図である。
【図6】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図7】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図8】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図9】この発明に従う熱シールドアセンブリの種々の実施例の詳細を示す部分的な断面図である。
【図10】この発明に従う熱シールドアセンブリの代替の実施例の斜視図である。
【図11】熱シールドアセンブリの別の実施例の斜視図である。
【図12】熱シールドのさらに別の実施例の斜視図である。
【図13】あるアセンブリ内に示す、図12の熱シールドの部分的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましい実施例の詳細な説明
図1は、この発明に従う熱シールド10を示す。熱シールド10は、放射熱から保護すべき部品、または放射熱を発するために他の部品から隔離すべき部品を実質的に覆うように必要に応じて成形された覆い12を含む。覆い12は、好ましくは、外向きの反射層14と、内向きの反射層16と、反射層14および16の間に位置する絶縁層18とを含む。反射層14および16は、金属箔、好ましくはアルミニウムであってもよく、絶縁層18は、好ましくは不織ポリエステルフェルトであるが、ガラス繊維マットなどの他の非導電性耐熱材料でも実施可能である。
【0011】
熱シールド10は、部品と係合し、かつ、シールドをその部品上の所定の位置で保持するのに適した、好ましくはクリップ20の形態で第1の装着手段を含む。クリップ20は、好ましくは、バネ鋼またはポリマーなどの可撓性、弾力性を備えた材料から作られ、かつ、熱シールド10を装着すべき部品と弾性的に係合可能である複数の弾性アーム22を有する。図3に示すように、アーム22は、特定の部品24、たとえばエンジンノックセンサまたは自動車酸素センサを適宜収容するように、間隔を空けて向かい合う関係で位置付けることができる。クリップ20は、好ましくは、図1に示すように、留め具26によって覆い12の内向きの表面に装着される。
【0012】
弾性材料から形成される覆いに合わせて、クリップ20はさらに、覆いを補強し、かつ、覆いが変形して熱シールドに覆われている部品と接触するのを防ぐ働きをする。
【0013】
熱シールド10はさらに、好ましくは細長い可撓性タブ28の形態で、第2の装着手段を含む。タブ28は、覆い12から延在し、かつ、好ましくは覆いと同じ材料から形成される。図2に示すように、タブ28を用いて熱シールド10がワイヤリングハーネス30に装着されて、熱シールドアセンブリ32が形成される。ワイヤリングハーネス30は、部品24に電気的接続を与えるので、部品24上の容器38と適合するコネクタ36に装着されるワイヤ34などの電気導体を含む。保護スリーブ40は、好ましくはワイヤ34を囲み、タブ28は、図示の留め具42を用いて保護スリーブに装着してもよいし、または以下で説明するように、ワイヤ34に直接装着してもよい。
【0014】
図2に示すように、タブ28は、可撓性があり、細長く、そして好ましくは、部品から間隔の空いた位置(実線で示す)から、覆いが部品を覆う位置(想像線で示す)まで、覆い12を相対的に移動させるために、1つまたは複数の屈曲可能部44を含む。好ましくは、屈曲可能部44は、留め具42と覆い12との間に位置する横方向の折線46によって定められる。図2に示す実施例では、2つの横方向の折線46aおよび46bが、覆いに隣接して位置する第1の折部48と、折線同士の間に位置し、かつ、第1の折部48と反対方向に延在する第2の折部50と、第2の折線46bから第2の折部50と反対方向に延在する第3の折部52とを定める。第3の折部52は、留め具42によってスリーブ40に装着される。タブ28は、その屈曲可能な特性によって、ひだまたはアコーディオン形の態様で折ったり開いたりして、部品24を覆ったり覆わなかったりできる。
【0015】
図4は、この発明に従う熱シールドの別の実施例54を示す。熱シールド54は、タブ56が図1および図2に示すタブ28より短い点で、実施例10と異なる。図5に示すように、タブ56は、細長く、可撓性があり、さらに部品24から間隔の空いた位置(実線で示す)から、覆いが部品を覆う位置(想像線で示す)まで、覆い12を相対的に移動させるための屈曲可能部58を有する。重ねて言うが、タブを留め具42でワイヤリングハーネス30に装着して、熱シールドアセンブリ60を形成するようにしてもよい。
【0016】
図6から図9は、この発明に従う熱シールドおよび熱シールドアセンブリで用いるためのさまざまなタイプの留め具を示す。図6は、タブ56をスリーブ40に装着するのに用いられる縫合糸またはステッチ62を示し、タブおよびスリーブは縫い合わせられている。図7では、レーシングフィラメント64がタブ56およびスリーブ40の両方と係合し、装着させている。レーシングフィラメントは、図示のようにスリーブと組み合わせてもよいし、またはアセンブリの周囲に延在していてもよい。図5では、機械的な止め具、たとえばリベット68を用いてスリーブをタブに固定させているのに対し、図8に示すように、スリーブ40およびタブ56の周囲には接着テープ66が延在している。図9では、タブ56内に位置する開口70がワイヤ34を受けて、熱シールド54に装着させている。この発明に従う熱シールドアセンブリを形成するために、熱シールドの任意の実施例で、図示のさまざまな装着用留め具のいずれを用いてもよいことが理解される。
【0017】
図10は、熱シールドアセンブリの別の実施例72を示し、覆い12は、綱74によって保護スリーブ40に装着される。綱74は、可撓性フィラメントであり、かつ、たとえば変形可能なワイヤまたはコードを含んでいてもよい。綱をスリーブに装着させるのは、上記で確認した装着方法のいずれで行ってもよい。
【0018】
図11は、熱シールドアセンブリの別の実施例76を示し、覆い12をスリーブ40に装着させるための手段は、フィラメント状のループ78を含む。ループ78は、好ましくは弾性ワイヤを含み、かつ、上述の手段のいずれかによって、図示のようにスリーブ40に装着可能であり、またはハーネス30を含むワイヤ34に装着可能である。覆い12は、覆いをスリーブに装着させるためのループ78を受ける開口80を有する。覆いは、部品から間隔の空いた位置から、覆いが部品を覆う位置まで移動するために、ループに沿って摺動自在に移動可能である。
【0019】
熱シールドの別の実施例82では、覆い12を装着するための手段はヒンジ84を含む。第1のヒンジ部86は覆いに装着され、第2のヒンジ部88はワイヤリングハーネス、たとえば保護スリーブ構成部品に装着可能である。ヒンジ84は、ヒンジを特定の位置で保持するためのロッキング機能を有していてもよく、または覆いを部品と係合させるように付勢されてもよい。
【0020】
図13に最もよく示しているように、ヒンジ84は、部品24から間隔の空いた位置(実線で示す)から、想像線で示す、覆いが部品を覆う位置まで、覆い12を旋回させる。
【0021】
この発明に従う熱シールドおよび熱シールドアセンブリには、現在用いられている従来の熱シールドに対する数々の優位な点がある。ワイヤリングハーネスと容易に組み合わせできる熱シールドを形成することで、シールドは、車両用アセンブリの一体部品となる。そのため、在庫の保管、出荷、運搬、車両への組付けを必要とする部品が少なくなるので、物流管理および製造が簡略化する。これによって、車両の製造の組立段階において、時間が節約され、コストが削減される。
【符号の説明】
【0022】
10 熱シールド、12 覆い、24 部品、28 タブ、30 ワイヤリングハーネス、32 熱シールドアセンブリ、34 ワイヤ、36 コネクタ、38 容器、40 保護スリーブ、42 留め具、44 屈曲可能部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い電気導体に接続された部品を保護するために、前記導体とともに用いるのに適した熱シールドであって、前記熱シールドは、
熱をはね付けるための覆いを含み、前記覆いは、前記部品を実質的に覆うように成形されており、さらに
前記覆いを前記部品に装着するための第1の装着手段と、
前記覆いを前記導体に装着して、前記部品に対して前記覆いを位置付けるための第2の装着手段とを含み、
前記第2の装着手段は、前記覆いから延在する細長い可撓性タブを含み、前記タブは、前記導体に装着可能であり、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記第1の装着手段を相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、熱シールド。
【請求項2】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブを前記導体に装着するために前記導体を受けるのに適している、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項3】
前記タブに装着された留め具をさらに含み、前記留め具は、前記タブを前記電気導体に装着するためのものである、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項4】
前記タブは、前記留め具と前記覆いとの間に位置する横方向の折線を含み、前記タブは、前記電気導体および前記部品に対して前記覆いの位置調整を行うために、前記折線を中心として屈曲可能である、請求項3に記載の熱シールド。
【請求項5】
前記留め具は、前記タブおよび前記電気導体の周囲に延在可能な接着テープを含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項6】
前記留め具は、前記タブを貫通して延在可能であり、かつ、前記電気導体と係合可能である縫合糸を含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項7】
前記留め具は、前記タブと前記電気導体との間に延在可能なレーシングフィラメントを
含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項8】
前記タブは、互いに間隔を空けた関係で位置する第1および第2の横方向の折線を含み、前記タブは、前記第1の折線で屈曲可能であって、前記覆いに隣接して位置する第1の折部と、前記第1の折線から前記第1の折部と反対方向に延在する第2の折部とを形成し、前記タブは、前記第2の折線で屈曲可能であって、前記第2の折線から前記第2の折部と反対方向に延在する第3の折部を形成し、前記留め具は、前記タブを前記導体に装着するために前記第3の折部と係合する、請求項3に記載の熱シールド。
【請求項9】
前記留め具は、前記タブの前記第2の折部および前記電気導体の周囲に延在可能である接着テープを含む、請求項8に記載の熱シールド。
【請求項10】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能な第1の部分と、前記覆いに装着された第2の部分とを有する綱を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項11】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能なフィラメント状のループを含み、前記覆いは、前記ループを受けるために覆いを貫通する開口を有し、前記覆いは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで移動するために、前記ループに沿って摺動自在に移動可能である、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項12】
前記フィラメント状のループは弾性ワイヤを含む、請求項11に記載の熱シールド。
【請求項13】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能な第1のヒンジ部材と、前記覆いに装着された第2のヒンジ部材とを有するヒンジを含み、前記ヒンジは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを旋回させるためのものである、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項14】
前記覆いは、放射熱エネルギを反射するための熱反射表面を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項15】
前記熱反射表面は金属箔を含む、請求項10に記載の熱シールド。
【請求項16】
前記覆いは、前記第1の装着手段と前記熱反射表面との間に位置する絶縁層を含み、前記絶縁層は、前記部品への伝導性熱伝達および前記部品からの伝導性熱伝達を防止するためのものである、請求項10に記載の熱シールド。
【請求項17】
前記覆いは、前記部品への伝導性熱伝達および前記部品からの伝導性熱伝達を防止するための絶縁層を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項18】
前記覆いはさらに、前記絶縁層と前記第1の装着手段との間に位置する熱反射層を含む、請求項13に記載の熱シールド。
【請求項19】
前記第1の装着手段はクリップを含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項20】
前記クリップは、前記部品と弾性的に係合可能な複数の弾性アームを含む、請求項15に記載の熱シールド。
【請求項21】
前記クリップは、互いに向き合うように間隔を空けた関係で位置する前記弾性アームのうちの2つを含む、請求項16に記載の熱シールド。
【請求項22】
請求項1に記載された前記熱シールドを含み、請求項1に記載の前記部品を熱エネルギから保護するために前記部品と係合可能であり、かつ、前記部品に電気的接続を与えるアセンブリであって、前記アセンブリは、
前記部品に接続可能な、請求項1に記載の前記導体としてのワイヤリングハーネスと、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段としてのクリップと、
前記覆いから延在しており、かつ、前記ハーネスに装着された細長い、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての可撓性タブとを含み、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、アセンブリ。
【請求項23】
前記ハーネスを囲む保護スリーブをさらに含み、前記タブは前記スリーブに装着されている、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記ワイヤリングハーネスは、前記部品に接続可能なコネクタを一方の端部に含む、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブをワイヤリングハーネスに装着するために、前記ワイヤリングハーネスを受けるのに適している、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記タブに装着された留め具をさらに含み、前記留め具は、前記スリーブと係合し、かつ、前記タブを前記スリーブに装着する、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記タブは、前記留め具と前記覆いとの間に位置する屈曲可能部を含み、前記屈曲可能部は、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記クリップを相対的に移動させる、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記屈曲可能部は、横方向の折線によって分けられた複数の折部を含む、請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記覆いは、前記クリップ上に取り付けられた反射表面を含む、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記覆いは、前記反射表面と前記クリップとの間に位置する絶縁層を含む、請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記覆いは、前記絶縁層と前記クリップとの間に位置する第2の反射表面を含む、請求項30に記載のアセンブリ。
【請求項32】
前記留め具は、前記タブを前記スリーブに装着するリベットを含む、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項33】
請求項1に記載された前記熱シールドを含み、請求項1に記載の前記部品を熱エネルギから保護するために前記部品と係合可能であり、かつ、前記部品に電気的接続を与えるアセンブリであって、前記アセンブリは、
前記部品に接続可能な、請求項1に記載の前記導体としてのワイヤリングハーネスと、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段とし
てのクリップと、
前記覆いを前記ワイヤリングハーネスに装着するための、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての装着手段とを含む、アセンブリ。
【請求項34】
前記ハーネスを囲む保護スリーブをさらに含み、前記装着手段は前記保護スリーブに装着されている、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記装着手段は、前記保護スリーブに装着された第1の部分と、前記覆いに装着された第2の部分とを有する綱を含む、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記装着手段はフィラメント状のループを含み、前記ループは前記スリーブに装着され、前記覆いは、前記ループを受けるために前記覆いを貫通する開口を有し、前記覆いは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで移動するために、前記ループに沿って摺動自在に移動可能である、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ループは弾性ワイヤを含む、請求項36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記装着手段は、前記保護スリーブに装着された第1のヒンジ部材と、前記覆いに装着された第2のヒンジ部材とを有するヒンジを含み、前記ヒンジは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを旋回させるためのものである、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項39】
請求項1に記載された前記熱シールドであり、かつ、請求項1に記載の前記導体としての電気導体に接続された請求項1に記載の前記部品を保護するために、前記導体とともに使用するのに適した前記熱シールドであって、前記熱シールドは、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段としての装着クリップと、
前記覆いから延在しており、かつ、前記導体に装着可能な細長い、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての可撓性タブとを含み、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記クリップを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、熱シールド。
【請求項40】
前記覆いは、
前記装着クリップから外側に向いた、放射熱を遮るための第1の熱反射表面と、
前記部品の方へ内側に向いた、放射熱を遮るための第2の熱反射表面と、
前記第1および第2の反射層の間に位置する、伝導性熱伝達を遮るための絶縁層とを含む、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項41】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブを前記導体に装着するために前記導体を受けるのに適している、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項42】
前記タブに装着可能な留め具をさらに含み、前記留め具は、前記タブを前記導体に装着するために前記電気導体の周囲に延在可能である、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項43】
前記屈曲可能部は、前記留め具と前記覆いとの間に位置する、請求項42に記載の熱シールド。
【請求項44】
前記屈曲可能部は、前記タブ内に位置する複数の横方向の折線で結合されている複数の折部を含む、請求項43に記載の熱シールド。
【請求項1】
細長い電気導体に接続された部品を保護するために、前記導体とともに用いるのに適した熱シールドであって、前記熱シールドは、
熱をはね付けるための覆いを含み、前記覆いは、前記部品を実質的に覆うように成形されており、さらに
前記覆いを前記部品に装着するための第1の装着手段と、
前記覆いを前記導体に装着して、前記部品に対して前記覆いを位置付けるための第2の装着手段とを含み、
前記第2の装着手段は、前記覆いから延在する細長い可撓性タブを含み、前記タブは、前記導体に装着可能であり、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記第1の装着手段を相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、熱シールド。
【請求項2】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブを前記導体に装着するために前記導体を受けるのに適している、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項3】
前記タブに装着された留め具をさらに含み、前記留め具は、前記タブを前記電気導体に装着するためのものである、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項4】
前記タブは、前記留め具と前記覆いとの間に位置する横方向の折線を含み、前記タブは、前記電気導体および前記部品に対して前記覆いの位置調整を行うために、前記折線を中心として屈曲可能である、請求項3に記載の熱シールド。
【請求項5】
前記留め具は、前記タブおよび前記電気導体の周囲に延在可能な接着テープを含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項6】
前記留め具は、前記タブを貫通して延在可能であり、かつ、前記電気導体と係合可能である縫合糸を含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項7】
前記留め具は、前記タブと前記電気導体との間に延在可能なレーシングフィラメントを
含む、請求項4に記載の熱シールド。
【請求項8】
前記タブは、互いに間隔を空けた関係で位置する第1および第2の横方向の折線を含み、前記タブは、前記第1の折線で屈曲可能であって、前記覆いに隣接して位置する第1の折部と、前記第1の折線から前記第1の折部と反対方向に延在する第2の折部とを形成し、前記タブは、前記第2の折線で屈曲可能であって、前記第2の折線から前記第2の折部と反対方向に延在する第3の折部を形成し、前記留め具は、前記タブを前記導体に装着するために前記第3の折部と係合する、請求項3に記載の熱シールド。
【請求項9】
前記留め具は、前記タブの前記第2の折部および前記電気導体の周囲に延在可能である接着テープを含む、請求項8に記載の熱シールド。
【請求項10】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能な第1の部分と、前記覆いに装着された第2の部分とを有する綱を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項11】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能なフィラメント状のループを含み、前記覆いは、前記ループを受けるために覆いを貫通する開口を有し、前記覆いは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで移動するために、前記ループに沿って摺動自在に移動可能である、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項12】
前記フィラメント状のループは弾性ワイヤを含む、請求項11に記載の熱シールド。
【請求項13】
前記第2の装着手段は、前記導体に装着可能な第1のヒンジ部材と、前記覆いに装着された第2のヒンジ部材とを有するヒンジを含み、前記ヒンジは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを旋回させるためのものである、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項14】
前記覆いは、放射熱エネルギを反射するための熱反射表面を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項15】
前記熱反射表面は金属箔を含む、請求項10に記載の熱シールド。
【請求項16】
前記覆いは、前記第1の装着手段と前記熱反射表面との間に位置する絶縁層を含み、前記絶縁層は、前記部品への伝導性熱伝達および前記部品からの伝導性熱伝達を防止するためのものである、請求項10に記載の熱シールド。
【請求項17】
前記覆いは、前記部品への伝導性熱伝達および前記部品からの伝導性熱伝達を防止するための絶縁層を含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項18】
前記覆いはさらに、前記絶縁層と前記第1の装着手段との間に位置する熱反射層を含む、請求項13に記載の熱シールド。
【請求項19】
前記第1の装着手段はクリップを含む、請求項1に記載の熱シールド。
【請求項20】
前記クリップは、前記部品と弾性的に係合可能な複数の弾性アームを含む、請求項15に記載の熱シールド。
【請求項21】
前記クリップは、互いに向き合うように間隔を空けた関係で位置する前記弾性アームのうちの2つを含む、請求項16に記載の熱シールド。
【請求項22】
請求項1に記載された前記熱シールドを含み、請求項1に記載の前記部品を熱エネルギから保護するために前記部品と係合可能であり、かつ、前記部品に電気的接続を与えるアセンブリであって、前記アセンブリは、
前記部品に接続可能な、請求項1に記載の前記導体としてのワイヤリングハーネスと、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段としてのクリップと、
前記覆いから延在しており、かつ、前記ハーネスに装着された細長い、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての可撓性タブとを含み、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、アセンブリ。
【請求項23】
前記ハーネスを囲む保護スリーブをさらに含み、前記タブは前記スリーブに装着されている、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記ワイヤリングハーネスは、前記部品に接続可能なコネクタを一方の端部に含む、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブをワイヤリングハーネスに装着するために、前記ワイヤリングハーネスを受けるのに適している、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記タブに装着された留め具をさらに含み、前記留め具は、前記スリーブと係合し、かつ、前記タブを前記スリーブに装着する、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記タブは、前記留め具と前記覆いとの間に位置する屈曲可能部を含み、前記屈曲可能部は、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記クリップを相対的に移動させる、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記屈曲可能部は、横方向の折線によって分けられた複数の折部を含む、請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記覆いは、前記クリップ上に取り付けられた反射表面を含む、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記覆いは、前記反射表面と前記クリップとの間に位置する絶縁層を含む、請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記覆いは、前記絶縁層と前記クリップとの間に位置する第2の反射表面を含む、請求項30に記載のアセンブリ。
【請求項32】
前記留め具は、前記タブを前記スリーブに装着するリベットを含む、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項33】
請求項1に記載された前記熱シールドを含み、請求項1に記載の前記部品を熱エネルギから保護するために前記部品と係合可能であり、かつ、前記部品に電気的接続を与えるアセンブリであって、前記アセンブリは、
前記部品に接続可能な、請求項1に記載の前記導体としてのワイヤリングハーネスと、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段とし
てのクリップと、
前記覆いを前記ワイヤリングハーネスに装着するための、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての装着手段とを含む、アセンブリ。
【請求項34】
前記ハーネスを囲む保護スリーブをさらに含み、前記装着手段は前記保護スリーブに装着されている、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記装着手段は、前記保護スリーブに装着された第1の部分と、前記覆いに装着された第2の部分とを有する綱を含む、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記装着手段はフィラメント状のループを含み、前記ループは前記スリーブに装着され、前記覆いは、前記ループを受けるために前記覆いを貫通する開口を有し、前記覆いは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで移動するために、前記ループに沿って摺動自在に移動可能である、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ループは弾性ワイヤを含む、請求項36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記装着手段は、前記保護スリーブに装着された第1のヒンジ部材と、前記覆いに装着された第2のヒンジ部材とを有するヒンジを含み、前記ヒンジは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いを旋回させるためのものである、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項39】
請求項1に記載された前記熱シールドであり、かつ、請求項1に記載の前記導体としての電気導体に接続された請求項1に記載の前記部品を保護するために、前記導体とともに使用するのに適した前記熱シールドであって、前記熱シールドは、
請求項1に記載の前記覆いと、
前記覆いを前記部品に装着するのに適した、請求項1に記載の前記第1の装着手段としての装着クリップと、
前記覆いから延在しており、かつ、前記導体に装着可能な細長い、請求項1に記載の前記第2の装着手段としての可撓性タブとを含み、前記タブは、前記部品から間隔の空いた位置から、前記覆いが前記部品を覆う位置まで、前記覆いおよび前記クリップを相対的に移動させるための屈曲可能部を有する、熱シールド。
【請求項40】
前記覆いは、
前記装着クリップから外側に向いた、放射熱を遮るための第1の熱反射表面と、
前記部品の方へ内側に向いた、放射熱を遮るための第2の熱反射表面と、
前記第1および第2の反射層の間に位置する、伝導性熱伝達を遮るための絶縁層とを含む、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項41】
前記タブを貫通して延在する開口をさらに含み、前記開口は、前記タブを前記導体に装着するために前記導体を受けるのに適している、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項42】
前記タブに装着可能な留め具をさらに含み、前記留め具は、前記タブを前記導体に装着するために前記電気導体の周囲に延在可能である、請求項39に記載の熱シールド。
【請求項43】
前記屈曲可能部は、前記留め具と前記覆いとの間に位置する、請求項42に記載の熱シールド。
【請求項44】
前記屈曲可能部は、前記タブ内に位置する複数の横方向の折線で結合されている複数の折部を含む、請求項43に記載の熱シールド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−217335(P2012−217335A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−160294(P2012−160294)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【分割の表示】特願2007−534849(P2007−534849)の分割
【原出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(503170721)フェデラル−モーグル パワートレイン インコーポレイテッド (32)
【氏名又は名称原語表記】Federal−Mogul Powertrain, Inc.
【住所又は居所原語表記】26555 Northwestern Highway, Southfield, Michigan 48034, U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【分割の表示】特願2007−534849(P2007−534849)の分割
【原出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(503170721)フェデラル−モーグル パワートレイン インコーポレイテッド (32)
【氏名又は名称原語表記】Federal−Mogul Powertrain, Inc.
【住所又は居所原語表記】26555 Northwestern Highway, Southfield, Michigan 48034, U.S.A.
【Fターム(参考)】
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