説明

熱感知器

【課題】感熱部の感知精度と、感熱部と筐体との接続信頼性と、感熱部の信頼性を向上させた熱感知器を提供すること。
【解決手段】監視領域における熱を感知する感熱部11と、感熱部11による感知状態に応じて警報を行う制御部と、制御手段を保護する筐体81とを備えた熱感知器1において、感熱部11と筐体81とを、感熱部11の歪みを吸収するための応力吸収手段を介して固定した。例えば、この応力吸収手段は、感熱部11を覆うように設けられたものであって、筐体81と接続された薄板状部材として構成され、感熱部11は、薄板状部材と、粘着性フィルムとにより、挟持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視領域における熱を感知して、感知状態に応じて警報を行う熱感知器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、火災の発生を、火災により発生する熱で感知する熱感知器が提案されている。この熱感知器は、その感知原理に基づいて、差動式熱感知器と定温式熱感知器とに大別されている。このような熱感知器は、一般的に、監視領域における熱を感知する感熱部と、感熱部による感知状態に応じて警報を行う感知器本体とを備えて構成されている。
【0003】
このうち、感熱部は、監視領域における熱を感知し、その感知状態を他の状態変化へ変換するセンサ部を備えて構成されている。このセンサ部には、温度上昇による空気の膨張により変形するダイヤフラム、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタ、又は、温度に応じて所定方向に変形するバイメタル等が使用されている。
【0004】
図12は、従来の、熱感知器の縦断面図である。この熱感知器は、天井C等の取付け面に設置される。ここで、熱感知器は感熱部10と本体部20を備えて構成されている。感熱部10は、本体部20の筐体80の内側に、図示されていない接着剤により接続される(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003−196760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、本願発明者等により、温度が変化すると焦電効果によって焦電電流を出力する強誘電性物質であるセラミック素子を、熱感知素子として利用することが検討されている。このセラミック素子は薄膜状に成型できるため、これを熱感知素子として利用することで、熱感知器全体を小型化することが可能になる。
【0007】
しかしながら、上記従来の熱感知器では、感熱部と筐体とは接着剤で全面的に固定されていたため、このような構造を上記セラミック素子を感知部として利用した熱感知器にそのまま適用した場合には、筐体の歪みや、周囲温度が変化した場合、気圧が変化した場合においては、感熱部と筐体との熱膨張率の違い等による歪みによって、感熱部と筐体との接着剤を介した接続面に応力が加わってしまうことがあった。このように感熱部に応力が加わった場合には、圧電効果によって感熱部からの出力に影響が出るため、感熱部が正確に熱を感知できなくなる恐れがあった。さらには、感熱部と筐体とが剥がれたり、感熱部と筐体とのどちらかが破損したりする恐れがあった。
【0008】
また、熱を感知する感熱部から熱容量の大きい筐体に熱が伝熱してしまい、この感熱部の熱応答性が悪くなるという問題があった。即ち、感熱部から筐体へ熱が逃げてしまい、感熱部の熱応答性を低減させる一因になっていた。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、感熱部と筐体との熱膨張率の違い等により生じる感熱部の歪みを緩和させることにより、感熱部の感知精度と、感熱部と筐体との接続信頼性とを向上させ、さらに、感熱部の熱応答性を改善させることにより、感熱部の信頼性を向上させることができる、熱感知器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の熱感知器は、監視領域における熱を感知する感熱手段と、感熱手段による感知状態に応じて警報を行う制御手段と、制御手段を保護する筐体とを備えた熱感知器において、感熱部と筐体とを、感熱部に歪みを生じさせないための応力吸収部を介して固定したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の熱感知器は、請求項1に記載の熱感知器において、応力吸収部は、感熱部を覆うように設けられたものであって、筐体と接続された薄板状部材であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の熱感知器は、請求項2に記載の熱感知器において、感熱部は、薄板状部材と、粘着性フィルムとにより、挟持されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の熱感知器は、請求項2又は3に記載の熱感知器において、筐体に、薄板状部材を溶着接続したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の熱感知器は、請求項1に記載の熱感知器において、応力吸収部は、筐体に一体に成型された応力吸収部であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の熱感知器は、請求項5に記載の熱感知器において、応力吸収部に、感熱部を溶着接続したことを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に記載の熱感知器は、請求項5又は6に記載の熱感知器において、筐体は、筐体に対して、別体成型された取付け部を有し、取付け部に応力吸収部を一体成型したことを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載の熱感知器は、請求項1から7のいずれか一つに記載の熱感知器において、感熱部を、監視領域へ、直接的に、又は、応力吸収部を介して、露出させたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に記載の熱感知器は、請求項1から8のいずれか一つに記載の熱感知器において、感熱部と筐体との間に、監視領域から筐体内部への異物の侵入を防止するための保護部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、熱感知器は、筐体の歪みや、周囲温度や気圧が変化した場合の感熱部と筐体との熱膨張率の違い等による歪みが感熱部に生じるのを防止することができるので、感熱部の誤動作を防ぎ、さらには、感熱部と筐体との剥がれや、感熱部又は筐体の破損を防止するという効果を奏する。
【0020】
この発明によれば、熱感知器は、感熱部から筐体への熱の逃げを最小限に抑えることができるので、感熱部の熱応答性を向上するという効果を奏する。
【0021】
この発明によれば、熱感知器は、感熱部と筐体とを密閉できるので、監視領域から筐体内部、さらには、センサ部への、異物の侵入を防ぐという効果を奏する。
【0022】
この発明によれば、熱感知器は、応力吸収部を別途成型後、筐体に取付けすることができるので、筐体を容易に製作でき、筐体の歩留まりと生産性を向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る熱感知器の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕本発明の基本的構成を説明した後、〔II〕本発明の各実施の形態について説明し、〔III〕最後に、本発明の各実施の形態に対する変形例について説明する。
【0024】
〔I〕本発明の基本的構成
まず、本発明の基本的構成について説明する。熱感知器は、天井等の取付け面へ設置される。この熱感知器は、感熱部と感知器本体とを備えて構成されている。ここで、感熱部は、監視領域における熱を感知する感熱手段である。また、感知器本体は、感熱部の出力に基づいて火災の発生の有無を判断し、火災が発生したと判断した場合には警報や移報出力等を行う。さらに感知器本体は、制御部と筐体とを備えて構成されている。制御部は、火災発生の有無の判断結果に応じて警報を行う制御手段であり、筐体は、熱感知器の構造体であり、制御部を保護する保護手段である。
【0025】
本発明は、温度上昇にともなう感熱部と筐体との間に生じる歪みを吸収するために、感熱部と筐体との間に肉厚の薄い構造部分を設け、感熱部と筐体のそれぞれの熱膨張率の違いにより発生する熱応力を吸収することを特徴とする。また、当該応力吸収部材は、感熱部から筐体への熱伝導も最小限に抑える効果を有する特徴がある。また、気圧や気温の変化により、密封されている感熱器内部の空気が膨張もしくは収縮し、感熱部に歪みが生じた場合において、その歪みを吸収することができる。
【0026】
また、本発明は、感熱部と筐体との接続作業を容易にするために、接着剤による接続ではなく、溶着による接続にしたことを主たる特徴の一つとする。例えば、感熱部の薄板状部材と筐体とを溶着する。
【0027】
〔II〕本発明の実施の形態
次に、本発明に係る熱感知器の各実施の形態について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態1)
まず、最初に、実施の形態1について説明する。本実施の形態1に係る熱感知器は、概略的に、感熱部を薄板状部材に、粘着性フィルムを用いて固定し、感熱部を、薄板状部材を介して筐体に接続したこと、及び、感熱部を、薄板状部材を介して監視領域に露出させたことを主たる特徴とする。
【0029】
(全体構成について)
図1は、感熱部11と筐体81とを接続した状態における熱感知器1の縦断面図、図2は、感熱部11と筐体81とを接続する前の状態における熱感知器1の縦断面図である。これら図1、2に示すように、熱感知器1は、感熱部11と感知器本体21とを備えて構成されている。
【0030】
(感熱部の構成について)
このうち、感熱部11の構成を説明する。図3は、ラミネート部60に挟持されている状態における感熱部11の平面図及び縦断面図を関連させて示した図、図4は、感熱部11の平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。感熱部11は、監視領域における熱を感知する感熱手段であり、センサ部30と、電極金属部40と、金属板50とを備えて構成されている。センサ部30は、その感知状態を他の状態変化へ変換するセンサ手段であり、例えば、監視領域の温度が変化すると焦電効果によって焦電電流を出力する強誘電性物質を薄膜化した薄板状感熱センサとして構成されている。電極金属部40及び金属板50は、センサ部30から出力された焦電電流を筐体21へ電線等を介して出力するための電極手段である。
【0031】
これらセンサ部30、電極金属部40、及び、金属板50は、3層の積層構造となっており、センサ部30の外側(監視領域に面する側。以下同じ)に金属板50が、センサ部30の内側(監視領域と反対側。以下同じ)に電極金属部40がそれぞれ配置されている。これらセンサ部30、電極金属部40、及び、金属板50は、それぞれ略薄厚円盤形に形成されており、略同心円盤状に積層されている。ここで、各部の直径は、電極金属部40、センサ部30、金属板50に至るにつれ順次大きくなっている。また、そして、センサ部30と金属板50とは、接着剤により接着されており、電極金属部40は、センサ部30上に蒸着されている。
【0032】
ラミネート部60は、感熱部11を挟持するラミネート手段であり、ラミネート外材61とラミネート内材62とを備えて構成されている。このうち、ラミネート外材61は、特許請求の範囲における薄板状部材、ラミネート内材62は、特許請求の範囲における粘着性フィルムに対応する。ラミネート外材61は、金属板50の外側に配置されており、ラミネート内材62は、電極金属部40の内側に配置されている。
【0033】
これらラミネート外材61とラミネート内材62とは、センサ部30、電極金属部40、及び、金属板50をそれらの間に挟めるように、金属部50よりも充分に大きい直径の略薄厚円盤形に形成されている。また、ラミネート外材61の外周部がラミネート内材62よりも外側に露出するように、ラミネート外材61の直径はラミネート内材62よりも大きい。また、ラミネート内材62は、ラミネート外材61側の全面に粘着材が塗布されている。よって、ラミネート外材61とラミネート内材62とを、感熱部11を挟んで貼り合わせることにより、感熱部11は、ラミネート部60に挟持される。
【0034】
これらラミネート外材61及びラミネート内材の具体的な材質や寸法は任意であるが、例えば、ラミネート外材61は、樹脂から成り、その厚さは、強度、応力吸収特性、形成容易性、及び、熱応答性を考慮して、0.2mm以下となっている。ラミネート内材62は、樹脂から成り、例えば、その厚さは、0.05mm以下となっている。ラミネート外材61とラミネート内材62の耐熱温度は、熱感知器の作動温度と樹脂の溶融温度とを考慮して、85℃以上であることが好ましい。
【0035】
さらに、ラミネート内材62は、図3に示すように、切欠き部62aを備えている。具体的には、切欠き部62aは、ラミネート内材62の外周から中心部に向けて設けられた、略U溝の切欠きとして形成されている。ここで、制御部(図示せず)と電気的に接続された電線等を、切欠き部62aから一部露出した電極金属部40と金属板50とに直接半田付けすることにより、感熱部11と制御部(図示せず)とを電気的に接続することができる。
【0036】
(感知器本体の構成について)
次に、感知器本体21の構成を説明する。感知器本体21は、制御部(図示せず)と筐体81とを備えて構成されている。制御部は、感熱部11から出力された焦電電流を受け取り、この焦電電流の大きさを所定の閾値と比較等することによって、火災の発生の有無を判断し、この判断結果に応じて警報を行う制御手段である。この制御部は、例えば、IC(Integrated Circuit)及びこのIC上で実行されるプログラムとして構成され、所定の制御を実行する。
【0037】
この筐体81は、熱感知器1の構造体であり、制御部(図示せず)を保護する保護手段である。図1、2に示すように、筐体81の下端部近傍の内側に、略円盤形の接続面部81aが形成されており、この接続面部81aに、上述したラミネート部60に挟持された感熱部11が固定されている。なお、筐体81の具体的材質や製造方法は任意であるが、例えば、筐体81は樹脂成型にて形成されている。
【0038】
(感熱部と筐体との接続構造について)
次に、感熱部11と筐体81との接続構造について、より詳細に説明する。筐体81の接続面部81aは、開口部81cと接続部81dから成る。ここで、開口部81cは、接続面部81aと略同心の平面略円形の開口部であり、その外径は、ラミネート外材61より小さく、かつ、金属板51より大きくなるように決定されている。従って、感熱部11を接続面部81aに対して外側から押付けると、感熱部11のラミネート外材61以外の部分が開口部81cを介して筐体81の内側に配置されるので、この筐体81によって感熱部11が保護されると共に、感熱部11のラミネート外材61が接続面部81aに押し当てられた状態で接触するので、感熱部11を、接続面部81aを介して筐体81に固定できる。
【0039】
また、筐体81の外端部81eは、接続面部81aよりもさらに外側に延出しており、さらに外端部81eの内径はラミネート外材61とほぼ同径、又は、若干大きな口径に決定されていることから、この外端部81eの内面と接続面部81aとの間に、ラミネート外材61を配置した際に、筐体81とラミネート外材61とがずれることなく、ラミネート外材61を固定することができる。
【0040】
ここで、図2に示すように、接続面部81aの外側面には、接続部81dが形成されている。この接続部81dは、感熱部11を筐体81に溶着するための被溶着部であり、接続面部81aと略同心円状の環状突起として形成されている。従って、図1に示すように、ラミネート外材61の内側面と接続面部81aの外側面を当接させた状態で、接続部81dを超音波や熱によって溶かすと、接続部81dと、この接続部81dに対応するラミネート外材61の接続部61aとが溶着し、感熱部11と筐体81とが溶着される。すなわち、接続部61aと接続部81dとは、感熱部11と筐体81との相互の接続を行う接続手段を構成する。
【0041】
(歪みの吸収について)
このように接続された状態において、感熱部11と筐体81とは、ラミネート外材61という薄板状部材のみを介して接続されている。より詳細には、図1に示すように、筐体81の接続面部81aの端部とラミネート内材62との間には、間隔Wが形成されている。従って、このラミネート外材61によって、筐体81の歪みや、周囲温度が変化した場合の感熱部11と筐体81との熱膨張率の違いによる歪みを吸収することができる。このため、センサ部30が歪みによる圧電効果により電界を発生することによる感熱部11の誤動作を防ぎ、さらには、感熱部11と筐体81との剥がれや、感熱部11又は筐体81の破損を防止することができる。
【0042】
さらに、感熱部11とラミネート外材61との接着には、伸縮性のある粘着フィルムであるラミネート内材62を用いており、感熱部11とラミネート外材61とは、お互いに固着されておらず、横方向等には若干互いにずれることもでき、歪みがここでも吸収されることとなる。
【0043】
(熱容量について)
このように接続された状態において、感熱部11のセンサ部30と、監視領域との間には、金属板50とラミネート外材61のみが介在することになる。従って、これら金属板50とラミネート外材61との厚みは、従来の筐体と接着剤とを合わせた厚さより、大幅に薄くすることができる。このため、監視領域からの熱が感熱部11に伝わりやすくなり、又、感熱部11から筐体81への熱伝導は、ラミネート外材61に熱伝導率が小さい樹脂材を使用しており、熱を逃げるのを抑えられるため、その結果、感熱部11の熱応答性が向上する。
【0044】
(保護手段について)
また、上記の接続構造において、接続部81dが上述のように環状突起として形成されているので、この接続部81dの溶着部分も、接続面部81aと略同心状の円環状になり、感熱部11と筐体81との間の隙間が平面略全周に渡って塞がれる。すなわち、感熱部11と筐体81とが、接続部61aと接続部81dとの溶着によって密閉されるため、監視領域から開口部81cを介して筐体81の内部へ塵や水分等の異物が侵入することを防ぐことができる。すなわち、接続部61aと接続部81dとは、特許請求の範囲における保護手段に対応する。
【0045】
(生産性について)
さらに、感熱部11と筐体81との接続は、上述のように、ラミネート外材61の接続部61aと接続面部81aの接続部81dとの溶着である。この溶着作業は、従来の接着作業に比べて短時間で終わるため、従来のように接着剤が固まるまで感熱部と筐体とを仮固定する必要がなく接続作業が容易になるとともに、接着剤自体の保存や取り扱い等の管理も不要となり、熱感知器1の生産効率を向上させることができる。
【0046】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係る熱感知器は、概略的に、実施の形態1と略同様の特徴を有するが、感熱部を、筐体に設けられた応力吸収部を介して筐体に接続したこと、及び、感熱部を、監視領域に直接露出させたことを主たる特徴とする。
【0047】
(全体構成について)
図5は、感熱部12と筐体82とを接続した状態における熱感知器2の縦断面図、図6は、感熱部12と筐体82とを接続する前の状態における熱感知器2の縦断面図である。なお、特に説明なき構造については、上述した実施の形態1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。この熱感知器2は、感熱部12、感知器本体22、及び、パッキン90を備えており、ラミネート部60が省略されている。ここで、パッキン90は、監視領域から筐体82内部への塵、水分等の異物の侵入を防止するための特許請求の範囲における保護手段に対応する。
【0048】
(感熱部の構成について)
まず、本実施の形態2に係る感熱部12の構成を説明する。図7は、感熱部12の平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。この感熱部12は、実施の形態1の金属板50に代えて、金属板51を備えて構成されている。ここで、金属板51は、孔部51aを備えている。図7では6個の孔部51aを設けているが、これに限定されるものではない。これらの孔部51aは、金属板51の端部のうち、センサ部30よりも外周側に延出している部分において、金属板51の中心点を中心とした円周上に、略等間隔で配置されている。この孔部51aの機能については後述する。
【0049】
(保護手段について)
次に、本実施の形態2に係るパッキン90の構成を説明する。図8は、パッキン90の平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。このパッキン90は、略薄厚円環形をしており、この円周上の金属板51に設けられた孔部51aに対応する位置に、孔部90aが、略等間隔で配置されている。パッキン90は、例えば、ゴム等から成る。このパッキン90aの機能については後述する。
【0050】
(感知器本体の構成について)
次に、感知器本体22の構成を説明する。感知器本体22は、実施の形態1の筐体81に代えて、筐体82を備えて構成されている。図5、6に示すように、筐体82は、実施の形態1の接続面部81aに代えて、接続面部82aを備えて構成されている。ここで、接続面部82aは、筐体82の下端部近傍の内側に形成された、略薄厚円盤形である。
【0051】
(感熱部と筐体との接続構造について)
ここで、感熱部12と筐体82との接続構造について、より詳細に説明する。筐体82の接続面部82aは、応力吸収部82b、開口部82c、及び、ボス部82fを備えて構成されている。図6では、ボス部82fは2個しか図示されていないが、実際には、さらに多くのボス部82f、例えば、全部で6個のボス部82fが存在している。
【0052】
応力吸収部82bは、接続面部82aと略同心の略円盤形をしており、その肉厚は、接続面部82aに対して薄くなっている。その厚さは、任意であるが、強度、応力吸収特性、形成容易性、及び、熱応答性を考慮して、0.2mm以下となっている。また、応力吸収部82bの外径は、金属板51及びパッキン90の外径より若干大きく、応力吸収部82bと接続面部82aとの境界における段差部分の長さは、金属部51とパッキン90とを合わせた厚さ方向の長さよりも若干大きくすることが好ましい。このため、金属部51とパッキン90とを、応力吸収部82bに対して内側から押付けると、金属部51とパッキン90とが、接続面部82aと応力吸収部82bとで形成された空間に収容されることができ、センサ部30の位置がほぼ決定される。ここで、応力吸収部82bは、特許請求の範囲における応力吸収部に対応する。また、開口部82cは、応力吸収部82bと略同心の平面略円形の開口部である。
【0053】
また、ボス部82fは、応力吸収部82bの内側面にあり、より詳細には、応力吸収部82bの中心点を中心とした円周上に、略等間隔で配置されている。ここで、ボス部82fの各中心位置は、金属板51の孔部51aの各中心位置と、パッキン90の孔部90aの各中心位置と、一致している。さらに、ボス部82fは、孔部51aの直径より若干小さく、孔部51aと孔部90aとは略同径である。
【0054】
従って、パッキン90の孔部90aをボス部82fに挿入させることにより筐体82に当接させることができ、さらに、金属板51の孔部51aをボス部82fに挿入させることによりパッキン90に当接させることができる。これらのボス部82fは、感熱部12を筐体82に溶着するための被溶着部であり、従って、図5に示すように、筐体82、パッキン90、及び、感熱部12が密着した状態で、ボス部82fを超音波や熱によって溶かすと、ボス部82fが孔部51aに溶着し、感熱部12と筐体82とが、パッキン90を介して接続される。すなわち、ボス部82fと孔部51aとは、感熱部12と筐体82との相互の接続を行う接続手段を構成する。
【0055】
(歪みの吸収について)
このように接続された状態において、感熱部12と筐体82とは、応力吸収部82bのみを介して接続されている。より詳細には、図5に示すように、感熱部12は、筐体82のボス部82fの部分でのみ接続されており、これらのボス部82fは、応力吸収部82b上に形成されている。この応力吸収部82bの厚さは薄いため、筐体82の歪みや、周囲温度が変化した場合の感熱部12と筐体82との熱膨張率の違いによる歪みを吸収することができる。このため、センサ部30が歪みに起因する圧電効果により電界を発生することによる感熱部12の誤動作を防ぎ、さらには、感熱部12と筐体82との剥がれや、感熱部12又は筐体82の破損を防止することができる。
【0056】
(熱容量について)
ここで、パッキン90は、略薄厚円環形をしており、その内径は、センサ部30の外径と略同じか、又は、センサ部30の外径より若干大きい。従って、パッキン90を感熱部12に当接した状態において、センサ部30と監視領域との間にパッキン90が介在しないので、監視領域からセンサ部30への熱伝達がパッキン90によって阻害されることがなく、センサ部30の熱応答性を高めることができる。また、開口部82cの外径は、センサ部30の外径と略同じか、又は、センサ部30の外径より若干大きく、パッキン90の内径と略同径である。従って、感熱部12と、パッキン90と、筐体82とがお互いに接触した状態において、センサ部30と監視領域との間に応力吸収部82bが介在しないので、監視領域からセンサ部30への熱伝達が応力吸収部82bによって阻害されることがなく、センサ部30の熱応答性を高めることができる。
【0057】
この結果、上記の接続構造において、監視領域からの熱を直接、金属板51が受け取ることになる。ここで、金属板51の厚みは、従来の筐体と接着剤とを合わせた厚さより、大幅に薄くすることができ、センサ部30は、実施の形態1と比較しても、ラミネート部60が省略されているのでその熱容量がさらに小さくなり、監視領域からの熱が感熱部12に伝わりやすくなり、感熱部12の熱応答性が向上する。
【0058】
(保護手段について)
また、パッキン90の外径は、金属板51の外径と略同径か、又は、金属板51の外径より若干大きい。従って、パッキン90を感熱部12に当接して筐体82に固定した状態において、少なくともパッキン90の外周縁が筐体82に当接し、パッキン90が感熱部12と筐体82との間の隙間を塞ぐことができる。
【0059】
この結果、上記の接続構造において、感熱部12と筐体82とが、パッキン90を挟んで接続されることにより、密閉されるため、監視領域から開口部82cを介して筐体82の内部へ塵や水分等の異物が侵入することを防ぐことができる。すなわち、上述したように、パッキン90は、特許請求の範囲における保護手段に対応する。
【0060】
(生産性について)
さらに、感熱部12と筐体22との接続は、上述のように、ボス部82fの溶融による、孔部51aとの溶着である。この溶着作業は、従来の接着作業に比べて短時間で終わるため、従来のように接着剤が固まるまで感熱部と筐体とを仮固定する必要がなく接続作業が容易になるとともに、接着剤自体の保存や取り扱い等の管理も不要となり、熱感知器2の生産効率を向上させることができる。
【0061】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係る熱感知器は、概略的に、実施の形態1と略同様の特徴を有するが、感熱部を、筐体に設けられた応力吸収部を介して、監視領域に露出させたことを主たる特徴とする。
【0062】
(全体構成について)
図9は、感熱部12と筐体83とを接続した状態における熱感知器3の縦断面図、図10は、感熱部12と筐体83とを接続する前の状態における熱感知器3の縦断面図である。なお、特に説明なき構造については、上述した実施の形態1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。この熱感知器3は、感熱部12と感知器本体23とを備えて構成されている。
【0063】
(感知器本体の構成について)
次に、感知器本体23の構成を説明する。感知器本体23は、実施の形態1の筐体81に代えて、筐体83を備えて構成されている。図11は、筐体本体84と感熱部材取付け部85とを接続する前の状態における筐体83の縦断面図である。図11に示すように、筐体83は、筐体本体84と、感熱部12を取付ける感熱部材取付け部85とを備えて構成されている。ここで、筐体本体84は、取付け部84aを備えている。さらに、感熱部材取付け部85は、取付け部85aと接続面部83aとを備えている。ここで、取付け部84aと取付け部85aとは、筐体本体84に感熱部材取付け部85を接続する接続手段である。
【0064】
ここで、筐体本体84と感熱部材取付け部85とは、別々に樹脂成型された後に、筐体本体84に感熱部材取付け部85をインサート成型することにより、接続部84aと取付け部85aの部分でお互いに接続される。これは以下の理由による。すなわち、熱感知器3の熱応答性を向上させるためには、感熱部12と監視領域の間にある接続面部83aを薄くして、接続面部83aの熱容量を小さくすればよい。しかしながら、薄膜部を有する構造を一括で成型することは難しいため、薄膜部を有する感熱部材取付け部85を樹脂成型後、別途樹脂成型された筐体本体84にインサート成型することにより、本問題を解決している。この結果、筐体83を容易に製作することができ、筐体83の歩留まりを向上させることができる。ここで、感熱部材取付け部85は、特許請求の範囲における取付け手段に対応する。なお、筐体本体84と感熱部材取付け部85とは、インサート成型でなく、溶着や接着にて一体化してもよい。
【0065】
(感熱部と筐体との接続構造について)
さらに、感熱部12と筐体83との接続構造について、より詳細に説明する。接続面部83aは、感熱部材取付け部85において、取付け部85aと反対側の下端部近傍の内側に形成された、略円盤形である。接続面部83aは、応力吸収部83bとボス部83fとを備えて構成されている。また、応力吸収部83bは、接続面部83aと略同心の略薄厚円盤形をしており、その内側面が、接続面部83aに対して薄くなっている。その厚さは、任意であるが、強度、応力吸収特性、形成容易性、及び、熱応答性を考慮して、0.2mm以下となっている。また、その外径は、金属板51の外径より若干大きい。
【0066】
ここで、応力吸収部83bと接続面部83aとの境界における段差部分の長さは、金属部51とセンサ部30とを合わせた厚さ方向の長さよりも若干大きい。このため、金属部51とセンサ部30とを、応力吸収部83bに対して内側から押付けると、金属部51とセンサ部30とが、接続面部83aと応力吸収部83bとで形成された空間に収容されることができ、センサ部30の位置がほぼ決定される。ここで、応力吸収部83bは、特許請求の範囲における応力吸収部に対応する。また、ボス部83fは、実施の形態2におけるボス部82fと同じである。図10と図11では、ボス部83fは2個しか図示されていないが、実際には、さらに多くのボス部83f、例えば、全部で6個のボス部83fが存在している。
【0067】
ここで、筐体83に金属板51の外側面を、孔部51aにボス部83fを挿入させることにより当接させることができる。これらのボス部83fは、感熱部12を筐体83に溶着するための被溶着部であり、従って、図10に示すように、筐体83と感熱部12が密着した状態で、ボス部83fを超音波や熱によって溶かすと、ボス部83fが孔部51aに溶着し、感熱部12と筐体83とが接続される。すなわち、ボス部83fと孔部51aとは、感熱部12と筐体83との相互の接続を行う接続手段を構成する。
【0068】
(歪みの吸収について)
このように接続された状態において、感熱部12と筐体83とは、応力吸収部83bのみを介して接続されている。より詳細には、図10に示すように、感熱部12は、筐体83のボス部83fの部分でのみ接続されており、これらのボス部83fは、応力吸収部83b上に形成されている。この応力吸収部83bの厚さは薄いため、筐体83の歪みや、周囲温度が変化した場合の感熱部12と筐体83との熱膨張率の違いによる歪みを吸収することができる。このため、センサ部30が歪みに起因する圧電効果により電界を発生することによる感熱部12の誤動作を防ぎ、さらには、感熱部12と筐体83との剥がれや、感熱部12又は筐体83の破損を防止することができる。
【0069】
(熱容量について)
このように接続された状態において、感熱部12のセンサ部30と、監視領域との間には、金属板51と応力吸収部83bのみが介在することになる。従って、これら金属板51と応力吸収部83bとの厚みは、従来の筐体と接着剤とを合わせた厚さより、大幅に薄くすることができる。このため、センサ部30と監視領域との間の熱容量が小さくなり、監視領域からの熱が感熱部12に伝わりやすくなり、その結果、感熱部12の熱応答性が向上する。
【0070】
(生産性について)
さらに、感熱部12と筐体83との接続は、上述のように、ボス部83fの溶融による、孔部51aとの溶着である。この溶着作業は、従来の接着作業に比べて短時間で終わるため、従来のように接着剤が固まるまで感熱部と筐体とを仮固定する必要がなく接続作業が容易になるとともに、接着剤自体の保存や取り扱い等の管理も不要となり、熱感知器3の生産効率を向上させることができる。
【0071】
(筐体の歩留まりについて)
さらに、上述したように、筐体83は、筐体本体84に、応力吸収部83bを有する感熱部材取付け部85をインサート成型することにより、形成されている。応力吸収部83bを有する感熱部材取付け部85の成型は、応力吸収部83bを有する筐体83を一括して成型することに比べて容易であるため、筐体83の歩留まりを向上させることができ、ひいては、熱感知器3の生産性を向上させることができる。
【0072】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0073】
(本発明の適用分野について)
本発明の適用対象は、上述したような熱感知器1には限られず、監視領域における熱を感知する全ての機器、例えば、熱検出器や熱線センサにも適用できる。
【0074】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、応力吸収手段は、感熱部の歪みを完全に吸収できなくても、ある程度吸収できれば、本発明の課題が達成されている。
【0075】
(感熱部)
感熱部は、監視領域における熱を感知できれば、どの様な構成でもよい。例えば、センサ部と電極金属部と金属部以外に、他の構成部があってもよい。また、電極金属部や金属部は、他の金属や導電性物質でもよく、センサ部の強誘電性物質は、薄膜状でなくてもよい。
【0076】
(応力吸収手段)
また、応力吸収手段は、筐体等の歪みを吸収できれば、どの様な方法でもよい。例えば、ラミネート部において、ラミネート内材をなくして、ラミネート外材と金属部とを直接接着剤で接着してもよい。
【0077】
(保護手段)
また、保護手段は、筐体内部への異物侵入が防げれば、接着剤、パテ、その他どの様な方法でもよい。例えば、感熱部と筐体との接続後、感熱部と筐体との隙間をパテで埋めることにより、異物の侵入を防ぐことができる。
【0078】
(感熱部と応力吸収部との接続)
また、感熱部と応力吸収部との接続は、感熱部と応力吸収部とが接続できれば、どの様な方法でもよい。例えば、応力吸収部に設けられたボスと金属板に設けられた孔の数は何個でもよく、ボスと孔の配置が対応していれば、どのように配置されていてもよい。また、ボスの形状は、円柱、その他どのような形状でもよく、対応する感熱部の接続手段は、孔ではなく、金属板に設けられたU溝、その他どのような形状でもよい。
【0079】
(筐体本体と感熱部材取付け部との接続)
また、筐体本体と感熱部材取付け部との接続は、筐体本体と感熱部材取付け部とが接続できれば、接着剤、溶着、粘着テープ、金具その他どの様な方法でもよい。例えば、筐体本体の取付け部と感熱部材取付け部の取付け部とを接着剤を使って接続することができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
この発明は、熱感知器や火災報知器等の、熱を感知して、感知状態に応じて警報を行う様々な機器に適用でき、熱感知器や火災報知器の感知精度と、信頼性と、生産効率とを向上させることに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】感熱部と筐体とを接続した状態における熱感知器の縦断面図である。
【図2】感熱部と筐体とを接続する前の状態における熱感知器の縦断面図である。
【図3】ラミネート部に挟持されている状態における感熱部の平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。
【図4】感熱部の平面図と縦断面図を関連させて示した図である。
【図5】感熱部と筐体とを接続した状態における熱感知器の縦断面図である。
【図6】感熱部と筐体とを接続する前の状態における熱感知器の縦断面図である。
【図7】感熱部の平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。
【図8】パッキンの平面図及び縦断面図を関連させて示した図である。
【図9】感熱部と筐体とを接続した状態における熱感知器の縦断面図である。
【図10】感熱部と筐体とを接続する前の状態における熱感知器の縦断面図である。
【図11】筐体本体と感熱部材取付け部とを接続する前の状態における筐体の縦断面図である。
【図12】従来の、熱感知器の縦断面図である。
【符号の説明】
【0082】
C 天井
W 間隔
1、2、3 熱感知器
10、11、12 感熱部
20 本体部
21、22、23 感熱器本体
30 センサ部
40 電極金属部
50、51 金属板
51a 孔部
60 ラミネート部
61 ラミネート外材
61a、81d 接続部
62 ラミネート内材
62a 切欠き部
80、81、82、83 筐体
81a、82a、83a 接続面部
81c、82c 開口部
81e 外端部
82b、83b 応力吸収部
82f、83f ボス部
84 制御取付け部
85 感熱取付け部
84a、85a 取付け部
90 パッキン
90a 孔部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域における熱を感知する感熱手段と、当該感熱手段による感知状態に応じて警報を行う制御手段と、当該制御手段を保護する筐体とを備えた熱感知器において、
前記感熱手段と前記筐体とを、当該感熱手段の歪みを吸収するための応力吸収手段を介して固定したこと、
を特徴とする熱感知器。
【請求項2】
前記応力吸収手段は、前記感熱手段を覆うように設けられたものであって、前記筐体と接続された薄板状部材であることを特徴とする請求項1に記載の熱感知器。
【請求項3】
前記感熱手段は、前記薄板状部材と、粘着性フィルムとにより、挟持されることを特徴とする請求項2に記載の熱感知器。
【請求項4】
前記筐体に、前記薄板状部材を溶着接続したこと、
を特徴とする請求項2又は3に記載の熱感知器。
【請求項5】
前記応力吸収手段は、前記筐体に一体に成型された応力吸収部であること、
を特徴とする請求項1に記載の熱感知器。
【請求項6】
前記応力吸収部に、前記感熱手段を溶着接続したこと、
を特徴とする請求項5に記載の熱感知器。
【請求項7】
前記筐体は、当該筐体に対して、別体成型された取付け手段を有し、
前記取付け手段に前記応力吸収部を一体成型したこと、
を特徴とする請求項5又は6に記載の熱感知器。
【請求項8】
前記感熱手段を、前記監視領域へ、直接的に、又は、前記応力吸収手段を介して、露出させたこと、
を特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の熱感知器。
【請求項9】
前記感熱手段と前記筐体との間に、前記監視領域から前記筐体内部への異物の侵入を防止するための保護手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の熱感知器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−215985(P2006−215985A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−30982(P2005−30982)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【出願人】(596179988)株式会社ドッドウエル ビー・エム・エス (13)
【Fターム(参考)】