説明

熱伝導性を強化した放射性物質の搬送および/または貯蔵用のキャニスター

【課題】放射性物質の搬送および/または貯蔵用キャニスター側壁部の熱伝導率を改善する。
【解決手段】キャニスターは、それの間に放射線防御手段20が収納される2つの同心のシェル22,24を有し、放射線防御手段20は、周方向に沿って隣接する少なくとも1つの第1の金属材料30と少なくとも1つの第2の金属材料32とを有し、本発明では、第1の材料30は、外側シェル24に接して支持され、内側シェル22からは隔たって、第2の材料32は、シェル22に接して支持され、シェル24からは隔たっている。さらに、材料30,32は、上記の長手軸に直交する任意の平面に沿い、この境界面を横切る断面内で、直線状の境界面40に沿って互いに接触し、その中心で、それを横切る放射状の直線と鋭角Aをなす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核燃料アセンブリ、未使用の放射性物質、または、放射能を帯びた放射性物質などの、放射性物質の搬送および/または貯蔵の分野に関する。
特に、本発明は、2つの同心のシェル間に配置され、ガンマ線に対するバリアを形成する放射線防御手段を有するキャニスターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、核燃料アセンブリの搬送および/または貯蔵を保証するために、貯蔵「バスケット」、或いは、貯蔵「ラック」としても知られる貯蔵装置が使用されている。
通常、円筒形と、おおよそ円形断面とからなる上記の貯蔵装置は、それぞれ核燃料アセンブリを受け入れ可能な複数の隣接するハウジングを有している。
上記の貯蔵装置は、核燃料アセンブリと一体にするために、核物質が封入された核燃料アセンブリの搬送および/または貯蔵用のコンテナをキャニスターの空洞内に収納することを目的としている。
【0003】
一般に、上述の空洞は、キャニスターの長手方向に沿って延びる側壁部によって形状が規定される。
上記の側壁部は、例えば、2つの同心の金属シェルによって構成され、これらの2つの金属シェルは、放射線防御手段が収納される環状空間を共に形成している。
放射線防御手段は、具体的には空洞内に収納された燃料アセンブリから放射されるガンマ線に対するバリアを形成している。
【0004】
従来から、放射線防御手段は、2つの金属シェルにより形状が規定された適当な環状空間内に、空洞の周囲に広がる、鉛か、それの合金の一つからなる数個の既成の材料によって形成されている。
【0005】
このため、これらの各材料が長手方向の挿入方向に沿って2つのシェル間に挿入される。
したがって、このような挿入を可能とするために、組立時に遊びがなければならない。
結果として、この遊びによって、キャニスターの側壁部内に、内側シェル、放射線防御材料、および、外側シェルが次々に配置される半径方向に沿って、材料の不連続性が生じる。
確認される材料の不連続性によって、キャニスターの側壁部の熱伝導率は、かなり低下する。
そして、このことは、燃料アセンブリにより発生した熱を拡散させるキャニスターの性能が低いことを意味する。
【0006】
材料の不連続性による好ましくない影響を最小限にするために、製造上の公差を低減することによって放射線防御材料とシェルとの隙間を減少させることはできるが、それでもなお、このことによりコストが非常に掛かる上に、材料の不連続性を取り除くことはほとんどできない。
【0007】
また、熱効率の損失を低減するために、何もない空間にヘリウムを注入するような別の手段を採用することもできる。
しかしながら、この技術によってコストが発生する上に、キャニスターの操作に深刻な問題が引き起こされる。
【0008】
そして、別の解決方法は、熱伝導の機能と放射線防御の機能とを分けることを基礎にしている。
この方法は、その後、環状空間内で放射線防御材料と共に交互に配置された2つのシェルを繋ぐ付加的なフィン型材料によって実施されている。
それでもなお、この方法によって、キャニスターの設計が一層複雑になり、しかも、フィンが側壁部の2つのシェルと、それぞれ実際に接触していることを確かめるための特殊な技術の適用が必要となる。
【0009】
なお、従来技術については、以下の文献を参照のこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】US 5641970 A
【特許文献2】JP 2007139677 A
【特許文献3】JP 2008076408 A
【特許文献4】GB 1422018 A
【発明の概要】
【0011】
そこで、本発明の目的は、従来技術の実施例に関する上述の問題点を少なくとも部分的に改善することにある。
【0012】
このために、本発明が目的とするものは、放射性物質の搬送および/または貯蔵用のキャニスターである。
上記のキャニスターは、このキャニスターの長手軸の周囲に延びる側壁部を有している。
側壁部は、内側金属シェルと外側金属シェルとからなり、放射性物質を収納するための空洞を形成している。
上記の2つのシェルは同心であり、これらの2つのシェルによって放射線防御手段を収納する環状空間が形成されている。
そして、この放射線防御手段は、ガンマ線に対するバリアを形成している。
上記の放射線防御手段は、上記のキャニスターの周方向に沿って隣接する少なくとも1つの第1の金属製放射線防御材料と少なくとも1つの第2の金属製放射線防御材料を有している。
【0013】
本発明では、内側シェルから隔たった第1の材料は、外側シェルに接して支持され、外側シェルから隔たった第2の材料は、内側シェルに接して支持されている。
さらに、長手軸に直交する任意の平面に沿い、かつ、第1の材料と第2の材料との境界面を横切る断面内で、第1の材料と第2の材料とが、境界面の中心で境界面を横切る放射状の直線と鋭角(A)をなす直線状の境界面に沿って互いに接触している。
【0014】
このように、本発明では、2つのシェル間で放射線防御材料が十分に熱を伝えることができるようにする的確な設計を提案する。
実際、上記の熱は、最初に内側シェルと第2の放射線防御材料との間で、これら部品間の接触により連続的に伝導され、その後、第1の材料と第2の材料とが接触する面間で伝導され、そして、最後にまた、第1の放射線防御材料と外側シェルとの間で、これら部品間に与えられた接触により伝導される。
【0015】
このように、放射線防御材料の特有な形状と配置とによって、キャニスターの側壁部に十分な熱伝導性を与えることができる。
このため、ヘリウムや熱伝導フィンは、もはや必要ではないので、キャニスターの設計や製造を簡単にすることができる。
【0016】
しかも、第1の放射線防御材料と第2の放射線防御材料とは、それぞれ2つのシェルの一方とだけ接触し、他方からは隔たっているが、もはや従来技術のように、2つのシェルをそれぞれ可能な限り近づけることを目的とはしていないので、これらの材料の製造上の公差は増大しても差し支えない。
結果として、重要なコストの削減が効果的に行える。
【0017】
結局、上述の境界面の傾斜によって、2つの材料の間の境界面で観測される接触力によって、それの対応するシェルに接する、これらの2つの材料が、それぞれ半径方向に押接される。
したがって、この設計によって、第2の材料に対する第1の材料の半径方向に沿った相対的な移動を得るために、周方向に沿って、単に、これらの材料をさらに締め付けることによって、放射線防御材料と、それらの対応するシェルとの間の接触の強さを増大させることができる。
この締め付けは、例えば、環状空間内に収納される締付手段によって、キャニスターの製造中になされてもよい。
これらの接触の強さを増大させることによって、より優れた熱伝導性が保証されるという点で有利となる。
この点において、これらの材料間の熱伝導をさらに一層改善するために、2つの放射線防御材料の少なくとも一方の接触面を熱伝導層によって覆ってもよいことに留意する。
この層は、厚さが薄く、変形しやすい、例えば、鉛か、或いは、その合金の一種により形成されるのが好ましい。
もちろん、この熱伝導層による解決策は、放射線防御材料とシェルとの接触面に適用してもよい。
【0018】
上記の角度(A)は、30°と60°との間であるのが好ましく、ほぼ45°であると、なお一層好ましい。
したがって、これらの放射線防御材料が周方向に動かなくなったときには、その傾いた境界面によって、放射線防御材料を半径方向に十分に固定することができる。
【0019】
第1の材料と第2の材料との境界面は、平らであるのが好ましい。
【0020】
上記のキャニスターは、少なくとも1つの第1の金属製放射線防御材料だけでなく、周方向に沿って第1の材料の何れか一方側に配置された2つの第2の金属製放射線防御材料も有している。
第1の材料のそれぞれは、その長手軸に直交する任意の平面に沿い、かつ、この境界面を横切る断面内で、それぞれ直線状の2つの境界面に沿って、それぞれ2つの第2の材料と接触している。
直線状の境界面のそれぞれは、それの中心で、それを横切る放射状の直線と鋭角(A)をなしている。
上記の2つの直線は、それぞれ、半径方向内側に向かうと互いに近づき、上記の2つの放射状の直線の間で交差する直線によって補助されるのが好ましい。
【0021】
この構成において、第1の材料は、このように、外側シェルに対する第1の材料の固定に共に寄与する2つの第2の材料による緊張下で配置される。
さらに、この第1の材料は、第1の材料としては、内側シェルに対する2つの第2の材料の固定に寄与する。
【0022】
たとえ上記の2つの角は等しいのが好ましいとしても、上記の2つの境界面に対して異なる傾斜角を採用してもよいのは明らかである。
【0023】
同様に、上記のキャニスターは、少なくとも1つの第2の金属製放射線防御材料だけでなく、その周方向に沿って第2の材料の何れか一方側に配置された2つの第1の金属製放射線防御材料も有している。
第2の材料のそれぞれは、その長手軸に直交する任意の平面に沿い、かつ、この境界面を横切る断面内で、それぞれ直線状の2つの境界面に沿って、それぞれ2つの第1の材料と接触している。
直線状の境界面のそれぞれは、それの中心で、それを横切る放射状の直線と鋭角(A)をなしている。
上記の2つの直線は、それぞれ、半径方向内側に向かうと互いに近づき、上記の2つの放射状の直線の間で交差する直線によって補助されるのが好ましい。
【0024】
その周方向に沿って交互に配置され、上述の方法で協働する複数の第1の防御材料と第2の防御材料とが提供されるのが好ましい。
上述の方法とは、すなわち、複数の第1の防御材料と第2の防御材料のそれぞれが、それの対応するシェルに対する固定に共に寄与する2つの隣接する材料によって緊張下で配置する方法である。
【0025】
第1の放射線防御材料は、それぞれ、その長手軸に直交する任意の平面に沿って、長辺が外側シェルに接して支持され、短辺が内側シェルから隔たった、全体として台形形状の断面を有し、第2の放射線防御材料は、それぞれ、その長手軸に直交する任意の平面に沿って、長辺が内側シェルに接して支持され、短辺が外側シェルから隔たった、全体として台形形状の断面を有しており、上記の台形の側部の形状を規定している第1の材料と第2の材料との面が、その境界面を形成するように、2つずつ接触しているのが好ましい。
【0026】
それでもなお、上記の台形以外の形状を想定することができる。
この点において、第1の材料/第2の材料の範囲で、異なる形状が採用できるのと同じ方法で、第1の材料には、第2の材料の形状と異なる形状を採用することができることが指摘される。
例として、想定される他の形状は、例えば、三角形、或いは、長辺と側部との間の2つの角で面取りされた台形である。
【0027】
それぞれの台形について、その長辺が、長辺の中心で局所的に、放射状の直線に直交して交差するのが好ましい。
【0028】
製造を容易にし、かつ、上記の接触力の付与を対称にするために、それぞれの台形を等脚とする。
【0029】
これらの2つの材料の間の接触面を増大させるために、それぞれの台形の長辺が、真っ直ぐであるのが好ましく、それが接触している上記のシェルの表面の直径と一致した直径の円弧形状であるのが、なお一層好ましいことに留意する。
【0030】
それぞれの台形について、その長辺と短辺との間の長さの比を3と8との間とするのが好ましい。
上記の比が大きいほど、その熱伝導は一層効果的になる。
【0031】
本発明の実施例では、複数の第1の材料と第2の材料とのそれぞれが、上記の環状空間内に接触だけによって保持されている。
このことは、防御材料とそれに対応するシェルとの間にも、直接続く2つの防御材料の間にも、特に付加的な固定手段を付加しないことを意味している。
したがって、本設計によって、これらの材料を互いの接触により、そして、シェルにより相互に保持させることができる。
この可能性は、上記の台形の形状とは異なる形状の防御材料についても提案される。
【0032】
上記のキャニスターが、上記の環状空間内に収納され、かつ、その周方向に沿って複数の第1の材料と第2の材料とを押接可能とする締付手段を有する場合には、これにより、これらの材料が、それらの対応するシェルに対して、半径方向に固定される。
【0033】
複数の第1の材料と第2の材料とは、それぞれ、台形の底部を有する角柱形状であるのが好ましい。
【0034】
本発明の別の実施例では、複数の第1の材料のそれぞれ、または、複数の第2の材料のそれぞれが、例えば、ガジオン/ナットか、或いは、同等の手段によって、それに対応するシェルに固定して組み立てられる。
そして、他方の複数の材料のそれぞれが、それらのシェルに固定された2つの隣接する材料の間で、上記の環状空間内での接触だけによって保持されている。
【0035】
このようなキャニスターの組み立てを容易にするために、それの対応するシェルに固定して組み立てられた複数の材料のそれぞれが、上記のキャニスターの長手方向の所定方向に減少する断面を有しており、他方の複数の材料のそれぞれが、長手方向の所定方向に増大する断面を有している。
ここで、上記の接触の強さは、このため材料間の相対的な長手方向の位置に依存する。
その結果として、一方の防御材料を、すでに設置された、それの固定された2つの対応する防御材料間に長手方向に滑らせて挿入すると、その材料間の接触の強さは、挿入するほど増大する。
【0036】
最後に、本発明が目的とするもう1つのものは、第1の金属製放射線防御材料と第2の金属製放射線防御材料とが、それぞれ上記の環状空間に挿入され、次に、その周方向に沿って、これらの材料を押接可能とするように締め付けが行なわれる上述のキャニスターの製造方法である。
【0037】
本発明の、その他の特徴および効果は、この後に示される詳細かつ限定しない記載によってはっきりする。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施例のキャニスターを含む、概略だけが示された核燃料アセンブリの搬送および/または貯蔵用のコンテナの概略図である。
【図2】図1のII−II線に沿った、キャニスターの一部のより詳細な断面図である。
【図3】放射線防御材料の周方向の締付手段が概略的に示された図2のキャニスターと同様の図を示している。
【図4】キャニスターの側壁部のシェル間の環状空間内に、互いに離れて間隔が空いた数個の周方向締付手段が備えられたキャニスターを表す概略的断面図を示している。
【図5】周方向締付手段の実施例の一例を表す部分斜視図を示している。
【図6】図5に示された締付手段の分解図を示している。
【図7】図の(a)および(b)は、それぞれ図5の平面P1およびP2に沿う断面図を示している。
【図8】本発明の第2の実施例におけるキャニスターを有する核燃料アセンブリの搬送および/または貯蔵用コンテナの斜視図を示している。
【図9】図8に示されたキャニスターが備えられた第1の放射線防御材料の斜視図と第2の放射線防御材料の斜視図とを示している。
【図10】図の(a)および(b)は、それぞれ図8の平面P3およびP4に沿う断面図を示している。
【図11】本発明の第3の実施例の形状であるキャニスターの、図2のキャニスターと同様の図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0039】
まず図1を参照すると、核燃料アセンブリの搬送および/または貯蔵用のコンテナ1が示されている。
ここで、本発明は、搬送/貯蔵される核物質の種類に全く制限されないことに留意する。
【0040】
コンテナ1は、本発明が目的とするキャニスター2の全体を含んでおり、キャニスター2の内部には、貯蔵バスケットとしても知られる貯蔵装置4を有している。
図1に概略的に示されるように、装置4は、キャニスター2に、ハウジング空洞6内に設置するために供給されている。
また、上記の貯蔵装置と上記のハウジング空洞との長手軸と一致する上記のキャニスターの長手軸8を見ることもできる。
【0041】
本明細書中では、用語「長手方向」を、長手軸8に平行、かつ、キャニスターの長手方向Xに平行として理解する必要があり、用語「周方向」を、この同一の長手軸8に直交するだけでなく、キャニスターを横断する方向として理解する必要がある。
【0042】
従来の方法では、そして、思いつくものでは、貯蔵装置4は、軸8に平行に配置された複数の隣接するハウジングを有していることに留意する。
これらのハウジングは、それぞれ、断面正方形、或いは、断面長方形の少なくとも1つ、好ましくは1つだけの燃料アセンブリを受け入れ可能である。
コンテナ1と本装置4とは、アセンブリの搬送中に通常適用される水平位置、或いは、横置き位置ではなく、燃料アセンブリを取り付け、または、取り外しする垂直位置で示されてきた。
【0043】
一般的に言えば、キャニスター2は、基本的に装置4を垂直位置に設置するための底部10と、リッド12と、長手軸8に沿って周囲に延びる側壁部14とを有している。
この側壁部14は、上記のキャニスターの開口の形状を規定している。
上記のキャニスターの開口は、上記のバスケットをハウジング空洞6内に挿通可能にし、その後、リッド12によって密閉される。
【0044】
したがって、内側面16によってハウジング空洞6の形状を規定しているのは、おおよそ円筒形と円形断面とからなり、軸8に一致した軸を有する、この側壁部14である。
【0045】
リッド12で開く空洞6の底の形状を規定する底部10は、本発明の範囲を超えることなく、少なくとも側壁部14の一部を有する単一部分によって形成することができる。
【0046】
ここで、図2を参照すると、キャニスターの長手軸(この図では見えない)を中心とする2つの同心の金属シェルを最初に有する側壁部14の一部を詳細に見ることができる。
2つの同心の金属シェルは、環状空間18を共に形成している。
この環状空間18には、本発明に特有の放射線防御手段20が収納される。
シェル22,24は、例えば、鋼鉄によって形成されている。
【0047】
この防御手段20は、具体的には、空洞6内に収納された放射能を帯びた燃料アセンブリにより放射されるガンマ線に対するバリアを形成するように設計されている。
このように、防御手段20は、内側シェル22と外側シェル24との間に収納される。
内側シェル22の内側表面は、空洞6の内側面16に対応している。
【0048】
図2に示されるように、この本発明の第1の実施例では、防御手段20は、それぞれ符号30,32によって参照され、接線方向としても知られる周方向Tに沿って交互に配置された複数の第1の放射線防御材料と第2の放射線防御材料とを有している。
これらの材料30,32の数は、数十個であってもよい。
【0049】
第1の材料30と第2の材料32とは金属であり、鉛、鋳鉄、或いは、それらの合金の一種からなるブロックとするのが好ましい。
この種の物質によって、ガンマ線に対する放射線防御性と十分な熱伝導性との両方を確保できる。
【0050】
この第1の実施例では、第1の材料30と第2の材料32とは、それぞれ、おおよそ台形の断面を有しており、それの全体として長さが一定であるのが好ましい。
実際、ここで、各材料は、軸8に平行な軸の、台形の底部を有する真っ直ぐな角柱形状となっており、2つのシェル22,24の間に収納され、空洞6の長さ以上に長手方向に延びている。
さらに、上記の台形の断面は、全体として等脚台形の形状となっている。
【0051】
第1の材料30のそれぞれに関して、上記の長辺を規定する面が、外側シェル24の内側面24aに接し、さらには、直接の接触によって支持されるのが好ましい。
また、この接触は、内側面24aに面している上記の角柱の全表面で面接触であるのが好ましい。
このためには、たとえ本発明の範囲を超えることなく真っ直ぐな長辺が想定できたとしても、上記の長辺には、内側面24aと同様か、または、一致した直径の、同一中心の凸状の円弧形状を採用するのが好ましい。
【0052】
さらに、第1の材料30の短辺は、内側シェル22の外側面22aから隔たっており、結果として生じる隙間は、例えば、5mmより大きいか、さらに大きくてもよい。
一般的には、上述の半径方向の隙間は、空間18の半径方向の厚さの1/30と1/10との間で表される。
【0053】
逆に、各第2の材料32は、内側シェル22の外側面22aに接して支持され、さらに好ましくは直接接触する長辺の形状を規定する面を有している。
この接触は、外側面22aに面している上記の角柱の全表面で面接触であるのが好ましい。
このためには、たとえ真っ直ぐな長辺が想定できたとしても、上記の長辺には、外側面22aと同様か、または、一致した直径を有する同一中心の凹状の円弧形状を、ここでは採用する。
【0054】
さらに、第2の材料32の短辺は、内側シェル22の内側面24aから隔たっており、結果として生じる隙間は、例えば、5mmより大きいか、さらに大きくてもよい。
ここでも、上述の半径方向の隙間は、さらに一般的に、空間18の半径方向の厚さの1/30と1/10との間で表される。
【0055】
上記の台形の短辺の形状を規定している第1の材料30の面と第2の材料32の面とは、横断面において、様々な形状、例えば、真っ直ぐか、代わりに円弧形状を有していてもよい。
【0056】
上記の台形の側部を規定するブロック30,32の面は、2つの接触により2つの間に、平らな境界面40を形成するのが好ましい。
より正確には、図2に示されるように、長手軸8に直交する任意の平面に沿い、この境界面を横切る断面において、各接触する境界面40は、その中心Mで、それを横切る放射状の直線41と鋭角Aをなす直線状とする。
このように、この0°と90°との値の間の鋭角Aは、上記の隔たりを考慮せずに、30°と60°との間とするのが好ましく、45°程度であると、なお一層好ましい。
直線40の傾斜方向は、放射状の直線41が、最初に直線40から始まって第1の材料30を通って半径方向外側に向って延び、さらに、最初に直線40から始まって第2の材料32を通って半径方向内側に向かい延びるような傾斜方向である。
言い換えれば、第2の材料32に関して、第1の材料30の周方向のオフセット方向に対応する周方向のオフセット方向に沿って放射状の直線41から周方向にオフセットされている間は、直線40は、その中心から半径方向内側に向かって延びている。
例として、図2では、最も左の第1の材料30が、時計方向に沿って最も左の第2の材料32から周方向にオフセットされている。
さらに、それは、放射状の直線41に関して直線40の半径方向内側部分によってオフセットされた、この同一の時計方向に沿っている。
【0057】
したがって、各第1の材料30において、それによって形状が規定された2つの境界面40は、それぞれ、境界面40に対応する放射状の直線41に関して鋭角Aだけ傾いた直線状となっている。
さらに、断面が台形なので、これらの2つの直線40は、それぞれ、半径方向内側に向かうと互いに近づく2つの直線40´によって補助される。
2つの直線40´は、2つの放射状の直線41,41の間に位置する点Iで交差し、直線41,41を2つの直線40の中心で横切る。
言い換えれば、各直線40は、それを補助する直線40´の一部をなしている。
したがって、同様に、各第2の材料32において、それによって形状が規定された2つの境界面40は、それぞれ、境界面40に対応する放射状の直線41に関して鋭角Aだけ傾いた直線状となっている。
さらに、断面が台形なので、これらの2つの直線40は、それぞれ、半径方向外側に向かうと互いに近づく2つの直線40´によって補助される。
2つの直線40´は、2つの放射状の直線41,41の間に位置する点Iで交差し、直線41,41を2つの直線40の中心で横切る。
【0058】
さらに、各材料30,32に対して、長辺Eと短辺eとの長さの比を3と8との間とする。
【0059】
このような上記の側壁部に十分な熱伝導性を与える構造を利用して、上記のアセンブリから放出された熱は、2つのシェル22,24の間で連続的に伝わる。
図2の矢印によって概略的に示されるように、熱は、最初に内側シェル22と第2の材料32の長辺を規定している面との間を伝わり、次に上記の接触によって、第1の材料30と第2の材料32との間の境界面40を伝わり、そして、最終的に第1の材料30の長辺を規定している面と外側シェル24との間を伝わる。
この解決策の主な利点の1つは、これら2つのシェルの一方だけにそれぞれ接触する単純な形状の材料30,32を使って、2つのシェル間に得られる連続的な熱の優先的伝導経路が確保されることである。
このことは、材料30,32を、それらの製造コスト削減するために、大きな公差を有して製造してもよいことを意味している。
【0060】
第1の実施例では、このように、材料30,32のそれぞれが、環状空間18内での接触によって独立に保持されている。
材料30,32は、それぞれ、シェルの一方と、その2つの隣接する防御材料とに接して固定されている。
【0061】
したがって、空間18に、材料30,32を長手方向に、次々に挿入できる。
次の各材料が、すでに挿入された最後の材料と、台形の一方側を規定している側面のうち一方に接触して配置され、それの他方の側面の一部は、挿入される次の材料に接触する支持体として機能する。
【0062】
複数の材料30,32が、360°にわたり隙間なく広がっていてもよいが、最後の放射線防御材料の組み付けが困難にならないように、周方向締付手段の位置決めのために取っておいた扇部分を空間18に残して、大体360°未満まで広がっているとよい。
【0063】
これについては、周方向締付手段44が、図3に概略的に示されている。
周方向締付手段44は、ほぼ360°の扇部分を形成している上記の複数の材料のうち2つの端部材料の間に配置されている。
矢印46によって概略的に示されるように、この周方向締付手段によって、材料30,32を上記の周方向に沿って押接することができる。
この周方向締付手段は、当業者によって適切に考えられた任意の設計であってもよい。
周方向の押接の下で、このような複数の材料の配置によって、任意の2つの隣接する材料30,32の各組の間で上記の台形の側部を規定している面に及ぼされる接触力が増大する。
この境界面40に直交する力は、図3において矢印48によって表されている。
【0064】
矢印50によって概略的に示されてきたように、力48は周方向Tに対して傾いているので、力48によって、2つの材料30,32を、それぞれ、それに対応するシェルに対して押接することができる。
言い換えれば、2つの材料30,32のうち一方の材料が、他方の材料に、対応するシェルに対して他方の材料を固定する力を及ぼし、及ぼされる。
したがって、手段44によって周方向の締め付けを行うことにより、材料30,32と、それらの対応するシェルとの間の接触の強さを増大させることができる。
明らかに、この締め付けによって、上記の台形の側部を規定している材料30,32の側面間の接触の強さの増大ももたらされる。
これらの接触の強さを増大させることによって、より優れた熱伝導性が保証されるという点で有利となる。
【0065】
他に考えられる構成として、例えば、図4だけに概略的に示された120°で3つの周方向締付手段44が配置されるなどのいくつかの周方向締付手段44が提供されている。
これらの手段44の数がいくつであっても、周方向に沿ってすぐ後に続く手段44のうちの2つが、それらの間で、それらによって周方向に押接された複数の材料30,32を区切っている。
したがって、図4に示された例では、それぞれ環状空間18に摺動される複数の材料30,32によって形成された3つの別々の組立部52´だけでなく、それぞれ周方向の圧力下で2つの隣接する組立部52´を動かすのに寄与する3つの締付手段44も提供されている。
【0066】
環状空間18に数個の締付手段44が提供される場合には、それらの少なくとも1つが、そのとき、シェル22,24の一方に固定された材料の形状、材料30,32の形状と同一の形状、或いは、同様の形状をとってもよい。
たとえ、この手段が、それを周方向に拡張可能とする手段を有していなくても、それは、それにすぐ後に続く各締付手段との協働により、それに対応する上記の複数の材料に対する圧力止めを構成することによって、すべて同じ締め付け機能を実現する。
【0067】
このような構成では、上記のキャニスターの製造中に材料30,32が環状空間18に摺動された後、さらに、上記の固定された材料が、材料30,32の角度の指標付けの機能を果し、最初の材料30,32を適切な位置に維持可能とする固定された支持体としても機能する。
【0068】
図5〜図7を参照すると、例によって、複数の材料30,32を押接する周方向に拡張可能な周方向の締付手段44の具体化を考えることができる。
締付手段44には、全体として等脚台形の断面形状に関して、材料30,32の形状と同一か、または、同様の一般の形状を採用するが、1つのブロックに全てが作られるのが好ましい材料30,32とは違って、3つの別々の部品が考えられる。
実際、締付手段44は、最初に2つの側部部品50を有しており、2つの側部部品50は、それぞれ、上記の台形の一方の側部を形成する一つの面を有している。
これらの2つの面は、この手段44の両側に置かれた上記の2つの材料を接触させることを目的としている。
これについて、締付手段44が第1の材料30の形状を取る場合には、締付手段44は、周方向で、それに直接隣接している2つの第2の材料32と接触するし、接触される。
これらの部品50は対称になっており、上記の台形の短辺を形成するために一緒に面の形状を規定している。
また、部品50は、それぞれ、上記の台形の長辺の一部を形成するために1つの面を有している。
この長辺は、締付手段44の中心に、2つの側部部品50の間に挿入される三角形断面の締付材料52からなる底部によって完成する。
この締付材料52は、テーパー加工されている。
すなわち、締付材料52は、図7(a)と図7(b)とに示されるように、長手方向Xに沿って減少する三角形断面を有している。
この締付材料52の底部によって、上記の台形の長辺が完成するように提供されている場合には、締付材料52の2つの平らな側面は、押圧下で、それらの部分が2つの平らな支持面54を隔てて配置するためにある。
締付材料52の2つの平らな側面は、それぞれ2つの側部部品50に面しており、それぞれ2つの側部部品50に合っている。
【0069】
さらに、締付材料52の側面と支持面54との傾斜は、同時に2つの面接触を得るように、なるべく均一な接触を得るように提供される。
【0070】
手段44は、以下の方法で作用する。
最初に、2つの材料30,32の間で、上記のシェルによって形状が規定された内部の空間の中に2つの側部部品50が挿入される。
それから、締付材料52が、均一な接触が得られるまで、2つの支持面54の間に長手方向に摺動される。
部品50に対して締付材料52を長手方向にずらしていくと、その結果として、部品50が周方向Tに沿って互いから離れ、このため、複数の放射線防御材料30,32は、この同じ方向に押接され、それから、これらの材料間の半径方向の相対的な移動により、それらの対応するシェルに相互に接して固定される。
【0071】
図8〜図10の(b)を参照することにより、本発明の第2の実施例に係るキャニスター2を理解することができる。
【0072】
一方で、第2の材料32は、内側シェル22と独自には接触しないが、例えば、上記のシェルとナット(不図示)とが一体となったガジオンによって、或いは、溶接などの任意の別の手段によって、内側シェル22に固定して組み立てられているという事実により、第2の実施例は、第1の実施例とは区別される。
他方で、第1の材料30は、それぞれ、シェル22に固定されたそれの隣接する2つの第2の材料32と外側シェル24との間で、環状空間18内での接触だけによって保持された状態にする。
【0073】
さらに、もう一つの違いは、第2の材料32が、それぞれ長手方向Xの所定方向に減少する台形の断面を有しており、逆に、第1の材料30が、それぞれ所定方向に増大する台形の断面を有しているという事実にある。
これは、図10の(a)と図10の(b)とにおいて、最もはっきりと見ることができる。
【0074】
したがって、上記のキャニスターの製造を保証するために、上記の台形の側部を規定している材料30,32の側面間で均一な接触が得られ、上記の長辺を規定している材料30の面と外側シェルとの間で均一な接触が得られるまで、第1の材料30は、それぞれ、それの対応する2つの固定された第2の材料32間で、そして、2つのシェル22,24間で長手方向に摺動される。
第1の実施例と同様に、台形の側部を規定している材料30,32の側面を平らにする。
【0075】
2つの材料32に対して第1の材料30を長手方向にずらしていくと、結果として、接触の強さが増大し、これにより熱伝導性が強化される。
【0076】
一方では、十分な接触力を保証するために、そして材料32と外側シェルとの間の材料30の押付け作用を得るために、他方では、材料30,32の側面が、長手軸に対して、1°と10°との間の値だけ傾くように、長手方向に沿う台形の断面が変化する。
さらに、材料30自体の重量を、まさに上記の必要不可欠な接触力を得るのに十分とするようにできることに留意する。
【0077】
最後に、図11に示された第3の実施例では、第1の材料30が、長辺と側部との間の2つの角において、全体として面取りされた台形形状の横断面を有しており、第2の材料32が、全体として三角形形状の横断面を有していることが、前の実施例とは異なっている。
その他の特徴、特に接触する境界面40の傾斜に関しては、同一か、または、同様である。
【0078】
ここまで記載してきた本発明に、当業者により、一意的に限定しない例によって、様々な技術的修正がなされてもよいことは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性物質の搬送および/または貯蔵用のキャニスター(2)であって、
前記キャニスターは、
前記キャニスターの長手軸(8)の周囲に延びる側壁部(14)
を有し、
前記側壁部は、
放射性物質を収納するための空洞(6)を形成し、
内側金属シェル(22)と外側金属シェル(24)と
を有し、
前記2つのシェルは、
同心であり、
ガンマ線に対するバリアを形成する放射線防御手段(20)が収納される環状空間(18)の内部を共に形成し、
前記放射線防御手段は、
前記キャニスターの周方向に沿って隣接する少なくとも1つの第1の金属製放射線防御材料(30)と少なくとも1つの第2の金属製放射線防御材料(32)とを有し、
前記内側シェル(22)から隔たった前記第1の材料(30)は、前記外側シェル(24)に接して支持され、
前記外側シェル(24)から隔たった前記第2の材料(32)は、前記内側シェル(22)に接して支持され、
前記第1の材料(30)と第2の材料(32)とが、前記長手軸(8)に直交する任意の平面に沿い、かつ、この境界面を横切る断面内で、その境界面の中心において、境界面を横切る放射状の直線との鋭角(A)をなす直線状の境界面(40)に沿って互いに接触していることを特徴とするキャニスター。
【請求項2】
前記角度(A)が、30°と60°との間であることを特徴とする請求項1に記載のキャニスター。
【請求項3】
前記境界面(40)が平らであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキャニスター。
【請求項4】
少なくとも1つの第1の金属製放射線防御材料(30)だけでなく、
前記周方向に沿って前記第1の材料(30)の何れか一方側に配置された2つの第2の金属製放射線防御材料(32)も有し、
前記第1の材料(30)は、前記長手軸(8)に直交する任意の平面に沿い、かつ、この境界面を横切る断面内で、それぞれ直線状の2つの境界面(40)に沿って、それぞれ前記2つの第2の材料(32)と接触し、
前記直線状の境界面(40)のそれぞれは、それの中心で、それを横切る放射状の直線と鋭角(A)をなし、
前記2つの直線は、それぞれ、半径方向内側に向かうと互いに近づき、前記2つの放射状の直線の間で交差する2つの直線によって補助される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項5】
少なくとも1つの第2の金属製放射線防御材料(32)だけでなく、
前記周方向に沿って前記第2の材料(32)の何れか一方側に配置された2つの第1の金属製放射線防御材料(30)も有し、
前記第2の材料(32)は、前記長手軸(8)に直交する任意の平面に沿い、この境界面を横切る断面内で、それぞれ直線状の2つの境界面(40)に沿って、それぞれ前記2つの第1の材料(30)と接触し、
前記直線状の境界面のそれぞれは、その中心で、それを横切る放射状の直線と鋭角をなし、
前記2つの直線は、それぞれ、半径方向外側に向かうと互いに近づき、前記2つの放射状の直線の間で交差する2つの直線によって補助される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項6】
前記周方向に沿って交互に配置された複数の第1の金属製放射線防御材料(30)と第2の金属製放射線防御材料(32)とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項7】
第1の放射線防御材料(30)は、それぞれ、前記長手軸(8)に直交する任意の平面に沿って、長辺が前記外側シェル(24)に接して支持され、短辺が前記内側シェル(22)から隔たった、全体として台形形状の断面を有し、
第2の放射線防御材料(32)は、それぞれ、前記長手軸(8)に直交する任意の平面に沿って、長辺が前記内側シェル(22)に接して支持され、短辺が前記外側シェル(24)から隔たった、全体として台形形状の断面を有し、
前記台形の側部の形状を規定している前記第1の材料(30)と第2の材料(32)との面が、前記境界面(40)を形成するように、2つずつ接触している
ことを特徴とする請求項6に記載のキャニスター。
【請求項8】
それぞれの台形について、その長辺が、長辺の中心で局所的に、放射状の直線に直交して交差することを特徴とする請求項7に記載のキャニスター。
【請求項9】
それぞれの台形が等脚であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のキャニスター。
【請求項10】
それぞれの台形の長辺が、真っ直ぐか、或いは、それが接触している前記シェルの表面の直径と一致した直径の円弧形状であることを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項11】
それぞれの台形について、その長辺と短辺との間の長さの比が3と8との間であることを特徴とする請求項7ないし請求項10の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項12】
前記複数の第1の材料(30)と前記第2の材料(32)とのそれぞれが、前記環状空間(18)内に接触だけによって保持されていることを特徴とする請求項6ないし請求項11の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項13】
前記環状空間(18)内に収納され、かつ、前記周方向に沿って前記複数の第1の材料と前記第2の材料とを押接可能とする締付手段(44)を有していることを特徴とする請求項12に記載のキャニスター。
【請求項14】
前記複数の第1の材料(30)と前記第2の材料(32)とは、それぞれ、台形の底部を有する角柱形状であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のキャニスター。
【請求項15】
前記複数の第1の材料(30)のそれぞれ、または、
前記複数の第2の材料(32)のそれぞれが、それに対応するシェル(24,22)に固定して組み立てられ、
前記他方の複数の材料のそれぞれが、前記環状空間(18)内での接触だけによって保持されていることを特徴とする請求項6ないし請求項11の何れか1項に記載のキャニスター。
【請求項16】
対応するシェル(22)に固定して組み立てられた前記複数の材料(32)のそれぞれが、前記キャニスターの長手方向(X)の所定方向に減少する断面を有し、
前記他方の複数の材料(32)のそれぞれが、前記長手方向の所定方向に増大する断面を有することを特徴とする請求項15に記載のキャニスター。
【請求項17】
第1の金属製放射線防御材料と第2の金属製放射線防御材料とが、それぞれ前記環状空間に挿入され、
次に、前記周方向に沿って、これらの材料を押接可能とするように締め付けが行なわれることを特徴とする請求項1ないし請求項14の何れか1項に記載のキャニスターの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−102802(P2011−102802A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−249491(P2010−249491)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(507008552)テーエヌ・アンテルナシオナル (12)
【氏名又は名称原語表記】TN International
【住所又は居所原語表記】1, rue des Herons, 78182 Montigny Le Bretonneux, France