説明

熱可塑性溶融樹脂のブロック分割法

【課題】押出成型加工法のスタート時、樹脂交換時、機器調整時の連続溶融樹脂たれ流し固化物の処理法として、現在はダイスの下で大きな不定形の塊として存在しており、その処理法としては、専門業者が引き取り専用の粉砕機か溶解機で再処理するのが普通である。しかし、大きさ、色、形状、樹脂の種類が様々であり、且つ突起状の物もあり取り扱いが不便、不安全であり、空間容積も悪く問題となっている。
【解決手段】連続的にたれ流れる溶融樹脂の下に切り欠き枠で組み立てた受け箱を置き、冷却固化した後枠を解体する事により、安全な作業で簡単に目的に適合した大きさの樹脂片を得る事が出来た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂をダイスから押し出しコーティングやシート成形の際、新規の機器、一部改造時か停止していた機器のスタート、樹脂交換や調整時に連続的にたれ流しされた樹脂を扱い易い大きさに分割する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新規に押出成型機をスタートさせる場合等で押出機やダイスの内部洗浄した樹脂は従来、ダイスの下で床上にたれ流し冷却固化され、数kgか100kgの不定形の大きな樹脂の塊として成っており、これは専用の処理業者が粉砕機か溶融機等で再処理されているのが現状である。、
【特許文献1】特公開2000−237716,特公開平08―338374
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
押出成形の際、新規スタートや樹脂交換、調整時に連続してたれ流しされた樹脂は、ダイスの下でどくろを巻いた不定形の大きな樹脂の塊となっており、その取り扱いが大きな問題になっているのが現状である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの問題点を解決する方法として、発明者等は実験を含む検討を行い連続的にたれ流れる溶融樹脂の下に、ダイスからのたれ流れる溶融樹脂を相当量受け入れる事が出来る大きさの多数の小間を持つ、切り欠き枠板より構成され底部板と固着されていない受け箱を置き、流下してくる溶融樹脂を分割しながら受け入れる。流下後水を掛けて冷却固化させ枠板を解体すると、枠板の小間にある荷扱いの良いサイズの固形樹脂が得られる。
【発明の効果】
【0005】
押出成形における樹脂変えや調整時における連続的にたれ流しされる樹脂は、1)数kg―100kgと重さや大きさが色々である。2)ダイスから吐出した樹脂の為、突起物等があり、置き場所、コンテナ等への空間効率が悪い。等の問題を本発明により解決する。即ち、受け箱の切り欠き枠の選択により、目的に応じた適当な大きさに選定する事が出来、作業が安全となり、空間効率が向上して、置き場所等の安全と美観が図れる。
本法はポリオレフィン系、ポリスチレン等のみならず、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂にも適用する事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明を実施するには、図2に示した様な切り欠き枠よりなる型枠を組み立て、これを必要なら固着していない底部の板と共に図1に示す様に溶融樹脂がたれ流しされているダイスの下に置く。枠が構成する小間はその後の目的に応じて適切なサイズとして、切り欠き枠の材質は鉄、アルミ、等の金属が好ましくその表面に離型剤を塗布したり、枠を弗素樹脂コート等の固着した樹脂の剥離を容易にする事が好ましい。底板は枠に固着していない方が樹脂の取り出し工程が容易となる。
【実施例1】
【0007】
ポリオレフィン系樹脂の押し出コーテイング加工において、樹脂交換時の連続たれ流し溶融樹脂の処理法として本発明による切り欠き枠の受け箱を使用した所、作業が非常に安全で効率良く実施する事ができた。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】切り欠き型枠の組立図である。
【図3】切り欠き枠
【符号の説明】
【0009】
1 押出機
2 ダイス
3 たれ流しされている溶融樹脂膜
4 溶融樹脂受け箱
5 切り欠き枠で組み立てた溶融樹脂受け箱
6 切り欠き枠(横)
7 切り欠き枠(縦)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性溶融樹脂をダイスから押し出してコーティングやシ−ト成形の際、樹脂交換や調整時に連続時にたれ流しされた樹脂を底部が型枠板と固着されておらず、切欠き枠板で構成される型枠箱を使用し溶融樹脂を分割させ、冷却固化させる事を特徴とする溶融樹脂処理法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−105974(P2007−105974A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−298619(P2005−298619)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(594058816)
【出願人】(505383718)
【出願人】(505383729)
【Fターム(参考)】