説明

熱現像感光材料およびその製造方法

【課題】本発明の課題は、膜物理性に優れた高画質の熱現像感光材料およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、還元剤及びバインダーを含有する画像形成層、および少なくとも一層の非感光性層を有してなる熱現像感光材料およびその製造方法であって、前記非感光性層がフッ素原子を分子内に有するポリマーラテックスを含有し、前記熱現像感光材料の塗布乾燥時または塗布乾燥後かつ画像露光前までの工程の少なくとも一つの工程で70℃以上110℃以下に加熱される加熱工程を経て、表面フッ素原子/炭素原子比がESCA測定によるF1S/C1S比が1.5以上であることを特徴とする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、還元剤及びバインダーを含有する画像形成層、および少なくとも一層の非感光性層を有してなる熱現像感光材料であって、前記非感光性層がフッ素原子を分子内に有するポリマーラテックスを含有し、前記熱現像感光材料の塗布乾燥時または塗布乾燥後かつ画像露光前までの工程の少なくとも一つの工程で70℃以上110℃以下に加熱される加熱工程を経て製造され、表面フッ素原子/炭素原子比がESCA測定によるF1S/C1S比が1.5以上であることを特徴とする熱現像感光材料。
【請求項2】
前記非感光性層がマット剤を含有し、該マット剤の塗布量が3mg/m2以上80mg/m2以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料。
【請求項3】
前記マット剤の平均粒子サイズが2.0μm以上8.0μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の熱現像感光材料。
【請求項4】
前記熱現像感光材料の前記非感光性層を有する面のベック秒が400以上1500以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項5】
前記フッ素原子を分子内に有するポリマーラテックスが、少なくともフッ素原子を分子内に有するアクリレートもしくはメタクリレートと疎水基を有するモノマーの共重合ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項6】
前記フッ素原子を分子内に有するアクリレートもしくはメタクリレートが下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項5に記載の熱現像感光材料:
【化1】

(式中、R1は水素原子もしくはフッ素原子もしくはメチル基を表し、R2はメチレン基、エチレン基、2−ヒドロキシプロピレン基を表し、Xは水素原子もしくはフッ素原子を表し、nは1〜20の整数、mは0または1を表す。)。
【請求項7】
前記疎水基を有するモノマーが下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の熱現像感光材料:
【化2】

(式中、R3は水素もしくはメチル基を表し、Yはアルキル基もしくは脂環基もしくは芳香族基を表す。)。
【請求項8】
前記F1S/C1S比が1.8以上であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項9】
前記F1S/C1S比が2.4以上であることを特徴とする請求項8に記載の熱現像感光材料。
【請求項10】
前記フッ素原子を分子内に有するポリマーラテックスを含有する非感光性層が前記画像形成層を有する面側の最外層であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項11】
前記フッ素原子を分子内に有するポリマーラテックスを含有する非感光性層が前記画像形成層を有する面側とは反対面であるバック面の最外層であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項12】
前記画像形成層のバインダーの50質量%以上がポリマーラテックスであることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項13】
請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の熱現像感光材料の製造方法であって、前記画像形成層および前記非感光性層を水性塗布方式により塗布する工程および続いて乾燥する工程を有し、前記乾燥工程または該塗布乾燥工程後画像露光前に前記熱現像感光材料を80℃以上110℃以下で3秒以上30秒以内で加熱する加熱工程を有することを特徴とする熱現像感光材料の製造方法。
【請求項14】
前記加熱工程における前記熱現像感光材料が置かれる湿度条件が10%RH以上50%RH以下であることを特徴とする請求項13に記載の熱現像感光材料の製造方法。

【公開番号】特開2007−240782(P2007−240782A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−61858(P2006−61858)
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】